JP2018179603A - 心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法 - Google Patents

心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】香りの生理心理効果の評価をより細分化し、適切に評価する方法を提供すること。また、その方法を用いて生理心理効果のある香料を提供すること。【解決手段】精神神経内分泌免疫学に基づく複数指標の経時的同時測定により、心理、神経、内分泌、免疫の生体内の恒常性維持機構の相互作用よる根拠に基づいた香りの生理心理効果の評価する方法。心理指標に属する指標、神経指標に属する指標、内分泌指標に属する指標および免疫指標に属する指標から選ばれる少なくとも3種以上の指標を組み合わせることが有効であることを見出した。【選択図】図1

Description

本発明は、被験者の心理、神経、内分泌、免疫指標から香りの生理心理効果の評価する方法、当該評価方法によって同定された香料試料、当該香料試料を含有する香料組成物に関する。
最近の先端的研究では、心理学、神経科学、内分泌学、免疫学が、密接なネットワークを形成していることが明らかにされた。従来、免疫系は自律神経系と独立して作動し、他の系からの影響は受けないものと考えられていた。しかし免疫系がストレスに敏感に反応するという結果が、NASA(米国航空宇宙局)の医療班から提出された宇宙飛行士のストレスと白血球数の変化の関係が報告された。これを機に、ストレス実験による心理(精神)と免疫系の結びつきの研究が見直され、現在では、精神神経内分泌免疫学(psychoneuroimmunology)という分野が確立した。心理的なストレスによって、神経ペプチドとその受容体による関連ネットワークが働くことにより、身体細胞の防衛修復機構や分泌腺機能と脳活動が連動していると考えられている。
しかしながら、ヒトの生理的心理的影響を測定・評価する際、これまでは別々に働いていると考えられており、何か一つの指標に対する効果を評価したものが大半であった。例えば、主観的なアンケートを測定した心理的評価(特許文献1を参照)、内分泌系の指標であるコルチゾールを測定した生理的評価(特許文献2を参照)、報酬効果を誘発する香料成分、アコードまたは調合香料をfMRI画像法を用いた評価方法(特許文献3を参照)などが挙げられる。また、これら複数の指標を測定した評価(特許文献4を参照)もあったが、それぞれの機構として独立した系とされ、その関係性を評価した複雑な検討までの言及はほとんどみられない。
すなわち、香りがヒトに及ぼす生理心理効果は極めて複雑であるにもかかわらず、従来の研究方法のほとんどは、ある特定の香りに対して特定の指標一つに着目した結果であり、効果の一部を断片的に見ているに過ぎない。香りの効果を評価するには不充分であると考えざるを得ない。
特開2007−106719号公報 特開平11−19076号公報 特開2012−177112号公報 国際公開第2005/059773号
上記実状に鑑み、本発明の目的は、香りの生理心理効果の評価をより細分化し、適切に評価する方法を提供することである。さらには、当該評価方法を用いて生理心理効果のある香料を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、心理指標に属する指標、神経指標に属する指標、内分泌指標に属する指標および免疫指標に属する指標から選ばれる少なくとも3種以上の指標を組み合わせることで香りの生理心理効果の評価を行うものである。
この生理心理効果の評価方法は、香りによる心理、神経、内分泌、免疫学的に基づいた指標を同時に測定し、これらの結果から生体内の恒常性維持機構の相互作用を鋭意検討した結果、以下の構成からなる解決手段を見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[10]に関するものである。
[1]心理指標に属する指標、神経指標に属する指標、内分泌指標に属する指標および免疫指標に属する指標から選ばれる少なくとも3種以上の指標を組み合わせることを特徴とする香りの生理心理効果の評価方法。
[2]心理指標に属する指標として、POMS(Profile of Mood States)、STAI(StatehaihunTrait Anxiety Inventory)およびVAS(Visual Analogue Scale)のうちのいずれか1種または2種以上の組合せを用いることを特徴とする第1項に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
