JP2018158363A - 金型冷却機構 - Google Patents

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信裕 新井
Nobuhiro Arai
信裕 新井
篠田 誠
Makoto Shinoda
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【課題】金型(下型)のボルト穴形成用凸部の表面温度を抑制することにより、ボルト穴近傍部の強度の向上を図り、塗型の損耗を抑制し、金型の焼き付きを防止することのできる金型冷却機構の提供。【解決手段】溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、キャビティと連通しないように金型に形成した冷却孔101と、冷却孔101に挿入した冷却管102と、を備える金型冷却機構100において、冷却孔101の底部101aに冷却管の先端102aと対向する凸部101bを形成した金型冷却機構100。【選択図】図4

Description

本発明は、金属溶湯を注入して製品を形作るための鋳造用金型、特に車両用軽合金ホイールを製造するための鋳造用金型に適用することにより、車両用軽合金ホイールの生産性を改善することのできる金型冷却機構に関するものである。
車両用ホイールの1つである自動車のロードホイールには種々の材質、構造のものがあるが、自動車の軽量化及び外観や意匠性の向上を目的として、鉄製からアルミニウム合金、マグネシウム合金やチタン合金などの軽合金製への変換が進んでおり、とくにアルミニウム合金製のアルミホイールを装着する比率が増大している。
図10に示すように一般に軽合金製ホイール30は、ボルトとナットにより車軸に取付けられる厚肉のハブ部31と厚肉部と薄肉部が混在するスポーク部32からなるディスク部と、タイヤ(図示省略)が取着される薄肉のリム部33から構成されている。また、リム部33はホイール軸方向端部のインナーフランジ33a、他方の端部のアウターフランジ33b、インナーフランジとアウターフランジの間のリム中央部33cからなる。スポーク部32はハブ部31からリム部33へ向かって放射状に延びてハブ部31とリム部33とを一体的に結合する。相互に隣接するスポーク部32の間は意匠穴と呼ばれる隙間である。ハブ部31には車両の車軸(図示省略)に軽合金ホイールを締結するためのボルト穴34が設けられている。
ボルト穴34およびその隣接部分の拡大断面図を図9に示す。ボルト穴34の意匠面側にはボルト穴34の内径より大きい内径を有するボルト穴用凹部37がボルト穴34と連接して形成される。車両の車軸に固定されたボルト(図示省略)をボルト穴34から通し、ボルト穴用凹部37の側からナット(図示省略)で締結することにより軽合金ホイールが車軸に装着される。このボルト穴用凹部37の底に形成されるボルト穴近傍部34aには、ナットの締め付けにより強い圧縮応力が印加されると共に、車両が走行する際は動力源からの駆動力をタイヤに伝えるために大きな負荷が加わる。
この様にハブ部はボルト穴近傍部分をはじめ高負荷に耐えられるよう比較的厚肉に形成されることが多い。鋳造法によって軽合金ホイールを製造する場合、厚肉箇所は冷却しにくいために凝固速度が遅く最終凝固部となることが多い。特に、ハブ部を形成するキャビティに連通するセンターゲートと呼ばれる注湯口から溶湯を注入する低圧鋳造方案においては、ハブ部が最終凝固部となる傾向が顕著にみられる。最終凝固部はアルミニウム合金の組織のDASII(dendrite secondary arm spacingデンドライト2次枝間隔)が大きくなり易いことや引け巣と呼ばれる鋳造欠陥が生じやすいこと等から強度の向上が難しいという課題を有している。
ボルト穴近傍部34aをはじめハブ部全体をより厚肉化して強化することは可能であるが、軽合金ホイールに要望される軽量化の観点からは望ましい解決手段ではない。
