JP2018171175A - Iabp用バルーンカテーテルの駆動装置 - Google Patents

Iabp用バルーンカテーテルの駆動装置 Download PDF

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【課題】患者の血管径の大小によらず、バルーンの外周が血管の内壁に当接しない範囲でIABP用バルーンカテーテルを駆動し得る駆動装置を提供すること。【解決手段】バルーンを膨張および収縮させる圧力を発生する圧力発生装置12と、バルーンの内圧を検出する圧力検出装置13と、患者の心機能を補助する本運転時に、該患者の心拍に応じて、バルーンの膨張および収縮のタイミングを制御するタイミング制御部15aと、本運転に先立ち、バルーンが収縮した状態から膨張するように圧力を発生させ、検出された該バルーンの内圧の変化に基づいて、該バルーンが血管壁に当接したと推定される血管当接圧を導出する血管当接圧導出部15bと、血管当接圧導出部15bにより導出された前記血管当接圧よりも小さい圧力を、本運転時に圧力発生装置12が発生する最大圧力として設定する最大圧力設定部15cと、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、IABP(大動脈内バルーンポンピング)に用いられるバルーンカテーテルの駆動装置に関する。
心機能低下時の治療として、大動脈内にバルーンカテーテルを挿入し、心臓の拍動に合わせてバルーンを膨張および収縮させて心機能の補助を行うIABP(大動脈内バルーンポンピング)が行われている。IABPに用いられるIABP用バルーンカテーテル(たとえば、特許文献1参照)は、大腿動脈等から挿入され、バルーンを胸部下行大動脈に留置した状態で使用される。
ところで、心機能の補助効果を十分に得るためには、バルーンの最大膨張時の径が、血管径の90〜95%程度であることが好ましいが、バルーンが留置される血管径(血管の内径)は、患者により様々である。このため、IABPの実施に先立ち、IVUS、CT、MRI、心エコー等の各種の検査装置を用いて血管径を測定し、最適なサイズ(径)のバルーンを備えるカテーテルを選択して用いている。また、血管径を測定する技術としては、特許文献2に記載のように、バルーンカテーテルを用い、バルーンの圧力と体積の変化との関係から、血管径を求めるようにしたものが提案されている。ただし、これらの検査装置や技術を用いて血管径を測定するのには、ある程度の時間を要する。
ここで、IABPは、心肺停止からの蘇生時等の緊急時に行われる場合があり、血管径を測定する時間的な余裕が無い場合には、患者の体格(身長等)から類推して、サイズ(径)の異なる複数種類(たとえば3種類程度)のカテーテルの中から大雑把に選択して用いざるを得ないのが実情である。
しかしながら、患者によっては、体格と血管径とが相関しない場合や適切なサイズが既存品として存在しない場合があり、心機能の補助効果を必ずしも十分に得ることができない場合があった。特に、患者の血管径に対して、最大膨張径の大きいバルーンを用いることは、膨張・収縮を繰り返すバルーンが血管壁(血管の内壁)に繰り返し接触して、内側から血管壁を圧迫することになるため、なるべく避けることが好ましい。
特開2016−189921号公報 特表2016−529956号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、事前に患者の血管径の測定や類推を行ってバルーンサイズを選択する必要がなく、患者の血管径の大小によらず、バルーンが血管を内側から圧迫しない範囲でIABP用バルーンカテーテルを駆動し得る駆動装置を提供することである。
本発明に係るIABP用バルーンカテーテルの駆動装置は、
患者の血管に挿入されるカテーテル管と、該カテーテル管の遠位端に設けられたバルーンとを有するIABP用バルーンカテーテルの駆動装置であって、
前記バルーンを膨張および収縮させる圧力を発生する圧力発生手段と、
前記バルーンの内圧を検出する圧力検出手段と、
患者の心機能を補助する本運転時に、該患者の心拍に応じて、前記圧力発生手段による前記バルーンの膨張および収縮のタイミングを制御するタイミング制御手段と、
前記本運転に先立ち、前記バルーンが収縮した状態から膨張するように前記圧力発生手段に圧力を発生させ、前記圧力検出手段により検出された該バルーンの内圧の変化に基づいて、該バルーンが血管の内壁に当接したと推定される圧力である血管当接圧を導出する血管当接圧導出手段と、
前記血管当接圧導出手段により導出された前記血管当接圧よりも小さい圧力を、前記本運転時に前記圧力発生手段が発生する最大圧力として設定する最大圧力設定手段と、を有する。
