JP2018182938A - サーボモータの制御装置及び方法 - Google Patents

サーボモータの制御装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】交流サーボモータを制御する際に、トルクを過大に制限することなく、小さな演算負荷で、減速開始時の電流オーバーシュートによる過電流の発生を確実に抑制する。【解決手段】d軸電流指令とq軸電流指令とによってモータのベクトル制御を行う際に、モータに関してd軸−q軸座標平面内で規定される電圧飽和円について、モータの回転数とインバータ回路に入力する主回路電源電圧とに基づいて電圧飽和円の半径が表わす電流値を求め、この電流値に所定の補正値を乗じた値によってトルク指令を制限してq軸電流指令とする。【選択図】図3

Description

本発明は、交流サーボモータを制御する装置及び方法に関する。
インバータを介して駆動される交流サーボモータの位置(回転角)及び速度(回転数)を制御する方法として、近年、トルク成分に対応するq軸電流と界磁成分に対応するd軸電流との両方に関して制御を行い、q軸電流及びd軸電流を三相電流に変換してモータを駆動する、いわゆるベクトル制御が主流となってきている。d軸電流は無効電流に相当するので、モータにおいて電圧飽和が発生しない領域では、d軸電流をできる限り小さくするように制御が行われる。例えば特許文献1には、回転数Nが回転数ゼロから第1の回転数までの第1期間(加速領域)ではd軸電流をゼロとし、第1の回転数を超えて第2の回転数までの第2期間(高速領域)ではd軸電流が徐々に増加するように制御することが開示されている。特許文献1に記載のものでは、高速領域でのd軸電流の増加形態は、横軸を回転数とし縦軸をd軸電流とするグラフにおいて、回転数が大きくなるにつれ、原点を通るある一次関数直線にd軸電流が漸近するようなものとしている。
サーボモータの制御では、モータの加速特性(例えば加速時間)と減速特性(例えば減速時間)との間に大きな差が生じないようにすることが望まれる場合がある。また、小容量の制御装置によってモータを制御できること、特に、回生制御に必要となる回路素子の容量を小さくできることも望まれる場合がある。特許文献2には、加速時間と減速時間との間に大きな差が生じないようにするため、また、回生トランジスタの容量を小さくできるようにするため、力行時の最大トルクに対し、折れ線で近似したトルク制限を回生時に行うことが開示されている。この方法では、速度が高くなるほど、トルク制限すなわちq軸電流の制限値は低下する。また特許文献3には、電気自動車などバッテリを電源とするために電源電圧が大きく変動し得るシステムにおけるモータの制御方法として、力行時にも回生時にも高速側では速度に反比例するようにトルクを制限するとともに、力行時のトルク制限はさらに電源電圧にも比例させるようにすることが開示されている。この方法によれば、力行時には、電圧低下によるインバータ出力電圧の飽和を回避しつつ、回生時の充電量(エネルギー回収量)を確保できるようになる。
d軸電流成分とq軸電流成分からなるベクトルは、モータの回転に伴う逆起電力と電源電圧によって制約を受ける。特許文献4には、同期モータを制御するときに、モータの数学モデルを考えて、dq平面において、モータの定格電力による制限を示す電流制限円と、モータの逆起電力による飽和を示す電圧制限楕円(電圧飽和楕円)との交点を求め、交点位置に基づいて電流指令を生成することが開示されている。
特開2015−192473号公報 特許第3672883号公報 特許第4931105号公報 特開2016−226270号公報
高速回転しているサーボモータを減速させるときは、減速開始時にモータ電流(q軸電流)が増加する。このときに電流がオーバーシュートして規定値を超え、それによって過電流を検出してしまい、モータがフリーラン停止(インバータ出力の停止によるモータの惰性停止)に至る現象が発生することがある。フリーラン停止では、外部からの位置指令や速度指令に基づくモータの制御はまったくなされないことになる。フリーラン停止の発生を抑制するためには、モータ速度が高速になるほど、すなわちモータ回転数が大きくなるほどトルク電流指令の制限値を低下させることが考えられるが、このとき、特許文献2に記載されるような手法を応用した場合には、(a)折れ線の座標から直線補間を行ってトルク制限値を求めるため、演算負荷が大きい、(b)各モータごとの調整自由度はあるものの、その分、調整に手間がかかる、(c)モータによってはモータ電流のオーバーシュートが主回路電源の直流部の電圧に依存するものがあり、主回路電源の電圧が十分に高い場合には問題が生じない場合であってもトルク指令の制限値を下げることになり、モータの能力を活用できなくなる、などの課題が生じる。
