JP2018161090A - 波長変換性樹脂組成物を用いたトマトの栽培方法 - Google Patents

波長変換性樹脂組成物を用いたトマトの栽培方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トマトに含まれるリコピンを増加させることができる波長の光を強く発生し、さらに高い耐光性をもつ波長変換性組成物を用いて、リコピン高含有トマトを栽培する方法を提供する。【解決手段】下記ベンゾトリアゾール誘導体化合物を含む波長変換性樹脂組成物10に、太陽光を照射させて波長変換光を発生させ、発生した波長変換光のみを、或いは太陽光とともに、少なくともトマト果実20の果実が着色直前の状態から収穫または完熟するまでの期間中、トマト草24のトマト果実20に照射する。[R1、R2は炭素数1〜8のアルキル基]【選択図】図7

Description

本発明は、ベンゾトリアゾール誘導体化合物を含む波長変換性樹脂組成物を用いたトマトの栽培方法に関する。さらに詳しくは、この波長変換性樹脂組成物に太陽光を照射させることで紫外線を吸収させて、発生した410nm付近の青色光のみを、或いは太陽光とともにトマト草に実るトマト果実に照射するトマトの栽培方法に関する。
近年、特定の栄養成分や機能性成分を多く含む野菜や果物の需要が高まっており、交配による遺伝的な改良を行うことで、特定の栄養成分や機能性成分が増加するような品種改良が行われている。トマトに関しては、抗酸化作用を持つことで知られているリコピンを多く含むものが求められており、さかんに交配による品種改良が進められている。しかしながら、交配による新品種の開発では、栽培と収穫を何度も繰り返す必要があることから、新しい品種ができるまでには多大な時間とコストがかかっている。
一方、植物の光合成には、400〜500nm程度の青色光と、600〜700nm程度の赤色光が使われることに着目して、LED照明で該当の光を植物に照射して、特定の栄養成分や機能性成分を多く含む野菜や果物を栽培する研究が進められている。この方法では安定した植物の栽培が可能になるが、LED照明の電気代や設備費用がかかる問題点がある。
光合成に寄与する波長の光をより多く植物に照射する方法として、波長変換性組成物を植物の周辺に設置して、太陽光に含まれる400nm以下の紫外線や、500〜600nm程度の緑色光を吸収させて、青色光や赤色光に変換し、植物に照射することが実施されている。この方法では大きな設備投資が必要ではなく、安価に野菜や果物の改良ができる。
波長変換性組成物に波長変換性を付与するために、一般的に有機蛍光色素が用いられており、波長変換性組成物の素材と有機蛍光色素を混ぜて成形することで、波長変換性組成物としている。有機蛍光色素としては、紫外線や緑色光を十分に吸収して、各野菜や果物の栽培に適した波長の光を強く発することが求められており、すなわち、紫外域や緑色光域に最大吸収波長があり、各野菜や果物に適した波長に最大発光波長があり、物質が光を吸収する程度を示す指標であるモル吸光係数が高く、吸収された光子数に対する放出された光子数の比で表される蛍光量子効率が高い有機蛍光色素が求められている。
また、波長変換性組成物には、太陽光が直接照射されることから、太陽光に含まれる紫外線によって波長変換性組成物中の有機蛍光色素が消失しない、高い耐光性を持つ波長変換性組成物が要求される。
波長変換性組成物の例としては、例えば特許文献1〜2に記載されているように、フェナジン誘導体、オキサゾール誘導体、ペリレン誘導体等の有機蛍光色素を、樹脂と混合してフィルム状またはネット状にしたものがあり、植物の周辺に設置して、植物の生育を促進させることが提案されている。しかしながら、これら波長変換性組成物の耐光性は十分ではないかまたは言及されていない。
トマトに含まれるリコピンを増加させる改良に関しては、現状では主に交配による品種改良で実施されており、波長変換性組成物による改良はほとんど行われておらず、安価で短期間にリコピン高含有トマト果実の需要に対応するために、波長変換性組成物による改良が望まれている。
特開2010−88420号公報 特開2011−223941号公報
このような状況下、本発明における課題は、トマトに含まれるリコピンを増加させることができる波長の光を強く発生し、さらに高い耐光性をもつ波長変換性組成物を用いて、リコピン高含有トマトの栽培方法を提供することにある。
本発明の栽培方法では、下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール誘導体化合物を含む波長変換性樹脂組成物に、太陽光を照射させて波長変換光を発生させ、発生した波長変換光のみを、或いは太陽光とともに、少なくともトマト果実が着色直前の状態から収穫または完熟するまでの期間中、トマト草に実るトマト果実に照射することを上記課題の主要な解決手段とする。
一般式(1)
[式中R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜8のアルキル基を表す。]
本発明の一般式(1)で示されるベンゾトリアゾール誘導体化合物を用いた波長変換性樹脂組成物を、トマト草周辺に設置し、太陽光を照射させると、紫外線を吸収して410nm程度の青色光を発生し、発生した410nm程度の青色光がトマト草に照射されることで光合成が促進される。その結果、本発明の栽培方法で栽培されたトマト果実では、果実中のリコピンが通常の1.3〜1.6倍程度に増加する。また、前記波長変換性樹脂組成物は長期間太陽光にさらされてもその効果が低下しないため、従来技術の課題を解決し得るトマトの栽培方法として有用である。