本発明に係るIABP用バルーンカテーテルの駆動装置では、本運転に先立ち、バルーンが血管の内壁に当接したと推定される圧力である血管当接圧を導出し、本運転時には、該血管当接圧よりも小さい圧力を圧力発生手段により発生させる最大圧力として、バルーンを膨張および収縮駆動する。このため、本運転時において、バルーンを膨張させた際に、バルーンの径が血管径にまで至ることがなく、患者の血管径の大小によらず、バルーンが血管を内側から圧迫しない範囲で、バルーンを膨張および収縮させることができる。したがって、事前に患者の血管径を測定する必要がなく、緊急時にも迅速に対応することができる。また、患者の血管径に応じて複数種類のカテーテルを準備しておく必要も、これらの中から最適なものを選択する作業もなくすことができる。
本発明に係るIABP用バルーンカテーテルの駆動装置において、前記血管当接圧導出手段は、前記圧力検出手段により検出された前記バルーンの内圧の変化量が予め設定された所定の閾値を越えた時点に係る前記圧力発生手段により発生された圧力を、前記血管当接圧とすることができる。バルーンに外力が作用しない状態では、バルーンの内圧は、圧力発生手段により発生される圧力に略比例して増大するが、バルーンの外周が血管壁に当接すると(すなわち、バルーン径が血管径に到達すると)、該血管壁によりそれ以上の膨張が抑制され、バルーンの内圧は、比較的に急激に変化上昇する。したがって、バルーンの内圧の変化量が予め適宜に設定された閾値を越えた時点を、バルーンが血管壁に当接して血管壁を内側から圧迫した時点と推定することができ、この時点に係る圧力を血管当接圧とすることができる。
本発明に係るIABP用バルーンカテーテルの駆動装置において、前記最大圧力設定手段は、前記血管当接圧の80〜95%の範囲で前記最大圧力を設定するようにできる。この範囲で最大圧力を設定することにより、バルーンが血管壁を内側から圧迫しない範囲においてできるだけ大きな径でバルーンを膨張させることができ、患者の血管径に応じて許容される最大かほぼそれに近い心機能補助の効果を得ることができる。
本発明に係るIABP用バルーンカテーテルの駆動装置において、前記バルーンの内圧と該バルーンの径との関係を予め求めておき、前記圧力検出手段により検出された前記バルーンの内圧の変化量が予め設定された所定の閾値を越えた時点に係る内圧に対応する径を、患者の血管径として導出する血管径導出手段をさらに有することができる。このように構成することより、患者の血管径を、別途測定装置等を用いて測定することなく、容易に知ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るIABP駆動装置により駆動されるIABP用バルーンカテーテルの断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るIABP駆動装置の要部の構成を示すブロック図である。 図3は、負荷の無い状態におけるバルーン内圧と印加圧力(圧力発生装置が発生する圧力)との関係の一例を示す図である。 図4は、血管を模擬する管腔内に留置されたバルーン内圧と印加圧力(圧力発送装置が発生する圧力)との関係の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係るIABP用バルーンカテーテルの駆動装置(IABP駆動装置)を、図面を参照して詳細に説明する。このIABP駆動装置は、IABP用バルーンカテーテルのバルーンを膨張および収縮させるために用いられる。まず、IABP駆動装置の駆動対象としてのIABP用バルーンカテーテルについて、図1を参照して説明する。
IABP用バルーンカテーテル21は、大動脈内バルーンポンピング(IABP)に用いるバルーンカテーテルであり、心臓の拍動に合わせて膨張(拡張)および収縮するバルーン22を有する。バルーン22は、膜厚50〜150μm程度の略円筒状(多角形状でもよい)の薄膜(バルーン膜)で構成される。薄膜の材質は、耐屈曲疲労特性に優れた材質であることが好ましく、たとえばポリウレタン等を用いることができる。なお、バルーン22は、本実施形態では、非伸縮性の材料で構成するものとするが、伸縮性の材料で構成してもよい。
バルーン22の外径は、膨張時で、人体の大動脈(胸部下行大動脈)の径の統計データに基づき求めることができ、たとえば特殊な場合を除外して、一般的な人の中で、血管径の比較的に大きい人の当該血管径よりも大きな値に設定する。バルーン22の膨張時における外径としては、具体的には、20〜35mm程度とすることができる。バルーン22の軸方向の長さは、150〜250mm程度、内容積は、25〜100cc程度が好ましい。