また、図8に示すように金型(下型)の一部を構成するボルト穴形成用凸部81は、軽合金製ホイール30のボルト穴用凹部37を成形する。金型の平面箇所と比較するとボルト穴形成用凸部81は金型単位体積当たりの溶湯との接触面積が大きいことから、繰り返し鋳造するうちに溶湯からより多くの熱が移動して温度上昇しやすい。金型のキャビティには金型内面の保護や鋳造品が金型から容易に離れ易くすること(離型性)を目的に酸化物からなる膜(塗型)が形成される。塗型は高温になるほど損耗が激しい。特にハブ部キャビティから溶湯が注湯される鋳造方案においては顕著である。そのために頻繁に塗型の修復作業が必要となり、生産性を低下させる一因になっていた。
高い意匠性を付与するためにボルト穴形成用凸部81のテーパ部40の傾きをより小さくすることがある。例えば金型移動方向(図8中矢印方向)に対してテーパ部40の傾きを3〜5°とする。このような小さな角度の場合においてボルト穴形成用凸部81での金型表面温度が450°以上となるような高温になると塗型が剥がれ、金型と溶湯が直接接触し反応して鋳造品の離型がうまく行かず鋳造品にカジリ等の傷が残ることがある。これは焼き付きと呼ばれる現象である。繰り返し鋳造する場合においても金型のボルト穴形成用凸部81で焼き付きが生じないよう金型表面温度が制御されなければならない。
特許文献1は、これらの課題を解決し得る車両用軽合金ホイールを開示している。その車両用軽合金ホイールは、ハブ部及びスポーク部を含むディスク部とリム部を有する車両用軽合金ホイールであって、前記リム部33とディスク部35との交差部41のDASII値より前記ハブ部に設けられたボルト穴近傍のDAS値の方が小さいことを特徴とする車両用軽合金ホイールである。
特許文献1の車両用軽合金ホイールによれば、下型のボルト穴形成用凸部81に最適な金型冷却機構90を内装したことで、強度向上、離型性改善およびカジリの低減を図ることができたとしている。
特許4730639号(図1および図2)
特許文献1において採用した冷却構造は、金型(下型)のボルト穴形成用凸部を局所的に冷却することができるが、その冷却能力は必ずしも十分とは言えず、改善の余地があった。
よって本発明の目的は、金型(下型)のボルト穴形成用凸部の表面温度を抑制することにより、ボルト穴近傍部分の強度の向上を図り、塗型の損耗を抑制し、金型の焼き付きを防止することのできる金型冷却機構を提供することである。
上記の課題を解決すべく発明者らが鋭意検討した結果、従来に無い第1の冷却構造を設けたことで解決に至った。すなわち本願第1の発明の金型冷却機構は、溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、前記キャビティと連通しないように前記金型に形成した冷却孔と、前記冷却孔に挿入した冷却内管とを備える金型冷却機構において、前記冷却孔の底部に前記冷却内管の先端と対向する凸部を形成したことを特徴とする。
更に上記の課題を解決すべく発明者らが鋭意検討を続けた結果、従来に無い第2の冷却構造を設けたことで解決に至った。すなわち本願第2の発明の金型冷却機構は、溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、前記キャビティと連通しないように前記金型に形成した冷却孔と、前記冷却孔に挿入した冷却内管とを備える金型冷却機構において、前記冷却内管の先端を前記冷却孔の壁面に寄せたことを特徴とする。
本発明の金型冷却機構を備えた金型を使用して製造した車両用ホイールに見られる特徴は、ハブ部の冷却速度を従来よりも速めることが可能なことである。その結果、特にボルト穴近傍、更にはハブ部でのDAS値が従来よりもはるかに小さくなり強度向上を図れるものである。また、センターゲート近傍の冷却を行うことで製造上不具合が大幅に改善され、複雑形状であるハブ部での金型と鋳造ホイールとのカジリが減少する。これにより離型時のホイール表面の傷がなくなり、不良の発生が少なくなる。さらにはこのボルト穴用凹部を形成する凸形状の金型部分での溶湯による溶損が低減し、生産効率が向上する。本発明においてボルト穴近傍のDAS値は図9に示す斜線部の部分で測定した。車軸(図示省略)に固定されたボルト(図示省略)のねじ部をボルト穴34に通してボルト穴用凹部37の内部に位置させる。このねじ部にナット(図示省略)を螺合し回転させてナットの端面がボルト穴用凹部37の底部を形成する座面39に突き当たるまで締め付けることで車軸とホイールとが締結される。38は所定寸法に加工されたハブ穴であり、36はスポーク部端部である。湯口は通常、図中でハブ穴38の下部に設けられた状態で鋳造される。
