JP2018173420A - 放射線透過低減構成基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線の透過低減効果を、低コストで安定的に発揮させることができる。【解決手段】放射線透過低減構成基材は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、FRP樹脂のいずれかで成形されてなる板体、又は、裏薄板3と表薄板2とが、複数の板状体リブ4を介して積層されて前記板状体リブ4が略平行に設置されて、排水路96が形成されてなる中空板状体、又は、裏薄板3と複数の貫通孔11が穿設されている表薄板2とが、複数のリブ4を介して積層されてなる中空板状体からなり、前記リブ4は板状体であり、複数の前記リブ4が略平行に設置されて、排水路96が形成され、前記貫通孔11は帯状貫通孔であり複数の前記貫通孔11が前記リブ4に交差して穿設されてなる暗渠板構造である。【選択図】図9

Description

放射線透過低減構成基材を放射線が比較的に高濃度の土地、園庭、校庭、競技場の地面または芝生地、農地の上、コンクリート、アスファルト、道路の法面、建築物の壁、屋根の上、除染作業で集積された廃棄物の上と周囲、自立壁構造として設置、施工ならびに園庭、校庭、競技場の地面または芝生地、農地の上、森林、建築物の壁面、屋根の上面に設置して緑地化を為す、放射線が比較的に高濃度の土地や建物に面した隣地の境界地、除染作業で集積された廃棄物の上と周囲に壁を立設して植物を栽培する又、雨水浸透ますの内部、側溝に設置するのに適した放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体に関する。
原子力発電所の事故や放射性物資取扱事業施設の事故などにより自然環境に飛散する放射性物資で原子力発電所ならびにその周辺地域または、放射性物資取扱事業施設ならびにその周辺地域が汚染されてしまう。また、事故の発生で放射性物資の除染が実施なされている、しかしながら放射性物資で汚染された地面、土壌、芝地等に於いては表層面を剥離する方法で、また、コンクリート、アスファルト、法面、屋根等の汚染箇所に於いては剥離もしくは高圧洗浄などの方法によって除染作業が実施されている。ただし、除染物の保管に至る移動や洗浄による放射性物資の再飛散や水流先の沈殿汚染が懸念されている。また、除染後の場所も放射性物資からの放射線が残存する。また、除染物を地下に埋設するも地表面に放射線が残存する。また、除染物を保管する土地の確保が困難である。また、大量の除染物が集中することにより高濃度の放射線が放射する。また、除染された土地の隣地や建物に放射線が残存する場合はその隣地や建物に付着、浸透した放射性物資が風で飛散もしくは雨水が建物表面に付着または浸透している放射性物資を流水させ、水流先の排水設備内や地面、地中に集中、残存して高濃度の放射線が放射する箇所も少なくはない。
さらには、強風や自動車走行などにより地面に付着している放射性物資が周辺地域に浮遊し再び地面や建物などに付着する、また、豪雨で流されるなど多くの放射性物資の除去や保管と放射線の放射に対する課題がある。
こうした放射性物資の存在に起因した放射線で、被曝した人や動物その他のさまざまな生態に及ぼす弊害のすべては解明されていない。また、放射性物資で汚染された箇所から浮遊する放射性物資を経口することがより危険であるが、汚染された生活環境域から放射性物資を取り除くことは容易でない。
現況、このような課題の解決方法としては鉄板や、重金属の粉末や粒をゴムや樹脂に添加物として一体化したシートやマットなどを放射線遮蔽効果が得るために複数枚積層する(例えば、特許文献4参照)。また、重金属板、重いコンクリート板やコンクリートブロック、放射性物資に汚染されていない大量の土などの重量物を放射線が放射する場所の上に重機で設置、造成する方法を選択されている。また放射線が放射する場所の周囲に重量構造物を壁として設置して放射線を低減させることが公知である。
一方、土壌体積比90%を含水する緑地化技術が既に存在している(例えば、特許文献1,2,3参照)。この特許文献技術は、森林に匹敵する蒸発散量を検証してヒートアイランド緩和効果に供する(真夏の屋上芝地上50cmの外気温度が1℃減になることを検証)。また、緑地保水量に起因して頻発する豪雨の貯留効果が顕著である。さらに、芝地の土壌含水飽和状態において芝生面に水が滲み出ない芝生は競技場に好適である。さらには木本、草本、作物のすべてが促成栽培で生産が可能である。例えば、八重紅枝垂れ桜の高木を船舶に植樹して安定した生育で成長をなしている。又、例えば、無農薬で育成されたホウレンソウの丈が150cmに成長している。以上のように上記特許文献技術は格別の技術であることが明らかとなっている。この緑地化技術に於いては、植物の根が伸長するのに好適な通気環境、炭素環境、微量元素肥料環境、排水環境をも土壌構造に兼ね備えていることで植物の水消費量は少なくはない。土壌含水量も葉の蒸発散量に影響されて夏期には土壌なかの含水の目減り量が顕著に現れる。放射線透過低減効果について考察すると、当該緑地化技術の含水量に起因して、例えば、土壌厚さが12cmの場合には土壌ならびに暗渠基材と活性炭付着透水性シート、芝草ソッドの質量及び保水性土壌の含水飽和量を合わせた重量が167kg/m(100l含水飽和量)で芝草緑地構造体の設計ができる。この重量から推測する放射線透過率が約75%減になることは当業者に於いては一般的な値とされている。しかし、例えば、真夏日の芝生の水消費量は少なくともm約5〜7l/日が蒸発散で消費される、つまり上述の保水性に優れた培養土の含水量飽和状態の水量では、14日ないし20日間で芝草が土壌含水量を消費することになる、この水消費間に降雨があると土壌に水が増すが、降水が無い場合は土壌の含水量は日々少なくなる、すなわち、植物の水消費が土壌の荷重減となり放射線の透過率が増えることになる、透過率を一定に成すためと芝草が萎れや枯死に至らないようになすために芝地には水の補給が不可欠となる。また、当該特許文献に記載された保水性土壌以外の一般的な客土を導入、造成して客土の厚さを増して重量を増すことは可能であるが、過去の原子力発電所の事故に於いても放射性物質に汚染されていない大量の土壌材料の搬入は、汚染の無い遠隔地からの運搬を余儀なくされることになり、現実的ではない。また、運搬費が高額になり導入が困難である。また、当該特許文献に記載された保水性土壌を多く使用することで含水量と土壌荷重が増すので放射線透過率は、土壌構造体の総荷重に反映して十分な低減効果が得られるが工事費用などのコストが高額化する、しかしながら、放射線透過低減率を出来る限り100%に近い値で一定に持続させるには土壌重量及び土壌含水量を一定に保つことが放射線透過低減の持続に不可欠である。上述で説明したように、緑化土壌の重量が増減する要因は植物が消費する水量ならびに土壌上面の気象条件等に影響を受けて、土壌表層から日射熱ならびに風などが要因の乾燥で土壌水分が失われていくことである。また、物理的半減期が30年と長いセシウムの放射線放射に対応すべき放射線透過低減効果を得るためには、少なくとも半減期の年数に亘ってセシウムが放射する線量に対処すべき線量透過低減に効果のある土壌含水量と放射性物質の飛散および流移動を防ぐための物理的機能を備えた基材と土壌構造が必要となる、
しかし、安価で放射線透過低減に必要とする含水量の多い土壌と、植物が安定的に生育するために必要とする一定水量以上の水が永続に保つ土壌の創出は当業者には困難であった。また、外力の影響を受けることなく静的状態を保持する液相部と気相部を具備する構造体の創出は当業者には困難であった。さらには、物理学の領域である放射性物質の固定と遮蔽に優れた低減効果が得られることを予想することは容易ではなく、また、植物育成分野と放射性物質に係る分野が異なることからも、このような新土壌の創出は容易に着想し得るものではなかった。
特許第4980560号公報 特許第4907854号公報 特許第4907855号公報 特開2013−79845号公報
本発明は、放射線が比較的に高濃度の土地、園庭、校庭、競技場の地面または芝生地、農地、コンクリート、アスファルト、建築物の壁、法面、屋根の上、除染作業で集積された廃棄物の上と周囲、自立壁構造として設置し、あるいは園庭、校庭、競技場の地面または芝生地、農地の上、森林、建築物の壁面、天井、屋根の上面に設置して緑地化を為し、又は放射線が比較的に高濃度の土地や建物に面した隣地の境界地、除染作業で集積された廃棄物の上と周囲に壁を立設して植物の栽培を可能にし、又、雨水浸透ますの内部、側溝に設置するのに適した放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体を提供することを目的とする。
第1の発明は、原子力発電事業所又は放射性物質を取扱う事業所から放射性物質が拡散された後に、前記事業所内または戸外の広範な地域に、当該拡散された放射性物質が原因の汚染が顕著に現れる箇所とその近辺に設けるものであり、
複数のリブと、当該複数のリブを介して積層された少なくとも1枚の表薄板及び裏薄板と、を含み、前記表薄板と前記裏薄板とに挟まれ、前記複数のリブを除いた領域と中空リブの中空領域に含水用空間又は、含水用空間と気相部を形成している中空板状体と、前記含水用空間の中に充填された保水基材又は、含水用空間の中に充填された保水基材と気相部と、を備える放射線透過低減構成基材である。
第2の発明の放射線透過低減構成基材は、前記含水用空間又は、気相部の周縁部は、閉鎖されているか一部を残して閉鎖されており、前記表薄板には、前記含水用空間の全体に連通する1以上の貫通孔が形成されている形態も含まれてもよい第1の発明に記載の放射線透過低減構成基材である。
第3の発明の放射線透過低減構成基材は、裏薄板と多数の貫通孔が穿設されている表薄板とが多数のリブを介して積層されてなる中空板状体からなり、前記複数のリブは、互いに略平行に配置された複数の板状リブを含んでおり、前記複数の板状リブの長手方向端に位置する前記含水用空間の少なくとも一端部は閉鎖されており、前記複数の貫通孔は、前記複数の板状リブに交差するように穿設された帯状貫通孔を含んでいる、第2発明の放射線透過低減構成基材である。
第4の発明の放射線透過低減構成基材は、前記複数のリブは、交互に逆方向に傾斜するように配列された4枚以上の板状リブを含んでおり、前記複数の板状リブの長手方向端に位置する前記含水用空間の少なくとも一端部は閉鎖されており、前記複数の貫通孔は、前記複数の板状リブに交差するように穿設された帯状貫通孔を含んでいる、第2の発明の放射線透過低減構成基材である。
第5の発明の放射線透過低減構成基材は、前記複数のリブは、中空状リブを含んでおり、前記含水用空間は当該複数の貫通孔の内部空間をも含んでいる、第2から4のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材である。
第6の発明の放射線透過低減構成基材は、前記中空状リブにはリブ内部と外部とを連通させる孔が形成されている、第5の発明の放射線透過低減構成基材である。
第7の発明の放射線透過低減構成基材は、前記表薄板に形成された前記1以上の貫通孔は、直径30mmから180mmの1以上の植栽用孔を一部に含む、第2から6のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材である。
第8の発明の放射線透過低減構成基材は、主面を有する複数の遮水体と、前記複数の遮水体を、それらの主面同士が互いに向き合うように固定する固定部材と、前記複数の遮水体の間に挟み込まれた保水基材と、前記保水基材の一部に通水管又は、中空板を備えられてもよいことを特徴とする放射線透過低減構成基材である。
第9の発明の放射線透過低減構成基材は、熱可塑性樹脂で成形されてなる板体又は、裏薄板と表薄板とが、複数の板状体リブを介して積層されて前記板状体が略平行に設置されて、排水路が形成されてなる中空板状体、又は、裏薄板と複数の貫通孔が穿設されている表薄板とが、複数のリブを介して積層されてなる中空板状体からなり、前記リブは板状体であり、複数の板状体が略平行に設置されて、排水路が形成され、貫通孔は帯状貫通孔であり複数の帯状貫通孔が上記板状体に交差して穿設されてなる暗渠板構造であることを特徴とした放射線透過低減構成基材である。
第10の発明の放射線透過低減構成基材は、裏薄板と複数の貫通孔が穿設されている表薄板とが、多数の円柱状、円筒状、角柱状、円錐台状、角錐台状、環帯状のいずれかのリブを介して積層されてなる中空板状体からなり、前記表薄板と前記裏薄板と前記いずれかのリブとの間に排水路が形成されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材。
第11の発明の放射線透過低減構成基材は、多数の貫通孔が少なくとも表薄板に穿設されている表薄板と裏薄板とが、貫通孔が穿設されている複数のリブを介して積層されている中空板状体である第9又10の発明の放射線透過低減構成基材である。
第12の発明の放射線透過低減構成基材は、前記の貫通孔は帯状貫通孔である中空板状体からなり、リブがハニカム状、格子状が含まれていることを特徴とする第10又は11の発明の放射線透過低減構成基材である。
第13の発明の放射線透過低減構成基材は、不織布、炭素繊維織物、ガラス繊維織物、ゴムに添加物を混合してなるゴムシート、樹脂に添加物を混合してなる樹脂シート、樹脂板、金属板、コンクリート板、及び断熱材とアルミニウム板を貼合した板体のいずれか1つを含み、前記表薄板及び前記裏薄板のいずれかの外表面に貼り合わされた貼合体を、さらに備えることが特徴である第1から12の発明の放射線透過低減構成基材。
第14の発明の放射線透過低減構成基材は、排水路の両端部又は周縁部が閉鎖されているか一部を残して閉鎖されており、排水路が貯水可能になされ、溢れた水は排水路の一部又は貫通孔から端部のリブを越えて排水できるようになされていることを特徴とする第9から13の発明の放射線透過低減構成基材である。
第15の発明の放射線透過低減構成基材は、第1から8のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板上又は遮水体上に第9から14のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が積層されていることを特徴とする放射線透過低構成基材。
第16の発明の放射線透過低減構成基材は、前記複数のリブと前記表薄板と前記裏薄板との少なくとも1つは、同一の他の放射線透過低減構成基材と嵌合することにより、当該他の放射線透過低減構成基材との連結を可能にする嵌合部を含んでいる、第1〜15のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材である。
第17の発明の放射線透過低減構成基材は、貫通孔が穿設された垂直壁又は貫通孔が穿設されていない垂直壁よりなる、断面形状1形又は直角部中空L形の継手により、第1〜15のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が接続されて大板化されていることが特徴である放射線透過低減構成基材。
第18の発明の放射線透過低減構成基材は、第1から17のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板に、すのこ状、波板状、凹凸状、箱状、直方体、立方体又は樋状であって、厚み方向に貫通孔が穿設されている暗渠体もしくは成形体が積層されている放射線透過低減構成基材である。
第19の発明の放射線透過低減構成基材は、第1から18のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板側または、裏薄板側に、不織布及び/又は極細粒活性炭が付着若しくは含浸されている不織布が積層、若しくは貼合されていることに特徴がある放射線透過低減構成基材。
第20の発明の放射線透過低減構成基材は、第1から19のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板側、裏薄板側もしくは表裏薄板側のいずれかに、網状体が積層されている放射線透過低減構成基材である。
第21の発明の放射線透過低減構成基材は、第1から20のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板側、裏薄板側又は表裏薄板側のいずれかの薄板側に、2枚の不織布が格子状に接合され、生じた格子目の上下不織布の間にゼオライト又はゼオライトと活性炭の混合物が封入されてなる放射性物質吸着シートが積層されてなることが特徴である放射線透過低減構成基材。
第22の発明の放射線透過低減構成基材は、少なくとも1枚の不織布に極細粒活性炭が付着若しくは含浸されている第21の発明の放射線透過低減構成基材である。
第23の発明の放射線透過低減構成基材は、第1〜22のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板側に、ロックウール繊維又はその成形体が積層されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材。
第24の発明の放射線透過低減構成基材は、第23の発明のロックウール繊維の成形体が不織布、フェルト状体、板状体、角棒、粒状物、綿状物である。さらに、前記ロックウール繊維の成形体の表面に亀甲金網を貼合された形態、該成形体の表面にガラスクロスで被覆された形態、該成形体の表面にアルミ箔とガラス繊維シートが貼合してなるアルミクロスを貼合された形態のロックウール繊維が含まれて、
前記成形体のいずれかを第21又は22の発明の放射性物質吸着シートの周縁部が、閉鎖されているか一部開口部を残して閉鎖されている袋体に形成された袋体の内部に、保水基材又は空隙保持基材として充填された形態であることが特徴である放射線透過低減構成基材。
第25の発明の放射線透過低減構成基材は、少なくとも1枚の遮水シート、防湿フイルム、防湿フイルムと遮水シートを積層した2層シートのいずれかの周縁部は、閉鎖されているか一部開口部を残して閉鎖されている袋形態、又は、前記遮水シート、防湿フイルムに複数の孔が形成された袋形態の内部に第24の発明のロックウール成形体又は第71、72又は74の発明のいずれかの保水基材が充填された形態からなる放射線透過低減構成基材である。
第26の発明の放射線透過低減構成基材は、放射性物質で汚染されている箇所の上面に第25の発明の放射線透過低減構成基材が設けられて、第25の発明の記載の放射線透過低減構成基材の上面に第1から22のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が積層されていることが特徴である放射線透過低減構成基材。
第27の発明の放射線透過低減構成基材は、ロックウール繊維の成形体に凹部又は貫通孔が形成されている第23又は24の発明の放射線透過低減構成基材である。
第28の発明の放射線透過低減構成基材は、第1〜23のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の端部に側壁が立設されて箱状になされている特徴を有する放射線透過低減構成基材である。
第29の発明の放射線透過低減構成基材は、第1〜23のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が屈曲されるか又は放射線透過低減構成基材の両端部に側壁が立設されて溝状になされていることを特徴とする放射線透過低減構成基材である。
第30の発明の放射線透過低減構成基材は、裏薄板に多数の貫通孔が穿設されている第1〜23のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材である。
第31の発明の放射線透過低減に係る構造体は、第1〜30のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の上面に土壌層が積層されている放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第32の発明の放射線透過低減に係る構造体は、土壌層に芝草が植えつけられている第31の発明の放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第33の発明の放射線透過低減に係る構造体は、土壌層の上に、更に、ロックウール繊維又はその成形体と土壌層が交互に積層され、最上面がロックウール繊維又はその成形体若しくは土壌層である第31又は32の発明の放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第34の発明の放射線透過低減に係る構造体は、ロックウール繊維又はその成形体と土壌層の間、ロックウール繊維又はその成形体中若しくは土壌層中に、多数の貫通孔又は帯状貫通孔が穿設されている表薄板と多数の貫通孔又は帯状貫通孔が穿設されている裏薄板とが複数のリブを介して積層されてなる中空板状体が積層されている第33の発明の放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第35の発明の放射線透過低減に係る構造体は、表面のロックウール繊維又はその成形体若しくは土壌層に芝草が植えつけられていることを特徴とする第33又は34の発明の放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第36の発明の放射線透過低減構成基材は、第1から31のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の上面にアスファルト、タイル、煉瓦、コンクリート、瓦、石材、人工石材、ゴムブロック、ゴムシート、木材の建築用部材のいずれかを積層されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材。
第37の発明の放射線透過低減構成基材は、建築物の屋上、屋根、ベランダ、テラス、壁のいずれかの、防水層が形成されている躯体上に、断熱材層を介して第1から36又は50から53のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が積層されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材である。
第38の発明の放射線透過低減構成基材は、建築物の屋上、屋根、ベランダ、テラス、壁のいずれかに防水層が形成されている躯体上に第1〜36又は50から53のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が積層されている放射線透過低減構成基材である。
第39の発明の放射線透過低減構成基材は、断熱材層が、表薄板と裏薄板とが複数の板状体リブを介して積層され、板状体リブにより気体通路が形成されている中空板状体である第37の発明の放射線透過低減構成基材。
第40の発明の放射線透過低減構成基材は、生分解性シート又は複数の孔を有するポリエチレンフイルムとオブラートシートの間に植物の種を付着させてなる短期に土壌状態に変換する種子付着生分解性シート、少なくとも1枚の不織布に極細粒活性炭が付着若しくは含浸されている不織布、少なくとも1枚の紙にゼオライトが付着若しくは含浸されている紙シートのいずれかの少なくとも1枚を縫製または、貼合して、袋体として成り、前記袋体の内部の含水用空間に、ロックウール又は保水基材が充填されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材。
第41の発明の放射線透過低減構成基材は、地面に置いた状態に於いて前記保水基材の上面となる領域と前記袋体の上面となる領域との間に、植物の種が混合された土壌層を設けてなる第40の発明の放射線透過低減構成基材である。
第42の発明の放射線透過低減構成基材は、地面に置いた状態に於いて第40の発明の保水基材の上面となる領域と前記土壌層の領域と前記袋体の上面が、木本又は草本を植栽するための貫通穴または、線状に切り裂かれている植栽部分が少なくとも1つ以上形成されている第40又は41の発明の放射線透過低減構成基材。
第43の発明の放射線透過低減構成基材は、表面が凸凹状であり互いに重ねられた2枚以上の透水性樹脂シートの周縁部の一部を注水口として残し、前記周縁部の残りの部分を接合してなる袋体の内部の含水用空間に、保水基材が充填されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材である。
第44の発明の放射線透過低減に係る構造体は、第43記載の放射線透過低減構成基材の上面に、第40から42のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材を積層してなる放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体。
第45の発明の放射線透過低減に係る構造体は、第1から25のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の上に第40から43のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材を積層してなることを特徴とした放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第46の発明の放射線透過低減構成基材は、開口部が形成された側壁を有する排水管をさらに備え、前記含水用空間又は排水路の周縁部は、一部を残して閉鎖されており、前記配水管は、前記含水用空間又は排水路の前記周縁部の前記一部が前記開口部に連通するように、前記中空板状体に連結されている、第1から17のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材。
第47の発明の放射線透過低減構成基材は、長手方向に沿って貫通孔の列が形成された側壁を有する灌水管をさらに備え、当該灌水管は、前記貫通孔の列が前記含水用空間全体又は排水路に連通するように、前記中空板状体に連結されている、第1から17のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材である。
第48の発明の放射線透過低減に係る構造体は、第1から20のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材を有し、直立ないし傾斜した壁体と、前記直立した壁体の一方主面又は前記傾斜した壁体の上面に積層され、少なくとも1枚の不織布に活性炭、吸水性樹脂、乾燥剤のいずれか1つまたは、活性炭、吸水性樹脂、乾燥剤が付着若しくは含浸された保水透水性シート層と、前記保水透水性シートの外側主面に積層された、ロックウール層、またはロックウールと土壌を混合したロックウール培用土壌層と、前記ロックウール層またはロックウール培用土壌層の外側主面に積層され、植栽部位として多数の貫通穴が開口された撥水機能性を有する別のロックウール層又は樹脂板層のいずれかと、前記別のロックウールまたは前記樹脂板の外側主面に積層され、植栽部位としての切り裂く部分または、貫通孔が開口された不燃性ないし難燃性の基材層と、を備え、前記保水透水性シート層から前記基材層までの各層は、固定具により合体一体化されている、放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体。
第49の発明の放射線透過低減に係る構造体は、前記基材層の前記貫通孔に植え付けられた植物を、さらに備える第48の発明の放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第50の発明の放射線透過低減に係る構造体は、表薄板と裏薄板とが複数の板状、円筒状、円錐台状、ハニカム状、角柱状、角錐台状、格子状のいずれかのリブを介して積層されてなる中空板状体、樹脂板、樹脂シート、ゴムシートのいずれかを選択または、第1から第17の発明のいずれかに記載の放射線透過低減構成基材の上面に暗渠形状が板状、箱状、樋状、すのこ状、凹凸状、スポンジ状又は波板状であり、複数の貫通孔が穿設されている基材の上面に、厚み0.03mm以上、目付量10g/m2以上ある不織布/又は、活性炭が付着若しくは含浸されている不織布、2枚の不織布が格子状に接合され、生じた格子目の上下不織布の間に肥料又は肥料と活性炭の混合物が封入されてなる植物育成シートのうち少なくとも一つが積層されたその上面にロックウール繊維からなる密度25kg/m3以上の粒形状成形体が積層され、更に前記ロックウール繊維の上面に土壌層が積層されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第51の発明の放射線透過低減に係る構造体は、表薄板と裏薄板とが複数の板状、円筒状、円錐台状、ハニカム状、角柱状、角錐台状、格子状のいずれかのリブを介して積層されてなる中空板状体、樹脂板、樹脂シート、ゴムシートのいずれかを選択または、第1から第17の発明のいずれかに記載の放射線透過低減構成基材の上面に暗渠形状が板状、箱状、樋状、すのこ状、凹凸状、スポンジ状又は波板状であり、複数の貫通孔が穿設されている基材の上面に、厚み0.03mm以上、目付量10g/m2以上ある不織布/又は、活性炭が付着若しくは含浸されている不織布、2枚の不織布が格子状に接合され、生じた格子目の上下不織布の間に肥料又は肥料と活性炭の混合物が封入されてなる植物育成シートのうち少なくとも一つが積層されたその上面に肥料、腐葉土、鉱物及びロックウール繊維を含む土壌層が積層されている放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体。
第52の発明の放射線透過低減に係る構造体は、第1〜17又は24、25、43のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の上面に第50又は51の発明の放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体が積層されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
第53の発明の放射線透過低減構成基材は、少なくとも1枚の不織布と紙の間、紙とオブラートシートの間、不織布、紙のいずれかに活性炭が付着若しくは含浸されているシート又は、少なくとも1枚の生分解性繊維とオブラートシートとの間に活性炭が付着若しくは含浸されて、前記不織布と紙、紙とオブラートシート、不織布、紙、生分解性繊維とオブラートシートの略全面的に有する活性炭の粒径が990μm以下の極細粒活性炭である吸着シート形態の特徴を有する放射線透過低減構成基材。