バルーン22の遠位端部22aは、先端チップ部23の外周に熱融着または接着等により取り付けられている。先端チップ部23は、略円筒状の部材からなり、その内腔23aの近位端側に、カテーテル管を構成する内管24の遠位端部が入り込み、内管24の内腔24aと先端チップ23の内腔23aとが連通された状態で、熱融着または接着等により、互いに接続固定されている。先端チップ23には、血圧を測定するための血圧センサ29が取り付けられている。
バルーン22の近位端部22bは、金属チューブ等からなる造影マーカー25を介してまたは直接に、カテーテル管を構成する外管26の遠位端部の外周に接続されている。内管24は、外管26内に挿通されており、外管26の内面と内管24の外面とにより隔成される圧力流体導通路26aを通じて、圧力流体のバルーン22内に対する導入または導出が行われ、バルーン22が膨張または収縮するようになっている。バルーン22と外管26との接合は、熱融着あるいは接着等により行われる。
内管24は、その遠位端側が外管26よりも遠位端側に突き出して延在するように配置されている。内管24の内腔24aは、圧力流体導通路26aとは連通していない。内管24の内腔24aは、バルーンカテーテル21を動脈内に挿入する際に、先行して挿入される不図示のガイドワイヤが挿通される管腔として用いられる。
バルーンカテーテル21を血管内に差し込む際には、バルーン22は内管24の外管26から突き出している部分の外周に折り畳んで巻回される。内管24の内径は、ガイドワイヤを挿通できる径であればよく、たとえば0.15〜1.5mm、好ましくは0.5〜1mmである。この内管24の肉厚は、0.1〜0.4mmが好ましい。内管24の全長は、血管内に挿入されるバルーンカテーテル21の軸方向長さ等に応じて決定され、特に限定されないが、たとえば500〜1200mm、好ましくは700〜1000mm程度である。
内管24の外径は、0.5〜1.5mm程度であり、外管26の内径の30〜60%が好ましい。この内管24の外径は、軸方向に沿って略同じである。内管24は、たとえば、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の合成樹脂チューブ、あるいはニッケルチタン合金細管、ステンレス鋼細管等で構成される。
外管26は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の合成樹脂で構成される。外管26の内径は、1.5〜4.0mm程度であり、肉厚は、0.05〜0.4mm程度である。外管26の長さは、300〜800mm程度である。
カテーテル管(内管24、外管26)の近位端には患者の体外に設置される分岐部27が設けられている。分岐部27は、外管26と別体に成形され、熱融着または接着等により外管26と連結される。分岐部27には、内管24内の内腔24aに連通する第1ポート27a、および外管26内の圧力流体導通路26aに連通する第2ポート27bが形成されている。
第2ポート27bは、図2に示すように、IABP駆動装置11の圧力発生装置12の出力ポートにその一端が接続された接続チューブ11aの他端が着脱自在に接続され、IABP駆動装置11によりバルーン22が膨張または収縮するように流体圧が供給されるようになっている。圧力流体としては、特に限定されないが、IABP駆動装置11の駆動に応じて素早くバルーン22が膨張および収縮するように、粘性および質量の小さいヘリウムガス等を用いることができる。
分岐部27には、第1ポート27aおよび第2ポート27b以外に、第3ポート27cが形成されている。第3ポート27cからは、光ファイバ28の近位端側が引き出されるようになっている。光ファイバ28の近位端には、光コネクタ28aが接続されている。光ファイバ28の遠位端には、血圧を測定するための先端チップ23に取り付けられた血圧センサ29が接続されている。光コネクタ28aは、図2に示すように、IABP駆動装置11の血圧変動測定装置14にその一端が接続された接続光ファイバの他端に設けられた接続コネクタ11bに着脱自在に接続される。この血圧変動測定装置14で測定した血圧の変動に基づき、0.4〜1秒の短周期でバルーン22を膨張および収縮させるようになっている。
次に、上述したIABP用バルーンカテーテル21を駆動するための、本発明が適用されたIABP駆動装置11について、図2を参照して説明する。IABP駆動装置11は、圧力発生装置(圧力発生手段)12、圧力検出装置(圧力検出手段)13、血圧変動測定装置14、および制御装置15を備えて構成されている。また、図示は省略しているが、IABP駆動装置11には、各種の設定やデータ入力を行うための入力装置、各種のデータや運転の状態等を表示する表示装置(モニタ)等も付属されている。
