JP2018161288A - 動作補助装置 - Google Patents

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Mineo Watanabe
峰生 渡邉
ダメラウ,ヨッヘン
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Abinassi Sharma
真崇 鈴木
Masataka Suzuki
真崇 鈴木
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Abstract

【課題】股関節部を中心に回動するアーム部材と膝関節部を中心に回動するアーム部材との緩衝を抑制可能な動作補助装置を提供する。【解決手段】人体に装着されて装着者の下肢の動作を補助する動作補助装置は、装着者の股関節の側方に配置される股関節部と、股関節部から下方側に延びる第1の大腿部アーム部材と、装着者の膝関節の側方に配置される膝関節部と、膝関節部から上方側に延びる第2の大腿部アーム部材と、膝関節部から下方側に延びる下腿部アーム部材と、股関節部及び膝関節部を回転駆動するトルクを発生する少なくとも一つのアクチュエータと、を備え、膝関節部が、装着者の膝関節の内側に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、人体に装着して用いられる動作補助装置に関する。
近年、歩行動作等の人の動作を補助する動作補助装置が知られている。動作補助装置は、人体装着型ロボットとも呼ばれ、人体に装着されてユーザ(装着者)の動作に合わせて作動してユーザの動作を補助する。動作補助装置は、障害者又は高齢者だけでなく、健常者の動作を補助する装置としても使用される。動作補助装置は、例えば人体の手足に固定される複数のアーム部材を連結したリンク機構と、ユーザの動作を予測するために用いられるセンサと、予測動作にしたがってリンク機構の駆動トルクを生成するアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御装置とを備えている。
ここで、人体の手足は硬いものではないため、アクチュエータから手足に対して力を適切に伝達することは容易ではない。理想的には、アクチュエータから出力される力は骨に伝達されるとよい。しかしながら、動作中において骨の位置は常時変化し、また、人によって人体は少しずつ異なる外形を有するため、力の伝達効率の問題を完全に解決することは容易ではない。
例えばユーザの歩行動作や階段昇降動作を補助する装置として適した股関節補助型の下肢外骨格ロボットがある。股関節補助型の下肢外骨格ロボットは、人体の股関節の側方に位置する能動股関節を中心に人体の前後方向に回動するアーム部材を備える。特許文献1に示したように、典型的な股関節補助型の下肢外骨格ロボットでは、力の作用点が骨により近い位置となって大腿部への力の伝達がより効率的になることから、アーム部材は大腿部の前面の中央で大腿部側の装着部に連結される。上述のように、人によって異なる大腿部の形状に沿うため、装着部としては織布やベルト等の柔軟な素材が使用されることが多い。
また、動作補助装置がいずれの関節を補助する場合においても、アーム部材の回転中心が人体の関節軸に近いほど、補助動作時に装着者が受ける違和感が少なくなるため望ましいと言える。一方、一般的には人体の大腿部の前面は股関節軸から前後方向にずれているため、鉛直軸上において力の作用点がアーム部材の回転中心と一致せず、前後方向に離れることになる。このため、力の作用線は大腿部の法線方向と完全には一致せず、大腿部へのせん断方向に摩擦力が生じることになる。したがって、アーム部材の回転中心から力の作用点までの距離が長いほど、つまりアーム部材の長さが長いほど、力の作用点におけるせん断力が少なくなり、補助力の伝達効率が向上することから、望ましいと言える。
特開2012−254237号公報
