JP2018183729A - 酸性ガス吸収液、酸性ガスの除去方法および酸性ガス除去装置 - Google Patents

酸性ガス吸収液、酸性ガスの除去方法および酸性ガス除去装置 Download PDF

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Tetsuya Kaseda
哲也 綛田
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Shinji Murai
伸次 村井
己思人 藤田
Kishito Fujita
己思人 藤田
満 宇田津
Mitsuru Udatsu
満 宇田津
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Abstract

【課題】単位体積当たりの酸性ガス(特にCO)の吸収量が大きく、酸性ガス回収量が増大されることで、酸性ガスを分離時及び吸収液の再生時に要するエネルギーが低減された酸性ガス吸収液、酸性ガス除去方法及び装置の提供。
【解決手段】アルカノールアミン(成分A)及び環内に窒素2原子以上含む環状アミン(成分B)からなる群から選ばれたアミン化合物と、環内に窒素1原子含む環状アミン化合物(成分C)と、を含んでなる酸性ガス吸収液、この吸収液を用いる酸性ガス除去方法及び装置。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、酸性ガス吸収液、酸性ガスの除去方法および酸性ガス除去装置に関する。
火力発電所や製鉄所などの燃焼排ガスに含まれるCOが大気中に放出されると、温室効果をもたらし、地球温暖化の原因の1つとなると考えられている。地球温暖化問題に対する有効な対策として、例えば、発電所や製鉄所などから排出される燃焼排ガス中のCOのみを分離して回収し、地中等に貯留することで、大気へのCO排出量を削減するCO分離回収・貯留(CCS:Carbon dioxide Capture and Storage)技術の導入が推進されている。
発電所などの燃焼排ガスからCOを分離回収する技術として、COを吸収可能な液(吸収液)を用いる方法が検討されてきた。具体的には、排ガスなどの被処理ガスと吸収液を気液接触させ、排ガス中のCOを吸収液に吸収させる吸収部と、COを吸収した吸収液を加熱し、吸収液からCOを放出させる再生部とを備えるCO回収装置が知られている(特許文献1参照)。
上記吸収液の主成分としてはアルカノールアミンが用いられ、例えば、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノールアミン、メチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、プロピルアミノエタノール、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノ−1−メチルエタノールなどが挙げられる。
上記の一級のモノエタノールアミンは、反応速度が速いため広く使用されてきたが、装置に対する腐食性を有しており、劣化し易く、また再生に要するエネルギーが高いという問題がある。
一方、ジメチルエタノールアミンなどの三級アミンは、腐食性は低く、また、再生に要するエネルギーも低いことでは好ましいものの、吸収速度の点で改良が望まれている。
したがって、これらの点を改善するために、環内に窒素を2つ以上持ったヘテロ環状アミン化合物、例えばピペラジン類化合物と混ぜ合わせることで、吸収速度の改善された吸収液も報告されている(特許文献2参照)。
特開2004−323339号公報 特開2006−150298号公報
前記で示したようなアルカノールアミンと環内に窒素を2つ以上持ったヘテロ環状アミン化合物を含んだ吸収液でも、吸収速度は十分ではなく、更なる吸収速度の向上が要求されている。
しかし、ヘテロ環状アミン化合物濃度を濃くしようとしても、溶解性が一般的に低いことや、濃度の上昇により吸収液から固体が析出されるといった問題や、そもそもこれ以上濃度を濃くしても吸収速度の上昇が見られないなどの問題があり、吸収速度の改善は難しい。
そこで、当社にて誠意工夫を重ねた結果、本発明の実施形態の酸性ガス吸収液によれば、
アルカノールアミン化合物(成分(A))および環内に窒素原子を2原子以上含む環状アミン化合物(成分(B))からなる群から選ばれたアミン化合物と、
環内に窒素原子を1原子含む環状アミン化合物(成分(C))と、
を含んでなることことで、酸性ガスの吸収量および吸収速度を増大できることを見出した。
本発明の実施形態によれば、酸性ガス(例えば、CO)の吸収量および吸収速度の増大により、酸性ガスの分離回収に必要なエネルギー量を削減することが可能となる。
実施形態の酸性ガス除去装置の構成を示す概略図である。
本発明の実施形態は、酸性ガス吸収液、酸性ガスの除去方法および酸性ガス除去装置に関する。以下、本明細書においては、酸性ガスが二酸化炭素(CO)である場合について詳細に記載されているが、本発明の実施形態は、酸性ガスが二酸化炭素である場合のみに限定されることはない。
