JP2018154986A - 舗装の維持修繕計画策定支援装置及び支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 要修繕箇所を自動的に見出し、地図上に表示することによって、舗装の維持修繕計画の策定をより容易かつ客観的なものにすることを支援する支援装置及び支援方法を提供することを課題とする。【解決手段】 舗装路面の撮像画像中に存在するパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別する手段又は工程、識別された亀甲状ひび割れの位置を求める手段又は工程、管理対象道路に複数の評価区間を設定する手段又は工程、設定された評価区間内に亀甲状ひび割れが存在するか否かを判断する手段又は工程、亀甲状ひび割れが存在する評価区間に要修繕箇所存在信号が表示された地図データを生成し、出力する手段又は工程を含む支援装置又は支援方法を提供することによって上記の課題を解決する。【選択図】 図1

Description

本発明は、舗装の維持修繕計画策定支援装置並びに支援方法に関し、詳細には、路面の撮像画像から早急に対策を講じなければならない舗装の損傷箇所を自動的に抽出し、地図上に表示することで、舗装の維持修繕計画の策定を容易にする舗装の維持修繕計画策定支援装置と支援方法に関する。
道路舗装は、使用に供された直後から車両の通行や、紫外線、雨水などの影響を受けて劣化が始まるといわれており、舗装道路の社会インフラとしての機能を維持管理していく上では、定期的な現状把握と評価、及びそれらに基づく適切な対応が不可欠である。しかしながら、国や地方自治体が管理する舗装道路の総延長は膨大であり、管理下にある舗装道路の劣化の程度を正確に把握して、適切な維持修繕計画を策定するのは並大抵のことではない。
このため、従来から、舗装の維持修繕計画の策定を少しでも効率良く行うことを可能にするための技術が、いくつか提案されている。例えば、特許文献1には、GPS機能を備えるカメラ付携帯電話を所持する多数の人から提供される舗装の損傷状態や位置に関する情報を一箇所で集約し、地図上に表示することによって、道路管理者の視点で道路の損傷に関する情報を把握、管理し易くした道路管理システムが、また、特許文献2には、道路管理者によって行われる定期点検の結果を表す定期点検情報に加えて、不特定多数の投稿者から投稿される道路状態情報に含まれるキーワードの種類によって修理優先度を算出するようにした道路維持管理システムが、それぞれ開示されている。
しかしながら、これら従来から提案されている道路管理システムは、いわば報告者や投稿者の主観に重きをおいて、寄せられた情報の重み付けを行うものであり、客観性のある維持修繕計画を策定する上では、信頼性の点で物足りなさが残る。
一方、特許文献3には、検査車両が舗装路面を走行することによって検出された舗装のIRI値(路面の凹凸の程度を表す値)、ひび割れ率、轍の深さなどのパラメータに基づいて要補修箇所を抽出し、基準状態を超える要補修箇所に修理費用を割り当てることで、補修に掛かる費用をシミュレーションするようにした路面補修支援装置が開示されている。しかしながら、特許文献3に開示されている路面補修支援装置では、専ら補修工費の合計金額の面から要補修箇所が取捨選択されることになり、真に緊急を要する補修箇所であっても補修対象から外されてしまう可能性がある。
特開2006−112127号公報 特開2016−89593号公報 特開2015−7341号公報
本発明は、上記従来技術の状況に鑑みに為されたもので、客観的に把握される道路舗装の劣化状態に基づいて、真に緊急性を要する要修繕箇所を自動的に見出し、地図上に表示することによって、道路管理者による舗装の維持修繕計画の策定をより容易かつ客観的なものにすることを支援する舗装の維持修繕計画策定支援装置及び支援方法、さらには、前記支援方法を実現するコンピュータプログラムを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決すべく、鋭意研究と試行錯誤を重ねた結果、本発明者らは、舗装道路のひび割れ、中でも特に亀甲状ひび割れと呼ばれるひび割れが、路面の表層だけでなく、基層や路盤にまで及ぶ構造破損を反映していることが多いという事実に鑑み、舗装路面を撮像した撮像画像から、パターン認識技術によって亀甲状ひび割れを識別、抽出するとともに、その位置データを得、地図上に表示することによって、真に緊急性を要する要修繕箇所が管理対象道路のどの位置にあるかを道路管理者が容易に把握することができることを見出した。
すなわち、本発明は、下記(A)〜(F)の手段を備えている舗装の維持修繕計画策定支援装置(以下、単に「支援装置」ということがある)を提供することによって上記課題を解決するものである;
(A)舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別し、亀甲状ひび割れであると識別されたとき、亀甲状ひび割れ識別信号kn(但し、nは整数。以下、同じ。)を出力する手段、
(B)前記撮像画像の地図上での位置座標に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号knが出力されたパターンの地図上での位置を求め、亀甲状ひび割れKnの位置KPnとして記憶装置に記憶する手段、
(C)管理対象道路を、選択された任意の地点Bを基準位置として、道路延長方向に沿った長さLの区間に分割し、1又は複数の評価区間Wm(但し、mは整数。以下、同じ。)を設定する手段、
(D)管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、前記地点Bの位置についての情報、及び前記長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上での位置と、前記記憶装置に記憶されている亀甲状ひび割れKnの位置KPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の亀甲状ひび割れKnとを関連付ける手段、
(E)関連付けられた亀甲状ひび割れKnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる手段、
(F)前記記憶装置に記憶されている評価区間Wmとそれと関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmとに基づいて、管理対象道路における対応する評価区間Wmに相当する位置に要修繕箇所存在信号Xmが表示された地図データを生成し、出力する手段。
また、本発明は、下記(a)〜(f)の工程を含む舗装の維持修繕計画策定支援方法(以下、単に「支援方法」ということがある)を提供することによって上記課題を解決するものである;
(a)舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別し、亀甲状ひび割れであると識別されたとき、亀甲状ひび割れ識別信号knを出力する工程、