[3]神経指標に属する指標として、脳波、心拍、心拍変動、皮膚温および皮膚電気反応のうちのいずれか1種または2種以上の組合せを用いることを特徴とする第1項または第2項に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
[4]内分泌指標に属する指標として、コルチゾール、コルチゾン、クロモグラニンA、ドーパミン、アミラーゼ、セロトニンおよび副腎皮質刺激ホルモンのうちのいずれか1種または2種以上の組合せを用いることを特徴とする第1項乃至第3項のいずれか一項に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
[5]免疫指標に属する指標として、免疫グロブリン(IgA)、ナチュラルキラー細胞活性およびインターロイキンのうちのいずれか1種または2種以上の組合せを用いることを特徴する第1項乃至第4項のいずれか一項に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
[6]呈示された香りにおける対象者の各指標を計測し、得られた心理および生理指標から当該対象者の心理状態および生理応答を類推し、それらに基づいた香りがおよぼす影響を推定することを特徴する第1項乃至第5項のいずれか一項に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
[7]第1項乃至第6項のいずれか一項に記載の方法によって同定される生理心理効果のある香料試料。
[8]第7項に記載の香料試料を含有することを特徴とする香料組成物。
[9]飲料、食品、香粧品、トイレタリー製品、エアケア製品、日用・雑貨品、口腔用組成物、ヘアケア製品、スキンケア製品、ボディケア製品、衣料用洗剤、衣料用柔軟仕上げ剤、医薬部外品または医薬品からなる群から選択されるいずれかの製品であって、第7項に記載の香料試料を含有することを特徴とする製品。
[10]飲料、食品、香粧品、トイレタリー製品、エアケア製品、日用・雑貨品、口腔用組成物、ヘアケア製品、スキンケア製品、ボディケア製品、衣料用洗剤、衣料用柔軟仕上げ剤、医薬部外品または医薬品からなる群から選択されるいずれかの製品であって、第8項に記載の香料組成物を含有することを特徴とする製品。
本発明の心理指標に属する指標、神経指標に属する指標、内分泌指標に属する指標および免疫指標に属する指標から選ばれる少なくとも3種以上の指標を組み合わせることを特徴とする香りの生理心理効果の評価方法に従って香料を評価することにより、香理心理効果のある香料試料を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明による生理心理効果の評価方法で採用される、心理指標として、POMS(Profile of Mood States)、STAI(StatehaihunTrait Anxiety Inventory)およびVAS(Visual Analogue Scale)などが挙げられ、上記のうちのいずれかまたはそれらの組み合わせが用いる。本発明においては、上記3指標の組み合わせが好ましい組み合わせである。
POMS(およびPOMS 短縮版)は65項目(短縮版では30項目)の質問結果から、「緊張−不安」、「抑うつ−落ち込み」、「怒り−敵意」、「活気」、「疲労」、「混乱」の6項目の気分や感情状態が評価可能である。リラクゼーション効果の検証や、Quality of Life(QOL)、医学・医療介入効果の検証など広く用いられている。STAIは、「不安」という気分・感情状態の一つに焦点を当てた評価であり、刻々と変化する不安状態(状態不安尺度)や不安になりやすい性格傾向(特性不安尺度)を,それぞれ20項目の質問により評価することができる。医学的介入や疾病、心身状態に関わる不安状態などの評価において広く用いられている。VASは、直線の左端を「まったくない;0」、右端を「これ以上ないくらい強い;100」として、質問項目に対する被験者の状態をチェックするものである。これは痛みの評価のために開発され、主観的健康感や主観的な気分の評価にも用いられてきた。本発明では、VASの質問項目を「緊張感」、「努力」、「集中」、「疲労感」、「いらだち感」、「退屈」、「うんざり感」の6項目とした。また、評価の最後に用いた香りの評価をVSAで実施した。質問項目は「心地よさ」、「強度」、「嗜好性」、「覚醒度」の4項目とした。もちろん、本発明において、心理指標は上述したものに限定されるわけでなく、種々の公知の手法を採用して評価してもよい。
