JP2018167753A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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亮一 友松
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Abstract

【課題】トレッド部の耐摩耗性を確保しつつ、転がり抵抗の低減を実現できる、空気入りタイヤを提供する。【解決手段】空気入りタイヤ1は、ベルト141、142と、そのタイヤ径方向外側に設けられたベルトカバー143と、そのタイヤ径方向外側に設けられたベースゴム層152と、そのタイヤ径方向外側に設けられたキャップゴム層151との積層構造を有し、トレッド部3のトレッド面における装着外側の接地面積比は、装着内側より大きく、キャップゴム層151の正接損失がベースゴム層152より大きく、ベルト層14において装着外側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152は、ベルト141、142において装着内側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152より厚く、ベルトカバー143の装着外側の剛性が装着内側より高い。【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
近年、操縦安定性と低転がり性能との両立の要求が高まっている。転がり抵抗の低減を実現するには、一般にトレッド部のヒステリシスロスを減少させることが効果的である。その手法の一つにトレッド部のゴム層を削減し、トレッド部全体のヒステリシスロスを低減するという手法がある。例えば、特許文献1では、トレッド部のアンダートレッド(ベースゴム層)のゴムゲージを、センター部よりもショルダー部において厚くすることで、操縦安定性を高め、転がり抵抗係数(Rolling Resistance Coefficient:RRC)を低減する。
特許第5779703号公報
転がり抵抗を低減するためにキャップゴム層を削減した場合、耐摩耗性が低下する懸念があり、改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的はトレッド部の耐摩耗性を確保しつつ、転がり抵抗の低減を実現できる、空気入りタイヤを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様による空気入りタイヤは、車両に対する装着方向を示す装着方向表示部と、トレッド部とを備える空気入りタイヤであって、前記トレッド部は、ベルトと、前記ベルトのタイヤ径方向外側に設けられたベルトカバーとからなるベルト層と、前記ベルトカバーのタイヤ径方向外側に設けられたベースゴム層と前記ベースゴム層のタイヤ径方向外側に設けられたキャップゴム層との積層構造を有し、タイヤ赤道面を基準とし、前記トレッド部のトレッド面における前記車両に対する装着外側の接地面積比は、前記トレッド面における前記車両に対する装着内側の接地面積比より大きく、前記キャップゴム層の正接損失が前記ベースゴム層の正接損失より大きく、前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さは、前記ベルトにおいて前記車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さより大きく、前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い。
前記ベルトカバーの枚数が、車両に対する装着外側と車両に対する装着内側とで異なることにより、前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くなっていてもよい。
前記ベルトカバーにおける単位長さ当たりのコードの打ち込み本数が異なる値であることにより、前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くなっていてもよい。
前記ベルトカバーのコードの材質が異なることにより、前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くなっていてもよい。
前記ベルトカバーのコードを包むコートゴムの物性が異なることにより、
前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くなっていてもよい。
前記ベルトカバーの引張強度が異なることにより、
前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くなっていてもよい。
前記ベルトカバーのタイヤ幅方向の総幅が異なることにより、
前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くなっていてもよい。
また、前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さGinに対する、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さGoutの比Gout/Ginは、Gout/Gin≧2.0であることが好ましい。
前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記キャップゴム層の厚さLoutは、前記トレッド部に設けられた主溝の深さHに対して、Lout≧H−2.0mmであることが好ましい。
前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さが、前記ベルト層において前記車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さの2倍以上になっている領域GWは、前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線と該トレッド面との交点から、前記トレッド部の最外主溝端までの領域Wに対し、比GW/Wが0.7以上0.9以下であることが好ましい。
前記トレッド部はラグ溝を有し、前記ラグ溝の溝底において、前記ベルト層から前記トレッド面に向かう法線に沿ったキャップゴム層の厚さは1.0mm以上であることが好ましい。
前記タイヤ赤道面を基準とし、前記車両に対する装着最外側に位置する主溝の位置から前記車両に対する装着外側の前記ベルト層の任意点から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記ベースゴム層の厚さは0.5mm以上であり、かつ、前記タイヤ赤道面を基準とし、前記車両に対する装着最内側に位置する主溝の位置から前記車両に対する装着内側の前記ベルト層の任意点から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記ベースゴム層の厚さは0.5mm以上であることが好ましい。
前記タイヤ赤道面を基準とし、前記車両に対する装着最外側に位置する主溝の位置と前記車両に対する装着最内側に位置する主溝の位置との間において、前記ベルト層の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さは0.5mm以上であることが好ましい。
