JP2018177724A - 外用薬 - Google Patents

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健太 向井
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華緒梨 石田
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Abstract

【課題】薬効成分の経皮吸収速度が高く、かつ皮膚や衣類等との摩擦等の外力や皮膚の動きに起因して薬効成分が皮膚から消失することのない外用薬の提供。【解決手段】成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する外用薬であって、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する組成物を皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成して使用することを特徴とする外用薬。(a)水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の揮発性物質、(b)被膜形成能を有するポリマー、(c)経皮投与可能な薬効成分。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚上で被膜を形成する外用薬に関する。
経皮投与用医薬としては、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、液剤等の塗布用外用薬、及びパップ剤、テープ剤等の貼付剤が主に用いられている。これらの外用薬については、吸収を促進する成分を配合することにより薬効成分の経皮吸収促進が図られている(特許文献1、2等)。
一方、特許文献3〜5には、静電スプレーによって被膜を形成する方法が記載されている。
国際公開第2000/061120号 国際公開第2001/007018号 特開2006−104211号公報 特表2000−516130号公報 特開2014−55119号公報
しかしながら、塗布用外用薬の場合、皮膚上に塗布された外用薬が皮膚との接触、衣類との接触等により適用部位から消失してしまい、十分な効果が得られないことが多い。また、貼付剤の場合には、貼付剤のマトリクス等の基剤中に薬効成分が含まれているため、基剤から皮膚表面への放出速度が十分速くないことから、速やかな経皮吸収がなされない場合が多い。
特許文献3に記載の静電スプレーによる皮膚の処理方法は、粒子状粉末物質である粒子を静電気的適用によって皮膚を処理する方法である。よって、被膜が繊維の堆積物ではないため、一枚の膜の形態を維持し難く、使用中に部分的に粒子が脱落するなど耐久性が劣り、また、使用後に剥がし難い。
一方、特許文献4に記載の静電スプレーによる被覆を形成する方法は、形成される被膜が繊維の堆積物であるため、一枚膜として取り扱うことができ、使用後に剥がし易くなる。しかし、静電スプレーによって形成された被膜と基板との密着性が十分でなく、摩擦等の外力に起因して被膜が損傷したり剥離したりすることがある。更に、特許文献4には、繊維の堆積物からなる被膜を皮膚に密着性よく被覆すること、被膜透明化し皮膚を自然な状態で被覆すること、薬剤の放出や経皮吸収速度を高めることに関して、何ら記載されていない。また、特許文献5に記載の薬物含有超極細ファイバーは、貼付剤を製造する方法に関するものであり、皮膚上で被膜を形成する方法ではない。
従って、本発明の課題は、薬効成分の経皮吸収速度が高く、かつ皮膚や衣類等との摩擦等の外力や皮膚の動きに起因して薬効成分が皮膚から消失することのない外用薬を提供することにある。
そこで本発明者は、前記課題を解決すべく種々検討した結果、(a)揮発性物質、(b)被膜形成能を有するポリマー及び(c)経皮投与可能な薬効成分を含有する組成物を、皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成させて使用すれば、皮膚上に形成された被膜が繊維の堆積物の形態となり、衣類や皮膚、水との接触で容易に破壊されず、また皮膚の屈伸によっても剥がれず、かつ経皮吸収能も優れる外用薬が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する外用薬であって、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する組成物を皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成して使用することを特徴とする外用薬を提供するものである。
(a)水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の揮発性物質、
(b)被膜形成能を有するポリマー、
(c)経皮投与可能な薬効成分。
本発明の外用薬を用いれば、薬効成分の経皮吸収速度が高い被膜が皮膚上に形成される。また、形成された被膜は、皮膚や衣類との接触では容易に破壊されず、皮膚の屈伸によっても剥がれない。また、形成された被膜は透明であり、貼付剤のような外観とならない。
図1は、本発明で好適に用いられる静電スプレー装置の構成を示す概略図である。 図2は、静電スプレー装置を用いて静電スプレー法を行う様子を示す模式図である。
本発明の外用薬は、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する組成物(以下、噴霧用組成物ともいう)を用いる。
(a)水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の揮発性物質、
(b)被膜形成能を有するポリマー、
(c)経皮投与可能な薬効成分。
成分(a)の揮発性物質は、液体の状態において揮発性を有する物質である。噴霧用組成物において成分(a)は、電界内に置かれた該噴霧用組成物を十分に帯電させた後、ノズル先端から皮膚に向かって吐出され、成分(a)が蒸発していくと、噴霧用組成物の電荷密度が過剰となり、クーロン反発によって更に微細化しながら成分(a)が更に蒸発していき、最終的に乾いた被膜を皮膚上に形成させる目的で配合される。この目的のために、揮発性物質はその蒸気圧が20℃において0.01kPa以上、106.66kPa以下であることが好ましく、0.13kPa以上、66.66kPa以下であることがより好ましく、0.67kPa以上、40.00kPa以下であることが更に好ましく、1.33kPa以上、40.00kPa以下であることがより一層好ましい。
成分(a)の揮発性物質のうち、アルコールとしては例えば一価の鎖式脂肪族アルコール、一価の環式脂肪族アルコール、一価の芳香族アルコールが好適に用いられる。一価の鎖式脂肪族アルコールとしてはC1〜C6の鎖式脂肪族アルコールが、一価の環式脂肪族アルコールとしてはC4〜C6環式アルコールが、一価の芳香族アルコールとしてはベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等がそれぞれ挙げられる。それらの具体例としては、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、フェニルエチルアルコール、n−プロパノール、n−ペンタノールなどが挙げられる。これらのアルコールは、これらから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
成分(a)の揮発性物質のうち、ケトンとしてはジC1−C4アルキルケトン例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらのケトンは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(a)の揮発性物質は、より好ましくはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール及び水から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはエタノール及びブチルアルコールから選ばれる1種又は2種以上であり、そして最も好ましくはエタノールである。
噴霧用組成物における成分(a)の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることが更に好ましく、60質量%以上であることが一層好ましい。また98質量%以下であることが好ましく、96質量%以下であることが更に好ましく、94質量%以下であることが一層好ましい。噴霧用組成物における成分(a)の含有量は、50質量%以上98質量%以下であることが好ましく、55質量%以上96質量%以下であることが更に好ましく、60質量%以上94質量%以下であることが一層好ましい。この割合で噴霧用組成物中に成分(a)を含有することで、静電スプレー法を行うときに噴霧用組成物を十分に揮発させることができる。
成分(b)である被膜形成能を有するポリマーは、一般に、成分(a)の揮発性物質に溶解することが可能な物質である。ここで、溶解するとは20℃において分散状態にあり、その分散状態が目視で均一な状態、好ましくは目視で透明又は半透明な状態であることを言う。
被膜形成能を有するポリマーとしては、成分(a)の揮発性物質の性質に応じて適切なものが用いられる。具体的には、被膜形成能を有するポリマーは水溶性ポリマーと水不溶性ポリマーとに大別される。本明細書において「水溶性ポリマー」とは、1気圧・23℃の環境下において、ポリマー1gを秤量したのちに、10gのイオン交換水に浸漬し、24時間経過後、浸漬したポリマーの0.5g以上が水に溶解する性質を有するものをいう。一方、本明細書において「水不溶性ポリマー」とは、1気圧・23℃の環境下において、ポリマー1g秤量したのちに、10gのイオン交換水に浸漬し、24時間経過後、浸漬したポリマーの0.5g以上が溶解しない性質を有するものをいう。
水溶性である被膜形成能を有するポリマーとしては、例えばプルラン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ポリ−γ−グルタミン酸、変性コーンスターチ、β-グルカン、グルコオリゴ糖、ヘパリン、ケラト硫酸等のムコ多糖、セルロース、ペクチン、キシラン、リグニン、グルコマンナン、ガラクツロン酸、サイリウムシードガム、タマリンド種子ガム、アラビアガム、トラガントガム、大豆水溶性多糖、アルギン酸、カラギーナン、ラミナラン、寒天(アガロース)、フコイダン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の天然高分子、部分鹸化ポリビニルアルコール(架橋剤と併用しない場合)、低鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成高分子などが挙げられる。これらの水溶性ポリマーは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの水溶性ポリマーのうち、被膜の製造が容易である観点から、プルラン、並びに部分鹸化ポリビニルアルコール、低鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリエチレンオキサイド等の合成高分子を用いることが好ましい。水溶性ポリマーとしてポリエチレンオキサイドを用いる場合、その数平均分子量は、5万以上300万以下であることが好ましく、10万以上250万以下であることが一層好ましい。
一方、水不溶性である被膜形成能を有するポリマーとしては、例えば被膜形成後に不溶化処理できる完全鹸化ポリビニルアルコール、架橋剤と併用することで被膜形成後に架橋処理できる部分鹸化ポリビニルアルコール、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体等のオキサゾリン変性シリコーン、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ツエイン(とうもろこし蛋白質の主要成分)、ポリエステル、ポリ乳酸(PLA)、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリメタクリル酸樹脂等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。これらの水不溶性ポリマーは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの水不溶性ポリマーのうち、被膜形成後に不溶化処理できる完全鹸化ポリビニルアルコール、架橋剤と併用することで被膜形成後に架橋処理できる部分鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール樹脂、(アクリル酸アルキル・オクチルアミド)共重合体等のアクリル樹脂、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体等のオキサゾリン変性シリコーン、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ツエイン等を用いることが好ましい。
