JP2018155548A - 欠陥検査方法、欠陥検査プログラム、および欠陥検査装置 - Google Patents

欠陥検査方法、欠陥検査プログラム、および欠陥検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被検査部材の製品としての要求性能を満たす程度の欠陥と満たさない欠陥とを判別できる欠陥検査装置を提供する。【解決手段】被検査部材200の表面に一定方向から光を照射する光照射部101と、被検査部材の表面を撮影する撮影部102と、撮影で得られた画像データから平均輝度値を求め、輝度値が平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部を判別し、明部に接していて輝度値が平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部を判別し、明部および暗部のうち少なくとも一方に接していて、輝度値が平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部を判別し、明部および暗部のうち少なくとも一方に接していて、輝度値が第2所定割合を超えて平均輝度値未満となっている淡い暗部を判別する評価部104と、を有する、欠陥検査装置100。【選択図】図2

Description

本発明は、欠陥検査方法、欠陥検査プログラム、および欠陥検査装置に関する。
近年、塗膜が積層されたフィルムが様々なデバイスに利用されている。たとえば、偏光フィルム、色フィルター、断熱、特定波長(たとえば紫外線)の遮光などを行うための機能性光学フィルム、また、ガスバリアフィルムなど、様々なものがある。
これらフィルムの欠陥検査方法として、従来、以下のような技術がある。
特許文献1の技術は、被検査フィルムに光を照射して、その正反射、屈折透過、直接透過など複数の光学系を用いて画像データを取得し、それらの画像データから欠陥を検出する。そのうえで、それぞれの光学系で検出できたかを識別して、その組み合わせによって欠陥の種類を特定する。
特許文献2の技術は、被検査物が透明性を有する板状体であり、具体的にはガラスを検査する対象としている。この技術は、正反射でガラスの底面に反射してできた鏡像と実像の距離を用いて欠陥の厚み方向の距離を出し、透過エッジ系と正反射の明暗部領域を比較することで被検査物内部の欠陥の種類を特定する。
特許文献3の技術は、物体表面の凹凸や透明物体内部の気泡を一対の明暗部として可視化して撮影し、得られた画像の明部と暗部の間の距離が所定の値より小さいときに、その明暗部を凹凸あるいは気泡と判断する。
特開2012−167975号公報 特開2010−48745号公報 特開2004−361085号公報
これら従来技術は、複数の検出手段によって欠陥の種類を特定する方法を開示している。しかしながら、検出された欠陥が、被検査部材の製品としての要求性能を満たす程度の欠陥なのか、あるいは要求性能を満たさない欠陥なのかを判別することはできていない。
そこで、本発明の目的は、被検査部材の製品としての要求性能を満たす程度の欠陥と要求性能を満たさない欠陥とを判別できる欠陥検査方法を提供することである。また、本発明の他の目的は、被検査部材の製品としての要求性能を満たす程度の欠陥と要求性能を満たさない欠陥とを判別できる欠陥検査プログラムを提供することである。さらに、本発明の他の目的は、被検査部材の製品としての要求性能を満たす程度の欠陥と要求性能を満たさない欠陥とを判別できる欠陥検査装置を提供することである。
上記の目的は、以下の手段により達成される。
(1)被検査部材の表面に一定方向から光を照射して当該表面を撮影した画像データを取得する段階(a)と、
前記画像データから平均輝度値を求める段階(b)と、
前記画像データから、輝度値が前記平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部の範囲、および輝度値が前記平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲を判別する段階(c)と、
前記段階(c)で前記暗部を判別した場合に前記暗部の範囲に接していて、輝度値が前記平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部の範囲を前記画像データから判別する段階(d1)、または前記段階(c)で前記明部を判別した場合に前記明部の範囲に接していて、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を前記画像データから判別する段階(d2)と、
を有する、欠陥検査方法。
(2)被検査部材の表面に一定方向から光を照射して当該表面を撮影した画像データを取得する段階(a)と、
前記画像データから平均輝度値を求める段階(b)と、
前記画像データから、輝度値が前記平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部の範囲を判別する段階(c1)と、
前記画像データから、前記明部の範囲に接していて、輝度値が前記平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部の範囲を判別する段階(c2)と、
前記画像データから、前記明部の範囲および前記暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲に接していて輝度値が前記平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部の範囲を判別する段階(d1)と、
前記画像データから、前記明部の範囲および前記暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲に接していて輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を判別する段階(d2)と、
を有する、欠陥検査方法。
(3)前記画像データ、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部から得られる特徴量を説明変数とし、前記被検査部材に与える影響を目的変数として評価式をあらかじめ作成しておいて、