本発明による生理心理効果の評価方法で採用される、神経指標として、脳波、心拍、心拍変動、皮膚温、皮膚電気反応などが挙げられ、上記のうちのいずれかまたはそれらの組み合わせが用いる。実験結果では、心拍、心拍変動、皮膚温の3指標の組み合わせが好ましい組み合わせである。
神経指標は中枢神経系指標と自律神経指標に大別される。中枢神経系の指標として、脳波のα波、β波、θ波などの比率の計測、脳波のα波の周波数ゆらぎの測定、Contingent Negative Variation(CNV;随伴性陰性変動)による香りの意識水準の測定、脳波のP300の測定などを挙げることができる。中枢神経系指標に属する代表的な指標として、CNVによる香りの意識水準(覚醒効果、鎮静効果)を例示する。
CNVは、意識水準の計測方法は香りの機能評価の一つの手法として公知の方法であり、香りの覚醒・鎮静効果について、香りを嗅いだ後の前頭葉の脳波(CNV)を測定し、香り機能を評価する方法である。
自律神経系の指標として、例えば、心電図、血圧や呼吸の測定、表面血流の測定、指尖脈波、瞳孔反応の測定の測定などが挙げられる。自律神経は交感神経と副交感神経に大別されており、内臓器官などの調節を担っている。香りの自律神経系に対する作用を測定するにあたっては、適切な方法であれば、特に測定方法は限定されない。自律神経系指標に属する代表的な指標として、心拍変動、皮膚温を例示する。
心拍変動は、全心拍変動の評価と心拍の周期変動の周波数成分をパワースペクトル解析する操作が含まれる。心拍変動のパワースペクトル解析は、周波数領域によって分けられる。Low Frequency(LF)成分は、0.04〜0.15Hzの周波数帯域のパワー積算であり、交感神経活動指標とされる。High Frequency(HF)成分は、0.15〜0.40Hzの周波数帯域のパワー積算であり、副交感神経活動指標とされる。
皮膚温は、ヒトの指尖部や鼻部などのヒトの皮膚温度を連続的に測定することにより交感神経活動指標とされる。外気温が一定の場合、皮膚組織内を循環する血流量に依存して変化し、この皮膚組織内を循環する血流量は血管平滑筋の収縮・拡張により調整されている。血管平滑筋が拡張すると局所血流量が増加し、皮膚温度が上昇すること、この血管平滑筋は主に交感神経性血管収縮繊維の支配を受けていることが知られており、交感神経活動が亢進すると血管平滑筋が縮小し、末梢循環が抑制されるため血流量の減少と皮膚温の低下が生じる。
本発明による生理心理効果の評価方法で採用される、内分泌指標として、コルチゾール、コルチゾン、クロモグラニンA、ドーパミン、アミラーゼ、セロトニン、副腎皮質刺激ホルモンのうちのいずれかまたはそれらの組み合わせが用いる。香りの内分泌系に対する作用を測定するにあたっては、適切な方法であれば、特に測定方法は限定されない。実験結果では、コルチゾールを指標とすることが好ましいことを見出した。内分泌系指標に属する代表的な指標として、コルチゾールを例示する。
コルチゾールは、ストレス負荷時に副腎皮質から分泌されるホルモンであり、抗ストレスや抗炎症などの生理作用を担っている。コルチゾールは、ストレスの物理的強度のみでなく、さまざまな心理社会的要因によって分泌することが知られている。
本発明による生理心理効果の評価方法で採用される、免疫指標として、IgA、ナチュラルキラー細胞活性、インターロイキンのうちのいずれかまたはそれらの組み合わせが用いる。香りの麺英気系に対する作用を測定するにあたっては、適切な方法であれば、特に測定方法は限定されない。実験結果では、IgAを指標とすることが好ましいことを見出した。内分泌系指標に属する代表的な指標として、IgAを例示する。
IgAは、B細胞によって作られる抗体の一種であり、口腔、気道、腸管などの粘膜上における病原体の増殖を抑制する生理作用を担っている。IgAは、暗算課題や口頭発表などの急性ストレスに対して濃度上昇が報告されている。
