JP2018155541A - 鉄道車両振動測定用データ収集システム - Google Patents

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Abstract

【課題】走行経路中の外乱が少ない場所を振動測定エリアとして、外乱の少ない振動データを収集できるデータ収集システムを提供する。【解決手段】チェックポイントCP、補正ポイントAP、測定ポイントMPをポイント設定手段18に登録する。位置及び速度の情報を含む位置信号からチェックポイントCPを通過したときの実測位置データ、時刻データ、および速度データを位置・速度等算出手段19で算出する。算出結果を用いて位置補正手段20によろ補正ポイントAPの位置予測を行い、実測位置との差を求め、測定ポイントMPの位置を補正する。所要時間計算手段21により補正後の測定ポイントMPに到達するまでの所要時間を計算してタイマ22に設定する。データ採集保存手段23は、タイムアップすると振動系センサ4から出力される振動系データを設定時間だけ採取してデータ記録手段15に保存する。【選択図】図1

Description

この発明は、鉄道車両に搭載されて車軸軸受の異常の検出等のための鉄道車両の振動測定用データを収集する鉄道車両振動測定用データ収集システムに関する。
鉄道車両の信頼性を確保し、保全コストの最小化を実現するための車軸軸受の異常診断技術を確立することは、鉄道運輸にとって必須の課題である。
この異常診断技術の確率のためには、車軸軸受の振動データが必要であり、軸受振動収集システムを鉄道車両に搭載し、軸箱に振動系センサを取り付けて、連続で振動を収集することが一般的な技術として知られている。
また、鉄道車両に加速度センサ、位置センサなどを取付け、上下方向の加速度信号、速度信号、及び位置センサが出力する鉄道車両の現在位置信号に基づいて、鉄道車両が走行する軌道の異常及び当該異常が発生した場所を検知するという異常検知システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許第5812595号公報
上記従来の、軸受振動収集システムを鉄道車両に搭載し、軸箱に振動系センサを取り付けて、連続で振動を収集する方法については、次のように、外乱が多くまたデータが大量となるなど、沢山の課題がある。
例えば、車両走行時における、車輪のレールの継ぎ目やポイント部の通過時に発生する外乱振動が、軸受の異常に起因する振動波形と共に収集されると、その後の振動分析結果から軸受の異常判定が正確にできない。
また、車両走行時に連続で軸受や台車の振動が収集されると、データが大量となる。特に高いサンプリング周波数が設定されると、膨大なデータとなり、データ記録装置や分析装置にハイスペックが要求される。
この発明の目的は、走行経路中の外乱が少ない場所を振動測定エリアとして、安定した振動データを採取することができて、外乱の少ない振動データを収集でき、振動解析のための記録データ量の低減が図れる鉄道車両振動測定用データ収集システムを提供することである。
この発明の鉄道車両振動測定用データ収集システムは、鉄道における車両1の軸箱9および台車3のいずれかまたは両方の振動を測定する振動系センサ4と、位置および時刻の情報を含む電波信号である位置信号を受信する位置センサ13と、収集データを記憶するデータ記録手段15と、前記振動系センサ4の出力を収集して前記データ記録手段15に記録する測定データ収集処理手段12とが前記車両1に搭載され、
前記測定データ収集処理手段12は、
前記車両1が走行する線路上の位置として、複数のチェックポイントCP、補正ポイントAP、および測定ポイントMPが登録されたポイント設定手段18と、
前記位置信号から前記車両1が前記各チェックポイントCPを通過したときの実測位置データ、時刻データ、および速度データを算出する位置・速度等算出手段19と、
前記車両1が前記補正ポイントAPを通過したときに、前記位置信号から補正ポイントAPの実測位置データ、時刻データ、および速度データを算出すると共に、前記各チェックポイントCPの通過時の前記実測位置データ、時刻データ、および速度データから前記補正ポイントAPの位置を予測して、実測位置と予測位置との差を求め、この差を用いて前記測定ポイントMPの位置を補正する位置補正手段20と、
前記補正ポイントAPから前記補正された測定ポイントMPに至るまでの所要時間を、前記各チェックポイントCPから補正ポイントAPに至る間の速度変化から予測される速度の変化を用いて計算しタイマ22に設定する所要時間計算手段21と、
