JP2018174869A - 発酵アルコール飲料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発酵度が高くアルコール濃度が高いにもかかわらず、アルコール刺激が抑えられた発酵アルコール飲料及びその製造方法を提供する。【解決手段】オリーブ果実抽出物を含有する、発酵アルコール飲料、オリーブ果実抽出物を、総ポリフェノール含有量として0.3〜300ppm含有する、前記発酵アルコール飲料、オリーブ果実抽出物を原料とする、発酵アルコール飲料の製造方法、及び発酵原料と水とを含む混合物を糖化処理して発酵原料液を調製する仕込工程と、発酵原料液に酵母を接種して発酵させる発酵工程と、を有し、前記混合物、前記発酵原料液、又は前記発酵工程後の発酵液に、オリーブ果実抽出物を混合させる、前記発酵アルコール飲料の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、発酵度が高くアルコール濃度が高いにもかかわらず、アルコール刺激が抑えられた発酵アルコール飲料及びその製造方法に関する。
近年、アルコール飲料では、消費者の嗜好の多様化にともない、多種多様の商品が上市されており、例えば、よりアルコール濃度の高いアルコール飲料も上市されている。しかし、アルコール濃度が高くなると、アルコール刺激が強くなり、止渇性や飲みやすさが低くなってしまう。特に、発酵アルコール飲料の場合には、発酵度を高めることによってアルコール濃度を高められるが、発酵においては、エタノール以外にも様々な香気成分が酵母により産生される。これらの発酵生成物もアルコール感を高めるため、発酵度の高い発酵アルコール飲料は、エタノール自身の刺激感と発酵生成物によるアルコール感が相まって非常に強いアルコール刺激を有し、止渇性や飲みやすさに劣るという問題がある。
アルコール飲料のアルコール自身に起因する刺激感を抑制する方法が幾つか報告されている。アルコール飲料に添加してアルコールの刺激感を抑制する方法としては、例えば、ウオッカや原料用アルコールに各種成分を調合して得られるアルコール飲料に、ダバナオイルを添加したり(特許文献1参照。)、甘味を呈さない量のソーマチンを添加したり(特許文献2参照。)、モルトエキスを添加することによって(特許文献3参照。)、アルコール刺激を抑制する方法が報告されている。
一方で、天然物の抽出物の中には様々な成分が含まれており、飲料に添加することによって、香味の改善や劣化防止の効果を有するものがある。例えば、シトラスフレーバーを含む飲料にオリーブの果実抽出物を配合することによって、シトラスフレーバー固有の香気の安定性を向上し、劣化臭の生成を抑制できることが報告されている(特許文献4参照。)。
特開2010−268758号公報 特開2014−18162号公報 特開2014−73098号公報 特開2016−189768号公報
Li et.al.,Journal of the American Society of Brewing Chemists,2008,vol.66(4),p.245-249.
本発明は、発酵度が高くアルコール濃度が高い場合であっても、アルコール刺激が抑えられた発酵アルコール飲料及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、酵母による発酵工程を経て製造される発酵アルコール飲料に、オリーブ果実抽出物を配合することにより、アルコール刺激が抑えられ、後キレが良好になることを見出し、本発明を完成させた。
本発明に係る発酵アルコール飲料、及び発酵アルコール飲料の製造方法は、下記[1]〜[10]である。
[1] オリーブ果実抽出物を含有する、発酵アルコール飲料。
[2] オリーブ果実抽出物を、総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量含有する、前記[1]の発酵アルコール飲料。
[3] オレウロペインの含有量が1〜1500ppbであり、ヒドロキシチロソールの含有量が0.018〜18ppmであり、チロソールとエレノール酸の総含有量が0.006〜6ppmである、前記[1]又は[2]の発酵アルコール飲料。
[4] エタノール含有量が3容量%以上である、前記[1]〜[3]のいずれかの発酵アルコール飲料。
[5] ビール様発泡性飲料である、前記[1]〜[4]のいずれかの発酵アルコール飲料。
[6] オリーブ果実抽出物を原料とする、発酵アルコール飲料の製造方法。
[7] 発酵原料と水とを含む混合物を糖化処理して発酵原料液を調製する仕込工程と、
発酵原料液に酵母を接種して発酵させる発酵工程と、
を有し、