特許文献3に記載されるように高速側において速度に反比例するトルク制限を実施する手法を応用した場合には、(d)そもそも特許文献3に記載された技術は電圧変動の大きいバッテリの使用を前提としたものであり、一般の商用交流電源から給電されるサーボアンプでは、力行時のトルク制限によって加速時間が延びるため、好ましくない、(e)回生時には主回路電源の直流部の電圧によらずに速度反比例でトルク制限を行うため、直流部の電圧が高いときにはオーバーシュートがない場合であっても制限値が下げられてしまう、などの課題が生じる。特許文献4に記載された電圧制限楕円と電流制限円との交点座標を計算して電流指令を生成する方法では、(f)ニュートン法などによる反復演算を行うので、交点座標の算出に要する演算負荷が大きく、例えばより高性能なマイクロプロセッサを必要とする、という課題がある。
本発明の目的は、交流サーボモータを制御する装置及び方法であって、トルクを過大に制限することなく、小さな演算負荷で、減速開始時のオーバーシュートの発生を確実に抑制することができる装置及び方法を提供することにある。
本発明に基づく制御装置は、交流モータを制御する制御装置であって、交流モータを駆動するインバータ回路と、インバータ回路に入力する直流電圧を主回路電源電圧として検出する主回路電源電圧検出回路と、外部から入力する指令に基づいてインバータ回路を制御する制御部と、を有し、制御部は、外部から入力する指令に基づいて、交流モータの回転状態に応じたd軸電流指令と、交流モータのq軸電流に対応するトルク指令とを生成する電流指令生成部と、トルク指令を制限してq軸電流指令を生成するトルク指令制限部と、を備え、トルク指令制限部は、交流モータに関してd軸−q軸座標平面内で規定される電圧飽和円について、交流モータの回転数と主回路電源電圧とに基づいて電圧飽和円の半径が表わす電流値を求め、電流値に所定の補正値を乗じた値によってトルク指令に対応するq軸電流を制限してq軸電流指令とし、d軸電流指令及びq軸電流指令に基づいてインバータ回路を制御する。交流モータの回転数は、交流モータに接続される回転数検出器によって検出してもよいし、センサレス構成として、制御部に設けられる速度推定部によって推定してもよい。
本発明の制御方法は、インバータ回路によって駆動される交流モータを制御する制御方法であって、外部からの指令に基づいて生成されたトルク指令に対し、交流モータに関してd軸−q軸座標平面内で規定される電圧飽和円について、交流モータの回転数とインバータ回路の入力側での主回路電源電圧とに基づいて電圧飽和円の半径が表わす電流値を求め、電流値に所定の補正値を乗じた値によってトルク指令に対応するq軸電流を制限してq軸電流指令とし、交流モータの回転数に応じたd軸電流指令とq軸電流指令とに基づいてインバータ回路を制御する。
本発明では、インバータ回路の直流入力電圧である主回路電源電圧とモータの回転数とに基づいてトルク指令を制限し、q軸電流指令を生成している。これにより、高速回転しているモータの減速開始時におけるモータ電流増加に伴うオーバーシュートを抑制でき、過電流異常の発生を防止できる。特許文献4に記載されるように電流制限円と電圧飽和円との交点座標からq軸電流指令値を求める場合には、ニュートン法計算などを必要として演算負荷が大きくなり、q軸電流指令の算出に高性能なマイクロプロセッサなどを必要とする。これに対して本発明では、電圧飽和円の半径を求めるための演算は負荷が小さく、また補正値の乗算の演算の負荷も小さいので、高性能なマイクロプロセッサなどを必要とすることはない。
本発明では、電圧飽和円の半径が表わす電流値に対してさらに補正値を乗算している。ここで補正値を乗算するのは、電圧飽和円の半径が表わす電流値でq軸電流を制限した場合には、d軸電流を考慮していないので、電流制限円からの乖離が大きくなるからである。d軸電流は無効電流であるので、一般にそれほど大きな値とはされない。そこで本発明では、d軸電流の影響を考慮するために、一律に補正値を乗算するようにしている。この補正値は、使用するモータごとに予め最適値として定めておくことができる。補正値を予め定めておくことにより、実際にモータの制御を行うときの演算負荷を小さくできる。