噴霧用組成物における成分(b)の含有量は、安定に静電スプレーが行える範囲内においては特に限定されないが、0.5質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることが更に好ましく、4質量%以上であることが一層好ましい。また50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることが更に好ましく、9質量%以下であることが一層好ましい。噴霧用組成物における成分(b)の含有量は、0.5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、2質量%以上40質量%以下であることが更に好ましく、4質量%以上9質量%以下であることが一層好ましい。この割合で噴霧用組成物中に成分(b)を配合することで、繊維の堆積物からなり、耐摩擦性、耐屈伸性に優れ、かつ薬効成分の放出性の良好な被膜を首尾よく形成することができる。
成分(c)は経皮投与可能な薬効成分である。そのような薬効成分としては、αアドレナリン受容体遮断薬、アドレナリン受容体刺激薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬、ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、パーキンソン病治療薬、ビタミン関連薬、ホルモン薬、みずむし・たむし用薬(抗真菌薬)、解熱鎮痛薬、外用痔疾用薬、冠血管拡張薬、気管支拡張・鎮咳剤、強心薬、狭心症治療薬、局所麻酔薬、血糖降下薬、口腔咽喉薬、向精神薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、抗菌薬、抗虫・駆虫・殺虫薬、抗不整脈薬、抗嘔吐薬、高脂血症治療薬、殺菌薬、止血薬、女性用薬、消毒薬、睡眠薬、組織呼吸賦活剤、鎮痒消炎薬、等張液、皮膚疾患治療剤、非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、保湿剤、勃起不全治療薬、麻酔薬、末梢血管拡張薬、免疫抑制剤、毛髪用薬、利尿薬、浣腸剤、禁煙補助剤が挙げられる。このうち、アドレナリン受容体刺激薬、ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、ビタミン関連薬、外用痔疾用薬、気管支拡張・鎮咳剤、局所麻酔薬、口腔咽喉薬、向精神薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、抗菌薬、抗虫・駆虫・殺虫薬、殺菌薬、止血薬、女性用薬、消毒薬、組織呼吸賦活剤、鎮痒消炎薬、等張液、皮膚疾患治療剤、非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、保湿剤、麻酔薬、免疫抑制剤、毛髪用薬から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
αアドレナリン受容体遮断薬としては、ウラピジル、テラゾシン塩酸塩、ブナゾシン塩酸塩、プラゾシン塩酸塩、ドキサゾシンメシル酸塩、ビソプロロールフマル酸塩、プロプラノロール塩酸塩、チリソロール塩酸塩、ブフェトロール塩酸塩、ブプラノロール塩酸塩、アテノロール、インデノロール塩酸塩、アルプレノロール塩酸塩、オクスプレノロール塩酸塩、カルテオロール塩酸塩、ナドロール、ピンドロール、チモロールマレイン酸塩、ニプラジロール、ブニトロロール塩酸塩、ペンブトロール硫酸塩、ボピンドロールマロン酸塩、メトプロロール酒石酸塩、ベタキソロール塩酸塩、ベバントロール塩酸塩、アセブトロール塩酸塩が挙げられる。
アドレナリン受容体刺激薬としては、エピネフリン、ノルエピネフリン、ドパミン塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩、エチレフリン塩酸塩、エフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、クロニジン塩酸塩、メチルドパ、グアナベンズ酢酸塩、グアンファシン塩酸塩、イソプレナリン塩酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩、オルシプレナリン硫酸塩、クロルプレナリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、サルブタモール硫酸塩、テルブタリン硫酸塩、ヘキソプレナリン硫酸塩、ツロブテロール塩酸塩、フェノテロール臭化水素酸塩、プロカテロール塩酸塩、クレンブテロール塩酸塩、マブテロール塩酸塩、イソクスプリン塩酸塩、メタンフェタミン塩酸塩、メチルフェニデート塩酸塩、ペモリン、イミプラミン塩酸塩、アメジニウムメチル硫酸塩が挙げられる。そして、これらの中では、エフェドリン塩酸塩から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬としては、ロサルタンカリウム、カンデサルタン、カンデサルタンシレキセチル、オルメサルタンメドキソミル、イルベサルタンが挙げられる。
アンジオテンシン変換酵素阻害薬としては、アラセプリル、カプトプリル、デラプリル塩酸塩、キナプリル塩酸塩、ベナゼプリル塩酸塩、シラザプリル水和物、エナラプリルマレイン酸塩、トランドラプリル、イミダプリル塩酸塩、リシノプリル水和物、ペリンドプリルエルブミン、テモカプリル塩酸塩、ラミプリルが挙げられる。
カルシウム拮抗薬としては、ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩、ベプリジル塩酸塩、クレンチアゼム、ニフェジピン、ニカルジピン塩酸塩、フェロジピン、ニソルジピン、シルニジピン、アラニジピン、ベニジピン塩酸塩、マニジピン塩酸塩、ニルバジピン、ニトレンジピン、バルニジピン塩酸塩、エホニジピン塩酸塩が挙げられる。
ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤としては、ヒドロコルチゾン酪酸エステル、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル、メチルブレドニゾロン、ヒドロコルチゾン酢酸エステル、フルオシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、ベタメタゾン吉草酸エステル、ジフルコルトロン吉草酸エステル、クロベタゾールプロピオン酸エステル、フルオシノニド、ハルシノニド、酢酸デキサメタゾン、デキサメタゾン酢酸エステル、塩酸テトラヒドロゾリン、アムシノニド、アルクロメタゾンプロピオン酸エステル、クロベタゾン酪酸エステル、ジフルプレドナート、ジフロラゾン酢酸エステル、デキサメタゾン吉草酸エステル、デプロドンプロピオン酸エステル、プレドニゾロン、プレドニゾロン酢酸エステル、デキサメタゾンプロピオン酸エステル、ベタメタゾンジプロピオン酸エステル、モメタゾンフランカルボン酸エステル、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルが挙げられる。そして、これらの中では、ヒドロコルチゾン酪酸エステル、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル、フルオシノロンアセトニド、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、ジフルコルトロン吉草酸エステル、クロベタゾールプロピオン酸エステル、フルオシノニド、ハルシノニド、酢酸デキサメタゾン、塩酸テトラヒドロゾリン、アムシノニド、アルクロメタゾンプロピオン酸エステル、クロベタゾン酪酸エステル、ジフルプレドナート、ジフロラゾン酢酸エステル、デキサメタゾン吉草酸エステル、デプロドンプロピオン酸エステル、プレドニゾロン、プレドニゾロン酢酸エステル、デキサメタゾンプロピオン酸エステル、ベタメタゾンジプロピオン酸エステル、モメタゾンフランカルボン酸エステル、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
パーキンソン病治療薬として、トリヘキシフェニジル塩酸塩、プロフェナミン塩酸塩、ピロヘプチン塩酸塩、マザチコール塩酸塩、メチキセン塩酸塩、ビペリデン塩酸塩、アマンタジン塩酸塩、レボドパ、カルビドパ、ベンセラシド、ドロキシドパ、ブロモクリプチンメシル酸塩、タリペキソール塩酸塩、カベルゴリン、ペルゴリドメシル酸塩、セレギリン塩酸塩が挙げられる。
ビタミン関連薬としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、フィトナジオン、アルファカルシドール、エルデカルシトール、カルシトリオール、ファレカルシトリオール、レチノールパルミチン酸エステル、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、レチノール、乳酸カルシウム、乳酸カルシウム水和物、トレチノイン、八ッ目鰻精製油、アスコルビン酸、d−α−トコフェロール、L−アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸散、アスコルビン酸末、オロチン酸、ニコチン酸アミド、ビタミンC、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、直打用アスコルビン酸、パントテン酸カルシウム、ビタミンA油、トコフェロール、d−α−トコフェロールコハク酸エステル、d−α−トコフェロール酢酸エステル、コハク酸d−α−トコフェロール、トコフェロールコハク酸エステルカルシウム、ニコチン酸、塩酸ピリドキシン、酢酸d−α−トコフェロール、酢酸d−α−トコフェロール散、酪酸リボフラビン、理研ドライE−B500d−GP、パンテノール、ピリドキシン塩酸塩、酢酸レチノール、肝油、強肝油、コハク酸dl−α−トコフェロール、塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩、塩酸ジセチアミン、塩酸フルスルチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、フルスルチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リン酸リボフラビンナトリウム、リン酸ピリドキサール、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、パントテン酸ナトリウム、ビオチン、アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物、イノシトールヘキサニコチネート、ウルソデスオキシコール酸、L−塩酸システイン、L−システイン、ガンマーオリザノール、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、グルクロノラクトン、グルクロン酸アミド、コンドロイチン硫酸ナトリウム、加工大蒜、ニンジン、ヨクイニンが挙げられる。そして、これらの中では、ビタミンA、フィトナジオン、アルファカルシドール、エルデカルシトール、カルシトリオール、ファレカルシトリオール、レチノールパルミチン酸エステル、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、レチノール、乳酸カルシウム、乳酸カルシウム水和物、トレチノイン、八ッ目鰻精製油、アスコルビン酸、d−α−トコフェロール、L−アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸散、アスコルビン酸末、オロチン酸、ニコチン酸アミド、ビタミンC、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、直打用アスコルビン酸、パントテン酸カルシウム、ビタミンA油、トコフェロール、d−α−トコフェロールコハク酸エステル、d−α−トコフェロール酢酸エステル、コハク酸d−α−トコフェロール、トコフェロールコハク酸エステルカルシウム、ニコチン酸、塩酸ピリドキシン、酢酸d−α−トコフェロール、酢酸d−α−トコフェロール散、酪酸リボフラビン、理研ドライE−B500d−GP、パンテノール、ピリドキシン塩酸塩、L−システインから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
ホルモン薬としては、エストロゲン、エストラジオール、テストステロン、プロゲステロン、インスリン、プロスタグランジンが挙げられる。
みずむし・たむし用薬(抗真菌薬)としては、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛、フェニル−11−ヨード−10−ウンデシノエート、エキサラミド、クロトリマゾール、硝酸エコナゾール、硝酸ミコナゾール、チオコナゾール、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、シクロピロクスオラミン、シッカニン、トリコマイシン、ピロールニトリン、チアントール、2,4,6−トリブロムフェニルカプロン酸エステル、トリメチルセチルアンモニウムペンタクロロフェネート、トルシクラート、トルナフタート、ハロプロジン、木槿皮(原生薬換算量)、安息香酸ベルベリン、塩化デカリニウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン液、酢酸デカリニウム、ヒノキチオール、レブルシン、安息香酸、クロロブタノール、酢酸、フェノール、ヨードチンキ、塩酸ジフェニルピラリン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルイミダゾール、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジブカィン、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン、アルジオキサ、グリチルリチン酸及びその塩類、シコン(原生薬換算量)、トウキ(原生薬換算量)、チモール、竜脳、フタル酸ジエチル、クロルヒドロキシアルミニウムが挙げられる。
