JP2018169513A - 保護フィルム、積層体、偏光板、および画像表示装置 - Google Patents

保護フィルム、積層体、偏光板、および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】薄く、かつ低ヘイズ値を有する保護フィルム、それを備える積層体、偏光板および画像表示装置を提供する。【解決手段】本発明の一の態様によれば、光透過性機能層11からなる基材レスの保護フィルム10であって、光透過性機能層11の表面11Aが保護フィルム10の表面10Aをなし、光透過性機能層11の表面11Aにおけるカットオフ値を0.25mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq0.25およびカットオフ値を2.5mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq2.5がいずれも0.010μm以上0.035μm以下である、保護フィルム10が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、保護フィルム、積層体、偏光板、および画像表示装置に関する。
近年、液晶や有機発光ダイオードを利用した薄型ディスプレイの開発が進んでいる。特に、スマートフォンやタブレットと呼ばれるモバイル機器の開発が進んでいる。このようなモバイル機器等の画像表示装置においては、通常、表示素子よりも、観察者側に偏光板が設けられている。
偏光板は、偏光子と、偏光子の両面に設けられた保護フィルムとから構成されており、保護フィルムとしては、通常、トリアセチルセルロース基材(TAC基材)が用いられている。偏光子とTAC基材とは、紫外線硬化性接着剤や水系接着剤を介して接着されていることが多い(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−66047号公報
近年の薄型ディスプレイの開発に伴い、偏光板の薄型化が求められている。しかしながら、偏光板に用いられている保護フィルムとしてのTAC基材の厚みは厚く、また通常、TAC基材には所望の機能を発揮する添加剤(例えば、紫外線吸収剤)が含まれているので、単純に、TAC基材を薄くすると、その分、所望の機能(例えば、紫外線吸収機能)が得られ難くなる。
このため、偏光板の保護フィルムとして、TAC基材のような基材を備えないことにより薄型化を図ることが可能であり、かつ添加剤を添加することによって所望の機能を発揮することが可能な光透過性機能層からなる基材レスの保護フィルムを用いることが検討されている。基材レスの保護フィルムは、離型フィルムの一方の面に光透過性機能層を形成し、光透過性機能層から離型フィルムを剥離することによって、形成することが可能である。
現在、基材レスの保護フィルムにおいては、薄型化の他、透明性の観点から、低ヘイズ値を有することが求められているが、未だこのような保護フィルムが得られていないのが現状である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。すなわち、薄く、かつ低ヘイズ値を有する保護フィルム、それを備える積層体、偏光板および画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一の態様によれば、光透過性機能層からなる基材レスの保護フィルムであって、前記光透過性機能層の表面が前記保護フィルムの表面をなし、前記光透過性機能層の前記表面におけるカットオフ値を0.25mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq0.25およびカットオフ値を2.5mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq2.5がいずれも0.035μm以下である、保護フィルムが提供される。
上記保護フィルムにおいて、前記光透過性機能層の前記表面におけるカットオフ値を0.25mmとして測定した最大高さRy0.25およびカットオフ値を2.5mmとして測定した最大高さRy2.5がいずれも0.05μm以上0.25μm以下であり、かつ前記最大高さRy2.5と前記最大高さRy0.25の差(Ry2.5−Ry0.25)が、0.100μm以下であってもよい。
上記保護フィルムにおいて、前記二乗平均平方根粗さRq2.5と前記二乗平均平方根粗さRq0.25の差(Rq2.5−Rq0.25)が、0.010μm以下であってもよい。
上記保護フィルムにおいて、前記光透過性機能層の前記表面におけるカットオフ値を2.5mmとして測定した十点平均粗さRz2.5とカットオフ値を0.25mmとして測定した十点平均粗さRz0.25との差(Rz2.5−Rz0.25)が、0.050μm以下であってもよい。
上記保護フィルムにおいて、前記保護フィルムの透湿度が、100g/(m・24h)以下であってもよい。
上記保護フィルムにおいて、前記保護フィルムの膜厚が5μm以上40μm以下であり、かつ前記保護フィルムの引張り破断強度が、8N/10mm以上であってもよい。
上記保護フィルムにおいて、前記光透過性機能層が、2以上の光透過性機能層が積層された多層構造であってもよい。
本発明の他の態様によれば、上記保護フィルムと、前記保護フィルムの前記光透過性機能層の前記表面に直接設けられた剥離可能な離型フィルムとを備える、積層体が提供される。
上記積層体において、前記離型フィルム側から前記積層体に波長200nm以上500nm以下の光を積算光量が1000mJ/cmとなるように照射し、前記光透過性機能層から前記離型フィルムを、25℃および相対湿度60%の環境下で、剥離速度300mm/分で180°の方向に剥離したとき、前記離型フィルムの剥離強度が、20mN/25mm以上200mN/25mm以下であってもよい。
本発明の他の態様によれば、上記保護フィルムまたは上記積層体と、前記保護フィルムまたは上記積層体の前記光透過性機能層における前記表面側とは反対側に設けられた偏光子とを備える、偏光板が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記保護フィルムまたは上記偏光板を備える、画像表示装置が提供される。
本発明の一の態様の保護フィルムによれば、薄く、かつ低ヘイズ値を有する保護フィルムを提供することができる。また、本発明の他の態様によれば、このような保護フィルムを備える積層体、偏光板、および画像表示装置を提供することができる。
実施形態に係る保護フィルムの概略構成図である。 Rq´を説明する図である。 実施形態に係る積層体の概略構成図である。 実施形態に係る積層体における剥離フィルムの剥離強度を測定する際の様子を示した図である。 実施形態に係る保護フィルムの製造工程を模式的に示した図である。 実施形態に係る保護フィルムの製造工程を模式的に示した図である。 実施形態に係る偏光板の概略構成図である。 実施形態に係る画像表示装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態に係る積層体、偏光板、および画像表示装置について、図面を参照しながら説明する。本明細書において、「フィルム」、「シート」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「フィルム」は、シートとも呼ばれるような部材も含む意味で用いられる。また、本明細書における「光透過性」とは、光を透過させる性質を意味し、例えば、全光線透過率が50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上であることを含む。光透過性とは、必ずしも透明である必要はなく、半透明であってもよい。図1は本実施形態に係る積層体の概略構成図であり、図2はRq´を説明する図であり、図3は本実施形態に係る積層体の概略構成図である。図4は本実施形態に係る積層体における剥離フィルムの剥離強度を測定する際の様子を示した図である。図5および図6は実施形態に係る保護フィルムの製造工程を模式的に示した図である。
<<<保護フィルム>>>
図1に示される保護フィルム10は、光透過性機能層11を備える基材レスの保護フィルムである。保護フィルム10の表面10Aは、光透過性機能層11の表面11Aから構成されている。本明細書における「保護フィルム」とは、被保護材(例えば、偏光子)を保護する機能を有し、被保護材の使用時にも剥離されないものである。すなわち、保護フィルムは、被保護材の製造時に使用されるが、被保護材の使用時には剥離される工程フィルムとは異なるものである。本実施形態においては、保護フィルム10は、偏光子を保護する機能を有している。また、本明細書における「基材」とは、光透過性機能層を形成するための支持体となる熱可塑性樹脂またはガラスからなるフィルムまたはシートを意味する。基材としては、例えば、トリアセチルセルロース等のセルロースアシレート基材、シクロオレフィンポリマー基材、ポリカーボネート基材、アクリル基材、ポリエチレンテレフタレート基材等のポリエステル基材、またはガラス基材が挙げられる。なお、後述する離型フィルムは、最終的には保護フィルム10から剥離されるものであるので、保護フィルム10の一部を構成するものではない。さらに、本明細書における「光透過性機能層」とは、光透過性を有し、かつ保護フィルムにおいて、何らかの機能を発揮することを意図された層である。具体的には、光透過性機能層は、例えば、ハードコート層、コア層等が挙げられる。
保護フィルム10においては、光透過性機能層11の表面11Aにおけるカットオフ値を0.25mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq0.25およびカットオフ値を2.5mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq2.5がいずれも0.035μm以下となっている。表面11AのRq0.25およびRq2.5のいずれもが、0.035μm以下であれば、表面11Aが極めて平坦となるので、低ヘイズ値を有する保護フィルム10を提供できる。
二乗平方根粗さRqとは、評価長さの粗さ曲線の山と谷の各標高の値を二乗して平均し、評価長さで割り平方根し、均等な標高として求めた値である。ここで、Rqは粗さ曲線を二乗しているので、算術平均粗さRaよりも凹凸よる差が敏感に現れる。一方で、Rqは各標高の値を二乗しているため、カットオフ値(評価長さ)や針の送り速さによる影響が大きい。このため、カットオフ値を0.25mmと2.5mmとしてRqをそれぞれ測定している。Rqを0.25mmのカットオフ値で測定した場合には、ミクロの範囲で測定することになるので、光透過性機能層11の表面11Aに存在する凹凸の高周波成分の影響が現れる。一方、Rqを2.5mmのカットオフ値で測定した場合には、ある程度マクロの範囲で測定することになるので、光透過性機能層11の表面11Aに存在する凹凸の大きなうねりのような低周波成分の影響が現れる。
二乗平均平方根粗さRqは、複数の評価長さにおいて以下の式によって求められるRq´(図2参照)をそれぞれ求め、それらの算術平均値によって求められる。
Figure 2018169513
上記式中、f(x)は粗さ曲線を表し、Lは評価長さを表す。