前記タイヤ赤道面を基準とし、前記車両に対する装着外側における前記ベルト層のタイヤ幅方向端部から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記ベースゴム層の厚さは、前記車両に対する装着内側における前記ベルト層のタイヤ幅方向端部から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記ベースゴム層の厚さの3倍以上であることが好ましい。
前記キャップゴム層の60℃でのtanδが0.15以上0.40以下で、かつ、前記ベースゴム層のtanδが0.05以上0.15以下であることが好ましい。
前記キャップゴム層の20℃の条件下でJIS−K6253に準拠したJIS−A硬度により示されるゴム硬度が60以上80以下であり、前記ベースゴム層の20℃の条件下でJIS−K6253に準拠したJIS−A硬度により示されるゴム硬度が50以上60以下であることが好ましい。
前記トレッド部に設けられた、隣り合う主溝間の中点を通り、前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さGceに対する、前記車両に対する装着内側におけるベースゴム層の厚みGinの比Gin/Gceが1.0以上4.0以下であることが好ましい。
前記トレッド部のトレッド展開幅TWに対する、前記最外層ベルト層のタイヤ幅方向の最大ベルト幅BWの比BW/TWが0.9以上1.1以下であることが好ましい。
前記ベルト層のタイヤ幅方向の幅BWに対する前記領域GWの比GW/BWが、0.25以下であることが好ましい。
本発明にかかる空気入りタイヤは、非対称パターンにおいて、車両外側のベースゴム層と車両内側のベースゴム層との比率を変化させることで、トレッド部の耐摩耗性を確保しつつ、転がり抵抗の低減を実現できる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの子午断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの子午断面図である。 図3は、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面のトレッド部の例について、車両に対する装着内側部分を拡大して示す図である。 図4は、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面のトレッド部の例について、車両に対する装着外側部分を拡大して示す図である。 図5は、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面のトレッド部の例について、車両に対する装着外側部分を拡大して示す図である。 図6は、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面のトレッド部の例について、車両に対する装着外側部分を拡大して示す図である。 図7は、ベースゴム層の厚さの例を示す、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面図である。 図8は、ベースゴム層の厚さの例を示す、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面図である。 図9は、ベースゴム層の厚さの例を示す、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面図である。 図10は、ベースゴム層の厚さの例を示す、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面図である。 図11は、空気入りタイヤのタイヤ子午線方向の断面のトレッド部の例について、車両に対する装着外側部分を拡大して示す図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の各実施形態の説明において、他の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。なお、各実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[空気入りタイヤ]
図1および図2は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。図3は、空気入りタイヤ1のタイヤ子午線方向の断面のトレッド部の例について、車両に対する装着内側部分を拡大して示す図である。図4から図6および図11は、空気入りタイヤ1のタイヤ子午線方向の断面のトレッド部の例について、車両に対する装着外側部分を拡大して示す図である。図7から図10は、ベースゴム層の厚さの例を示す空気入りタイヤ1のタイヤ子午線方向の断面図である。また、これらの図は、空気入りタイヤの一例として、乗用車用ラジアルタイヤを示している。なお、タイヤ子午線方向の断面とは、タイヤ回転軸(図示省略)を含む平面でタイヤを切断したときの断面をいう。符号CLは、タイヤ赤道面であり、タイヤ回転軸方向にかかるタイヤの中心点を通りタイヤ回転軸に垂直な平面である。また、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸(図示省略)に平行な方向をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向をいう。
図1に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ回転軸を中心とする環状構造を有し、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、ベルト層14と、トレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17とを備える。
一対のビードコア11、11は、環状構造を有し、左右のビード部のコアを構成する。一対のビードフィラー12、12は、一対のビードコア11、11のタイヤ径方向外周にそれぞれ配置されてビード部を補強する。
また、この空気入りタイヤ1は、車両に対する装着方向を示す装着方向表示部(図示省略)を有する。装着方向表示部は、例えば、タイヤのサイドウォール部に付されたマークや凹凸によって構成される。例えば、ECER30(欧州経済委員会規則第30条)が、車両装着状態にて車幅方向外側となるサイドウォール部に装着方向表示部を設けることを義務付けている。
カーカス層13は、左右のビードコア11、11間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層13の両端部は、ビードコア11およびビードフィラー12を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。また、カーカス層13は、スチールあるいは有機繊維材(例えば、アラミド、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)から成る複数のカーカスコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で80[deg]以上95[deg]以下のカーカス角度(タイヤ周方向に対するカーカスコードの繊維方向の傾斜角)を有する。なお、図1の構成では、カーカス層13が単一のカーカスプライから成る単層構造を有するが、これに限らず、カーカス層13が複数のカーカスプライを積層して成る多層構造を有しても良い。
