JP2018169944A - 振込に付随する情報を管理するためのシステム、方法、およびプログラム - Google Patents

振込に付随する情報を管理するためのシステム、方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】企業間の商取引(商流)とその結果の入出金(金流)とを紐付けることができるシステム、方法、およびプログラムを提供する。【解決手段】振込ごとに振込IDを付与し、かつ、前記振込に付与した振込IDと、前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報と、を紐付ける振込ID付与部と、前記振込IDに紐付けられた前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報へのアクセスを求める閲覧要求データを受信して、前記アクセスを許可する閲覧部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、振込に付随する情報を管理するための技術に関する。
従来、企業間の受発注により生じた代金は、金融機関の振込によって支払われることが多い。通常、発注側の企業と受注側の企業は、支払いに至るまでに複数の文書を交わしている。例えば、見積書、発注書、納品書、受領書・検収書、請求書などである。これらの文書は、受発注の一連の流れ(商流とも言う)を示しており、つまりは振込が行われることとなった経緯を示している。発注側の企業と受注側の企業は、これらの文書に基づいて、商品を注文したり、その注文に応じて商品を納入して代金を請求したりしている。
しかし、代金を振り込む段階になった途端に、発注側の企業も受注側の企業も両者で交わされた文書に基づいて業務を行なうことが困難になってしまう。特に、振り込まれた代金を受け取る側である受注側の企業は、金融機関の入出金明細から、振込依頼人、振込金額、振込日などのごく限られた情報しか知りえることができない。そのため、受注側の企業では、振込が一体どの受発注により生じた支払いであるのかを入出金明細から判別することができず、その結果、売掛金の消込は、消込を行なう者の勘や経験に頼っている部分が大きい。このように、従来は、受発注の一連の流れ(商流)と金銭の流れ(金流とも言う)とが結びついていなかった。
ところで、日本国内の金融機関をまたぐ振込を指図するための電文は、全国銀行協会(全銀協とも言う)によって規定されたフォーマットに従っている。同一の銀行内での振込の場合も同様である。この電文には、EDI(Electronic Data Interchange)情報と呼ばれる、固定長(半角20桁)の項目が規定されている。振込を依頼する者は、受取人に対して、EDI情報の項目を利用して必要な情報を伝えることができる。しかし、受取人へ伝えることができるのは、短いテキストデータに限られており、伝えられる情報量は乏しい。
そのため、現在、全国銀行協会や全国銀行資金決済ネットワークでは、振込による送金を指図するための電文のXML(Extensible Markup Language)化を検討している(非特許文献1参照)。電文のXML化が実現すると、EDI情報を含む電文内の全ての情報がXMLで送信され得るようになる。
"決済インフラの抜本的機能強化への取組みについて(一般社団法人全国銀行協会、一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク)"、[online]、[平成29年3月3日検索]、インターネット<URL:http://www.zengin-net.jp/announcement/pdf/announcement_20161215.pdf>
しかしながら、EDI情報がXML化されたとしても、振込を依頼する者が伝えたい全ての情報を電文に含めることは現実的ではない。例えば、その振込が行なわれることとなった経緯を示す、見積書、発注書、納品書、受領書・検収書、請求書などの全てのデータを電文に含めることは、データ容量を考えると実質不可能である。そのため、振込を指図するための電文がXML化されても、EDI情報は、可変長のテキストが中心であると想定される。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、企業間の商取引(商流)とその結果の入出金(金流)とを紐付けることができるシステム、方法、およびプログラムを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の一態様である、振込付随情報管理システムは、振込ごとに振込IDを付与し、かつ、前記振込に付与した振込IDと、前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報と、を紐付ける振込ID付与部と、前記振込IDに紐付けられた前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報へのアクセスを求める閲覧要求データを受信して、前記アクセスを許可する閲覧部と、を備える。
本発明によれば、商取引を交わした企業は、振込ごとに付与されたIDに基づいて、その振込が生じたもととなる商取引に関連する情報を閲覧することができる。