ここで、座った姿勢から立ち上がる動作を補助するには、膝関節補助型の下肢外骨格ロボットがより適している。膝関節補助型の下肢外骨格ロボットは、人体の膝関節の側方に位置する能動膝関節により連結された大腿部側に延びるアーム部材と下腿部側に延びるアーム部材とを備え、二つのアーム部材が能動膝関節を中心に人体の前後方向に回動する。膝関節補助型の下肢外骨格ロボットを構成する場合においても、上述した理由により、大腿部側に延びるアーム部材は、大腿部の前面の中央で大腿部側の装着部に連結されることが望ましく、かつ、アーム部材が長いほど望ましい。しかしながら、能動股関節と併せて能動膝関節を有する下肢外骨格ロボットを構成する場合、能動股関節を中心に回動するアーム部材と能動膝関節を中心に回動するアーム部材とが動作中に緩衝するおそれが生じる。
さらに、大腿部に能動股関節及び能動膝関節の両方の力が作用する場合、各能動関節の配置によっては、アーム部材の回転時に生成される慣性力により、大腿骨回りに大腿部の装着部が常に同じ方向に回転されることで動作中に徐々に装着部がずれていき、装着者が違和感を受けるおそれがある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、股関節部を中心に回動するアーム部材と膝関節部を中心に回動するアーム部材との緩衝を抑制しつつ、動作時に生じる装着部のずれを抑制し、さらにアーム部材の長さを出来る限り長くして補助力の伝達効率を向上させることが可能な動作補助装置を提供することにある。
本発明のある観点によれば、人体に装着されて装着者の下肢の動作を補助する動作補助装置であって、装着者の股関節の側方に配置される股関節部と、股関節部から下方側に延びる第1の大腿部アーム部材と、装着者の膝関節の側方に配置される膝関節部と、膝関節部から上方側に延びる第2の大腿部アーム部材と、膝関節部から下方側に延びる下腿部アーム部材と、股関節部及び膝関節部を回転駆動するトルクを発生する少なくとも一つのアクチュエータと、を備え、膝関節部が、装着者の膝関節の内側に位置する、動作補助装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、股関節部を中心に回動するアーム部材と膝関節部を中心に回動するアーム部材との緩衝を抑制しつつ、動作時に生じる装着部のずれを抑制し、さらにアーム部材の長さを出来る限り長くして補助力の伝達効率を向上することができる。
本発明の実施の形態に係る動作補助装置の構成例を模式的に示す正面図である。 同実施形態に係る動作補助装置の構成例を模式的に示す側面図である。 参考例の動作補助装置の構成例を示す模式図である。 参考例の動作補助装置に生じる慣性力を示す説明図である。 同実施形態に係る動作補助装置に生じる慣性力を示す説明図である。 変形例に係る動作補助装置の構成例を模式的に示す正面図である。 変形例に係る動作補助装置に生じる慣性力を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、以下の説明中、特に説明がない限り、「上」又は「下」とは、動作補助装置を装着したユーザが直立した状態での上又は下を意味する。
(動作補助装置の構成例)
図1〜図2を参照して、本発明の実施の形態に係る動作補助装置10の構成例について説明する。図1及び図2は、動作補助装置10の構成例を示す模式図である。図1は、動作補助装置10の構成例を示す正面図であり、図2は、動作補助装置10の構成例を示す側面図である。
本実施形態に係る動作補助装置10は、ユーザ(装着者)Hの左右の下肢の動作を補助することで歩行動作又は階段昇降動作等を補助するための装置である。かかる動作補助装置10は、外骨格ロボットとも呼ばれる。動作補助装置10は、腰部フレーム31と、第1の大腿部アーム部材33と、第2の大腿部アーム部材53と、下腿部アーム部材35と、第1の股関節部30と、第2の股関節部90と、膝関節部40と、アクチュエータ22と、制御ユニット20とを備える。腰部フレーム31、第1の大腿部アーム部材33、第2の大腿部アーム部材53、下腿部アーム部材35、第1の股関節部30、第2の股関節部90及び膝関節部40は、左右の脚のそれぞれに対応して設けられている。
腰部フレーム31、第1の大腿部アーム部材33、第2の大腿部アーム部材53、及び下腿部アーム部材35は、例えばアルミニウム等の軽金属や樹脂材料により成形された成形体であり、所定程度の剛性と軽量化が実現されている。これにより、腰部フレーム31、第1の大腿部アーム部材33、第2の大腿部アーム部材53、及び下腿部アーム部材35は、曲げや割れに対する耐性を有している。
