JP2018168805A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサの設置に関するレイアウト上の自由度を確保しつつ、センサボスに係る重量や製造費を抑え得る排気浄化装置を提供する。【解決手段】排気流路にセンサ10を設置するためのセンサボス11を、センサ10の基端部10bを支持するセンサ固定部11aと、センサ10の取付対象に沿った面をなしてセンサ固定部11aを支持する座面部11bとを備えて構成し、センサ固定部11aは、座面部11bに設けた穴の周囲に設置し、少なくとも一個のセンサ固定部11aに関し、該センサ固定部11aと座面部11bとの溶接箇所を、座面部11bと前センサ固定部11aとの接触面における穴の内周に設定する。【選択図】図1
Description
本発明は、排気浄化装置に関する。
従来、エンジンから排出される排気ガスが流通する排気流路の途中に、NOx(窒素酸化物)を還元剤と反応させる性質を備えた選択還元型触媒を装備し、該選択還元型触媒の上流側に必要量の還元剤を添加して該還元剤を選択還元型触媒上で排気ガス中のNOxと還元反応させ、これによりNOxの排出濃度を低減し得るようにしたものがある。
他方、排気ガスの浄化を図る場合、排気ガス中のパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質、PM)についてもパティキュレートフィルタを通して捕集する必要があるが、この種のパティキュレートフィルタを採用する場合には、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を行う必要がある。
このため、パティキュレートフィルタの前段に、フロースルー型の酸化触媒を付帯装備し、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階で前記酸化触媒より上流の排気ガス中に燃料を添加してパティキュレートフィルタを強制再生することが考えられている。
つまり、酸化触媒より上流の排気ガス中に燃料を添加すれば、その添加燃料(HC)が前段の酸化触媒を通過する間に酸化反応するので、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により直後のパティキュレートフィルタの触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタが再生されることになる。
この種の排気浄化装置においては、排気流路の各所に各種のセンサ類を搭載することが一般的に行われている。例えば、パティキュレートフィルタの強制再生は上述の如くパティキュレートの堆積量が増加してきた段階で実行されるが、この強制再生を適切なタイミングで実行するために、パティキュレートフィルタの前後に差圧センサを備え、該差圧センサの検出値としてパティキュレートの堆積量を把握し、検出値が所定の閾値を超えた場合に強制再生を実行するといったことが行われている。また、強制再生の実行にあたっては、排気温度を適切に管理するため、酸化触媒やパティキュレートフィルタの前後の適宜位置に温度センサを備え、温度を監視しつつ燃料の添加量を制御するといった操作も必要である。
さらに、近年の排ガス規制のもとでは、上記パティキュレートフィルタや選択還元型触媒等の各種浄化材が正しく機能しているかどうかを監視し、故障があれば検知することが求められている。このために、パティキュレートフィルタの下流側にPMセンサを備えてパティキュレートフィルタに捕集されずに流れてくるパティキュレートを検出したり、選択還元型触媒の下流側にNOxセンサを備えてNOx濃度を検出し、選択還元型触媒に異常がないか判定するなどの手段が講じられている。
このように、近年における排気浄化装置の適切な制御を図るためには、排気ガスの温度や圧力のほか、NOx濃度やPM濃度、酸素濃度等といった様々な情報が必要となってきており、更なるセンサの増設が求められている。
ここで、従来、排気浄化装置にセンサを装備するにあたっては、排気ガスの流路を構成するケーシングや排気管等の部材に円筒形状のセンサボスを全周溶接し、該センサボスにセンサを嵌挿して支持することが一般的であるが、その際、センサボス自体の配置にスペースを要することは勿論、該センサボスの周囲に溶接代や、全周溶接の作業が可能な空間等を確保する必要がある。