前記被検査部材から取得した前記画像データ、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部から得られる特徴量を前記評価式に当てはめて、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部が検出された欠陥部分が前記被検査部材に与える影響を評価する段階(e)をさらに有する、上記(2)に記載の欠陥検査方法。
(4)前記淡い明部の範囲を判別する段階(d1)は、輝度値が前記平均輝度値より第3所定割合以上で前記第1所定割合未満となっている範囲を判別する段階であり、
前記淡い暗部の範囲を判別する段階(d2)は、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値より第4所定割合以下となっている範囲を判別する段階である、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の欠陥検査方法。
(5)前記被検査部材が複数の層を有するガスバリアフィルムである、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の欠陥検査方法。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の欠陥検査方法をコンピューターに実行させるプログラム。
(7)被検査部材の表面に一定方向から光を照射する光照射部と、
前記被検査部材の表面を撮影する撮影部と、
前記撮影部が撮影した前記被検査部材の表面の画像データから平均輝度値を求め、前記画像データから輝度値が前記平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部の範囲、および輝度値が前記平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲を判別し、前記明部の範囲または前記暗部の範囲のうち判別した方の範囲が前記暗部の場合に、前記暗部の範囲に接していて、輝度値が前記平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部の範囲を前記画像データから判別し、または前記明部の範囲または前記暗部の範囲のうち判別した方の範囲が前記明部の場合に、前記明部の範囲に接していて、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を前記画像データから判別する評価部と、
を有する、欠陥検査装置。
(8)被検査部材の表面に一定方向から光を照射する光照射部と、
前記被検査部材の表面を撮影する撮影部と、
前記撮影部が撮影した前記被検査部材の表面の画像データから平均輝度値を求め、前記画像データから輝度値が前記平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部の範囲を判別し、前記明部の範囲に接していて輝度値が前記平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部の範囲を判別し、前記明部の範囲および前記暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲に接していて、輝度値が前記平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部の範囲を判別し、前記明部の範囲および前記暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲に接していて、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を判別する評価部と、
を有する、欠陥検査装置。
(9)前記評価部は、前記画像データ、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部から得られる特徴量を説明変数とし、前記被検査部材に与える影響を目的変数として評価式をあらかじめ記憶していて、
前記評価部は、前記被検査部材から取得した前記画像データ、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部から得られる特徴量を前記評価式に当てはめて、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部が検出された欠陥部分が前記被検査部材に与える影響を評価する、上記(8)に記載の欠陥検査装置。
(10)前記評価部は、前記淡い明部の範囲を判別する際に、輝度値が前記平均輝度値より高い第3所定割合以上で前記第1所定割合未満となっている範囲を前記淡い明部の範囲と判別し、
前記淡い暗部の範囲を判別する際に、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値より低い第4所定割合以下となっている範囲を前記淡い暗部の範囲と判別する、上記(7)〜(9)のいずれか一つに記載の欠陥検査装置。
(11)前記光照射部から前記被検査部材までの間または前記被検査部材から前記撮影部までの間のいずれかに光量を調整する遮光板を有し、
前記撮影部は、前記被検査部材の表面の少なくとも前記遮光板に遮光されず前記被検査部材に照射されている光の部分を撮影するラインイメージセンサーを有し、
さらに前記光照射部および前記撮影部に対して前記被検査部材を相対的に移動させる移動部を有する、上記(7)〜(10)のいずれか一つに記載の欠陥検査装置。
本発明によれば、被検査部材に一定方向から光を照射して撮影した画像から、明部および暗部だけでなく、平均輝度値よりも明るいが明部ほどは明るくない淡い明部、逆に平均輝度値よりも暗いが暗部ほどは暗くない淡い暗部の少なくともいずれかの範囲を判別することとした。これにより、淡い暗部および淡い暗部のうち少なくとも一方が存在するか否かによって、被検査部材の製品としての要求性能に影響を与えるような欠陥があるか否かを評価することができる。