圧力発生装置12は、バルーン22を膨張および収縮させるための圧力を発生する装置であり、圧力を発生させるためのポンプ等を有する1次配管系、バルーン22を膨張させるヘリウムガス等の圧力流体を供給するタンク等を有する2次配管系、およびこれら1次配管系と2次配管系との間に介装された圧力伝達隔壁装置(アイソレータ)等を有している。圧力発生装置12の出力ポートは、第2ポート27bに接続チューブ11aを介して接続される。
圧力発生装置12は、1次配管系を制御して、2次配管系に第2ポート27bを介して接続されているカテーテル21の圧力流体導通路26a内に充填されている圧力流体をバルーン22側に押し出すことにより、バルーン22を膨張させ、逆に圧力流体を引き込むことにより、バルーン22を収縮させる。圧力発生装置12が発生する最大圧力は、任意に変更調整され得る設定値にしたがって調整されるようになっている。圧力発生装置12は後述するタイミング制御部15aにより制御され、心臓の拍動に応じて、バルーン22を膨張および収縮させる。
圧力検出装置13は、圧力発生装置12の出力ポートに設けられた圧力センサ13aを有しており、圧力センサ13aからの検出信号に基づいてバルーン22の内圧を検出する。血圧変動測定装置14は、光ファイバ28、光コネクタ28a、光コネクタ11bおよび接続光ファイバを介して送られる血圧センサ29からの光信号(血圧信号)に基づいて、血圧の変動を検出(測定)する装置である。
制御装置15は、図示は省略するが、マイクロプロセッサや記憶装置を備え、記憶装置に記憶された制御プログラムおよびデータに従って、所望の機能を実現する装置である。制御装置15は、複数の機能構成部として、タイミング制御部(タイミング制御手段)15a、血管当接圧導出部(血管当接圧導出手段)15bおよび最大圧力設定部(最大圧力設定手段)15cを備えている。なお、必須ではないが、制御装置15は、血管径導出部(血管径導出手段)15dをさらに備えていてもよい。
タイミング制御部15aは、患者の心機能を補助する本運転時に、該患者の心拍、すなわち血圧変動測定装置14により測定された血圧変動に応じて、圧力発生装置12によるバルーン22の膨張および収縮のタイミングを制御する。
血管当接圧導出部15bおよび最大圧力設定部15cは、本運転に先立ち、本運転時に圧力発生装置12が発生する最大圧力を決定する。すなわち、血管当接圧導出部15bは、バルーン22が収縮した状態からバルーン22が最大径まで膨張するように圧力発生装置12に圧力を発生させ、圧力検出装置13により検出されたバルーン22の内圧の変化に基づいて、該バルーン22の外周が患者の血管壁に当接したと推定される圧力値である血管当接圧を導出する。
より具体的には、血管当接圧導出部15bは、圧力検出装置13により検出されたバルーン22の内圧の変化量が予め設定された所定の閾値を越えた時点に係る圧力を、血管当接圧とする。ここで、バルーン22に外圧(外力)が作用しない状態において、バルーン22の最大径にまでは至らない範囲では、バルーン22の内圧は、たとえば図3に示すように、圧力発生装置12により発生(印加)される圧力(印加圧力)の増大と実質的に比例して一様に増大する。
バルーン22の膨張に何らかの制約が生じた場合、すなわち管腔内に留置されたバルーン22の外径が該管腔の内径にまで膨張して、バルーン22の外周が該管腔の内壁を内側から圧迫するように当接すると、該内壁によってバルーン22のそれ以上の自由な膨張が規制されることになるため、図4に示すように、バルーン22の内圧が急激に上昇変化する。したがって、バルーン22の内圧の変化量を、予め設定された所定の閾値と比較し、バルーン22の内圧が急激に上昇変化して、該閾値を越えた時点(同図に当接点として表示)が、バルーン22の外周が該管腔の内壁に当接した時点と推定することができる。このときの印加圧力Poを、血管当接圧とする。
なお、バルーン22が生体の血管内に留置された状態では、上述したような静的な状態とは異なり、心拍に伴う血圧の変動により、バルーン22が受ける外圧が変動するため、バルーン22の内圧もこれに応じて変動することになるが、心拍に伴う血圧の変動は、既知である(血圧変動測定装置14により測定できる)ので、かかる血圧変動に伴う影響は排除することができる。
最大圧力設定部15cは、血管当接圧導出部15bにより導出された血管当接圧よりも小さい圧力を、本運転時に圧力発生装置12が発生する最大圧力として設定する。本運転時に圧力発生装置12が発生する最大圧力を、血管当接圧よりも小さい値とすることにより、バルーン22が当該最大圧力にしたがって最大に膨張した場合でも、バルーン22が血管径にまで膨張することがなくなる。したがって、バルーン22の外周が血管壁に当接することが抑制され、バルーン22が血管壁を内側から圧迫するように血管壁に繰り返し当接することによる弊害を少なくすることができる。
