JP2018179597A - モータの試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インダクタンスおよび磁束等のパラメータが未知である供試モータであっても、高効率で運転させることを可能にするモータの試験装置を提供する。【解決手段】トルク指令に基づいて電圧指令を生成し、かつ、トルク指令および実トルクに基づいて位相調整指令を生成する電流制御器13と、位相調整指令に従って、速度を積分した第1の位相にオフセットを加えて第2の位相を生成する、位相制御器12と、第2の位相および電圧指令に基づいて交流信号を生成する第2の座標変換器15と、交流信号に基づいて供試モータを運転させる信号を出力する電力変換器7と、第1の座標変換器14と、を備え、電流制御器13は、実トルクの大きさがゼロ、または、トルク指令と実トルクの向きがq軸上において反対向きである場合に、位相制御器12に、90°以上180°以下の大きさのオフセットを加えて第2の位相を生成する第1の調整をさせる位相調整指令を生成する。【選択図】図1

Description

本発明はモータの試験装置に関する。
供試モータの性能(例えば最大トルクおよび効率等)の評価において、供試モータに位置速度センサを取り付けたうえで各パラメータを測定することがある。
供試モータに位置センサが取り付けられている場合、ロータの磁極位置および速度を直接的に求めることができるため、モータ抵抗値に誤差があっても、同一トルクでの電流最小化を実現することができる。
しかし、位置センサを取り付けられない供試モータの性能を評価する場合がある。このようなモータについて実行される位置センサレス制御では、回転位相指令値とPMモータの回転位相値との偏差である軸誤差を、モータパラメータを用いて推定演算する。
位置センサレス制御において、励磁成分電流であるd軸の電流をゼロ以外で発生させると、抵抗に誤差が存在する場合に同一トルクでの電流最小化を実現することは困難となる。これに対し、例えば特許文献1の技術では、q軸電流検出値から演算で求めるインダクタンス値を用いることによって、同一トルクでの電流最小化を実現することができる。
特開2008−11631号公報
特許文献1の技術では、抵抗に誤差が生じていても高効率でモータを運転させること可能であるが、その演算においてモータパラメータであるインダクタンス等を少なからず使用している。そのため、インダクタンスおよび磁束等のパラメータが未知である供試モータについて、適用できないという問題があった。ここで、供試モータのパラメータを自動計測することも可能であるが、測定誤差ならびに電流、温度によるパラメータ変化を考慮して補正する必要がある。そのため、自動計測を行うシステムは一般に複雑な制御系が必要となり、コスト等の別の問題が生じてしまう。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、インダクタンスおよび磁束等のパラメータが未知である供試モータであっても、高効率で運転させることを可能にするモータの試験装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の実施形態に係るモータの試験装置は、トルク計が検出した供試モータの実トルクと、前記トルク計に接続したダイナモに取り付けられた速度センサが検出した前記供試モータの速度と、前記供試モータを運転させるトルク指令と、を受け取って、前記供試モータの性能評価試験を実行するモータの試験装置であって、前記トルク指令に基づいて電圧指令を生成する電流制御器と、前記トルク指令および前記実トルクに基づいて位相調整指令を生成し、前記位相調整指令に従って、前記速度を積分した第1の位相にオフセットを加えて第2の位相を生成する、位相制御器と、前記第2の位相および前記電圧指令に基づいて交流信号を生成する第2の座標変換器と、前記交流信号に基づいて前記供試モータを運転させる信号を出力する電力変換器と、前記電力変換器からの三相電流を、前記電流制御器に出力するγδ軸の電流に変換する第1の座標変換器と、を備え、
前記位相制御器は、前記実トルクの大きさがゼロ、または、前記トルク指令と前記実トルクの向きがq軸上において反対向きである場合に、前記位相制御器に、90°以上180°以下の大きさのオフセットを加えて第2の位相を生成する第1の調整をさせる位相調整指令を生成する。