ベルト層14は、一対の交差ベルト141、142と、ベルトカバー143とを積層して成り、カーカス層13の外周に掛け廻されて配置される。一対の交差ベルト141、142は、スチールあるいは有機繊維材から成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で20[deg]以上40[deg]以下のベルト角度を有する。また、一対の交差ベルト141、142は、相互に異符号のベルト角度(タイヤ周方向に対するベルトコードの繊維方向の傾斜角)を有し、ベルトコードの繊維方向を相互に交差させて積層される(クロスプライ構造)。ベルトカバー143は、コートゴムで被覆されたスチールあるいは有機繊維材(例えば、アラミド、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)から成る複数のベルトコードを圧延加工して構成され、絶対値で−10[deg]以上10[deg]以下のベルト角度を有する。また、ベルトカバー143は、交差ベルト141、142のタイヤ径方向外側に積層されて配置される。
図1において、車両に対する装着外側のベルトカバー143は、2枚のベルトカバー143aと、ベルトカバー143bとを含む。一方、車両に対する装着内側のベルトカバー143は、1枚のベルトカバー143aを含む。したがって、ベルトカバー143の枚数が、車両に対する装着外側と車両に対する装着内側とで異なる。具体的には、車両に対する装着外側のベルトカバー143の枚数が、車両に対する装着内側のベルトカバー143の枚数よりも多い。このため、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性は、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い。こうすることにより、ベースゴム層152の厚みを増加させたことによるトレッド部3の剛性の低下をベルトカバー143の剛性で補うことができる。さらに、車両に対する装着内側の剛性よりも車両に対する装着外側の剛性を向上させることで、操縦安定性を向上させることができる。なお、図1に示す枚数に限定されず、他の枚数、例えば、車両に対する装着外側のベルトカバー143が3枚、車両に対する装着内側のベルトカバー143が2枚、という構成を採用してもよい。
図1においては、ベルトカバー143の枚数を、車両に対する装着外側と車両に対する装着内側とで異なるものとしている。一方、図2においては、ベルトカバー143の枚数を、車両に対する装着外側と車両に対する装着内側とで同じにしている。図2に示す空気入りタイヤ1aの場合、ベルトカバー143の枚数以外の構成によって、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くしてもよい。
例えば、図2において、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くする他の構成として、ベルトカバー143における単位長さ当たりのコードの打ち込み本数を異なる値としてもよい。例えば、ベルトカバー143において、50mm幅当たりのコードの打ち込み本数N[1/50mm]を異なる値としてもよい。すなわち、50mm幅当たりのコードの打ち込み本数N[1/50mm]を、車両に対する装着内側よりも車両に対する装着外側において多くする構成を採用してもよい。
コードの打ち込み本数とは、タイヤ子午断面視で、上記幅内に現れるコードの本数をいい、ベルトカバー143中タイヤ径方向に複数のコードが段をなして配置されている場合は、これらの総数を加味した本数をいう。ベルトカバー143のコードの断面積は、タイヤ子午断面視でのコード1本当たりの面積をいう。このため、車両に対する装着内側と車両に対する装着外側とにおいて、ベルトカバー143の枚数が同じであっても、50mm幅当たりのコードの打ち込み本数Nが、車両に対する装着内側よりも、車両に対する装着外側において多くすれば、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くすることができる。
また、図2において、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くする他の構成として、ベルトカバー143のコードの材質を異なるものとしてもよい。すなわち、ベルトカバー143のコードの材質を、車両に対する装着内側と車両に対する装着外側とで異なるものとしてもよい。例えば、車両に対する装着内側のベルトカバー143のコードの材質をナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリケトン繊維、リヨセル繊維、アラミド繊維、アラミド繊維とナイロン繊維とを撚り合わせて成る複合繊維、もしくは、ポリケトン繊維とナイロン繊維とを撚り合わせて成る複合繊維とし、車両に対する装着外側のベルトカバー143のコードの材質をスチールとしてもよい。このようにコードの材質を異なるものにすれば、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くすることができる。
図2において、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くする他の構成として、ベルトカバー143のコードを包むコートゴムの物性を異なるものとしてもよい。すなわち、ベルトカバー143のコートゴムの物性を、車両に対する装着内側と車両に対する装着外側とで異なるものとしてもよい。例えば、車両に対する装着内側のベルトカバー143のコートゴムの硬度を高くし、車両に対する装着内側のベルトカバー143のコートゴムの硬度を低くしてもよい。このようにコートゴムの物性を異なるものにすれば、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くすることができる。
図2において、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くする他の構成として、ベルトカバー143の引張強度を異なるものとしてもよい。すなわち、ベルトカバー143の引張強度を、車両に対する装着内側と車両に対する装着外側とで異なるものとしてもよい。例えば、車両に対する装着内側のベルトカバー143の単位長さ当たりの切断荷重を150[N]とし、車両に対する装着内側のベルトカバー143の単位長さ当たりの切断荷重を100[N]としてもよい。このようにベルトカバー143の引張強度を異なるものにすれば、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くすることができる。
