JP2018178320A - 液体容器原紙、その製造方法および液体容器用積層体 - Google Patents
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Abstract
Description
このようにして製造された液体容器において、原紙の表面は、熱可塑性樹脂層によって、収容する液体に対する耐性(耐水性、耐油性、耐酸性等)が付与されている。しかし、原紙の断面は、露出しているため液体に耐する耐性が低く、この断面に液体が接触すると、液体が原紙に浸透し、液体容器の破損を引き起すことがある。特に酸性の液体は、液体容器の破損を引き起しやすい。
また、原紙にサイズ剤を添加する方法が提案されている。サイズ剤の添加によって、原紙断面からの液体の浸透が抑制され、原紙自体に耐酸性等が付与される。加工工程も煩雑にならないため、この方法が一般的である。しかし、サイズ剤の添加は、特に原紙が多層抄きの場合には、層間強度の低下を引き起こす。
(1)多層抄き板紙の全層に対して、硫酸アルミニウム、ポリアクリルアミド系乾燥紙力剤、炭酸カルシウムもしくは炭酸水素ナトリウム、およびポリアミドエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤をそれぞれ配合した原紙(特許文献1)。
(2)多層抄き手段を用いて外層と内層が形成された複数層からなる多層構造であり、外層、内層それぞれに、針葉樹クラフトパルプを一定以上の割合で配合した原紙(特許文献2)。
〔1〕電荷密度が0.5〜25meq/gである有機高分子凝集剤を含有することを特徴とする液体容器原紙。
〔2〕前記有機高分子凝集剤の含有量が、液体容器原紙の絶乾質量に対して0.001〜1.0質量%である〔1〕に記載の液体容器原紙。
〔3〕前記有機高分子凝集剤がアクリル系重合体、ビニルアミン重合体およびエチレンイミン重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体からなる〔1〕または〔2〕に記載の液体容器原紙。
〔4〕ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂のいずれかである湿潤紙力剤を実質的に含まない〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の液体容器原紙。
〔5〕パルプと、電荷密度が0.5〜25meq/gである有機高分子凝集剤とを含有する紙料を抄紙し、液体容器原紙を得ることを特徴とする液体容器原紙の製造方法。
〔6〕前記紙料における前記有機高分子凝集剤の含有量が、前記パルプの絶乾質量に対して0.001〜1.5質量%である〔5〕に記載の液体容器原紙の製造方法。
〔7〕〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の液体容器原紙の両面に熱可塑性樹脂層が積層された液体容器用積層体。
本発明の液体容器原紙の製造方法によれば、耐酸性、層間強度、離解性に優れる液体容器原紙を製造できる。また、製造時に製造設備の汚れが生じにくい。
本発明の液体容器用積層体は、耐酸性、層間強度、離解性に優れる液体容器原紙を備える。
本発明の液体容器原紙(以下、「原紙」ともいう。)は、電荷密度が0.5〜25meq/gである有機高分子凝集剤(以下、「凝集剤(A)」ともいう。)を含有する。具体的には、パルプから構成された紙に添加剤として凝集剤(A)を含有させたものである。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、「〜」を用いて表現される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味するものとする。
CSFは、JIS P 8121−2:2012「パルプ−ろ水度試験方法−第2部:カナダ標準ろ水度法」に従って測定される。
凝集剤(A)は、通常、水溶性である。
凝集剤(A)としては、カチオン性官能基を有するカチオン型、アニオン性官能基を有するアニオン型、カチオン性官能基およびアニオン性官能基を有する両性型等の公知の有機高分子凝集剤のなかから、所望の電荷密度等を勘案して適宜選択できる。
アニオン性官能基としては、カルボキシ基等が挙げられる。
アクリル系重合体は、アクリル系単量体単位を有する重合体である。アクリル系単量体は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体であり、例えば(メタ)アクリルアミド、N置換(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。「(メタ)アクリロイル基」はアクリロイル基またはメタクリロイル基を示し、「(メタ)アクリルアミド」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリル酸」もそれぞれ同様である。
カチオン性官能基を有する(メタ)アクリレートとして、例えば、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートおよびその4級化物が挙げられる。具体例としては、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート メチルクロリド4級化物ともいう。)、[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド(ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート ベンジルクロリド4級化物ともいう。)等が挙げられる。
