JP2018155227A - 可変容量型斜板式圧縮機 - Google Patents

可変容量型斜板式圧縮機 Download PDF

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Hiroyuki Nakaima
裕之 仲井間
和也 本田
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和也 本田
山本 真也
Shinya Yamamoto
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Abstract

【課題】吐出容量を速やかに増大させること。【解決手段】制御圧室36は、第2シリンダブロック13と移動体32とによって区画されている。アクチュエータ30は、区画体31と移動体32とによって区画されるとともに吐出室15bの圧力が導入される圧力室35を有している。可変容量型斜板式圧縮機10は、制御弁37sによって制御圧室36の圧力が制御されて、制御圧室36の圧力が圧力室35の圧力に近づくにつれて、斜板23の傾角が減少するように移動体32を回転軸20の回転軸線方向へ移動させる。圧力室35には吐出室15bの圧力が導入されているため、制御圧室36の圧力が低くなって、圧力室35の圧力と制御圧室36の圧力との差圧が大きくなると、移動体32が、斜板23の傾角を増大させるように速やかに移動するため、斜板23の傾角が増大し易くなる。【選択図】図1

Description

本発明は、可変容量型斜板式圧縮機に関する。
一般的に、可変容量型斜板式圧縮機のハウジングは、シリンダブロックと、シリンダブロックの一端に連結されたフロントハウジングと、シリンダブロックの他端に連結されたリヤハウジングとを備えている。リヤハウジングには、吸入室及び吐出室が形成されている。ハウジング内には回転軸が回転可能に支持されている。また、ハウジング内におけるフロントハウジングとシリンダブロックとの間には斜板室が形成されている。斜板室には、回転軸から駆動力を得て回転するとともに回転軸の回転軸線方向に対して傾動可能な斜板が収容されている。シリンダブロックには、シリンダブロックの軸方向に沿って貫通するとともに吸入室及び吐出室に連通するシリンダボアが回転軸の周囲に複数形成されている。各シリンダボア内にはピストンが往復動可能に収納されている。各ピストンは、一対のシューを介して斜板の外周部に係留されている。そして、回転軸の回転に伴う斜板の回転運動が、シューを介してピストンの往復直線運動に変換される。
ここで、斜板の傾角を変更するために、斜板室にアクチュエータを備えたものが、例えば特許文献1に開示されている。このようなアクチュエータは、回転軸に設けられる区画体と、斜板室内で回転軸の回転軸線方向に移動する移動体と、区画体と移動体とによって区画される制御圧室とを有する。斜板室は、外部冷媒回路から冷媒ガスが吸入される吸入圧領域となっている。シリンダブロックには、斜板室と吸入室とを連通する吸入通路が形成されている。
また、ハウジング内には圧力調整室が設けられている。圧力調整室と吐出室とは給気通路を介して連通している。給気通路上にはオリフィスが設けられている。また、圧力調整室と吸入室とは抽気通路を介して連通している。抽気通路上には、制御機構としての電磁式の制御弁が設けられている。制御弁は、吸入室の圧力に基づき抽気通路の開度を調整する。これにより、抽気通路を流れる冷媒ガスの流量が調整され、圧力調整室の圧力が制御される。回転軸には、回転軸の軸内に形成され、圧力調整室と制御圧室とを連通する制御通路が形成されている。
そして、吐出室から給気通路、圧力調整室及び制御通路を介した制御圧室への冷媒ガスの供給と、制御圧室から制御通路、圧力調整室及び抽気通路を介した吸入室への排出とが行われ、制御圧室の圧力が変更される。移動体は、制御圧室と斜板室との圧力差に伴って区画体に対して回転軸の軸方向に移動する。この移動体の回転軸の軸方向への移動に伴い、斜板の傾角が変更されるようになっている。
特開昭52−131204号公報