本発明の一実施形態にかかるサービスの流れを説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかるサービスの流れを説明するための別の図である。 本発明の一実施形態にかかるサービスの流れを説明するためのさらに別の図である。 本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システムを含む全体の概要図である。 本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システムの機能ブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システムのIDデータベースの例である。 本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システムにおける処理フローを示すシーケンス図である。 本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システムにおける別の処理フローを示すシーケンス図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書では、法人から法人への振込について説明するが、本発明は、個人から個人への振込、法人から個人への振込、個人から法人への振込に適用することもできる。また、本明細書では、インターネットバンキングでの振込について説明するが、本発明は、銀行の窓口での振込、ATMでの振込に適用することもできる。
図1を参照しながら、まず、本発明の一実施形態にかかるサービスの流れを説明する。なお、電子決済等代行業者(中間的業者とも言う)110は、金融機関120のAPI(Application Programming Interface)を利用して、振込などの電子決済を代行する企業である。
・ステップ1で、商取引の発注側の企業である発注者(つまり、振込を依頼する者)130および受注者側の企業である受注者(つまり、振り込まれた代金を受け取る者)140は、商取引に関連する情報(例えば、見積書、発注書、納品書、受領書・検収書、請求書などの書類のデータ)を、電子決済等代行業者110のサーバへアップロードする。
・ステップ2で、発注者130は、電子決済等代行業者110に、受注者140への振込を依頼する。その後、電子決済等代行業者110は、金融機関120に対して、振込の依頼を代行して行なう。
具体的には、電子決済等代行業者110は、振込ごとにIDを付与する。そして、電子決済等代行業者110は、振込を依頼する際に、そのIDをEDI情報として金融機関120へ通知する。電子決済等代行業者110のサーバ内では、振込ごとに付与されたIDと、その振込が生じたもととなる商取引に関連する情報(つまり、ステップ1でアップロードされた書類のデータ)と、が紐付けられて管理される。
・ステップ3で、金融機関120は、電子決済等代行業者110へ、振込が実行されて入金がなされたことを通知する。金融機関120の入出金明細には、その振込に付与されたIDがEDI情報として含まれている。その後、電子決済等代行業者110は、受注者140へ、入金がなされたことと、その振込に付与されたIDと、を通知する。
・ステップ4で、受注者140は、振込ごとに付与されたIDに基づいて、その振込が生じたもととなる商取引に関連する情報を閲覧することができる。
このように、受発注の一連の流れを示す書類のデータと、振込の情報とが関連付けられて管理されるので、商流と金流が紐付けられることとなる。
図2は、本発明の一実施形態にかかるサービスの流れを説明するための別の図である。図1では、振込元の口座(つまり、発注者130の口座)と振込先の口座(つまり、受注者140の口座)とが同一の金融機関120の口座であった。本発明では、図2のように、振込元の口座が金融機関A 121の口座であり、振込先の口座が、金融機関A 121とは異なる金融機関B 122の口座であってもよい。
図3は、本発明の一実施形態にかかるサービスの流れを説明するためのさらに別の図である。図1では、電子決済等代行業者110が、発注者130に代わって振込を依頼し、受注者140に代わって入金通知を受け取っていた。本発明は、図3のように、電子決済等代行業者110を介さずに、発注者130が、直接、金融機関120へ振込を依頼し、受注者140が、直接、金融機関120から入金通知を受け取るようにしてもよい。図3の場合、発注者130および受注者140は、商取引に関連する情報(書類のデータ)を金融機関120のサーバへアップロードする。金融機関120は、振込ごとにIDを付与する。そして、金融機関120のサーバ内で、振込ごとに付与されたIDと、その振込が生じたもととなる商取引に関連する情報と、が紐付けられて管理される。受注者140は、振込ごとに付与されたIDに基づいて、その振込が生じたもととなる商取引に関連する情報を閲覧することができる。