なお、アクリル系単量体単位とビニルアミン単位とを有する重合体は、アクリル系単量体に該当し、ビニルアミン単量体には該当しないものとする。
ビニルアミン重合体の例として、ビニルアミン・N−ビニルホルムアミド共重合体等が挙げられる。
エチレンイミン重合体の例として、変性ポリエチレンイミン等が挙げられる。
電荷密度は、後述する実施例に示す測定方法により測定される。
3%粘度は、B型粘度計により測定される値である。詳しくは、実施例に示す測定方法により測定される。
「絶乾質量」とは、水分を含まない状態の原紙の質量を測定した値である。
他の添加剤としては、例えばpH調整剤(炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム等)、乾燥紙力剤(ポリアクリルアミド、澱粉等)、湿潤紙力剤(ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂のいずれか)、内添サイズ剤(アルキルケテンダイマー、ロジン系サイズ剤等)、濾水歩留り向上剤、消泡剤、填料(炭酸カルシウム、タルク等)、染料等が挙げられる。これらの添加剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
原紙は、湿潤紙力剤を実質的に含まないことが特に好ましい。ここで、「実質的に含まない」とは、原紙の絶乾質量に対して0.01質量%未満であることを示す。
多層構造である場合、多層構造において隣接する層のうち少なくとも一方の層の表面(他の層と接する面)に接着剤が塗布されていてもよい。接着剤としては、例えば澱粉およびその変性物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、カゼイン、アクリル樹脂系エマルジョン、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、スチレンブタジエンラテックス、ウレタン樹脂系エマルジョン等が挙げられる。
原紙の少なくとも一方の表面に、炭酸カルシウムやカオリン、クレー、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、合成シリカ、プラスチックピグメント等の顔料や、上記接着剤として使用される薬品が塗布されていてもよい。
一例を挙げると、液体容器用積層体の表面に印刷を施し、製造する液体容器の形状に対応した形状に打抜き加工し、折り曲げ加工し、重なり部分をヒートシールにより貼り合わせて液体容器とされる。液体容器用積層体とされる前に予め、原紙の表面に印刷が施されてもよい。
すなわち、凝集剤(A)は、原紙の耐酸性および層間強度を高める作用を有する。また、湿潤紙力剤と比べて、原紙の離解性を低下させにくく、また、原紙の製造時に製造設備の汚れを引き起こしにくい。そのため、本発明の原紙は、耐酸性および層間強度に優れていながら、離解性が低く、製造時に製造設備を汚しにくいものとなっている。
したがって、本発明によれば、液体容器原紙を製造する設備の汚れを低減でき、損紙の離解が容易となり、効率的に液体容器原紙を製造することが可能となる。
本発明の原紙を製造する方法としては、パルプと、凝集剤(A)とを含有する紙料を抄紙し、液体容器原紙を得る方法が挙げられる。
紙料は、凝集剤(A)以外の他の添加剤をさらに含有してもよい。他の添加剤としては、例えば前記で挙げた内添薬品が挙げられる。
パルプスラリーは、パルプを水の存在下で叩解することにより得られる。パルプの叩解方法、叩解装置は特に限定されず、公知の叩解方法、叩解装置と同様であってよい。
複数の湿紙を重ねる際に、湿紙の表面(他の湿紙を重ねる面)に接着剤を塗布してもよい。
本発明の液体容器用積層体は、本発明の原紙の両面に熱可塑性樹脂層が積層されたものである。熱可塑性樹脂層によって、原紙の表面に液体が接触しないようになっている。また、熱可塑性樹脂層によって、液体容器用積層体がヒートシールにより貼り合わせ可能となっている。
熱可塑性樹脂層の厚さは、例えば10〜50μm程度であってよい。
原紙の両面それぞれに設けられる熱可塑性樹脂層は同じでも異なってもよい。
各例で測定、評価に使用した方法を以下に示す。
試料(有機高分子凝集剤、湿潤紙力剤、乾燥紙力剤)に水を加えて0.01質量%濃度に希釈した後、希釈液の電荷密度を、1/1000規定のポリビニル硫酸カリウム水溶液および1/1000規定のポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド水溶液を用いた滴定によって、チャージアナライザーII(Rank Brothers(株)製)にて測定した。その測定値を試料の電荷密度とした。
試料(有機高分子凝集剤、湿潤紙力剤、乾燥紙力剤)に水を加えて3質量%濃度に希釈した後、希釈液の粘度を、デジタル式B型粘度計(東機産業株式会社製、型番:TVB−10M)を用い、ローター回転数60rpm、25℃にて測定した。
手抄き紙(液体容器原紙)の耐酸性(高サイズ性)の指標としてエッジウィックを下記の手順で測定した。
JIS P8118に準拠して手抄き紙の厚さT(mm)を測定した。その後、明光商会製 MSパウチを用いて、手抄き紙の表裏両面にMSパウチ専用フィルムを貼り合わせラミネートし表裏面から吸水のない状態にした後、手抄き紙の断面が露出するように60mm×90mmの矩形状にカットして試料を作製し、この試料の質量W1(g)を電子天秤にて測定した。この試料を水深5cmの水中に60分間浸漬した後、水中から取り出して試料のフィルム表面に付着した水を拭き取り、この試料の質量W2(g)を測定した。測定結果から次式によりエッジウィック値M(g/1000mm2)を算出した。
