以下、本発明の一実施形態に係る撮像装置について、撮影し画像データを取得する撮影モードと、画像データを再生する再生モードとに分けて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置の撮像機能を概念的に示す図である。撮像装置100は、撮像部111と、連続撮影部110とを有する。撮像部111は、被写体を撮影して被写体に係る画像データを取得する。連続撮影部110は、画像領域分類部112と、領域別撮影条件変更部113と、領域別再取得部114と、撮像結果関連付け記録部115とを有する。画像領域分類部112は、撮像部111により取得された画像データを複数のブロックに分割し、分割したブロック毎に再撮影を行うべきか否かを判定する。領域別撮影条件変更部113は、画像領域分類部112により分割された各ブロックの再撮影の条件を設定する。領域別再取得部114は、領域別撮影条件変更部113の設定を基に再撮影を行って画像データを再取得する。撮像結果関連付け記録部115は、再取得された画像データと、最初に取得された画像データとを関連付けて記録する。
本発明の一実施形態に係る撮像装置の具体的な構成例を図2のブロック図に示す。図2の撮像装置100は、ネットワーク21を介してサーバ23に通信自在に接続されている。また、ネットワーク21には、スマートフォン(スマホ)22も通信自在に接続されている。スマホ22は、ネットワーク21を介して受信した画像データや音データなどを再生可能な携帯端末の一例である。
本発明の一実施形態において、再取得された画像データは、撮影時に取得される。しかしながら、撮影時に再取得された画像データに加えて、サーバ23やスマホ22を使用して外部から画像データ若しくはテキストデータなどの関連情報をさらに取得しても良い。また、後述する方位センサ7b若しくは場所検出部10などから取得された位置情報をさらに関連付けても良い。
撮像装置100は、撮像部111と、制御部1と、表示部8と、タッチパネル8bと、記録部4と、操作判定部5と、通信部6と、アイセンサ3bと、接眼表示部3と、姿勢センサ7aと、方位センサ7bと、場所検出部10と、時計9とを有する。制御部1は、連続撮影部110と対応する機能を有し、撮影及び再生を制御する。表示部8は、画像データに基づく画像を表示する。タッチパネル8bは、タッチを検出して信号を出力する。記録部4は、画像データなどの各種データを記録する。操作判定部5は、撮像装置100を動作させるための操作を判定する。この操作は、例えば、表示部8に表示する画像の切り替え、モードの変更若しくは画像データの送受信などの操作に対応している。通信部6は、撮像装置100とサーバ23との間のデータの送受信を介する。アイセンサ3bは、接眼表示部3へのユーザの接眼状態を検出する。接眼表示部3は、接眼式のファインダ用の表示部である。姿勢センサ7aは例えば、撮像装置100の加速度を検出して撮像装置100の姿勢を検出する。方位センサ7bは、地磁気の方向に対する傾きから撮像装置100の方位を検出する。場所検出部10は、例えばGPSであり、撮影時の位置を検出する。時計9は時刻情報を算出する。
撮像部111は、被写体から発せられる光を入射させ像を結ばせるレンズ26と、レンズ26から入射した光を受光面で受けて、光を電気信号(アナログ信号)に変換する撮像素子2とを有する。
レンズ26は、図示しない被写体からの撮影光束を、撮像素子2の受光面上に導くための光学系である。このレンズ26は、フォーカスレンズ等の複数のレンズを有している。撮像素子2は、多数の画素が配列されて構成される受光面を有し、レンズ26を介して受光した被写体からの像を電気的な信号に変換する。
表示部8は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)又は有機ELディスプレイである。この表示部8は、撮像装置100の背面に設置され、画像データに基づいてライブビュー用の画像及び記録部4に記録された画像及び各種の情報を表示する。表示部8に表示される画像データは複数のブロックに分割される。本実施形態においては、ユーザは複数のブロックから注目するブロックを選別する。このとき、ブロックが可視化させていれば、ユーザは再撮影された画像データの表示の選択が容易になる。そのため例えば、ブロックの分割区画に対応する線を画像に重ねて表示させても良い。
タッチパネル8bは、表示部8の表示画面上に重なるように形成されており、表示画面上へのユーザの指等によるタッチを検出し、その検出結果を制御部1へ入力する。また、タッチパネルの各タッチ位置は表示部上の各表示位置に対応している。本実施形態においては例えば、タッチパネル8bがタッチされたとき、タッチ位置を含むブロックに対応した表示部8上の表示位置に再撮影された画像データなどを表示する。また、タッチパネル8bは、画像を分割したブロックを指定するための方法の一つであって、ブロックの指定は、タッチによって指定するタッチパネル8b以外の部材によってなされても良い。ブロックを指定するためのタッチパネル8bなどの部材を、指定部と呼ぶことにする。
