JP2018176666A - インクジェット記録装置、および液体供給装置、並びに液体供給方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、および液体供給装置、並びに液体供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成でタンク内におけるインク成分の沈降を緩和することが可能なインクジェット記録装置を提供すること。【解決手段】メインタンク35内のインクIを記録ヘッド31にサブタンク36を介して供給して画像形成するインクジェット記録方式のプリンタであって、開閉バルブ40を有し、メインタンク内の底面35b付近からインクを吸引ポンプ39により吸引してサブタンクに補充する補充チューブ38と、補充チューブから分岐して開閉バルブ60を有し、吸引されたインクをタンク内の液面Iu付近に戻す循環チューブ58とを備え、CPUは、画像形成前に、開閉バルブと吸引ポンプを制御してメインタンク内のインクを循環させて顔料の濃度を均一にした後に、そのインクをサブタンクに補充し記録ヘッドに供給する。【選択図】図3

Description

本発明は、タンク内に貯留するインク等の液体を吐出して記録ヘッドなどに供給するインクジェット記録装置、および液体供給装置、並びに液体供給方法に関する。
近年、インクジェット記録装置に用いられている顔料インクは、顔料が溶媒中に溶け込むことなく粒子状の形態のまま存在する溶液(液体)である。この顔料インクは、タンク内で貯留されて待機する状態が長期間に及ぶと、顔料が溶媒内で沈降してタンク内に濃度差が生じてしまう。このようにインク内に顔料の濃度差が生じると、画像形成する記録媒体毎の画像にバラツキが生じてしまうとともに、形成される画像品質自体も低下してしまう。
さらに、顔料インクは、タンク内からチューブを介して記録ヘッドに送られてノズルから吐出されることから、顔料の濃度によってはインクの流路を形成するチューブ内やノズル内に顔料が溜まって詰まりが生じてしまう場合がある。
このことから、特許文献1には、記録ヘッドに供給するインクを貯留するメインタンクに加えて、そのインクの供給を中継するサブタンクを備えるインクジェット記録装置が開示されている。このインクジェット記録装置は、メインタンクの底部とサブタンクの底部とにチューブの先端(開口端)を差し込んでインクを回収・吐出して循環させることより、インク内の顔料の濃度を一定するようになっている。なお、この特許文献1には、メインタンク内に攪拌部材を設置して駆動させることにより、メインタンク内においてインクの攪拌を促進して顔料の濃度の均一化に時間が掛かりすぎてしまうことを回避する機構を備えるインクジェット記録装置も開示されている。
2011−121344号公報
この特許文献1に記載のインクジェット記録装置にあっては、サブタンクから回収するインクをメインタンクに戻すことにより、そのメインタンク内のインクの顔料の攪拌効果を期待している。
しかしながら、このメインタンクとサブタンクとでは、それぞれの底部付近のインクが循環されるだけに過ぎず、全体としての効率のよい攪拌効果を期待することができない。さらに、循環されるインクは、時間当たりの流量が少量であるとともに、その流速もそれほど大きくすることはできないことからも、攪拌効果を期待することができない。このため、インク全体の顔料濃度を略均等にするには、サブタンクとメインタンクとの間の循環を相当の時間を掛けて行う必要があり、画像形成処理の前に実施するには、時間が掛かり過ぎる、という問題があった。なお、この問題は大容量のインク、例えば、3リットルのインクを貯留可能なメインタンクを搭載するほど顕著になる。
また、セットするインクのタンク毎に攪拌部材が設置されることになるので、消耗部品として交換されるタンクが高価になってしまう、という問題があった。
そこで、本発明は、簡易な構成でタンク内におけるインク成分の沈降を緩和することが可能なインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するインクジェット記録装置の発明の一態様は、インクを吐出することにより記録を行う記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給するインクを貯留するタンクの第1の領域からインクを取り込む取込手段と、前記取込手段が取り込んだインクを前記タンクの前記第1の領域より上部側の第2の領域に流出させる流出手段と、を有している。
このように本発明によれば、タンク内におけるインク成分の沈降を緩和することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置を説明する概念模式図である。 図2は、そのシステムの制御系を説明するブロック図である。 図3は、そのメインタンク内のインクを供給する流路系統を説明する概念構造図である。 図4は、そのインクの貯留量が異なる場合の一例を示す概念構造図である。 図5は、インクの時間経過に応じた顔料の沈降を説明する概念模式図ある。 図6は、インクの循環処理を説明するフローチャートである。 図7は、本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録装置を説明する概念構造図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図6は本発明の第1の実施形態に係る液体供給装置を搭載するインクジェット記録装置を適用したプリンタの一例を説明する図であり、図1は、そのプリンタを含む画像記録システムの全体構成を説明する概念模式図である。