実施形態の欠陥検査装置の要部を説明するための概略鳥瞰図である。 実施形態の欠陥検査装置の構成を示す概略図である。 検査手順を説明するためのフローチャートである。 判定基準として性能に影響しない欠陥(良品)を説明するための図面代用断面SEM写真である。 図4に示した図面代用断面SEM写真の模式図である。 判定基準として性能に影響する欠陥(不良品)を説明するための図面代用断面SEM写真である。 図6に示した図面代用断面SEM写真の模式図である。 良品と判定された欠陥部分の図面代用表面拡大写真である。 図8に示した表面拡大写真から明部と判別された範囲を説明する模式図である。 図8に示した表面拡大写真から暗部と判別された範囲を説明する模式図である。 図8に示した表面拡大写真から明部および暗部と判別された範囲全体を説明する模式図である。 不良品と判定された欠陥部分の図面代用表面拡大写真である。 図14に示した表面拡大写真から明部と判別された範囲を説明する模式図である。 図14に示した表面拡大写真から暗部と判別された範囲を説明する模式図である。 図14に示した表面拡大写真から淡い明部と判別された範囲を説明する模式図である。 図14に示した表面拡大写真から淡い暗部と判別された範囲を説明する模式図である。 図14に示した表面拡大写真から明部、暗部、淡い明部、および淡い暗部と判別された範囲全体を説明する模式図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
まず、本実施形態の欠陥検査装置の構成を説明する。
図1は本実施形態の欠陥検査装置の要部を説明するための概略鳥瞰図であり、図2は本実施形態の欠陥検査装置の構成を示す概略図である。
本実施形態の欠陥検査装置100は、光照射部101、撮影部102、支持部103、および評価部104を有する。
光照射部101は、被検査部材200に対して矩形状の光110を照射する。このために、光照射部101は、内部に光源を有して、長方形の開口を有する。光源は、たとえば、LED(Light Emitting Diode)が好ましい。LEDを用いる場合は、矩形状の長手方向に、複数のLEDを並べて配置する。また、用いるLEDは、単色LEDがピーク波長を持つことから好ましい。中でも、赤色(ピーク波長660nm)や緑色(ピーク波長555nm)よりも波長の短い青色(ピーク波長460nm)のLEDを用いることで解像度を上げることができる。また、均一な光量となるように、たとえば、光照射方向の前面に光拡散板(不図示)を配置することが好ましい。LEDを複数一方向に配置した場合、その配置間隔によっては、LED直下とLED間の下とで光量の違い(光量むら)が発生することがある。光拡散板を設置することでこのような光量むらを防ぐことができる。もちろん、撮影に影響がなければ光拡散板は不要である。
光照射部101は、光照射方向の前面に光量を調整する遮光板108を有する。遮光板108は可動式であり、遮光板108を矩形状の光110に対して矩形状の長手方向と直交する方向に動かすことで照射光量を調整する。遮光板108により遮光されなかった光(以下、片側遮光光111という)が被検査部材200の表面に到達する。片側遮光光111は被検査部材200の表面において、やはり矩形状で幅(矩形状の長手方向と直交する方向)が狭くなる形で照射される。
遮光板108は、光照射部101と被検査部材200の表面までの間(光路上)であればどこにあってもよいが、被検査部材200に近い方が好ましい。被検査部材200に近い方が遮光板108による回折光などの拡散光によって、被検査部材200の表面に当たる片側遮光光111のエッジが不鮮明になったり、撮影部102に入射したりすることを抑えることができる。なお、遮光板108はなくてもよく、その場合、たとえば、光量調節可能なLEDを用いたり、レンズ系(コリメータレンズなど)を用いて平行光を照射するようにしてもよい。
撮影部102は、片側遮光光111が照射されている被検査部材200の表面を撮影する。撮影部102は、好ましくはラインイメージセンサーを有する撮影機材である。ラインイメージセンサーを用いることで、被検査部材200の表面からの正反射光以外の乱反射光が入るのを防ぐことができる。ラインイメージセンサーの前には集光レンズ(不図示)が設けられていて、被検査部材200の表面の片側遮光光111が照射されている部分に焦点が合うように調整されている。なお、ラインイメージセンサーは、モノクロ用でも、カラー用(ラインイメージセンサーの前面にカラーフィルターを設けているもの)でもよいが、本実施形態ではカラー画像を取得する必要はない。このためコスト的には、モノクロラインイメージセンサーが好適である。
ラインイメージセンサーの前には、レンズ(不図示)が配置されていて、ラインセンサーの画素並び方向の実寸よりも長い範囲を撮影できるようになっている。撮影範囲は、少なくとも被検査部材200表面の片側遮光光111が当たっている部分である。したがって、ラインメージセンサーの画素の並び方向が片側遮光光111のエッジの方向に沿う方向となるように撮影部102を配置する。
光照射部101と撮影部102の配置は、撮影部102が片側遮光光111の被検査部材200の表面からの正反射光のみを効率よく撮影し、かつ、乱反射光を極力拾わないように配置する。このため、図2に示すように、光照射部101と撮影部102の配置は、被検査部材200の表面からの垂線hに対して同じ開き角度とする。図2において、光照射部101の垂線hに対する開き角度をα、撮影部102の垂線hに対する開き角度をβとすると、α=βが2〜85度とすることが好ましく、5〜60度とすることがより好ましい。このような角度範囲とすることで、後述する淡い明部や淡い暗部を捉えやすくなる。
支持部103は、被検査部材200を載置して移動する、たとえば移動ステージである。図示する場合には、撮影領域の幅(ラインイメージセンサーの画素並び方向)よりも、被検査部材200が大きいので、被検査部材200の全面を走査して撮影できるように、たとえばX−Yステージを用いる。しかし、撮影領域の幅(ラインイメージセンサーの画素並び方向)に対して被検査部材200が小さければ、被検査部材200を一定方向に移動できるステージでもよい。