前記タイマ22に設定された時刻になると前記振動系センサ4から出力される振動系データの測定を開始し設定時間だけ採集して前記データ記録手段15に保存するデータ採集保存手段23と、を備える。
なお、この明細書で「振動系」とは、振動と同様な周波数成分を持つ物理量を言う。前記時刻データは時刻のデータである。前記「位置信号」にはGPS信号を用いてもよい。
この構成によると、測定線路に複数のチェックポイントCP、補正ポイントAPを設けることにより、測定ポイントMPの位置補正を行って測定ポイント到着時間予測(例えば、数秒間タイマ設定など)を精度良く行えるため、測定トリガーが精度良く起動でき、事前設定アリアでの振動測定が可能となる。そのため、連続でのデータ収集ではなく、鉄道線路上所定の測定エリア、例えば平野部の直線線路で、ロングレール(200〜1000m)の中心部などの外乱が少ない箇所を測定区間として任意に予め設定し、その測定区間を通過する際に、GPS受信機等の位置センサ13の出力をトリガー信号として、軸箱や台車の振動を一定時間だけの定量的な採集を行うことができる。
これにより、振動測定データは外乱が少なく、データ量も少なくできる。そのため、車軸軸受の異常診断を行うときに、演算処理量が少なくて済み、かつ精度の良い診断が行える。
GPS信号の精度や受信遅延などによる測位誤差があり、特に車両高速走行時の位置ずれが大きく(車速300 Km/hで走行の際、1 秒間で80メートル移動する)、GPS信号をトリガー信号として運用される場合、補正する必要がある。
このような誤差を、前記のように測定ポイントMPの位置補正および測定ポイントMPへ至る間の速度変化を予測して、測定ポイント到着時間予測を行うことで、精度良く補正することができる。
この発明において、前記加速度センサ、音響センサ、超音波センサ、およびAEセンサ(アコースティックエミッションセンサ)の少なくとも一つを備えていても良い。
これら加速度センサ、音響センサ、超音波センサ、およびAEセンサにより検出される信号を用いることで、軸受の異常診断が行える。
この発明において、前記振動系センサ4により検出された信号波形から定められた周波数帯域を除去するフィルタ処理手段24を備えていても良い。
車軸軸受の異常検出は、限られた周波数帯域の信号で行え、診断に用いない周波数帯域の信号を除去して記録することで、記録するテータ量を少なくすることができる。フィルタ処理手段24で除去する周波数帯は、例えば閾値よりも高周波の領域としても良い。
この発明において、前記データ記録手段15の記録データを無線通信で外部に伝送するデータ送信装置16を備えていても良い。
無線通信を行うデータ送信装置16を備えていると、車両1の台車3等に設置されているデータ記録手段15から、保存されているデータを容易に取り出すことができる。
この発明において、前記車両の走行により生じる挙動により発電を行う自己発電手段17を有していても良い。
自己発電手段17を有していると、専用のバッテリのみを電源とする場合と異なり、充電不足になることがない。また、車両1が貨物列車等である場合、車両1がバッテリや架線から得る電源を持たない場合が多いが、そのような車両でもこの鉄道車両振動測定用データ収集システムを稼働させることができる。
この発明の鉄道車両振動測定用データ収集システムは、鉄道における車両の軸箱および台車のいずれかまたは両方における振動系量を測定する振動系センサと、位置および時刻の情報を含む電波信号である位置信号を受信する位置センサと、収集データを記憶するデータ記録手段と、前記振動系センサの出力を収集して前記データ記録手段に記録する測定データ収集処理手段が前記車両に搭載され、前記測定データ収集処理手段は、前記車両が走行する線路上の位置として、複数のチェックポイント、補正ポイント、および測定ポイントが登録されたポイント設定手段と、前記位置信号から前記車両が前記各チェックポイントを通過したときの実測位置データ、時刻データ、および速度データを算出する位置・速度等算出手段と、前記車両が前記補正ポイントを通過したときに、前記位置信号から補正ポイントの実測位置データ、時刻データ、および速度データを算出すると共に、前記各チェックポイントの通過時の前記実測位置データ、時刻データ、および速度データから前記補正ポイントの位置を予測して、実測位置と予測位置との差を求め、この差を用いて前記測定ポイントの位置を補正する位置補正手段と、前記補正ポイントから前記補正された測定ポイントに至るまでの所要時間を、前記各チェックポイントから補正ポイントに至る間の速度変化から予測される速度の変化を用いて計算しタイマに設定する所要時間計算手段と、前記タイマに設定された時刻になると前記振動系センサから出力される振動系データの採集を開始し設定時間だけ採集して前記データ記録手段に保存するデータ採集保存手段とを備えるため、走行経路中の外乱が少ない場所を振動測定エリアとして、安定した振動データを採取することができて、外乱の少ない振動データを収集でき、振動解析のための記録データ量の低減が図れる。
