JP2018170999A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤って作業機に逆回転が伝達されることがある従来の構成に比べて、走行車体を確実に停止させるとともに、作業機の破損を低減すること。【解決手段】主変速レバー(17)が中立位置に移動した場合に油圧式無段変速装置(31)の圧抜き制御を実施し且つ圧抜き制御中に作業機(3)に動力を伝達しないように制御することで、誤って作業機(3)に逆回転が伝達されることがある従来の構成に比べて、走行車体を確実に停止させるとともに、作業機(3)の破損を低減することができる。【選択図】図11

Description

この発明は、田植機、耕うん機、トラクタ等の作業車両に関する。
田植機やトラクタ等の作業車両において、走行車体の走行速度を変速させたり、作業機を作動させる場合、エンジンからの動力を変速装置で変速してミッションケースに出力し、ミッションケースから走行車輪や作業機に動力が伝達されている。変速装置として、油圧式無段変速装置、いわゆるHST(Hydro Static Transmission)と呼ばれる正油圧式の無段変速装置を使用するものが知られている。(特許文献1)
特開2015−3696号公報
従来の技術では、エンジンの回転動力が、ベルト伝動装置および無段変速装置(HST)を介してミッションケースに伝達される。ミッションケースに伝達された回転動力は、ミッションケース内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。
しかしながら、走行車体に備えられた作業機には、苗植付部材や耕うん機の様に、機体前進時の作業に合わせて回転方向が決まっていて、逆回転させることが想定されていないものや、部品同士の関係で逆回転させることができないものがある。よって、作業機に逆方向の動力が伝達されると、作業機が破損してしまう場合がある。
特に、HSTでは、油温の上昇で油圧が高い状態になったり、HST内部部品の経年劣化、摩耗により摺動抵抗(摩擦力)が大きくなったり、ガタ(遊び)が大きくなると、トラニオンのアームの位置が正常に中立位置になったとしても、前進または後進させる動力が伝達する状態となる場合がある。したがって、従来からHSTでは、走行動力への伝達精度低下を防止する(機体を確実に停車させる)ために、ガタ取りおよび作動油の油圧を抜く圧抜き制御が行われている。この圧抜き制御は、HSTのトラニオン軸の中立位置を中心として、トラニオン軸を、前進側および後進側に所定回数(または所定時間)繰り返し往復させることで行っている。したがって、圧抜き制御中に、一時的に「後進」側に変速装置が移行してしまい、作業機に逆回転の動力が伝達される恐れがある。
本発明は、誤って作業機に逆回転が伝達されることがある従来の構成に比べて、走行車体を確実に停止させるとともに、作業機の破損を低減することを技術的課題とする。
本発明の上記課題は次の解決手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、走行車体(1)に支持された内燃機関(12)と、作業者が操作可能な主変速レバー(17)と、前記主変速レバー(17)の操作に応じて、内燃機関(12)からの回転を変速させる油圧式無段変速装置(31)と、前記油圧式無段変速装置(31)からの動力を走行車輪(6,7)に伝達する走行伝達装置(101)と、前記油圧式無段変速装置(31)からの動力を作業機(3)に伝達する作業機伝達部材(45)と、前記油圧式無段変速装置(31)のトラニオン軸(61)を中立の位置を中心として前進および後進の方向に予め設定された回数繰り返し往復させて油圧を抜く圧抜き制御を実行する制御部(120)であって、前記主変速レバー(17)が中立位置に移動した場合に前記圧抜き制御を実行するとともに、前記圧抜き制御中は前記作業機(3)に動力を伝達しないように制御する前記制御部(120)とを備えたことを特徴とする作業車両である。
請求項2に記載の発明は、前記作業機(3)への動力の伝達を入切するクラッチ(56)と、前記クラッチ(56)の入切を切り替える操作部(17b)と、前記圧抜き制御中に、前記操作部(17b)によりクラッチ(56)「入」に操作された場合に、前記クラッチ(56)を切状態で保持する前記制御部(120)とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
請求項3に記載の発明は、前記トラニオン軸(61)が後進側に移動した場合に、前記クラッチ(56)を切状態にする前記制御部(120)を備えたことを特徴とする請求項2に記載の作業車両である。
請求項4に記載の発明は、前記クラッチ(56)の入切の状態を作業者に報知する報知部材(89a)と、前記圧抜き制御中に、前記操作部(17b)によりクラッチ(56)「入」に操作された場合に、前記クラッチ(56)を切状態で保持するとともに、前記報知部材(89a)でクラッチ(56)が入状態であることを報知させる前記制御部(120)とを備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の作業車両である。
請求項5に記載の発明は、前記制御部(120)は、前記圧抜き制御中に、前記操作部(17b)によりクラッチ(56)「入」に操作された場合に、前記クラッチ(56)を切状態で保持するとともに、前記報知部材(89a)でクラッチ(56)が入状態であることを報知させ、前記圧抜き制御が終了すると、前記クラッチ(56)を入状態に制御し、前記クラッチ(56)を入状態に制御された場合に、前記クラッチ(56)が入にならない場合に、クラッチ(56)が切り状態であることを前記報知部材(89a)で報知することを特徴とする請求項4に記載の作業車両である。
請求項6に記載の発明は、前記制御部(120)は、前記圧抜き制御中に、前記主変速レバー(17)の操作が検出された場合に、前記圧抜き制御を終了して、前記主変速レバー(17)の操作に応じて前記トラニオン軸(61)を制御することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の作業車両である。
請求項7に記載の発明は、前記作業機(3)への動力の伝達を入切するクラッチ(56)と、前記クラッチ(56)の入切を切り替える操作部(17b)と、前記圧抜き制御中に、前記主変速レバー(17)の操作が検出された場合に、前記圧抜き制御を終了して、前記主変速レバー(17)の操作に応じて前記トラニオン軸(61)を制御するとともに、前記操作部(17b)でクラッチ(56)入の入力がされている場合は、前記クラッチ(56)を入り状態に制御する前記制御部(120)とを備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の作業車両である。
請求項8に記載の発明は、前記走行車体(1)の使用時間(t1)を計測する計測器(121)と、前記使用時間(t1)が予め設定された規定値(ta)に達しない場合は、前記圧抜き制御を行わず、前記使用時間(t1)が前記規定値(ta)に達する場合は、前記圧抜き制御を実行する前記制御部(120)とを備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の作業車両である。