〔酸性ガス吸収液〕
本発明の実施形態の酸性ガス吸収液は、
アルカノールアミン化合物(成分(A))および環内に窒素原子を2原子以上含む環状アミン化合物(成分(B))からなる群から選ばれたアミン化合物と、
環内に窒素原子を1原子含む環状アミン化合物(成分(C))と、
を含んでなること、を特徴とする。
<環内に窒素原子を1原子含む環状アミン化合物(成分(C))>
本発明の実施形態では、特に、環内に窒素原子を1原子含む環状アミン化合物(成分(C))が、所定の一般式(1)で表されるアミン化合物または一般式(2)で表されるアミン化合物であるときに効果が顕著である。
Figure 2018183729
〔一般式(1)において、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基または炭素数1〜5のアミノアルキル基表す。Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基、炭素数1〜5のアミノアルキル基またはカルボニル基をを表す。pは、0≦p≦10の整数を表す(但し、Rがカルボニル基である場合に限っては、pは、0≦p≦5の整数を表す)。ここで、pが2以上のとき、複数のRは同一であっても異なっていてもよい。〕
Figure 2018183729
〔一般式(2)において、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基または炭素数1〜5のアミノアルキル基を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基、炭素数1〜5のアミノアルキル基またはカルボニル基を表す。qは、0≦q≦8の整数を表す(但し、Rがカルボニル基である場合に限っては、qは、0≦q≦4の整数を表す。ここで、qが2以上のとき、複数のRは同一であっても異なっていてもよい。〕
ここで、ヒドロキシアルキル基とは、アルキル基の水素の一部がヒドロキシ基で置換された基をいい、アミノアルキル基とは、アルキル基の水素の一部がアミノ基で置換された基をいう。
前記一般式(1)で示されるアミン化合物の特に好ましい例として、ピペリジン、4−アミノメチル−ピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、2−エチルピペリジン、4−イソプロピルピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、1−メチルピペリジン、2−アミノエチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アミノピペリジン、3−アミノメチルピペリジン、4−ヒドロキシピペリジン、3−ヒドロキシピペリジン、4−ピペリジンエタノール、2−ピペリジンエタノール、1−ピペリジンエタノール、2−ピペリジンメタノール、3−ピペリジンメタノール、4−ピペリジンメタノール、1−ピペリジンペンタノール、2−(4−ピペリジル)−2−プロパノール、4−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、1−メチル−4−ピペリジンメタノール、3−ヒドロキシピペリジン、3−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、1−メチル−3−ピペリジンメタノール、1−メチル−2−ピペリジンメタノール、1−エチル−3−ヒドロキシピペリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)ピペリジンなどが挙げられる。
前記一般式(2)で示されるアミン化合物の例としては、ピロリジン、1−メチルピロリジン、1−エチルピロリジン、1−(3−アミノプロピル)ピロリジン、2−(アミノメチル)ピロリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、3−アミノピロリジン、2−アミノメチル−1−エチルピロリジン、2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン、3−アミノピロリジン、1−ピロリジンエタノール、3−ピロリジノール、プロリノール、2−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチルピロリジン、1−エチル−3−ピロリジノール、1−イソプロピル−3−ピロリジノール、スクシンイミド、N−ヒドロキシルクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、1−(3−ヒドロキシプロピル)−2−ピロリドン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンなどが挙げられる。
