JP2018175789A - マイクロニードル、マイクロニードル製造方法、マイクロニードルセンサ及びマイクロニードルセンサ製造方法 - Google Patents

マイクロニードル、マイクロニードル製造方法、マイクロニードルセンサ及びマイクロニードルセンサ製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生体組織等に関するデータを電気的または電気化学的に得るために、材質の生体適合性、接触に対する脆さ、電気導電性、電気化学的な安定性及び低コストで製造できること。【解決手段】対象物に密着する第1面及びその裏面である第2面を有する絶縁体と、この絶縁体に設けられ、先端部が当該絶縁体の前記第1面から露出し、導電性を有する複数の突起部と、この突起部に被覆された厚さ1μm以上の炭素の連続膜を備えているため、生体、または生体由来の物質の表面上に適用し、前記生体の組織、または生体由来の物質に関するデータを電気的または電気化学的に高信頼性で得ることが可能となる。【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロニードル、マイクロニードル製造方法、マイクロニードルセンサ及びマイクロニードルセンサ製造方法に関し、微小の針状の突起部を用いた生体等の情報のセンシング技術に関する。
現在、医療は高度に発達し、患者の血液、唾液、尿等の体液を分析することで、その容態を把握できるようになっている。例えば、唾液のpH測定によって虫歯の有無を判断することや、涙の血糖値を測定することで糖尿病の診断を行うこと等が研究されている。これらの検査は、例えば、患者が自身で体液を採取し、これを医療機関が測定及び解析することによって行われる。
一方、患者が医療機関に出向くことなしに、自身で体液の測定及び解析を行うための装置も開発されている。これは、検査や解析の迅速化を可能とするのみならず、以下に説明するように、高齢化社会における医療コストを削減する手段として利用できる。
一般に、体調不良を自己認識した後に、医療機関で診察を受ける。しかしながら、その段階では、末期的症状になっていることもある。この場合、高度な医療や高価な薬剤の投与が行われ、その結果、医療費負担が増大する。
体調不良等を早期に発見することができれば、生活習慣を見直すこと等により、投薬等を必要としない軽度な治療で治癒できる可能性がある。そのため、健康保険組合が主催する予防治療として定期健診を実施する機関が増えてきている。
しかしながら、定期検診は一般的に年1回から2回程度であるため、検診と検診との間に空白期間が生じ、この期間に発症した疾患については認識することができない。このように、現在の予防医療には限界がある。
体液の測定及び解析を、医療機関に出向くことなしに、自身で行うことを可能とする装置を利用すれば、検査を高い頻度で行うことができる。それ故、体調の変化を、自覚する前に発見することが可能になる。従って、高度な医療や高価な薬剤の投与が必要な機会が減少し、医療コストの削減が可能になる。
体液の情報を得るための方法としては、生体センサを皮膚や粘膜に貼り付けて、体内環境の情報をインビボ(生体内)で取得する方法がある。これによれば、生体の情報を時間差なしで取得できるが、生体に対してセンサを直接接触させるため、生体に及ぼす影響が大きく、装置として高い信頼性が必要である。
生体センシングの手法としては、様々なものがあるが、血糖値の測定等では、微量成分を感度よく検出できるという理由で、電気化学的手法が広く用いられている。電気化学手法では、化学的特性である生体情報を電気的信号として検出できるため、半導体デバイス等を用いて得られた信号を処理及び解析しやすいという利点がある。このため、新たな電気化学的センシング装置及びそれを用いたセンシング手法の開発が世界的に活発に行われている。
一方、基板上に皮膚を穿孔可能な一または複数の微小な針状突起物を設けたマイクロニードルを、生体の表皮に貼付して皮膚最外層である角質層を穿刺することにより、生体への医薬物の投与、または、生体からの血液の吸引抽出等も行われている。マイクロニードルは様々なサイズや形状が提案されており、非侵襲的な投与方法・検査方法として期待されている。
マイクロニードルを用い、角質層の下層である表皮層,さらにはその下層の真皮層に穿孔させて、マイクロニードルの先端部を到達させることで、それらの層に対して作用を行うことができる。医薬物の投与、または、生体からの血液の吸引抽出のほか、針(ニードルまたはプローブ)を電極として使用して、電気信号を印加、応答を受信することで皮膚下層の情報を得ることや、また、電極間に電圧を印加して薬剤を浸透させることも提案されている。
例えば、以下の特許文献1〜4には、マイクロニードルを用いた生体センシング装置に関する技術が記載されている。
特許文献1では、被験者の皮膚の病状を診断するための医療装置が開示されている。この医療装置は、複数の電極を有した導電性のプローブを備えており、かつ、各電極は複数のマイクロニードルを具備している。このとき、各電極はベース基板を有している。マイクロニードルは、この基板と一体に形成され、互いに横方向に間隔を空けた関係に配置され、角質層を貫通するのに十分な長さを有している。マイクロニードルは、少なくとも部分的に傾斜した形状に構成されている。この装置のための電極、マイクロニードルの配列、インピーダンス測定を用いた生物学的な状態の診断方法に関連している。この診断方法は癌、好ましくは基底細胞癌、悪性黒色腫、扁平上皮癌である皮膚癌、あるいはそのような病変の前駆体に特に関連している。
特許文献2では、電極として陽極を兼ねるマイクロニードルと、陰極を兼ねるマイクロニードルとを備えることを特徴とするエレクトロポレーション用のデバイスが開示されている。このデバイスでは、マイクロニードルが電極を兼ねることで、マイクロニードルを皮膚内へ差し込んだ状態で、皮膚内へ電圧を印加でき、皮膚内の深部へも薬剤を容易に浸透させることができる。
特許文献3では、非導電性材料で形成されたマイクロニードル面に被覆導電性材料を設け、ニードル面とその反対側の非ニードル面とを貫通する小孔を有するマイクロニードルが開示されている。このマイクロニードルに対して、直流電極とニードルの被覆導電性材料に直流電圧を印加し、そして被覆導電性材料と生体貼付用電極とに交流電圧を印加することによって、非常に効率的に、薬物を、皮膚を通して透過させることが記載されている。
特許文献4では、エレクトロマイクロニードル集積体が開示されている。エレクトロマイクロニードル集積体は、ベース部と、そこから突設される複数の電極部とを持ち、人体の皮膚に接触して電場パルスを加える電気透過電極と、生体適合性及び生分解性の粘性物質と遺伝物質とを含んでなり、各電極部に取り付けられて前記人体の皮膚の内部に挿入されるマイクロニードルを備えている。このマイクロニードルは、皮膚の内部で分解され、マイクロニードルに含まれた遺伝物質が細胞内にスムーズに導入されるように、電気透過電極は、マイクロニードルの挿入地点に電場パルスを加えている。
