以下、実施の形態を、図面を用いて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1はビジネスモデル取引システムの構成例を示す説明図である。ビジネスモデル取引システムは、取引システム100、個人発明家200、専門家300、企業400及び投資家500を含む。取引システム100はビジネスモデルの設計、登録、更新等を行うコンピュータシステムである。個人発明家200は組織に所属せずに発明をなす個人である。専門家300はビジネスモデル、発明、技術に関する専門家である弁理士、技術士などや、ビジネスモデルの事業化についてアドバイスを行う中小企業診断士、ベンチャーキャピタリストなどである。投資家500はビジネスモデルに資金を投資する個人投資家、機関投資家を含む。企業400は組織でビジネスモデルの発明、ビジネスモデルに基づいた事業を行う。なお、以下の説明において、ユーザとは個人発明家200、専門家300、投資家500、企業(会社)400の社員等を含むとする。
図2はビジネスモデルの成長過程を示すフローチャートである。まず、ビジネスモデルが個人発明家200又は企業400により発明され、取引システム100に登録される(ステップS1)。登録されたビジネスモデルは専門家300にのみ公開され、専門家300は必要に応じて、ビジネスモデルを実行するにあたり必要とされるプロセス/機能の追加・更新をする(ステップS2)。さらに、専門家300は必要に応じて、プロセス/機能を実現するのに必要な個別アイデアの追加・更新をする(ステップS3)。ステップS1でビジネスモデルが登録される際に、プロセス/機能や個別アイデアも併せて登録されている場合は、ステップS2及びステップS3を省略してもよい。そして、専門家による助言や評価がなされる(ステップS4)。助言や評価に基づいて、ビジネスモデルが更新される(ステップS5)。ステップS4及びステップS5は適宜繰り返される。ビジネスモデルの内容が煮詰まった時点で、新規な個別アイデア(固有技術)についての特許出願が行われる(ステップS6)。その後、ビジネスモデルの内容が広く一般に公開される(ステップS7)。ビジネスモデルを事業化するための資金が、投資家500の投資などにより調達がされる(ステップS8)。調達された資金によりビジネスモデルが事業化される(ステップS9)。事業が黒字化された後に、投資資金が回収される(ステップS10)。
図3はビジネスモデル取引システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。ビジネスモデル取引システムは、メインサーバ1、データベースサーバ2、個人端末3、会社システム4、専門家端末5及び投資家端末6を含む。メインサーバ1、データベースサーバ2、個人端末3、会社システム4、専門家端末5及び投資家端末6は、ネットワークNにより、互いに通信可能に接続されている。メインサーバ1及びデータベースサーバ2は例えばワークステーション、サーバコンピュータ、又はブレードサーバで構成する。個人端末3はPC(Personal Computer)、ノートPC、タブレットコンピュータ、携帯端末又はスマートフォンなどで構成する。個人端末3は例えば、個人発明家200、個人事業主が所持するものである。専門家端末5及び投資家端末6はPC、ノートPC、タブレットコンピュータ、携帯端末又はスマートフォンなどで構成する。専門家端末5は専門家300が使用する端末である。投資家端末6は投資家500が使用する端末である。
会社システム4は会社に設けられているシステムである。会社システム4は社内サーバ41、社内データベースサーバ42及び社員端末43を含む。社内サーバ41、社内データベースサーバ42及び社員端末43は、ネットワークNNにより、互いに通信可能に接続されている。社内サーバ41及び社内データベースサーバ42は例えばワークステーション、サーバコンピュータ、又はブレードサーバで構成する。個人端末3はPC、ノートPC、タブレットコンピュータ、携帯端末又はスマートフォンなどで構成する。
図4はメインサーバ1の構成例を示すブロック図である。メインサーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、通信部14、大容量記憶部15及び読み取り部16を含む。各構成はバスBで接続されている。
CPU11はROM12に記憶された制御プログラム1Pにしたがいハードウェア各部を制御する。RAM13は例えばSRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)又はフラッシュメモリである。RAM13はCPU11によるプログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。
通信部14はデータベースサーバ2と通信する。また、通信部14はネットワークNを介して、個人端末3及び会社システム4と通信する。
大容量記憶部15は、例えばハードディスク又はSSD(Solid State Drive)などである。CPU11が制御プログラム1Pを実行時に発生するデータを記憶する。大容量記憶部15は各種データを記憶する。また、制御プログラム1Pを大容量記憶部15に記憶しても良い。
読み取り部16はCD(Compact Disc)−ROM又はDVD(Digital Versatile Disc)−ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。CPU11が読み取り部16を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、大容量記憶部15に記憶しても良い。また、ネットワークNを介して他のコンピュータからCPU11が制御プログラム1Pをダウンロードし、大容量記憶部15に記憶しても良い。さらにまた、半導体メモリ1bから、CPU11が制御プログラム1Pを読み込んでも良い。
データベースサーバ2もメインサーバ1と同様な構成であるので、説明を省略する。
次に本実施の形態で用いるビジネスモデルの表現方法について説明する。図5はビジネスモデルのデータ構造を示す説明図である。本実施の形態において、ビジネスモデルは3層構造で表現する。第1層はビジネスモデル階層N1である。第2層はプロセス/機能階層N2である。プロセス/機能階層N2に配置されるのはビジネスモデルを実行するにあたり必要とされる業務手順などの作業プロセスや、プロセスに求められる機能などである。これらのプロセス/機能には新規なものだけではなく、公知のものも含まれる。第3層は個別アイデア階層N3である。個別アイデア階層N3に配置されるのは、第2層に配置されたプロセス/機能を実現するために必要となる技術要素などである。当該技術要素には特許発明や周知慣用技術が含まれる。図5では各階層は1つのみ記載している。そのため、ビジネスモデル階層N1とプロセス/機能階層N2とは一対一の関係となっているが、それに限らない。ビジネスモデル階層N1とプロセス/機能階層N2とは多対多の関係でもよい。同様に、プロセス/機能階層N2と個別アイデア階層N3とは一対一の関係に限らず、多対多の関係でもよい。各階層の紙面下側には、各階層を登録する際に、入力すべき属性の例が示されている。ビジネスモデル階層N1の属性a1は、ビジネスモデル名称、登録日、関連分野・業界、提供する価値、顧客・製品サービス、収益構造モデル、及び価値の提供システムを含む。プロセス/機能階層N2の属性a2は、機能ユニット名称、登録日、機能ユニット区分、機能提供の仕組み、及び機能提供のために中核となる新規アイデアを含む。個別アイデア階層N3の属性a3は、アイデア名称、登録日、アイデアの内容、想定される用途、特許申請日(出願日)及び状況を含む。
次に、図5に示したデータ構造を用いて表現したビジネスモデルの例を示す。図6はビジネスモデルの構成例を示す説明図である。図6は図5で示したデータ構造を用いて、階層間の関係をツリーで表現したものである。図6に記載のツリーは、ノードN11、N21〜24、及びN31〜35を含む。ノードN11はビジネスモデル階層のノードである。ノードN11はルートノードである。ノードN11はノードID・N11a及びノード名称N11bを含む。ノードID・N11aはノードを一意に特定可能なIDである。ノード名称N11bはノードの名称である。ノードN21〜24はプロセス/機能階層のノードである。ノードN21〜24はすべてノードN11の下位のノードである。また、ノードN21〜24それぞれは、下位のノードを持っている。すなわち、ノードN21〜24はすべて中間ノードである。ノードN21〜24はそれぞれノードID・N21a〜N24a及びノード名称N21b〜24bを含む。ノードID・N21a〜N24aはノードを一意に特定可能なIDである。ノード名称N21b〜24bはノードの名称である。ノードN31〜N35は個別アイデア階層のノードである。ノードN31〜35はノードN21〜N24のいずれかの下位のノードである。ノードN31〜35はすべて下位のノードを持っていない。ノードN31〜35はすべてリーフノードである。ノードN31〜35はそれぞれノードID・N31a〜N35a及びノード名称N31b〜35bを含む。ノードID・N31a〜N35aはノードを一意に特定可能なIDである。ノード名称N31b〜35bはノードの名称である。