これらの中でも、特にR〜Rの全てが水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、ヒドロキシ基あるいは炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基のいずれかで構成された化合物が、二酸化炭素吸収量および吸収速度向上の観点から望ましい。具体的には、4−ヒドロキシピペリジン、3−ヒドロキシピペリジン、4−ピペリジンエタノール、2−ピペリジンエタノール、1−ピペリジンエタノール、2−ピペリジンメタノール、3−ピペリジンメタノール、4−ピペリジンメタノール、4−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、1−メチル−4−ピペリジンメタノール、3−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、1−メチル−3−ピペリジンメタノール、1−メチル−2−ピペリジンメタノール、2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、2−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチルピロリジン、1−エチル−3−ピロリジノール、ピロリジン、1−メチルピロリジン、1−エチルピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジンなどが挙げられる。
CO吸収液に含まれる、一般式(1)または一般式(2)で表される環状アミン化合物(即ち、成分(C))の量(一般式(1)または一般式(2)を満たす、複数のアミン化合物が併用される場合は、それらの合計量)は、好ましくは1〜20質量%、特に好ましくは5〜10質量%、である(CO吸収液の全量を100質量%とする)。これは、濃度が少なすぎると、環状アミン化合物による酸性ガス吸収量の増大効果が十分に得られず、濃度が多すぎると、水分濃度が少なくなり、粘度が過度に高くなることや、CO吸収量が小さくなるおそれがあるためである。
このように、一般式(1)または一般式(2)で表される環状アミン化合物を含んだCO吸収液は、吸収液の単位重量当たりCOの吸収量が向上し、COを分離するエネルギー(COの脱離エネルギー)が低下されているので、CO吸収液を再生させる際のエネルギーを低減することができる。
<アルカノールアミン化合物(成分(A))>
本発明の実施形態のCO吸収液は、アルカノールアミン化合物を少なくとも1種含んでなるものである。
アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールのようなアルコール性水酸基含有一級アミン類、ジエタノールアミン、2−メチルアミノエタノールのようなアルコール性水酸基含有二級アミン類、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミンのようなアルコール性水酸基含有三級アミン類等が挙げられる。
好適なアルカノールアミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−ジプロパノールアミン、メチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、プロピルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ビス(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)アミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノ−1−メチルエタノール、2−メチルアミノエタノール、2−エチルアミノエタノール、2−プロピルアミノエタノール、n−ブチルアミノエタノール、2−(イソプロピルアミノ)エタノール、3−エチルアミノプロパノール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。
また、環状のアルキル基が窒素原子に直接結合した化合物も好適である。例えば、2−(シクロペンチルアミノ)エタノール、3−(シクロペンチルアミノ)−1−プロパノール、1−(シクロペンチルアミノ)−2−プロパノール、4−(シクロペンチルアミノ)−1−ブタノール、4−(シクロペンチルアミノ)−2−ブタノール、2−(シクロヘキシルアミノ)エタノール、3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパノール、1−(シクロヘキシルアミノ)−2−プロパノール、4−(シクロヘキシルアミノ)−1−ブタノール、4−(シクロヘキシルアミノ)−2−ブタノール、2−(N−シクロペンチル−N−メチルアミノ)エタノール、2−(N−シクロペンチル−N−エチルアミノ)エタノール、3−(N−シクロペンチル−N−メチルアミノ)−1−プロパノール、1−(N−シクロペンチル−N−メチルアミノ)−2−プロパノール、4−(N−シクロペンチル−N−メチルアミノ)−1−ブタノール、4−(N−シクロペンチル−N−メチルアミノ)−2−ブタノール、2−(N−シクロへキシル−N−メチルアミノ)エタノール、2−(N−シクロへキシル−N−エチルアミノ)エタノール、3−(N−シクロへキシル−N−メチルアミノ)−1−プロパノール、1−(N−シクロへキシル−N−メチルアミノ)−2−プロパノール、4−(N−シクロへキシル−N−メチルアミノ)−1−ブタノール、4−(N−シクロへキシル−N−メチルアミノ)−2−ブタノール等も挙げられる。