溶湯の鋳造性の観点から本技術の利点を説明する。ハブ部のボルト穴近傍はナットによりかしめられても陥没しないよう十分な強度を必要とする部分である。陥没すると締め付けたナットが緩む虞があるからである。ハブ部のみから溶湯を注湯する鋳造方案(センターゲート方案)では、湯口とボルト穴とが互いに近い距離にあることからボルト穴近傍の溶湯の冷却速度は遅く、そのDASII値が大きくなり、強度が他の部分に比べて低下しやすい。ディスク部一面の強度を向上させるにはハブ部近傍、特にボルト穴近傍部での冷却速度を上げることが特に重要である。
センターゲート方案においてはこの部分の冷却速度を上げるとハブ部での溶湯が先に凝固してリム部への押し湯効果が不足しやすいため、湯口から最も離れた部位の溶湯から湯口近傍の溶湯へ向かって順次凝固するように他の部分の金型冷却を適宜設定することが重要である。また、リム部を形成するキャビティ部分に連通する堰を設けて、そこから溶湯を注入するサイドゲート方案で鋳造することも可能である。また、ハブ部とリム部とを形成する各キャビティの各々に連通する堰を設けて溶湯を注入するマルチゲート方案による車両用軽合金ホイールの一体鋳造は、ハブ部近傍での冷却を行なっても、押湯効果を効かせて指向性凝固が達成されるよう、他の部分の冷却機構と組合せた一連の冷却機構における冷却のタイミング、時間、強さ等の設定が容易である。スポーク部の引け巣防止のための押し湯効果はリム部側の堰(サイドゲート)からの圧力である程度まかなえるため、ボルト穴となる部分に冷却機構を設けても鋳造不良を起こすことなく鋳造サイクルの短縮とハブ部での強度向上がバランス良く行える。特にボルト穴近傍はボルトが締め付けられ、車体に固定される部分であり高い強度が必要である。冷却速度を速くすることができるためボルト穴周囲の強度向上が図れ、薄肉軽量化しても問題がない。本発明の金型冷却機構を用いるとディスク部への押湯効果が持続する時間が比較的短くなるため、本発明の金型冷却機構はディスク部の体積が相対的に小さい車両用軽合金ホイールに適用すると、より引け巣の発生を防止しやすい。具体的には製造に適するホイールの形状はディスク部とリム部との重量比率で表せばディスク部:リム部=4:6又はディスク部がそれより小さい比率を占めるものである。
DASII値はアルミニウム合金鋳物材において強度との関連性を有する指標であり、小さい程高強度であることを示す。本発明を用いてボルト穴近傍のDASII値を小さくできたのは、ハブ部及びスポーク部を含むディスク部とリム部を有する車両用軽合金ホイール用の鋳造用金型であって、前記ハブ部のボルト穴形成用凸部に金型冷却機構を設けたことを特徴とする鋳造用金型を用いることで達成された。
この金型冷却機構は、溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、前記キャビティと連通しないように前記金型に形成した冷却孔と、前記冷却孔に挿入した冷却内管とを備える金型冷却機構において、前記冷却孔の底部に前記冷却内管の先端と対向する凸部を形成したことを特徴とする。
ボルト穴用凹部37を形成するための金型の部位は、ボルト穴形成用凸部81である。この部位はセンターゲート方案などで溶湯が最初にキャビティ内に入る位置に近く、高熱になる。また、略円筒状のリム部と異なりボルト穴などを有する比較的複雑形状である。鋳込まれる溶湯からみれば垂直方向の壁状であり、この壁面で金型の溶損、溶湯の焼き付き等が発生しやすい。よって、ボルト穴近傍を形成する溶湯を強く冷却できるように、ボルト穴形成用凸部の内部に金型冷却機構を設けた構造を有する金型を用いることが好ましい。また、離型性も向上し、テーパ部傾きが5.0°以下、さらには3.0°以下のボルト穴用凹部を形成することも可能である。
