JP2018169378A - 分光分析装置及び分光分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分光分析装置への放射線の影響を抑制して分光分析が可能となる分光分析装置及び分光分析方法を提供する。【解決手段】分光分析装置は、高線量区域において、放射性物質を含有する溶液中に浸漬される測定プローブと、光源と、検出器と、前記光源からの光を前記測定プローブに導く照射用光ファイバと、前記測定プローブからの光を前記検出器に導く受光用光ファイバと、を備え、前記光源及び前記検出器は、前記高線量区域よりも空間線量率が低い低線量区域に設置される。【選択図】図1

Description

本開示は、分光分析装置及び分光分析方法に関する。
センサが配管等の内部に挿入され、配管等の内部の液体に含まれる測定対象成分の濃度を連続的に測定できる分光光度計が知られている。
例えば特許文献1には、光源や受光素子が含まれる発光・受光部が塔槽類や配管に取り付けられ、センサが塔槽類や配管の内部に挿入されて、塔槽類や配管の内部の液体に含まれるウランやプルトニウム等の濃度を連続的に測定できる分光光度計が開示されている。
実開昭63−51261号公報
ウランやプルトニウム等の放射性元素を含む液体が存在する配管等の近傍に分光光度計の光源や受光素子等を配置する場合、放射線を遮蔽する等の対策を行う必要がある。
しかし、特許文献1には、放射線に対する対策が開示されていない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、放射線に対する対策が施された分光分析装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る分光分析装置は、
高線量区域において、放射性物質を含有する溶液中に浸漬される測定プローブと、
光源と、
検出器と、
前記光源からの光を前記測定プローブに導く照射用光ファイバと、
前記測定プローブからの光を前記検出器に導く受光用光ファイバと、を備え、
前記光源及び前記検出器は、前記高線量区域よりも空間線量率が低い低線量区域に設置される。
上記(1)の構成の分光分析装置では、放射性物質を含有する溶液中に浸漬される測定プローブは高線量区域に設置され、光源及び検出器は高線量区域よりも空間線量率が低い低線量区域に設置される。これにより、光源及び検出器に対する放射線の影響を抑制して分光分析が可能となる。
また、放射線の影響を受けやすい検出器等を低線量区域に設置することで検出器等の放射線への対策を簡便化でき、又は低線量区域の線量が低い場合には特に対策を行わなくてもよくなり、コスト増を抑制できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記光源及び前記検出器は、放射線を遮蔽する遮蔽層を有する。
上記(2)の構成によれば、光源及び検出器が放射線を遮蔽する遮蔽層を有するので、光源及び検出器に対する放射線の影響をより抑制して分光分析が可能となる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバの少なくとも前記高線量区域内に存在する部分を覆う、可撓性を有する金属管をさらに備える。
上記(3)の構成によれば、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの少なくとも高線量区域内に存在する部分が可撓性を有する金属管で覆われているので、高線量区域内の比較的高い線量の放射線が照射用光ファイバ及び受光用光ファイバに及ぼす影響を抑制でき、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの耐久性を向上できる。また、金属管が可撓性を有するので、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの屈曲を妨げない。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバと前記金属管との間に介在し、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバと前記金属管の内周面との接触を防止するための保護部材をさらに備える。
上記(4)の構成によれば、例えば照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを金属管とともに屈曲させても、保護部材が照射用光ファイバ及び受光用光ファイバと金属管の内周面との接触を防止するので、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの耐久性を向上できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、前記保護部材は、グラファイト製又は耐放射線性を有する樹脂製の部材である。
上記(5)の構成によれば、保護部材がグラファイト製又は耐放射線性を有する樹脂製の部材であるので、高線量区域においても、保護部材の耐久性が向上するので、保護部材が照射用光ファイバ及び受光用光ファイバと金属管の内周面との接触を長期間にわたって防止でき、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの耐久性を向上できる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、前記部材は、ポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂の何れかによって構成される。
上記(6)の構成によれば、保護部材をポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂の何れかによって構成することで保護部材の耐放射線性が向上するので、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを適切に保護でき、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの耐久性を向上できる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(4)乃至(6)の何れかの構成において、前記保護部材は、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバと前記金属管の内周面との間に充填される粒状物である。
上記(7)の構成によれば、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバと金属管の内周面との間に充填された粒状物が照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを金属管とともに屈曲させた際に適宜移動することで、屈曲時に粒状物から照射用光ファイバ及び受光用光ファイバに掛かる力が分散されるので、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを適切に保護でき、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの耐久性を向上できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(4)乃至(6)の何れかの構成において、
前記保護部材は、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバの延在方向と交差する方向に延在して、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバに当接するともに、前記金属管の内周面と当接することで前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバと前記金属管の内周面との接触を防止する、棒状又は板状の部材である。
上記(8)の構成によれば、棒状又は板状という単純な構造を有する保護部材によって照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを保護できるので、保護部材の耐久性が高い。これにより、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを長期間保護できる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(4)乃至(6)の何れかの構成において、前記保護部材は、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバの外表面を覆う被覆部材である。