制御部1は、ピントの位置を調節するか否かを判定するピント判定部1cと、被写体が特定の被写体であるか否かを判定する被写体判定部1hと、画像の陰影を判定する陰影判定部1bと、画像データを表示部8に表示させるための画像処理を制御する表示制御部1eと、画像領域分類部112と領域別撮影条件変更部113とに対応し、画像を複数のブロックに分割し、各ブロックへの関連情報の付与を制御する部位情報部1dと、被写体が動いたか否かを判定する動き判定部1fと、通信部6と外部とのデータの送受信を制御する通信制御部1gとを有する。
記録部4は、撮影で取得された画像データが保存された画像ファイルを記録する。また、記録部4は、サーバ23を含む外部から取得された画像データが記録されている接続先DB4bと、画像に表示される被写体の種類を特定するために参照される画像データが記録されている対象物DB4cとを有する。
サーバ23は、サーバ23が有する画像データを端末に送信したとき、画像データの送信先での表示を制御する表示制御部23bと、撮像装置100及びスマホ22などからアクセスされたことを判定するアクセス判定部23cと、撮像装置100から求められる画像データに関連する画像を選択する関連づけ部23dと、サーバ23内の画像を記録するサーバ記録部23eとを有する。
撮影例を図3に示す。ユーザが図3に示されたシーンにおいて人物を撮影するとき、他の被写体も同時に画像に写りこむことがある。図3の例における他の被写体とは例えば、飛んでいる鳥Aと、留まっている鳥Bである。また、図3に示す暗い空間のように、画像上では被写体の状態が分からないような場合もある。撮影の結果、これらの被写体が写りこんだ図4に示すような画像が取得される。通常、人物に適したピントや露出で撮影が行われると、撮影後に得られる画像において他の被写体のピントや露出は適切なものではなくなる。例えば、鳥Bにはピントが合っていない。図4では、鳥Bのピントが合っていないことは点線で示されている。また、暗い空間内の露出は、その内部の花瓶が可視され難い程度になってしまう。ユーザは、ピントが合っていない被写体や露出が合っていない被写体が撮影後に気になったとしても、後から気になった被写体にピント及び露出を合わせて撮影するのは困難である。
本発明の一実施形態では、ユーザが最初に気になった被写体を写した主画像と、その主画像内でユーザが気になると考えられる被写体の画像を関連情報として写した副画像とが取得される。本発明の一実施形態に係る撮像装置100は、被写体の動画の副画像、ピント補正された被写体の副画像及び適正な露出の被写体を示す副画像を取得することができる。
撮像装置100の動作例を図5のフローチャートで説明する。制御部1は、撮影モードが選択されたか否かを判定する(ステップS201)。撮影モードが選択されなかったと判定するとき(ステップS201でNOのとき)、制御部1は、再生モードを選択する。一方、撮影モードが選択されたと判定するとき(ステップS201でYESのとき)、制御部1は、撮像部111に撮影を開始させまた、被写体の判定を開始する(ステップS202)。この被写体の判定は、後述する後で気になる部位判定に用いる。その後、制御部1は、後で気になる部位判定を図6に示すように行う(ステップS204)。
後で気になる部位判定は、副画像データを取得すべきブロックの位置情報と、各ブロックで取得する副画像データの種類とを決定する処理である。後で気になる部位判定を図6を使用して説明する。図6(a)は動作例を示すフローチャートであり、図6(b)は副画像データを取得すべきブロックを示す。まず、部位情報部1dは、取得された画像データを複数のブロックに分割する(ステップS101)。本発明の一実施形態では、画像データを矩形の15個のブロックに図6(b)に示すように分割する。その後、部位情報部1dは、該画像データに対する副画像データを取得するか否かを判定するための情報を各ブロックから取得する(ステップS102)。該情報は例えば、ブロックの画像が、所定の画像データであるか否かの情報などである。次に、部位情報部1dは、所定露出よりもアンダー露出であるブロック若しくは所定露出よりもオーバー露出であるブロックがあるか否かを判定する(ステップS103)。少なくとも一つのブロックが、オーバーの露出であると判定するとき若しくは、アンダー露出であると判定するとき(ステップS103でYESのとき)、部位情報部1dは、オーバー露出若しくはアンダー露出であると判定されるブロックの位置情報と、このブロックについて後で取得される副画像が露出用として使用される旨を示す情報とを記録部4に記録する(ステップS106)。