(b)前記撮像画像の地図上での位置座標に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号knが出力されたパターンの地図上での位置を求め、亀甲状ひび割れKnの位置KPnとして記憶装置に記憶する工程、
(c)管理対象道路を、選択された任意の地点Bを基準位置として、道路延長方向に沿った長さLの区間に分割し、1又は複数の評価区間Wmを設定する工程、
(d)管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、前記地点Bの位置についての情報、及び前記長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上での位置と、前記記憶装置に記憶されている亀甲状ひび割れKnの位置KPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の亀甲状ひび割れKnとを関連付ける工程、
(e)関連付けられた亀甲状ひび割れKnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる工程、
(f)前記記憶装置に記憶されている評価区間Wmとそれと関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmとに基づいて、管理対象道路における対応する評価区間Wmに相当する位置に要修繕箇所存在信号Xmが表示された地図データを生成し、出力する工程。
上記のとおり、本発明の支援装置及び支援方法は、舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別するとともに、管理対象道路を任意の長さの1又は複数の評価区間Wmに分け、その内部に亀甲状ひび割れが存在する評価区間Wmの対応する地図上の位置に要修繕箇所存在信号Xmを表示することによって、管理対象道路のどこに緊急を要する要修繕箇所が存在するかを一目瞭然に表示し、「見える化」することをその大きな特徴の一つとしている。
因みに、従来、舗装のひび割れを評価するパラメータとしては、例えば、特開2008−46065号公報、特開2008−116294号公報、特開2016−218762号公報などに示されるとおり、専ら、ひび割れ率が用いられていた。ひび割れ率とは、「舗装調査・試験法便覧S029(平成19年6月、社団法人日本道路協会)」に規定されているとおり、舗装路面の50cm四方ごとに含まれるひび割れの本数をカウントし、0本のときには占有面積=0m、1本のときには占有面積=0.15m、2本以上のときには占有面積=0.25mとし、調査対象区間の面積を分母、ひび割れ本数に応じて算出された上記占有面積の積算値を分子として求められる値(%)である。
しかしながら、本発明者らが得た知見によれば、従来から用いられているひび割れ率は、舗装の修繕の緊急性を示すパラメータとして用いる上では、十分な信頼性を備えているとは言い難い。例えば、図8(A)に示すひび割れと、図8(B)に示すひび割れとは、図8(A)及び(B)の下に計算式で示すとおり、ひび割れ率としては共に約20%となり同じである。しかしながら、図8(A)のひび割れは、いわゆる線状ひび割れに該当し、疲労ひび割れ、わだち割れ、施工継ぎ目ひび割れ等の舗装表層の劣化によるひび割れであるのに対し、図8(B)のひび割れは、いわゆる亀甲状ひび割れに該当し、基層や路盤にまで及ぶ構造破損に起因するひび割れで、早急に修繕を必要とされるひび割れである。このように、ひび割れ率が同じであっても、図8(A)の線状ひび割れと.図8(B)の亀甲状ひび割れとは、その発生原因だけでなく、修繕の緊急性や、修繕方法においても全く異なるひび割れである。
このように、ひび割れ率だけでは、修繕の緊急性を正確に評価することができないところ、本発明の支援装置及び支援方法においては、ひび割れ率ではなく、撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かという点を修繕の緊急性判断の主たる要素の一つとしており、この点で、従来の支援装置及び支援方法にはない新たな視点を提案するものである。
また、本発明の支援装置は、その好適な一例において、さらに、下記(G)〜(J)の手段を備えている;
(G)舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが補修跡であるか否かを識別し、補修跡であると識別されたとき、補修跡識別信号rnを出力する手段、
(H)前記撮像画像の地図上での位置座標に基づいて、補修跡識別信号rnが出力されたパターンの地図上での位置を求め、補修跡Rnの位置RPnとして記憶装置に記憶する手段、
(I)管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、前記地点Bの位置についての情報、及び前記長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上での位置と、前記記憶装置に記憶されている補修跡Rnの位置RPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の補修跡Rnとを関連付ける手段、
(J)関連付けられた補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmが未だ生成されていないときには、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる手段。
また、本発明の支援方法は、その好適な一例において、さらに、下記(g)〜(j)の工程を含んでいる;
(g)舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが補修跡であるか否かを識別し、補修跡であると識別されたとき、補修跡識別信号rnを出力する工程、
(h)前記撮像画像の地図上での位置座標に基づいて、補修跡識別信号rnが出力されたパターンの地図上での位置を求め、補修跡Rnの位置RPnとして記憶装置に記憶する工程、
(i)管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、前記地点Bの位置についての情報、及び前記長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上での位置と、前記記憶装置に記憶されている補修跡Rnの位置RPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の補修跡Rnとを関連付ける工程、
(j)関連付けられた補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmが未だ生成されていないときには、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる工程。