請求項1記載の発明によれば、停止時に圧抜き制御を実施し且つ圧抜き制御中に作業機(3)に動力を伝達しないように制御することで、誤って作業機(3)に逆回転が伝達されることがある従来の構成に比べて、走行車体(1)を確実に停止させるとともに、作業機(3)の破損を低減することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、圧抜き制御中にクラッチ(56)入の入力がされても、クラッチ(56)を切状態で保持することで、作業機(3)に逆回転が伝達されることが防止され、作業機(3)の破損が低減できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて、トラニオン軸(61)が後進側に移動した場合に、作業機(3)に逆回転が伝達されることが防止され、作業機(3)の破損が低減できる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2または3に記載の発明の効果に加えて、圧抜き制御中にクラッチ(56)入の操作がされたことを報知部材(89a)で報知することで、クラッチ(56)入の入力が受け付けられたことを報知でき、作業者に操作部(17b)が故障していないことを報知できる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、圧抜き制御終了後に、クラッチ(56)入にすることができる。また、クラッチ(56)が入りにならなければ報知部材(89a)で報知されることで、故障の早期発見や誤認を防止できる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、圧抜き制御中に主変速レバー(17)の操作をすることで、走行車体(1)を発進させることができる。よって、圧抜き制御が開始されると終了するまで発進させられない場合に比べて、操作性を向上させることができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、圧抜き制御中に操作部(17b)でクラッチ(56)入りの入力がされている場合に、主変速レバー(17)の操作がされると、走行車体(1)を発進させるとともに作業機(3)での作業を開始でき、操作性を向上させることができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1ないし7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、使用時間(t1)が少ない場合に圧抜き制御をしないことで、圧抜き制御中に走行車体(1)が前後進することを防止でき且つ確実に停止できる。また、使用時間(t1)が長い場合に圧抜き制御を実行することで、走行車体(1)の老朽化による制動性の低下を防止できる。
本発明の一実施形態の苗移植機の左側面図を示す。 図2は実施例の苗移植機の平面図である。 図3は実施例の作業車両の伝動線図である。 図4は実施例の油圧式無段変速装置の説明図である。 図5は実施例の主変速レバーの要部説明図であり、図5(A)は側面図、図5(B)は正面図である。 図6は実施例の油圧式無段変速装置やトラニオンシリンダの説明図である。 図7は実施例の油圧式無段変速装置のトラニオンアームを中立位置に戻す構成の説明図である。 図8は実施例の副変速レバーの説明図である。 図9は実施例の制御部の機能ブロック図である。 図10は実施例のHSTの圧抜き制御処理のフローチャートの説明図である。 図11は実施例のクラッチ制御処理のフローチャートの説明図である。
この発明の実施の形態を、以下に説明する。
この発明の作業車両の一例であって、苗移植機の一実施例である4条植え乗用型田植機について図面に基づき詳細に説明する。
図1の側面図と図2の平面図に示すように、乗用型田植機は走行車両(走行車体)1に昇降用リンク装置2で作業機の一種である苗植付装置3を装着すると共に施肥装置4を設け、全体で乗用施肥田植機として機能するように構成されている。走行車両1は、駆動輪である左右各一対の前輪6,6及び後輪7,7を有する四輪駆動車両である。
なお、本明細書では田植機の前進方向に向かって左右をそれぞれ左側と右側といい、前進方向を前側、後進方向を後側という。
図1に示すように、メインフレーム10a,10bにミッションケース11とエンジン(内燃機関)12が配設されており、該ミッションケース11の後部側面に油圧ポンプ13がケース11と一体に組み付けられ、ミッションケース11の前部上方にステアリングポスト14が突設されている。
そして、ステアリングポスト14の上端部にステアリングハンドル16が設けられている。機体の上部には操縦用のフロアとなるステップフロア19が取り付けられ、エンジン12の上方部に操縦席20が設置されている。ステアリングハンドル16の右側には変速操作レバー(走行操作部材、HSTレバー)17が設けられている。
操縦席20の前方には、ステアリングポスト14に図示しない操作パネルが設けられている。
操縦席20の右側には畦クラッチレバー18が設けられている。前輪6,6はミッションケース11の側方に向きを変更可能に設けた前輪支持ケース22,22に軸支されている。また、後輪7,7は、左右フレーム37の左右両端部に取り付けた後輪伝動ケース24,24に後輪支持体30を介して軸支されている。左右フレーム37はメインフレーム10a,10bの後端部に支持されている。
図1と図2に後輪7への動力伝動機構の一部を示すように、エンジン12の回転動力は、プーリ27、ベルト28及びプーリ29を順次経由して油圧式無段変速装置(HST)31の入力軸32aに伝えられ、HST31の出力軸32bからミッションケース11内に伝えられる。
リヤ出力軸11a,11bの後端部はミッションケース11の後方に突出し、この突出端部に前記後輪伝動ケース24,24に伝動する左右後輪伝動軸35,35が接続されている。そして、この左右後輪伝動軸35,35により各々左右後輪7,7が駆動回転される構成となっている。
苗植付装置3は、走行車両1に昇降用リンク装置2で昇降自在に装着されている。
走行車両1に基部が回動自在に設けられた一般的なリフトシリンダ36(図1)のピストン上端部を昇降用リンク装置2に連結し、走行車両1に設けた油圧ポンプ13にて昇降バルブ(図示せず)を介してリフトシリンダ36に圧油を供給・排出して、リフトシリンダ36のピストンを伸進・縮退させて昇降用リンク装置2に連結した苗植付装置3が上下動されるように構成されている。
苗植付装置3は、左右フレーム37を介して昇降用リンク装置2の後部にローリング自在に装着されたフレームを兼ねる植付伝動ケース38と、該植付伝動ケース38に設けられた支持部材に支持されて機体左右方向に往復動する苗載台(苗タンク)39と、植付伝動ケース38の後端部に装着され、苗載台39の下端より1株づつ苗を圃場に植え付ける苗植付具41と、植付伝動ケース38の下部にその後部が枢支されてその前部が上下揺動自在に装着された整地体であるセンターフロート(センサーフロート)42とサイドフロート43等にて構成されている。センターフロート42とサイドフロート43は、圃場を整地すると共に苗植付具41にて苗が植え付けられる圃場の前方を整地すべく設けられている。
PTO伝動軸45(図1)は両端にユニバーサルジョイントを有し、ミッションケース11からの動力を苗植付装置3の植付伝動ケース38に伝達すべく設けている。