Rq0.25およびRq2.5は、いずれも、表面粗さ測定器を用いて、下記の測定条件により測定することができる。表面粗さ測定器としては、サーフコーダSE−3400、SE−3500、SE−500(いずれも小坂研究所製)を用いることができる。なお、Rqは、JIS B0601:2001で規定されているパラメータであるが、JIS B0601:1994では規定されていない。サーフコーダSE−3400やSE−3500は、JIS B0601:1994に準拠している一方でJIS B0601:2001に準拠していないが、サーフコーダSE−3400やSE−3500においてJIS1994(ISO4287 1984準拠)モードに設定すれば、サーフコーダSE−3400やSE−3500でRqを測定することができる。また、サーフコーダ500は、JIS B0601:2001に準拠しているので、サーフコーダ500においてもRqを測定することができる。
サーフコーダSE−3400でRq0.25を測定する場合、Rq0.25の測定は、原則、下記測定条件1で行うものとするが、下記測定条件1の縦倍率が10万倍では、表面の凹凸が大きくなりすぎて、測定不可能となる場合には、下記測定条件3で行うものとする。また、同様に、サーフコーダSE−3400でRq2.5を測定する場合、Rq2.5の測定は、原則、下記測定条件2で行うものとするが、下記測定条件2の縦倍率が10万倍では、表面の凹凸が大きくなりすぎて、測定不可能となる場合には、下記測定条件4で行うものとする。また、JIS B0601:2001に準拠した表面粗さ測定器によっても、Rq0.25およびRq2.5を測定してもよい。
1)表面粗さ検出部の触針(製品名「サーフコーダSE−3400」、小坂研究所製、2μm標準)
・先端曲率半径2μm、頂角90度、材質ダイヤモンド
2−1)測定条件1
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.25mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):1.25mm
・触針の送り速さ:0.1mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:100000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
2−2)測定条件2
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:100000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
2−3)測定条件3
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.25mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):1.25mm
・触針の送り速さ:0.1mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:10000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
2−4)測定条件4
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:10000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
上記Rq0.25および上記Rq2.5の下限は、保護フィルム10をロール状に巻回したときの保護フィルム10同士の貼り付きを抑制する観点から、いずれも0.010μm以上であることが好ましく、0.015μm以上であることがより好ましく、上限はヘイズ値の上昇を抑制する観点から、いずれも0.030μm以下であることが好ましい。
保護フィルム10においては、上記Rq2.5と上記Rq0.25の差(Rq2.5−Rq0.25)が、0.010μm以下であることが好ましい。この差が、0.010μm以下であれば、表面11Aの凹凸により保護フィルム10のヘイズ値が高くなり過ぎず、保護フィルム10の透明性の低下を抑制できる。この差は、0.008μm以下であることがより好ましい。
保護フィルム10においては、光透過性機能層11の表面11Aにおけるカットオフ値を0.25mmとして測定した最大高さRy0.25およびカットオフ値を2.5mmとして測定した最大高さRy2.5がいずれも0.05μm以上0.25μm以下であり、かつ最大高さRy2.5と最大高さRy0.25の差(Ry2.5−Ry0.25)が、0.100μm以下となっていることが好ましい。表面11AのRy0.25およびRy2.5のいずれもが、0.05μm以上であれば、極端に平滑過ぎないので、保護フィルム10をロール状に巻回したときの保護フィルム10同士の貼り付きを抑制できる。また、表面11AのRy0.25およびRy2.5のいずれもが0.25μm以下であり、かつ上記Ry2.5と上記Ry0.25の差(Ry2.5−Ry0.25)が、0.100μm以下であれば、表面11Aの凹凸により保護フィルムのヘイズ値が高くなり過ぎず、保護フィルム10の透明性低下を抑制できる。
最大高さRyとは、カットオフ値と等しいサンプリング長さのN倍の評価長さの粗さ曲線をN等分し、区間毎に最大高さRy´を求めたときのN個のRy´の算術平均値である。上記Rqにおいては、Rq´自体が平均値であるので、光透過性機能層の表面に極端に大きい凸部がある場合には、均されてしまう。これに対し、上記Ryは、Ry´の算術平均値であるものの、Ry´自体は平均値ではないために、光透過性機能層の表面に極端に大きい凸部がある場合には、その影響が現れる。このため、Rqの他に、Ryを測定している。また、Ryは区間毎の最大高さRy´の算術平均値であるため、カットオフ値(評価長さ)や針の送り速さによる影響が大きい。このため、カットオフ値を0.25mmと2.5mmとしてRyをそれぞれ測定している。さらに、表面11Aの滑らかさを規定するために、上記Ry2.5と上記Ry0.25の差(Ry2.5−Ry0.25)を算出している。
上記Ry0.25およびRy2.5は、いずれも、JIS B0601:1994に準拠して、表面粗さ測定器を用いて、上記Rq0.25およびRq2.5の上記測定条件と同様の測定条件により測定することができる。
上記Ry0.25および上記Ry2.5の下限は、保護フィルム10をロール状に巻回したときの保護フィルム10同士の貼り付きを抑制する観点から、いずれも0.08μm以上であることがより好ましく、上限はヘイズ値の上昇を抑制する観点から、いずれも0.20μm以下であることがより好ましい。また、上記Ry2.5と上記Ry0.25の差(Ry2.5−Ry0.25)は、表面11Aの凹凸により保護フィルムのヘイズ値が高くなり過ぎず、保護フィルム10の透明性低下を抑制する観点から、0.10μm以下であることがさらに好ましい。
保護フィルム10においては、光透過性機能層11の表面11Aにおけるカットオフ値を2.5mmとして測定した十点平均粗さRz2.5とカットオフ値を0.25mmとして測定した十点平均粗さRz0.25の差(Rz2.5−Rz0.25)が、0.050μm以下となっていることが好ましい。この差が、0.050μm以下であれば、表面11Aの凹凸により保護フィルム10のヘイズ値が高くなり過ぎず、保護フィルム10の透明性の低下を抑制できる。この差は、0.030μm以下であることがより好ましい。
十点平均粗さRzとは、カットオフ値と等しいサンプリング長さのN倍の評価長さの粗さ曲線をN等分し、区間毎に第1位から第5位までの高さの山頂の平均標高と第1位から第5位までの深さの谷底の平均標高の間隔Rz´を求めたときのN個のRz´の算術平均値である。Rzは第1位から第5位までの高さと深さの平均なため、カットオフ値(評価長さ)や針の送り速さによる影響が大きい。このため、カットオフ値を0.25mmと2.5mmにしてRzをそれぞれ測定している。また、表面11Aの滑らかさを規定するために、上記Rz2.5と上記Rz0.25の差(Rz2.5−Rz0.25)を算出している。
上記Rz0.25およびRz2.5は、いずれも、JIS B0601:1994に準拠して、表面粗さ測定器を用いて、上記Rq0.25およびRq2.5の上記測定条件と同様の測定条件により測定することができる。
保護フィルム10においては、光透過性機能層11の表面11Aにおける算術平均粗さRaが0.010μm以上0.020μm以下であることが好ましい。上記Raが0.010μm以上であれば、平滑過ぎないので、保護フィルム10をロール状に巻回したときに保護フィルム10同士が貼り付いてしまうことを抑制でき、また上記Raが0.020μm以下であれば、表面11Aの凹凸により保護フィルム10のヘイズ値が高くなり過ぎず、保護フィルム10の透明性の低下を抑制できる。上記Raの下限は、0.012μm以上であることがより好ましく、上記Raの上限は、0.018μm以下であることがより好ましい。
算術平均粗さRaとは、評価長さの粗さ曲線の山と谷の各標高の絶対値を積分して評価長さで割り、均等な標高として求めた値である。Raは各標高の絶対値を取っているため、カットオフ値(評価長さ)や針の送り速さによる影響が小さい。このため、Raは、カットオフ値を0.25mmおよび2.5mmとしてRaをそれぞれ測定してよいが、0.25mmおよび2.5mmのいずれかのカットオフを用いてRaを測定してもよい。
上記Raは、JIS B0601:1994に準拠して、表面粗さ測定器を用いて、上記Rq0.25およびRq2.5の上記測定条件と同様の測定条件により測定することができる。
保護フィルム10の厚みは、保護フィルム10の薄型化の観点から、40μm未満となっていることが好ましい。保護フィルム10の厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、保護フィルム10の断面を撮影し、その断面の画像において保護フィルム10の厚みを20箇所測定し、その20箇所の厚みの算術平均値とする。保護フィルム10の厚みは、保護フィルム10の薄型化の観点から、21μm未満となっていることがより好ましく、15μm未満となっていることがさらに好ましく、10μm未満となっていることが最も好ましい。
保護フィルム10は、ヘイズ値(全ヘイズ値)が0.5%未満であることが好ましい。保護フィルム10のヘイズ値を0.5%未満とすることによって、低ヘイズ値を実現でき、また保護フィルム10をモバイル端末に用いた場合、画面の白化の抑制できる。ヘイズ値は、JIS K7136:2000に準拠して、ヘイズメーター(製品名「HM−150」、村上色彩技術研究所製)を用いて、測定することができる。保護フィルム10のヘイズ値は、後述する離型フィルムを剥離して、保護フィルム10単体の状態で測定したときの値であり、また3回測定して得られた値の算術平均値とする。なお、保護フィルム10のヘイズ値の測定は、コア層12側から保護フィルム10に光を入射させることによって行うものとする。保護フィルム10のヘイズ値の上限は、0.3%以下であることがより好ましく、0.2%以下であることがさらに好ましい。
