JP2018155098A - ハイブリッド梁 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備用孔が貫通形成された鉄筋コンクリート梁部の補強の施工性を向上でき、また、地震の際の損傷度合を軽減する上で有利な設備用孔を有するハイブリッド梁の補強構造を提供すること。【解決手段】設備用孔補強部22は、設備用孔20の周辺の箇所で鉄骨Sの両側に位置する鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所において、それぞれ側面視した場合にX形となるよう交差させて配置された2本の梁主筋1420、1430を含んで構成されている。2本の梁主筋1420、1430は、互いに平行する2つの直線部1410A、1410Bと、それら2つの直線部を接続する傾斜直線部1410Cとを有している。2本の梁主筋1420、1430の各傾斜直線部1410Cが側面視した場合にX形となる。【選択図】図1

Description

本発明は、端部が鉄筋コンクリート造で中央が鉄骨造のハイブリッド梁(複合梁)に関する。
近年、建物の一部または全部を大スパン化する、建物の梁躯体として、鉄筋コンクリート(RC)と鉄骨(S)造とで構成された複合構造の梁(以下、複合梁またはハイブリッド梁とも称する)が採用されてきている。このような構造の梁は、両端部をRCで覆った鉄骨が、RC造等の柱間に架け渡されて接合されたものである。以下、ハイブリッド梁のうち、S造である中央部を鉄骨梁部、RCで覆われた両端部を鉄筋コンクリート梁部(RC梁部)と称する。
ハイブリッド梁の鉄筋コンクリート梁部においては、一般的に複数の梁主筋と、それら複数の梁主筋および鉄骨の周囲を囲む複数の横補強筋とが配筋され、鉄筋コンクリート梁部全体に渡り埋設されている。この横補強筋は、鉄筋コンクリート梁部の柱側の端部及び鉄骨梁部側の端部の配筋を密にした集中補強筋も含んでいる。
ハイブリッド梁は、中央部がS造であることから梁自重が軽減され、梁せいが減少するために梁のロングスパン化を可能とした建物が得られる新しい構法として注目されている。
一方、ハイブリッド梁において、従来、鉄筋コンクリート梁部に設備用貫通孔を設けた例はない。
ハイブリッド梁の鉄筋コンクリート梁部は一般的なRC造として設計されており、一般的なRC造の梁に貫通孔を設けた場合、貫通孔の補強は、開孔補強筋(リング状のもの)や座屈補強筋(串形もの)などを用いて行われている。
特開2009−24462
しかしながら、ハイブリッド梁の鉄筋コンクリート梁部を、開孔補強筋(リング状のもの)や座屈補強筋(串形もの)などを用いて補強する場合、開孔補強筋や座屈補強筋などの補強筋が過密となる。
そして、それら補強筋が過密となると、鉄筋コンクリート梁部にはもともと梁主筋と横補強筋が密に配筋されていることから、配筋するのに手間がかかり、施工性が悪くなる。
また、既往の研究例から一般的なRC造の梁の開孔を補強した場合、地震を経験したあとの開孔周りのせん断ひび割れが目立ち、梁の損傷度合いも顕著である。
この発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、設備用孔が貫通形成された鉄筋コンクリート梁部の補強の施工性を向上でき、また、地震の際の損傷度合を軽減する上で有利な設備用孔を有するハイブリッド梁の補強構造を提供することにある。
上述した目的を達成するため本発明は、対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は複数の梁主筋とそれら梁主筋を囲む複数の横補強筋とを備えるハイブリッド梁であって、前記鉄筋コンクリート梁部に、前記鉄骨を貫通して前記鉄筋コンクリート梁部の両側面を貫通する設備用孔が前記鉄筋コンクリート梁部の長手方向に間隔をおいて2つ設けられ、前記設備用孔の周辺の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所を補強する設備用孔補強部が設けられ、前記複数の梁主筋は、前記鉄骨の上方の鉄筋コンクリート梁部の上部において前記梁主筋が上下に間隔をおいて水平方向に並べられた上部上梁主筋列および上部下梁主筋列と、前記鉄骨の下方の鉄筋コンクリート梁部の下部において前記梁主筋が上下に間隔をおいて水平方向に並べられた下部上梁主筋列および下部下梁主筋列を含んで構成され、前記設備用孔補強部は、前記鉄骨の幅方向の片側にそれぞれ2本ずつ位置する合計4本の前記梁主筋を含んで構成され、前記鉄骨の幅方向の片側にそれぞれ2本ずつ位置する梁主筋は、側面視した場合に前記2つの設備用孔の間でX形となるよう交差して配置され、X形となるよう交差させて配置される前記2本の梁主筋は、前記上部上梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋と、前記下部下梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋であり、X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋は、それぞれ互いに平行する2つの直線部と、それら2つの直線部を接続し前記X形となるように交差する傾斜直線部とを有し、X形となるよう交差させて配置された2本の前記梁主筋のうちの一本