苗植付装置3は4条植の構成で、フレームを兼ねる植付伝動ケース38、苗を載せて左右往復動し苗を一株づつ各条の苗取出口39a(図2)に供給する苗載台39、苗取出口39aに供給された苗を圃場に植え付ける苗植付具41等を備えている。
図1に示すように、センターフロート42の前方にはロータ70aが配置され、該ロータ70aはサイドフロート43の前方にあるロータ70bより前方に配置されている。ロータ70aは後輪7の後輪伝動ケース24内のギアから伝動軸25を介して動力が伝達され、ロータ70bは両方のロータ70a,70aの駆動軸(図示せず)からそれぞれ動力が伝達される左右一対のチェーンケース71,71内の一対のチェーン(図示せず)から動力伝達される。
施肥装置4は、肥料タンク67内の肥料を肥料繰出部68によって一定量ずつ下方に繰り出し、その繰り出された肥料をブロア69により施肥ホース62を通して施肥ガイド80まで移送し、該施肥ガイド80の前側に設けた作溝体82によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込むようになっている。
また、ペダル86(図2)はメインクラッチと左右後輪ブレーキ装置(図示せず)を共に操作することができ、ステアリングハンドル16の右下側に配置されており、このペダル86を踏み込むとメインクラッチが切れ、続いて左右後輪ブレーキがかかり、機体は停止する。
また、機体の前方にはフロントアーム(畦越えハンドル)88が支持されている。フロントアーム88は、作業者がフロントアーム88を掴んで操作することで、走行車両1が畦等の段差を越える際に、走行車両1の前端部が浮き上がりすぎないようにしたり、逆に、畦越えの初期に前端が上方に向くように補助したり等することが可能である。フロントアーム88の先端部からフロントアーム88内にセンターマスコット89を挿脱自在に取り付けて、フロントアーム88とセンターマスコット89を一体化可能に構成されている。なお、フロントアーム88とセンターマスコット89を1本のレバーとすることも可能である。実施例のセンターマスコット89には、報知部材の一例としてのランプ89aが設けられている。ランプ89aは、植付が行われる状態で緑色に点灯し、植付が行われない状態では赤色に点灯する。なお、ランプ89aを複数設け、苗切れを報知するランプを設けることも可能である。また、植付状態で点灯し、非植え付け状態では消灯するランプとすることも可能である。また、ステップフロア19の前方両サイドにはサイドマーカ44が設けられている。
後輪7の後輪伝動ケース24は左右フレーム37の左右両端部に取り付けて、後輪支持体30に軸支されている。
後輪伝動ケース24の回動により後輪7の車軸23は後輪伝動ケース24と一体で上下動する。なお後輪伝動ケース24にはミッションケース11から左右後輪伝動軸35を介して動力が伝達される。
図3は実施例の作業車両の伝動線図である。
図3において、ミッションケース11内には走行伝達装置101が設けられている。走行伝達装置101は、油圧式無段変速装置(HST)31と、副変速装置102と、前輪切替機構103とを備えている。また、実施例の苗移植機のエンジン12の回転動力は、走行伝達装置101によって変速(増減速)され、前輪6、後輪7およびPTO軸45に伝達される。
走行伝達装置101は、エンジン12で発生した回転動力を、油圧式無段変速装置31および副変速装置102で変速して、後輪7に伝達する。後輪7は伝達された動力によって駆動される。また、走行伝達装置101は、エンジン12で発生し、且つ、油圧式無段変速装置31および副変速装置102で変速された動力を、前輪切替機構103を介して前輪6へも伝達することができる。よって、実施例の苗移植機では、前輪切替機構103が動力を伝達すると、エンジン12から伝達されてくる回転動力によって前輪6と後輪7との四輪が駆動される。前輪切替機構103が動力の伝達を遮断すると、エンジン12から伝達されてくる回転動力によって後輪7のみの二輪が駆動される。したがって、実施例の苗移植機では、エンジン12の回転動力を4つの車輪6,7に伝達する四輪駆動状態と、2つの後輪7のみに伝達する二輪駆動状態とを切り替えることができる。
また、走行伝達装置101では、エンジン12の出力軸の回転動力は、クラッチペダル86によって断続されるメインクラッチ104を介して、ミッションケース11の入力軸106に入力される。入力軸106の回転は、変速ギア107,108で変速されて、HST31の入力軸32aに伝達される。したがって、エンジン12の回転動力がHST31に入力される。
図4は実施例の油圧式無段変速装置の説明図である。
図5は実施例の主変速レバーの要部説明図であり、図5(A)は側面図、図5(B)は正面図である。
図6は実施例の油圧式無段変速装置やトラニオンモータの説明図である。
図7は実施例の油圧式無段変速装置のトラニオンアームを中立位置に戻す構成の説明図である。
図4において、実施例の主変速装置は、油圧式無段変速装置(HST)31と呼ばれる静油圧式の無段変速機として構成されている。油圧式無段変速装置31は、可変容量型の油圧ポンプ47と固定容量型の油圧モータ49とで構成され、油圧ポンプ47の可動斜板48の傾きを変えることで、油圧モータ49の回転を変更する。
図5において、HSTレバー17は、ミッションケース11を構成する中間ケースの側面に立設したピン60を中心に8箇所で係止されて、オペレータが変速位置を8段階に感じるように回転自在に支持されている。また、HSTレバー17では、変速位置が主変速レバーセンサSN1で検出される。
図3〜図6において、油圧ポンプ47において可動斜板48の傾きは、HSTレバー17の動きを検出して作動する電動モータ(トラニオンモータ)52によって変更される。そして、可動斜板48の傾きが変更されることで、油圧ポンプ47の容量が変わり、油圧モータ49の回転数が変化する。
油圧式無段変速装置31では、可動斜板48が油圧式無段変速装置31の入力軸32aと共に回転することで、各ピストン470が可動斜板48の表面を滑ることで動き、作動油がメタル40a内に形成された油路を流れて油圧モータ49へ供給される。また、油圧モータ49は、油圧ポンプ47とは逆の要領で、供給された作動油によって動かされた各ピストン490が斜板49a上を滑ることでモータ出力軸32bを回転させる。
これにより、油圧モータ49のモータ出力軸32bの回転が変速される。なお、油圧ポンプ47に直接接続されたポンプ出力軸51の回転は、入力軸32aの回転数と同じである。また、油圧ポンプ47において可動斜板48の傾斜角度が、油圧式無段変速装置31の入力軸32aに対して垂直になると、油圧ポンプ47の容量が「0」となり、油圧モータ49が回転しなくなる。このように、可動斜板48の傾斜角度が、油圧式無段変速装置31の入力軸32aに対して垂直になる位置を「中立位置」といい、そのときの油圧式無段変速装置31の状態を「中立状態」という。すなわち、可動斜板48の傾斜角度が中立位置になると、油圧式無段変速装置31において動力伝達が行われなくなる。
油圧式無段変速装置31では、可動斜板48が、中立位置に対して図3に示す側に傾斜した状態では、エンジン12の動力が、走行車体1を前進させる力として出力される。一方、可動斜板48が、中立位置に対して図3に示す側と逆側に傾斜した状態では、油圧モータ49の回転が油圧ポンプ47側とは逆回転となり、エンジン12の動力が走行車体1を後進させる力として出力される。