図1において、プリンタ10は、画像データを出力するホスト装置100に、各種データをやり取り可能に接続され、画像記録システムを構成している。ホスト装置100は、例えば、所謂、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)により構成され、プリンタ10を含む外部装置との間で各種データをやり取りすることにより、画像記録システムを機能させるようになっている。例えば、ホスト装置100は、不図示のメモリ内に格納されているソフトウェアを実行することにより、プリンタ10以外の外部装置から受け取る情報を処理して生成した処理結果の画像データをプリンタ10に出力する。プリンタ10は、画像形成領域Arを通過する記録媒体のロール紙(記録紙)Pに、ホスト装置100から印刷命令と共に受け取る画像データを後述のインクジェット記録方式により記録して画像形成するようになっている。
ここで、本実施形態では、プリンタ10が外部装置の1つとしてホスト装置100に接続されて画像形成システムが構築される場合を一例に説明するが、これに限るものではない。例えば、プリンタ10のみがホスト装置100に接続されて画像形成システムが構築されていてもよい。また、プリンタ10がメモリカードをセットするスロットなどのように、画像データを取得する機構を備えることにより、単独で画像形成システムを構築する場合にも本実施形態を適用してもよい。また、本実施形態では、記録媒体の一例として、記録紙のロール紙Pを用いて説明するが、これに限るものではなく、例えば、所定のサイズにカット済みのカット紙でもよく、また、所謂、ファンフォールド紙等の形態であってもよい。また、記録紙以外の記録媒体に画像形成するプリンタに適用してもよいことは言うまでもない。
プリンタ10は、給紙ユニット11と、搬送ユニット12と、記録ユニット13と、タンクユニット14と、制御ユニット15と、を備えて構築されている。
給紙ユニット11は、後述のインクにより画像形成(以下、単に印刷ともいう)されるロール状のロール紙Pが回転自在にセットされる収納部21と、ロール紙Pを挟み込んで回転することにより収納部21から引き出して給紙する給紙ローラ対22と、を備える。
これにより、給紙ユニット11では、収納部21内のロール紙Pが給紙ローラ対22に挟み込まれて先端部側から搬送ユニット12に給紙される。なお、給紙ユニット11は、不図示のロールモータが収納部21内のロール紙Pの回転を補助して、給紙ローラ対22によるロール紙Pの給紙搬送をサポートするようになっている。
搬送ユニット12は、搬送ベルト25と、搬送ローラ対26と、搬出ローラ対27と、搬送モータ28と、テンションプーリ29と、を備えている。搬送ベルト25は、巡回回転可能にエンドレスベルトに作製されている。搬送ローラ対26は、画像形成領域Arの搬送方向上流側(給紙ユニット11側)に配置されて、搬送ベルト25を挟み込む状態で巻き掛けられて回転自在に支持されている。搬出ローラ対27は、搬送ローラ対26と同様に、画像形成領域Arの搬送方向下流側(給紙ユニット11の反対側)に配置されて、搬送ベルト25を挟み込む状態で巻き掛けられて回転自在に支持されている。搬送モータ28は、搬送ローラ対26および搬出ローラ対27と一緒に回転軸28aに巻き掛けられる搬送ベルト25を回転動力により回転方向に送り出す。テンションプーリ29は、巻き掛けられた状態の搬送ベルト25に一定の張力を付与する。
これにより、搬送ユニット12では、搬送ローラ対26と搬出ローラ対27との間に掛け渡されている搬送ベルト25の上面に画像形成領域Arが位置して、その搬送ベルト25が搬送モータ28の回転軸28aの回転により繰り返し巡回回転される。このため、搬送ユニット12では、給紙ユニット11から給紙されてくるロール紙Pが搬送ローラ対26の間に挟み込まれて搬送ベルト25と共に画像形成領域Arを通過するように送り込まれて搬送方向Aに搬送される。この後に、搬送ユニット12では、画像形成領域Arを通過するロール紙Pが搬出ローラ対27に受け渡されて搬送ベルト25上から排紙部30に搬出される。なお、排紙部30は、詳細な構造の説明は割愛するが、例えば、画像形成済みのロール紙Pを巻き取りつつ収容する構造にしてもよく、あるいは、所定サイズにカットして積載するテーブルを備えていてもよい。
記録ユニット13は、インクを吐出する複数個の記録ヘッド31により構築されており、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色インク毎の記録ヘッド31K、31C、31M、31Yを備えている。記録ユニット13は、記録ヘッド31K、31C、31M、31Yが搬送ユニット12の搬送ベルト25の搬送方向Aに向かって順次に並ぶように並列されている。この記録ユニット13は、記録ヘッド31のそれぞれが画像形成領域Ar上に向けて各色のインクを順次に吐出することによりロール紙Pの一面側にフルカラー画像を形成するようになっている。なお、本実施形態で説明する記録ヘッド31の個数や色調は一例に過ぎず、これに限定されるものではないことは言うまでもない。
この記録ユニット13の記録ヘッド31は、搬送ベルト25の幅方向(搬送方向Aの直交方向)に延在して、インクを吐出(噴射)する不図示のノズルが配列された、所謂、フルラインヘッドの形態に作製されている。この記録ヘッド31は、ロール紙Pの幅よりもインクの吐出範囲が長めになるように作製されている。なお、記録ヘッド31は、ラインヘッドの形態に限るものではなく、例えば、小型にして、ロール紙Pの幅方向にインクを吐出しつつ往復移動する、所謂、キャリッジタイプを採用してもよい。また、記録ヘッド31は、インクIを吐出する方式として、発熱素子あるいは圧電素子のいずれを用いるタイプであってもよいことは言うまでもない。
ここで、本実施形態の記録ユニット13の記録ヘッド31は、搬送方向Aおよび鉛直方向Bに移動可能な不図示の機構に保持されて、図2に示すモータ33、34の駆動力を利用して移動可能に支持されている。これにより、記録ヘッド31は、ロール紙Pの搬送方向Aにスライド移動して往復し、また、そのロール紙Pに対する鉛直方向Bに昇降移動させることができる。