の梁主筋は、前記柱寄りの前記鉄筋コンクリート梁部の箇所において前記2つの直線部のうちの一方の直線部が前記鉄筋コンクリート梁部の上部に位置すると共に柱梁接合部に挿通され、前記2つの設備用孔の間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所に前記傾斜直線部が位置し、前記鉄骨梁部寄りの前記鉄筋コンクリート梁部の箇所において前記2つの直線部のうちの他方の直線部が前記鉄筋コンクリート梁部の下部に位置し、X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋のうちの残りの一本の梁主筋は、前記柱寄りの前記鉄筋コンクリート梁部の箇所において前記2つの直線部のうちの一方の直線部が前記鉄筋コンクリート梁部の下部に位置すると共に前記柱梁接合部に挿通され、前記2つの設備用孔の間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所に前記傾斜直線部が位置し、前記鉄骨梁部寄りの前記鉄筋コンクリート梁部の箇所において前記2つの直線部のうちの他方の直線部が前記鉄筋コンクリート梁部の上部に位置し、X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋は、X形に交差する箇所において前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向における位置をずらして配置され、前記横補強筋は、前記柱と前記設備用孔との間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所と、前記設備用孔と前記鉄骨梁部との間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所と、前記2つ設備用孔の間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所では、前記上部上梁主筋列、前記上部下梁主筋列、前記下部上梁主筋列、前記下部下梁主筋列の幅方向の両端の梁主筋を囲むように配置されると共に、各前記上部上梁主筋列、前記上部下梁主筋列、前記下部上梁主筋列、前記下部下梁主筋列の幅方向内側の2本の梁主筋を囲むように配置され、また、前記横補強筋は、前記設備用孔の上下に位置する前記鉄筋コンクリート梁部の箇所では、前記上部上梁主筋列と前記上部下梁主筋列の幅方向の両端の梁主筋を囲むと共に、前記下部上梁主筋列と前記下部下梁主筋列の幅方向の両端の梁主筋囲むように配置され、前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部においては、前記上部上梁主筋列、前記上部下梁主筋列、前記下部上梁主筋列、前記下部下梁主筋列の幅方向の両端の梁主筋を囲む前記横補強筋の配筋を密に配した集中補強筋が配置されることを特徴とする。
本発明によれば、X形に交差する梁主筋により梁主筋の長さが大きく確保された設備用孔補強部で設備用孔の周辺を含む鉄筋コンクリート梁部の箇所を補強するので、設備用孔周りの鉄筋コンクリート梁部のせん断ひび割れや損傷度合いが改善される。
また、梁主筋を利用して設備用孔補強部を構成したので、鉄筋の配筋がもともと過密なハイブリッド梁の鉄筋コンクリート梁部を、開孔補強筋を用いて補強する場合に比べ、簡単に迅速に確実に補強でき、施工性が改善され、工期の短縮化、コストダウンを図る上で有利となる。
また、X形に交差する梁主筋により地震のエネルギーを吸収でき、地震の際の損傷度合を軽減する上で有利となる。
設備用孔補強部の正面図である。 図1のAA断面図である。 図1のBB断面図である。 図1のCC断面図である。 (A)、(B)は側面視した場合にX形となるよう交差させて配置される梁主筋の説明図である。 変形例の説明するための鉄筋コンクリート梁部の断面図である。 変形例の説明するための鉄筋コンクリート梁部の斜視図である。 変形例の説明するための鉄筋コンクリート梁部の断面図である。 変形例の説明するための鉄筋コンクリート梁部の斜視図である。 ハイブリッド梁の概略図である。 ハイブリッド梁の鉄筋コンクリート梁部付近における詳細な図である。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
まず、図10、図11を参照して本発明が適用される一般的なハイブリッド梁10について説明すると、ハイブリット梁10は、対向する柱12間に架け渡されたI鋼やH鋼等の鉄骨Sの両端部を鉄筋コンクリートで覆う構造のものである。
鉄骨Sの中央部は鉄骨梁部10Aとされ、両端部は鉄筋コンクリート梁部10Bとされ、鉄骨Sは内法スパン(柱フェースまでの長さ)とし柱12には貫通されておらず、図1において符号11Aはスタッドボルト、符号11Bは床スラブを示している。
鉄筋コンクリート梁部10Bは、あらかじめ工場で製作したプレキャストコンクリート製でもよく、現場打ちコンクリートで製作されてもよい。あるいはハーフプレキャストコンクリート製でもよく、この場合には、コンクリートを現場で後打ちする。コンクリートは、普通コンクリートでも繊維補強コンクリートでもよい。
鉄筋コンクリート梁部10Bは、複数の梁主筋14と、それら梁主筋14を囲む複数の横補強筋16により補強され、梁主筋14の柱梁接合部への定着は、定着金物あるいは折り曲げ定着により行われる。