前記ポンプ出力軸51の回転は、図示しないクラッチを介してPTO軸45でミッションケース11の外部へ取り出されて、苗植付装置3へ動力を伝達する。
また、油圧モータ49のモータ出力軸32bは、上述した副変速装置102を介して前輪6、後輪7を駆動する。
図3において、ポンプ出力軸51の回転は、PTO正逆クラッチ53を介して、PTO第1中間軸54からPTO第2中間軸55に伝達される。PTO第2中間軸55に伝達された動力は、PTO変速クラッチ56を介して最終的にPTO軸(作業機伝達部材)45でミッションケース11の外部に取り出されて、苗植付装置(作業機)3を駆動する。なお、PTO変速クラッチ56は、図示しないモータ等で作動されて、動力の伝達の入切(クラッチの入切)がされる。
なお、実施例では、PTO軸45の近傍に、PTO軸45の回転を検知することで、PTO変速クラッチ56の入切を判別するクラッチセンサ110が配置されている。
図6において、油圧式無段変速装置31は、ミッションケース11の中に配置されている。油圧式無段変速装置31のケース64からトラニオン軸61が突出している。トラニオン軸61と可動斜板48とは、互いに連動し、トラニオン軸61の回動角度(位置)と、可動斜板48の傾斜角度とは、互いに対応して変化する。
トラニオン軸61には、トラニオンアーム62の一端部が連結されている。トラニオンアーム62の他端部は、ロッド69の一端に連結されている。ロッド69の他端はリンク63に連結されている。リンク63は、ギア65に一体的に回転可能に支持されている。ギア65は、トラニオンモータ52の出力ギア52aに噛み合っている。
実施例では、トラニオンモータ52の正逆回転に伴って、ギア65、リンク63、ロッド69を介して、トラニオンアーム62およびトラニオン軸61の回転位置が制御される。したがって、トラニオン軸61の制御により可動斜板48の傾斜角を制御可能である。なお、トラニオンモータ52は、トラニオンアーム62を駆動するアクチュエータの一例である。なお、トラニオンアーム62を駆動するアクチュエータは、これに限られず、油圧シリンダなどを用いてもよい。
トラニオン軸61やトラニオンアーム62の回動速度は、トラニオンモータ52の回転速度に応じて変化する。すなわち、トラニオンモータ52の回転速度を大きくするほど、トラニオンアーム62の回動速度、すなわち、トラニオン軸61の回動速度、および可動斜板48の回動速度が大きくなる。
図7において、実施例1のトラニオンアーム62には、連結ピン62aが支持されている。連結ピン62aは、中立復帰プレート66の長孔66aに嵌っている。なお、長孔66aは、トラニオンアーム62の遊びに対応する長さに形成されている。
中立復帰プレート66の前部には、前進時復帰ケーブル67が支持されている。また、中立復帰プレート66の後部には、後進時復帰ケーブル68が支持されている。各復帰ケーブル67,68は、ブレーキペダルに連結されている。各復帰ケーブル67,68は、張った状態では、トラニオンアーム62が中立位置に保持されるように設定されている。
一例として、トラニオン軸61が前進側に回転した場合、トラニオンアーム62が前進側に移動し、中立復帰プレート66も前側に移動する。これに伴って、前進時復帰ケーブル67の張力が低下する(あるいは弛みが大きくなる)。そして、ブレーキペダルが踏まれると、両方のケーブル67,68が張られる。この時、前進時復帰ケーブル67は張力が所定以上になるまで(あるいは弛みが取れるまで)中立復帰プレート66が引っ張られにくいが、後進時復帰ケーブル68は前進時復帰ケーブル67よりも張力が大きい(あるいは、弛みが少ない)ため、早期に中立復帰プレート66を後方に引っ張る。したがって、中立復帰プレート66は、強制的に中立の位置まで移動し、中立復帰プレート66の移動に伴ってトラニオンアーム62、トラニオン軸61も中立位置に強制的に戻される。
よって、実施例のHST31では、ブレーキペダルが踏まれると、HST31が強制的に中立位置に戻される。なお、ケーブル67,68の張力や弛みの調整に応じて、ブレーキペダルをどの程度踏めば、HST31が中立位置に戻されるかを調整可能である。よって、ブレーキペダルが所定量以上踏み込まれないと、HST31が中立状態にならないように設定することが可能であり、ブレーキペダルが少しでも踏み込まれるとHST31が中立状態になるように設定することも可能である。
(操作系の説明)
図5において、HSTレバー17は、作業者が把持可能な把持部17aを有する。把持部17aの上部左側には、親指で押してON,OFFする植付スイッチ17bが設けられている。植付スイッチ17bの下方には、苗植付装置3を昇降操作させるための昇降レバー(昇降操作具)17cが設けられている。昇降レバー17cは、フィンガレバー状に形成され、上下動可能に構成されている。また、把持部17aの前側には、苗植条位置を指示するマーカ44の方向を切り替えるためのスイッチレバー17dが設けられている。さらに、把持部17aの後側下部には、植付中に苗植付装置3を上昇させるための上昇操作スイッチ17eが設けられている。
図8は実施例の副変速レバーの説明図である。
図8において、実施例の苗移植機では、操縦席20の前方の操作パネルには、副変速レバー111が配置されている。副変速レバー111は、走行しながら植付けを行う場合に移動される「植付」位置と、路上走行等を行う際に入力される「移動」位置と、車輪6,7に駆動を伝達せず且つPTO軸45に駆動を伝達する「PTO」位置と、走行せずに植付のみを行う「ピタ植え」位置と、の間を移動可能に構成されている。また、実施例の副変速レバー111では、「移動」位置に移動したことを検知する副変速センサ112が配置されている。
前記副変速レバー111の操作に応じて、副変速装置102やPTO変速クラッチ56が作動して、「植付」時の走行速度や「移動」時の走行速度の規制、PTO軸45のみの出力、その場での植付(ピタ植え)の実行等が行われる。
なお、PTO位置は、例えば、点検整備等で、苗植付具41の動きを確認する際に、機体(走行車体)1を停止しながら苗植付具41の状態を確認することが可能である。また、車輪6,7に駆動が伝達されないため、ブレーキペダルを解除すると、機体1を人力で動かす(牽引)することも可能である。
また、ピタ植え位置では、1回の入力に対して、走行せずに規定回転数だけ苗植付具41が回転される。
また、操縦席20の前方の操作パネルには、図示しないスイッチやダイヤルが設けられている。実施例の苗移植機では、一例として、植付の株間の距離が通常よりも広い疎植を行う場合に入力される「疎植スイッチ」が設けられている。
さらに、実施例では、操縦席20には、操縦者の検知部材の一例として図示しないシートスイッチが配置されている。シートスイッチは、例えば、操縦者の重量を検知して操縦席に操縦者が座っているか否かを検知可能である。他にも、赤外線等の電磁波を使用して検知する構成とすることも可能である。
図9は実施例の制御部の機能ブロック図である。
なお、図9のブロック図において、本発明の実施例の説明とは関係のない要素に関しては図示を省略している。