すなわち、本発明の支援装置及び支援方法は、その好適な一態様において、舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別するだけでなく、舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが補修跡であるか否かを識別し、補修跡であると識別されたとき、補修跡が存在する評価区間Wmの対応する地図上の位置に要修繕箇所存在信号Xmを表示することによって、亀甲状ひび割れだけでなく、補修跡の存在箇所を地図上に一目瞭然に示して「見える化」するものである。
ここでいう補修跡とは、ポットホールを応急処置で穴埋め補修しただけの補修跡を意味し、再び欠損してポットホールが生じたり、周囲にポットホールが広がる恐れがあるので、亀甲状ひび割れと同様に、その修繕の緊急性は大である。
さらに、本発明の支援装置及び支援方法は、その好適な他の一態様において、下記(K)の手段を備えている;
(K)評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnについての情報を出力する手段であって、前記情報が当該評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKnの数又は位置KPn、及び/又は、当該評価区間Wmと関連付けられている補修跡Rnの数又は位置RPnを含む手段。
同様に、本発明の支援方法は、その好適な他の一態様において、下記(k)の工程を含んでいる;
(k)評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnについての情報を出力する工程であって、前記情報が当該評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKnの数又は位置KPn、及び/又は、当該評価区間Wmと関連付けられている補修跡Rnの数又は位置RPnを含む工程。
このように本発明の支援装置及び支援方法が、上記(K)の手段又は上記(k)の工程を有しているときには、例えば道路管理者が、表示された地図上で、関心のある評価区間Wmをタッチ又はクリックするなどして選択すると、その選択入力に応じて、選択された評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKnの少なくとも数又は位置KPn、及び/又は、選択された評価区間Wmと関連付けられている補修跡Rnの少なくとも数又は位置RPnが出力されて、例えば道路管理者又は関係者が見ている表示装置上に表示されたり、プリントアウトされたりすることになる。これにより、例えば道路管理者又は関係者は、当該選択した評価区間に存在する亀甲状ひび割れ及び/又は補修跡の数や位置を知ることができ、舗装の維持修繕計画を策定する上での有力な情報として活用することが可能となる。
さらに、本発明の支援装置は、その好適なさらに他の一態様において、下記(L)〜(N)の手段を備えている;
(L)前記撮像画像上での長さと舗装路面上での長さとの対応関係についての情報に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号kn又は補修跡識別信号rnが出力されたパターンの舗装路面上での面積を求め、亀甲状ひび割れKnの面積KAn又は補修跡Rnの面積RAnとして記憶装置に記憶する手段、
(M)それぞれの評価区間Wmについて、関連付けられている全亀甲状ひび割れKn又は全補修跡Rnの面積を、それぞれ、評価区間ごとに積算し、それぞれの評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm又は補修跡Rnの合計面積RTAmとして記憶装置に記憶する手段、
(N)前記(K)の手段であって、出力される亀甲状ひび割れKn又は補修跡Rnについての前記情報が、さらに、当該評価区間Wmと関連付けられている個々の亀甲状ひび割れKnの面積KAn及び/又は合計面積KTAm、又は当該評価区間Wmと関連付けられている個々の補修跡Rnの面積RAn及び/又は合計面積RTAmを含む手段。
また、本発明の支援方法は、その好適なさらに他の一態様において、下記(l)〜(n)の工程を含んでいる;
(l)前記撮像画像上での長さと舗装路面上での長さとの対応関係についての情報に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号kn又は補修跡識別信号rnが出力されたパターンの舗装路面上での面積を求め、亀甲状ひび割れKnの面積KAn又は補修跡Rnの面積RAnとして記憶装置に記憶する工程、
(m)それぞれの評価区間Wmについて、関連付けられている全亀甲状ひび割れKn又は全補修跡Rnの面積を、それぞれ、評価区間ごとに積算し、それぞれの評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm又は補修跡Rnの合計面積RTAmとして記憶装置に記憶する工程、
(n)前記(k)の工程であって、出力される亀甲状ひび割れKn又は補修跡Rnについての前記情報が、さらに、当該評価区間Wmと関連付けられている個々の亀甲状ひび割れKnの面積KAn及び/又は合計面積KTAm、又は当該評価区間Wmと関連付けられている個々の補修跡Rnの面積RAn及び/又は合計面積RTAmを含む工程。
このように本発明の支援装置及び支援方法が、上記(L)〜(N)の手段又は上記(l)〜(n)の工程を有しているときには、識別された亀甲状ひび割れ及び/又は補修跡の面積を、個々に、或いは評価区間毎に積算して、例えば道路管理者によって選択された評価区間ごとに表示装置に表示したり、プリントアウトしたりすることができる。緊急に修繕を必要とする亀甲状ひび割れや補修跡の面積についての情報は、舗装の維持修繕計画を策定する上で極めて重要であり、道路管理者がそれを知ることができるのは極めて有用である。
さらに本発明の支援装置は、その好適なさらに他の一態様において、下記(O)の手段を備えている;
(O)個々の評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm、補修跡Rnの合計面積RTAm、又はKTAmとRTAmの加算値を、その大きさに応じて、2つ以上のランクに分け、該当するランクに応じて、個々の評価区間Wmについて生成される要修繕箇所存在信号Xmを異ならせる手段。
また、本発明の支援方法は、好適な更に他の一態様において、下記(o)の工程を含んでいる;
(o)個々の評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm、補修跡Rnの合計面積RTAm、又はKTAmとRTAmの加算値を、その大きさに応じて、2つ以上のランクに分け、該当するランクに応じて、個々の評価区間Wmについて生成される要修繕箇所存在信号Xmを異ならせる工程。
このように本発明の支援装置及び支援方法が、上記(O)の手段又は上記(o)の工程を有しているときには、各評価区間内に存在する亀甲状ひび割れの合計面積、又は補修跡の合計面積、或いは亀甲状ひび割れと補修跡両者の合計面積に応じて、地図上の対応する位置に表示される要修繕箇所存在信号Xmの大きさ、色、形等を変えることができるので、それぞれの評価区間内に存在する要修繕箇所の面積の多寡を視覚的に把握することができるという利点が得られる。