また、本発明の実施形態に係るモータの試験装置は、前記位相制御器が、前記第1の調整の後で、第1の修正処理および第2の修正処理の少なくとも一方を実行し、前記第1の修正処理は、第1の時刻で検出した第1の実トルクを記憶し、前記第1の位相に90°未満の大きさのプラスのオフセットを加えて前記第2の位相を生成して、前記第1の時刻より後の第2の時刻で検出した第2の実トルクを受け取る処理であり、前記第2の修正処理は、第3の時刻で検出した第3の実トルクを記憶し、前記第1の位相に90°未満の大きさのマイナスのオフセットを加えて前記第2の位相を生成して、前記第3の時刻より後の第4の時刻で検出した第4の実トルクを受け取る処理であり、前記第1の修正処理を実行した場合に、前記第1の実トルクが前記第2の実トルクよりも大きければ、前記第1の修正処理を繰り返し、前記第1の実トルクが前記第2の実トルク以下であれば、前記第2の修正処理を実行し、前記第2の修正処理を実行した場合に、前記第3の実トルクが前記第4の実トルクよりも小さければ、前記第2の修正処理を繰り返し、前記第3の実トルクが前記第4の実トルク以上であれば、前記第1の修正処理を実行してもよい。
本発明の実施形態によれば、インダクタンスおよび磁束等のパラメータが未知である供試モータであっても、高効率で運転させることを可能にするモータの試験装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係るモータの試験装置を用いるシステムの構成を例示する図である。 本発明の一実施形態に係るモータの試験装置が用いる制御軸を説明するための図である。 図3(a)〜図3(c)は図2の制御軸の挙動について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るモータの試験装置の制御方法を示すフローチャートである。 比較例のモータの試験装置を用いるシステムの構成を例示する図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
(モータの試験装置を用いるシステム)
図1は本実施形態に係るモータの試験装置9を用いるシステムの構成を例示する図である。図1のシステムは、本実施形態に係る試験装置9の他に、供試モータ1、トルク計2、ダイナモ3、速度センサ4、ダイナモ用インバータ8および電力計10を備える。
供試モータ1は、試験装置9によって性能(例えば最大トルクおよび効率等)の評価が行われる試験対象のモータである。ここで、本実施形態に係る試験装置9を用いるシステムにおいて、供試モータ1以外のトルク計2、ダイナモ3、速度センサ4、ダイナモ用インバータ8および電力計10は、所定の場所(例えば試験場等)にあらかじめセットされている。
トルク計2は供試モータ1に接続されて、検出した供試モータ1の出力トルク(実トルク)を試験装置9に出力する。トルク計2は例えばフランジ型であってもよいが、これに限定されるものではない。
ダイナモ3はシャフトの回転に応じて発電する発電機である。供試モータ1の性能評価のための試験で、ダイナモ3は供試モータ1の負荷機として使用される。図1に示されるシステムにおいて、ダイナモ3のシャフトはトルク計2のシャフトと接続されている。そのため、供試モータ1の回転がダイナモ3に伝えられる。
速度センサ4はダイナモ3に取り付けられた速度の計測器である。速度センサ4が検出したダイナモ3の速度(例えば回転速度であってもよい)は、ダイナモ用インバータ8および試験装置9に出力される。ここで、ダイナモ3のシャフトがトルク計2のシャフトと接続されているため、ダイナモ3の速度は供試モータ1の速度を表す。つまり、位置速度センサが取り付けられていない供試モータ1の性能評価においても、試験装置9は供試モータ1の速度を直接的に把握できる。
ダイナモ用インバータ8は、速度指令ωおよび速度センサ4からの速度に基づいて、供試モータ1の負荷機であるダイナモ3の運転を調整する。図1に示されるシステムにおいて、ダイナモ用インバータ8は、ダイナモ3に対して速度指令ωを出力して、ダイナモ3を任意の速度で運転させることができる。ここで、速度指令ωは供試モータ1の試験内容に応じて設定される。速度指令ωは試験装置9から出力されてもよい。
電力計10は性能評価試験中の供試モータ1の運転に要する電力を測定する。図1に示されるシステムにおいて、電力計10が検出した電力を含む測定結果に基づいて、供試モータ1が効率よく運転しているか(例えば電流最小で実トルクが最大になっているか)が判定される。