実施例の苗移植機は、各機能を制御する制御部120を有する。制御部120は、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/Oを有する。また、制御部120は、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリを有する。また、制御部120は、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリを有する。また、制御部120は、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置を有する。したがって、実施例の制御部120は、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されている。よって、制御部120は、ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
制御部120には、主変速レバーセンサSN1、副変速センサ112、クラッチセンサ110、植付スイッチ17b、疎植スイッチSW1、シートスイッチSW2、センターフロートセンサSN2、トルクセンサSN3、サスペンションセンサSN4、ハンドルセンサSN5等の信号入力要素からの信号が入力される。
主変速レバーセンサSN1は、主変速レバー(HSTレバー)17の位置を検出する。
副変速センサ112は、副変速レバー111が移動位置に移動したかを検出する。
クラッチセンサ110は、植付クラッチ(PTO変速クラッチ56)の入切を検出する。
植付スイッチ17bは、植付の実行または停止の入力がされたかを検出する。
疎植スイッチSW1は、疎植を実行または解除の入力がされたかを検出する。
シートスイッチSW2は、操縦席20に操縦者が着席しているかを検出する。
センターフロートセンサSN2は、センターフロート42を支持する軸の回転角を検出することで、センターフロート42が圃場に接地しているか、圃場から浮いている家を検出する。
トルクセンサSN3は、4つの車輪6,7それぞれのトルクを検出する。
サスペンションセンサSN4は、走行車体1と車輪6,7の車軸との間のサスペンション(緩衝部材)の伸び(所定位置よりも伸びているか)を検出する。
ハンドルセンサSN5は、ステアリングハンドル17の回転角(切れ角)を検出する。
また、制御部120は、被制御要素の一例としてのトラニオンモータ52やランプ89a、PTO変速クラッチ56、線輪切替機構103等に制御信号を送信して、HST31の制御やランプ89aの点灯、PTO軸45への動力の伝達、前輪6の駆動、従動を制御可能である。
図9において、実施例の制御部120は、以下の機能手段(プログラムモジュール)を有する。
制御部120のアワーメータ(使用時間計測手段、計測器)121は、苗移植機の使用時間t1を計測する。実施例1のアワーメータ121は、苗移植機のキーがACCやonの位置に操作されている間の使用時間t1を計測する。なお、実施例のアワーメータ121は使用時間t1を直接計測しているが、この構成に限定されない。例えば、走行距離やエンジン12の回転数の累積値等、使用時間に関連する任意のパラメータを計測して、間接的に使用時間t1を計測する構成とすることも可能である。
主変速レバー操作判別手段122は、主変速レバーセンサSN1の検出結果に基づいて、主変速レバー(HSTレバー)17の操作位置を判別する。
中立操作判別手段123は、HSTレバー17が、前進または後進の操作位置から、中立位置に操作されたかを判別する。
着席判別手段124は、シートスイッチSW2の検知結果に基づいて、操縦者が操縦席20に着席しているかを判別する。なお、実施例1の着席判別手段124は、着席していない時間も合わせて検出する。
エンジン始動制御手段125は、操縦者が着席していない場合には、エンジン始動用のキーを回してもエンジン12が始動しないように制御する。一例として、着席と判別されない場合は、キースイッチへの電源供給リレー回路をオフにして、エンジン12を始動できないようにすることが可能である。エンジン12を始動した場合に、HSTレバー17が中立位置でなければ、走行車体1が発進してしまう。ここで、作業者が立ったままであったり、ボンネット前に立ったままエンジン12が始動されると、作業者が姿勢を崩したり、ボンネット前の作業者が轢かれる等の事故の恐れがある。実施例のエンジン始動制御手段125は、操縦者が着席していない状態ではエンジン12が始動されず、事故等の危険を低減できる。
フロート浮き判別手段126は、センターフロートセンサSN2の検知結果に基づいて、センターフロート42が圃場面から浮いているか否かを判別する。
旋回判別手段127は、ハンドルセンサSN5の検知結果に基づいて、走行車体1が旋回中か否かを判別する。
駆動方式制御手段128は、2輪駆動状態と4輪駆動状態とを切り替える。実施例の駆動方式制御手段128は、苗の植付け時(副変速レバー111が「植付」位置の場合)には、後輪のみの2輪駆動状態にし、旋回中は4輪駆動状態にする。そして、旋回後に、センターフロート42が圃場に設置すると2輪駆動にする。したがって、苗植付け時には2輪駆動として燃費向上、負荷軽減を図り、旋回時には4輪駆動としてスタックの低減を図っている。なお、旋回時には、作業機(苗植付装置3)が上昇し、センターフロート42は圃場面から浮いた状態となり、旋回が終了すると苗植付装置3は下降する。また、実施例の駆動方式制御手段128では、移動中(副変速レバー111が「移動」位置の場合)に、センターフロート42が浮いていると、路上走行時と判別して、2輪駆動状態にして、燃費の向上を図っている。
トルク乱れ判別手段129は、トルクセンサSN3の検知結果に基づいて、4つの車輪6,7のトルクが予め設定された範囲内に収まっているか否か、すなわち、トルクの乱れが大きいか否かを判別する。
油圧感度制御手段130は、トルクの乱れが大きいと判別された場合に、苗植付装置3の油圧制御の感度を「軟」、すなわち、鈍感にする。すなわち、トルクの乱れが大きい場合、圃場が荒れている可能性が高く、油圧制御の感度が敏感のままであると苗植付装置3が圃場の凹凸に対応して頻繁に上下動する。苗植付装置3が頻繁に上下動しても圃場の凹凸に完全に追従できず、逆に苗の植付不良が発生しやすくなる。実施例では、感度を鈍感にすることで、苗植付装置3の上下動の頻度を低下させ、苗の植付不良の発生を抑制している。
植付深さ制御手段131は、操作パネルでの植付深さの設定操作に応じて、苗植付装置3の高さを制御して、苗の植付深さを制御する。実施例の植付深さ制御手段131は、トルクの乱れが大きいと判別された場合に、植付深さを、設定よりも深くする。したがって、荒れた圃場でも深く植えられることで、凹凸の深いところで苗の植付深さが足りず苗が浮いて流れる恐れが低減される。
サスペンション判別手段132は、サスペンションセンサSN4の検知結果に基づいて、サスペンションの伸縮を判別する。
植付入力判別手段133は、植付スイッチ17bの入力がされたか否かを判別する。
疎植設定判別手段134は、疎植スイッチSW1の入力に基づいて、疎植の設定がされているか否かを判別する。
速度規制手段135は、疎植の設定がされている場合に、走行速度の最高速度を、予め設定された速度に規制する。また、実施例の速度規制手段135は、疎植の設定がされていても、副変速レバー111が「移動」位置の場合は、HST31の速度の規制を解除する。すなわち、HSTレバー17の操作に応じて疎植時の最高速度以上の速度で走行可能とする。また、実施例の速度規制手段135は、疎植の設定がされていても、植付クラッチ(PTO変速クラッチ56)が「切」の場合は、疎植時の最高速度の規制を解除する。したがって、実施例の苗移植機では、疎植での植付作業中は、HST31の最高速度に規制を入れて、株間のずれが抑えられるとともに、植付が行われていない「移動」時や植付クラッチが「切」の場合は、最高速度の規制を解除して、走行速度が低下することが抑制されている。