腰部フレーム31は、例えば人体の背中側に配置され、腰部装着部13を用いて人体の腰部に固定されている。腰部装着部13は、例えば織布や可撓性樹脂等により構成され、ユーザHの腰部に巻き付けられて固定される。腰部フレーム31は、肩ベルト等により人体に固定されてもよい。腰部フレーム31には、アクチュエータ22及び制御ユニット20を収容するケース5が取り付けられている。アクチュエータ22は、後述する第1の股関節部30及び膝関節部40を回転駆動するトルクを生成し、可撓性ケーブル等の図示しない動力伝達機構を介して第1の股関節部30及び膝関節部40に回転トルクを伝達する。
アクチュエータ22としては、例えばロータリーモータが用いられる。アクチュエータは、ロータリーモータに限られず、リニアモータと、リニアモータが出力する直線運動を回転運動に変換する機構とにより構成されてもよい。例えば回転駆動される関節部(能動関節部)の数に対応する数のアクチュエータ22が備えられる。また、アクチュエータ22は、モータが出力する回転を減速する減速機を備えていてもよい。
制御ユニット20は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ及び電気回路等により構成され、アクチュエータ22の駆動を制御する。また、ケース5内には、アクチュエータ22に対して電力を供給するバッテリが備えられる。なお、アクチュエータ22及び制御ユニット20は、人体の背中側のケース5内に備えられていなくてもよい。例えばアクチュエータ22は、それぞれの能動関節部に、あるいは、能動関節部に隣接して備えられてもよい。
腰部フレーム31の下端と第1の大腿部アーム部材33の上端とは、第1の股関節部30及び第2の股関節部90を介して連結されている。第1の股関節部30は、人体の股関節の側方に配置され、人体の股関節の曲げ伸ばし動作に対応して腰部フレーム31と第1の大腿部アーム部材33とを相対回転可能に連結する。つまり、第1の股関節部30は、腰部フレーム31及び第1の大腿部アーム部材33を人体の前後方向に沿って相対的に回動可能に連結する。本実施形態において、第1の股関節部30は、アクチュエータ22によって回転駆動される能動関節である。例えばアクチュエータ22と第1の股関節部30とが可撓性ケーブル及びプーリ機構を介して連結され、アクチュエータ22が可撓性ケーブルを巻き取り又は導出することによって第1の股関節部30を回転駆動する。
また、第2の股関節部90は、人体の股関節の内転動作及び外転動作に対応して腰部フレーム31及び第1の大腿部アーム部材33を相対回転可能に連結する。つまり、第2の股関節部90は、腰部フレーム31及び第1の大腿部アーム部材33を人体の側方へと相対的に回動可能に連結する。本実施形態において、第2の股関節部90は、ユーザHの股関節の動きに応じて回動する受動関節である。なお、第2の股関節部90は省略されていてもよいが、動作補助装置10が第1の股関節部30と併せて第2の股関節部90を有することにより、人体の股関節の動きに対応して動作する動作補助装置10の自由度が高められる。
第1の大腿部アーム部材33は、第1の股関節部30及び第2の股関節部90から下方側へ大腿部に沿って延びている。第1の大腿部アーム部材33の下端部には第1の大腿部装着部37が連結されている。第1の大腿部アーム部材33は、人体の側方に位置する第1の股関節部30及び第2の股関節部90から、大腿部に沿って捻りながら下方側に延びて、大腿部の前面で第1の大腿部装着部37に連結されている。第1の大腿部装着部37は、例えば織布や可撓性樹脂等により構成され、ユーザHの大腿部に巻き付けられて固定される。第1の大腿部装着部37には、例えばアルミニウム等の軽金属や樹脂材料により成形された固定部39が取り付けられ、第1の大腿部アーム部材33は、図示しないボールジョイント又はユニバーサルジョイント等の連結機構を介して固定部39に連結されている。
なお、第1の大腿部アーム部材33と固定部39との連結機構は、連結位置を大腿部が延びる方向に沿ってスライドさせるスライド機構を有してもよい。連結機構がスライド機構を有することにより、人体の股関節の曲げ伸ばし動作時に生じる人体の股関節と膝関節との距離の変化に応じて、連結位置をスライドさせることができる。これにより、ユーザHの動作が制限されたり、ユーザHが違和感を受けたりすることを抑制することができる。
