JP2018167780A - ラックシャフト及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

ラックシャフト及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ラックシャフト及び電動パワーステアリング装置の軽量化を図る。【解決手段】ラックシャフト12Aは、ステアリングホイール1の操舵に伴い回転する第1ピニオン16と噛み合う第1ラック115が形成された第1軸110と、電動モータ21により回転する第2ピニオン23と噛み合う第2ラック125が形成された第2軸120と、を備え、第1軸110の外径と第2軸120の外径とは異径である。第1軸110と第2軸120とは、摩擦圧接等により結合される。第1軸110及び第2軸120のうち、相対的に低い負荷が作用する第1軸110の外径が、第2軸120の外径よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、ラックシャフト及び電動パワーステアリング装置に関する。
特許文献1には、デュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置に用いるラックシャフトが記載されている。このラックシャフトは、マニュアル操舵力伝達用の第1ラックが形成された中空の第1軸と、操舵補助力伝達用の第2ラックが形成された中実の第2軸と、を備えている。
特開2015−205581号公報
しかしながら、特許文献1に記載のラックシャフトでは、第1軸と第2軸が同径であるため、第1軸及び第2軸のうち、相対的に高い負荷が作用する一方の軸を基準に径が定められると、相対的に低い負荷が作用する他方の軸の径が無駄に大きくなってしまい、その分、質量が大きくなってしまう。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであり、ラックシャフト及び電動パワーステアリング装置の軽量化を図ることを目的とする。
第1の発明は、操舵力が伝達される第1ラックが形成された第1軸と、電動モータの駆動力が伝達される第2ラックが形成され、第1軸に結合された第2軸と、を備え、第1軸の外径と第2軸の外径とは異径であることを特徴とするラックシャフトである。
第1の発明では、第1軸及び第2軸のうち、一方の軸の外径が他方の軸の外径に比べて小さいので、一方の軸の外径が他方の軸の外径と同じ場合に比べて、質量を軽減できる。
第2の発明は、第1軸の外径が、第2軸の外径よりも小さいことを特徴とする。
第2の発明では、第2軸に比べて作用する負荷が小さい第1軸の外径を小さくすることで、第1軸及び第2軸の外径を、それぞれの軸に必要な強度を満足しつつ、軽量化を図ることができる。
第3の発明は、第2軸の中心軸が、第1軸の中心軸に対して偏心していることを特徴とする。
第3の発明では、ラックシャフトの回転を防止できる。
第4の発明は、第1軸及び第2軸のうち、単位長さ当たりの質量が小さい一方の軸が、単位長さ当たりの質量が大きい他方の軸に比べて長く形成されていることを特徴とする。
第4の発明では、ラックシャフトをより軽量化できる。
第5の発明は、ラックシャフトと、電動モータと、を備え、電動モータの回転力を第2ラックを介してラックシャフトに伝達することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
第5の発明では、軽量化が実現されたラックシャフトを有しているので、電動パワーステアリング装置を軽量化できる。
本発明によれば、ラックシャフト及び電動パワーステアリング装置を軽量化できる。
本発明の第1実施形態に係るステアリング装置の構成図である。 本発明の第1実施形態に係るラックシャフトの結合部分を示す縦断面図であり、第1軸と第2軸とが結合される前の状態を示す。 本発明の第1実施形態に係るラックシャフトの結合部分を示す縦断面図であり、第1軸と第2軸とが結合された状態を示す。 図1のIII−III線に沿うラックシャフトの横断面図であり、ラックシャフトの各部寸法を示す。 図1のIII−III線に沿うラックシャフトの横断面図であり、ラックシャフトと出力軸及びピニオン軸との位置関係を示す。 本発明の第2実施形態に係るラックシャフトの結合部分を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係るラックシャフトの結合部分を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るラックシャフトを示す平面図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係るラックシャフトを示す平面図である。 本発明の第4実施形態に係るラックシャフトを示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態の変形例2に係るラックシャフトを示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態の変形例3に係るラックシャフトを示す縦断面図である。 本発明の第5実施形態に係るラックシャフトを示す横断面図である。 本発明の第5実施形態に係るラックシャフトの支持構造を示す側面図である。 本発明の実施形態の変形例1に係るラックシャフトを示す横断面図である。 本発明の実施形態の変形例2に係るラックシャフトを示す横断面図である。
図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るステアリング装置100の構成図である。ステアリング装置100は、運転者による操舵力と電動モータ21によるアシスト駆動力とがそれぞれ独立してラックシャフト12Aに入力されるデュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置である。