また、図1または図2において、例えば、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くする他の構成として、ベルトカバー143のタイヤ幅方向の幅を異なるものとしてもよい。すなわち、ベルトカバー143のタイヤ幅方向の幅を、車両に対する装着内側よりも車両に対する装着外側において大きくする構成を採用してもよい。図1のように複数枚のベルトカバー143a、143bを含む場合、ベルトカバー143のタイヤ幅方向の幅は、それら複数枚のベルトカバー143a、143bの合計の幅、すなわち総幅である。このようにベルトカバー143のタイヤ幅方向の幅を異なるものにすれば、ベルトカバー143の車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性を、ベルトカバー143の車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高くすることができる。
トレッドゴム15は、カーカス層13およびベルト層14のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部3を構成する。また、トレッドゴム15は、キャップゴム層151と、ベースゴム層152と、左右のウイングチップ153、153とを備える。キャップゴム層151は、トレッドパターンを有し、トレッドゴム15の露出部分(トレッド踏面など)を構成する。ベースゴム層152は、キャップゴム層151とベルト層14との間に配置されて、トレッドゴム15のベース部分を構成する。ウイングチップ153は、キャップゴム層151のタイヤ幅方向の左右の端部にそれぞれ配置されて、バットレス部の一部を構成する。
例えば、図1の構成では、ベルト層14のタイヤ径方向外側に設けられたベースゴム層152と、ベースゴム層152のタイヤ径方向外側に設けられたキャップゴム層151とが積層された構造になっている。また、キャップゴム層151はベースゴム層152をベルト層14との間に挟み込みつつベースゴム層152の全体を覆う構造になっている。また、ウイングチップ153、153が、キャップゴム層151の左右の端部と左右のサイドウォールゴム16、16との境界部にそれぞれ配置されて、バットレス部の表面に露出している。ここで、タイヤ子午断面を示す図1において、キャップゴム層151、ベースゴム層152およびウイングチップ153の総断面積に対する、ベースゴム層152の部分の断面積は30%以下であることが好ましい。ベースゴム層152の部分の断面積が総断面積の30%を超えると、トレッド部の溝底にベースゴム層152が露出するなどの不具合が生じるので好ましくない。
一対のサイドウォールゴム16、16は、カーカス層13のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部6を構成する。例えば、図1の構成では、サイドウォールゴム16のタイヤ径方向外側の端部が、トレッドゴム15の下層に挿入されて、トレッドゴム15とカーカス層13との間に挟み込まれて配置されている。
一対のリムクッションゴム17、17は、左右のビードコア11、11およびビードフィラー12、12のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて、左右のビード部を構成する。例えば、図1の構成では、リムクッションゴム17のタイヤ径方向外側の端部が、サイドウォールゴム16の下層に挿入されて、サイドウォールゴム16とカーカス層13との間に挟み込まれて配置されている。一対のリムクッションゴム17、17は、左右のビードコア11、11およびカーカス層13の巻き返し部のタイヤ径方向内側にそれぞれ配置されて、リムフランジ(図示せず)に対する左右のビード部の接触面を構成する。
トレッド部3は、主溝21、22を備えている。主溝21、22は、タイヤ周方向に延在する周方向主溝であってもよいし、タイヤ周方向に延在すると共にタイヤ幅方向に延在する傾斜主溝や、タイヤ周方向に凸となるV字形状を有すると共にタイヤ幅方向に延在して左右のトレッド端に開口する複数のV字傾斜主溝であってもよい。トレッド部3において、主溝21、22は、陸部30、31、32を区画する。トレッド部3は、陸部30、31、32を横切るラグ溝を有していてもよい。
主溝とは、摩耗末期を示すウェアインジケータを有する溝であり、一般に、5.0[mm]以上の溝幅および7.5[mm]以上の溝深さを有する。また、ラグ溝とは、2.0[mm]以上の溝幅および3.0[mm]以上の溝深さを有する横溝をいう。
[トレッド面の接地面積比]
空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面CLを基準とし、トレッド部3のトレッド面における車両に対する装着外側の接地面積比が、トレッド面における車両に対する装着内側の接地面積比より大きいものとする。つまり、空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面CLを基準とし、タイヤ幅方向において、左右非対称のトレッドパターンのトレッド部3を有する。車両に対する装着外側の接地面積比が内側より大きく、ショルダー部のブロック剛性の高い外側のベースゴム層を厚くすることで、トレッド全体の剛性の低下を抑制し、操縦安定性への影響を小さくすることができる。
ここで、接地面積比とは、接地面積から溝面積を引いた値を、接地面積で除した値である。空気入りタイヤ1のトレッド部3が路面と接触したときのトレッド部3の接地面の外形は、概ね楕円形状である。接地面積とは、トレッド部3の接地面の外形線で囲まれた領域の面積である。換言すれば、接地面積とは、トレッド部3に溝が無いと仮定したときのトレッド部3の接地面の面積である。溝面積とは、接地したトレッド部3における溝の溝開口の面積の総和である。ここで、溝とは、接地したときにおいても、溝開口が閉じない溝をいう。
[ベースゴム]
図3において、タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト層14において車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側のベルト142の端部からトレッド面に向かう法線181に沿ったベースゴム層152の厚さをGinとし、キャップゴム層151の厚さをLinとする。また、図4において、タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト層14において車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側のベルト142の端部からトレッド面に向かう法線182に沿ったベースゴム層152の厚さをGoutとし、キャップゴム層151の厚さをLoutとする。このとき、図3および図4に示すように、空気入りタイヤ1は、厚さGoutが、厚さGinより大きい。