解熱鎮痛薬としては、アスピリンナトリウム、エテンザミド、アリルイソプロピル尿素、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、ビタミンB1及びその誘導体並びにそれら塩類、ビタミンB2及びその誘導体並びにそれら塩類、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩(アルミニウムグリシネート)、水酸化アルミニウムゲル(乾燥水酸化アルミニウムゲルとして)、乾燥水酸化アルミニウムゲル、地竜、カンゾウ、ケイヒ、シャクヤク、サンショウ、ショウキョウが挙げられる。
外用痔疾用薬としては、セイヨウトチノキ種子エキス、アミノ安息香酸エチル、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル、塩酸メプリルカイン、オキシポリエトキシドデカン、ロートエキス、エピネフリン液、ナファゾリン塩酸塩、ヒドロコルチゾン、タンニン酸、アクリノール、アルキルポリアミノエチルグリシン、デカリニウム塩化物、ベルベリン塩化物水和物、セトリミド、レゾルシン、スルファジアジン、スルフイソミジン、スルフイソミジンナトリウム、ホモスルファミン、マレイン酸クロルフェニラミンン、アルミニウム・クロルヒドロキシアラントイネート、イクタモール、塩化リゾチーム、乾燥硫酸アルミニウムカリウム、精製卵黄レシチン、卵黄油、硫酸アルミニウムカリウム、シコン、セイヨウトチノキ種子、ハマメリス、加工ダイサン、d−カンフル、dl−カンフル、ハッカ油、dl−メントールが挙げられる。そして、これらの中では、セイヨウトチノキ種子エキス、d−カンフル、dl−カンフル、dl−メントールから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
冠血管拡張薬としては、エタフェノン塩酸塩、トリメタジジン塩酸塩、トラピジル、ニコランジルが挙げられる。
気管支拡張・鎮咳剤としては、dl−メチルエフェドリン塩酸塩が好ましい。
強心薬としては、ジギトキシン、ジゴキシン、メチルジゴキシン、ラナトシドC、プロスシラリジン、ドブタミン塩酸塩、ドカルパミン、デノパミン、アミノフィリン水和物、ミルリノン、ベスナリノン、ピモベンダン、ユビデカレノンが挙げられる。
狭心症治療薬としては、亜硝酸アミル、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、ジラセプ塩酸塩、ジピリダモールが挙げられる。
局所麻酔薬としては、リドカイン、メピバカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、レボプピバカインが挙げられる。そして、これらの中では、リドカインが好ましい。
血糖降下薬としては、グリベンクラミド、グリクラジド、グリメピリド、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドカルシウム水和物、メトホルミン塩酸塩、ブホルミン塩酸塩、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、ピオグリタゾン塩酸塩、トログリタゾンが挙げられる。
口腔咽喉薬としては、クロルヘキシジン塩酸塩、アズレンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
向精神薬としては、クロルプロマジン塩酸塩、ペラジンマレイン酸塩、レボメプロマジンマレイン酸塩、トリフロペラジン塩酸塩、プロクロルペラジンマレイン酸塩、ペルフェナジン、フルフェナジンマレイン酸塩、チオリダジン塩酸塩、チオチキセン、カルピプラミン塩酸塩、クロカプラミン塩酸塩水和物、モサプラミン塩酸塩、ゾテピン、ハロペリドール、スピペロン、チミペロン、ブロムペリドール、ピモジド、オキシペルチン、スルピリド、スルトプリド塩酸塩、チアプリド塩酸塩、ネモナプリド、ペロスピロン塩酸塩、クエチアピンフマル酸塩、リスペリドン、オランザピン、プロペリシアジン、クロチアゼパム、エチゾラム、アルプラゾラム、ロラゼパム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、オキサゾラム、クロキサゾラム、フルジアゼパム、メキサゾラム、ロフラゼプ酸エチル、クロミプラミン塩酸塩、アミトリプチリン塩酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、ロフェプラミン塩酸塩、アモキサピン、ドスレピン塩酸塩、マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩、セチプチリンマレイン酸塩、フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、ミルナシプラン塩酸塩、トラゾドン塩酸塩、炭酸リチウム、ヒドロキシジンパモ酸塩、ヒドロキシジン塩酸塩が挙げられる。そして、これらの中では、ヒドロキシジンパモ酸塩、ヒドロキシジン塩酸塩が好ましい。
抗アレルギー薬としては、ペミロラスト、クロモグリク酸ナトリウム、トラマラスト、アンレキサノクス、アゼラスチン、ケトチフェン、メキタジン、フェキソフェナジン、エピナスチン、エパスチン、セチリジン、レボセチリジン、ベポタスチン、エメダスチン、オロパタジン、ロラタジン、デスロラタジン、ピラスチン、プランルカスト、モンテルカスト、スプラタストトシル酸塩、トラニラストが挙げられる。そして、これらの中では、クロモグリク酸ナトリウム、メキタジン、ロラタジン、スプラタストトシル酸塩、トラニラストが好ましい。
抗ヒスタミン薬としては、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、プロメタジン、ヒドロキシアジン、シプロヘプタジン、クレマスチン、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、タンニン酸ジフェンヒドラミン、アゼラスチン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、オキサトミド、オロパタジン塩酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、シプロヘプタジン塩酸塩水和物、フェキソフェナジン塩酸塩、フマル酸塩、ベポタスチンベシル酸塩、アリメマジン酒石酸塩、クレマスチンフマル酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、トリプロリジン塩酸塩水和物、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、ホモクロルシクリジン塩酸塩、エバスチン、セチリジン塩酸塩、レボセチリジン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩が挙げられる。そして、これらの中では、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、タンニン酸ジフェンヒドラミン、アゼラスチン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、オキサトミド、オロパタジン塩酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、シプロヘプタジン塩酸塩水和物、フェキソフェナジン塩酸塩、ベポタスチンベシル酸塩、アリメマジン酒石酸塩、クレマスチンフマル酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、トリプロリジン塩酸塩水和物、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、ホモクロルシクリジン塩酸塩、エバスチン、セチリジン塩酸塩、レボセチリジン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩が好ましい。
抗菌薬としては、ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系、モノバクタム系、ペネム系、アミノグリコシド系、ホスホマイシン系、クロラムフェニコール系、マクロライド系、グリコペプチド系、キノロン系、ニューキノロン系、サルファ剤、フラジオマイシン硫酸塩、ゲンタマイシン硫酸塩、ペンタミジンイセチオン酸塩、スルファジアジン銀が挙げられる。そして、これらの中では、クロラムフェニコール系、フラジオマイシン硫酸塩、ゲンタマイシン硫酸塩、ペンタミジンイセチオン酸塩、スルファジアジン銀が好ましい。
抗虫・駆虫・殺虫薬としては、2−ウンデカノン、p−メンタン−3,8−ジオール、アトバコン・プログアニル塩酸塩、イカリジン、オイゲノナール、オレンジ油、ゲラニオール、シトラル、シトロネラール、シトロネロール、スルファメトキサゾール・トリメトプリム、ピネン、ブチルアセチルアミノプロピオン酸エチル、ミルセン、メトフルトリン、リナロール、リモネン、レモンユーカリ精油、アルベンダゾール、プラジカンテル、フェノトリン、サントニン、パモ酸ピルビニウム、マクリ、ピランテルパモ酸塩、チニダゾール、キニーネ塩酸塩水和物、プリマキンリン酸塩、メフロキン塩酸塩、ジエチルカルバマジンクエン酸塩、メトロニダゾール、d,d−T−シフェノトリン、アミドフルメト、イミプロトリン、オルトジクロロベンゼン、ジクロルボス、ダイアジノン、ディート、トリクロルホン、ヒドラメチルノン、ピペロニルブトキサイド、ピリプロキシフェン、ピレトリン、フェニトロチオン、フェンチオン、フタルスリン、プロペタンホス、プロポクスル、ペルメトリン、メトキサジアゾン、メトプレン、安息香酸ベンジル、除虫菊エキス(総ピレトリン)、パロモマイシン硫酸塩、イベルメクチン、メベンダゾール、カイニン酸、アジピン酸ピペラジン、クエン酸ピペラジン、ピペラジンヘキサヒドラート、リンゴ酸ピペラジン、リン酸ピペラジン、イオウ、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、アロエ、センナ、ダイオウ、アミノエチルスルホン酸、胆汁エキス(末)、胆汁末、デヒドロコール酸、クレンピ、シクンシ、ユーカリ油が挙げられる。そして、これらの中では、p−メンタン−3,8−ジオール、イカリジン、ブチルアセチルアミノプロピオン酸エチル、ディートが好ましい。
抗不整脈薬としては、キニジン硫酸塩水和物、アジマリン、プロカインアミド塩酸塩、ジソピラミド、ピルメノール塩酸塩、シベンゾリンコハク酸塩、メキシレチン塩酸塩、プロパフェノン塩酸塩、ピルジカイニド塩酸塩、ソタロール塩酸塩、アミオダロン塩酸塩が挙げられる。
抗嘔吐薬としては、グラニセトロン塩酸塩、アザセトロン塩酸塩、オンダンセトロン塩酸塩、ラモセトロン塩酸塩、トロピセトロン塩酸塩が挙げられる。
高脂血症治療薬としては、プラバスタチンナトリウム、シンバスタチン、フルバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、ロスバスタチンカルシウム、ピタバスタチンカルシウム、ククロフィブラートアルミニウム、クリノフィブラート、ベザフィブラート、フェノフィブラート、ニコモール、ニセリトロール、プロブコール、エゼチミブが挙げられる。
殺菌薬としては、グルコン酸クロルヘキシジン、銅クロロフィリンナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、セチルピリジニウム塩化物水和物、ベンゼトニウム塩化物、塩化ベンザルコニウムが好ましい。
止血薬としては、トラネキサム酸、ワルファリンカリウム、ヘパリンナトリウム、アルガトロバン一水和物、カルバゾクロムが挙げられる。そして、これらの中では、トラネキサム酸、カルバゾクロムが好ましい。
女性用薬としては、DL−メチオニン、トコフェロール散(50%)、ローヤルゼリーが好ましい。
消毒薬としては、ヨウ素、クレゾールが好ましい。
睡眠薬としては、フルラゼパム、ハロキサゾラム、クアゼパム、ニトラゼパム、フルニトラゼパム、エスタゾラム、ニメタゼパム、ロルメタゼパム、リルマザホン塩酸塩、トリアゾラム、ミダゾラム、ゾピクロン、ゾルピデム酒石酸塩、ブロチゾラム、バルビタール、アモバルビタールが挙げられる。
組織呼吸賦活剤としては、ソルコセリルが好ましい。
鎮痒消炎薬としては、クロタミトン、コルチゾン酢酸エステル、イソチペンジル塩酸塩、サリチル酸グリコール、ベンザルコニウム塩化物、カラミン、d−ボルネオール、アンモニア水が挙げられる。そして、これらの中では、クロタミトンが好ましい。