さらに、本発明の支援装置は、その好適なさらに他の一態様において、下記(P)の手段を備えている;
(P)評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmに対応する舗装路面の撮像画像、又は認識されたパターンを重ね合わせた前記舗装路面の撮像画像を出力する手段。
また、本発明の支援方法は、その好適なさらに他の一態様において、下記(p)の工程を含んでいる;
(p)評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmに対応する舗装路面の撮像画像、又は認識されたパターンを重ね合わせた前記舗装路面の撮像画像を出力する工程。
このように本発明の支援装置及び支援方法が、上記(P)の手段又は上記(p)の工程を有しているときには、例えば道路管理者が、表示された地図上で、関心のある評価区間Wmをタッチ又はクリックするなどして選択すると、その選択入力に応じて、選択された評価区間Wmに対応する舗装路面の撮像画像、又は当該撮像画像に識別されたパターンを重ね併せた画像を出力して、適宜表示装置に表示したり、プリントアウトして、対象とする評価区間内に存在する亀甲状ひび割れや補修跡の様子を目視によって確認することができるので、極めて便利である。
さらに、本発明の支援装置は、その好適なさらに他の一態様において、(Q)前記長さLを外部からの入力に基づいて変更する手段を備えており、本発明の支援方法は、その好適なさらに他の一態様において、(q)前記長さLを外部からの入力に基づいて変更する工程を含んでいる。
このように本発明の支援装置及び支援方法が、上記(Q)の手段又は上記(q)の工程を有しているときには、評価区間の長さLを適宜変更して、管理対象道路における要修繕箇所の存在の有無、程度を、より細かなスケールでみたり、より大きなスケールでみたりすることができるので、本発明の支援装置及び支援方法を、維持修繕計画の策定上、極めて有用なツールとして利用することができる。
さらに本発明は、1又は複数のコンピュータに本発明の支援方法を実行させるコンピュータプログラムを提供することによって、上記課題を解決するものである。当該コンピュータプログラムは、適宜のメモリ等の記憶媒体に記憶された状態で提供されても良いし、ネットからダウンロードする形で提供されても良いし、ネット上に存在する適宜のサーバ上に存在するものであっても良い。
なお、本明細書でいう舗装の維持とは、計画的に反復して行う手入れ又は緊急に行う軽度な修理をいい、路面の性能を回復させることを目的に実施する手入れ又は修理をいうものとし、修繕とは、維持では不経済若しくは十分な回復効果が期待できない場合に、建設時の性能程度に回復することを目的に実施される手入れ又は修理をいうものとする。また、本明細書でいう舗装路面の撮像画像中に認識されるパターンとは、舗装路面上に認識されるあらゆる図形パターンを包含し、線で構成された図形パターン、面で構成された図形パターン、複数の線が交差して面状に広がった図形パターンなどを含むものである。
本発明の支援装置又は支援方法によれば、舗装における緊急に修繕が必要な要修繕箇所を、亀甲状ひび割れ、又は亀甲状ひび割れと補修跡として、舗装面の撮像画像から自動的に抽出し、それらの有無、個数、面積等の情報を設定された評価区間ごとに地図上に表示し、或いは地図上の位置と関連付けて表示又は出力することができるという利点が得られる。これにより、例えば道路管理者は、管理対象とする道路のどの位置に緊急に修繕を必要とする要修繕箇所が存在するのかを地図上で視覚的に把握することができるとともに、その詳細についても、適宜表示又は出力させて知ることができるので、舗装の維持修繕計画の策定が非常に容易になるという利点が得られる。
本発明の支援装置及び支援方法における、要修繕箇所か否かの判断は、撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れと識別されるか、或いは補修跡であると識別されるかというパターン認識技術に基づいてコンピュータによって行われるので、極めて客観的であり、維持修繕計画の策定を一定の基準に基づいて合理的に行うことができるという利点が得られる。
また、本発明のコンピュータプログラムによれば、1又は複数のコンピュータを本発明の支援方法を実行させるハードウエアとして動作させることができるという利点が得られる。
本発明の舗装の維持修繕計画策定支援装置の一例を示す図である。 舗装路面の撮像画像の一例を示す図である。 撮像画像の一例を示す図である。 出力される地図データの一例を示す図である。 出力される地図データの他の一例を示す図である。 出力される詳細情報の一例を示す図である。 評価区間の撮像画像の出力例を示す図である。 ひび割れ率が同じである二種のひび割れを対比して示す図である。
以下、図面を用いて本発明の支援装置並びに支援方法を説明するが、本発明が図示のものに限られないことはいうまでもない。
図1は、本発明の舗装の維持修繕計画策定支援装置の一例を示す図である。図1において、1は本発明の支援装置であり、支援装置1は、一台又は複数台のコンピュータから構成されている。支援装置1が複数台のコンピュータで構成されている場合には、それら複数台のコンピュータは、一箇所に存在していても良いし、適宜の通信ネットワークで結ばれて異なる箇所に分散して存在していても良い。
2は支援装置1の入出力部であり、支援装置1は、入出力部2を介して、インターネットなどの通信ネットワーク3、外部メモリ4、キーボード5、タッチパネル機能を備えた表示装置6、プリンタ7、道路地図データベース8などと随時接続される。
9Aは外部から入力される撮像画像の一時記憶部、9Bはパターン認識部、9Cは辞書パターン記憶部、9Dは位置情報抽出部、9Eは面積算出部であり、9A〜9Eによってパターン認識部が構成されている。
10A、10B、10Cは、それぞれ、外部から入力される長さL、基準となる地点Bの位置情報、及び道路地図データの一時記憶部であり、10Dは評価区間設定部である。10A〜10Dによって評価区間設定部が構成されている。
11は、評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnとを関連付けるとともに、関連付けられる亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて要修繕箇所存在信号Xmを生成する要修繕箇所判定部である。
12Aは地図データ生成部、12Bは要修繕面積判定部であり、12A及び12Bによって地図データ生成部を構成している。
13Aは評価区間Wmの選択信号入力受付部、13Bは必要情報読出部であり、13A及び13Bによって、評価区間情報出力部を構成している。
14は記憶装置であり、記憶装置14には、亀甲状ひび割れ情報及び/又は補修跡情報記憶部14A、撮像画像データ記憶部14B、評価区間情報記憶部14C、要修繕箇所情報記憶部14Dが包含されている。
以下、支援装置1、及び支援装置1によって実行される支援方法の詳細について順に説明する。
1.パターン認識部
