JP2018162498A - シリコクロムの製造方法及びシリコクロム - Google Patents

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【課題】酸化クロムを含有するダストの新たな利用方法であるシリコクロムの製造方法を提供する。【解決手段】この製造方法は、酸化クロムを含有するダスト、シリコンを含有する還元剤及び石灰を炉で溶解して、シリコクロムとスラグを生成させ、スラグを分離するシリコクロムの製造方法である。ダストは、低炭素フェロクロムの製造方法で発生するダストであり、得られたシリコクロムは、低炭素フェロクロムの製造方法において、クロム鉱石を還元する還元剤として使用される【選択図】 図1

Description

本発明は、シリコクロムの製造方法及びシリコクロムに関する。
Crが60質量%以上、Cが0.1質量%以下のFe−Cr合金である低炭素フェロクロムは、クロム鉱石をシリコンで還元する方法によって製造されており、その具体的な製造方法としては、所謂ペラン法が採用されている(例えば特許文献1参照)。このペラン法の基本的工程は、図3に示すように、酸化クロム、酸化鉄を含むクロム鉱石と石灰を電気炉で溶解し、溶製された一次スラグを取鍋に出湯し、この取鍋内に還元剤としてシリコクロムを添加して攪拌し、還元反応を行わせる。そして、二次スラグを分離して低炭素フェロクロムを得て、二次スラグは別途処分される。
この低炭素フェロクロムの製造方法において、電気炉から酸化クロムを含有するダストが発生する。このダストは、集塵機によって回収された後、低炭素フェロクロムの原料として再利用されていた。すなわち低炭素フェロクロムの原料であるクロム鉱石に混合され、電気炉で再溶解されていた。
特開平5−51690号公報
しかし、近年、不純物含有量の低い特殊品の低炭素フェロクロムが要求されており、このダストを原料としてリサイクル装入するのにも限界が出てきた。このため、産廃処理されるダストが増えつつあるという課題がある。
そこで、本発明は、酸化クロムを含有するダストの新たな利用方法であるシリコクロムの製造方法及びシリコクロムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、(A)酸化クロムを含有するダスト、シリコンを含有する還元剤及び石灰を炉で溶解して、シリコクロムとスラグを生成させ、(B)前記スラグを分離するシリコクロムの製造方法である。
本発明の一態様によれば、酸化クロムを含有するダストを炉で溶解し、シリコンで還元するので、ダストから炭素品位が低いシリコクロムを製造することができる。炭素品位が低いシリコクロムは、高級品として扱われており、年々入手が困難になっている。本発明の一態様によれば、ダストから高級品のシリコクロムを安定的に製造することができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態のシリコクロムの製造方法を説明する。ただし、本発明のシリコクロムの製造方法は、種々の形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものではない。本実施形態は、明細書の開示を十分にすることによって、当業者が発明の範囲を十分に理解できるようにする意図をもって提供されるものである。
図1は、本実施形態のシリコクロムの製造方法の工程図を示す。本実施形態のシリコクロムの製造方法は、ダストからシリコクロムを製造する一段階目の工程1と、一段階目の工程1で得られたシリコクロムにダストを添加し、二次シリコクロムを製造する二段階目の工程2と、を組み合わせた構成になっている。工程1で終了することも可能であるし、連続的に発生するダストを処理するために、工程2を2回以上繰り返すことも可能である。
工程1では、酸化クロムを含有するダスト、フェロシリコン、焼石灰、高炭素フェロクロムを電気炉に装入する。
ダストは、低炭素フェロクロムの製造方法において、電気炉から発生したダストであり、集塵機によって回収される。ダストは、ブリケットに造粒された後、電気炉に装入される。溶解歩留まりを上げるためである。ダストには、低炭素フェロクロムの製造方法において、取鍋からはぎとったスラグを混合することも可能である。
フェロシリコンは、ダスト中の酸化クロムをシリコン還元するために用いられる。ここでは、フェロシリコンは、ダスト中の酸化クロムを還元するのに必要な化学当量に加えて、シリコクロムのシリコン含有量が40質量%以上になるように過剰に添加される。フェロシリコンの替わりに、又はフェロシリコンと一緒に金属シリコンを使用することも可能である。
焼石灰は、酸化クロムをシリコン還元する際の塩基度(CaO/SiO)を調整するために用いられる。焼石灰は、スラグの塩基度が1.0以上1.5以下になるように添加される。
高炭素フェロクロムは、通電材として用いられる。ダスト、フェロシリコン、焼石灰だけでは、通電しにくく、これらを溶解させることが困難である。高炭素フェロクロムを通電材として使用することで、溶解が容易になる。通電材には、高炭素フェロクロム以外の合金を使用することもできる。工程2では、通電材は不要である。
上記の混合物を電気炉で溶解すると、以下の反応式により、ダスト中の酸化クロムがシリコン還元される。
(化1)
2Cr+3Si→4Cr+3SiO…(1)
ここで生成したSiOは、次の式で焼石灰(CaO)と反応し、スラグを生成する。
(化2)
CaO+SiO=CaO・SiO…(2)
2CaO+SiO=2CaO・SiO…(3)
前記(2)式、(3)式のようにスラグが生成されると、(1)式における遊離のSiOがなくなるため、(1)式の反応は左から右に進行する。
スラグの塩基度が1未満であると、(1)式の反応が緩慢になる。スラグの塩基度が1.5を超えると、スラグを路盤材として使用したとき、路盤材が環境に悪影響を及ぼすおそれがある。このため、スラグの塩基度は1.0以上1.5以下に調整される。
ダスト中の酸化クロムのシリコン還元によって、シリコクロムのメタルと、スラグと、が生成される。スラグは、電気炉から分離され、路盤材として使用される。スラグを分離した後、電気炉には、シリコクロムの溶湯が残る。
図2に示すように、シリコクロム中のシリコン含有量([Si])は、シリコクロム中の炭素含有量([C])と負の相関がある。すなわち[Si]を大きくすると[C]が低下する。[Si]を40質量%以上にすることで、[C]を0.01%以下に低下させることができる。[Si]を45質量%以上にすると、より[C]を低下させることができる。
通電材として使用する高炭素フェロクロムには、炭素が8質量%程度含まれる。シリコクロム中の[Si]を40質量%以上にすることで、高炭素フェロクロム由来の炭素がシリコクロム中に溶存できなくなり、SiCとしてスラグ中に浮上する。
工程1の終了時、電気炉内のシリコクロムの溶湯を鋳型に鋳込んで製品にすることも可能であるが、本実施形態では、工程1で得られたシリコクロムに、ダスト、フェロシリコン、焼石灰を添加し、工程2を行う。熱効率を向上させるためである。
フェロシリコンは、工程1と同様に、ダスト中の酸化クロムを還元するのに必要な化学当量に加えて、二次シリコクロムのシリコン含有量が40質量%以上になるように過剰に添加される。
焼石灰も、工程1と同様に、スラグの塩基度が1.0以上1.5以下になるように添加される。
工程2において、電気炉でダスト、フェロシリコン、焼石灰を溶解させると、ダスト中の酸化クロムが還元されて、二次シリコクロムと、二次スラグと、が生成される。二次スラグは、電気炉から分離され、路盤材として使用される。
スラグの分離操作によって得られた二次シリコクロムの溶湯は、鋳型に鋳込まれて製品となる。ただし、上記のように、工程2を繰り返して三次シリコクロム、四次シリコクロム、五次シリコクロム等を生成することも可能である。
得られた二次シリコクロムは、低炭素フェロクロムの製造方法において、クロム鉱石の還元剤として使用される。低炭素フェロクロムの製造方法は、例えばペラン法を採用することができる。ペラン法は、図3のとおりであるので、詳しい説明を省略する。
試験炉を用いて、低炭素フェロクロム製造方法で発生したダストからシリコクロムを製造した。工程1と工程2とを組み合わせた2タップ連続操業を行った。
工程1,2それぞれで使用した原料は、表1のとおりである。
工程1の原料を試験炉で溶解し、スラグとシリコクロムを生成した。FCrHは通電材であるので、工程1のときのみ使用した。試験炉からスラグを分離し、工程2の原料を添加した。
工程2の原料を試験炉で溶解し、二次スラグと二次シリコクロムを生成した。二次スラグを試験炉から分離し、二次シリコクロムを鋳型に鋳込んだ。
得られたシリコクロムの成分は表2のとおりである。炭素品位が低い高級品のシリコクロムを製造できた。クロムの歩留まりは93%であった。
Siを40質量%以上、望ましくは45質量%以上にすることで、Si含有量と負の相関があるC含有量を0.01%以下に低減することができた。
得られた二次スラグの成分は表3のとおりであった。路盤材として使用できることがわかった。
本発明の一実施形態のシリコクロムの製造方法の工程図である。 シリコクロムのシリコン含有量と炭素含有量の相関関係を示すグラフである。 従来の低炭素フェロクロムの製造方法の工程図である。