前記混合物、前記発酵原料液、又は前記発酵工程後の発酵液に、オリーブ果実抽出物を混合させる、前記[6]の発酵アルコール飲料の製造方法。
[8] 前記発酵工程後の発酵液に、総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量のオリーブ果実抽出物を混合させる、前記[7]の発酵アルコール飲料の製造方法。
[9] 飲料中のオレウロペインの含有量が1〜1500ppb、ヒドロキシチロソールの含有量が0.018〜18ppm、チロソールとエレノール酸の含有量の総和が0.006〜6ppmとなるように、オリーブ果実抽出物を混合する量を調整する、前記[6]〜[8]のいずれかの発酵アルコール飲料の製造方法。
[10] 前記発酵原料が、麦芽を含有し、
前記発酵原料に占める麦芽の割合が50%以下である、前記[7]〜[9]のいずれかの発酵アルコール飲料の製造方法。
本発明により、発酵度が高くアルコール濃度が高い場合であっても、アルコール刺激が抑えられており、後キレのよい発酵アルコール飲料を提供できる。
本発明及び本願明細書において、「発酵アルコール飲料」とは、酵母による発酵工程を経て製造される、アルコールを含有する飲料を意味する。発酵アルコール飲料としては、例えば、ビール様発泡性飲料、ワイン、シードル、日本酒、又はこれらにその他の各種成分を混合したカクテル類が挙げられる。当該各種成分としては、アルコール含有蒸留液であってもよい。アルコール含有蒸留液とは、蒸留操作により得られたアルコールを含有する溶液であり、例えば、原料用アルコール(エタノール)であってもよく、スピリッツ、ウィスキー、ブランデー、ウオッカ、ラム、テキーラ、ジン、焼酎等の蒸留酒等を用いることができる。
本発明及び本願明細書において、「ビール様発泡性飲料」とは、麦芽の使用の有無に関わらず、ビールと同等の又はそれと似た風味・味覚及びテクスチャーを有し、ビールらしさ(香味上ビールを想起させる呈味)を有する発泡性飲料を意味する。ビール様発泡性飲料としては、具体的には、ビール、麦芽を原料とする発泡酒、麦芽を使用しない発泡性アルコール飲料等が挙げられる。その他、麦芽を原料とし、発酵工程を経て製造された飲料を、アルコール含有蒸留液と混和して得られたリキュール類であってもよい。
本発明に係る発酵ビール様発泡性飲料のエタノール濃度は限定されず、一般的にアルコール飲料と判断される0.5容量%以上であればよい。アルコール刺激は飲料のエタノール濃度依存的に強くなるため、本発明の効果がより顕著に表れることから、本発明に係る発酵ビール様発泡性飲料としては、いわゆるローアルコール飲料よりも、比較的アルコール濃度が高い飲料が好ましい。本発明に係る発酵ビール様発泡性飲料のエタノール濃度としては、3.0容量%以上が好ましく、5.0容量%以上がより好ましく、5.0〜20容量%がさらに好ましい。エタノール濃度が20容量%を超えると、ビールらしい味のバランスが崩れてしまうおそれがある。
発酵アルコール飲料には、酵母による発酵によって生成された様々な発酵生成物が含まれている。発酵生成物のうち、特にイソアミルアルコール、β−フェネチルアルコールなどの高級アルコール類は、各飲料の重要な呈味成分であることに加えて、アルコール感の原因となる。原料用アルコールにフレーバー等を混合した非発酵アルコール飲料のアルコール刺激はエタノール自身の刺激感のみに起因するのに対して、発酵アルコール飲料のアルコール刺激は、エタノール自身の刺激感に発酵生成物によるアルコール感、特に高級アルコール類の香気に起因するアルコール感が加わることで、より強いアルコール刺激が感じられる。エタノール濃度の高い発酵アルコール飲料を製造するために、発酵度を高くした場合には、発酵生成物の含有量、特に高級アルコール類などの香気成分の含有量も高くなり、アルコール刺激が非常に強く、味のバランスが悪化し、止渇性や飲みやすさなどの嗜好性が低くなる。
本発明に係る発酵アルコール飲料は、オリーブ果実抽出物を含有することを特徴とする。本発明に係る発酵アルコール飲料ではオリーブ果実抽出物を含有することにより、アルコール刺激、特にエタノール自身の刺激と高級アルコール類等の発酵生成物に起因するアルコール感が併存して得られるアルコール刺激が抑えられる。本発明に係る発酵アルコール飲料は、アルコール刺激が抑制されることに加えて、後キレも良好になり、止渇性や飲みやすさにも優れている。
本発明及び本願明細書において、「アルコール刺激」とは、「アルコールに起因する口腔から喉にかけて感じられる刺激感」を意味する。アルコール刺激は、エタノールに加えて、高級アルコール類等の発酵生成物由来の香気成分が存在することでより増強される。