また、実施例の速度規制手段135は、トルクの乱れが大きい場合も車速を、予め設定された速度に規制する。トルクの乱れが大きく圃場が荒れている場合は、直進走行がしにくいため、速度を規制することで、直進性を向上させることができる。
HST制御手段136は、主変速レバー17の操作に応じて、トラニオンモータ52を制御して、可動斜板48の傾斜角を制御し、HST31の出力を制御する。実施例のHST制御手段136は、最高速度が規制されている場合には、規制された最高速度以上に主変速レバー17が操作されてもトラニオンモータ52を作動させず、出力を規制された速度に制御する。
また、実施例のHST制御手段136は、作業者(操縦者)が一定時間継続して着席していない場合は、主変速レバー17を加速する操作を行っても、トラニオンモータ52の作動速度を、予め設定された通常時よりも低速で作動させる。したがって、走行車体1は着席時に比べてゆっくり加速する。すなわち、作業者が立ったまま主変速レバー17が操作されても、急加速しないように制御される。畦際での苗補給や肥料の受け渡しをする場合に、ステップ19前方で人が出入りすることが多いが、このときに、足などが主変速レバー17に触れて発進すると、畦に突っ込んで畦を壊す恐れがある。また、場合によっては、作業者が慌てて止めようと主変速レバー17を操作するも、逆に加速方向に操作してしまい、機械ごと畦や用水路に突っ込む恐れもある。これに対して、実施例では、着席していない状態で主変速レバー17が操作されてもゆっくり加速することで、誤って主変速レバー17が操作された場合でも、操作の誤りに気づかせて、停止等の安全動作を行う時間を確保することができる。
なお、実施例のHST制御手段136は、作業者(操縦者)が一定時間継続して着席していない場合に、主変速レバー17を減速する操作を行った場合は、通常の速度でトラニオンモータ52を作動させる。減速操作は速やかに作動させることで、安全動作時に速やかに停止することができる。
なお、実施例のHST制御手段136は、作業者(操縦者)が一定時間継続して着席していない場合には、主変速レバー17の位置に関わらず、トラニオンモータ52を作動させて、可動斜板48やトラニオン軸61を強制的に中立位置に戻す。したがって、主変速レバー17が中立位置ではない状態で、作業者が立ったままでブレーキペダルを踏みながら作業中に、ブレーキペダルから足が離れても、走行車体1が発進することが防止され、作業者が姿勢を崩して怪我等をする恐れが低減される。
また、実施例のHST制御手段136は、サスペンションの伸縮が予め設定された頻度よりも多い場合は、トラニオンモータ52を制御して、減速させる。すなわち、サスペンションの伸縮が多い場合、圃場が荒れている可能性が高く、走行や苗の植付作業を高速で行うと安定しないため、減速させて走行等を安定させる。
また、実施例のHST制御手段136は、サスペンションが伸びた状態が予め設定された時間経過した場合は、車輪6,7が接地していないので、トラニオンモータ52を制御して、減速させる。荒れた圃場での高速走行で車体1が跳ねる等で、車輪6,7が接地していないと走行や作業が安定しないので、減速することで走行等を安定させることが可能である。
圧抜き実行判別手段137は、アワーメータ121の検知結果に基づいて、HST31の圧抜き制御を行うか否かを判別する。圧抜き実行判別手段137は、アワーメータ121で計測する使用時間t1が、予め設定された規定値taに達する場合に圧抜き制御を実行し、規定値taに達しない場合には圧抜き制御を実行しない。したがって、使用時間t1が短時間でHST31の経年に伴うあそび、ガタ等が少ない状態では、圧抜き制御を行わなくても中立位置に戻りやすいため、使用時間t1が規定値taに達しない場合は、圧抜き制御を行わないことで無駄な作業を削減できる。
圧抜き制御手段138は、HST31の圧抜き制御を行う。実施例の圧抜き制御手段138は、圧抜き実行判別手段137で圧抜き制御を実行すると判別された場合に、トラニオンモータ52を介してトラニオン軸61を、中立位置を中心として前進側および後進側に予め設定された回数繰り返し往復させる(すなわち、前→後→前→後→…のように制御される)。なお、前進側および後進側への傾斜角度は、設計や仕様等に応じて任意に変更可能であるが、例えば、5°に設定可能である。また、繰り返し回数も、任意に設定可能であるが、例えば、5回に設定することが可能である。
なお、実施例の圧抜き制御手段138は、圧抜き制御中にHSTレバー17の入力がされた場合、圧抜き制御処理を強制終了させる。なお、圧抜き制御処理の強制終了後は、HSTレバー17の入力に応じてHST31が作動することとなる。
なお、アワーメータ121が計測する使用時間t1が長くなるに連れて、繰り返し回数を増やしたり、傾斜角度を増大させたりすることも可能である。すなわち、HST31の経年に伴うあそびやガタ、摩耗等が多くなると、HST31が中立位置に戻りにくくなるが、これに対応させて繰り返し回数や傾斜角度を増大させて、確実に中立に戻すようにすることも可能である。
植付クラッチ制御手段139は、植付スイッチ17bの入力に応じて、植付クラッチ(PTO変速クラッチ56)を入切して、苗植付具41への動力の伝達、非伝達を切り替える制御を行う。実施例の植付クラッチ制御手段139は、植付クラッチ56を入にする入力がされても、HST31が後進側に制御されている場合には、植付クラッチ56を入にせず、切の状態を保持し、HST31が前進側になった場合に植付クラッチ56を入にする。また、実施例の植付クラッチ制御手段139は、圧抜き制御が開始されると植付クラッチ56を強制的に切にし、圧抜き制御が終了するまで切の状態を保持する。なお、圧抜き制御中に植付クラッチを入にする入力がされた場合は、圧抜き制御が終了するまでは切の状態を保持し、圧抜き制御が終了すると植付クラッチ56を入にする。
なお、実施例の植付クラッチ制御手段139では、圧抜き制御中は植付クラッチ56を切の状態に保持することが記載されているが、これに限定されない。例えば、圧抜き制御中でも、トラニオン軸61が後進側に移動した場合のみ植付クラッチ56を切の状態にすることも可能である。すなわち、前→後→前→後→…と制御される際に、「前」の状況では植付クラッチ56を入の状態にし、「後」の状況では植付クラッチ56を切の状態にすることも可能である。
また、実施例の植付クラッチ制御手段139は、副変速レバー111が「ピタ植え」位置に移動すると、植付クラッチ56を一株植える間だけ入にして、苗植付具41を作動させる。なお、植付クラッチ制御手段139は、「ピタ植え」の入力がされても、操縦者が着席していない場合は、植付クラッチ56を入にしない。すなわち、離席した作業者が誤って副変速レバー111に触れてピタ植えの入力がされても、植付は行われず、余計な苗の植付が抑制されている。