等張液としては、生理食塩液が好ましい。
皮膚疾患治療剤としては、トラフェルミン、エトレチナート、マキサカルシトール、アルクロキサ、ブクラデシンナトリウム、アルプロスタジルアルファデクス、トレチノイントコフェリル、精製白糖が好ましい。
非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤としては、サリチル酸、アスピリン、スルピリン水和物、アセトアミノフェン、ジクロフェナクナトリウム、フェンブフェン、イブプロフェン、アミノプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ナプロキセン、オキサプロフェン、ケトプロフェン、チアプロフェン酸、スリンダク、フルフェナム酸アルミニウム、フェルビナク、メフェナム酸、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、アセメタシン、プログルメタシンマレイン酸塩、ベンダザック、ピロキシカム、アンピロキシカム、ロルノキシカム、テノキシカム、メロキシカム、フルルビブロフェン、エトドラク、チアラミド塩酸塩、ブコローム、ロキソプロフェンナトリウム、フルルビプロフェン、エスフルルビプロフェン、サリチル酸メチル、リゾチーム塩酸塩、ブロメライン、塩酸ジフェンヒドラミン、ジブカイン、ジメチルイソプロピルアズレン、塩化ベンゼトニウム、グリチルリチン酸二カリウム、l−メントール、酸化亜鉛、アラントイン、ヘパリン類似物質、グリチルレチン酸が挙げられる。そして、これらの中では、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ケトプロフェン、フェルビナク、インドメタシン、ピロキシカム、ロキソプロフェンナトリウム、フルルビプロフェン、エスフルルビプロフェン、サリチル酸メチル、リゾチーム塩酸塩、ブロメライン、l−メントール、酸化亜鉛、アラントイン、ヘパリン類似物質、グリチルレチン酸が好ましい。
保湿剤としては、白色ワセリン、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール、ピロリドンカルボン酸塩、尿素、ヒアルロン酸が挙げられる。そして、これらの中では、白色ワセリン、グリセリンが好ましい。
勃起不全治療薬としては、シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩、タダラフィルが挙げられる。
麻酔薬としては、ベンゾカイン、プロカイン塩酸塩、リドカイン塩酸塩、テトラカイン塩酸塩、クロロプロカイン、メピバカイン塩酸塩、ジブカイン塩酸塩、ブピバカイン塩酸塩、ドロペリドール、フェンタニルクエン酸塩が挙げられる。そして、これらの中では、リドカイン塩酸塩、ジブカイン塩酸塩が好ましい。
末梢血管拡張薬としては、ヒドララジン塩酸塩、トドララジン塩酸塩水和物、ブドララジン、カドララジン、ニトロプルシドナトリウムが挙げられる。
免疫抑制剤としては、タクロリムス、タクロリムス水和物が挙げられる。そして、これらの中では、タクロリムス水和物が好ましい。
毛髪用薬としては、カルプロニウム塩化物水和物、フィナステリド、デュタステリド、カシュウチンキ、チクセツニンジンチンキ、ミノキシジルが好ましい。
利尿薬としては、ベンチルヒドロクロロチアジド、トリクロルメチアジド、メチクロチアジド、エタクリン酸、インダパミド、クロルタリドン、トリパミド、メチクラン、メフルシド、ピレタニド、フロセミド、ブメタニド、トラセミド、アゾセミド、カンレノ酸カリウム、スピロノラクトン、トリアムテレン、アセタゾラミドが挙げられる。
浣腸剤としては、D−ソルビトール、ビサコジルが挙げられる。
禁煙補助剤としては、ニコチンが挙げられる。
前記薬効成分は、外用剤(A)の用途に応じて1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。例えば、消炎鎮痛外用剤であれば、ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、局所麻酔剤、ビタミン関連薬、メントール等の清涼化剤等を組み合わせて配合することができる。感染性皮膚疾患用外用剤であれば、抗菌薬、清涼化剤、ステロイド系抗炎症薬等を組み合わせて配合することができる。アトピー性皮膚治療用外用剤であれば、ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、局所麻酔剤免疫抑制薬、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、保湿剤、ビタミン関連薬等を組み合わせて配合できる。みずむし・たむし用薬であれば、抗真菌剤、抗ヒスタミン薬、局所麻酔薬等を組み合わせて配合できる。痔疾用外用剤であれば、ステロイド系抗炎症薬、止血剤、非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、抗ヒスタミン薬等を組み合わせて配合できる。
これらの成分(c)のうち、本発明の効果をより有効に利用する観点から、非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤が好ましく、フェルビナク、ジクロフェナク又はその塩、ロキソプロフェン、フルルビプロフェンから選ばれる少なくとも1種又は2種がより好ましい。また、成分(c)は、その用途に応じて1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明により、薬効成分が難溶性物質であった場合でも、溶解性の高い非晶状態で繊維中に担持されることから、経皮投与可能な薬効成分が幅広く利用できるという利点もある。
噴霧用組成物中の成分(c)の含有量は、薬効成分の種類によって異なるが、薬効発現性、耐摩擦性、耐屈伸性等を向上させる観点から、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましい。また、薬効成分の安定性の観点から30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。成分(c)の含有量は、噴霧用組成物中、0.1質量%以上30質量%以下が好ましく、1質量%以上20質量%以下がより好ましく、2質量%以上10質量%以下がさらに好ましい。
噴霧用組成物は、成分(a)、成分(b)及び成分(c)以外に、静電スプレーにより形成される被膜の皮膚への密着性を向上させるため、成分(d)として20℃で液体の油及びポリオールから選択される1種又は2種以上を含有する液剤を含有するのが好ましい。静電スプレーにより形成される被膜の皮膚への密着性を向上させることで、薬効成分の経皮吸収速度が高くなり、また、膚や衣類等との摩擦等の外力や皮膚の動きに起因して薬効成分が皮膚から消失することのない外用薬を提供できる。
成分(d)は、液体の状態において不揮発性であるのが好ましい。成分(d)は、一般に、成分(b)のポリマーと同様に、成分(a)の揮発性物質に溶解することが可能な物質である。ここで、溶解するとは、20℃において分散状態にあり、その分散状態が目視で均一な状態、好ましくは目視で透明又は半透明な状態であることを言う。
成分(d)である20℃で液体の油としては、成分(a)の揮発性物質の性質に応じて適切なものが用いられる。前記油としては、20℃において液状の炭化水素油、エステル油、シリコーン油、高級アルコールが挙げられ、これらから選ばれる液体油を1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明において、20℃において液体の油を「液体油」ともいう。ここでエステル油とは、植物油に含まれるトリグリセライド等の油以外に、HLB値が10以下のエステル構造を有する化合物も含まれる。ここでHLB値は、親水性−親油性のバランス(Hydrophile Lipophile Balance)を示す指標であり、本発明においては、小田及び寺村らによる次式により算出した値を用いる
HLB=(Σ無機性値/Σ有機性値)×10
成分(d)は、成分(b)のポリマーの被膜形成対象物への密着性をより向上する観点から、20℃において液体の油を含有することが好ましく、極性を有し、成分(b)のポリマーの被膜対象物へ密着性をより良好にする観点から、好ましくはエステル油、及び高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上を含有することが好ましく、エステル油から選ばれる1種又は2種以上を含有することが好ましい。
成分(d)として上述した20℃で液体の炭化水素油としては、流動パラフィン、スク
ワラン、スクワレン、n−オクタン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、軽質イソパラフィン、流動イソパラフィン等が挙げられ、使用感を向上させる観点から流動パラフィン、スクワランが好ましい。また、静電噴霧された被膜を皮膚に密着させる観点から、炭化水素油の30℃における粘度は、好ましくは10mPa・s以上であり、より好ましくは30mPa・s以上である。かかる観点から30℃において粘度が10mPa・s未満である、イソドデカン、イソヘキサデカン、水添ポリイソブテンの噴霧用組成物中の含有量は、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下であり、より更に好ましくは0.5質量%以下であり、含有しなくてもよい。ここでの粘度は、30℃においてBM型粘度計(トキメック社製、測定条件:ローターNo.1、60rpm、1分間)により測定される。
成分(d)として上述した20℃で液体のエステル油としては、HLB値が10以下のエステル化合物が挙げられ、脂肪酸エステル、脂肪酸アルコールエステル、多価アルコールエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルが挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。なお、グリセリン脂肪酸エステルとしては、モノグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エステルが含まれる。
成分(d)として上述した20℃で液体のエステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、ナフタレンジカルボン酸ジエチルヘキシル、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、セテアリルイソノナノエート、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、(ジカプリル酸/カプリン酸)ブチレングリコール、トリラウリン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、トリヤシ油脂肪酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリリノール酸グリセリル、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、アジピン酸イソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジピバリン酸トリプロピレングリコール等が挙げられる。
これらの中では、静電噴霧された被膜を皮膚に密着させる観点及び皮膚に塗布した際の感触を向上させる観点から、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、セテアリルイソノナノエート、アジピン酸イソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、及びトリオレイン酸グリセリル、トリステアリン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル等のトリグリセライドから選ばれる少なくとも1種が好ましく、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、セバシン酸ジエチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、及びトリグリセライドから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
また、上述したトリグリセライド等のエステル油を含むオリーブ油、ホホバ油、マカデ
ミアナッツ油、メドフォーム油、ヒマシ油、紅花油、ヒマワリ油、アボカド油、キャノーラ油、キョウニン油、米胚芽油、米糠油などの植物油、ラノリン等を含む動物油を用いることもできる。
成分(d)として上述した20℃で液体のエステル油に含まれる、ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、HLB値が10以下である、イソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、セスキカプリン酸ポリグリセリルが挙げられる。また、ソルビタン脂肪酸エステルとしては、HLB値が10以下である、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