第54の発明の放射線透過低減構成基材は、複数枚の第53の発明の放射性物質吸着シート又は2枚の不織布のいずれかを格子状に接合されて、生じた格子目の上下不織布の間にゼオライト又はゼオライトと活性炭の混合物が封入されて、前記ゼオライトと活性炭の粒径が990μm以下の極細粒状である吸着シート形態の特徴を有する放射線透過低減構成基材である。
第55の発明の放射線透過低減構成基材は、第53又は54のいずれかの発明の吸着シートの一方主面に保水基材を置き、シート端面が渦巻状になるように巻きつけて巻物体とし、前記巻物体の端部又は端部付近を、一部を残して閉鎖してなることが特徴である放射線透過低減構成基材。
第56の発明の放射線透過低減構成基材は、炭素繊維、ガラス繊維織物、樹脂繊維織物、不織布、樹脂フイルム、紙、活性炭を付着若しくは含浸してなる活性炭貼合シート、ゴムに添加物を混合してなるゴムシート、樹脂に添加物を混合してなる樹脂シート、樹脂シート、及び一方主面が樹脂で被覆されたアルミニウム粘着シート、のいずれか1つである単一シート、又はこれらのうちの複数枚が積層してなる積層シートの一方主面のうち、略中心線位置から一方側領域内に保水基材を置き、他方側領域が前記一方側領域に向き合って重なるように、前記単一シート又は前記積層シートを折り畳み、前記一方側領域と前記他方側領域とを、前記保水基材の端縁部又は当該端縁部の外方に沿って接合してなる接合シートとした放射線透過低減構成基材である。
第57の発明の放射線透過低減容器は、
有底又は無底の外側容器と、
前記外側容器から側壁及び底部が内側に後退するように前記外側容器の内側に配置された有底又は無底の内側容器と、
前記外側容器と前記内側容器との間隙に充填された保水基材と、を備えることが特徴である放射線透過低減容器。
第58の発明の放射線透過低減容器は、第57の発明に記載の外側容器が無底であり、当該無底の容器の内側に配置された網からなる内側容器、又は内側袋体と、
前記外側容器と前記網からなる内側容器又は前記内側袋体との間隙に充填された活性炭、又は保水基材と、を備えることが特徴である放射線透過低減容器。
第59の発明の放射線透過低減容器は、外側容器が有低である第58の発明の放射線透過低減容器である。
第60の発明の放射線透過低減容器は、外側の袋体の内側に後退するように前記外側袋体の内側に配置された内側袋体と、
前記外側袋体と前記内側袋体との間隙に充填された保水基材と、を備えることが特徴である放射線透過低減容器。
第61の発明の放射線透過低減容器は、前記内側容器又は内側袋体の底面の領域に環帯、ハニカム状板体、格子状板体、角形中空体のいずれか1つが取り付けられて、前記環帯、ハニカム状板体、格子状板体、角形中空体のリブ内側領域に保水基材と、を備える第57から60のいずれかの発明の放射線透過低減容器である。
第62の発明の放射線透過低減容器は、前記内側袋体又は内側容器の内部には放射性物質、又は放射性物質で汚染されて、放射線を放射する物体が充填されている第57から61のいずれかの発明の放射線透過低減容器。
第63の発明の放射線透過低減容器は、前記内側容器が無底又は袋体であり、
当該無底の内側容器又は袋体の底部を覆うように当該外側容器に取り付けられた板状体を、さらに備える第57から62のいずれかの発明の放射線透過低減容器である。
第64の発明の放射線透過低減容器は、有底又は無底の外側容器、又は有底又は無底の内側容器が複数に分割された形状であり、前記複数からなる分割形状の容器端部を固定部材で固定されて、前記有底又は無底の外側容器、又は有底又は無底の内側容器を形成されることを特徴とする第57から63のいずれかの放射線透過低減容器である。
第65の発明の放射線透過低減容器は、前記外側容器の上端部に貫通孔又は上端からの切欠が形成されており、当該貫通孔又は切欠を通るように配置され、前記外側容器と前記内側容器との前記間隙に開口する潅水管を、さらに備える第57から64の発明の放射線透過低減容器である。
第66の発明の放射線透過低減容器は、前記外側容器又は外側袋体に取り付けられた吊下げ用紐体を、さらに備えることを特徴とした、第57から65のいずれかの発明の放射線透過低減容器。
第67の発明の放射線透過低減容器は、前記外側容器の上部を覆う蓋体を、さらに備える、第57から66のいずれかの発明の放射線透過低減容器である。
第68の発明の放射線透過低減蓋体は、前記外側容器の上部を覆う蓋体に含水用空間を備え、該含水空間には活性炭又は保水基材が充填されている第67の発明の放射線透過低減蓋体。
第69の発明の放射線透過低減構成容器は、第57から第68の発明に記載の保水基材が第71、72又は74の発明の放射線透過低減構成基材である放射線透過低減容器。
第70の発明の放射線透過低減構成容器は、第57から69のいずれかの発明の保水基材が前記間隙に充填された後に、保水基材へ注水が行われて保水基材が含水されている放射線透過低減容器。
第71の発明の放射線透過低減構成基材は、前記保水基材が鉱物繊維、鉱物繊維成形体、樹脂繊維、樹脂繊維成形体、ガラス繊維、ガラス繊維成形体、カーボン繊維、カーボン繊維成形体、セラミック繊維、セラミック繊維成形体、微昌形炭素、紙、新聞紙、板紙、高吸水性高分子樹脂、腐植、不織布、布、綿、植物微粉末、穀物、塩、甘味料、木、土、蝋、パルプ、鉱物微粉末、海藻微粉末、藻類、高炉スラグ微粉末、鉄鋼スラグ、砂、塩化ナトリウム、バリウム、肥料、飼料、腐葉、火山灰、硫酸バリウムのコロイド溶液、パラフィン、セルロース、活性炭、炭、漆喰、セメント、カラーサンド、鉱物、スポンジ、乾燥剤、顔料、サクラン(スイゼンジノリ)、防腐剤、樹脂ペレット、樹脂、高吸水性高分子樹脂を繊維に付着若しくは含浸されている不織布、少なくとも1枚の不織布に粒径が1200μm以下である微昌形炭素が付着若しくは含浸されている不織布又は繊維、のうちの少なくとも1つである、第1から70又は73、75から90のいずれかに記載の発明の放射線透過低減構成基材である。
第72の発明の放射線透過低減構成基材は、前記鉱物繊維成形体はロックウール粒状綿又は、ロックウール粒状綿有孔袋梱包体、ロックウール板状体又は、ロックウール板状体有孔袋梱包体、ロックウールフェルト又はロックウールフェルト有孔袋梱包体、前記ガラス繊維がグラスウールである、第71の発明に記載の放射線透過低減構成基材
第73の発明の放射線透過低減構成基材は、ポリエチレン樹脂シート又は、ポリエチレン樹脂フイルムからなる袋体、袋体の表面がポリエチレン樹脂シートであり、裏面が複数の有孔を有するポリエチレン樹脂フイルムの2層構造からなる袋体のいずれか1つに第71又は72のいずれかの発明の保水基材が充填されて、前記袋体には少なくとも1以上の注水口が開口されている放射線透過低減構成基材。
第74の発明の放射線透過低減構成基材は、前記保水基材に形状安定剤(ポリエチレングリコール)、油、モリブデン酸水溶液、硫酸バリウムのコロイド溶液、エポキシ樹脂、タングステン酸ナトリウム、ジェル状液体、ワニス、エタノール、界面活性剤、フッ素系界面活性剤又は質量の大きい溶液のいずれかを保水基材に注入させた、第1から73又は75から90のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材。
第75の発明の放射線透過低減構造体は、直方体の一方主面から他方主面へ貫通する空洞の列と,当該空洞の列の配列方向の前記直方体両端部に、前記空洞の半分に相当する凹部を有する、コンクリートブロック状の外形をなし、注水口を有する容器と、
当該容器の中に充填された保水基材と、を備えることが特徴である放射線透過低減構造体。
第76の発明の放射線透過低減複合構造体は、前記空洞の列の前記配列方向と、当該空洞の列の軸方向と、に各々複数個配列されて壁体をなす第75の発明の記載の複数の放射線透過低減構造体と、
前記複数の放射線透過低減構造体の各々の前記空洞の列及び前記凹部のうちの少なくとも一部を挿通し、かつ前記空洞の列の前記軸方向に配列された複数の放射線透過低減構造体にわたって挿通するように配置された複数の筋材と、
前記複数の放射線透過低減構造体の各々の前記空洞の列及び前記凹部を充填する保水基材と水との混合体又は保水基材と接合剤との混合体と、を備えることを特徴とした放射線透過低減複合構造体である。
第77の発明の放射線透過低減複合構造体は、第55,56又は70乃至76のいずれかの発明の放射線透過低減構造体と、
当該放射線透過低減構造体と水とを収納して密閉する、耐候性かつ遮水性の収納容器、又は不然性、難燃性かつ遮水性の収納容器と、を備えることを特徴とした放射線透過低減複合構造体である。
第78の発明の放射線透過低減構成基材ならびに複合構造体は、第1〜77のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材に構成される保水基材が前記含水用空間又は容器、袋体に充填された後に、該保水基材へ注水が行われて保水基材が含水されることが特徴である放射線透過低減構成基材及び放射線透過低減複合構造体。
第79の発明の放射線透過低減壁構造体は、コンクリート基礎と、
互いに間隔をおいて前記コンクリート基礎に立設された複数の支柱と、 前記複数の支柱のうち、隣り合う支柱の間に架け渡された両端部に固定されたボルトを有する複数のワイヤーロープと、
前記ワイヤーロープに取り付けられた、少なくとも1つの放射線透過低減構成基材又は放射線透過低減複合構造体と、を備え、
前記放射線透過低減構造体は、第1ないし24のいずれかの発明の放射線透過低減構造体であり、前記放射線透過低減複合構造体は、第48、第49、第56又は第70乃至第76の発明のいずれかに記載の放射線透過低減複合構造体である、放射線透過低減壁構造体。
第80の発明の放射線透過低減壁構造体は、容器を形成するように配置された板材又は不燃シートもしくは防炎シートと網材を積層してなる防網炎シートと、前記容器の内部に充填されている保水基材又は保水基材と気相体と、を備え、
前記板材又は防網炎シートは、植栽又は注水を可能にする貫通孔又は切欠きを有している、放射線透過低減壁構造体。
第81の発明の放射線透過低減壁構造体は、前記容器は斜面を有し、前記板材のうち当該斜面を形成する領域に、略水平に延びる帯状の貫通孔が形成されている、第80の発明の放射線透過低減壁構造体。
第82発明の放射線透過低減壁構造体は、前記容器の内部に設置され、前記板材又は防網炎シートの容器としての形状を保持するための骨組みを、さらに備える第80又は81に発明の放射線透過低減壁構造体。
第83の発明の放射線透過低減壁構造体は、前記板材は樹脂板であって、
前記放射線透過低減壁構造体は、前記樹脂板の少なくとも一部領域の表面に積層された防炎シート又は前記防網炎シートを、さらに備える、第80〜82のいずれかの発明の放射線透過低減壁構造体。
第84の発明の放射線透過低減壁構造体は、前記板材は、少なくとも一部の領域において、中空板状体であって、
当該中空板状体は、複数のリブと、当該複数のリブを介して積層された表薄板及び裏薄板と、を含む、第80〜83のいずれかの発明の放射線透過低減壁構造体。
第85の発明の放射線透過低減壁構造体は、前記容器の内部の一部底領域、該容器内部に設置された骨組み基材の一部下方領域、容器に配置された底板材の下面の一部領域もしくは領域を超える外部のいずれかの領域に第8〜10の発明又は第84の発明に記載の中空板状体基材、金属基材、コンクリート基材、石基材、樹脂基材、鉱物基材のいずれかを配置してなり、前記容器に配置された骨組み基材又は底板材と前記中空板状体基材、金属基材、コンクリート基材、石基材、樹脂基材、鉱物基材のいずれか、とが接合又は固定部材で連結されて備えることもできる、第80〜第84の発明のいずれかに記載の放射線透過低減壁構造体。
第86の発明の放射線透過低減壁構造体は、放射線透過低減壁構造体の少なくとも2つは、同一の他の放射線透過低減壁構造体の側面と連結されている、第80〜85のいずれかの発明の放射線透過低減壁構造体。
第87の発明の放射線透過低減構成基材は、高炉スラグを主素材とする繊維成形体、ガラス繊維成形体、セラミック繊維成形体のいずれかの内部の一部空隙領域に活性炭を含む微昌形炭素、ゼオライト、ゼオライトと活性炭を含む微昌形炭素の混合物のいずれかが充填された繊維成形体。
前記活性炭とゼオライトの粒径が1100μm以下であり、前記繊維成形体の繊維に樹脂を付着、又は含浸して遮水体に形成されている放射線透過低減構成基材。
第88の発明の放射線透過低減構成基材は、ゴム、炭素繊維、炭素繊維織物、樹脂繊維、樹脂繊維織物、高炉スラグ繊維、鉱物繊維、鉱物繊維織物、樹脂フイルム、金属箔、ポリウレタン、樹脂シートのいずれかの基材を少なくとも二つを選択して圧着又は貼合してなる遮水シートで包装、又は前記遮水シートからなる袋体で梱包された少なくとも一つの気相体と液相体が積層するように固定する固定部材と、
前記、気相体には無数の微小空隙を有する繊維成形体と、前記、液相体を被覆する遮水シートには少なくとも一つの注水口を有する前記液相体に第71、第72又は第74の発明に記載のいずれかの保水基材と、を具備した放射線透過低減構成基材。
第89の発明の放射線透過低減構成基材、放射線透過低減容器、放射線透過低減構造体と放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体は、原子力発電事業所又は放射性物質を取扱う事業所から放射性物質が拡散された後に、
前記事業所内または戸外の広範な地域に、当該拡散されて、さまざまな箇所に付着又は沈殿等で静止状態にある放射性物質、該放射性物質が付着もしくは沈殿している物体が除染されて置かれている保管置場、保管施設、その周辺または、前記拡散後に放射性物質が静止状態で付着又は沈殿している、森林、農地、校庭、園庭、庭、競技場、公園、道路法面、駐車場、建物、樹木、用水路、雨水透水桝、雨水排水桝、側溝のいずれかに存在する放射性物質が原因の放射線が放出される箇所と、その近辺と、放射性物質を永年貯蔵する地下貯蔵施設に、または、処分所施設に
第1〜86のいずれかの発明が格別である放射線透過低減構成基材、放射線透過低減容器、放射線透過低減構造体と放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体を設けると放射性物質の固定及び放射線の放射量が永続に安定して低減できる特徴がある。
第90の発明は、第1〜56、71〜79のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材、第31〜35、44、45、48〜52のいずれかの発明の放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体、第57〜67、69、70のいずれかの発明の放射線透過低減容器、又は第68の発明の蓋体、を用いて、放射線を遮蔽する放射線遮蔽方法である。
以上のように本発明の放射線透過低減構成基材と放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体によれば、保水基材の働きにより、含水用空間に貯水することができ、放射線の透過低減効果を安定的に発揮させることができる。そして、放射線物質を微昌形炭素が物理的に吸着する機能で飛散を防ぐ効果も得られる。この効果の要因は、表薄板と裏薄板、複数のリブ、周縁閉鎖部材の構成から創造した含水用空間に保水基材が充填されているので、保水基材は、荷重による外力の影響を受けることなく静的状態を保ち、永続に含水量が保持できる。さらに、周辺の高温熱環境による蒸発作用が要因の含水量変化、微生物による保水基材の分解減少変化、植物の蒸発散に伴う土壌含水量の増減変化などの影響を受けることがなく保水基材に存在する含水量に変化はない。
この構成により、中空板状部材の重量と保水基材の重量、保水基材に含水された初期含水量の重量が持続できるので放射線の透過低減効果を持続的に発揮させることができる。また、設置現場もしくは、その付近で含水用空間に注水することができるので、運送の負担が軽減される。さらに、従来から有する放射線遮蔽効果を発揮させる重量物を運ぶ作業者の負担が軽減できる。
また、上述の放射線の透過低減効果要因とは別に推測できる発明の遮蔽の要因は、密度の高い樹脂、及び成形された樹脂によって放射線の電磁波を抑制することが挙げられる。
そして、絶縁性と耐熱性を有する樹脂素材、樹脂とゴムを圧着したゴムシートならびに主原料が製鉄の際に発生する無機質の高炉スラグを繊維形状にして造られる繊維の成形体が耐熱性を有していることが放射線の電磁波を抑制することが挙げられる。
熱可塑性樹脂の密度と鉱物を原料とする繊維と炭素に由来する気相部を格別の形状に構成されていることが、気相部が外力の影響を受けることなく静的状態を保持できる。静的状態を保つ要因が放射線の熱伝導を抑制することが挙げられる。
さらに含水率の高い鉱物を原料とする繊維の集積体である保水基材(液相部)に静的状態で存在する水素と酸素の化合物である水もしくは比重の大きい液体が大量に気相部と一体化される構造体に基づいて放射線の電磁波及び熱伝導を抑制することが考えられる。
このように電気と熱を通しにくい性質に加えて水と酸素を静的状態で保つ複合物を単一体または、適所に構成される当該発明の液相部と気相部を各構造体に形成することにより荷重が要因する放射線遮蔽効果とは別の放射線遮蔽効果が格別に増加する要因を予測した。また、当該発明の空気層を有する中空板状部材及び各基材は、放射線透過低減効果を格別に発揮するが、安価に製造可能である。
図1(a)は、本発明の実施形態1の放射線透過低減構成基材を示した斜視図である。 図1(b)は、実施形態1の含水空間に保水基材及びリブが備えられている斜視図である。 図1(c)は、実施形態1に係る断面図である。 図1(d)は、実施形態1に係る断面図である。 図1(e)は、実施形態1に係る断面図である。 図1(f)は、実施形態2の1例に係る断面図である。 図2は、本発明の実施形態1の1例を示した斜視図である。 図3は、本発明の実施形態2の1例を示した斜視図である。 図4(a)は、実施形態2に係る1例を示す斜視図であり、実施形態2の(ロ)と(ロ)の間に示した点線箇所は(b)の断面斜視図と(c)の断面図である。 図5(a)は、本発明の実施形態2の1例を示す斜視図であり、(b)は、実施形態3の(イ)と(イ)の間に示した点線箇所の断面図である。 図6(a)は、本発明の実施形態3の帯状貫通穴が形成されている斜視図であり、(b)は、実施形態3の一部構成と構造を示す1例の斜視図である。 図7(a)、(b)、(c)は、実施形態4の板状リブを示した断面図である。 図8は、本発明の実施形態5の斜視図である。 図9は、図8に示した斜視図の(イ)と(イ)の間に示した点線箇所の断面図であり、(a)は実施形態5の断面図、(b)は、実施形態6の断面図、(c)は、実施形態6のリブを2例示した斜視図である。 図10(a)は、本発明の実施形態10と(b)は、実施形態2の構成を示した斜視図である。 図11は、本発明の実施形態7の1部構成を示した1例を示す斜視図である。 図12は、本発明の実施形態9の1例を示す斜視図(a)と一部断面図(b)である。 図13(a)は、本発明の実施形態9の1例の構成を示した斜視図である。 図13(b)は図13(a)の一部断面図である。 図13(c)は、本発明の実施形態8の一例の斜視図である。 図13(d)は、本発明の実施形態8の他の一例の断面図である。 図13(e)は、本発明の実施形態8の他の一例の断面図である。 図13(f)は、本発明の実施形態8の他の一例の透視斜視図である。 図13(g)は、本発明の実施形態8の他の一例の断面図である。 図14は、本発明の実施形態20に係る一例の斜視図である。 図15は、本発明の実施形態20(a)に係る一例の斜視図と一部断面図(b)である。 図16は、本発明の実施形態16に係る断面図(a)、(b)である。 図17は、本発明の実施形態1,2,3、9、15、19、23、31、32に係る一例の断面図である。 図18は、本発明の実施形態1、2、3、9、15、19、23、31、32に係る一例の断面図である。 図19は、本発明の実施形態1、2、3、15、19、23、31、32に係る一例の断面図である。 図19(a)、(b)と(c)は、本発明の実施形態1、2、3、9、15、19、23、31、32、80に係る一例の断面図である。 図21は、本発明の実施形態40に係る(a)斜視図、(b)上面図、(c)は、断面図で示す。 図22は、本発明の実施形態42に係る(a)断面図、(b)と(c)は、斜視図である。 図23(a)、(b)は、本発明の実施形態40、41、42に係る断面図である 図24(a)、(c)は、本発明の実施形態43に係る斜視図であり(b)は、断面図である。 図25は、本発明の実施形態46に係る構成を示した断面図(a)であり、(b)は、斜視図である。 図26は、本発明の実施形態47に係る一例を示した斜視図である。 図27は、本発明の実施形態48に係る断面図である。 図28は、本発明の実施形態48に係る一例を示した断面図である。 図29(a)、(b)は、本発明の実施形態48に係る断面斜視図である。 図30(a)、(b)は、本発明の実施形態28と48を一体化した断面図である。 図31は、本発明の実施形態48、79に係る(a)、(b)断面図である。 図32は、本発明の実施形態79、48に係る断面図である。 図33は、本発明の実施形態53、54、55に係る図であり、(a)は、上面展開図(b)は、巻物体斜視図、(c)は、bの(イ)と(イ)点線間下方の断面図である。 図34は、本発明の実施形態57、68に係る断面図である。 図35は、本発明の実施形態61、62、63、67に係る一例を示した断面図である。 図36は、本発明の実施形態61、68に係る断面図である。 図37は、本発明の実施形態61、63、64、68に係る断面図である。 図38は、本発明の実施形態61、63、67に係る一例を示した断面図である。 図39は、本発明の実施形態に係る一例を示した上面図(a)と斜視図(b)である。 図40は、本発明の実施形態に係る64、68係る一例を示した断面図である。 図41は、本発明の実施形態75、76に係る斜視図(a)、(c)であり、(a)の点線で示した部分下方は断面図(b)として示した。 図42は、本発明の実施形態77に係る断面図(a)、斜視図(b)と(b)の展開図を示した一例である。 図43は、本発明の実施形態79に係る一例を示した斜視図(a)、(b)である。 図44は、本発明の実施形態80に係る一例を示した断面図(a)、(b)である。 図45は、本発明の実施形態80に係る一例を示した斜視図(a)、(b)である。 図46は、本発明の実施形態80に係る一例を示した斜視図である。 図47は、本発明の実施形態37,38に関連する、その他の実施形態を示した図(a)、(b)である。 図48は、本発明の実施形態80に係る一例を示した断面図(a)、(b)、(c)である。 図49は、本発明の実施形態80,81,82に係る一例を示した断面図(a)および、本発明の実施形態81,82に係る一例を示した断面図(b)である。 図50は、本発明の実施形態80,81,82,83,84,85に係る一例を示した斜視図(a)、(b)である。 図51は、本発明の実施形態80,81,82,83に係る一例を示した断面図(a)である。 図52は、本発明の実施形態80,81,82,83,84に係る断面図(a)、(b)斜視図である。 図53は、本発明の実施形態80,81,82に係る一例を示した斜視図(a)、(b)と断面図である。 図54は、本発明の実施形態80,81,82,83,84,85,86に係る一例を示した斜視図(a)、(b)である。 図55は、本発明の実施形態50に係る一例を示した上面図(a)と断面図(b),(c)である。 図56は、本発明の実施形態51に係る一例を示した断面図(a),(b),(c),(d)である。 図57は、本発明の実施形態50に係る一例を示した上面図(a)と断面図(b),(c)である。 図58は、本発明の実施形態14に係る一例を示した断面図である。 図59(a)は、本発明の実施形態17に係る一例を示した断面図である。 図59(b)は、本発明の実施形態17に係る他の一例を示した断面図である。 図59(c)は、本発明の実施形態17に係る他の一例を示した断面図である。 図59(d)は、本発明の実施形態17に係る他の一例を示した断面図である。 図59(e)は、本発明の実施形態17に係る他の一例を示した断面図である。 図60は、本発明の実施形態18に係る一例を示した断面図(a)と本発明の実施形態36に係る断面図(b)である。 図61は、本発明の実施形態57に係る一例を示した斜視図である。 図62は、本発明の実施形態57に係る一例を示した斜視図である。 図63は、本発明の実施形態87に係る一例を示した斜視図(a)、(b)と(c)断面図である。 図64は、本発明の実施形態88に係る一例を示した透視斜視図(a)と断面図(b)と上面図(c)である。
<第1の実施の形態>
この実施の形態は、複数のリブ4と、当該複数のリブ4を介して積層された少なくとも1枚の表薄板及び裏薄板と、を含み、前記表薄板と前記裏薄板とに挟まれ、前記複数のリブ4を除いた領域と中空リブ4の中空領域に含水用空間5又は、含水用空間5と気相部118を形成している中空板状体1と、前記含水用空間5の中に充填された保水基材6又は、含水用空間5の中に充填された保水基材6と気相部118とが備えられた構成の具体例に該当する。
この構成によれば、保水基材6の働きにより、含水用空間5に貯水することができ、放射線の遮蔽効果を発揮させることができる。また、気相部118により静止状態を保つ空気層を保持することができ放射線の遮蔽効果を発揮させることができる。放射線物質の飛散を防ぐ効果も得られる。含水用空間5に保水基材6が充填されているので、水持ちが良い。また、気相部118には、空隙保持基材である樹脂を付着もしくは含浸させた無機質の高炉スラグを主材料とする無数の繊維からなる成形体等も充填されるので、静止空気保持に良い。中空板状部材は、安価に製造可能である。また、設置現場において含水用空間5に注水することができるので、運送の負担が軽減される。
さらに、従来から有する放射線遮蔽効果を格別に発揮する重量物を運ぶ作業負担が軽減できる。
次に、この実施の形態について、図面に即して説明する。
図1の上図(a)に示すように、表薄板2と裏薄板3の間にリブ4が構成されて、リブ4を除くスペースが含水用空間5になり、含水用空間5に保水基材6が充填されている。保水基材6はロックウールの粒状物であり、含水量はロックウールの自重の約5倍の水が含水される。よって、1平方メートル当たり20kgのロックウール粒状物に水が飽和する状態まで注水すると、ロックウール粒状物と水を合わせた重量は、1平方メートル当たり、約120kgとなる。この重量で、透過性の高い放射線であるガンマ線の透過率が約50%に抑えられることが理論上予測される。また、リブ4とリブ4の位置と間隔は定位置、一定の間隔にする、もしくはリブ4の位置をランダムにして間隔も一定間隔ではない構成でも中空板状体を製造することが可能ではあるが、保水基材量と含水量を考慮して、放射性物質の遮蔽率と荷重による固定効果を算出して設計、製造することを推奨する。
また下図(b)は、上図の表薄板2をリブ4の上面から分離させている。この図で示されたリブ4の位置は一定間隔ではないリブ4の位置の一例である、なお、リブ4の形状は円筒形のリブ4が選択されて保水基材6が含水用空間5の周縁部空間を除いて隙間なく充填されている。
また下図(c)の断面図は、表薄板2と裏薄板3の間に複数の円筒状の中空リブ4と含水用空間5と気相部118が構成されて、中空リブ4には保水基材6であるロックウールの粒状物101が充填されている。また、保水基材6と気相部118を構成している中空リブ4が示されている。そして、表薄板2と裏薄板3の間の上部領域が気相部118として構成されている。この気相部118にはロックウールの成形体である撥水断熱材42が静止状態を保つように構成されている。なお、保水基材6と撥水断熱材42との境目に遮水シート76を介して保水基材6の水を遮水している。この遮水シート76は透湿を防ぐ樹脂とフッ素ゴムを圧着してなる厚さ0.3mmのゴムシートが選択されている。また、樹脂フイルムを選択することも好ましい。当該発明の構成により液相部である含水用空間5に保水基材6が充填されて水が静止状態になることによって含水時の水荷重を保つ、そして、気相部118の撥水断熱材42の無数に存在する微小空気層が熱伝導を低減できる。また、密度の高い帯電防止効果を有する樹脂板の構成が要因して放射性物質の遮蔽低減に有用となることが予測できる一例である。当該発明の構造体を放射性物質で汚染された箇所の上、近椄に設置すると、当該発明の構造体が放射性物質から放出される放射線の透過の低減効果を得ることが推測できるので好ましい。
また下図(d)に示された断面図の一例は、上層部に気相部118を構成する表薄板2と裏薄板3の間に円錐台形状の上面同士が接合された複数のリブ4が構成されている。このリブを構成する位置の表薄板2の表面は凹形状である。また、表薄板2と裏薄板3の間の空間厚みは15mmである。リブを除いた領域が気相部である。また、該気相部を構成する下層には、複数の円筒状の中空リブ内部に保水基材6と含水用空間5が構成されている。この円筒形リブの上面は上層部に示されている裏薄板3と当椄されて溶接されている。また、底面の裏薄板3と気相部118を構成する裏薄板3との間に保水基材6が充填されている。なお、表薄板2の複数の凹形状部に粒径が980μm以下の極細粒活性炭又は、粒径が980μm以下のゼオライト、粒径が980μm以下の極細粒活性炭とゼオライトの混合物のいずれかを充填して、前記混合物を有する該表薄板2の上面に樹脂フイルム又は樹脂とゴムを圧着してなるゴム引布を貼合する形態も放射性物質の遮蔽低減に有用となることが予測できるので好ましい。
また、関連するその他の実施の形態として、図(d)に示された上層部に気相部118を構成する表薄板2と裏薄板3の間に円錐台形状の上面同士が接合された複数のリブ4が構成されている中空板体の表薄板2と裏薄板3に形成されている複数の凹形状部に、粒径が980μm以下の極細粒活性炭又は、粒径が980μm以下のゼオライト、粒径が980μm以下の極細粒活性炭とゼオライトの混合物のいずれかを充填して、前記混合物を有する該表薄板2の上面に、アルミ箔の表面にフッ素樹脂フイルムを貼合させたシート、樹脂フイルム又は樹脂とゴムを圧着してなるゴム引布等を貼合する。又は該中空板体と同一の樹脂板又は樹脂板を該表薄板2の上面に熱融着、接着、粘着などの貼合手段で一体化してなる放射性物質の遮蔽低減に有用となる無数の微細孔を有する中空板体を製造することも選択できる。極細粒活性炭とゼオライトは放射性物質の大きさと類似する孔を有するので放射性物質の吸着ならびに超微小孔に有する空気もしくは水蒸気が影響して放射性物質の透過低減に有用となる。そして、樹脂の帯電防止に係る線量透過低減を発現予測できるので好ましい。