なお、このような移動ステージに代えて、支持部103としては被検査部材200を載せるだけで固定されているものでもよい。その場合、光照射部101および撮影部102を移動させる。光照射部101および撮影部102を移動させるためには、たとえば、ロボットを用いて光照射部101および撮影部102を移動させたり、レールに光照射部101と撮影部102を吊り下げて移動させるレール移動機構を用いたりするなど、光照射部101および撮影部102に対して被検査部材200を相対的に移動できるものであればよい。移動方向は、撮影部102のラインイメージセンサーの長手方向と交差する方向であり、直交する方向であることが好ましい。これにより片側遮光光111のエッジを含む光が照射されている部分を確実に撮影して、かつ、被検査部材200の検査する面すべてを撮影できる。
このように、光照射部101および撮影部102に対して被検査部材200を相対的に移動させる部材である、ステージや、ロボット、レール移動機構などは移動部となる。
評価部104は、被検査部材200を撮影した画像データから被検査部材200内における欠陥の有無、およびその影響度を評価する。評価部104は、コンピューターであり、たとえば、いわゆるパソコンを使用できる。したがって、評価部104は、通常のパソコン同様に、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、さらに記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)、そのほかの外部記憶装置などを有する。また、ネットワークに接続されていて、画像データを外部のサーバーに記憶したり、サーバーから取り出して評価したりできるようにしてもよい。
撮影部102によって得られる画像データは、ライン画像データ(1次元画像データ)である。このため評価部104は、ライン画像データを2次元画像データに合成する。その後、合成した2次元画像データから、あらかじめ記憶させている評価式を用いて、被検査部材200内における欠陥の有無、およびその影響度を評価する。
また、評価部104は、画像データを取得(撮影)するために、支持部103の移動制御も行っている。つまり、X−Yステージを用いる場合は、光照射部101および撮影部102に対して被検査部材200の全面を走査移動して撮影できるようにX−Yステージを移動させる。ロボットやレール移動機構などの場合も同様である。なお、光照射部101および撮影部102に対する被検査部材200の移動は、評価部104とは別の制御装置により行ってもよい。
次に、この欠陥検査装置100による検査手順を説明する。図3は検査手順を説明するためのフローチャートである。ここでは評価部104(コンピューター)がすべての動作を制御するものとして説明するが、前述のとおり一部の動作は別の制御装置により行うようにしてもよい。また、撮影も、別途行われるものであってもよい。撮影が別途行われる場合は、たとえば、撮影で得られた画像データをサーバーに蓄積しておいて、欠陥を評価するために評価部が画像データを取得するようにしてもよい。
欠陥検査は、まず、初期設定から始める(S1〜S2)。初期設定は光量を欠陥検査にあったものに調整するための処理である。
まず、光照射部101の光量を確認する(S1)。光量の確認は、遮光板108を全開にして光を被検査部材200へ照射しつつ撮影部102によって正反射光を撮影する。このときの撮影は1ライン分でよい。そして、撮影した画像データの輝度値が最大階調値以上となっていればよい。しかし、最大階調値未満となった場合は、光量不足となる。光量不足となった場合は、光照射部101の光源を交換するなどして光量を上げることが好ましい。しかし、多少不足する程度であり、後述する明部、暗部、淡い明部、淡い暗部が識別できれば、必ずしも最大階調値に達していなくてもよい。
続いて、撮影部102の入射光量を調整する(S2)。これには、まず、遮光板108で遮光せずに、反射光を撮影する。同時に評価部104は撮影部102から画像データを取得して平均輝度値を算出する。そして平均輝度値が最大輝度値の半分になるように光照射部101の光量を調整する(たとえば最大階調値が255であれば、平均階調値として128となるようにする)。続いて遮光板108を徐々に移動させて、半分にした平均輝度値をさらに全体で均一に1/10程度(平均階調値として12〜13程度)となるように調整して、遮光板108の位置を固定する。この状態で光照射部101の光量を再び調整し、平均輝度値が最大輝度値の半分(平均階調値で128)となるようにする。
なお、遮光板108によりどの程度遮光するか(たとえば半分にした平均輝度値をさらに1/10としたり、1/8としたりするなど)は検査対象物によって決めることが望ましい。
遮光板108の移動は手動でもよいし、遮光板108がモーター駆動などにより移動可能としておけば、評価部104からの指示で移動させてもよい。
このS1〜2の処理によって、遮光板108により光量を調整することで、絞りのないラインイメージセンサーを用いた場合に撮影部102が明部を捉えたときに飽和しないようにしている。そして被検査部材200表面からの正反射光の平均的な輝度値を撮影部102で撮影できる階調の中心値となるようにすることで、後述する明部や暗部、さらに淡い明部、淡い暗部を確実に捉えるようにする。もちろん、撮影部102に絞りがある場合は絞りで調整してもよい。
この初期設定は、被検査部材200が変わる都度設定し直すことが好ましい。しかし、被検査部材200の種類が同じで、表面の反射率が変わらなければ、同じ設定をそのまま使用してもよい。逆に、被検査部材200の種類が同じでも、表面反射率が異なる場合は、初期設定し直すことが好ましい。
次に、評価部104は、ステージを移動させて、光照射部101から光110を照射させて、被検査部材200表面を撮影部102により撮影させてライン画像データを取得する(S11)。取得したライン画像データは順次2次元画像データに合成する(S12)。画像データは、被検査部材200の全面を走査して取得してもよいし、特定の検査範囲だけ走査して取得してもよい。
続いて、評価部104は、得られた2次元画像データ(以下単に画像データという)から、平均輝度値を求める(S13)。平均輝度値は単純に画像データ全体の輝度値を算術平均すればよい。
続いて、評価部104は、画像データから、輝度値が平均輝度値より第1所定割合以上の明部の範囲を判別する(S14)。第1所定割合は、たとえば、平均輝度値に対して115%とする。したがって、平均輝度値に対して115%以上の輝度値となっている範囲を明部とする。この第1所定割合は、欠陥を認識するための尺度の一つである。第1所定割合の値は、任意の値であり、欠陥として検出しやすい値を実験などによって決めておくとよい。