この情報は、後述する主画像データと副画像データとを関連付けるための情報である。ブロックの位置情報では例えば、図6(b)に示すように2行目のB列目のブロックをB2と呼称する。一方、A1からE3までのすべてのブロックが、オーバー露出若しくはアンダー露出ではなかったと判定するとき(ステップS103でNOのとき)又はステップS106の処理の後、部位情報部1dは、少なくとも一つのブロックが、被写体のピントがボケているブロックであるか否かを判定する(ステップS104)。被写体のピントがボケているブロックがあったと判定するとき(ステップS104でYESのとき)、部位情報部1dは、被写体のピントがボケているブロックの位置情報と、このブロックについて後で取得される副画像データがピント用として使用される旨を示す情報とを記録部4に記録する(ステップS107)。ステップS107の後若しくは、A1からE3までのすべてのブロックが、被写体のピントがボケていなかったと判定するとき(ステップS104でNOのとき)、部位情報部1dは、被写体が動いているブロックがあるか否かを判定する(ステップS105)。被写体が動いているか否かの判定は例えば、主画像の被写体と、その前後に撮影された画像の該被写体の形状の比較によってなされる。被写体が動いているブロックがあると判定するとき(ステップS105でYESのとき)、部位情報部1dは、被写体が動いているブロックの位置情報と、このブロックについて後で取得される副画像データが動画用として使用される旨を示す用途情報とを記録部4に記録する(ステップS108)。ステップ108の後若しくは、被写体が動いているブロックがなかったと判定するとき(ステップS105でNOのとき)、部位情報部1dは、後で気になる部位判定の処理を終了する。
ところで、図5において、制御部1は、動画用ブロックが、後で気になる部位判定で取得した各情報を参照した結果あるか否かを判定する(ステップS205)。動画用ブロックがなかったと判定するとき(ステップS205でNOのとき)、制御部1は、主画像データを撮影するか否かを判定する(ステップS211)。主画像データは、副画像データが関連付けられる画像データであって、ユーザが意図して取得しようとしている画像データである。主画像データを撮影しないと判定するとき(ステップS211でNOのとき)、例えばレリーズ操作が所定時間なされなかったとき、制御部1は、処理をステップS201に戻す。一方、主画像データを撮影すると判定するとき(ステップS211でYESのとき)、制御部1は、主画像データを撮影する(ステップS212)。その後、制御部1は、で気になる部位判定で取得した各情報を参照し、副画像データを取得するブロックがあるか否かを判定する(ステップS213)。すなわち、副画像データを取得するブロックは、動画用、露出用及びピント用である。副画像データを取得するブロックがなかったと判定するとき(ステップS213でNOのとき)、制御部1は、主画像データを主画像ファイルとして記録部4に記録する。その後、制御部1は、処理をステップS201に戻す(ステップS214)。
ところで、動画用ブロックがあると判定するとき(ステップS205でYESのとき)、制御部1は、該ブロックにおいて、主画像データの取得前に取得された画像データを動画用副画像データとして記録する(ステップS206)。その後、制御部1は、処理をステップS211に移行させる。
ところで、副画像データを取得するブロックがあると判定するとき(ステップS213でYESのとき)、制御部1は、まず、動画用ブロックがあるか否かを判定する(ステップS221)。ステップ221において、動画用ブロックとして判定された場合、主画像データの取得後の画像データが、動画用副画像データとして取得される。動画用ブロックがあったと判定するとき(ステップS221でYESのとき)、制御部1は、該ブロックの画像データを動画用副画像データとして所定時間取得する(ステップS222)。
動画用副画像データの取得について図7及び図8を使用してさらに説明する。図7(a)は、主画像データ内の動画用ブロックを示す。すなわち、飛んでいる鳥Aが含まれているブロックA1及びB1が、動画用副画像データを取得するブロックである。各ブロックにおける動画用副画像データの取得のタイミングチャート例を図8に示す。横軸方向は時間経過であって、T1、T2、T3・・・というタイミングで、副画像データの像1、像2、像3・・・が取得される。まず、図7(b)のブロックB1に鳥Aが含まれているので、主画像データのブロックB1を動画用の副画像データに置き換えるための副画像データを取得する。時間が進むと、図7(b)に示すように、ブロックB1及びA1に鳥Aが含まれる。したがって、図8(a)に示すようにブロックB1及びブロックA1の動画用の副画像データを同時のタイミングで取得する。