本発明及び本願明細書において、「後キレ」とは、「風味(味、香り)に落差があって、かつ突出した風味が残らないこと」を意味する。「後キレが良い」とは、味に落差があり、飲んだ後に味感が残らないことを意味し、「後キレが悪い」とは、飲んだ後に口腔内に味が長く残ることを意味する。
本発明において用いられるオリーブ果実抽出物は、オリーブ(Olea europaea)の果実(以下、「抽出原料」ということがある。)から抽出された可溶性成分である。オリーブの品種としては、例えばミッション(Mission)、マンザニロ(Manzanillo)、ネバディロ・ブランコ(Nevadilo Blanco)、ピクアル(Picual)、オヒブランカ(Hojiblanca)、アーベキーナ(Arbequina)、セビラーノ(Sevillano)、コレッジョッラ(Correggiola)、ブラックイタリアン(Black Italian)、ヘレナ(Helena)、ロシオーラ(Rosciola)、ヨーロピアーナ(Europaena)、ワン・セブン・セブン(One seven seven)、ペンドリノ(Pendolino)、タジャスカ(Taggiasca)、ホワイト(White)、マウリィーノ(Maurino)、カラマタ(Kalamata)、ティニーオイル カラマタ(Tiny Oil Kalamata)、オリンピア(Olympia)、パラゴン(Paragon)、ワシントン(Washington)、アメリカン(American)、サウスオーストラリア ベルダル(SA. Verdale)、オークラン(Aucklan)、クライスト(Crist)、ラキーノ(Rakino)、アザパ(Azapa)、バルネア(Barnea)、バロウニ(Barouni)、アレクッツォ(Arecuzzo)、コルニカブラ(Cornicabra)、マンザニリャ(Manzanilla)、ゴルダル(Gordal)、フラントイオ(Frantoio)、モロイオロ(Moraiolo)、レッチーノ(Leccino)、コラティーナ(Coratina)、アスコラーナ・テレナ(Ascolana Terena)等を用いることができる。
本発明において用いられるオリーブ果実抽出物の抽出原料としては、オリーブの木から採取されたオリーブの果実そのものであってもよく、種子除去後の果実をその後さらに乾燥させたものであってもよく、種子除去後の果実を圧搾して得られた搾り汁又はそれを乾燥させたものであってもよい。乾燥方法は、生薬や飲食品の原料となる植物を乾燥する際に一般的に用いられる方法であれば特に限定されるものではなく、天日干しや陰干しであってもよく、乾燥機を用いてもよい。抽出原料は、抽出前に予め細断又は破砕しておくことが好ましく、粉末状にしたものであってもよい。その他、抽出原料は、抽出前に、脱脂等の前処理を行ってもよい。
抽出原料からの抽出方法は特に限定されないが、例えば抽出溶媒を用いる溶媒抽出法が挙げられる。溶媒抽出法に用いる抽出溶媒としては、水若しくは親水性溶媒又はこれらの混合物を挙げることができる。溶媒抽出法において、抽出溶媒に用いる水は特に限定されるものではないが、例えば水道水、蒸留水、純水、イオン交換水等を挙げることができる。溶媒抽出法において、抽出溶媒に用いる親水性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコール;テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、酢酸等を挙げることができる。本発明において用いられるオリーブ果実抽出物としては、水、低級アルコール、多価アルコール、又はこれらの混合物を抽出溶媒として抽出されたものであることが好ましい。特に、本発明において用いられるオリーブ果実抽出物としては、水とエタノールとの混合溶媒(含水エタノール)を抽出溶媒として抽出されたものであることがより好ましい。
溶媒抽出法により抽出する場合には、抽出原料に抽出溶媒を加えて、浸漬法又は加熱還流法により抽出原料中の可溶性成分を抽出溶媒へ溶出させた後、濾過等の固液分離により不溶物を除去することによって、抽出物を得ることができる。抽出温度や抽出時間、抽出時の圧力等の抽出条件は、抽出原料の状態(果実のままか、果実の破砕物又は細断物か、破砕物等の場合にはその大きさの程度)や抽出溶媒の種類、抽出原料と溶媒の量比、抽出方法等を考慮して、適宜決定することができる。また、必要に応じて攪拌しながら抽出させてもよい。
その他、オリーブ果実抽出物は、超臨界抽出法によっても得ることができる。超臨界抽出法は、31℃、7.4MPa以上の超臨界状態の二酸化炭素流体を用いて抽出する抽出法であり、低温で効率的に有効成分を抽出することができる。