報知制御手段140は、植付クラッチ56の入切に応じて、センターマスコット89のランプ89aの点灯を制御することで、操縦者への報知を行う。実施例の報知制御手段140は、植付クラッチ56が入りになると、ランプ89aを緑色に点灯させ、植付クラッチ56が切になると、ランプ89aを赤色に点灯させる。また、圧抜き制御中に植付クラッチ56を入にする入力がされた場合、圧抜き制御終了までは植付クラッチ56は切の状態で保持されるが、ランプ89aは緑色に点灯させる。また、圧抜き制御終了後に植付クラッチ56が入になった場合に、予め設定された時間(クラッチ切判別時間t2)が経過してもクラッチセンサ110が入を検知しない場合は、ランプ89aを赤色に点灯させる。
(流れ図の説明)
次に、実施例の制御部120における制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
(HSTの圧抜き制御処理のフローチャートの説明)
図10は実施例のHSTの圧抜き制御処理のフローチャートの説明図である。
図10のフローチャートの各ステップSTの処理は、制御部120に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は苗移植機の制御部120の他の各種処理と並行して実行される。
図10に示すフローチャートは、苗移植機が起動された場合に開始される。
図10のST1において、使用時間t1を計測中か否かを判別する。ノー(N)の場合はST2に進み、イエス(Y)の場合はST3に進む。
ST2において、使用時間t1の計測を開始(再開)する。そして、ST3に進む。
ST3において、HSTレバー17の操作(前進または後進)がされたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST4に進み、ノー(N)の場合はST3を繰り返す。
ST4において、操作に応じてトラニオン軸61を作動させる。そして、ST5に進む。
ST5において、HSTレバー17が中立位置に移動したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST6に進み、ノー(N)の場合はST4に進む。
ST6において、トラニオン軸61を中立位置に移動させる。そして、ST7に進む。
ST7において、使用時間t1が規定値taに達するか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST8に進み、ノー(N)の場合はST1に戻る。
ST8において、植付クラッチ56をオフにする。そして、ST9に進む。
ST9において、圧抜き制御を開始する。そして、ST10に進む。
ST10において、圧抜き制御が終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST1に戻り、ノー(N)の場合はST11に進む。
ST11において、HSTレバー17の操作がされたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST12に進み、ノー(N)の場合はST10に戻る。
ST12において、圧抜き制御を強制的に終了させる。そして、ST4に戻る。
(クラッチ制御処理の説明)
図11は実施例のクラッチ制御処理のフローチャートの説明図である。
図11のフローチャートの各ステップSTの処理は、制御部120に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は苗移植機の制御部120の他の各種処理と並行して実行される。
図11に示すフローチャートは、苗移植機が起動された場合に開始される。
図11のST21において、植付スイッチ17bから植付「切」の入力がされたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST22に進み、ノー(N)の場合はST23に進む。
ST22において、次の処理(1),(2)を実行して、ST21に戻る。
(1)植付クラッチ56を切にする。
(2)ランプ89aを赤色に点灯する。
ST23において、植付スイッチ17bから植付「入」の入力がされたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST24に進み、ノー(N)の場合はST21に戻る。
ST24において、圧抜き制御を実行中であるか否かを判別する。ノー(N)の場合はST25に進み、イエス(Y)の場合はST28に進む。
ST25において、走行車体1が後進中であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST26に進み、ノー(N)の場合はST27に進む。
ST26において、走行車体1が前進または停止したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST26を繰り返す。
ST27において、次の処理(1),(2)を実行して、ST21に戻る。
(1)植付クラッチ56を入にする。
(2)ランプ89aを緑色に点灯する。
ST28において、ランプ89aを緑色に点灯する。そして、ST29に進む。
ST29において、圧抜き制御を終了する。そして、ST30に進む。
ST30において、次の処理(1),(2)を実行して、ST31に進む。
(1)植付クラッチ56を入にする。
(2)クラッチ切判別時間t2の刑事を開始する。
ST31において、クラッチセンサ110が植付クラッチ56の入を検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST32に進み、イエス(Y)の場合はST21に戻る。
ST32において、クラッチ切判別時間t2が経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST33に進み、ノー(N)の場合はST31に戻る。
ST33において、次の処理(1),(2)を実行して、ST21に戻る。
(1)植付クラッチ56を切にする。
(2)ランプ89aを赤色に点灯する。
前記構成を備えた実施例の苗移植機では、HSTレバー17が中立位置に戻されると、HST31の圧抜き制御が実行される。圧抜き制御中は、植付クラッチ56が強制的に切に保持される。ここで、苗植付具41は、苗を植え付けるために、楕円状の回転軌跡に沿って移動しており、駆動の伝達系は逆回転が入力されると、破損する恐れがある。そして、HST31の圧抜き制御時には、トラニオン軸61が後進側に一時的に入力されるため、植付クラッチ56が入のままでは、苗植付具41が破損する恐れがあった。これに対して、実施例1では、圧抜き制御中は植付クラッチ56が強制的に切に保持されることで、苗植付具41の破損が防止される。また、圧抜き制御を実行することで、油温の上昇による圧力を抜くことができ、トラニオン軸61を中立位置に戻すことができる。よって、走行車体1を安全に停止させることができる。また、中立位置に戻らない場合は苗植付具41が作動し続けることになるが、圧抜き制御で中立位置に確実に戻すことで、苗植付具41を確実に停止させることができる。
また、圧抜き制御中に植付クラッチ56を入にする入力がされても、入の状態にならず、切の状態で保持されることで、苗植付具41の破損が低減される。そして、この時、ランプ89aでは植付クラッチ56が入状態の場合の表示がされることで、操縦者には、植付クラッチ56を入にする入力が受け付けられていることを報知する。したがって、操縦者が植付スイッチ17bが故障したと勘違いすることが抑制されている。