保護フィルム10は、全光線透過率が90%以上であることが好ましい。保護フィルム10の全光線透過率を90%以上とすることによって、優れた光透過性を有する保護フィルム10を提供できる。全光線透過率は、JIS K7361:1997に準拠して、ヘイズメーター(製品名「HM−150」、村上色彩技術研究所製)を用いて、測定することができる。保護フィルム10の全光線透過率は、後述する離型フィルムを剥離して、保護フィルム10単体の状態で測定したときの値であり、また3回測定して得られた値の算術平均値とする。なお、保護フィルム10の全光線透過率の測定は、コア層12側から光を保護フィルム10に光を入射させることによって行うものとする。保護フィルム10の全構成透過率の下限は、91%以上であることがより好ましい。
保護フィルム10は、波長380nmの光の透過率が7%以下であることが好ましい。保護フィルム10におけるこの波長域の光の透過率を7%以下とすることによって、保護フィルム10をスマートフォンやタブレット端末のようなモバイル端末に用いた場合、偏光子が紫外線に晒されて劣化することを抑制できる。光透過率は、分光光度計(製品名「UV−2450」、島津製作所製)を用いて、測定することができる。保護フィルム10の波長380nmの光透過率は、後述する離型フィルムを剥離して、保護フィルム10単体の状態で測定したときの値であり、また3回測定して得られた値の算術平均値とする。なお、保護フィルム10の全波長380nmの光の透過率の測定は、コア層12側から光を保護フィルム10に光を入射させることによって行うものとする。保護フィルム10の波長380nmの光の透過率の上限は5%以下であることがより好ましい。
保護フィルム10の引張り破断強度は、優れた靭性を得るために、8N/10mm以上となっていることが好ましい。保護フィルム10の引張り破断強度の測定は、JIS−K7161−1:2014に準拠して、テンシロン万能試験機を用い、幅25mm、チャック間距離80mmで試験速度100mm/minで保護フィルムを引っ張ることにより行い、保護フィルムが破断した際に保護フィルムに加えられていた応力を引張り破断強度とする。保護フィルム10の引張り破断強度は、後述する離型フィルムを剥離して、保護フィルム10単体の状態で測定したときの値であり、また3回測定して得られた値の算術平均値とする。保護フィルム10の引張り破断強度は、10N/10mm以上となっていることが好ましい。
保護フィルム10の透湿度は、100g/(m・24h)以下であることが好ましい。保護フィルム10の透湿度が100g/(m・24h)以下であれば、保護フィルム10を湿熱環境下に保護フィルムを置いたときに、水分が保護フィルムを通過し難く、偏光子の劣化を抑制できる。本明細書における「透湿度」とは、JIS Z0208−1976に記載の透湿度試験方法(カップ法)に準拠した手法によって、温度40℃、相対湿度90%の雰囲気下で測定される保護フィルムを24時間に通過する水蒸気の量(g/(m・24h))を意味する。なお、保護フィルム10の透湿度は、後述する離型フィルムを剥離して、保護フィルム10単体の状態で測定したときの値であり、また3回測定して得られた値の算術平均値とする。保護フィルム10の透湿度の上限は80g/(m・24h)以下であることがより好ましい。
保護フィルム10は、所望の大きさにカットされていてもよいが、ロール状であってもよい。保護フィルム10が所望の大きさにカットされている場合、保護フィルムの大きさは、特に制限されず、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ウェアラブル端末、デジタルサイネージ、テレビジョン等の画像表示装置の表示面の大きさに応じて適宜決定される。具体的には、保護フィルム10の大きさは、例えば、1インチ以上500インチ以下となっていてもよい。
<<光透過性機能層>>
光透過性機能層は、単層構造となっていてもよいが、光透過性機能層が2層以上積層された多層構造となっていてもよい。図1に示される光透過性機能層11は、光透過性機能層11が2層からなる多層構造となっている。具体的には、コア層12と、コア層12の一方の面に設けられたハードコート層13とから構成されている。図1においては、ハードコート層13の表面が光透過性機能層11の表面11Aとなっている。なお、光透過性機能層が2層以上の多層構造である場合、各光透過性機能層間の界面は必ずしも明確でなくともよい。各層間の界面が明確でない場合には、各層の成分を分析することによって、光透過性機能層が、異なる機能を有する2以上の層から構成されていると判断することができる。光透過性機能層が、2層以上の多層構造の場合、それぞれの層が有する機能は同じであってもよいが、異なっていてもよい。
光透過性機能層11の膜厚は5μm以上40μm以下であることが好ましい。光透過性機能層11の膜厚が5μm以上であれば、上記破断強度や透湿度を最適な値とすることができ、また光透過性機能層11の膜厚が40μm以下であれば、薄く、また製造コストの上昇を抑制することができる。光透過性機能層11の膜厚は、保護フィルム10の膜厚と同様の方法によって測定するものとする。光透過性機能層が、多層構造の場合には、「光透過性機能層の膜厚」とは、各光透過性機能層の膜厚の合計を意味する。光透過性機能層11の膜厚の下限は、8μm以上であることがより好ましく、光透過性機能層11の膜厚の上限は、30μm以下であることがより好ましい。
<コア層>
コア層12は、保護フィルム10において基材の代わりに靭性を付与する層であり、保護フィルム10の中で最も膜厚が厚い層である。なお、コア層12は、保護フィルム10において所望の範囲の上記透過率性能や透湿度を付与する機能を有している。具体的には、コア層12の膜厚は5μm以上40μm以下であることが好ましい。コア層12の膜厚をこの範囲にすることにより、コア層12の強度の著しい低下を抑制できるとともに、コア層12を形成するためのコア層用組成物のコーティングを容易に行うことができ、さらに、コア層12の厚みが厚すぎることに起因する加工性(特に、耐チッピング性)の悪化が発生することもない。コア層12の膜厚は、保護フィルム10と同様の方法によって測定するものとする。コア層12の膜厚の上限は、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましく、10μm以下であることが最も好ましい。
コア層12は、電離放射線重合性化合物の重合体からなる樹脂を含むことが好ましい。コア層12を形成する樹脂として、電離放射線重合性化合物の重合体からなる樹脂を用いていることが好ましいとしたのは、この樹脂の代わりに、熱可塑性樹脂のような溶剤乾燥型樹脂を用いてコア層を形成した場合には、コア層が柔らかくなりすぎてしまい、保護フィルムの硬度が低くなってしまうからである。
コア層12は、上記樹脂のみからなる層であってもよいが、所望の機能を発揮させるために添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、特に限定されないが、モバイル機器は屋外で使用されることが多く、偏光子が紫外線に晒されて劣化しやすいので、紫外線を吸収して、紫外線による偏光子の劣化を抑制する紫外線吸収剤(UVA)が好ましい。また、コア層12は、添加剤として、寸法安定性や破断強度を高めるために、シリカ粒子等の無機粒子、タルク、または有機系繊維等を含んでいてもよい。有機系繊維としては、セルロースナノファイバーを好適に用いることができる。コア層12が、紫外線吸収剤等の添加剤を含む場合、樹脂はバインダ樹脂として機能する。
(樹脂)
コア層12に含まれる樹脂は、上記したように、電離放射線重合性化合物の重合体からなる樹脂である。電離放射線重合性化合物は、電離放射線重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。本明細書における、「電離放射線重合性官能基」とは、電離放射線照射により重合反応し得る官能基である。電離放射線重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和基が挙げられる。なお、本明細書における「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。また、電離放射線重合性化合物を重合する際に照射される電離放射線としては、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線が挙げられる。
優れた靭性および適度な柔軟性を有するコア層を得る場合には、電離放射線重合性化合物として、例えば、電離放射線重合性オリゴマーや電離放射線重合性プレポリマーを用いることが好ましい。電離放射線重合性オリゴマーまたは電離放射線重合性プレポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、ポリフルオロアルキル(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等のオリゴマーまたはプレポリマーが挙げられる。これら電離放射線重合性オリゴマーまたは電離放射線重合性プレポリマーは、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
電離放射線重合性オリゴマーまたは電離放射線重合性プレポリマーの重量平均分子量は、1000以上20000以下であることが好ましい。電離放射線重合性オリゴマーまたは電離放射線重合性プレポリマーの重量平均分子量の下限は3000以上がより好ましく、上限は12000以下がより好ましく、10000以下がさらに好ましい。本明細書において、「重量平均分子量」は、テトラヒドロフラン(THF)等の溶媒に溶解して、従来公知のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により得られる値である。
硬度や組成物の粘度調整等のために、電離放射線重合性オリゴマー又は電離放射線重合性プレポリマーに加えて、更に単官能電離放射線重合性モノマーを含む混合物の硬化物からコア層12の樹脂を形成してもよい。単官能電離放射線重合性モノマーは、分子内に電離放射線重合性官能基を1つ有する化合物である。単官能電離放射線重合性モノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、グリシジルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート等が挙げられる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する機能を有している。紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、紫外線吸収剤としては、例えば、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、及び、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。
上記トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、および2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2’−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