続いて、評価部104は、画像データから、明部の範囲に接していて、輝度値が平均輝度値より第2所定割合以下の暗部の範囲を判別する(S15)。第2所定割合は、たとえば、平均輝度値に対して90%とする。したがって、平均輝度値に対して90%以下の輝度値となっている範囲を暗部とする。この第2所定割合は、欠陥として認識するための尺度の一つである。暗部所定割合の値は、任意の値であり、欠陥として検出しやすい値を実験などによって決めておくとよい。
なお、S14とS15は逆の順であってもよい。その場合、暗部の範囲を判別した後、暗部の範囲に接している明部の範囲を判別することになる。
続いて、評価部104は、画像データから、明部の範囲および暗部の範囲のうち、少なくともいずれか一方の範囲に接していて、輝度値が平均輝度値を超えて第1所定割合未満の淡い明部の範囲を判別する(S16)。より明確に淡い明部を判別するためには、平均輝度値に対して第3所定割合以上で第1所定割合未満の範囲を判別することが好ましい。たとえば輝度値として105%以上115%未満の範囲を判別するなどである。これは平均輝度値を超えただけとしてしまうと、平均輝度値よりも階調値で1階調高いだけのものも含まれてしまうことになる。そうすると被検査部材表面のうねりなどによって生じる反射光が高い部分を淡い明部として認識してしまい、これらが雑音となる可能性があるためである。
続いて、評価部104は、画像データから、明部の範囲および暗部の範囲のうち、少なくともいずれか一方の範囲に接していて、輝度値が第2所定割合を超えて平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を判別する(S17)。より明確に淡い暗部を判別するためには、第2所定割合を超えて平均輝度値に対して第4所定割合以下となる範囲を判別することが好ましい。たとえば輝度値が90%を超え97%以下となる範囲を判別するなどである。これは平均輝度値未満とすると、平均輝度値よりも階調値で1階調低いだけのものも含まれてしまうことになる。そうすると被検査部材表面のうねりなどによって生じる反射光が低い部分を淡い暗部として認識してしまい、これらが雑音となる可能性があるためである。
なお、淡い明部、淡い暗部は、いずれも明部および暗部のうち少なくとも一方と接している必要がある。これは、明部または暗部の両方から離れているような淡い明部、淡い暗部はそもそも欠陥でない可能性が高いためである。S16とS17は逆の順であってもよい。
続いて、評価部104は、評価式に必要な特徴量を求める(S18)。ここでは、後述する実施例において求めた評価式(下記(1)式)を用いる。
性能影響度=0.194×暗部内最小輝度値+0.008×全体の面積−0.734×全体の高さ+0.018×明部の面積−0.007×暗部の面積−0.714×暗部の幅−20 …(1)
式中、全体の面積=明部の面積+暗部の面積+淡い明部の面積+淡い暗部の面積であり、高さは光照射方向におけるフェレ径であり、全体の高さとは明部、暗部、淡い明部、および淡い暗部の合計範囲の高さということになる。幅は光照射方向と直交する方向の暗部のみのフェレ径であり、暗部の幅は暗部のみの幅ということになる。
したがって、S16において求める特徴量は(1)式に必要な特徴量となるので、暗部内最小輝度値、全体の面積、全体の高さ、明部の面積、暗部の面積、暗部の幅となる。
このような評価式は、(1)式以外でもよく、被検査部材200に合わせて作成することが好ましい。評価式の作成は、統計的手法を用いる。たとえばマハラノビス距離による分析手法(重回帰分析)を用いることができる。性能影響度を目的変数、画像データから得られる様々な値を説明変数として評価式(重回帰式)を作成する。性能影響度は、たとえば、被検査部材200の良品か、不良品かの2者択一的な値でもよいし、ある尺度(たとえば良品から不良品までを3段階、5段階、10段階などと分別したり、評価値などが在ればその数値など)を用いてもよい。一方、説明変数は、画像データから得られる特徴量と、S12〜15求めた明部、暗部、淡い明部、淡い暗部から得られる特徴量である。画像データからは、最大輝度値(通常は明部内の最大輝度値となる)、最小輝度値(通常は暗部内の最小輝度値となる)、平均輝度値、平均輝度値分散、コントラストが得られる。明部、暗部、淡い明部、淡い暗部からは、それらの各面積および全体の面積、各部の高さおよび全体の高さ、各部の幅および全体の幅、各部の円形度および全体の円形度、各部のオイラー数および全体のオイラー数が得られる。これらを評価式(重回帰式)の説明変数として用いることができる。
続いて、評価部104は、S18において求めた値とあらかじめ記憶されている評価式を用いて、被検査部材200を評価する(S19)。評価式は、たとえば既に説明したように上記(1)式を用いる。その後評価部104は評価結果を表示して(S20)、処理を終了する。
このような処理によって、明部または暗部に接する淡い明部または淡い暗部を検出することで、そのような淡い明部または淡い暗部(またはそれら両方)の存在する欠陥は、被検査部材に製品としての要求性能に影響を与えるものであることがわかるようになる。特に評価式を用いることで、欠陥がどの程度要求性能に影響するかを数値化することが可能となる。
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
上述した実施形態同様の構成の欠陥検査装置を用いて、ハイバリアフィルムの評価を行った。
装置構成は下記のとおりである。
光照射部101は青色LEDを用いたバー形照明装置である。撮影部102は分解能3μmの階調範囲0〜255のラインイメージセンサーである。光照射部101および撮影部102の設置角度はα=β=10度である。
光照射部101からの正反射光を撮影して階調値128となるように遮光板108の位置を調整した。その結果、光照射部101の片側遮光光111の面積が最大開口時における面積から9/10になった。
被検査部材200は、ハイバリアフィルムである。ハイバリアフィルムは複数の層からなる可撓性のあるバリアフィルムの一つである。特に、水蒸気と空気(特に酸素)を遮蔽する機能が高いものがハイバリアフィルムと称されている。