以下に本発明につき詳細に説明する。本発明は、下記一般式(1)で示されるベンゾトリアゾール誘導体化合物を含有する波長変換性樹脂組成物を用いて、リコピン高含有トマト果実を栽培する方法を提供するものである。
〔ベンゾトリアゾール誘導体化合物の合成〕
以下に下記一般式(1)において表される化合物について説明する。
一般式(1)
一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜8の直鎖または分岐のアルキル基である。
本発明で用いられるベンゾトリアゾール誘導体化合物一般式(1)としては、例えば、次に示すものを挙げることができる。メチル 2−(4−メトキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート、メチル 2−(4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート、オクチル 2−(4−メトキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート、ブチル 2−(4−ブトキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート、オクチル 2−(4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレート。
本発明で用いられるベンゾトリアゾール誘導体化合物一般式(1)を合成する方法に特に限定はなく、従来公知の反応原理を広く用いることができ、たとえば、下記(化2〜化9)に示した反応式を経て合成することができる。ただし、Xはハロゲン原子を表す。
〔波長変換性樹脂組成物〕
本ベンゾトリアゾール誘導体化合物が用いられる波長変換性樹脂組成物の素材は、特に限定されるわけではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリ-3−メチルブチレン、ポリメチルペンテンなどのα−オレフィン重合体またはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、臭素化ポリエチレン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−スチレン−無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル−スチレン−アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、内部可塑性ポリ塩化ビニルなどの含ハロゲン合成樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、ポリスチレン、スチレンと他の単量体(無水マレイン酸、ブタジエン、アクリロニトリルなど)との共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン樹脂、メタクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン樹脂などのスチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂、メタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンオキシド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアセタール、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、強化ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリオキシベンゾイル、ポリイミド、ポリマレイミド、ポリアミドイミド、アルキド樹脂、アミノ樹脂、ビニル樹脂、水溶性樹脂、粉体塗料用樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
中でも、ポリカーボネートに本ベンゾトリアゾール誘導体化合物を添加して成形した波長変換性樹脂組成物は、高い耐光性を示し、さらにトマト中のリコピンを増加させることが、実験により証明された。
本発明で用いられる波長変換性樹脂組成物は、前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物が含まれたものであればよく、有機蛍光色素として、前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物のみ、あるいは他の有機蛍光色素と組合せて使用できる。前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物以外の有機蛍光色素としては、一般に市場で入手できるもので紫外線領域に励起帯を有し可視光領域に発光ピークを有するものあれば特に限定されない。例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、有機金属錯体、ピラン誘導体、スチルベン誘導体、アクリドン誘導体、オキサゾン誘導体、キナクリドン誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ナフタルイミド誘導体等、一般的な低分子蛍光材料、低分子リン光材料、ポリマー発光材料等が用いられる。これらの有機蛍光色素は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物を樹脂に配合する場合、少なすぎると十分な発光が得られず、また、多すぎると濃度消光が起こるため、0.001〜20重量%、好ましくは0.005〜10重量%の範囲で使用されることが好ましい。