(A)はこの発明の一実施形態に係る鉄道車両振動測定用データ収集システムの概念構成を示すブロック図、(B)はその設定される各ポイントの説明図である。 台車と振動系センサとデータ収集・送信装置との関係を示す説明図である。 前記各ポイントでの処理内容を示す説明図である。
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。この鉄道車両振動測定用データ収集システムは、鉄道における車両1の軸箱2および台車3のいずれかまたは両方の振動を測定する振動系センサ4と、データ収集・測定装置5とで構成される。台車3は、線路6上を走行する左右の車輪7が取付けられた前後複数本の車軸8を、台車枠3Aに設置された軸箱9およびこの軸箱9内の車軸軸受(図示せず)を介して支持しており、台車枠3A上に車体1Aが2次ばねとなる空気ばね10を介して設置される。台車枠3Aと軸箱9との間には1次ばねとなる軸ばね11が介在している。この鉄道車両振動測定用データ収集システムは、列車における各車両1の台車3毎に設けられている。
振動系センサ4は、この例では、各軸箱2の下部と台車枠3Aの上部の1箇所または2箇所との合計3箇所または4箇所に設置されている。軸箱2が鞍型である場合等は、下部に設置が行い難いため、振動系センサ4は、軸箱2の下部に代えて斜め上部に設置される。図1では、軸箱2の下部と斜め上との両方に図示しているが、選択的に設置される。
振動系センサ4は、振動または振動と同様な周波数成分を持つ物理量を検出するセンサであり、例えば、加速度センサ、音響センサ、超音波センサ、およびAEセンサ(アコースティックエミッションセンサ)の内のいずれかとされ、複数種を組み合わせて設置されていても良い。これらのセンサは、いずれもその検出情報が軸受の異常診断に用いられるセンサである。
データ収集・測定装置5は、各種の機器を一つの筐体に纏めて設置した装置であり、車体1Aにおける台車3に近い箇所に設置されていて、前記各振動系センサ4が配線で接続されている。データ収集・測定装置5には、前記各種の機器として、測定データ収集処理手段12、位置センサ13、データ記憶手段15、および送信手段16が設けられ、この他に自己発電手段17を有していても良い。測定データ収集処理手段12は、振動系センサ4の出力を収集して前記データ記録手段15に記録する手段であり、マイクロコンピュータとそのプログラム、および電気部品等で構成されている。位置センサ13は、位置および時刻の情報を含む電波信号である位置信号を受信するセンサであり、具体的にはGPS受信機等からなる。なお、データ収集・測定装置5には、ポイント設定手段18等に入力を行う入力操作手段(図示せず)を備えている。
データ記録手段15は、測定データを記憶しておく手段であり、半導体記憶素子等からなる。
データ送信手段16は、データ記録手段15の記録データを無線通信で外部に伝送する無線通信装置と、そのデータ送信の管理を行う手段とでなり、例えば、外部からの無線の送信要求を受信し、その送信要求に応答して記録データを送信する。
自己発電装置17は、データ収集・送信装置5および各振動系センサ4の電源となる。自己発電装置17は、車両の走行により生じる挙動により発電を行う発電装置であり、例えば、車両1の走行風を受けて発電する走行風発電、車軸8の回転を用いて発電を行う車軸回転発電、および車台3の振動によって発電を行う振動発電のいずれかとされる。自己発電装置17は、発電した電力を蓄えておくバッテリ(図示せず)を備えている。自己発電装置17の代わりに専用のバッテリを備えていても良く、また車両1が架線から受電を行う装置等の電源を持つ場合は、その電源をデータ収集・送信装置5等の電源として用いるようにしても良い。
測定データ収集処理手段12は、ポイント設定手段18、位置・速度等算出手段19、位置補正手段20、所要時間計算手段21、タイマ22、およびデータ採集保存手段23を備え、この他にフィルタ処理手段24を有していても良い。