ところで、制御圧室と斜板室との圧力差により、斜板の傾角が変更される場合、例えば、車両空調装置のエアコンスイッチがONされて、最大吐出容量での運転指令が送られた際には、制御圧室の圧力を即座に吐出圧領域の圧力に近づけ難い。よって、斜板の傾角を増大させるのに時間がかかってしまい、吐出容量を速やかに増大させ難い。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、吐出容量を速やかに増大させることができる可変容量型斜板式圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決する可変容量型斜板式圧縮機は、吐出圧領域、及び複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有するハウジングと、前記ハウジングに回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸からの駆動力を得て回転して前記回転軸の回転軸線方向に対して傾動可能な斜板と、前記斜板を収容するとともに前記ハウジングに形成された吸入口を介して外部から冷媒を取り込む斜板室と、前記シリンダボアに往復動可能に収納され、前記斜板に係留されるピストンと、前記ハウジング内に形成される制御圧室と、前記制御圧室の圧力を制御する制御機構と、前記斜板の傾角を変更可能なアクチュエータと、を備え、前記アクチュエータは、区画体と、前記区画体に対して前記回転軸線方向に移動可能な移動体と、前記区画体と前記移動体とによって区画されるとともに前記吐出圧領域の圧力が導入される圧力室と、を有し、前記制御圧室は、前記ハウジングと前記移動体とによって区画されており、前記制御機構によって前記制御圧室の圧力が制御されて、前記制御圧室の圧力が前記圧力室の圧力に近づくにつれて、前記斜板の傾角が減少するように前記移動体を前記回転軸線方向へ移動させる。
これによれば、圧力室には吐出圧領域の圧力が導入されており、圧力室は、圧力室の圧力と制御圧室の圧力との差圧に基づいて、斜板の傾角を増大させるように移動体を常に移動させようとする。したがって、例えば、制御圧室の圧力が低くなって、圧力室の圧力と制御圧室の圧力との差圧が大きくなると、移動体が、斜板の傾角を増大させるように速やかに移動するため、斜板の傾角が増大し易くなる。その結果、吐出容量を速やかに増大させることができる。
上記可変容量型斜板式圧縮機において、前記アクチュエータは、前記斜板室内に配置されており、前記区画体は、前記回転軸に設けられるとともに前記回転軸に一体回転可能であるとよい。これによれば、アクチュエータの構成が極力簡素化される。
上記可変容量型斜板式圧縮機において、前記ハウジングは、前記移動体における前記回転軸線方向への移動を案内する案内面を有しており、前記移動体における前記案内面と対向する面には、前記制御圧室と前記斜板室との間をシールするシール部材が設けられているとよい。これによれば、制御圧室の圧力が斜板室に洩れないため、制御圧室の圧力の制御を精度良く行うことができる。
この発明によれば、吐出容量を速やかに増大させることができる。
実施形態における可変容量型斜板式圧縮機を示す側断面図。 斜板の傾角が最小傾角のときの可変容量型斜板式圧縮機を示す側断面図。
以下、可変容量型斜板式圧縮機を具体化した一実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。なお、可変容量型斜板式圧縮機は車両空調装置に用いられる。
図1及び図2に示すように、可変容量型斜板式圧縮機10のハウジング11は、互いに連結されたシリンダブロックとしての第1シリンダブロック12及び第2シリンダブロック13と、第1シリンダブロック12に連結されたフロントハウジング14と、第2シリンダブロック13に連結されたリヤハウジング15とを備えている。フロントハウジング14と第1シリンダブロック12との間には、第1弁・ポート形成体16が介在されている。また、リヤハウジング15と第2シリンダブロック13との間には、第2弁・ポート形成体17が介在されている。