なお、特許文献5には、炭素めっき方法に関する技術が開示されている。
特表2009−519062号公報 特開2010−253199号公報 特開2015−173901号公報 特表2014−525792号公報 特開2009−120860号公報
上述した既存のマイクロニードルについては、皮膚等の生体組織に直接接触し、さらに電圧を印加して使用する場合があるにもかかわらず、その材質の生体適合性、接触に対する脆さ、電気導電性、電気化学的な安定性等については配慮されていない。さらに、材料コストも考慮されていないという問題があった。すなわち、マイクロニードル電極の材質として、金属材料,シリコン,セラミックス等が用いられている。しかし、生体組織と接触するため、電気化学的に卑な金属材料は不適であり、また、微弱とはいえ電流を流すため導電性が低い材料も不適である。したがって、生体適合性等を考慮した材料としては、貴金属を用いることが望ましいものの材料コストが高くなるという問題があった。
一方、電気化学的に安定で、生体適合性があり、導電性に優れ、かつ材料コストが安い材料としては、炭素が考えられる。しかしながら、炭素は非常に加工し難い材料であり、マイクロニードルの形状に加工することは困難である。別の材料の素材をマイクロニードルの形状に加工し、その表面を炭素で被覆する方法も考えられるが、薄い炭素膜では素材を完全に被覆できず、炭素としての特性を発揮させることは不可能である。また、炭素ペーストで被覆する方法も考えられるが、生体組織との接触で炭素ペーストが容易に脱落するため、これも不適であった。そのため、炭素は、マイクロニードル電極への利用は殆ど実現されていない。なお、特許文献5には、炭素めっき方法に関する技術が開示されている。
本発明は、生体組織や生体由来物質の表面に用いられ、この生体組織等に関するデータを電気的または電気化学的に得るために、材質の生体適合性、接触に対する脆さ、電気導電性、電気化学的な安定性、及び材料コスト・製造コストを考慮し、炭素を生体組織と接触する表面に用いつつ、信頼性の高いマイクロニードル、マイクロニードル製造方法、マイクロニードルセンサ及びマイクロニードルセンサ製造方法を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様のマイクロニードルは、対象物に密着する第1面及びその裏面である第2面を有する平板状の絶縁体と、この絶縁体に設けられ、先端側の突起部が当該絶縁体の前記第1面から露出し、導電性を有する複数の突起体と、前記突起部に被覆された厚さ1μm以上の炭素の連続膜を備える。
上述したマイクロニードルは、複数の前記突起部のうち、いずれかの突起部を導通する接続線が設けられていることが望ましい。
上述したマイクロニードルは、前記複数の突起体は、前記絶縁体の前記第2面から露出する電極を有していることが望ましい。
本発明の第2の態様のマイクロニードル製造方法は、平板状の金属基体の第1面に先端側に突起部を有する複数の突起体を形成する突起体形成工程と、複数の前記突起部を取り囲む位置に枠部を設けると共に、前記枠部と前記複数の突起部とを連結する連結部を前記突起体の基端側に設け、前記枠部によって前記複数の突起体を支持する支持部形成工程と、前記第1面を前記複数の突起部が隠れるように絶縁材で被覆する絶縁材被覆工程と、前記第1面の裏側の第2面に所定パターンでレジストを形成するレジスト被覆工程と、前記第2面側より前記レジストが形成されていない部分の前記金属基体を除去する金属基体除去工程と、前記絶縁材及び前記レジストを除去するレジスト除去工程と、前記突起部に1μm以上の厚さの炭素連続膜を被覆する被覆工程と、前記第2面の面上に前記突起体の電極が露出するように絶縁材を付与する絶縁材付与工程と、前記第1面側から連結部を切断して、前記突起部間を分離する切断工程と、
前記第1面側から絶縁材を供給し、前記連結部を被覆すると共に、前記複数の突起部の先端を露出させる絶縁材供給工程と、前記金属基体の前記枠部を除去する除去工程を備える。
本発明の第3の態様のマイクロニードルセンサは、測定対象物に密着する第1面及びこの第1面の裏側の第2面を有する平板状の絶縁体と、この絶縁体に設けられ、先端側の突起部が当該絶縁体の前記第1面から露出し、かつ、基端部が前記第2面に露出すると共に、厚さ1μm以上の炭素の連続膜が被覆された複数の突起体とを有するマイクロニードルと、このマイクロニードルの前記絶縁体の第2面側に積層配置され、電極を介して電気的導通がなされるよう接合された接続用基板を備える。
本発明の第4の態様のマイクロニードルセンサ製造方法は、平板状の金属基体の第1面に先端側に突起部が設けられた複数の突起体を形成する突起体形成工程と、複数の前記突起部を取り囲む位置に枠部を設けると共に、前記枠部と前記複数の突起部とを連結する連結部を前記突起体の基端側に設け、前記枠部によって前記複数の突起体を支持する支持部形成工程と、前記第1面を前記複数の突起部が隠れるように絶縁材で被覆する絶縁材被覆工程と、前記第1面の裏側の第2面に所定パターンでレジストを形成するレジスト被覆工程と、前記第2面側より前記レジストが形成されていない部分の前記金属基体を除去する金属基体除去工程と、前記絶縁材及び前記レジストを除去するレジスト除去工程と、前記突起体に1μm以上の厚さの炭素連続膜を被覆する被覆工程と、前記第2面の面上に前記突起体の電極が露出するように絶縁材を付与する絶縁材付与工程と、前記第1面側から連結部を切断して、前記突起部間を分離する切断工程と、前記第1面側から絶縁材を供給し、前記連結部を被覆すると共に、前記複数の突起部の先端を露出させる絶縁材供給工程と、前記金属基体の前記枠部を除去してマイクロニードルを形成する除去工程と、前記電極に、接続用基板の接続用電極を接続する接合工程とを備える。
上述したマイクロニードル製造方法は、前記マイクロニードルの前記絶縁体と前記接続用基板との間にアンダーフィル材を充填することが好ましい。
本発明の第5の態様のマイクロニードルセンサ製造方法は、平板状の金属基体の第1面に先端側に突起部が設けられた複数の突起体を形成する突起体形成工程と、複数の前記突起部を取り囲む位置に枠部を設けると共に、前記枠部と前記複数の突起部とを連結する連結部を前記突起体の基端側に設け、前記枠部によって前記複数の突起体を支持する支持部形成工程と、前記第1面を前記複数の突起部が隠れるように絶縁材で被覆する絶縁材被覆工程と、前記第1面の裏側の第2面に所定パターンでレジストを形成するレジスト被覆工程と、前記第2面側より前記レジストが形成されていない部分の前記金属基体を除去する金属基体除去工程と、前記絶縁材及び前記レジストを除去するレジスト除去工程と、前記突起体に1μm以上の厚さの炭素連続膜を被覆する被覆工程と、前記第2面の面上に前記突起体の電極が露出するように絶縁材を付与する絶縁材付与工程と、前記第1面側から連結部を切断して、前記突起部間を分離する切断工程と、 前記第1面側から絶縁材を供給し、前記連結部を被覆すると共に、前記複数の突起部の先端を露出させてマイクロニードルを形成する絶縁材供給工程と、前記電極に、接続用基板の接続用電極を接続する接合工程と、前記金属基体の前記枠部を除去する除去工程を備える。