図6に示すビジネスモデルはコールセンタインバウンド業務受託事業(ノードN11)である。当該ビジネスモデルに必要なプロセス/機能として、4つのプロセス/機能が示されている。4つのプロセス/機能は、受信処理(ノードN21)、本人確認 問い合わせ内容確認(ノードN22)、応答・回答(ノードN23)及び応対後処理業務(ノードN24)である。
受信処理(ノードN21)に対応した個別アイデアとして、PBX・IVR・CTI(ノードN31)が示されている。PBXはPrivate Branch eXchange(構内交換機)の略語である。IVRはInteractive Voice Response(自動音声応答音声自動応答)の略語である。IVRは機能の名称であるが、IVR機能を提供する機器を単にIVRと記載する場合もある。CTIはComputer Telephony Integrationの略語である。IVRと同様に、CTIは機能の名称であるが、CTI機能を提供する機器を単にCTIと記載する場合もある。
本人確認・問い合わせ内容確認(ノードN22)に対応した個別アイデアと、応答・回答(ノードN23)に対応した個別アイデアとは共通である。当該個別アイデアは、音声認識技術・自然言語処理技術(ノードN32)、感情認識・分析技術(ノードN33)及び機械学習による応答・回答作成技術(ノードN34)である。応対後処理業務(ノードN24)に対応した個別アイデアは会話自動要約技術(ノードN35)である。以上のように、ビジネスモデル階層、プロセス/機能階層及び個別アイデア階層からなる3層構造をツリー表示することにより、層間の関係を一目で確認可能である。
次にデータベースサーバ2が記憶するデータベースについて説明する。図7はデータベースサーバ2が記憶するデータベースの一例を示す説明図である。データベースサーバ2は、ノードDB(DataBase)21、ノード関係DB22、ビジネスモデル属性DB23、プロセス/機能属性DB24、個別アイデア属性DB25、ノード権限DB26、ユーザDB27、グループDB28、評価DB29、履歴DB30を含む。
図8はノードDB21のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。ノードDB21はノードに関する情報を記憶する。ノードDB21はノードID列、ノード種別列、メイン種別列、ツリー階層列、名称列、登録者ID列、及び登録日列を含む。ノードID列はノードを一意に特定するノードIDを記憶する。ノード種別列はノードの種別を記憶する。ノード種別は例えば、メイン又はサブである。本実施の形態において、各階層に含まれるノードは、それ自身がさらに階層構造を持つことを許容している。当該階層構造に含まれるルートノードの種別をメインとする。当該階層構造に含まれる中間又はリーフノードの種別をサブとする。メイン種別列は階層を示すメイン種別を記憶する。メイン種別はビジネスモデル、プロセス/機能及び個別アイデアを含む。ツリー階層列はツリーにおける階層を示す値を記憶する。ツリー階層は例えば、ルート、中間及びリーフを含む。ルートは下位ノードのみを持つノードを示す。中間は上位ノード及び下位ノードを持つノードを示す。リーフは上位ノードのみを持つノードを示す。名称列はノードの名称を記憶する。登録者ID列はノードを登録したユーザのIDを記憶する。登録日列はノードを登録した日付を記憶する。
図9はノード関係DB22のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。ノード関係DB22はノード間の上下関係を記憶する。ノード関係DB22は上位ノード列及び下位ノード列を含む。上位ノード列は上位ノードのノードIDを記憶する。下位ノード列は下位ノードのノードIDを記憶する。各レコードにより2つのノードの上下関係が表されている。例えば、ノードIDがBP/F−00101のノードは、上位ノードとしてノードIDがBM−00100のノードを持ち、下位ノードとしてノードIDがRA−00100のノードを持つことが示されている。
図10はビジネスモデル属性DB23のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。ビジネスモデル属性DB23ビジネスモデルの属性を記憶する。ビジネスモデル属性DB23はノードID列、関連分野・業界列、提供する価値列、顧客・製品サービス列、収益構造モデル列及び価値の提供システム列を含む。ノードID列はノードIDを記憶する。関連分野・業界列はビジネスモデルに関連する分野や関連する業界を記憶する。提供する価値列はビジネスモデルにより提供される価値を記憶する。顧客・製品サービス列はビジネスモデルの顧客、ビジネスモデルにより提供するサービスを記憶する。収益構造モデル列はビジネスモデルの収益構造を記憶する。価値の提供システム列はビジネスモデルを具現化し、顧客に価値を提供するシステムの内容を記憶する。
図11はプロセス/機能属性DB24のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。プロセス/機能属性DB24はプロセス/機能の属性を記憶する。以下の説明において、プロセス/機能をユニットとも呼ぶ。プロセス/機能属性DB24はノードID列、ユニット区分列、提供の仕組み列及び中核新規アイデア列を含む。ノードID列はノードIDを記憶する。ユニット区分列は汎用又は新規を記憶する。汎用とは多くのビジネスモデルで共通して用いられる可能性のある汎用的な機能を表すものである。汎用的な機能は例えば調達機能、製造機能、販売・物流機能である。汎用ユニット、ユニット区分が汎用であるユニットはノードDB31及びプロセス/機能属性DB24に予め登録してある。汎用ユニットを利用することにより、汎用的なプロセス/機能については、新たに登録することなく、ビジネスモデルを設計可能である。ユニット区分が新規であるユニットはユーザにより登録されたことを示す。提供の仕組み列は、ユニットがどのような仕組みによりプロセスや機能を提供するのかを記憶する。中核新規アイデア列は提供されるプロセスや機能に含まれる中核かつ新規なアイデアを記憶する。
図12は個別アイデア属性DB25のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。個別アイデア属性DB25は個別アイデアの属性を記憶する。個別アイデア属性DB25はノードID列、アイデアの内容列、想定される用途列、特許出願日列及び状況列を含む。ノードID列はノードIDを記憶する。アイデアの内容列はアイデアの内容を記憶する。想定される用途列は個別アイデアの使用が想定される用途を記憶する。特許出願日列は、個別アイデアに関する特許出願を行った日を記憶する。特許出願されていない場合は、NULL又は空白などを記憶する。状況列は特許出願の状況を記憶する。状況列は例えば、未出願、出願済、拒絶査定、特許査定又は登録済を記憶する。登録済の場合、特許番号をともに記憶してもよい。
図13はノード権限DB26のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。ノード権限DB26は各ノードのアクセス権限を記憶する。ノード権限DB26は権限ID列、ノードID列、対象列、ユーザID列、組織ID列、グループID列及び公開列を含む。権限ID列はレコードを一意に特定する権限IDを記憶する。ノードID列はノードIDを記憶する。対象列は権限を設定する対象を記憶する。設定対象は例えば、ユーザ、組織又はグループである。ユーザID列は設定対象がユーザの場合に権限を付与するユーザのユーザIDを記憶する。権限の設定対象がユーザ以外の場合、ユーザID列はNULLを記憶する。組織ID列は権限の設定対象が組織の場合に権限を付与する組織の組織IDを記憶する。権限の設定対象が組織以外の場合、組織ID列はNULLを記憶する。グループID列は設定対象がグループの場合に権限を付与するグループのグループIDを記憶する。権限の設定対象がグループ以外の場合、グループID列はNULLを記憶する。公開列は一般公開されているか否かを示す。一般公開されている場合、公開列の値は公開を記憶する。一般公開されていない場合は、公開列の値は非公開を記憶する。ノードが一般公開されている場合であっても、ノードの更新は、ノード権限DB26で権限が付与されているユーザ、組織、グループのみである。