上記(9)の構成によれば、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの外表面を被覆部材が覆うので、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを金属管とともに屈曲させても照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの外表面と金属管の内周面との接触を被覆部材が妨げるので、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの耐久性を向上できる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れかの構成において、前記測定プローブの構造材の少なくとも一部は、耐放射線性を有する樹脂で構成される。
上記(10)の構成によれば、測定プローブの構造材の少なくとも一部に樹脂を用いた場合であっても該樹脂が耐放射線性を有するので、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを適切に保護でき、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの耐久性を向上できる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(10)の構成において、前記樹脂は、ポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂の何れかである。
上記(11)の構成によれば、耐放射線性を有するポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂の何れかによって測定プローブの構造材の少なくとも一部を構成することで、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバを適切に保護でき、照射用光ファイバ及び受光用光ファイバの耐久性を向上できる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れかの構成において、前記測定プローブが前記溶液中に浸漬された状態のままで前記光源からの光の前記溶液中における光路長を切り替えて分析可能に構成されている。
上記(12)の構成によれば、測定プローブが溶液中に浸漬された状態のままで光源からの光の溶液中における光路長を切り替えて分析できるので、測定プローブが配管などに挿入されている場合であっても、測定プローブを配管などから取り外す必要がない。これにより、作業員が高線量区域に立ち入るための準備等が不要となり、作業員の工数を削減できるほか、濃度変動幅の大きい溶液に対して迅速に分光分析ができる。
(13)本発明の少なくとも一実施形態に係る分光分析装置は、
液体に浸漬される測定部を有する測定プローブと、
光源と、
検出器と、
前記光源からの光を前記液体に照射する照射用光ファイバと、
前記照射用光ファイバを介して前記液体に照射された光を受光して前記検出器に導く受光用光ファイバと、を備え、
前記測定部が前記液体に浸漬された状態のままで前記光源からの光の前記液体中における光路長を切り替えて分析可能に構成されている。
上記(13)の構成によれば、測定部が液体に浸漬された状態のままで光源からの光の液体中における光路長を切り替えて分析できるので、測定プローブが配管などに挿入されている場合であっても、測定プローブを配管などから取り外す必要がない。これにより、例えば、施設内における測定プローブの設置場所に作業員が出向く必要がないので、作業員の工数を削減できるほか、濃度変動幅の大きい溶液に対して迅速に分光分析ができる。特に、測定プローブの設置場所が離れているなどの距離的な理由や、測定プローブの設置場所が狭いなどのアクセス性の理由、周囲の温度などの作業環境上の理由、液体の性状に由来する理由など、測定プローブを配管などから取り外すことが容易ではない理由が存在する場合に有用である。
なお、分光分析装置が可搬型の装置であり、分光分析装置の移動先において分光分析を行う場合であっても、作業員が液体に浸漬された測定部に触れなくても、光路長を切り替えられる。これにより、液体の性状に関わらず分光分析装置の測定レンジを容易に変更できるので、利便性が高い。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)の構成において、
前記測定部は、前記照射用光ファイバから照射された光を反射する反射部材を含み、
前記照射用光ファイバの先端面の位置、前記反射部材の反射面の位置、又は、前記受光用光ファイバの先端面の位置の少なくとも一つが互いに異なる複数種の光路のうち、前記検出器に導かれる光が経由すべき光路を選択するように構成された光路長選択部を備える。
上記(14)の構成によれば、照射用光ファイバの先端面の位置、反射部材の反射面の位置、又は、受光用光ファイバの先端面の位置の少なくとも一つが互いに異なる複数種の光路のうち、検出器に導かれる光が経由すべき光路を選択するように構成された光路長選択部を備えるので、光路長を容易に変更できる。これにより、分光分析装置の測定レンジを迅速に変更できるので、分析作業の効率が向上する。
(15)幾つかの実施形態では、上記(14)の構成において、
前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの少なくとも一方は、複数の光ファイバを含み、
前記複数の光ファイバは、
前記光ファイバの延在方向における第1位置に前記先端面を有する第1ファイバと、
前記光ファイバの延在方向において前記第1位置とは異なる第2位置に前記先端面を有する第2ファイバと、
を含む。
上記(15)の構成によれば、第1ファイバと第2ファイバとで先端面の位置を異ならせることで、互いに異なる複数種の光路を容易に形成することができる。
(16)幾つかの実施形態では、上記(14)の構成において、前記反射部材は、前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの延在方向における位置が互いに異なる複数の前記反射面を有する。
上記(16)の構成によれば、反射部材が照射用光ファイバ又は受光用光ファイバの延在方向における位置が互いに異なる複数の反射面を有するので、互いに異なる複数種の光路を容易に形成することができる。
(17)幾つかの実施形態では、上記(13)の構成において、
前記測定部は、前記照射用光ファイバから照射された光を反射する反射部材を含み、
前記照射用光ファイバの先端面の位置、前記反射部材の反射面の位置、又は、前記受光用光ファイバの先端面の位置の少なくとも一つを変更することで、前記光路長を調節するための光路長調節部を含む。
上記(17)の構成によれば、照射用光ファイバの先端面の位置、反射部材の反射面の位置、又は、受光用光ファイバの先端面の位置の少なくとも一つを変更することで、光路長を調節するための光路長調節部を含むので、光路長を容易に変更できる。これにより、分光分析装置の測定レンジを迅速に変更できるので、分析作業の効率が向上する。
(18)幾つかの実施形態では、上記(17)の構成において、光路長調節部は、前記測定プローブ内で前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの少なくとも一方を前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの延在方向に沿って移動させることで前記光路長を調節する。
上記(18)の構成によれば、光路長調節部が測定プローブ内で照射用光ファイバ又は受光用光ファイバの少なくとも一方を照射用光ファイバ又は受光用光ファイバの延在方向に沿って移動させることで光路長を調節するので、光ファイバの本数を増やさなくても異なる複数の光路長に切り替え可能となり、測定プローブ内に挿入される光ファイバの本数を抑制でき、測定プローブの径方向の大きさを抑制できる。
(19)幾つかの実施形態では、上記(17)の構成において、光路長調節部は、前記測定プローブ内で前記反射部材の反射面を前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの延在方向に沿って移動させることで前記光路長を調節する。