ステアリング装置100は、運転者によって操舵力が入力されるステアリングホイール1の回転に応じて車両の車輪2を転舵させる転舵機構10と、運転者の操舵力をアシストするアシスト機構20と、操舵力のアシスト量を制御する制御装置30と、を備える。
転舵機構10は、ステアリングホイール1に連結されステアリングホイール1の回転に応じて回転するステアリングシャフト11と、ステアリングシャフト11の回転に応じて車両の車輪2を転舵させるラックシャフト12Aと、を有する。
ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール1に連結された入力軸13と、入力軸13にトーションバー14を介して連結された出力軸15と、出力軸15に形成されラックシャフト12Aと噛み合う第1ピニオン16と、を有する。
アシスト機構20は、アシスト力の動力源である電動モータ21と、減速機構3を介して電動モータ21の駆動力が伝達される回転軸としてのピニオン軸22と、ピニオン軸22に形成されラックシャフト12Aと噛み合う第2ピニオン23と、を有する。減速機構3は、電動モータ21の出力軸に連結されたウォームシャフト3aと、ウォームシャフト3aと噛み合うとともにピニオン軸22に連結されたウォームホイール3bと、を有する。
制御装置30は、入力軸13と出力軸15との相対回転に基づいてトーションバー14に付与される操舵トルクを検出するトルクセンサ31と、ピニオン軸22の回転角度を検出する回転角度センサ32と、ステアリングホイール1の回転角度である操舵角度を検出する操舵角度センサ34と、レゾルバによって構成され電動モータ21の回転角度を検出するモータ回転角度センサ35と、電動モータ21の作動を制御するコントローラ33と、を有する。
コントローラ33は、トルクセンサ31によって検出される操舵トルクと、モータ回転角度センサ35によって検出される電動モータ21の回転角度と、に基づいて電動モータ21の駆動を制御する。なお、コントローラ33は、操舵トルク及び電動モータ21の回転角度に加えて、操舵角度センサ34によって検出される操舵角度を考慮して、電動モータ21の駆動を制御してもよい。さらに、コントローラ33は、回転角度センサ32によって検出されるピニオン軸22の回転角度を考慮して電動モータ21の駆動を制御してもよい。
回転角度センサ32によって検出されるピニオン軸22の回転角度を用いれば、車輪2の転舵角を正確に把握することができる。このため、回転角度センサ32の検出結果は、車両の横滑り等を抑制するVDC(Vehicle Dynamics Control)等の制御においても用いられる。
ラックシャフト12Aは、車両の左右方向に沿って直線状に延在する丸棒状部材であり、第1軸110と第2軸120とを結合することにより形成される。第1軸110及び第2軸120は、それぞれ同じ材料(たとえば炭素鋼)から形成される。本実施形態では、ラックシャフト12Aは、第1軸110の軸長と第2軸120の軸長とが同じになるように形成されている。
ラックシャフト12Aは、車体に締結されるハウジング(不図示)内に収容されている。ラックシャフト12Aの両端部は、ハウジング(不図示)の軸方向端部を貫通して、タイロッド25に接続されている。つまり、ラックシャフト12Aの両端部のそれぞれは、タイロッド25を介して左右の車輪2に連結されている。
第1軸110には、ステアリングホイール1の操舵に伴い回転する第1ピニオン16と噛み合う第1ラック115が形成されている。ステアリングホイール1からの回転力は、入力軸13及びトーションバー14を介して出力軸15に伝達される。出力軸15の回転力は、第1ピニオン16を介して第1ラック115に伝達される。第1ピニオン16の回転力は、ラックシャフト12Aの軸方向(車両の左右方向)の力に変換される。このため、ステアリングホイール1が操舵されると、運転者の操舵力が第1ラック115を介してラックシャフト12Aに伝達され、車両の車輪2がラックシャフト12Aの移動に応じて転舵される。
第2軸120には、電動モータ21により回転する第2ピニオン23と噛み合う第2ラック125が形成されている。電動モータ21からの回転力は、減速機構3を介してピニオン軸22に伝達される。ピニオン軸22の回転力は、第2ピニオン23を介して第2ラック125に伝達される。第2ピニオン23の回転力は、ラックシャフト12Aの軸方向(車両の左右方向)の力に変換される。このため、電動モータ21が回転駆動されると、電動モータ21の回転力が第2ラック125を介してラックシャフト12Aに伝達され、車両の車輪2がラックシャフト12Aの移動に応じて転舵される。
ラックシャフト12Aは、中実の円柱状部材である第1軸110と、中実の円柱状部材である第2軸120の2部材を結合することによって形成される。結合方法には、摩擦圧接、溶接、ねじ嵌合など、種々の方法を採用することができるが、比較的、接合強度が高い摩擦圧接を採用することが好ましい。
第1軸と第2軸からなるラックシャフトにおいて、第1軸と第2軸が同径である場合には、第1軸及び第2軸のうち、相対的に高い負荷が作用する一方の軸を基準に径を定める必要がある。このため、相対的に低い負荷が作用する他方の軸の径が無駄に大きくなってしまい、その分、質量が大きくなってしまう。
そこで、本実施形態では、第1軸110の外径と第2軸120の外径を異径とすることで、ラックシャフト12Aの軽量化を実現している。
図2A及び図2Bは、本発明の第1実施形態に係るラックシャフト12Aの結合部分を示す縦断面図である。図2Aでは、第1軸110と第2軸120とが結合される前の状態を示し、図2Bでは、第1軸110と第2軸120とが結合された状態を示している。図2A及び図2Bに示すように、第1軸110の軸方向端部と第2軸120の軸方向端部とは摩擦圧接により結合される。