これらの中でも、第三級アミンは、CO吸収速度が遅く、今回の環状アミンを追加することによる改善効果が最も良く見られる。
CO吸収液に含まれる、アルカノールアミンの含有量は、好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは25〜45質量%である(CO吸収液の全量を100質量%とする)。一般に、アミン成分の濃度が高い方が単位容量当たりのCO吸収量、脱離量が多く、また二酸化炭素の吸収速度、脱離速度が速い。このため、二酸化炭素の回収を効率的に行える点で有利であって、エネルギー消費の面やプラント設備の大きさ、処理効率の面においては好ましい。しかし、吸収液中のアミン成分の濃度が高すぎると、吸収液に含まれる水が、CO吸収に対する活性剤としての機能を十分に発揮できなくなる。また、吸収液中のアミン成分の濃度が高すぎると、吸収液の粘度が上昇するなどが無視できなくなる。
<環内に窒素原子を2原子以上含む環状アミン化合物(成分(B)>
環内に窒素原子を2原子以上含む環状アミン化合物(成分(B))としては、環内に窒素原子を2原子以上と炭素原子を2〜5原子を含んでなる複素環からなるアミン化合物を挙げることができる。このアミン化合物は、その複素環を構成する窒素原子および炭素原子のそれぞれに水素原子が結合しているものが好ましいが、これらの水素原子のいくつかが炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基または炭素数1〜5のアミノアルキル基、カルボニル基で置換されたアミン化合物を用いることができる。
本発明の実施形態では、環内に窒素原子を2原子と炭素原子を含んでなる複素環からなるアミン化合物が特に好ましい。このような窒素原子を2原子含む環状アミン化合物としては、例えば、ピペラジン、1−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、1−ヒドロキシエチルピペラジン、4−メチルピペラジン−1−エタノール、ビス−ヒドロキシエチルピペラジン、ピラジン、2−メチルーピラジン、2,3−ジメチル−ピラジン、2,5−ジメチル−ピラジン、2,6−ジメチル−ピラジン、2−アミノ−ピラジン、2,3−ジエチル−ピラジン、2−ピラジン−メタノール、2−ヒドロキシ−3−メチルピラジン、キノサリンなどが挙げられる。また、本発明の好ましい実施形態としては、成分(B)としてヘキサメチレンテトラミンを用いるものを挙げることができる。
これらの中でも、特にピペラジン、1−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジンなどのピぺラジン類化合物は、CO吸収液の二酸化炭素吸収量および吸収速度向上の観点から望ましい。ピペラジンまたはピペラジン誘導体は第二級アミン化合物であり、一般に、第二級アミノ基の窒素原子が二酸化炭素と結合し、カルバメートイオンを形成することで、反応初期段階における吸収速度の向上に寄与する。さらに第二級アミノ基の窒素原子は、これに結合した二酸化炭素を重炭酸イオン(HCO )に転換する役割を担っており、反応後半段階の速度向上に寄与する。CO吸収液に含まれる、窒素原子を2つ以上含む環状アミン化合物の含有量は、好ましくは1〜10質量%、特に好ましくは3〜7質量%である(CO吸収液の全量を100質量%とする)。
<各成分の含有割合>
本発明の実施形態による酸性ガス吸収液は、
前記のアルカノール化合物(成分(A))を10〜60質量%、好ましくは25〜45質量%、
前記の環内に窒素原子を2原子以上含む環状アミン化合物(成分(B))を1〜10質量%、好ましくは3〜7質量%、
前記の環内に窒素原子を1原子含む環状アミン化合物(成分(C))を1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%、および
溶媒を10〜88質量%、好ましくは35〜70質量%、の割合で含むことができる(ここで、酸性ガス吸収液の全量を100質量%とする)。
特に、全アミン化合物を合計した濃度が60%以下であり、残りの溶媒濃度が40%以上であることが好ましく、特に溶媒濃度が50%以上であると、より好ましい。一方で、溶媒濃度が88%超過であると、COと結合するアミンの総量が少なくなるため、CO吸収量が減少することがある。
なお、本発明の実施形態による酸性ガス吸収液では、従来の酸性ガス吸収液と同様に、溶媒として水を採用することができる。
〔酸性ガスの除去方法〕
本発明の実施形態による酸性ガスの除去方法は、酸性ガスを含有する被処理ガスと、上述の酸性ガス吸収液とを接触させて、前記酸性ガスを含む被処理ガスから酸性ガスを除去すること、を特徴とする。