フロントハウジング14と第1弁・ポート形成体16との間には、吸入室14a及び吐出室14bが区画されている。吐出室14bは吸入室14aの外周側に配置されている。また、リヤハウジング15と第2弁・ポート形成体17との間には、吸入室15a及び吐出室15bが区画されている。さらに、リヤハウジング15には、連通室15cが形成されている。連通室15cは、リヤハウジング15の中央部に位置しており、吸入室15aは、連通室15cの外周側に配置されている。さらに、吐出室15bは吸入室15aの外周側に配置されている。各吐出室14b,15b同士は、吐出通路18を介して接続されている。そして、吐出通路18は図示しない外部冷媒回路に接続されている。各吐出室14b,15b及び吐出通路18は吐出圧領域となっている。
第1弁・ポート形成体16には、吸入室14aに連通する吸入ポート16a、及び吐出室14bに連通する吐出ポート16bが形成されている。第2弁・ポート形成体17には、吸入室15aに連通する吸入ポート17a、及び吐出室15bに連通する吐出ポート17bが形成されている。
ハウジング11内には回転軸20が回転可能に支持されている。回転軸20の一端部の外周面には円筒状の第1支持部材21が圧入されている。回転軸20の他端部の外周面には円筒状の第2支持部材22が圧入されている。第1支持部材21及び第2支持部材22は回転軸20の一部を構成している。回転軸20の一端部である第1支持部材21は、第1シリンダブロック12に形成された軸孔12hに挿通されている。回転軸20の他端部である第2支持部材22は、第2シリンダブロック13に形成された軸孔13hに挿通されている。回転軸20の他端部は、連通室15c内に位置している。
第1支持部材21と軸孔12hとの間には第1滑り軸受21aが配設されている。第2支持部材22と軸孔13hとの間には第2滑り軸受22aが配設されている。第1支持部材21は、第1滑り軸受21aを介して第1シリンダブロック12に回転可能に支持されている。第2支持部材22は、第2滑り軸受22aを介して第2シリンダブロック13に回転可能に支持されている。
フロントハウジング14と回転軸20との間にはリップシール型の軸封装置20sが介在されている。回転軸20の一端には、図示しない動力伝達機構を介して外部駆動源としての車両のエンジンが作動連結されている。本実施形態では、動力伝達機構は、常時伝達型のクラッチレス機構(例えばベルト及びプーリの組合せ)である。
ハウジング11内には、第1シリンダブロック12及び第2シリンダブロック13により区画された斜板室24が形成されている。斜板室24には、回転軸20から駆動力を得て回転して回転軸20の回転軸線方向(回転軸20の軸方向)に対して傾動可能な斜板23が収容されている。回転軸20の回転軸線方向とは、回転軸20の回転軸線Lが延びる方向である。斜板23には、回転軸20が挿通される挿通孔23aが形成されている。そして、回転軸20が挿通孔23aに挿通されることにより、斜板23が回転軸20に取り付けられている。
第1シリンダブロック12には、第1シリンダブロック12の軸方向に貫通形成されるシリンダボアとしての第1シリンダボア12aが回転軸20の周囲に複数(図1及び図2では1つの第1シリンダボア12aのみ図示)配列されている。各第1シリンダボア12aは、吸入ポート16aを介して吸入室14aに連通するとともに、吐出ポート16bを介して吐出室14bに連通している。
第2シリンダブロック13には、第2シリンダブロック13の軸方向に貫通形成されるシリンダボアとしての第2シリンダボア13aが回転軸20の周囲に複数(図1及び図2では1つの第2シリンダボア13aのみ図示)配列されている。各第2シリンダボア13aは、吸入ポート17aを介して吸入室15aに連通するとともに、吐出ポート17bを介して吐出室15bに連通している。
第1シリンダボア12a及び第2シリンダボア13aは、前後で対となるように配置されている。対となる第1シリンダボア12a及び第2シリンダボア13a内には、ピストンとしての両頭ピストン25が前後方向へ往復動可能にそれぞれ収納されている。本実施形態の可変容量型斜板式圧縮機10は両頭ピストン型斜板式圧縮機である。
各両頭ピストン25は、一対のシュー26を介して斜板23の外周部に係留されている。そして、回転軸20の回転に伴う斜板23の回転運動が、シュー26を介して両頭ピストン25の往復直線運動に変換される。よって、一対のシュー26は、斜板23の回転により、両頭ピストン25を、対となる第1シリンダボア12a及び第2シリンダボア13a内で往復動させる変換機構である。