第1軸110は、本体部111と、本体部111の軸方向端部に設けられた円筒状の連結筒部112と、を備えている。連結筒部112は、本体部111の軸方向端部における外周部が軸方向に延在する部分であり、連結筒部112の外径は本体部111の外径と同径である。連結筒部112の中心は、本体部111の中心と同心である。第2軸120は、本体部121と、本体部121の軸方向端部に設けられた円筒状の連結筒部122と、を備えている。連結筒部122は、本体部121の軸方向端部から軸方向に突出している。連結筒部122の中心は、本体部121の中心と同心である。
第1軸110の本体部111の外径D1は、第2軸120の本体部121の外径D2よりも小さい(D1<D2)。本実施形態では、第2軸120の連結筒部122は、その外径D3が第1軸110の連結筒部112の外径D1と同一となるように形成されている。なお、連結筒部112及び連結筒部122は、それぞれの肉厚が同一となるように形成されている。
ラックシャフト12Aの製造方法の一例を説明する。ラックシャフト12Aの製造方法は、摩擦圧接工程と、第1ラック形成工程と、第2ラック形成工程と、を含む。摩擦圧接工程では、図2Aに示すように、第1軸110の連結筒部112の端面112aと第2軸120の連結筒部122の端面122aとが対向するように、第1軸110と第2軸120を同軸に配置する。図2Bに示すように、端面112aと端面122aとを当接させた状態で第1軸110と第2軸120を軸方向に加圧する。
第1軸110及び第2軸120を加圧した状態で、第1軸110と第2軸120とを周方向に相対回転させて、当接面にて摩擦熱を発生させる。相対回転を停止し、第1軸110と第2軸120との加圧状態を所定時間保持することによって、第1軸110と第2軸120との相互拡散を促進させ、第1軸110と第2軸120とを接合する。
第1ラック形成工程では、第1軸110の軸方向及び周方向における外周面の一部をブローチ盤などによって削り取る切削加工を施し、第1軸110に第1ラック115を形成する。第2ラック形成工程では、第2軸120の軸方向及び周方向における外周面の一部をブローチ盤などによって削り取る切削加工を施し、第2軸120に第2ラック125を形成する。第1ラック115は、ラック歯が均等ピッチであるCGR(Constant Gear Ratio)仕様とされ、第2ラック125は、ラック歯が可変ピッチであるVGR(Variable Gear Ratio)仕様とされている。
第1軸110側においては、モジュール、ねじれ角及び歯数が、ストローク量、ストロークレシオ、軸交角(出力軸15とラックシャフト12Aの交差角度)、強度の要件等が満たされるように設定される。第2軸120側においては、モジュール、ねじれ角、外径及び位相角が、電動モータ21によるアシスト推力、耐久強度及び車両への搭載性、転舵追従特性の要件等が満たされるように設定される。
なお、第1ラック形成工程及び第2ラック形成工程は、摩擦圧接工程の前に行ってもよいし、摩擦圧接工程の後に行ってもよい。第1ラック115及び第2ラック125のいずれか一方を形成するラック形成工程を行ってから摩擦圧接工程を行い、既に形成されたラックの周方向位置に対応するように、他方のラックを形成するラック形成工程を行ってもよい。この場合、第1ラック115と第2ラック125との周方向の位置決め精度が、摩擦圧接の影響を受けることがないので好適である。本実施形態では、第1ラック115の基準ピッチ線P1と第2ラック125の基準ピッチ線P2とが平行となるように、第1ラック115及び第2ラック125のラック歯が形成されている(図3A参照)。なお、第1ラック115の基準ピッチ線P1と第2ラック125の基準ピッチ線P2は、平行となる場合に限定されず、互いに傾いていてもよい。
図3A及び図3Bは、図1のIII−III線に沿うラックシャフトの横断面図である。図3Aでは、ラックシャフト12Aの各部寸法を示し、図3Bでは、ラックシャフト12Aと出力軸15及びピニオン軸22との位置関係を示している。なお、図3Bでは、出力軸15及びピニオン軸22の中心軸CL1,CL2のみを示し、第1ピニオン16、第2ピニオン23の図示は省略している。
図1に示すように、第1軸110の本体部111において、第1ラック115が形成された部分を第1ラック形成部116と称し、第2軸120の本体部121において、第2ラック125が形成された部分を第2ラック形成部126と称する。第1ラック形成部116及び第2ラック形成部126の軸方向長さは、車輪2を左右に最大転舵角度まで転舵するためにラックシャフト12Aをスライド可能な長さに相当する。
図3A及び図3Bでは、第1軸110の第1ラック形成部116における横断面の形状を実線で示し、第2軸120の第2ラック形成部126における横断面の形状を二点鎖線で示している。
図3Aを参照して、第1軸110の各部寸法と、第2軸120の各部寸法とを比較する。なお、第1ラック115の基準ピッチ線P1及びラックシャフト12Aの中心軸Oのそれぞれに直交し、かつ、ラックシャフト12Aの中心軸Oを通る軸をZ軸として説明する。
図3Aに示すように、本実施形態では、第1ラック形成部116の各部の寸法は、第1ラック形成部116の各部に対応する第2ラック形成部126の各部の寸法よりも小さい。以下、詳しく説明する。
第1ラック115の歯幅W1は、第2ラック125の歯幅W2よりも小さい(W1<W2)。第1ラック115の歯幅W1は、第1ラック形成部116の外径D1よりも小さく、第2ラック125の歯幅W2は、第2ラック形成部126の外径D2よりも小さい(W1<D1,W2<D2)。第1ラック形成部116の半径R1(=(1/2)×D1)は、第2ラック形成部126の半径R2(=(1/2)×D2)よりも小さい(R1<R2)。