本発明の好ましい実施形態による酸性ガスの除去方法の基本的な構成は、CO吸収液に、COを含有するガス(例えば、排ガス等)を接触させて、CO吸収液に、COを吸収させる工程(CO吸収工程)と、上記のCO吸収工程で得られた、COが吸収されたCO吸収液を加熱して、COを脱離して、除去する工程(CO分離工程)とを含む。
COを含むガスを、上記のCO吸収液を含む水溶液に接触させる方法は、特に限定されないが、例えば、CO吸収液中にCOを含むガスをバブリングさせて、吸収液にCOを吸収させる方法、COを含むガス気流中にCO吸収液を霧状に降らす方法(噴霧ないしスプレー方式)、あるいは磁製や金属製の充填材の入った吸収器内でCOを含むガスとCO吸収液とを向流接触させる方法などによって行うことができる。
COを含むガスを水溶液に吸収させる時のCO吸収液の温度は、通常、室温から60℃以下で行うことができる。CO吸収時の圧力は、通常、ほぼ大気圧で行われるがこの限りではない。
COを吸収したCO吸収液からCOを分離し、純粋なあるいは高濃度の二酸化炭素を回収する方法としては、蒸留と同じくCO吸収液を加熱して釜で泡立てて脱離する方法、棚段塔、スプレー塔、磁製や金属製の充填材の入った再生塔内で加熱する方法などが挙げられるがこの限りではない。これにより、COが遊離して放出される。
CO分離時のCO吸収液の温度は、通常70℃以上で行われ、好ましくは80℃以上で行うことができる。CO脱離時の圧力は、通常ほぼ大気圧で行われるがこの限りではない。
COを分離した後のCO吸収液は、再びCO吸収工程に送られて循環使用する。また、CO吸収の際に生じた熱は、一般的には水溶液のリサイクル過程において再生器に注入される水溶液の予熱のために熱交換器で熱交換されて冷却される。
上述した工程のうち、CO吸収液からCOを分離してCO吸収液を再生する工程が最も多量のエネルギーを消費する。従って、CO吸収液の再生工程における消費エネルギーを低減することにより、COの吸収分離工程のコストを低減でき、排気ガスからのCO除去を、経済的に有利に行うことができる。
本実施形態によれば、上記の実施形態のCO吸収液を用いることで、CO脱離(再生工程)のために必要なエネルギーを低減することができる。このため、COの吸収分離工程を、経済的に有利な条件で行うことができる。
また、上述した実施形態に係るアミン化合物は、従来よりCO吸収液として用いられてきたアルカノールアミン類と比較して、炭素鋼などの金属材料に対し、著しく高い耐腐食性を有している。したがって、このようなCO吸収液を用いたCO除去方法とすることで、例えばプラント建設において、高コストの高級耐食鋼を用いる必要がなくなり、コスト面で有利である。
〔酸性ガス除去装置〕
本発明の実施形態による酸性ガス除去装置は、
上記の酸性ガス吸収液を含んでなり、酸性ガスを含有する被処理ガスと前記酸性ガス吸収剤とを接触させて前記被処理ガスから酸性ガスを除去する吸収塔と、
酸性ガスを吸収した前記酸性ガス吸収剤から酸性ガスを除去して、前記酸性ガス吸収剤を再生する再生塔と、を有し、
前記再生塔で再生した前記酸性ガス吸収剤を前記吸収塔で再利用するように構成されてなること、を特徴とするものである。
図1は、本発明の好ましい、酸性ガス除去装置の概略図である。
この酸性ガス除去装置1は、酸性ガスを含むガス(例えば、排気ガス)と酸性ガス吸収剤とを接触させ、この酸性ガスを含むガスから酸性ガスを吸収させて除去する吸収器2と、酸性ガスを吸収した酸性ガス吸収液から酸性ガスを分離し、酸性ガス吸収液を再生する再生器3と、を備えている。
以下、酸性ガスがCOである場合を例に説明する。
図1に示すように、火力発電所等から排出される燃焼排ガス等の、二酸化炭素を含む排気ガスが、ガス供給口4を通って吸収器2下部へ導かれる。この排気ガスは、吸収器2に押し込められ、吸収器2上部のCO吸収液供給口5から供給されたCO吸収液と接触する。CO吸収液としては、上述した実施形態に係るCO吸収液を使用する。
また、このCO吸収液には、上記のアミン系化合物、および水などの溶媒の他に、二酸化炭素の吸収性能を向上させる含窒素化合物、酸化防止剤、pH調整剤等、その他化合物を任意の割合で含有していてもよい。
このように、排気ガスがCO吸収液と接触することで、この排気ガス中の二酸化炭素がCO吸収液に吸収され除去される。二酸化炭素が除去された後の排気ガスは、ガス排出口6から吸収器2外部に排出される。
二酸化炭素を吸収したCO吸収液は、熱交換器7、加熱器8に送液され、加熱された後、再生器3に送液される。再生器3内部に送液されたCO吸収液は、再生器3の上部から下部に移動し、この間に、CO吸収液中のCOが脱離し、CO吸収剤が再生される。
再生器3で再生したCO吸収液は、ポンプ9によって熱交換器7、吸収液冷却器10に送液され、CO吸収液供給口5から吸収器2に戻される。
一方、CO吸収液から分離されたCOは、再生器3上部において、還流ドラム11から供給された還流水と接触し、再生器3外部に排出される。