各第1シリンダボア12a内には、両頭ピストン25と第1弁・ポート形成体16とによって第1圧縮室19aが区画されている。各第2シリンダボア13a内には、両頭ピストン25と第2弁・ポート形成体17とによって第2圧縮室19bが区画されている。
第1シリンダブロック12には、軸孔12hに連続するとともに軸孔12hよりも大径である第1凹部12bが形成されている。第1凹部12bは、斜板室24の一部を形成している。斜板室24と吸入室14aとは、第1シリンダブロック12及び第1弁・ポート形成体16を貫通する吸入通路12cにより連通している。
第2シリンダブロック13には、軸孔13hに連続するとともに軸孔13hよりも大径である第2凹部13bが形成されている。斜板室24と吸入室15aとは、第2シリンダブロック13及び第2弁・ポート形成体17を貫通する吸入通路13cにより連通している。
第2シリンダブロック13の周壁には吸入口13sが形成されている。吸入口13sは外部冷媒回路に接続されている。そして、外部冷媒回路から吸入口13sを介して斜板室24に取り込まれた冷媒ガスは、吸入通路12c,13cを介して吸入室14a,15aに吸入される。よって、吸入口13s、斜板室24、吸入通路12c,13c、及び吸入室14a,15aは、吸入圧領域であり、吸入室14a,15a及び斜板室24は、圧力がほぼ等しくなっている。
第1支持部材21には、第1凹部12b内に配置される環状の第1フランジ21fが突設されている。回転軸20の軸方向において、第1フランジ21fと第1凹部12bの底面121bとの間には、第1スラスト軸受27aが配設されている。第2支持部材22には、第2凹部13b内に配置される環状の第2フランジ22fが突設されている。回転軸20の軸方向において、第2フランジ22fと第2凹部13bの底面131bとの間には第2スラスト軸受27bが配設されている。
斜板室24内には、斜板23における回転軸20の回転軸線方向に直交する方向に対する斜板23の傾角を変更可能なアクチュエータ30が配置されている。アクチュエータ30は、回転軸20の回転軸線方向において、第2フランジ22fと斜板23との間に設けられている。
アクチュエータ30は、回転軸20に設けられるとともに回転軸20に一体回転可能である環状の区画体31を有する。区画体31には回転軸20が挿通される挿通孔31hが形成されている。そして、回転軸20が挿通孔31h内に挿通されて圧入固定されることにより、区画体31が回転軸20に一体化されている。
また、アクチュエータ30は、第2フランジ22fと区画体31との間に配置されるとともに斜板室24内で区画体31に対して回転軸20の回転軸線方向に移動可能な有底円筒状の移動体32を有する。移動体32は、第2凹部13b内に配置されている。そして、移動体32は、第2凹部13b内を第2凹部13bに対して出没可能に移動する。移動体32は、回転軸20が貫挿される貫挿孔32eを有する円環状の底部32aと、底部32aの外周縁から回転軸20の軸方向に沿って延びる円筒部32bとを備えている。移動体32は、回転軸20と一体回転可能になっている。
第2凹部13bの内周面は、移動体32における回転軸20の回転軸線方向への移動を案内する案内面50になっている。よって、第2シリンダブロック13は、案内面50を有している。円筒部32bの外周面321bは、回転軸20の径方向において、移動体32における案内面50と対向する面である。
円筒部32bの内周面と区画体31の外周面との間はシール部材33によりシールされるとともに、貫挿孔32eと回転軸20との間はシール部材34によりシールされている。そして、アクチュエータ30は、区画体31と移動体32とによって区画される圧力室35を有する。
回転軸20には、圧力室35と連通室15cとを連通する軸内通路29が形成されている。リヤハウジング15には、吐出室15bと連通室15cとを連通する連通通路15dが形成されている。そして、圧力室35には、吐出室15bの冷媒ガスが、連通通路15d、連通室15c、及び軸内通路29を介して供給されている。よって、圧力室35には、吐出室15bの圧力が導入されており、圧力室35の圧力が吐出圧領域と同じ圧力になっている。