本発明によれば、対象物に密着する第1面及びその裏面である第2面を有する絶縁体と、この絶縁体に設けられ、先端部が当該絶縁体の前記第1面から露出し、導電性を有する複数の突起部と、この突起部に被覆された厚さ1μm以上の炭素の連続膜を備えているため、生体、または生体由来の物質の表面上に適用し、前記生体の組織、または生体由来の物質に関するデータを電気的または電気化学的に高信頼性で得ることが可能となる。また、材質の生体適合性、接触に対する脆さ、電気導電性、電気化学的な安定性、及びコストの課題を総合的に解決し、信頼性を得ることが可能となる。また、炭素連続膜で被覆されているため、生体適合性を考慮する必要が無く、導通材料であれば基体として廉価な材料を用いることができるため、材料コストを低減できる。
本発明の一実施形態に係るマイクロニードルセンサを示す分解斜視図。 同マイクロニードルセンサを構成するマイクロニードルの製造方法の各工程を示す断面図。 同マイクロニードルセンサを構成するマイクロニードルの製造方法の各工程を示す上面図及び下面図。 同マイクロニードルセンサの製造方法の各工程を示す断面図。 同マイクロニードルセンサの製造方法の各工程を示す断面図。 同マイクロニードルセンサの製造方法の別の例の各工程を示す断面図。 同マイクロニードルセンサの製造方法の別の例の各工程を示す断面図。 同マイクロニードルセンサの製造方法の別の例の各工程を示す断面図。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法は、実際のマイクロニードルとは異なる場合がある。なお、これらの図において上面(第1面)・下面(第2面)と称して説明するが、製造工程や使用状態においてこれらの向きに限定されない。
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロニードルセンサ10を示す斜視図である。図2,図3,図4A,図4Bはマイクロニードルセンサ10の製造方法の各工程を示す図である。
マイクロニードルセンサ10は、生体(生体組織)、または生体由来の物質の表面上に適用し、生体、または生体由来の物質に関するデータを電気的または電気化学的に得るための突起部を有する生体センサとして用いるものである。
図1及び図4Bに示すように、マイクロニードルセンサ10は、マイクロニードル20と、このマイクロニードル20に積層された接続用基板50とを備えている。マイクロニードル20は、平板状の絶縁体から形成されたマイクロニードルベース30と、このマイクロニードルベース30内にマトリクス状に配置された突起体40とを備えている。マイクロニードルベース30は、対象物あるいは測定対象物である生体に密着する上面(第1面)及びその裏面である下面(第2面)を有している。
マイクロニードルベース30を形成する絶縁体の材質は、有機樹脂,セラミックス,ガラス等の後述する絶縁材Gが固化したものである。マイクロニードルセンサ10の製造工程上、付与時には流動性があるが、硬化後には固化して後述する突起部42を保持できることが必要である。さらに、生体組織に接触する可能性があるため、生体に影響を及ぼす溶出物がないことも必要である。マイクロニードルベース30は使用する材質によって、硬質とも軟質ともすることができる。それは、用途によって使い分けられてよい。例えば、柔軟性のある有機樹脂を用いた場合は、可撓性を有し、生体表面の曲面にフィットする機能を付与できる。具体的な材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、または、ポリエチレンテレフタラートや、アクリル樹脂やポリアミド樹脂等の高弾性率熱可塑性樹脂、及び、エポキシ樹脂等の熱硬化性ポリマー等となる。
突起体40は、マイクロニードルベース30内部に設けられたベース部41と、このベース部41から上面に突出した突起部42とを備えている。突起部42は、生体の表面から数μm〜数100μmの深部まで穿入するため、先端が用途に合った程度に十分尖っている。
突起部42の高さ,尖り度,密度(単位面積あたりの個数),根元部の大きさや形状,配列等は、用途に応じて設定されている。例えば、皮膚上に適用し、0.2mmの表皮を貫通して真皮の情報を検出するためには、0.2mm以上の高さが必要である。但し、真皮層の下層までは到達しないよう、上限は1mm程度とすべきである。尖り度、大きさ、密度,配列等も、生体組織のどのような情報をとるか、どのような面積に渡って装着するか等の目的によって設定されている。
突起体40は炭素連続膜Hによって全体又は一部が被覆されている。少なくとも、突起部42は、その露出している部分が厚さ1μm以上の炭素連続膜Hで被覆されている。ベース部41のうち所定のグループを接続する連結部(接続線)43がマイクロニードルベース30中に埋設されている。ベース部41の下端はマイクロニードルベース30から露出し、外部(後述する電極61)との接続に供される電極44が形成されている。このように、マイクロニードルベース30は、突起体40の基端側のベース部41を保持し、突起部42同士間の絶縁を保ち、突起部42のいくつかが接続されている場合には、その連結部43を包含する。なお、炭素連続膜Hを1μm以上に形成することで、使用中に剥離したり、形成する際に被覆が途切れたりすることがなく、安定した被膜を維持できる。
電極44は、後述するように突起体40全体の表面に炭素連続膜Hを形成する工程で、炭素連続膜Hが形成される。炭素連続膜Hは、特に接続用基板50の電極61との接合に対して問題にならなければ、そのまま利用することが好ましい。しかし、接合の方式によっては炭素連続膜Hの存在が接合に適さない場合もあるので、電極44面上の炭素連続膜Hを除去し、別の材料で被覆することによって接合性を向上させるようにしてもよい。
突起体40は、予め突起状に成形・加工された金属基体Kの表面に厚さ1μm以上の炭素連続膜Hが被覆されたものである(後述する製造工程参照)。金属基体Kは、切削加工,エッチング加工等の既存の様々な手法によって、適切な形状に成形・加工されている。なお、炭素材料を突起状に成形・加工することは困難である。金属基体Kの材質としては、導電性であれば良く、従来から生体に対して適用されているステンレス,チタン等の他、ニッケル,鉄やこれらの合金,及び、貴金属類も使用できる。