第2の大腿部アーム部材53の下端と下腿部アーム部材35の上端とは、膝関節部40を介して連結されている。膝関節部40は、人体の膝関節の側方に配置され、人体の膝関節の曲げ伸ばし動作に対応して第2の大腿部アーム部材53と下腿部アーム部材35とを相対回転可能に連結する。つまり、膝関節部40は、第2の大腿部アーム部材53及び下腿部アーム部材35を人体の前後方向に沿って相対的に回動可能に連結する。膝関節部40は、第1の股関節部30及び第2の股関節部90とは異なり、人体の膝関節の内側に配置されている。本実施形態において、膝関節部40は、アクチュエータ22によって回転駆動される能動関節である。例えばアクチュエータ22と膝関節部40とが可撓性ケーブル及びプーリ機構を介して連結され、アクチュエータ22が可撓性ケーブルを巻き取り又は導出することによって膝関節部40を回転駆動する。
第2の大腿部アーム部材53は、膝関節部40から上方側へ大腿部に沿って延びている。第2の大腿部アーム部材53の上端部には第2の大腿部装着部57が連結されている。第2の大腿部アーム部材53は、人体の膝関節の内側に位置する膝関節部40から大腿部に沿って捻りながら上方側に延びて、大腿部の前面で第2の大腿部装着部57に連結されている。第2の大腿部装着部57は、例えば織布や可撓性樹脂等により構成され、ユーザHの大腿部に巻き付けられて固定される。第2の大腿部装着部57には、例えばアルミニウム等の軽金属や樹脂材料により形成された固定部59が取り付けられ、第2の大腿部アーム部材53は、図示しないボールジョイント又はユニバーサルジョイント等の連結機構を介して固定部59に連結されている。なお、第2の大腿部アーム部材53と固定部59との連結機構も、第1の大腿部アーム部材33と固定部59との連結機構と同様にスライド機構を有してもよい。
下腿部アーム部材35は、膝関節部40から下方側へ下腿部に沿って延びている。下腿部アーム部材35の下端部には下腿部装着部41が連結されている。下腿部アーム部材35は、膝関節部40から下腿部に沿って捻りながら下方側に延びて、下腿部の前面で下腿部装着部41に連結されている。下腿部装着部41は、例えば織布や可撓性樹脂等により構成され、ユーザHの下腿部に巻き付けられて固定される。下腿部装着部41には、例えばアルミニウム等の軽金属や樹脂材料により形成された固定部59が取り付けられ、下腿部アーム部材35は、図示しないボールジョイント又はユニバーサルジョイント等の連結機構を介して固定部59に連結されている。なお、下腿部アーム部材35と固定部59との連結機構も、第1の大腿部アーム部材33と固定部59との連結機構と同様にスライド機構を有してもよい。
また、動作補助装置10は、ユーザHの筋電位信号や神経信号等の生体信号を検出するための図示しない生体センサを有してもよい。このような生体センサとしては、例えば筋電位センサが用いられる。筋電位センサは、例えば人体の大腿部の表面に配置された表面筋電位検出電極(表面電極)を含む。筋電位センサは、動作補助装置10により補助される動作を行わせる筋力に対応する運動単位(筋肉)に応じてあらかじめ位置が決定されて配置される。なお、表面電極の数は1個であってもよいし、複数個であってもよい。生体センサのセンサ信号は制御ユニット20に送信され、制御ユニット20は入力されたセンサ信号に基づいてアクチュエータ22の駆動を制御する。これにより、第1の股関節部30及び膝関節部40が回転駆動し、ユーザHの動作に対する補助力が生成される。
本実施形態に係る動作補助装置10において、第1の大腿部アーム部材33は、人体の股関節の側方の第1の股関節部30及び第2の股関節部90から捻りながら下方側に延びて大腿部の前面で第1の大腿部装着部37に連結されている。また、第2の大腿部アーム部材53は、人体の膝関節の内側の膝関節部40から捻りながら上方側に延びて大腿部の前面で第2の大腿部装着部57に連結されている。第1の大腿部アーム部材33が大腿部の前面で第1の大腿部装着部37に連結され、第2の大腿部アーム部材53が大腿部の前面で第2の大腿部装着部57に連結されていることから、大腿骨に比較的近い位置に補助力を作用させることができ、補助力の伝達効率を向上させることができる。