得られたオリーブ果実抽出物は、必要に応じて希釈・濃縮してもよく、乾燥粉末にしてもよい。なお、抽出液の濃縮や乾燥は、常法により行うことができる。例えば、減圧濃縮機を用いたり、加熱して溶媒を除去することにより、抽出物を濃縮することができる。また、真空乾燥や凍結乾燥により、乾燥粉末化することができる。
その他、温熱効果等の本発明の効果を損なわない限り、得られたオリーブ果実抽出物に対して、活性炭等の吸着剤を用いた吸着剤処理等の粗精製処理や、高圧加温処理や微細孔フィルターを用いた濾過処理等の滅菌処理を行ってもよい。
その他、本発明においては、市販されているオリーブ果実抽出物を用いてもよい。市販されているオリーブ果実抽出物としては、サンブライト株式会社製「Olivex(登録商標)HT6」やINDENA社製「OLEASELECT(登録商標)」等を用いることができる。
本発明に係る発酵アルコール飲料のオリーブ果実抽出物の含有量は、アルコール刺激抑制効果が得られる量であれば特に限定されるものではなく、発酵アルコール飲料のエタノール濃度、発酵生成物の含有量等を考慮して適宜決定することができる。
オリーブ果実抽出物に含まれている成分の組成は、オリーブの品種、果実からの抽出方法等により影響を受けるが、一般的にオリーブ果実抽出物には、ポリフェノールが比較的多く含まれている。そこで、飲料に含有させるオリーブ果実抽出物の量は、総ポリフェノール含有量を指標として決定することができる。例えば、本発明に係る発酵アルコール飲料は、オリーブ果実抽出物を、(オリーブ果実に由来する)総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量含有することが好ましく、当該総ポリフェノールの含有量が0.5〜100ppmとなる量含有することがより好ましく、当該総ポリフェノールの含有量が1〜30ppmとなる量含有することがさらに好ましい。
オリーブ果実抽出物に含まれている特徴的な成分として、オレウロペインが挙げられる。オレウロペインは、チロソールとエレノール酸のエステルであり、水存在下ではヒドロキシチロソールとエレノール酸に加水分解されやすい。つまり、オリーブ果実抽出物を含有する飲料は、オリーブ果実抽出物に由来するオレウロペインやその分解物であるヒドロキシチロソールやエレノール酸を含有する。このため、飲料中のオレウロペイン含有量、ヒドロキシチロソールの含有量、チロソールとエレノール酸の総含有量(チロソールの含有量とエレノール酸の含有量の総和)は、当該飲料中のオリーブ果実抽出物の含有量の指標とすることができる。なお、オレウロペインとその代謝物であるヒドロキシチロソールは、いずれも強い抗酸化作用を有している。
本発明に係る発酵アルコール飲料は、オリーブ果実抽出物を含有するため、オレウロペイン、ヒドロキシチロソール、チロソール、及びエレノール酸を含有する。本発明に係る発酵アルコール飲料のオレウロペインの含有量としては、1〜1500ppbが好ましく、10〜500ppbがより好ましく、10〜150ppbがさらに好ましい。本発明に係る発酵アルコール飲料のヒドロキシチロソールの含有量としては、0.018〜18ppmが好ましく、0.18〜6ppmがより好ましく、0.18〜1.8ppmが好ましい。本発明に係る発酵アルコール飲料のチロソールとエレノール酸の総含有量としては、0.006〜6ppmが好ましく、0.06〜2ppmがより好ましく、0.06〜0.6ppmがさらに好ましい。
発酵アルコール飲料中のオレウロペイン、ヒドロキシチロソール、チロソール、及びエレノール酸の含有量は、逆相HPLC(高速液体クロマトグラフィー)分析により得られたクロマトグラフのピーク面積から求めることができる。ピーク面積からの定量方法は、面積百分率法によってもよく、濃度既知の標準品のピーク面積との比から求めてもよい。
オレウロペイン、ヒドロキシチロソール、チロソール、及びエレノール酸の逆相HPLCによる分析は、Liらの方法(非特許文献1参照。)や当該方法を適宜改変した条件で実施できる。逆相HPLC分析条件の一例を下記に示す。
<逆相HPLCの条件>
分離モジュール:モデル2695(ウォーターズ社製)
フォトダイオードアレイ検出器:モデル2996(ウォーターズ社製)
カラム:A250×4.6mm i.d.C18カラム(アトランティス、ウォーターズ社)
カラム温度:30℃
注入量:10μL
検出波長:210nm
移動相A:0.01%トリフルオロ酢酸水溶液
移動相B:アセトニトリル(100%)
グラジエント条件:0〜11分
開始から11分まで、移動相B濃度10%(移動相A:移動相B=9:1(容量比))を1.0mL/分で流す。→1分間で移動相B濃度を25容量%にまで上昇させた後、15分間、移動相B濃度25容量%で維持する。→1分間で移動相B濃度を100容量%にまで上昇させた後、3分間移動相B濃度100容量%で維持して、サンプル中の非極性化合物を溶出させる。