上記(19)の構成によれば、光路長調節部が測定プローブ内で反射部材の反射面を照射用光ファイバ又は受光用光ファイバの延在方向に沿って移動させることで光路長を調節するので、光ファイバの本数を増やさなくても異なる複数の光路長に切り替え可能となり、測定プローブ内に挿入される光ファイバの本数を抑制でき、測定プローブの径方向の大きさを抑制できる。
(20)本発明の少なくとも一実施形態に係る分光分析方法は、
分析対象の液体に測定プローブの測定部を浸漬するステップと、
光源からの光を照射用光ファイバを介して前記測定プローブに導き、前記測定部内の前記液体に前記光を照射するステップと、
前記液体に照射された光を受光用光ファイバを介して受光するステップと、
前記受光用光ファイバで受光された光に基づいて、前記液体の分析を行うステップと、
前記受光用光ファイバの前記光の検出信号の信号レベルが規定範囲外である場合、前記測定部が前記液体に浸漬された状態のままで、前記光源からの光の前記液体中における光路長を切り替えるステップと、
を備える。
上記(20)の方法によれば、受光用光ファイバの光の検出信号の信号レベルが規定範囲外である場合、測定部が液体に浸漬された状態のままで、光源からの光の液体中における光路長を切り替えることができるので、測定プローブが配管などに挿入されている場合であっても、測定プローブを配管などから取り外す必要がない。これにより、例えば、施設内における測定プローブの設置場所に作業員が出向く必要がないので、作業員の工数を削減できるほか、濃度変動幅の大きい溶液に対して迅速に分光分析ができる。特に、測定プローブの設置場所が離れているなどの距離的な理由や、測定プローブの設置場所が狭いなどのアクセス性の理由、周囲の温度などの作業環境上の理由、液体の性状に由来する理由など、測定プローブを配管などから取り外すことが容易ではなくなる理由が存在する場合に有用である。
また、作業員が液体に浸漬された測定部に触れなくても、光路長を切り替えられる。これにより、液体の性状に関わらず分光分析装置の測定レンジを容易に変更できるので、利便性が高い。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、分光分析装置への放射線の影響を抑制して分光分析が可能となる。
幾つかの実施形態の分光分析装置の使用形態の一例を模式的に示す図である。 幾つかの実施形態の測定プローブの外観図である。 幾つかの実施形態の光ファイバケーブルの模式的な断面図である。 幾つかの実施形態の光ファイバケーブルの模式的な断面図である。 幾つかの実施形態の光ファイバケーブルの模式的な断面図である。 幾つかの実施形態の光ファイバケーブルの模式的な断面図である。 図2に示す幾つかの実施形態の測定プローブの測定部の近傍の模式的な断面図であり、(a)は測定プローブにおける光ファイバの延在方向に沿った方向で切断した断面を表す図であり、(b)は(a)におけるA−A矢視断面図である。 図2に示す幾つかの実施形態の測定プローブの測定部の近傍の模式的な断面図である。 幾つかの実施形態の測定プローブの外観図である。 図9に示す一実施形態の測定プローブの測定部の近傍の模式的な断面図であり、(a)は光路長をある長さに設定した状態の一例を示す図であり、(b)は(a)に示した状態よりも光路長を短くした場合の一例を示す図である。 変形例に係る測定プローブの測定部の近傍の模式的な断面図であり、(a)は光路長をある長さに設定した状態の一例を示す図であり、(b)は(a)に示した状態よりも光路長を長くした場合の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、幾つかの実施形態の分光分析装置の使用形態の一例を模式的に示す図である。幾つかの実施形態の分光分析装置1は、いわゆるプローブ型の分光分析装置であり、分析装置本体10と測定プローブ100とが光ファイバケーブル20で接続されている。
幾つかの実施形態の分光分析装置1は、たとえば、核燃料の再処理工場等の原子力施設において、配管や塔槽類の内部の液体のウランやプルトニウムなどの放射性物質の濃度をオンラインで測定するために用いられる。
分光分析装置1のうち、測定プローブ100は、空間線量率が比較的高い高線量区域91内で、原子力施設内の配管や塔槽類に取り付けられている。図1に示す例では、測定プローブ100は、原子力施設内でウランやプルトニウム等の放射性物質を含む液が流れる配管80に取り付けられている。
分光分析装置1のうち、分析装置本体10は、高線量区域91よりも空間線量率が低い低線量区域92に設置されている。具体的には、分析装置本体10は、制御室等に設置されている。
(分析装置本体10)
幾つかの実施形態では、分析装置本体10は、筐体内で遮蔽板15によって囲まれた領域内に配置された、光源11と、分光器12と、光路長選択部13と、検出器14とを備えている。光源11、分光器12、及び検出器14は、分光分析装置として公知の構成であるので、説明を省略する。
光路長選択部13は、後で詳述する測定プローブ100における異なる光路長を有する複数の光路のうち、いずれの光路を経由した光を検出器14に導くかを選択する切替器である。具体的には、後述する図2に示す幾つかの実施形態では、測定プローブ100は、光路長が異なる例えば3つの光路を経由した光をそれぞれ出力可能に構成されている。そして、分析装置本体10には、測定プローブ100において光路長が異なる3つの光路を経由した光をそれぞれ伝達する3本の光ファイバケーブル20が接続されている。光路長選択部13は、上記3本の光ファイバケーブル20のうち、ユーザによって選択された、又は、自動的に選択された1つの光ファイバケーブル20からの光を検出器14に出力する。
遮蔽板15は、例えば鉛等のように、放射線を遮る効果が高い材料によって構成された板状部材などである。放射線の影響を受けやすい検出器14等を遮蔽板15によって囲むことで、放射線の影響をより抑制できる。
なお、低線量区域の線量が低い場合には遮蔽板15を設けなくてもよい。
(測定プローブ100の概要について)
図2及び図9は、幾つかの実施形態の測定プローブ100の外観図である。幾つかの実施形態では、測定プローブ100は、筒状の管状部101と、管状部101に取り付けられたフランジ部102とを有する。
図2に示す幾つかの実施形態の測定プローブ100では、管状部101の内部には、光源11からの光を液体に照射する照射用光ファイバ110と、照射用光ファイバ110を介して液体に照射された光を受光する受光用光ファイバ120,130,140とが配置されている。同様に、図9に示す一実施形態の測定プローブ100では、管状部101の内部には、光源11からの光を液体に照射する照射用光ファイバ210と、照射用光ファイバ210を介して液体に照射された光を受光する受光用光ファイバ220とが配置されている。
管状部101の先端側の内部、すなわち図2及び図9における右端側の内部には、照射用光ファイバ110,210から照射された光を反射する反射鏡103が配置されている。
各光ファイバ110〜140,210,220の先端と反射鏡103とは離間している。管状部101の先端部101cには開口101aが設けられており、光ファイバ110〜140,210,220の先端と反射鏡103との間の空間に外部の液体が流通できる。すなわち、光ファイバ110〜140,210,220の先端と反射鏡103との間の空間が測定対象となる液体が流通する流通室101bとなる。
図2に示した幾つかの実施形態の測定プローブ100の測定部105は、各光ファイバ110〜140と、反射鏡103と、流通室101bを形成する管状部101の先端部101cとを含む。図9に示した一実施形態の測定プローブ100の測定部105は、各光ファイバ210,220と、反射鏡103と、先端部101cとを含む。
なお、図2に示した幾つかの実施形態の測定プローブ100には光路長が異なる3つの光路が設けられているが、詳細については後で説明する。
また、図9に示した一実施形態の測定プローブ100では光路長を調節することができるが、詳細については後で説明する。
図2及び図9に示す幾つかの実施形態の測定プローブ100では、測定プローブ100は、フランジ部102が測定プローブ100の取付対象となる配管や塔槽類に設けられたフランジと結合されることで、配管や塔槽類に固定される。
測定プローブ100の管状部101やフランジ部102は、例えばステンレス鋼製である。
なお、測定プローブ100の構造材の少なくとも一部は、例えば耐放射線性を有する樹脂製であってもよい。測定プローブ100の構造材の少なくとも一部に樹脂を用いた場合であっても、該樹脂が耐放射線性を有するので、各光ファイバ110〜140,210,220を適切に保護でき、各光ファイバ110〜140,210,220の耐久性を向上できる。