インターネット等の通信ネットワーク3又は外部メモリ4から、入出力部2を介して、対象となる舗装路面の撮像画像が支援装置1に入力されると、入力された撮像画像は一時記憶部9Aに記憶される。
図2は、入出力部2を介して支援装置1に入力される撮像画像の一例を示す図である。図2に示すとおり、撮像画像Z(n−1)、Z、Z(n+1)(但し、nは整数)は、舗装路面を道路の幅方向に沿ってZW、延長方向に沿ってZLずつの長さに区切った区間の撮像画像であり、通常、道路延長方向に沿って連続した区間の撮像画像である。なお、図2では3枚の撮像画像Z(n−1)、Z、Z(n+1)しか示していないけれども、実際には、維持修繕計画を策定しようとしている対象道路の舗装路面をその延長方向に沿った所定長さにわたってカバーすべく、多数枚の撮像画像Znが入力されることはいうまでもない。それぞれの撮像画像Z(n−1)、Z、Z(n+1)には、例えば、それぞれの上辺の中央点Zb(n−1)、Zb、Zb(n+1)を基準点として、その基準点の地図上での位置座標、すなわち、緯度・経度情報Zbp(n−1)、Zbp、Zbp(n+1)が付加されており、緯度・経度情報Zbp(n−1)、Zbp、Zbp(n+1)は、撮像画像Z(n−1)、Z、Z(n+1)等とともに、入出力部2に入力され、一時記憶部9Aに記憶される。
撮像画像Znは、例えば、図3に示すように、撮影したままの撮像画像Znorと、撮像画像Zn中に認識された線状に伸びるパターンや面状に広がるパターンなどをトレースしたトレース画像Zntrとを、別々のレイヤーとして重ね合わせた、パターントレース画像付の撮像画像Znとして支援装置1に入力されるのが望ましい。
ただし、支援装置1に入力される撮像画像Znは、必ずしも当初からパターントレース画像付の撮像画像Znである必要はなく、撮影したままの撮像画像Znorであっても良く、その場合には、支援装置1が、各撮像画像Znor中の線状、面状、その他のパターンの認識と、トレース画像の生成、及びパターントレース画像付の撮像画像Znの作成を行えば良い。
一時記憶部9Aに一時記憶されたパターントレース画像付の撮像画像Znは、順次読み出されてパターン認識部9Bに送られる。パターン認識部9Bでは、送られてきた撮像画像Zn中に認識されたパターンが、それぞれ、亀甲状ひび割れであるか否か、又は補修跡であるか否かが識別される。この識別は、斯界で汎用されているパターン認識技術を用いて行えば良い。例えば、パターン認識部9Bは、送られてきたパターントレース画像付の撮像画像Zn中に1又は複数個の検索窓を適宜設定し、各検索窓中に含まれるパターンの特徴抽出を行い、辞書パターン記憶部9Cに記憶されている辞書データと照合して、当該検索窓中のパターンが亀甲状ひび割れであるか否か、又は補修跡であるか否かを識別すれば良い。なお、特徴抽出の際に用いる特徴量の設計は人間が行っても良いし、深層学習によってコンピュータが自動的に行うようにしても良い。
パターン認識部9Bによって、パターントレース画像付の撮像画像Zn中に設定された検索窓内に存在するパターンが亀甲状ひび割れであると識別されると、パターン認識部9Bは、識別された順に例えば整数番号nを付して、亀甲状ひび割れ識別信号kn(但し、nは整数)を生成し、その亀甲状ひび割れ識別信号knが生成された検索窓の撮像画像Zn中の位置情報とともに、位置情報抽出部9Dに出力する。すなわち、支援装置1は、支援装置1が所定のプログラムの下に動作することによって実現される手段として、舗装路面の撮像画像Zn中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別し、亀甲状ひび割れであると識別されたとき、亀甲状ひび割れ識別信号knを出力する手段(手段(A))を備えており、本例の支援装置1においては、パターン認識部9Bによって実現される動作がこれに相当する。また、支援方法に即して言えば、パターン認識部9Bによって実行される上記の動作が、舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別し、亀甲状ひび割れであると識別されたとき、亀甲状ひび割れ識別信号knを出力する工程(工程(a))に相当する。
同様に、パターン認識部9Bによって、パターントレース画像付の撮像画像Zn中に設定された検索窓内に存在するパターンが補修跡であると識別されると、パターン認識部9Bは、識別された順に例えば整数番号nを付して、補修跡識別信号rn(但し、nは整数)を生成し、その補修跡識別信号rnが生成された検索窓の撮像画像Zn中の位置情報とともに、位置情報抽出部9Dに出力する。すなわち、支援装置1は、支援装置1が所定のプログラムの下に動作することによって実現される手段として、舗装路面の撮像画像Zn中に認識されたパターンが補修跡であるか否かを識別し、補修跡であると識別されたとき、補修跡識別信号rnを出力する手段(手段(G))を備えており、パターン認識部9Bによって実現される動作がこれに相当する。また、支援方法に即して言えば、パターン認識部9Bによって実行される上記の動作が、舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが補修跡であるか否かを識別し、補修跡であると識別されたとき、補修跡識別信号rnを出力する工程(工程(g))に相当する。
上記のような動作を繰り返し、撮像画像Zn中にもはや亀甲状ひび割れ又は補修跡と識別されそうなパターンが存在しないと判断されると、パターン認識部9Bは、パターン認識を行った撮像画像Znについてパターン認識終了信号EZnを生成し、撮像画像Zn、その基準点Zbnの地図上の位置座標Zbpn、及び次の連続する撮像画像Zn+1の基準点Zbn+1の地図上の位置座標Zbpn+1とともに位置情報抽出部9Dに出力する。なお、次の連続する撮像画像Zn+1が存在しないときには、一つ前の撮像画像Zn−1の基準点Zbn−1の地図上の位置座標Zbpn−1と当該撮像画像Znの基準点Zbnの地図上の位置座標Zbpnとを結ぶ線上で、位置座標Zbpnから長さZLだけ離れた地点の位置座標をZbpn+1として、位置情報抽出部9Dに出力すれば良い。また、パターン認識部9Bから位置情報抽出部9Dに送られる信号は、パターン認識終了信号EZnだけでも良く、その場合には、位置情報抽出部9Dが、撮像画像Zn、その基準点Zbnの位置座標Zbpn、及び次の連続する撮像画像Zn+1の基準点Zbn+1の地図上の位置座標Zbpn+1を一時記憶部9Aから読み出すことになる。
位置情報抽出部9Dは、パターン認識部9Bから撮像画像Znについてのパターン認識終了信号EZnを受け取ると、パターン認識部9B又は一時記憶部9Aから入手した撮像画像Zn並びに基準点Zbnの地図上の位置座標Zbpn及び基準点Zbn+1の地図上の位置座標Zbpn+1、亀甲状ひび割れ識別信号knが出力された検索窓の撮像画像Zn内での相対的な位置、及び撮像画像Znの幅方向の長さZW又は延長方向の長さZLと撮像画像Znを構成する画素数とから求められる1画素あたりの実空間の大きさに基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号knが出力された検索窓の地図上の位置を求め、亀甲状ひび割れKnの位置Kpn(但し、nは整数)として記憶装置14に出力し、亀甲状ひび割れ情報及び/又は補修跡情報記憶部14Aに記憶する。なお、このとき求められる検索窓の地図上の位置としては、通常、検索窓が占める領域の地図上の位置、例えば検索窓が矩形の場合にはその四隅の頂点の地図上の位置が選ばれるが、検索窓の中心点の位置で検索窓の位置を代表させても良い。