このため、複数のセンサボスを取り付けるにあたっては、該各センサボス同士を十分に離間させる必要があるが、小径の排気管の周方向に十分な距離を隔てて複数のセンサボスを離間配置することは困難である。また、浄化材を抱持するケーシングであれば、他の排気管よりは径が大きいが、仮にケーシングの周方向に十分な距離を隔てて複数のセンサボスを離間配置するとしても、ケーシング内における各センサのプローブ同士の干渉を避けつつ、ケーシング外に突出したセンサ基端部の周辺機器との干渉をも回避する必要があることから、結局、センサ同士のレイアウトに関する自由度を大きく高めることはできない。結果として、一つのセンサを最適な位置に設置すれば、残りのセンサを最適な位置からずらした位置に取り付けざるを得なくなり、一部のセンサに検出精度の低下を招いてしまう不安があった。
図7、図8は上述の如き問題点を解消するため、本願と同じ出願人により創案された排気浄化装置を示している(下記特許文献1参照)。パティキュレートフィルタ1を前段の酸化触媒2と一緒に排気管3の途中に装備するにあたり、該排気管3の途中に設置したケーシング4内に酸化触媒2とパティキュレートフィルタ1とを直列に配置し、多数の散気孔5aを有する円盤状の分散板5を酸化触媒2の入側に排気ガス6の導入方向に対し直角に配置している。
ケーシング4の入側には、上流側の排気管3から排気ガス6を導き入れる入口パイプ7が嵌挿されている。入口パイプ7はケーシング4内を分散板5に突き当たる位置まで延在しており、ケーシング4内にあたる部位には多数の散気孔7aが開口し、上流側の排気管3から導いた排気ガス6が入口パイプ7の各散気孔7a及び分散板5の各散気孔5aを介して拡散され、酸化触媒2の入側端に導かれるようになっている。
そして、ケーシング4には、入側端から分散板5にかけての範囲に、ケーシング4の軸心方向に対し略直交する面8a(第一の面)と、ケーシング4の軸心方向に沿う面8b(第二の面)とで構成される窪み部8が設けられていると共に、該窪み部8にL字断面のセンサボス9が嵌め合わされて二つの面8a,8bに亘り全周溶接されており、センサボス9の面8bに沿った面に複数のセンサ10(ここでは二個のセンサ10を図示している)が略直角に嵌挿されるようになっている。
このようにすれば、ケーシング4における入側及び出側の少なくとも何れか一方(上述の例では入側)に複数のセンサ10を装備するにあたり、各センサ10毎に個別にセンサボス9を介して取り付けを行う必要がなく、該各センサボス9をケーシング4の周方向に十分な距離を隔てて離間配置する必要もない。
すなわち、同じセンサボス9を共用することにより、複数のセンサ10を近接配置してコンパクトに取り付けることが可能となる結果、各センサ10のレイアウトに関して自由度が著しく向上し、各センサ10を最適な位置に取り付けることができる。
しかも、取り付けに際しては、窪み部8内にセンサボス9と各センサ10が収まることでケーシング4の外形より外側へ各センサ10の基端部10bが大きく張り出さなくなり、周辺構造との干渉を容易に回避することができる。
さらに、酸化触媒2の中心を通る排気ガス6の主流に対し各センサ10のプローブ10aを挿入して検出を行うにあたり、ケーシング4の外周面にセンサ10を設置する場合よりもプローブ10aは短くて良く、長尺のセンサ10を製作しなくて済むことになる。
尚、ここでは、パティキュレートフィルタ1とその前段の酸化触媒2とをケーシング4により抱持した例を説明しているが、NOx吸蔵還元触媒、選択還元型触媒、三元触媒等といった様々な触媒を抱持したケーシングの入側、若しくは出側に複数のセンサを装備する場合にも、同様の窪み部やL字断面のセンサボスを設置することで、各センサの設置に関するレイアウト上の自由度を向上させることが可能である。