試験装置9は、トルク計2からの実トルクと、速度センサ4からの速度と、を受け取る。また、試験装置9は、例えば図1に示されるシステムを管理する装置から励磁成分電流指令iγおよびトルク成分電流指令iδを受け取る。試験装置9は、供試モータ1を試験に応じた条件で運転させるために、三相交流信号を生成して供試モータ1に出力する。
試験装置9は、電流検出器6と、電力変換器7と、制御部20と、を備える。
電流検出器6は、供試モータ1に流れる電流を検出する。本実施形態において、電流検出器6は、供試モータ1に出力された三相交流信号の各相の電流を検出する。電流検出器6は検出した電流値を制御部20に出力する。電流検出器6は電力変換器7の内部に設けられていてもよい。
電力変換器7は、座標変換で得られた交流信号を、供試モータ1を運転させる適切な信号に変換して出力する。例えば供試モータ1が三相の交流モータである場合に、電力変換器7は公知の構成の三相PWMインバータであってもよい。
制御部20は、例えば座標変換、電流制御、位相制御等の演算を実行する。制御部20は、積分器11と、位相制御器12と、電流制御器13と、第1の座標変換器14と、第2の座標変換器15と、を備える。
積分器11は速度センサ4からのダイナモ3の速度、すなわち供試モータ1の速度を受け取る。積分器11は供試モータ1の速度を積分して位相θ’(第1の位相)を生成する。
位相制御器12は、トルク計2からの実トルク、積分器11から位相θ’および電流制御器13からのトルク成分電流指令iδを受け取る。位相制御器12は、位相調整指令に応じて位相θ’を調整して位相θ(第2の位相)を生成する。
第1の座標変換器14は、位相制御器12からの位相θと、電流検出器6からの電流値を受け取る。第1の座標変換器14は、位相θおよび三相交流信号の電流値を用いて座標変換を行い、2つの直流信号を生成する。つまり、第1の座標変換器14は三相電流(三相交流信号の電流)を三相−二相変換し、静止座標から回転座標へ変換することで、γδ軸上へ電流を変換する。γδ軸(γδ座標)については後述する。
第2の座標変換器15は、位相制御器12からの位相θと、電流制御器13からの電圧指令を受け取る。第2の座標変換器15は、位相θおよび電圧指令を用いて座標変換を行い、3つの交流信号を生成する。つまり、第2の座標変換器15は、第1の座標変換器14と逆の変換を実行し、γδ座標の電圧指令を三相の静止座標系へ変換する。生成された交流信号は、電力変換器7に出力される。
電流制御器13は、電流指令(励磁成分電流指令iγおよびトルク成分電流指令iδ)と、第1の座標変換器14が生成した2つの直流信号と、を受け取る。電流制御器13は、電流指令および2つの直流信号に基づいて電圧指令を生成する。電流制御器13は、トルク成分電流指令iδを位相制御器12に出力する。また、電流制御器13は、生成した電圧指令を第2の座標変換器15に出力する。本実施形態において、電流制御器13は、電流指令と2つの直流信号とを比較して、差分を比例・積分制御することで電圧指令を生成する。
(モータの試験装置の制御軸)
図2は、供試モータ1の解析モデル図である。永久磁石16はモータの回転子を表している。
永久磁石16が作る磁束と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石16が作る磁束の方向をd軸とする。ここで、試験装置9がd軸であると推定して供試モータ1の制御を行う制御上の推定軸をγ軸とする。また、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとる。また、γ軸から電気角で90度進んだ位相にδ軸をとる。δ軸は、モータの試験装置9がq軸であると推定して供試モータ1の制御を行う制御上の推定軸である。
d軸とq軸を座標軸とする回転座標系の座標軸をdq軸と呼ぶ。d軸方向に流れる電流を励磁成分電流と呼ぶ。また、q軸方向に流れる電流をトルク成分電流と呼ぶ。試験装置9が用いる制御上の回転座標系はγ軸とδ軸を座標軸に選んだ座標系である。γ軸とδ軸を座標軸とする回転座標系の座標軸をγδ軸と呼ぶ。
供試モータ1について性能評価試験を初めて実行する場合、供試モータ1の磁極位置は未知である。試験装置9は、供試モータ1の実際のdq軸から角度βだけ軸がずれたγδ軸を基準にして供試モータ1を制御する。