つまり、制御部1は、時系列順に取得した複数の画像データを互いに比較することで、動画用の副画像データは取得されるか否かを判定される。また、制御部1は、隣接するブロックを時系列順に取得した複数の画像データを隣接するブロックと互いに比較しても良い。その後、ブロックA1のみに鳥Aが含まれているので、ブロックA1の動画用の副画像データのみが取得される。ここで、図8(a)は、鳥Aが含まれている動画用の副画像データだけが取得される例を示している。これに対し、図8(b)のように鳥Aが含まれているブロックの周辺のブロックも動画用の動画像データとして取得しても良い。このように、本発明の一実施形態では、四辺形の主画像データは、15分割された単純な四辺形のブロックを結合したものとして説明されている。しかしながら、主画像データは、より細かなブロックに分割され、それらのブロックを結合して取得しても良い。若しくは、主画像データは分割されなくとも良い。また、主画像データは、四辺形のブロックを結合した円形若しくは楕円形であっても良い。また、ブロックの形状は、四辺形に限らず例えば、別の多角形若しくは被写体の形状のような主画像データ内の特定の領域であってもよい。すなわち、人物や鳥の輪郭内のブロックの露出用若しくはピント変更用などの副画像データを取得しても良い。ただし、輪郭の検出は難しい。そこで、例えば、ブロックの形状は、輪郭に近似した楕円形であってもよい。
ところで、動画用ブロックがなかったと判定するとき(ステップS221でNOのとき)、制御部1は、動画用の副画像データを取得しない。そして、動画用の副画像データを取得した後若しくは、動画用の副画像データを取得するブロックがなかったと判定するとき(ステップS221でNOのとき)、制御部1は、後で気になる部位判定で取得した各情報を参照し、露出用のブロックがあるか否かを判定する(ステップS223)。露出用のブロックがあると判定するとき(ステップS223でYESのとき)、制御部1は、露出用の副画像データを取得する(ステップS224)。
ここで、露出用の副画像データ、まず、アンダー露出用の副画像データの取得例について、図9及び図10を使用して説明する。図9(a)は、主画像データ内のアンダー露出用のブロックを示す。すなわち、暗い空間が表示されているブロックD1、D2及びD3が、アンダー露出用画像データを取得するブロックである。アンダー露出を補正したブロックは例えば、同一ブロックについて撮影された複数の副画像データを重ねて輝度を上げることで取得される。各ブロックにおけるアンダー露出用の副画像データの取得のタイミングチャート例を図10に示す。図10の上部では、横軸は、露出用の副画像データ取得のタイミングを示しており、縦軸は、重ね合わせ前の副画像データの輝度を表す。一方、図10の下部は、重ね合わせ後の副画像データの輝度を表す。すなわち、重ね合わせる副画像データの数が多くなるほど、副画像データの輝度が上がる。例えば、副画像データの図9(b)の像1及び図9(c)の像2が重ねられることで、図9(d)の像1+像2のような露出が補正された副画像データが取得される。なお、副画像データの重ね合わせの場合、露出はオーバーに補正される。これに対し、露出がオーバーなブロックの輝度を下げる場合例えば、図1に示すブロック図にアンプをさらに追加して、そのアンプによって輝度を下げるようにしても良い。
ところで、露出用の副画像データを取得した後又は、露出用ブロックがなかったと判定されるとき、制御部1は、後で気になる部位判定によって記録された各情報を参照して、ピント変更用のブロックがあるか否かを判定する(ステップS225)。ピント変更用のブロックがあると判定するとき(ステップS226でYESのとき)、制御部1は、ブロック内のピント位置を変えながら撮影を行い、その撮影で取得したピント変更用の副画像データを記録する(ステップS226)。このように、主画像データ内のブロックすなわち特定の領域内の露出量若しくはコントラスト量の特徴に応じて、ブロック内の被写体が十分な描写が得られていないことが判定され、副画像データの取得が行われる。この判定は、時系列で取得された複数の画像に対してなされても良い。この判定は、各ブロック間の距離分布情報若しくは被写界深度の情報などの特徴を比較することでなされても良い。つまり、上記再取得判断は、上述の特徴に従って判定される若しくは、時系列に取得された複数の画像の比較に従って判定されても良い。各ブロックの各特徴をそれぞれ判定することで、それぞれのブロックに取得すべき副画像データの種類が決定される。