また、図3および図4に示すように、タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト層14において車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側のベルト142の端部からトレッド面に向かう法線181に沿ったベースゴム層152の厚さGinに対する、車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側のベルト142の端部からトレッド面に向かう法線182に沿ったベースゴム層152の厚さGoutの比Gout/Ginは、Gout/Gin≧2.0であることが好ましい。厚さの比Gout/Ginが2.0未満の場合、RRCの低減効果が低く、好ましくない。つまり、ベースゴム層152の厚さは、車両に対する装着内側と装着外側とで異なっており、ベースゴム層152の厚さは、子午断面においてタイヤ幅方向で左右非対称である。なお、図3および図4において、法線181、182とトレッド面との交差する交点Tの付近は、タイヤ接地端となる。タイヤ接地端とは、空気入りタイヤ1を規定リムにリム組みして、規定内圧を充填して、平面上に垂直に置いて、正規荷重を加えた負荷状態のときにトレッド部3が接地する部分のタイヤ幅方向の端部をいう。
ここで、図3において、幅広のベルト141の端部からトレッド面に向かう法線191に沿ったベースゴム層152の厚さをFinとする。また、図4において、幅広のベルト141の端部からトレッド面に向かう法線192に沿ったベースゴム層152の厚さをFoutとする。このとき、厚さFinに対する厚さFoutの比Fout/Finは、Fout/Fin≧3.0であることがより好ましい。すなわち、タイヤ赤道面CLを基準とし、車両に対する装着外側におけるベルト141のタイヤ幅方向端部からトレッド面に向かう法線192に沿ったベースゴム層152の厚さは、車両に対する装着内側におけるベルト141のタイヤ幅方向端部からトレッド面に向かう法線191に沿ったベースゴム層152の厚さの3倍以上である。厚さFinと厚さFoutとがこのような関係であれば、RRCをより低減することができる。
[キャップゴム]
図5に示すように、トレッド面から、車両外側の最外層(タイヤ径方向外側)のベルト142の端部からトレッド面に向かう法線182に沿ったキャップゴム層151の厚さをLoutとする。また、トレッド部3に設けられた主溝22の深さをHとする。このとき、厚さLoutと深さHとの関係は、Lout≧H−2.0mmであることが好ましい。このような関係に設定することで、摩耗限度付近までベースゴム層が露出することを抑制できる。なお、主溝22の深さHは、空気入りタイヤ1を規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、トレッド踏面から溝底までの距離の最大値として測定される。また、溝が部分的な凹凸部やサイプを溝底に有する構成では、これらを除外して溝深さが測定される。
ここで、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。なお、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合、規定内圧は空気圧180[kPa]である。
[ベースゴム層が厚い領域]
図3および図4において、タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト142において、車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線182に沿ったベースゴム層152の厚さGoutが、車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線181に沿ったベースゴム層152の厚さGinの2倍以上になっている領域の端222までの領域を図6に示す領域GWとする。また、図6において、タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト142において、車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線182とトレッド面との交点Tから、トレッド部3の最外主溝22の端221までの領域を領域Wとする。このとき、領域Wに対する領域GWの比W/GWは、0.7以上0.9以下の範囲であることが好ましい。すなわち、領域GWは、領域Wの70%以上90%以下の範囲であることが好ましい。領域GWと領域Wとの関係が上記範囲外である場合、RRCを低減する効果が低い。
図7から図10は、ベースゴム層の厚さの例を示す空気入りタイヤ1のタイヤ子午線方向の断面図である。空気入りタイヤ1は、トレッド部3に設けられた、隣り合う主溝間の中点を通り、トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さGceに対する、車両に対する装着内側におけるベーストレッドゴムの厚みGinの比Gin/Gceが1.0以上4.0以下であることが好ましい。
図7において、空気入りタイヤ1は、4本の主溝21、22を有している。タイヤ赤道面CLよりも車両に対する装着外側に設けられた2本の主溝21、22の中心線21S、22Sの中点を通る法線S1に沿ったベースゴム層152の厚さはGce1である。タイヤ赤道面CLを挟んでタイヤ幅方向の両側に設けられた2本の主溝21の中心線21S、21Sの中点を通る法線はタイヤ赤道線CLに一致し、タイヤ赤道線CLに沿ったベースゴム層152の厚さはGce2である。タイヤ赤道面CLよりも車両に対する装着内側に設けられた2本の主溝21、22の中心線21S、22Sの中点を通る法線S2に沿ったベースゴム層152の厚さはGce3である。いずれの厚さGce1、Gce2、Gce3についても、比Gin/Gceが1.0以上4.0以下であることが好ましい。比Gin/Gceが0.9未満であると接着性が悪化する恐れがある。
図8において、空気入りタイヤ1は、トレッド部3のトレッド展開幅TWに対する、ベルト層14のタイヤ幅方向の最大ベルト幅BWの比BW/TWが90以上110以下であることが好ましい。比BW/TWが90未満であると操安性が悪化するという不都合があり、比BW/TWが110を超えると高速耐久性が低下するという不都合がある。なお、トレッド展開幅TWとは、規定リムにリム組みした空気入りタイヤ1に、規定内圧を充填して、空気入りタイヤ1に荷重を加えない無負荷状態のときの、空気入りタイヤ1のトレッド部6の展開図における両端の直線距離をいう。最大ベルト幅BWは、ベルト層14を構成する複数のベルト141、142のタイヤ幅方向両側のそれぞれの端部において、タイヤ幅方向における位置が最も外方側に位置する端部同士のタイヤ幅方向における距離である。
図9において、空気入りタイヤ1は、ベルト層14のタイヤ幅方向の最大ベルト幅BWに対する領域GWの比GW/BWが0.25以下であることが好ましい。比GW/BWが0.25を超えると耐久性が低下するという不都合がある。
領域GWは、装着外側のベースゴム層152の厚みが、装着内側のベースゴム層152内側のベースゴム層152の厚みの2倍以上になっている領域である。装着外側のベースゴム層152の厚みが、装着内側のベースゴム層152内側のベースゴム層152の厚みの2倍以上になっている領域が主溝22を跨いで複数箇所存在する場合(例えば、図10中の領域GWaおよび領域GWb)、それらの幅GWaと幅GWbとの和を領域GWとする。
[ラグ溝部のキャップゴム層の厚さ]
空気入りタイヤ1は、図11に示すように、トレッド部3にラグ溝23を有していてもよい。その場合、ラグ溝23の溝底のキャップゴム層151の厚さGcは、1.0mm以上であることが好ましい。
[ベースゴム層の厚さ]