また、測定対象となる液体が塩素イオン等のハロゲン系イオンを含むなど、ステンレス鋼であっても腐食するおそれのあるような液性である場合には、測定対象となる液体と接触する部位等、測定プローブ100の構造材の少なくとも一部を樹脂製とすることで、測定プローブ100の耐久性を向上できる。
また、測定プローブ100における異種金属接触腐食のおそれがある部位に耐放射線性を有する樹脂を用いることで、異種金属接触腐食を抑制でき、測定プローブ100の耐久性を向上できる。
なお、測定プローブ100には、耐放射線性を有する樹脂として、例えばポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂等を用いてもよい。ポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂が耐放射線性や耐熱性、耐薬品性に優れ、高強度を有するので、放射性物質を含有する溶液中に浸漬される測定プローブの耐久性を向上できる。
(光ファイバケーブル20)
幾つかの実施形態では、互いに離れた場所に設置されている分析装置本体10と測定プローブ100とは、上述したように複数の光ファイバケーブル20によって接続されている。光ファイバケーブル20は、図1に示すように、例えば高線量区域91を区画する壁部93等を貫通して敷設されることもある。
図2に示す幾つかの実施形態の測定プローブ100と、分析装置本体10とは、光源11からの光を測定プローブ100に導く1本の照射用光ファイバケーブル20aと、測定プローブ100からの光を検出器14に導く例えば3本の受光用光ファイバケーブル20bとによって接続されている。
図9に示す一実施形態の測定プローブ100と、分析装置本体10とは、光源11からの光を測定プローブ100に導く1本の照射用光ファイバケーブル20aと、測定プローブ100からの光を検出器14に導く1本の受光用光ファイバケーブル20bとによって接続されている。
光ファイバケーブル20は、コネクタを介して分析装置本体10と接続及び切り離しができるように構成されている。なお、光ファイバケーブル20は、測定プローブ100と一体的に設けられていてもよく、コネクタを介して測定プローブ100と接続及び切り離しができるように構成されていてもよい。
図3〜図6は、幾つかの実施形態の光ファイバケーブル20の模式的な断面図である。幾つかの実施形態では、図3〜図6に示すように、光ファイバケーブル20は、石英製の複数の光ファイバ素線21が束ねられた光ファイバ22と、光ファイバ22が挿通される金属製の可撓管23と、可撓管23内で光ファイバ22を保持する保持部材30とを有する。保持部材30は、光ファイバ22と可撓管23の内周面との接触を防止するための保護部材でもある。
可撓管23は、例えばベローズ管のように、屈曲可能な金属製の管状部材であり、光ファイバケーブル20の全長にわたって光ファイバ22を覆っている。
図3に示した一実施形態の保持部材30は、粒状物31である。すなわち、図3に示した一実施形態の光ファイバケーブル20では、可撓管23と光ファイバ22との間の空間に、粒状物31が充填されている。
図3に示した一実施形態の光ファイバケーブル20では、光ファイバ22を可撓管23とともに屈曲させた際に粒状物31が適宜移動することで、屈曲時に粒状物31から光ファイバ22に掛かる力が分散されるので、光ファイバ22を適切に保護でき、光ファイバ22の耐久性を向上できる。
図4に示した一実施形態の保持部材30は、中央に光ファイバ22が挿通される孔32aが設けられた複数の板状部材(円盤)32である。円盤32は、孔32aの内周面で孔32aに挿通された光ファイバ22を保持する。また円盤32は、外周端が可撓管23の内周面に当接することで、可撓管23に保持されている。円盤32は、光ファイバ22の延在方向に沿った所定の間隔で複数配置されている。
図5に示した一実施形態の保持部材30は、複数の棒状部材33である。棒状部材33は、光ファイバ22の延在方向と直交する方向、すなわち、可撓管23の径方向に延在する棒状の部材であり、光ファイバ22側の一端が、光ファイバ素線21の束である光ファイバ22の外周に当接し、可撓管23側の他端が可撓管23の内周面に当接することで、光ファイバ22が可撓管23の内周面に当接することを防いでいる。なお、棒状部材33の光ファイバ22側の一端は、図5に示すように、光ファイバ22の外周面に沿うように、円周方向に延在する形状を呈していてもよい。
棒状部材33の一端は、光ファイバ22の外周に接着などによって固定されていてもよい。また、棒状部材33の他端は、可撓管23の内周面に接着などによって固定されていてもよい。
棒状部材33は、光ファイバ22を中心に放射状に少なくとも3方向に延在するように配置される。なお、図5に示す例では、棒状部材33は、光ファイバ22を中心に4方向に延在する。
また、棒状部材33は、光ファイバ22の延在方向に沿った所定の間隔で複数個所に配置されている。
図4又は図5に示す実施形態の保持部材30では、円盤32又は棒状部材33という単純な構造を有する保持部材30によって光ファイバ22を保護できるので、保持部材30の耐久性が高い。これにより、光ファイバ22を長期間保護できる。
図6に示した一実施形態の保持部材30は、光ファイバ22の外表面を覆う被覆部材34である。被覆部材34は、光ファイバ22が屈曲する際に光ファイバ素線21のそれぞれが互いに延在方向に移動できるようにしつつ光ファイバ22の外周を覆う部材であり、屈曲性を有する。
これにより、光ファイバ22を可撓管23とともに屈曲させても光ファイバ22の外表面と可撓管23の内周面との接触を被覆部材34が妨げるので、光ファイバ22の耐久性を向上できる。
このように、図3〜図6に示した幾つかの実施形態の光ファイバケーブル20では、例えば光ファイバ22を可撓管23とともに屈曲させても、保持部材30が光ファイバ22と可撓管23の内周面との接触を防止するので、光ファイバ22の耐久性を向上できる。
なお、上述した幾つかの実施形態では、光ファイバケーブル20は、その全長にわたって金属製の可撓管23で覆われているが、少なくとも高線量区域に敷設される部分だけを金属製の可撓管23で覆うようにしてもよい。
このように、光ファイバケーブル20の少なくとも高線量区域内に存在する部分が金属製の可撓管23で覆われているので、高線量区域内の比較的高い線量の放射線が光ファイバ22や保持部材30に及ぼす影響を抑制でき、光ファイバ22や保持部材30の耐久性を向上できる。また、可撓管23は可撓性を有するので、光ファイバ22の屈曲を妨げない。
上述した幾つかの実施形態では、粒状物31や、円盤32、棒状部材33は、グラファイト製又は耐放射線性を有する樹脂製の部材である。また、上述した一実施形態の被覆部材34は、耐放射線性を有する樹脂製の部材である。なお、耐放射線性を有する樹脂として、上述したように、例えば、ポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。
このように、耐放射線性を有する材料によって保持部材30を形成することで、高線量区域においても保持部材30の耐久性が向上するので、保持部材30が光ファイバ22と可撓管23の内周面との接触を長期間にわたって防止でき、光ファイバケーブル20の耐久性を向上できる。
また、保持部材30をポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂の何れかによって構成することで、保持部材30の耐放射線性や耐熱性、強度を確保できるので、光ファイバ22を適切に保護でき、光ファイバケーブル20の耐久性を向上できる。
なお、上述した幾つかの実施形態では、光ファイバケーブル20が金属製の可撓管23で覆われているので、可撓管23の内部への放射線の影響が可撓管23によって低減されている。したがって、可撓管23による放射線の遮蔽効果や、高線量区域の空間線量率等によっては、ポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂等よりも耐放射線性が低い樹脂を保持部材30の材料として用いてもよい。
上述したように、幾つかの実施形態では、分析装置本体10が高線量区域よりも空間線量率が低い低線量区域に設置されるので、放射線の影響を受けやすい検出器14等に対する放射線の影響を抑制して分光分析が可能となる。
また、幾つかの実施形態では、分析装置本体10が遮蔽板15を有するので、光源11や、分光器12、光路長選択部13、検出器14に対する放射線の影響をより抑制して分光分析が可能となる。