試験装置9は、高効率で供試モータ1を運転させるために、実トルクがなるべく大きくなるように調整を行う。例えば、図3(a)は、高効率で供試モータ1が運転している場合のdq軸とγδ軸との関係を示す。このとき、角度βは0に近付き、制御上のγδ軸が、供試モータ1の実際のdq軸にほぼ重なっている。試験装置9は、図3(a)に示されるような関係を得られるように、位相調整指令を変化させて、位相制御器12が出力する位相θを調整する。
図1に示されるシステムにおいて、例えば次のように位相θが調整される。まず、ダイナモ3をある一定の速度で回転させる。そして、供試モータ1に対する電流指令として、励磁成分電流指令iγをゼロとしながら、トルク成分電流指令iδを任意の大きさで電流制御器13に与える。
ここで、供試モータ1の性能評価試験の開始時に任意のトルク成分電流指令iδが設定されるが、このときdq軸とγδ軸の関係(角度βの大きさ)は不明である。しかし、試験装置9は実トルクを受け取るため、実トルクの大きさから関係を推定可能である。
図3(b)に示すように、角度βがβ>90°またはβ<−90°の条件を満たすと、制御上のトルク成分電流iδの向きと、実際の電流iqの向きとは逆になる。このとき、実トルクの向きはトルク指令(トルク成分電流指令iδ)と反対向きになる。
試験装置9は、実トルクの向きがトルク指令と反対向きである場合に、位相制御器12において位相θ’に90°より大きく180°以下または−180°以上で−90°未満のオフセットを加えて位相θを生成する。位相制御器12がオフセットを加えて位相θを生成することによって、dq軸とγδ軸の関係は、図3(b)から図3(a)に示される関係に近付く。
また、図3(c)に示すように、角度βがβ=90°またはβ=−90°の条件を満たすと、制御上のトルク成分電流iδの向きは、d軸と同じ向きになる。このとき、トルクは発生しない。そのため、実トルクの大きさはゼロとなる。
試験装置9は、実トルクの大きさがゼロである場合に、位相制御器12において位相θ’に90°または−90°のオフセットを加えて位相θを生成する。位相制御器12がオフセットを加えて位相θを生成することによって、dq軸とγδ軸の関係は、図3(c)から図3(a)に示される関係に近付く。
ここで、位相制御器12は、位相調整指令に基づいてオフセットを変化させる。位相制御器12は、電流制御器13を介して受け取ったトルク成分電流指令iδと、実トルクとに基づいて、位相調整指令を生成する。より具体的には、位相制御器12は、実トルクの大きさがゼロであれば、位相θ’に90°の大きさのオフセットを加えるように位相調整指令を生成する。また、位相制御器12は、実トルクの大きさがゼロでない場合であって、トルク成分電流指令iδと実トルクの向きがq軸上において反対向きであれば、位相θ’に90°より大きく180°以下の大きさのオフセットを加えるように位相調整指令を生成する。ここで、上記のように位相制御器12において90°以上180°以下の大きさのオフセットを加えて位相θを生成する調整を第1の調整とする。
試験装置9は、第1の調整の後で(実トルクが非ゼロで、かつ、実トルクとトルク指令の向きがq軸上において反対でない場合に)、位相制御器12において90°未満の大きさのオフセットを加えて位相θを生成する第2の調整を繰り返す。第2の調整が実行されることによって、実トルクを最大にすることができる。
図4は、本実施形態に係る試験装置9が実行する処理(制御方法)の一例を示すフローチャートである。
試験装置9はダイナモ3が回転していることを確認する(ステップS1)。本実施形態において、ダイナモ3を一定の速度で回転させることが好ましい。
試験装置9の電流制御器13は供試モータ1の電流指令を受け取る(ステップS2)。本実施形態において、電流指令は、供試モータ1の性能評価試験に応じた励磁成分電流指令iγおよびトルク成分電流指令iδである。
試験装置9の位相制御器12は、トルク成分電流指令iδと、実トルクとに基づいて、位相調整指令を生成する。上記のように、位相制御器12は、トルク計2が検出した供試モータ1の出力トルク(実トルク)を受け取る。試験装置9の位相制御器12は、実トルクがゼロの場合に(ステップS3のYes)、位相θ’に90°の大きさのオフセットを加えて位相θを生成するための位相調整指令を生成する。ここで、オフセットの大きさは90°に限定されず略90°であればよい。そして、試験装置9の位相制御器12は、位相調整指令に従って、位相θを90°近く変化させる(ステップS4)。その後、試験装置9はステップS3の処理に戻る。