なお、ノード権限DB26にレコードが存在しないノードに関しては、ノード登録者のみにアクセス権限が与えられているとする。ノード登録者はノードDB21の登録者IDが記憶されているユーザである。
図14はユーザDB27のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。ユーザDB27はユーザに関する情報を記憶する。ユーザDB27はユーザID列、氏名列、会社ID列、部署ID列及び組織ID列を含む。ユーザID列はユーザを一意に特定するユーザIDを記憶する。氏名列はユーザの氏名を記憶する。会社ID列は会社を一意に特定する会社IDを記憶する。会社IDは例えば国税庁により付与される13桁の法人番号である。部署ID列は部署を特定する部署IDを記憶する。部署IDは同一の会社内でユニークであればよい。組織IDは組織を一意に特定する組織IDを記憶する。組織IDは例えば会社IDと部署IDとを連結したものである。
図15はグループDB28のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。グループDB28はグループの定義を記憶する。グループDB28はグループID列、ユーザID列、会社ID列及び組織ID列を含む。グループID列はグループを一意に特定するグループIDを記憶する。ユーザID列はグループに属するユーザのユーザIDを記憶する。複数のユーザが属する場合、ユーザID列は属する複数のユーザIDを記憶する。会社ID列はグループに属する会社の会社IDを記憶する。複数の会社が属する場合は、会社ID列は属する複数の会社の会社IDを記憶する。会社ID列が会社IDを記憶している場合、当該会社IDで特定される会社に属するすべてのユーザはグループに属しているとして扱う。組織ID列はグループに属する組織の組織IDを記憶する。複数の組織が属するには、組織ID列はグループに属する複数の組織の組織IDを記憶する。組織ID列が組織IDを記憶している場合、当該組織IDで特定される組織に属するすべてのユーザはグループに属しているとして扱う。
図16は評価DB29のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。評価DB29はノード毎にその評価を記憶する。評価DB29はノードID列、検索回数列、検索ポイント列、閲覧回数列、閲覧ポイント列、専門家評価列、専門家評点列、アイデア展開数列、展開ポイント列、契約件数列、契約ポイント列、事業化後の業績列及び業績ポイント列を含む。
ノードID列はノードIDを記憶する。検索回数列はユーザに検索された回数を記憶する。検索回数列は直接列と上位列とを含む。直接列は当該ノードが直接検索された回数を記憶する。上位列は当該ノードの上位ノードが検索された回数を記憶する。検索ポイント列は検索回数に基づいて算出された検索ポイントを記憶する。
閲覧回数列はユーザに閲覧された回数を記憶する。閲覧回数列は直接列と上位列とを含む。直接列は当該ノードが直接閲覧された回数を記憶する。上位列は当該ノードの上位ノードが閲覧された回数を記憶する。閲覧ポイント列は閲覧回数に基づいて算出された閲覧ポイントを記憶する。
専門家評価列は専門家300による評価を記憶する。専門家評価列は直接列と上位列とを含む。直接列は当該ノードに対する専門家300の評価を記憶する。上位列は当該ノードの上位ノードに対する専門家300の評価を記憶する。専門家評点列は専門家評価に基づいて算出された専門家評点を記憶する。
アイデア展開数列はアイデア展開数を記憶する。アイデア展開数列は直接列と上位列とを含む。直接列及び上位列が記憶する展開数は次のとおりである。当該ノードがビジネスモデル階層に属するノードである場合、直接列には値が記憶されない。また、当該ノードが上位のビジネスモデルのコンセプトに統合された場合、その件数が直接列に記憶される。当該ノードがプロセス/機能階層又は個別アイデア階層のノードである場合、当該ノードが上位階層のノードに関連付けられた場合、その件数が直接列に記憶される。また、すでに関連付けられている上階層のノードが新たな関連付けがされ場合、その件数が上位列に記憶される。展開ポイント列はアイデア展開数列の値に基づいて算出された展開ポイントを記憶する。
アイデア展開数は、個人発明家200や専門家300によりビジネスモデルが設計、更新される段階で、随時更新してもよいし、バッチ処理によりノード関係DB22を参照し、更新してもよい。展開ポイントはアイデア展開数の更新に合わせて、更新すればよい。
契約件数列は使用契約の件数を記憶する。契約件数列は直接列と上位列とを含む。当該ノードがビジネスモデル階層に属するノードである場合、当該ビジネスモデルの契約件数が直接列に記憶される。上位列に値は記憶されない。当該ノードがプロセス/機能階層又は個別アイデア階層に属するノードである場合、当該プロセス/機能又は個別アイデアの契約件数が直接列に記憶される。当該ノードに関連付けられた上位ノードに新たな契約が行われた場合には、その件数が上位列に記憶される。契約ポイント列は契約件数に基づいて算出された契約ポイントを記憶する。
契約件数は契約が成立する度に更新してもよいし、バッチ処理により契約内容を記憶する契約DB(図示しない)を参照し、更新してもよい。
事業化後の業績列は業績評価を記憶する。事業化後の業績列は直接列と上位列とを含む。当該ノードがビジネスモデル階層のノードである場合、ビジネスモデルが事業化されたのちの評価を直接列に記憶する。上位列には値は記憶されない。当該ノードがプロセス/機能階層又は個別アイデア階層の場合、プロセス/機能又は個別アイデアが直接、事業化されたときに、事業化後の評価が直接列に記憶される。プロセス/機能又は個別アイデアが上位の階層に関連付けられた場合、上位の階層に対する事業化後の評価が上位列に記憶される。業績ポイント列は業績評価に基づいて算出された業績ポイントを記憶する。
事業化後の業績列はビジネスモデルが事業化された後に、ベンチャーキャピタリストや経済アナリストが事業業績の評価を行い、その結果を記憶する。又は、事業の売上高、利益高などを事業化した企業400のIR(Investor Relations)情報から取得し、取得した値により更新してもよい。
履歴DB30は、各ノードについての検索履歴・閲覧履歴、専門家300の評価履歴、取引(契約)履歴及び活用・実装の実績を記憶する。これらの履歴等はリレーショナルデータベースとして記憶するのではなく、ブロックチェーン技術を適用して管理してもよい。
社内サーバ41はメインサーバ1と、及び社内データベースサーバ42はデータベースサーバ2と同様な構成であるから、説明を省略する。社内サーバ41及び社内データベースサーバ42をそれぞれメインサーバ1及びデータベースサーバ2と同様な構成したことにより、会社システム4は、以下に説明する機能を同様に提供可能である。また、データベースサーバ2に記憶されている各種データベース及び社内データベースサーバ42に記憶されている各種データベースのアクセス権限を適切に設定することにより、メインサーバ1はデータベースサーバ2に記憶されている各種データベース及び社内データベースサーバ42に記憶されている各種データベースをシームレスに利用可能となる。
次にメインサーバ1が行う処理について説明する。
(新規登録)
図17は新規登録処理の手順を示すフローチャートである。メインサーバ1のCPU11は個人端末3から追加階層を取得する(ステップS11)。CPU11は取得した追加階層に対応した登録画面を出力する(ステップS12)。CPU11は登録情報を取得する(ステップS13)。CPU11はノードIDを発番する(ステップS14)。CP11は接続ノードがあるか否かを判定する(ステップS15)。すなわち、新規登録されるノードと接続する上位又は下位のノードが指定されているかの判定である。CPU11は接続ノードがあると判定した場合(ステップS15でYES)、ノード関係情報を生成し、生成したノード関係情報をノード関係DB22に記憶する(ステップS16)。CPU11は登録情報をノードDB21に記憶する(ステップS17)。CPU11は処理を終了する。CPU11は接続ノードがないと判定した場合(ステップS15でNO)、処理をステップS17へ移す。