本発明に係る発酵アルコール飲料は、オリーブ果実抽出物を含有する、すなわち、オリーブ果実抽出物を原料とする以外は、一般的な発酵アルコール飲料と同様にして製造することができる。発酵アルコール飲料は、一般的に、発酵原料と水とを含む混合物を糖化処理して発酵原料液を調製する仕込工程と、発酵原料液に酵母を接種して発酵させる発酵工程と、を有し、必要に応じて得られた発酵液に各種成分を混合して製造される。オリーブ果実抽出物は、製造工程のいずれの時点で配合してもよい。例えば、仕込工程において、発酵原料と水とを含む混合物にオリーブ果実抽出物を混合した後、糖化処理を行ってもよく、仕込工程で得られた発酵原料液にオリーブ果実抽出物を混合した後、酵母を摂取させてもよく、酵母接種後の発酵原料液や発酵中の発酵液にオリーブ果実抽出物を混合させてもよく、発酵工程後の発酵液にオリーブ果実抽出物を混合させてもよい。本発明に係る発酵アルコール飲料の製造においては、オリーブ果実抽出物によるアルコール刺激抑制効果がより安定して得られることから、発酵後の発酵液にオリーブ果実抽出物を混合させることが好ましい。
発酵度が高い発酵液から調製される発酵アルコール飲料中には高級アルコール類等の発酵生成物も多く含まれているが、オリーブ果実抽出物は、エタノール自身の刺激と高級アルコール類等の発酵生成物に起因するアルコール感が併存して得られるアルコール刺激を効果的に抑制でき、さらに後キレを良好にする。このように、本発明の効果がより顕著に得られることから、本発明に係る発酵アルコール飲料の製造においては、発酵工程における発酵度は比較的高くする方が好ましい。
以下に、発酵アルコール飲料がビール様発泡性飲料である実施態様についてより詳細に説明する。発酵工程を経て製造される発酵ビール様発泡性飲料は、一般的には、仕込(発酵原料液調製)、発酵、貯酒、濾過の工程で製造することができる。
まず、仕込工程(発酵原料液調製工程)として、穀物原料及び糖質原料からなる群より選択される1種以上から発酵原料液を調製する。当該工程は、例えば、発酵原料と原料水とを含む混合物を調製する混合工程と、調製された混合物を加温し、澱粉質を糖化して糖液を調製する糖化工程と、得られた糖液を煮沸する煮沸工程と、により行うことができる。
具体的には、まず、穀物原料と糖質原料の少なくともいずれかと原料水とを含む混合物を調製して加温し、穀物原料等の澱粉質を糖化させて糖液を調製する。糖液の原料としては、穀物原料のみを用いてもよく、糖質原料のみを用いてもよく、両者を混合して用いてもよい。穀物原料としては、例えば、大麦や小麦、これらの麦芽等の麦類、米、トウモロコシ、大豆等の豆類、イモ類等が挙げられる。穀物原料は、穀物シロップ、穀物エキス等として用いることもできるが、粉砕処理して得られる穀物粉砕物として用いることが好ましい。穀物類の粉砕処理は、常法により行うことができる。穀物粉砕物としては、麦芽粉砕物、コーンスターチ、コーングリッツ等のように、粉砕処理の前後において通常なされる処理を施したものであってもよい。本発明においては、用いられる穀物粉砕物は、麦芽粉砕物であることが好ましい。麦芽粉砕物を用いることにより、ビールらしさがよりはっきりとした発酵ビール様発泡性飲料を製造することができる。麦芽粉砕物は、大麦、例えば二条大麦を、常法により発芽させ、これを乾燥後、所定の粒度に粉砕したものであればよい。また、本発明において用いられる穀物原料としては、1種類の穀物原料であってもよく、複数種類の穀物原料を混合したものであってもよい。例えば、主原料として麦芽粉砕物を、副原料として米やトウモロコシの粉砕物を用いてもよい。糖質原料としては、例えば、液糖等の糖類が挙げられる。
発酵度をより容易に高めることが可能なため、本発明に係る発酵アルコール飲料の製造においては、発酵原料に占める穀物原料の割合は、80質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましい。なかでも、発酵原料としては麦芽粉砕物のみを用い、麦芽比率(発酵原料に占める麦芽の割合(質量))が50質量%以下であるものが好ましく、25質量%未満であるものがより好ましい。
当該混合物には、穀物原料等と水以外の副原料を加えてもよい。当該副原料としては、例えば、ホップ、食物繊維、酵母エキス、果汁、苦味料、着色料、香草、香料等が挙げられる。また、必要に応じて、α−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ等の糖化酵素やプロテアーゼ等の酵素剤を添加することができる。これらの副原料と共に、オリーブ果実抽出物を添加してもよい。当該混合物に混合するオリーブ果実抽出物の量としては、製造される発酵ビール様発泡性飲料が含有する総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量が好ましい。