ところで、上述の図7、図8に示す如き排気浄化装置では、例えばセンサボス9の面8bに沿った面に、内周面に螺旋状のピッチを形成した穴を開口すると共に、センサ10の基端部10bの外周面にも前記ピッチに対応する形状のピッチを形成し、基端部10bを前記穴にねじ込むことによってセンサ10をセンサボス9に対し固定するようになっている。ここで、上述の如くセンサ10をねじ込んで固定できるような穴をセンサボス9に形成するにあたっては、前記穴にはある程度の深さが必要であり、したがって、センサボス9には前記穴に応じた厚みが要求される。そして、センサボス9は一般的な円筒形状のセンサボスとは異なり、窪み部8をなす面8a,8bに沿った大きい面積を有して形成されるため、センサボス9は全体として前記穴に相当する厚みを有する板状の部材となる。こうした形状のセンサボス9は、全体の重量が大きいうえ、金属の削り出しによって形成する場合には製造費も嵩んでしまう。
本発明は、斯かる実情に鑑み、センサの設置に関するレイアウト上の自由度を確保しつつ、センサボスに係る重量や製造費を抑え得る排気浄化装置を提供しようとするものである。
本発明は、排気流路にセンサを設置するためのセンサボスを、前記センサの基端部を支持するセンサ固定部と、前記センサの取付対象に沿った面をなして前記センサ固定部を支持する座面部とを備えて構成し、前記センサ固定部は、前記座面部に設けた穴の周囲に設置され、少なくとも一個の前記センサ固定部に関し、該センサ固定部と前記座面部との溶接箇所を、前記座面部と前記センサ固定部との接触面における前記穴の内周に設定したことを特徴とする排気浄化装置にかかるものである。
而して、このようにすれば、排気浄化装置にセンサを装備するにあたり、取付対象の形状にかかわらず、センサを無理なく取付対象に配置することができる。また、センサ固定部を座面部に溶接するにあたり、前記溶接箇所に対して座面部のセンサ固定部とは反対側からアクセスすることができ、センサ固定部ないしセンサの配置に関してレイアウト上の自由度を確保することができる。また、センサ固定部としては例えば円筒形状の一般的なセンサボスを利用できる一方、座面部は薄い金属板を曲げて成形することができるので、センサボスの製造にかかる費用は安く済み、しかもセンサボスの重量が嵩むこともない。
本発明の排気浄化装置は、排気ガスを浄化するための浄化材と、該浄化材を抱持するケーシングを備え、該ケーシングにおける入側及び出側の少なくとも何れか一方に、略直角に突き当たる二面からなる窪み部を設け、前記センサボスの前記座面部は、前記窪み部に嵌め合わせて前記二面にわたり全周溶接し得るL字断面を有する部材とすることができる。
本発明の排気浄化装置において、前記窪み部は、ケーシングの軸心方向に対し略直交する第一の面と、ケーシングの軸心方向に沿う第二の面とで構成し、該第二の面に対し前記センサを略直角に配置することができる。
本発明の排気浄化装置によれば、以下の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、センサの設置に関するレイアウト上の自由度を確保しつつ、センサボスに係る重量や製造費を抑えることができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、窪み部内にセンサボスとセンサが収まることでケーシングの外形より外側へセンサの基端部が大きく張り出さなくなり、周辺構造との干渉を容易に回避することができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、排気ガスの主流に対しセンサのプローブを挿入して検出を行うにあたってプローブが短くて良く、長尺のセンサを製作しなくて済む。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明の実施による排気浄化装置の形態の一例を示している。図中、図7、図8と同一の符号を付した部分は同一物を表し、基本的な構成は図7、図8に示す従来例と同様である。
図1、図2に示す如く、排気ガス6が流通する排気管3の途中に設置したケーシング4内には酸化触媒2とパティキュレートフィルタ1とが直列に配置されており、多数の散気孔5aを有する円盤状の分散板5が、酸化触媒2の入側に排気ガス6の導入方向に対し直角に配置されている。ケーシング4の入側に嵌挿された入口パイプ7は、ケーシング4内を分散板5に突き当たる位置まで延在しており、ケーシング4内にあたる部位には多数の散気孔7aが開口している。ケーシング4における入側端から分散板5にかけての範囲には、ケーシング4の軸心方向に対し略直交する面8a(第一の面)と、ケーシング4の軸心方向に沿う面8b(第二の面)とで構成される窪み部8が設けられている。