試験装置9の位相制御器12は、実トルクが非ゼロの場合に(ステップS3のNo)、ステップS5の処理を実行する。ステップS5の処理は、実トルクの向きがトルク指令と反対向きであるかの判定である。この例では、トルク指令に従うトルクの符号はプラスであるとする。
試験装置9の位相制御器12は、実トルクの符号がマイナスである場合に(ステップS5のYes)、位相θ’に90°以上180°以下の大きさのオフセットを加えて位相θを生成するための位相調整指令を生成する。例えば、オフセットの大きさは略180°に設定されてもよい。そして、試験装置9の位相制御器12は、位相調整指令に従って、位相θを180°近く変化させる(ステップS6)。その後、試験装置9はステップS5の処理に戻る。
試験装置9の位相制御器12は、実トルクの符号がマイナスでない場合に(ステップS5のNo)、ステップS7の処理に進む。ここで、ステップS3からステップS6までの処理は、本実施形態に係る試験装置9が実行する第1の調整に対応する。
第1の調整の後に、試験装置9は第2の調整に対応するステップS7からステップS14までの処理を実行する。なお、本実施形態において、第2の調整は繰り返し実行される。
試験装置9の位相制御器12は、トルク計2が時刻T0(第1の時刻)で検出した第1の実トルクを受け取り、実トルク0として記憶する(ステップS7)。
試験装置9の位相制御器12は、位相θ’に90°未満の大きさのプラスのオフセットを加えて位相θを生成するための位相調整指令を生成する。試験装置9の位相制御器12は、位相調整指令に従って、位相θをプラス側に修正する(ステップS8)。
試験装置9の位相制御器12は、トルク計2が時刻T0より後の時刻T1(第2の時刻)で検出した第2の実トルクを受け取り、実トルク1として取得する(ステップS9)。ここで、ステップS7からステップS9までの処理は、本実施形態に係る試験装置9が実行する第1の修正処理に対応する。
試験装置9の位相制御器12は実トルク1を実トルク0と比較する。実トルク0が実トルク1よりも大きい場合に(ステップS10のYes)、試験装置9はステップS7の処理に戻る。
実トルク0が実トルク1よりも大きくない場合に(ステップS10のNo)、試験装置9はステップS11の処理に進む。
試験装置9の位相制御器12は、トルク計2が時刻T3(第3の時刻)で検出した第3の実トルクを受け取り、実トルク0として記憶する(ステップS11)。
試験装置9の位相制御器12は、位相θ’に90°未満の大きさのマイナスのオフセットを加えて位相θを生成するための位相調整指令を生成する。試験装置9の位相制御器12は、位相調整指令に従って、位相θをマイナス側に修正する(ステップS12)。
試験装置9の位相制御器12は、トルク計2が時刻T3より後の時刻T4(第4の時刻)で検出した第4の実トルクを受け取り、実トルク1として取得する(ステップS13)。ここで、ステップS11からステップS13までの処理は、本実施形態に係る試験装置9が実行する第2の修正処理に対応する。
試験装置9の位相制御器12は実トルク1を実トルク0と比較する。実トルク0が実トルク1よりも小さい場合に(ステップS14のYes)、試験装置9はステップS11の処理に戻る。
実トルク0が実トルク1よりも小さくない場合に(ステップS14のNo)、試験装置9はステップS7の処理に戻る。
(比較例)
ここで、図5を参照して、比較例のモータの試験装置9Aを示しながら、本実施形態のモータの試験装置9の効果について説明する。
図5は、比較例のモータの試験装置9Aを用いるシステムの構成図である。図5のシステムは、トルク計2、ダイナモ3、速度センサ4、ダイナモ用インバータ8および電力計10を備えない。また、試験装置9Aは、本実施形態の試験装置9が備える制御部20に代えて、制御部20Aを備える。制御部20Aは、積分器11および位相制御器12を備えておらず、代わりに仮想インダクタンス演算部21および位相推定器22を備える。なお、その他については図1と同様であり、詳細な説明を省略する。
位相推定器22は、d軸およびq軸の電圧指令値Vdc,Vqc、周波数演算値ω1、電流検出値idc,iqc、インダクタンス演算値Lおよびモータ定数に基づいて、軸誤差を推定演算する。そして、位相推定器22は、軸誤差の指令値に一致するように周波数演算値ω1を出力し、周波数演算値ω1を積分して得られる回転位相指令値θcを出力する。