ここで、ピント変更用の副画像データの取得例について図11及び図12を使用してさらに説明する。図11(a)は、主画像データ内のピント変更用のブロックを示す。すなわち、鳥Bが表示されているブロックB2及びB3が、ピント変更用副画像データを取得するブロックである。図11(b)、(c)及び(d)は、ピントを変更して取得した各ブロックの画像データを示す。各ブロックにおけるピント変更用の副画像データの取得のタイミングチャート例を図12に示す。撮像装置100は、山登りAF(オートフォーカス)式に、ピント位置を例えば近方から遠方にかけて順次変更していく。
ところで、ピント変更用副画像データの取得が行われた後(ステップS226)若しくは、ピント変更用ブロックがなかったと判定するとき(ステップS225でNOのとき)、制御部1は、主画像データを主画像ファイル化する。主画像ファイルの構成例を図13(a)に示す。主画像ファイルには、主画像データと、部位別タグ情報と、部位情報とが格納されている。部位別タグ情報は、各ブロックと、各ブロックに再生する副画像データの種類とを対応付ける情報である。例えば、主画像データのブロックA1は、動画用の副画像データと対応付けられている。対応付ける副画像データの種類は複数であっても良い。部位情報は、後で気になる部位判定で分割された主画像データの各ブロックが、どのような大きさのブロックであるかを示す情報である。例えば、ブロックA1は、主画像データを横方向に5分割し、縦方向に3分割したときの一ブロックである。それぞれのブロックの大きさは、被写体の大きさなどに応じて非画一であっても良い。
主画像データを主画像ファイル化した後(ステップS227)、制御部1は、副画像データを副画像ファイルとして記録部4に記録する(ステップS228)。副画像ファイルには、副画像データと、タグ情報とが保存されている。タグ情報は、主画像データのブロックと副画像データとを関連付けるための情報である。図13(b)は、副画像ファイルの構成例である。図13(b)に示す副画像ファイルk及び副画像ファイルlは、副画像データと、タグ情報とを格納している。副画像ファイルkのタグ情報は、副画像データkが対応する主画像データの名称及びその主画像データのブロックと、副画像データを再生するタイミングと、副画像データの用途とに関する情報を有する。例えば、副画像データkは、タグ情報に示されるように図13(a)の主画像データimg1のブロックB1に対応している。主画像データimg1のブロックB1の副画像データkを再生するとき、副画像データkは、図8(a)に示すタイミングT1すなわち、動画再生の最初に再生される。一方、副画像ファイルlの副画像データlにおいて、用途情報は、副画像データが露出用であることを示す。また、タイミング情報は、主画像データimg1のブロックD2にT1のタイミングで再生されることを示す。なお、副画像ファイルには、複数対の副画像データ及びタグ情報を格納しても良い。例えば、複数の動画の副画像及びタグ情報が、副画像ファイルとしてまとめられて扱われることで、ユーザは、動画の副画像ファイルを管理しやすくなる。撮像装置100は、時系列に得られた副画像データを順次に再生する。露出用副画像データでは、ユーザは、見づらかった被写体をだんだん見えるようになる。また、動画用画像データでは、ユーザは、被写体の動きの再現を見ることができる。副画像データをだんだんに再生することによって、撮像装置100は、ユーザの期待感を盛り上げたり、ユーザに興奮を伴わせることができる。つまり、上述のような時系列に沿った再生は、付随情報を単に表示する場合と異なり、ユーザに感覚的な味付けを与えることができる。時系列に沿った再生をスローモーション若しくは早送りに再生しても良い。または、時系列に再生される副画像データを、対応するブロックとは別ブロックにずらして再生しても良い。
以上、本発明の一実施形態における撮像装置100の撮影モードでは、ユーザが求める主画像データと、主画像データの撮影時の関連情報を示す副画像データとを取得し、それぞれの画像データを関連付けて記録する。副画像データは、動画用途、露出用途若しくはピント変更用途として、主画像データの撮影前後に取得される。ユーザは、主画像データの撮影操作のみによって、主画像データの取得時の関連情報を容易に取得することができる。このように、撮像装置100は、主画像データの四辺形である各ブロックにおいて、露出やピントについて、十分な描写が得られていないことを判定して、各ブロックの画像表現を補足するための副画像データを取得する。この判定の要素は、露出量やコントラスト量である。また、この判定は、時系列で取得された複数の画像の比較によって判定されても良い。各ブロックの形状は、四辺形以外の形状の特定領域であっても良い。この判定の要素は、各部位の距離情報の差異や被写界深度の情報、距離分布情報若しくは画像の特徴量などであってもよく、山登りAF式にピント位置をずらした画像データから再撮影を推奨する判定(再取得判定)をしても良い。
次に、本発明の一実施形態に係る撮像装置100の再生機能ついて図14及び図15を使用して説明する。再生モードでは、主画像のブロックの位置のタッチ操作によって、ユーザは、そのブロックに再生される副画像データを見ることができる。