突起部42は、生体の組織、あるいは、生体由来の物質に対し、ある程度の深さで穿入させるため、材質の生体適合性、電気導電性、電気化学的な安定性を兼ね備えていると共に、接触に対して脆弱では無い必要がある。突起部42の表層は生体適合性のよい炭素を材料とする炭素連続膜Hが施されている。さらに、金属基体K上の連続膜であるため、接触に対して脆弱ではないことから壊れにくく、電気導電性に優れ、炭素連続膜Hは1μm以上の十分厚い膜であるため、金属基体Kを完全に被覆して電気化学的安定性を有する。
接続用基板50は、ポリマー樹脂等で形成された板状の絶縁基板60を備えている。この絶縁基板60の上面にはマトリクス状に配置された電極(接続用電極)61が設けられている。電極61は上述した電極44に対応して形成されている。電極61上には導電性ペースト62が供給されている。絶縁基板60内には、上面と下面を貫通するビア穴63が形成されている。また、絶縁基板60の下面にはビア穴63に接続される配線パターン64が形成されている。配線パターン64には外部との信号・電力の入出力を行う端子65が形成されている。
接続用基板50は、マイクロニードル20を上面(第1面)に搭載し、電極61、導電性ペースト62、ビア穴63、配線パターン64を介して、突起部42において収集された電気的信号を外部回路に導く機能、及び、突起部に対して有効な電気的信号を与える機能を有している。これらの機能を発揮させるため、接続用基板50に包含される回路は、マイクロニードル20と外部回路の両方を好ましい状態で連結できるよう、予め綿密に設計し、作製されている。なお、電気的信号の周波数を制御するための素子、また、外部に無線で信号を伝播するためのデバイス等を必要に応じて設けてもよい。
接続用基板50は、マイクロニードル20とは別に、後述する製造方法を用いて製造される。また、従来のプリント配線板やフレキシブル配線板等と同様の手法で作製されてよい。もちろん、例えば可撓性を有するマイクロニードルにはフレキシブル配線板を組合せて使用する等、その仕様は用途に合わせて設計、決定されている。
マイクロニードル20と接続用基板50との間には、ポリマー樹脂等の絶縁材からなるアンダーフィル材70が充填されている。アンダーフィル材70は、マイクロニードル20の電極44と接続用基板50の電極61とが接触により電気的接続された状態を維持することで、接合後の接合の信頼性を向上させる機能を有している。
この他、マイクロニードル20の電極44と接続用基板50の電極61の表面にはんだ濡れ性を付与した場合は、はんだペーストやはんだボールを搭載しリフローすることで接合してもよい。また、異方性導電膜を用いても良い。また、導電性ペーストを用いた場合には、例えばインクジェット法で電極上に搭載し、両方の基板を位置あわせし、圧着して接合する方法も取ることができる。
このように構成されたマイクロニードルセンサ10は、次のようにして用いられる。マイクロニードルセンサ10は、測定対象物として人体に直接適用されるように構成されており、具体的には肌等を想定している。また、マイクロニードルセンサ10は、人体ではなく、生体由来の物質として、例えば、人の血液、尿、汗、涙、唾液、リンパ液、胃液、精液、若しくは鼻水、等の体液、大便、皮脂片、髪,皮脂,爪,嘔吐物、吐瀉物等が対象となる。また、マイクロニードルセンサ10は、人体でない場合も対象とすることができ、人間以外の動物、あるいは、植物の実,茎,葉,根等にも適用できる。
このマイクロニードルセンサ10は、マイクロニードル20と接続用基板50を組合せて用いることで、突起部42において収集された電気的信号を、接続用基板50を経て外部回路に導くことができる他、突起部42に対して有効な電気的信号を与えることも可能となる。
なお、測定や電気信号付与を行わない場合には、マイクロニードル20単体で使用してもよい。マイクロニードル20単体を治具として用いることで、細かい孔を人体に空けたり、外用薬を染みこませたりすることもできる。
次に、マイクロニードルセンサ10の製造方法について説明する。図2はマイクロニードルセンサ10の製造方法の各工程を示す断面図、図3はマイクロニードルセンサ10の製造方法の各工程を示す平面図である。図3の各工程(a)〜(f)は図2の各工程(a)〜(f)に対応しており、それぞれ上面図と下面図を示している。また、図4A,図4Bはマイクロニードルセンサ10の製造方法の各工程を示す断面図、図5A〜図5Cは、マイクロニードルセンサ10の製造方法の別の例の各工程を示す断面図である。
図2の(a)及び図3の(a)に示すように、金属基体Kの上面(第1面)に複数の突起部42を成形・加工する。加工方法としては、例えば、下記の第1の方法〜第5の方法が挙げられる。これらから選ばれる方法の一つ、またはそれらの組合せで突起部の成形・加工を行う。なお、加工方法はこれらに限られない。ここで、図では複数の突起部42が一つの群Pとなるよう、群Pを取り囲むように枠部Kaが設けられている。
第1の方法は、金属基体Kの一方の面から、金属の突起部42を物理的に削りだす方法である。この方法では、突起部42となる部分に、中央が厚くなったドットパターンレジストを形成し、不要な部分をブラスト処理やドライエッチング処理によって除去する。
第2の方法は、金属基体Kの一方の面から、金属の突起部を化学的に削りだす方法である。この方法では、ドットパターンレジストを形成し、ウェットエッチャントを用い(例えば、ステンレスの場合には塩化鉄溶液等)て、金属基体Kの厚さの途中の深さまでエッチングし、さらに、レジストを剥離してから、追加のエッチングを行って先端を尖らせる。
第3の方法は、金属基体Kをブレードを用いて切削加工する方法である。この方法に用いるブレードは突起部42の仕様(ピッチ,高さ,尖り度等)に合うよう設計、製作されたものを用いることが望ましい。
第4の方法は、金属基体Kをプレス加工する方法である。金属板等の基体を圧延で形成する時に、金型を用いて突起部42の形状に成形する。もし、先端の尖り度が不足の場合は、追加のウェットエッチングを行う。
第5の方法は、ドットパターンを形成したレジストを樹脂で型取りして得た型に電鋳法を施して得た金属版として形成する方法である。すなわち、シリコン,フォトレジスト等で微細加工し突起部形状を形成し、樹脂で型取りしてその面を導電化する。電鋳(Ni,Fe,Fe−Ni)を行って、樹脂型を外すことで、突起部42を形成した金属基体Kが得られる。