これら位置情報抽出部9Dと記憶装置14とによって実現又は実行される上記動作が、撮像画像Znの地図上での位置座標に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号knが出力されたパターンの地図上での位置を求め、亀甲状ひび割れKnの位置KPnとして記憶装置に記憶する手段(手段(B))又は工程(工程(b))に相当する。
同様に、位置情報抽出部9Dは、パターン認識部9B又は一時記憶部9Aから上記情報の出力を受けると、撮像画像Zn、基準点Zbnの地図上の位置座標Zbpn、基準点Zbn+1の地図上の位置座標Zbpn+1、補修跡識別信号rnが出力された検索窓の撮像画像Zn内での相対的な位置、及び撮像画像Zn中の1画素あたりの実空間の大きさに基づいて、補修跡識別信号rnが出力された検索窓の地図上の位置を求め、補修跡Rnの位置Rpn(但し、nは整数)として記憶装置14に出力し、亀甲状ひび割れ情報及び/又は補修跡情報記憶部14Aに記憶する。この場合においても、求められる検索窓の地図上の位置としては、通常、検索窓が占める領域の地図上の位置が選ばれるが、検索窓の中心点の位置で検索窓の位置を代表させても良い。
これら位置情報抽出部9Dと記憶装置14とによって実現又は実行される上記動作が、本発明の支援装置並びに支援方法に即していえば、撮像画像Znの地図上での位置座標に基づいて、補修跡識別信号rnが出力されたパターンの地図上での位置を求め、補修跡Rnの位置RPnとして記憶装置に記憶する手段(手段(H))又は工程(工程(h))に相当する。
位置情報抽出部9Dは、以上のような動作を撮像画像Znについて出力された亀甲状ひび割れ識別信号kn及び補修跡識別信号rnの全てについて行い、完了すると、完了信号EZPnを生成し、対象とした撮像画像Znをその基点Zbnの位置座標Zbpnとともに記憶装置14に出力するか、当該撮像画像Zn及びその基点Zbnの位置座標Zbpnを一時記憶部9Aから記憶装置14に移動させ、記憶装置14の撮像画像データ記憶部14Bに記憶させる。
本発明の支援装置1は、その好適な一例において、位置情報抽出部9Dに加えて、面積算出部9Eを備えている。すなわち、図1に示すとおり、支援装置1は、パターン認識部9Bと記憶装置14との間に、位置情報抽出部9Dと並列に設けられた面積算出部9Eを有している。面積算出部9Eは、パターン認識部9Bから、亀甲状ひび割れ識別信号kn又は補修跡識別信号rnと、その亀甲状ひび割れ識別信号kn又は補修跡識別信号rnが生成された検索窓の撮像画像Zn中の位置情報を受け取ると、検索窓の撮像画像Zn中の位置情報に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号knに対応する亀甲状ひび割れKn、又は補修跡識別信号rnに対応する補修跡Rnを撮像画像Zn中で特定し、その面積を算出する。
亀甲状ひび割れKnの面積KAn(但し、nは整数)の算出は、例えば、以下のようにして行うことができる。すなわち、亀甲状ひび割れが存在すると、その原因となった基層又は路盤の損傷は、一般に、ひび割れから15cm程度の範囲まで影響を及ぼしているといわれているので、亀甲状ひび割れKnの最外部に位置するひび割れから15cmの範囲まで、また、亀甲状ひび割れKnの最外部に位置するひび割れの交点から15cmの範囲までを亀甲状ひび割れの領域として、撮像画像Znの1画素の実空間での大きさに基づいて、亀甲状ひび割れKnの面積KAnを算出すれば良い。なお、亀甲状ひび割れの最外部に位置するひび割れとは、その両端が他のひび割れとの交点まで伸びているひび割れをいうものとする。
補修跡Rnの面積RAn(但し、nは整数)の算出は、補修跡として識別されたパターンが占める領域の面積を、撮像画像Znの1画素の実空間での大きさに基づいて、算出すれば良い。
算出された亀甲状ひび割れKnの面積KAn、及び補修跡Rnの面積RAnは、記憶装置14に送られ、亀甲状ひび割れKnの位置KPn、及び補修跡Rnの位置RPnとともに、亀甲状ひび割れ情報及び/又は補修跡情報記憶部14Aに記憶される。このような動作が、対象とした撮像画像Znについて出力された亀甲状ひび割れ識別信号kn及び補修跡識別信号rnの全てについて行なわれる。
上記のとおり、支援装置1は、面積算出部9Eと記憶装置14とによって実現される手段として、撮像画像Zn上での長さと舗装路面上での長さとの対応関係についての情報に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号kn又は補修跡識別信号rnが出力されたパターンの舗装路面上での面積を求め、亀甲状ひび割れKnの面積KAn又は補修跡Rnの面積RAnとして記憶装置に記憶する手段(手段(L))を備えているということになる。また、これを支援方法に即していえば、撮像画像Zn上での長さと舗装路面上での長さとの対応関係についての情報に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号kn又は補修跡識別信号rnが出力されたパターンの舗装路面上での面積を求め、亀甲状ひび割れKnの面積KAn又は補修跡Rnの面積RAnとして記憶装置に記憶する工程(工程(l))に相当する。
以上のような動作を入力された全撮像画像Znについて行うことにより、記憶装置14の亀甲状ひび割れ情報及び/又は補修跡情報記憶部14Aには、対象とする舗装路面に存在すると判断される全亀甲状ひび割れKn及び全補修跡Rnについて、それらのそれぞれと関連付けられた位置KPn及び面積KAn又は位置RPn及び面積RAnについての情報が下記のように記憶されることになる。
<亀甲状ひび割れ>
(Kp、KA);K(Kp、KA);・・・;Kn(Kpn、KAn);・・・
<補修跡>
(Rp、RA);R(Rp、RA);・・・;Rn(Rpn、RAn);・・・
また、記憶部14の撮像画像データ記憶部14Bには、撮像画像Z、Z、・・・Zn・・・の画像データがその基準点の位置座標Zbp、Zbp、・・・Zbpn・・・とともに記憶されることになる。
なお、本例の支援装置1は、上記のとおり、亀甲状ひび割れ及び補修跡の双方を対象とし、舗装路面上に認識されたパターンからそれらを識別し、その位置及び面積を求める手段を備えているが、支援装置1としては、亀甲状ひび割れ又は補修跡のいずれか一方だけを対象とし、いずれか一方を識別して、その位置及び面積を求める手段を備えているものであっても良い。ただし、いずれか一方だけを対象とする場合には、亀甲状ひび割れの方を対象とするのが望ましい。
2.評価区間の設定