また、表薄板2と裏薄板3の間に円錐台形状の上面同士が接合された複数のリブ4が構成されている中空板の複数のリブを除いた領域に粒径が980μm以下の極細粒活性炭又は、粒径が980μm以下のゼオライト、粒径が980μm以下の極細粒活性炭とゼオライトの混合物のいずれかを充填して、該中空板体の周縁部を中空板に構成される同一樹脂材料を用いて溶接して閉鎖する。あるいは、中空板の周縁端部の内側近くを折り曲げ熱溶着又は、熱圧着させて閉鎖する。この形態の板体は、放射性物質の遮蔽低減に有用となる。
さらに、前記、関連するその他の実施形態に明記した無数の微細孔を有する中空板の形態と、中空板の周縁部の内側近くを折り曲げ熱溶着させて閉鎖された形態の板体を併合させた放射性物質の遮蔽低減板体を製造することも好ましい。この実施の形態の板体を上図(a)に示された、表薄板2と裏薄板3に置き替えると放射性物質の遮蔽低減率が増すことが予測できるので好ましい。
次に、断面図(e)で示された第2の発明に係る実施形態の一例によると、
上層部に気相部118を構成する表薄板2と裏薄板3の間に円錐台形状の上面同士が接合された複数のリブ4が構成されている。この円錐台形状の上面同士が接合された複数のリブ4の上下円錐台内部は空洞であり気相部118として構成されている。そして、リブを除いた領域が気相部118であり、中空板を形成している。この中空板の裏薄板3の下層の表薄板2と裏薄板3の間に複数の円筒形リブが構成された中空板が示されている。円筒形リブの内部には保水基材6と含水用空間5とが構成されている。そして、円筒形リブを除いた含水用空間5に保水基材6が充填されている。なお、下層の液相部上方の表薄板2と気相部118を構成する裏薄板3は接着剤を使用して強固に接着されて液相部と気相部118が一体化された構造である。接着剤を使用して接着する手段は一例であり、他の接合方法で裏薄板3と表薄板2を接合されてもよい。
また下図(f)は、中心層に液相部119を構成する中空板を配置させている、その上下に気相部118を構成する中空板を配置させている、そして、三層に構成されている中空板の側面、前面、背面を樹脂板である閉鎖部材10とL形樹脂棒の固定部材16とを使用して閉鎖されている。なお、閉鎖部材10とL形樹脂棒の固定部材16、裏薄板3と表薄板2は樹脂溶接棒で熱溶接されている。
この実施形態の構造体が放射性物質から放出される放射線の透過の低減効果を得ることが推測できるので好ましい。
図2は、透明樹脂からなる中空板状体1の含水用空間5に包装された保水基材7が充填されている図である。保水基材7の内容にもよるが、保水基材7を紙や樹脂繊維の織物、樹脂フイルム、ゴム引布シートなどで包み、所定の含水空間5に充填することが好ましいがこの方法がすべてではない。気相部118に鉱物繊維などで無数に形成された微小空気層体である撥水断熱材42を確保すると熱伝導率が減り放射性物質の線量の遮蔽に好ましい。また、含水空間に空隙空間(気相部118)を一部構成して空隙空間に耐水性能を有するロックウール成形体、グラスウール成形体、セラミック繊維成形体のいずれかを備えることも好ましい。なお、気相部118に充填される無数の繊維が成形されているロックウール成形体は、ロックウール繊維に樹脂を付着もしくは含浸させて撥水性を有する成形体を選択することが好ましい。
また、板体、中空板状部材、リブを構成する材料は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリイミド系樹脂、合成ゴム等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂、金属、鍍金加工金属、撥水加工材木、材木、コンクリート、鉱物繊維、鉱物粉末、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂で被覆された金属または材木、紙等が挙げられ、耐食性及び成形性に優れた熱可塑性樹脂が好ましく、押出成形、射出成形、発泡射出成形、型枠成形、型枠圧着成形等により成形されるのが好ましい。
熱可塑性樹脂で成形された表薄板2、裏薄板3及びリブ4は、透明、半透明、不透明のいずれでもよく、耐候性、耐光生、耐熱性、成形性等を向上させるために、熱可塑性樹脂の成形の際に一般に使用されている熱安定剤、安定化助剤、骨剤、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、帯電防止剤、無機充填剤、可塑剤等が添加されてもよい。
また、放射性物質の吸着効果を得るためには顔料を紺青、青色、緑色、黒色、灰色、赤色、茶色、紫色、黄色のいずれかを選択して樹脂の成形の際に添加することが好ましい。
また、成形された板体や中空板状部材の表面に塗料を塗装又は、アクリル系樹脂などのバインダーを塗布した上面に塗料を塗装することもよい。また、フッ素樹脂又は、フェノール樹脂を塗布することも好ましい。
また、放射性物質の大きさに整合するような孔を有する極細粒活性炭、又はゼオライト、極細粒活性炭とゼオライトを放射性物質の吸着、遮蔽低減効果を得るために上記樹脂や塗料に添加されてもよい、なお、添加される前記極細粒活性炭とゼオライトの粒径は980μm以下のものが成形に好ましい。
放射線透過低減構成基材に構成されている板体、中空板を構成する表薄板2、裏薄板3には、補強、耐候性、耐光性、耐熱性、帯電防止、絶縁等の付与のために、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアレート系樹脂、ポリイミド系樹脂の合成樹脂フイルム、ゴムシート、ゴムに添加材を添加してなるゴムシート、表面と裏面がゴムに添加材を添加してなるゴムのゴム皮膜にナイロン又はポリエステル等の樹脂を構成した樹脂皮膜ゴム生地の間に溶けたゴムと基布(アラミド繊維、ナイロン、ポリエステル、アルミニウム箔、ビニロンオックス、ガラス繊維のいずれか)とが圧着されてなるゴム引布シート、表面と裏面がフッ素ゴムにカーボンを添加してなるゴムのゴム皮膜にナイロン又はポリエステル等の樹脂を構成した樹脂皮膜ゴム生地の間に溶けたゴムと基布(アラミド繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエステル繊維、アルミニウム箔、ビニロンオックス、ガラス繊維のいずれか)が圧着されてなるゴム引布シート、ゴム引布シート表面にフッ素樹脂フイルムをラミネートしてなるゴム引布遮水シートが積層されると好ましい。また、アルミニウム箔の表面にフッ素樹脂フイルムをラミネートしてなるフッ素アルミ遮水シートを積層されても好ましい。また、主表面素材が熱可塑性ポリウレタンエラストマーとポリエステル基布素材を圧着してなる耐水性に優れる熱融着素材を積層すると好ましい。
なお、積層方法としては、接着、粘着、熱融着、蒸着、タッカー針等の任意の貼合方法を選択して積層されてよい。また、前述の各樹脂フイルム、アルミニウム箔、ゴム引布シートの上面にエポキシ樹脂、アクリル樹脂又はフッ素樹脂やフェノール樹脂を塗布することも好ましい。また、意匠性等の付与のために合成樹脂フイルムに絵模様、写真、字等が印刷されていてもよい。
上記表薄板2及び裏薄板3の厚みは、特に限定されるものではないが、薄くなると機械的強度が小さくなり、負荷がかかると破壊されやすくなるので0.5mm〜20mmが好ましい。なお、線量の透過低減に有用である木材を選択されるには厚みは10mm以上が好ましい。
また、表薄板2及び裏薄板3が複数のリブ4を介して積層されてなる中空板状体であるが、中空板状体の厚みが薄くなると含水用空間の領域と含水容積率ならびに気相部の領域と空隙容積率が少なくなるので、3mm〜100mmが好ましく、より好ましくは15mm〜300mmである。そして、その重さは、含水用空間率により異なるが、一般に0.5kg/m〜25kg/mが好ましく、より好ましくは1.5kg/m〜15kg/mであるが、この厚さや質量に限定されるものではない。
また、上記中空板状体の形状は特に限定されず、例えば、三角形、四角形、六角形等の多角形、円形、楕円形等の形状であるのが好ましく、その大きさは、20〜150cm×20×600cmが好ましい。
上記リブ4の形状も特に限定されず、例えば、円柱状、円筒状、角柱状、角パイプ状、円錐台状、円錐筒状、角錐状、環帯状、凸状などが挙げられる。また、円錐台状、円錐筒状、凸状を表薄板側と裏薄板側に各1つを備えて、向かい合う先端上面を接合されたリブ形状、又は一体的に形成されたほぼ砂時計形リブ形状、鼓形リブ形状も挙げられる。
また、リブの高さが調節できるリブを選択してもよい。
また、上記表薄板2、裏薄板3の形状も特に限定されず、例えば、当該中空板状体とは別の表薄板2と裏薄板3との間にリブ4を多数に介した中空板、もしくは波板、折半板などが挙げられる。この中空板もしくは波板、折半板を表薄板、裏薄板に構成するには表中空板と裏中空板の間に上記リブ4を複数介して、表と裏の中空板とリブとを接合剤、樹脂溶接棒を用いて溶着することを選択してもよい。あるいは、ボルト、ナットなどの固定具を使用してなる形態も選択するとよい。又は、表波板と裏波板と複数のリブ4とを接合剤、樹脂溶接棒を用いて溶着する、固定具等を使用して中空板状体を形成できる。また、表薄板2と裏薄板3とリブ4とが当椄される部分面に接合を可能にする嵌合部を表薄板2と裏薄板3とリブ4とに形成して中空板状体に為すこともよい。
また、この構成には含水用空間に保水基材7が充填されている、この保水基材7の働きにより、含水用空間5に貯水することができ、含水用空間5に保水基材7が充填されているので、水持ちが良く、表薄板2と裏薄板3とに挟まれ、複数のリブ4を除いた領域に均一的に含水される。この含水で放射線の透過低減効果を発揮させることができる。
また、中空板状体の含水用空間5に保水基材7を充填する方法は、保水基材7そのものを充填することが好ましいが、保水基材7を透水性がある不織布又はポリエチレン繊維をネット状に織ったポリエチレンシートを縫製する、または周縁の一部を熱熔着してなる袋物に保水基材7を充填して含水用空間5に備える方法もよい。もしくは、不織布、ポリエチレン繊維をネット形状に織ったポリエチレンシートまたは、不織布や紙で保水基材7を包装して含水用空間5に備えてもよい。
含水用空間5に充填する保水基材7の量は、放射線透過低減基材の重量に影響するので放射線透過低減基材の完成時重量ならびに保水基材7の含水飽和状態の重量を予め積算することが大凡の放射線透過低減率を算定できる。
また、保水基材7の含水率と含水する前の保水基材7の重さと中空状板状体、固定具などの質量を積算して中空状板体の設計をすることにより、汚染現場での設置ならびに含水に係る水量や作業要員数などの策定ができるので望ましい。
なお、中空板状体の表薄板と裏薄板が当該中空板状体とは別の熱可塑性樹脂を材料とする表薄板と裏薄板とが複数のリブを介してなる中空板を構成してもよい。この構成を選択すると中空板の表板と裏板をリブ材とを固定部材であるボルト、ナット、ネジ釘、リベット、ワッシャ、接着剤、粘着剤、テープ等を用いて中空板状体を形成することが好ましい。
また、この構成には気相部118に無数の微小空隙に空気を静止状態で保持する耐水性能を有するロックウール成形体42若しくは、耐水性能を有するグラスウール成形体、セラミック繊維成形体のいずれかを充填することも好ましい。
なお、気相部118に充填される無機質の高炉スラグを主材料とする無数の繊維からなるロックウール成形体は、ロックウール繊維に樹脂を付着もしくは含浸させて撥水性を有する粒状綿、板状体、フェルト状体、直方状体、立法状体、角棒状体などの成形体を選択することが好ましい。気相部118には、空隙保持基材であるロックウール成形体42若しくは、耐水性能を有するグラスウール成形体、セラミック繊維成形体又はセラミック成形体を充填すると静止空気保持に良い。さらに、粒径は980μm以下の極細粒活性炭又はゼオライトをロックウール成形体42若しくは、耐水性能を有するグラスウール成形体、セラミック繊維成形体又はセラミック成形体に付着もしくは含浸させて放射性物質の透過低減効果を高めることも好ましい。
なお、含水用空間5に充填される保水基材6と気相部の間に遮水シート76又は水蒸気を透湿させないフイルムを設けて、気相部領域に保水基材の含水が蒸発することを防ぐことも好ましい。また、遮水シート76又は水蒸気を透湿させないフイルム材料で前記空隙保持基材を密閉包装、もしくは袋に密閉充填した形態を選択して中空板状体に構成してもよい。
<第2の実施の形態>
この実施の形態は、第1の発明の放射線透過低減構成基材において、含水用空間の周縁部が閉鎖されているか一部を残して閉鎖されており、表薄板には含水用空間の全体に連通する1以上の貫通孔が形成された形態も含まれてもよいことを特徴とする構成の具体例に該当する。
この実施の形態について、図面と参照しつつ説明をする。
図3は、透明のポリカ−ボネート樹脂からなる中空板状体の一方の端部面を閉鎖端面9に形成して、一方の端部面を注水口としている。注水口には蓋8が取り付けられる。この中空板状体は、表薄板2と裏薄板3がほぼ平行に設置され、複数の板状リブ4を介して積層されている。そして、表薄板2と裏薄板3とリブ4とに囲まれて含水用空間5が形成されている。図は、一部の含水用空間5の中に保水基材6が充填されているところを示している、また、この注水口には、保水基材6に水を注水した後に蓋形状の閉鎖部材10を備えることで含水用空間5は密閉されるので水持ちがよい、
また、保水基材7は高吸水性高分子を繊維に含浸させたシートである。このシートを含水用空間5に充填して水を注水することにより保水基材7のシートに含浸されている高吸水性高分子が水を素早く吸水してシート全域に浸透される。吸水量は注水する水の性質とシートに含まれる高吸水性高分子の量で異なるが、概ね高吸水性高分子を含むシートの自重の約8から12倍程度の水がシートに吸水されるので注水作業が容易になる。
また、使用する保水基材7は高吸水性高分子そのものを選択して含水用空間5に充填してもよい、また、保水基材7に高吸水性高分子を使用するその他の形態としては、透水を有する不織布の袋、又は紙からなる袋やその他の包装資材に高吸水性高分子材料が充填されたものを複数にして含水用空間5に備えてもよい、ただし、袋や包装から高吸水性高分子材料が洩れ出ないようになされたものを使用することがより望ましい。
図4の上図(a)は不透明の樹脂材料で構成されている斜視図である。示した中空板状体1の周縁3方の閉鎖端面9はすべて閉鎖されている、そして、上記、図3において説明した注水口は蓋である閉鎖部材8が備えられた状態を示しているが、図4の例では、閉鎖部材8の一部に貫通孔12が開設されている。この貫通孔12は、中空板状体1が閉鎖部材によって密閉された後の注水口となる。貫通孔12の径は限定されないが、直径2cmから8cmが適当である。
注水口より水を注水すると水は下図の断面で示した閉鎖部材8中より保水基材6に浸透する。
なお、図に記載の(イ)と(イ)の間を点線で示した下方面を(b)の断面斜視図で表したものである。なお、この断面斜視図(b)において、保水基材6がすべての含水用空間に充填なされていないが、この図は構成に必要な要素を解り易くするためのものであり、保水基材6は含水用空間5の容量に応じた量を充填されることが好ましく、また、含水用空間5に間隙なく保水基材6を充填することがより好適である。また、下図(c)は、上図(a)の(ロ)と(ロ)の間を点線で示した下方面を示した断面図である。
また、図5の構成によれば、含水用空間5の周縁部を閉鎖した構造であるため、保水基材中6の水の静的状態が安定するように貯水することができる。また、上図(a)の上に示された閉鎖部材10によって帯状貫通孔11と貫通孔12が塞がれた状態と周縁部が閉鎖された状態において保水基材6に注入された水の目減りは殆どなくなるので、放射線の透過低減効果を安定して発揮させることができる。
なお、図5の上図(a)に示したように保水基材6が充填されている中空板状体の表薄板2に貫通孔12ならびに含水用空間5に連通させる目的の帯状貫通孔11を設けて注水が保水基材6へと浸透する構造に形成されている。また、下図(b)は上図(a)に示された(イ)と(イ)の間を点線で示した下方面を断面図で表したものである。
なお、この断面図で示された閉鎖溶着18箇所は、中空板状体のリブ長手方向の端部より内側領域のリブ長手方向に直角の両端までの裏薄板2を残した上部全てを逆三角形に刳り抜き切除する、もしくは逆三角形の金属棒に熱を加えて中空板状体の端部の表薄板2表面から逆三角形の下先端を中空板状体に圧力を加えて溶かした後に、端部面を貫通孔12方向に折曲げて向かい合う面を溶着して端部が閉鎖された図である。この閉鎖方法で端部を閉鎖すると、強固に閉鎖されるから含水用空間5の強度が増すので好ましい。ただし、保水基材6の充填は閉鎖される前に行うことを推奨するが、この端部の閉鎖方法は一例の方法として示されたものであり、これに限定されるものではない。
また、板体、中空板状体の部材は特に限定されず、
例えば、上記第1の実施の形態においても明記した、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリカ−ボネート樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリイミド系樹脂、合成ゴム等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂、金属、材木、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂で被覆された金属、鍍金加工金属、撥水加工材木、材木、紙または、コンクリート等が挙げられ、耐食性及び成形性に優れた熱可塑性樹脂が好ましい、また、押出成形、射出成形、型枠成形、型枠圧縮成形、圧縮成形、発泡射出成形等の成形方法により成形されるのが好ましい。
熱可塑性樹脂で成形された表薄板2、裏薄板3及びリブ4は、透明、半透明、不透明のいずれでもよく、耐候性、耐光生、耐熱性、成形性等を向上させるために、熱可塑性樹脂の成形の際に一般に使用されている熱安定剤、安定化助剤、骨剤、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、帯電防止剤、無機充填剤、可塑剤等が添加されてもよい。また、放射性物質の吸着効果を得るためには顔料を紺青、青色、緑色、黒色、灰色、赤色、茶色、紫色、黄色のいずれかを選択して樹脂の成形の際に添加することが好ましい。
また、成形された板体や中空板状部材の表面に塗料を塗装又は、アクリル系樹脂などのバインダーを塗布した上面に塗料を塗装することもよい。また、フッ素樹脂又は、フェノール樹脂を塗布することも好ましい。
放射線透過低減構成基材に構成されている板体、中空板、中空板状を構成する表薄板2、裏薄板3には、補強、耐候性、耐光性、耐熱性、耐電性、絶縁等の付与のために、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリカ−ボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアレート系樹脂、ポリイミド系樹脂の合成樹脂フイルム、アルミ箔やゴムシート、ゴムに添加材を添加してなるゴムシート、表面と裏面がゴムに添加材を添加してなるゴムのゴム皮膜にナイロン又はポリエステル等の樹脂を構成した樹脂皮膜ゴム生地の間に溶けたゴムと基布(アラミド繊維、ナイロン、ポリエステル、アルミニウム箔、ビニロンオックス、ガラス繊維のいずれか)とが圧着されてなるゴム引布シート、表面と裏面がフッ素ゴムにカーボンを添加してなるゴムのゴム皮膜にナイロン又はポリエステル等の樹脂を構成した樹脂皮膜ゴム生地の間に溶けたゴムと基布(アラミド繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエステル繊維、アルミニウム箔、ビニロンオックス、ガラス繊維のいずれか)が圧着されてなるゴム引布シート、ゴム引布シート表面にフッ素樹脂フイルムをラミネートしてなるゴム引布遮水シートが積層されると好ましい。また、アルミニウム箔の表面にフッ素樹脂フイルムをラミネートしてなるフッ素アルミ遮水シートを積層されても好ましい。また、主表面素材が熱可塑性ポリウレタンエラストマーとポリエステル基布素材を圧着してなる耐水性に優れる熱融着素材を積層すると好ましい。積層方法は、接着、粘着、熱融着、蒸着やタッカー針等の貼合わせ方法を選択して積層されてもよい。また、前述の各樹脂もしくはアルミ箔の上面にエポキシ樹脂、アクリル樹脂又はフッ素樹脂やフェノール樹脂を塗布することも好ましい。また、意匠性等の付与のために合成樹脂フイルムに絵模様、写真、字等が印刷されていてもよい。
また、この構造において含水用空間5の周縁部が閉鎖されて貯水された水の動きを遮水する構造に成形されている、上記で説明した、成形方法を選択することが望ましいが、その他に、この端部を閉鎖する方法は、公知の任意の方法が採用されてよい。ただし、上記放射線透過低減構成基材の表薄板2、裏薄板3及びリブ4を構成する材料よりなる板状体を防水気密テープ、アルミ箔テープ、遮水シートなどを使用して閉鎖する、あるいは、凹形または凸形ゴム、セメント、溶接樹脂棒、防腐食金属板及び凹形防腐食金属板等で閉鎖されるのが好ましい。
また、表薄板2及び裏薄板3が複数のリブ4を介して積層されてなる中空板状体であるが、中空板状体の厚みが薄くなると含水用空間5の領域と含水体積率が少なくなるので、厚さは3mm〜100mmが好ましく、より好ましくは15mm〜200mmである。そして、その重さは、中空板状体成形に必要な樹脂量ならびに添加物量により異なるが、一般に0.5kg/m〜25kg/mが好ましく、より好ましくは1.5kg/m〜15kg/mである。
また、この構成によるリブ4の形状も特に限定されず、例えば、板状、円柱状、円筒状、角柱状、角筒状、円錐台状、円錐筒状、角錐状、2つの円錐台の上面が接合されてなる形状、2つの円錐筒状の上面が接合されてなる形状、砂時計形状が挙げられる。なお、円筒状リブを構成した実施の形態が図10の下図(b)で示されている。
<第3の実施の形態>
この実施の形態は、第2の発明に基づいて、裏薄板と多数の貫通孔が穿設されている表薄板とが多数のリブを介して積層されてなる中空板状体からなり、前記複数のリブは、互いに略平行に配置された複数の板状リブを含んでおり、前記複数の板状リブの長手方向端に位置する前記含水用空間の少なくとも一端部は閉鎖されており、前記複数の貫通孔は、前記複数の板状リブに交差するように穿設された帯状貫通孔を含んでいることを特徴とする構成の具体例に該当する。
この実施の形態について、図面を参照しつつ説明をする。
図6の上図(a)に示された斜視図(内部については下図(b)参照)では、中空板状体1の左右端面に位置するリブ4により該端部面が閉鎖されている。そして、板状リブ4の長手方向の両端面も閉鎖端面9として閉鎖された状態が示されている。しかし、中空板状体の内部には複数の板状リブと板状リブとの間の含水用空間5が存在して保水基材6が充填されている。なお、この閉鎖方法は、上記の実施の形態で説明した熱加工による閉鎖溶着18である。また、斜視図の上面に示されている表薄板2には、帯状貫通孔11が形成されている。
複数の板状リブ4に交差するように穿設された帯状貫通孔11が形成されていることで、注水が容易になり、尚且つ、面状に複数に形成された帯状貫通孔11から降雨が中空板状体1の内部に収納されている保水基材6へ容易に浸透されるので、降雨環境での注水作業を行う場合には、降雨の量にもよるが水道量が降雨浸透量分少なくなるので水資源の有効利用となる。
また、保水基材6に含水された水は、中空板状体1の周縁部が閉鎖されているので静的状態を保ち、含水量が保持できる。なお、帯状貫通孔11からの水の漏れは、降雨や注水の水量が保水基材6の含水量を超える水量においては発生するが、保水基材6の最大含水量に影響が及ぶものではない、また、中空板状体1を平面、傾斜面に静止状態で設置されても、前記以外の要因で水が貫通孔11から漏れることは殆どないので放射線透過低減効果は永続的である。
帯状貫通孔11の幅は、特に限定されないが、幅が狭くなると水の通水に影響がおよぶ。また、幅が広くなり過ぎると含水が中空板状体の外部の環境の影響を受けることになり含水量低下になる。よって、幅は1mmから15mmでよいが、好ましくは1mmから8mmがよい。また、帯状貫通孔11と帯状貫通孔11との間隔は10cm以上であればよいが
これより狭い間隔でも注水などに影響が及ぶことはない。
また、帯状貫通孔11の断面形状も、特に限定されず、例えば、長方形状、U字状、V字状、アリ溝状等が挙げられる。そして、帯状貫通孔11の形状は特に限定されず、例えば、直線、曲線、蛇行線等の帯、三角形、四角形、六角形等の多角形、円形、楕円形、幾何学模様、渦巻き模様等が挙げられる。
また、図6の下図(b)は、中空板状体1の左右端面に位置するリブ4により該端部面が閉鎖されて、表薄板2と裏薄板3との間にある複数の板状リブ4の長手方向の両端面は、閉鎖部材10により閉鎖されることを前提とした斜視図であり、板状リブ4と板状リブ4の間の含水用空間5に保水基材6が充填されている。なお、この図は上記の第2の実施の形態に係る斜視図でもある。
また、表薄板2、裏薄板3及びリブ4を構成する材料は、植物の育成の障害にならない材料であれば、特に限定されず、上記第2の実施の形態で説明した材料から選択すればよい。また、中空板状体の製造と端部閉鎖に関しても上記第1ならびに第2の実施の形態で説明した方法を準拠されてよい。
<第4の実施の形態>
この実施の形態は、複数のリブは、交互に逆方向に傾斜するように配列された4枚以上の板状リブを含んでおり、前記複数の板状リブの長手方向端に位置する前記含水用空間の少なくとも一端部は閉鎖されており、前記複数の貫通孔は、前記複数の板状リブに交差するように穿設された帯状貫通孔を含んでいる、第2の発明の放射線透過低減構成基材の具体例に該当する。
この実施の形態について、図面を参照しつつ説明をする。
図7の上図(a)と中段図(b)は、板状リブ4が交互に逆方向に傾斜するように配列された中空板状体1の断面図を示したものである、表薄板2と裏薄板3の間に傾斜するリブ4が配列されて、リブ4とリブ4の間が含水用空間5となり、その含水用空間5には保水基材6が充填されている。下図(c)は、表薄板2と裏薄板3の中間に板状リブ4がほぼ水平に形成されて、さらに、水平方向に形成された板状リブ4とは別の板状リブ4が複数配列されている中空板状体1の断面図である。
この放射線透過低減構成基材は、板状リブ4が交互に逆方向に傾斜するように配列、または、板状リブ4が表薄板2と裏薄板3の中間にほぼ水平に形成されて、さらに、水平方向に形成された板状リブ4とは別の板状リブ4が複数配列されているので外力による中空板状体への断面破断や、ずれを生じさせない優れたせん断力を有している。
<第5の実施の形態>
この実施の形態は、複数のリブが、中空状リブを含んでおり、含水用空間は当該複数の貫通孔の内部空間をも含んでいる構成の具体例に該当する。この構成によれば、含水容積率が増すことになり中空板状体の内部に含まれる保水基材の増量に起因して含水量も増えて重量も増す。よって、放射線の透過低減率を高めるためには好適となる。
この実施の形態について、図面を参照しつつ説明をする。
図8に示す例では、表薄板2と裏薄板3の周縁は周縁部に示した貫通孔12以外はすべて閉鎖端面9として形成されている。また、この例では、表薄板2には複数の貫通孔12が任意の位置に開設されており、図には、注水後に周縁部に示した貫通孔12を塞ぐ閉鎖部材10をも表示している。
また、図に記載の(イ)と(イ)の間を結ぶ点線で切断された断面構造を、図9の上図(a)に、中空板状体1の断面図として示している。また、上図の直下の図(b)には、円筒形リブ14に貫通孔12を形成してなる複数のリブ形状を有する中空板状体1を示した。さらに、下図(c)には貫通有孔リブ14と、リブ上面に凹状切欠きが形成された円筒形のリブ14との2つが例示されている。
<第6の実施の形態>
この実施の形態は、中空状リブにはリブ内部と外部とを連通させる孔が形成されている、第5の発明の放射線透過低減構成基材の一具体例に該当する。
この実施の形態について、図面を参照しつつ説明をする。
図9の上図(a)は、円筒形のリブ4が構成されて、端部閉鎖面9の内側の表薄板2と裏薄板3の間とリブ4内部に保水基材6が充填されている中空板状体1を示している。また、図9の(b)は複数の貫通有孔リブ14を構成されている中空板状体1であり、中空板状体1の両端は端部閉鎖面9で閉鎖されて、閉鎖内側に保水基材6が充填されている中空板状体1を断面図により示されている。なお図9(c)は2つの異なる貫通有孔リブ14を示し、左図には貫通孔12が示され、右図には上面に凹状の切欠きが形成されている円筒形のリブ14を例示している。このように、示されたリブ形状の他、環帯状リブ、ハニカム状リブ、格子状リブにも上記のような貫通孔12や凹状の切欠きをリブの上下面、上下面の間に形成したリブを中空板状体1のリブに構成されてもよい。
中空リブに保水基材6が充填されて含水されることにより、含水はリブの側壁に囲まれているので中空板状体1へ作用する外力の影響を受けることなく静的状態を保ち、含水量の変化がなくなる、よって、中空板状体1の水量とその重量が安定する。重量が安定することにより放射線の透過低減効果の安定と、中空板状体1の荷重効果によって放射性物質の固定効果も高まるから、この形態の構成は放射線透過低減と放射性物質の固定効果を得るのに適している。
<第7の実施の形態>
本実施の形態は、第2から6のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材であって、表薄板に形成された前記1以上の貫通孔は、直径30mmから180mmの1以上の植栽用孔を一部に含む、という特徴を有する構成の具体例に相当する。
この特徴を有する本実施の形態について、図面を参照しつつ説明をする。
図11が、この実施の形態の1例を示す斜視図である。先ず、表薄板2と裏薄板3の周縁に、閉鎖部材10を立設させて周縁を閉鎖する。前部の閉鎖部材2枚は中空板状体の内部の空間要素を解り易くするために、取り外して示されている。裏薄板3の上面には円筒状のリブ4が点在され、その周囲が含水用空間5である、そして、含水用空間5とリブ4の上方に示されている表薄板2には帯状貫通孔11が形成され、その帯状貫通孔11に植栽孔13が含まれている。
この図には敢えて保水基材は省いているが、実施する際には含水用空間5に保水基材が充填されて、植栽孔と13帯状貫通孔11から注水がなされて中空板状体の内部に水が貯水されることになる。また、この図は中空板状体が水平に置かれた状態を表しているが、放射線透過低減構成基材であるこの形態の中空板状体を立設して、植栽孔13に植物を植栽すると、壁構造の緑化が完成する。このように緑化壁に為す場合には放射線透過低減に必要な含水量と植物が生育するために必要な含水量を確保できる厚みのある中空板状体を製造することを推奨する。なお、植栽孔13の大きさに応じて植物種を選択できるが、直径15cmの植栽孔13であれば樹木の植栽が可能である。