糖化処理は、穀物原料等由来の酵素や、別途添加した酵素を利用して行う。糖化処理時の温度や時間は、用いた穀物原料等の種類、発酵原料全体に占める穀物原料の割合、添加した酵素の種類や混合物の量、目的とする発酵ビール様発泡性飲料の品質等を考慮して、適宜調整される。例えば、糖化処理は、穀物原料等を含む混合物を35〜70℃で20〜90分間保持する等、常法により行うことができる。なお、糖化処理は、穀物原料のみに対して行い、糖化処理後に得られた糖液に糖質原料を添加してもよい。
糖化処理後に得られた糖液を煮沸することにより、煮汁(糖液の煮沸物)を調製することができる。糖液は、煮沸処理前に濾過し、得られた濾液を煮沸処理することが好ましい。また、この糖液の濾液に替わりに、麦芽エキスに温水を加えたものを用い、これを煮沸してもよい。煮沸方法及びその条件は、適宜決定することができる。
煮沸処理前又は煮沸処理中に、香草等を適宜添加することにより、所望の香味を有する発酵ビール様発泡性飲料を製造することができる。特にホップは、煮沸処理前又は煮沸処理中に添加することが好ましい。ホップの存在下で煮沸処理することにより、ホップの風味・香気成分を効率よく煮出することができる。ホップの添加量、添加態様(例えば数回に分けて添加するなど)及び煮沸条件は、適宜決定することができる。
仕込工程後、発酵工程前に、調製された煮汁から、沈殿により生じたタンパク質等の粕を除去することが好ましい。粕の除去は、いずれの固液分離処理で行ってもよいが、一般的には、ワールプールと呼ばれる槽を用いて沈殿物を除去する。この際の煮汁の温度は、15℃以上であればよく、一般的には50〜80℃程度で行われる。粕を除去した後の煮汁(濾液)は、プレートクーラー等により適切な発酵温度まで冷却する。この粕を除去した後の煮汁が、発酵原料液となる。
次いで、発酵工程として、冷却した発酵原料液に酵母を接種して、発酵を行う。冷却した発酵原料液は、そのまま発酵工程に供してもよく、所望のエキス濃度に調整した後に発酵工程に供してもよい。発酵に用いる酵母は特に限定されるものではなく、通常、酒類の製造に用いられる酵母の中から適宜選択して用いることができる。上面発酵酵母であってもよく、下面発酵酵母であってもよいが、大型醸造設備への適用が容易であることから、下面発酵酵母であることが好ましい。オリーブ果実抽出物は、酵母の接種前の冷却した発酵原料液に混合してもよく、酵母接種後の発酵原料液に混合してもよく、発酵開始後の発酵原料液に混合してもよい。発酵終了前に混合するオリーブ果実抽出物の量としては、製造される発酵ビール様発泡性飲料が含有する総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量が好ましい。
さらに、貯酒工程として、得られた発酵液を、貯酒タンク中で熟成させ、0℃程度の低温条件下で貯蔵し安定化させた後、濾過工程として、熟成後の発酵液を濾過することにより、酵母及び当該温度域で不溶なタンパク質等を除去して、目的の発酵ビール様発泡性飲料を得ることができる。当該濾過処理は、酵母を濾過除去可能な手法であればよく、例えば、珪藻土濾過、平均孔径が0.4〜0.5μm程度のフィルターによるフィルター濾過等が挙げられる。オリーブ果実抽出物は、貯酒タンク中で熟成中の発酵液に混合してもよく、熟成後の発酵液に混合してもよく、熟成後の発酵液を濾過した濾液に混合してもよい。発酵工程後の発酵液に混合させるオリーブ果実抽出物の量としては、発酵ビール様発泡性飲料の総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量が好ましい。
次に実施例及び参考例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例等に限定されるものではない。
<オリーブ果実抽出物>
以降の実施例等において使用したオリーブ果実抽出物は、総ポリフェノール含有量が30質量%、ヒドロキシチロソール含有量が、総ポリフェノール含有量の6質量%以上、チロソール含有量が1質量%以上のものを用いた。オレウロペインはチロソールとエレノール酸のエステルであることから、当該オリーブ果実抽出物のチロソールとエレノール酸の総含有量は、総ポリフェノール含有量の2質量%以上であるといえる。
[参考例1]