ここで、図3は、第1の股関節部130だけでなく膝関節部140も人体の外側に配置した動作補助装置110の参考例を示している。参考例に係る動作補助装置110では、第1の大腿部アーム部材133が大腿部の前面で第1の大腿部装着部137に連結され、第2の大腿部アーム部材153が大腿部の前面で第2の大腿部装着部157に連結されている。参考例に係る動作補助装置110では、第1の大腿部アーム部材133及び第2の大腿部アーム部材153の長さを長くしようとした場合、第1の大腿部アーム部材133と第2の大腿部アーム部材153とが交差する(図中の点線で囲んだ領域を参照)。このため、第1の大腿部アーム部材133又は第2の大腿部アーム部材153を大腿部に近接して配設する場合、第1の大腿部アーム部材133及び第2の大腿部アーム部材153の長さをともに長くするには、第1の大腿部アーム部材133又は第2の大腿部アーム部材153を大腿部から大きく離して配設する必要がある。
仮に、参考例に係る動作補助装置110において、第1の大腿部アーム部材133又は第2の大腿部アーム部材153を大腿部からより離して配設すると、動作補助装置110の外形が大型化するとともに、離して配設されたアーム部材を運動させるための慣性力が大きくなることから補助力の伝達効率が低下することになる。さらに、第1の大腿部アーム部材133と第2の大腿部アーム部材153とが交差していると、第1の股関節部130及び膝関節部140が回転駆動され、人体の股関節と膝関節との距離の変化に伴って第1の大腿部アーム部材133及び第2の大腿部アーム部材153の位置関係が変わると、第1の大腿部アーム部材133及び第2の大腿部アーム部材153が緩衝して可動範囲が制限されることになる。
これに対して、本実施形態に係る動作補助装置10においては、第2の大腿部装着部57を第1の大腿部装着部37よりも上方に位置させても、第1の大腿部アーム部材33と第2の大腿部アーム部材53とは交差することなく配設されている。これにより、第1の大腿部アーム部材33及び第2の大腿部アーム部材53が互いに緩衝することなく、第1の大腿部アーム部材33及び第2の大腿部アーム部材53の長さをできるだけ長くすることができる。したがって、大腿部装着部37に生じるせん断方向の摩擦力が減少し、補助力の伝達効率を向上させることができる。
また、第1の大腿部アーム部材33と第2の大腿部アーム部材53とが交差することなく配設されていることにより、第1の股関節部30及び膝関節部40のうちの少なくとも一方が回転駆動され、人体の股関節と膝関節との距離の変化に伴って第1の大腿部アーム部材33及び第2の大腿部アーム部材53の位置関係が変わる場合であっても、第1の大腿部アーム部材33と第2の大腿部アーム部材53との緩衝が避けられる。したがって、第1の股関節部30及び膝関節部40の可動範囲が制限されることを抑制することができる。
さらに、図4は、参考例に係る動作補助装置110において第1の股関節部130及び膝関節部140を回転駆動した場合に、第1の大腿部アーム部材133と第1の大腿部装着部137との連結部分及び第2の大腿部アーム部材153と第2の大腿部装着部157との連結部分に作用する慣性力を示している。
第1の大腿部アーム部材133と第1の大腿部装着部137との連結部分に作用する慣性力Ihは、第1の股関節部130の回転駆動により作用する慣性力である。具体的に、慣性力Ihは、第1の股関節部130の回転軸に直交する平面であって第1の股関節部130が存在する平面と、第1の大腿部アーム部材133と第1の大腿部装着部137との連結部分との、回転軸の軸方向の位置がずれていること、及び、第1の大腿部アーム部材133及び第1の大腿部装着部137に比べて人体の大腿部の方が一般的に重く、かつ、大腿部の重心が大腿骨付近にあることにより生じる。つまり、第1の大腿部アーム部材133が第1の股関節部130を中心に回転する際に生じる遠心力によって、第1の大腿部アーム部材133と第1の大腿部装着部137との連結部分が第1の股関節部130が存在する平面側に向かう慣性力Ihが発生する。