なお、幾つかの実施形態では、分析装置本体10を高線量区域よりも空間線量率が低い低線量区域に設置することで、放射線の影響を受けやすい検出器14等に対する放射線の影響を抑制できるので、遮蔽板15を簡素化でき、又は低線量区域の線量が低い場合には特に遮蔽板15を設けなくてもよくなり、コスト増を抑制できる。
(図2に示す幾つかの実施形態に係る測定プローブ100の構造について)
上述したように、図2に示す幾つかの実施形態の測定プローブ100には光路長が異なる3つの光路が設けられている。以下、図7及び図8を参照して、図2に示す幾つかの実施形態の測定プローブ100の構造について説明する。
図7及び図8は、図2に示す幾つかの実施形態の測定プローブ100の測定部105の近傍の模式的な断面図である。なお、図7(a)及び図8は、測定プローブ100における光ファイバの延在方向に沿った方向で切断した断面を表す図であり、図7(b)は、図7(a)におけるA−A矢視断面図である。
幾つかの実施形態の測定プローブ100では、例えば図7(b)及び図8に示すように、1本の照射用光ファイバ110(照射用光ファイバ素線111)の周囲には、受光用光ファイバ120の複数の光ファイバ素線121が配置されている。以下の説明では、受光用光ファイバ120を第1ファイバ120とも呼ぶ。また、第1ファイバ120の光ファイバ素線121を第1ファイバ素線121とも呼ぶ。
幾つかの実施形態の測定プローブ100では、第1ファイバ120の周囲には、受光用光ファイバ130の複数の光ファイバ素線131が配置されている。以下の説明では、受光用光ファイバ130を第2ファイバ130とも呼ぶ。また、第2ファイバ130の光ファイバ素線131を第2ファイバ素線131とも呼ぶ。
幾つかの実施形態の測定プローブ100では、第2ファイバ130の周囲には、受光用光ファイバ140の複数の光ファイバ素線141が配置されている。以下の説明では、受光用光ファイバ140を第3ファイバ140とも呼ぶ。また、第3ファイバ140の光ファイバ素線141を第3ファイバ素線141とも呼ぶ。
幾つかの実施形態の測定プローブ100では、第1ファイバ120と第2ファイバ130との間には、金属製の仕切管151が配置され、第2ファイバ130と第3ファイバ140との間には、金属製の仕切管152が配置されている。なお、仕切管151,152の少なくとも一方は、例えばポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂等の耐放射線性を有する樹脂製の管であってもよい。
幾つかの実施形態の測定プローブ100では、各ファイバ素線111,121,131,141は、それぞれ石英製である。幾つかの実施形態の測定プローブ100では、図7(b)に示すように、各ファイバ素線111,121同士の隙間、ファイバ素線131同士の隙間、及びファイバ素線141同士の隙間には樹脂製の充填材155が充填されている。充填材には、例えばエポキシ樹脂や、ポリイミド樹脂が用いられる。なお、充填剤にポリイミド樹脂を用いる場合、硬化前のポリイミド樹脂を各ファイバ素線111,121,131,141同士の隙間に充填した後、加熱してポリイミド樹脂を硬化させる。
図7に示す一実施形態の測定プローブ100では、受光用光ファイバ120の端面120a、受光用光ファイバ130の端面130a、及び受光用光ファイバ140の端面140aは、光ファイバの延在方向に沿ってそれぞれ異なった位置に配置されている。
具体的には、第1ファイバ120の端面120aは、光ファイバの延在方向に沿って反射鏡103の反射面104から最も遠い位置に配置されている。光ファイバの延在方向に沿った端面120aの位置を第1位置とも呼ぶ。
第2ファイバ130の端面130aは、光ファイバの延在方向に沿って反射鏡103の反射面104から2番目に遠い位置に配置されている。光ファイバの延在方向に沿った端面130aの位置を第2位置とも呼ぶ。
第3ファイバ140の端面140aは、光ファイバの延在方向に沿って反射鏡103の反射面104に最も近い位置に配置されている。光ファイバの延在方向に沿った端面140aの位置を第3位置とも呼ぶ。
なお、照射用光ファイバ110の端面110aは、光ファイバの延在方向に沿って第1ファイバ120の端面120aと同じ位置に配置されているが、端面120aとは異なる位置に配置されていてもよい。
図7に示す一実施形態の測定プローブ100では、照射用光ファイバ110の端面110aから流通室101bに照射された光は、反射鏡103の反射面104で反射されて、各受光用光ファイバ120,130,140の各端面120a,130a,140aにそれぞれ到達する。
照射用光ファイバ110の端面110aから照射された光が第1ファイバ120の端面120aに到達する光路を第1光路171と呼ぶ。図7(a)では、第1光路171を実線及び破線の矢印で表している。
同様に、照射用光ファイバ110の端面110aから照射された光が第2ファイバ130の端面130aに到達する光路を第2光路172と呼ぶ。図7(a)では、第2光路172を実線及び破線の矢印で表している。
照射用光ファイバ110の端面110aから照射された光が第3ファイバ140の端面140aに到達する光路を第3光路173と呼ぶ。図7(a)では、第3光路173を実線及び破線の矢印で表している。
図7に示す一実施形態の測定プローブ100では、第1光路171の光路長は最も長く、第2光路172の光路長は2番目に長く、第3光路173の光路長は最も短い。
なお、図7に示す一実施形態の測定プローブ100では、反射鏡103は平面鏡である。しかし、管状部101の径方向における各受光用光ファイバ120,130,140の配置位置や、各受光用光ファイバ120,130,140の各端面120a,130a,140aと反射鏡103との距離などに応じて、反射鏡103を凸面鏡としてもよい。
図7に示す一実施形態の測定プローブ100では、各光ファイバ110,120,130,140の各端面110a,120a,130a,140aは流通室101bに露出している。しかし、次に述べる、図8に示す一実施形態の測定プローブ100のように、各端面110a,120a,130a,140aをカバーガラスで覆ってもよい。具体的には、端面110a,120aを円盤形状のカバーガラスで覆ってもよく、端面130a及び端面140aのそれぞれをリング状のカバーガラスで覆ってもよい。
図8に示す他の実施形態の測定プローブ100では、照射用光ファイバ110の端面110a、及び、各受光用光ファイバ120,130,140の各端面120a,130a,140aは、光ファイバの延在方向に沿って同じ位置に配置されている。図8に示す一実施形態の測定プローブ100では、各端面110a,120a,130a,140aは、カバーガラス156で覆われている。なお、図8に示す一実施形態の測定プローブ100において、図7に示した一実施形態の測定プローブ100と同様に、カバーガラス156を設けなくてもよい。
図8に示す一実施形態の測定プローブ100では、反射鏡103は、光ファイバの延在方向における位置が互いに異なる複数の反射面を有する。具体的には、図8に示す一実施形態の反射鏡103には、各光ファイバ110,120,130,140の各端面110a,120a,130a,140aからの距離が最も遠い第1反射面104aが管状部101の径方向の中央に形成されている。
また、図8に示す一実施形態の反射鏡103には、各光ファイバ110,120,130,140の各端面110a,120a,130a,140aからの距離が2番目に遠い第2反射面104bが第1反射面104aの径方向外側に形成されている。第2反射面104bは、後述するように、照射用光ファイバ110から照射された光が第2ファイバ130の端面130aに到達するように、第2反射面104bの角度が設定されている。
図8に示す一実施形態の反射鏡103には、各光ファイバ110,120,130,140の各端面110a,120a,130a,140aからの距離が最も近い第3反射面104cが第2反射面104bの径方向外側に形成されている。第3反射面104cは、後述するように、照射用光ファイバ110から照射された光が第3ファイバ140の端面140aに到達するように、第3反射面104cの角度が設定されている。
図8に示す一実施形態の測定プローブ100では、照射用光ファイバ110の端面110aから流通室101bに照射された光の一部は、反射鏡103の第1反射面104aで反射されて、第1ファイバ120の端面120aに到達する。
同様に、照射用光ファイバ110の端面110aから流通室101bに照射された光の一部は、反射鏡103の第2反射面104bで反射されて、第2ファイバ130の端面130aに到達する。照射用光ファイバ110の端面110aから流通室101bに照射された光の一部は、反射鏡103の第3反射面104cで反射されて、第3ファイバ140の端面140aに到達する。