図1〜図4に示すように、梁主筋14は、鉄筋コンクリート梁部10Bの上部と下部において、それぞれ鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向に間隔をおいて複数並べられた梁主筋列1402として設けられている。
この梁主筋例1402は、鉄筋コンクリート梁部10Bの上部において、2つの梁主筋例1402が上下に間隔をおいて設けられた上梁主筋列1402A(上部上梁主筋列)および下梁主筋列1402B(上部下梁主筋列)として設けられている。
また、この梁主筋例1402は、鉄筋コンクリート梁部10Bの下部において、2つの梁主筋例1402が上下に間隔をおいて設けられた上梁主筋列1402C(下部上梁主筋列)および下梁主筋列1402D(下部下梁主筋列)として設けられている。
図1に示すように、設備用孔20は、鉄筋コンクリート梁部10Bに、鉄筋コンクリート梁部10Bの長手方向に間隔をおいて2つ設けられ、それぞれ鉄筋コンクリート梁部10Bを水平に貫通している。
そして、2つの設備用孔20が貫通形成された鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所を補強する本発明の設備用孔補強部22が設けられている。
設備用孔補強部22は、各設備用孔20の周辺の箇所で鉄骨Sの両側に位置する鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所において、それぞれ側面視した場合にX形となるよう交差させて配置された2本の梁主筋14を含んで構成されている。
本実施の形態では、設備用孔補強部22は、2つの設備用孔20の間で鉄骨Sの両側に位置する鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所において、それぞれ側面視した場合にX形となるよう交差させて配置された2本の梁主筋14を含んで構成されている。
図2、図3に示すように、側面視した場合にX形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋14は、梁主筋列1402A、1402Dを構成する梁主筋14のうち鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向の端部に位置する梁主筋1420、1430である。
より詳細には、側面視した場合にX形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋14は、鉄筋コンクリート梁部10Bの上部において上梁主筋列1402Aの幅方向の端部に位置する梁主筋1420と、鉄筋コンクリート梁部10Bの下部において下梁主筋列1402Dの幅方向の端部に位置する梁主筋1430である。
また、X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋1420、1430は、2本の梁主筋1420、1430がX形に交差する箇所においてそれら梁主筋1420、1430どうしの当接を回避するため、鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向における位置をずらして配置されている。本実施の形態では、図2に示すように、上梁主筋列1402Aの幅方向の端部に位置する梁主筋1420は、下梁主筋列1402Dの幅方向の端部に位置する梁主筋1430よりも鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向の内側に位置している。
図5に示すように、側面視した場合にX形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋1420、1430は、それぞれ互いに平行する2つの直線部1410A、1410Bと、それら2つの直線部1410A、1410Bを接続する傾斜直線部1410Cとを有している。それら2つの直線部1410A、1410Bと傾斜直線部1410Cとは同一平面上に位置している。
それら2本の梁主筋1420、1430のうちの一本の梁主筋1420は、図5(A)に示すように、柱12寄りの鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所において2つの直線部1410A、1410Bのうちの一方の直線部1410Aが鉄筋コンクリート梁部10Bの上部に位置すると共に柱梁接合部に挿通され、2つの設備用孔20の間の鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所に傾斜直線部1410Cが位置し、鉄骨梁部10A寄りの鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所において2つの直線部1410A、1410Bのうちの他方の直線部1410Bが鉄筋コンクリート梁部10Bの下部に位置している。