また、市販されているトリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、TINUVIN460(BASFジャパン社製)、LA−46(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその三水塩、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。また、市販されているベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、CHMASSORB81/FL(BASF社製)等が挙げられる。
上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−−イル)フェノール)、及び、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。
また、市販されているベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、KEMISORB71D、KEMISORB79(いずれも、ケミプロ化成社製)、JF−80、JAST−500(いずれも、城北化学社製)、ULS−1933D(一方社製)、RUVA−93(大塚化学社製)等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤は、なかでも、トリアジン系紫外線吸収剤が好適に用いられ、具体的には、紫外線吸収性、コア層12を構成する上記電離放射線重合性モノマーまたは電離放射線重合性オリゴマーへの溶解性等の観点から、TINUVIN400が特に好適に用いられる。
上記紫外線吸収剤の含有量としては特に限定されないが、コア層の樹脂固形分100質量部に対して1質量部以上6質量部以下であることが好ましい。コア層における紫外線吸収剤の含有量をこの範囲内にすると、紫外線吸収剤をコア層に充分に含有させることができるとともに、コア層に著しい着色や強度低下が生じることを抑制できる。紫外線吸収剤の含有量のより好ましい下限は2質量部以上であり、より好ましい上限は5質量部以下である。
コア層12は、必要に応じて、例えば、滑剤、可塑剤、充填剤、フィラー、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、架橋剤、光安定剤、染料、顔料等の着色剤等のその他の成分が含有されていてもよい。
<ハードコート層>
ハードコート層13は、JIS K5600−5−4:1999で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を有する層となっている。鉛筆硬度を「H」以上とすることにより、保護フィルム10の硬さを向上させることができるので、耐久性を向上させることができる。保護フィルム10の鉛筆硬度は、紫外線硬化性接着剤を用いて、保護フィルム10を、例えば、ポリエチレンテレフタレート基材(例えば、東洋紡社製の厚さ100μmのコスモシャインA4300や厚さ100μmのコスモシャインA4100)のような基材に接着した状態で測定された値である。また、鉛筆硬度の測定の際には、鉛筆に750gの荷重をかけながら、鉛筆を速度1mm/秒で移動させる。また、鉛筆硬度の測定の際には、硬度が異なる鉛筆を複数本用いて行うが、鉛筆1本につき5回鉛筆硬度試験を行い、5回のうち4回以上蛍光灯下で保護フィルムの表面を透過観察した際に保護フィルムの表面に傷が視認されなかった場合には、この硬度の鉛筆においては保護フィルムの表面に傷が付かなかったと判断する。光透過性機能層11の靱性およびカールの防止の観点から、ハードコート層13の表面の鉛筆硬度の上限は4H程度とすることが好ましい。
ハードコート層13は、少なくとも電離放射線重合性化合物の硬化物(重合体)からなる樹脂から構成することが可能である。なお、ハードコート層13は、樹脂の他に、無機粒子およびレベリング剤を含んでいてもよい。ハードコート層13が、無機粒子を含む場合、樹脂はバインダ樹脂として機能する。
(樹脂)
ハードコート層13に含まれる樹脂としては、上記したように電離放射線重合性化合物の硬化物を含むものである。樹脂は、電離放射線重合性化合物の硬化物の他、溶剤乾燥型樹脂を含んでいてもよい。
電離放射線重合性化合物としては、電離放射線重合性モノマー、電離放射線重合性オリゴマー、または電離放射線重合性プレポリマーが挙げられ、これらを適宜調整して用いることができる。電離放射線重合性化合物としては、電離放射線重合性モノマーと、電離放射線重合性オリゴマーまたは電離放射線重合性プレポリマーとの組み合わせが好ましい。
(電離放射線重合性モノマー)
電離放射線重合性モノマーとしては、電離放射線重合性官能基を2つ(すなわち、2官能)以上有する多官能モノマーが好ましい。
電離放射線重合性モノマーとしては、アルキレンオキサイド変性、ウレタン変性、エポキシ変性、またはアルコキシ変性等の変性基を導入した電離放射線重合性モノマーが挙げられる。これらの中でも、離型フィルムからの剥離性が良く、またタック性を有し、かつ機械的強度の高い保護フィルムを得る観点から、アルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートが好ましい。アルキレンオキサイドとしては、メチレンオキサイド、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも良好な剥離性および耐擦傷性を得る観点から、エチレンオキサイド変性(EO変性)アクリレート、プロピレンオキサイド変性(PO変性)アクリレートがより好ましい。さらに、これらの中でも、剥離性と耐擦傷性のバランスが良好であることから、PO変性アクリレートが特に好ましい。
(電離放射線重合性オリゴマー)
電離放射線重合性オリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、ポリフルオロアルキル(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等のオリゴマー等が挙げられる。
(電離放射線重合性プレポリマー)
電離放射線重合性プレポリマーの重量平均分子量としては10000以上80000以下が好ましく、10000以上40000以下がより好ましい。重量平均分子量が80000を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる保護フィルムの外観が悪化するおそれがある。電離放射線重合性プレポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、ポリフルオロアルキル(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等のプレポリマー等が挙げられる。
これらの中でもコア層12との層間密着性を高める観点から、ウレタンアクリレートプレポリマーが好ましい。
電離放射線重合性モノマーと電離放射線重合性プレポリマーとの好適な組み合わせは、電離放射線重合性モノマーがEO変性アクリレートであり、かつ電離放射線重合性プレポリマーがウレタンアクリレートプレポリマーである。
電離放射線重合性モノマーと電離放射線重合性プレポリマーは、90:10〜70:30で含有させることが好ましい。この範囲で電離放射線重合性モノマーと電離放射線重合性プレポリマーを含有させることにより、硬度を低下させずに柔軟性や靭性を向上させることができる。
<無機粒子>
無機粒子は、光透過性機能層11の機械的強度や鉛筆強度を向上させるための成分であり、無機粒子としては、例えば、シリカ(SiO)粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、酸化スズ粒子、アンチモンドープ酸化スズ(略称:ATO)粒子、酸化亜鉛粒子等の無機酸化物粒子が挙げられる。これらの中でも、硬度をより高める観点からシリカ粒子が好ましく、シリカ粒子の中でも、異形シリカ粒子がより好ましい。球形シリカ粒子を用いる場合、球形シリカ粒子の粒子径が小さいほど、光透過性機能層の硬度が高くなる。これに対し、異形シリカ粒子は、市販されている最も小さい粒子径の球形シリカ粒子ほど小さくなくとも、この球形シリカと同等の硬度を達成することができる。
異形シリカ粒子の平均一次粒子径は、1nm以上100nm以下であることが好ましい。異形シリカ粒子の平均一次粒子径がこの範囲であっても、平均一次粒子径が1nm以上45nm以下の球形シリカと同等の硬度を達成することができる。異形シリカ粒子の平均粒子径は、ハードコート層の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で20万倍にて撮像した画面において、無作為に10個の異形シリカ粒子を抽出し、各々の粒子径を算出した後、その算術平均値を平均粒子径とする。各異形シリカ粒子の粒子径は、粒子の断面において、最も長い径と最も短い径との平均値とする。
ハードコート層13中の無機粒子の含有量は、20質量%以上70質量%以下であることが好ましい。無機粒子の含有量が20質量%未満であると、十分な硬度を担保することが難しくなり、また無機粒子の含有量が70質量%を超えると、充填率が上がりすぎてしまい、無機粒子とバインダ樹脂との密着性が悪化し、かえってハードコート層の硬度を低下させてしまう。
無機粒子としては、表面に電離放射線重合性官能基を有する無機粒子(反応性無機粒子)を用いることが好ましい。このような表面に電離放射線重合性官能基を有する無機粒子は、シランカップリング剤等によって無機粒子を表面処理することによって作成することができる。無機粒子の表面をシランカップリング剤で処理する方法としては、無機粒子にシランカップリング剤をスプレーする乾式法や、無機粒子を溶剤に分散させてからシランカップリング剤を加えて反応させる湿式法等が挙げられる。
<レベリング剤>
レベリング剤とは、ハードコート層の表面張力が不均一となることによって生じる、ハジキ、凹み、ピンホール、ユズハダ等の欠陥を防止し、表面を滑らかにする添加剤を意味する。レベリング剤は、特に限定されないが、ポリエーテル基、ポリウレタン基、エポキシ基、カルボキシル基、アクリレート基、メタクリレート基、カルビノール基又は水酸基を有する化合物等が挙げられる。上記レベリング剤は、ポリエーテル基、ポリウレタン基、エポキシ基、カルボキシル基、アクリレート基、メタクリレート基、カルビノール基又は水酸基を主鎖の末端(片末端、両末端)に有していてもよく、側鎖に有していてもよく、主鎖の末端及び側鎖に有していてもよい。レベリング剤としては、ポリエーテル基、ポリウレタン基、エポキシ基、カルボキシル基、アクリレート基、メタクリレート基、カルビノール基又は水酸基を有する化合物であれば、特に限定されず、例えば、シリコーン系、フッ素系、シリコーン/フッ素混合系、アクリル系、メタクリル系、芳香族系のレベリング剤を挙げることができる。
ケイ素原子を含有するレベリング剤は、添加量が多いとリコート性が悪くなり、またハジキなどの塗工欠点が多くなるおそれがあるため、レベリング剤としては、フッ素系レベリング剤が好ましい。市販されているフッ素系レベリング剤としては、例えば、F−568、F−556、F−554、F−553(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