そして、本第一実施例の場合、図2、図3に示す如く、窪み部8に嵌め合わされるセンサボス11を、センサ10を嵌挿して基端部10bを支持する複数のセンサ固定部11aと、面8a,8bに沿った面をなし且つセンサ固定部11aを支持する座面部11bとにより構成した点を特徴としている。
すなわち、本第一実施例では、図7、図8に示した従来例と同様、センサ10の取付対象はケーシング4の入側に形成した窪み部8であり、センサ10は窪み部8の第二の面8bに対して略直角に配置される。そして、従来例におけるセンサボス9に相当する部材を、センサ固定部11aと座面部11bとに分けて形成し、該センサ固定部11aと座面部11bを組み合わせることによってセンサボス11を構成している。
座面部11bは、窪み部8の互いに略直角に突き当たる二面8a,8bにそれぞれ沿う向きに配置される二つの面(第一の面11c、第二の面11d)を備えてなるL字断面の板状の部材であり、例えば取付対象であるケーシング4と同程度の厚みの金属板を屈曲させて形成される。
センサ固定部11aは、一般的なセンサボスと同様の円筒形状の金属で構成される部材であり、図3に示す如く、内周面には螺旋状のピッチが形成されている。一方、センサ10の基端部10bの外周面には、センサ固定部11aの前記ピッチと対応する形で螺旋状のピッチが形成されており、基端部10bをセンサ固定部11aにねじ込むことで、センサ10をセンサ固定部11aに対し固定することができるようになっている。センサ固定部11aとしては、例えば、一般的なセンサボスとして広く製造販売されている部品を使用することができる。
各センサ固定部11aは、座面部11bに対し、該座面部11bの第二の面11dに設けた穴11eの周囲に設置される。ここで、各センサ固定部11aと座面部11bとは、互いの接触面11fにて溶接されるが、該接触面11fにおける溶接箇所は、センサ固定部11aの外周にあたる箇所ではなく、穴11eの内周に設定されている。これは、センサ固定部11aないしセンサ10を座面部11bないしケーシング4に対し配置するにあたり、レイアウト上の自由度を確保するための構成である。
すなわち、例えば一般的な円筒形状のセンサボスをケーシング4等の取付対象に溶接する際には、前記センサボスの底面と、ケーシング4の表面とが接する位置の外周を全周溶接することが通常である。しかしながら、本第一実施例の如く、L字断面の座面部11bに対し、円筒形状のセンサ固定部11aが複数、互いに近接配置されている場合、座面部11bとの溶接箇所を接触面11fにおけるセンサ固定部11aの外周側に設定すると、センサ固定部11aと座面部11bの第一の面11cとの間の空間や、センサ固定部11a同士の間の空間に溶接トーチが差し込めない等の事態が生じ、全周溶接が難しい場合がある。この点、接触面11fにおける穴11eの内周を溶接箇所と設定すれば、センサ固定部11aを座面部11bに溶接するにあたり、前記溶接箇所に対しては、座面部11bの第一の面11cやセンサ固定部11aとは反対側からアクセスすれば良く、センサ固定部11aと第一の面11cの位置関係や、センサ固定部11a同士の位置関係が溶接作業の妨げになることはない。
座面部11bにセンサ固定部11aを溶接したら、該座面部11bを図2に示す如くケーシング4の窪み部8に嵌め合わせ、座面部11bの外周を窪み部8の二面8a,8bに対して全周溶接すれば良い。
このように、図7、図8に示した従来例では一体の部品として構成されていたセンサボス9を、本第一実施例ではセンサ固定部11aと座面部11bとに分割構成し、互いに別々に形成した該センサ固定部11aと座面部11bとを溶接することで一個のセンサボス11に組み立てている。その際、センサ固定部11aと座面部11bとの溶接箇所を、互いの接触面11fにおける穴11eに設定することで、溶接による組み立てを容易にしているのである。