図14は、本発明の一実施形態に係る撮像装置の再生機能を概念的に示す図である。本発明の第1の実施形態に係る再生装置を備える撮像装置100は、撮像部111と、連写結果記録部116と、指定部120と、再生制御部130と、再生部121とを有する。撮像部111は、被写体を撮影し画像データを取得する。連写結果記録部116は、複数の画像データ及び複数の画像データを関連付けるための情報を記録する。指定部120は、主画像データを分割して形成された複数のブロックから所定のブロックを指定する。再生制御部130は、制御部1に対応しており、画像領域分類部112と、領域切り出し部117と、再生方法変更部118と、取捨選択部119とを有する。画像領域分類部112は、部位情報部1dに対応し、連写結果記録部116から主画像データを読み出して複数のブロックに分割し、各ブロックに関連付けられている副画像データがあるか否かを判定する。領域切り出し部117は、表示制御部1eと対応しており、指定部120に指定されたブロックの位置を切り出す。再生方法変更部118は、部位情報部1dに対応しており、切り出されたブロックの位置に再生する撮影条件(用途)の副画像データを選択する。取捨選択部119は、表示制御部1eに対応しており、再生方法変更部118に選択された撮影条件の副画像データを連写結果記録部116から読み出して、第2の画像データを再生部121に出力する。再生部121は、表示部8に対応しており、画像データを再生し、画像を表示する。撮像装置100は、切り出された四辺形のブロックの位置に再生する撮影条件(用途)の副画像データを記録している。副画像データは、主画像データに対して、露出やピントにおける描写が十分ではないことを判定して、画像表現を補足するために取得される。副画像データの判定の要素は、各ブロックの露出量やコントラスト量から判定される。この判定の対象となる四辺形ブロックの形状は、別の形状の特定領域であっても良い。また、この判定は、時系列で取得された複数の画像の比較によって行われても良い。副画像データの判定の要素は、各部位の距離情報の差異や被写界深度の情報をであっても良く、山登りAF式にピント位置をずらした画像データから再撮影を推奨する判定(再取得判定)をしても良い。
次に、本発明の一実施形態に係る撮像装置の再生モードの動作例を図15で説明する。まず、制御部1は、記録部4に記録されている複数の図13(a)に示す主画像ファイルを読み込んで、複数の主画像データを表示部8に一覧させるように再生する(ステップS301)。その後、制御部1は、タッチパネル8bへのタッチの検出によって再生する主画像データを判定し、タッチ位置に応じた主画像データを再生する(ステップS302)。その後、制御部1は、再生されている主画像データへのタッチが検出されたか否かを判定する(ステップS303)。再生されている主画像データへのタッチが検出されなかったと判定するとき(ステップS303でNOのとき)、制御部1は、操作判定部5への操作を検出したときに、表示部8に表示する画像の切り替え操作、モードの変更操作若しくは画像データの送受信操作などを行う(ステップS315)。一方、再生されている主画像データへのタッチが検出されたと判定するとき(ステップS303でYESのとき)、制御部1は、主画像ファイルの部位別タグ情報に基づいて、主画像データを複数のブロックに分割する。制御部1は、部位別タグ情報から、ステップS303でタッチが検出された主画像データの位置が、動画用の副画像データと関連付けられているか否かを判定する(ステップS304)。ステップS303でタッチが検出された主画像データの位置例えばブロックB1が、動画用の副画像データと関連付けられていると判定するとき(ステップS304でYESのとき)、制御部1は、図13(b)の副画像ファイルkを読み込んだ後、タッチが検出された位置のブロックB1を切り取って、切り取られたブロックB1に副画像データkを再生する(ステップS311)。この副画像データkの再生のタイミングは、副画像ファイルkのタイミング情報T1である。なお、制御部1は、主画像データを切り取らずに、主画像データのレイヤに副画像データのレイヤを重ねて再生しても良い。