これらの中では、静電噴霧された被膜を皮膚に密着させる観点及び皮膚に塗布した際の感触を向上させる観点から、イソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、セスキカプリン酸ポリグリセリルが好ましく、ジイソステアリン酸ポリグリセリルがより好ましい。
成分(d)として上述した20℃で液体のシリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。本発明の噴霧用組成物は、皮膚等への密着性を向上させる観点から、シリコーン油の噴霧用組成物中の含有量は、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下であり、より更に好ましくは0.1質量%以下である。
25℃におけるシリコーン油の動粘度は、静電噴霧された被膜を皮膚等に密着させる観点から、好ましくは3mm2/s以上であり、より好ましくは4mm2/s以上であり、更に好ましくは5mm2/s以上であり、好ましくは30mm2/s以下であり、より好ましくは20mm2/s以下であり、更に好ましくは10mm2/s以下である。これらの中では静電噴霧された被膜を密着させる観点から、シリコーン油はジメチルポリシロキサンを含むことが好ましい。
成分(d)として上述した20℃で液体の高級アルコールとしては、炭素数12〜20の液状の高級アルコールが挙げられ、分岐脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸の高級アルコールが好ましく、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールがより好ましい。
また、成分(d)がポリオールである場合、成分(a)の揮発性物質の性質に応じて適切なものが用いられる。具体的に、前記ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール等のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、数平均分子量が1000以下のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール;グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のグリセリン又はポリグリセリルが挙げられる。これらのうち、使用感を向上させる観点から、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリンが好ましく、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリンがより好ましい。なお、ポリエチレングリコールは、その数平均分子量が、より好ましくは600以下であり、更に好ましくは400以下である。
成分(d)の例として上述した20℃で液体の油及びポリオールは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。前記成分(d)は、被膜形成能を有するポリマーの可塑剤であることが好ましい。上述した通り、前記成分(d)は、炭化水素油、エステル油、シリコーン油、及び高級アルコールから選ばれる20℃で液体の油、並びにアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、グリセリン及びトリグリセリンから選ばれるポリオールから選択される1種又は2種以上の物質であることが好ましい。
また、噴霧用組成物における成分(d)の含有量は、0.5質量%以上であることが好ましく、1.0質量%以上であることが更に好ましく、1.5質量%以上であることが一層好ましい。また30質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることが更に好ましく、20質量%以下であることが一層好ましい。噴霧用組成物における成分(c)の含有量は、0.5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、1質量%以上25質量%以下であることが更に好ましく、1.5質量%以上20質量%以下であることが一層好ましい。この割合で噴霧用組成物中に成分(d)を配合することで、目的とする被膜の被膜形成対象物への密着性を向上させることができる。
本発明における噴霧用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、固体状や半固体状の油、すなわち、成分(d)以外の油を含有することができる。被膜の皮膚への密着性を向上させる観点から、噴霧用組成物の安定性の観点から、成分(d)以外の油は、噴霧用組成物中には、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましく、6質量%以下であることが更に好ましい。
噴霧用組成物中には、上述した成分(a)、成分(b)及び成分(c)のみが含まれていてもよく、あるいは成分(a)、成分(b)及び成分(c)に加えて成分(d)及び他の成分が含まれていてもよい。他の成分としては、例えば、前記成分以外であって、成分(c)の溶媒、着色顔料、体質顔料、染料、HLB値が10超の界面活性剤、UV防御剤、香料、忌避剤、酸化防止剤、安定剤、防腐剤、制汗剤、各種ビタミン等が挙げられる。なお、これらの各剤は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途、例えば制汗剤を香料として使用することができる。あるいは、他の用途との併用として、例えば制汗剤と香料としての効果を奏するものとして使用することができる。噴霧用組成物中に他の成分が含まれる場合、当該他の成分の配合割合は、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上20質量%以下であることが更に好ましい。
本発明においては、前記噴霧用組成物は、皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成して使用される。
静電スプレー法を行う場合、噴霧用組成物として、その粘度が、25℃において、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは10mPa・s以上、更に好ましくは50mPa・s以上であるものを用いる。また粘度が、25℃において、好ましくは5000mPa・s以下、より好ましくは2000mPa・s以下、更に好ましくは1500mPa・s以下であるものを用いる。噴霧用組成物の粘度は、25℃において、好ましくは1mPa・s以上5000mPa・s以下であり、より好ましくは10mPa・s以上2000mPa・s以下であり、更に好ましくは50mPa・s以上1500mPa・s以下である。この範囲の粘度を有する噴霧用組成物を用いることで、静電スプレー法によって被膜、特に繊維の堆積物からなる多孔性被膜を首尾よく形成することができる。多孔性被膜の形成は、皮膚の蒸れ防止等を向上させる、薬効成分の経皮吸収能向上、被膜の皮膚への密着性向上、被膜の耐久性の向上等を向上させる観点から有利なものである。噴霧用組成物の粘度は、E型粘度計を用いて25℃で測定される。E型粘度計としては例えば東京計器株式会社製のE型粘度計を用いることができる。その場合のローターとしては、ローターNo.43を用いることができる。
噴霧用組成物は静電スプレー法によって、ヒトの皮膚に直接噴霧される。静電スプレー法は、静電スプレー工程において、静電スプレー装置を用いて、皮膚に噴霧用組成物を静電スプレーして、被膜を形成する工程を含む。該静電スプレー装置は、噴霧用組成物を収容する容器と、噴霧用組成物を吐出するノズルと、容器中に収容されている噴霧用組成物をノズルに供給する供給装置と、ノズルに電圧を印加する電源とを備える。好適に、図1には、本発明で好適に用いられる静電スプレー装置の構成を表す概略図が示されている。図1に示す静電スプレー装置10は、低電圧電源11を備えている。低電圧電源11は、数Vから十数Vの電圧を発生させ得るものである。静電スプレー装置10の可搬性を高める目的で、低電圧電源11は1個又は2個以上の電池からなることが好ましい。また、低電圧電源11として電池を用いることで、必要に応じ取り替えを容易に行えるという利点もある。電池に代えて、ACアダプタ等を低電圧電源11として用いることもできる。
静電スプレー装置10は、高電圧電源12も備えている。高電圧電源12は、低電圧電源11と接続されており、低電圧電源11で発生した電圧を高電圧に昇圧する電子回路(図示せず)を備えている。昇圧電子回路は一般にトランス、キャパシタ及び半導体素子等から構成されている。
静電スプレー装置10は、補助的電気回路13を更に備えている。補助的電気回路13は、上述した低電圧電源11と高電圧電源12との間に介在し、低電圧電源11の電圧を調整して高電圧電源12を安定的に動作させる機能を有する。更に補助的電気回路13は、後述するマイクロギヤポンプ14に備えられているモータの回転数を制御する機能を有する。モータの回転数を制御することで、後述する噴霧用組成物の容器15からマイクロギヤポンプ14への噴霧用組成物の供給量が制御される。補助的電気回路13と低電圧電源11との間にはスイッチSWが取り付けられており、スイッチSWの入り切りによって、静電スプレー装置10を運転/停止できるようになっている。
静電スプレー装置10は、ノズル16を更に備えている。ノズル16は、金属を初めとする各種の導電体や、プラスチック、ゴム、セラミックなどの非導電体からなり、その先端から噴霧用組成物の吐出が可能な形状をしている。ノズル16内には噴霧用組成物が流通する微小空間が、該ノズル16の長手方向に沿って形成されている。この微小空間の横断面の大きさは、直径で表して100μm以上1000μm以下であることが好ましい。ノズル16は、管路17を介してマイクロギヤポンプ14と連通している。管路17は導電体でもよく、あるいは非導電体でもよい。また、ノズル16は、高電圧電源12と電気的に接続されている。これによって、ノズル16に高電圧を印加することが可能になっている。この場合、ノズル16に人体が直接触れた場合に過大な電流が流れることを防止するために、ノズル16と高電圧電源12とは、電流制限抵抗19を介して電気的に接続されている。
管路17を介してノズル16と連通しているマイクロギヤポンプ14は、容器15中に収容されている噴霧用組成物をノズル16に供給する供給装置として機能する。マイクロギヤポンプ14は、低電圧電源11から電源の供給を受けて動作する。また、マイクロギヤポンプ14は、補助的電気回路13による制御を受けて所定量の噴霧用組成物をノズル16に供給するように構成されている。
マイクロギヤポンプ14には、フレキシブル管路18を介して容器15が接続されている。容器15中には噴霧用組成物が収容されている。容器15は、カートリッジ式の交換可能な形態をしていることが好ましい。
以上の構成を有する静電スプレー装置10は、例えば図2に示すように使用することができる。図2には、片手で把持できる寸法を有するハンディタイプの静電スプレー装置10が示されている。同図に示す静電スプレー装置10は、図1に示す構成図の部材のすべてが円筒形の筐体20内に収容されている。筐体20の長手方向の一端10aには、ノズル(図示せず)が配置されている。ノズルは、その組成物の吹き出し方向を、筐体20の縦方向と一致させて、被膜形成対象物である肌側に向かい凸状になるように該筐体20に配置されている。ノズル先端が筐体20の縦方向においてに被膜形成対象物に向かい凸状になるように配置されていることによって、筐体に噴霧用組成物が付着しにくくなり、安定的に被膜を形成することができる。
被膜形成対象皮膚が使用者の自身の皮膚である場合、静電スプレー装置10を動作させるときには、使用者、すなわち静電スプレーによって自己の皮膚に被膜を形成する者が該装置10を手で把持し、ノズル(図示せず)が配置されている該装置10の一端10aを、静電スプレーを行う対象部位に向ける。図2では、使用者の前腕部内側に静電スプレー装置10の一端10aを向けている状態が示されている。この状態下に、装置10のスイッチをオンにして静電スプレー法を行う。装置10に電源が入ることで、ノズルと皮膚との間には電界が生じる。図2に示す実施形態では、ノズルに正の高電圧が印加され、皮膚が負極となる。ノズルと皮膚との間に電界が生じると、ノズル先端部の噴霧用組成物は、静電誘導によって分極してその先端部分がコーン状になり、コーン先端から帯電した噴霧用組成物の液滴が電界に沿って、皮膚に向かって空中に吐出される。空間に吐出され且つ帯電した噴霧用組成物から溶媒である成分(a)が蒸発していくと、噴霧用組成物表面の電荷密度が過剰となり、クーロン反発力によって微細化を繰り返しながら空間に広がり、皮膚に到達する。この場合、噴霧用組成物の粘度を適切に調整することで、噴霧された該組成物を液滴の状態で皮膚に到達させることができる。あるいは、空間に吐出されている間に、溶媒である揮発性物質の成分(a)を該組成物から揮発させ、溶質である被膜形成能を有するポリマーを固化させつつ、電位差によって伸長変形させながら繊維を形成し、その繊維を皮膚の表面に堆積させることもできる。例えば、噴霧用組成物の粘度を高めると、該組成物を繊維の形態で皮膚の表面に堆積させやすい。これによって、繊維の堆積物からなる被膜が皮膚の表面に形成される。繊維の堆積物からなる被膜は、ノズルと皮膚との間の距離や、ノズルに印加する電圧を調整することでも形成することが可能である。