ポイント設定手段18は、車両1が走行する測定対象線路上の位置として、複数のチェックポイントCP(CP,CP,…)、補正ポイントAP、および測定ポイントMPが、経度および緯度等の位置データで登録される。前記複数のチェックポイントCP、補正ポイントAP、および測定ポイントMPは、チェックポイントCPから車両走行方向の前方に順に定めるが、これら各ポイントCP,AP,MPの間隔は、例えば等間隔、または比例間隔に定めることが、計算が簡易となることで好ましい。なお、前記間隔は、既知であれば適用でき、線路状況に応じて適宜設定すればよい。
位置・速度等算出手段19は、位置センサ13の位置信号を監視し、その位置信号から前記車両1が前記各チェックポイントCPを通過したときの実測位置データ、時刻データ、および走行の速度データを算出する。なお、「走行速度データ」は速度のデータであり、時速であっても他の単位であっても良い。
位置信号からの速度の算出は次のように行う。GPSの衛星測位によって得られるのは、自分の位置(地球上の直交3軸方向の位置(x,y,z))と時刻の情報である。衛星測位では、例えば4つの衛星からの電波を受信して、受信機と人工衛星との距離を測定し、この測距データをもとに位置と時刻を計算する。前記位置センサ13であるGPS受信機の受信間隔(更新レート)は、受信機のメーカあるいは機種により異なるが、例えば、更新レートは1Hzの場合、1秒間隔でデータ(自分の位置と時刻の情報)を逐次受信する。そして、受信時間差(Δt=1s)は固定あるため、位置情報(1秒前の位置と現在の位置の差)から瞬間の速度を算出できる。
前記位置・速度等算出手段19は、前記位置センサ13であるGPS受信機の受信データから、上記のようにして走行速度データを算出する。
位置補正手段20は、車両1が補正ポイントAPを通過したときに、位置信号から補正ポイントAPの実測位置データ、時刻データ、および速度データを算出すると共に、各チェックポイントCPの通過時の実測位置データ、時刻データ、および速度データから補正ポイントAPの位置を予測して、実測位置と予測位置との差を求め、この差を用いて前記測定ポイントMPの位置を補正する手段である。
位置補正手段20の具体的な機能は、後に作用説明の箇所で説明するが、位置補正手段20により実測位置データを用いて位置補正を行うことで、鉄道線路上の振動測定データを収集しようとする測定エリアからできるだけずれることなく、振動測定データの採取を行うことができる。
所要時間計算手段21は、前記補正ポイントAPから前記補正された測定ポイントMPに至るまでの所要時間を、前記各チェックポイントCPから補正ポイントAPに至る間の速度変化から予測される速度の変化を用いて計算しタイマ22に設定する。
データ採集保存手段23は、前記タイマ22に設定された間の前記振動系センサ4から出力される振動系データを採集して前記データ記録手段に保存する。
フィルタ処理手段24は、振動系センサ4により検出された信号波形から定められた周波数帯域を除去する手段である。フィルタ処理手段24は、振動系センサ4が複数ある場合、個々の振動系センサ4毎に設けられるが、振動系センサ4の種類毎に設けても良い。 データ採取保存手段23は、前記タイマ22に設定された時刻になると前記振動系センサ4から出力される振動系データの採集を開始して設定時間だけ採集行い、前記データ記録手段に保存する。フィルタ処理手段24が設けられている場合は、フィルタ処理手段24でフィルタ処理された振動系データを保存する。
次に、上記構成の作用につき、前記測定データ収集処理手段12を構成する各手段18〜24の構成の具体例と共に説明する。図3は各ポイントでの処理を概念的に示す。
事前処理として、ポイント設定手段18に、複数のチェックポイントCP(CP,CP,…)、補正ポイントAP、および測定ポイントMPを適宜設定する。これらのポイントは、測定エリアが、直線線路でかつロングレール(例えば、200m〜1000m)の中心部などとなる位置に設定することが好ましい。
測定に際して、位置・速度等算出手段19は、位置センサ13の位置信号(GPS信号)を監視し、その位置信号から車両1がチェックポイントCPを通過したと判断された時に、そのチェックポイントCPにおける実測位置データ、時刻データ、および走行の速度データを算出する。
この位置信号であるGPS信号の受信と速度計算方法について説明する。衛星測位によって得られるのは、自分の位置((地球上の直交3軸方向の位置(x,y,z))と時刻の情報である。衛星測位とは、複数、例えば4つの衛星からの電波を受信して、受信機と人工衛星との距離を測定し、この測距データをもとに位置と時刻を計算する。GPSGPS受信機の受信間隔(更新レート)はメーカや機種により異なるが、例えば、更新レートは1Hzの場合、1秒間隔でデータ(自分の位置と時刻の情報)を逐次受信する。そして、受信時間差(Δt=1s)が固定であるため、位置情報(1更新レートの前後の情報(1秒前の位置と現在の位置の差))から瞬間の速度を算出する。