レベリング剤の含有量は、ハードコート層13を形成するための硬化性組成物(以下、この組成物を「ハードコート層用組成物」と称する。)中の電離放射線重合性化合物100質量部に対して、0.01質量部以上5質量部以下であることが好ましい。レベリング剤の含有量をこの範囲内にすることにより、より平坦性に優れたハードコート層13の表面を得ることができる。
保護フィルム10は、保護フィルム10の表面10Aに剥離可能に直接設けられた離型フィルムを備える積層体中に組み込まれていてもよい。ただし、保護フィルム10の使用時においては、光透過性機能層11の表面11Aから離型フィルムを剥離するものとする。
<<<積層体>>>
図3に示される積層体20は、保護フィルム10と、保護フィルム10の表面10A(光透過性機能層11の表面11A)に剥離可能に直接設けられた離型フィルム30とを備えている。本明細書における「直接設けられている」とは、離型フィルムが、保護フィルムの表面に直接接触していることを意味する。
積層体20においては、図4(A)に示されるように、離型フィルム30側から積層体20に波長200nm以上500nm以下の光を積算光量が1000mJ/cmとなるように照射した後において、図4(B)に示されるように、光透過性機能層11から離型フィルム30を、25℃および相対湿度60%の環境下で、剥離速度300m/分で180°の方向に剥離したとき、離型フィルム30の剥離強度が、20mN/25mm以上200mN/25mm以下であることが好ましい。上記光を照射した後の離型フィルム30の剥離強度が、20mN/25mm以上であれば、ロール巻き取り時や後工程での剥がれを抑制でき、また200mN/25mm以下であれば、離型フィルム30の剥離の際に、離型フィルム30が裂けてしまう、いわゆる泣き別れ現象や離型フィルム30の破断を抑制できる。離型フィルム30の剥離強度は、3回測定した値の算術平均値とする。離型フィルム30の剥離強度の下限は、ロール巻き取り時や後工程での剥がれを抑制する観点から、30mN/25mm以上であることがより好ましく、上限は、離型フィルム30の泣き別れ現象や破断を抑制する観点から、180mN/25mm以下であることが好ましい。なお、上記において、積算光量が1000mJ/cmとなるように光を照射するとしたのは、積層体20を後述する偏光子41と貼り付けるために用いる光硬化性接着剤を硬化させるのに、この程度の光が必要であるからである。
<<離型フィルム>>
離型フィルム30は、保護フィルム10の形成時には基材として機能するが、保護フィルム10の使用時には、光透過性機能層11の表面11Aから剥離されるものである。
積層体20に上記光を照射し、離型フィルム30を剥離した後の離型フィルム30における光透過性機能層11と接していた面30Aのカットオフ値を0.25mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq0.25、カットオフ値を2.5mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq2.5、上記Rq2.5と上記Rq0.25の差(Rq2.5−Rq0.25)、カットオフ値を0.25mmとして測定した最大高さRy0.25、カットオフ値を2.5mmとして測定した最大高さRy2.5、上記Ry2.5と上記Ry0.25の差(Ry2.5−Ry0.25)、カットオフ値を2.5mmとして測定した十点平均粗さRz2.5とカットオフ値を0.25mmとして測定した十点平均粗さRz0.25の差(Rz2.5−Rz0.25)、および算術平均粗さRaは、光透過性機能層11の表面11Aの上記Rq0.25、上記Rq2.5、上記Rq2.5と上記Rq0.25の差(Rq2.5−Rq0.25)、上記Ry0.25、上記Ry2.5、上記Ry2.5と上記Ry0.25の差(Ry2.5−Ry0.25)、上記Rz2.5と上記Rz0.25の差(Rz2.5−Rz0.25)、上記Raと同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。なお、離型フィルム30における光透過性機能層11と接していた面30AのRq2.5等は、光透過性機能層11の表面11Aの上記Rq0.25等と同様の方法によって測定するものとする。
離型フィルム30としては、光透過性機能層11から離型フィルム30を剥離した後の光透過性機能層11の表面11Aにおける上記Rq0.25および上記Rq2.5がいずれも0.035μm以下となるようなフィルムであれば、特に限定されないが、例えば、少なくとも片面に未処理面を有する樹脂フィルムが好適に用いられる。この場合、樹脂フィルムの未処理面が面30Aとして用いられる。少なくとも片面に未処理面を有する樹脂フィルムは、光透過性機能層との離型性に優れる他、安価であるため本実施形態の積層体の製造コストを低く抑えることが可能となる。例えば、上記離型フィルムとして、ケイ素原子を含有するSi系の離型剤等が塗布されている離型フィルムを使用すると、該離型フィルムの剥離性は良好である一方で、光透過性機能層の転写時に離型剤の成分が光透過性機能層側に転写されてしまい、光透過性機能層の表面の凹凸が大きくなることがある。これに対し、離型フィルム30として、少なくとも片面に未処理面を有する樹脂フィルムを使用すると、離型フィルム30の剥離時に光透過性機能層11に転写される成分がないため、光透過性機能層の表面の凹凸が小さくなる。本明細書において、「少なくとも片面に未処理面を有する樹脂フィルム」とは、少なくとも片面に表面処理がされていない面を有する樹脂フィルムを意味する。したがって、少なくとも片面に未処理面を有する樹脂フィルムの未処理面には、剥離性を高めるための離型剤は存在していない。
離型フィルム30の厚みは、特に限定されないが、25μm以上100μm以下とすることが好ましい。離型フィルム30の厚みが25μm以上であれば、光によって光透過性機能層を硬化した際に光透過性機能層の硬化収縮の影響が現われにくく、離型フィルムに皺が発生しにくくなり、また離型フィルム30の厚みが100μm以下であれば、製造コストを抑制できる。離型フィルム30の厚みは、厚み測定装置(製品名「デジマチックインジケーターIDF−130」、ミツトヨ社製)を用いて、離型フィルム30の厚みを10点測定し、その算術平均値を意味するものとする。離型フィルム30の下限は30μm以上であることがより好ましく、離型フィルム30の上限は80μm以下であることがより好ましい。
離型フィルム30としては、例えば、トリアセチルセルロース等のセルロースアシレートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム等が挙げられる。
<<保護フィルムおよび積層体の製造方法>>
保護フィルム10および積層体20は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず、積層体20を形成する。具体的には、離型フィルム30を用意した後、図5(A)に示されるように、離型フィルム30の面30Aに第1の光透過性機能層用組成物としてのハードコート層用組成物を塗布し、乾燥させて、ハードコート層の塗膜15を形成する。
ハードコート層用組成物は、電離放射線重合性化合物を含むが、その他、必要に応じて、上記無機粒子、上記レベリング剤、溶剤、重合開始剤を添加してもよい。さらに、ハードコート層用組成物には、光透過性機能層の硬度を高くする、硬化収縮を抑える、または屈折率を制御する等の目的に応じて、従来公知の分散剤、界面活性剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、難燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、表面改質剤、易滑剤等を添加していてもよい。
<溶剤>
溶剤としては、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME、エチレングリコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘプタノン、ジエチルケトン等)、エーテル類(1,4−ジオキサン、ジオキソラン、ジイソプロピルエーテルジオキサン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、またはこれらの混合物が挙げられる。
<重合開始剤>
重合開始剤は、光または熱により分解されて、ラジカルを発生させて電離放射線重合性化合物の重合(架橋)を開始または進行させる成分である。光透過性機能層用組成物に用いられる重合開始剤は、光重合開始剤(例えば、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、光アニオン重合開始剤)が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、チオキサントン等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACURE OXE01、ルシリンTPO(いずれもBASFジャパン社製)、NCI−930(ADEKA社製)、SPEEDCURE EMK(日本シーベルヘグナー社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等が挙げられる。上記光カチオン重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、アデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−170(いずれもADEKA社製)等が挙げられる。
ハードコート層用組成物における重合開始剤の含有量は、電離放射線重合性化合物100質量部に対して、0.5質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。重合開始剤の含有量をこの範囲内にすることにより、ハードコート性能が充分に保つことができ、かつ硬化阻害を抑制できる。
ハードコート層用組成物を塗布する方法としては、スピンコート、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法等の公知の塗布方法が挙げられる。
次いで、図5(B)に示されるように塗膜15に紫外線等の電離放射線を照射して、電離放射線重合性化合物を重合(架橋)させることにより塗膜15を硬化させて、ハードコート層13を形成する。ここで、硬化の際、窒素パージを行うと、ハードコート層が固まり過ぎてしまうので、窒素パージを行わずにハードコート層を固めることが好ましい。
ハードコート層用組成物を硬化させる際の電離放射線として、紫外線を用いる場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等から発せられる紫外線等が利用できる。また、紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
離型フィルム30上にハードコート層13を形成した後、図6(A)に示されるようにハードコート層13における離型フィルム30側の面とは反対側の面に第2の光透過性機能層用組成物としてのコア層用組成物を塗布し、乾燥させて、コア層用組成物の塗膜16を形成する。コア層用組成物は、上記したように電離放射線重合性化合物を含むが、その他、必要に応じて、上記紫外線吸収剤、上記レベリング剤、溶剤、重合開始剤を含んでいてもよい。コア層用組成物に含ませる溶剤や重合開始剤は、ハードコート層用組成物の欄で記載した溶剤や重合開始剤と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