また、第2の大腿部アーム部材153と第2の大腿部装着部157との連結部分に作用する慣性力Ikは、膝関節部140の回転駆動により作用する慣性力である。具体的に、慣性力Ikは、膝関節部140の回転軸に直交する平面であって膝関節部140が存在する平面と、第2の大腿部アーム部材153と第2の大腿部装着部157との連結部分との、回転軸の軸方向の位置がずれていること、及び、第2の大腿部アーム部材153及び第2の大腿部装着部157に比べて人体の大腿部の方が一般的に重く、かつ、大腿部の重心が大腿骨付近にあることにより生じる。つまり、第2の大腿部アーム部材153が膝関節部140を中心に回転する際に生じる遠心力によって、第2の大腿部アーム部材153と第2の大腿部装着部157との連結部分が膝関節部140が存在する平面側に向かう慣性力Ikが発生する。
参考例に係る動作補助装置110の場合、二つの慣性力Ih,Ikがともに人体の外側方向に向けて作用するため、ユーザHは、大腿部が外側に引っ張られるような違和感を受けるおそれがある。さらに、人体の大腿部と第1の大腿部装着部137及び第2の大腿部装着部157との接触面における摩擦力が十分でない場合、それぞれの装着部が徐々にずれることで、ユーザHが違和感を受けるだけでなく、補助力の伝達効率が低下することになる。
図5は、本実施形態に係る動作補助装置10において第1の股関節部30及び膝関節部40を回転駆動した場合に、第1の大腿部アーム部材33と第1の大腿部装着部37との連結部分及び第2の大腿部アーム部材53と第2の大腿部装着部57との連結部分に作用する慣性力を示している。
本実施形態に係る動作補助装置10の場合、第1の股関節部30の回転駆動による慣性力Ihは人体の外側方向に向けて作用する一方、膝関節部40の回転駆動による慣性力Ikは人体の内側方向に向けて作用する。このため、二つの慣性力Ih,Ikは互いに逆方向に向けて作用し、互いの慣性力Ih,Ikが相殺されて、ユーザHが違和感を受けるおそれを低減することができる。
特に、本実施形態に係る動作補助装置10では、第1の大腿部アーム部材33は、人体の大腿部が延びる方向に対して交差する方向に延びる下端部で第1の大腿部装着部37に連結されている。また、第2の大腿部アーム部材53は、人体の大腿部が延びる方向に対して交差する方向に延びる上端部で第2の大腿部装着部57に連結されている。このため、生じ得る二つの慣性力Ih,Ikが互いに正反対の方向に向けて作用させやすくなり、ユーザHが違和感を受けるおそれをより低減することができる。また、第1の大腿部装着部37又は第2の大腿部装着部57が人体の大腿部からずれることを抑制することができる。
(変形例)
ここまで、本実施形態に係る動作補助装置10について説明したが、上記実施形態に係る動作補助装置10は、種々の変形が可能である。
図6は、変形例の一例の動作補助装置70を示す模式図であって、動作補助装置70の正面図を示している。本実施形態に係る動作補助装置70は、第1の大腿部アーム部材33と大腿部装着部73との連結部分と、第2の大腿部アーム部材53と大腿部装着部73との連結部分とが同じ高さ位置に配置されている。以下、変形例に係る動作補助装置70について、主として上記実施形態に係る動作補助装置10と異なる点について説明する。
具体的に、変形例に係る動作補助装置70では、第1の大腿部アーム部材33の下端部及び第2の大腿部アーム部材53の上端部は共通の大腿部装着部73に連結されている。大腿部装着部73には二つの固定部75,76が取り付けられている。二つの固定部75,76のうち、外側に取り付けられた固定部75には、第1の大腿部アーム部材33の下端部が連結され、内側に取付けられた固定部76には、第2の大腿部アーム部材53の上端部が連結される。
第1の大腿部アーム部材33の下端部は、人体の大腿部が延びる方向に交差する方向に延びて固定部75に連結され、第2の大腿部アーム部材53の上端部は、人体の大腿部が延びる方向に交差する方向に延びて固定部76に連結される。第1の大腿部アーム部材33の下端部が延びる方向と、第2の大腿部アーム部材53の上端部が延びる方向とは、略同一線上にある。そのうえで、第1の大腿部アーム部材33の下端部が延びる方向と、第2の大腿部アーム部材53の上端部が延びる方向とが逆向きとなっている。