M={(W2−W1)/A}×1000
[上記式中 W1:浸漬前の試料の質量(g)、W2:浸漬後の試料の質量(g)、A:試料において露出している手抄き紙の総断面積(mm2、本実験例では300T)]
手抄き紙の層間強度を、JAPAN TAPPI 18−2に準拠して測定した。
手抄き紙に水を添加し家庭用ミキサー(刃は、繊維を切らないようにヤスリで削り落としたものを使用)で90秒間撹拌した。得られたスラリーで坪量60g/m2の手抄き紙を再度作製した。この手抄き紙について、未離解物の有無を目視で評価し、未離解物を含まない場合を○、未離解物を含む場合を×とした。
手抄き紙の作製において、湿紙をシリンダードライヤーに通した時の、ドライヤーロール上での繊維の付着程度を観察した。繊維の付着が無い場合を○、繊維の付着が有る場合を×とした。
カナダ標準濾水度(CSF)640mLの針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)と、CSF500mLの広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)とを30/70の質量比で配合し、パルプスラリーを調成した。パルプスラリーに、pH調整剤として炭酸水素ナトリウムをパルプ(絶乾質量)に対して0.7質量%、乾燥紙力剤としてポリアクリルアミド(荒川化学工業(株)製、ポリストロン)をパルプ(絶乾質量)に対して0.56質量%、内添サイズ剤としてアルキルケテンダイマー(星光PMC(株)製、AD1606)をパルプ(絶乾質量)に対して0.22質量%、順次添加し、紙料とした。その後、この紙料から、日本工業規格JIS P8222に準拠し、角形手抄き機を用いて、坪量60g/m2の湿紙を得た。得られた湿紙は、プレスした後、シリンダードライヤーで乾燥させ、単層抄きの手抄き紙(液体容器原紙)とした。手抄き紙はJIS P8111に準拠し、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
比較例1において、アルキルケテンダイマー添加後に有機高分子凝集剤として2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)をパルプ(絶乾質量)に対して0.01質量%添加した以外は全て比較例1と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、パルプ(絶乾質量)に対する2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)の添加量を0.03質量%に変更した以外は全て実施例1と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、パルプ(絶乾質量)に対する2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)の添加量を0.1質量%に変更した以外は全て実施例1と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、パルプ(絶乾質量)に対する2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)の添加量を0.2質量%に変更した以外は全て実施例1と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、パルプ(絶乾質量)に対する2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)の添加量を0.3質量%に変更した以外は全て実施例1と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)を、有機高分子凝集剤であるジメチルアミノエチルアクリレート メチルクロライド4級化物・アクリルアミド共重合体に変更した以外は全て実施例1と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例6において、パルプ(絶乾質量)に対するジメチルアミノエチルアクリレート メチルクロライド4級化物・アクリルアミド共重合体の添加量を0.1質量%に変更した以外は全て実施例6と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例3において、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)を、有機高分子凝集剤であるポリアクリル酸エステル(ハイモ(株)製、NR−70)に変更した以外は全て実験例4と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例3において、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)を、有機高分子凝集剤であるアクリルアミド・[2−(アクリロイルオキシ)エチル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド・[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド共重合体(ハイモ(株)製、NR−883)に変更した以外は全て実施例3と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例3において、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)を、有機高分子凝集剤であるN−ビニルホルムアミド・ビニルアミン共重合体(BASF(株)製、Xelorex