被験者スクリーニングにより嗅覚異常のない健常な成人を被験者とした。被験者には実験開始1時間前から睡眠、食事、糖分やアルコール・カフェイン入りの飲み物、運動、喫煙を禁止させた。被験者は、10分間の安静後にストレス課題を30分間連続的に行なった。それらの方法としては、フリッカーテスト、クレペリンテスト、模擬的VTR作業、文字消去法などを例示することができる。本発明では、それらの方法を適宜利用することができるのであって、とくに制限されない。本発明での具体的な負荷内容は、クレペリンテストを30分間連続で実施した。その後、回復期として15分間安静にさせた。被験者には30分間の計算課題の間のみ香り刺激を呈示した。被験者は、安静時、ストレス課題時、回復期を通して、心拍、皮膚温、呼吸の計測センサーを装着した。被験者は、ストレス課題開始5分前より5分毎に唾液を採取した。また、被験者は安静時、ストレス課題後、回復期後にPOMS、STAI、VASを実施し、回復期後のみ香りの「心地よさ」、「強度」、「嗜好性」、「覚醒度」を評価した。実験は被験者内計画とし1日1回、間に1日以上の間隔を空けた。尚、香りの呈示順序はランダムとし、呈示する香りは被験者には知らせなかった。
以下、上記心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法を適用して、得られた結果を示すレーダーチャートについて説明する。塗りつぶしのない黒線の結果はコントロール(無臭)を呈示した時のレーダーチャートである。レーダーチャートは心理指標チャートおよび生理指標チャートの2種を表示し、観察・検討することによって、香料特性の理解を容易にすることができる。上記測定し検討した指標は、それぞれ単位も違えば、変化する幅も異なる。それらを揃えて、全体の反応パターンとしての理解を容易にするために、データの標準化を行い、すべてのパラメータを平均が0、分散が1になるように変換した。このデータの標準化は一般的に行われている方法を用いて行うことができる。標準化した各値をコントロールの値を基準として変化値に変換した。コントールの値は全て1となり、容易に比較することができる。このレーダーチャートでは各指標がポジティブに変化すると外側に大きくなり、ネガティブに変化すると内側に小さくなる。
本発明の生理心理効果は、多方面に利用することができる。例えばフレグランス製品、基礎化粧品、仕上げ化粧品、頭髪化粧品、日焼け化粧品、薬用化粧品、ヘアケア製品、石鹸、身体洗浄剤、浴用剤、洗剤、柔軟仕上げ剤、洗浄剤、台所用洗剤、漂白剤、エアゾール剤、消臭・芳香剤、お香、雑貨;飲食品類、口腔用組成物、医薬品類に配合することができる。
上記フレグランス製品としては、香水、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンなどが挙げられ、基礎化粧品としては、洗顔クリーム、バニシングクリーム、クレンジングクリーム、コールドクリーム、マッサージクリーム、乳液、化粧水、美容液、パック、メイク落としなどが挙げられ、仕上げ化粧品としては、ファンデーション、粉おしろい、固形おしろい、タルカムパウダー、口紅、リップクリーム、頬紅、アイライナー、マスカラ、アイシャドウ、眉墨、アイパック、ネイルエナメル、エナメルリムバーなどが挙げられ、頭髪化粧品としては、ポマード、ブリランチン、セットローション、ヘアーステック、ヘアーソリッド、ヘアーオイル、ヘアートリートメント、ヘアークリーム、ヘアートニック、ヘアーリキッド、ヘアースプレー、バンドリン、養毛剤、染毛剤などが挙げられる。
日焼け化粧品としては、サンタン製品、サンスクリーン製品などが挙げられ、薬用化粧品としては、制汗剤、アフターシェービングローション及びジェル、パーマメントウェーブ剤、薬用石鹸、薬用シャンプー、薬用皮膚化粧料などが挙げられ、ヘアケア製品としては、シャンプー、リンス、リンスインシャンプー、コンディショナー、トリートメント、ヘアパックなどが挙げられ、石鹸としては、化粧石鹸、浴用石鹸、香水石鹸、透明石鹸、合成石鹸などが挙げられ、身体洗浄剤としては、ボディソープ、ボディシャンプー、ハンドソープなどが挙げられ、浴用剤としては、入浴剤(バスソルト、バスタブレット、バスリキッド、等)、フォームバス(バブルバス、等)、バスオイル(バスパフューム、バスカプセル、等)、ミルクバス、バスジェリー、バスキューブなどが挙げられ、洗剤としては、衣料用重質洗剤、衣料用軽質洗剤、液体洗剤、洗濯石鹸、コンパクト洗剤、粉石鹸、などが挙げられ、柔軟仕上げ剤としては、ソフナー、ファーニチアケアーなどが挙げられ、洗浄剤としては、クレンザー、ハウスクリーナー、トイレ洗浄剤、浴室用洗浄剤、ガラスクリーナー、カビ取り剤、排水管用洗浄剤などが挙げられ、台所用洗剤としては、台所用石鹸、台所用合成石鹸、食器用洗剤などが挙げられ、漂白剤としては、酸化型漂白剤(塩素系漂白剤、酸素系漂白剤、等)、還元型漂白剤(硫黄系漂白剤、等)、光学的漂白剤、などが挙げられ、エアゾール剤としては、スプレータイプ、パウダースプレーなどが挙げられ、消臭・芳香剤としては、固形状タイプ、ゲル状タイプ、リキッドタイプなどが挙げられ、雑貨としては、ティッシュペーパー、トイレットペーパーなどが挙げられる。