また、この中空板状体の内部の含水用空間に充填する保水基材はロックウールが植物を育てるのに適しているので推奨できる。また、放射線透過低減に必要な含水領域と植物が生育するために必要な含水領域を分離させるためには、中空板状体に貫通孔もしくは切欠きを形成してなる中空リブを構成して、例えば、植物を植栽するための領域を中空リブ内部の領域に為すことが望ましい。
<第8の実施の形態>
本実施の形態は、放射線透過低減構成基材が、主面を有する複数の遮水体と、前記複数の遮水体を、それらの主面同士が互いに向き合うように固定する固定部材と、前記複数の遮水体の間に挟み込まれた保水基材と、前記保水基材の一部に通水管又は、中空板を備えられてもよい構成の具体例に相当する。
この実施の形態について、図面を参照しつつ説明をする。
図12の上図(a)は、遮水板19と遮水板19(または22)との間に保水基材6を備えて、左右2枚の遮水板と保水基材6を一体化させることを目的にした固定部材16であるボルトネジを挿入する貫通孔12が開設された放射線透過低減構成基材の一例の斜視図である。また、下図(b)は、上図(a)の一部固定箇所を示した断面図である。図が示す例は、保水基材6が左右の遮水板19及び22に挟まれ、固定部材16としてのボルトネジ及びナットを使用することにより、遮水板19及び22と保水基材6との間を一定間隔に保つ固定仕様となっている。この固定方法では、遮水板19及び22の形状にもよるが、少なくとも4箇所をこのようにボルトネジ、ナットを使用して一体化させることが好ましい。
なお、図の右側に示した遮水板22は、遮水機能を裏薄板に備えた中空暗渠板22を遮水板としている。この構成によると、遮水板2枚の重量10kg/mおよび厚さが7cmのロックウールからなる保水基材6の含水飽和重量100kg/mを合わせた総重量が要因して、放射線の透過低減率を約50%にすることができるものと推定される、さらに、保水基材6の厚さを16cmにすると、総重量が240kg/mとなり、放射線の透過低減率を約80%にすることができるものと推定されるので、さらに有用である。
この仕様には、保水基材6と遮水板22の厚みに整合する固定部材としてのボルト・ナット、ワッシャで固定することが望ましいが、固定部材ならびに固定方法は、任意の固定部材と固定手段で当該構成体を造ることが可能である。
また、さらに、向かい合う主面が幅1680mm幅1000mm、向かい合う主面が幅1000mm幅750mm、向かい合う主面が幅750mm幅1680mmのそれぞれの遮水体22の間に挟み込まれた保水基材である乾燥ロックウール粒状綿450kg、含水飽和重量2600kgを構成した形態の放射線透過低減構成基材も造れるから高濃度の線量の遮蔽にも有用となる。なお、この含水飽和重量2600kg圧に遮水体22が耐えられるように各主面の継面は強度を有するI形継手、直角部中空のL形継手などの接続部材を多用して造ることを選択することが好ましい。
図13の上図(a)は、保水基材6を遮水板19と22で挟み、固定具16を用いて形成を保つようにして、左右の遮水板19、22の周縁の端部を枠で囲うように、1枚の遮水板である中空板21の折り曲げ部にあるリブとリブの間の外側薄板を切断して、切除した箇所の内側薄板をほぼ直角に折曲げて枠形状にした遮水板枠10を、保水基材6が遮水板19と22で挟まれて形成された周縁の端部に、取り付ける前の一例の斜視図である。
なお、遮水板枠10を固定するL形を図に示した。このL形と遮水板枠の接合にはリベット又はネジとナットを使用することが好ましい。
なお、遮水板19・22には注水用の貫通孔12が記されている。この貫通孔12は、中空暗渠板22の表薄板と裏薄板とリブが電動工具で円形に切断されてなる。切断された刳り抜き部分の該円形中空暗渠板は、注水後に貫通孔に嵌め込み貫通孔を閉鎖することができ、それにより元の遮水板の有姿に戻せるので、この注水口の開設と閉鎖手段は好ましい。なお、この貫通孔の数は、注水時間を考慮して複数でもよい。
なお、各、遮水板を固定する方法は、図に示した固定部材16のボルトとナット、ワッシャの他、例えば素材が樹脂や金属又は繊維織物で製造された結束バンドを使用して、この構成からなる構造体を製造すればよい。
この構成において、保水基材6の周縁すべてが遮水板10,19で遮水されるから、水の動きが無く、初期注水量を永続に保水するので放射線の透過低減率をより安定することになる。また、遮水板22を複層に数枚重ねて構成することもよい。
図13の下図(b)は、図12と図13の上図(a)とで示した面形状が平滑である遮水板とは異なる形状の遮水板19aと19bを示したものである。この、遮水板19aと19bは、遮水板19aと19bの面が凸形状に形成されている凸部面97を有する。この凸部形状を複数有する位置は、図(b)の右側の図に示した市松模様の凸部面97(右図参照)である。この遮水板の凸部の周りの領域空間に保水基材を備えて、凸部97の上面が突合わせた状態になるように上下に重ねられてなる構造体も有用である。なお、この凸部97の形状を複数有する板の周縁が凸部97の厚みと同等に側壁が立設されて、一体成形からなる2つの遮水箱形板の間の含水用空間5に、保水基材6を挟み備えて重ねられた構造体を、固定部材16で一体化されている形態のものも放射線遮蔽に有用である、また、凸部97の形状は凹凸で成形されてもよい。
図13の(c)は、(f)の斜視図で示された桝114と側溝113が連結されている側溝113の底に溜まっている放射性物質汚染物71の遮蔽と側溝内を流れる降雨などの排水の通水機能を有する放射線透過低減構成基材の斜視図と断面図(g)である。斜視図に示されている遮水板19のすべては塩ビ樹脂板である。この遮水板19に囲まれて保水基材6が充填されている。保水基材6の一部に通水管108が備えられている。この通水管108は塩化ビニール管である。なお、斜視図とは別の下方に示されている遮水板19には通水管108の端面の箇所とほぼ同じ位置に通水管108の端面サイズに整合する貫通孔12が開設されている。貫通孔が開設されている遮水板19を固定部材16のビスネジを使用して通水管108の端面に当椄して固定される。斜視図で示されていない背面も同じ通水管108の端面に整合するサイズの貫通孔12が開設されている遮水板19を固定部材16のビスネジを使用して固定されている。
また、斜視図の上面の遮水板19には注水用の注水口25の貫通孔12が設けてある。この貫通孔12は、塩ビ樹脂で形成されている遮水板19を電動工具で円形に切断されてなる。切断された刳り抜き部分の該円形板は、注水後に貫通孔に嵌め込み貫通孔を閉鎖することができ、それにより元の遮水板の有姿に戻せるので、この注水口の開設と閉鎖手段は好ましい。なお、この貫通孔の数は、注水時間を考慮して複数でもよい。
また、側溝の底近接に存在する放射性物質汚染物71の遮蔽と通水機能を有する放射線透過低減構成基材のサイズは側溝の内寸に整合するサイズでよい。また、一例ではあるが、幅45cmの側溝に遮水板19が緑色の樹脂からなる幅40cm、高さ65cm、長さが102cmで形成された放射線透過低減構成基材の内側底の内部領域に外径が114mm、長さ100cmの塩化ビニール管を横3本列の3段に9本を配置させて、その塩化ビニール管の外側の領域にロックウールと活性炭を混合してなる保水基材を充填させた構成の放射線の透過低減率は、塩化ビニール管の上面領域に充填された保水基材の厚みが30cmになり、その保水基材に注水される水の飽和荷重が225kgとなり、放射線の透過低減率を約75%にすることができるものと推定されるので、有用である。また、保水基材の荷重を含む水の飽和荷重225kgは動きの無い静止荷重となるので、放射線透過低減構成基材の外側底面と側溝の間に存在する放射性物質の固定にも有用となるので好ましい。また、放射線透過低減構成基材を構成する遮水板19の素材に紺青、緑色、青色、黒色、灰色、赤色のいずれかの顔料が添加されているものがより遮蔽に好ましい。なお、この放射線透過低減構成基材の含水前の重量は約45kgと軽量であるので側溝中に設置するには作業者1〜3人で設置が可能であるから有用である。
また、このように通水管の構成数は側溝の排水機能を出来る限り阻害させない数と塩ビ管の外径を考慮すればよい。塩化ビニール管の外径が大きいサイズで有れば1本でもよい。なお、保水基材6の厚みと充填量は放射性物質が放出する線量の値を勘案されて放射線の透過低減に最も有効であると考えられるように算出することが好ましい。また、活性炭、樹脂ペレット、粉末ゴムを混合した保水基材6が有用である。
図(d)に示された断面図は、放射線透過低減構成基材を構成する一例の図である。この構成によると、遮水板19は表薄板と裏薄板との間に複数のリブが設けられている中空板21を上面、底面、側面、前面、後面と図で示されている保水基材19と通水管108(塩化ビニール管の横方向列)との間に備えられている。なお、通水管108の長手方向の両端面には遮水板19を備えなくてもよい。ただし、各通水管108を遮水板19に粘着テープ、熱熔着、ビスネジ、ボルト、ナットなどの固定具を用いて固定することが好ましい。また、上面に注水用の注水口25が示されている。この注水口25は、遮水板19である中空板21の表薄板と裏薄板とリブの一部が切断されていない角形状の注水口25である。保水基材に水を注水した後に注水口25を開設されている中空板21を注水口に嵌め込み注水口25を閉じるとよい。
図(e)は、図(d)と同じように遮水板19が表薄板と裏薄板との間に複数のリブが設けられている中空板21を上面、底面、側面、前面(排水路96領域を除く)、後面(排水路96領域を除く)と、図で示されている排水路96の左右の側壁と、その側壁の上に中段板として備えられている。また、示された断面図には保水基材6が上面の遮水板19と中段の遮水板19の間に充填されている。また、排水路96の側壁(遮水板19・中空板21)から外側領域と側面と底面の遮水板19と中段の遮水板19の間の空間に保水基材6が充填されている。また、上面の遮水板19には保水基材6に注水するための注水口25が開設されている。その注水口から水を注水すると、中段に設けられている遮水板19に開設されている注水口から下方の保水基材6へ水は浸水される。この構成によると塩ビ管を構成されなくても放射線透過低減構成基材の前面至る後面への通水機能があるので好ましい。また、前面ならびに後面の遮水板を上面、底面、側面の遮水板に取り付けるための固定部材16ナットがそれぞれに示されている。
なお、本実施の形態の外形を円パイプ形状、角パイプ形状、角棒形状、丸棒形状、四角柱、円柱形状、角錐形状、四角台形状、直方体、立方体、楕円形、半球、球体などに形成されてもよい。
本実施の形態は、側溝以外の農業用水路、桝などにも有用である。
また、この構成の遮水板材料は特に限定されず、第1の発明の実施の形態に記載した[0111]から[0124]の間で説明されている材料を選択することが好ましい。成形方法は、熱可塑性樹脂が好ましく、押出成形、射出成形等により成形されるのが好ましいが、これに限定されるものではない。また、プレキャストコンクリート、レジンコンクリート、コンクリート板、鉄筋コンクリートや金属板も遮水板の仕様に構成することもよい。なお、コンクリートの成形方法は型枠成形、型枠圧密成形、型枠圧縮成形により遮水板を成形することも好ましい。また、放射線透過低減構成基材の遮水板とは別の錆びや腐食の劣化がない耐久性を有するポリプロピレン樹脂もしくはポリエチレン樹脂で少なくとも1つからなる箱形に成形した成形形態(保水基材充填領域と通水路を構成、具備)の容器を選択して使用することも好ましい。
<第9の実施の形態>
図9(b)の第9の発明の放射線透過低減構成基材は、熱可塑性樹脂で成形されてなる板体又は、裏薄板3と表薄板2とが、複数の板状体リブ4を介して積層されて前記板状体が略平行に設置されて、排水路96が形成されてなる中空板状体22、又は、裏薄板3と複数の貫通孔が穿設されている表薄板2とが、複数のリブを介して積層されてなる中空板状体22からなり、前記リブは板状体4であり、複数の板状体が略平行に設置されて、排水路96が形成され、貫通孔は帯状貫通孔11であり複数の帯状貫通孔11が上記板状体に交差して穿設されてなる暗渠板構造であることを特徴とした放射線透過低減構成基材である。
この構成によると板体ならびに暗渠板構造体を製造するには第1の実施の形態に明記されている中空板状部材を構成する材料の説明文を参考に準拠して製造することが好ましい。また、帯状貫通孔を開設する具体例としては第3の発明の実施の形態に明記されているので参考に準拠して実施なされることが好ましい。また、この第9の発明の実施の形態の板体ならびに暗渠板に機械的強度と放射線透過低減効果を高めるには、板体ならびに表薄板2と裏薄板3と複数の板状体リブ4の厚みを厚く構成するとよい、また、板体は樹脂成形で製造する際と中空板状部材を構成する材料を樹脂成形で製造する際に帯電防止剤、顔料を添加することが放射線透過低減効果をより高めることになると推測できるから好ましい。添加する顔料の色は紺青色、青色、緑色、黒色、灰色、茶色、紫色、黄色が好ましい。
すなわち、一般的な樹脂成形において製造される成形品の色は例えばポリプロピレン樹脂を成形すると完成品は半透明である。ポリプロピレン樹脂を成形して造られる半透明の板体ならびに当該暗渠板は放射線透過低減効果を得ることに好ましいが、半透明の樹脂成形板体の遮蔽効果と帯電防止剤、紺青や緑色の顔料を添加して成形される樹脂成形品との放射線透過低減率は成形に使う樹脂の質量が同じでも異なることが予測できる。勿論、帯電防止剤、顔料を添加して成形される板体、発泡成形板体、中空板と中空暗渠板の方が放射線透過低減率は高くなることが予測できるので有用である。帯電防止剤が放射性物質の遮蔽に有効である原理は放射線の電磁波を抑制させることが考えられる。また、半透明ポリプロピレン樹脂の密度が放射線の電磁波、熱を抑制させることも考えられる。そして、半透明ポリプロピレン樹脂であれば、顔料を添加しなくてもよいので廉価となるから好ましい。なお、熱可塑性樹脂の他、熱硬化性樹脂、FRP樹脂等を熱可塑性樹脂と置き替えた仕様も選択してもよい。また、板体、中空板、中空暗渠板の質量や厚みにもよるが複数に重ねて使うと遮蔽効果が顕著に表れるので好ましい。
また、顔料が放射性物質を吸着する原理は、例えば鉱物やセラミックから製造されている顔料の孔の大きさと放射性物質の大きさが略同じ程度であれば顔料の孔に放射性物質が吸着されることが推測できる。また、成形樹脂の密度ならびに形状も放射性物質の透過低減の要因になることが推測できるので中空板状体は排水路が空気層であるため放射線透過低減に軽量基材として有用である。
放射線透過低減構成基材に構成されている板体、中空板を構成する表薄板2、裏薄板3には、補強、耐候性、耐光性、耐熱性、耐電性、絶縁等の付与のために、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリカ−ボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアレート系樹脂、ポリイミド系樹脂の合成樹脂フイルムやアルミ箔が接着、粘着、蒸着、熱融着、タッカ−針等の貼合方法を選択して積層されてもよい。また、前述の各樹脂もしくはアルミ箔の上面にエポキシ樹脂、アクリル樹脂又はフッ素樹脂やフェノール樹脂を塗布することも好ましい。また、意匠性等の付与のために合成樹脂フイルムに絵模様、写真、字等が印刷されていてもよい。なお、第1の発明の中空板状部材を構成する材料の説明文で明記された前記以外のゴム引布シート類を積層することを選択してもよい。このような材料を積層することによって、絶縁性、耐熱性効果が増すので放射線透過低減に好ましい。
熱可塑性樹脂で成形された表薄板2、裏薄板3及びリブ4は、透明、半透明、不透明のいずれでもよく、耐候性、耐光生、耐熱性、成形性等を向上させるために、熱可塑性樹脂の成形の際に一般に使用されている熱安定剤、安定化助剤、骨剤、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、帯電防止剤、無機充填剤、可塑剤等が添加されてもよい。
また、放射性物質の吸着効果を得るためには顔料を紺青、青色、緑色、黒色、灰色、赤色、茶色、紫色、黄色のいずれかを選択して樹脂の成形の際に添加することが好ましい。
また、成形された板体や中空板状部材の表面に塗料を塗装又は、アクリル系樹脂などのバインダーを塗布した上面に塗料を塗装することもよい。また、フッ素樹脂又は、フェノール樹脂を塗布することも好ましい。
また、放射性物質の大きさに整合するような孔を有する極細粒活性炭、又はゼオライト、極細粒活性炭とゼオライトを放射性物質の吸着効果を得るために上記樹脂に添加されてもよい、なお、添加される前記極細粒活性炭とゼオライトの粒径は980μm以下のものが成形に好ましく、そして、放射性物質の吸着にも好適である。
また、帯状貫通孔11が穿設されてなる暗渠板構造の中空板状体は平面、斜面を問わず降雨をスムーズに排水する機能を有しているので、例えば、放射性物質で汚染された地面や農地の土壌の上面に敷設して使用すると降雨の排水効果と該地面や土壌から放出される放射線の透過の低減と地面や土壌に接する裏薄板に放射性物質が吸着されるので放射性物質の固定に有用である。その上、帯状貫通孔11が穿設されてなる暗渠板構造の中空板状体の表薄板2の上面に保水性のよい土壌を造成して作物などの植物を育てることが容易になるので有用である。なお、表薄板2の上面領域と放射性物質が吸着されることが推定できる裏薄板3の底裏面領域との間には排水路96機能を有する空隙が存在する。この空隙構造により底裏面に存在する放射性物質には表薄板2の上面に植栽する植物の根が伸長しても触れることがない。すなわち、植物の根が吸水する水に放射性物質が含まれることを防ぐので暗渠板構造の中空板状体は有用である。
この暗渠板構造の中空板状体のその他の有用な用途としては、例えば、前述のような機能を有することで、津波の影響により塩害で作物生産が不可能となっている農地の土壌中、土壌上面など、また、除塩工事をなした農地に二次的塩害を防ぐ効果を有することが推測できるので農業分野にも有用で好ましい。さらには、有害物質で汚染された土地の上面に暗渠板構造の中空板状体を敷詰めることも有用である。この中空板状体は樹脂原料に顔料などの添加物を添加して押出し成型機械を使用して製造すると幅130cm、長さはエンドレスで製造ができるので、運搬に係る車両の荷台サイズや使用先の形状、面積に整合する大きさに製造することがよい。中空板状体と帯状貫通孔11が穿設されてなる暗渠板は剛性に優れている。例えば、大型車両のアウトリガーの荷重にも排水路96が破壊されない強度を有するので恒久的排水機能を求める造成地工事などの土木排水工事分野にも好ましい。なお、板体、中空板状体、帯状貫通孔11が穿設されてなる中空板状体は本発明の構成基材として多く備えられるので有用である。
<第10の実施の形態>
第10の発明の放射線透過低減構成基材は、図10(a)で示された裏薄板3と複数の貫通孔が穿設されている表薄板2とが、多数の円柱状のリブ4を介して積層されてなる前の中空板状体21に構成されている。そして円柱状のリブとリブの間に排水路96が形成されている、そして、第12の発明の帯状貫通孔11が穿設された斜視図であるが、中空板状体21の有姿は表薄板2と裏薄板3と複数のリブが一体に形成されている。
また、図アは環帯状のリブを示し、図イは角面の砂時計リブを示し、図ウは円筒状のリブを示し、図エは円筒状のリブ内部に板状体が備えられている形状が示されている。このようなリブ形状のいずれかを選択してこの放射線透過低減構成基材を製造することがよい。また、この構成によると中空板状体22を製造するには第1の実施の形態に明記されている中空板状部材を構成する材料の説明文を参考に準拠して製造することが好ましい。また、帯状貫通孔11を開設する具体例としては第3の実施の形態に明記されているので参考に準拠して実施なされることが好ましい。また、この第10の実施の形態の暗渠板に機械的強度と放射線透過低減効果を高めるには表薄板2と裏薄板3と複数のリブ4の厚みを厚くするとよいしリブの数を多く構成するとよい。
また、一般的な樹脂成形において製造される成形品の色は、例えばポリプロピレン樹脂を成形すると完成品は半透明である。絶縁性のポリマーであるポリプロピレン樹脂を成形して造られる半透明の表薄板2裏薄板3複数のリブ4は放射線透過低減効果を得ることに好ましいが、さらに、ポリプロピレン樹脂を成形で製造する際に帯電防止剤、顔料を添加することが放射線透過低減効果をより高めることになると考えられる。また活性炭、ゼオライトを添加することが放射線透過低減効果をより高めることになると考えられるから好ましい。ポリプロピレン樹脂を成形で製造する際に添加する顔料の色は紺青色、青色、緑色、黒色、灰色、赤色が好ましい。一般に成形される半透明の樹脂成形品と帯電防止剤、紺青や緑色の顔料を添加する、さらに活性炭、ゼオライトを添加して成形される成形品との放射線透過低減率は素材の樹脂質量が同じでも異なることが推測できる。また、第12の発明に係る帯状貫通孔11が穿設されてなる暗渠板構造の中空板状体は平面、斜面を問わず降雨をスムーズに排水する機能を有しているので、例えば、放射性物質で汚染された地面や農地の土壌の上面に敷設して使用すると降雨の排水効果と該地面や土壌から放出される放射線の透過の低減と地面や土壌に接する裏薄板に放射性物質が吸着されるので放射性物質の固定に有用である。また、この中空板状体22は板状体の周囲側面が排水口となる構造である。この周囲側面が排水口となる利点は、勾配を有する土地の上面に複数枚を連結して敷設する際に排水路の方向を揃えることが省けるので作業性に好ましい。
放射線透過低減構成基材に構成されている板体、中空板を構成する表薄板2、裏薄板3には、補強、耐候性、耐光性、耐熱性、耐電性、絶縁等の付与のために、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリカ−ボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアレート系樹脂、ポリイミド系樹脂の合成樹脂フイルムやアルミ箔が接着、粘着、蒸着等の貼合方法を選択して積層されてもよい。また、前述の各樹脂もしくはアルミ箔の上面にエポキシ樹脂又はフッ素樹脂やフェノール樹脂を塗布することも好ましい。
<第14の実施の形態>
第14の発明の構成によると、図58に示された排水路96の両端部(閉鎖端面9)又は周縁部が閉鎖されているか一部を残して閉鎖されており、排水路96が貯水可能になされ、溢れた水は排水路96の一部又は貫通孔から端部のリブを越えて余剰水58が排水できることを示した断面図である。この断面図の構成では、排水路96に保水基材6が充填されている。保水基材が充填されているので例えば、この放射線透過低減構成基材が傾斜面に備えられても貫通孔から排水路に入水した水の動きは余剰水58のみが動き保水基材に含水された水は静止的状態を保つことになる。すなわち、含水と入水の水の入れ替わりの作用は有るが、排水路96の保水基材中で一定の水が静止状態で保つことが放射線透過低減効果を継続させることになるので好ましい。
<第16の実施の形態>
第16の発明の構成によると、前記複数のリブ4と前記表薄板と前記裏薄板3との少なくとも1つは、同一の他の放射線透過低減構成基材と嵌合することにより、当該他の放射線透過低減構成基材との連結を可能にする嵌合部を含んでいる、第21〜15のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材である。
図16は、複数の中空板状体1を連結させるのに適した中空板状体1の断面形状を示した断面図である。上図(a)に示すように、表薄板2と裏薄板3が複数のリブ4に支持され、表薄板2と裏薄板3とリブ4に囲まれた含水用空間5のなかに保水基材6が充填されている。そして、この中空板状体1の左右端部は、嵌合を可能にした形状のリブ4を有している。つまり、2体の中空板状体1の左右の異なる形状のリブ4同士が、下図(b)の中心部に示すように嵌合される。一例を挙げると、この中空板状体1の表薄板2と裏薄板3の厚みは3mm、複数のリブ4の厚みは2mm、また、両端部の嵌合形状のリブ4も2mmで、リブ4とリブ4の間隔は30mmであり、中空板状体1の厚みは、35mm、リブ4の長手方向の長さが6mで製造が可能である。そして、この中空板状体1の含水飽和状態の重量は保水基材6の内容にもよるが、約50から70kg/mとなり、放射線遮蔽率は大凡、25%ないし35%になることが推定できる。この中空板状体1は塩ビ樹脂を主材料として押出成形で製造することが好ましい。
また、この嵌合形状リブ4が形成された中空板状体1を複数嵌合すると、面積の大きい壁が容易に構築できるので、放射線の遮蔽を必要とする箇所に有用である。また、分解も容易であるので、該中空板状体1を4枚層に構成すると、放射線遮蔽率は、75%程度(放射線量が25%程度に減少する)になり遮蔽を必要とする箇所に好適である。説明した中空板状体1の各部材、表薄板2、裏薄板3、複数のリブ4の規格は一例であり、例えば、厚みを140mmに成形すれば、放射線遮蔽率が75%程度になる。
<第17の実施の形態>
第17の発明の放射線透過低減構成基材は、貫通孔が穿設された垂直壁又は貫通孔が穿設されていない垂直壁よりなる、断面形状I形又は直角部中空L形の継手により、第1〜15のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が接続されて大板化される。この特徴を有する本実施の形態について、図面を参照しつつ説明をする。
図59が、この実施の形態の1例を示す断面形状I形43の継手と角部中空L形の継手43の断面図である。上図(a)はI形継手43に表薄板2と裏薄板3と複数のリブ4の間の含水用空間5に保水基材6が充填されて、保水基材には水が注水されている放射線透過低減基材が差し込まれていることを示している。下方図(b)は直角部中空L形の継手43に上図において示された放射線透過低減基材が差し込まれていることを示している。この断面形状I形43又は角部中空L形の継手43は、アルミニウムで一体成形として造られている。図で示されているようにほぼ隙間のない状態で放射線透過低減基材が連結されるので接続箇所の隙間から放射性物質の飛散を防ぎ尚且つ放射線の透過を低減することに有用である。また、接続箇所の強度保持にも好ましい。この断面形状I形の継手43と直角部中空L形の継手43を多用して第1から17のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材をさまざまな形状に造ることができるので有用である。例えば、立方体、直方体、三角錐、四角錐、四角錐台、四角柱、三角柱の壁材の継手として選択する、また、円筒や環帯を形成する際に断面形状I形の継手43で端面を接続することもできるので好ましい。なお、断面図(c)は、塩ビ樹脂で形成された中空I形の継手が示されている。板状リブ4と表薄板2と裏薄板3が構成されている中空板が示されている。断面図(d)は、塩ビ樹脂で形成された直角部中空L形の継手に嵌合されている板状リブ4と表薄板2と裏薄板3が構成されている中空板が示されている。そして、図(e)の断面図は一例であるが板状リブ4と表薄板2と裏薄板3が構成されている中空板の端面が中空円形の閉鎖部材10で閉鎖されている。
接続される基材とI形の継手43、I形継手43又は直角部中空L形の継手43に貫通孔を開設してボルト、ナット、ビスネジ、ナット、ワッシャ、リベット等の固定部材を用いて固定することがより好ましい。
<第18の実施の形態>
第18の発明の放射線透過低減構成基材は、第1から17のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板に、すのこ状、波板状、凹凸状、箱状、直方体、立方体又は樋状であって、厚み方向に貫通孔が穿設されている暗渠体もしくは成形体が積層されている放射線透過低減構成基材である。
図60の上図(a)が、この実施の形態の1例を示す箱状(箱体37)を第3の発明の放射線透過低減構成基材の上面に活性炭付着シート17を敷設された上面に備えられていることを示す断面図である。なお、箱体37の底の厚み方向に貫通孔12が複数開設されている。そして、箱体37の内部には含水されているロックウール繊維の綿状物と肥料、腐葉などが混合された土壌33が充填されている。この構造体を用いて作物や草花又は木本の生産にも有用である。なお、放射性物質の遮蔽に有用である動きの無い含水荷重が構成されているから好ましい。
下図(b)は、直方体形状107のコンクリートブロックが上図(a)と同じ第3の発明の放射線透過低減構成基材の上面に備えられていることを示す断面図である。コンクリートブロックには降雨をコンクリートブロックの表面に溜めないために厚み方向に貫通孔12が開設されている。また、コンクリートブロックを植栽ブロックにできる。植栽ブロック仕様とするには貫通孔12の内部に植栽用の客土を充填して芝草などの植物を植え付けると駐車場などの緑地化に好適なものになり得る。また、保水性を有するコンクリートブロックを選択すると当該発明の効果と合わせてヒートアイランド抑制となり好ましい。また、樹脂や木からなるすのこ状、波板状、凹凸状、箱状、直方体、立方体又は樋状を選択して植栽コンクリートブロックと置き替えてもよい。なお、図には明記されていないが直方体形状107と第3の発明の放射線透過低減構成基材の間に厚みが0.3mm〜5mm程度の不織布を積層されてもよい。また、上図と下図で示された構造体を放射性物質で汚染されている箇所の上面に備えると放射線の透過低減に好ましい。
<第19の実施の形態>
第19の発明の実施の形態は、第1から18のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板側または、裏薄板側に、不織布及び/又は極細粒活性炭が付着若しくは含浸されている不織布が積層、若しくは貼合されている。一例として、極細粒活性炭が付着されている不織布を第1の発明の表薄板側に貼り合わせると、活性炭は均一的に不織布に有するので、活性炭の吸着効果を面状で得られるので好ましい。貼り合わせる手段は、接着、熱融着、粘着、または、接着、熱融着、粘着に加えてタッカ−針を用いて貼り合わせると好ましい。また任意の方法でもよい。そして、保水基材が含水されるので、含水荷重の遮蔽要素と面状吸着要素を兼ね備えた放射線の透過低減を有する放射線透過低減構成基材になるので有用である。なお、不織布に付着されている活性炭は粒径が1200μm以下でよい。また、活性炭の化学的吸着効果を必要とするには、粒径が1000μm以下の極細粒活性炭を選択されると好ましい。
<第23の実施の形態>
第23の発明の実施の形態は、第1〜22のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の表薄板側に、ロックウール繊維又はその成形体が積層されている。ロックウール繊維は、製鉄の際に発生する高炉スラグを主原料としているので一般土壌と異なり雑草の種が混入されていないから緑地の創設に好ましい。また、断熱性に優れている。その断熱性が放射線透過低減に有効であると予想できるので好ましい。また、保水性を有するので当該発明に有用である。