また、X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋1420、1430のうちの残りの一本の梁主筋1430は、図5(B)に示すように、柱12寄りの鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所において2つの直線部1410A、1410Bのうちの他方の直線部1410Aが鉄筋コンクリート梁部10Bの下部に位置すると共に柱梁接合部に挿通され、2つの設備用孔20の間の鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所に傾斜直線部1410Cが位置し、鉄骨梁部10A寄りの鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所において2つの直線部1410A、1410Bのうちの他方の直線部1410Bが鉄筋コンクリート梁部10Bの上部に位置している。
そして、2本の梁主筋1420、1430の各傾斜直線部1410Cが側面視した場合にX形となる。
横補強筋16は、柱12と柱12側の設備用孔20との間の鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所と、鉄骨梁部10A側の設備用孔20と鉄骨梁部10Aとの間の鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所では、図2に示すように、上梁主筋列1402Aと下梁主筋列1402Dの全ての梁主筋14を囲むように配置されると共に、各梁主筋列1402の幅方向内側の2本の梁主筋14を囲むように配置されている。
また、横補強筋16は、2つ設備用孔20の間の鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所では、すなわち、傾斜直線部1410Cが位置する箇所では、図3に示すように、上梁主筋列1402Aと下梁主筋列1402Dの全ての梁主筋14を囲むように配置されると共に、各梁主筋列1402の幅方向内側の2本の梁主筋14を囲むように配置されている。
さらに、横補強筋16は、設備用孔20の上下に位置する鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所では、図4に示すように、上梁主筋列1402Aと下梁主筋列1402Bの全ての梁主筋14を囲むと共に、上梁主筋列1402Cと下梁主筋列1402Dの全ての梁主筋14を囲むように配置され、設備用孔20の上下に位置する鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所を補強している。このように横補強筋16を配筋することによって、設備用孔20の上部と下部のせん断ひび割れや損傷の度合いが改善される。
また、鉄筋コンクリート梁部10Bの柱12側の端部と鉄骨梁10A側の端部に相当する部分においては、特に横補強筋16の配筋を密に配した集中補強筋16Aとしている。このように鉄筋コンクリート梁部10Bの柱12側の端部と鉄骨梁10A側の端部に相当する部分に集中補強筋16Aを設けることで、鉄筋から鉄筋コンクリート梁部10Bへの応力の伝達が図られている。
このように設備用孔補強部22を構成すると、次の効果A〜Cが発揮される。
効果A:X形に交差する梁主筋14により梁主筋14の長さが大きく確保される。すなわち、鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向両側において、傾斜直線部1410Cにより長さが大きく確保された2本の梁主筋14により設備用孔20の周辺を含む鉄筋コンクリート梁部10Bの箇所を補強するので、設備用孔20周りの鉄筋コンクリート梁部10Bのせん断ひび割れや損傷度合いが改善される。
効果B:梁主筋14を利用して設備用孔補強部22を構成したので、鉄筋の配筋がもともと過密なハイブリッド梁10の鉄筋コンクリート梁部10Bを、開孔補強筋を用いて補強する場合に比べ、簡単に迅速に確実に補強でき、施工性が改善され、工期の短縮化、コストダウンを図る上で有利となる。
効果C:2本の梁主筋14の各傾斜直線部1410Cで地震のエネルギーを吸収でき、地震の際の損傷度合を軽減する上で有利となる。
また、本実施の形態では、X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋14を、梁主筋列1402を構成する梁主筋14のうち鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向の端部に位置する梁主筋14としたので、言い換えると、鉄筋コンクリート梁部10Bに作用するせん断力の多くを負担する鉄筋コンクリート梁部10Bの両側面の近傍の梁主筋14としたので、前記効果A〜Cを発揮させる上でより有利となる。
また、本実施の形態では、X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋14を、鉄筋コンクリート梁部10Bの上部において上梁主筋列1402Aを構成する梁主筋14と、鉄筋コンクリート梁部10Bの下部において下梁主筋列1402Dを構成する梁主筋14としたので、傾斜直線部1410Cの長さをより大きく確保する上で有利となり、前記効果A〜Cを発揮させる上でより有利となる。
次に、図6〜図9を参照して本実施の形態の変形例について説明する。なお、以下の変形例では前記実施の形態と同様な箇所、部材に同一の符号を付しその説明を省略し、異なった箇所を重点的に説明する。