第1支持部材21には、復帰ばね28aが固定されている。復帰ばね28aは、第1支持部材21から斜板室24に向けて延びている。また、区画体31と斜板23との間には傾角減少ばね28bが介在されている。傾角減少ばね28bの一端は区画体31に固定されるとともに、他端は斜板23に固定されている。傾角減少ばね28bは、斜板23を、斜板23の傾角が小さくなる方向へ付勢している。
第2凹部13bの内部において、移動体32の底部32aの外面と第2凹部13bの底面131bとの間には、制御圧室36が形成されている。よって、制御圧室36は、ハウジング11内に形成されるとともに、第2シリンダブロック13と移動体32とによって区画されている。移動体32の底部32aは、圧力室35と制御圧室36とを隔てる隔壁として機能している。
円筒部32bの外周面321bには、環状のシール部材51が設けられている。シール部材51は、案内面50に密着し、制御圧室36と斜板室24との間をシールする。つまり、第2凹部13bの内部は、回転軸20の回転軸線方向において、シール部材51よりも斜板23側の空間が斜板室24の一部を形成し、シール部材51よりも斜板23とは反対側の空間が制御圧室36となる。図2に示すように、移動体32の底部32aが区画体31に最も接近した状態であっても、シール部材51は、案内面50に密着している。
第2支持部材22と軸孔13hとの間には、環状のシール部材52が設けられている。シール部材52は、回転軸20の回転軸線方向において、第2滑り軸受22aよりも制御圧室36側に配置されている。シール部材52は、制御圧室36と連通室15cとの間をシールする。
制御圧室36と吐出室15bとは給気通路37を介して連通している。給気通路37には電磁式の制御弁37sが設けられている。制御弁37sは、吸入室15aの圧力に基づき給気通路37の開度を調整することが可能になっている。そして、制御弁37sにより、給気通路37を流れる冷媒ガスの流量が調整され、制御圧室36の圧力が制御される。よって、制御弁37sは、制御圧室36の圧力を制御する制御機構である。
また、制御圧室36と吸入室15aとは抽気通路38を介して連通している。抽気通路38には、オリフィスが設けられており、抽気通路38を流れる冷媒ガスの流量がオリフィスにより絞られている。
そして、吐出室15bから給気通路37を介した制御圧室36への冷媒ガスの供給と、制御圧室36から抽気通路38を介した吸入室15aへの冷媒ガスの排出とが行われることにより、制御圧室36の圧力が制御される。
斜板室24内において、斜板23と第1フランジ21fとの間には、斜板23の傾角の変更を許容するリンク機構であるラグアーム40が配設されている。ラグアーム40は一端から他端に向かって略L字形状に形成されている。ラグアーム40の一端にはウェイト部40wが設けられている。ウェイト部40wは、斜板23の溝部23bを通過して斜板23よりも後端側に位置している。
ラグアーム40の一端側は、溝部23b内を横切る円柱状の第1ピン41によって斜板23の上端側(図1及び図2における上側)に連結されている。これにより、ラグアーム40の一端側は、第1ピン41の軸心を第1揺動中心M1として、斜板23に対して第1揺動中心M1周りで揺動可能に支持されている。ラグアーム40の他端側は、円柱状の第2ピン42によって第1支持部材21の連結部(図示せず)に連結されている。これにより、ラグアーム40の他端側は、第2ピン42の軸心を第2揺動中心M2として、第1支持部材21に対して第2揺動中心M2周りで揺動可能に支持されている。
移動体32の円筒部32bの先端には、斜板23に向けて突出する連結部32cが設けられている。連結部32cには、円柱状の連結ピン43が圧入固定されている。また、斜板23の挿通孔23aよりも外周側である下端側(図1及び図2における下側)には、連結ピン43が挿通される挿通孔23hが形成されている。そして、連結部32cは、連結ピン43を介して斜板23の下端側に連結されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