第1ラック形成部116の肉厚T1は、第2ラック形成部126の肉厚T2よりも小さい(T1<T2)。肉厚T1は、Z軸上における第1ラック115の歯先から第1ラック形成部116の背面までのZ軸寸法であり、肉厚T2は、Z軸上における第2ラック125の歯先から第2ラック形成部126の背面までのZ軸寸法である。
ラックシャフト12Aの中心軸Oから第1ラック115の基準ピッチ線P1までのZ軸寸法Z1は、中心軸Oから第2ラック125の基準ピッチ線P2までのZ軸寸法Z2よりも小さい(Z1<Z2)。このため、出力軸15の中心軸CL1をピニオン軸22の中心軸CL2に比べて、ラックシャフト12Aの中心軸Oに近づけることができる。本実施形態では、図3Bに示すように、ラックシャフト12Aと出力軸15の軸間距離ZL1が、ラックシャフト12Aとピニオン軸22の軸間距離ZL2よりも小さくなるように、ピニオン軸22及び出力軸15が配置されている。軸間距離ZL1は、ラックシャフト12Aの中心軸Oから出力軸15の中心軸CL1までのZ軸寸法であり、軸間距離ZL2は、ラックシャフト12Aの中心軸Oからピニオン軸22の中心軸CL2までのZ軸寸法である。
以上の第1実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
(1)ラックシャフト12Aは、操舵力が伝達される第1ラック115が形成された第1軸110と、電動モータ21の駆動力が伝達される第2ラック125が形成され、第1軸110に結合された第2軸120と、を備えている。第1軸110の外径D1と第2軸120の外径D2とは異径である。第1軸110及び第2軸120のうち、一方の軸の径が他方の軸の径に比べて小さいので、一方の軸の外径が他方の軸の外径と同じ場合に比べて、質量を軽減できる。したがって、ラックシャフト12A及びステアリング装置100を軽量化できる。
(2)本実施形態では、第1軸110及び第2軸120の材料は同じである。第1軸110及び第2軸120は、それぞれ中実の円柱状部材である。電動モータ21の駆動力が伝達される第2軸120に比べて、操舵力が伝達される第1軸110に作用する負荷は小さい。このため、本実施形態では、第1軸110の第1ラック形成部116における外径D1を第2軸120における第2ラック形成部126における外径D2よりも小さくしている(D1<D2)。これにより、第1軸110の質量を第2軸120の質量よりも小さくしてラックシャフト12Aを軽量化できる。さらに、第2軸120の強度は、第1軸110の強度よりも大きくできるので、電動モータ21からの高い負荷にも優れた耐久性を有するラックシャフト12Aとすることができる。このように、本実施形態によれば、第1軸110及び第2軸120のそれぞれに必要な強度を満足しつつ、ラックシャフト12Aの軽量化を図ることができる。
(3)ラックシャフト12Aの中心軸Oから基準ピッチ線P1までのZ軸寸法Z1が、中心軸Oから基準ピッチ線P2までのZ軸寸法Z2よりも小さい。このため、図3Bに示すように、出力軸15の中心軸CL1をピニオン軸22の中心軸CL2に比べて、ラックシャフト12Aの中心軸Oに近づけることができる(ZL1<ZL2)。本実施形態では、出力軸15とラックシャフト12Aの軸間距離が短くなるように、出力軸15をラックシャフト12Aに近接させ、この部分をコンパクトにした。この結果、ステアリング装置100の車両への取付自由度を向上、すなわち搭載性を向上できる。
(4)本実施形態では、第1軸110及び第2軸120の外径を個別に設定できる。このため、たとえば、第1軸110の外径D1に比べて第2軸120の外径D2を大きくすることにより、第2ピニオン23に対する第2軸120のラック歯の接触面積を大きくできる。これにより、ピニオン軸22とラックシャフト12Aの交差角度である軸交角の自由度を向上できる。その結果、ステアリング装置100の車両への取付自由度を向上、すなわち搭載性を向上できる。
<第1実施形態の変形例1>
上記第1実施形態では、連結筒部112の外径D1と連結筒部122の外径D3とが同じになるように連結筒部112,122が形成される例について説明したが(図2A、図2B参照)、本発明はこれに限定されない。連結筒部112,122のいずれか一方を大きく形成してもよい。たとえば、連結筒部112の外径D1に対して、連結筒部122の外径D3を大きく形成してもよい(D3>D1)。少なくとも、十分な接合強度を得ることができる程度の接触面積を得ることができるように連結筒部112,122を形成すればよい。
<第1実施形態の変形例2>
上記第1実施形態では、第1ラック形成部116の各部の寸法が、第1ラック形成部116の各部に対応する第2ラック形成部126の各部の寸法よりも小さい例について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、第1ラック形成部116の外径D1と第2ラック形成部126の外径D2との差が小さい場合、ラックシャフト12Aの中心軸Oから基準ピッチ線P1,P2までのZ軸寸法Z1,Z2の大小関係が、Z1>Z2となる場合もある。また、肉厚T1,T2の大小関係が、T1>T2となる場合もある。
<第2実施形態>
図4Aを参照して、本発明の第2実施形態に係るラックシャフト12B1について説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、図中、上記第1実施形態で説明した構成と同一の構成または相当する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図4Aは、ラックシャフト12B1の結合部分を示す縦断面図である。上記第1実施形態では、第1軸110及び第2軸120のそれぞれが中実の円柱状部材であったが、第2実施形態では、第1軸210が中空の円筒状部材である点で、上記第1実施形態と相違する。以下、具体的に説明する。