ところで、タイヤ赤道面CLを基準とし、車両に対する装着最外側に位置する主溝22の位置から車両に対する装着外側のベルト142の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152の厚さは0.5mm以上であり、かつ、タイヤ赤道面CLを基準とし、車両に対する装着最内側に位置する主溝22の位置から車両に対する装着内側のベルト層14の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152の厚さは0.5mm以上であることが好ましい。すなわち、トレッド部3の両端部に位置するショルダー部分において、ベルト142の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152の厚さは、最も薄い部分でも0.5mm以上であることが好ましい。
また、タイヤ赤道面CLを基準とし、車両に対する装着最外側に位置する主溝22の位置と車両に対する装着最内側に位置する主溝22の位置との間において、ベルト142の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152の厚さは0.5mm以上であることが好ましい。すなわち、トレッド部3の両端部を除いたセンター部分において、ベルト142からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152の厚さは、最も薄い部分でも0.5mm以上であることが好ましい。
[ベースゴム層およびキャップゴム層の物性]
空気入りタイヤ1は、キャップゴム層151の正接損失(tanδ)がベースゴム層152の正接損失より大きい。例えば、キャップゴム層151の60℃でのtanδが0.15以上0.40以下で、かつ、ベースゴム層152のtanδが0.05以上0.15以下であることが好ましい。正接損失の小さいベースゴム量の割合を増加させることで、転がり抵抗を低減できる。また、キャップゴム層とベースゴム層とのトータルのゴム量を削減させずに転がり抵抗を低減できるため、耐摩耗性を維持することができる。
なお、空気入りタイヤ1において、キャップゴム層151のゴム硬度、ベースゴム層152のゴム硬度は、例えば、以下の範囲であることが好ましい。すなわち、キャップゴム層151の20℃の条件下でJIS−K6253に準拠したJIS−A硬度により示されるゴム硬度が60以上80以下であり、ベースゴム層152の20℃の条件下でJIS−K6253に準拠したJIS−A硬度により示されるゴム硬度が50以上60以下であることが好ましい。
[第1実施例]
以下の条件にて作成したタイヤで、実車評価を行った。タイヤサイズは、195/65R15、タイヤ空気圧は230[kPa]、実車評価に用いた車両は排気量2000[cc]のFR車、である。同サイズで、表1および表2に示す構造のタイヤを比較例、実施例として作成し、下記(1−1)、(1−2)および(1−3)を実施した。
なお、従来例のタイヤとして、赤道面CLを基準として、トレッド部3のパターンが非対称パターンで、接地面積比が車両に対する装着内側で70%、装着外側で70%、装着内側のベースゴムの厚さと装着外側のベースゴムの厚さとが対称で(すなわち厚さが等しい)、上記の比Gout/Ginが1.0であるタイヤを用意した。この従来例のタイヤは、ベルトカバーの枚数が装着外側2枚、装着内側2枚、主溝22の深さH−2.0mm=4.8mmで、厚さLoutが9.3mmであるため、厚さLoutと深さHとの関係がLout≧H−2.0mmであり、装着外側のベースゴムの厚さGoutが1.0mm、上記の比Fout/Finが1.0、上記の比Gin/Gceが1.0、上記の比BW/TWが0.95、上記の比GW/BWが0.15である。
(1−1)転がり抵抗
タイヤの転がり抵抗を測定し、その違いを指数化した。従来例の結果を100とし、指数が大きいほど抵抗が小さいことを示す。
(1−2)摩耗性
試験タイヤを車両に装着し、テストコースにてパターン走行を実施し、摩耗量を測定した。その違いを指数化した。従来例の結果を100とし、指数が大きいほど性能が優れていることを示す。
(1−3)操縦安定性
試験タイヤを車両に装着し、テストコースにてテストドライバーが走行を実施し、評価し、その違いを指数化した。従来例の結果を100とし、指数が大きいほど性能が優れていることを示す。
第1実施例では、比較例1として、赤道面CLを基準として、トレッド部3のパターンが非対称パターンで、接地面積比が車両に対する装着内側で70%、装着外側で70%、装着内側のベースゴムの厚さと装着外側のベースゴムの厚さとが対称で(すなわち厚さが等しい)、上記の比Gout/Ginが1.0であるタイヤを用意した。この比較例1のタイヤは、ベルトカバーの枚数が装着外側2枚、装着内側2枚、主溝22の深さH−2.0=4.8mmで、厚さLoutが9.3mmであるため、厚さLoutと深さHとの関係がLout≧H−2.0mmであり、装着外側のベースゴムの厚さGoutが0.9mm、上記の比Fout/Finが1.0、上記の比Gin/Gceが1.0、上記の比BW/TWが0.95、上記の比GW/BWが0.15である。
また、第1実施例では、比較例2として、赤道面CLを基準として、トレッド部3のパターンが非対称パターンで、接地面積比が車両に対する装着内側で65%、装着外側で75%、装着内側のベースゴムの厚さと装着外側のベースゴムの厚さとが非対称で(すなわち厚さが異なる)、上記の比Gout/Ginが2.0であるタイヤを用意した。この比較例2のタイヤは、ベルトカバーの枚数が装着外側2枚、装着内側2枚、主溝22の深さH−2.0=5.3mmで、厚さLoutが4.8mmであるため、厚さLoutと深さHとの関係がLout<H−2.0mmであり、装着外側のベースゴムの厚さGoutが5.5mm、上記の比GW/Wが0.7、上記の比Fout/Finが2.0、上記の比Gin/Gceが1.0、上記の比BW/TWが0.95、上記の比GW/BWが0.15である。
さらに、第1実施例では、比較例3として、赤道面CLを基準として、トレッド部3のパターンが非対称パターンで、接地面積比が車両に対する装着内側で65%、装着外側で75%、装着内側のベースゴムの厚さと装着外側のベースゴムの厚さとが非対称で(すなわち厚さが異なる)、上記の比Gout/Ginが4.5であるタイヤを用意した。この比較例3のタイヤは、ベルトカバーの枚数が装着外側2枚、装着内側2枚、主溝22の深さH−2.0=4.8mmで厚さLoutが4.8mmであるため、厚さLoutと深さHとの関係がLout=H−2.0mmであり、装着外側のベースゴムの厚さGoutが5.5mm、上記の比GW/Wが0.6、上記の比Fout/Finが2.0、上記の比Gin/Gceが1.0、上記の比BW/TWが0.95、上記の比GW/BWが0.15である。
実施例1から実施例15でわかるように、タイヤ赤道面CLを基準とし、トレッド部3のトレッド面における車両に対する装着外側の接地面積比が、トレッド面における車両に対する装着内側の接地面積比より大きく、キャップゴム層151の正接損失がベースゴム層152の正接損失より大きく、タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト層14において車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線182に沿ったベースゴム層152の厚さが、ベルト層14において車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線181に沿ったベースゴム層152の厚さより大きい場合に、良好な結果が得られた。