〔波長変換フィルムまたはシート〕
本発明で用いられる波長変換性樹脂組成物は、フィルム状、シート状、ネット状、ビーズ状、粉末状など、紫外線を十分吸収できて、青色光を効率よく発生することができる、あらゆる形状として用いることができる。
一般的に厚さ250μm未満の膜をフィルム、厚さ250μm以上の膜をシートとして区別しており、本発明で用いられる波長変換性樹脂組成物は、フィルムまたはシートとして用いられることが好ましい。波長変換性樹脂組成物がフィルムまたはシートである場合、薄すぎると十分に紫外線を吸収できないことから波長変換性が不十分になり、また厚すぎると発生する青色光を十分に取り出せないことから、厚さは1μm〜10mm、好ましくは4μm〜2mmの範囲であることが好ましい。
前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物を用いた波長変換フィルムまたはシートの作製方法としては、前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物をフィルムまたはシート成形時に配合したり、成形したフィルムまたはシートの表面または中間層に成膜して、波長変換フィルムまたはシートを作製できる。
前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物を用いた波長変換フィルムまたはシートを成形する方法として、押出成型法、溶液流延法、キャスト法などが挙げられる。溶液流延法やキャスト法を行うには、有機蛍光色素を有機溶媒に溶解させる必要があり、有機溶媒に溶解しやすい有機蛍光色素を用いることが望ましい。前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物は、有機溶媒に溶解しやすく、溶液流延法やキャスト法でも容易に波長変換フィルムまたはシートを成形することができる。
前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物をフィルムまたはシートに成膜する方法として、例えば、インクジェット法、スピンコート法、キャスト法やディップコート法などの湿式塗布法が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物を用いた波長変換フィルムまたはシートを成形または成膜する際に、前記ベンゾトリアゾール誘導体化合物を有機溶媒に溶解させる必要がある場合、使用できる有機溶媒として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;石油エーテル、石油ベンジン等の石油系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、イソフォロン等のケトン;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトニトリル;ジメチルスルフォキシド;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化ベンゼン等が挙げられる。これらは一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
〔トマトの栽培〕
本発明のトマトの栽培方法では、太陽光を前記波長変換性樹脂組成物に照射することで、波長変換光を発光させて、その波長変換光をトマト草に実っているトマト果実に照射することを特徴とする。ただし、トマト果実に照射される光は、前記波長変換光のみでも良いし、波長変換光とともに自然の太陽光を照射してもよい。なお、本発明のトマトの栽培方法では、トマト草のうち、少なくともリコピン高含有トマトを狙うトマト果実に前記波長変換光が照射されていれば十分であり、トマトの葉などトマト果実以外のトマト草の箇所に前記波長変換光が照射されていても良いし、照射されていなくても良い。ただし、前記波長変換光がトマト果実とともにトマトの葉の部分にも照射されると、葉の部分における光合成も活性化されると期待されるので、トマトの育成に好ましい影響をもたらすと考えられる。
波長変換性樹脂組成物を設置する期間としては、苗の植え付けから収穫まで設置することができるが、本発明の栽培方法による効果を十分に発揮するためには、少なくとも、トマト果実が着色直前である状態から、収穫または完熟までの期間中は設置する必要がある。
前記波長変換性樹脂組成物から発生する青色の波長変換光は、入射する紫外線に対して、反射、透過、散乱等により発生するが、発生した青色光がトマト果実により多く照射されるように設置することが好ましい。このトマト果実への波長変換光の効率的な照射の観点からは、前記波長変換性樹脂組成物の形状をフィルム状またはシート状とした波長変換フィルムまたは波長変換シートであることが好ましい。以下では、フィルム状である波長変換フィルムを例に説明するが、シート状、ネット状或いはビーズ状などフィルム状以外の形状の波長変換性樹脂組成物にも当てはまる。