次いで、図6(B)に示されるように、塗膜16に紫外線等の電離放射線を照射して、電離放射線重合性化合物を重合(架橋)させることにより塗膜16を硬化させて、コア層12を形成する。これにより、図3に示される積層体20を得ることができる。
なお、上記では塗膜15を完全硬化(フルキュア)させて、ハードコート層13を形成した後に、塗膜16を完全硬化(フルキュア)させて、コア層12を形成しているが、塗膜15を半硬化(ハーフキュア)させた状態で、塗膜15上に塗膜16を形成し、その後、塗膜15、16を完全硬化(フルキュア)させてもよい。本明細書における「完全硬化」とは、これ以上光を照射しても硬化が実質的に進行しないことを意味し、「半硬化」とは、電離放射線を照射すると硬化が実質的に進行することを意味する。
積層体20を得た後、図6(C)に示されるように、積層体20から離型フィルム30を剥離する。これにより、図1に示される光透過性機能層11を備える保護フィルム10を得ることができる。
本実施形態においては、光透過性機能層11の表面11Aにおける上記Rq0.25および上記Rq2.5がいずれも0.035μm以下となっているので、光透過性機能層11の表面11Aが均一かつ平坦となっており、低ヘイズ値を有する保護フィルム10を得ることができる。さらに、保護フィルム10は、基材を備えていないので、薄い保護フィルム10を得ることができる。これにより、薄く、かつ低ヘイズ値を有する保護フィルム10を提供できる。
<<<偏光板>>>
保護フィルム10や積層体20は、偏光板に組み込んで使用することができる。図7は本実施形態に係る偏光板の概略構成図である。図7に示されるように偏光板40は、偏光子41と、偏光子41の一方の面に光硬化性接着剤の硬化物からなる接着層42を介して貼り合わせられた積層体20と、偏光子41の他方の面に光硬化性接着剤の硬化物からなる接着層43を介して貼り合わせられたトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)やシクロオレフィンポリマーフィルム等の保護フィルム44とを備えている。偏光子41は、保護フィルム10の光透過性機能層11の表面11Aとは反対側の面である裏面11B側に配置されている。接着層42は、コア層12におけるハードコート層13側の面とは反対側の面に配置されている。図7に示される偏光板40は、離型フィルム30を備えているが、光透過性機能層11から離型フィルム30を剥離した状態の偏光板であってもよい。
偏光子41は、ヨウ素または二色性色素により染色し、一軸延伸させたポリビニルアルコール系樹脂フィルムが上げられる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂を鹸化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂は、変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタール等を用いることもできる。
<<光硬化性接着剤>>
偏光子41と積層体20および偏光子41と保護フィルム44を貼り合わせるための光硬化性接着剤とは、光重合性化合物を含む接着組成物に波長200nm以上500nm以下の光を照射して接着する形態の接着剤を意味する。光硬化性接着剤としては、従来から知られている紫外線硬化性接着剤を用いることが可能である。
<<<偏光板の製造方法>>>
偏光板40は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず、積層体20のコア層12に光硬化性接着剤が接するように、積層体20と偏光子41の一方の面とを光硬化性接着剤を介して積層する。一方で、偏光子41の他方の面と保護フィルム44とを紫外線硬化性接着剤を介して積層する。
次いで、積層体20に波長200nm以上500nm以下の光を積算光量が1000mJ/cmとなるように照射し、光硬化性接着剤が硬化することによって、積層体20と偏光子41および保護フィルム44と偏光子41が接着層42、43によって貼り合わせられる。これにより、図7に示される離型フィルム30付き偏光板40が得られる。
このような偏光板40は、偏光板40から離型フィルム30を剥離した状態の偏光板として、例えば、画像表示装置に組み込んで使用することが可能である。図8は本実施形態に係る画像表示装置の概略構成図である。
<<<画像表示装置>>>
図8に示されるように、画像表示装置50は、主に、画像を表示するための表示パネル60と、表示パネル60の背面側に配置されたバックライト装置70と、表示パネル60よりも観察者側に配置されたタッチパネル80と、表示パネル60とタッチパネル80との間に介在した光透過性の接着層110とを備えている。本実施形態においては、表示パネル60が液晶表示パネルであるので、画像表示装置50がバックライト装置70を備えているが、表示パネル(表示素子)の種類によってはバックライト装置70を備えていなくともよい。
<<表示パネル>>
表示パネル60は、図8に示されるように、バックライト装置70側から観察者側に向けて、偏光板61、光透過性の粘着層62、表示素子63、光透過性の粘着層64、偏光板65の順に積層された構造を有している。表示パネル60は、表示素子63および偏光板65を備えていればよく、偏光板61等は備えていなくともよい。
偏光板61は、保護フィルム66、偏光子67、保護フィルム68をこの順に備えているものである。保護フィルム66、68は、トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)やシクロオレフィンポリマーフィルムから構成されている。偏光子67は、偏光子41と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
偏光板65は、偏光板40から、離型フィルム30を剥離したものであり、それ以外は、偏光板40と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
表示素子63は液晶表示素子である。ただし、表示素子63は液晶表示素子に限られず、例えば、有機発光ダイオード(OLED)、無機発光ダイオード、および/または量子ドット発光ダイオード(QLED)を用いた表示素子であってもよい。液晶表示素子は、2枚のガラス基材間に、液晶層、配向膜、電極層、カラーフィルタ等を配置したものである。
<<バックライト装置>>
バックライト装置70は、表示パネル60の背面側から表示パネル60を照明するものである。バックライト装置70としては、公知のバックライト装置を用いることができ、またバックライト装置70はエッジライト型や直下型のバックライト装置のいずれであってもよい。
<<タッチパネル>>
タッチパネル80は、センサ部90と、センサ部90より観察者側に配置されたカバーガラス100とを備えている。タッチパネル80は、センサ部90を備えていればよく、カバーガラス100を備えていなくともよい。
<センサ部>
センサ部90は、タッチパネル80のセンサとして機能する部分である。センサ部90としては、特に限定されないが、例えば、投影型静電容量方式に用いられるセンサが挙げられる。図8に示されるセンサ部90は、パターニングされた導電層92が設けられた基材フィルム91と、パターニングされた導電層93が設けられた基材フィルム91とを光透過性の粘着層94を介して積層した構造となっている。
<基材フィルム>
基材フィルム91は、少なくとも光透過性基材を備えている。光透過性基材としては、例えば、ポリオレフィン基材、ポリカーボネート基材、ポリアクリレート基材、ポリエステル基材、芳香族ポリエーテルケトン基材、ポリエーテルサルフォン基材、ポリアミド基材、またはガラス基材等が挙げられる。
基材フィルム91は、光透過性基材の一方の面上に設けられたハードコート層、高屈折率層、および低屈折率層と、光透過性基材の他方の面に設けられたハードコート層とをさらに備えていてもよい。
<導電層>
導電層92、93の形状は特に限定されないが、例えば、正方形状やストライプ状が挙げられる。導電層92、93は取出パターン(図示せず)を介して端子部(図示せず)に接続されている。導電層92、93は、透明導電材料から構成された例を示しているが、導電層はメッシュ状の導線から構成することが可能である。透明導電材料としては、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化亜鉛、酸化インジウム(In)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、酸化スズ、酸化亜鉛−酸化スズ系、酸化インジウム−酸化スズ系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物等が挙げられる。導線の材料としては、銀、銅、アルミニウム、またはこれらの合金等の遮光性のある金属材料が挙げられる。
導電層92、93の膜厚は、電気抵抗の仕様などに応じて適宜設定されるが、例えば10nm以上50nm以下であることが好ましい。
導電層92、93の形成方法は、特には限定されず、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法、塗工法、印刷法などを用いることができる。導電層をパターニングする方法としては、例えばフォトリソグラフィー法が挙げられる。
導電層がメッシュ状の導線から構成されている場合、導線の幅は1μm以上20μm以下であることが好ましく、2μm以上15μm以下であることがより好ましい。これによって、観察者が視認する画像に対して導線が及ぼす影響を、無視可能な程度まで低くすることができる。
導電層がメッシュ状の導線から構成されている場合、導電層は導線によって形成された例えば矩形状の開口部を有している。導電層の開口率は、表示装置からの放出される映像光の特性などに応じて適宜設定されるが、例えば、80%以上90%以下の範囲内にある。また、開口部の配置ピッチは、求められる開口率や導線の幅の値に応じて、100μm以上1000μm以下の範囲内で適宜設定される。
<<接着層>>
接着層110は、表示パネル60とタッチパネル80との間に介在し、かつ表示パネル60とタッチパネル80の両方に接着されている。これにより、表示パネル60とタッチパネル80とが固定されている。接着層110は、電離放射線重合性化合物を含む液状の電離放射線硬化性接着剤(例えば、OCR:optically clear resin)の硬化物から構成されている。
接着層110の膜厚は、10μm以上50μm以下であることが好ましい。接着層の膜厚が10μm未満であると、薄すぎることにより表示パネルにノイズが発生してしまうことがあり、また接着層の膜厚が50μmを超えると、製造コストがかかりすぎてしまう。接着層の膜厚は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、接着層の断面を撮影し、その断面の画像において保護フィルムの厚みを20箇所測定し、その20箇所の厚みの算術平均値とする。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの記載に限定されない。なお、下記の「固形分100%換算値」とは、溶剤希釈品中の固形分を100%としたときの値である。