また、センサ固定部11aとしては例えば一般的なセンサボスとして製造販売されている円筒形状の部品を利用できる一方、座面部11bは薄い金属板を曲げて成形することができるので、センサボス11を製造するにあたり、該センサボス11の全体を削り出しにより成形するような方法を採る必要がなく、センサボス11の製造にかかる費用は安く済む。また、センサボス11は、センサ固定部11a以外の部分(座面部11b)は薄くすることができるため、センサボス11をケーシング4に設置するにあたり重量が嵩むこともない。
こうして、本第一実施例では、ケーシング4に複数のセンサ10を配置するにあたって同じセンサボス11を共用することで複数のセンサ10を近接配置し、各センサ10を最適な位置に取り付けることができたり、各センサ10の基端部10bと周辺構造との干渉を回避することができたり、長尺のセンサ10を製作しなくて済むといった、上記従来例(図7、図8及び上記特許文献1参照)の排気浄化装置と同様の利点を備えながら、センサボス11に係る重量や製造費といった弱点を解消している。
尚、本第一実施例では、一個のセンサボス11に対し、二個のセンサ10を二個のセンサ固定部11aに支持する場合を例示したが、一個のセンサボス11に設置されるセンサ固定部11aないし支持されるセンサ10の個数はこれより多くても少なくても構わない。一個のセンサボスに取り付けるセンサ10の個数が二個以上である場合、センサ10の取付に関するレイアウト上の自由度を向上することができるという作用効果は上に説明した通りであるが、仮にセンサ10の取付個数が一個であったとしても、同様の作用効果を奏し得る。すなわち、本発明によれば、取付対象の形状にかかわらず、センサ10を無理なく取付対象に配置することが可能である。
例えば、図1、図2に示す如きケーシング4の窪み部8にセンサ10を一個だけ設置しようとする場合、一般的な円筒形のセンサボスは、窪み部8の第二の面8bにおける第一の面8aに近接した位置には設置しにくい。前記センサボスの外周を第二の面8bに全周溶接する際、第一の面8aが妨げになるからである。そこで、本第一実施例(図1〜図3参照)の如く、窪み部8の形状に沿った座面部11bに対し、穴11eの内周を溶接することでセンサ固定部11aを固定した上で、座面部11bの外周を窪み部8に対して溶接するようにすれば、センサ10を無理なく窪み部8に配置することができるわけである。
また、本第一実施例では、複数のセンサ10をケーシング4の入側に装備する場合を例に説明したが、ケーシング4の出側に複数のセンサ10を装備する場合にも、同様の窪み部やセンサボスを適用することが可能である。
以上のように、上記本第一実施例においては、排気流路にセンサ10を設置するためのセンサボス11を、センサ10の基端部10bを支持するセンサ固定部11aと、センサ10の取付対象に沿った面をなしてセンサ固定部11aを支持する座面部11bとを備えて構成し、センサ固定部11aは、座面部11bに設けた穴11eの周囲に設置され、少なくとも一個のセンサ固定部11aに関し、該センサ固定部11aと座面部11bとの溶接箇所を、座面部11bと前センサ固定部11aとの接触面11fにおける穴11eの内周に設定しているので、排気浄化装置にセンサ10を装備するにあたり、取付対象の形状にかかわらず、センサ10を無理なく取付対象に配置することができる。また、センサ固定部11aを座面部11bに溶接するにあたり、前記溶接箇所に対して座面部11bのセンサ固定部11aとは反対側からアクセスすることができ、センサ固定部11aないしセンサ10の配置に関してレイアウト上の自由度を確保することができる。
また、センサ固定部11aとしては例えば円筒形状の一般的なセンサボスを利用できる一方、座面部11bは薄い金属板を曲げて成形することができるので、センサボス11の製造にかかる費用は安く済み、しかもセンサボス11の重量が嵩むこともない。
また、本第一実施例においては、排気ガス6を浄化するための浄化材(酸化触媒)2と、該浄化材2を抱持するケーシング4を備え、該ケーシング4における入側及び出側の少なくとも何れか一方に、略直角に突き当たる二面8a,8bからなる窪み部8を設け、センサボス11の座面部11bは、窪み部8に嵌め合わせて前記二面8a,8bにわたり全周溶接し得るL字断面を有する部材としているので、窪み部8内にセンサボス11とセンサ10が収まることでケーシング4の外形より外側へセンサ10の基端部10bが大きく張り出さなくなり、周辺構造との干渉を容易に回避することができる。