静電スプレー法を行っている間は、被膜形成対象物である皮膚とノズルとの間に高い電位差が生じている。しかし、インピーダンスが非常に大きいので、人体を流れる電流は極めて微小である。例えば通常の生活下において生じる静電気によって人体に流れる電流よりも、静電スプレー法を行っている間に人体に流れる電流の方が数桁小さいことを、本発明者は確認している。
静電スプレー法によって繊維の堆積物を形成する場合、該繊維の太さは、円相当直径で表した場合、10nm以上であることが好ましく、50nm以上であることが更に好ましい。また3000nm以下であることが好ましく、1000nm以下であることが更に好ましい。繊維の太さは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)観察によって、繊維を10000倍に拡大して観察し、その二次元画像から欠陥(繊維の塊、繊維の交差部分、液滴)を除き、繊維を任意に10本選び出し、繊維の長手方向に直交する線を引き、繊維径を直接読み取ることで測定することができる。
静電スプレー法によって形成された繊維の堆積物である被膜は、構成する繊維の表面側に、成分(c)、又は成分(c)及び成分(d)が存在する薬効成分担持被膜を有している。繊維の表面側とは、表面あるいは、表面の一部、繊維間を意味する。噴霧用組成物における成分(c)、又は成分(c)及び成分(d)の含有量が、ポリマーと成分(c)、又は成分(c)及び成分(d)との親和性にも依存するが、概ね1質量%以上であれば、構成する繊維が膨潤して柔らかくなり肌への追従性が高まり、更に構成する繊維の中から成分(c)がブリードアウトし易く、構成する繊維と繊維どうしの間に薬効成分担持被膜が形成され易く、一方、噴霧用組成物における成分(c)、又は成分(c)及び成分(d)の含有量が1質量%未満であれば、構成する繊維の表面に前記液剤担持被膜が形成されにくい。このように被膜を構成する繊維に薬効成分担持被膜が形成されると、被膜形成対象物である皮膚との密着性が高まり、被膜が透明化する傾向にあり、自然な見た目に近づく。更に、密着の持続性が高まることから薬効成分の経皮吸収性の向上効果が得られる。
被膜形成対象物が汗や皮脂などを含む皮膚の場合、繊維中に成分(c)、又は成分(c)及び成分(d)が複合されることで、繊維が膨潤し可塑化しやすくなる。例えば、同じ組成物を、水分や油分を含まない金属表面と、水分や油分を含む肌表面、例えば手のひらに対して5秒間静電スプレーして薄膜を作製した場合、繊維径の変化を経時観察すると、肌表面に静電スプレーされた繊維は、金属表面に静電スプレーされた繊維よりも、膨潤により経時で大径化する。このように、静電スプレーにより形成された、繊維を含む被膜が、皮膚中の油分や水分で可塑化して一層柔らかくなることで、繊維そのものの皮膚のキメへの追従性が向上し、また繊維から成分(c)、又は成分(c)及び成分(d)がブリードアウトして、繊維表面や繊維と繊維の間に存在することで、繊維を含む被膜が半透明または透明化し、見た目の自然さが付与される。被膜形成対象物が汗や皮脂などを含む皮膚の場合、膨潤による繊維径は以下の(1)式を満たす。
(皮膚に対して紡糸し、30秒後の繊維径)>(金属板に対して紡糸し、30秒後の繊維径)・・・(1)
結晶性に高い薬効成分は、概して水への溶解性は低く、経皮吸収性に劣ることが多い。本発明においては噴霧用組成物から静電スプレー法によって形成される繊維の堆積物である被膜中の成分(c)は、静電スプレー法特有の極めて高い乾燥速度に由来し、成分(c)が結晶性の高い薬効成分であっても非晶状態で被膜中に担持することができる。このことから、結晶性の高い薬効成分であっても、薬効成分(c)の経皮吸収性の向上効果が得られると考えられる。
静電スプレー法によって形成された繊維の堆積物である被膜あるいは噴霧用組成物における、成分(b)に対する成分(c)の質量比((c)/(b))は、被膜の密着性と耐久性を向上する観点から、好ましくは0.01以上であり、より好ましくは0.1以上であり、更に好ましくは0.6以上であり、経皮吸収速度の向上の観点から、好ましくは20以下であり、より好ましくは10以下であり、更に好ましくは6以下、更に好ましくは4.5以下である。同様な観点から、被膜あるいは噴霧用組成物における、前記質量比((c)/(b))は、0.01以上20以下であることが好ましく、0.1以上10以下であることが更に好ましく、0.6以上6以下であることが一層好ましく、0.6以上4.5以下であることがより一層好ましい。((c)/(b))の値が上記の範囲内であれば、繊維が形成されやすく、被膜の密着性と耐久性に優れ、難溶性の薬効成分は非晶状態で繊維中に保持されるため、経皮吸収速度が向上する。
静電スプレー法によって形成された繊維の堆積物である被膜あるいは噴霧用組成物における、成分(b)に対する成分(d)の質量比((d)/(b))の値は、被膜の密着性と耐久性を向上する観点から、好ましくは0.01以上であり、より好ましくは0.05以上であり、更に好ましくは0.1以上であり、繊維状被膜の形成し易さの観点から、好ましくは10以下であり、より好ましくは5以下であり、更に好ましくは4以下である。同様な観点から、被膜あるいは噴霧用組成物における、成分(d)と成分(b)の質量比((d)/(b))の値は、0.01以上10以下であることが好ましく、0.05以上5以下であることが更に好ましく、0.1以上4以下であることが一層好ましい。((d)/(b))の値が上記の範囲内であれば、繊維が形成されやすく、被膜の密着性と耐久性に優れ、難溶性の薬効成分は非晶状態で繊維中に保持されるため、経皮吸収速度が向上する。
噴霧用組成物である成分(a)、成分(b)、成分(c)及び成分(d)の含有量は以下のようにして測定する。揮発性物質である成分(a)は形成された被膜に存在せず、又は存在しても揮発するため、形成された被膜には成分(b)、成分(c)及び成分(d)のみが含有される状態で測定し、その含有量は以下のようにして測定する。
<噴霧用組成物の成分(a)、成分(b)、成分(c)及び成分(d)の含有量の測定法>
溶液状態にて液体クロマトグラフ(HPLC)による分離同定や、赤外分光光度計(IR)にて同定する方法がある。液体クロマトグラフでは、分子量の大きい成分から溶出するため、分子量の予測や、成分の溶出位置によって組成を同定することもできる。IR分析では個々の吸収体より官能基を帰属し同定することも可能であり、一般的には市販添加剤の標準チャートと成分のIRチャートを比較することで同定することが可能である。
<形成された被膜における成分(b)、成分(c)及び成分(d)の同定含有量の測定法>
被膜を溶解可能な溶媒の探索を行い、溶媒に被膜を溶解後、液体クロマトグラフ(HPLC)による分離同定や、赤外分光光度計(IR)にて同定する。
被膜を形成する前記繊維は、製造の原理上は無限長の連続繊維となるが、少なくとも繊維の太さの100倍以上の長さを有することが好ましい。本明細書においては、繊維の太さの100倍以上の長さを有する繊維のことを「連続繊維」と定義する。そして、静電スプレー法によって製造される被膜は、連続繊維の堆積物からなる多孔性の不連続被膜であることが好ましい。このような形態の被膜は、集合体として1枚のシートとして扱えるだけでなく、非常に柔らかい特徴を持っており、それに剪断力が加わってもばらばらになりにくく、身体の動きへの追従性に優れるという利点がある。また、被膜の完全除去が容易であるという利点もある。これに対して、細孔を有さない連続被膜は剥離が容易でなく、また汗の放散性が低いので、皮膚に蒸れが生じる虞がある。また、粒子の集合体からなる多孔性の不連続被膜は、被膜を完全に除去するために、被膜全体に摩擦をかける等の動作が必要となるなど、皮膚へのダメージなく完全除去することは困難である。
静電スプレー装置10を用いた静電スプレー工程において、静電スプレーされ繊維状となった噴霧用組成物は、成分(a)が蒸発しながら、成分(b)及び成分(c)が帯電した状態で皮膚に直接到達する。先に述べたとおり皮膚も帯電しているので、繊維は静電力によって一枚の膜の形態で皮膚に密着する。皮膚の表面には肌理等の微細な凹凸が形成されているので、その凹凸によるアンカー効果と相まって繊維は一枚の膜の形態で皮膚の表面に一層密着する。このようにして静電スプレーが完了したら、静電スプレー装置10の電源を切る。これによってノズルと皮膚との間の電界が消失し、皮膚の表面は電荷が固定化される。その結果、一枚の膜の形態の被膜の密着性が一層発現し、着用中に被膜の際からの剥離がし難く、使用中の耐久性が向上する。また、被膜を構成する繊維が成分(c)を含有しているので、皮膚に別途液体を塗布しなくても、皮膚に被膜を十分に密着させることができる。この理由としては、成分(c)が繊維中に存在することで、可塑効果により繊維自体が柔らかくなり微細な凹凸面への追従性が高まることや、成分(c)が繊維表面にブリードアウトすることで繊維と皮膚との間を液体架橋するためと考えられる。更に、被膜を構成する繊維の繊維間又は繊維の表面に成分(c)が存在する薬効成分担持被膜を有しているので、被膜を構成する繊維が光を反射し難く、被膜の見た目が透明となり易く、見た目が自然な状態で皮膚を被覆できる。
ノズルと皮膚との間の距離は、ノズルに印加する電圧にも依存するが、50mm以上、150mm以下であることが、被膜を首尾よく形成するうえで好ましい。ノズルと皮膚との間の距離は、一般的に用いられる非接触式センサ等で測定することができる。
静電スプレー法によって形成された被膜が多孔性のものであるか否かを問わず、被膜の坪量は、0.1g/m2以上であることが好ましく、1g/m2以上であることが更に好ましい。また50g/m2以下であることが好ましく、40g/m2以下であることが更に好ましい。例えば被膜の坪量は、0.1g/m2以上50g/m2以下であることが好ましく、1g/m2以上40g/m2以下であることが更に好ましい。被膜の坪量をこのように設定することで、被膜の密着性を向上させることができる。
なお、皮膚に組成物を直接に静電スプレーして被膜を形成する静電スプレー工程とは、皮膚に静電スプレーして、被膜を形成する工程を意味する。組成物を皮膚以外の場所に静電スプレーしてシート状物を作製し、そのシートを皮膚に貼付して被膜形成する工程は、前記静電スプレー工程とは異なる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、自己の皮膚に被膜を形成させたい者が静電スプレー装置10を把持し、該装置10のノズルとその者の皮膚との間に電界を生じさせたが、両者間に電界が生じる限り、自己の皮膚に被膜を形成させたい者が静電スプレー装置10を把持する必要はない。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の外用薬を開示する。
<1>成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する外用薬であって、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する組成物を皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成して使用することを特徴とする外用薬。
(a)水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の揮発性物質、
(b)被膜形成能を有するポリマー、
(c)経皮投与可能な薬効成分。
<2>皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に繊維の堆積物からなる被膜を形成する<1>に記載の外用薬。
<3>前記静電スプレーする工程が、静電スプレー装置を用いて皮膚に前記組成物を静電スプレーして繊維の堆積物からなる被膜を形成する工程であり、
前記静電スプレー装置が、前記組成物を収容する容器と、前記組成物を吐出するノズルと、前記容器中に収容されている前記組成物を前記ノズルに供給する供給装置と、前記ノズルに電圧を印加する電源とを備える前記<1>又は<2>に記載の外用薬。
<4>前記成分(a)の揮発性物質は、その蒸気圧が20℃において0.01kPa以上106.66kPa以下であり、好ましくは0.13kPa以上66.66kPa以下であり、更に好ましくは0.67kPa以上40.00kPa以下であり、より一層好ましくは1.33kPa以上40.00kPa以下である、前記<1>ないし<3>のいずれかに記載の被外用薬。
<5>前記成分(a)の揮発性物質のうち、アルコールとしては、一価の鎖式脂肪族アルコールや、一価の環式脂肪族アルコールや、一価の芳香族アルコールを用い、前記アルコールとしては、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、フェニルエチルアルコール、プロパノール、ペンタノールなどを用い、これらのアルコールは、これらから選ばれる1種又は2種以上を用いる、前記<1>ないし<4>のいずれかに記載の外用薬。