上記の亀甲状ひび割れや補修跡の識別に加えて、支援装置1は、管理対象道路に1又は複数の評価区間Wm(但し、mは整数)を設定する手段を備えている。すなわち、通信ネットワーク3、キーボード5、又はタッチパネル機能を備えた表示装置6から、評価区間Wmの道路延長方向の長さLを指定する信号が入力されると、その信号は入出力装置2を介して、一時記憶部10Aに一時記憶される。
同様に、通信ネットワーク3、キーボード5、又はタッチパネル機能を備えた表示装置6から、基準となる地点Bの位置情報を指定する信号が入力されると、その信号は入出力装置2を介して、地点Bの位置情報として、一時記憶部10Bに一時記憶される。起点となる地点Bは、先に説明した撮像画像Znのいずれかの基準点Zbnと同じであっても異なっていても良い。
一方、道路地図データの一時記憶部10Cには、外部に存在する道路地図のデータベース8から読み出した管理対象道路の地図データが一時記憶される。
評価区間設定部10Dは、一時記憶部10A、10B、10Cから、記憶されている長さL、地点Bの位置情報、及び管理対象道路の地図データを適宜読み出して、管理対象道路に1又は複数の評価区間Wmを設定する。すなわち、評価区間設定部10Dは、読み出した地図データと地点Bの位置情報を照らし合わせて、管理対象道路上に地点Bの位置を決め、その地点Bの位置を基準として、管理対象道路を、長さLを単位として、道路延長方向に沿って1又は複数の区間に分割し、順に番号を付して、評価区間W、評価区間W・・・評価区間Wm・・・とするとともに、これら評価区間、評価区間W・・・評価区間Wm・・・を、読み出した地図データと基準とした地点Bの位置情報と長さLとに基づいて求められる各評価区間Wmの地図上での位置情報と関連付けて記憶装置14に出力し、評価区間情報記憶部14Cに記憶させる。なお、地点Bは、いずれかの評価区間Wmの道路延長方向に沿った前方又は後方の端部に位置していても良いし、いずれかの評価区間Wmの中央に位置していても良い。
一時記憶部10A〜10C、及び評価区間設定部10Dによって実現又は実行される上記の動作が、管理対象道路を、選択された任意の地点Bを基準位置として、道路延長方向に沿った長さLの区間に分割し、1又は複数の評価区間Wmを設定する手段(手段(C))に相当するとともに、支援方法に即していえば、管理対象道路を、選択された任意の地点Bを基準位置として、道路延長方向に沿った長さLの区間に分割し、1又は複数の評価区間Wmを設定する工程(工程(c))に相当する。
なお、評価区間設定部10Dは上記の動作を必ずしも常に行わなければならないというものではない。例えば対象とする道路について、評価区間Wmの地図上の位置が既に評価区間情報記憶部14Cに記憶されており、評価区間Wmの既に記憶されている地図上の位置を使用する場合には、評価区間設定部10Dによる上記動作は不要である。また、対象とする道路について、評価区間Wmの地図上の位置が、道路データベース8から道路地図データとともに読み込まれる場合には、評価区間設定部10Dは、その情報を評価区間情報記憶部14Cに記憶させるだけで良い。
3.要修繕箇所の判定
要修繕箇所判定部11は、亀甲状ひび割れ情報及び/又は補修跡情報記憶部14Aから、亀甲状ひび割れKnの位置KPn、及び補修跡Rnの位置RPnを読み出すとともに、評価区間情報記憶部14Cからは、設定されている評価区間Wmの地図上での位置情報を読み出し、両者を照合することによって、各評価区間Wm内に亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnが存在するかどうかを判断する。いずれかの評価区間Wm内に亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnが存在すると判断された場合、要修繕箇所判定部11は、評価区間Wmのそれぞれと、その内部に存在すると判断された1又は複数の亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnとを関連付け、記憶装置14の要修繕箇所情報記憶部14Dに記憶させる。
なお、評価区間情報記憶部14Cに記憶されている評価区間Wmの地図上での位置情報は、元はといえば、一時記憶部10A〜10Cから読み出した長さL、地点Bの位置情報、及び管理対象道路の地図データに基づいて求められたものであるので、要修繕箇所判定部11による上記動作が、管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、地点Bの位置についての情報、及び長さLに基づいて求められた評価区間Wmの地図上での位置と、記憶装置に記憶されている亀甲状ひび割れKnの位置KPn又は補修跡Rnの位置RPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnとを関連付ける手段(手段(D)、手段(I))に相当する。また、これを支援方法に即していえば、管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、地点Bの位置についての情報、及び長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上の位置と、記憶装置に記憶されている亀甲状ひび割れKnの位置KPn又は補修跡Rnの位置RPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnとを関連付ける工程(工程(d)、工程(i))に相当することになる。
続いて、要修繕箇所判定部11は、上記のようにして関連付けられた亀甲状ひび割れKn又は補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xm(但し、mは整数)を生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置14の要修繕箇所情報記憶部14Dに記憶させる。
支援装置1におけるこの動作が、関連付けられた亀甲状ひび割れKnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる手段(手段(E))に相当し、また、これを支援方法に即していえば、関連付けられた亀甲状ひび割れKnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる工程(工程(e))に相当する。
なお、同一評価区間Wmについて、関連付けられた亀甲状ひび割れKnと補修跡Rnの双方が存在する場合には、どちらか一方が存在することに基づいて要修繕箇所存在信号Xmを生成すれば良いので、各評価区間Wmと補修跡Rnとの関連付けを、各評価区間Wmと亀甲状ひび割れKnとの関連付けよりも後に行う場合には、関連付けられた補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmが未だ生成されていないときに要修繕箇所存在信号Xmを生成すれば良いということになる。