また、本第一実施例において、窪み部8は、ケーシング4の軸心方向に対し略直交する第一の面8aと、ケーシング4の軸心方向に沿う第二の面8bとで構成し、該第二の面8bに対しセンサ10を略直角に配置しているので、排気ガス6の主流に対しセンサ10のプローブ10aを挿入して検出を行うにあたってプローブ10aが短くて良く、長尺のセンサ10を製作しなくて済む。
したがって、上記本第一実施例によれば、センサの設置に関するレイアウト上の自由度を確保しつつ、センサボスに係る重量や製造費を抑え得る。
図4、図5は本発明の実施による排気浄化装置の形態の別の一例を示している。本第二実施例の場合、センサ10をケーシング4の中間部に取り付けることを想定してセンサボス12を設計している。
本第二実施例のセンサボス12は、上記第一実施例(図1〜図3参照)と同様の複数(ここでは2個)のセンサ固定部12aを、ケーシング4の外周面に沿った円筒面をなす座面部12bに固定することで形成される。
各センサ固定部12aは、座面部12bに対し、該座面部12bに備えた穴12cの位置に固定されるが、各センサ固定部12aと座面部12bとの溶接位置は、互いの接触面12dにおける穴12cの内周である。
すなわち、座面部12bに対し、円筒形状のセンサ固定部12aが複数、互いに近接配置されている場合、座面部12bとの溶接箇所を接触面12dにおけるセンサ固定部12aの外周側に設定すると、センサ固定部12a同士の間の空間に溶接トーチが差し込めない等の事情により、全周溶接が難しい場合がある。これを回避するため、上記第一実施例(図3参照)と同様、溶接箇所を接触面12dにおける穴12cの内周に設定している。
ここで、上記第一実施例では、センサボス11を構成する座面部11bの第一の面11cがセンサ固定部11a側に突出しており、且つ各センサ固定部11aの設置位置が第一の面11cと近接していたため、総てのセンサ固定部11aに関して溶接箇所を座面部11bの穴11eの内周に設定していたが(図3参照)、本第二実施例の如く座面部12bがセンサ固定部12a側に突出した構造を持たない場合、穴12cの内周を溶接箇所として設定されるのは、センサ固定部12aのうち一部で良く、残りのセンサ固定部12aでは、溶接箇所を接触面12dにおけるセンサ固定部12aの外周としても良い。
すなわち、本第二実施例において、座面部12bに対し二個のセンサ固定部12aを一個ずつ順番に溶接していくことを考えると、一個目のセンサ固定部12aを座面部12bに溶接する際には、接触面12dにおけるセンサ固定部12aの外周を溶接箇所と設定しても、該溶接箇所の周囲に該溶接箇所へのアクセスを妨げる物体は存在しないので、全周溶接を行うのに支障はない。続いて、二個目のセンサ固定部12aを座面部12bに溶接する際には、該二個目のセンサ固定部12aの外周を溶接箇所と設定すると、近接する前記一個目のセンサ固定部12aが全周溶接の妨げになり得る。この時は、接触面12dにおける穴12cの内周を溶接箇所とすれば良い。尚、これは、仮に座面部12bに対し三個以上のセンサ固定部12aを備えてセンサボス12を構成した場合も同様である。
図6は本発明の実施による排気浄化装置の形態のさらに別の一例を示している。本第三実施例の場合、センサ10を、ケーシング4の出側における本体部4aと縮径部4bの間の角部4cに取り付けることを想定してセンサボス13を設計している。そして、センサボス13のセンサ固定部13aは、角部4cの形状に沿った形状を有する座面部13bに対して二個設置されている。
座面部13bは、角部4cの形状に合わせ、円筒形状をなす本体部4aの円筒面に沿った第一の面13cと、コーン形状をなす縮径部4bの円錐面に沿った第二の面13dとを備えたL字断面の部材として形成される。そして、本第三実施例の場合、第一の面13cと第二の面13dに、それぞれ一個ずつのセンサ固定部13aが設置される。
このような形状のセンサボス13においても、二個のセンサ固定部13a同士を近接配置する場合には、該センサ固定部13aの外周を溶接箇所に設定すると、一個のセンサ固定部13aの溶接に際し既に溶接された別のセンサ固定部13aの存在が妨げになる事態が生じ得る。その際、上記第二実施例のセンサボス12と同様(図4、図5参照)、少なくとも一部のセンサ固定部13aについては、溶接箇所を座面部13bに設けた穴(図示せず)の内周に設定すれば、やはり溶接に関する上記問題を回避することができる。