図18は新規登録画面30の一例を示す説明図である。新規登録画面30は名称入力欄301、階層選択プルダウン302、関連分野・業界入力欄303、提供する価値入力欄304、顧客・製品サービス入力欄305、収益構造モデル入力欄306、価値の提供システム入力欄307、登録ボタン308、クリアボタン309、及びキャンセルボタン310を含む。名称入力欄301は追加するノードの名称を入力する欄である。階層選択プルダウン302は追加するノードの階層を指定するプルダウンメニューである。関連分野・業界入力欄303は関連分野・業界を入力する欄である。提供する価値入力欄304は提供する価値を入力する欄である。顧客・製品サービス入力欄305は顧客・製品サービスを入力する欄である。収益構造モデル入力欄306は収益構造モデルを入力する欄である。価値の提供システム入力欄307は価値の提供システムを入力する欄である。登録ボタン308はノードの登録を行うためのボタンである。登録ボタン308をマウス等で選択すると、新規登録画面30に入力された内容が、メインサーバ1に送信される。メインサーバ1は送信された内容に基づいて、新規のノードをノードDB21に記憶する。クリアボタン309は入力内容をクリアするためのボタンである。クリアボタン309をマウス等で選択すると、入力内容がクリアされ、新規登録画面30は初期状態に戻る。キャンセルボタン310は新規追加操作をキャンセルするためのボタンである。キャンセルボタン310をマウス等で選択すると、新規登録画面30は閉じられて、表示前の状態に戻る。
(検索処理)
図19は検索処理の手順の一例を示すフローチャートである。メインサーバ1のCPU11は個人端末3から検索条件を取得する(ステップS21)。CPU11はユーザ属性を取得する(ステップS22)。ユーザ属性とはユーザと対応付けられた会社ID、組織IDなどアクセス権限の判定に用いる情報である。CPU11は検索条件及びユーザ属性に基づいて、検索式を生成する(ステップS23)。CPU11は検索を実行する(ステップS24)。CPU11は検索結果を個人端末3に出力する(ステップS25)。
図20は検索画面31の一例を示す説明図である。検索画面31はメインサーバ1から送信され、個人端末3に表示される。検索画面31は階層設定プルダウン312、検索範囲設定プルダウン313、検索語入力欄314、実行ボタン315、クリアボタン316、及びキャンセルボタン317を含む。階層設定プルダウン312は検索対象とする階層(ビジネスモデル、プロセス/機能、又は個別アイデア)を選択するためのプルダウンメニューである。検索範囲設定プルダウン313は検索する範囲を設定するためのプルダウンメニューである。ビジネスモデルを検索する場合、検索する範囲は、例えば、名称、関連分野・業界、提供する価値、顧客・製品サービス、収益構造モデル、又は価値の提供システムである。検索範囲設定プルダウン313の内容は、階層設定プルダウン312の選択内容によって、変更される。検索語入力欄314は検索に用いる検索語(キーワード)を入力する欄である。実行ボタン315は検索を実行するためのボタンである。実行ボタン315をマウス等で選択すると、検索画面31で設定された検索条件がメインサーバ1に送信される。検索条件を受信したメインサーバ1のCPU11は、検索条件にしたがって、ノードDB21、ビジネスモデル属性DB23、プロセス/機能属性DB24又は個別アイデア属性DB25を検索する。クリアボタン316は検索条件をクリアするためのボタンである。クリアボタン316をマウス等で選択すると、検索条件がすべてクリアされ、検索画面31は初期状態に戻る。キャンセルボタン317は検索操作をキャンセルするためのボタンである。キャンセルボタン317をマウス等で選択すると、検索画面31は閉じられて、検索画面31を表示する前の状態に戻る。
図21は結果一覧画面32の一例を示す説明図である。結果一覧画面32は一覧表321を含む。一覧表321に検索結果が一覧表示される。図17に示すのはビジネスモデルを検索した場合の検索結果を示している。一覧表321はツリーアイコン322を含む。ツリーアイコン322はビジネスモデルをツリー表示する画面に遷移するためのものである。一覧表321におけるノードの表示順は、評価DB29を参照し各ポイントの降順又は昇順としてもよい。さらに、ソートに用いるポイントを、結果一覧画面32で指定可能にしてもよい。なお、図21において、評価DB29が記憶している、ビジネスモデルに対する評価を表示しても良い。また、ビジネスモデルに対する評価を表示する画面へのリンクボタンなどを表示しても良い。
図22はツリー表示画面33の一例を示す説明図である。ツリー表示画面33はビジネスモデルをツリー表示する。図18の例では、ノードN11がビジネスモデル階層のノードである。ノードN21〜N24がプロセス/機能階層のノードである。ノードN31、N32、N34、N35が個別アイデア階層のノードである。ノードN21〜N24はノードN11の下位ノードである。ノードN31はノードN21の下位ノードである。ノードN32及びN34はノードN22及びN23の下位ノードである。ノードN35はノードN24の下位ノードである。なお、図22において、ビジネスモデル、プロセス/機能、及び個別アイデアそれぞれについて、評価DB29が記憶している評価を表示しても良い。また、ビジネスモデル、プロセス/機能、及び個別アイデアそれぞれに対する評価を表示する画面へのリンクボタンなどを表示しても良い。また、個別アイデア層のノードについては、特許出願の状況(未出願、出願中、登録済み、拒絶確定)に応じてハッチング掛ける、枠を太くする、フォントを変えるなど、表示態様を変えても良い。それにより、ユーザは個別アイデア層の各ノードについての特許の状況を一目で把握可能となる
(ノード追加)
ノード追加処理はすでに作成済みのツリーにノードを追加する場合、ビジネスモデルを設計する場合などに実行される処理である。以下の説明おいて、追加方法は引用追加及び新規追加の2つがある。引用追加はすでにノードDB21に記憶されているノードを用いる場合をいう。新追加はノードDB21には記憶されていな新たなノードを定義して、追加する場合をいう。
図23はノード追加処理の手順の一例を示すフローチャートである。CPU11は追加するノードの階層を取得する(ステップS31)。CPU11は追加方法が引用追加であるか否かを判定する(ステップS32)。CPU11は引用追加であると判定した場合(ステップS32でYES)、検索条件を取得する(ステップS33)。CPU11はユーザ属性を取得する(ステップS34)。CPU11は検索条件及びユーザ属性から検索式を生成する(ステップS35)。CPU11は生成した検索式を用いて検索を実行する(ステップS36)。CPU11は検索結果を出力する(ステップS37)。ステップS33からステップS37は、図17に示したステップS11からステップS15とほぼ同様な処理である。CPU11は検索結果からノードが選択されたか否かを判定する(ステップS38)。CPU11はノードが選択されたと判定した場合(ステップS38でYES)、選択されたノードをツリーに追加する更新を行う(ステップS39)。CPU11は処理を終了する。CPU11はノードが選択されていないと判定した場合(ステップS38でNO)、戻ることを指示されたか否かを判定する(ステップS40)。CPU11は戻ることを指示されたと判定した場合(ステップS40でYES)、処理をステップS37に戻す。CPU11は戻ることを指示されていないと判定した場合(ステップS40でNO)、再検索が指示されたか否かを判定する(ステップS41)。CPU11は再検索が指示されたと判定した場合(ステップS41でYES)、処理をステップS33に戻す。CPU11は再検索が指示されていないと判定した場合(ステップS41でNO)、処理を終了する。CPU11は引用追加でないと判定した場合(ステップS32でNO)、新規追加するノードの属性データを取得する(ステップS42)。CPU11は追加するノードをノードDB21に記憶する(ステップS43)。CPU11は処理を終了する。
図24はツリー編集画面34の一例を示す説明図である。図24には個人端末3に表示される画面の一部を示している。図24は図22に示したツリーにおいて、ノードN22及びN23の下位ノードとして、ノードN33を追加する場合を示している。追加されるノードN33は、すでに定義されているノードN32及びノードN34と同様に個別アイデア階層に属するノードである。図24Aでは定義されてない空のノードとしてノードN33が追加されている様子を示している。そして、ノードN33の実体を追加する方法として、引用追加がプルダウンメニューで選択されていることを示している。図24Bでは引用追加が選択された場合の確認画面341を示している。