また、記録ヘッド31は、インクを吐出するノズルの形成面31a側に、着脱可能なキャップ32がそれぞれの搬送方向Aの隣接位置に設置されている。この記録ヘッド31は、鉛直方向Bに上昇させることによりキャップ32との衝突を回避しつつ、搬送方向Aに進む水平方向にスライド移動させた後に鉛直方向Bに降下させることによって、そのキャップ32がノズル形成面31aに取り付けられる。ところで、例えば、記録ヘッド31は、プリンタ10の保管時や印刷待機時などに大気中にノズル形成面31aが曝されていると、そのノズルの出口付近のインクの溶剤が揮発して増粘や固化が発生する。また、記録ヘッド31は、そのインクに塵埃が付着して、インクの吐出品質が低下して画像品質が悪化してしまう。この記録ヘッド31は、キャップ32が取り付けられることにより、これらの不都合の発生が未然に防止される。なお、記録ヘッド31は、逆の手順で、稼動可能な状態に復帰させればよい。つまり、記録ヘッド31は、キャップ32から離隔する方向に上昇させて逆向きの水平方向にスライド移動させた後に降下させて不図示の位置決め開口内に嵌め込むことにより、ロール紙Pにインクを吐出する画像形成位置に位置決め固定される。
また、本実施形態の記録ヘッド31は、上述するように、ノズル形成面31aの露出による不都合を回避するためにキャップ32が着脱されるのに加えて、吐出インクの品質を回復させる機能が設置されている。この記録ユニット13は、例えば、記録ヘッド31にキャップ32を取り付けた状態でノズル形成面31aとの間に形成される空間に不図示のポンプで負圧を掛けることによりノズルの吐出口付近のインクを吸引して品質を回復させる不図示の回復機構を備えている。なお、この回復機構は、これに限るものではなく、例えば、稼動前に記録ヘッド31に予備的なインクの吐出動作を行わせることにより稼動時のインクの品質を回復させるようにしてもよい。また、キャップ32に加えて、記録ヘッド31のノズル形成面31aを拭き取るゴム製などのワイパーブレードを取り付けて稼動前にクリーニング動作を実行させるようにしてもよい。なお、サブタンク36は、記録ヘッド31のノズル形成面31aに所定の負圧を与えることができる高さに設置されている。
タンクユニット14は、記録ユニット13の記録ヘッド31がロール紙Pに吐出摺するインクを貯留する複数個のメインタンク35を備えている。このタンクユニット14は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色毎のメインタンク35K、35C、35M、35Yを有し、記録ヘッド31K、31C、31M、31Yに各色インクをそれぞれ供給するようになっている。
制御ユニット15は、図2に示すように、CPU41に、プログラムROM42と、イメージメモリ43と、ワークRAM44と、操作パネル45とが各種情報をやり取り可能に接続されている。CPU41は、プログラムROM42内に格納されている制御プログラムを実行し、ワークRAM44のワークエリアに一時記憶する各種センサ情報や操作パネル45から入力される各種設定指示情報などに基づいてプリンタ10の全体を統括制御する。これにより、CPU41は、ホスト装置100から受け取る画像データをロール紙Pにインクジェット記録方式により記録する画像形成処理を実施する。なお、プログラムROM42には、後述するインクの補充手順などを実行する処理プログラムや、所要の固定データを格納する各種テーブルが格納されている。
この制御ユニット15は、ホスト装置100がインターフェイスコントローラ46を介して各種情報をやり取り可能にCPU41に接続されている。また、プリンタ10を構成する給紙ユニット11、搬送ユニット12、記録ユニット13およびタンクユニット14のそれぞれに設置されているセンサ群50が入力ポート47を介して各種情報を取得可能にCPU41に接続されている。なお、このセンサ群50としては、所要の動作を行うために各種情報を検出取得する、例えば、ロール紙Pの先端を検出する紙先端センサ50pや、インクの残量を検知するインク残量センサ50iなどが適宜に設置されている。
また、制御ユニット15は、記録ユニット13が記録ヘッド制御回路48を介して各種情報をやり取り可能にCPU41に接続されている。この記録ヘッド制御回路48は、CPU41から送られてくる画像データに基づく各色インク毎の駆動信号を生成して記録ヘッド31K、31C、31M、31Yを制御することにより、適宜に各色インクを吐出させる。なお、CPU41は、記録ヘッド制御回路48を介して記録ヘッド31側の各種情報、例えば、記録ヘッド31の移動やキャップ32の取付などを検知するセンサ情報を受け取って、後述するモータ群の駆動を制御するようになっている。
そして、制御ユニット15のCPU41は、ホスト装置100から印刷命令と共に受け取る画像データをイメージメモリ43に一時記憶させつつビットマップ展開してラスタ分割することにより、記録ヘッド31に処理させる各色画像データを中継する。このCPU41は、その各色画像データを割り当てた各色記録ヘッド31K、31C、31M、31Yを記録ヘッド制御回路48により駆動制御することにより、ロール紙Pに向けて各色インクを吐出させて画像形成する。
このとき、CPU41は、画像形成領域Arに搬入されるロール紙Pの先端を検出するセンサ群50の紙先端センサ50pの検出情報に基づいて、記録ヘッド31の各色インクの吐出タイミングを制御する。このCPU41は、その画像形成領域Arに搬入されるロール紙Pに同期させるように、イメージメモリ43に展開される画像データを順次に中継して記録ヘッド31の各色インクを吐出させることにより、ロール紙P上に画像形成する。なお、ロール紙P上には、記録ヘッド31Kから記録ヘッド31C、31M、31Yへと順次に、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色インクが選択的に吐出されて重ねられることによりフルカラー画像が形成される。
