JP2018176523A - 液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子基板を支持部材に接着させる際に各素子基板の相対的な位置関係が変化してしまうことを抑制することが可能な液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】素子基板Cをフィンガ24にて把持して支持部材1上の接着剤層6に載置して、接着剤層6を加熱する。そして、フィンガ24に対して接着剤層6から作用する反力を測定し、その反力に基づいて、接着剤層6の加熱を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッドの製造方法に関する。
近年、記録装置のような液体吐出装置では、記録の高速化などのために、印字幅の長い液体吐出ヘッドが求められている。このような印字幅の長い液体吐出ヘッドを、1枚の素子基板で構成する場合、素子基板も長くする必要がある。しかしながら、この場合には、素子基板の歩留まりが低下するなどの課題が生じる。このため、支持部材に複数の素子基板を配置することで、印字幅の長い液体吐出ヘッドを構成することが考えられる。
しかしながら、印字幅の長い液体吐出ヘッドでは、支持部材が長くなり、その結果、支持部材に反りやうねりが生じることがある。このため、複数の素子基板を支持部材に沿って固定すると、素子基板ごとに液体を吐出する向きが変わってしまう可能性がある。また、支持部材上の複数の素子基板のばらつきにより、素子基板の厚さがそれぞれ異なることがある。この場合、素子基板から被記録媒体までの距離が素子基板ごとに変わってしまう。したがって、支持部材上に複数の素子基板を配置する液体吐出ヘッドでは、複数の素子基板のそれぞれにおける液体を吐出する面が同一平面上に配置できず、着弾精度が低下してしまうという課題が生じる。
これに対して特許文献1では、支持部材と素子基板とを接着する接着剤層の厚さを素子基板ごとに変えることで、複数の素子基板のそれぞれにおける液体を吐出する面を同一平面上に配置する構成が提案されている。
特開2006−256051号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、支持部材と素子基板とを接着する接着剤として、熱を加えることによって硬化する熱硬化型接着剤が使用された場合、以下の課題が生じる可能性がある。
支持部材と素子基板とを接着する接着剤として熱硬化型接着剤が使用された場合、一般的には、加熱冶具を素子基板に当接または近接させ、素子基板を介して接着剤を加熱して硬化する方法が用いられている。この方法では、素子基板の厚さのばらつきにより、接着剤への熱の伝わりやすさが異なるため、全ての場所で接着剤を十分に硬化させるためには、素子基板が厚い箇所ほど大きな熱量を与える必要がある。
一般的な製造工程では、加熱温度や加熱時間などの加熱条件は、素子基板が最も厚い箇所でも熱硬化型接着剤が確実に硬化するように設定される。しかしながら、この場合には、素子基板が薄い箇所では、接着剤が過剰に加熱されてしまうことがある。接着剤が過剰に加熱されると、熱が接着剤を介して支持部材にも伝わり、支持部材に熱膨張が生じ、その結果、各素子基板の相対的な位置関係が変化してしまう可能性がある。この場合、着弾精度が低下し、記録される画像の品位が低下するなどの課題が生じる。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、素子基板を支持部材に接着させる際に各素子基板の相対的な位置関係が変化してしまうことを抑制することが可能な液体吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明による液体吐出ヘッドの製造方法は、液体を吐出する複数の素子基板と支持部材とが熱硬化型接着剤で形成された接着剤層を介して互いに接合された液体吐出ヘッドの製造方法において、前記素子基板を把持手段にて把持して前記支持部材の上に形成された前記接着剤層に載置する工程と、前記接着剤層を加熱する工程と、前記把持手段に対して前記接着剤層から作用する反力を測定する工程と、前記測定された反力に基づいて、前記接着剤層の加熱を制御する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、接着剤層からの反力に基づいて接着剤層の加熱が制御される。接着剤層からの反力は接着剤層の硬化の度合い、すなわち接着力に応じて変化するため、接着剤層の接着力に応じて加熱を制御することが可能になる。したがって、接着剤層が過剰に加熱されることを抑制することが可能になるため、素子基板を支持部材に接着させる際に各素子基板の相対的な位置関係が変化することを抑制できる。