本発明によれば、下型のボルト穴形成用凹部に最適な金型冷却機構を内装したことで、下型のボルト穴形成用凸部の表面温度を抑制することが可能となった。それによりボルト穴近傍部分の強度の向上を図り、塗型の損耗を抑制し、金型の焼き付きを防止することができる。
本発明の下型の冷却機構を示す断面図である。 比較例1の金型冷却機構のモデルを示す図である。 比較例1の金型冷却機構の冷却水の流れの解析結果を示す図である。 実施例1の金型冷却機構のモデルを示す図である。 実施例1の金型冷却機構の冷却水の流れの解析結果を示す図である。 実施例2の金型冷却機構のモデルを示す図である。 実施例2の金型冷却機構の冷却水の流れの解析結果を示す図である。 従来の下型の冷却機構を示す断面図である。 ボルト穴周辺の要部断面図である。 車両用ホイールの断面形状を示す図である。
30:アルミホイール
31:ハブ部
32:スポーク部
33:リム部
34:ボルト穴
35:ディスク部
36:スポーク部端部
37:ボルト穴用凹部
38:ハブ穴
39:ボルト接触部
40:テーパ部
81:ボルト穴形成用凸部(下型の一部)
90:金型冷却機構(従来)
100:金型冷却機構(本発明)
101:冷却孔
101a:底部
101b:凸部
102:冷却管
102a:先端
(比較例1)
比較例1の金型冷却機構のモデルを図2に示す。比較例1の金型冷却機構は、溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、前記キャビティと連通しないように前記金型に形成した冷却孔101と、前記冷却孔に挿入した冷却管102とを備える金型冷却機構100であって、前記冷却孔の中心軸を含む断面における底部101aの形状を外側に凸の曲面とした。この冷却孔101に冷却管102を同軸状に挿入し、その先端102aを冷却孔の底部101aに対向させた。
ボルト穴形成用凹部に比較例1の金型冷却機構100を備えた金型(下型)を使用して車両用軽合金ホイールの鋳造を行った。主な鋳造条件は以下の通りとした。その結果、鋳造回数200回で金型の焼き付きが発生したため、そこで鋳造を停止した。その時の金型のボルト穴形成用凸部の表面温度をサーモグラフィで測定ところ約480℃であった。高温箇所の塗型の損耗も認められた。
[主な鋳造条件]
1.鋳造方式 : マルチゲート方案による低圧鋳造
2.車両用軽合金ホイールサイズ : 19インチ
3.材料 : アルミニウム合金(AC4CH)
4.溶湯温度 : 700℃
5.鋳造サイクル : 180sec/個
6.金型冷却機構
(1)冷却管位置 : 冷却孔と同軸
(2)冷却孔底部形状 : 外側に凸の曲面
(3)冷却孔内径 : 12mm
(4)冷却水流量 : 150ml/sec
(5)冷却水流通開始 : 溶湯充填完了時から35sec後
(6)冷却水流通停止 : 流通開始から80sec後
金型のボルト穴形成用凸部の表面温度が高温になった原因を調査した。調査は冷却孔の底部における冷却水の流速ベクトル(速度と方向)を解析することにより行った。その結果を図3に示す。冷却管から吐出された冷却水の流れは冷却孔底部に当たって左右に分かれて、それぞれが冷却孔の内面に沿って冷却管の中の流れ方向とは逆方向の水流を形成する。ここで、冷却孔底部のうち特に冷却管の先端と対向する領域Aに着目する。ここでは近傍の冷却水の速度が低下していることが分かった。冷却水の速度低下は壁面からの熱伝達を減少させることが分かっている。比較例1においてボルト穴形成用凸部の表面温度が高温になった原因の一つは、冷却管の先端と対向する領域A近傍の冷却水の速度低下であることが推定された。
(実施例1)
実施例1の金型冷却機構のモデルを図4に示す。実施例1の金型冷却機構は、溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、前記キャビティと連通しないように前記金型に形成した冷却孔101と、前記冷却孔に挿入した冷却管102とを備える金型冷却機構100であって、前記冷却孔の中心軸を含む断面における底部101aの形状を外側に凸の曲面とし、かつ冷却孔の内側へ向けて冷却管の先端と対向する凸部101bを底部101aに形成したことを特徴とする。この冷却孔101に冷却管102を同軸状に挿入し、その先端102aを冷却孔の凸部101bに対向させた。