<第24の実施の形態>
第24の発明の実施の形態は、第23の発明のロックウール繊維の成形体が不織布、フェルト状体、板状体、角棒、粒状物、綿状物である。さらに、前記ロックウール繊維の成形体の表面に亀甲金網を貼合された形態、該成形体の表面にガラスクロスで被覆された形態、該成形体の表面にアルミ箔とガラス繊維シートが貼合してなるアルミクロスを貼合された形態のロックウール繊維が含まれて、
前記成形体のいずれかを第21又は22の発明の放射性物質吸着シートの周縁部が、閉鎖されているか一部開口部を残して閉鎖されている袋体に形成された袋体の内部に、保水基材又は空隙保持基材として充填された形態であるから、保水基材に含水されても保水基材の形状が保たれるので好ましい。また、耐圧性、耐久性にも好ましい。それによって、放射線の透過低減が長期に及ぶので有用である。
<第25の実施の形態>
第25の発明のこの実施の形態は、少なくとも1枚の遮水シート、防湿フイルム、防湿フイルムと遮水シートを積層した2層シートのいずれかの周縁部は、閉鎖されているか一部開口部を残して閉鎖されている袋形態、又は、前記遮水シート、防湿フイルムに複数の孔が形成された袋形体の内部に第24の発明のロックウール成形体又は第71、72又は74の発明のいずれかの保水基材が充填された形態であるので、保水された水量変化がない。したがって、線量の遮蔽低減作用が長期に望めるので好ましい。なお、一例として袋体のサイズが、幅70幅40幅20cmの袋体の乾燥時重量が約20kgであるが、含水飽和重量は120kgとなる。この荷重が要因して放射線の透過低減に有用となるので好ましい。
<第26の実施の形態>
第26の発明の実施の形態は、放射性物質で汚染されている箇所の上面に第25の発明の放射線透過低減構成基材が設けられて、第25の発明の記載の放射線透過低減構成基材の上面に第1から22のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が積層されているので放射線透過低減効果が増すので好ましい。
<第27の実施の形態>
第27の発明の実施の形態は、ロックウール繊維の成形体に凹部又は貫通孔が形成されている第23又は24の発明である。ロックウール繊維からなる直方体や立方体の成形体に凹部又は貫通孔が形成されていると、凹部に放射線透過低減に有用である微昌形炭素などを充填することが容易となり好ましい。なお、凹部は複数が好ましい。
<第29の実施の形態>
第29の発明の実施の形態は、第1〜23のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材が屈曲されるか又は放射線透過低減構成基材の両端部に側壁が立設されて溝状になされているので、放射性物質で汚染されている側溝の中に設置すると、側溝の内側壁面と底面に存在する放射性物質が放出する放射線の低減に有用となると考えられるので好ましい。また、溝状の両端部に他の部材もしくは該第1〜23のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材を備えて、固定部材で固定すると箱状体になる、この箱内部に放射性物質で汚染されている汚染物を収納することが選択できる。なお、上面には該基材の蓋を構成すると好ましい。
<第31の実施の形態>
第31の発明の実施の形態は、第1〜30のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材の上面に土壌層が積層されている放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。土壌層の土壌は保水性を有する材料で有ればよいが、より好ましい材料としては、植物の根が伸長するのに好適な通気環境、炭素環境、微量元素肥料環境、排水環境を兼ね備えた土壌を選択するとよい。保水性を有する土壌の荷重が放射線透過低減に有用である。
<第32の実施の形態>
第32の発明の実施の形態は、土壌層に芝草が植えつけられている第31の発明の放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。当該発明によると、植物は促成栽培として生育させることも可能となるので有用である。芝草は暖地型、寒地型などいずれの芝草も繁茂させることができるので校庭、園庭、公園などの子供の生活環境改善に寄与することが可能と考えられるので有用となる。なお、含水率の高い土壌の場合、土壌から芝生面に水が滲み出ることがあるが、当該発明の芝地は体積比90%の含水率を有するが、芝生面に水が滲み出て水溜り現象は発現されない。したがって、スポーツに好適である。勿論、高含水率及び土壌を構成する基材に要因して放射線の透過低減に好適である。
<第33の実施の形態>
第33の発明のこの実施の形態は、土壌層の上に、更に、ロックウール繊維又はその成形体と土壌層が交互に積層され、最上面がロックウール繊維又はその成形体若しくは土壌層である第31又は32の発明の放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。このような土壌層を設けることが土壌層中の熱環境が安定するので好ましい。無数の微小空隙及び含水が要因して土壌の高熱化を防ぐ、すなわち、当該発明は放射線の熱に係る作用を抑制することが推測できるのでこの構造体は有用である。
<第34の実施の形態>
第34の発明の実施の形態は、ロックウール繊維又はその成形体と土壌層の間、ロックウール繊維又はその成形体中若しくは土壌層中に、多数の貫通孔又は帯状貫通孔が穿設されている表薄板と多数の貫通孔又は帯状貫通孔が穿設されている裏薄板とが複数のリブを介して積層されてなる中空板状体が積層されている第33の発明である。この発明の構造によると、すくなくとも2枚の中空板状体の間にロックウール繊維が挟まれているのでロックウール繊維に含水された水の動きは略静的状体として保たれる。放射線透過低減に有用な含水に要因する荷重と、植栽された植物が必要とする土壌含水領域が上下層に構成されるので植物の根の吸水活動に支障が及ぶことがないので好ましい。また、放射線透過低減に有用と推測できる。
<第50の実施の形態>
第50の発明の放射線透過低減に係る構造体は、表薄板2と裏薄板3とが複数の板状、円筒状、円錐台状、ハニカム状、角柱状、角錐台状、格子状のいずれかのリブを介して積層されてなる中空板状体21、樹脂板、樹脂シート、ゴムシートのいずれかを選択または、第1から17の発明のいずれかに記載の放射線透過低減構成基材の上面に暗渠形状が板状、箱状、樋状、すのこ状、凹凸状、スポンジ状又は波板状であり、複数の貫通孔が穿設されている基材の上面に、厚み0.03mm以上、目付量10g/m以上ある不織布/又は、活性炭が付着若しくは含浸されている不織布、2枚の不織布が格子状に接合され、生じた格子目の上下不織布の間に肥料又は肥料と活性炭の混合物が封入されてなる植物育成シートのうち少なくとも一つが積層されたその上面にロックウール繊維からなる密度25kg/m以上の粒形状成形体が積層され、更に前記ロックウール繊維の上面に土壌層33が積層されていることを特徴とした放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
図55(a)は、ポリプロピレン樹脂で成形された箱体37が示された底面図である。
中段の断面図(b)は、中空板21の上面に図(a)で示されている箱体37の底面が上方になるように置かれている。その底面の上面に活性炭付着透水性シート17を積層している。その活性炭付着透水性シート17の上面には密度が25kg/m3以上のロックウール綿状体101と土壌33が積層されている断面図である。このように構成されている土壌構造体を放射線の線量が比較的に高い値を示す箇所の上に設置すると、土壌構造体を透過する線量が低減される。低減率を高めるには土壌33とロックウール綿状体101の含水量が多くなるように土壌33とロックウール綿状体101の質量を多くすることが好ましい。また、箱体37を樹脂で成形する際に紺青、青色、緑色、黒色、灰色、茶色などの顔料を熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂に添加すると、顔料の孔と、孔の表面積が大きい極細粒活性炭と鉱物からなるロックウール繊維とに有する空隙及び含水が要因して土壌構造体を透過する線量が低減することが推測できるので好ましい。すなわち、構造体の荷重以外の遮蔽の要因は、放射線の電磁波が絶縁体を有するポリプロピレン樹脂によって電磁波が抑制されることが挙げられる。そして、繊維形状の鉱物と炭素からなる微小空隙が放射線の熱伝導を抑制することが考えられる。さらに、水素と酸素の化合物である水が大量に一体化されていることに基づいていると考えられる。さらに、放射線量の透過を低減することが推測できるものとしては、中空板21を第1〜第17の発明のいずれか1つを選択して該中空板21と置き替えることも好ましい。なお、第1〜第17の発明のいずれか1つ以上選択した構成も好ましい。箱体37はこの発明の例示でありこれに限定されるものではない。
下図(c)に示された断面図の構成は、熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂で造られる中空暗渠板22の上面に活性炭付着透水性シート17を敷設している。図(a)で示され箱体37の底面が上方になるようにロックウール綿状体101その箱体37の底面(図a)に近接する位置までロックウール綿状体101が活性炭付着透水性シート17の上面から箱体37の内側領域に積層されている。そして、ロックウール綿状体101の上面に土壌33が積層されている。そして、植物95が箱体37の円形状の内側領域の土壌33に植え付けられている。箱体37の厚みは18cmである。この厚み領域に構成されている土壌33とロックウール綿状体101の含水飽和の重量と中空暗渠板22の重量を合算した総重量が約240kg/mとなり、放射線の透過低減率を約80%にすることができるものと推定される。なお、熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂に青、緑、黒などの濃色の顔料を添加すると放射線の透過低減率向上になると予測できるので顔料添加を選択されるとよい。構造体の荷重以外の遮蔽の要因は、放射線の電磁波が絶縁体を有するポリプロピレン樹脂によって電磁波を抑制することが挙げられる。そして、無数の空隙からなる繊維形状のスラグと、無数の孔を有する活性炭の孔に存在する酸素の働きによって放射線の熱伝導を抑制することが考えられる。さらに、水素と酸素の化合物である水が大量に一体化されていることに基づいていると考えられる。また、この構成による土壌構造体の土壌の上面にアラミド繊維を主原料としてなる防災不織布シートを積層させて複数の固定部材のボルト、ナット等で構造体を一体化させて放射性物質の遮蔽壁緑化構造体として製造、提供することができるので好ましい。よって、この第50の発明は有用である。
<第51の実施の形態>
第51の発明の放射線透過低減に係る構造体は、表薄板と裏薄板とが複数の板状、円筒状、円錐台状、ハニカム状、角柱状、角錐台状、格子状のいずれかのリブを介して積層されてなる中空板状体、樹脂板、樹脂シート、ゴムシートのいずれかを選択または、第1から17の発明のいずれかに記載の放射線透過低減構成基材の上面に暗渠形状が板状、箱状、樋状、すのこ状、凹凸状、スポンジ状又は波板状であり、複数の貫通孔が穿設されている基材の上面に、厚み0.03mm以上、目付量10g/m以上ある不織布/又は、活性炭が付着若しくは含浸されている不織布、2枚の不織布が格子状に接合され、生じた格子目の上下不織布の間に肥料又は肥料と活性炭の混合物が封入されてなる植物育成シートのうち少なくとも一つが積層されたその上面に肥料、腐葉土、鉱物及びロックウール繊維を含む土壌層が積層されている放射線透過低減構成基材それを用いた放射線防護緑地及び放射性物質拡散防止策緑地化構造体である。
図56の(a)〜(d)が、この実施の形態の構成基材の一例を示す断面図である。図(a)は、中空板状体22の上面に樹脂が糸状に重なりあってスポンジ状に形成されているクッション材104が積層されている。そのスポンジ状の上面に活性炭が付着されている不織布17が積層されている。該不織布17の上面には肥料、腐葉土、鉱物及びロックウール繊維101を含む土壌層33が厚さ15cmで積層されている。図(b)は、中空板状体22の上面に板状の支持材105が前述のスポンジ状に形成されているクッション材104と交互に構成されて積層されている。その上面に活性炭が付着されている不織布17が積層されている。該不織布17の上面には肥料、腐葉土、鉱物及びロックウール繊維101を含む土壌層33が厚さ15cmで積層されている。
図(c)は、中空板21の上面に図57の(a)で正面図と側面の断面図(b)で示されている基材が積層されている。この基材は前述のスポンジ状に形成されているクッション材104が図で示された高さが5cmの長方形支持材105のそれぞれの三角形の内側領域に収納されている。厚みが2cmのクッション材104と支持材105が合体されている支持基材である。その支持基材の上面に活性炭が付着されている不織布17が積層されている。該不織布17の上面には肥料、腐葉土、鉱物及びロックウール繊維101を含む土壌層33が厚さ15cmで積層されている。
図(d)は、中空板状体22の上面に図(c)に積層されている支持基材を上下に反転させて積層されている上面に、活性炭が付着されている不織布17が積層されている。
該不織布17の上面には肥料、腐葉土、鉱物及びロックウール繊維101を含む土壌層33が厚さ15cmで積層されている。
図56で示された(a)〜(d)の各土壌の荷重は含水飽和状態で約200kgである。
この荷重によって放射線の透過を低減できるので好ましい。
また、図56の(c)に示されている断面図は、中空板状体22の上面に樹脂が糸状に重なりあってスポンジ状に形成されている厚み2cmのクッション材104の上に厚みが3cmであるロックウール繊維101が上図(a)と(b)で示されている高さが5cmの長方形支持材105のそれぞれの三角形の内側領域に収納されている支持基材の上面に活性炭が付着されている不織布17が積層されている。該不織布17の上面には肥料、腐葉土、鉱物及びロックウール繊維101を含む土壌層33が厚さ15cmで積層されている。なお、支持基材に収納されている厚み3cmのロックウール繊維101層と厚さ15cmで積層されている土壌層33を合わせた荷重は含水飽和状態で約230kgである。この荷重によって放射線の透過を低減できるので好ましい。
<第80の実施の形態>
第80の発明の放射線透過低減壁構造体は、容器を形成するように配置された板材又は不燃シートもしくは防炎シートと網材を積層してなる防網炎シートと、前記容器の内部に充填されている保水基材又は保水基材と気相部と、を備え、前記板材又は防網炎シートは、植栽又は注水を可能にする貫通孔又は切欠きを有している、放射線透過低減壁構造体。
図48の上図(a)が、この実施の形態の1例の側面を示す断面図である。
この構成によると斜面を形成している前面と底面と背面が熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂で造られた中空板状体22をアルミニウムで造られた第17の発明の角部中空L形の継手29を3本用いて形成されている。継手29と中空板状体22との接合部はビスネジで固定されている。また、中空板状体22の前面の上方角は表薄板が切断されて、切断が折曲げられて上面を形成している。上面の後ろ端部は継手29に嵌め込まれて固定部材のビスネジで固定されている。
なお、前面のガラス繊維織物である不然シート41には、植栽用の貫通孔13が複数開設されている。その内側面の中空板状体22に植栽用の貫通孔13が前面のガラス繊維織物である不然シート41と同じ位置に植栽用の貫通孔13が開設されている。また、中空板状体22の内側の領域にロックウールと活性炭が主材料である保水基材6が充填されている。また、保水基材6の背面には気相部118を構成する含水されない撥水断熱材42であるロックウールが備えてある。そして、上面には直径20cmの植栽貫通孔13が4箇所開設されて植物95が植付けられている。また、前面には複数に開設されている植栽貫通孔13に植物95が植付けられている。この自立形の放射線透過低減壁構造体は、高さ130cm幅100cm底面奥行き幅50cm上面奥行き幅25cmである。その荷重は含水飽和状態で470kgである。この総荷重と奥行き幅に係る荷重ならびにこの発明の構成基材が要因して例えば、放射線透過低減壁構造体の背面より後部の土地に存在する放射性物質から放出される線量が放射線透過低減壁構造体の前面に透過することを十分に低減できるから好ましい。なお、注水は植栽貫通孔13から行えばよい。また、降雨も植栽貫通孔13から該放射線透過低減壁構造体の内部の保水基材6に落水されるから好ましい。
<第81の実施の形態>
第81の発明の放射線透過低減壁構造体は、前記容器は斜面を有し、前記板材のうち当該斜面を形成する領域に、略水平に延びる帯状の貫通孔が形成されている、第80の発明の放射線透過低減壁構造体。
図49の下図(b)が、この実施の形態の帯状の貫通孔を示す正面部分図である。
上と下に横方向に示されている角部中空L形の継手29の間に縦に示されているI形のアルミニウムで成形された継手29に嵌合されている熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂で造られた中空板状体22には複数の帯状の貫通孔11が形成されている。この帯状貫通孔の幅は2mmから10mmを選択すればよい。また、この中空板状体22には複数の貫通孔12が中空板状体22の表薄板と裏薄板に開設されている。その中空板状体22の前面にガラス繊維で造られた不然織物41が貼合されている。この不然織物41には植栽用の貫通孔13が開設されて、植物95が植え付けられている。このように帯状の貫通孔11と貫通孔12が斜面を構成する中空板状体22に間隔をおいて形成されていると降雨がこの放射線透過低減壁構造体の表面に降ってくると、雨水は斜面上から下方向へ表面のガラス繊維織物を浸透して流水する。その流水は横方向に形成された帯状の貫通孔11と貫通孔12に流れ落ちて保水基材に含水される。この両貫通孔が形成された放射線透過低減壁構造体は降雨を保水基材へ集水する機能に優れているので植物が消費する含水を降雨で補うことに好ましい。すなわち、放射線透過低減に欠かせない保水基材の含水荷重保持に好ましい。
<第82の実施の形態>
第82発明の実施の形態は、前記容器の内部に設置され、前記板材又は防網炎シートの容器としての形状を保持するための骨組みを、さらに備える第80又は81に記載の発明の放射線透過低減壁構造体である。
図49の上図(a)が、この実施の形態の1例の側面を示す断面図である。
この構成によると斜面を形成している前面と底面と背面が熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂で造られた中空板状体22を第17の発明の角部中空L形の継手29を3本用いて形成されている。継手29と中空板状体22との接合部はビスネジで固定されている。
また、中空板状体22の前面の上方角は表薄板が切断されて、切断が折曲げられて上面を形成している。上面の後ろ端部は継手29に嵌め込まれて固定部材のビスネジで固定されている。なお、前面の防網炎シート106には、植栽用の貫通孔13が複数開設されている。その内側面の中空板状体22に植栽用の貫通孔13が防網炎シート106の植栽用貫通孔13と同じ位置に開設されて中空板状体22に貼合されている。また、中空板状体22の内側の領域に骨材102である樹脂板を固定部材16のボルト、ナットを用いて骨組形状に組み立てられている。この骨組み形状の例示は図50、図53の斜視図と図52の断面図で示されている。
また、中空板状体22の内側の領域に気相部でもあるロックウールの板材42とロックウールと活性炭が主材料である保水基材6が充填されている。そして、上面には直径20cmの植栽貫通孔13が4箇所開設されて植物95が植付けられている。また、前面には複数に開設されている植栽貫通孔13に植物95が植付けられている。この自立形の放射線透過低減壁構造体は、高さ130cm幅100cm底面奥行き幅50cm上面奥行き幅25cmである。その荷重は含水飽和状態で480kgである。この総荷重と奥行き幅に係る荷重と、保水基材6の内容物が要因して、例えば、放射線透過低減壁構造体の背面より後部の土地に存在する放射性物質から放出される線量が放射線透過低減壁構造体の前面に透過することを十分に低減できるから好ましい。なお、注水は植栽貫通孔13から行えばよい。また、降雨も植栽貫通孔13から該放射線透過低減壁構造体の内部の保水基材6に落水されるから好ましい。
<第83の実施の形態>
第83の発明の実施の形態は、前記板材は樹脂板であって、
前記放射線透過低減壁構造体は、前記樹脂板の少なくとも一部領域の表面に積層された防炎シート又は前記防網炎シートを、さらに備える、第80〜82のいずれかの発明である。図51が、この実施の形態の1例を示す側面の断面図である。
この構成によると斜面を形成している前面と底面と背面がポリプロピレン樹脂で造られた中空板状体22をアルミニウムで造られた第17の発明の角部中空L形の継手29を3本用いて形成されている。継手29と中空板状体22との接合部はビスネジで固定されている。また、中空板状体22の前面の上方角は表薄板が切断されて、切断が折曲げられて上面を形成している。上面の後ろ端部は継手29に嵌め込まれて固定部材のビスネジで固定されている。なお、底板、背面板、上面板、前面板を中空板状体22で形成されている前面の主素材がアラミド繊維の不織布である防炎シート41と該防炎シート41の内側に形成されている中空板状体22には、同一箇所に植栽用の貫通孔13が複数開設されている。また、底板の中空板状体22には余剰水の排水機能を有する帯状の貫通孔が中空板状体22の表薄板と裏薄板に形成されている。その中空板状体22の上面に活性炭が付着している不織布が敷設されている上面の領域にロックウールが主材料である保水基材6が充填
されている。そして、上面には直径20cmの植栽貫通孔13が開設されて植物95が植付けられている。また、前面には複数に開設されている植栽貫通孔13に植物95が植付けられている。なお、この側面の断面図の下方に第9の発明の帯状の貫通孔11を有する放射線透過低減構成基材が備えられている。
この基材は中空板状体であり裏薄板と表薄板とが、複数の板状体リブを介して積層されて前記板状体が略平行に設置されて、排水路が形成されているので上面に備えられている放射線透過低減壁構造体の底板から落水する余剰水を受けて排水の目的箇所へ通水できる。また、放射線透過低減構成基材と放射線透過低減壁構造体の底板とは固定部材のボルト、ワッシャ、ナットを用いて複数箇所が固定されている。また、放射線透過低減壁構造体の前に植栽用の保水基材6と縁材のコンクリート板が放射線透過低減構成基材の上面に備えられている。このように放射線透過低減壁構造体が放射線透過低減構成基材に連結されていると低重心である放射線透過低減壁構造体の静止安定度が増すので好ましい。
この自立形の放射線透過低減壁構造体は、高さ130cm幅100cm底面奥行き幅50cm上面奥行き幅25cmである。その荷重は含水飽和状態で480kgである。この総荷重と奥行き幅に係る荷重と、当該発明を構成する基材の融合が要因して例えば、放射線透過低減壁構造体の背面より後部(矢印で示す)の土地に存在する放射性物質から放出される線量が放射線透過低減壁構造体の前面に透過することを十分に低減できるから好ましい。なお、注水は植栽貫通孔13から行えばよい。また、降雨も植栽貫通孔13から該放射線透過低減壁構造体の内部の保水基材6に落水されるから好ましい。
<第84の実施の形態>
第84の発明の実施の形態は、前記板材は、少なくとも一部の領域において、中空板状体であって、
当該中空板状体は、複数のリブと、当該複数のリブを介して積層された表薄板及び裏薄板と、を含む、第80〜83のいずれかの発明の放射線透過低減壁構造体である。
上記、第80から83の発明において中空板状体22が構成された放射線透過低減壁構造体を各図で示している。この中空板状体22は、第9と第10の発明の中空板状体である。すなわち、裏薄板3と表薄板2とが、複数の板状体リブ4を介して積層されて前記板状体が略平行に設置されて、排水路96が形成されてなる中空板状体22である。そして、又は、裏薄板と複数の貫通孔が穿設されている表薄板とが、複数のリブを介して積層されてなる中空板状体からなり、前記リブ4は板状体であり、複数の板状体が略平行に設置されて、排水路96が形成され、貫通孔は帯状貫通孔11であり複数の帯状貫通孔11が上記板状体に交差して穿設されてなる板構造であることを特徴とした放射線透過低減構成基材である。また、第10の発明の中空板状体は、裏薄板3と複数の貫通孔が穿設されている2表薄板とが、多数の円柱状、円筒状、角柱状、円錐台状、角錐台状、環帯状のいずれかのリブを介して積層されてなる中空板状体からなり、前記表薄板2と前記裏薄板3と前記いずれかのリブとの間に排水路96が形成されている放射線透過低減構成基材である。
この中空板状体を構成する材料並びに構成要件などは第1と第2の発明とに関連して明記されている。なお、一般的に成形で完成するポリプロピレン樹脂製品は半透明であるが、当該発明においては中空板状体を熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂で成形する際に紺青、青色、緑色、黒色、灰色、茶色、赤色の顔料のいずれか1色をポリプロピレン樹脂に添加されているが、絶縁効果を有する半透明、透明の成形を選択してもよい。絶縁を有するポリプロピレン樹脂によって電磁波を抑制することが推測できるので放射線透過低減壁構造体に熱可塑性樹脂からなる樹脂板を選択することが好ましい。前記は、この実施の形態の1例あり中空板状体を構成する素材を限定するものではない。
<第85の実施の形態>
第85の発明の実施の形態は、前記容器の内部の一部底領域、該容器内部に設置された骨組み基材の一部下方領域、容器を形成するように配置された底板材の下面の一部領域もしくは領域を超える外部のいずれかの領域に第8〜第10又は第84の発明に記載の中空板状体基材、金属基材、コンクリート基材、石基材、樹脂基材、鉱物基材のいずれかを配置してなり、
前記容器に配置された骨組み基材又は底板材と前記中空板状体基材、金属基材、コンクリート基材、石基材、樹脂基材、鉱物基材のいずれかと、接合又は固定部材で連結されて備えることもできる、第80〜第84の発明のいずれかに記載の放射線透過低減壁構造体である。図52の上図(a)が、この実施の形態の1例を示す断面図である。
この構成によると斜面を形成している前面と底面と背面が熱可塑性樹脂であるポリプロピレン樹脂で造られた中空板状体22を第17の発明の角部中空L形の継手29を3本用いて形成されている。継手29と中空板状体22との接合部はビスネジで固定されている。また、中空板状体22の前面の上方角は表薄板が切断されて、切断が折曲げられて上面を形成している。上面の後ろ端部は継手29に嵌め込まれて固定部材のビスネジで固定されている。なお、前面の防炎シート41には、植栽用の貫通孔13が複数開設されている。その内側面の中空板状体22に植栽用の貫通孔13が防炎シート41の植栽用貫通孔13と同じ位置に開設されて中空板状体22に貼合されている。また、底面と上面を除く中空板状体22の内側面に撥水断熱材42が備えられている。図の斜面に示された板状ロックウールからなる撥水断熱材42には植栽用の貫通孔13、12が複数開設されている。撥水断熱材42の内側の領域に骨材102である樹脂板を固定部材16のボルト、ナットを用いて骨組形状に組み立てられている。この骨組み構造に係る例示は図50の斜視図で示されている。なお、斜視図の骨組み構造に示されているように幅20cm幅20長さ2mの棒状の鉄筋コンクリート基材107を骨材102にステンレス製のワイヤーロープを巻き付けてワイヤークリップで留めて、放射線透過低減壁構造体の低重心化を為すことも好ましい。この鉄筋コンクリート基材107は、骨組み構造の底領域範囲から外側領域に長く備えてもよい。そして、放射線透過低減壁構造体の底板である中空板状体22の上面に重量物109を収納するための箱体37が約30cmの厚みで形成されて備えられている。
この箱体37に置き替えて水などの液体を注入した樹脂製の容器を骨組み構造の底領域に設置してもよい。また、撥水断熱材42の内側の領域と箱体37の上面領域にロックウールが主材料である保水基材6が充填されている。また、骨組み構造の上部には有孔管内に潅水チューブが備えられている、また、上面には直径20cmの植栽貫通孔13が複数箇所に開設されて植物95が植付けられている。また、前面には複数に開設されている植栽貫通孔13に植物95が植付けられている。なお、図(b)は箱体37が示された斜視図である。箱体37を形成する材料は帯状貫通孔11を有する中空板状体22である。この箱体37には第80から84の放射線透過低減壁構造体以上に低重心率を高めるための鉄鉱石が収納されている。この自立形の放射線透過低減壁構造体は、高さ130cm幅100cm底面奥行き幅50cm上面奥行き幅25cmである。その荷重は含水飽和状態で630kgである。この総荷重と奥行き幅に係る荷重と、当該発明を構成する基材が要因して例えば、放射線透過低減壁構造体の背面より後部の土地に存在する放射性物質から放出される線量が放射線透過低減壁構造体の前面に透過することを十分に低減できるから好ましい。なお、注水は植栽貫通孔13から行えばよい。また、降雨も植栽貫通孔13から該放射線透過低減壁構造体の内部の保水基材6に落水されるから好ましい。なお、図52には、植栽がなされた構成の一例を示しているが、保水基材に含水された後に植栽用の貫通孔を板材等で閉鎖すると前述の630kgの荷重がほぼ永続的に確保される。この荷重を当該発明のような低重心になした構造体であれば、耐風力に好ましく、理論上、風速40mの強風にも倒壊しない荷重であるから、自立形の放射線透過低減壁構造体として好ましい。
図53は第85の発明に関連した実施の形態の1例を示す斜視図である。
この構成によると、図(a)で示されているように上面が湾曲に形成されている。これは放射線透過低減壁構造体への風圧を少なくさせる構造の例示である。また、図で示されているように正面の底面を前方に広く形成させると、より低重心になるので風圧対策に好ましい。また、下図(b)には鉄板103を設置した上に放射線透過低減壁構造体の底面と鉄板を固定した形態の一例である。なお、鉄板103に置き替えて樹脂板、木製合板、ゴム板などの板材を備えてもよい。また、ア〜カに示した図は、高さが1mから2m、底面幅1m〜2mで造ることが好ましい放射線透過低減壁構造体の側面断面を示したものである。このような形状の放射線透過低減壁構造体は強風圧に耐える構造体となり得るので好ましい。なお、高さに制限はないが、風圧対策を念頭に設計されることが望ましい。