本発明の一実施形態の液体吐出ヘッドを示す図である。 素子基板を支持部材に接合する接合装置であるマウンタを示す図である。 素子基板の位置決め字時に使用するカメラの位置について説明するための図である。 本発明の一実施形態の液体吐出ヘッドの製造工程を説明するためのフローチャートである。 製造工程中における支持部材、素子基板およびカメラを示す側面図である。 支持部材と素子基板との接着力を測定する方法について説明するための図である。 接着剤の加熱時間と反力との関係について説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同じ機能を有するものには同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
図1は、本発明の一実施形態の液体吐出ヘッドを示す図である。図1(a)は、本実施形態の液体吐出ヘッドを示す斜視図である。図1(a)に示すように液体吐出ヘッド100は、支持部材1と、インクなどの液体を吐出する複数の素子基板Cとを有する。支持部材1と複数の素子基板Cとは、接着剤層(不図示)を介して互いに接合(接着)されている。接着剤層は、加熱によって硬化する接着剤である熱硬化型接着剤にて形成される。
支持部材1は、複数の素子基板Cを支持する。本実施形態では、支持部材1は、板状に形成されているが、支持部材1の形状は板状に限らない。支持部材1の材料としては、本実施形態では、絶縁性、熱伝導性および機械的強度を有するアルミナ(酸化アルミニウム)材料が使用されているが、この例に限らず、樹脂や他の材料が使用されてもよい。
支持部材1には複数の素子基板Cが接着剤層を介して接合されている。本実施形態では、複数の素子基板Cとして、9枚の素子基板C1〜C9が、支持部材1の同一面上に直線状に配置されている。素子基板C1〜C9は、それぞれ同一または略同一形状を有してもよいし、異なる形状を有してもよい。本実施形態では、素子基板C1〜C9は、同一形状であり、上から見て長方形状を有する。
図1(b)は、複数の素子基板Cのうちの一つの素子基板(素子基板C1)を拡大して示す斜視図である。図1(b)に示すように、素子基板C1は、液体を吐出する吐出口3を備える。図1(b)では、吐出口3は、2列に並設されている。なお、図1(a)の例では、9枚の複数の素子基板(C1〜C9)が吐出口3の配列方向Aに沿って並設されている。
また、素子基板は、図示していないが、液体が供給される供給口と、供給口と連通する圧力室と、液体を吐出するためのエネルギーを発生させるエネルギー発生素子を備えている。吐出口およびエネルギー発生素子は圧力室を挟んで互いに対向するように配置され、エネルギー発生素子で発生したエネルギーによって圧力室内の液体が吐出口から吐出される。エネルギー発生素子としては、発熱抵抗素子や、圧電素子が挙げられる。
素子基板には、支持部材1上における素子基板の位置決め(アライメント)に使用するアライメントマーク4が設けられている。本実施形態では、アライメントマーク4として、2つのアライメントマーク4aおよび4bが吐出口3の形成された面に形成されている。アライメントマーク4aおよび4bは、それぞれ素子基板の長手方向の端部に設けられる。吐出口3およびアライメントマーク4は、同一の露光装置を用いてパターニングすることができる。このため、吐出口3およびアライメントマーク4の相対位置は、高精度に決定することができる。アライメントマーク4は、本実施形態では、円形状であるが、十字形状のような他の形状でもよい。
支持部材1に接合される複数の素子基板Cは、9枚に限らず、複数あればよい。また、複数の素子基板Cは、素子基板間で直線形状に配置されていなくてもよい。図1(c)および図1(d)は、素子基板Cの別の配置例を示す上面図である。
図1(c)に示す液体吐出ヘッド100では、9枚の素子基板Cが千鳥格子形状で支持部材1に配置されている。図1(d)に示す液体吐出ヘッド100では、3枚の素子基板Cが吐出口3の配列方向Aと交差(直交)する方向に沿って配置されている。
また、上から見た素子基板の形状も、長方形に限らず、平行四辺形や台形などのような他の形状でもよい。吐出口3の列数も、2列に限らず、1列でもよいし、3列以上でもよい。