図4は、本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システム410を含む全体の概要図である。振込付随情報管理システム410は、振込ごとにIDを付与して、IDとその振込が生じたもととなる商取引に関連する情報(書類のデータ)とを紐付けて管理するためのシステムである。金融機関システム420は、振込を実行するためのシステムである。発注者端末430は、発注者が利用する端末である。受注者端末440は、受注者が利用する端末である。以下、各システムおよび端末について詳細に説明する。
まず、振込付随情報管理システム410について説明する。振込付随情報管理システム410は、上述のとおり、振込ごとにIDを付与して、IDとその振込が生じたもととなる商取引に関連する情報(書類のデータ)とを紐付けて管理するためのシステムである。振込付随情報管理システム410は、金融機関120以外の電子決済等代行業者110などが運営してもよいし(図1や図2の場合)、金融機関120が運営してもよい(図3の場合)。つまり、図3の場合には、振込付随情報管理システム410が金融機関システム420の一部となる。以下、図5を参照しながら、振込付随情報管理システム410を説明する。
図5は、本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システム410の機能ブロック図である。振込付随情報管理システム410は、書類管理部510、取引ID付与部520、振込要求受信部530、振込ID付与部540、振込依頼部550、閲覧部560、IDデータベース570、書類データ格納部580を備えることができる。振込付随情報管理システム410は、プロセッサおよびメモリを含むコンピュータである。また、振込付随情報管理システム410は、書類管理部510、取引ID付与部520、振込要求受信部530、振込ID付与部540、振込依頼部550、閲覧部560を動作させるためのプログラム、または、後述する処理フローを実行するためのプログラム、を格納した記憶媒体を含む。また、振込付随情報管理システム410は、金融機関システム420、発注者端末430、受注者端末440のそれぞれと、データの送受信をすることができる。
なお、振込付随情報管理システム410の各部およびデータベースを、複数のシステム(またはコンピュータ)に分散させてもよい。例えば、あるシステムが振込に付随する情報を管理し(つまり、書類管理部510、取引ID付与部520、振込ID付与部540、閲覧部560、IDデータベース570、書類データ格納部580を備える)、別のシステムが振込に関する処理を行う(つまり、振込要求受信部530および振込依頼部550を備える)ことができる。
書類管理部510は、振込が生じたもととなる商取引に関連する情報を管理することができる。具体的には、書類管理部510は、発注者端末430から、商取引に関連する情報(書類のデータ)を受信することができる。また、書類管理部510は、受注者端末440から、商取引に関連する情報(書類のデータ)を受信することができる。また、書類管理部510は、受信した商取引に関連する情報(書類のデータ)を、書類データ格納部580に格納することができる。また、書類管理部510は、発注者端末430または受注者端末440からの要求に応じて、書類データ格納部580内の書類のデータを削除することができる。
商取引に関連する情報は、例えば、見積書、発注書、納品書、受領書・検収書、請求書、契約書、提案書などの書類のデータであるが、これらに限定されない。また、書類のデータのファイル形式は、例えば、文書ファイル、表計算ファイル、プレゼンテーションファイル、画像ファイル、動画ファイル、音声ファイルなどであるが、これらに限定されない。
ここで、書類管理部510が商取引に関連する情報を受信する時期について説明する。書類管理部510は、発注者端末430または受注者端末440から、商取引についての振込が実行される前に、その商取引に関連する情報を受信することができるし、あるいは、商取引についての振込が実行された後に、その商取引に関連する情報を受信することができる。このように、本発明では、発注者および受注者は、振込が実行される前に限らず、振込が実行された後であっても、その振込に紐付けられた商取引に関連する情報(書類のデータ)を追加してアップロードしたり、すでにアップロードした書類のデータを更新したりすることができる。
取引ID付与部520は、支払いが発生する商取引ごとにIDを付与することができる。具体的には、取引ID付与部520は、同一の商取引に関連する全ての情報(全ての書類のデータ)に対して、同一の取引IDを付与することができる。取引ID付与部520は、書類管理部510がある商取引に関連する情報(書類のデータ)を最初に受信したときに、その商取引に対する取引IDを決定することができる。また、取引ID付与部520は、決定した取引IDを、書類管理部510が受信した書類のデータに対して付与することができる。また、取引ID付与部520は、付与した取引IDを、発注者端末430へ通知することができる。また、取引ID付与部520は、付与した取引IDを、受注者端末440へ通知することができる。そのため、発注者端末430と受注者端末440は、取引IDを指定することによって、その商取引に関連する情報(書類のデータ)を書類管理部510へさらに送信できるようになる。取引ID付与部520は、書類管理部510がさらに受信した書類のデータに対して、取引IDを付与することができる。このように、取引ID付与部520は、同一の商取引に関連する全ての情報(全ての書類のデータ)に対して、同一の取引IDを付与することができる。また、取引ID付与部520は、各書類のデータに、書類のデータを特定するための情報(以降、書類IDとも呼ぶ)を付与することができる。また、取引ID付与部520は、付与した取引IDと、書類IDとを紐付けて、IDデータベース570に格納することができる。