図8に示す一実施形態では、照射用光ファイバ110の端面110aから照射された光が第1ファイバ120の端面120aに到達する光路を第1光路181と呼ぶ。図8では、第1光路181を実線及び破線の矢印で表している。
同様に、照射用光ファイバ110の端面110aから照射された光が第2ファイバ130の端面130aに到達する光路を第2光路182と呼ぶ。図8では、第2光路182を実線及び破線の矢印で表している。
照射用光ファイバ110の端面110aから照射された光が第3ファイバ140の端面140aに到達する光路を第3光路183と呼ぶ。図8では、第3光路183を実線及び破線の矢印で表している。
図8に示す一実施形態の測定プローブ100では、第1光路181の光路長は最も長く、第2光路182の光路長は2番目に長く、第3光路183の光路長は最も短い。
図7及び図8に示した幾つかの実施形態では、第1光路171,181を経由した光は、上述したように第1ファイバ120に入射し、3本の受光用光ファイバケーブル20bの1本(第1受光用光ファイバケーブル)を介して分析装置本体10の光路長選択部13に到達する。
同様に、第2光路172,182を経由した光は、上述したように第2ファイバ130に入射し、上記の第1受光用光ファイバケーブルとは異なる1本の受光用光ファイバケーブル20b(第2受光用光ファイバケーブル)を介して分析装置本体10の光路長選択部13に到達する。
第3光路173,183を経由した光は、上述したように第3ファイバ140に入射し、上記の第1及び第2受光用光ファイバケーブルとは異なる1本の受光用光ファイバケーブル20b(第3受光用光ファイバケーブル)を介して分析装置本体10の光路長選択部13に到達する。
上述したように、図1に示した分析装置本体10の光路長選択部13は、上記3本の受光用光ファイバケーブル20bのうち、ユーザによって選択された、又は、自動的に選択された1つの受光用光ファイバケーブル20bからの光、すなわち、第1光路171,181、第2光路172,182、又は第3光路173,183の何れかの光路を経由した光を検出器14に出力する。
このように、図1に示す実施形態に係る分析装置本体10と、図2、図7及び図8に示した幾つかの実施形態に係る測定プローブ100とを用いることで、測定部105が測定対象の液体に浸漬された状態のままで光源11からの光の上記液体中における光路の光路長を切り替えて分光分析を行うことができる。
例えば、ある1本の受光用光ファイバケーブル20bによって複数の光路171,172,173,181,182,183のうちの何れかの光路を経由した光を検出器14に導く。その際、検出信号の信号レベルが規定範囲外であれば、測定部105が液体に浸漬された状態のままで、光路長選択部13によって他の受光用光ファイバケーブル20bからの光が検出器14に導かれるように切り替える。これにより、検出器14に導かれる光が経由する光路が他の光路に切り替えられ、光路長が切り替わる。これにより、光の検出信号の信号レベルを規定範囲内とすることができ、適切な分光分析が可能となる。
なお、図2、図7及び図8に示した幾つかの実施形態に係る測定プローブ100は、一例として、光路長がそれぞれ異なる3つの光路を有するように構成されているが、光路長がそれぞれ異なる少なくとも2つの光路を有するように構成されていればよく、光路長がそれぞれ異なる4つ以上の光路を有するように構成されていてもよい。すなわち、図7及び図8に示した幾つかの実施形態では、測定プローブ100中の受光用光ファイバ120,130,140の数は3であったが、少なくとも2以上であればよい。
また、図8に示した一実施形態の反射鏡103は、光ファイバの延在方向における位置が互いに異なる3つの反射面を有している。しかし、図8に示した一実施形態の反射鏡103は、光ファイバの延在方向における位置が互いに異なる2つ以上の反射面を有していればよい。
(図9に示す一実施形態の測定プローブ100の構造について)
上述したように、図9に示す一実施形態の測定プローブ100には光路長を調節する光路長調節部が設けられている。以下、図10を参照して、図9に示す一実施形態の測定プローブ100の構造について説明する。
図10は、図9に示す一実施形態の測定プローブ100の測定部105の近傍の模式的な断面図である。なお、図10(a)は、光路長をある長さに設定した状態の一例を示す図であり、図10(b)は、図10(a)に示した状態よりも光路長を短くした場合の一例を示す図である。
図10に示す一実施形態の測定プローブ100では、1本の照射用光ファイバ210(照射用光ファイバ素線211)の周囲には、受光用光ファイバ220の複数の受光用光ファイバ素線221が配置されている。
図10に示す一実施形態の測定プローブ100では、照射用光ファイバ210と受光用光ファイバ220との間には、内側仕切管153と外側仕切管154とが配置されている。
内側仕切管153は、外側仕切管154の径方向内側に配置された金属製の管であり、照射用光ファイバ210の外周を覆っている。内側仕切管153の内周面と照射用光ファイバ210の外周面との間には、図示しない樹脂製の充填剤が充填されており、この充填剤によって内側仕切管153の内周面と照射用光ファイバ210の外周面とが接着されている。充填材には、例えばエポキシ樹脂や、ポリイミド樹脂が用いられる。
外側仕切管154は、内側仕切管153の径方向外側に配置された金属製の管である。外側仕切管154の外周面と管状部101の内周面との間には、複数の受光用光ファイバ素線221が配置されている。受光用光ファイバ素線221同士の隙間には、上記の充填剤が充填されている。すなわち、受光用光ファイバ素線221及び外側仕切管154は、充填剤によって管状部101に固定されている。
なお、内側仕切管153、又は外側仕切管154の少なくとも一方は、例えばポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂等の耐放射線性を有する樹脂製の管であってもよい。
内側仕切管153は、例えば図10(a),(b)に示すように、照射用光ファイバ210とともに外側仕切管154(管状部101)に対して光ファイバの延在方向に沿って移動できる。
内側仕切管153及び照射用光ファイバ210は、管状部101の基端側、すなわち図9における左端側に設けられた照射用光ファイバ駆動機構201によって光ファイバの延在方向に駆動される。
なお、照射用光ファイバ駆動機構201には、駆動源となる不図示のアクチュエータと、アクチュエータの駆動力によって内側仕切管153を光ファイバの延在方向に移動させる不図示の移動機構とを有する。照射用光ファイバ駆動機構201は、図1に示す分析装置本体10に設けられた不図示の制御装置によって制御される。
図9及び図10に示す一実施形態の測定プローブ100では、内側仕切管153と外側仕切管154との間に設けられた図示しないOリング等によって、測定部105側と照射用光ファイバ駆動機構201側との気密が保たれる。
図10に示す一実施形態の測定プローブ100では、照射用光ファイバ210の端面210aから流通室101bに照射された光は、反射鏡103の反射面104で反射されて、受光用光ファイバ220の端面220aに到達する。図10では、流通室101b内の光路191を実線及び破線の矢印で表している。
このように、図10に示す一実施形態の測定プローブ100では、内側仕切管153及び照射用光ファイバ210を光ファイバの延在方向に移動させることで、光路191の光路長を調整できる。
すなわち、図1に示す実施形態に係る分析装置本体10と、図9及び図10に示した幾つかの実施形態に係る測定プローブ100とを用いることで、測定部105が測定対象の液体に浸漬された状態のままで光源11からの光の上記液体中における光路191の光路長を切り替えて分光分析を行うことができる。
例えば、光路191を経由した光の検出信号の信号レベルが規定範囲外である場合、測定部105が液体に浸漬された状態のままで、内側仕切管153及び照射用光ファイバ210を光ファイバの延在方向に移動させて、光路191の光路長を切り替えることができる。これにより、光の検出信号の信号レベルを規定範囲内とすることができ、適切な分光分析が可能となる。
なお、図10に示す一実施形態の測定プローブ100では、受光用の光ファイバは受光用光ファイバ220だけであるので、図10に示す一実施形態の測定プローブ100を用いた場合、受光用光ファイバケーブル20bは1本でよい。したがって、図10に示す一実施形態の測定プローブ100を用いた場合、分析装置本体10が光路長選択部13を有していなくてもよい。