<6>前記成分(a)の揮発性物質のうち、ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを用い、これらのケトンは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いる、前記<1>ないし<5>のいずれかに記載の外用薬。
<7>前記成分(a)の揮発性物質は、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、及び水から選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくはエタノール、及びブチルアルコールから選ばれる1種又は2種以上であり、最も好ましくはエタノールである、前記<1>ないし<6>のいずれかに記載の外用薬。
<8>被膜形成能を有するポリマーは水溶性であり、
前記水溶性である被膜形成能を有するポリマーは、プルラン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ポリ−γ−グルタミン酸、変性コーンスターチ、β−グルカン、グルコオリゴ糖、ヘパリン、ケラト硫酸等のムコ多糖、セルロース、ペクチン、キシラン、リグニン、グルコマンナン、ガラクツロン酸、サイリウムシードガム、タマリンド種子ガム、アラビアガム、トラガントガム、大豆水溶性多糖、アルギン酸、カラギーナン、ラミナラン、寒天(アガロース)、フコイダン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の天然高分子、部分鹸化ポリビニルアルコール(架橋剤と併用しない場合)、低鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成高分子であり、これらの水溶性ポリマーは単独で又は2種以上を組み合わせて用いる、前記<1>ないし<7>のいずれかに記載の外用薬。
<9>被膜形成能を有するポリマーは水不溶性であり、
前記水不溶性である被膜形成能を有するポリマーは、被膜形成後に不溶化処理できる完全鹸化ポリビニルアルコール、架橋剤と併用することで被膜形成後に架橋処理できる部分鹸化ポリビニルアルコール、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体等のオキサゾリン変性シリコーン、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ツエイン(とうもろこし蛋白質の主要成分)、ポリエステル、ポリ乳酸(PLA)、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリメタクリル酸樹脂等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂であり、これらの水不溶性ポリマーは単独で又は2種以上を組み合わせて用いる、前記<1>ないし<7>のいずれかに記載の外用薬。
<10>成分(c)が、αアドレナリン受容体遮断薬、アドレナリン受容体刺激薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬、ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、パーキンソン病治療薬、ビタミン関連薬、ホルモン薬、みずむし・たむし用薬(抗真菌薬)、解熱鎮痛薬、外用痔疾用薬、冠血管拡張薬、気管支拡張・鎮咳剤、強心薬、狭心症治療薬、局所麻酔薬、血糖降下薬、口腔咽喉薬、向精神薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、抗菌薬、抗虫・駆虫・殺虫薬、抗不整脈薬、抗嘔吐薬、高脂血症治療薬、殺菌薬、止血薬、女性用薬、消毒薬、睡眠薬、組織呼吸賦活剤、鎮痒消炎薬、等張液、皮膚疾患治療剤、非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、保湿剤、勃起不全治療薬、麻酔薬、末梢血管拡張薬、免疫抑制剤、毛髪用薬、利尿薬、浣腸剤及び禁煙補助剤から選ばれる少なくとも1種であり、好ましくは、アドレナリン受容体刺激薬、ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、ビタミン関連薬、外用痔疾用薬、気管支拡張・鎮咳剤、口腔咽喉薬、向精神薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、抗菌薬、抗虫・駆虫・殺虫薬、殺菌薬、止血薬、女性用薬、消毒薬、組織呼吸賦活剤、鎮痒消炎薬、等張液、皮膚疾患治療剤、非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤、保湿剤、免疫抑制剤及び毛髪用薬から選ばれる少なくとも1種である前記<1>〜<9>のいずれかに記載の外用薬。
<11>成分(c)が、好ましくは非ステロイド系抗炎症・消炎鎮痛剤であり、より好ましくはフェルビナク、ジクロフェナク又はその塩、ロキソプロフェン及びフルルビプロフェンから選ばれる1種又は2種以上である前記<1>〜<10>のいずれかに記載の外用薬。
<12>前記組成物における前記成分(a)の含有量は、50質量%以上、好ましくは55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、また98質量%以下、好ましくは96質量%以下、更に好ましくは94質量%以下であり、50質量%以上98質量%以下、好ましくは55質量%以上96質量%以下、更に好ましくは60質量%以上94質量%以下である、前記<1>ないし<11>のいずれかに記載の外用薬。
<13>前記組成物における前記成分(b)の含有量は、2質量%以上、好ましくは4質量%以上、更に好ましくは6質量%以上であり、また50質量%以下、好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下であり、2質量%以上50質量%以下、好ましくは4質量%以上45質量%以下、更に好ましくは6質量%以上40質量%以下である、前記<1>ないし<12>のいずれかに記載の外用薬。
<14>前記組成物における前記成分(c)の含有量は、0.5質量%以上、好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下であり、0.5質量%以上30質量%以下、好ましくは1質量%以上25質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以上20質量%以下である、前記<1>ないし<13>のいずれかに記載の外用薬。
<15>前記組成物は、その粘度が、25℃において、1mPa・s以上、好ましくは10mPa・s以上、更に好ましくは50mPa・s以上であり、また、25℃において、5000mPa・s以下、好ましくは2000mPa・s以下、更に好ましくは1500mPa・s以下であり、1mPa・s以上5000mPa・s以下、好ましくは10mPa・s以上2000mPa・s以下、更に好ましくは50mPa・s以上1500mPa・s以下である、前記<1>ないし<14>のいずれかに記載の外用薬。
<16>前記組成物が、さらに成分(d)20℃で液体の油及びポリオールから選ばれる1種又は2種以上を含有する<1>〜<15>のいずれかに記載の外用薬。
<17>前記被膜は、構成する前記繊維の表面側に、前記成分(c)又は成分(c)及び成分(d)が存在する薬効成分担持被膜を有している、前記<1>〜<16>のいずれかに記載の外用薬。
<18>前記被膜あるいは噴霧用組成物における、前記成分(c)に対する前記成分(b)の質量比((c)/(b))の値が、0.01以上20以下、好ましくは0.1以上10以下、より好ましくは0.6以上6以下、さらに好ましくは0.6以上4.5以下である、前記<1>〜<17>のいずれかに記載の外用薬。
<19>前記被膜あるいは噴霧用組成物における、前記成分(d)に対する前記成分(b)の質量比((d)/(b))の値が、0.01以上10以下、好ましくは0.05以上5以下、より好ましくは0.1以上4以下である、前記<1>〜<18>のいずれかに記載の外用薬。
<20>前記成分(d)が、炭化水素油、エステル油、シリコーン油、高級アルコール、及びポリオールから選択される1種又は2種以上の物質である、前記<16>ないし<19>のいずれかに記載の外用薬。
<21>前記成分(d)である20℃で液体の油は、20℃において液状の炭化水素油、エステル油、シリコーン油、高級アルコールであり、これらから選ばれる液体油を1種又は2種以上を組み合わせて用いられ、
前記エステル油は、植物油に含まれるトリグリセライド等の油以外に、HLB値が10以下のエステル構造を有する化合物を含み、
前記成分(c)である20℃で液体の油は、好ましくはエステル油、及び高級アルコールから選ばれる1種又は2種以上を含有し、より好ましくはエステル油から選ばれる1種又は2種以上を含有する、前記<16>ないし<20>のいずれかに記載の外用薬。
<22>前記成分(d)である20℃で液体の炭化水素油は、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、n−オクタン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、軽質イソパラフィン、流動イソパラフィンであり、好ましくは流動パラフィン、スクワランである、前記<21>に記載の外用薬。
<23>前記炭化水素油の30℃における粘度は、10mPa・s以上、好ましくは30mPa・s以上である、前記<21>又は<22>に記載の外用薬。
<24>30℃において粘度が10mPa・s未満である、イソドデカン、イソヘキサデカン、水添ポリイソブテンの前記組成物中の含有量は、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以下であるか、または、前記組成物は30℃において粘度が10mPa・s未満である、イソドデカン、イソヘキサデカン、水添ポリイソブテンを含有しない、前記<22>又は<23>に記載の外用薬。
<25>前記成分(d)である20℃で液体のエステル油は、HLB値が10以下のエステル化合物であり、脂肪酸エステル、脂肪酸アルコールエステル、多価アルコールエステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルであり、これらから選ばれる1種又は2種以上を用いる、前記<20>又は<21>に記載の外用薬。
<26>前記成分(d)である20℃で液体のエステル油は、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2エチルヘキシルパルミテート、ナフタレンジカルボン酸ジエチルヘキシル、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、セテアリルイソノナノエート、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、(ジカプリル酸/カプリン酸)ブチレングリコール、トリラウリン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、トリヤシ油脂肪酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリリノール酸グリセリル、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、アジピン酸イソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジピバリン酸トリプロピレングリコールである、前記<20>、<21>又は<25>に記載の外用薬。
<27>前記成分(d)である20℃で液体のエステル油は、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、セテアリルイソノナノエート、アジピン酸イソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、及びトリオレイン酸グリセリル、トリステアリン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル等のトリグリセライドから選ばれる少なくとも1種が好ましく、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、セバシン酸ジエチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、及びトリグリセライドから選ばれる1種又は2種以上である、前記<20>、<21>、<25>又は<26>に記載の外用薬。
<28>前記成分(d)である20℃で液体のエステル油はポリグリセリン脂肪酸エステルであり、
前記ポリグリセリン脂肪酸エステルは、HLB値が10以下である、イソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、セスキカプリン酸ポリグリセリルである、前記<21>に記載の外用薬。
<29>前記成分(d)である20℃で液体のエステル油はソルビタン脂肪酸エステルであり、前記ソルビタン脂肪酸エステルは、HLB値が10以下である、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタンである、前記<21>に記載の外用薬。