前記波長変換フィルムの設置場所としては、屋外、ガラスハウス内、ビニールハウス内等の太陽光が照射される場所に設置することができる。またはビニールハウスの外壁に使用するビニールとして波長変換フィルムを使用することもできる。
前記波長変換フィルムの配置方法としては、トマト果実の上部、下部、側面等の位置に、地面に対して平行、垂直、斜め方向等に設置して使用できる。またはトマト草に実っている個々のトマト果実をそれぞれ前記波長変換フィルムで包むことで配することもできる。
配置される前記波長変換フィルムと栽培されているトマト果実との距離としては、前記波長変換光がトマト果実に照射されうる限りにおいて特に制限されないが、前記トマト果実の中心部から30cm以内に配置であることが好ましい。なお、30cm以内であれば、例えばトマト果実を包むことで前記波長変換フィルムと栽培されているトマト果実が接触している状態であってもよい。
なかでも前記波長変換フィルムの樹脂素材としてポリカーボネートを選択するとともに、前記波長変換フィルムを地面に対して垂直になるように配し、かつ前記波長変換フィルムを、栽培されている前記トマト果実の中心部から30cm以内、更に好ましくは10cmに配置することで、太陽光とともに前記波長変換光をトマト果実に照射して栽培した場合に、トマト果実中のリコピンがさらに増加することが、実験によって分かった。
使用できるトマト果実の品種は特に限定されず、本発明の波長変換性樹脂組成物を設置することで、複数の品種のトマト果実が本発明の栽培方法によって通常よりもリコピンが増加することが、実験によって証明された。
以下、本発明を合成例及び実施例により詳述するが、本発明は下記実施例の様態のみに限定されるものではない。
(合成例)
[中間体;5−カルボキシ −2−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの合成]
1000mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、水400ml、炭酸ナトリウム25.6g(0.242モル)、4−アミノ−3−ニトロ安息香酸78.6g(0.432モル)を入れて溶解させ、36%亜硝酸ナトリウム水溶液89.2g(0.465モル)を加えた。この溶液を2000mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、水400ml、62.5%硫酸168.8g(1.076モル)を入れて混合し、3〜7℃に冷却したものに滴下し、同温度で2時間撹拌してジアゾニウム塩水溶液を得た。3000mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、水880ml、水酸化ナトリウム19.5g(0.488モル)、炭酸ナトリウム42.6g(0.402モル)、4−ヒドロキシ安息香酸61.4g(0.445モル)を入れて混合し、ジアゾニウム塩水溶液を3〜7℃で滴下し、同温度で4時間撹拌した。生成した沈殿物をろ過、水洗、乾燥し、4−(4−カルボキシ−2−ニトロフェニルアゾ)フェノールを111.6g得た。
1000mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、4−(4−カルボキシ−2−ニトロフェニルアゾ)フェノールを111.6g(0.389モル)、イソプロピルアルコール250ml、水200ml、水酸化ナトリウム24.7g(0.618モル)、ハイドロキノン0.6gを入れて溶解させ、60%ヒドラジン一水和物19.8g(0.237モル)を60〜65℃で1時間で滴下し、同温度で2時間撹拌させ、62.5%硫酸でpH4に調整し、生成した沈殿物をろ過、水洗、乾燥し、5−カルボキシ −2−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール N−オキシドを87.0g得た。
1000mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、5−カルボキシ −2−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール N−オキシドを87.0g(0.321モル)、イソプロピルアルコール350ml、水350ml、水酸化ナトリウム57.6g(1.440モル)を入れて溶解させ、亜鉛末31.4g(0.480モル)を60〜65℃で30分で添加し、同温度で1時間撹拌させ、同温度でろ過して固形分を取り除き、ろ液を62.5%硫酸でpH4に調整し、生成した沈殿物をろ過、水洗、乾燥して粗結晶を得た。この粗結晶をイソプロピルアルコールで再結晶して、5−カルボキシ −2−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを37.5g得た。収率34%(4−アミノ−3−ニトロ−安息香酸から)であった。
[化合物(a);オクチル 2−(4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレートの合成]
化合物(a)
500mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、5−カルボキシ −2−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを22.3g(0.087モル)、N,N−ジメチルホルムアミド45ml、炭酸ナトリウム9.5g(0.090モル)、ヨウ化カリ1.3g、オクチルクロライド24.2g(0.163モル)を仕込み、120〜130℃で2時間還流撹拌した。メチルイソブチルケトン150ml、酢酸20ml、水200mlを仕込み、70℃で下層の水層を分液して取り除いた。減圧で溶媒を回収し、イソプロピルアルコール100mlを加えて、生成した沈殿物をろ過、洗浄、乾燥して粗結晶を得た。この粗結晶をイソプロピルアルコールで再結晶して、化合物(a)を23.2g得た。収率55%(5−カルボキシ −2−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールから)であった。融点98℃。
また、HPLC分析により、化合物(a)の純度を測定した。
<測定条件>
装置:L−2130((株)日立ハイテクノロジーズ製)
使用カラム:SUMIPAX ODS A−212 6.0×150mm 5μm
カラム温度:40℃
移動相: メタノール/水=99/1
流速:1.0ml/min
検出:UV250nm
<測定結果>
HPLC面百純度:100.0%
なお、以下の化合物(c)も本化合物と同様の測定条件でHPLC測定を行った。
また、化合物(a)の紫外〜可視吸収スペクトルを測定したところ、最大吸収波長は336.8nmであり、その波長のモル吸光係数は27700であった。スペクトルを図1に示す。スペクトルの測定条件は次のとおりである。
<測定条件>
装置:UV−2450((株)島津製作所製)
測定波長:250〜 500nm
溶媒:クロロホルム
濃度:10ppm
セル:1cm石英
なお、以下の合成例も本合成例と同様の測定条件で紫外〜可視吸収スペクトルの測定を行った。
また、化合物(a)の発光スペクトル、励起スペクトル、及び蛍光量子効率を測定したところ、最大発光波長は409nmであり、最大励起波長は343nmであり、蛍光量子効率は70.2%であった。発光スペクトル及び励起スペクトルを図4に示す。測定条件は次のとおりである。
<測定条件>
装置:FP−8500(日本分光(株)製)
測定波長:200〜 850nm
溶媒:クロロホルム
濃度:10ppm
セル:1cm石英
なお、以下の合成例も本合成例と同様の測定条件で発光スペクトル、励起スペクトル、及び蛍光量子効率の測定を行った。
また、化合物(a)のNMR測定を行った結果、上記構造を支持する結果が得られた。測定条件は次のとおりである。
<測定条件>
装置:JEOL−ECX400
共振周波数:400MHz(1H−NMR)
溶媒:クロロホルム−d
1H−NMRの内部標準物質として、テトラメチルシランを用い、ケミカルシフト値はδ値(ppm)、カップリング定数はHertzで示した。またsはsinglet、dはdoublet、tはtriplet、ddはdoublet doublet、mはmultipletの略とする。以下の化合物(b)、(c)においても同様である。なお、以下の化合物(b)、(c)も本化合物と同様の測定条件でNMR測定を行った。
δ=8.71(s,1H,benzotriazole−H),8.28(m,2H,benzotriazole−H),8.06(d,1H,J=8.0Hz,benzene−H),7.94(d,1H,J=8.0Hz,benzene−H),7.05(m,2H,benzene−H),4.38(t,2H,benzene−O−CH−H),4.05(t,2H,CO−O−CH−H),1.82(m,4H,O−CH−CH−H),1.39(m,20H,(CH)5−H),0.90(t,6H,CH−H)
[中間体;5−カルボキシ −2−(4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール]の合成
500mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、化合物(a)を13.8g(0.029モル)、イソプロピルアルコール140ml、水140ml、水酸化ナトリウム4.5g(0.113モル)を仕込んで75℃で2時間撹拌させ、62.5%硫酸でpH4に調整し、生成した沈殿物をろ過、水洗、乾燥して粗結晶を得た。この粗結晶をメチルイソブチルケトンで再結晶して、5−カルボキシ −2−(4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを9.2g得た。収率87%(化合物(a)から)であった。
[化合物(b);メチル 2−(4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレートの合成]
化合物(b)
200mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、5−カルボキシ −2−(4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを4.5g(0.012モル)、トルエン45ml、塩化チオニル3.0g(0.025モル)、N,N−ジメチルホルムアミド0.5mlを仕込み、65℃で4時間撹拌した。減圧で溶媒を回収し、トルエン45ml、メチルアルコール2.3g(0.072モル)、ピリジン2.0g(0.025モル)を仕込み、65℃で1時間撹拌した。水45ml、62.5%硫酸1.5mlを仕込んで、70℃で下層の水層を分液して取り除き、さらに水45mlを仕込んで、70℃で下層の水層を分液して取り除いた。還流脱水後に100℃でろ過して固形分を除去し、減圧で溶媒を回収し、イソプロピルアルコール45mlを加えて、生成した沈殿物をろ過、洗浄、乾燥して、化合物(b)を4.1g得た。収率88%(5−カルボキシ −2−(4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールから)であった。融点89℃。最大吸収波長は336.6nmであり、その波長のモル吸光係数は28700であった。吸収スペクトルを図2に示す。また、最大発光波長は411nmであり、最大励起波長は344nmであり、蛍光量子効率は72.2%であった。発光スペクトル及び励起スペクトルを図5に示す。
また、HPLC分析により、化合物(b)の純度を測定した。
<測定条件>
装置:L−2130((株)日立ハイテクノロジーズ製)
使用カラム:Inertsil ODS−3 4.6×150mm 5μm
カラム温度:25℃
移動相:アセトニトリル /水=9/1(リン酸3ml/L)
流速:1.0ml/min
検出:UV250nm
<測定結果>
HPLC面百純度:100.0%
また、化合物(b)のNMR測定を行った結果、上記構造を支持する結果が得られた。得られたNMRスペクトルの内容は以下のとおりである。
δ=8.70(s,1H,benzotriazole−H),8.28(m,2H,benzotriazole−H),8.05(d,1H,J=8.0Hz,benzene−H),7.94(d,1H,J=8.0Hz, benzene−H),7.05(m,2H,benzene−H),4.04(t,2H,benzene−O−CH−H),3.99(s,3H,CO−O−CH−H),1.82(dd,2H,J=8.0Hz,J=8.0Hz,J=8.0Hz,CH−H),1.48(dd,2H,J=8.0Hz,J=8.0Hz,J=8.0Hz,CH−H),1.32(m,8H,(CH)4−H),0.90(t,3H,CH−H)
[化合物(c);メチル 2−(4−メトキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール−5−カルボキシレートの合成]
化合物(c)
1000mlの4つ口フラスコに玉付きコンデンサー、温度計、撹拌装置を取り付け、5−カルボキシ −2−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを10g(0.039モル)、N,N−ジメチルホルムアミド300ml、炭酸カリウム27.1g(0.196モル)、ヨウ化メチル22.3g(0.157モル)を仕込み、25℃で24時間撹拌した。減圧でN,N−ジメチルホルムアミドを回収し、トルエン500ml、水200ml、酢酸50mlを仕込んで、70℃で下層の水層を分液して取り除いた。減圧でトルエンを400ml回収し、析出した結晶をろ過、洗浄、乾燥して、粗結晶を得た。この粗結晶をトルエンで再結晶して、化合物(c)を6.5g得た。収率59%(5−カルボキシ −2−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールから)であった。融点146℃、HPLC面百純度99.7%であった。最大吸収波長は334.6nmであり、その波長のモル吸光係数は27000であった。吸収スペクトルを図3に示す。また、最大発光波長は406nmであり、最大励起波長は344nmであり、蛍光量子効率は72.5%であった。発光スペクトル及び励起スペクトルを図6に示す。
また、化合物(c)のNMR測定を行った結果、上記構造を支持する結果が得られた。得られたNMRスペクトルの内容は以下のとおりである。
δ=8.70(s,1H,benzotriazole−H),8.30(m,2H,benzotriazole−H),8.05(d,1H,J=12.0Hz,benzene−H),7.95(d,1H,J=12.0Hz,benzen−H),7.07(m,2H,benzene−H),3.99(s,3H,benzene−O−CH−H),3.91(s,3H,CO−O−CH−H)
(実施例1)
[ポリカーボネート波長変換フィルムの作製]
上記の合成例で得られた化合物(b)とポリカーボネート樹脂を混合し、押出成形機を用いて、化合物(b)を0.05%含む膜厚200μmのポリカーボネート波長変換フィルムを得た。また、比較例として、従来から波長変換性組成物に用いられているオキサゾール誘導体である化合物(d);N,N−ジブチル−2−(4−tert−ブチルフェニル)ベンゾフロ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2−d]オキサゾール−10−アミンも同様に、ポリカーボネート波長変換フィルムとした。
(実施例2)
[ポリカーボネート波長変換フィルムの耐光性]
上記の実施例1で得られた化合物(b)、(d)を用いたポリカーボネート波長変換フィルムの、疑似太陽光照射による耐光性を表1に示す。なお、疑似太陽光の照射は、ソーラーシミュレーター(分光計器株式会社製、CEP−2000分光感度測定装置内蔵機器)を用いて、分光分布AM1.5、放射照度1000W/mの条件で実施した。