図4Aに示すように、第1軸210は、円筒状部材とされている。第2軸120の連結筒部122は、連結筒部122の肉厚が第1軸210の肉厚と同一となるように形成されている。第1軸210の軸方向端部は、摩擦圧接により、第2軸120の連結筒部122に接合される。
なお、本実施形態では、第1ラック形成工程を摩擦圧接工程前に行うことが好ましい。第1ラック形成工程では、第1軸210をラック形成用の金型で保持した状態で、第1軸210の中空部に円柱状のマンドレルを往復動作させる。これにより、第1軸210を徐々に塑性変形させる。少しずつ径の大きなマンドレルを軸方向に往復動作させることで、第1軸210の第1ラック形成部116に第1ラック115を形成することができる。
第2実施形態では、第1実施形態と同様、第1ラック形成部116における第1軸210の外径D1が、第2ラック形成部126における第2軸120の外径D2よりも小さい(D1<D2)。
このような第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(5)第1軸210を円筒状部材とすることで、第1実施形態に比べて、さらにラックシャフト12B1及びステアリング装置100を軽量化できる。
<第2実施形態の変形例>
上記第2実施形態では、第2軸120の外径D2に比べて小さい外径D3(=D1)の連結筒部122を設ける例(D2>D3=D1)について説明したが、本発明はこれに限定されない。図4Bは、本発明の第2実施形態の変形例に係るラックシャフト12B2の結合部分を示す縦断面図である。
図4Bに示すように、第2軸220の軸方向端部に外径D2の連結筒部222を形成し、第1軸210の軸方向端部に、拡径加工を施して、外径D2の連結筒部212を形成してもよい。このような変形例であっても、第1ラック形成部116における外径D1を第2ラック形成部126における外径D2よりも小さくできるので、ラックシャフト12B2及びステアリング装置100を軽量化できる。さらに、本変形例によれば、連結筒部212,222の外径が上記実施形態に比べて大きいため、摩擦圧接工程において、第1軸210と第2軸220の相対回転速度を低く抑えても摩擦圧接に必要な周速度を得ることができる。
<第3実施形態>
図5Aを参照して、本発明の第3実施形態に係るラックシャフト12C1について説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、図中、上記第1実施形態で説明した構成と同一の構成または相当する構成には同一の符号を付して説明を省略する。図5Aは、本発明の第3実施形態に係るラックシャフト12C1を示す平面図である。
第1軸310A及び第2軸320Aは、それぞれ同じ材料から形成された中実の円柱状部材である。このため、小径の第1軸310Aの第1ラック形成部116における単位長さ当たりの質量は、大径の第2軸320Aの第2ラック形成部126における単位長さ当たりの質量よりも小さい。
そこで、第3実施形態では、単位長さ当たりの質量が小さい第1軸310Aの長さを、単位長さ当たりの質量が大きい第2軸320Aの長さよりも長くして軽量化を実現している。つまり、上記第1実施形態では、第1軸110の軸長と第2軸120の軸長とが同じであるが、第3実施形態では、第1軸310Aの軸長L1が第2軸320Aの軸長L2よりも長い点で、上記第1実施形態と相違する。なお、ラックシャフト12C1の全長は第1実施形態のラックシャフト12Aの全長と同じである。
このような第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(6)第1軸310A及び第2軸320Aのうち、単位長さ当たりの質量が小さい一方の軸が、単位長さ当たりの質量が大きい他方の軸に比べて長く形成されている。これにより、第1実施形態に比べて、さらにラックシャフト12C1及びステアリング装置100を軽量化できる。
<第3実施形態の変形例>
上記第3実施形態では、第1軸310Aと第2軸320Aとが中実の円柱状部材である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。図5Bは、本発明の第3実施形態の変形例に係るラックシャフト12C2を示す平面図である。
図5Bに示すように、本変形例では、第1軸310Bが中空の円筒状部材であって、第1軸310Bの外径が第2軸320Bの外径よりも大きい。第1軸310Bは、中空の円筒状部材であり、鍛造加工により第1ラック115が形成される。第2軸320Bは、中実の円柱状部材であり、切削加工により第2ラック125が形成される。鍛造加工よりも切削加工の方が精度良くラック歯を成形することができるため、第2ラック125と第2ピニオン23との噛み合い精度は、第1ラック115と第1ピニオン16との噛み合い精度よりも高い。比較的高い負荷が作用する第2軸320Bのラック歯とピニオンとの噛み合い精度を高めることにより、第2ラック125の耐久性を確保することができる。
本変形例においても第1ラック形成部116における単位長さ当たりの質量は、第2ラック形成部126における単位長さ当たりの質量に比べて小さい。このため、第1軸310Bの軸長L1を第2軸320Bの軸長L2よりも長く形成することで、軸長を同じにする場合に比べて、ラックシャフト12C2及びステアリング装置100を軽量化できる。
<第4実施形態>