制御弁37sの弁開度を増大させると、吐出室15bから給気通路37を介して制御圧室36へ供給される冷媒ガスの流量が多くなる。これにより、制御圧室36の圧力が圧力室35の圧力に近づいていく。すると、圧力室35の圧力と制御圧室36の圧力との差圧が小さくなり、斜板23に作用する両頭ピストン25からの圧縮反力によって、斜板23が連結ピン43を介して移動体32を牽引し、移動体32の底部32aが区画体31に近づくように移動体32が移動する。
図2に示すように、移動体32の底部32aが区画体31に近づくように移動体32が移動すると、斜板23が第1揺動中心M1周りで揺動する。この斜板23における第1揺動中心M1周りの揺動に伴って、ラグアーム40が第2揺動中心M2周りで揺動し、ラグアーム40が第1フランジ21fに接近する。これにより、斜板23の傾角が減少し、斜板23が復帰ばね28aに当接する。斜板23の傾角が減少すると、両頭ピストン25のストロークが小さくなって吐出容量が減少する。
よって、本実施形態の可変容量型斜板式圧縮機10は、制御弁37sによって制御圧室36の圧力が制御されて、制御圧室36の圧力が圧力室35の圧力に近づくにつれて、斜板23の傾角が減少するように移動体32を回転軸20の回転軸線方向へ移動させる。
制御弁37sの弁開度を減少させると、吐出室15bから給気通路37を介して制御圧室36へ供給される冷媒ガスの流量が少なくなる。そして、制御圧室36から抽気通路38を介した吸入室15aへの冷媒ガスの排出が行われることで、制御圧室36の圧力が吸入室15aの圧力に近づいていく。すると、圧力室35の圧力と制御圧室36の圧力との差圧が大きくなり、移動体32が連結ピン43を介して斜板23を牽引しながら、移動体32の底部32aが区画体31から離間するように移動する。
図1に示すように、移動体32の底部32aが区画体31から離間するように移動体32が移動すると、斜板23が第1揺動中心M1周りで、斜板23の傾角減少時の揺動方向とは逆方向に揺動する。この斜板23の第1揺動中心M1周りでの斜板23の傾角減少時の揺動方向とは逆方向の揺動に伴って、ラグアーム40が第2揺動中心M2周りで、斜板23の傾角減少時の揺動方向とは逆方向に揺動し、ラグアーム40が第1フランジ21fから離間する。これにより、斜板23の傾角が増大し、両頭ピストン25のストロークが大きくなって吐出容量が増大する。
よって、圧力室35は、圧力室35の圧力と制御圧室36の圧力との差圧に基づいて、斜板23の傾角を増大させるように移動体32を移動させる。すなわち、圧力室35は、圧力室35の圧力と制御圧室36の圧力との差圧に基づいて、斜板23の傾角を増大させるように移動体32を常に移動させようとしている。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)可変容量型斜板式圧縮機10は、制御弁37sによって制御圧室36の圧力が制御されて、制御圧室36の圧力が圧力室35の圧力に近づくにつれて、斜板23の傾角が減少するように移動体32を回転軸20の回転軸線方向へ移動させる。圧力室35には吐出室15bの圧力が導入されており、圧力室35は、圧力室35の圧力と制御圧室36の圧力との差圧に基づいて、斜板23の傾角を増大させるように移動体32を常に移動させようとする。したがって、例えば、制御圧室36の圧力が低くなって、圧力室35の圧力と制御圧室36の圧力との差圧が大きくなると、移動体32が、斜板23の傾角を増大させるように速やかに移動するため、斜板23の傾角が増大し易くなる。その結果、吐出容量を速やかに増大させることができる。
(2)アクチュエータ30は、斜板室24内に配置されており、区画体31は、回転軸20に設けられるとともに回転軸20に一体回転可能である。これによれば、アクチュエータ30の構成が極力簡素化される。