また、CPU41は、出力ポート49を介してモータ駆動部51に各種情報を出力可能に接続されている。そのモータ駆動部51には、上述した搬送モータ28や後述する吸引ポンプ39などの各種モータが駆動信号を受取可能に接続されている。モータ駆動部51は、記録ユニット13の記録ヘッド31を鉛直方向Bに移動させる昇降モータ33と、記録ヘッド31を搬送方向Aにスライド移動させるスライドモータ34と、がCPU41からの各種指示に基づく駆動信号を受け取り可能に接続されている。これにより、モータ駆動部51は、例えば、CPU41からのロール紙Pの搬送指示に基づく駆動信号を生成して、搬送ユニット12の搬送モータ28を駆動させることにより、画像形成領域Arにロール紙Pを通過させるように搬送させる。モータ駆動部51は、CPU41からのキャップ32の着脱指示に基づく記録ヘッド31の昇降信号やスライド信号を生成して、昇降モータ33とスライドモータ34とを駆動させることにより、記録ヘッド31のノズル形成面31aにキャップ32を着脱させる。
ところで、タンクユニット14は、図3に示すように、記録ヘッド31とメインタンク35との間にサブタンク36が設置されている。サブタンク36は、記録ヘッド31に1本の供給チューブ37によりインクIを流通可能に接続され、また、メインタンク35に補充チューブ38によりインクIを流通可能に接続されている。すなわち、タンクユニット14は、メインタンク35から補充チューブ38を介して補充されるインクIをサブタンク36で受けて一時的に貯留しつつ記録ヘッド31に供給する構造に構築されている。要するに、メインタンク35内のインクIは、サブタンク36に中継させて記録ヘッド31に供給するようになっている。すなわち、メインタンク35内のインクIは、サブタンク36や記録ヘッド31を供給先として補充チューブ38を介して供給される。
サブタンク36は、補充チューブ38を介して補充されるインクIを、供給チューブ37を介して記録ヘッド31に随時供給することから、小容量のインクIを貯留可能な容積に作製されている。なお、メインタンク35は、大容量のインクIを貯留可能な容積に作製されている。
このサブタンク36は、記録ヘッド31に接続されている供給チューブ37の反対側端部の吸込口37iがインクIを吸引可能に底面36b付近まで差し込まれている。また、サブタンク36は、補充チューブ38の一端側の排出口38oが一定量のインクIの液面iuの近傍付近に位置するように位置決め固定されている。これにより、サブタンク36は、補充チューブ38の排出口38oから排出されるインクIが液面iu側から補充(供給)されて底面36b側の供給チューブ37の吸込口37iから吸い込まれる。よって、サブタンク36は、貯留する少量のインクIを攪拌(混合)させつつ記録ヘッド31に供給することができる。
そして、補充チューブ38は、一端側の排出口38oがサブタンク36の液面iu付近に位置するのに対して、他端側の吸引口38iがメインタンク35の底面35bの近傍付近までインクIを取込可能に差し込まれている。この補充チューブ38は、排出口38oと吸引口38iとの間に吸引ポンプ39と開閉バルブ40とが設置されている。補充チューブ38は、開閉バルブ40が開けられて吸引ポンプ39が駆動されることによって、メインタンク35の底部付近(第1の領域)のインクIを吸引口38iから吸引することにより取り込んでサブタンク36に排出口38oから供給(補充)するように設置されている。なお、メインタンク35の底面35bの近傍付近という文言は、以下では単に底面付近(底面35b付近)とも称する。
この補充チューブ38は、吸引ポンプ39と開閉バルブ40との間に、循環チューブ58の一端側が連結されてインクIを流通可能に分岐する流路が形成されている。
循環チューブ58は、補充チューブ38に連結される一端側が分岐口58sとなり、その他端側が排出口58oとして、メインタンク35の底面35b上方の液面Iuの近傍付近(第2の領域)に位置してインクIを排出可能に設置されている。これにより、循環チューブ58は、補充チューブ38内を流通するインクIを分岐口58sから取り込んで排出口58oから排出することによりインクIをメインタンク35内に戻すようになっている。
この循環チューブ58は、補充チューブ38との分岐口58sと排出口58oとの間に開閉バルブ60が設置されている。循環チューブ58は、吸引ポンプ39が駆動されて、補充チューブ38の吸引口38iから吸引されて取り込むメインタンク35の底面35b付近のインクIを、分岐口58sから導入されて排出口38oより再度メインタンク35の液面Iu付近に排出する。すなわち、タンクユニット14は、開閉バルブ60が開けられて開閉バルブ40が閉じられた状態で、吸引ポンプ39が駆動されることにより、メインタンク35内のインクIを補充チューブ38と循環チューブ58を介して循環させるように設置されている。なお、インクIの液面Iuの近傍付近という文言は、以下では単に液面付近(液面Iu付近)とも称する。
すなわち、補充チューブ38の吸引口38iが底部取込口(取込手段)を構成し、循環チューブ58の排出口58oが液面戻し口(流出手段)を構成している。この補充チューブ38および循環チューブ58は、吸引口38iから排出口58oの間で、メインタンク35外でインクIを流通させるように連通されている。要するに、補充チューブ38および循環チューブ58は、メインタンク35内のインクIと混同させることなく流通させるインク流路および液体流路を構成し、そのインク流路とメインタンク35内とを経由するインク循環経路を構成している。そして、補充チューブ38、吸引ポンプ39および開閉バルブ40がメインタンク35内のインクIを記録ヘッド31にサブタンク36を介して供給する供給手段を構成している。これら補充チューブ38、吸引ポンプ39および開閉バルブ40に循環チューブ58と開閉バルブ60が加えられて、メインタンク35内のインクIを上記のインク流路を経由する循環経路内で流動させるインク流動機構および液体流動機構が構成されている。
この循環チューブ58は、チューブ本体58bと、蛇腹状チューブ64と、フロート65と、を備えている。チューブ本体58bは、メインタンク35の上面35uに接続されている。蛇腹状チューブ64は、伸縮自在に形成されて、チューブ本体58bに連通してメインタンク35の上面35uに吊り下げられている。フロート65は、蛇腹状チューブ64に連通する貫通孔65hが形成されて、メインタンク35内のインクIの液面Iu(液面上)に浮かぶ。