図6Aを参照して、本発明の第4実施形態に係るラックシャフト12D1について説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、図中、上記第1実施形態で説明した構成と同一の構成または相当する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図6Aは、本発明の第4実施形態に係るラックシャフト12D1を示す縦断面図である。上記第1実施形態では、第1軸110の端面112aと第2軸120の端面122aとが摩擦圧接により接合される(図2A、図2B参照)。これに対して、第4実施形態では、第2軸420Aが円筒状部材であり、第1軸410Aが第2軸420Aの中空部に圧入され、溶接されることにより第1軸410Aと第2軸420Aとが結合される。
このような第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
<第4実施形態の変形例1>
上記第4実施形態では、第1軸410Aを第2軸420Aの中空部に圧入した後、溶接により第1軸410Aと第2軸420Aとを結合する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、焼き嵌めにより両者を結合してもよいし、第1軸410Aに形成した雄ねじを第2軸420Aの中空部に形成した雌ねじに螺合させることにより結合してもよい。
<第4実施形態の変形例2>
図6Bは、本発明の第4実施形態の変形例2に係るラックシャフト12D2を示す縦断面図である。図6Bに示すように、本変形例では、ボルト、ナットなどの締結部材490により第1軸410Bの軸方向端部のフランジ419と第2軸420Bの軸方向端部のフランジ429とが締結され、第1軸410Bと第2軸420Bとが結合される。
<第4実施形態の変形例3>
図6Cは、本発明の第4実施形態の変形例3に係るラックシャフト12D3を示す縦断面図である。図6Cに示すように、本変形例では、ボールジョイント491のソケット493と第1軸410Cに設けられた段部418との間に第2軸420Cが挟まれた状態で、第1軸410Cと第2軸420Cとが結合される。第1軸410Cには、本体部111の軸方向端部から軸方向に突出する円柱状の嵌入部417が設けられる。嵌入部417は、第2軸420Cの中空部に嵌入される部分であって、本体部111よりも外径が小さい。嵌入部417が本体部111よりも小径に形成されるので、第2軸420Cの軸方向端面に対向する本体部111の軸方向端面が段部418とされる。
タイロッド25の端部には、ラックシャフト12D3の端部に接続される自在継手であるボールジョイント491が設けられる。ボールジョイント491は、第1軸410Cの端部に固着されるソケット493と、タイロッド25の軸部の端部に固着されるボール492と、を有する。ソケット493は、ボール492を収容するボール収容部493aと、ボール収容部493aの基端側に一体的に設けられたボルト493bと、を有する。ボルト493bに設けられた雄ねじが、第1軸410Cの嵌入部417の先端面から軸方向に延在する孔部449に設けられた雌ねじに螺合されることにより、ソケット493が第1軸410Cに固着される。
本変形例では、第1軸410Cの嵌入部417が、第2軸420Cの中空部に嵌入された後、ソケット493のボルト493bが嵌入部417の先端部に螺合される。これにより、ソケット493と第1軸410Cの段部418との間で第2軸420Cが挟持され、第1軸410Cと第2軸420Cとが結合される。図6Cでは、ソケット493とラックシャフト12D3との間に円環状の環状部材499を介在させる例について図示しているが、環状部材499は省略してもよい。このように、ソケット493と第1軸410Cの段部418とで第2軸420Cを挟持する場合、第1軸410Cの嵌入部417の外周部と第2軸420Cの内周部のそれぞれにキー溝を設け、このキー溝にキーを嵌合させ、第1軸410Cと第2軸420Cの回り止めを行うことが好ましい。
<第5実施形態>
図7及び図8を参照して、本発明の第5実施形態に係るラックシャフト12Eについて説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、図中、上記第1実施形態で説明した構成と同一の構成または相当する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、本発明の第5実施形態に係るラックシャフト12Eを示す横断面図であり、図8は、本発明の第5実施形態に係るラックシャフト12Eの支持構造を示す側面図である。なお、図8では、ピニオン及びラックガイドを二点鎖線で示している。
上記第1実施形態では、第1軸110の中心軸と第2軸120の中心軸とが同一となるように、第1軸110と第2軸120とが結合される(図3A参照)。これに対して、第5実施形態では、図7及び図8に示すように、第1軸110の中心軸O1と第2軸120の中心軸O2とが偏心している。
図8に示すように、ステアリング装置100は、第1ラック形成部116を背面側(歯裏側)から第1ピニオン16に向けて押し付ける第1ラックガイド561と、第2ラック形成部126を背面側から第2ピニオン23に向けて押し付ける第2ラックガイド562と、を備えている。
第1ラックガイド561は、第1ラック形成部116の背面側の形状に対応した円弧面を有するガイド部561aと、ガイド部561aを第1ピニオン16に向けて付勢するコイルばね561bと、を備えている。
同様に、第2ラックガイド562は、第2ラック形成部126の背面側の形状に対応した円弧面を有するガイド部562aと、ガイド部562aを第2ピニオン23に向けて付勢するコイルばね562bと、を備えている。
第1ラック形成部116が第1ピニオン16と第1ラックガイド561とにより挟持され、第2ラック形成部126が第2ピニオン23と第2ラックガイド562とにより挟持されている。