<コア層用組成物>
下記に示す組成となるように各成分を配合して、コア層用組成物1を得た。
(コア層用組成物1)
・ウレタンアクリレート(製品名「UV−3310B」、日本合成化学社製、重量平均分子量5000、2官能):40質量部
・重合開始剤(製品名「イルガキュア184」、BASFジャパン社製):4質量部
・レベリング剤(製品名「F568」、DIC社製):0.1質量部(固形分100%換算値)
・紫外線吸収剤(製品名「TINUVIN400」、BASFジャパン社製):3質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):60質量部
<ハードコート層用組成物>
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、ハードコート層用組成物を得た。
(ハードコート層用組成物1)
・反応性異形シリカ(無機粒子、製品名「ELCOM V8803」、日揮触媒化成社製):30質量部
・アルコキシ化ペンタエリスリトールアクリレート(製品名「ATM−10P」、新中村化学社製、4官能):56質量部
・ウレタンアクリレートプレポリマー(製品名「UN−350」、根上工業社製、重量平均分子量12500、2官能):14質量部
・重合開始剤(製品名「イルガキュア184」、BASFジャパン社製):4質量部
・レベリング剤(製品名「F568」、DIC社製):0.1質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):150質量部
(ハードコート層用組成物2)
・反応性異形シリカ(無機粒子、製品名「ELCOM V8803」、日揮触媒化成社製):10質量部
・アルコキシ化ペンタエリスリトールアクリレート(製品名「ATM−10P」、新中村化学社製、4官能):76質量部
・ウレタンアクリレートプレポリマー(製品名「UN−350」、根上工業社製、重量平均分子量12500、2官能):14質量部
・重合開始剤(製品名「イルガキュア184」、BASFジャパン社製):4質量部
・レベリング剤(製品名「F568」、DIC社製):0.1質量部(固形分100%換算値)
・メチルイソブチルケトン(MIBK):150質量
<紫外線硬化性接着剤組成物>
下記に示す組成となるように各成分を配合して、紫外線硬化性接着剤組成物1を得た。
(紫外線硬化性接着剤組成物1)
・ヒドロキシアクリルアミド(製品名「HEAA」、KJケミカルズ社製):40質量部
・トリプロピレングリコールジアクリレート(製品名「M−220」、東亞合成社製):20質量部
・アクリロイルモルホリン(製品名「ACMO」、KJケミカルズ社製):40質量部
・重合開始剤(製品名「イルガキュア819」、BASFジャパン社製):1.4質量部
<実施例1>
まず、離型フィルムとしての大きさ20cm×30cmおよび厚さ50μmの片面に易接着処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「ルミラー(登録商標)U413」、東レ社製)を準備し、ポリエチレンテレフタレートフィルムの未処理側面に、ハードコート層用組成物1を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、0.5m/sの流速で50℃の乾燥空気を15秒間流通させた後、さらに10m/sの流速で70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJ/cmになるように照射して塗膜を硬化させることにより、光透過性機能層としての膜厚が2.5μmのハードコート層を形成した。
ハードコート層を形成した後、ハードコート層上に、上記コア層用組成物1を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、0.5m/sの流速で50℃の乾燥空気を15秒間流通させた後、さらに10m/sの流速で70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が300mJ/cmになるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚が12.5μmのコア層を形成した。これにより、膜厚2.5μmのハードコート層および膜厚12.5μmのコア層が積層された保護フィルム、およびこの保護フィルムと、ハードコート層の一方の面に直接設けられたポリエチレンテレフタレートフィルムとを備える積層体を得た。ポリエチレンテレフタレートフィルム、コア層、およびハードコート層の厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、保護フィルムの断面を撮影し、その断面の画像において保護フィルムの厚みを20箇所測定し、その20箇所の厚みの算術平均値とした。なお、実施例2および比較例1、2においても、実施例1と同様の手法によってフィルムの厚みや各層の膜厚を測定した。
<実施例2>
実施例2においては、ハードコート層用組成物1の代わりにハードコート層用組成物2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、保護フィルムおよび積層体を得た。
<比較例1>
比較例1においては、ポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「ルミラー(登録商標)U413」、東レ社製)の代わりに、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「東洋紡エステルフィルム E5000」、東洋紡社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、保護フィルムおよび積層体を得た。
<比較例2>
比較例2においては、ポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「ルミラー(登録商標)U413」、東レ社製)の代わりに、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「ダイアホイル T100−50S」、三菱樹脂社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、保護フィルムおよび積層体を得た。
<Rq、Ry、Rz、およびRa測定>
実施例および比較例に係る保護フィルムにおいて、ハードコート層の表面におけるカットオフ値を0.25mmとしてRq0.25、Ry0.25、Rz0.25、およびRa0.25を測定するとともに、カットオフ値を2.5mmとしてRq2.5、Ry2.5、Rz2.5、およびRa2.5を測定した。具体的には、まず、実施例および比較例に係る各積層体のコア層におけるハードコート層側の面とは反対側の面を、膜厚50μmの透明粘着層(屈折率:1.55、製品名「PDC−SI」、パナック社製)を介して、大きさ10cm×10cmおよび厚さ2mmのアクリル板(製品名「コモグラス DFA502K」、クラレ社製)に貼り合せた。その後、ハードコート層からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ハードコート層の表面を露出させた。そして、ハードコート層の表面におけるカットオフ値を0.25mmとしてRq0.25、Ry0.25、Rz0.25、およびRa0.25を測定するとともに、カットオフ値を2.5mmとしてRq2.5、Ry2.5、Rz2.5、およびRa2.5を測定した。Rqの定義は、本明細書に記載した通りであり、またRy、RzおよびRaの定義は、JIS B0601:1994に従うものとする。Rq0.25、Rq2.5、Ry0.25、Ry2.5、Rz0.25、Rz2.5、Ra0.25、およびRa2.25は、表面粗さ測定器(製品名「サーフコーダSE−3400」、小坂研究所製)を用いて、下記の測定条件により測定した。Rq0.25、Ry0.25、Rz0.25、およびRa0.25の測定は、原則、下記測定条件1で行うものとするが、下記測定条件1の縦倍率が10万倍では、表面の凹凸が大きくなりすぎて、測定不可能となる場合には、下記測定条件3で行うものとした。具体的には、実施例1、2に係る保護フィルムにおける測定条件には下記測定条件1を用い、比較例1に係る保護フィルムにおける測定条件には下記測定条件3を用いた。また、同様に、Rq2.5、Ry2.5、Rz2.5、およびRa2.5の測定は、原則、下記測定条件2で行うものとするが、下記測定条件2の縦倍率が10万倍では、表面の凹凸が大きくなりすぎて、測定不可能となる場合には、下記測定条件4で行うものとした。具体的には、実施例1、2に係る保護フィルムにおける測定条件には下記測定条件2を用い、比較例1に係る保護フィルムにおける測定条件には下記測定条件4を用いた。なお、参考例1として、実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートフィルムの未処理側面のRq0.25等を下記測定条件1で、またRq2.5等を下記測定条件2で同様に測定し、参考例2として、比較例1で用いたポリエチレンテレフタレートフィルムのハードコート層側面のRq0.25等を下記測定条件1で、またRq2.5等を下記測定条件2で同様に測定し、参考例3として、比較例2で用いたポリエチレンテレフタレートフィルムのハードコート層側面のRq0.25等を下記測定条件3で、またRq2.5等を下記測定条件4で同様に測定した。なお、Rq、Ry、RzおよびRaは、それぞれ、3回測定して得られた値の算術平均値とした。
1)表面粗さ検出部の触針(製品名「サーフコーダSE−3400」、小坂研究所製、2μm標準)
・先端曲率半径2μm、頂角90度、材質ダイヤモンド
2−1)測定条件1
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.25mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):1.25mm
・触針の送り速さ:0.1mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:100000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
2−2)測定条件2
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:100000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
2−3)測定条件3
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.25mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):1.25mm
・触針の送り速さ:0.1mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:10000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