<30>前記成分(d)である20℃で液体のエステル油は、イソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、セスキカプリン酸ポリグリセリルであり、好ましくはジイソステアリン酸ポリグリセリルである、前記<21>に記載の外用薬。
<31>前記成分(d)である20℃で液体のシリコーン油は、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサンである、前記<21>に記載の外用薬。
<32>前記シリコーン油の組成物中の含有量は、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下であり、
25℃における前記シリコーン油の動粘度は、3mm2/s以上、好ましくは4mm2/s以上、更に好ましくは5mm2/s以上であり、30mm2/s以下、好ましくは20mm2/s以下、更に好ましくは10mm2/s以下であり、
前記シリコーン油はジメチルポリシロキサンを含む、前記<20>、<21>、<31>に記載の外用薬。
<33>前記成分(d)である20℃で液体の高級アルコールは、炭素数12〜20の液状の高級アルコールであり、
前記高級アルコールは、分岐脂肪酸あるいは不飽和脂肪酸の高級アルコールであり、好ましくはイソステアリルアルコール、オレイルアルコールである、前記<20>又は<21>に記載の外用薬。
<34>前記成分(d)はポリオールであり、
前記ポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール等のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、数平均分子量が1000以下のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール;グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のグリセリン又はポリグリセリルであり、好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリンであり、より好ましくはプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリンであり、
前記ポリエチレングリコールは、その数平均分子量が、600以下、好ましくは400以下である、前記<20>ないし<33>のいずれかに記載の外用薬。
<35>前記成分(d)の20℃で液体の油及びポリオールは、炭化水素油、エステル油、シリコーン油、及び高級アルコールから選ばれる20℃で液体の油、並びにアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、グリセリン及びトリグリセリンから選ばれるポリオールから選択される1種又は2種以上の物質である、前記<20>ないし<34>のいずれかに記載の外用薬。
<36>経皮投与による疾患の治療方法であって、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する組成物を皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成することを特徴とする方法。
(a)水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の揮発性物質、
(b)被膜形成能を有するポリマー、
(c)経皮投与可能な薬効成分。
<37>成分(a)、成分(b)及び成分(c)の組み合わせであって、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する組成物を皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成して使用することを特徴とする組み合わせ。
(a)水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の揮発性物質、
(b)被膜形成能を有するポリマー、
(c)経皮投与可能な薬効成分。
<38>外用薬製造のための使用であって、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する組成物を皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成して使用することを特徴とする外用薬製造のための使用。
(a)水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の揮発性物質、
(b)被膜形成能を有するポリマー、
(c)経皮投与可能な薬効成分。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
(1)噴霧用組成物の調製 噴霧用組成物の成分(a)としてエタノール(和光純薬工業社製:商品名エタノール(99.5))を用いた。噴霧用組成物の成分(b)としてポリビニルブチラール(PVB、積水化学工業社製:商品名S−LEC B BM−1)を用いた。噴霧用組成物の成分(c)としてフェルビナク(純正化学社製)用いた。噴霧用組成物における配合割合は、表1に示すとおりである。なお、表1に示すエタノールの量は、有効量であり水を含まない。
(2)静電スプレー工程
図1に示す構成を有し、図2に示す外観を有する静電スプレー装置10を用い、皮膚モデル(人工皮革、プロテインレザー PBZ13001BK、出光テクノファイン社製)に向けて静電スプレー法を180秒間行った。静電スプレー法の条件は以下に示すとおりとした。
・印加電圧:30kV
・ノズルと皮膚との距離:150mm
・噴霧用組成物の吐出量:3mL/h
・環境:25℃、30%RH
この静電スプレーによって、皮膚モデルの表面に繊維の堆積物からなる一枚の膜の形態である被膜が形成された。被膜は直径約4cmの円であり、質量は約3.8mgであった。上述した方法で測定された繊維の太さは660nmであった。
〔実施例2〜実施例12〕
噴霧用組成物における成分(a)、(b)、(c)及び(d)を、以下の表1に示す条件とした以外は実施例1と同様にして、静電スプレー工程を行い、繊維の堆積物からなる被膜を得た。成分(c)は以下の材料を用いた。ジクロフェナク(東京化成工業社製)、ロキソプロフェン(純正化学社製)、フルルビプロフェン(東京化成工業社製)。
〔実施例13〕
噴霧用組成物における成分(d)としてグリセリン(和光純薬工業社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、静電スプレー工程を行い、繊維の堆積物からなる被膜を得た。噴霧用組成物における配合割合は、表2に示すとおりである。なお、表2に示すエタノール、グリセリン、およびジプロピレングリコールの量は、有効分量である。
〔実施例14−22〕
噴霧用組成物における成分(a)、(b)、(c)及び(d)を、以下の表2に示す条件とした以外は実施例13と同様にして、静電スプレー工程を行い、繊維の堆積物からなる被膜を得た。成分(d)は以下の材料を用いた。ジプロピレングリコール(DPG、和光純薬工業社製)。
〔比較例1〕
実施例2と同様の噴霧用組成物を用い、被膜形成対象を皮膚モデルに代えてアルミ箔を用いた以外は実施例2と同様にして繊維の堆積物からなる一枚の膜を得た。この膜を25℃、50%RH環境下で3日間保持した後、この膜をアルミ箔から剥離し、皮膚モデルに貼付することで皮膚モデル上に被膜を形成した。
〔比較例2−4〕
実施例5、8、11と同様の噴霧用組成物を用い、噴霧対象を皮膚モデルに代えてアルミ箔を用いた以外は実施例2と同様にして繊維の堆積物からなる一枚の膜を得た。比較例1と同様に、アルミ箔から剥離し、皮膚モデル上に被膜を形成した。
〔評価〕
実施例及び比較例で形成された被膜について、成分(c)の結晶状態、皮膚との密着性、皮膚上での耐久性を、以下の基準で評価した。その結果を表1及び表2に示す。
<成分(c)の結晶状態>
各被膜について、広角X線回折法(XRD)により成分の結晶状態を確認した。具体的には、広角X線回折において、Bragg角=15〜25°付近に薬効成分由来の鋭い回折ピークが、少なくとも1本現れる被膜は結晶性、それ以外は非晶性と評価した。測定条件は、X線源Cu/Kα−radiation、管電圧40kV、管電流15mA、回折角5−60°、X線スキャンスピード10°/minで測定(測定装置:RIGAKU社製 MiniFlex600)。なお実施例、比較例ともに皮膚モデルに被膜を形成してから、24時間以内に測定を行った。
<皮膚との密着性>
被膜を形成した皮膚モデルの屈曲試験により密着性を評価した。被膜を外側にし、180度の屈曲を5回繰り返し、被膜と皮膚モデルの付着状態から、以下の基準で密着性を評価した。
A:皮膚モデルと膜の間に浮き、膜剥がれが全くない
B:屈曲部から周囲10mm以内でのみ膜の浮きが発生するが、膜剥がれはない
C:屈曲部から周囲10mm超に渡り膜の浮きが発生するが、膜剥がれはない
D:膜が完全に剥離する
<皮膚上での耐久性>
被膜の擦過試験により耐久性を評価した。皮膚モデルを固定し、被膜を上面から人差し指で約50gfの荷重をかけながら、2cmの距離を1方向に5回擦過した。その後の被膜と皮膚モデルの付着状態と人差し指への付着性から、以下の基準で耐久性を評価した。
A:膜の剥離、破れ、人差し指への付着が全くない
B:被膜表面の破れはあるが、人差し指への付着はない
C:被膜表面の破れがあり、人差し指への付着もある
D:膜が破れ、完全に剥離する
実施例1、10、15、22及び比較例1、4について、被膜形成対象を豚耳皮に代えた以外は全て同様に被膜形成を行った。形成された被膜について、以下の方法で成分(c)の透過性を評価した結果を表3に示す。なお透過性試験は被膜形成後、24時間以内に開始した。
<薬剤透過性試験>
ブタ皮膚を用いたin vitro皮膚透過試験を行った。具体的には、ブタ皮膚を垂直型拡散セルに装着させて成分(c)の皮膚透過量を測定した。すなわち、豚耳皮(東京芝浦臓器株式会社より購入)より摘出した皮膚を垂直型拡散セルのレセプター層側に装着し、その内側を生理食塩水で満たした後、各外用薬を摘出皮膚の表面に適用して被膜形成を行った。適用24時間後にレセプター液を回収し、高速液体クロマトグラフィーにて有効成分の薬剤透過量(μg/cm2)を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2018177724
Figure 2018177724
Figure 2018177724
表1から明らかなように、噴霧用組成物を皮膚モデルに直接静電スプレーして被膜形成した実施例1−12はいずれも被膜を形成した後に皮膚モデルに貼付した比較例1−4に比べて高い密着性と耐久性を示した。また実施例1−8、10−12は被膜中の成分(c)は非晶状態であった。比較例1−4のように被膜を形成した後に皮膚に貼付する場合では保存環境によって成分(c)の結晶化が進行するが、本発明のように皮膚に直接静電スプレーすることで非晶状態の成分(c)を含む被膜が形成されるので、難溶性の薬剤を溶解性の高い状態で皮膚上に被覆することが可能となる。実施例9の成分(c)が結晶状態であった理由は明らかではないが、成分(b)の含有量が比較的小さく、乾燥速度が小さくなることで非晶状態とはならなかったと思われる。
また表2から明らかなように、噴霧組成物に成分(d)を含むことで、密着性、耐久性が向上することが分かる。
また表3から明らかなように、被膜を形成した後に皮膚に貼付した比較例1、4に比べ、直接静電スプレーして被膜形成した実施例1、10、15、22はその高い密着性に起因し、高い薬剤浸透性が得られることが分かる。
10 静電スプレー装置
11 低電圧電源
12 高電圧電源
13 補助的電気回路
14 マイクロギヤポンプ
15 容器
16 ノズル
17 管路
18 フレキシブル管路
19 電流制限抵抗
20 筐体

Claims (3)

  1. 成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する外用薬であって、成分(a)、成分(b)及び成分(c)を含有する組成物を皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に被膜を形成して使用することを特徴とする外用薬。
    (a)水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の揮発性物質、
    (b)被膜形成能を有するポリマー、
    (c)経皮投与可能な薬効成分。
  2. 皮膚に直接静電スプレーして皮膚上に繊維の堆積物からなる被膜を形成する請求項1に記載の外用薬。
  3. 前記静電スプレーする工程が、静電スプレー装置を用いて皮膚に前記組成物を静電スプレーして繊維の堆積物からなる被膜を形成する工程であり、
    前記静電スプレー装置が、前記組成物を収容する容器と、前記組成物を吐出するノズルと、前記容器中に収容されている前記組成物を前記ノズルに供給する供給装置と、前記ノズルに電圧を印加する電源とを備える請求項1又は2に記載の外用薬。
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