この構造により、循環チューブ58は、補充チューブ38を介してメインタンク35の底面35b付近から吸引したインクIをその液面Iu付近に蛇腹状チューブ64とフロート65の貫通孔65hとを介して排出するように構築されている。このフロート65の貫通孔65hは、蛇腹状チューブ64に連通する入口65hiが上面側に開口されている。また、フロート65の貫通孔65hは、その入口65hiからインクIの液面Iuに向かって降下した後に水平方向に向かうように屈曲する形状に形成されて側面側に出口65hoが開口して排出口58oとして機能するようになっている。
ここで、蛇腹状チューブ64は、下端に位置するフロート65がメインタンク35内のインクIの液面Iuの高さに応じて液面上を上下動(追従して移動)するのに連動して伸縮する。これにより、蛇腹状チューブ64は、メインタンク35のインクIの液面Iuが、例えば、図4(a)に示す状態から図4(b)に示す状態まで降下した場合でも、その液面Iuと一緒にフロート65が降下することを許容する。よって、循環チューブ58は、メインタンク35内のインクIの液面Iu付近に、循環するインクIをスムーズに戻すことができる。また、フロート65は、メインタンク35の一側壁35sに近接する位置で上下方向に延長されている棒状のスライダ69に上下方向に移動自在に保持されている。
なお、メインタンク35は、上面35uに内外を連通させる連通管70が設置されている。これにより、メインタンク35は、補充チューブ38を介して貯留するインクIが吸引される際に、外気が連通管70を介して内部に流入することが許容されて負圧になることが回避され、そのインクIの吸引が妨げられない。
また、フロート65は、メインタンク35の液面Iu上で、スライダ69から離隔する一方向に広がるように延長された状態で浮かぶボート66が底面65bに一体になるように取り付けられている。なお、ボート66は、フロート65と同様に、後述する船型に形成されていなくても、単独でインクIの液面Iu上に浮かぶ比重の材質により構成されている。
ボート66は、例えば、メインタンク35の側壁35sの近傍まで延長されている底板66bの周囲を囲む枠板66fを備える枠形状の船型に形成されている。ボート66は、メインタンク35内のインクIの液面Iu上にフロート65と共に浮かべられて、そのメインタンク35の内部空間Sを底板66bおよび枠板66fに囲まれている浮上空間Suと底板66bの下側の下部空間Sdとに区画する。このボート66は、メインタンク35内のインクIを貯留する内部空間Sの下部空間Sdの上部から、浮上空間(上部空間)Suを区画する底板66bの面内の複数個所に流出口66dが開口されている。このボート66の流出口66dは、メインタンク35の内部空間Sを下部空間Sdと浮上空間Suとに区画する境界面の底板66bの面積方向に広がるように離隔する間隔の複数個所に開口するように形成されている。
これにより、フロート65のボート66は、補充チューブ38から循環チューブ58内に取り込まれて貫通孔65hの端部の排出口58oから排出されるインクIを底板66bや枠板66f内の浮上空間Su内に貯留するように受け止める。言い換えると、ボート66は、インクIが直下方向に抵抗なく流動することを制限する。そして、ボート66は、スライダ69から離隔してインクIの液面と平行な方向に広がるように流動させつつ一時的に貯留するインクIを複数個所の流出口66dからメインタンク35の下部空間Sd内に広がるように流下させて沈降させることができる。すなわち、ボート66は、循環チューブ58のフロート65の排出口58oから排出してメインタンク35のインクI内に混合しようとする流動動作を妨げる流動抵抗部材として機能する。ボート66は、メインタンク35の底面35b付近の補充チューブ38の吸引口38iから吸引して循環チューブ58により循環させるインクIを、メインタンク35の液面Iu付近の複数個所の流出口66dから広がるように沈降(混入)させて混合させている。なお、このボート66の底板66bは、メインタンク35の側壁35sに接近する位置まで延長する形状に形成する場合を一例にして説明するが、これに限るものではない。例えば、ボートの底面がインクIの液面Iu上にある程度の面積をもって広がっている状態でも十分な効果を得ることができる。
ところで、タンクユニット14は、画像形成動作が停止される際には、インクIの供給も停止されることから、サブタンク36や補充チューブ38や循環チューブ58内などにインクIが充填されている状態にしてから待機するようになっている。
このとき、メインタンク35やサブタンク36に貯留されるインクIは、図5に示すように、粒子状の顔料cが溶媒s内に分散されている溶液(液体)である。このインクIは、顔料cが溶媒s内に分散されてブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色が発色されている。このインクIは、安静状態での時間経過と共に、溶媒s内を顔料cが下降、すなわち沈降する傾向にある。このため、インクIは、概略月単位の安静状態での時間経過に従って顔料cが徐々に沈降し、底面35b付近では顔料cが沈殿して濃度αbが濃くなる一方、液面Iu付近では顔料cの濃度αuが薄くなる。例えば、メインタンク35が振れられてプリンタ10のタンクユニット14にセットされる当初には、図5(a)に示すように、顔料cが概均一に分散している濃度α0の状態にある。この後には、図5(b)から図5(c)に顔料cの濃度変化の状態を示すように、安静状態での時間経過に従って徐々に顔料cが沈降・沈殿して、液面Iu付近の濃度αuと底面35b付近の濃度αbとに差が生じて、上下方向に広がる濃度分布が発生してしまう。なお、このインクIの図5に示す顔料cの分散状態は、一例に過ぎず、溶媒sの粘性や顔料cの粒径や形状によっても異なるのが一般的である。