2−4)測定条件4
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:10000倍
・横倍率:50倍
・スキッド:用いない(測定面に接触なし)
・カットオフフィルタ種類:ガウシャン
・JISモード:JIS1994
<ヘイズ測定>
実施例および比較例に係る保護フィルムのヘイズ値(全ヘイズ値)を測定した。ヘイズ値は、JIS K7136:2000に準拠して、ヘイズメーター(製品名「HM−150」、村上色彩技術研究所製)を用い、コア層側から光を保護フィルムに入射させることによって、測定した。ヘイズ値の測定の際には、実施例および比較例に係る各積層体からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、保護フィルム単体とした状態でヘイズ値を測定した。ヘイズ値は、3回測定して得られた値の算術平均値とした。
<全光線透過率測定>
実施例および比較例に係る保護フィルムの全光線透過率を測定した。全光線透過率は、JIS K−7361:1997に準拠して、ヘイズメーター(製品名「HM−150」、村上色彩技術研究所製)を用い、コア層側から光を保護フィルムに入射させることによって、測定した。全光線透過率の測定の際には、実施例および比較例に係る各積層体からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、保護フィルム単体とした状態で全光線透過率を測定した。全光線透過率は、3回測定して得られた値の算術平均値とした。
<鉛筆硬度測定>
実施例および比較例に係る保護フィルムの表面の鉛筆硬度を測定した。具体的には、まず、保護フィルムを得るために形成した積層体において、積層体のコア層におけるハードコート層側の面とは反対側の面に、上記紫外線硬化性接着剤組成物1を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜上に、厚さ100μmの片面に易接着処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「コスモシャインA4100」、東洋紡社製)の易接着処理面を貼り合わせ、上記紫外線を照射し、ハードコート層に接しているポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。これにより、ポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り付けられた保護フィルムを得た。そして、保護フィルムの表面(ハードコート層の表面)の鉛筆硬度を測定した。そして、JIS S6006が規定する試験用鉛筆を用いて、ハードコート層の表面においてJIS K5600−5−4:1999に規定する鉛筆硬度試験を行い、傷がつかなかった最も高い硬度を鉛筆硬度とした。鉛筆硬度の測定の際には、鉛筆に750gの荷重をかけながら、鉛筆を速度1mm/秒で移動させた。また、鉛筆硬度の測定の際には、硬度が異なる鉛筆を複数本用いて行うが、鉛筆1本につき5回鉛筆硬度試験を行い、5回のうち4回以上蛍光灯下で保護フィルムの表面を透過観察した際に保護フィルムの表面に傷が視認されなかった場合には、この硬度の鉛筆においては保護フィルムの表面に傷が付かなかったと判断した。
<透湿度測定>
実施例および比較例に係る保護フィルムの透湿度を測定した。具体的には、JIS Z0208−1976に記載の透湿度試験方法(カップ法)に準拠した手法によって、重量測定装置(製品名「分析天秤HR−202i」、A&D社製)を用いて、保護フィルムを温度40℃、相対湿度90%の雰囲気下に置き、24時間に通過する水蒸気の量を測定した。透湿度の測定の際には、実施例および比較例に係る各積層体からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、保護フィルム単体とした状態で透湿度を測定した。
<引張り破断強度測定>
実施例および比較例に係る保護フィルムの引張り破断強度を測定した。JIS−K7161−1:2014に準拠して、テンシロン万能試験機(製品名「ORIENTEC STA−1150」、オリエンテック社製)を用い、幅10mm、チャック間距離80mmで試験速度100mm/minで保護フィルムを引っ張り、保護フィルムが破断した際に保護フィルムに加えられていた応力を測定し、この応力を引張り破断強度とした。引張り破断強度の測定の際には、実施例および比較例に係る各積層体からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、保護フィルム単体とした状態で引張り破断強度を測定した。引張り破断強度は、3回測定して得られた値の算術平均値とした。
<耐擦傷性>
実施例および比較例に係る保護フィルムに対し耐擦傷性試験を行った。具体的には、まず、実施例および比較例に係る各積層体のコア層におけるハードコート層側の面とは反対側の面を、膜厚50μmの透明粘着層(屈折率:1.55、製品名「PDC−SI」、パナック社製)を介して、大きさ10cm×10cmおよび厚さ2mmのアクリル板(製品名「コモグラス DFA502K」、クラレ社製)に貼り合せた。その後、ハードコート層からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、ハードコート層の表面を露出させた。そして、ハードコート層の表面に対し、♯0000番のスチールウール(製品名「ボンスター」、日本スチールウール社製)を用いて500g/cmの荷重を加えながら10往復擦る耐擦傷性試験を行い、目視によりハードコート層の表面に傷が確認されるか否か観察した。評価結果は、以下の通りとした。
○:傷が確認されなかった。
△:傷が若干確認されたが実用上問題のないレベルであった。
×:傷が明確に確認された。
<剥離強度測定>
実施例および比較例に係る積層体において、積層体に紫外線を照射した後におけるポリエチレンテレフタレートフィルムの剥離強度を測定した。まず、各積層体において、25mm×150mmの大きさのサンプルを切り出すことによってサンプルを用意した。そして、サンプルに対し、波長200nm以上500nm以下の光を積算光量が1000mJ/cmとなるようにポリエチレンテレフタレートフィルム側から照射した。その後、紫外線を照射したサンプルのコア層側の面を、ガラス板に寺岡製作所製の両面テープ「751B」を用いて貼り付けた。そして、25℃および相対湿度60%の環境下で、テンシロン万能試験機(製品名「ORIENTEC STA−1150」、オリエンテック社製)を用い、剥離速度300m/分で180°の方向にハードコート層からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、そのときの剥離強度を測定した。
以下、結果を表1および表2に示す。
Figure 2018169513
Figure 2018169513
比較例1、2に係る保護フィルムにおいては、ハードコート層の表面のRq0.25およびRq2.5のいずれかが、0.035μmを超えていたので、ヘイズ値が高かった。これは、参考例2、3に係るポリエチレンテレフタレートフィルムのRq0.25およびRq2.5の結果から分かるように、離型フィルムとしてのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面が荒れていたので、ポリエチレンテレフタレートフィルムに接していたハードコート層の表面も荒れたためであると考えられる。
これに対し、実施例1および2に係る保護フィルムにおいては、ハードコート層の表面のRq0.25およびRq2.5が、いずれも0.035μm以下であったので、ヘイズ値が低かった。これは、参考例1に係るポリエチレンテレフタレートフィルムのRq0.25およびRq2.5の結果から分かるように、離型フィルムとしてのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面が平滑であったので、ポリエチレンテレフタレートフィルムに接していたハードコート層の表面も平滑となったためであると考えられる。
10…保護フィルム
10A…表面
11…光透過性機能層
11A…表面
12…コア層
13…ハードコート層
20…積層体
30…離型フィルム
40…偏光板
41…偏光子
50…画像表示装置
60…表示パネル
62…表示素子

Claims (11)

  1. 光透過性機能層からなる基材レスの保護フィルムであって、
    前記光透過性機能層の表面が前記保護フィルムの表面をなし、
    前記光透過性機能層の前記表面におけるカットオフ値を0.25mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq0.25およびカットオフ値を2.5mmとして測定した二乗平均平方根粗さRq2.5がいずれも0.035μm以下である、保護フィルム。
  2. 前記光透過性機能層の前記表面におけるカットオフ値を0.25mmとして測定した最大高さRy0.25およびカットオフ値を2.5mmとして測定した最大高さRy2.5がいずれも0.05μm以上0.25μm以下であり、かつ前記最大高さRy2.5と前記最大高さRy0.25の差(Ry2.5−Ry0.25)が、0.100μm以下である、請求項1に記載の保護フィルム。
  3. 前記二乗平均平方根粗さRq2.5と前記二乗平均平方根粗さRq0.25の差(Rq2.5−Rq0.25)が、0.010μm以下である、請求項1に記載の保護フィルム。
  4. 前記光透過性機能層の前記表面におけるカットオフ値を2.5mmとして測定した十点平均粗さRz2.5とカットオフ値を0.25mmとして測定した十点平均粗さRz0.25との差(Rz2.5−Rz0.25)が、0.050μm以下である、請求項1に記載の保護フィルム。
  5. 前記保護フィルムの透湿度が、100g/(m・24h)以下である、請求項1に記載の保護フィルム。
  6. 前記保護フィルムの膜厚が5μm以上40μm以下であり、かつ前記保護フィルムの引張り破断強度が、8N/10mm以上である、請求項1に記載の保護フィルム。
  7. 前記光透過性機能層が、2以上の光透過性機能層が積層された多層構造である、請求項1に記載の保護フィルム。
  8. 請求項1に記載の保護フィルムと、
    前記保護フィルムの前記光透過性機能層の前記表面に直接設けられた剥離可能な離型フィルムと
    を備える、積層体。
  9. 前記離型フィルム側から前記積層体に波長200nm以上500nm以下の光を積算光量が1000mJ/cmとなるように照射して、前記光透過性機能層から前記離型フィルムを、25℃および相対湿度60%の環境下で、剥離速度300mm/分で180°の方向に剥離したとき、前記離型フィルムの剥離強度が、20mN/25mm以上200mN/25mm以下である、請求項8に記載の積層体。
  10. 請求項1に記載の保護フィルムまたは請求項8に記載の積層体と、
    前記保護フィルムまたは前記積層体の前記光透過性機能層における前記表面側とは反対側に設けられた偏光子と、
    を備える、偏光板。
  11. 請求項1に記載の保護フィルムまたは請求項10に記載の偏光板を備える、画像表示装置。
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