図2は、素子基板Cを支持部材1に接合する接合装置であるマウンタを示す図である。図2に示すマウンタ10は、液体吐出ヘッドの製造工程で使用される。
図2(a)は、マウンタ10の構成を模式的に示す平面図である。図2(a)に示すようにマウンタ10は、基板搬送部20と部材搬送部30とを備える。
基板搬送部20は、複数の素子基板Cを搬送する。具体的には、基板搬送部20は、トレイ5に収納された素子基板を1枚ずつ取り出して部材搬送部30に搬送する。基板搬送部20の先端部20aには、図2(b)に示すように、XYZステージ21、荷重センサ22およびL字治具23を介して、素子基板Cを把持(具体的には、吸着)するための把持手段であるフィンガ24が取り付けられている。具体的には、基板搬送部20の先端部20aにXYZステージ21が取り付けられ、XYZステージ21の下には荷重センサ22が取り付けられている。荷重センサ22の下には、L字状のL字治具23が取り付けられ、L字治具23の荷重センサ22とは逆側の端部にフィンガ24が取り付けられている。
XYZステージ21は、略水平方向であるX方向およびY方向と、略鉛直方向であるZ方向に可動し、フィンガ24およびフィンガ24に吸着された素子基板CをX方向、Y方向およびZ方向に移動させる。荷重センサ22は、フィンガ24に作用する荷重(反力)を検出する。荷重センサ22は、微小な荷重を検出することができるものが望ましく、本実施形態では、少なくとも0.1N単位で荷重を検出することができる。荷重センサ22は、本実施形態では、内部に搭載した歪みゲージを使用したセンサであるが、ばねやピエゾフィルムなどを使用した別種のセンサでもよい。L字治具23は、L字形状を有し、荷重センサ22を介してXYZステージ21とフィンガ24とを接続する。
フィンガ24は、内部にヒータ(不図示)を有し、そのヒータによりフィンガ24全体を加熱することができる。
部材搬送部30は、図2(c)に示すように、XY方向に可動するXYステージ31と、XYステージ31上に設けられたベース治具(図2では不図示)と、位置決め用シリンダー32と、位置決めピン33とを有する。支持部材1は、ベース治具の上に、位置決め用シリンダー32を用いて、位置決めピン33に突き当てられるように固定される。
図3は、素子基板の位置決め時に使用するカメラの位置について説明するための図であり、部材搬送部30の上部に設置されている2台のカメラ51および52の位置関係を示す。図の例では、位置決め時の状態の素子基板C1も示されている。ただし、図3では、部材搬送部30を省略している。
カメラ51は、素子基板C1に設けられたアライメントマーク4の一方(ここでは、アライメントマーク4a)を撮影し、カメラ52は、素子基板C1に設けられたアライメントマーク4の他方(ここでは、アライメントマーク4b)を撮影する。カメラ51および52は、フォーカス調整が可能なように、Z方向に移動可能である。X方向およびY方向については、カメラ51および52は、マウンタ10に固定されている。このため、カメラ51および52のX方向とY方向の位置関係は固定されている。したがって、X方向およびY方向については、カメラ51がアライメントマーク4aを撮影でき、カメラ52がアライメントマーク4bを撮影できる位置に予め調整されている。
液体吐出ヘッドの製造工程では、先ず、接着剤層が形成された支持部材1を部材搬送部30に固定する。そして、基板搬送部20を駆動して、トレイ5の上の素子基板をフィンガ24にて把持(吸着)して、支持部材1の上に形成された接着剤層に載置するとともに、接着剤層を加熱する。そして、接着剤層からフィンガ24に作用する反力を荷重センサ22で測定し、その反力に基づいて接着剤層の加熱を制御する。
本実施形態では、反力に基づいて、接着剤層を加熱する加熱時間を制御する。例えば、接着剤層への加熱を開始した時点からの反力の増加量を算出し、その増加量に基づいて、接着剤層の加熱を制御する。具体的には、例えば反力の増加量が予め定められた基準値以上になると、接着剤層への加熱を停止することで、接着剤層を加熱する加熱時間を制御する。
次に、液体吐出ヘッド100の製造工程についてより詳細に説明する。図4は、液体吐出ヘッド100の製造工程を説明するためのフローチャートである。図5は、製造工程中における支持部材1、素子基板C1、カメラ51および52を示す側面図である。