図7は、変形例に係る動作補助装置70において第1の股関節部30及び膝関節部40を回転駆動した場合に、第1の大腿部アーム部材33と大腿部装着部73との連結部分及び第2の大腿部アーム部材53と大腿部装着部73との連結部分に作用する慣性力を示している。変形例に係る動作補助装置70では、第1の股関節部30の回転駆動により作用する慣性力Ihと、膝関節部40の回転駆動により作用する慣性力Ikとが略同一線上で互いに逆方向に作用する。これにより、互いの慣性力Ih,Ikがより相殺されやすくなって、ユーザHが違和感を受けるおそれをさらに低減することができる。また、第1の大腿部装着部37又は第2の大腿部装着部57が人体の大腿部からずれることを抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10・・・動作補助装置、22・・・アクチュエータ、30・・・第1の股関節部、33・・・第1の大腿部アーム部材、35・・・下腿部アーム部材、37・・・第1の大腿部装着部、40・・・膝関節部、41・・・下腿部装着部、53・・・第2の大腿部アーム部材、57・・・第2の大腿部装着部、90・・・第2の股関節部

Claims (8)

  1. 人体に装着されて装着者の下肢の動作を補助する動作補助装置であって、
    装着者の股関節の側方に配置される股関節部と、
    前記股関節部から下方側に延びる第1の大腿部アーム部材と、
    前記装着者の膝関節の側方に配置される膝関節部と、
    前記膝関節部から上方側に延びる第2の大腿部アーム部材と、
    前記膝関節部から下方側に延びる下腿部アーム部材と、
    前記股関節部及び前記膝関節部を回転駆動するトルクを発生する少なくとも一つのアクチュエータと、を備え、
    前記膝関節部が、前記装着者の前記膝関節の内側に位置する、動作補助装置。
  2. 前記動作補助装置は、
    前記第1の大腿部アーム部材を前記装着者の大腿部に固定する第1の大腿部装着部と、
    前記第2の大腿部アーム部材を前記装着者の大腿部に固定する第2の大腿部装着部と、を備え、
    前記第1の大腿部アーム部材と前記第2の大腿部アーム部材とが互いに交差することなく配設される、請求項1に記載の動作補助装置。
  3. 前記第1の大腿部アーム部材は前記大腿部の前面で前記第1の大腿部装着部に連結され、前記第2の大腿部アーム部材は前記大腿部の前面で前記第2の大腿部装着部に連結される、請求項2に記載の動作補助装置。
  4. 前記第1の大腿部アーム部材は、前記股関節部から前記大腿部に沿って捻りながら下方側に延びるとともに、前記大腿部が延びる方向に対して交差する方向に延びる下端部において前記第1の大腿部装着部に連結される、請求項2又は3に記載の動作補助装置。
  5. 前記第2の大腿部アーム部材は、前記膝関節部から前記大腿部に沿って捻りながら上方側に延びるとともに、前記大腿部が延びる方向に対して交差する方向に延びる上端部において前記第2の大腿部装着部に連結される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の動作補助装置。
  6. 前記第1の大腿部アーム部材は、前記股関節部から前記大腿部に沿って捻りながら下方側に延びるとともに、前記大腿部が延びる方向に対して交差する方向に延びる下端部において前記第1の大腿部装着部に連結され、
    前記第2の大腿部アーム部材は、前記膝関節部から前記大腿部に沿って捻りながら上方側に延びるとともに、前記大腿部が延びる方向に対して交差する方向に延びる上端部において前記第2の大腿部装着部に連結され、
    前記第1の大腿部アーム部材の下端部の延びる方向と、前記第2の大腿部アーム部材の上端部の延びる方向とが逆向きとなる、請求項2又は3に記載の動作補助装置。
  7. 前記第1の大腿部アーム部材と前記第1の大腿部装着部との連結位置が、前記第2の大腿部アーム部材と前記第2の大腿部装着部との連結位置よりも上方にある、請求項2〜6のいずれか1項に記載の動作補助装置。
  8. 前記第1の大腿部装着部及び前記第2の大腿部装着部が共通の大腿部装着部である、請求項2〜6のいずれか1項に記載の動作補助装置。
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