上述した第1〜第5の方法を用いて形成される突起部42における、高さ,尖り度,密度(単位面積あたりの個数),根元部の大きさや形状,配列等は、主として用途によって決定されるべき事項である。例えば、マイクロニードル20を皮膚上に適用し、0.2mmの表皮を貫通して真皮の情報を検出するためには、0.2mm以上の高さが必要である。ただし、真皮層の下層までは到達しないよう、上限は1mm程度に設定されている。尖り度、大きさ、密度,配列等についても、生体組織及び生体由来物質に対して取得する情報や、取得する領域の面積等目的によって設定されている。
これらの設定に応じて、突起部42の加工方法については、最適なプロセス設計が行われる。例えば、極微小な領域に数多くの突起部42を形成する場合は、微小なブレードで切削加工を行うと数10μmピッチで、アスペクト比1/1程度の微小なものが形成できる。一方、広い面積に粗なピッチで、比較的大きな突起部を形成する場合は、ウェットエッチングを用いると、低コストでの作製が可能である。
ウェットエッチングにおいては、金属基体Kの厚さに対して中間の厚さに相当するところまで加工を施して突起部42を形成するものであるため、突起部42の高さは、金属基体Kの厚さよりも低くなる。したがって、マイクロニードルセンサ10の要求仕様に合わせて、準備する金属基材Kの厚さ、加工法等を設定する。
次に、図2の(b)及び図3の(b)に示すように、複数の突起部42が形成された面全体を複数の突起部42が隠れるようにレジストRで被覆する。これにより、突起部42が存在する上面を保護して、後続の工程で下面を加工する。したがって、レジストRを突起部42の高さよりも十分厚くなるように被覆する必要がある。レジストRは、後続の工程における、物理的、化学的なアタックに対して耐性を有し、かつ、後にレジスト剥離を行う時に、比較的容易に剥離ができることが必要である。したがって、アルカリ可溶性のものが適当である。
図2の(c)及び図3の(c)に示すように、下面に感光性レジストDを被覆し、露光,現像する。この工程では、突起部42と相応するように配線パターン64の位置を決める必要があるため、予め設けてある位置決め用のマークを基準として、位置あわせを十分に行う必要がある。ここで、形成する配線パターン64は、突起部42のベース部41、電極61、及び、突起部42間を連結する部分となる。感光性レジストDとしては、一般的ドライフィルムレジスト等を使用できる。この感光性レジストDも、後続のエッチング工程における物理的、化学的なアタックに対して耐性を有している必要がある。
図2の(d)及び図3の(d)に示すように、下面より、感光性レジストDで被覆されていない金属部分を物理的、または化学的にエッチングする方法で加工してベース部41、電極61と連結部43の形状を作る。物理的エッチング法は、プラズマエッチング,反応性イオンエッチング,イオンミリング等がある。化学的エッチングは、塩化鉄溶液、硝酸、王水等によるウェットエッチングが、ステンレスを金属基材Kとして使用した場合には適用できる。
図2の(e)及び図3の(e)に示すように、両面のレジストR,感光性レジストDを除去する。両方のレジストR,感光性レジストDがいずれもアルカリ可溶性である場合は、希水酸化アルカリ水溶液中で、共通の一工程で剥離することができる。もし、レジストR又は感光性レジストDの一方が溶剤可溶性タイプである等、タイプが異なる場合は、別々の剥離液を用いてレジスト剥離を行う。レジスト剥離を行った後は、露出した金属表面全体を脱脂液に浸漬、さらに、希釈酸溶液に浸漬して、付着した有機皮膜や酸化物を完全に除去する。
図2の(f)及び図3の(f)に示すように、突起体40を含む金属基体Kの全面に1μm以上の厚さの炭素連続膜Hを被覆する。この炭素連続膜Hは、例えば公知の炭素めっき法(特開2009−120860公報等)により形成する。例えば、溶融塩電解を利用して実施している炭素めっき技術を利用することができる。この技術は、塩化物等の溶融塩に加えたカーバイドイオン(C 2−)の陽極酸化反応を利用することにより、陽極である被処理材表面に非常に緻密な炭素層を形成するものである。反応式は以下の通りである。
2− → 2C(めっき膜) + 2e
このようにして得られる炭素連続膜Hは、典型的には、グラファイト構造を含み、sp2結合を形成している炭素原子とsp3結合を形成している炭素原子との混合体からなる。
炭素めっき法によれば、厚い炭素連続膜Hを形成することができる。例えば、厚さが1乃至5μmの炭素連続膜Hを形成することができる。また、炭素めっき法によれば、金属基体Kが複雑な形状を有している場合であっても、均一な厚さの炭素連続膜Hを形成することができる。例えば、金属基体Kが湾曲又は屈曲した形状を有している場合、炭素連続膜Hは、金属基体Kの金属表面のうち、少なくとも金属基体Kが湾曲又は屈曲した部分に対応した領域を含めて被覆することができる。また、金属基体Kが、突起部42が存在する上面及び下面と、それらの縁に沿って延びた端面とを有している場合、炭素連続膜Hは、上面及び下面の全体と、端面とを被覆するように形成することができる。また、炭素めっき法によれば、炭素連続膜Hを、比較的低いコストで及び高い生産性で形成することができる。それ故、本実施形態によれば、今後の医療技術の進歩に追随し、装置としての信頼性を向上させ、低コスト化や生産性の向上を達成することが可能になる。
図2及び図3の処理後、図4Aの(a)に示すように、突起部42が存在しない下面側に電極44が露出するように絶縁材Gを塗布等により付与する。または、下面全体に絶縁材Gを塗布した後、レーザ法等で電極44が露出するように穴を開けることも可能である。
次に、図4Aの(b)に示すように、連結部43を切断して、突起部42間を分離する。切断の方法は、ダイシング,ルータ,レーザ等、種々のものを選ぶことができ、特に指定されない。切断の深さとしては、連結部43を切断して突起部42間の導通が完全に無くなればよく、深すぎて絶縁材Gの層を貫通しないようにすることがよい。この工程において、全ての突起部42が独立となるように切断する必要はない。すなわち、用途により幾つかの突起部42を集合体として使用する場合には、ここでは切断せずに連結部43を残しておいてよい。この連結部43は突起部42を導通させる接続線となる。
次に、図4Aの(c)に示すように、突起部42が存在する面に絶縁材Gを付与し、図4Aの(b)の工程で切断した連結部43が完全に埋まるようにする。さらに、突起部42が露出する高さがそれぞれの用途に適合するようにするため、ここで付与される絶縁材Gの厚さを調整する。
ここで用いる絶縁材Gの材質は、後続の工程で上面側に付与するものと同じとすることが、両面での機械的性質の相違が生じないことから、反りや剥がれ等の問題が軽減されるため好ましい。その場合、上面側の絶縁材Gは生体に直接接触する可能性があるので、結果的に絶縁材Gは生体適合性の材質が使われる。また、絶縁材Gとして、水分を吸収して絶縁性が低下する材質も適当ではない。これらの条件から、絶縁材Gは、材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、または、ポリエチレンテレフタラートや、アクリル樹脂やポリアミド樹脂等の高弾性率熱可塑性樹脂、及び、エポキシ樹脂等の熱硬化性ポリマー等を使用してよい。なお、上面側の絶縁材Gと下面側の絶縁材Gとを異なる材質のものとしてもよい。特に下面側の絶縁材Gは、生体に直接接触することはないので、廉価な樹脂を選択してもよい。