先ず、ステップS1において、支持部材1を部材搬送部30に供給し、供給した支持部材1を、位置決め用シリンダー32および位置決めピン33にて部材搬送部30上のベース治具34に固定する。このとき、支持部材1における素子基板C1と接合する接合部には、熱硬化型接着剤の塗布によって形成された接着剤層6が設けられている。
続いて、ステップS2において、基板搬送部20を駆動してトレイ5の上の素子基板C1をフィンガ24に吸着させる。なお、フィンガ24はこの時点で既に加熱されている。
そして、ステップS3において、支持部材1における接合部がカメラ51および52の下に配置されるように部材搬送部30を駆動する。さらに基板搬送部20を駆動して、図5(a)に示すように素子基板C1を支持部材1に形成された接着剤層6の上方に搬送する。ここでは、素子基板C1と接着剤層6との間隔は、約1mmである。なお、図5(a)では、フィンガ24以外の基板搬送部20の構成の図示を省略している。
次に、ステップS4において、素子基板C1の位置決めを行う。具体的には、先ず、素子基板C1上に形成されたアライメントマーク4aおよび4bをカメラ51および52で撮影する。その後、基板搬送部20を駆動して、各撮影画像内の所定位置にアライメントマーク4aおよび4bが配置されるように、素子基板Cの位置を調整する。
そしてステップS5において、図5(b)に示すようにXYZステージ21を、素子基板C1の上面(フィンガ24の下面)が所定の位置となるように下降させる。所定位置は、素子基板C1の下面が支持部材1上に形成された接着剤層6と接触する位置である。このとき、フィンガ24は既に加熱されているため、フィンガ24からの熱が素子基板C1を介して接着剤層6に伝わり、接着剤層6への加熱が開始される。
次に、ステップS6において、荷重センサ22にて検出された反力(荷重)を初期反力として記憶装置(不図示)に記憶する。ここでは、ステップS5で素子基板C1の下面が接着剤層6に接触しているため、フィンガ24には接着剤層6からの反力が作用する。したがって、荷重センサ22は、荷重としてその反力を検出する。ステップS6で検出される初期反力は、接着剤層6への加熱が開始された時点の反力であり、素子基板C1の厚さや接着剤層6の高さに応じて異なる。
続いて、ステップS7において、所定時間後に荷重センサ22にて検出された反力を現反力として取得する。ステップS8において、ステップS7で取得した現反力とステップS6で記憶された初期反力との差分を反力増加量として計算する。
そして、ステップS9において、反力増加量が基準値以上か否かを判断する。反力増加量が基準値未満の場合、ステップS7の処理に戻る。したがって、ステップS7〜S9の処理は、反力増加量が基準値以上になるまで反力増加量をモニタリングする処理となる。
なお、ステップS5で加熱が開始された接着剤層6は、時間の経過に伴い硬化が進み、荷重センサ22が検出する反力が大きくなる。基準値は、接着剤層6が所望の硬さまで硬化したとき(つまり、接着剤層6に必要な接着力が生じたとき)の反力増加量に相当する。
反力増加量が基準値以上の場合、ステップS10の処理に進み、フィンガ24による素子基板C1の吸着を解除する。そしてステップS11において、XYZステージ21を駆動させて、フィンガ24を上昇させる。
ステップS2〜S11までの処理にて1枚の素子基板の接合が終了する。ステップS12では、全ての素子基板の接合が終了したか否かを判断する。全ての素子基板の接合が終了していない場合、ステップS2の処理が再度実行される。これにより、ステップS2〜S11までの処理を、支持部材1に接合する素子基板の枚数分(9回)繰り返す。ここでは、素子基板C1〜C9の順に支持部材1に接合される。
全ての素子基板の接合が終了した場合、ステップS13において、部材搬送部30から支持部材1を排出して、処理が終了する。なお、ステップS13の処理の後で、接着剤層6をより硬化させるため、排出した支持部材1を、オーブンなどを用いて追加加熱してもよい。
上記の製造工程は単なる一例であって、液体吐出ヘッドの製造工程はこの製造工程に限定されるものではない。例えば、ステップS6で初期反力を記憶する代わりに、荷重センサ22の検出値をゼロリセットしてもよい。つまり、初期反力を0として検出する設定を荷重センサ22に行う。この場合、ステップS7で取得する反力が反力増加量を表すこととなり、初期反力および現反力から反力増加量を計算する必要がなくなる。