原料用アルコールに、ビールに比較的多く含まれているアルコール類であって、発酵において酵母により生産されるイソアミルアルコール、β−フェネチルアルコール、及びイソブタノールを配合した模擬ビール様発泡性飲料(基準液)を用いて、オリーブ果実抽出物のアルコール刺激に対する影響を調べた。なお、イソアミルアルコール及びβ−フェネチルアルコールは、ビールの特徴的な香気成分である。
具体的には、表1の組成となるように各種成分を脱イオン水で調整したものを基準液とした。基準液のイソアミルアルコール、β−フェネチルアルコール、及びイソブタノールの濃度は、一般的なビールの濃度である。
Figure 2018174869
この基準液に、オリーブ果実抽出物を終濃度が0、1、50、500、又は1000ppmとなるように添加したアルコール飲料について、アルコール刺激と後キレの良さについて、官能評価を行った。官能評価は、ビール類専門パネル7名により下記の5段階の評価基準で評価した。
<アルコール刺激の評価基準>
5:アルコール刺激は、基準液(エタノール濃度9容量%)よりも強い。
4:アルコール刺激は、基準液と同程度である。
3:アルコール刺激は、基準液をエタノール濃度7容量%となるように希釈した液と同程度である。
2:アルコール刺激は、基準液をエタノール濃度5容量%となるように希釈した液と同程度である。
1:アルコール刺激は、基準液をエタノール濃度3容量%となるように希釈した液と同程度である。
<後キレの良さの評価基準>
5:後キレは、基準液をエタノール濃度3容量%となるように希釈した液よりも良好である。
4:後キレは、基準液をエタノール濃度3容量%となるように希釈した液と同程度である。
3:後キレは、基準液をエタノール濃度5容量%となるように希釈した液と同程度である。
2:後キレは、基準液をエタノール濃度7容量%となるように希釈した液と同程度である。
1:後キレは、基準液(エタノール濃度9容量%)と同程度である。
各アルコール飲料の各パネル(パネル1〜パネル7)の評価結果と全パネルの評点の平均値を表2に示す。この結果、アルコール刺激は、基準液(エタノール濃度9容量%)に添加したオリーブ果実抽出物の量依存的に低下した。一方で、後キレの良さについては、オリーブ果実抽出物を添加したアルコール飲料はいずれも、基準液よりも後キレは改善されていた。より詳細には、オリーブ果実抽出物の添加量が1ppm〜50ppm(飲料の総ポリフェノールの含有量が0.3〜15ppmとなる量)のアルコール飲料では、添加したオリーブ果実抽出物の量依存的に後キレは改善されたが、オリーブ果実抽出物の添加量が500ppm〜1000ppm(飲料の総ポリフェノールの含有量が150〜300ppmとなる量)のアルコール飲料では、オリーブ果実抽出物の添加量が多くなるほど後キレが低下する傾向が観察された。
Figure 2018174869
[実施例1]
発酵ビール様発泡性飲料に対してオリーブ果実抽出物を混合し、オリーブ果実抽出物のアルコール刺激に対する影響を調べた。
23kgの麦芽を糖化させた後に濾過を行い、得られた濾液に30kgのショ糖液糖(ショ糖含量67質量%)及びホップを添加した混合物を煮沸した。煮沸後の混合物を原麦汁エキスが15質量%となるように加水調整した後に冷却し、200Lの麦汁(発酵原料液)を得た。当該麦汁に相当量の酵母を添加して発酵させた。得られた発酵液を水で希釈して、炭酸ガス圧を調整し、最終的には、エタノール濃度が9容量%、炭酸ガス圧0.23MPaの発酵ビール様発泡性飲料を得た。
得られた発酵ビール様発泡性飲料に、オリーブ果実抽出物を終濃度が0、1、50、500、又は1000ppmとなるように添加した発酵ビール様発泡性飲料について、アルコール刺激と後キレの良さについて、参考例1と同様にして官能評価を行った。評価結果を表3に示す。
Figure 2018174869
各発酵ビール様発泡性飲料の各パネル(パネル1〜パネル7)の評価結果と全パネルの評点の平均値を表3に示す。この結果、アルコール刺激は、オリーブ果実抽出物を添加した発酵ビール様発泡性飲料はいずれも、オリーブ果実抽出物無添加の発酵ビール様発泡性飲料よりも、アルコール刺激が抑制されていた。特に、オリーブ果実抽出物の添加量が50ppmの発酵ビール様発泡性飲料では、非常に強いアルコール刺激抑制効果が得られた。一方で、後キレの良さについては、オリーブ果実抽出物の添加量が1〜500ppmの発酵ビール様発泡性飲料では、オリーブ果実抽出物無添加の発酵ビール様発泡性飲料よりも、後キレが良好であったが、オリーブ果実抽出物の添加量が1000ppmの発酵ビール様発泡性飲料では、オリーブ果実抽出物無添加のものよりも後キレが悪化していた。これらの結果から、オリーブ果実抽出物の添加量を1〜500ppm(飲料の総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量)とすることにより、エタノール濃度が9容量%と高い発酵ビール様発泡性飲料であっても、アルコール刺激が抑制され、後キレが良好で飲みやすくなることが示された。