次に、図4Aの(d)に示すように、枠部Kaを除去してマイクロニードル20を形成する。除去の仕方は、ダイシング,ルータ,レーザ,金型を用いた打ち抜き等、特に指定されない。
次に、図4Bの(a)に示すように、接続用基板50の上面側にマイクロニードル20を位置決めし、用意された接続用基板50の電極61に導電性ペースト62を供与する。ここでは、導電性ペースト62として、炭素ペーストを半球状となるように搭載した図となっている。このほか、簡便な方法としては異方性導電フィルムを用いる方法がある。また、電極表面にはんだ濡れ性を付与した場合は、はんだペーストかはんだボールを電極61上に付与してリフローすることではんだからなるバンプを形成できる。このようにして、導電性ペースト62を形成した後、マイクロニードル20側の電極44と接続用基板50側の電極61同士を位置合わせして、接合の準備をする。
次に、図4Bの(b)に示すように、電極44と電極61同士を、導電性ペースト62を介して接続する。両者の電極44と電極61同士を電気的接続ができるように、導電性ペースト62の特性に合わせた既存の方法で接続を行う。例えば、炭素等の導電性ペーストの場合は、圧着して溶媒が揮発し、バインダーが硬化するまで、ペーストにより設定された温度で保持する。はんだの場合は、リフロー炉に通して、はんだを溶融して電極間を接合する。異方性導電フィルムの場合は、電極44と電極61が存在する領域全体に付与して熱圧着を行う。
次に、図4Bの(c)に示すように、接合されたマイクロニードル20と接続用基板50の間のギャップにアンダーフィル材70を充填して接合部を補強し、外力による接合の欠損が生じるのを防止する。以上の工程を経ることで、マイクロニードルセンサ10が製造される。
次に、図5A〜図5Cにより、マイクロニードルセンサ10の製造方法の別の例について説明する。なお、これらの図において、図2,図3,図4A,図4Bと同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5Aの(a)に示すように、図2の(a)〜(f)の工程により、炭素連続膜Hを表面に形成させた状態のマイクロニードル20を形成する。次に、図5Aの(b)に示すように、マイクロニードル20の下面に絶縁材Gを付与し、電極44が露出された状態とする。
図5Bの(a)に示すように、接続用基板50を一般的な手法によって製造する。次に、図5Bの(b)に示すように、接続用基板50では、電極61に導電性ペースト62を付与する。
図5Cの(a)に示すように、マイクロニードル20と接続用基板50を位置あわせし、接合の準備をする。次に、図5Cの(b)に示すように、マイクロニードル20側の電極44と接続用基板50側の電極61同士を位置あわせして、導電性ペースト62を介して接合する。
図5Cの(c)に示すように、マイクロニードル20と接続用基板50の間のギャップにアンダーフィル材70を供給し、両者を固定する。次に、図5Cの(d)に示すように、マイクロニードル20の突起部42の間をつないでいた連結部43を切断する。接続用基板50が切断加工における支持体としての機能を有するため、加工のし易さ、及び精度を向上することができる。
図5Cの(e)に示すように、マイクロニードル20の上面側に絶縁材Gを付与し、連結部43が完全に埋まるようにする。次に、図5Cの(f)に示すように、枠部Kaを除去してマイクロニードル20と接続用基板50が一体化されたマイクロニードルセンサ10が形成される。
このように構成されたマイクロニードルセンサ10によれば、生体組織や生体由来物質の表面に用いられ、この生体組織等に関するデータを電気的または電気化学的に得るために、材質の生体適合性、接触に対する脆さ、電気導電性、電気化学的な安定性、及び材料コスト・製造コストを考慮し、炭素を生体組織と接触する表面に用いつつ、信頼性を高めることができる。
マイクロニードルセンサ10においては、電極のグループ化を行うことで電気化学的方法による特別な情報取得(測定)を行うことができる。グループ化は、1つの突起部若しくは複数の突起部をまとめてグループとする。グループ化は、突起部42間の連結部43を切断する時に、連結の残し方で設定することができる。また、接続用基板の回路の設計における結合の仕方によっても設定することができる。
グループ化を行うことで、例えば、複数の異なるバイオマーカ値を得ることができる。また、同種の測定であっても測定の条件を複数の異なる水準において行うことで、測定値の確度を向上させることができる。
この他、隣接するグループを対として、その間での電極反応を調べることができる。グループを3以上とすることで、多数の対によって調べることが可能となり、微小領域の生体データを正確に得ることが容易となる。
そして、2以上のグループ間で電圧を印加するか又は電流を流し、その電圧又は電流に対応した電流又は電位を測定する。電流を測定する場合、この測定を連続的に行えば、電流を時間で積分することにより、電気量を得ることもできる。
また、グループ化された電極に加え、参照電極を導入した場合には、測定電極として用いる一方のグループの電極と参照電極との間の電位差を測定することができる。さらに、2以上のグループにおける電極を、測定電極と対極して使用し、それに加えて参照電極を導入した場合には、参照電極と測定電極との間の電位差を一定に保ち、測定電極と対極間を流れる電流を測定することができる。或いは、測定電極と対極間に一定の電流を流し、参照電極と測定電極との間の電位差を測定する。このようにして得られた測定値から、液体試料における濃度等のバイオマーカとなる数値を求めることができる。
上述したマイクロニードルセンサ10においては、各図において、マイクロニードル20と接続用基板50とは、同等のサイズで示されているが、必ずしも同等のサイズである必要はない。接続用基板50を大きいサイズとし、マイクロニードル20と接合されていない部分には、他の部品を実装して機能を拡大させて使用するようにしてもよい。部品としては、コンデンサやインダクタ等の受動部品,能動部品である半導体チップ、及びそれらをモジュール化したパッケージ等が挙げられる。この場合、この接続用基板50上である程度の機能を集積化させることができる。あるいは、接続用基板50の周辺に外部接合用端子のみを設け、別の外部基板と連結するためのケーブルを外部接合用端子に接合するようにしてもよい。この場合は、接続用基板50は、中継基板としての用途に限定されるが、例えば柔軟性を要する用途の場合には、機能素子を外部基板に集積させて機能素子に連結させるようにしてもよい。