図25は追加ノード検索画面35の一例を示す説明図である。追加ノード検索画面35は階層表示351、検索範囲設定プルダウン352、検索語入力欄353、実行ボタン354、クリアボタン355、及びキャンセルボタン356を含む。階層表示351検索対象とする階層を表示する。階層表示351はプルダウンメニューで表示されているが、追加ノード検索画面35においては、変更不可である。検索範囲設定プルダウン352は検索する範囲を設定するためのプルダウンメニューである。ここでは個別アイデアを検索するので、検索する範囲は、例えば、名称、アイデアの内容である。検索語入力欄353は検索に用いる検索語(キーワード)を入力する欄である。実行ボタン354は検索を実行するためのボタンである。実行ボタン354をマウス等で選択すると、追加ノード検索画面35で設定された検索条件がメインサーバ1に送信される。検索条件を受信したメインサーバ1のCPU11は、検索条件にしたがって、ノードDB21、ビジネスモデル属性DB23、プロセス/機能属性DB24又は個別アイデア属性DB25を検索する。クリアボタン355は検索条件をクリアするためのボタンである。クリアボタン355をマウス等で選択すると、検索条件がクリアされ、追加ノード検索画面35は初期状態に戻る。なお、上述したよう検索階層は個別アイデア層に固定されているので、階層表示351はリセットされず、個別アイデアのままとなる。キャンセルボタン356は検索操作をキャンセルするためのボタンである。キャンセルボタン356をマウス等で選択すると、追加ノード検索画面35は閉じられて、ツリー編集画面34に戻る。
図26は追加ノード検索結果一覧画面36の一例を示す説明図である。追加ノード検索結果一覧画面36はノード一覧361、引用ボタン362、戻るボタン363、及びキャンセルボタン364を含む。ノード一覧361は検索にヒットしたノードを一覧表示する。ノード一覧361におけるノードの表示順は、評価DB29を参照し各ポイントの降順又は昇順としてもよい。さらに、ソートに用いるポイントを、追加ノード検索結果一覧画面36で指定可能にしてもよい。ノード一覧361に表示されているノードはマウス等により選択可能である。あるノードが選択されている状態で、ノード一覧361、引用ボタン362、戻るボタン363、及びキャンセルボタン364以外の領域でマウスクリックを実行すると、ノードが選択された状態が解除される。引用ボタン362は選択されたノードの引用を決定するボタンである。引用ボタン362をマウス等で選択すると、ノード一覧361で選択されているノードの情報がメインサーバ1に送信され、編集中のツリーが更新される。戻るボタン363は再検索を行うためのボタンである。戻るボタン363をマウス等で選択すると、追加ノード検索結果一覧画面36は閉じられ、追加ノード検索画面35に戻る。キャンセルボタン364は引用追加操作をキャンセルするためのボタンである。キャンセルボタン364をマウス等で選択すると、追加ノード検索結果一覧画面36は閉じられて、ツリー編集画面34に戻る。
図27はツリー表示画面33の他の例を示す説明図である。図27には図22と同じビジネスモデルのツリーが表示されている。図27では図22のツリーに対して、ノードN33が追加されたものとなっている。
図28は新規登録画面37の一例を示す説明図である。図28に示すのは個別アイデア層に属するノードを新規追加する場合の新規登録画面37である。新規登録画面37は名称入力欄371、階層選択プルダウン372、内容入力欄373、想定される用途入力欄374、状況選択プルダウン375、出願日入力欄376、特許番号入力欄377、登録ボタン378、クリアボタン379、及びキャンセルボタン37Aを含む。名称入力欄371は追加するノードの名称を入力する欄である。階層選択プルダウン372は追加するノードの階層を指定するプルダウンメニューである。内容入力欄373は追加するノードの内容を入力する欄である。想定される用途入力欄は個別アイデアの想定される用途を記憶する。状況選択プルダウン375は特許出願の状況を選択するプルダウンメニューである。出願日入力欄376は特許出願の出願日を入力する欄である。特許番号入力欄377は特許番号を入力する欄である。特許番号入力欄377は状況選択プルダウン375で登録済が選択された場合にのみ表示される。登録ボタン378はノードの登録を行うためのボタンである。登録ボタン378をマウス等で選択すると、新規登録画面37に入力された内容が、メインサーバ1に送信される。メインサーバ1は送信された内容に基づいて、新規のノードをノードDB21に記憶する。クリアボタン379は入力内容をクリアするためのボタンである。クリアボタン379をマウス等で選択すると、入力内容がクリアされ、新規登録画面37は初期状態に戻る。キャンセルボタン37Aは新規追加操作をキャンセルするためのボタンである。キャンセルボタン37Aをマウス等で選択すると、新規登録画面37は閉じられて、表示前の状態、例えばツリー編集画面34に戻る。
(登録済みノード利用)
本実施の形態においては、個別アイデア層に登録されているノードを利用して、新たなビジネスモデルを設計することが可能である。図29〜32は新規ツリーを作成する例を示す説明図である。図29〜32はツリー作成画面38の一部を示している。図25において、ユーザは個別アイデア層のノードN61、N63を選択している。ユーザはノードN61の各種センサ技術により水位測定を行うことを思い立ち、プロセス/機能階層に属するノードN52を新規作成又は引用追加している。この段階でユーザはノードN63の機械学習(状況判断支援)については、用途を思い立っていない。
図30において、ユーザは水測定機能(ノードN52)を河川水位の監視システムに利用できることを思い立ち、ビジネスモデル階層のノードN41を新規作成している。さらに、ユーザは、河川水位監視では複数の監視ポイントで水位を収集していること、収集した結果を分析して、河川のはん濫危険性などの報告を行っていることを把握した。そこで、データ収集・分析・報告機能(ノードN53)を追加した。ノードN53はプロセス/機能階層に属するノードである。データ収集を行うための技術要素として、ユーザはノードN62を追加している。ノードN62は個別アイデア層に属するノードである。加えて、データ収集は自動化されているものの分析はすべて人が行っていること知った。ユーザは分析作業を効率化するために機械学習を利用することを思いたち、用途が見つかっていなかった機械学習(ノードN63)をノード53の下位ノードとして定義した。
さらに、ユーザは河川水位監視業務を一括して受託するために、システムの設置から分析後の防災、減災対策までをビジネスモデルとして含めるべきと考え、河川水位監視システム設置(ノードN51)及び防災・減災対策発動(ノードN54)を追加した。そして、最終的に完成したビジネスモデルのツリーが図32に示したものである。
(専門家評価)
図33は専門家評価処理の手順を示すフローチャートである。専門家評価処理は、専門家300によるビジネスモデルの評価である。CPU11は評価対象となるビジネスモデルの一覧を出力する(ステップS51)。CPU11は選択されたビジネスモデルに対応するノードのノードIDを取得し、取得したノードIDに対応したビジネスモデルの情報を出力する(ステップS52)。CPU11はビジネスモデルに対する専門家300の評価を取得する(ステップS53)。取得する評価は、例えばA、B、Cの3段階である。CPU11は評価を数値に変換する(ステップS54)。例えば、Aは100点、Bは60点、Cは30点である。CPU11は変換した評価値を評価DB29に記憶する(ステップS55)。CPU11は評価したビジネスモデルに対応するノードを処理対象ノードする(ステップS56)。CPU11は処理対象ノードに接続されているノードがあるか否かを判定する(ステップS57)。CPU11は処理対象ノードに接続されているノードがあると判定した場合(ステップS57でYES)、評価を接続ノードに伝搬させる(ステップS58)。例えば、ステップS54で得た評価点を接続ノードの評価点に加算する。CPU11は処理対象ノードに評価を伝搬したノードに再設定する(ステップS59)。CPU11は処理をステップS57に戻す。CPU11は処理対象ノードを再設定することで、評価をさらに下位のノード伝搬させることが可能となる。CPU11は処理対象ノードに接続されているノードがないと判定した場合(ステップS57でNO)、専門家300がさらに評価を行うか否かを判定する(ステップS60)。CPU11はさらに評価を行うと判定した場合(ステップS60でYES)、処理をステップS52へ戻す。CPU11はさらに評価を行わないと判定した場合(ステップS60でNO)、処理を終了する。
評価を数値化する際に、専門家300のランクを考慮するようにしてもよい。例えば、上述の変換がランクAの専門家300であるとする。この場合、専門家300のランクがBであるときは、Aは60点、Bは40点、Cは20点に変換する。専門家300のランクCがあるときは、Aは30点、Bは20点、Cは10点に変換する。