ボルト穴形成用凹部に実施例1の金型冷却機構100を備えた金型(下型)を使用して車両用軽合金ホイールの鋳造を行った。主な鋳造条件は、「冷却孔の内側へ向けて冷却管の先端と対向する凸部101bを底部101aに形成したこと」を除いて比較例1と同様とした。その結果、鋳造回数1000回でも金型の焼き付きは発生しなかった。その時の金型のボルト穴形成用凸部の表面温度をサーモグラフィで測定ところ約440℃であった。
金型のボルト穴形成用凸部の表面温度が高温にならなかった原因を調査した。調査は比較例1と同様の解析により行った。その結果を図5に示す。冷却管から吐出された冷却水の流れは冷却孔底部に当たって左右に分かれて、それぞれが冷却孔の内面に沿って冷却管の中の流れ方向とは逆方向の水流を形成する。ここで、冷却孔底部のうち特に冷却管の先端と対向する領域Bに着目する。ここでは近傍の冷却水の速度が低下が少ないことが分かった。そのため実施例1においてボルト穴形成用凸部の表面温度が高温にならなかったと推定された。
実施例1の金型冷却機構100を内装した金型の断面を図1に例示する。テーパ部40の傾きを3〜5°と小さな角度とした金型を使って繰り返し鋳造する場合においても、金型のボルト穴形成用凸部81で焼き付きが生じないよう金型表面温度を制御することが可能である。
(実施例2)
実施例2の金型冷却機構のモデルを図6に示す。実施例2の金型冷却機構は、溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、前記キャビティと連通しないように前記金型に形成した冷却孔101と、前記冷却孔に挿入した冷却管102とを備える金型冷却機構100であって、前記冷却孔の中心軸を含む断面における底部101aの形状を外側に凸の曲面とし、かつ冷却管102の先端を冷却孔101の壁面に寄せたことを特徴とする。
ボルト穴形成用凹部に実施例2の金型冷却機構100を備えた金型(下型)を使用して車両用軽合金ホイールの鋳造を行った。主な鋳造条件は、「冷却管102の先端を冷却孔101の壁面に寄せたこと」を除いて比較例1と同様とした。その結果、鋳造回数1000回でも金型の焼き付きは発生しなかった。その時の金型のボルト穴形成用凸部の表面温度をサーモグラフィで測定ところ約420℃であった。
金型のボルト穴形成用凸部の表面温度が高温にならなかった原因を調査した。調査は比較例1と同様の解析により行った。その結果を図7に示す。冷却管から吐出された冷却水の流れは、一方の壁面側から冷却孔底部の一方の端部に当たって中央部に向かい、更に他方の端部に向かい他方の壁面に沿って冷却管の中の流れ方向とは逆方向の水流を形成する。ここで、冷却孔底部のうち特に中央部の領域Cに着目する。ここでは近傍の冷却水の速度が低下が少ないことが分かった。そのため実施例2においてボルト穴形成用凸部の表面温度が高温にならなかったと推定された。


Claims (2)

  1. 溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、
    前記キャビティと連通しないように前記金型に形成した冷却孔と、
    前記冷却孔に挿入した冷却内管と
    を備える金型冷却機構において、
    前記冷却孔の底部に前記冷却内管の先端と対向する凸部を形成したことを特徴とする金型冷却機構。
  2. 溶湯を充填して鋳造品を形成するための空間であるキャビティを有する金型と、
    前記キャビティと連通しないように前記金型に形成した冷却孔と、
    前記冷却孔に挿入した冷却内管と
    を備える金型冷却機構において、
    前記冷却内管の先端を前記冷却孔の壁面に寄せたことを特徴とする金型冷却機構。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111707560A (zh) * 2020-06-19 2020-09-25 威胜利工程有限公司 低温锚固性能试验的冷却结构

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