再生器3の外部に排出された水蒸気を伴うCOは、還流冷却器12で冷却された後、還流ドラム11において、COと水蒸気が凝縮した液体成分とに分離される。COは、回収COライン13によりCO回収工程に導かれる。一方、COが分離された還流水は、還流水ポンプ14で再生器3に送液される。
本実施形態のCO除去装置1によれば、COの吸収特性および脱離特性に優れたCO吸収液を用いることで、効率の高いCOの吸収除去を行うことが可能となる。
上記の各実施形態においては、COを例として挙げているが、CO以外に、HS、COS、CS、NH、またはHCNなども酸性ガスとして挙げられ、上記実施形態を適用できる。
以下、本発明の実施形態について実施例、比較例を参照して更に詳細な説明を行う。
アルカノールアミン類かつ三級アミンである化合物のうちの1つ(ここでは成分(A)とする)と、窒素原子を2つ以上含む環状アミン化合物かつピペラジン類化合物の1つ(成分(B))を所定濃度で含んだ液に対し、環内に窒素原子を1つ有する環状アミン化合物(成分(C))を加えたときの、二酸化炭素(CO)吸収量の変化を実験にて評価した。
<実施例1>
三級アルカノールアミン(成分(A))としてジメチルアミノエタノールを50質量%、および窒素原子を1つ有する環状アミン化合物(成分(C))として1−ピペリジンエタノール(P1PE)が5質量%となるように水に溶解させた水溶液(以下、吸収液と示す)を試験管に充填して、40℃に加熱し、ここに二酸化炭素(CO)10体積%、窒素(N)ガス90体積%含む混合ガスを通気して、二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(C)を含まないとき(下記比較例1)と比較して、1%ほど増加した。これは、成分(C)により吸収速度の改善が起こるためである。
<実施例2>
ジメチルアミノエタノール(成分(A))を50質量%、1‐メチルピペラジン(成分(B))を5質量%と、窒素原子を1つ有する環状アミン化合物(成分(C))である1−ピペリジンエタノール(P1PE)を5質量%となるように水に溶解させた水溶液(以下、吸収液と示す)を試験管に充填して40℃に加熱し、ここに二酸化炭素(CO)10体積%、窒素(N)ガス90体積%含む混合ガスを通気して、二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(C)を含まないとき(下記比較例1)と比較して、3%ほど増加した。これは、成分(C)により吸収速度の改善が起こるためである。
<実施例3>
成分(C)としてPIPEではなく、1−ピロリジンエタノール(PYRE)を用いた以外は、実施例2と同様にして吸収液を調製し、実施例2と同様の条件下で二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(C)を含まないとき(下記比較例1)と比較して3%ほど増加した。これは、成分(C)により吸収速度の改善が起こるためである。
<実施例4>
実施例2の成分(C)としてPIPEが入った吸収液において、成分(A)の濃度を10質量%減らし、溶媒含有量を10質量%増やした以外は、実施例2と同様にして吸収液を調製し、実施例1と同様の条件下で二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(C)を含まないとき(下記比較例1)と比較して6%ほど増加した。これは、成分(C)により吸収速度の改善および、三級アミンが二酸化炭素と結合する際に水分が必要であり、溶媒含有量が増えたことでその効果が上昇するためである。
<実施例5>
実施例3の成分(C)としてPYREが入った吸収液において、成分(A)の濃度を更に10質量%減らし、溶媒含有量を10質量%増やした以外は、実施例3と同様にして吸収液を調製し、実施例1と同様の条件下で二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(C)を含まないとき(下記比較例1)と比較して6%ほど増加した。これは、成分(C)により吸収速度の改善および、三級アミンが二酸化炭素と結合する際に水分が必要であり、溶媒含有量が増えたことでその効果が上昇するためである。
<実施例6>
実施例4の成分(C)としてPIPEが入った吸収液において、成分(A)の濃度を更に10質量%減らし、溶媒含有量を更に10質量%増やした以外は、実施例4と同様にして吸収液を調製し、実施例4と同様の条件下で二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(C)を含まないとき(下記比較例1)と比較して9%ほど増加した。これは、成分(C)により吸収速度の改善および、三級アミンが二酸化炭素と結合する際に水分が必要であり、溶媒含有量が増えたことでその効果が上昇するためである。
<実施例7>
実施例5の成分(C)としてPYREが入った吸収液において、成分(A)の濃度を更に10質量%減らし、水分濃度を更に10質量%増やした以外は、実施例5と同様にして吸収液を調製し、実施例1と同様の条件下で二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(C)を含まないとき(下記比較例1)と比較して9%ほど増加した。これは、成分(C)により吸収速度の改善および、三級アミンが二酸化炭素と結合する際に水分が必要であり、溶媒含有量が増えたことでその効果が上昇するためである。