また、飲食品類としては、例えば、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料類、炭酸飲料、清涼飲料、アルコール系飲料、ドリンク剤類の如き飲料類;アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャンディー類の如き冷菓;和・洋菓子類、ジャム類、キャンディー類、ゼリー類、ガム類、パン類、コーヒー類、ココア類、紅茶類、ウーロン茶類、緑茶類の如き嗜好飲料類;和風スープ、洋風スープ、中華スープの如きスープ類、風味調味料、各種インスタント飲料乃至食品類、各種スナック食品類など;口腔用組成物としては、例えば、歯磨き、口腔洗浄料、マウスウオッシュ、トローチ、チューインガム類など;医薬品類としては、ハップ剤、軟膏剤の如き皮膚外用剤、内服剤などが挙げられる。本発明では、これらに限定されないことはいうまでもない。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらにより何ら限定されるものではなく、また、本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えても良い。
[実施例1]
ストレス課題時に、被験者にピーチ様の調合香料を呈示し、上記心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法を適用した。図1に、その測定結果を示す。その結果、いらだち感を抑制し、緊張感を促進し、集中を抑制した。疲労感はコントロールとほとんど変化がなかった。自律神経系である中枢交感神経系を抑制し、副交感神経系を亢進した。また、免疫系および内分泌系を促進した。これは、ピーチ様の調合香料には、心理的ないらだち感を緩和し、副交感神経を優位とし、ストレス反応を抑制するポジティブな効果、あるいはストレスの低減作用があることを示す。
[実施例2]
ストレス課題時に、被験者にアップルミント様の調合香料を呈示し、上記心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法を適用した。図2に、その測定結果を示す。その結果、いらだち感、疲労感および集中を抑制し、緊張感はコントロールとほとんど変化がなかった。自律神経系である中枢交感神経系を抑制し、抹消交感神経を亢進した。また、免疫系および内分泌系を促進した。これは、アップルミント様の調合香料には、心理的ないらだち感および疲労感を緩和し、交感神経を優位とし、ストレス反応を抑制するポジティブな効果、あるいはストレスの低減作用があることを示す。
[実施例3]
ストレス課題時に、被験者にオレンジフラワー様の調合香料を呈示し、上記心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法を適用した。図3に、その測定結果を示す。その結果、緊張感、いらだち感、疲労感および集中を抑制した。自律神経系である抹消交感神経を亢進した。また、免疫系および内分泌系を促進した。これは、オレンジフラワー様の調合香料には、心理的な緊張感、いらだち感および疲労感を緩和し、交感神経を優位とし、ストレス反応を抑制するポジティブな効果、あるいはストレスの低減作用があることを示す。
[実施例4]
ストレス課題時に、被験者にオスマンサス様の調合香料を呈示し、上記心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法を適用した。図4に、その測定結果を示す。その結果、いらだち感および疲労感を抑制し、緊張感および集中はコントロールとほとんど変化がなかった。自律神経系である交感神経を亢進し、副交感神経を抑制した。また、免疫系および内分泌系を促進した。これは、オスマンサス様の調合香料には、心理的ないらだち感および疲労感を緩和し、交感神経を優位とし、ストレス反応を抑制するポジティブな効果、あるいはストレスの低減作用があることを示す。