評価式を求めるために、製品の性能に影響を与える可能性のある欠陥2000点を本実施例の装置によって撮影するとともに、各欠陥を断面SEMで撮影して、ハイバリアフィルムとして実際に製品の性能に影響を与える(不良品となる)欠陥であるか否かを目視により判定した。ここでは、製品の性能に影響しない欠陥を良品、製品の性能に影響する欠陥を不良品とする。
図4は判定基準として性能に影響しない欠陥(良品)を説明するための図面代用断面SEM写真である。図5は図4に示した図面代用断面SEM写真の模式図である。
図4および5に示すように、良品の場合は、欠陥部分においてハイバリアフィルムのCHC(Clear Hard Coat)層(透明なハードコート層)を異物が破壊していない。このため、ガスが透過してしまうなどの不良は発生しない。なお、図4の断面SEM写真において、複数の山状のものが見えるが、これは断面作成時の傷であって被検査部材であるハイバリアフィルムに元から存在していたものではない。
図6は判定基準として性能に影響する欠陥(不良品)を説明するための図面代用断面SEM写真である。図7は図6に示した図面代用断面SEM写真の模式図である。
図6および7に示すように、不良品の場合は、凸部においてハイバリアフィルムのCHC層を異物が破壊している。このため、ガスが透過してしまうなどの不良が発生する。
ハイバリアフィルム表面の写真と断面SEMによる判定結果から判定式を作成した。判定式は、(株)日科技研製のソフトウェアJUSE−StatWorksの多変量解析、判別分析の一般分析法を用いて作成した。断面SEMの判定結果を目的変数、欠陥検査装置100によって撮影した画像データから得られる値を様々に組み合わせ説明変数として用いて、上述した(1)式に示した評価式を得た。
説明変数を求めるための明部、暗部、淡い明部、および淡い暗部は下記の割合により判別した。平均輝度値に対して115%以上の輝度値となる範囲を明部、平均輝度値に対して90%以下の輝度値となる範囲を暗部、平均輝度値に対して105%以上115%未満の輝度値となる範囲を淡い明部、平均輝度値に対して90%を超え97%以下の輝度値となる範囲を淡い暗部とした。ちなみに、断面SEMの判定の結果、製品に影響を与える欠陥(不良品)は、2000点中12点であった。
これにより既に説明した(1)式の評価式を得た。
そして良品か不良品か不明なハイバリアフィルムを撮影して得られた画像データから評価式の説明変数となる各値を求め、(1)式の評価式に代入した。得られた評価式の目的変数となる性能影響度が正(+)となるものを良品、負(−)のものを不良品と判定した。判定結果を表1に示す。
このように評価式から求めた性能影響度により、良品か不良品かを選別することができる。また性能影響度の値からどの程度影響するかわかるようになる。
さらに良品となったサンプル1の欠陥と、不良品となったサンプル2の欠陥について表面を観察した。
図8は良品と判定された欠陥部分の図面代用表面拡大写真である。また、図9は図8に示した表面拡大写真から明部と判別された範囲を説明する模式図である。図10は図8に示した表面拡大写真から暗部と判別された範囲を説明する模式図である。また、図11は図8に示した表面拡大写真から明部、および暗部と判別された範囲全体を説明する模式図である。
良品となる欠陥では、図8および図9に示すように、表面201に明部211が存在する。また、図8および図10に示すように、表面201に暗部212が存在する。しかし、淡い明部および淡い暗部は存在しない。これら明部211および暗部212を接続した全体は図11に示すような範囲となる。
図12は不良品と判定された欠陥部分の図面代用表面拡大写真である。また、図13は図12に示した表面拡大写真から明部と判別された範囲を説明する模式図である。図14は図12に示した表面拡大写真から暗部と判別された範囲を説明する模式図である。図15は図12に示した表面拡大写真から淡い明部と判別された範囲を説明する模式図である。図16は図12に示した表面拡大写真から淡い暗部と判別された範囲を説明する模式図である。また、図17は図12に示した表面拡大写真から明部、暗部、淡い明部、および淡い暗部と判別された範囲全体を説明する模式図である。
不良のある欠陥では、図12および図3に示すように、表面201に明部211が存在する。また、図12および図14に示すように、表面201に暗部212が存在する。さらに、図12および図15に示すように、淡い明部213が存在する。この淡い明部213は暗部212に多く接している。また、淡い明部213は明部211にもわずかではあるが接している(図17参照)。さらに図12および図16に示すように、淡い暗部214が存在する。この淡い暗部214は明部211に多く接している。また、淡い暗部214は暗部212にもわずかではあるが接している(図17参照)。
そして、これら明部211、暗部212、淡い明部213、淡い暗部214を接続した全体は図17に示すような範囲となる。
このように実施例の結果から、被検査部材に、製品としての要求性能に影響するような欠陥がある場合、その欠陥には淡い明部213および淡い暗部214が検出されることがわかった。このことから、淡い明部213および淡い暗部214のうち少なくとも一方を検出(判別)できるかどうかだけ、製品に影響のある欠陥であるか否かを判別することもできる。つまり、既に説明した実施形態において、評価部は、淡い明部213および淡い暗部214の少なくとも一方が存在する場合に不良ありと判別するようにしてもよい。この場合、処理は、上述のS18および19に代えて、S16および17で淡い明部213および淡い暗部214の少なくとも一方が判別された場合に不良ありと判別する。
さらに、あらかじめ求めておいた評価式を用いることで、製品の性能に対する影響度を数値として知ることができるようになる。
以上説明した実施形態および実施例によれば、以下の効果を奏する。
実施形態および実施例は、一定の方向から被検査部材200に光を照射して、被検査部材200からの正反射光を撮影して得られた画像データから互いに接している明部211および暗部212を判別し、さらに明部211および暗部212の少なくとも一方に接する淡い明部213および淡い暗部214を判別することとした。そして画像データに淡い明部213および淡い暗部214の少なくとも一方がある場合は、その部分は製品に影響する欠陥であると判別できる。したがって、被検査部材200の中で欠陥が検出された場合に、その欠陥が要求性能に影響しない程度の欠陥か否かを判別することができるため、歩留まりの向上も期待できる。