より具体的には、最大圧力設定部15cは、圧力発生装置12が発生すべき最大圧力を、心機能の補助効果を十分に得るために、バルーン22の径が当該最大圧力にしたがって最大径にまで膨張された時のその径が、血管径の90〜95%程度となるように、血管当接圧の80〜95%の範囲で設定することが好ましい。
なお、必ずしも設ける必要はないが、血管径導出部15dを追加的に設けることができる。血管径導出部15dは、バルーン22の内圧と該バルーン22の径との関係を予め求めて、この関係を制御装置15が備える記憶装置に予め記憶しておき、圧力検出装置13により検出されたバルーン22の内圧の変化量が予め設定された所定の閾値を越えた時点に係る内圧に対応する径を、患者の血管径として導出する。求めた血管径は、駆動装置11に付属する表示装置に表示するようにできる。医療従事者は、表示された血管径を参考として、IABPに関連する処置やその他の処置に利用することができる。
本実施形態に係るIABP駆動装置11では、本運転に先立ち、バルーン22が患者の血管壁に当接したと推定される血管当接圧を導出し、本運転時には、該血管当接圧よりも小さい圧力を最大圧力として、バルーン22を膨張および収縮駆動する。このため、本運転時において、バルーン22を膨張させた際に、該バルーン22の径が患者の血管径にまで至ることはなく、患者の血管径の大小によらず、バルーン22が血管壁を内側から圧迫するように血管壁に当接しない程度のバルーン径で駆動することができる。したがって、事前に患者の血管径を測定することなく、最適な状態で心機能を補助することができ、緊急時にも迅速に対応することができる。また、患者の血管径に応じて複数種類のカテーテルを準備しておく必要もなく、これらの中から最適なものを選択する作業も省略することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上述した実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
11…IABP駆動装置(IABP用バルーンカテーテルの駆動装置)
12…圧力発生装置(圧力発生手段)
13…圧力検出装置(圧力検出手段)
14…血圧変動測定装置
15…制御装置
15a…タイミング制御部(タイミング制御手段)
15b…血管当接圧導出部(血管当接圧導出手段)
15c…最大圧力設定部(最大圧力設定手段)
21…IABP用バルーンカテーテル
22…バルーン
24…内管
26…外管
27…分岐部
27a…第1ポート
27b…第2ポート
28…光ファイバ
28a…光コネクタ
29…血圧センサ

Claims (4)

  1. 患者の血管に挿入されるカテーテル管と、該カテーテル管の遠位端に設けられたバルーンとを有するIABP用バルーンカテーテルの駆動装置であって、
    前記バルーンを膨張および収縮させる圧力を発生する圧力発生手段と、
    前記バルーンの内圧を検出する圧力検出手段と、
    患者の心機能を補助する本運転時に、該患者の心拍に応じて、前記圧力発生手段による前記バルーンの膨張および収縮のタイミングを制御するタイミング制御手段と、
    前記本運転に先立ち、前記バルーンが収縮した状態から膨張するように前記圧力発生手段に圧力を発生させ、前記圧力検出手段により検出された該バルーンの内圧の変化に基づいて、該バルーンが血管の内壁に当接したと推定される圧力である血管当接圧を導出する血管当接圧導出手段と、
    前記血管当接圧導出手段により導出された前記血管当接圧よりも小さい圧力を、前記本運転時に前記圧力発生手段が発生する最大圧力として設定する最大圧力設定手段と、を有するIABP用バルーンカテーテルの駆動装置。
  2. 前記血管当接圧導出手段は、前記圧力検出手段により検出された前記バルーンの内圧の変化量が予め設定された所定の閾値を越えた時点に係る前記圧力発生手段により発生された圧力を、前記血管当接圧とする請求項1に記載のIABP用バルーンカテーテルの駆動装置。
  3. 前記最大圧力設定手段は、前記血管当接圧の80〜95%の範囲で前記最大圧力を設定する請求項1または2に記載のIABP用バルーンカテーテルの駆動装置。
  4. 前記バルーンの内圧と該バルーンの径との関係を予め求めておき、前記圧力検出手段により検出された前記バルーンの内圧の変化量が予め設定された所定の閾値を越えた時点に係る内圧に対応する径を、患者の血管径として導出する血管径導出手段をさらに有する請求項1〜3のいずれかに記載のIABP用バルーンカテーテルの駆動装置。
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