図54は第85の発明に関連した実施の形態の1例を示す斜視図である。
斜視図で示された放射線透過低減壁構造体の正面下方に該構造体と一体化されている突起構造体が構成されている。この前方の構造体には植物を植栽する貫通孔13が開設されて植物95が植え付けられている。また、放射線透過低減壁構造体の底面下にコンクリート製の中空板21が放射線透過低減壁構造体の骨組みに固定部材のボルト、ナット、ワイヤーロープで固定されている。また、横には、別の放射線透過低減壁構造体を連結する際の骨組みを示している。また、下図(b)は植栽面が上面、正面、突起構造体上面、側面に構成されて、切欠き36、植栽貫通孔13がこの構造体の表面に被覆されている不然材41のガラス繊維織物に開設されて植物が植え付けられていることを示した斜視図である。なお、背面にも切欠き36、貫通孔13のいずれかを開設して植物を植え付けることを選択してよい。
<第86の実施の形態>
第86の発明の実施の形態によると、放射線透過低減壁構造体の少なくとも2つは、同一の他の放射線透過低減壁構造体の側面と連結されている、第80〜85のいずれかの発明の放射線透過低減壁構造体である。
図54の上図(a)が、この実施の形態の1例を示す斜視図である。
放射線透過低減壁構造体は横方向に長く1つの構造体として造り放射線の遮蔽を望まれる箇所に設置することが可能であるが、放射線透過低減壁構造体の横幅を例えば、3mで製作して放射線の遮蔽を望まれる箇所に複数台を連結して設置することができる。複数台を連結するには、それぞれの放射線透過低減壁構造体の側面を当椄して横長の壁を形成してもよい。また、隣り合う放射線透過低減壁構造体の骨組みと骨組みを固定部材のボルト、ナット、ワイヤーロープなどを使用して固定接続する方法を用いてもよい。また、アルミニウムで造られたI形継手を用いて側面に構成する板材を嵌合させてビスネジなどの固定部材で固定する方法もよい。また、側面に構成する板材を固定部材の有孔金属板、ボルト、ナット等を用いて固定する方法もよい。また、連結される放射線透過低減壁構造体の規格ならびにデザインは任意に設計してもよい。なお、放射線透過低減壁構造体の構成部材を放射線の遮蔽を望まれる箇所に搬入して組立て壁構造体に完成させて設置することを選択してもよい。なお、完成させた放射線透過低減壁構造体に構成されている貫通孔から水を注水して保水基材が水飽和状態になることで放射線透過低減壁構造体が安定する荷重になり放射線の透過低減にも有用となる。
<その他の実施の形態>
図14は、保水基材6の左右の面を遮水板19で挟み、遮水板19の表面に網20が積層され、固定部材16により保水基材6、遮水板19、網20が固定され一体化している構造体を示した斜視図である。
この構造体を壁として使用すると、保水基材6の含水が要因して、放射線の透過を低減することができ、また、壁面の緑化構造物に取り付けて蔓性植物を繁茂させるのに有用である。
図15の上図(b)は、右下図(a)の構造体の一部断面を表した図であり、固定部材16のうちのボルトを、右側に示した網20と遮水板19に固定部材16を差し込むために貫通孔として設けた孔に、差し入れて、左側の遮水板19と網20を貫通させて、固定部材16のうちのナットを締め付けた様子を表している。なお、左右の遮水板19の内側に位置する保水基材6に外圧が及ぶことを防ぐためのナットを双方の遮水板19の内側面に設けている。
また、下図(a)に斜視図を示すように、この構造体は、裏薄板と多数の貫通孔が穿設されている表薄板とが、複数の板状リブを介して積層されてなる中空板状体を遮水板19としている。そうして、保水基材6の左右の面が遮水板21で挟まれ、遮水板19の表面に網20が積層され、固定部材16により保水基材6、遮水板19、網20が固定され一体化されている。
遮水板を中空板状にすることで断熱効果ととともに、この構造体の強度が増すので好ましい。そして、保水基材6の含水に対する熱の負荷を低減させ、構造体の高熱化を抑制させることができる。すなわち、含水の乾燥蒸発ならびに高熱化が抑制されるので、植物の生育環境に好ましい。また、断熱効果により保水基材6の含水の水持ちがよくなるので、放射線の透過を安定して低減することに繋がる、この点でも好ましい。
図17は、最下層の放射性物質で汚染された地面49の上面に、表薄板2と裏薄板3に挟まれた保水基材6が充填された中空板状体1を設けて、その上面に表薄板2に帯状貫通孔11を複数に有する中空暗渠板22(第9の発明の構成の具体例に相当)を積層し、その上面に活性炭付着透水性シート17が積層され、さらにその上面に土壌33が造成され、最上面に芝草57が植え付けられた構造体を示す。この断面図には、降雨92が、芝生面から土壌に至るように、活性炭付着透水性シート17を透水して、中空暗渠板22に落水している様子を示している。
この構成によると、保水基材6に充填された含水及び保水基材6と中空板状体1の重量(質量)が要因して、放射線遮蔽率が安定する。例えば、中空板状体1の厚みが10cmであれば、含水及び保水基材6を合わせた重量が100から130kg/mの重量になる、この重量において、放射線遮蔽率が大凡50%になることが推定される。この重量は周囲の環境に影響されることなく永続的に保持できる。さらに、上面に積層された土壌には保水性に優れた鉱物繊維が多く積層されており、土壌の厚さにもよるが例えば、10cmであれば土壌含水飽和状態で約140kgとなる。
すなわち、下層の中空板状体1の重量と土壌の重量とを合わせた総重量は240から270kg/mになる、この荷重(質量)荷重の構造体が、放射性物質で汚染された地面の上面に設けられるので、放射線の遮蔽が大凡75%可能となる、ただし、土壌の含水を植物が消費するので、いつも土壌重量は一定量ではない。よって、この土壌重量の最低荷重(質量)荷重は、含水を0にした場合の土壌と暗渠板のみの固定荷重になる、したがって、上述の土壌重量を50kgとしたならば、中空板状体1の重量100から130kgに50kgの土壌重量を加算した荷重が、この構成による固定荷重になる。すなわち、150から180kgが固定荷重である。この荷重において、放射線遮蔽率が大凡60%になることが推定される。しかしながら、この数値は土壌含水量0を基礎にした数値であり、この数値に含水重量が加算されることを見積もった放射線遮蔽率を求めるのが、より適切である。以上の通り、この構成は放射線遮蔽に有用である。
なお、この構成には、活性炭付着透水性シート17が積層されているが、この活性炭は粒径が990μm以下の極細粒活性炭であるから、放射性物質の吸着効果も十分に望める、そして、また、土壌に多孔質体の乾燥剤でもあり又、肥料でもあるゼオライトも混合されてもよい。この活性炭や乾燥剤により、放射性物質で汚染された最下層の地面から放出される放射性物質が、中空板状体1と中空暗渠板22を透過する際に吸着される、という効果が期待される。
図18は、最下層の放射性物質で汚染された地面49の上面に、第3の発明の構成の具体例に相当する中空板状体1を設け、保水基材6が充填された中空板状体1に帯状貫通孔11が開設された表薄板の上面に、活性炭付着透水性シート17が積層され、その上面に鉱物繊維を多く含む土壌33が造成され、最上面に芝草57が植え付けられた構造体を示している。この断面図は、降雨92が芝生面から土壌に至るように、粒径が990μm以下の極細粒活性炭付着透水性シート17を透水して、中空板状体1に落水し、中空板状体1の一部閉鎖端部の閉鎖されていない箇所から余剰水58として排水され、中空暗渠板22に浸水している様子を示している。なお、土壌33の側面には縁材55が設置されている。この構成において、放射性物質で汚染された地面から放出される放射線の透過の低減の効果が得られるとともに、豪雨などがあったときの排水処理が容易になるから、放射性物質で汚染された地域の復興緑化整備に有用である。また、放射性物質で汚染された地域の農地にも作物生産が可能になるので有用である。
図19の断面図に示す構成では、最下層の放射性物質で汚染された地面49の上面に、第3の発明の構成の具体例に相当する中空板状体1が設けられる。その中空板状体1の表薄板2には帯状貫通孔11が複数形成されている。その上面には、帯状貫通孔11が複数形成された裏薄板3と、帯状貫通孔11が複数形成された表薄板2とを有する中空暗渠板22が積層されている。この中空暗渠板22の上面には、粒径が990μm以下の極細粒活性炭付着透水性シート17が積層されている。その上面には、鉱物繊維を多く含む土壌33が造成されている。土壌33には、芝草57が植え付けられている。降雨92は、芝生面から土壌に至るように、粒径が990μm以下の極細粒活性炭付着透水性シート17を透水し、2層に積層された中空暗渠板22と中空板状体1とに落水し、中空板状体1に土壌33からの余剰水が含水される。なお、2層に積層されたうちの中空暗渠板22には、第14の発明の構成の具体例に相当する中空暗渠板を構成しており、中空暗渠板22の周縁端部はすべて閉鎖された構造体となっている。よって、降雨92などの水が土壌33に浸透して、さらに土壌33が保水できない余剰水が下層に存在する中空暗渠板22に貯水される。そして、中空暗渠板22が貯水飽和となったときは、中空暗渠板22のリブを超えて、表薄板2に形成されている帯状貫通孔11から中空暗渠板22の外部へ、余剰水として排水される構造ではあるが、一旦、中空暗渠板22に貯水された水量は保持される。
また、この中空暗渠板22の貯水量は、中空暗渠板22の中空容積により算出できる。すなわち、中空暗渠板22のサイズが例えば、表薄板2と裏薄板3の厚みを除いたリブ4の厚さが10cmで、幅が1m四方であれば、この中空暗渠板には0.1mの水が保水できる。つまり、この水の重量は100kg/mであるので、放射線の透過を約50%に低減できる。この構成によると中空暗渠板2は2層に重ねられているので、放射線の透過を約25%に低減できる。なお、土壌含水重量を中空暗渠板に保水される保水重量に加算すると、放射線の透過は20%以下になることが十分に考えられる。植物栽培と放射線の透過低減が可能となるこの構成は、放射性物質で汚染された地域の復興緑化整備に有用である。また、中空暗渠板22に成長した根が届かない植物種の選択と、土壌33の厚さ及び含水量を考慮して、芝草以外の水消費が比較的に少ない植物を選択して土壌33に植え付けることも好ましい。勿論、放射性物質で汚染された地域の農地にも有用である。
図20は、放射線物質で汚染された除染物の放射線放出を低減させ、同時に緑地にする構成の例を示した図である。
上図(a)の断面図に示すように、この構成では、最下層に中空板状体1を設け、その上面に中空暗渠板22を設ける。中空暗渠板22の平面の周縁から内側の領域には、放射線放出廃棄物59(複数の袋体)を山積にして置く。山積にして置かれた放射線放出廃棄物59の上面には、中空板状体1を設けて、その上面に中空暗渠板22を積層する。さらに、中空暗渠板22の上面に、粒径が990μm以下の極細粒活性炭付着透水性シート17が敷かれる。その上面には、高炉スラグを原料とするロックウールを多く含む土壌33を造成する。造成された土壌33には芝草57の種子を蒔いて芝生状態にする。または、芝草57以外の植物を土壌33に植付けて緑地化を完成させる。この放射線放出廃棄物上面緑地化により、放射線放出を低減または、完全に遮蔽することができて、かつ放射線放出廃棄物を世間一般に露呈させることを防ぐことができる。すなわち、当該保管場所を安全な自然環境に戻すことができる。なお、緑地表面を放射線放出廃棄物59の悪影響を受けないようにするには、土壌33の重さと含水機能を有する中空板状体1の重量を勘案した上、放射線放出廃棄物上面緑地化を実施するとよい。
この図の構成においては、放射線放出廃棄物上面の基材重量が、1平方メートル当たり250kgから300kgに設計されている。この荷重で放射線放出廃棄物からの線量を大凡90%遮蔽するものと推定される。また、この緑地にはロックウール繊維が土壌に多く含まれているので、土壌が一体化されて分離現象の発生を抑える特徴があり、土壌の崩落を防いで排水性もよい。また、下層に大型車両の荷重にも破壊されない中空暗渠板22が備えてあるので含水で重くなる土壌の荷重に耐えて、余剰水も排水路から排水される。一般客土だけの勾配角度が大きい盛土緑地と比較して、緑地表面が豪雨などで崩落、また、流されることは殆どないので、この緑地の構成は有用である。
また、図(a)は、放射線放出廃棄物を山積にして置かれた様子を表す断面図であるが、放射線放出廃棄物が山積にされていない保管場所にもこの構成は有用となる。また、この緑地構成は、最下層の中空板状体1を、放射性物質に汚染されている地面などの上面に設けることも好適である。
中間図(b)は、上図(a)に関連した形態を示した断面図である。この構成では、すくなくとも1本の帯状貫通孔が形成された排水管23の貫通孔に、中空暗渠板22が接続され、かつ土壌33の上面に設置される。設置された中空暗渠板22の上面のうち周縁から内側の領域に、放射線放出廃棄物59(複数の袋体)を山積にして置く。山積にして置かれた放射線放出廃棄物59の上面には、中空板状体1を設けて、その上面に中空暗渠板22を積層する。さらに、中空暗渠板22の上面には、粒径が990μm以下の極細粒活性炭付着透水性シート17が敷かれる。その上面には、鉱物繊維を多く含む土壌33を造成する。造成された土壌33には、芝草57の種を蒔いて芝生状態にするか、または、芝草57以外の植物を土壌に植付けて緑地化を完成させる。この構成には帯状貫通孔形成排水管23が設けてあるので、緑地面から下層の土壌33、さらに中空暗渠板22から帯状貫通孔形成排水管23への雨水等の排水が、よりスムーズになり、排水の通水誘導が帯状貫通孔形成排水管23に接続する排水管へと通水されるから、好ましい。
下図(c)は、上図(a)と中間図(b)に関連した形態を示した断面図である。この構成では、少なくとも1本の帯状貫通孔が形成された排水管23の貫通孔に中空暗渠板22が接続されて、放射性物質汚染地面48の上面に設置される。設置された中空暗渠板22の上面のうち周縁から内側の領域に、放射線放出廃棄物59(複数の袋体)を山積にして置く。山積にして置かれた放射線放出廃棄物59の上面には、中空板状体1を設けて、その上面に中空暗渠板22を積層する。さらに、中空暗渠板22の上面に、粒径が990μm以下の極細粒活性炭付着透水性シート17が敷かれる。その上面には、鉱物繊維を多く含む土壌33が造成される。造成された土壌33には芝草の種を蒔いて芝生状態にするか、または、芝草以外の植物を土壌に植付けて緑地化を完成させる。この構成は、放射性物質汚染地面48の上面を緑地化して、さらに、地面と廃棄物から放出される放射線の透過を低減することが可能となり、加えて土地に含まれる放射性物質の固定に供する。
図21の上図(a)は、第21の発明の構成の一例を示す斜視図である。符号17は、一つには幅45cm、長さ158cmのポリエステルスパンボンド不織布(目付量40g/m2)であり、もう一つは、ポリエステルスパンボンド不織布に粒径が990μm以下の極細粒活性炭が付着されてなるポリエステルスパンボンド不織布(目付量80g/m2)である。この二枚の不織布17と17は、格子目99の大きさが縦60mm、横36mmになるように熱溶着されている。格子の数は230であり、各格子には粒径が990μm以下のゼオライトが20g封入されている。
この格子に高分子吸水性樹脂、粒径が990μm以下の極細粒活性炭をゼオライトに混合してもよい、また、ゼオライトを高分子吸水性樹脂、粒径が990μm以下の極細粒活性炭に置き換えてもよい。
また、中図(b)も第40の発明の構成の一例を示す上面図である。上面の亀甲形状の格子目99は、幅200cm、長さ200cmの生分解性シート87である。このシート87と裏面のオブラートシート88の間に植物の種子34が、生分解性シート87とオブラートシート88と一緒に低温熱溶着されている。下面には、粒径が990μm以下の極細粒活性炭を付着されたシート17を有している。この不織布17とシート87、88は格子目99の大きさが縦300mm、横300mmになるように熱溶着されている。図(c)の断面図に示すように、粒径が990μm以下のゼオライト90が200gと、保水基材6の高分子吸水性樹脂100の粉10gと、ロックウール粒状綿101の500gとが、封入されている。
この種子34を有する生分解性シート87、オブラートシート88と不織布17を貼合した格子の数は36である。なお、この構成シートの重量は、乾燥状態において29kgになり、含水飽和状態では54kg/mとなる。この乾燥状態の重量は作業性において問題がない。また、このシートを複数枚に切断して使用することもできる。
このシートは、森林や高速道路法面などに存在する放射性物質の遮蔽効果と固定に有用な含水と多孔質材料とを兼ね備えた保水基材を構成したことで、植物の種子を着実に発芽させて成長させることができるので好ましい。
また、生分解性シート87、オブラートシート88は、微生物による分解速度が速く、また水に溶けて土壌に変換するので環境に悪影響を及ぼさない。
図22の構成は、図21に関連している。上図(a)の断面図に示すように、この構成では、樹脂繊維量が12から20g/mの不織布シート28が上面にあって、粒径が990μm以下の極細粒活性炭を付着されたシート17が最下にある。不織布シート28と最下のシート17は、接合部29で縫製されて袋体32を形成する。この袋体32の内部の下層から、腐葉土を主材料とした土壌33が充填されて、その上面にロックウールを主材料とした保水基材6が積層され、その上面に腐葉土を主材料とした土壌33が積層され、その上面にさらに、粒径が990μm以下の極細粒活性炭を付着されたシート17が積層される。シート17の上面には、複数の植物の種子34が所々に置かれる。
この袋体32は、幅70cm、幅55cm、厚さ25cmであり、その重量は、乾物状態で21kgである。そして、この袋体の上面の不織布シート17へ注水すると、保水基材6ならびに土壌33が含水する。含水された袋体の重量は、水の飽和状態で120kgとなる。放射性物質で汚染された緑地や森林の地面や落葉の上面にこの袋体を置くことにより、放射線の遮蔽率が50%に抑えられることが推定され、尚且つ、袋体の種子が繁茂するので、みどりの復元ともなり好ましい。
また、中段図(b)の斜視図に示す構成例では、上図(a)の袋体32の上面の不織布シート28に、切欠き36がカッターナイフなどの刃物で形成されている。図には、不織布シート28を切欠いた箇所とミシン等で縫製する接合部29とが分かるように表されている。この切欠き36に植物の苗木を植栽すると、袋体32中に置いた種子が繁茂して草地になり、その草地のなかに樹木も一緒に育てることができる。このため、この構成は、多様性のある緑地の復元に好適である。
なお、この袋体32に植栽した苗木が成長すると、根は、袋体32下面の活性炭付着シートを貫通して地面の下層に伸長して地上部が根の伸長に伴い成長する。
この袋体32の構成は厚みがあることを特徴とし、その厚さを有する周縁側壁からの通気と排水性が十分にあるので、大量含水による根腐れは起こらない。
また、植物の根が育つ土壌要素、炭素、酸素、養分に加えて、鉱物繊維土壌は微生物による分解の影響がなく、含水を永年持続させるので、放射性物質で汚染された緑地や森林の地面や落葉面の上面にこの袋体32を置くことが好ましい。
この構成の植栽用袋体32は放射性物質で汚染されていない道路の法面、緑地や森林の地面や落葉面の上面にも採用できる。
また、下図(c)は上図(a)と中段図(b)の袋体32を、包装体35に置き換えて植栽孔13を形成した構成の斜視図である。なお、この包装体35は、樹脂繊維量が12から20g/mの不織布シートで包装するものである。包装体35の閉鎖部は、周知の接着剤、両面テープ、片面テープなどで閉じるとよい。この構成の包装体基材は安価となり得るので好ましい。
図23に示された(a)と(b)は、図22に関連した袋体32の一例を断面図で示されている。袋の素材である不織布シート28と土壌33の間に植物の種子34が置かれている。土壌の下の層は保水基材6が積層されている、この保水基材はロックウール繊維の粒状綿101であり、その厚みは15cmで形成されている。そして、袋体の不織布シート28が保水基材の下層に示されている。
(b)に示した図は袋の素材である2枚の不織布シート28の間に植物の種子34が挟まれて置かれている。そして、植物の苗を植え付けるための貫通孔13が2枚の不織布シートに開設されている。その下層に植物の種子が発芽するのに有用である土壌が積層されている。そして土壌層の下の層は降雨を多く貯水する保水基材6が積層されている、この保水基材はロックウール繊維の粒状綿101であり、その厚みは20cmで形成されている。そして、袋体の不織布シート28が保水基材の下層に示されている。この袋体は幅50cm幅50cm、乾燥状態の重量は18kg、含水量は約90lである。
すなわち、この袋体の重量は118kg(含水飽和)となる。この重量により放射線の遮蔽率が50%に抑えられることが推定されるので有用である。また、上面層の不織布シート28が2層であるために保水基材の含水蒸発量も抑制されるから好ましい。なお、この袋体は低コスト化を具現化することが可能であるから広範に提供できるので好ましい。また、この構成の特徴は、植物の種子と苗木を繁茂させることができるので「みどり」の復元に有用である。さらに、この袋体32を放射性物質で汚染された士地に置く箇所に粒径が990μm以下の極細粒活性炭付着不織布シートを敷設する、粒径が990μm以下の極細粒ゼオライト付着練り込み紙シートを敷設する、又は、粒径が990μm以下の極細粒活性炭、ゼオライトの混合物もしくは、粒径が990μm以下の極細粒活性炭、ゼオライトのいずれかを播く方法を選択することが好ましい。この方法によって活性炭、ゼオライトが放射性物質を吸着する、そして、袋体の含水重量により吸着された放射性物質の飛散や水による流離されることを防ぐことが予測できて放射線の遮蔽効果も得ることができるので有用である。また、上述の活性炭、ゼオライトを播いた箇所に第9の発明の暗渠板を置いて、その上面に袋体32を並べて置く方法を採用すると、より放射性物質の固定と放射線の遮蔽効果も高まるから好ましい。また、保水基材6と不織布シート28の間に厚みが1mm〜15mmの熱可塑性樹脂で造られる第9の発明の暗渠板もしくは板体を構成し積層した袋体32を放射性物質で汚染された土地に置くこともその他の実施の形態として有用となる。
図24の上面斜視図に示す構成では、表面が凸凹状に織られて透水性を有する樹脂繊維織物68の周縁部の接合部29を閉鎖溶着18して袋体32を形成する。該周縁部の閉鎖溶着18箇所の一部には注水口25が設けられ、注水後に注水口を塞ぐための蓋8が設けられる。この袋体32の内部には、高炉スラグを原材料とするロックウール繊維を保水基材として充填されている。ロックウールは、一般的に断熱材としての用途を目的に市場に提供されているもので、断熱に不可欠である空気がロックウールの体積中に少なくとも95%存在する構造である。すなわち、ロックウールに水を注水すると、この空隙に含水される。よって、例えば、1mのロックウールには概ね1頓の水が含水される。また、この袋体32の繊維織物はポリエチレンからなる織物で、其の形状は表面が凸凹状に織られている。この凸凹状に、土や砂と混ぜ合わせた植物の種子を播くか、又は種子と安定剤、養生材、肥料を客土と混ぜて吹き付けると、種子は凸凹状なかで動きにくくなる。つまり、種子が降水で流亡することが少なくなり、また、種子は袋体32の繊維の隙間から内部に充填された保水基材に含まれる水を容易く利用することができるので、種子の発芽に好ましく、この袋体32は緑化に有用となる。また、凸凹状が要因して降雨が袋体32の内部に浸透する量が多く望めるので、この凸凹状の織物は降雨や散水の水を集水するのに好ましい。
なお、袋体32が注水または降水で重量を増すと、その荷重で放射線の透過低減を得ることができる。この袋体32は厚さが平均10cm、幅60cm、幅150cmであり、含水飽和状態の重量が約120kgである。この重量においては放射線の透過率が50%ほどであることが推定されるが、より透過率を少なくするには複数の袋体を重ねて使用することが望ましい。この例は、放射能の遮蔽と緑化復元を目的とした形態の一例であり、放射能の遮蔽だけの用途であれば、植物に生育によいロックウールに代わる他の保水基材を、袋体32内部に充填することもよい。
また、中段の断面図(b)及び下段の断面斜視図(c)には、この袋体32の内部の下層から保水基材層6、その上面層に土壌層33、を積層し、土壌層33と上面織物68の裏との間に植物の種子34を置いた構成を示している。この構成例の場合には、種子34が袋体32の内部にあるので、使用する現場で種子を播く必要がない。種子を播く作業を要しないので好ましい。
図25に示す構成では、排水管23を汚染土壌93の一部に埋設して、排水管23の上面に帯状貫通孔が開口されており、その開口部に、中空暗渠板22の端部の裏薄板を残して、表薄板とリブを切断することにより折り曲げた端部を差し入れている。そして、左右の中空暗渠板22が排水管23に接続され、排水路43から降雨92の余剰水が排水管23に落水する上面の位置に、中空板21が備えてある。そして、中空板21の上面と左右の中空暗渠板22の上面に、活性炭が付着された透水性シート17が敷設されており、そのシート上面に土壌33が造成されて、植物95が植え付けられている。また、排水管23の外面には、活性炭が付着された透水性シート17が、放射性物質を排水管23内部に侵入することを防ぐ目的として貼合されている。上図(a)は、この構成の断面図である。
この構成によると、中空暗渠板22が面状に埋設されているため、短時間で集中して降るゲリラ豪雨などの降雨量があっても、保水性を有する土壌表面に滞水させることが無く、スムーズに土壌からの余剰水を排水させる。このため、この構成は、地上面の水溜り現象を防ぐことができるので都市基盤整備にも有用である。
そして、保水性を有する土壌および中空暗渠板の荷重が要因して、中空暗渠板22の下面の放射性物質で汚染された土壌から放射される放射線を地表に透過させることを低減させることができるので、さらに有用である。なお、下図(b)は、活性炭が付着された透水性シート17が表面に貼合されている中空暗渠板22が、縦にして排水管に差し込まれている様子を示す斜視図である。
この構成によると、空気中に浮遊する放射性物質、降雨に付着している放射性物質やその他の汚染物質を吸着することができる。また、放射性物質の放射線が、中空暗渠板22の裏面に透過することを、吸着効果により低減できるので有用である。また、この構成において、帯状貫通孔11が形成され、活性炭が付着された透水性シート17が貼合なされている中空暗渠板22の上面に設けられる、不然または難燃性のシート17の所々に、横方向又は斜め方向に切欠き部を設けて、該切欠き部の下方の一部に土壌を充填する領域を残して、当該シート17は固定部材を使用して中空暗渠板22の上面に貼合されて、そして、土壌を切欠き部に充填して植物を植え付けると、植物は中空暗渠板22の排水効果と通気効果、根から放出されるガス類の活性炭による吸着効果により成長することができるので、上述で説明した汚染物質の吸着効果も含めて有用である。植物を植栽するこの構成においては、活性炭が付着された透水性シート17を、帯状貫通孔11が形成されていない裏面にも貼合させることがさらに好ましい。
図26は、中空暗渠板22の図上の上面において、表薄板2と裏薄板3の間に灌水管15が備えられている構成例を示す斜視図である。この図では、灌水管15の上部を覆う蓋8が、表薄板2と裏薄板3との上部に設けられる前の形態が示されている。この構成は、灌水管15より放水される水が外部に漏れないようになされている。また、灌水管15より放水される水は、中空暗渠板22に一定間隔にて形成されている帯状貫通孔11のそれぞれに通水して、略中空暗渠板22の面を覆い尽くすように落水する。水が面的に分布して落水するこの構成は、保水基材に含水された水の量が目減りした場合に備えたものであり、保水基材に注水を容易にするためのものでもあるから有用である。この構成を具備する壁構造緑化においては、降雨が望めないときに植物が消費する水を補うことができるので有用となる。
図27の断面図に示す構成では、背面に貫通孔が穿設されていない含水用中空板1を備えて、その前側面に中空暗渠板22、活性炭付着シート17、土壌33、撥水性断熱材42のロックウール板状体がそれぞれの側面に当椄されて備えられている。そのロックウール板状体の前面に、植物を植え付けるための貫通孔12がロックウール板状体の貫通孔12と同じ位置に開口されている不燃材41が備えられている。また、この各層の基材を固定するために、固定部材16であるボルトを最前面に配置された不燃材41から、背面の含水用中空板状体1を連通させて、ワッシャとナットでそれぞれの箇所に取り付ける。
なお、活性炭付着シート17と撥水性断熱材42との間に中空板21を備えて、中空板21の中空の中に固定部材のボルトを通して、各層の基材をワッシャとナットを使用して固定されている。
この構成による、壁構造の緑化体は、含水用中空状体1の含水重量と中空暗渠板22の重量と含水を含む土壌の重量が要因して、放射線の透過を低減させることができる。加えて、活性炭付着シート17が設けられているので、放射性物質の遮蔽にも有用である。さらに、土壌の中に活性炭が混ぜてある。また、中空暗渠板22、含水用中空板状体1に色彩顔料を添加させているので、放射性物質の遮蔽効果も望むことができるので有用である。
図28は、図27に示された中の中空暗渠板22を省いた構成の断面図である。
この構成に示された含水用中空板状体1の土壌側面には、帯状貫通孔11が穿設されている基材が選択されている。このためこの構成は、植物が育つために不可欠の排水性、通気性が求められる土壌構造を構成しているので好ましい。
図29は、図27に示した(a)の部分を分解して示す斜視図である。この部分図は図27に関連して説明した通り、前面に置かれる不燃材41に、植物を植え付けるための貫通孔12が複数開口されている。この一例では、5つの植栽用貫通孔が設けてあるが、この数に限定されるものではない。また、固定部材16を4箇所に設けているが、この数および位置は任意であってもよい。そして、背面に置かれる断熱材42にも、前面と同じ位置に植栽用の貫通孔12が開口されている。その背面に土壌33を配置して、その背面に活性炭付着シート17を設け、その背面には、帯状貫通孔11が穿設された中空暗渠板22と含水用中空板状体1が配置される。この構成を、図27とは別の形態として、樹脂、金属、木などの素材を選択してなる外枠に嵌め込み、固定具を使用して一体化した緑化構造体の形態も実施可能である。