変形例では、側面視した場合にX形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋1420,1430は、鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向における位置が同一の箇所に配置されている。
そして、2本の梁主筋1420,1430の傾斜直線部1410CがX形に交差する箇所において、2本の梁主筋1420,1430の少なくとも一方の梁主筋の傾斜直線部1410Cに、本変形例では梁主筋1430の傾斜直線部1410Cにそれら梁主筋1420,1430どうしの当接を回避するため、鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向に湾曲した湾曲部1440が設けられている。
湾曲部1440は、鉄筋コンクリート梁部10Bの長手方向において隣り合う横補強筋16の間に位置している。
図6、図7に示す変形例では、湾曲部1440は、鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向外側に凸状に設けられ、図8、図9に示す変形例では、湾曲部1440は、鉄筋コンクリート梁部10Bの幅方向内側に凸状に設けられている。
このような変形例によれば、前記実施の形態と同様な効果を確保しつつ鉄筋コンクリート梁部10Bの幅を小さくすることができ、建物躯体の軽量化を図る上で有利となる
なお、本実施の形態では、鉄筋コンクリート梁部10Bに2つの設備用孔20が設けられている場合について説明したが、本発明は設備用孔20が1つ設けられている場合や3つ以上設けられている場合にも無論適用される。それらの場合には、X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋14の部分を設備用孔20の近傍に位置させればよい。
10……ハイブリッド梁
10A……鉄骨梁部
10B……鉄筋コンクリート梁部
14……梁主筋
1402……梁主筋列
1402A、1402C……上梁主筋列
1402B、1402D……下梁主筋列
1410A、1410B……直線部
1410C……傾斜直線部
1440……湾曲部
16……横補強筋
20……設備用孔
22……設備用孔補強部
上述した目的を達成するため本発明は、対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は複数の梁主筋とそれら梁主筋を囲む複数の横補強筋とを備えるハイブリッド梁であって、前記鉄筋コンクリート梁部に、前記鉄骨を貫通して前記鉄筋コンクリート梁部の両側面を貫通する設備用孔が設けられ、前記設備用孔の周辺の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所を補強する設備用孔補強部が設けられ、前記複数の梁主筋は、前記鉄骨の上方の鉄筋コンクリート梁部の上部において前記梁主筋が上下に間隔をおいて水平方向に並べられた上部上梁主筋列および上部下梁主筋列と、前記鉄骨の下方の鉄筋コンクリート梁部の下部において前記梁主筋が上下に間隔をおいて水平方向に並べられた下部上梁主筋列および下部下梁主筋列を含んで構成され、前記設備用孔補強部は、前記鉄骨の幅方向の片側にそれぞれ2本ずつ位置する合計4本の前記梁主筋を含んで構成され、前記鉄骨の幅方向の片側にそれぞれ2本ずつ位置する梁主筋は、側面視した場合にX形となるよう交差して配置され、X形となるよう交差させて配置される前記2本の梁主筋は、前記上部上梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋と、前記下部下梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋であり、
X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋は、それぞれ互いに平行する2つの直線部と、それら2つの直線部を接続し前記X形となるように交差する傾斜直線部とを有し、前記設備用孔は、側面視した場合に、前記X形に交差する箇所の側方で前記交差する箇所の上方に位置する前記直線部および前記傾斜直線部と、前記交差する箇所の下方に位置する前記直線部および前記傾斜直線部の間に位置していることを特徴とする。

Claims (3)

  1. 対向する柱間に架け渡された鉄骨の両端部を鉄筋コンクリートで覆い、前記鉄骨の中央部を鉄骨梁部とし、両端部を鉄筋コンクリート梁部とし、前記鉄筋コンクリート梁部は複数の梁主筋とそれら梁主筋を囲む複数の横補強筋とを備えるハイブリッド梁であって、
    前記鉄筋コンクリート梁部に、前記鉄骨を貫通して前記鉄筋コンクリート梁部の両側面を貫通する設備用孔が前記鉄筋コンクリート梁部の長手方向に間隔をおいて2つ設けられ、
    前記設備用孔の周辺の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所を補強する設備用孔補強部が設けられ、
    前記複数の梁主筋は、前記鉄骨の上方の鉄筋コンクリート梁部の上部において前記梁主筋が上下に間隔をおいて水平方向に並べられた上部上梁主筋列および上部下梁主筋列と、前記鉄骨の下方の鉄筋コンクリート梁部の下部において前記梁主筋が上下に間隔をおいて水平方向に並べられた下部上梁主筋列および下部下梁主筋列を含んで構成され、