図1は、本発明の心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法をピーチ様の調合香料に適用したときの測定結果を示すレーダーチャートである。 図2は、本発明の心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法をアップルミント様の調合香料に適用したときの測定結果を示すレーダーチャートである。 図3は、本発明の心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法をオレンジフラワー様の調合香料に適用したときの測定結果を示すレーダーチャートである。 図4は、本発明の心理、神経、内分泌、免疫指標を用いた香りの生理心理効果の評価方法をオスマンサス様の調合香料に適用したときの測定結果を示すレーダーチャートである。

Claims (10)

  1. 心理指標に属する指標、神経指標に属する指標、内分泌指標に属する指標および免疫指標に属する指標から選ばれる少なくとも3種以上の指標を組み合わせることを特徴とする香りの生理心理効果の評価方法。
  2. 心理指標に属する指標として、POMS(Profile of Mood States)、STAI(StatehaihunTrait Anxiety Inventory)およびVAS(Visual Analogue Scale)のうちのいずれか1種または2種以上の組合せを用いることを特徴とする請求項1に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
  3. 神経指標に属する指標として、脳波、心拍、心拍変動、皮膚温および皮膚電気反応のうちのいずれか1種または2種以上の組合せを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
  4. 内分泌指標に属する指標として、コルチゾール、コルチゾン、クロモグラニンA、ドーパミン、アミラーゼ、セロトニンおよび副腎皮質刺激ホルモンのうちのいずれか1種または2種以上の組合せを用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
  5. 免疫指標に属する指標として、免疫グロブリン(IgA)、ナチュラルキラー細胞活性およびインターロイキンのうちのいずれか1種または2種以上の組合せを用いることを特徴する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
  6. 呈示された香りにおける対象者の各指標を計測し、得られた心理および生理指標から当該対象者の心理状態および生理応答を類推し、それらに基づいた香りがおよぼす影響を推定することを特徴する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の香りの生理心理効果の評価方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法によって同定される生理心理効果のある香料試料。
  8. 請求項7に記載の香料試料を含有することを特徴とする香料組成物。
  9. 飲料、食品、香粧品、トイレタリー製品、エアケア製品、日用・雑貨品、口腔用組成物、ヘアケア製品、スキンケア製品、ボディケア製品、衣料用洗剤、衣料用柔軟仕上げ剤、医薬部外品または医薬品からなる群から選択されるいずれかの製品であって、請求項7記載の香料試料を含有することを特徴とする製品。
  10. 飲料、食品、香粧品、トイレタリー製品、エアケア製品、日用・雑貨品、口腔用組成物、ヘアケア製品、スキンケア製品、ボディケア製品、衣料用洗剤、衣料用柔軟仕上げ剤、医薬部外品または医薬品からなる群から選択されるいずれかの製品であって、請求項8記載の香料組成物を含有することを特徴とする製品。
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川井秀一: "スギ材の新たな機能開発-空気浄化機能発現メカニズムの解明とその居住空間への応用-", 科学研究費助成事業 研究成果報告書, JPN6021000384, 2014, ISSN: 0004545359 *

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