ピニオンからラック歯へ回転トルクが作用すると、ラック歯の歯すじに沿ってラックシャフトを回転させるように分力が発生する。しかしながら、本実施形態では、第1軸110と第2軸120が偏心して配置されているため、一方の軸をその軸の中心軸回りに回転させようとする力が作用したときに、他方の軸のピニオンとラックガイドにより、その回転が阻止される。たとえば、第1軸110に対して、第1ピニオン16から中心軸O1回りの回転力が作用した場合、第2軸120の第2ピニオン23と第2ラックガイド562により、ラックシャフト12Eが中心軸O1回りに回転することが阻止される。
このような第6実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(7)第1軸110の中心軸O1に対して、第2軸120の中心軸O2を偏心させたので、ラックシャフト12Eが円形断面であってもラックシャフト12Eの回り止めを行うことができる。
なお、図7では、第1軸110の中心軸O1と第2軸120の中心軸O2とがZ軸方向に偏心している例について説明したが、偏心の方向は上述した場合に限定されない。また、ラックシャフト12Eの回り止めは、ラックシャフト12Eの両端部を支持する軸受によって行ってもよい。
以下のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の実施形態で説明した構成を組み合わせたり、上述の異なる実施形態で説明した構成同士を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせることも可能である。
(変形例1)
上記実施形態では、第1軸110及び第2軸120を円形断面の部材とした例について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、第1軸及び第2軸の一方または双方を楕円形状としてもよい。図9は、本発明の実施形態の変形例1に係るラックシャフト12Gの横断面図である。図9では、第1軸710の第1ラック形成部116の横断面の形状を実線で示し、第2軸720の第2ラック形成部126の横断面の形状を二点鎖線で示している。変形例1では、第1ラック形成部116の各部の寸法が、第2ラック形成部126の各部の寸法よりも小さい。上記各部の寸法には、ラックの歯幅W1,W2、ラック形成部における長軸の長さ(長径a1,a2)及び短軸の長さ(短径b1,b2)、ラック形成部の肉厚T1,T2、並びに、ラックシャフトの中心軸Oから基準ピッチ線P1,P2までのZ軸寸法Z1,Z2が含まれる。
なお、変形例1に係るラックシャフト12Gは、中心軸Oに直交する横断面形状における各部の寸法の全てを異ならせることに限定されることもなく、少なくとも長径a1,a2が、第1軸710と第2軸720とで異なっていればよい。
(変形例2)
上記実施形態では、ラックの歯幅W1,W2が軸の外径D1,D2よりも小さい例(W1<D1,W2<D2)について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図10に示すように、第1ラック115の歯幅W1は、第1ラック形成部116の外径D1と同じ寸法になるようにラック歯を成形してもよい。また、ラックの歯幅W1,W2が軸の外径D1,D2よりも大きくなるように、ラック歯を成形してもよい(W1>D1,W2>D2)。
(変形例3)
上記実施形態では、第1軸と第2軸とが同一の材料から形成される例について説明したが、本発明はこれに限定されない。第1軸と第2軸をそれぞれ異なる材料から形成してもよい。たとえば、第2軸には、第1軸の材料に比べて強度の高い材料(すなわち、引張強度の大きい材料)を用いるなどして、第2軸の強度を第1軸に比べて大きくしてもよい。この場合、第2軸の外径を第1軸の外径よりも小さくすることができる。このように、第1軸と第2軸とを結合してラックシャフトを形成する場合、第1軸と第2軸の材料を異ならせることができる。これにより、第1軸や第2軸の径、軸交角、ラックシャフトの中心軸とピニオンの中心軸との軸間距離等を調整して、車両への搭載性を向上できる。
(変形例4)
第1実施形態及び第2実施形態では、第2軸120の連結筒部122の外径D3と第1軸110,210の本体部111,211の外径D1とが同じである例について説明した(図2A、図2B、図4A参照)。第2実施形態の変形例では、第1軸210の連結筒部212の外径と第2軸220の本体部121の外径D2とが同じである例について説明した(図4B参照)。しかしながら、本発明は、一方の軸の連結筒部の外径を他方の軸の本体部の外径と同一とする場合に限定されない。第1軸の連結筒部の外径及び第2軸の連結筒部の外径は、第1軸の本体部及び第2軸の本体部の外径と異なるようにしてもよい。第1軸及び第2軸の連結筒部を第1軸の本体部及び第2軸の本体部よりも小径とすることで、ラックシャフトを軽量化できる。第1軸及び第2軸の連結筒部を第1軸の本体部及び第2軸の本体部よりも大径とすることで、ラックシャフトの強度を向上できる。
(変形例5)
上記実施形態では、第1ラックがCGR仕様とされ、第2ラックがVGR仕様とされている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。第1ラック及び第2ラックの双方をCGR仕様としてもよいし、第1ラック及び第2ラックの双方をVGR仕様としてもよい。第1ラックをVGR仕様とし、第2ラックをCGR仕様としてもよい。
(変形例6)
第1実施形態では、第1軸110を中実の円柱状部材とし、第2軸120を中実の円柱状部材とする例を説明し(図2A、図2B参照)、第2実施形態及び第2実施形態の変形例では、第1軸210を中空の円筒状部材とし、第2軸120を中実の円柱状部材とする例について説明した(図4A、図4B参照)。第4実施形態では、第1軸410A,410B,410Cを中実の円柱状部材とし、第2軸420を中空の円筒状部材とする例について説明したが(図6A,図6B,図6C参照)、本発明はこれらに限定されない。たとえば、第1軸及び第2軸をそれぞれ中空の円筒状部材としてもよい。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