詳細には、メインタンク35内のインクIの顔料cの濃度αは、顔料cが安静状態で均一に分散する濃度α0からの経過時間(後述する滞留時間)Tに応じて徐々に沈降して沈殿する程度で変化する。このため、液面Iu付近の顔料cの濃度αu(t)は、経過時間Tに応じて薄くなる方向に変化して平衡状態になって安定する。また、底面35b付近の顔料cの濃度αb(t)は、経過時間Tに応じて濃くなる方向に変化して平衡状態になって安定する。なお、このインクIの顔料cの濃度αは、溶媒s内における顔料cの分散特性に従う。
そこで、制御ユニット15のCPU41は、循環チューブ58の開閉バルブ60を閉じた状態にして、補充チューブ38の開閉バルブ40を開けて吸引ポンプ39を駆動させる。これにより、CPU41は、メインタンク35の底面35b付近の濃度αbのインクIを補充チューブ38の吸引口38iから吸引して排出口38oから排出しサブタンク36内に補充する。
このとき、CPU41は、インクIのサブタンク36への補充動作に先立って、補充チューブ38の開閉バルブ40を閉じ、循環チューブ58の開閉バルブ60を開けて、吸引ポンプ39を予めプログラムROM42内に設定されている駆動時間tだけ駆動させる。これにより、補充チューブ38の吸引口38iから吸引されるメインタンク35の底面35b付近の濃度αbのインクIは、循環チューブ58の排出口58oからフロート65のボート66内に排出されて底板66b上を離隔方向に流動される。このボート66内で流動する濃度αbのインクIは、底板66bの複数個所に開口する流出口66dから流下されることにより、メインタンク35内の濃度αuのインクI内に戻されるようにして循環される。要するに、CPU41は、吸引ポンプ39と開閉バルブ40、60との駆動を制御することにより、メインタンク35の底面35b付近のインクIを液面Iu付近のインクIに混合させて、概略均一濃度α0に調整するようになっている。
ここで、プログラムROM42内に設定する駆動時間tは、インクIの顔料cの濃度変化に応じた最適な時間として、上記の循環動作を実行するようにすればよい。インクI内の顔料cは、振られるなどしたメインタンク35のプリンタ10へのセット後や、上記の循環動作後の均一な分散状態から沈降する滞留時間Tに応じて、その液面Iu付近の濃度αuが薄く、底面35b付近の濃度αbが濃くなる方向に変化する。このことから、設定する駆動時間tは、顔料cの沈降する滞留時間Tに応じて、上記の循環動作によりメインタンク35内のインクIの全体を顔料cの均一分散する濃度α0にするのに必要な循環時間を予め試験などにより取得して決定するようにすればよい。例えば、その滞留時間Tに応じて駆動時間tを決定するマップなどを準備してプログラムROM42内に設定するなどして、最適な駆動時間tで循環動作を実行するようにすればよい。なお、メインタンク35内のインクIは、液面Iu付近の顔料cの濃度αuが薄くなって、また、底面35b付近の顔料cの濃度αbが濃くなってそれぞれ平衡状態になる。このため、その平衡状態にあるときに、上記の循環動作によりメインタンク35内のインクIの全体を顔料cの均一分散する濃度α0にするのに必要な循環時間を予め試験などにより取得して、駆動時間tとして一律に上記の循環動作を実行させるようにしてもよい。
このCPU41は、現在時刻を計時するタイマ機能を備えると共に、メインタンク35のセット時刻や先の循環動作の終了時刻をワークRAM44内に格納することにより、インクI内の顔料cの沈降する滞留時間Tを現在時刻から算出(取得)する。CPU41は、その滞留時間Tを用いて、プログラムROM42内のマップを参照し、上記の循環動作を実行する駆動時間tを決定し、開閉バルブ40、60と共に吸引ポンプ39を駆動させる。ここで、本実施形態では、CPU41がインクIの循環処理として滞留時間Tに応じた駆動時間tを決定する場合を一例として説明するが、これに限るものではない。例えば、CPU41が吸引ポンプ39の吸引強度を調整して、インクIの同等の流動量で上記の循環動作を実行するようにしてもよい。
詳細には、CPU41は、ホスト装置100から受け取る画像データをロール紙Pにインクジェット記録方式により記録する画像形成処理に先立って、図6のフローチャートに示す液体供給処理を開始するようになっている。CPU41は、プログラムROM42内の制御プログラムに従って、メインタンク35内のインクIを、底面35b付近から循環チューブ58などを通過させて液面Iu付近に戻す循環処理の後に、そのインクIをサブタンク36に補充する液体供給処理を行う。すなわち、CPU41は、画像形成処理の前に、メインタンク35内のインクIの顔料cの濃度αを均一に混合させる循環制御処理の後に、そのインクIをサブタンク36に補充する図6のフローチャートに示す液体供給制御処理(液体供給方法)を実行する。
まず、図6に示すように、CPU41は、サブタンク36内の各色インクIの残量をセンサ群50のインク残量センサ50iのセンサ情報から取得する(ステップS11)。次いで、CPU41は、そのサブタンク36内のインクIの残量が予め設定されている閾値を下回って補充が必要なほど消費されたか否か繰り返し確認する(ステップS12)。
ステップS12において、サブタンク36への補充が必要なインクIを確認したCPU41は、該当色のインクIのメインタンク35のセット時刻あるいは先の循環動作終了時刻のうちの直近の時刻をワークRAM44内から読み出す(ステップS13)。次いで、CPU41は、その直近時刻と現在時刻とから該当色のメインタンク35内のインクIの滞留時間Tを算出する(ステップS14)。
次いで、CPU41は、その滞留時間Tに基づいてプログラムROM42内のマップを参照して上記の循環動作を実行する駆動時間tを決定する(ステップS15)。この後に、CPU41は、開閉バルブ40を閉じて開閉バルブ60を開けた後に吸引ポンプ39を駆動させる循環動作を駆動時間tの間だけ継続する処理を実行する(ステップS16)。
これにより、メインタンク35内のインクIは、底面35b付近から循環チューブ58などを介して液面Iu付近に戻されて混入されることにより、顔料cが全体的に均一に分散する濃度αに早期に混合される。