<比較例1>
三級アルカノールアミン(成分(A))を50質量%、ピペラジン類化合物である成分(B)を5質量%となるように、水に溶解させ吸収液を調製し(成分(C)は無し)、実施例1と同様の条件下で二酸化炭素吸収性能を評価し、ここで得られた吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量を、成分(C)を含まないときの値とし、上記実施例1〜6、および下記比較例2〜3の吸収液の結果と比較した。
<比較例2>
比較例1において、成分(B)を0質量%とした以外は、実施例1と同様にして吸収液を調製し(成分(A)のみの吸収液)、実施例1と同様の条件下で二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(B)を含むとき(上記比較例1)と比較して10%ほど減少した。これは、成分(B)により吸収速度の改善効果が無くなるためである。
<比較例3>
実施例1におけるPIPE(成分(C))の代わりに、鎖状アミンであるジエチルアミノエタノール(DEAE)を用いた以外は、実施例1と同様にして吸収液を調製し、実施例1と同様の条件下で二酸化炭素吸収性能を評価したところ、吸収液1kg当り二酸化炭素吸収量は、成分(C)を含まないとき(下記比較例1)と比較して変化が無かった。これは、成分(C)が環状アミンではないために、二酸化炭素吸収速度の改善効果が得られなかったためである。
表1に、実施例1〜7および比較例1〜3について、各成分の濃度と、40℃での吸収液1kg当りの二酸化炭素吸収量の測定結果および、比較例1からの上昇率を示す。
Figure 2018183729
表1から明らかなように、5員環または6員環のアミン化合物(成分(C))を追加すると、二酸化炭素吸収量の増加が確認された。更に溶媒含有量が50%以上である実施例4〜7の吸収液では、二酸化炭素吸収量が特に大きくなり、二酸化炭素の吸収性能がより優れていた。
次に、上記実施例1〜7および比較例1にて調製した吸収液について、120℃程度に加熱して、二酸化炭素(CO)10体積%、窒素(N)ガス90体積%含む混合ガスを通気した後の二酸化炭素吸収量を求めることで、二酸化炭素放出後のローディング量を求めた。結果として、いずれの吸収液においても放散後のローディング量は概ね同じであり、吸収量が増大される実施例1〜7の吸収液を用いれば、CO回収量が増大される。
以上述べた少なくともひとつの実施形態のCO吸収液、CO除去方法およびCO除去装置によれば、COの吸収量および回収量を大きくすることができる。
上記の各実施形態においては、被処理ガスがCOを含む排ガスである場合について説明したが、本実施形態によれば、CO以外に、HS、COS、CS、NH、またはHCNなど他の酸性ガスを含んでいても同様に適用することができる。
以上の通り、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…CO除去装置、2…吸収器、3…再生器、4…ガス供給口、5…CO吸収液供給口、6…ガス排出口、7…熱交換器、8…加熱器、9…ポンプ、10…吸収液冷却器、11…還流ドラム、12…還流冷却器、13…回収COライン、14…還流水ポンプ

Claims (11)

  1. アルカノールアミン化合物(成分(A))および環内に窒素原子を2原子以上含む環状アミン化合物(成分(B))からなる群から選ばれたアミン化合物と、
    環内に窒素原子を1原子含む環状アミン化合物(成分(C))と、
    を含んでなることを特徴とする、酸性ガス吸収液。
  2. 前記成分(A)が、第三級アミン化合物である、請求項1に記載の酸性ガス吸収液。
  3. 前記成分(B)が、ピペラジン化合物である、請求項1または2に記載の酸性ガス吸収液。
  4. 前記成分(C)が、下記の一般式(1)で表されるアミン化合物または一般式(2)で表されるアミン化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸性ガス吸収液。
    Figure 2018183729

    〔一般式(1)において、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基または炭素数1〜5のアミノアルキル基を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基、炭素数1〜5のアミノアルキル基またはカルボニル基を表す。pは、0≦p≦10の整数を表す(但し、Rがカルボニル基である場合に限っては、pは、0≦p≦5の整数を表す)。ここで、pが2以上のとき、複数のRは同一であっても異なっていてもよい。〕
    Figure 2018183729