Claims (9)

  1. (A)酸化クロムを含有するダスト、シリコンを含有する還元剤及び石灰を炉で溶解して、シリコクロムとスラグを生成させ、
    (B)前記スラグを分離するシリコクロムの製造方法。
  2. 前記ダストは、低炭素フェロクロムの製造方法で発生するダストを含むことを特徴とする請求項1に記載のシリコクロムの製造方法。
  3. 前記シリコクロムは、前記低炭素フェロクロムの製造方法において、クロム鉱石を還元する還元剤として使用されることを特徴とする請求項2に記載のシリコクロムの製造方法。
  4. 前記シリコクロムがSiを40質量%以上含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシリコクロムの製造方法。
  5. (C)前記スラグを分離した前記シリコクロムに、酸化クロムを含有するダスト、シリコンを含有する還元剤及び石灰を添加して、二次シリコクロムと二次スラグを生成させ、
    (D)前記二次スラグを分離することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシリコクロムの製造方法。
  6. 前記スラグ及び/又は前記二次スラグの塩基度が、1.0以上1.5以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシリコクロムの製造方法。
  7. 前記(A)工程において、前記炉に通電材として高炭素フェロクロムを装入することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシリコクロムの製造方法。
  8. 前記(A)工程において、前記ダストがブリケットに造粒されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のシリコクロムの製造方法。
  9. 前記シリコンを含有する前記還元剤は、フェロシリコン及び/又は金属シリコンを含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のシリコクロムの製造方法。
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