上述では評価対象をビジネスモデルとしたが、それに限らない。プロセス/機能又は個別アイデアも同様な処理で評価可能である。プロセス/機能を評価した場合、その評価を上位のビジネスモデル、下位の個別アイデアに伝搬させても良い。個別アイデアを評価した場合、上位のプロセス/機能に、さらに上位のビジネスモデルに評価を伝搬させてもよい。なお、評価を伝搬させる場合に、最初に評価が更新されたノードを記憶した上で行う。評価の伝搬を上位及び下位の双方向に伝搬させる場合においては、伝搬の起点となるノードを記憶して置かなければ、伝搬の連鎖が起き無限ループとなってしまうからである。
(履歴評価)
次に履歴評価処理について説明する。履歴評価処理は履歴DB30に記憶された履歴によりビジネスモデルなどの各ノードの評価を行うものである。履歴評価処理で用いる履歴は、例えば、検索履歴、閲覧履歴である。図34は履歴評価処理の手順を示すフローチャートである。CPU11は処理対象とする履歴を取得する(ステップS61)。CPU11は取得した履歴から、検索回数、閲覧回数などをノード毎に集計する(ステップS62)。CPU11は評価対象とするノードを選択する(ステップS63)。CPU11は回数から評価値を算出する(ステップS64)。例えば、検索1回につき1点、閲覧1回につき3点とする。CPU11は算出した評価値に基づいて、評価DB29に記憶されている評価値を更新する(ステップS65)。CPU11は更新した評価値を評価DB29に記憶する(ステップS66)。CPU11は評価したノードを処理対象ノードに設定する(ステップS67)。CPU11は処理対象ノードに接続されているノードがあるか否かを判定する(ステップS68)。CPU11は処理対象ノードに接続されているノードがあると判定した場合(ステップS68でYES)、評価を接続ノードに伝搬させる(ステップS69)。例えば、ステップS64で得た評価点を接続ノードの評価点に加算する。CPU11は処理対象ノードを、評価を伝搬したノードに再設定する(ステップS70)。CPU11は処理をステップS68に戻す。CPU11は処理対象ノードを再設定することで、評価をさらに上位又は下位のノード伝搬させることが可能となる。CPU11は処理対象ノードに接続されているノードがないと判定した場合(ステップS68でNO)、未処理ノードがあるか否かを判定する(ステップS71)。CPU11は未処理ノードがあると判定した場合(ステップS71でYES)、処理をステップS63へ戻す。CPU11は未処理ノードがないと判定した場合(ステップS71でNO)、未処理の履歴があるか否か判定する(ステップS72)。CPU11は未処理の履歴があると判定した場合(ステップS72でYES)、処理をステップS61へ戻す。CPU11は未処理の履歴がないと判定した場合(ステップS72でNO)、処理を終了する。
以上のように、本実施の形態においては、ビジネスモデルの構造を3階層モデルとしたので、様々なビジネスモデルを同じデータ構造で取り扱うことが可能となる。また、3階層モデルをツリー表示することで、ビジネスモデルの構造が視覚的に容易に把握可能となる。また、ビジネスモデルの新規設計、変更が容易である。さらにまた、様々なビジネスモデルを同じデータ構造で取り扱うため、ビジネスモデルの新規設計、変更の際、他のビジネスモデルで用いられているノードを引用追加という形で取り込むことが可能となる。加えて要素技術に相当する個別アイデア層に属するノードを組み合わせることにより、新たなビジネスモデルを設計することも容易に行える。
さらに加えて、様々なビジネスモデルを同じデータ構造で取り扱えるため、ビジネスモデル全体だけでなく、プロセス/機能階層や個別アイデア階層に属するノードで表されるプロセス/機能や個別アイデア(要素技術)を、個々に取引することが可能となる。各ノードには検索回数、閲覧回数、専門家300による評価などから算出した価値を示すポイントが付与されているため、取引の際の価値判断が容易となる。
各ノードにはアクセス権限を設けることが可能である。そのため、特許出願前のものと取引対象とするものを一括管理することが可能となる。会社システム4とシームレスであるため、本実施の形態のビジネスモデル取引システムと、会社内での特許管理システムとを一体的に運用可能となる。
ビジネスモデル、プロセス/機能、個別アイデアは、専門家300による評価、検索履歴、閲覧履歴などに基づいた評価値が与えられているので、優劣が容易に判断可能である。それによって、投資家500は有望な投資案件を容易に把握可能となる。
ビジネスモデルの設計から事業化の流れについて、以下にまとめる。上述したように、ビジネスモデルの設計手法は、トップダウン型とボトムアップ型の2つがある。トップダウン型はビジネスモデルから、プロセス/機能及び個別アイデアを設計してゆく手法である。ボトムアップ型は個別アイデアから、プロセス/機能及びビジネスモデルを設計してゆく手法である。
図35は個人端末3、社員端末43、専門家端末5、及び投資家端末6の構成例を示すブロック図である。図35では説明を簡潔にするため、個人端末3、社員端末43、専門家端末5、及び投資家端末6はすべて同じ構成であるとして、まとめて図示している。個人端末3、社員端末43、専門家端末5、及び投資家端末6それぞれが互いに異なる構成であってもよい。以下の説明では、個人端末3についてのみ説明する。
個人端末3は、CPU3H1、ROM3H2、RAM3H3、通信部3H4、大容量記憶部3H5及び読み取り部3H6を含む。各構成はバスBで接続されている。
CPU3H1はROM3H2に記憶された制御プログラム3Pにしたがいハードウェア各部を制御する。RAM3H3は例えばSRAM、DRAM又はフラッシュメモリである。RAM3H3はCPU3H1によるプログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。
通信部3H4はデータベースサーバ2と通信する。また、通信部3H4はネットワークNを介して、会社システム4、専門家端末5、投資家端末6と通信してもよい。
大容量記憶部3H5は、例えばハードディスク又はSSDなどである。CPU3H1が制御プログラム3Pを実行時に発生するデータを記憶する。大容量記憶部3H5は各種データを記憶する。また、制御プログラム3Pを大容量記憶部3H5に記憶しても良い。
読み取り部3H6はCD−ROM又はDVD−ROMを含む可搬型記憶媒体3aを読み取る。CPU3H1が読み取り部3H6を介して、制御プログラム3Pを可搬型記憶媒体3aより読み取り、大容量記憶部3H5に記憶してもよい。また、ネットワークNを介して他のコンピュータからCPU3H1が制御プログラム3Pをダウンロードし、大容量記憶部3H5に記憶しても良い。さらにまた、半導体メモリ3bから、CPU3H1が制御プログラム3Pを読み込んでも良い。なお、以下の説明において、情報処理の動作1主体を単にメインサーバ1、個人端末3など記載している。実際に動作主体となるのは、メインサーバ1であればCPU11である。個人端末3であれば、動作主体はCPU3H1である。社員端末43であれば、動作主体はCPU431である。専門家端末5であれば、動作主体はCPU51である。投資家端末6ではあれば、動作主体はCPU61である。
(トップダウン型)
図36はトップダウン型の流れを示すシーケンス図である。ビジネスモデルを考えた個人発明家200又は企業400は個人端末3又は社員端末43にビジネスモデルを入力する。個人端末3又は社員端末43にメインサーバ1にビジネスモデルの登録命令を送信する。メインサーバ1はIDを発番する。メインサーバ1はビジネスモデルをノードDB21、ビジネスモデル属性DB23に記憶し、登録完了を個人端末3又は社員端末43に通知する。個人端末3又は社員端末43は、メインサーバ1に限定公開命令を送信する。限定公開は限られたユーザにのみ公開することである。例えば、ビジネスモデルの完成度をより高めるために、一部の専門家300に公開することである。どのような専門家300に公開するかについて、登録者である個人発明家200又は企業400が指定してもよい。メインサーバ1は公開処理を行い、公開完了を個人端末3又は社員端末43に通知する。それとともに、公開対象となった専門家300の専門家端末5に公開完了を通知する。
専門家300は専門家端末5を用いて通知を受けたビジネスモデルを閲覧する。専門家300は必要に応じて、プロセス/機能又は個別アイデアの登録又は更新を、専門家端末5を用いて行う。専門家端末5はプロセス/機能又は個別アイデアの登録又は更新の内容をメインサーバ1に送信する。メインサーバ1は送信された内容にしたがい、ノードID21、ノード関係DB22、プロセス/機能属性DB24及び個別アイデア属性DB25など必要なデータベースをメインサーバ更新する。メインサーバ1はプロセス/機能又は個別アイデアを登録又は更新された旨を、個人端末3又は社員端末43に通知する。個人発明家200又は企業400は必要に応じて、プロセス/機能及び個別アイデアを含むビジネスモデルの更新を個人端末3又は社員端末43を用いて行う。個人端末3又は社員端末43はビジネスモデルの更新内容をメインサーバ1に送信する。メインサーバ1は送信された内容にしたがい、ノード関係DB22及びビジネスモデル属性DB23など必要なデータベースを更新する。メインサーバ1は更新の完了を個人端末3又は社員端末43及び専門家端末5に通知する。プロセス/機能又は個別アイデアの登録又は更新、ビジネスモデルの更新は必要に応じて、繰り返し行われる。