以下、接着剤層6に必要な接着力と基準値の設定についてより詳細に説明する。必要な接着力とは、支持部材1と素子基板との接合完了後、つまりステップS10以降の処理において、素子基板が支持部材から動かない接着力である。
素子基板に加わる力としては、図4を用いて説明した製造工程内では、ステップS13において支持部材1を排出する際の部材搬送部30の加速(減速を含む)によって素子基板に掛かる力が挙げられる。この力は、素子基板の質量と、部材搬送部30の加速度から算出できる。また、素子基板に加わる力としては、図4を用いて説明した製造工程以降の工程では、各素子基板を電気配線基板(図示せず)と電気的に接続するためのワイヤーボンディング工程において各素子基板に掛かる力などがある。
したがって、支持部材1と素子基板の接着力としては、上記の力のうち最大の力である想定最大力以上が必要となる。したがって、上記の基準値としては、接着力が想定最大力以上になったときの値となる。本実施形態では、想定最大力は3Nである。しかしながら、想定最大力は3Nに限定されず、素子基板の形状および質量や、ステップS10以降の各工程において素子基板に掛かる力に応じて適宜設定される。
図6は、支持部材1と素子基板との接着力を測定する測定方法について説明するための図である。
本実施形態の測定方法は、図6に示すように測定治具7を素子基板C1の長辺に押し当てることで素子基板C1に対して水平方向の力Fを加え、素子基板C1が動いた際の力Fを接着力として測定する方法である。本実施形態では、この測定方法で測定された接着力が想定最大力以上であれば、必要な接着力が得られたものとしている。
図7は、接着剤の加熱時間と荷重センサ22で測定される反力との関係について説明するための図である。
図7(a)は、ステップS5の処理においてフィンガ24に吸着された素子基板C1が、支持部材1に塗布された接着剤層6に接触した状態の側面の一部を拡大した図である。図7(b)は、加熱時間と反力増加量、および、加熱時間と支持部材1の温度増加量の関係を表した図で、横軸は加熱時間、縦軸は反力増加量および温度増加量である。なお、素子基板C1が接着剤層6と接触した時点を加熱開始時間とし、その時点での反力を反力増加量の基準値とし、その時点での支持部材1の温度を温度増加量の基準値としている。
素子基板C1は、ステップS2にてフィンガ24に吸着された時点で加熱が開始されており、熱膨張も開始されている。このため、通常、図7(a)に示す状態になった時には既に、素子基板C1の熱膨張は飽和している。
図7(a)に示す状態になり素子基板C1を介した接着剤層6への加熱が開始されると、接着剤層6の硬化が始まる。接着剤層6の硬化が進むにつれ、接着剤層6が熱膨張するため、支持部材1と素子基板C1との間隔を押し広げる方向に力が生じる。その力が反力として、荷重センサ22で検出される。なお、接着剤の硬化している間は、熱エネルギーが接着剤の硬化のために使用されるため、支持部材1の昇温は僅かである。
加熱時間が経過し、接着剤層6が充分に硬化すると、素子基板C1を介したフィンガ24からの熱が支持部材1に伝わり、支持部材1の昇温の度合いが大きくなる。この昇温により支持部材1が熱膨張するため、支持部材1は、上下方向および左右方向に延びようとする。しかしながら、支持部材1はベース治具34上に固定されているため、下方向(ベース治具34に向かう方向)にはほとんど延びず、上方向(素子基板C1に向かう方向)に延びる。そのときの力が反力として荷重センサ22で検出される。
さらに加熱が継続されると、支持部材1の昇温は次第に緩やかになっていくが、その時点で左右方向への延びは大きくなっている。支持部材1が延びた状態で、次の素子基板(例えば素子基板C2)を接合すると、支持部材1が冷えて収縮した際に、素子基板間の位置関係が接合時と変わってしまう可能性がある。
これを抑制するためには、支持部材1が延びる前に接着剤層6が所望の硬さまで硬化した時点で加熱を終了させる必要がある。このため、本実施形態では、接着剤層6の接着力が3Nになった時点、つまり反力増加量が図7(b)の一点鎖点で示された基準値である2N以上となった際に加熱を終了させる。この場合、反力増加量が2Nに到達するまでの加熱時間Tでは、支持部材1が略昇温していないため、素子基板間の位置関係が接合時と変わってしまうことを抑制することができる。