ラックシャフト12A,12B1,12B2,12C1,12C2,12D1,12D2,12D3,12E,12Gは、操舵力が伝達される第1ラック115が形成された第1軸110,210,310A,310B,410A,410B,410C,710と、電動モータ21の駆動力が伝達される第2ラック125が形成され、第1軸110,210,310A,310B,410A,410B,410C,710に結合された第2軸120,220,320A,320B,420A,420B,420C,720と、を備え、第1軸110,210,310A,310B,410A,410B,410C,710の外径D1と第2軸120,220,320A,320B,420A,420B,420C,720の外径D2とは異径である。
この構成では、第1軸110,210,310A,310B,410A,410B,410C,710及び第2軸120,220,320A,320B,420A,420B,420C,720のうち、一方の軸の外径が他方の軸の外径に比べて小さいので、一方の軸の外径が他方の軸の外径と同じ場合に比べて、質量を軽減できる。これにより、ラックシャフト12A,12B1,12B2,12C1,12C2,12D1,12D2,12D3,12E,12Gを軽量化できる。
ラックシャフト12A,12B1,12B2,12C1,12D1,12D2,12D3,12E,12Gは、第1軸110,210,310A,410A,410B,410C,710の外径D1が第2軸120,220,320A,420A,420B,420C,720の外径D2よりも小さい。
この構成では、第2軸120,220,320A,420A,420B,420C,720に比べて作用する負荷が小さい第1軸110,210,310A,410A,410B,410C,710の外径D1を小さくすることで、第1軸110,210,310A,410A,410B,410C,710及び第2軸120,220,320A,420A,420B,420C,720の外径D1,D2を、それぞれの軸に必要な強度を満足しつつ、軽量化を図ることができる。
ラックシャフト12Eは、第2軸120の中心軸O2が、第1軸110の中心軸O1に対して偏心している。
この構成では、ラックシャフト12Eの回転を防止できる。
ラックシャフト12C1,12C2は、第1軸310A,310B及び第2軸320A,320Bのうち、単位長さ当たりの質量が小さい一方の軸が、単位長さ当たりの質量が大きい他方の軸に比べて長く形成されている。
この構成では、ラックシャフト12C1,12C2をより軽量化できる。
ステアリング装置100は、ラックシャフト12A,12B1,12B2,12C1,12C2,12D1,12D2,12D3,12E,12Gと、電動モータ21と、を備え、電動モータ21の回転力を第2ラック125を介してラックシャフト12A,12B1,12B2,12C1,12C2,12D1,12D2,12D3,12E,12Gに伝達する電動パワーステアリング装置である。
この構成では、軽量化が実現されたラックシャフト12A,12B1,12B2,12C1,12C2,12D1,12D2,12D3,12E,12Gを有しているので、ステアリング装置100を軽量化できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1・・・ステアリングホイール、12A,12B1,12B2,12C1,12C2,12D1,12D2,12D3,12E,12G・・・ラックシャフト、16・・・第1ピニオン、21・・・電動モータ、23・・・第2ピニオン、100・・・ステアリング装置(電動パワーステアリング装置)、110,210,310A,310B,410A,410B,410C,710・・・第1軸、115・・・第1ラック、116・・・第1ラック形成部、120,220,320A,320B,420A,420B,420C,720・・・第2軸、125・・・第2ラック、126・・・第2ラック形成部

Claims (5)

  1. ステアリングホイールの操舵に伴い回転する第1ピニオンと噛み合う第1ラックが形成された第1軸と、
    電動モータにより回転する第2ピニオンと噛み合う第2ラックが形成され、前記第1軸に結合された第2軸と、を備え、
    前記第1軸の外径と前記第2軸の外径とは異径である
    ことを特徴とするラックシャフト。
  2. 請求項1に記載のラックシャフトにおいて、
    前記第1軸の外径は、前記第2軸の外径よりも小さいことを特徴とするラックシャフト。
  3. 請求項1または請求項2に記載のラックシャフトにおいて、
    前記第2軸の中心軸は、前記第1軸の中心軸に対して偏心している
    ことを特徴とするラックシャフト。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のラックシャフトにおいて、
    前記第1軸及び前記第2軸のうち、単位長さ当たりの質量が小さい一方の軸が、単位長さ当たりの質量が大きい他方の軸に比べて長く形成されている
    ことを特徴とするラックシャフト。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のラックシャフトと、
    電動モータと、を備え、
    前記電動モータの回転力を前記第2ラックを介して前記ラックシャフトに伝達することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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