一方、ステップS303でタッチが検出された主画像データの位置が、動画用の副画像データと関連付けられていないと判定するとき(ステップS304でNOのとき)、制御部1は、タッチが検出された主画像データの位置が、露出用の副画像データと関連付けられているか否かを判定する(ステップS305)。タッチが検出された主画像データの位置例えばブロックD2が、露出用の副画像データと関連付けられていると判定するとき(ステップS305でYESのとき)、制御部1は、図13(b)の副画像ファイルlを読み込んだ後、ブロックD2を切り取って、切り取られたブロックD2に副画像データlを再生する(ステップS312)。副画像データlの再生のタイミングは、副画像データlのタイミング情報T1である。一方、副画像データlが再生された後若しくは、タッチが検出された主画像データの位置が、露出用の副画像データと関連付けられていなかったと判定するとき(ステップS305でNOのとき)、制御部1は、タッチが検出された主画像データの位置が、ピント変更用の副画像データと関連付けられているか否かを判定する(ステップS306)。タッチが検出された主画像データの位置が、ピント変更用の副画像データと関連付けられていると判定するとき(ステップS306でYESのとき)、制御部1は、図示しないピント変更用の副画像データを読み込んだ後、タッチが検出された主画像データのブロックを切り取って、切り取られたブロックにピント変更用の副画像データを再生する(ステップS313)。一方、ピント変更用の副画像データが再生された後若しくは、タッチが検出された主画像データの位置が、ピント変更用の副画像データと関連付けられていなかったと判定するとき(ステップS306でNOのとき)、再生制御部130は、該位置に主画像データを再生する(ステップS314)。
以上、本発明の一実施形態にかかる撮像装置100の再生モードでは、主画像データと、前記主画像データと関連付けられている副画像データとを再生する。ユーザは、再生される主画像データへのタッチによって主画像データの位置を指定すると、主画像データの取得時の関連情報を容易に見ることができる。撮像装置100は、時系列に得られた副画像データを順次に再生する。露出用副画像データでは、ユーザは、見づらかった被写体をだんだん見えるようになる。また、動画用画像データでは、ユーザは、被写体の動きの再現を見ることができる。副画像データをだんだんに再生することによって、撮像装置100は、ユーザの期待感を盛り上げたり、ユーザに興奮を伴わせることができる。つまり、上述のような時系列に沿った再生は、付随情報を単に表示する場合と異なり、ユーザに感覚的な味付けを与えることができる。時系列に沿った再生をスローモーション若しくは早送りに再生しても良い。または、時系列に再生される副画像データを、対応するブロックとは別ブロックにずらして再生しても良い。
次に、本発明の位置実施形態に係る撮像装置100の撮影モード及び再生モードの変形例を図16、図17及び図18を使用して説明する。変形例における副画像データの大きさは、主画像データと同じ大きさである。なお、撮影モード及び再生モードの構成は、図1、図2及び図14に示す構成例と同一である。
変形例の撮影モードの動作例を図16で説明する。撮影モードが選択され(ステップS201)、撮像部111による撮影が開始された後(ステップS202)、制御部1は、動画用の副画像データを仮記録する(ステップS406)。ここで、変形例における副画像データは、一実施形態とは異なり、画角内の位置及び大きさを限定せずに撮影される。その後、制御部1は、撮影するか否かを判定する(ステップS211)。撮影すると判定するとき(ステップS211でYESのとき)、制御部1は、撮影し主画像データを取得する(ステップS212)。その後、制御部1は、動画用の副画像データを取得する(ステップS422)。その後、制御部1は、露出用の副画像データを取得する(ステップS424)。その後、制御部1は、ピント変更用の複数の副画像データを取得する(ステップS426)。その後、主画像データを主画像ファイルとして記録する(ステップS227)。その後、制御部1は、副画像データを副画像ファイルとして記録する(ステップS228)。
以上、図16に示した変形例における撮影の動作例では、全画角の副画像データを記録するので、画像データの取得時において後で気になる部位判定が行われないすなわち、主画像データに対応する副画像データの位置及び大きさは、撮影モードで決定されない。
主画像データに対応する副画像データの位置及び大きさは、再生モードで決定される。そこで、変形例の再生モードの動作例を図17で説明する。
記録部4に記録されている主画像ファイルが読み込まれて、主画像データが表示部8に再生され(ステップS301)、制御部1、選択された主画像データを再生する(ステップS302)。その後、制御部1は、後で気になる部位判定を行う(ステップS204)。変形例では、再生モードにおいて、後で気になる部位判定により、主画像データの位置と、副画像データとが対応付けられる。変形例では、副画像データが再生される位置、大きさ、形状などを、15個のブロックに分割した場合として説明する。当然ながら、副画像データの形状は、被写体を型取った形状であっても良い。したがって、主画像ファイルと副画像ファイルに格納される各情報は、変形例では、後で気になる部位判定の判定に基づいて主画像ファイルの部位別タグ情報と副画像ファイルの部位情報及び候補用途情報を更新される。