また、タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト層14において車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線181に沿ったベースゴム層152の厚さGinに対する、ベルト層14において車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線182に沿ったベースゴム層の厚さGoutの比Gout/Ginは、Gout/Gin≧2.0である場合に、良好な結果が得られた。
ベルトカバーの枚数については、装着内側より装着外側の枚数が多い場合に、良好な結果が得られた。
タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト層14において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記キャップゴム層の厚さLoutは、前記トレッド部に設けられた主溝の深さHに対して、Lout≧H−2.0mmである場合に、良好な結果が得られた。
タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト層14において車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線182に沿ったベースゴム層の厚さは、ベルト層14において車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線181に沿ったベースゴム層152の厚さの2倍以上になっている領域GWが、タイヤ赤道面CLを基準とし、ベルト層14において車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部からトレッド面に向かう法線とそのトレッド面との交点Tから、トレッド部3の最外主溝22端までの領域Wに対し、比GW/Wが0.7以上0.9以下である場合に、良好な結果が得られた。
また、トレッド部3がラグ溝23を有し、ラグ溝23の溝底において、ベルト層14からトレッド面に向かう法線に沿ったキャップゴム層151の厚さが1.0mm以上である場合に、良好な結果が得られた。
トレッド部3に設けられた、隣り合う主溝間の中点を通り、トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さGceに対する、車両に対する装着内側におけるベーストレッドゴムの厚みGinの比Gin/Gceが1.0以上4.0以下である場合に好ましい結果が得られた。
さらに、トレッド部3のトレッド展開幅TWに対する、ベルト層14のタイヤ幅方向の最大ベルト幅BWの比BW/TWが0.90以上1.1以下である場合に好ましい結果が得られた。また、ベルト層14のタイヤ幅方向の最大ベルト幅BWに対する領域GWの比GW/BWが0.25以下である場合に好ましい結果が得られた。
タイヤ赤道面CLを基準とし、車両に対する装着最外側に位置する主溝22の位置から車両に対する装着外側のベルト層14の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152の厚さが0.5mm以上であり、かつ、タイヤ赤道面CLを基準とし、車両に対する装着最内側に位置する主溝22の位置から車両に対する装着内側のベルト層14の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152の厚さが0.5mm以上である場合に、良好な結果が得られた。
タイヤ赤道面CLを基準とし、車両に対する装着最外側に位置する主溝22の位置と車両に対する装着最内側に位置する主溝22の位置との間において、ベルト層14の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層152の厚さが0.5mm以上である場合に、良好な結果が得られた。
タイヤ赤道面CLを基準とし、車両に対する装着外側におけるベルト層14のタイヤ幅方向端部からトレッド面に向かう法線192に沿ったベースゴム層152の厚さが、車両に対する装着内側におけるベルト層14のタイヤ幅方向端部からトレッド面に向かう法線191に沿ったベースゴム層152の厚さの3倍以上である場合に、良好な結果が得られた。実施例1から実施例15のタイヤによれば、転がり抵抗の低減効果と操縦安定性能とを共に向上させることができる。
Figure 2018167753
Figure 2018167753
[第2実施例]
第2実施例は、実施例1から実施例15のタイヤについて、車両外側と車両内側との関係を第1実施例とは逆の関係にしてリムに装着し、下記(2−1)、(2−2)および(2−3)を実施したものである。
(2−1)転がり抵抗
タイヤの転がり抵抗を測定し、その違いを指数化した。従来例の結果を100とし、指数が大きいほど抵抗が小さいことを示す。
(2−2)摩耗性
試験タイヤを車両に装着し、テストコースにてパターン走行を実施し、摩耗量を測定した。その違いを指数化した。従来例の結果を100とし、指数が大きいほど性能が優れていることを示す。
(2−3)制動性能
乾燥路面において、初速100km/hから制動を行って停止するまでの距離を測定した。測定値の逆数を用い、指数で比較した。従来例の結果を100とし、指数が大きいほど性能が優れていることを示す。
従来例のタイヤおよび、比較例1から比較例3のタイヤについても、車両外側と車両内側との関係を第1実施例とは逆の関係にしてリムに装着した。表3および表4から理解できるように、実施例1から実施例15でわかるように、車両外側と車両内側との関係を第1実施例とは逆の関係にすれば、制動性能の向上に好適であることがわかった。実施例1から実施例15のタイヤによれば、転がり抵抗の低減効果と制動性能とを共に向上させることができる。
Figure 2018167753
Figure 2018167753
1、1a 空気入りタイヤ
3 トレッド部
11 ビードコア
12 ビードフィラー
13 カーカス層
14 ベルト層
15 トレッドゴム
16 サイドウォールゴム
17 リムクッションゴム
21、22 主溝
23 ラグ溝
30、31、32 陸部
141、142 ベルト
143 ベルトカバー
151 キャップゴム層
152 ベースゴム層
153 ウイングチップ
CL タイヤ赤道面

Claims (19)

  1. 車両に対する装着方向を示す装着方向表示部と、トレッド部とを備える空気入りタイヤであって、
    前記トレッド部は、ベルトと、前記ベルトのタイヤ径方向外側に設けられたベルトカバーとからなるベルト層と、前記ベルトカバーのタイヤ径方向外側に設けられたベースゴム層と前記ベースゴム層のタイヤ径方向外側に設けられたキャップゴム層との積層構造を有し、
    タイヤ赤道面を基準とし、前記トレッド部のトレッド面における前記車両に対する装着外側の接地面積比は、前記トレッド面における前記車両に対する装着内側の接地面積比より大きく、
    前記キャップゴム層の正接損失が前記ベースゴム層の正接損失より大きく、