    前記設備用孔補強部は、前記鉄骨の幅方向の片側にそれぞれ2本ずつ位置する合計4本の前記梁主筋を含んで構成され、
    前記鉄骨の幅方向の片側にそれぞれ2本ずつ位置する梁主筋は、側面視した場合に前記2つの設備用孔の間でX形となるよう交差して配置され、
    X形となるよう交差させて配置される前記2本の梁主筋は、前記上部上梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋と、前記下部下梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋であり、
    X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋は、それぞれ互いに平行する2つの直線部と、それら2つの直線部を接続し前記X形となるように交差する傾斜直線部とを有し、
    X形となるよう交差させて配置された2本の前記梁主筋のうちの一本の梁主筋は、前記柱寄りの前記鉄筋コンクリート梁部の箇所において前記2つの直線部のうちの一方の直線部が前記鉄筋コンクリート梁部の上部に位置すると共に柱梁接合部に挿通され、前記2つの設備用孔の間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所に前記傾斜直線部が位置し、前記鉄骨梁部寄りの前記鉄筋コンクリート梁部の箇所において前記2つの直線部のうちの他方の直線部が前記鉄筋コンクリート梁部の下部に位置し、
    X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋のうちの残りの一本の梁主筋は、前記柱寄りの前記鉄筋コンクリート梁部の箇所において前記2つの直線部のうちの一方の直線部が前記鉄筋コンクリート梁部の下部に位置すると共に前記柱梁接合部に挿通され、前記2つの設備用孔の間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所に前記傾斜直線部が位置し、前記鉄骨梁部寄りの前記鉄筋コンクリート梁部の箇所において前記2つの直線部のうちの他方の直線部が前記鉄筋コンクリート梁部の上部に位置し、
    X形となるよう交差させて配置される2本の梁主筋は、X形に交差する箇所において前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向における位置をずらして配置され、
    前記横補強筋は、前記柱と前記設備用孔との間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所と、前記設備用孔と前記鉄骨梁部との間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所と、前記2つ設備用孔の間の前記鉄筋コンクリート梁部の箇所では、前記上部上梁主筋列、前記上部下梁主筋列、前記下部上梁主筋列、前記下部下梁主筋列の幅方向の両端の梁主筋を囲むように配置されると共に、各前記上部上梁主筋列、前記上部下梁主筋列、前記下部上梁主筋列、前記下部下梁主筋列の幅方向内側の2本の梁主筋を囲むように配置され、
    また、前記横補強筋は、前記設備用孔の上下に位置する前記鉄筋コンクリート梁部の箇所では、前記上部上梁主筋列と前記上部下梁主筋列の幅方向の両端の梁主筋を囲むと共に、前記下部上梁主筋列と前記下部下梁主筋列の幅方向の両端の梁主筋囲むように配置され、
    前記鉄筋コンクリート梁部の前記柱側の端部と前記鉄骨梁側の端部においては、前記上部上梁主筋列、前記上部下梁主筋列、前記下部上梁主筋列、前記下部下梁主筋列の幅方向の両端の梁主筋を囲む前記横補強筋の配筋を密に配した集中補強筋が配置される、
    ことを特徴とする設備用孔を有するハイブリッド梁の補強構造。
  2. 前記上部上梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋と、前記下部下梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋とは、前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向における位置をずらして配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の設備用孔を有するハイブリッド梁の補強構造。
  3. 前記上部上梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋と、前記下部下梁主筋列の幅方向の端部に位置する梁主筋とは、前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向における位置が同一の箇所に配置され、
    前記2本の梁主筋がX形となるよう交差する箇所において、前記2本の梁主筋の少なくとも一方の梁主筋に、それら梁主筋どうしの当接を回避するための前記鉄筋コンクリート梁部の幅方向に湾曲した湾曲部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載の設備用孔を有するハイブリッド梁の補強構造。
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