マイクロニードルセンサ10においては、生体センシング測定の感度向上のために、炭素連続層の表面を修飾してもよい。修飾の物質や仕方は用途により、検出する物質や濃度,検出時間等により設定する。例えば、血糖の分析を行う場合、炭素連続層の表面に、グルコースオキシターゼやオスミウム化合物を固定化してもよい。
マイクロニードルセンサ10は、皮膚,粘膜等、体外から直接接触しうる部分に貼付し、用意された複数の電極間に微小電流を流してその応答を得る、いわゆるバイオインピーダンスとしても利用することができる。その際、複数組の電極に対して、電流の大きさや周波数,波形等の因子を変えて測定することで、1回の測定によってより高精度で、より多くの情報を得ることができる。
また、マイクロニードルセンサ10は、必ずしも人体に適用するだけでなく、人体で生じた生体由来の物質、及び植物に対しても適用することができる。このような物質に対しても、マイクロニードル形状であるため尖入できるので、表層より内部のデータを、比較的接触面積を増やして、さらに部位を固定した上で測定できるという利点がある。その場合の、電気化学的測定、バイオインピーダンス測定のやり方は人体に適用する場合と同様である。
上述した製造工程において、マイクロニードル20及び接続用基板50は1枚ずつ製造しているが、複数のマイクロニードル20を一枚の基板内に割り付け、さらに接続用基板50を一枚の基板内に割り付け、これらを一度に処理し、最後に切り離すようにしてもよい。
[実施例]
以下に、マイクロニードルセンサ10の製造方法及びこれを用いた測定の具体例を記載する。厚さ0.5mm,サイズ135mm×135mmのステンレス(SUS304)板を金属基材Kとし、それを図2,図3,図4A,図4Bの工程に従って加工した。金属基材Kの両面のパターンの位置あわせのため、金属基材Kには予め枠部Kaに当たる位置に100μm径の穴(不図示)をレーザで開けた。
金属基材Kの上面に、ネガ型感光性ドライフィルムレジストを塗布した。パターンは、径200μm、ピッチ800μm、12個×12個のドットパターンを幅2mmの枠部Kaが取り囲む形状のものとした。一つの枠部Ka内のサイズ(突起部42の群P)は11mm×11mmであった。突起部42の連結部43の幅は0.1mmとした。このパターンを10×10個割付したフォトマスクを介して、レジスト上に露光し、現像した。露光時には、位置あわせ用の穴を用いてアライメントを行った。
金属基材Kの下面は、後工程でエッチング液が接触しないよう、全面を耐酸性フィルムで覆った。これを塩化第2鉄エッチング液を用いて、300μm相当分化学エッチングした。この時、化学エッチングは等方的に進行するため、ドットパターンのレジストの下部は上方ほど細くなり、針状に近い形状の突起部42が形成される。
この後、レジストを剥離して、さらに、突起部42全体に数10μm分の化学エッチングを追加することで、図2の(a)及び図3の(a)に示すように、突起部42の先端を尖らせた。
図2の(b)及び図3の(b)に示すように、金属基材Kの上面全体に、非感光性、アルカリ可溶性のレジストRを被覆させた。これは、後工程で突起部42を保護するためであるため、突起部42の先端も完全に覆われるよう、厚さは400μmとなるように複数回重ね塗りを行った。そして、下面の耐酸性フィルムを剥離した。
図2の(c)及び図3の(c)に示すように、金属基材Kの下面に感光性レジストDとして、感光性ドライフィルムレジストをコーティングし、フォトマスクを介してパターン露光し、現像した。下面では、300μm径のドットパターンを形成した。フォトマスクの位置あわせのため、予め枠部に開けておいた穴を用いてアライメントを行った。
図2の(d)及び図3の(d)に示すように、金属基材Kの下面に対して、塩化第2鉄エッチング液を用いて、レジストDで覆われた部分以外は完全に除去されるように化学エッチングを行った。
図2の(e)及び図3の(e)に示すように、さらに、上面を被覆したレジストRと、下面に残った感光性レジストDを、希水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して完全に溶解した。これにより、突起部42とそれらの連結部43、及び枠部Kaからなる金属加工物が作製された。
次に、この加工された金属基体Kの全面にめっき法により、厚さ3μmの炭素連続膜Hを被覆した。具体的には、炭素連続膜Hは、カルシウムカーバイドを含む溶融塩(LiCl−KCl−CaCl:500℃)に加工された金属基材Kを浸漬させ、アノード分極することによって形成した。
次の工程については、図4Aを参照して説明する。図4Aの(a)に示すように、マイクロニードル20の下面に対し、上面側から厚さの中間程度の連結部43が隠れない程度の厚さまで、絶縁材Gとしてポリエチレンテレフタレート樹脂を付与し硬化させた。この時、下面は支持板上に載せて、電極44となる部分が支持板上に接触することにより、その部分に樹脂が回りこみにくくなるようにした。
次に、図4Aの(b)に示すように、突起部42の連結部43をルータにより切断した。切断幅は0.3mm,切断部の最大深さは、0.35mmとし、必要な連結部43を残してその他の突起部42が独立となるようにした。図4Aの(a)及び(b)の工程は、同じ支持板上で連続的に行った。
次に、図4Aの(c)に示すように、上面側からポリエチレンテレフタレートのワニスをディスペンサで供給し、静置させた。導入量は、突起部の樹脂部上の高さが0.15〜0.25mmとなるようにした。その後、絶縁材Gを硬化させた。絶縁材Gはマイクロニードルベース30となる。そして、図4Aの(d)に示すように、枠部Kaからルータで切断して、マイクロニードル20を得た。
図4Bの(a)に示すように、別途作製された接続用基板50の電極61上に、微小ニードル型ディスペンサを用いて、導電性ペースト62として炭素ペーストを投与した。次に、図4Bの(b)に示すように、マイクロニードル20との位置あわせを行って、圧力をかけてそれぞれの電極44及び電極61を導電性ペースト62を介して接合し、そのままの形で加熱して導電性ペースト62を硬化させた。次に、図4Bの(c)に示すように、マイクロニードル20と接続用基板50の間のギャップにアンダーフィル材70を端部から供給して、それを加熱、硬化させることで、両者を完全に接合させた。このようにして、マイクロニードルセンサ10を完成させた。
接続用基板50内に形成される回路は、突起部42の隣り合ったもの同士がそれぞれ別の極性となって、一対の外部端子に接続されるように配線されている。これにより、一般的に血糖濃度等の測定に使われている微小の櫛歯電極と同様の機能を持たせることが可能である。配線の仕方は、必ずしもこのような隣り合った突起部を別の極性にするものに限定されることはなく、用途に合わせて任意に設計できる。