以上説明したように本実施形態の製造方法では、素子基板をフィンガ24にて把持して支持部材1上の接着剤層6に載置して、フィンガ24に対して接着剤層6から作用する反力を測定し、その反力に基づいて、接着剤層6の加熱を制御する。このため、接着剤層6からの反力に基づいて接着剤層6の加熱が制御される。接着剤層6からの反力は接着剤層6の硬化の度合い、つまり、接着力に応じて変化するため、接着剤層6の接着力に応じて加熱を制御することが可能になる。したがって、接着剤層6が過剰に加熱されることを抑制することが可能になるため、素子基板を支持部材1に接着させる際に各素子基板の相対的な位置関係が変化してしまうことを抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、反力に基づいて接着剤層6を加熱する加熱時間が制御されるため、容易に接着剤層6の接着力を調整することが可能になる。したがって、接着剤層6が過剰に加熱されることを容易に抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、反力増加量に基づいて接着剤層6の加熱が制御されるため、容易に接着剤層6の接着力を調整することが可能になる。したがって、接着剤層6が過剰に加熱されることを容易に抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、反力増加量が基準値以上になると、接着剤層6への加熱が停止されるため、接着剤層6が過剰に加熱されることを適切に抑制することが可能になる。
また、本実施形態では、フィンガ24を加熱することで素子基板を介して接着剤層6を加熱し、フィンガ24による素子基板Cの把持を解除することで接着剤層6への加熱を停止する。このため素子基板Cの把持および把持の解除と、接着剤層6の加熱および加熱停止とを同一の動作で実現することが可能になるため、製造工程の簡易化を図ることが可能になる。
また、本実施形態では、フィンガ24に取り付けられた荷重センサ22にて反力が測定されるので、反力を容易にかつ適切に測定することが可能になる。
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
1 支持部材
6 接着剤層
23 荷重センサ
24 フィンガ(把持手段)
C、C1〜C9 素子基板

Claims (7)

  1. 液体を吐出する複数の素子基板と支持部材とが熱硬化型接着剤で形成された接着剤層を介して互いに接合された液体吐出ヘッドの製造方法において、
    前記素子基板を把持手段にて把持して前記支持部材の上に形成された前記接着剤層に載置する工程と、
    前記接着剤層を加熱する工程と、
    前記把持手段に対して前記接着剤層から作用する反力を測定する工程と、
    前記測定された反力に基づいて、前記接着剤層の加熱を制御する工程と、を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記制御する工程では、前記反力に基づいて、前記接着剤層を加熱する加熱時間を制御する請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記制御する工程では、前記接着剤層への加熱を開始した時点からの前記反力の増加量を算出し、当該増加量に基づいて、前記接着剤層の加熱を制御する請求項1または2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記制御する工程では、前記増加量が予め定められた基準値以上になると、前記接着剤層への加熱を停止する請求項3に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 前記加熱する工程では、前記把持手段を加熱することで前記素子基板を介して前記接着剤層を加熱し、
    前記制御する工程では、前記把持手段による素子基板の把持を解除することで前記接着剤層への加熱を停止する請求項4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  6. 前記測定する工程では、前記把持手段に取り付けられた荷重センサにて前記反力を測定する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記荷重センサは、歪みゲージを使用したセンサである請求項6に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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