下図(b)の斜視図に示す構成では、上図(a)の構成のうち前面に設けられた不燃材41に植栽のために開口した貫通孔12に、蔓性植物の生育に好ましい金属棒を立体化させた立体線状受台44を、固定部材16のビスネジで固定し、その斜め下には、土壌を充填することができる受台45が、固定部材16により固定されている。この構成によると、このような2種類の受台が壁構造体の前面に配置されることで、植生の形態が異なる、例えば、つる性植物、樹木などの植物を植栽することができる。また、草花をつる性植物、樹木と同じ面に植栽することも可能となるので、緑化壁の多様性という点で好ましくなる。
図30の断面図に示す構成は、図27で示された構造体(a)と箱形構造体(b)を上下一体として形成されてなる壁緑化構造体である。この構成は、第18の発明の構成の具体例に相当し、箱状構造体(b)の箱状の側壁(中空暗渠板22)と、上の構造体(a)の背面に構成された含水用中空板1と中空暗渠板22と中空板21とを、固定部材16のボルトとナット、ワッシャで接合させている。そして、箱状体(b)の前面と背面の中空暗渠板22に地中に打ち込まれた防錆を備えた金属製の杭46が、固定部材16のボルトで接合され固定されている。そして、箱状体(b)には土壌33が充填されている。
この構成の壁構造緑化体においては、壁の背面側が放射性物質で汚染された土地から放出される放射線が、壁の前面域に透過することを低減させることができるので有用である。また、この構成の土壌33を充填された箱状体(b)の荷重並びに杭46と一体化させていることにより、上の壁緑化構造体(a)が風などで倒壊することを防止できるので安全確保の点で好ましい。また、箱状体(b)に中木、高木も植樹できるので緑化壁として好適である。
図31の断面図に示す構成は、図43の構成材料で示されたワイヤーロープ51を用いて壁構造緑化体を設置している。この設置方法によると壁構造緑化体の背面に構成された中空板21の表裏薄板とリブとリブに囲まれた空間にワイヤーロープ51を通している(b)図を参照。図には記されていないが、この中空板21の表裏薄板の外側面に補強用としてステンレス板、アルミ板又はFRP樹脂板を構成してもよい。尚、示されたワイヤーロープ51の素材はステンレスである、そして、その径は少なくとも5mm以上であり、壁構造緑化体の荷重が100kgから150kg/mであればステンレスワイヤーロープの径が7mmから10mmのものを構成することが好ましい。また、ステンレスワイヤーロープの数は壁構造緑化体の荷重を支えられる本数を任意で構成するとよい。この設置手段は自立緑化放射線遮蔽壁、自立緑化壁に好ましい。
図32の断面図に示す構成は、図43の構成材料で示されたワイヤーロープ51を用いて壁構造緑化体を設置している。この設置方法によると壁構造緑化体の背面に構成された厚みが15mmの中空暗渠板22と厚みが35mmの含水用中空板状体1の所定の位置に連結用の孔が開設されている。その連結用の孔にステンレス仕様のUボルト(固定部材16)を挿入した状態のUボルトに径が7mmのステンレスワイヤーロープを当椄させてワッシャ、ナットを用いてUボルトとステンレスワイヤーロープが連結して固定されている。また、中空暗渠板22の前面に備えられた保水基材6、断熱板42、不然材41は中空暗渠板22と含水用中空板状体1を合わせて保水基材6に備えられている中空板22の中空にボルトを通して前面の不然材41と背面の含水用中空板状体1にワッシャとナットで固定されている。なお、含水用中空板状体1の背面に上述のボルトを連結させる貫通孔が開設された長尺の樹脂板又は金属棒を壁構造緑化体の縦もしくは横方向に備えて、ボルト、ワッシャ、ナットを用いて壁構造緑化体を一体化させてもよい。
また、ステンレスワイヤーロープの数と固定部材16の数と連結の位置は、壁構造緑化体が地震、暴風に支えることが可能な本数と位置を任意で構成するとよい。この設置手段は自立緑化放射線遮蔽壁、自立緑化壁に好ましい。また、前記用途以外の構造物にも利用できる。
図33は、第55の発明が示された実施の形態の断面図と斜視図である。
上段図(a)の上面図に示す構成では、不織布シート28が図のように置かれ、その上面に不織布シート28の略中心位置(点線で示される)から一方側領域内に保水基材6が置かれている。その左右には接合部29が設けられ、それらの間の所々にも接合部29が設けられている。また、この上面図(a)に示される不織布シート28に置かれている保水基材6を、端部が渦巻き状30になるように巻き付けた巻物体31を中段図(b)に斜視図として示す。巻物体31は、図(a)の点線で示す中心線に沿って、不織布シート28を折り畳み、折り畳まれたものを、左右の一方端を中心とするように巻き付けることによって形成される。また、下図(c)は、図(b)に示す点線を含む鉛直面で切断された断面の構造を示す断面図である。
巻物を半割にしているこの断面図(c)に示すように、下端において連続する不織布シート28の間には、保水基材6が挟み込まれている。この保水基材6は、上図(a)に示した保水基材6である。また、この保水基材6の上部には、上図(a)に示したように、接合部29が所々に配置されている。これらの接合部29と接合部29の間の接合されない箇所から注水された水が、下方の保水基材6に浸透し、含水される。この保水基材6の底部には、粒径が990μm以下の極細粒活性炭が充填されている。
なお、この巻物体31は、例えば、その外側が、ワイヤーロープ、紐、樹脂粘着テープ、アルミ箔にフッ素樹脂フイルムをラミネートしたアルミ樹脂接着テープなどで巻き付けて括られるか、固定部材で接合されるか、テープで接着される。そうすることにより、巻物体31の形状が保たれる。また、この形状が保たれた巻物体31の直径は、放射線を放出している雨水浸透マスの直径と略同じになるように、製造することが好ましい。巻物体31には少しの外圧をかけることで雨水浸透マスの内壁に密着させて収納、設置が可能になる。この巻物体31が収納されたところを示す図が、図48の斜視図である。
また、巻物体31の不織布シート28には、粒径が990μm以下の極細粒活性炭を付着させた不織布シートが使用される。この保水基材6と保水基材6に含水された水の重量および不織布シート28が要因して、雨水浸透マスから放出される放射線の線量の上昇を抑えることができる。この巻物体31は、雨水浸透マスに限らず、雨水マス、側溝などの水が集中する箇所に設置することできる。尚、巻物体31を雨水浸透マスなどに収納、設置した後には、歩行者などに安全を確保する意味で、巻物体31が収納された雨水浸透マスなどを塞ぐように、蓋を設置することが望ましい。
この当該発明の他の実施形態によると、巻物体31の中心部に金属製、樹脂製、セラミック製の網パイプを少なくとも1本備えた形態の巻物体31を製造することも推奨できる。この網パイプを構成する巻物体31の網パイプ中に放射性ガス又はその他のガスを通気させると巻物体31に備えられた粒径が990μm以下の極細粒活性炭がガスを吸着することができるので有用で好ましい。
図34は第57の発明の一例が示された実施の形態である。
図34の断面図に示す構成では、黒色の顔料を添加されたポリエチレン樹脂で成形された底を有する外側容器65と底を有する内側容器66とそれらの間隙に設けられた保水基材6とにより、容器本体が構成される。内側容器66の内側領域が、放射性物質収納空間70としての使用に供される。容器本体の上面を覆う容器蓋69には、保水基材6が容器蓋69の蓋底板の上部領域に設けられている。また、容器蓋69の上面には、注水口と注水口を閉じる蓋25が設けられる。
外側容器65と内側容器66との間隙に配置された保水基材6の断面厚さは40cmである。また、保水基材6はロックウールの粒状綿と粒径が990μm以下の極細粒活性炭を混合した保水基材であり、その含水飽和時の重量は約280kg/mとなる。この重量により、放射性物質収納空間70に収納される放射性物質から放出される放射線が外側容器65を透過することを防ぐことができる。また、容器蓋69に設けられた保水基材6の断面厚さは35cm/mである。この厚みの保水基材6と含水飽和量を合わせた重量は約240kg/mとなる。この重量により放射性物質収納空間70に収納される放射性物質から放出される放射線が、容器蓋69を透過することを防ぐことができる。この容器は、第1又は2の発明の構成の具体例である[0111]から[0124]の説明文より選択した材料と成形手段を取り入れて製造されてもよい。
また、この構成の容器の材料は、耐硫化水素、耐酸性雨、耐工業排水温泉水などの影響による劣化し難い材料であることが好ましい。なお、ポリエチレン樹脂にカーボン繊維又はガラス繊維の径が1mm未満、長さ0.7から15mmの棒などのいずれかが添加された黒色の容器は、耐圧強度が増すのでより好ましい。また、金属、コンクリート、鉄筋コンクリート、樹脂、樹脂繊維、木材、ガラス、ガラス繊維、鉱物、鉱物繊維、炭素繊維、高炉スラグ繊維、石、セラミック、ゴム、紙、土のうちの少なくとも1つの材料を選択、又は前記材料を複合してなる材料からなる外側容器65と内側容器66に構成することも好ましい。また、金属製のドラム缶を外側容器65、内側容器66に構成することも好ましい。また、この構成の外側容器65と内側容器66の上面形状は、角形、多角形、円形、楕円形など任意の形状が選択可能である。また、容器蓋69の形状は、外側容器65と内側容器66の形状に整合するものであればよい。そして、この放射線透過低減容器のサイズは、収納される放射性物質、放射性物質で汚染された物質の容量に整合するサイズを考慮して任意に決定すればよい。
なお、第58の発明に係る実施形態によると、外側容器(パイプ)と内側容器(パイプ)の材料が金属、コンクリート、鉄筋コンクリート、樹脂、樹脂繊維、木材、ガラス、ガラス繊維、鉱物、鉱物繊維、炭素繊維、高炉スラグ繊維、石、セラミック、ゴム、紙、土のうちの少なくとも1つの材料を選択、又は前記材料を複合してなる材料からなる、
両端部の形状が円筒形又は角パイプ形状の無底の外側容器(パイプ)から側壁が内側に後退するように前記外側容器(パイプ)の内側に配置された網からなる無底の内側容器(パイプ)の外側容器(パイプ)側の網壁面に透湿性を有する不織布、又は少なくとも1枚の不織布に粒径が1200μm以下の極細粒活性炭を付着、または含浸させてなる極細粒活性炭シートを貼合もしくは備えて、
前記極細粒活性炭シートと外側容器(パイプ)内側の間隙に粒径が1200μm以下の極細粒活性炭、又は活性炭と製鉄の際に発生する高炉スラグが主原料である繊維成形体を充填されてなるパイプ両端部の前記間隙を蓋などと閉鎖部材であるボルト、ナット、ワッシャ等を用いて閉鎖されていることを特徴とする放射性ガス通気吸着パイプを発明している。この放射性ガス通気吸着パイプのサイズは、活性炭のガス吸着能とパイプ内部に通気させるガスの量、吸着速度、活性炭の質量等を勘案して設計することが好ましい。なお、放射性ガス通気吸着パイプの実用に際して、前記の蓋にガスを通気させる配管を連結して備える開口部を設けるとよい。このパイプ構造体は多種類のガス吸着に好ましく、また安価に製造できるので有用である。なお、前述のガス吸着に於いてもパイプ内の高炉スラグが主原料である撥水作用の無い繊維成形体に水を含水させることもよい。含水の利点としては、活性炭は吸着現象によって熱の発生をともなう。この発熱量に係る吸着熱を冷却、緩和させることが理論上可能と予測できるので含水は好ましい。
また、この放射性ガス通気吸着パイプの両端部の大きさに整合する蓋を準備されて、前記間隙に第71、第72又は第74の発明に記載のいずれかの保水基材を充填された後に、放射性物質で汚染された物質を該内側容器となる内側に収納した後に両端部に蓋を設けて密閉する実施の形態も放射性物質の放射線低減に有用である。また、放射性物質で汚染された物質を該内側容器となる内側に収納して使用するときは該容器(パイプ)を横にして置けばよいが、設置形態は横置きに限定するものではない。なお、含水用の注入口を外側容器(パイプ)に開設されて保水基材に注水することも好ましい。
図35の断面図に示す構成では、コンクリートで円筒形に成形された外側容器65の内側に、放射性物質で汚染されて、放射線を放射する放射性物質汚染物71が収納されている樹脂製の袋体68(放射線放出物収納袋)が、中空樹脂板を環帯状に形成されてなる中空台座67の上に置かれている。中空台座67と外側容器65の下には、中空樹脂板が外側及び内側下台座73として設けられ、その下には、樹脂製の荷役台75が配置されている。また、外側容器65と台座73の全体とその内側にある袋体68との間隙は、環帯状に形成された中空台座67の内側領域を含めて、含水用空間を形成し、この含水用空間に、保水基材6が隙間なく充填されている。その上に蓋69が被せられる。
含水用空間に配置される保水基材6の断面厚さは、平均すると40cmである。また、保水基材6はロックウールの粒状綿と粒径が990μm以下の極細粒活性炭を混合した保水基材であり、その含水飽和時の重量は約280kg/mとなる。この重量(質量)により、放射性物質収納空間70に収納される放射性物質71から放出される放射線が、外側容器65を透過することを防ぐことができる。また、一般的に物理的、化学的吸着の機能が周知である活性炭を保水基材6に加える理由は、炭素が放射線の遮蔽にも少なくとも有用であるからである。そして、活性炭のなかでも粒径が990μm以下の極細粒活性炭が線量の低減に有効であると推測した。なお、活性炭を含む微昌形炭素のなかより吸着機能を有する素材を選択して保水基材に混合されてもよい、また、活性炭の混合率を多くされることも好ましい。また、保水基材はロックウール以外の材料を選択することもよい。
また、樹脂製の荷役台75の上に、この構成の容器が備えられているので保管場所内の移動や運搬に好ましい。
この構成の外側容器65の上面形状又は側面形状は角形、多角形、円形、長方形、角錐形、楕円形、角形の一辺がアーチ形など任意の形状を選択してもよい。また、外側容器65は上述の形状を銅、ステンレス、タングステン、合金、コンクリート、FRP樹脂、ポリエチレン樹脂、塩ビ樹脂、樹脂で製造されるものが好ましい、また、金属製の缶を外側容器65に構成することもよい。また、第64の発明に係る図62で示された構成によると、大形の外側容器と内側容器を必要とするときは、円筒形の側壁を複数に分割した側壁構造体(分割外側容器壁111)を製作して、製作された分割側壁構造体(分割外側容器壁111)の継手面(側面)をボルト、コーキング、ライニング、樹脂剤などを使用して連結すると、一例ではあるが円筒形の直径が約4.8m以上、高さ2m以上の外側容器が製造できる。また外側容器の分割壁と同じように内側容器も分割して内側容器壁112を製作するとよい。そして、外側容器と同じ取り付、組立方法で同一の内側容器壁112の継手面を上記で説明した固定手段で連結するとよい。
また、この斜視図で示した中空台座67は幅5m長さ6m厚み35mmであり、複数枚が嵌合されて大板化されている。この中空台座は表薄板と裏薄板との間に複数の板状リブを有する中空板であるが、表薄板と裏薄板と板状リブに囲まれた空隙に活性炭を含む保水基材6を充填して含水させると放射性物質収納空間70に収納される放射性物質71から下方向に放出される放射線の透過低減に有用である。そして、耐候性を有する樹脂製の中空板は軽量であり廉価でもあるので好ましい。
このような大形外側容器と内側容器の保水基材の厚みは平均50cm以上が可能であるから含水後には放射性物質収納空間70に収納される放射性物質71から放出される放射線が、外側容器65を透過することを防ぐことができる。すなわち、透過を防ぐ根拠は、厚み50cmで設計される乾物状体の保水基材に含水させると、保水基材の荷重と含水飽和荷重を合算すると1平方メートルの荷重は600kgになる。また、図16に示されている第16の発明の嵌合と図17に示されている第17の発明の継手を有する第1〜15発明の放射線透過低減構成基材のいずれかを用いて大形の外側と内側の容器を製作することも一例として推奨できる。また、図16に示されている中空板の表裏薄板に貫通孔が開設されていない樹脂製の中空板を図62の斜視図で示したように外側と内側の容器(111,112)底(中空台座)67として製作すると耐候性に優れて低コスト化が見込めるので好ましい。また、外側と内側の容器の形状は、一般に普及なされているU形側溝の両端の壁が閉鎖された形状の容器でもよい。また、蓋69を形成する材料は例えば、金属製、コンクリート製、樹脂製など限定されない。また、外側容器と内側容器の保水基材を複数構成することも好ましい。また、大形の蓋を製作するには蓋を分割して分割外側内側容器壁111と同じような方法で連結することも好ましい。また、この大形の蓋には少なくとも1つの注水口を設けることが好ましい。また、蓋69の形状は、外側容器65の形に整合するものであればよい。そして、この放射線透過低減容器のサイズは、袋体68に収納される放射性物質、あるいは放射性物質で汚染された物質の容量と、袋体68と外側容器65及び台座73との間隙である含水用空間に整合するサイズを考慮して、任意に決定すればよい。
図36の断面図に示す構成では、樹脂で成形された底を有する外側容器65と、樹脂で成形された底が無い内側容器66とが備わっている。内側容器66の底には、中空樹脂板製の内側容器下台座72が備えられている。そして、底を有する外側容器65と底が無い内側容器66との間隙、内側容器下台座72と外側容器65との間隙に、ロックウールの粒状綿と粒径が990μm以下の極細粒活性炭を混合した保水基材6が備えられている。内側容器66の内側領域は、放射性物質収納空間70として使用に供される。また、容器の上部を塞ぐ容器蓋69が備わっており、容器蓋69の蓋底板の上部領域には、ロックウールの粒状綿と粒径が990μm以下の極細粒活性炭を混合した保水基材6が備えられている。また、容器蓋69の上面には、注水口と注水口を閉じる蓋25が設けられている。
この構成の外側容器65の上面形状は円形状であり、内側容器66の形は円筒である。容器蓋69の形状は外側容器65の形状に整合する円形である。また、台座72として、内側容器65の形に整合させた円形の樹脂板が備えられている。この外側容器65、内側容器66、容器蓋69の形状は一例であり、限定されるものではなく、多角形、円形、楕円形、など任意の形状を選択してもよい。また、容器蓋69の形状は、外側容器65の形に整合するものであればよい。そして、この放射線透過低減容器のサイズは、内側容器の内側に収納される放射性物質、放射性物質で汚染された物質の容量と、内側容器66及び内側容器下台座72と外側容器65との間隙である含水用空間に整合するサイズを考慮して任意で決定すればよい。
この外側容器65と内側容器66、外側容器65と台座72の間隙に有する保水基材6の断面厚さは40cmである。また、保水基材6はロックウールの粒状綿と粒径が990μm以下の極細粒活性炭を混合した保水基材であり、その含水飽和時の重量は約280kg/mとなる。この重量により、放射性物質収納空間に収納される放射性物質から放出される放射線が外側容器を透過することを防ぐことができる。また、容器蓋69に設けられた保水基材6の断面厚さは35cm/mである。この厚みの保水基材6と含水飽和量を合わせた重量は、約240kg/mとなる。この重量により、放射性物質収納空間70に収納される放射性物質から放出される放射線が容器蓋69を透過することを防ぐことができるので有用である。また、一般的に物理的吸着の機能を有することが周知である活性炭を保水基材6に加えた理由は、炭素が放射線の遮蔽にも少なくとも有用であるからである。そして、活性炭のなかでも粒径が990μm以下の極細粒活性炭が、線量の遮蔽に特に有効であることが予測される。
図37の断面図に示す構成では、ポリエチレン樹脂で円筒形に成形された外側容器65の内側に、放射性物質で汚染されて、放射線を放射する放射性物質汚染物71が収納されている樹脂製の袋体68(放射線放出物収納袋)が、中空樹脂板を環帯状に形成した中空台座67の上に置かれている。その中空台座67と外側容器65の下には、中空樹脂板が外側及び内側下台座73として備えられている。そして、その下には、樹脂製の荷役台75が置かれている。また、外側容器65の内側及び台座73の上面から放射線放出物収納袋68の外側までの間隙には、環帯状に形成された中空台座67の内側領域を含めて、含水用空間が形成され、この空間には保水基材6が隙間なく充填されている。その上を覆う蓋69がさらに備わっている。蓋69は、内側に保水基材6を有しており、保水基材6が配置される空間と外界とをつなぐ注水口25と、この注水口25を閉鎖する蓋25とを、さらに有している。
この外側容器65と袋体68と中空台座73の間隙に配置される保水基材6の断面厚さは、平均すると40cmである。また、保水基材6はロックウールの粒状綿と粒径が990μm以下の極細粒活性炭を混合した保水基材であり、その含水飽和時の重量は約280kg/mとなる。この重量構造により、放射性物質収納空間70に収納される放射性物質から放出される放射線が外側容器を透過することを防ぐことができる。また、一般的に物理的吸着の機能を有することが周知である活性炭を保水基材6に加えた理由は、特定の活性炭が放射線の遮蔽にも少なくとも有効であるからである。そして、活性炭のなかでも粒径が990μm以下の極細粒活性炭が線量の遮蔽に有効である。
また、樹脂製の荷役台75の上にこの構成容器が備えられているので、保管場所内の移動や運搬に好ましい。
図38の断面図に示す構成では、既に示した図35の構成の外側及び内側下台座73の上面、および外側容器の内側周囲の下端部近接面に、遮水シート76を設けている。この遮水シート76を敷設すると、上部から落水する水が、外側容器65の周囲下と台座73から流出することを防ぐので好ましい。この構成のように遮水シート76を、他の放射線透過低減容器に採用してもよい。
図39に示す構成では、略正方形の樹脂製の荷役台75の上に略正方形の外側及び内側下台座73を設けて、その台座73の上には、外側容器65の内側及び台座73の上面と内側容器66の外側との間隙に挟まれるように、保水基材6が備えられている。内側容器66の内側の空間は、放射性物質収納空間70として放射性物質汚染物収納袋77が置かれる。この樹脂製の荷役台75、及び外側及び内側下台座73の形状は一例であり、図に示された形状に限定されるものではない。なお、上図(a)は容器蓋69を外したときの容器の上面図であり、下図(b)は全体の斜視図である。
また、樹脂製の荷役台75の上には、外側及び内側下台座73を設けて、その台座73の上には、外側容器65と台座73の左右の一部が、固定部材16で固定されている。そして、外側容器65の内側及び台座73の上面と内側容器66の外側の間隙に、保水基材6が挟まれるように設けられている。内側容器66の内側の放射性物質収納空間70には、放射性物質汚染物収納袋77が置かれている。その上方を覆う容器蓋69には、保水基材6が備えられている。このように外側容器65と台座73の左右の一部が固定部材16で固定されていると、容器の倒壊を防ぐことができるので好ましい。この固定箇所として、少なくとも2箇所を固定することが望ましい。また、この固定具として、外側容器65と台座73を着脱自在に固定する固定具が好ましい。
図40の断面図に示す構成では、繊維強化プラスチック製の外側及び内側下台座73の上面左右に、Uボルトがナットを使用して固定されている。そのUボルトにワイヤーロープ製の吊下げ紐74が通されて、Uボルトから抜け落ちないようにワイヤーロープを接続するためのワイヤークリップで強固に固定されている.そして、
樹脂で円筒形に一体成形された底の無い外側容器65が台座73の上に置かれている。、外側容器の65の内側には、樹脂で成形された底が無い内側容器66が配置され、その下端に、中空樹脂板製の内側容器下台座72が設けられている。そして、台座73及び外側容器65と、内側容器下台座72及び内側容器66との間の間隙に、ロックウールの粒状綿と粒径が990μm以下の極細粒活性炭を混合した保水基材6が備えられている。外側容器65と台座73の間、及び内側容器66と台座72の間は、互いに接着等の固定がなされていても良く、あるいはなされていなくてもよい。内側容器66の内部領域は、放射性物質収納空間70として使用に供される。また、図の下方に示す容器本体部の上部を覆う容器蓋69が、図の上方に示すように、さらに設けられる。容器蓋69では、ロックウールの粒状綿と粒径が990μm以下の極細粒活性炭を混合した保水基材6が、蓋底板の上部領域に備えられている。また、容器蓋69の上面に、注水口と注水口を閉じる蓋25とが設けられる。
この構成は一例を示されたものであり、例えば、図38で示されている遮水シートを外側及び内側下台座73の上面に敷設してもよい。また、遮水シートを内側容器下台座72の上面と内側容器66の内側下端部周囲に接触させて敷くことも好ましい。また、吊下げ紐74は少なくとも2箇所に固定することになるが、複数箇所に吊下げ紐を台座73に取り付けて固定させることがより好ましい。また、この構成は、クレーンなどの重機を使用して放射線透過低減容器を吊下げて移動することを可能にするので好ましい。
また、この構成による外側容器65と内側容器66について例えば、外側容器65の直径が150cmであり、内側容器66の直径が90cmであると、保水基材6は30cmの厚みを有することになる。そして、10mの高さにすることも可能である。この場合の外側容器65と内側容器66の形状は円筒形が好ましい。なお、この高さの容器を、後述の図45に示される砦の壁にも使用することができる。さらには、この容器の中に複数の放射性物質汚染物収納袋を積み重ねることもできるし、それぞれの図で示された放射線透過低減容器を横に寝かして両端に蓋を備えた形態も好ましい。なお、放射線透過低減容器を横に寝かして使用するときは外側容器の上面に注水口を設けることが好ましい。その一例を斜視図で示した図61を推奨する。また、外側容器が円筒形であると左右に動くことが予想できるので該外側容器を固定する台座などを備えることを推奨する。
図41の構成では、保水基材6が、一種の容器であるブロック状体24の内部に充填されており、その保水基材6に水を注水するために設けられた注水口25が、ブロック状体24に成形されている。この注水口25には蓋が備えられており、保水基材6へ注水が完了した後に、蓋で注水口を閉鎖することができる。また、このブロック状体24をコンクリートブロック壁のように基礎を設けて積み重ねる構成を下図(c)に示す。図(c)の斜視図に示すように、鉄筋を組込ませたコンクリート基礎27を地中から地上部に設けて、コンクリート基礎27に組み込んだ鉄筋26に、別の鉄筋26を番線などで括りつける。そして、ブロック状体24の空洞部の中に、鉄筋26が差し込まれる。このようにコンクリートブロック壁と同じような工法により積み上げられたブロック状体24は、防倒壊となり放射線の遮蔽を必要とする場所に有用となり得る。また、このブロック状体24の含水飽和状態の重量は1個で17から20kgとなる。すなわち、このブロック状体24が壁構造体になると放射線の遮蔽に有用である。また、ブロック状体24の空洞にはモルタルが充填される。それにより、壁構造体の荷重は増える。また、このブロック状体24は繊維強化プラスチックで成形されたもの、または、塩ビ樹脂成型、ポリカ−ボネート樹脂成形で製造されると耐候性がよく強度も具えられて好ましい。
また、このブロック状体24には、注水口25に蓋が備えられている。なお、図(b)は図(a)に示された点線に沿った断面の断面図である。この断面図に示すように、保水基材6が充填される部屋が、リブ壁4により3つに分けられており、それぞれに保水基材6が充填されている。リブ壁4により、ブロック状体24の強度が高められる。しかし、このような構造は一例であり、ブロック状体24は、この構造に限定されるものではない。
図42の上図(a)の断面図に示す構成では、表面にアルミ箔が貼合されていることで耐候性を有する中空板21により、中段図(b)の分解図ならびに下図(c)の展開図に示す箱体37が構成され、その内部に保水基材6が充填されている。この構成によると、ポリプロピレン樹脂が成形原料として使われている中空板21の製造段階において、耐候性を得るために黒色の顔料が添加物として樹脂原料に選択されている。そして、耐候性を有する黒色の中空板21の表面に、さらにアルミ箔を貼合して、一段と耐候性を向上させている。また、貫通孔12が中空板21の中央部に1つ開設されている。この貫通孔12は注水を目的に開設されており、電動工具を使い刳りぬかれた貫通孔形状の中空板21は、保水基材6に注水が終了すると刳り抜き部に嵌めて、その上からテープで刳り抜き部とその周囲面を接着するとよい。また、図(b)で示されているように、中空板21を折り込み、側壁と平面部の間に、粘着テープが接着されている閉鎖部材10を貼り付けることにより、箱状体37とする。
また、中空板21を箱状体37に形成する前には、袋34に充填されている保水基材6を箱状体37の中に置いて、各折曲げ箇所を折り曲げた箱状体37の上面端部(接合部29)が粘着テープで接着されることにより箱状体37に形成される。
中空板21の内側にある保水基材6に含水された水は、密閉されている中空板21から容易に洩れることが無いので、放射線の透過低減基材として有用である。また、中空板21は表薄板と裏薄板とリブが一体成型であるため、荷重などの外圧にも耐えるので好ましい。また、一般的にポリプロピレン樹脂が成形原料として使われて成形体に完成した色は、半透明であるので、放射線の透過低減効果は望めないが、添加顔料を黒色や緑色、青色などの濃い色にすると放射線の透過低減に有用である。また、この構成においては、保水基材6を収納する箱型の材料は中空板21であるが、これは一例を示すものであり、この中空板21に限定されるものではない、また、注水用の貫通孔12を構成しているが、この数は複数でもよい。また、貫通孔21を省いた形態でもよい。また、箱状体37を形成する粘着テープの他、熱熔着やリベットで中空板を接合して箱状体37を形成してもよい。
図43は、放射線の透過を低減させる効果を有する壁緑化構造体を基礎に設置させた構成を示した一例の断面図である。この構成は、第79の発明の構造体の具体例に相当する。上図(a)の斜視図に示すように、コンクリート基礎27に左右のH鋼50が固定されている。このH鋼50には、端部がターミナルナット53を固定してなるワイヤーロープ51が固定部材のボルトを所定の位置に貫通孔が開口されているH鋼の貫通孔にターミナルナットの先端近くに開口されている貫通孔部分を合わせ通してナットで固定されている。そして、ワイヤーロープ2本に点線で示した仮想緑化構造体54が、固定部材16で固定されている。
なお、下図(b)は上図(a)に強度を補強させるためワイヤーロープ51を交差させて固定した形態を示した斜視図である。
ワイヤーロープ51とターミナルナット53およびH鋼50、コンクリート基礎27を、図(a)あるいは図(b)のように構成することにより、第48の発明に係る壁緑化構造体の取付け、設置が容易になるので、この形態は有用である。