専門家300はビジネスモデルの評価し、評価結果を専門家端末5に入力する。専門家端末5は評価結果をメインサーバ1に送信する。メインサーバ1は評価結果を評価DB39に記憶する。メインサーバ1は更新完了を個人端末3又は社員端末43に通知する。個人発明家200又は企業400は新規な個別アイデアについて、特許出願を依頼する旨を個人端末3又は社員端末43に入力する。個人端末3又は社員端末43は専門家端末5に特許出願依頼を送信する。専門家300は専門家端末5を用いて出願処理を作成し、特許出願を行う。出願完了後、専門家端末5は出願完了を個人端末3又は社員端末43に通知する。
特許出願の完了を受け、個人発明家200又は企業400はビジネスモデルの一般公開する旨を個人端末3又は社員端末43に入力する。個人端末3又は社員端末43は一般公開命令をメインサーバ1に送信する。メインサーバ1はビジネスモデルの一般公開処理を行い、公開完了を個人端末3又は社員端末43及び専門家端末5に通知する。
図37はビジネスモデル設計後の流れを示すシーケンス図である。専門家300(ベンチャーキャピタリストなど)は公開されたビジネスモデルに関して、投資に関する評価を行い、専門家端末5に評価結果を入力する。専門家端末5は評価結果をメインサーバ1に送信する。メインサーバ1は評価結果を図示しない投資評価DBに記憶する。メインサーバ1は評価結果の登録完了を専門家端末5に通知する。メインサーバ1は投資評価を完了しビジネスモデルについて、投資募集状態とする。メインサーバ1は投資募集を行っている旨を投資家端末6に通知する。投資家500はメインサーバ1より通知を受ける以外に、自ら投資対象となるビジネスモデルの検索を行う。メインサーバ1は検索結果を投資家端末6に送信する。
投資家500は通知を受けたビジネスモデルや検索結果として得たビジネスモデルについて、投資を検討する。投資家500は投資を決めたビジネスモデルについて、投資する旨(投資申出)を投資家端末6に入力する。投資家端末6は投資申出をメインサーバ1に送信する。投資の申出はベンチャーキャピタルなどの専門家300が行ってもよい。メインサーバ1は投資申出を受けた旨を個人端末3又は社員端末43に通知する。個人発明家200又は企業400は投資の受諾を検討する。個人発明家200又は企業400は投資の受諾した旨(投資受諾)を個人端末3又は社員端末43に入力する。個人端末3又は社員端末43により投資受諾をメインサーバ1に送信する。投資の申出が複数の場合、個人発明家200又は企業400は一部の申出のみを受諾してもよい。また、個人発明家200又は企業400はすべての申出を受諾しないことも可能である。メインサーバ1は申出が受諾された投資家500の投資家端末6、専門家300の専門家端末5に対して、投資受諾を通知する。
投資受諾を通知された専門家300、投資家500は、個人発明家200又は企業400へ投資を行う。個人発明家200又は企業400は投資者である専門家300、投資家500へ債券や株式を発行する。個人発明家200又は企業400は投資を元に、ビジネスモデルの事業化を行う。
個人発明家200又は企業400は事業の進展ともない、債券の償還や株式配当を行う。また、専門家300や投資家500は必要に応じて債券や株式を売却し、投資を回収する。
(ボトムアップ型)
図38はボトムアップ型の流れの他の例を示すシーケンス図である。以下の説明において、個人発明家200が個別アイデアを登録し、企業400及び専門家300がビジネスモデル及びプロセス/機能を登録する。しかし、それに限らない。企業400が個別アイデアを登録し、個人発明家200及び専門家300が、ビジネスモデル、プロセス/機能を登録してもよい。ボトムアップ型では、個別アイデアを保有する個人発明家200又は企業400は、他の個人発明家200又は企業400及び専門家300の協力を得て、ビジネスモデルを作り上げてゆく手法である。
個人発明家200は個別アイデアを個人端末3に入力する。個人端末3は入力された個別アイデアをメインサーバ1に送信する。メインサーバ1はIDを発番する。メインサーバ1は個別アイデアをノードDB21、個別アイデア属性DB25に記憶し、登録完了を個人発明家200の個人端末3に通知する。個人発明家200は個人端末3に限定公開する旨を入力する。個人端末3は限定公開命令をメインサーバ1に送信する。限定公開は限られたユーザにのみ公開することである。例えば、個別アイデアの活用が期待できる企業400や、ビジネスモデルに詳しい一部の専門家300に公開することである。どのような専門家300及び企業400に公開するかについて、個人発明家200が指定してもよい。メインサーバ1は公開処理を行い、公開完了を個人端末3に通知する。それとともに、公開対象となった専門家300の専門家端末5及び企業400の社員端末43に公開完了を通知する。
通知を受けた専門家300及び企業400は、個別アイデアを参照する。専門家300及び企業400は、個別アイデアを利用するビジネスモデル及びプロセス/機能を専門家端末5及び社員端末43に入力する。専門家端末5及び社員端末43は入力されたビジネスモデル及びプロセス/機能をメインサーバ1に送信する。メインサーバ1はノードDB21、ノード関係DB22、ビジネスモデル属性DB23及びプロセス/機能属性DB24に、ビジネスモデル及びプロセス/機能を登録する。メインサーバ1は登録完了を専門家端末5及び社員端末43に通知する。また、個別アイデアを登録した個人発明家200の個人端末3に通知する。個人発明家200は登録されたビジネスモデル及びプロセス/機能を採用するか否か検討する。個人発明家200はビジネスモデル及びプロセス/機能の採用を決定した場合、その旨を個人端末3に入力する。個人端末3は採用された旨をメインサーバ1に送信する。メインサーバ1は採用された旨の通知を専門家端末5及び社員端末43に通知する。
個人発明家200は必要に応じて、専門家300(弁理士)への特許出願依頼を個人端末3に入力する。個人端末3は専門家端末5に出願依頼を送信する。専門家300は専門家端末5を用いて出願処理を作成し、特許出願を行う。出願完了後、専門家300は専門家端末5に出願完了を入力する。専門家端末5は出願完了を個人発明家200の個人端末3に通知する。特許出願の完了を受け、個人発明家200はビジネスモデルの一般公開を個人端末3に入力する。個人端末3は一般公開する旨をメインサーバ1に送信する。メインサーバ1はビジネスモデルの一般公開処理を行い、公開完了を個人発明家200の個人端末3に通知する。これ以降の流れについては、図36に示したボトムアップ型と同様である。
ボトムアップ型においては、プロセス/機能の新規登録が必要となる。その際に用いる画面について説明する。メインサーバ1のCPU11が行う処理は、図17に記載の処理と同様である。
図39は新規登録画面39の一例を示す説明図である。新規登録画面39は名称入力欄391、階層選択プルダウン392、区分選択プルダウン393、仕組み入力欄394、新規アイデア入力欄395、登録ボタン396、クリアボタン397、及びキャンセルボタン398を含む。名称入力欄391は追加するプロセス/機能(ノード)の名称を入力する欄である。階層選択プルダウン392は追加するノードの階層を指定するプルダウンメニューである。ここではプロセス/機能を追加するので、プロセス/機能が選択されている。区分選択プルダウン393は追加するプロセス/機能の区分を指定するプルダウンメニューである。区分は例えば、新規又は汎用である。ここでは新規追加であるので、区分は新規が選択されている。仕組み入力欄394はプロセス/機能についての仕組みを入力する欄である。新規アイデア入力欄395はプロセス/機能についての新規アイデアを入力する欄である。登録ボタン396はプロセス/機能の登録を行うためのボタンである。登録ボタン396をマウス等で選択すると、新規登録画面39に入力された内容が、メインサーバ1に送信される。メインサーバ1は送信された内容に基づいて、新規のプロセス/機能をノードDB21及プロセス/機能属性DB24に記憶する。クリアボタン397は入力内容をクリアするためのボタンである。クリアボタン397をマウス等で選択すると、入力内容がクリアされ、新規登録画面39は入力前の状態に戻る。キャンセルボタン398は新規追加操作をキャンセルするためのボタンである。キャンセルボタン398をマウス等で選択すると、新規登録画面39は閉じられて、表示前の状態に戻る。