本発明では、上述した電圧飽和円に基づくトルク指令の制限は、モータの回生時にのみ実行することが好ましい。その場合、力行時にはトルク指令に対応するq軸電流に基づくq軸電流指令を生成する。このようにトルク指令の制限を行った場合、回生時には主回路電源電圧に比例したq軸電流値としているので、主回路電源電圧が高いときには過剰な制限を行うことがなく、減速時間が延びることもない。一方、力行時にはトルク制限を行わないので、加速時間が延びることもない。
d軸−q軸座標平面における電圧飽和円を定める要素は複数あるが、モータの構造や電気的定数によって決まる部分を除けば実質的にはモータの回転数と主回路電源電圧とのみによって決まるものとみなすことができ、電圧飽和円の半径は、モータの回転数に反比例し、主回路電源電圧に比例する。そこで本発明では、モータの回転数と主回路電源電圧とにのみ基づいて、電圧飽和円の半径が表わす電流値を求めるようにしてもよい。このとき、回転数と主回路電源電圧とを変数とする簡単な関数によって電圧飽和円の半径を定義することによって、あるいは、主回路電源電圧を一定値に固定したときの速度ごとの電圧飽和円の半径をテーブルに記載し、検出された速度を当てはめてテーブルから読み取った半径に実際の主回路電源電圧に比例した係数を乗ずることによって、電圧飽和円の半径が表わすq軸電流を小さな演算負荷で求めることができる。
本発明によれば、トルクを過大に制限することなく、小さな演算負荷で、減速開始時のオーバーシュートの発生を確実に抑制することができ、これによって過電流異常の発生を防止できる。
本発明の実施の一形態の制御装置の構成を示すブロック図である。 電圧飽和円及び電流制限円を説明する図である。 トルク指令の制限を説明する図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の一形態の制御装置を示している。図1に示される制御装置は、コントローラ11からの位置指令及び速度指令に基づいて交流サーボモータであるモータ50を制御するものであり、交流電源10に接続するサーボアンプ20と、モータ50の回転軸に接続されたエンコーダ51と、を備えている。エンコーダ51は、回転数検出器として、モータ50の回転数を検出してモータ50の位置と速度とを出力する。センサレス構成として、エンコーダ51を設ける代わりにモータ50の各相の電流あるいは電圧を検出して速度や位置を推定する速度推定部を設けてもよい。ここではモータ50は同期モータであるものとするが、誘導モータであってもよい。またモータ50は、ロータリモータに限られず、リニアモータであってもよい。リニアモータの場合には、そのモータの単位時間当たりの電気角の変化量をもって回転数とする。サーボアンプ20には、交流電源10からの交流電力を全波整流する全波整流器21と、全波整流器21から出力される直流電圧(主回路電源電圧)を検出する主回路電源電圧検出回路31と、全波整流器21から出力される直流電力を三相交流に変換してモータ50を駆動するインバータ回路22と、インバータ回路22からモータ50に供給される三相交流の各相の電流を検出するための電流センサ23,24とが設けられている。さらに、位置指令及び速度指令に応じてモータ50を制御するために、サーボアンプ20には、位置速度制御部32とトルク指令制限部33と電流制御部34とが設けられている。位置速度制御部32、トルク指令制限部33及び電流制御部34は、それぞれを個別の装置として設けてもよいし、あるいは、これらをまとめてマイクロプロセッサで実現することもできる。
位置速度制御部32は、モータ50の位置及び速度の検出値がエンコーダ51から供給されるともに、コントローラ11から位置指令及び速度指令が与えられており、これらに基づいて位置偏差及び速度偏差を算出してトルク指令を生成する。トルク指令は、指令すべきトルクに対応するq軸電流の値で表される。さらに位置速度制御部32は、モータ50の回転状態に応じ、低速回転時にはd軸電流がゼロであって、高速回転時には界磁を弱める方向のd軸電流となるように、d軸電流指令を生成する。モータ50の回転数に応じたd軸電流指令としては、例えば、特許文献1に記載されたものを使用することができる。特許文献1に記載された方法によれば、小さな演算量でd軸電流指令を生成することができる。電流制御部34には、エンコーダ51からモータ50の位置の検出値が入力され、電流センサ23,24からモータ50の各相の電流の検出値が入力される。電流制御部34は、モータ50の位置からモータ50の電気角を算出し、各相の電流値とd軸電流指令及びq軸電流指令とに基づいて、インバータ回路22の三相出力を制御する。