位置補正手段20は、次の各処理を行う。チェックポイントCP,CPの速度差からの補正ポイントAPの車速計算について、上記の速度計算方法からチェックポイントCPとCPの速度及び速度差(Δv)を算出する。チェックポイントCPからチェックポイントCPに至る間の加速度(a)も算出する。ポイント間隔一定(或は比例)の場合など、ポイント間隔が既知である場合、前記加速度(a)から補正ポイントAPの予想車速を算出できる。
前記チェックポイントCP,CP、補正ポイントAP、測定ポイントMPは、前述のように事前設定したものである(間隔一定或は比例関係、線路状況による)。ただし、GPS衛星は地球を周回しているので、衛星の位置変化と電波の受信状態によって誤差が生じす。そのため、車両がチェックポイントCPとCPを通過した時、事前設定した位置と実際に通過した位置の位置差異から補正ポイントAPの位置を算出(予測)する。例えば、単純に事前設定したポイント間の間隔+実際の位置差異で計算する。 なお、位置差異は、位置センサ13として用いるGPS受信機の仕様により変わる。例えば、高速走行時、その位置差異は数メートルから数十メートル範囲で変化する。
なお、ここで、登録位置、予測位置、および実際位置につき説明すると、
a)登録位置: 事前にチェックポイントCPとCP、補正ポイントAP、測定ポイントMPを設定、
b) 予測位置: 車両1がチェックポイントCPとCPを通過する時、登録位置と実際に通過した位置の位置差異から補正ポイントAPの位置を算出(予測)
c) 実際位置: GPS衛星から受信した実際の位置座標である。
位置補正手段20による補正の方法を説明する。
補正ポイントAPの通過時の実際の位置(x,y,z)と時刻の情報から実際の車速を算出し、チェックポイントCPから補正ポイントAPまでの加速度など、必要な情報も算出する。そして、予測加速度(チェックポイントCPからチェックポイントCPまでの加速度(a))との差異から車両1の走行状況、つまり速度変化の経過を把握し、定速(a=0)或は定加速(a=一定値)を判断した上で補正加速度を算出する。このように算出して得た補正ポイントAPの通過時の実際の位置と予測位置との差、実際の車速、および補正加速度を用いて、測定ポイントMPを補正する。
所要時間計算手段21は、上記のように位置補正された測定ポイントMP(チェックポイントCPとCP、補正ポイントAPの位置差異から補正)まで到達の所要時間を算出し、その所要時間をタイマ22に設定する。
この所要時間の算出については、上記のようにして補正ポイントAPの通過時の受信情報(実際の位置(x,y,z)と時刻の情報)から実際の速度算出し、そして車両1の実際の加速度を算出し、予測加速度との差異から車両の走行モード(速度変化の経過)を判断した結果を用い、最後は補正された測定ポイントMPまでの所要時間を計算する。
なお、チェックポイントCPから測定ポイントMPまでの距離は、実際運用の際、車速変動による予測が複雑になる事を防ぐためには、短距離の設定が好ましい。例えば、平野部で長さ2〜3kmの直線線路を利用して、チェックポイントCP,CP、補正ポイントAP、測定ポイントMPを数百メートル間隔で設定し、車両高速走行時(例えば、300km/h)、数十秒程度で測位・補正・測定まで完了する。
このように位置補正がなされ、測定ポイントMPまでの所要時間が算出されてその所要時間がタイマ22に設定された後、データ採取保存手段23によるデータの採集を行う。
データ採取保存手段23は、タイマ22に設定された時刻になると、各振動系センサ4から出力される振動系データの採集を開始し、データ記録手段15に保存する。フィルタ処理手段24が設けられている場合は、フィルタ処理手段24でフィルタ処理された振動系データを保存する。
このように採取してデータ記録手段15に保存されたデータは、例えば、外部機器(図示せず)から送信要求されたときに、データ送信手段16によって無線で送信する。
この構成のデータ収集システムによると、このように、連続でのデータ収集ではなく、鉄道線路上の所定の測定エリア、例えば平野部の直線線路で、ロングレールの中心部などを通過する際に、GPSセンサ等の位置センサ13の出力をトリガー信号としてタイマ22を設定し、測定を開始し、軸箱振動または台車振動につき、一定時間だけの定量的な採集を行う。
このため、外乱が少ない場所でのみ振動測定を行い、データ記録・振動分析の作業負荷を低減することができる。