変形例における主画像ファイル及び副画像ファイルの図18に示す構成例は、図13に示す構成例と同一である。例えば、図13では、副画像ファイルmのタグ情報は、副画像データmが対応する主画像データの情報と、副画像データmのT1のタイミングでの再生を示すタイミング情報と、副画像データmが動画用かつ露出用の候補用途であることを示す情報とを有する。
副画像ファイルnのタグ情報は、副画像データnが対応する主画像データの情報と、副画像データnがT8のタイミングで再生されるタイミング情報と、副画像データnがピント変更用である候補用途の情報とを有する。
ところで、後で気になる部位判定が行われた後(ステップS204)、再生制御部130は、主画像へタッチが検出されたか否かを判定する(ステップS303)。主画像へのタッチが検出されたと判定するとき(ステップS303でYESのとき)、再生制御部130は、画像領域分類部112によって、タッチが検出された主画像データの位置が、動画用の副画像データと関連付けられているか否かを判定する(ステップS304)。タッチされた主画像データの位置が、動画用の副画像データと関連付けられていると判定するとき(ステップS304でYESのとき)、再生制御部130は、動画用の副画像データを、タッチされた位置のブロックの大きさに対応するように切り取って、切り取られた副画像データを主画像データのブロックに重ねてタイミング順に再生する(ステップS511)。
一方、動画用の副画像データが再生されたあと若しくは、タッチが検出された主画像データの位置が、動画用の副画像データと関連付けられていなかったと判定するとき(ステップS304でNOのとき)、再生制御部130は、タッチが検出されたブロックの位置が、露出用の副画像データと関連付けられているか否かを判定する(ステップS305)。タッチが検出された主画像データの位置が、露出補正された副画像データに関連付けられていると判定するとき(ステップS305でYESのとき)、再生制御部130は、露出用の副画像データを、タッチされた主画像の大きさに対応するように切り取って、切り取られた副画像データを主画像データのブロックに重ねてタイミング順に再生する(ステップS512)。一方、露出用の副画像データが再生された後若しくは、タッチされた主画像データのブロックの位置が露出用の副画像データと関連付けられていなかったと判定するとき(ステップS305でNOのとき)、再生制御部130は、タッチされた主画像データの位置がピント用の副画像データと関連付けられているか否かを判定する(ステップS306)。タッチされた主画像データの位置が、ピント用の副画像データと関連付けられていると判定するとき(ステップS306でYESのとき)、再生制御部130は、ピント用の副画像データを、タッチされた主画像のブロックの大きさに対応するように切り取って、切り取られた副画像データを主画像データのブロックに重ねて再生する(ステップS513)。
以上、図17に示した変形例における再生の動作例では、主画像データの位置と、その位置に対応する副画像データの判定が行われる。再生部121へのタッチにより、副画像データが対応している主画像データの位置が選択されたとき、副画像データは、主画像ファイルと副画像ファイルとに格納されている各情報に基づいて、選択された位置に所定の大きさに切り取られて再生される。
以上、本発明の一実施形態の変形例では、撮影モードにおいて、主画像データと、主画像データと同じ大きさの副画像データとが取得される。そして、再生モードにおいて、主画像データの位置と、副画像データとを関連付ける情報が取得される。その情報は、主画像ファイル及び副画像ファイルに格納される。
なお、副画像の表示は、主画像に重ねて表示しても良いし、主画像のブロックを切り取って、副画像と置き換えても良い。また、本発明の一実施形態では、副画像データとして動画、露出若しくはピントを補正した画像データを例とした。しかしながら、ユーザが後から見たい副画像データはこれらに限らず例えば、ブロックを光学ズームした副画像データであっても良い。ブロック内を光学ズームで拡大した副画像データを取得しておく。ブロックがタッチされたとき、そのブロックにその副画像データを再生することで、より高解像度の拡大画像をユーザに示すことができる。
加えて、上述した一実施形態における撮像装置による各処理の手法、すなわち、各フローチャートに示す処理は、何れも制御部1に実行させることができるプログラムとして記憶される。このプログラムは、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶装置の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行することができる。