そして、圧抜き制御が終了すると、植付クラッチ56が入に制御され、植付が開始される。このとき、所定時間(t2)が経過しても、植付クラッチ56が入の状態にならなければ、何らかの故障の可能性があるため、赤ランプ89aを点灯させて、作業者に報知される。したがって、故障を早期に発見できるとともに、作業者が植付クラッチ56が入と勘違いして作業を継続する誤認も低減される。なお、故障の可能性がある場合は、赤ランプ89aを点滅させたり、音声案内やブザー等の報知方法で報知することも可能である。
また、実施例の苗移植機では、圧抜き制御中にHSTレバー17が操作された場合に、圧抜き制御が強制終了され、走行車体1の走行が行われる。圧抜き制御は走行車体1の停止とともに実行されるが、圧抜き制御終了までに所定の時間がかかるため、圧抜き制御中に再度発進することはよくある。このときに、圧抜き制御が強制終了されないと、操作性が悪い問題があるが、実施例では、圧抜き制御を強制終了することで操作性を向上させている。また、圧抜き制御が強制終了されると、植付クラッチ56が強制的に切の状態にされていたのも解除され、植付動作も再開可能である。よって、一旦停止後に、圧抜き制御が開始されても、すぐに植え付け動作も再開可能である。
なお、実施例では、圧抜き制御中にHSTレバー17が操作された場合に圧抜き制御を強制終了する構成を例示したがこれに限定されない。例えば、確実に圧を抜いて機体の発進、停止を安定させることを優先したい場合には、圧抜き制御中にHSTレバー17が操作されても、操作を受け付けないように構成することも可能である。
また、実施例の苗移植機では、アワーメータ121の使用時間t1が規定値taに達しない場合は圧抜き制御が行われない。使用時間t1が短い状況では、新品に近く、HST等にほぼガタが無いため、圧抜き制御をすると逆効果(実際に車体1が全更新してしまう)恐れがある。したがって、使用時間t1が短い状況では圧抜き制御を行わず、使用時間t1が長くなると圧抜き制御を行うことで、苗移植機の老朽化による制動性の低下を防止するとともに、比較的新しい走行車体1でも性能通りの制動力(確実に停止可能)を発揮することができる。
本発明の作業車両は、苗移植機に限定されず、トラクタや薬液散布車両等、油圧式無段変速装置と作業機を備えた各種作業用車両にも適用できる。なお、作業機としては、苗植付装置3に限定されず、耕うん機や整地機、播種機等の任意の作業機に適用可能である。
1…走行車体、
3…作業機、
6,7…走行車輪、
12…内燃機関、
17…主変速レバー、
17b…操作部、
31…油圧式無段変速装置、
45…作業機伝達部材、
56…クラッチ、
61…トラニオン軸、
89a…報知部材、
101…走行伝達装置、
120…制御部、
121…計測器、
t1…使用時間、
ta…規定値。

Claims (8)

  1. 走行車体(1)に支持された内燃機関(12)と、
    作業者が操作可能な主変速レバー(17)と、
    前記主変速レバー(17)の操作に応じて、内燃機関(12)からの回転を変速させる油圧式無段変速装置(31)と、
    前記油圧式無段変速装置(31)からの動力を走行車輪(6,7)に伝達する走行伝達装置(101)と、
    前記油圧式無段変速装置(31)からの動力を作業機(3)に伝達する作業機伝達部材(45)と、
    前記油圧式無段変速装置(31)のトラニオン軸(61)を中立の位置を中心として前進および後進の方向に予め設定された回数繰り返し往復させて油圧を抜く圧抜き制御を実行する制御部(120)であって、前記主変速レバー(17)が中立位置に移動した場合に前記圧抜き制御を実行するとともに、前記圧抜き制御中は前記作業機(3)に動力を伝達しないように制御する前記制御部(120)と、
    を備えたことを特徴とする作業車両。
  2. 前記作業機(3)への動力の伝達を入切するクラッチ(56)と、
    前記クラッチ(56)の入切を切り替える操作部(17b)と、
    前記圧抜き制御中に、前記操作部(17b)によりクラッチ(56)「入」に操作された場合に、前記クラッチ(56)を切状態で保持する前記制御部(120)と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記トラニオン軸(61)が後進側に移動した場合に、前記クラッチ(56)を切状態にする前記制御部(120)、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記クラッチ(56)の入切の状態を作業者に報知する報知部材(89a)と、
    前記圧抜き制御中に、前記操作部(17b)によりクラッチ(56)「入」に操作された場合に、前記クラッチ(56)を切状態で保持するとともに、前記報知部材(89a)でクラッチ(56)が入状態であることを報知させる前記制御部(120)と、
    を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の作業車両。
  5. 前記制御部(120)は、
    前記圧抜き制御中に、前記操作部(17b)によりクラッチ(56)「入」に操作された場合に、前記クラッチ(56)を切状態で保持するとともに、前記報知部材(89a)でクラッチ(56)が入状態であることを報知させ、
    前記圧抜き制御が終了すると、前記クラッチ(56)を入状態に制御し、
    前記クラッチ(56)を入状態に制御された場合に、前記クラッチ(56)が入にならない場合に、クラッチ(56)が切り状態であることを前記報知部材(89a)で報知する
    ことを特徴とする請求項4に記載の作業車両。
  6. 前記制御部(120)は、
    前記圧抜き制御中に、前記主変速レバー(17)の操作が検出された場合に、前記圧抜き制御を終了して、前記主変速レバー(17)の操作に応じて前記トラニオン軸(61)を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の作業車両。
  7. 前記作業機(3)への動力の伝達を入切するクラッチ(56)と、
    前記クラッチ(56)の入切を切り替える操作部(17b)と、
    前記圧抜き制御中に、前記主変速レバー(17)の操作が検出された場合に、前記圧抜き制御を終了して、前記主変速レバー(17)の操作に応じて前記トラニオン軸(61)を制御するとともに、前記操作部(17b)でクラッチ(56)入の入力がされている場合は、前記クラッチ(56)を入り状態に制御する前記制御部(120)と、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の作業車両。
  8. 前記走行車体(1)の使用時間(t1)を計測する計測器(121)と、
    前記使用時間(t1)が予め設定された規定値(ta)に達しない場合は、前記圧抜き制御を行わず、前記使用時間(t1)が前記規定値(ta)に達する場合は、前記圧抜き制御を実行する前記制御部(120)と、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の作業車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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