    〔一般式(2)において、Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基または炭素数1〜5のアミノアルキル基を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、アミノ基、炭素数1〜5のアミノアルキル基またはカルボニル基を表す。qは、0≦q≦8の整数を表す(但し、Rがカルボニル基である場合に限っては、qは、0≦q≦4の整数を表す)。ここで、qが2以上のとき、複数のRは同一であっても異なっていてもよい。〕
  5. 前記のR、R、RおよびRが、それぞれ、水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基のいずれかである、請求項4に記載の酸性ガス吸収液。
  6. 前記一般式(1)で示されるアミン化合物は、ピペリジン、4−アミノメチル−ピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、2−エチルピペリジン、4−イソプロピルピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、1−メチルピペリジン、2−アミノエチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アミノピペリジン、3−アミノメチルピペリジン、4−ヒドロキシピペリジン、3−ヒドロキシピペリジン、4−ピペリジンエタノール、2−ピペリジンエタノール、1−ピペリジンエタノール、2−ピペリジンメタノール、3−ピペリジンメタノール、4−ピペリジンメタノール、1−ピペリジンペンタノール、2−(4−ピペリジル)−2−プロパノール、4−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、1−メチル−4−ピペリジンメタノール、3−ヒドロキシピペリジン、3−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、1−メチル−3−ピペリジンメタノール、1−メチル−2−ピペリジンメタノール、1−エチル−3−ヒドロキシピペリジンおよび1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)ピペリジンからなる群から選ばれるものである、請求項4に記載の酸性ガス吸収液。
  7. 前記一般式(2)で示されるアミン化合物は、ピロリジン、1−メチルピロリジン、1−エチルピロリジン、1−(3−アミノプロピル)ピロリジン、2−(アミノメチル)ピロリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、3−アミノピロリジン、2−アミノメチル−1−エチルピロリジン、2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロリジン、3−アミノピロリジン、1−ピロリジンエタノール、3−ピロリジノール、プロリノール、2−(2−ヒドロキシエチル)−1−メチルピロリジン、1−エチル−3−ピロリジノール、1−イソプロピル−3−ピロリジノール、スクシンイミド、N−ヒドロキシルクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、1−(3−ヒドロキシプロピル)−2−ピロリドン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンからなる群から選ばれるものである、請求項4に記載の酸性ガス吸収液。
  8. 前記のアルカノール化合物(成分(A))を10〜60質量%、前記の環内に窒素原子を2原子以上含む環状アミン化合物(成分(B))を1〜10質量%、前記の環内に窒素原子を1原子含む環状アミン化合物(成分(C))を1〜20質量%、および溶媒を10〜88質量%を含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の酸性ガス吸収液(ここで、酸性ガス吸収液の全量を100質量%とする)。
  9. 前記溶媒の含有量が40質量%以上である、請求項8に記載の酸性ガス吸収液。
  10. 酸性ガスを含有する被処理ガスと、請求項1〜9のいずれか1項に記載の酸性ガス吸収液とを接触させて、前記酸性ガスを含む被処理ガスから酸性ガスを除去することを特徴とする、酸性ガスの除去方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の酸性ガス吸収液を含んでなり、酸性ガスを含有する被処理ガスと前記酸性ガス吸収剤とを接触させて前記被処理ガスから酸性ガスを除去する吸収塔と、
    酸性ガスを吸収した前記酸性ガス吸収剤から酸性ガスを除去して、前記酸性ガス吸収剤を再生する再生塔と、を有し、
    前記再生塔で再生した前記酸性ガス吸収剤を前記吸収塔で再利用するように構成されてなることを特徴とする、酸性ガス除去装置。
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