    前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さは、前記ベルトにおいて前記車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さより大きく、
    前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルトカバーの枚数が、車両に対する装着外側と車両に対する装着内側とで異なることにより、
    前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルトカバーにおける単位長さ当たりのコードの打ち込み本数が異なる値であることにより、
    前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ベルトカバーのコードの材質が異なることにより、
    前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ベルトカバーのコードを包むコートゴムの物性が異なることにより、
    前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ベルトカバーの引張強度が異なることにより、
    前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ベルトカバーのタイヤ幅方向の総幅が異なることにより、
    前記ベルトカバーの前記車両に対する装着外側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性が前記車両に対する装着内側のタイヤ幅方向の単位長さ当たりの剛性より高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さGinに対する、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さGoutの比Gout/Ginは、Gout/Gin≧2.0である請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記キャップゴム層の厚さLoutは、前記トレッド部に設けられた主溝の深さHに対して、Lout≧H−2.0mmである請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さが、前記ベルト層において前記車両に対する装着内側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さの2倍以上になっている領域GWは、
    前記タイヤ赤道面を基準とし、前記ベルト層において前記車両に対する装着外側のタイヤ径方向外側の端部から前記トレッド面に向かう法線と該トレッド面との交点から、前記トレッド部の最外主溝端までの領域Wに対し、比GW/Wが0.7以上0.9以下である請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記トレッド部はラグ溝を有し、前記ラグ溝の溝底において、前記ベルト層から前記トレッド面に向かう法線に沿ったキャップゴム層の厚さは1.0mm以上である請求項1から請求項10のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記タイヤ赤道面を基準とし、前記車両に対する装着最外側に位置する主溝の位置から前記車両に対する装着外側の前記ベルト層の任意点から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記ベースゴム層の厚さは0.5mm以上であり、かつ、前記タイヤ赤道面を基準とし、前記車両に対する装着最内側に位置する主溝の位置から前記車両に対する装着内側の前記ベルト層の任意点から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記ベースゴム層の厚さは0.5mm以上である請求項1から請求項11のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  13. 前記タイヤ赤道面を基準とし、前記車両に対する装着最外側に位置する主溝の位置と前記車両に対する装着最内側に位置する主溝の位置との間において、前記ベルト層の任意点からトレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さは0.5mm以上であることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記タイヤ赤道面を基準とし、前記車両に対する装着外側における前記ベルト層のタイヤ幅方向端部から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記ベースゴム層の厚さは、前記車両に対する装着内側における前記ベルト層のタイヤ幅方向端部から前記トレッド面に向かう法線に沿った前記ベースゴム層の厚さの3倍以上である請求項1から請求項13のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  15. 前記キャップゴム層の60℃でのtanδが0.15以上0.40以下で、かつ、前記ベースゴム層のtanδが0.05以上0.15以下である請求項1から請求項14のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  16. 前記キャップゴム層の20℃の条件下でJIS−K6253に準拠したJIS−A硬度により示されるゴム硬度が60以上80以下であり、前記ベースゴム層の20℃の条件下でJIS−K6253に準拠したJIS−A硬度により示されるゴム硬度が50以上60以下である請求項1から請求項15のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  17. 前記トレッド部に設けられた、隣り合う主溝間の中点を通り、前記トレッド面に向かう法線に沿ったベースゴム層の厚さGceに対する、前記車両に対する装着内側におけるベースゴム層の厚みGinの比Gin/Gceが1.0以上4.0以下である
    請求項1から請求項16のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  18. 前記トレッド部のトレッド展開幅TWに対する、前記ベルト層のタイヤ幅方向の最大ベルト幅BWの比BW/TWが0.90以上1.1以下である請求項1から請求項17のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  19. 前記ベルト層のタイヤ幅方向の幅BWに対する前記領域GWの比GW/BWが、0.25以下である請求項1から請求項18のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
JP2017067829A 2017-03-30 2017-03-30 空気入りタイヤ Pending JP2018167753A (ja)

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