作製したマイクロニードルセンサ10を用いて、血糖濃度測定を行った。マイクロニードル1の突起部を有する面上にグルコースオキシターゼとフェリシアン化カリウムからなる反応試薬を投与した。そこに、表面の突起全体部が浸かる程度の血液を滴下した。外部接続用端子には、定電圧を印加して応答電流を測定できるように測定機器が接続されている。血液の滴下後、30秒後に0.5Vの電圧を印加し、電流を測定した。事前に、血液でなく濃度の異なる数種のグルコース溶液で同様の測定を行い、グルコース濃度と電流値の直線性は求められており、この関係より血液中のグルコース濃度を測定することが可能であった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
10…マイクロニードルセンサ,20…マイクロニードル,30…マイクロニードルベース(絶縁体),40…突起体,41…ベース部,42…突起部,43…連結部(接続線),44…電極,50…接続用基板,60…絶縁基板,61…電極(接続用電極),62…導電性ペースト,63…ビア穴,64…配線パターン,65…端子。

Claims (8)

  1. 対象物に密着する第1面及びその裏面である第2面を有する平板状の絶縁体と、
    この絶縁体に設けられ、先端側の突起部が当該絶縁体の前記第1面から露出し、導電性を有する複数の突起体と、
    前記突起部に被覆された厚さ1μm以上の炭素の連続膜を備えているマイクロニードル。
  2. 複数の前記突起部のうち、いずれかの突起部を導通する接続線が設けられている請求項1に記載のマイクロニードル。
  3. 前記複数の突起体は、前記絶縁体の前記第2面から露出する電極を有している請求項1に記載のマイクロニードル。
  4. 平板状の金属基体の第1面に先端側に突起部を有する複数の突起体を形成する突起体形成工程と、
    複数の前記突起部を取り囲む位置に枠部を設けると共に、前記枠部と前記複数の突起部とを連結する連結部を前記突起体の基端側に設け、前記枠部によって前記複数の突起体を支持する支持部形成工程と、
    前記第1面を前記複数の突起部が隠れるように絶縁材で被覆する絶縁材被覆工程と、
    前記第1面の裏側の第2面に所定パターンでレジストを形成するレジスト被覆工程と、
    前記第2面側より前記レジストが形成されていない部分の前記金属基体を除去する金属基体除去工程と、
    前記絶縁材及び前記レジストを除去するレジスト除去工程と、
    前記突起体に1μm以上の厚さの炭素連続膜を被覆する被覆工程と、
    前記第2面の面上に前記突起体の電極が露出するように絶縁材を付与する絶縁材付与工程と、
    前記第1面側から連結部を切断して、前記突起部間を分離する切断工程と、
    前記第1面側から絶縁材を供給し、前記連結部を被覆すると共に、前記複数の突起部の先端を露出させる絶縁材供給工程と、
    前記金属基体の前記枠部を除去する除去工程を備えているマイクロニードル製造方法。
  5. 測定対象物に密着する第1面及びこの第1面の裏側の第2面を有する平板状の絶縁体と、この絶縁体に設けられ、先端側の突起部が当該絶縁体の前記第1面から露出し、かつ、基端部が前記第2面に露出すると共に、厚さ1μm以上の炭素の連続膜が被覆された複数の突起体とを有するマイクロニードルと、
    このマイクロニードルの前記絶縁体の第2面側に積層配置され、電極を介して電気的導通がなされるよう接合された接続用基板を備えているマイクロニードルセンサ。
  6. 平板状の金属基体の第1面に先端側に突起部が設けられた複数の突起体を形成する突起体形成工程と、
    複数の前記突起部を取り囲む位置に枠部を設けると共に、前記枠部と前記複数の突起部とを連結する連結部を前記突起体の基端側に設け、前記枠部によって前記複数の突起体を支持する支持部形成工程と、
    前記第1面を前記複数の突起部が隠れるように絶縁材で被覆する絶縁材被覆工程と、
    前記第1面の裏側の第2面に所定パターンでレジストを形成するレジスト被覆工程と、
    前記第2面側より前記レジストが形成されていない部分の前記金属基体を除去する金属基体除去工程と、
    前記絶縁材及び前記レジストを除去するレジスト除去工程と、
    前記突起体に1μm以上の厚さの炭素連続膜を被覆する被覆工程と、
    前記第2面の面上に前記突起体の電極が露出するように絶縁材を付与する絶縁材付与工程と、
    前記第1面側から連結部を切断して、前記突起部間を分離する切断工程と、
    前記第1面側から絶縁材を供給し、前記連結部を被覆すると共に、前記複数の突起部の先端を露出させる絶縁材供給工程と、
    前記金属基体の前記枠部を除去してマイクロニードルを形成する除去工程と、
    前記電極に、接続用基板の接続用電極を接続する接合工程とを備えているマイクロニードルセンサ製造方法。
  7. 前記マイクロニードルと前記接続用基板との間にアンダーフィル材を充填する充填工程とを備えている請求項6に記載のマイクロニードルセンサ製造方法。
  8. 平板状の金属基体の第1面に先端側に突起部が設けられた複数の突起体を形成する突起体形成工程と、
    複数の前記突起部を取り囲む位置に枠部を設けると共に、前記枠部と前記複数の突起部とを連結する連結部を前記突起体の基端側に設け、前記枠部によって前記複数の突起体を支持する支持部形成工程と、
    前記第1面を前記複数の突起部が隠れるように絶縁材で被覆する絶縁材被覆工程と、
    前記第1面の裏側の第2面に所定パターンでレジストを形成するレジスト被覆工程と、
    前記第2面側より前記レジストが形成されていない部分の前記金属基体を除去する金属基体除去工程と、
    前記絶縁材及び前記レジストを除去するレジスト除去工程と、
    前記突起体に1μm以上の厚さの炭素連続膜を被覆する被覆工程と、
    前記第2面の面上に前記突起体の電極が露出するように絶縁材を付与する絶縁材付与工程と、
    前記第1面側から連結部を切断して、前記突起部間を分離する切断工程と、
    前記第1面側から絶縁材を供給し、前記連結部を被覆すると共に、前記複数の突起部の先端を露出させてマイクロニードルを形成する絶縁材供給工程と、
    前記電極に、接続用基板の接続用電極を接続する接合工程と、
    前記金属基体の前記枠部を除去する除去工程を備えているマイクロニードルセンサ製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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