また、一定方向から光を照射しているため欠陥部分においては、光の当たっている部分が明部211、影の部分が暗部212となる。したがって、明部211または暗部212の少なくとも一方を判別するだけで、欠陥を見つけることができる。同様に、光が当たっているがその反射が少ない部分は淡い明部213となり、光の当たり方が少ない部分は淡い暗部214となる。したがって、淡い明部213および淡い暗部214の少なくとも一方を検出することで、明部211または暗部212となっている欠陥が、被検査部材の製品としての要求性能に影響のある欠陥であるか否かを判別することができる。
また、明部211、暗部212、淡い明部213、および淡い暗部214のそれぞれの範囲を判別して、これらから必要な特徴量を取り出して重回帰計算などの分析手法を用いて評価式を作成することで、より厳密に欠陥による製品への影響を評価することができる。たとえば、被検査部材200が複数層からなる部材の場合、異物混入やピンホールなどはこれまでも検出することはできていたが、どの層に発生するかわからないし、どの程度影響するかもわからない。このような場合に、評価式をあらかじめ作成しておくことで、画像データから得られる微妙な特徴量の違いから製品への性能影響度を知ることがきる。この性能影響度について、上述の実施例では、この値が正(+)であれば良品、負(−)であれば不良品と二者択一で判別することとしたが、このような二者択一的な判別だけでなく、性能影響度の数値から様々な判別を行うことも可能である。たとえば、性能影響度が正(+)の値であってもその値が小さければ、余裕を見て不良と判別するなどである。もちろんどの程度の値で不良とするかは任意である。
以上本発明を適用した実施形態および実施例を説明したが、本発明はこれら実施形態および実施例に限定されるものではない。
たとえば、遮光板108は、被検査部材200の表面から撮影部102までの間に設置してもよい(遮光板108は、被検査部材200の表面からの反射光が撮影部102に到達する光路上に設置する)。このような位置に遮光板108を配置することで、被検査部材200の表面からの乱反射などが撮影部102に入射することを防ぐことができる。
また、撮影部102は、ラインイメージセンサーに代えて、たとえばエリアイメージセンサー(いわゆるスチルカメラでよい)を用いてもよい。エリアイメージセンサーを用いる場合、遮光板108を用いていても、正反射以外の光を拾ってしまうことがある。このため正反射以外の成分が多いような場合は、ハイパスフィルター(一定輝度値未満をカットする)を用いるなどして画像データから、乱反射光に相当する輝度成分をカットしたうえで、明部211、暗部212、淡い明部213および淡い暗部214を判別することが好ましい。
また、検査する領域全体を照らす照明を用いてもよい。この場合、照明が点光源で拡散光の場合、検査領域内の位置によって光の照射方向が微妙に異なることになってしまう。したがって、面光源を用いるか平行光を照射できるようにコリメータレンズを使用するなどして検査領域内の全体においてどの位置であっても一定方向から光が照射されるようにすることが好ましい。
さらには、コリメートされた光の面照射とエリアイメージセンサーの組み合わせなども可能である。
また、被検査部材200としては、実施例はハイバリアフィルムを用いたが、これに限らず、様々なガスバリアフィルム、偏光フィルム、色フィルター、断熱フィルム、特定波長(たとえば紫外線)の遮光などを行うための機能性光学フィルムなど、さらにはガラス表面など様々な部材の検査に利用することができる。特に、複数の層からなるフィルムにおける異物混入やピンホールに起因した欠陥検査に好適である。
そのほか本発明は特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な改変が可能であり、それらについても本発明の範疇である。
100 欠陥検査装置、
101 光照射部、
102 撮影部、
103 支持部、
104 評価部、
108 遮光板、
110 光、
111 片側遮光光、
200 被検査部材、
211 明部、
212 暗部、
213 淡い明部、
214 淡い暗部。

Claims (11)

  1. 被検査部材の表面に一定方向から光を照射して当該表面を撮影した画像データを取得する段階(a)と、
    前記画像データから平均輝度値を求める段階(b)と、
    前記画像データから、輝度値が前記平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部の範囲、および輝度値が前記平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲を判別する段階(c)と、
    前記段階(c)で前記暗部を判別した場合に前記暗部の範囲に接していて、輝度値が前記平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部の範囲を前記画像データから判別する段階(d1)、または前記段階(c)で前記明部を判別した場合に前記明部の範囲に接していて、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を前記画像データから判別する段階(d2)と、
    を有する、欠陥検査方法。
  2. 被検査部材の表面に一定方向から光を照射して当該表面を撮影した画像データを取得する段階(a)と、
    前記画像データから平均輝度値を求める段階(b)と、
    前記画像データから、輝度値が前記平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部の範囲を判別する段階(c1)と、
    前記画像データから、前記明部の範囲に接していて、輝度値が前記平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部の範囲を判別する段階(c2)と、