(実施例3)
[トマト栽培におけるトマトのリコピン含量に及ぼす波長変換フィルムの効果]
以下、図7のトマトの栽培方法の様子を示す説明図を参照しながら説明する。ガラスハウス30内で栽培しているトマト草24に実っているトマト果実のうち、本発明の栽培方法を適用するトマト果実20には、該トマト果実20の着色時期直前に、該トマト果実の中心部から10cmの位置に、上記の実施例1で得られた化合物(b)、(d)を用いたポリカーボネート波長変換フィルム10(縦40cm、横25cm)をトマト草24にひも12を使って括りつけてぶら下げることで地面に対して垂直になるように配した。これにより、トマト果実20には、化合物(b)、(d)を用いたポリカーボネート波長変換フィルム10によって波長変換光が照射されるとともに、通常の太陽光も照射される状態にした。その状態で9〜12日間栽培し、その後にトマト果実20を収穫した。なお、ポリカーボネート波長変換フィルム10は、トマト果実20に対して十分大きな面積を有するため、ポリカーボネート波長変換フィルム10の配置期間の日中には、トマト果実20の全体に波長変換光が照射される。比較のため、ポリカーボネート波長変換フィルムを配さずに、通常の太陽光のみ照射されるトマト果実22も、トマト果実20と同期間栽培したのち収穫した。
上記栽培方法を経て収穫した、本発明の栽培方法を適用するトマト果実20と比較のトマト果実22は、図8の写真で示したとおり、縦方向中心断面が表れるように切断した。その上で、図8の丸囲み箇所で示した縁周辺をトマト果実として皮付きで採取し、以下の試験のための試料とした。リコピン含有は、前記トマト果実から0.2gを容量50mlの遠心チューブに量り取り、アセトン−ヘキサン(v/v=4:6)混合液20mlを加え、ホモジュナイザーで粉砕し、静置後に50ml遠心チューブに移し、遠心分離後に上澄液800μlを1.5mlのマイクロ遠心チューブに移し、分光光度計で453nm、505nm、645nm、663nmの各吸光度を測定し、永田回帰式にて算出した。得られたリコピン含量に及ぼす波長変換フィルムの効果を表2に示す。
表1より、従来から用いられている有機蛍光色素である化合物(d)を含むポリカーボネート波長変換フィルムは、疑似太陽光照射により有機蛍光色素が減少していくが、本発明で示した化合物(b)を含むポリカーボネート波長変換フィルムは、疑似太陽光を照射しても有機蛍光色素が減少しないことから、高い耐光性を示して、長期にわたって使用できることがわかる。
また、表2より、本発明で示した化合物(b)を含む波長変換フィルムを用いてトマトを栽培すると、フィルム無しと比較してトマト中のリコピンが1.3〜1.6倍に増加し、また、化合物(d)を含む波長変換フィルムを用いた場合より1.3倍増加した。これらの結果より、本発明で示したトマトの栽培方法は、リコピン高含有トマトを栽培する方法として有用であることが分かる。
本発明のトマトの栽培方法により、トマト中のリコピン含量が大幅に増加し、さらに従来の波長変換性組成物を使用した方法のように、太陽光の照射により効果が損なわれることがないことから、リコピン高含有トマトの栽培方法として好適に利用できる。
化合物(a)の紫外〜可視吸収スペクトルである。 化合物(b)の紫外〜可視吸収スペクトルである。 化合物(c)の紫外〜可視吸収スペクトルである。 化合物(a)の発光スペクトル及び励起スペクトルである。 化合物(b)の発光スペクトル及び励起スペクトルである。 化合物(c)の発光スペクトル及び励起スペクトルである。 本発明のトマトの栽培方法の様子を示す説明図である。 試料に用いるトマト果実の部位を示すトマト果実中心縦断面の写真である。
10 ポリカーボネート波長変換フィルム(波長変換性樹脂組成物)
12 ひも
20 本発明の方法で栽培されているトマト果実
22 通常の方法で栽培されているトマト果実
24 トマト草
30 ガラスハウス

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール誘導体化合物を含む波長変換性樹脂組成物に、太陽光を照射させて波長変換光を発生させ、発生した波長変換光のみを、或いは太陽光とともに、少なくともトマト果実が着色直前の状態から収穫または完熟するまでの期間中、トマト草に実るトマト果実に照射することを特徴とする、トマトの栽培方法。
    一般式(1)
    [式中R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜8のアルキル基を表す。]
  2. 前記波長変換性樹脂組成物が、フィルム状の波長変換フィルムまたはシート状の波長変換シートである、請求項1記載のトマトの栽培方法。
  3. 前記波長変換フィルムまたは波長変換シートの樹脂素材が、ポリカーボネートである、請求項2記載のトマトの栽培方法。
  4. 栽培されている前記トマト果実の中心部から30cm以内であって、かつ地面に対して垂直になるように、前記波長変換フィルムまたは波長変換シートを配置することで、太陽光とともに前記波長変換光を前記トマト草に実るトマト果実に照射して栽培することを特徴とする、請求項3記載のトマトの栽培方法。
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