この場合に、予め、測定線路に複数のチェックポイントCP、補正ポイントAPを設定登録することによる車両1の位置補正を行い、測定ポイントMPへの到着時間予測(例えば、数秒間でありタイマ22設定されるなど)により、測定トリガーが起動でき、事前設定エリアでの振動測定が可能となる。これにより高精度な位置設定ができ、測位誤差を低減することができる。
GPS信号で位置検出を行う場合、精度や受信遅延などによる測位誤差があり、特に車両高速走行時の位置ずれが大きい。車速300km/h300km/h での走行の際は、1秒間で80m移動する。そのため、GPS信号をトリガー信号として運用する場合、補正する必要があるが、この補正が前記位置補正手段20によって適切に行うことができる。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…車両
2…軸箱
3…台車
4…振動系センサ
5…データ収集・測定装置
6…線路
12…測定データ収集処理手段
13…位置センサ
14…計時手段
15…データ記憶手段
16…送信手段
17…自己発電手段
18…ポイント設定手段
19…位置・速度等算出手段
20…位置補正手段
21…所要時間計算手段
22…タイマ
23…データ採集保存手段
24…フィルタ処理手段

Claims (5)

  1. 鉄道における車両の軸箱および台車のいずれかまたは両方における振動系量を測定する振動系センサと、位置および時刻の情報を含む電波信号である位置信号を受信する位置センサと、収集データを記憶するデータ記録手段と、前記振動系センサの出力を収集して前記データ記録手段に記録する測定データ収集処理手段が前記車両に搭載され、
    前記測定データ収集処理手段は、
    前記車両が走行する線路上の位置として、複数のチェックポイント、補正ポイント、および測定ポイントが登録されたポイント設定手段と、
    前記位置信号から前記車両が前記各チェックポイントを通過したときの実測位置データ、時刻データ、および速度データを算出する位置・速度等算出手段と、
    前記車両が前記補正ポイントを通過したときに、前記位置信号から補正ポイントの実測位置データ、時刻データ、および速度データを算出すると共に、前記各チェックポイントの通過時の前記実測位置データ、時刻データ、および速度データから前記補正ポイントの位置を予測して、実測位置と予測位置との差を求め、この差を用いて前記測定ポイントの位置を補正する位置補正手段と、
    前記補正ポイントから前記補正された測定ポイントに至るまでの所要時間を、前記各チェックポイントから補正ポイントに至る間の速度変化から予測される速度の変化を用いて計算しタイマに設定する所要時間計算手段と、
    前記タイマに設定された時刻になると前記振動系センサから出力される振動系データの採集を開始し設定時間だけ採集して前記データ記録手段に保存するデータ採集保存手段と、を備える鉄道車両振動測定用データ収集システム。
  2. 請求項1に記載の鉄道車両振動測定用データ収集システムにおいて、前記振動系センサが、加速度センサ、音響センサ、超音波センサ、およびAEセンサの内のいずれかである鉄道車両振動測定用データ収集システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鉄道車両振動測定用データ収集システムにおいて、前記振動系センサにより検出された信号波形から定められた周波数帯域を除去するフィルタ処理手段を備える鉄道車両振動測定用データ収集システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の鉄道車両振動測定用データ収集システムにおいて、前記データ記録手段の記録データを無線通信で外部に伝送するデータ送信手段を備える鉄道車両振動測定用データ収集システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の鉄道車両振動測定用データ収集システムにおいて、前記車両の走行により生じる挙動により発電を行う自己発電手段を有する鉄道車両振動測定用データ収集システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022000678A1 (zh) * 2020-06-29 2022-01-06 中车长春轨道客车股份有限公司 一种撞击速度的控制方法、装置、存储介质及电子设备

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