(分光分析装置1を用いた分光分析方法について)
上述した幾つかの実施形態の分光分析装置1を用いた分光分析方法について説明する。分光分析を行うためには、図1に示すように、測定プローブ100が配管80等に取り付けられて、測定対象の液体に測定部105が浸漬されていなければならない。
まず、光源11からの光を照射用光ファイバケーブル20aを介して測定プローブ100に導き、照射用光ファイバ110,210から測定部105内の液体に光を照射する。
これにより、液体に照射された光は、何れかの光路171,172,173,181,182,183,191を経由して受光用光ファイバ120,130,140,220に入射する。
図2、図7及び図8に示した実施形態では、受光用光ファイバ120,130,140に入射した光、すなわち流通室101b内の液体を透過した光は、複数の受光用光ファイバケーブル20bの何れかを介して分析装置本体10の光路長選択部13に到達する。そのため、光路長選択部13で選択された何れかの受光用光ファイバケーブル20bからの光が光路長選択部13から検出器14に出力される。
検出器14では、光路長選択部13からの光に基づいて分光分析を行う。
その際、検出器14における光の検出信号の信号レベルが規定範囲外である場合、他の受光用光ファイバケーブル20bからの光が検出器14に出力されるように光路長選択部13を切り替えることで、測定部105が液体に浸漬された状態のままで、光源11からの光の液体中における光路長を切り替えることができる。
これにより、光の検出信号の信号レベルを規定範囲内とすることができ、適切な分光分析が可能となる。
また、図9及び図10に示した実施形態では、受光用光ファイバ220に入射した光、すなわち流通室101b内の液体を透過した光は、1本の受光用光ファイバケーブル20bを介して分析装置本体10の検出器14に到達する。
検出器14では、受光用光ファイバケーブル20bからの光に基づいて分光分析を行う。
その際、検出器14における光の検出信号の信号レベルが規定範囲外である場合、内側仕切管153及び照射用光ファイバ210を光ファイバの延在方向に移動させることで、測定部105が液体に浸漬された状態のままで、光源11からの光の液体中における光路長を切り替えることができる。
これにより、光の検出信号の信号レベルを規定範囲内とすることができ、適切な分光分析が可能となる。
以上に説明したように、上述した幾つかの実施形態の分光分析装置1では、測定部105が測定対象の液体に浸漬された状態のままで光源11からの光の上記液体中における光路171,172,173,181,182,183,191の光路長を切り替えて分析可能に構成されている。
また、上述した幾つかの実施形態の分光分析装置1を用いる分光分析方法は、分析対象の液体に測定プローブ100の測定部105を浸漬するステップと、光源11からの光を照射用光ファイバケーブル20aを介して測定プローブ100に導き、測定部105内の液体に光源11からの光を照射するステップと、液体に照射された光を受光用光ファイバ120,130,140,220を介して受光するステップと、受光用光ファイバ120,130,140,220で受光された光に基づいて、液体の分析を行うステップと、受光用光ファイバ120,130,140,220の光の検出信号の信号レベルが規定範囲外である場合、測定部105が液体に浸漬された状態のままで、光源11からの光の液体中における光路長を切り替えるステップと、を備える。
したがって、図1に示すように測定プローブ100が配管80などに挿入されている場合であっても、測定プローブ100を配管80などから取り外す必要がない。これにより、例えば、施設内における測定プローブ100の設置場所に作業員が出向く必要がないので、作業員の工数を削減できるほか、濃度変動幅の大きい溶液に対して迅速に分光分析ができる。
特に、図1に示すように、測定プローブ100が高線量区域に設置されている場合など、作業員が高線量区域に立ち入るための準備をしなければ侵入できないような区域に測定プローブ100が設置されている場合には、作業員が高線量区域に立ち入るための準備等が不要となり、有用である。
また、測定プローブ100の設置場所が離れているなどの距離的な理由や、測定プローブの設置場所が狭いなどのアクセス性の理由、周囲の温度などの作業環境上の理由、液体の性状に由来する理由など、測定プローブを配管などから取り外すことが容易ではない理由が存在する場合に有用である。
図7に示す一実施形態では、受光用光ファイバ120,130,140が光ファイバの延在方向における第1位置に端面120aを有する第1ファイバ120と、光ファイバの延在方向において上記第1位置とは異なる第2位置に端面130aを有する第2ファイバ130と、光ファイバの延在方向において上記第1位置及び第2位置とは異なる第3位置に端面140aを有する第3ファイバ140とを含む。
これにより、光路長を容易に変更できるので、分光分析装置の測定レンジを迅速に変更でき、分析作業の効率が向上する。また、第1ファイバ120と第2ファイバ130と第3ファイバ140で端面120a,130a,140aの位置を異ならせることで、互いに異なる複数種の光路(第1光路171、第2光路172、及び第3光路173)を容易に形成することができる。
図8に示す一実施形態では、反射鏡103が光ファイバの延在方向における位置が互いに異なる複数の反射面104a,104b,104cを有する。
これにより、互いに異なる複数種の光路(第1光路181、第2光路182、及び第3光路183)を容易に形成することができる。
図9及び図10に示す一実施形態では、照射用光ファイバ駆動機構201が測定プローブ100内で照射用光ファイバ210を照射用光ファイバ210の延在方向に沿って移動させることで光路191の光路長を調節する。
これにより、光路長を容易に変更できるので、分光分析装置の測定レンジを迅速に変更でき、分析作業の効率が向上する。また、光ファイバの本数を増やさなくても異なる複数の光路長に切り替え可能となるので、測定プローブ100内に挿入される光ファイバの本数を抑制でき、測定プローブ100の径方向の大きさを抑制できる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した幾つかの実施形態では、分光分析装置1は、原子力施設で用いられている。しかし、上述した幾つかの実施形態に係る分光分析装置1は、原子力施設以外の施設、例えば、一般の工場や研究施設で用いられてもよい。
上述した幾つかの実施形態では、分光分析装置1は、据え置き型の装置であったが、可搬型の装置であってもよい。
分光分析装置1が可搬型の装置であり、分光分析装置1の移動先において分光分析を行う場合であっても、作業員が液体に浸漬された測定部105に触れなくても、光路長を切り替えられる。これにより、液体の性状に関わらず分光分析装置の測定レンジを容易に変更できるので、利便性が高い。
上述した幾つかの実施形態の光ファイバケーブル20は、少なくとも高線量区域に敷設される部分が金属製の可撓管23で覆われている。しかし、例えば、高線量区域内であっても、光ファイバケーブル20が放射線を遮蔽するダクトの中などに敷設されている場合には、光ファイバケーブル20は金属製の可撓管23で覆われていなくてもよい。
図9及び図10に示した一実施形態の測定プローブ100では、外側仕切管154(管状部101)に対して内側仕切管153及び照射用光ファイバ210が光ファイバの延在方向に沿って移動可能に構成されている。しかし、内側仕切管153及び照射用光ファイバ210が管状部101に対して固定され、外側仕切管154及び受光用光ファイバ220が管状部101に対して光ファイバの延在方向に沿って移動可能に構成されていてもよい。
また、内側仕切管153及び照射用光ファイバ210と、外側仕切管154及び受光用光ファイバ220とを管状部101に対して固定し、反射鏡103が管状部101に対して光ファイバの延在方向に沿って移動可能に構成されていてもよい。
図11は、反射鏡103を管状部101に対して移動可能に構成した変形例に係る測定プローブ100の測定部105の近傍の模式的な断面図である。なお、図11(a)は、光路長をある長さに設定した状態の一例を示す図であり、図11(b)は、図11(a)に示した状態よりも光路長を長くした場合の一例を示す図である。