次いで、CPU41は、開閉バルブ40を開けて開閉バルブ60を閉じた後に吸引ポンプ39を駆動させることによりメインタンク35からサブタンク36に予め設定されている補充量のインクIを補充する処理を実行し(ステップS17)、この処理を終了する。
ここで、この液体供給制御処理では、メインタンク35の底面35b付近のインクIを補充チューブ38の吸引口38iから吸引して取り込む底部取込工程と、循環チューブ58の排出口58oから排出して液面Iu付近にインクIを戻す液面戻し工程が行われる。このとき、循環されるインクIがメインタンク35内のインクIと混合されることがないように循環チューブ58などを介した後にそのメインタンク35内を経由する循環経路に流動される循環流動工程が行われる。この後に、開閉バルブ40、60が切り換えられることにより、顔料cの均一濃度α0に調整されたインクIが補充チューブ38の排出口38oから供給先のサブタンク36内に排出されて供給される液体供給工程も行われる。
これにより、サブタンク36には、メインタンク35内のインクIの滞留時間Tに応じた駆動時間tだけ底面35b付近から液面Iu付近に混入されて混合されることにより、顔料cの均一濃度α0に調整されたインクIが補充される。
このように、本実施形態のプリンタ10においては、メインタンク35内のインクIを顔料cが均一に分散する濃度α0に調整した後にサブタンク36に補充するように供給することができる。よって、その均一な顔料cの濃度α0のインクIは、サブタンク36に安定して補充されて、記録ヘッド31に供給される。
このため、プリンタ10では、メインタンク35にインクIの攪拌機能を設置することなく、均一な濃度α0の顔料cのインクIを記録ヘッド31に安定供給することができる。このため、濃度差が発生し易い顔料cが溶媒s中に分散されているインクIでも、バラツキのない高品質な画像形成をすることができる。
したがって、インクIの攪拌部材でメインタンク35が高価になることなく、均一な濃度α0で顔料cの安定しているインクIにより高品質な画像をロール紙Pに形成可能な安価なプリンタ10を提供することができる。
なお、液面Iuから流出口66dまでの距離は、タンク35の底面35bから補充チューブ38の吸引口38iまでの距離と同等以下となるよう構成する事が望ましい。
顔料cの沈降速度は一定であるため、インク液面から所定の距離だけ離れた部分の顔料濃度の低下度合いと、タンク底面から同距離だけ離れた部分の顔料濃度の上昇度合いはほぼ等しくなる。そのため、上記の構成とすることで、濃度が上昇した底部のインクと濃度が低下した液面付近のインクとを混合する際に、インク濃度を均一化しやすくなる。
次に、図7は、本発明の第2の実施形態に係る液体供給装置を搭載するインクジェット記録装置を適用したプリンタの一例を説明する図であり、図7は、そのインクの補充を説明する概念構成図である。なお、本実施形態は上述実施形態と略同様に構成されていることから同様の構成には同一の符号を付して特徴部分を説明する。
図7において、プリンタ10のタンクユニット14は、開閉バルブ40、60を介在させることなく、メインタンク35とサブタンク36とが補充チューブ38および循環チューブ78によりインクIを流通可能に接続されている。
循環チューブ78は、補充チューブ38とは逆向きに、一端側の吸引口78iがサブタンク36内の液面iu付近にインクIを吸引可能に差し込まれている。また、循環チューブ78の他端側では、上述実施形態の循環チューブ58に代えて蛇腹状チューブ64に連結されることにより、メインタンク35の液面Iuに浮かぶフロート65の排出口58oからインクIを排出可能に構築されている。
タンクユニット14は、補充チューブ38と同様に、循環チューブ78にも1つの吸引ポンプ79が設置されている。本実施形態のタンクユニット14は、開閉バルブ40、60の開閉動作を必要とすることなく、吸引ポンプ39、79を駆動させる。
これにより、メインタンク35内のインクIは、補充チューブ38の吸引口38iより吸引されて排出口38oからサブタンク36内に補充される。これと並行して、そのサブタンク36内のインクIは、循環チューブ78の吸引口78iより吸引されて排出口58oからメインタンク35内に戻される。このため、本実施形態のタンクユニット14は、吸引ポンプ39、79を駆動させることにより、メインタンク35の底面35b付近から吸引するインクIを液面Iu付近に戻す循環動作を実行可能に構成されている。
すなわち、上述実施形態と同様に、補充チューブ38の吸引口38iが底部取込口(取込手段)を構成し、循環チューブ78のフロート65の排出口58oが液面取込口を構成する。そして、補充チューブ38と循環チューブ78にサブタンク36を加えて循環流路を形成し、これらに吸引ポンプ39、79を加えて供給手段が構成されている。
そこで、制御ユニット15のCPU41は、上述実施形態の開閉バルブ40、60の開閉動作を必要とすることなく、吸引ポンプ39、79を同時に駆動させる循環動作を実行するようになっている。すなわち、CPU41は、上述実施形態と同様に、上記の循環動作を実行する際には吸引ポンプ39、79を同時に駆動させる循環制御処理を実行する。この後に、CPU41は、液体供給制御処理(液体供給方法)では、吸引ポンプ39のみを駆動させてメインタンク35からサブタンク36へのインクIの補充を行うようになっている。
これにより、本実施形態のメインタンク35でも、補充チューブ38からサブタンク36を介して循環チューブ78を経由する循環流路にインクIを通過させることにより、均一濃度α0の顔料cに調整されたインクIをサブタンク36に補充することができる。
このように、本実施形態のプリンタ10においては、上述実施形態による作用効果に加えて、開閉バルブ40、60の設置や駆動制御を省いて、吸引ポンプ39、79だけで記録ヘッド31に顔料cの均一濃度のインクIを供給して画像形成することができる。