(3)移動体32における案内面50と対向する面である円筒部32bの外周面321bには、制御圧室36と斜板室24との間をシールするシール部材51が設けられている。これによれば、制御圧室36内の冷媒ガスが斜板室24に洩れてしまうことを抑えることができるため、制御圧室36の圧力の制御を精度良く行うことができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、アクチュエータ30の移動体が、例えば、リヤハウジング15に形成された収容室に収容されており、収容室内で回転軸20の回転軸線に移動可能になっていてもよい。そして、リヤハウジング15の一部を区画体として機能させ、区画体と移動体とによって圧力室35が区画されていてもよい。さらに、リヤハウジング15と移動体とによって制御圧室を区画し、圧力室の圧力と制御圧室の圧力との差圧に基づいて、移動体を斜板23に向けて移動させて、押圧部を介して斜板23を押圧することにより、斜板23の傾角を増大させるようにしてもよい。したがって、この場合のように、アクチュエータ30が斜板室24内に配置されておらず、区画体が、回転軸20と一体回転しない構成であってもよい。
○ 実施形態において、圧力室35には、吐出室15bではなく、吐出通路18の圧力が導入されてもよい。要は、圧力室35には、吐出圧領域の圧力が導入されればよい。
○ 実施形態において、制御圧室36と吸入室15aとを連通する抽気通路に電磁式の制御弁が設けられており、制御圧室36と吐出室15bとを連通する給気通路にオリフィスが設けられている構成であってもよい。
○ 実施形態において、可変容量型斜板式圧縮機10は、両頭ピストン25を採用した両頭ピストン型斜板式圧縮機であったが、片頭ピストンを採用した片頭ピストン型斜板式圧縮機であってもよい。
○ 実施形態において、クラッチを介して外部駆動源から駆動力を得るようにしてもよい。
10…可変容量型斜板式圧縮機、11…ハウジング、12…シリンダブロックとしての第1シリンダブロック、12a…シリンダボアとしての第1シリンダボア、13…シリンダブロックとしての第2シリンダブロック、13a…シリンダボアとしての第2シリンダボア、13s…吸入口、14b,15b…吐出圧領域である吐出室、20…回転軸、23…斜板、24…斜板室、25…ピストンとしての両頭ピストン、30…アクチュエータ、31…区画体、32…移動体、35…圧力室、36…制御圧室、37s…制御機構である制御弁、50…案内面、51…シール部材。

Claims (3)

  1. 吐出圧領域、及び複数のシリンダボアが形成されたシリンダブロックを有するハウジングと、
    前記ハウジングに回転可能に支持される回転軸と、
    前記回転軸からの駆動力を得て回転して前記回転軸の回転軸線方向に対して傾動可能な斜板と、
    前記斜板を収容するとともに前記ハウジングに形成された吸入口を介して外部から冷媒を取り込む斜板室と、
    前記シリンダボアに往復動可能に収納され、前記斜板に係留されるピストンと、
    前記ハウジング内に形成される制御圧室と、
    前記制御圧室の圧力を制御する制御機構と、
    前記斜板の傾角を変更可能なアクチュエータと、を備え、
    前記アクチュエータは、区画体と、前記区画体に対して前記回転軸線方向に移動可能な移動体と、前記区画体と前記移動体とによって区画されるとともに前記吐出圧領域の圧力が導入される圧力室と、を有し、
    前記制御圧室は、前記ハウジングと前記移動体とによって区画されており、
    前記制御機構によって前記制御圧室の圧力が制御されて、前記制御圧室の圧力が前記圧力室の圧力に近づくにつれて、前記斜板の傾角が減少するように前記移動体を前記回転軸線方向へ移動させる可変容量型斜板式圧縮機。
  2. 前記アクチュエータは、前記斜板室内に配置されており、
    前記区画体は、前記回転軸に設けられるとともに前記回転軸に一体回転可能である請求項1に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
  3. 前記ハウジングは、前記移動体における前記回転軸線方向への移動を案内する案内面を有しており、
    前記移動体における前記案内面と対向する面には、前記制御圧室と前記斜板室との間をシールするシール部材が設けられている請求項2に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
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