以上のように、本実施の形態においては、ビジネスモデルの設計をトップダウンで行えるので、ビジネスモデルのアイデアを持っているが、プロセス/機能の設計を行えないユーザであっても、ビジネスモデルを事業化することが可能となる。また、ビジネスモデル及びプロセス/機能の設計までは行えたが、それを実現するための個別アイデアを持っていないユーザであっても、ビジネスモデルを事業化することが可能となる。
また、本実施の形態においては、ビジネスモデルの設計をボトムアップで行えるので、個別アイデアを持っているが、それを活用するプロセス/機能やビジネスモデルの設計を行えないユーザであっても、ビジネスモデルを事業化することが可能となる。また、プロセス/機能の設計までは行えたが、それ活用するためのビジネスモデルのアイデアを持っていないユーザであっても、ビジネスモデルを事業化することが可能となる。
上述のビジネスモデルにおいて、第2層はプロセス/機能としたが、製品/サービスとすることも可能である。すなわち、ビジネスモデルを構成する要素をプロセスや機能として記述するのではなく、製品やサービスとして記述する。図40はビジネスモデルのデータ構造を示す説明図である。図40において、第1層のビジネスモデル階層N1、及び第3層の個別アイデア階層N3は、上述と同様であるので説明を省略する。
第2層は製品/サービス階層N2である。製品/サービス階層N2に配置されるのはビジネスモデルを実行するにあたり利用される製品やサービスなどである。これらの製品/サービスには新規なものだけではなく、公知のものも含まれる。図40においては、図5と同様に各階層は1つのみ記載している。そのため、ビジネスモデル階層N1と製品/サービス階層N2とは一対一の関係となっているが、それに限らない。ビジネスモデル階層N1と製品/サービス階層N2とは多対多の関係でもよい。同様に、製品/サービス階層N2と個別アイデア階層N3とは一対一の関係に限らず、多対多の関係でもよい。各階層の紙面下側には、各階層を登録する際に、入力すべき属性の例が示されている。ビジネスモデル階層N1の属性a1及び個別アイデア階層N3の属性a3は上述と同様であるので説明を省略する。製品/サービス階層N2の属性a2は、製品/サービス名称、登録日、製品/サービス区分、及び製品機能/サービス内容を含む。
第2層を製品/サービスした場合と、機能/プロセスとした場合の違いは、ノードに対応した属性が異なるだけであり、データ構造の大きな変更はなく、取り扱うことが可能である。
図41はノードDB21に記憶されている製品/サービスのレコード例を示す説明図である。製品/サービスの場合、メイン種別が「製品/サービス」となる。
図42は製品/サービス属性DB241のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。製品/サービス属性DB241はデータベースサーバ2に記憶される。製品/サービス属性DB241はノードID列、区分列及び製品機能/サービス内容列を含む。ノードID列はノードIDを記憶する。区分列はノードが製品のノードあるのか、サービスのノードであるのかを記憶する。ノードが製品のノードであれば、区分列は「製品」を記憶する。ノードがサービスのノードであれば、区分列は「サービス」を記憶する。製品機能/サービス内容列は、製品が有する機能、又は提供されるサービスの内容を記憶する。
図43は新規登録画面40の一例を示す説明図である。新規登録画面40は製品/サービスを登録するための画面である。新規登録画面40は名称入力欄401、階層選択プルダウン402、区分選択プルダウン403、製品機能/サービス内容入力欄404、登録ボタン405、クリアボタン406、及びキャンセルボタン407を含む。名称入力欄401は追加する製品/サービス(ノード)の名称を入力する欄である。階層選択プルダウン402は追加するノードの階層を指定するプルダウンメニューである。ここでは製品/サービスを追加するので、製品/サービスが選択されている。区分選択プルダウン403は追加する製品/サービスの区分を指定するプルダウンメニューである。区分は製品又はサービスである。製品機能/サービス内容入力欄404は、製品が有する機能、又は提供されるサービスの内容を、入力する欄である。登録ボタン405は製品/サービスの登録を行うためのボタンである。登録ボタン405をマウス等で選択すると、新規登録画面40に入力された内容が、メインサーバ1に送信される。メインサーバ1は送信された内容に基づいて、新規の製品/サービスをノードDB21及製品/サービス属性DB241に記憶する。クリアボタン406は入力内容をクリアするためのボタンである。クリアボタン406をマウス等で選択すると、入力内容がクリアされ、新規登録画面40は入力前の状態に戻る。キャンセルボタン407は新規追加操作をキャンセルするためのボタンである。キャンセルボタン407をマウス等で選択すると、新規登録画面40は閉じられて、表示前の状態に戻る。
第2層が製品/サービスとした場合におけるメインサーバ1が行う処理は、第2層がプロセス/機能である場合と同様であるから、説明を省略する。ここでは、第2層がプロセス/機能から、製品/サービスに変わった例を述べたが、それに限らない。第2層において、プロセス/機能と製品/サービスとを混在させてもよい。
図21に示す結果一覧画面等で評価DB29に記憶する評価を表示しても良いことを説明したが、表示する評価について、ユーザによってバイアスを掛けても良い。例えば、個別アイデアの評価について、自社のものついては評価DB29に記憶されている評価よりも高い評価を表示し、他社のものについては評価DB29に記憶されている評価よりも低い評価を表示する。それにより、ユーザは他社よりも自社の個別アイデアに注目するようになり、自社の個別アイデアの利用が促進される。また、個別アイデアに対応する特許の状況でバイアスを掛けてもよい。例えば、他社が特許を取っている個別アイデアは評価を低く表示し、自社が特許を取っている個別アイデアは評価を高く表示する。
各実施の形態で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
ビジネスモデルを受け付け、
受け付けたビジネスモデルを実行するにあたり必要とされるプロセスを受け付け、
前記ビジネスモデル又は前記プロセスを構成する固有技術を受け付け、
前記ビジネスモデルに関する情報、前記プロセスに関する情報、及び前記固有技術に関する情報を関連付けて登録し、
前記ビジネスモデル、前記プロセス又は前記固有技術についての評価を受け付け、
受け付けた評価を、前記ビジネスモデルに関する情報、前記プロセスに関する情報、又は前記固有技術に関する情報と関連付けて登録する
処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
(付記2)
固有技術を受け付け、
受け付けた固有技術を適用可能なビジネスモデル又はプロセスを受け付け、
前記ビジネスモデルに関する情報、前記プロセスに関する情報、前記固有技術に関する情報を関連付けて登録し、
前記ビジネスモデル又は前記固有技術についての評価を受け付け、
受け付けた評価を前記ビジネスモデルに関する情報又は前記固有技術に関する情報と関連付けて登録する
処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
(付記3)
前記プロセスに関する情報には、前記プロセスが新規であるか否かを示す識別情報を含む
付記1又は付記2に記載のコンピュータプログラム。
(付記4)
前記固有技術に関する情報には、特許情報を含む
付記1から付記3のいずれか一つに記載のコンピュータプログラム。
(付記5)
前記ビジネスモデルに関する情報、前記プロセスに関する情報及び前記固有技術に関する情報それぞれには、一般公開しているか否かのフラグを含む
付記1から付記4のいずれか一つに記載のコンピュータプログラム。
(付記6)
前記ビジネスモデル、前記プロセス、又は前記固有技術と関連付けてある評価それぞれは数値を含む評価値である
付記1から付記5のいずれか一つに記載のコンピュータプログラム。
(付記7)
前記固有技術の評価値が更新された場合、前記固有技術と関連付けてある前記プロセスの評価値を更新する
付記6に記載のコンピュータプログラム。
(付記8)
前記プロセスの前記評価値が更新された場合、前記プロセスと関連付けてある前記固有技術の前記評価値、及び前記プロセスと関連付けてある前記ビジネスモデルの前記評価値を更新する
付記6又は7に記載のコンピュータプログラム。
(付記9)
前記ビジネスモデルの前記評価値が更新された場合、前記ビジネスモデルと関連付けてある前記プロセスの前記評価値を更新する
付記6から付記8のいずれか一つに記載のコンピュータプログラム。