振込要求受信部530は、発注者端末430から振込の依頼を受けることができる。具体的には、振込要求受信部530は、発注者端末430から、受注者への振込を行なうように求める振込要求データを受信することができる。振込要求データは、振込依頼人(つまり、発注者)の口座を特定するための情報、発注者の名称などの振込依頼人を特定するための情報、受取人(つまり、受注者)の口座を特定するための情報、受注者の名称などの受取人を特定するための情報、振り込む金額などのデータを含み得る。また、振込要求データは、その振込が生じたもととなる商取引の取引IDを含み得る。振込要求データに含まれる取引IDは、1つの取引IDでもよいし、複数の取引IDでもよい。つまり、複数の商取引から発生した複数の支払いを一回の振込で行なう場合には、1つの振込要求データに複数の取引IDが含まれることとなる。
振込ID付与部540は、振込ごとに振込IDを付与することができる。具体的には、振込ID付与部540は、振込要求受信部530が依頼を受けた振込ごとにIDを付与することができる。また、振込ID付与部540は、付与した振込IDと、その振込の振込要求データに含まれている取引IDとを紐付けて、IDデータベース570に格納することができる。また、振込ID付与部540は、付与した振込IDを発注者端末430へ送信することができる。そのため、後述するように、発注者も振込IDに基づいて、その振込が生じたもととなる商取引に関連する情報を閲覧することができるようになる。
振込依頼部550は、金融機関システム420に対して、振込の依頼を行なうことができる。具体的には、振込依頼部550は、金融機関システム420へ、振込を実行するように求める振込依頼データを送信することができる。振込依頼データは、振込要求受信部530が受信した、振込依頼人(つまり、発注者)の口座を特定するための情報、発注者の名称などの振込依頼人を特定するための情報、受取人(つまり、受注者)の口座を特定するための情報、受注者の名称などの受取人を特定するための情報、振り込む金額などのデータを含み得る。また、振込依頼データは、振込ID付与部540が付与したその振込の振込IDを含み得る。振込依頼部550は、EDI情報の項目を利用して、振込ID付与部540が付与したその振込の振込IDを送信することができる。
振込依頼部550は、金融機関システム420から、振込が実行されて入金がなされたことの通知を受け取ることができる。具体的には、振込依頼部550は、金融機関システム420から、入金がなされたことを示す入金通知データを受信することができる。入金通知データは、発注者の名称などの振込依頼人を特定するための情報、受取人(つまり、受注者)の口座を特定するための情報、受注者の名称などの受取人を特定するための情報、振り込まれた金額などのデータを含み得る。また、入金通知データは、振込依頼データに含まれていた振込IDを含み得る。振込依頼部550は、EDI情報の項目を利用して、振込IDを受信することができる。振込依頼部550は、受注者端末440へ、金融機関システム420から受信した入金通知データを送信することができる。
なお、本発明では、振込依頼部550および受注者端末440が入金通知データを受信すること無く、受注者が、振込日を見計らって入出金明細を確認して振込IDを知るようにしてもよい。
このように、本発明では、振込による送金を指図するための電文のEDI情報に振込IDを含めることによって、振込IDが受取人(受注者)へ通知される。本発明では、従来のEDI情報(半角20桁の固定長)の項目を利用して振込IDを送信または受信することもできるし、あるいは、XML化されたEDI情報の項目を利用して振込IDを送信または受信することもできる。
IDデータベース570は、振込IDと取引IDと書類のデータとを紐付けて管理するためのデータベースである。また、IDデータベース570は、各書類のデータへのアクセス権を管理するためのデータベースである。以下、図6を参照しながら、IDデータベース570を説明する。
図6は、本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システム410のIDデータベース570の例である。IDデータベース570は、振込IDと、取引IDと、書類のデータを特定するための情報(書類ID)とが紐付けられている。
まず、振込IDについて説明する。振込IDは、振込ID付与部540が各振込に付与した振込IDである。この振込IDが、EDI情報の項目を利用して受取人(受注者)へ通知されることとなる。