上記第二、第三実施例(図4〜図6参照)に示すように、本発明の排気浄化装置では、センサボスを構成する座面部の形状は、上記第一実施例(図1〜図3参照)のセンサボス11の座面部11bの如きL字断面に特に限定されるものではない。本発明では、センサボスはセンサ固定部と座面部とが分割構成されていることが最も肝要なのであり、座面部の形状については、取付対象の形状に応じて種々変更し得る。そして、前述の分割構成を採用し、且つセンサ固定部を座面部に溶接する際には前記座面部の前記センサ固定部とは反対側からアクセスできるようにしたことで、取付対象の形状にかかわらず、従来は困難であったセンサ配置を可能にしつつ、センサボスの重量や製造費を低減しているのである。
その他の構成や作用効果については上記第一実施例と同様であるため説明を省略するが、上記第二、第三実施例によっても、センサの設置に関するレイアウト上の自由度を確保しつつ、センサボスに係る重量や製造費を抑え得る。
尚、本発明の排気浄化装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではない。排気管途中のケーシング内に収容される排気浄化触媒は、パティキュレートフィルタの前段に付帯装備される酸化触媒に限定されるものではなく、パティキュレートフィルタ自体を担体とした酸化触媒であっても良いし、NOx吸蔵還元触媒、選択還元型触媒、三元触媒等といった様々な触媒であっても良いこと、また、センサとしては温度センサ、NOxセンサ、PMセンサ等の各種センサを適宜に選定して採用し得ること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
2 浄化材(酸化触媒)
4 ケーシング
6 排気ガス
8 窪み部
8a 面(第一の面)
8b 面(第二の面)
10 センサ
10b 基端部
11 センサボス
11a センサ固定部
11b 座面部
11c 面(第一の面)
11d 面(第二の面)
11e 穴
11f 接触面
12 センサボス
12a センサ固定部
12b 座面部
12c 穴
12d 接触面
13 センサボス
13a センサ固定部
13b 座面部
4 ケーシング
6 排気ガス
8 窪み部
8a 面(第一の面)
8b 面(第二の面)
10 センサ
10b 基端部
11 センサボス
11a センサ固定部
11b 座面部
11c 面(第一の面)
11d 面(第二の面)
11e 穴
11f 接触面
12 センサボス
12a センサ固定部
12b 座面部
12c 穴
12d 接触面
13 センサボス
13a センサ固定部
13b 座面部
Claims (3)
- 排気流路にセンサを設置するためのセンサボスを、前記センサの基端部を支持するセンサ固定部と、前記センサの取付対象に沿った面をなして前記センサ固定部を支持する座面部とを備えて構成し、
前記センサ固定部は、前記座面部に設けた穴の周囲に設置され、
少なくとも一個の前記センサ固定部に関し、該センサ固定部と前記座面部との溶接箇所を、前記座面部と前記センサ固定部との接触面における前記穴の内周に設定したことを特徴とする排気浄化装置。 - 排気ガスを浄化するための浄化材と、該浄化材を抱持するケーシングを備え、該ケーシングにおける入側及び出側の少なくとも何れか一方に、略直角に突き当たる二面からなる窪み部を設け、
前記センサボスの前記座面部は、前記窪み部に嵌め合わせて前記二面にわたり全周溶接し得るL字断面を有する部材であることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。 - 前記窪み部は、ケーシングの軸心方向に対し略直交する第一の面と、ケーシングの軸心方向に沿う第二の面からなり、該第二の面に対し前記センサが略直角に配置されることを特徴とする請求項2に記載の排気浄化装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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