トルク指令制限部33は、主回路電源電圧検出回路31から主回路電源電圧の検出値が供給され、エンコーダ51からモータ50の速度(回転数)の検出値が供給されて、位置速度制御部32が生成したトルク指令に対して制限を加えてq軸電流指令を生成する。特に本実施形態においては、トルク指令制限部33は、モータ50に関してd軸−q軸座標平面内で規定される電圧飽和円の半径に基づいて、トルク指令の制限を行う。電圧飽和円は、モータの回転によって発生する逆起電力によりモータに与える電圧が飽和する(モータに電流を流せなくなる)限界を規定するものである。
図2は、d軸−q軸座標平面において電流制限円と電流に換算された電圧飽和円とを模式的に示したものであり、横軸がd軸電流、縦軸がq軸電流となっている。図2(a)と図2(b)とは主回路電源電圧が異なっており、図2(b)の方が高い主回路電源電圧となっている。回転によって発生する逆起電力によってモータに与える電圧が飽和するのであるから、基本的には、電圧飽和円の半径は、図2に示すように、インバータの主回路電源電圧に比例し、モータの回転数に反比例する。そこでトルク指令制御部33は、エンコーダ51で検出された回転数と主回路電源電圧検出回路31で検出された主回路電源電圧とに基づいて電圧飽和円の半径が表わす電流値を求め、この電流値に所定の補正値を乗じたもので、トルク指令に対応するq軸電流を制限し、電流制御部34に与えるq軸電流指令とする。このようなトルク指令の制限は、好ましくは、回生時にのみ行う。回生時にのみトルク指令の制限を行うことにより、加速時間が延びることを防ぐことができる。
本実施形態では、トルク指令制限部33において、インバータ回路22の直流入力電圧である主回路電源電圧とモータ50の回転数とに基づいて規定される電圧飽和円の半径が示す電流値に基づいてトルク指令を制限し、q軸電流指令を生成している。これにより、高速回転しているモータ50の減速開始時におけるモータ電流増加に伴うオーバーシュートを抑制でき、過電流異常の発生を防止できる。後述するように電圧飽和円の半径が表わす電流値の算出や、それに対する補正値の乗算に必要な演算負荷は小さい。このため、本実施形態によれば、トルクを過大に制限することなく、小さな演算負荷で、減速開始時の過電流の発生を確実に抑制することができるようになる。
電圧飽和円の半径でq軸電流を制限した場合には、d軸電流を考慮していないので、本実施形態では、d軸電流を考慮しなかったことを補償するために、補正値を乗算する。この補正値は、モータ50ごとに、例えば実験により、予め最適値として定めておくことができる。補正値を予め定めておくことにより、実際にモータの制御を行うときの演算負荷を小さくできる。また、調整パラメータを1つとすることができるので、交流サーボモータシステム全体としての調整の手間を省くことができる。
次に、電圧飽和円の半径が表わす電流値の算出について、さらに詳しく説明する。d軸−q軸座標平面では両方の軸(d軸及びq軸)が電流で示されるから、この平面上の電圧飽和円の半径は電流値で示されるものである。d軸−q軸座標平面における電圧飽和円を定める要素は複数あるが、モータ50の構造や電気的定数によって決まる部分を除けば、実質的にはモータの回転数と主回路電源電圧のみによって決まるものとみなすことができる。回転数と主回路電源電圧のみによって決まるものとしたとき、電圧飽和円の半径は、モータの回転数に反比例し、主回路電源電圧に比例する。そこでトルク指令制限部33では、モータの回転数と主回路電源電圧とにのみ基づいて、電圧飽和円の半径が表わす電流値を求めるようにしてもよい。このとき、回転数と主回路電源電圧とを変数とする簡単な関数によって電圧飽和円の半径を定義することによって、あるいは、主回路電源電圧を一定値に固定したときの速度ごとの電圧飽和円の半径をテーブルに記載し、テーブルから読み取った半径に実際の主回路電源電圧に比例した係数を乗ずることによって、電圧飽和円の半径を求めることができる。このようにして電圧飽和円の半径を求めるときの演算負荷は小さい。