次に、取引IDについて説明する。取引IDは、振込IDで特定される振込が生じたもととなる商取引の取引IDである。具体的には、取引IDは、振込IDで特定される振込の振込要求データに含まれていた取引IDである。図6で示されるように、1つの振込ID(例えば、12345678901324567890)に対して1つの取引ID(例えば、111111111)が格納されてもよいし、1つの振込ID(例えば、23456789012345678901)に対して複数の取引ID(例えば、22222222と3333333333)が格納されてもよい。
次に、書類IDについて説明する。書類IDは、取引IDで特定される商取引に関連する情報(書類のデータ)の書類IDである。図6で示されるように、1つの取引ID(例えば、1111111111)に対して、1つまたは複数の書類ID(例えば、1と2)が格納され得る。
さらに、IDデータベース570には、各書類のデータにアクセスできる権限(以降、アクセス権とも言う)を有する者の情報が格納されている。アクセス権は、振込IDごとに設定することもできるし(つまり、その振込IDに紐付く全ての書類IDの書類のデータにアクセスできる)、取引IDごとに設定することもできるし(つまり、その取引IDに紐付く全ての書類IDの書類のデータにアクセスできる)、書類IDごとに設定することもできる。また、アクセス権は、企業ごとに設定することもできるし、その企業の従業員ごとに設定することもできる。以下、図6を参照しながら、具体例を説明する。
図6の例1および例2のように、1つまたは複数の取引IDを含む1つの振込ID(例えば、12345678901234567890または23456789012345678901)に対して、企業ごと(例えば、発注者であるA社と受注者であるB社)のアクセス権を設定することができる。また、図6の例3のように、1つまたは複数の取引IDを含む1つの振込ID(例えば、34567890123456789012)に対して、発注者および受注者に限らず、発注者および受注者以外の企業(例えば、C社)のアクセス権を設定することもできる。また、図6の例4のように、1つの振込ID(例えば、45678901234567980123)に含まれる取引ID(例えば、6666666666と7777777777)ごとに、異なるアクセス権(例えば、発注者および受注者、と、発注者および受注者以外の企業)を設定することができる。また、図6の例5のように、書類IDごとに、異なるアクセス権を設定することができる。また、図6の例6のように、企業ごとではなく、企業の従業員ごとのアクセス権を設定することができる。従業員ごとのアクセス権は、振込IDごと、または、取引IDごと、または、書類IDごとに設定することができる。
各アクセス権に対して、各書類のデータに実行することができる操作(例えば、閲覧、ダウンロード、削除、更新など)を事前に定めておくことができる。そのため、例えば、一部の企業または従業員には一部の操作のみ許可したり、別の企業または従業員には全ての操作を許可したりすることができる。
ここで、アクセス権の設定の仕方について説明する。例えば、書類のデータをアップロードした者は、その書類のデータへのアクセス権(例えば、企業ごとのアクセス権)を定めることができる。そして、ある振込ID(または、取引IDや書類ID)に紐付けられた書類のデータへのアクセス権を有する企業は、その振込ID(または、取引IDや書類ID)に紐付けられた各書類のデータへの、従業員のアクセス権を定めることができる。このように、本発明では、書類の機密性に応じて、アクセス権を有する者を適切に定めることができる。
図5に戻る。閲覧部560は、振込が生じたもととなる商取引に関連する情報(書類データ格納部580に格納されている書類のデータ)を閲覧させることができる。具体的には、閲覧部560は、受注者端末440から、振込が生じたもととなる商取引に関連する情報(書類データ)へのアクセスを求める閲覧要求データを受信することができる。閲覧要求データは、振込IDを含み得る。閲覧部560は、閲覧要求データに含まれる振込IDに紐付く書類データへのアクセス(例えば、閲覧、ダウンロード、削除、更新など)を許可することができる。閲覧部560は、IDデータベース570に格納されているアクセス権の情報に基づいて、書類データへのアクセスの可否を判断することができる。
なお、本発明では、発注者端末430または発注者や受注者以外の企業の端末(図示せず)が、閲覧部560へ閲覧要求データを送信して、書類のデータにアクセスすることもできる。
書類データ格納部580には、書類管理部510が発注者端末430または受注者端末440から受信した商取引に関連する情報(書類のデータ)が格納されている。
図4に戻る。発注者端末430は、例えば、発注者のパーソナルコンピュータなどの端末であるが、これらに限定されず、本明細書に記載された処理を実行できる機器であればよい。発注者端末430は、振込付随情報管理システム410へ、書類のデータをアップロードすることができる。また、発注者端末430は、振込付随情報管理システム410へ、振込要求データを送信することができる。また、発注者端末430は、振込付随情報管理システム410内の書類のデータにアクセスすることができる。