ここで、上述実施形態においては、メインタンク35の底面35bが水平な平面に形成されている場合を一例として説明するが、これに限るものではない。例えば、図示することが省略するが、メインタンク35の底面35bは、補充チューブ38の吸引口38i付近が最下になるように傾斜する斜面形状に形成されて最深部を備えるようにしてもよい。この場合のタンクユニット14は、インクI内を沈降する顔料cを傾斜面の底面35bの最深部に集めて安定した濃度変化を確保することができ、記録ヘッド31の吐出するインクIにより形成する画像を、さらに安定かつ高品質にすることができる。
また、上述の実施形態の説明で用いる「記録」や「画像形成」は、文字や図形等の有意の情報を顕在化させる場合に限らず、有意の有無を問わない。また、その「記録」や「画像形成」は、視覚で知覚し得るように顕在するものであるか否かを問わず、広く、記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成することを意味する。なお、この記録には媒体の加工を含めてもよい。
また、記録媒体とは、事務機器等で用いられるシート状の紙に限らず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等を含んで、インクIにより画像形成可能なものであればよい。
なお、上述の実施形態ではインクジェット記録方式で用いるインクIを一例として説明するがこれに限るものではない。例えば、インクには、上記の「記録」と同様に、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成あるいは記録媒体の加工、または、インク中の色剤の凝固や不溶化などの処理に供される液体などの溶液も含めて、本実施形態を適用してもよい。
さらに、上述の実施形態では、サブタンク36内のインクIの残量をセンサにより検出する場合を一例にして説明するが、これに限るものではない。例えば、記録ヘッド31のインクIの吐出量を積算して、サブタンク36の容量から減算することにより検知するようにしてもよい。
ここで、本発明は、種々の液体を供給する液体供給装置、および種々の液体を吐出可能な液体吐出装置に対して広く適用することができる。例えば、溶液に顔料を分散させるインクに限らず、沈降する粒子状の材料が溶媒内に分散される液体を吐出する装置に好適に適用することができる。また、本発明は、液体を吐出可能な液体吐出ヘッドを用いて、シートなどの種々の媒体に対して種々の処理(記録、加工、塗布、照射、読取、検査など)を施す装置に対しても適用可能である。その媒体(記録媒体を含む)は、紙、プラスチック、フィルム、織物、金属、フレキシブル基板等、材質は問わず、インクを含む液体が付与される種々の媒体を含む。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
10 プリンタ(インクジェット記録装置)
31 記録ヘッド(供給先)
35 メインタンク
35b 底面
36 サブタンク(供給先)
37 供給チューブ
38 補充チューブ(供給手段)
38i 吸引口(底部取込口、取込手段)
38o 排出口
39、79 吸引ポンプ(供給手段)
40、60 開閉バルブ(供給手段)
41 CPU(制御部)
58、78 循環チューブ
58o 排出口(液面戻し口、流出手段)
65 フロート
65b 底面
64 蛇腹状チューブ
100 ホスト装置
c 顔料
I インク(溶液、液体)
Iu 液面
P ロール紙(記録媒体)
s 溶媒

Claims (9)

  1. インクを吐出することにより記録を行う記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給するインクを貯留するタンクの第1の領域からインクを取り込む取込手段と、
    前記取込手段が取り込んだインクを前記タンクの前記第1の領域より上部側の第2の領域に流出させる流出手段と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記流出手段は、インクの液面付近に配置されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インクの液面に追従して移動するフロートを有し、
    前記流出手段は、前記フロートと連動して移動することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記流出手段は、流出させたインクが前記インクの液面と平行な方向に広がるよう流動することを促す流動抵抗部材を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記流出手段は、前記流動抵抗部材にインクの流出口を有することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記流出手段がインクを流出させる流出口からインクの液面までの距離は、前記取込手段がインクを取り込む取込口からインクの底部までの距離以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記取込手段および前記流出手段は、前記記録ヘッドへ供給するインクを貯留する前記タンクに設けられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 液体を貯留するタンクと、
    該タンクの第1の領域の液体を取り込む取込手段と、
    前記取込手段が取り込んだ液体を貯留するサブタンクと、
    前記サブタンクの液体を前記タンクの前記第1の領域より上部側の第2の領域に流出させる流出手段と、
    前記サブタンクの液体を所定の供給先に供給する供給手段と、
    を有することを特徴とする液体供給装置。
  9. 液体を貯留するタンクの第1の領域の当該液体を取り込む取込行程と、
    前記取込行程で取り込んだ液体を前記タンクの前記第1の領域より上部側の第2の領域に流出させる流出行程と、を備え、
    前記タンクの液体を所定の供給先に供給することを特徴とする液体供給方法。
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