    前記画像データから、前記明部の範囲および前記暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲に接していて輝度値が前記平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部の範囲を判別する段階(d1)と、
    前記画像データから、前記明部の範囲および前記暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲に接していて輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を判別する段階(d2)と、
    を有する、欠陥検査方法。
  3. 前記画像データ、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部から得られる特徴量を説明変数とし、前記被検査部材に与える影響を目的変数として評価式をあらかじめ作成しておいて、
    前記被検査部材から取得した前記画像データ、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部から得られる特徴量を前記評価式に当てはめて、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部が検出された欠陥部分が前記被検査部材に与える影響を評価する段階(e)をさらに有する、請求項2に記載の欠陥検査方法。
  4. 前記淡い明部の範囲を判別する段階(d1)は、輝度値が前記平均輝度値より第3所定割合以上で前記第1所定割合未満となっている範囲を判別する段階であり、
    前記淡い暗部の範囲を判別する段階(d2)は、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値より第4所定割合以下となっている範囲を判別する段階である、請求項1〜3のいずれか一つに記載の欠陥検査方法。
  5. 前記被検査部材が複数の層を有するガスバリアフィルムである、請求項1〜4のいずれか一つに記載の欠陥検査方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の欠陥検査方法をコンピューターに実行させるプログラム。
  7. 被検査部材の表面に一定方向から光を照射する光照射部と、
    前記被検査部材の表面を撮影する撮影部と、
    前記撮影部が撮影した前記被検査部材の表面の画像データから平均輝度値を求め、前記画像データから輝度値が前記平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部の範囲、および輝度値が前記平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲を判別し、前記明部の範囲または前記暗部の範囲のうち判別した方の範囲が前記暗部の場合に、前記暗部の範囲に接していて、輝度値が前記平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部の範囲を前記画像データから判別し、または前記明部の範囲または前記暗部の範囲のうち判別した方の範囲が前記明部の場合に、前記明部の範囲に接していて、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を前記画像データから判別する評価部と、
    を有する、欠陥検査装置。
  8. 被検査部材の表面に一定方向から光を照射する光照射部と、
    前記被検査部材の表面を撮影する撮影部と、
    前記撮影部が撮影した前記被検査部材の表面の画像データから平均輝度値を求め、前記画像データから輝度値が前記平均輝度値より第1所定割合以上となっている明部の範囲を判別し、前記明部の範囲に接していて輝度値が前記平均輝度値より第2所定割合以下となっている暗部の範囲を判別し、前記明部の範囲および前記暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲に接していて、輝度値が前記平均輝度値を超えて第1所定割合未満となっている淡い明部の範囲を判別し、前記明部の範囲および前記暗部の範囲のうち少なくとも一方の範囲に接していて、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値未満となっている淡い暗部の範囲を判別する評価部と、
    を有する、欠陥検査装置。
  9. 前記評価部は、前記画像データ、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部から得られる特徴量を説明変数とし、前記被検査部材に与える影響を目的変数として評価式をあらかじめ記憶していて、
    前記評価部は、前記被検査部材から取得した前記画像データ、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部から得られる特徴量を前記評価式に当てはめて、前記明部、前記暗部、前記淡い明部、および前記淡い暗部が検出された欠陥部分が前記被検査部材に与える影響を評価する、請求項8に記載の欠陥検査装置。
  10. 前記評価部は、前記淡い明部の範囲を判別する際に、輝度値が前記平均輝度値より高い第3所定割合以上で前記第1所定割合未満となっている範囲を前記淡い明部の範囲と判別し、
    前記淡い暗部の範囲を判別する際に、輝度値が前記第2所定割合を超えて前記平均輝度値より低い第4所定割合以下となっている範囲を前記淡い暗部の範囲と判別する、請求項7〜9のいずれか一つに記載の欠陥検査装置。
  11. 前記光照射部から前記被検査部材までの間または前記被検査部材から前記撮影部までの間のいずれかに光量を調整する遮光板を有し、
    前記撮影部は、前記被検査部材の表面の少なくとも前記遮光板に遮光されず前記被検査部材に照射されている光の部分を撮影するラインイメージセンサーを有し、
    さらに前記光照射部および前記撮影部に対して前記被検査部材を相対的に移動させる移動部を有する、請求項7〜10のいずれか一つに記載の欠陥検査装置。
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