受注者端末440は、例えば、受注者のパーソナルコンピュータなどの端末であるが、これらに限定されず、本明細書に記載された処理を実行できる機器であればよい。受注者端末440は、振込付随情報管理システム410へ、書類のデータをアップロードすることができる。また、受注者端末440は、振込付随情報管理システム410から、入金通知データを受信することができる。また、受注者端末440は、振込付随情報管理システム410内の書類のデータにアクセスすることができる。
金融機関システム420は、金融機関の振込を実行するためのシステムである。金融機関システム420は、振込付随情報管理システム410から、振込依頼データを受信することができる。また、金融機関システム420は、振込を実行することができる。また、金融機関システム420は、振込付随情報管理システム410へ、入金通知データを送信することができる。
図7は、本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システム410における処理フローを示すシーケンス図である。なお、図7の例では、振込付随情報管理システム410は、受注者端末440からの要求に応じて、請求書を作成して発注者端末430へ送付することができる。
ステップ701において、受注者端末440は、振込付随情報管理システム410へ、請求書の作成を依頼するためのデータを送信する。あるいは、受注者端末440が、振込付随情報管理システム410に接続された請求書を作成することができるシステム(図示せず)へ、請求書の作成を依頼するためのデータを送信するようにしてもよい。なお、受注者端末440は、振込付随情報管理システム410へ、受注者端末440が作成した請求書のデータを送信してもよい。
ステップ702において、振込付随情報管理システム410は、ステップ701で依頼を受けた請求書を作成する。振込付随情報管理システム410または振込付随情報管理システム410に接続された請求書を作成することができるシステム(図示せず)は、1つまたは複数の請求書を作成することができる。次に、振込付随情報管理システム410は、作成した請求書ごとに(つまりは、商取引ごとに)、取引IDを付与する。なお、振込付随情報管理システム410は、ステップ701で受信した、受注者端末440が作成した請求書ごとに、取引IDを付与してもよい。
ステップ703において、振込付随情報管理システム410は、発注者端末430へ、ステップ702で作成した(あるいは、ステップ701で受信した、受注者端末440が作成した)請求書のデータを送信する。この請求書のデータは、ステップ702で付与された取引IDを含んでいる。
ステップ704において、発注者端末430は、振込付随情報管理システム410へ、ステップ703で受け取った請求書の振込による支払いを要求するための振込要求データを送信する。この振込要求データは、支払いを行ないたい請求書に付与された取引IDを含んでいる。
ステップ705において、振込付随情報管理システム410は、ステップ704で要求を受けた振込ごとに振込IDを付与する。つまり、請求書ごとに付与された取引IDと、振込ごとに付与された振込IDとが紐付けられることとなる。なお、1つの振込によって1つの請求書の支払いを行なう場合、取引IDを流用して振込IDとしてもよい(つまり、取引IDと振込IDとを同一のIDとする)。
ステップ706において、振込付随情報管理システム410は、金融機関システム420へ、ステップ705で要求を受けた振込を依頼するための振込依頼データを送信する。この振込依頼データは、ステップ705で付与された振込IDを含んでいる。振込IDは、EDI情報として送信される。
ステップ707において、金融機関システム420は、振込付随情報管理システム410へ、振込が実行されて入金がなされたことを示す入金通知データを送信する。その後、振込付随情報管理システム410は、受注者端末440へ、入金通知データを送信する。この入金通知データは、ステップ706の振込依頼データに含まれていた振込IDを含んでいる。振込IDは、EDI情報として送信される。
ステップ708において、受注者端末440は、ステップ707で通知された振込IDに基づいて、振込付随情報管理システム410内の請求書のデータにアクセスすることができる。このように、受注者は、ステップ707で入金が通知された振込のもととなる請求書を閲覧することができる。
図8は、本発明の一実施形態にかかる振込付随情報管理システムにおける別の処理フローを示すシーケンス図である。なお、図8の例では、振込付随情報管理システム410は、受注者端末440からの要求に応じて見積書や請求書を作成して発注者端末430へ送付するなどの、受発注業務を管理することができる。
ステップ801において、受注者端末440は、振込付随情報管理システム410へ、見積書の作成を依頼するためのデータを送信する。あるいは、受注者端末440が、振込付随情報管理システム410に接続された見積書を作成することができるシステム(図示せず)へ、見積書の作成を依頼するためのデータを送信するようにしてもよい。なお、受注者端末440は、振込付随情報管理システム410へ、受注者端末440が作成した見積書のデータを送信してもよい。