また、仮想インダクタンス演算部21は、q軸の電流検出値iqcから、位相推定器22および電流制御器13で使用されるインダクタンス演算値Lを出力する。
比較例のモータの試験装置9Aを用いるシステムでは、演算においてモータパラメータである抵抗値およびインダクタンスの値を少なからず使用している。そのため、パラメータが未知である供試モータ1についての適用は困難である。
一方、本実施形態に係るモータの試験装置9は、モータパラメータである抵抗値およびインダクタンスの値を用いた演算を実行せずとも、上記の第1の調整によって、供試モータ1を高効率で運転させることを可能にする。また、本実施形態に係るモータの試験装置9は、さらに第2の調整によって、供試モータ1をさらに高効率で運転させることを可能にする。
本発明を諸図面および実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形および修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形および修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
例えば、本実施形態において、速度センサ4は、トルク計2に接続したダイナモ3に取り付けられていた。しかし、速度センサ4は、トルク計2に取り付けられていてもよい。
1 供試モータ
2 トルク計
3 ダイナモ
4 速度センサ
6 電流検出器
7 電力変換器
8 ダイナモ用インバータ
9,9A 試験装置
11 積分器
12 位相制御器
13 電流制御器
14 第1の座標変換器
15 第2の座標変換器
16 永久磁石
20,20A 制御部
21 仮想インダクタンス演算部
22 位相推定器

Claims (2)

  1. トルク計が検出した供試モータの実トルクと、前記トルク計に接続したダイナモに取り付けられた速度センサが検出した前記供試モータの速度と、前記供試モータを運転させるトルク指令と、を受け取って、前記供試モータの性能評価試験を実行するモータの試験装置であって、
    前記トルク指令に基づいて電圧指令を生成する電流制御器と、
    前記トルク指令および前記実トルクに基づいて位相調整指令を生成し、前記位相調整指令に従って、前記速度を積分した第1の位相にオフセットを加えて第2の位相を生成する、位相制御器と、
    前記第2の位相および前記電圧指令に基づいて交流信号を生成する第2の座標変換器と、
    前記交流信号に基づいて前記供試モータを運転させる信号を出力する電力変換器と、
    前記電力変換器からの三相電流を、前記電流制御器に出力するγδ軸の電流に変換する第1の座標変換器と、を備え、
    前記位相制御器は、前記実トルクの大きさがゼロ、または、前記トルク指令と前記実トルクの向きがq軸上において反対向きである場合に、前記位相制御器に、90°以上180°以下の大きさのオフセットを加えて第2の位相を生成する第1の調整をさせる位相調整指令を生成する、モータの試験装置。
  2. 前記位相制御器は、
    前記第1の調整の後で、第1の修正処理および第2の修正処理の少なくとも一方を実行し、
    前記第1の修正処理は、
    第1の時刻で検出した第1の実トルクを記憶し、前記第1の位相に90°未満の大きさのプラスのオフセットを加えて前記第2の位相を生成して、前記第1の時刻より後の第2の時刻で検出した第2の実トルクを受け取る処理であり、
    前記第2の修正処理は、
    第3の時刻で検出した第3の実トルクを記憶し、前記第1の位相に90°未満の大きさのマイナスのオフセットを加えて前記第2の位相を生成して、前記第3の時刻より後の第4の時刻で検出した第4の実トルクを受け取る処理であり、
    前記第1の修正処理を実行した場合に、
    前記第1の実トルクが前記第2の実トルクよりも大きければ、前記第1の修正処理を繰り返し、
    前記第1の実トルクが前記第2の実トルク以下であれば、前記第2の修正処理を実行し、
    前記第2の修正処理を実行した場合に、
    前記第3の実トルクが前記第4の実トルクよりも小さければ、前記第2の修正処理を繰り返し、
    前記第3の実トルクが前記第4の実トルク以上であれば、前記第1の修正処理を実行する、請求項1に記載のモータの試験装置。
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