図31(a)は、図43の構造体に第48の発明に係る壁緑化構造体の具体例に相当する構造体が取付け、設置されている構成を示した断面図である。この壁緑化構造体の背面にはリブの長手方向が横方向になるように中空板22が構成されている。そして、このリブとリブの間には図43において説明した、ワイヤーロープ51が通されている、なお、この中空板22の背面には紫外線による樹脂の劣化を防ぐために不織布に遮熱塗料が塗られている。この遮熱塗料の使用は一例であり、その他、紫外線を防ぐ為と強度を増すために防災もしくは不燃、難燃シート又は、金属板、コンクリート板、樹脂板などを中空板の一部に貼合してもよい。
図31(b)は、中空板22にワイヤーロープ51が通されている様子を示す部分断面図である。この構成は一例であり壁緑化構造体の取り付方法はこれに限定するものではない。
図44の上図(a)の構成は、放射性物資が付着して放射線を放出している森林の地面39や地中、落葉、下草の上面に、図21、図22、図24を参照しつつ説明をした袋体32を置いて、それぞれの保水基材に水を注入、あるいは散水し、それにより放射線が森林の地面39や地中、落葉、下草の表面やその上面の空気中に放射されることを低減させることを可能にする。この袋体32には、植物の苗を植え付けてなるもの、種子を発芽させられるもの、また、種子と苗が一緒の袋体32で育つもの、また、保水基材に含水されただけのもの、などの様々な仕様がある。この構成によれば、線量の遮蔽と森林復元が可能となりみどりの環境維持に有用である。
なお、樹木の幹周りにも袋体32又は、第55の発明のシート基材を巻き付けることにより、樹木に付着している放射性物質の放射線線量の低減に有用である。また、上述の袋体32、シート基材は、例えば、電信柱などの放射性物質で汚染された放射線の低減にも汎用できるので好ましい。その一例として、下図(b)に示した道路の法面にも使用するとよい。なお、この構成の袋体32の下面に第9の発明の中空暗渠板を備えてもよい。この基材追加には、中空暗渠板に樹脂製の杭を打ち込むための貫通孔を複数開設して、その貫通孔に杭を通し、土壌に打ち込むと中空暗渠板は土壌上面に固定される。そして、袋体32を中空暗渠板に任意の固定方法で固定すればよい。中空暗渠板を備えると、排水効果が加えられて、土壌や草に付着している放射性物質から放出される放射線の透過を低減することにより好ましくなる。
図45の斜視図の構成では、放射線放出廃棄物59が複数保管されている外側の領域の四隅に、又は四隅以外の地面にも、H鋼50を其々地中に打ち込み、各H鋼とH鋼の間には図43で説明したようにワイヤーロープを複数H鋼に取り付ている。その取り付けられたワイヤーロープと含水用中空板状体1を固定するための固定部材アイボルトとナットが、含水用中空板状体1の所定の位置に取り付ている。そして、ワイヤーロープを、壁となる含水用中空板状体1に固定されているアイボルトの輪の中を通して、含水用中空板状体1が隙間をなくして嵌合されることにより、立設壁構造の放射線放出物保管砦62が建造できる。なお、この放射線放出物保管砦62には、管理のための含水用中空板状体ドア−60が蝶番で取り付けられている。
この放射線放出物保管砦62に使用される含水用中空板状体1の高さは2mから6m、厚みは30mm以上で選択が可能であるので、放射線の透過を低減させる効果を有する壁の建造が可能である。例えば、放射線の透過低減率を約80%にするには板の厚みを25cmにする。そうすると、その含水飽和状態の重量は、250kg/mとなる。この壁重量により、放射線放出廃棄物59の放射線が相当に遮蔽できるので有用である。ただし、保管されている放射線放出廃棄物59からの放射線は放射線放出物保管砦62の上を透過するおそれも考えられるので、下図(b)に示した放射線放出物遮蔽被覆シート61を、放射線放出廃棄物59の上面に覆い被せることが上方向の放射を防ぐことになり、より好ましい。また、図には示されていないが、本発明の含水用中空板状体を放射線放出物保管砦のサイズに整合するサイズに形成させた屋根を、放射線放出物保管砦62に構築させてもよい。すなわち、構造強度に不可欠な梁や柱(H鋼)を構造計算から割り出して設計して建造するとよい。また、この放射線放出物保管砦62の表側、屋根上を、第9の発明に係る基材の上面に土壌と不燃性のシートを貼合した形態の板を取り付けて、壁緑化も構築することが可能であり、外観を自然体にできるので好ましい。
なお、下図(b)は、上図(a)の構成による放射線放出物保管砦62の内側の領域の地上面と外側近接の地上面に、含水用中空板状体1を敷設されている構成を示す斜視図である。なお、含水用中空板状体1の天面には潅水配管15が取り付けられている。この灌水配管15の役目は、強風などで放射性物質が飛散するおそれが生じたときに飛散を止めるための予備基材構成であり、本発明はこれに限定されるものではない。
図46は、図33(b)で示された巻物体31が雨水浸透マス63の内部に設置されている様子を示す透視斜視図である。符号12は、一般的な雨水浸透マス63に開設されている貫通孔である。また、符号64は、雨水浸透マス接続配管を示している。また、符号8は、雨水浸透マス63の蓋である。雨水浸透マス63の近傍の土地が放射性物質で汚染されていると、その土地に降る降雨の流水が放射性物質を、雨水浸透マス63に接続されている有孔地中排水管64内へと移動させることが予想される。 有孔地中排水管64内に水と一緒に流された放射性物質は、雨水浸透マス63に移動して、そのマス63の近接の土や石または、雨水浸透マス63に付着、沈着されていることも予想される。よって、近傍の土地から放射性物質が流されて集積された雨水浸透マス63、雨水マスや側溝は汚染領域と化していることも予想される。このように集積されている放射性物質の放射線量の値は、周辺の平均値よりは高いものとなるはずである。この雨水浸透マス63中に巻物体31を設置すると、雨水浸透マス63の蓋8を透過する放射線の線量を低減できるので有用である。
図47は、建物の屋上80に屋上緑化領域84が存在していることを示した断面図である。この屋上緑化領域84の躯体には防水層が形成されている。その防水層の上面に断熱材層が設けられている。この断熱材層には発泡射出成形で製造されている第9の発明の板体が断熱効果も有するので敷設されている。その上面に第35の発明である一例の芝地化(面積100m)が保水性を有するロックウール土壌を構成してなされている。この土壌の厚みは15cmであり含水飽和量は1平方メートル130リットル、土壌構造体の総重量は200kg(水飽和)である。そして、この芝地の土壌中には地中埋設潅水チューブ83が備えられている。この地中埋設潅水チューブ83の水源は、該屋上より1階高い建屋に存在する屋根85に備えられた降雨集水板78表面(100m)に落水する降雨89を水源としている。なお、この降雨集水板78は第9の発明の帯状貫通孔を複数有する中空暗渠板22を降雨集水板78としている。図で示されているように傾斜形状に設置されている台座86の上面に降雨集水板78が備えられている。傾斜面に備えられた降雨集水板78の低端面には帯状貫通孔形成排水管23が接続されている。その排水管23には降雨通水配管79が接続されて屋上に備えられている降雨貯水タンク81に配管接続されている。降雨貯水タンク81内部には、浮きスイッチ電動水汲み上げポンプ82が設置されている。そして、浮きスイッチ電動水汲み上げポンプ82から該屋上緑化領域84の芝地の土壌中に埋設された潅水チューブ83の間を潅水配管15が設けられてポンプ82から潅水チューブ83へと通水されるようになされている。なお、浮きスイッチ電動水汲み上げポンプ82の作動の仕組みは、降雨集水板78から通水される雨水が降雨貯水タンク81に貯水されて一定高さの貯水量になると浮きスイッチが自動的に作動して電動水汲み上げポンプ82の電気モーターを作動させる機械的機能を有している。なお、降雨貯水タンク81の貯水量が一定量に達しない時は電動水汲み上げポンプ82の電気モーターは作動しない。
この降雨潅水システムによると、例えば、前述の土壌含水量が50%(1平方メートル65リットル)の状態時において、30mmの降雨があると、芝地に降る雨量30mmが土壌に追加含水される。そして、降雨集水板78に降った雨量30mmの略すべてが浮きスイッチ電動水汲み上げポンプ82のモーター動力による水圧を介して芝地の地中に埋設された潅水点滴チューブ83からの雨水により保水性に優れた土壌が均一的に浸水される。すなわち、芝地に保水される降雨量と降雨集水板78に降る降雨量が合算された水量が緑地に保水されることになるので降雨集水板78、帯状貫通孔形成排水管23、排水管23、降雨貯水タンク81、浮きスイッチ電動水汲み上げポンプ82、潅水配管15、潅水点滴チューブ83を継手基材と固定部材等を用いて連結、接続することによって、降雨資源を活用できるので有用である。また、潅水点滴チューブ83に置き替えて水圧を必要とするポップアップスプリンクラーを備えることもできる。また、降雨集水板78を太陽光発電パネルに置き替えることもできる。この降雨利用の緑地化システムは放射性物質で汚染されている建物の屋上又は地表に備えると、放射線の透過低減効果を得ることができるので実用的に有用である。なお、緑地化の他、例えば、第36の発明を屋上や放射性物質で汚染されている地表に選択して設置することも好ましい。なお、この雨水利用の灌水方式は一般の緑地化にも有用であるので、緑地の近椄的な箇所に降雨集水板78が設置可能であれば屋上、地表を問わず採用されることが好ましい。
47図(b)に示されて断面図によると、放射性物質で汚染されている地面49の上に壁緑化構造体54が自立形態で設置されている。この自立形態の壁緑化構造体54は第80から86の発明に係る放射線透過低減壁構造体116が長さ30m設置されている。また、水飽和状態の荷重が1800kg(幅3m奥行き幅0.7m高さ1.5m)の放射線透過低減壁構造体116が10台連結されている前方領域には水飽和状態の荷重が1平方メートル200kg、土壌構造厚み15cmの放射線透過低減構成基材117が500m備えられている。放射線透過低減構成基材117は芝地が構成されている。また、47図(a)においても構成されている降雨集水板78、帯状貫通孔形成排水管23、排水管23、降雨貯水タンク81、浮きスイッチ電動水汲み上げポンプ82、潅水配管15、潅水点滴チューブ83が放射線透過低減壁構造体116と放射線透過低減構成基材117とに連結、接続されている。このように構成された放射線透過低減壁構造体116が隣地からの放射線透過低減効果が得られる、そして、放射線透過低減構成基材117の含水重量ならびに構成基材の線量遮蔽効果が複合されることに起因して放射性物質で汚染されている地面49からの放射線透過低減効果が得られるので好ましい。除染後に放射性物質が残存する校庭、園庭において運動や遊びを制限された子供が肥満になっている現象が顕著に表れている。成長期の子供が肥満になることは将来、その子供が成人病を発病することが懸念される。このような校庭、園庭に遮蔽効果を有する芝地を提供することで、国の宝であり、そして人類の宝である子供に五感を刺激する運動や遊びの時間をとり戻すことができるので有用である。
<第87の実施形態>
図64に示された実施の形態は、製鉄の際に発生する高炉スラグを主素材とする無数の繊維に樹脂を付着させて厚み15cm、幅90cm、幅60cmの直方体に成形された撥水断熱材42の内部の空間領域に厚み5cm、幅80cm、幅50cmで構成された粒状の活性炭が充填されていることを示した透視的斜視図である。なお、充填されている活性炭の粒径は990μm以下である極細粒の活性炭を選択されている。
また、図に記載の(ア)と(ア)の間(イ)と(イ)の間を結ぶ点線で切断された断面構造を、図(b)に断面図として示されている。そして、図(b)の断面図に示された(ウ)と(ウ)の間を結ぶ点線で後方に切断された断面構造を、図(c)の上面図で示されている。また、図(c)の上面図で示されている遮水体42a、42b、42c、42dの、内側領域には、活性炭を充填するための厚みが5cm、幅80cm、幅50cmの空間領域が形成されて、その空間領域内部には、粒径が990μm以下の活性炭が充填されている。そして、図(c)で示されている遮水体42a、42b、42c、42dと充填活性炭の上面に厚みが5cm、幅90cm、幅60cmで形成された撥水断熱材42が備えられている。この図の形態によると撥水断熱材42が厚み方向に3層を形成している。厚み方向に積み重ねられている各撥水断熱材42は樹脂系の接着剤で接着されている。
また、当該発明を製造する手段の一例としては、製造する大きさに整合する型枠を形成して、その型枠の内側領域の底面、側面に樹脂又は水とセメントとロックウール粒状綿を混合した成形用ロックウール粒状綿を充填し、そして、底面、側面の内側領域に活性炭やゼオライトを充填したその上部に成形用ロックウール粒状綿を充填して圧着板で成形用ロックウール粒状綿の上面に荷重をかけて圧着する、そして、圧着直後より乾燥させて、乾燥後に型枠を取り外すことで、当該発明は完成する。このような製造手段は製造コストが安価なので好ましいが、この製造方法を限定するものではない。また、前記の図に示されたサイズは一例である、これを限定するものではない。また、当該発明は製造環境にもよるが、大気中のガスや浮遊微粒子を吸着するので製造直後に紙または樹脂袋などで梱包することがよい。梱包によって当該発明の品質を確保することになるので好ましい。
また、当該発明の形状も角形、円形、楕円形などの立方体、直方体、三角錐形、四角錐形、円柱形、円板形、板状、球体など任意の形状体と製造方法を選択されてもよい。当該発明の活性炭とロックウール繊維などに樹脂を用いて具備する気相構造体は、放射性のガスの吸着にも有用であると推測できるので好ましい。また、当該発明の活性炭、ゼオライトを具備する気相構造体は、線量の遮蔽低減に有用であることが推測できる。なお、当該発明の活性炭を具備する気相構造体の一部または全部に水を含水させてもよい、含水した当該発明は水素と酸素の化合物である水を加えることで放射性物質の放射線透過低減に有用であることが推測できる。なお、当該発明のその他の実施形態によると、第53又は第54に記載された発明のいずれか、若しくは少なくとも1枚の不織布に粒径が990μm以下である極細粒活性炭が付着若しくは含浸されている不織布を折り畳む形態又は複数枚に積層した形態の不織布、少なくとも1枚の紙にゼオライトが付着若しくは含浸されている紙シートを折り畳む形態又は複数枚に積層した形態の紙を選択して、当該発明の高炉スラグを主素材とする繊維成形体、ガラス繊維成形体、セラミック繊維成形体のいずれかの内部の一部空隙領域に充填する活性炭及びゼオライトに置き替えて気相構造体を製造することも好ましい。当該発明の外形が立方体、直方体を放射性物質を保管する建物の内側壁近椄の床から天井の間に設置されて、前記収納立方体、直方体より建物壁内側に配置させた収納体面に本発明の板形状体を選択して固定部材を用いて設置することが放射性物質透過低減建物内側壁構造体に成り得るので有用である。
<第70の実施の形態>
第70の発明の実施の形態は、第57から69のいずれかの発明の保水基材が前記間隙に充填された後に、保水基材へ注水が行われて保水基材が含水されている。注水後には放射線透過低減効果が発現するので好ましい。保水基材へ注水は当該発明の他、本発明の全てにおいて実施する形態である。
<第71の実施の形態>
第71の発明の実施の形態は、前記保水基材が鉱物繊維、鉱物繊維成形体、樹脂繊維、樹脂繊維成形体、ガラス繊維、ガラス繊維成形体、カーボン繊維、カーボン繊維成形体、セラミック繊維、セラミック繊維成形体、微昌形炭素、紙、新聞紙、板紙、高吸水性高分子樹脂、腐植、不織布、布、綿、植物微粉末、穀物、塩、甘味料、木、土、蝋、パルプ、鉱物微粉末、海藻微粉末、藻類、高炉スラグ微粉末、鉄鋼スラグ、砂、塩化ナトリウム、バリウム、肥料、飼料、腐葉、火山灰、硫酸バリウムのコロイド溶液、パラフィン、セルロース、活性炭、炭、漆喰、セメント、カラーサンド、鉱物、スポンジ、乾燥剤、顔料、サクラン(スイゼンジノリ)、防腐剤、樹脂ペレット、樹脂、高吸水性高分子樹脂を繊維に付着若しくは含浸されている不織布、少なくとも1枚の不織布に粒径が1200μm以下である微昌形炭素が付着若しくは含浸されている不織布又は、繊維のうちの少なくとも1つである、第1から70又は73、75から90のいずれかに記載の発明の放射線透過低減構成基材である。
この保水基材の中から一つ又は、複数種を選択されて第1から70又は73、75から90のいずれかに記載の発明に構成された所定箇所に充填されるとよい。選択された保水基材の含水率が放射線透過低減に効果を発現させる。また保水基材の資質に応じて放射性物質の吸着、ならびに遮蔽低減効果が発現されることを予測しているので上記保水基材は好ましい
<第72の実施の形態>
第72の発明の実施の形態は、前記鉱物繊維成形体はロックウール粒状綿又は、ロックウール粒状綿有孔袋梱包体、ロックウール板状体又は、ロックウール板状体有孔袋梱包体、ロックウールフェルト又はロックウールフェルト有孔袋梱包体、前記ガラス繊維がグラスウールである、第1から70又は73から90に記載の放射線透過低減構成基材である。無数の微小空隙を永続的に保持する形態が放射線透過低減効果に有用であると推測できたので、この形態のロックウール等は好ましい。
<第73の実施の形態>
第73の発明の実施の形態は、ポリエチレン樹脂シート又は、ポリエチレン樹脂フイルムからなる袋体、袋体の表面がポリエチレン樹脂シートであり、裏面が複数の有孔を有するポリエチレン樹脂フイルムの2層構造からなる袋体のいずれか1つに第71又は72のいずれかの発明の保水基材が充填されて、前記袋体には少なくとも1以上の注水口が開口されている。当該発明は、廉価で放射線透過低減効果を得られると判断した由、好ましい。
<第74の実施の形態>
第74の発明の実施の形態は、前記保水基材に形状安定剤(ポリエチレングリコール)、油、モリブデン酸水溶液、硫酸バリウムのコロイド溶液、エポキシ樹脂、タングステン酸ナトリウム、ジェル状液体、ワニス、エタノール、界面活性剤、フッ素系界面活性剤又は質量の大きい溶液のいずれかを保水基材に注入させた、第1〜73又は75〜90のいずれかの発明の放射線透過低減構成基材である。この材料をから選択されて保水基材に注入されると放射線透過低減に好ましい。
<第75の実施の形態>
図63この実施の形態は、上図(a)が、この実施の形態の1例を示す斜視図である。
また、中図(b)は上図(a)のイとイを結ぶ点線を断面で表した斜視図である。
図の下層に示されている遮水体は、表面を被覆している遮水シート76の内側領域に樹脂により撥水処理を施したロックウールの直方体が備えられている。撥水処理は直方体を形成させるためと外部からの水の浸水を防ぐために樹脂が使用されている。
ロックウール繊維の直方体の下面、正面、側面、後面、上面は、フッ素ゴムとアラミド繊維とアルミニウム箔とを貼合してなるゴム引布シートで被覆されている。このゴム引布シートは設置場所の条件にもよるが200から250℃の耐熱性と絶縁性を有するので放射線の遮蔽に有用である。
また、ロックウールの直方体がゴム引布シートで被覆包装されているが、この包装には、ポリ塩化ビニルテープと防水気密テープ、接着剤を用いてゴム引布シートとロックウールの直方体を接着、粘着して密閉包装されている。また、被覆包装されたゴム引布シートの同一端部同士を熱融着で貼合することも好ましい。なお、遮水体を構成する遮水シート76の密閉包装の方法は前述の包装手段の他、任意の包装手段を選択してもよい。
中層の遮水体は、表面を被覆している遮水シート76の内側領域にロックウールの粒状綿101が下方と上方の遮水体の直方体と略同一の大きさで形成されている。このロックウールの粒状綿101により形成された直方体は、遮水シート76であるポリエステル基布とクロロプレムゴムとが圧着されてなるゴム引布袋体32の内部に備えられている。
このゴム引布袋体32は耐水圧性に優れているので保水基材6のロックウール粒状綿101が含水されても袋体32から水が洩れることがないので遮水体に構成する遮水シート76として好ましい。同一ゴム引布袋体32の端面は熱融着で貼合されて袋体32を形成している。なお、密閉された袋体32には注水用の注水孔25が開設されている。注水孔は注水用のホースが注入できるとよいので切欠きを形成されてもよい。そして、ロックウールの粒状綿101に注水が完了した後にポリ塩化ビニルテープ、防水気密テープもしくはゴム引布シートを用いて注水孔又は、切欠き形成部を閉鎖すると保水基材6の含水が減らないので好ましい。
上層の遮水体は、下層に示された遮水体と同一である。また、遮水体3体は、図に示されているようにステンレス製のワイヤーロープを使用してワイヤーロープを固定する専用のワイヤークリップ、ビスネジ等で固定梱包されている。
このように上層と下層に構成された耐水性を有するゴムシートで被覆した包装体35の放射性物質の透過低減の要因は、絶縁性を有するフッ素ゴムと耐熱性を有するアラミド繊維と、体積の約9割が微細な空隙構造を有している鉱物を原料とする繊維に撥水加工が施されたロックウール成形直方体と、ロックウール粒状綿101直方体を遮水袋内部に充填された形態の中層に備えられている遮水体を一体化させることによって、一体化梱包構造体の上下構造層に動きの無い気相状態が保持できる。そして、中層には、動きの無い水の層が保持できる構造体を形成することになる。すなわち、僅かな水蒸気を有する気体の直方体と酸素を有する含水層を保持する当該発明により放射性物質の透過低減を得ることが推測できるので有用である。加えて、上層と下層の遮水体荷重16kgに中層の乾燥保水基材荷重20kgと含水飽和荷重97kgを合わせた総荷重133kgが放射性物質の透過低減率を高めるのに有用となる。なお、この遮水体3体の合体の大きさは幅60cm幅90cm高さ60cmである。図に示された遮水体の積み重ね一体による重量133kgで、透過性の高い放射線であるガンマ線の透過率が約50%に抑えられることが理論上予測される。さらに、荷重に起因する遮蔽要因以外の気相層、断熱層、絶縁層などの遮蔽要素を有するので、一般的な荷重に起因するガンマ線の透過低減効果以上にガンマ線の透過を抑制することが推測される。
また、(c)図で示された断面図の構成によると、下層に配置されている遮水体は上図(a)と(b)で示された上層と下層に構成された遮水体と同一であるが、鉱物繊維に撥水加工が施されたロックウール成形直方体の内部に粒径が990μm以下の極細粒活性炭を付着されたシート17が面状に配置、備えられている。
また、上層に配置された遮水体は上図(a)と(b)で示された中層の遮水体と同一である。そして、この遮水体2体は、図に示されているようにステンレス製のワイヤーロープを使用してワイヤーロープを固定する専用のワイヤークリップ、ビスネジ等で固定梱包されている。前記ワイヤーロープならびにワイヤークリップ、ビスネジ等で固定梱包する際に向かい合う遮水体表面に接着剤、粘着剤、表裏粘着テープを使用して互いの遮水体を個着させてもよい。なお、複層に構成された遮水体を固定するその他の手段としては、第9の発明の板体、中空板、中空暗渠板のいずれかを複層に構成された遮水体の外側面に当椄させて固定部材を使用して一体になる構造体を形成することが好ましい。この固定する手段を選択することにより、第9の発明の放射性物質の透過低減効果が相乗作用されて当該発明の放射性物質の透過低減率を高めるのに有用となるので好ましい。
なお、下層の遮水体荷重8kgに中層の乾燥保水基材荷重20kgと含水飽和荷重97kgを合わせた総荷重125kgが放射性物質の透過低減率を高めるのに有用となる。また、図の2層遮水体構成による荷重が、透過性の高い放射線であるガンマ線の透過率を約50%に抑えられることが理論上予測される。さらに、荷重に起因する遮蔽要因以外の気相層、断熱層、絶縁層、炭素層などの遮蔽複合要素が有するので、一般的な荷重に起因するガンマ線の透過低減効果以上にガンマ線の透過を抑制することが推測される。
当該発明の遮水シートで包装、又は前記遮水シートからなる袋体で梱包される気相体又は液相体に、第87の発明に記載の気相構造体を選択して置き替えると放射性物質の透過低減効果が増すと考えられるので好ましい。
また、を構成する材料は、特に限定されず、例えば、包装用の遮水シート、遮水シートからなる袋体は、フッ素ゴムとアラミド繊維基布とを圧着してなるゴム引布シート、フッ素ゴムとアラミド繊維基布とアルミニウム箔基布とを圧着してなるゴム引布シート、ガラス繊維織物、アルミニウム箔、アルミニウム箔基布とフッ素樹脂フイルムと圧着してなるアルミフッ素樹脂シート、ゴムとアルミニウム箔基布を圧着してなるゴム引布ガラス繊維織物、ナイロン基布とゴムを圧着してなるゴム引布シート、ナイロン基布と熱可塑性ポリウレタンエラストマー及びゴムを圧着してなるゴム引布シート、ポリエステル基布と熱可塑性ポリウレタンエラストマー及びゴムを圧着してなるゴム引布シート、アラミド繊維とシリコンゴムを圧着してなるゴム引布シート、ポリエステル基布とポリエチレンゴム又はクロロプレンゴムを圧着してなるゴム引布シート、ポリエチレン樹脂シートのいずれかを選択されるとよい、また、選択された遮水シート、袋体の材料を複数に重ねた形態の当該発明も好ましい。
また、当該発明の形状も立方体、直方体、三角錐形、四角錐形、円柱形、円板形、板状、など任意の形状体を製造されて積み重ねる方法を選択されてもよい。
含水用中空板状体 1
表薄板 2
裏薄板 3
リブ 4
含水用空間 5
保水基材 6
包装保水基材 7
蓋 8
蓋底板 8−A
閉鎖端面 9
閉鎖部材 10
帯状貫通孔 11
貫通孔 12
植栽孔 13
貫通有孔リブ 14
潅水配管 15
固定部材 16
活性炭付着透水性シート 17
閉鎖溶着 18
遮水板 19
網 20
中空板 21
中空暗渠板 22
帯状貫通孔形成排水管 23
ブロック状体 24
注水口と蓋 25
鉄筋 26
コンクリート基礎 27
不織布シート 28
接合部 29
渦巻状 30
巻物体 31
袋体 32
土壌 33
植物の種 34
包装体 35
切り欠き 36
箱体 37
展開図 38
森林地面 39
樹木 40
不燃材・難燃材・防災材41
撥水断熱材 42
継手 43
立体線形受台 44
受台 45
杭 46
底台板 47
底台板水抜孔 48
放射性物質汚染地面 49
H鋼 50
ワイヤーロープ 51
排水樋 52
ターミナルナット・ボルト 53
壁緑化構造体 54
縁材 55
排水溝 56
芝草 57
余剰水 58
放射線放出廃棄物 59
含水用中空板状体ドアー 60
放射線放出物遮蔽被覆シート 61
放射線放出物保管砦 62
雨水浸透桝 63
雨水浸透桝接続配管 64
外側容器 65
内側容器 66
中空台座 67
放射線放出物収納袋 68
容器蓋 69
放射性物質収納空間 70
放射性物質汚染物 71
内側容器下台座 72
外側及び内側下台座 73
吊下げ紐 74
荷役台 75
遮水シート 76
放射性物質汚染物収納袋 77
降雨集水板 78
降雨通水配管 79
屋上 80
降雨貯水タンク 81
浮きスイッチ電動水汲み上げポンプ 82
地中埋設潅水チューブ 83
屋上緑化領域 84
建物屋根又は屋上 85
台座 86
生分解シート 87
オブラートシート 88
線状接合部 89
ゼオライト 90
車道 91
降雨 92
放射性物質汚染土壌 93
道路法面 94
植物 95
排水路 96
凸部面 97
貯水 98
格子目 99
高分子吸水性樹脂 100
ロックウール粒状綿 101
骨材 102
鉄板 103
クッション材 104
支持材 105
防網災シート 106
コンクリート基材 107
通水路 108
重量物 109
樹脂添加顔料色の種類(紺青色、青色、緑色、黒色、灰色、紫色、茶色、赤色) 110
分割外側容器壁 111
分割内側容器壁 112
側溝 113
桝 114
貯水タンク 115
放射線透過低減壁構造体116
放射線透過低減構成基材117
気相部 118
液相部 119
活性炭 120

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、FRP樹脂のいずれかで成形されてなる板体、又は、
    裏薄板と表薄板とが、複数の板状体リブを介して積層されて前記板状体リブが略平行に設置されて、排水路が形成されてなる中空板状体、又は、
    裏薄板と複数の貫通孔が穿設されている表薄板とが、複数のリブを介して積層されてなる中空板状体からなり、前記リブは板状体であり、複数の前記リブが略平行に設置されて、排水路が形成され、前記貫通孔は帯状貫通孔であり複数の前記貫通孔が前記リブに交差して穿設されてなる暗渠板構造である放射線透過低減構成基材。
  2. 裏薄板と複数の貫通孔が穿設されている表薄板とが、多数の円柱状、円筒状、角柱状、円錐台状、角錐台状、環帯状、ハニカム状、格子状、円錐筒状、凸状、角パイプ状、砂時計形状、鼓形状のいずれかのリブを介して積層されてなる中空板状体からなり、
    前記表薄板と前記裏薄板と前記いずれかのリブとの間に排水路が形成されている放射線透過低減構成基材。
  3. 多数の貫通孔が少なくとも表薄板に穿設されている表薄板と裏薄板とが、貫通孔が穿設されている複数のリブを介して積層されている中空板状体である請求項1又は2に記載の放射線透過低減構成基材。
  4. 前記板体、前記表薄板、前記裏薄板に、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ABS樹脂、ポリフッ素系樹脂、ポリカ−ボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアレート系樹脂、ポリイミド系樹脂のいずれかからなる合成樹脂フイルム、アルミ箔、ゴムシート、表面と裏面がゴムと基布とが圧着されてなるゴム引布シート、ゴム引布シート表面にフッ素樹脂フイルムをラミネートしてなるゴム引布遮水シート、前記アルミ箔の表面にフッ素樹脂フイルムをラミネートしてなるフッ素アルミ遮水シート、のいずれかが積層されている請求項1から3のいずれかに記載する放射線透過低減構成基材。
  5. 前記板体、前記表薄板、前記裏薄板の主表面には、熱可塑性ポリウレタンエラストマーとポリエステル基布素材を圧着してなる熱融着素材が積層されている請求項1から4のいずれかに記載する放射線透過低減構成基材。
  6. 前記合成樹脂フイルムもしくは前記アルミ箔の上面にエポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂のいずれかが塗布されている請求項4に記載する放射線透過低減構成基材。
  7. 隣り合う他の放射線透過低減構成基材と連結するための嵌合部を備えており、互いに順次連結することにより平面状に広がった状態で設置できることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載する放射線透過低減構成基材。
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