RS1100)に変更した以外は全て実施例3と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例3において、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)を、有機高分子凝集剤である変性ポリエチレンイミン(ハイモ(株)製、カチオファストSF)に変更した以外は全て実施例3と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例3において、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)を、有機高分子凝集剤であるN−ビニルホルムアミド・ビニルアミン共重合体(星光PMC(株)、カチオファストVFH)に変更した以外は全て実施例3と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例3において、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)を、有機高分子凝集剤であるN−ビニルホルムアミド・ビニルアミン共重合体(星光PMC(株)、カチオファストVMP)に変更した以外は全て実施例3と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
実施例3において、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)を、有機高分子凝集剤であるN−ビニルホルムアミド・ビニルアミン共重合体(星光PMC(株)、カチオファストVSH)に変更した以外は全て実施例3と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
比較例1において、ポリアクリルアミド添加後に湿潤紙力増強剤としてポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(星光PMC(株)製、WS4024)をパルプ(絶乾質量)に対して0.29質量%添加した以外は全て比較例1と同様の方法で手抄き紙を得て、各種試験に供した。評価結果を表1に示す。
A−1:2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド重合物(ハイモ(株)製、NR−70N)。
A−2:ジメチルアミノエチルアクリレート メチルクロライド4級化物・アクリルアミド共重合体。
A−3:ポリアクリル酸エステル(ハイモ(株)製、NR−70)。
A−4:アクリルアミド・[2−(アクリロイルオキシ)エチル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド・[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド共重合体(ハイモ(株)製、NR−883)。
A−5:N−ビニルホルムアミド・ビニルアミン共重合体(BASF(株)製、Xelorex RS1100)。
A−6:変性ポリエチレンイミン(ハイモ(株)製、カチオファストSF)。
A−7:N−ビニルホルムアミド・ビニルアミン共重合体(星光PMC(株)製、カチオファストVFH)。
A−8:N−ビニルホルムアミド・ビニルアミン共重合体(星光PMC(株)製、カチオファストVMP)。
A−9:N−ビニルホルムアミド・ビニルアミン共重合体(星光PMC(株)製、カチオファストVSH)。
一方、有機高分子凝集剤を含まない比較例1の紙は、耐酸性、層間強度が劣っていた。
有機高分子凝集剤の代わりに湿潤紙力剤を含む比較例2の紙は、離解性に劣っていた。また、製造時、ドライヤーに汚れが付着した。
Claims (7)
- 電荷密度が0.5〜25meq/gである有機高分子凝集剤を含有することを特徴とする液体容器原紙。
- 前記有機高分子凝集剤の含有量が、液体容器原紙の絶乾質量に対して0.001〜1.0質量%である請求項1に記載の液体容器原紙。
- 前記有機高分子凝集剤がアクリル系重合体、ビニルアミン重合体およびエチレンイミン重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体からなる請求項1または2に記載の液体容器原紙。
- ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂のいずれかである湿潤紙力剤を実質的に含まない請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体容器原紙。
- パルプと、電荷密度が0.5〜25meq/gである有機高分子凝集剤とを含有する紙料を抄紙し、液体容器原紙を得ることを特徴とする液体容器原紙の製造方法。
- 前記紙料における前記有機高分子凝集剤の含有量が、前記パルプの絶乾質量に対して0.001〜1.5質量%である請求項5に記載の液体容器原紙の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体容器原紙の両面に熱可塑性樹脂層が積層された液体容器用積層体。
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US11680371B2 (en) * | 2017-10-18 | 2023-06-20 | Solenis Technologies, L.P. | Method for producing multi-layer paper |
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