モータ50におけるd軸のインダクタンスLdとq軸のインダクタンスLqとが大きく異なるとき、電圧飽和円は楕円状になる。電圧飽和円が楕円状となったとき(すなわち電圧飽和楕円であるとき)は、例えば、巻線抵抗を無視できるものとして楕円の短半径を電圧飽和円の半径とすることができる。
図3は、本実施形態においてトルク制限を行った後のq軸電流指令とモータ50の回転数との関係を示すグラフであり、横軸が速度(回転数)、縦軸がq軸電流となっている。速度が正でq軸電流も正である領域と、速度が負でq軸電流も負である領域とがモータ50の力行領域であり、速度が正でq軸電流が負である領域と、速度が負でq軸電流が正である領域とが回生領域である。Nmaxは、モータ50の最高回転数を示し、Tmaxは、位置速度制御部32が生成するトルク指令の最大値を示している。図に示されるように、大きなトルク指令値であって回転数も高い領域において、トルク指令が曲線によって制限されることが分かる。トルク指令を制限する個々の曲線は、q軸電流が回転数に反比例して制限されることを示している。また、複数の曲線が並んで記載されているが、このうち、原点に近い方が主回路電源電圧が低い場合に対応する。言い換えれば、主回路電源電圧が低いほど、トルク指令がより制限されることを示している。
10…交流電源、11…コントローラ、20…サーボアンプ、21…全波整流回路、22…インバータ回路、23,24…電流センサ、31…主回路電源電圧検出回路、32…位置速度制御部、33…トルク指令制限部、34…電流制御部、50…モータ、51…エンコーダ。

Claims (7)

  1. 交流モータを制御する制御装置であって、
    前記交流モータを駆動するインバータ回路と、
    前記インバータ回路に入力する直流電圧を主回路電源電圧として検出する主回路電源電圧検出回路と、
    外部から入力する指令に基づいて前記インバータ回路を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記外部から入力する指令に基づいて、前記交流モータの回転状態に応じたd軸電流指令と、前記交流モータのq軸電流に対応するトルク指令とを生成する電流指令生成部と、
    前記トルク指令を制限してq軸電流指令を生成するトルク指令制限部と、
    を備え、
    前記トルク指令制限部は、前記交流モータに関してd軸−q軸座標平面内で規定される電圧飽和円について、前記交流モータの回転数と前記主回路電源電圧とに基づいて前記電圧飽和円の半径が表わす電流値を求め、前記電流値に所定の補正値を乗じた値によって前記トルク指令に対応するq軸電流を制限して前記q軸電流指令とし、
    前記d軸電流指令及び前記q軸電流指令に基づいて前記インバータ回路を制御する制御装置。
  2. 前記トルク指令制限部は、前記交流モータの回生時にのみ前記トルク指令を制限し、力行時には前記トルク指令に対応するq軸電流に基づくq軸電流指令を生成する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記トルク指令制限部は、前記回転数及び前記主回路電源電圧を除く要素によって決まる数値は一定であるものとして、前記回転数と前記主回路電源電圧とに基づいて前記半径が表わす電流値を求める、請求項1または2に記載の制御装置。
  4. インバータ回路によって駆動される交流モータを制御する制御方法であって、
    外部からの指令に基づいて生成されたトルク指令に対し、前記交流モータに関してd軸−q軸座標平面内で規定される電圧飽和円について、前記交流モータの回転数と前記インバータ回路の入力側での主回路電源電圧とに基づいて電圧飽和円の半径が表わす電流値を求め、前記電流値に所定の補正値を乗じた値によって前記トルク指令に対応するq軸電流を制限してq軸電流指令とし、
    前記交流モータの回転数に応じたd軸電流指令と前記q軸電流指令とに基づいて前記インバータ回路を制御する、制御方法。
  5. 前記トルク指令に対応するq軸電流の制限を前記交流モータの回生時にのみ実行する、請求項4に記載の制御方法。
  6. 前記回転数と前記主回路電源電圧とにのみ基づいて前記半径が表わす電流値を求める、請求項4または5に記載の制御方法。
  7. 交流モータごとに前記補正値を予め決定する、請求項4乃至6のいずれか1項に記載の制御方法。
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