ステップ802において、振込付随情報管理システム410は、ステップ801で依頼を受けた見積書を作成する。振込付随情報管理システム410または振込付随情報管理システム410に接続された見積書を作成することができるシステム(図示せず)は、1つまたは複数の見積書を作成することができる。次に、振込付随情報管理システム410は、作成した見積書ごとに(つまりは、商取引ごとに)、取引IDを付与する。なお、振込付随情報管理システム410は、ステップ801で受信した、受注者端末440が作成した見積書ごとに、取引IDを付与してもよい。
ステップ803において、振込付随情報管理システム410は、発注者端末430へ、ステップ802で作成した(あるいは、ステップ801で受信した、受注者端末440が作成した)見積書のデータを送信する。この見積書のデータは、ステップ802で付与された取引IDを含んでいる。
ステップ804において、発注者端末430は、振込付随情報管理システム410へ、発注の内容を示すデータ(発注書など)を送信する。次に、ステップ805において、受注者端末440は、振込付随情報管理システム410へ、納品の内容を示すデータ(納品書など)を送信する。次に、ステップ806において、発注者端末430は、振込付随情報管理システム410へ、受領の内容を示すデータ(受領書・検収書など)を送信する。振込付随情報管理システム410は、これらの発注書、納品書、受領書・検収書などのデータに、ステップ802で見積書に付与した取引IDと同一の取引IDを付与する。
以降、ステップ807からステップ814は、図7のステップ701から708と同様であるので、説明を省略する。なお、ステップ808で、請求書には、ステップ802で見積書に付与された取引IDが付与される。
このように、本発明では、従来は別々に管理されていた、企業間の商取引(商流)とその結果の入出金(金流)とを紐付けて管理することができる。
ここまで、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまで例であり、本発明は上述した実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
また、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
110 電子決済等代行業者
120 金融機関
130 発注者(振込依頼人)
140 受注者(受取人)
121 金融機関A
122 金融機関B
410 振込付随情報管理システム
420 金融機関システム
430 発注者端末
440 受注者端末
510 書類管理部
520 取引ID付与部
530 振込要求受信部
540 振込ID付与部
550 振込依頼部
560 閲覧部
570 IDデータベース
580 書類データ格納部

Claims (6)

  1. 振込ごとに振込IDを付与し、かつ、前記振込に付与した振込IDと、前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報と、を紐付ける振込ID付与部と、
    前記振込IDに紐付けられた前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報へのアクセスを求める閲覧要求データを受信して、前記アクセスを許可する閲覧部と
    を備えたことを特徴とする振込付随情報管理システム。
  2. 前記振込付随情報管理システムは、第1の端末から、振込を行なうように求める振込要求データを受信し、前記振込要求データは、1または複数の取引IDを含み、前記取引IDは、前記振込が生じたもととなる取引ごとに付与される、ことを特徴とする請求項1に記載の振込付随情報管理システム。
  3. 前記振込付随情報管理システムは、第2の端末へ、前記振込が実行されて入金がなされたことを示す入金通知データを送信し、前記入金通知データは、前記振込IDを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の振込付随情報管理システム。
  4. 前記振込付随情報管理システムは、前記第1の端末および前記第2の端末から、前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報を受信する、ことを特徴とする請求項3に記載の振込付随情報管理システム。
  5. 振込付随情報管理システムが実行する方法であって、
    振込ごとに振込IDを付与して、かつ、前記振込に付与した振込IDと、前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報と、を紐付けるステップと、
    前記振込IDに紐付けられた前記振込が生じたもととなる取引に関連する情報へのアクセスを求める閲覧要求データを受信して、前記アクセスを許可するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  6. 振込付随情報管理システムに請求項5に記載の方法を実行させるためのプログラム。
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