図11に示す変形例に係る測定プローブ100では、管状部101の外周に管状部101に対して光ファイバの延在方向に移動可能なスリーブ107を設ける。図11に示す変形例に係る測定プローブ100では、反射鏡103はスリーブ107の内部の図示右端に取り付けられている。スリーブ107には、流通室107b内に外部の液体が流通するように開口107aが設けられている。図11に示す変形例に係る測定プローブ100では、管状部101の先端101d、すなわち図示右端は開口している。
このように構成される、図11に示す変形例に係る測定プローブ100では、スリーブ107を管状部101に対して光ファイバの延在方向に移動させることで、反射鏡103の反射面104と、照射用光ファイバ210の端面210a及び受光用光ファイバ220の端面220aとの距離を変更できるので、光路191の光路長を変更できる。
図11に示す変形例に係る測定プローブ100であっても、図9及び図10に示した一実施形態の測定プローブ100と同様の作用効果を奏する。
1 分光分析装置
10 分析装置本体
11 光源
12 分光器
13 光路長選択部
14 検出器
15 遮蔽板
20 光ファイバケーブル
20a 照射用光ファイバケーブル
20b 受光用光ファイバケーブル
21 光ファイバ素線
22 光ファイバ
23 可撓管
30 保持部材
31 粒状物
32 板状部材(円盤)
33 棒状部材
34 被覆部材
80 配管
91 高線量区域
92 低線量区域
100 測定プローブ
101 管状部
103 反射鏡
104 反射面
104a 第1反射面
104b 第2反射面
104c 第3反射面
105 測定部
110,210 照射用光ファイバ
110a,120a,130a,140a,210a,220a 端面
120 受光用光ファイバ(第1ファイバ)
130 受光用光ファイバ(第2ファイバ)
140 受光用光ファイバ(第3ファイバ)
171,181 第1光路
172,182 第2光路
191 光路
220 受光用光ファイバ

Claims (20)

  1. 高線量区域において、放射性物質を含有する溶液中に浸漬される測定プローブと、
    光源と、
    検出器と、
    前記光源からの光を前記測定プローブに導く照射用光ファイバと、
    前記測定プローブからの光を前記検出器に導く受光用光ファイバと、を備え、
    前記光源及び前記検出器は、前記高線量区域よりも空間線量率が低い低線量区域に設置される分光分析装置。
  2. 前記光源及び前記検出器は、放射線を遮蔽する遮蔽層を有する、請求項1に記載の分光分析装置。
  3. 前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバの少なくとも前記高線量区域内に存在する部分を覆う、可撓性を有する金属管をさらに備える、請求項1又は2に記載の分光分析装置。
  4. 前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバと前記金属管との間に介在し、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバと前記金属管の内周面との接触を防止するための保護部材をさらに備える、請求項3に記載の分光分析装置。
  5. 前記保護部材は、グラファイト製又は耐放射線性を有する樹脂製の部材である、請求項4に記載の分光分析装置。
  6. 前記部材は、ポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂の何れかによって構成される請求項5に記載の分光分析装置。
  7. 前記保護部材は、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバと前記金属管の内周面との間に充填される粒状物である、請求項4乃至6の何れか一項に記載の分光分析装置。
  8. 前記保護部材は、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバの延在方向と交差する方向に延在して、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバに当接するともに、前記金属管の内周面と当接することで前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバと前記金属管の内周面との接触を防止する、棒状又は板状の部材である、請求項4乃至6の何れか一項に記載の分光分析装置。
  9. 前記保護部材は、前記照射用光ファイバ及び前記受光用光ファイバの外表面を覆う被覆部材である、請求項4乃至6の何れか一項に記載の分光分析装置。
  10. 前記測定プローブの構造材の少なくとも一部は、耐放射線性を有する樹脂で構成される、請求項1乃至9の何れか一項に記載の分光分析装置。
  11. 前記樹脂は、ポリイミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアミド樹脂の何れかである、請求項10に記載の分光分析装置。
  12. 前記測定プローブが前記溶液中に浸漬された状態のままで前記光源からの光の前記溶液中における光路長を切り替えて分析可能に構成されている、請求項1乃至11の何れか一項に記載の分光分析装置。
  13. 液体に浸漬される測定部を有する測定プローブと、
    光源と、
    検出器と、
    前記光源からの光を前記液体に照射する照射用光ファイバと、
    前記照射用光ファイバを介して前記液体に照射された光を受光して前記検出器に導く受光用光ファイバと、を備え、
    前記測定部が前記液体に浸漬された状態のままで前記光源からの光の前記液体中における光路長を切り替えて分析可能に構成されている分光分析装置。
  14. 前記測定部は、前記照射用光ファイバから照射された光を反射する反射部材を含み、
    前記照射用光ファイバの先端面の位置、前記反射部材の反射面の位置、又は、前記受光用光ファイバの先端面の位置の少なくとも一つが互いに異なる複数種の光路のうち、前記検出器に導かれる光が経由すべき光路を選択するように構成された光路長選択部を備える、請求項13に記載の分光分析装置。
  15. 前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの少なくとも一方は、複数の光ファイバを含み、
    前記複数の光ファイバは、
    前記光ファイバの延在方向における第1位置に前記先端面を有する第1ファイバと、
    前記光ファイバの延在方向において前記第1位置とは異なる第2位置に前記先端面を有する第2ファイバと、
    を含む、請求項14に記載の分光分析装置。
  16. 前記反射部材は、前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの延在方向における位置が互いに異なる複数の前記反射面を有する、請求項14に記載の分光分析装置。
  17. 前記測定部は、前記照射用光ファイバから照射された光を反射する反射部材を含み、
    前記照射用光ファイバの先端面の位置、前記反射部材の反射面の位置、又は、前記受光用光ファイバの先端面の位置の少なくとも一つを変更することで、前記光路長を調節するための光路長調節部を含む、請求項13に記載の分光分析装置。
  18. 光路長調節部は、前記測定プローブ内で前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの少なくとも一方を前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの延在方向に沿って移動させることで前記光路長を調節する、請求項17に記載の分光分析装置。
  19. 光路長調節部は、前記測定プローブ内で前記反射部材の反射面を前記照射用光ファイバ又は前記受光用光ファイバの延在方向に沿って移動させることで前記光路長を調節する、請求項17に記載の分光分析装置。
  20. 分析対象の液体に測定プローブの測定部を浸漬するステップと、
    光源からの光を照射用光ファイバを介して前記測定プローブに導き、前記測定部内の前記液体に前記光を照射するステップと、
    前記液体に照射された光を受光用光ファイバを介して受光するステップと、
    前記受光用光ファイバで受光された光に基づいて、前記液体の分析を行うステップと、
    前記受光用光ファイバの前記光の検出信号の信号レベルが規定範囲外である場合、前記測定部が前記液体に浸漬された状態のままで、前記光源からの光の前記液体中における光路長を切り替えるステップと、
    を備える分光分析方法。
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