[参考例2]
発酵生成物を含有しないアルコール飲料に対してオリーブ果実抽出物を混合し、オリーブ果実抽出物のアルコール刺激に対する影響を調べた。
具体的には、エタノールが9容量%、炭酸ガス圧が0.23MPaとなるように脱イオン水で調整したアルコール含有炭酸水を試験液とした、このアルコール含有炭酸水に、オリーブ果実抽出物を終濃度が0、1、50、500、又は1000ppmとなるように添加したアルコール含有炭酸水について、アルコール刺激と後キレの良さについて、参考例1と同様にして官能評価を行った。評価結果を表4に示す。
Figure 2018174869
参考例1の基準液(エタノール濃度9容量%)と同様に、アルコール含有炭酸水においても、アルコール刺激はオリーブ果実抽出物の量依存的に低下した。また、後キレはオリーブ果実抽出物の添加量が1〜50ppmのアルコール含有炭酸水では添加したオリーブ果実抽出物の量依存的に後キレは改善されたが、オリーブ果実抽出物の添加量が500ppm〜1000ppm(飲料の総ポリフェノールの含有量が150〜300ppmとなる量)のアルコール含有炭酸水では、オリーブ果実抽出物の添加量が多くなるほど後キレが低下し、1000ppmでは無添加のものよりも後キレは悪化した。
参考例1の基準液と、参考例2のアルコール含有炭酸水を比較すると、同じエタノール濃度であるが、イソアミルアルコール等のアルコール類を含有している参考例1の基準液のほうがアルコール刺激が強く、後キレは良くなかった。また、参考例2のアルコール含有炭酸水のみならず、参考例1の基準液において、オリーブ果実抽出物の添加によりアルコール刺激が抑制され、後キレが改善できたことから、オリーブ果実抽出物によるアルコール刺激抑制効果は、エタノール自身の刺激感だけではなく、エタノール自身の刺激と高級アルコール類等の発酵生成物に起因するアルコール感が併存して得られるアルコール刺激に対しても得られることが確認された。

Claims (10)

  1. オリーブ果実抽出物を含有する、発酵アルコール飲料。
  2. オリーブ果実抽出物を、総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量含有する、請求項1に記載の発酵アルコール飲料。
  3. オレウロペインの含有量が1〜1500ppbであり、ヒドロキシチロソールの含有量が0.018〜18ppmであり、チロソールとエレノール酸の総含有量が0.006〜6ppmである、請求項1又は2の発酵アルコール飲料。
  4. エタノール含有量が3容量%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発酵アルコール飲料。
  5. ビール様発泡性飲料である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発酵アルコール飲料。
  6. オリーブ果実抽出物を原料とする、発酵アルコール飲料の製造方法。
  7. 発酵原料と水とを含む混合物を糖化処理して発酵原料液を調製する仕込工程と、
    発酵原料液に酵母を接種して発酵させる発酵工程と、
    を有し、
    前記混合物、前記発酵原料液、又は前記発酵工程後の発酵液に、オリーブ果実抽出物を混合させる、請求項6に記載の発酵アルコール飲料の製造方法。
  8. 前記発酵工程後の発酵液に、総ポリフェノールの含有量が0.3〜300ppmとなる量のオリーブ果実抽出物を混合させる、請求項7に記載の発酵アルコール飲料の製造方法。
  9. 飲料中のオレウロペインの含有量が1〜1500ppb、ヒドロキシチロソールの含有量が0.018〜18ppm、チロソールとエレノール酸の総含有量が0.006〜6ppmとなるように、オリーブ果実抽出物を混合する量を調整する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の発酵アルコール飲料の製造方法。
  10. 前記発酵原料が、麦芽を含有し、
    前記発酵原料に占める麦芽の割合が50%以下である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の発酵アルコール飲料の製造方法。
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