したがって、支援装置1における上記動作は、補修跡Rnに関していえば、関連付けられた補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmが未だ生成されていないときには、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる手段(手段(J))ということになり、支援方法に即していえば、関連付けられた補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmが未だ生成されていないときには、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる工程(工程(j))に相当するということになる。
なお、要修繕箇所判定部11は、上記のようにして関連付けられた亀甲状ひび割れKn又は補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置14の要修繕箇所情報記憶部14Dに記憶させるに際し、それぞれの評価区間Wmについて、その評価区間Wmと関連付けられている全亀甲状ひび割れKnの面積KAnを積算し、その評価区間Wm内に存在する亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAmとして、要修繕箇所情報記憶部14Dに記憶させるとともに、その評価区間Wmと関連付けられている全補修跡Rnの面積RAnを積算し、その評価区間Wm内に存在する補修跡Rnの合計面積RTAmとして、要修繕箇所情報記憶部14Dに記憶させる。
要修繕箇所判定部11によって行われる上記動作が、それぞれの評価区間Wmについて、関連付けられている全亀甲状ひび割れKn又は全補修跡Rnの面積を、それぞれ、評価区間ごとに積算し、それぞれの評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm又は補修跡Rnの合計面積RTAmとして記憶装置に記憶する手段(手段(M))に相当し、支援方法に即していえば、それぞれの評価区間Wmについて、関連付けられている全亀甲状ひび割れKn又は全補修跡Rnの面積を、それぞれ、評価区間ごとに積算し、それぞれの評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm又は補修跡Rnの合計面積RTAmとして記憶装置に記憶する工程(工程(m))に相当することになる。
以上のようにして記憶装置14の要修繕箇所情報記憶部14Dには、例えば以下のようなデータが記憶されることになる。
:K(KP、KA)、K(KP、KA)、KTA、R(RP、RA)、RTA、X
:K(KP、KA)、KTA、R(RP、RA)、RTA、X
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Wm:K(KP、KA)、Kn+1(KPn+1、KAn+1)、KTA、Rn−3(RPn−3、RAn−3)、RTA、X
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4.地図上への表示
上記のようにして、要修繕箇所情報記憶部14Dに、各評価区間Wmについて関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmが存在するか否かの情報が記憶されると、地図データ生成部12Aは、当該情報と、一時記憶部10Cから読み出した地図データと、評価区間情報記憶部14Cから読み出した各評価区間Wmの地図上での位置情報に基づいて、地図上で、関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmが存在する評価区間Wmに相当する位置に、要修繕箇所存在信号Xmを例えばフラグなどの図形にして重ね合わせて表示し、要修繕箇所が存在する評価区間Wmがどこに存在するのかが視覚的に把握できるようにした地図データを生成する。生成された地図データは、入出力部2を介して、表示装置6、プリンタ7、外部メモリ4、又は通信ネットワーク3に出力される。
このようにして、例えば表示装置6に表示される地図データの一例を図4に示す。図4に見られるとおり、管理対象道路上で、要修繕箇所が存在する評価区間にはフラグが立てられており、これにより、例えば道路管理者などの関係者は、管理対象道路のどの区間に早急に対応が必要な要修繕箇所が存在するのかを視覚を通じて直感的に知ることができる。なお、関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmが存在することを示す図形はフラグに限られず、他の図形、記号、符号、或いはそれらと色彩の組み合わせなどであっても良いことは勿論である。
地図データ生成部12Aは、上記のようにして、記憶装置14中の評価区間情報記憶部14Cに記憶されている評価区間Wmの地図上の位置情報と、それと関連付けられて要修繕箇所情報記憶部14Dに記憶されている要修繕箇所存在信号Xmとに基づいて、管理対象道路における対応する評価区間Wmに相当する位置に要修繕箇所存在信号Xmが表示された地図データを生成し、出力する手段(手段(F))として機能する。これを支援方法に即していえば、記憶装置14に記憶されている評価区間Wmとそれと関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmとに基づいて、管理対象道路における対応する評価区間Wmに相当する位置に要修繕箇所存在信号Xmが表示された地図データを生成し、出力する工程(工程(f))ということになる。
本発明の支援装置1は、その好適な一例において、地図データ生成部12Aに加えて、要修繕面積判定部12Bを有している。要修繕面積判定部12Bは、地図データ生成部12Aが、要修繕箇所情報記憶部14Dから各評価区間Wmについて関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmが存在するか否かの情報を読み出す際に、関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmが存在する各評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAn及び/又は補修跡Rnの合計面積RTAnを併せて読み出し、当該評価区間Wm内に存在する亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAn又は補修跡Rnの合計面積RTAn、或いはその両者の合計面積(KTAn+RTAn)を、予め設定した閾値と比較して、例えば「大」「小」の2つに、又は「大」「中」「小」の3つに、或いはそれ以上の数にランク分けする判定機能を有している。
要修繕面積判定部12Bは、これら判定して得られたランクについての情報を、対応する評価区間Wmと関連づけて地図データ生成部12Aに出力する。地図データ生成部12Aは、要修繕面積判定部12Bから評価区間Wmについて、その内部に存在する要修繕面積をランク分けした情報を受け取ると、そのランクに応じて、対応する評価区間Wmに重ね合わせて表示する要修繕箇所存在信号Xmに相当するフラグなどの図形の大きさ、色、形などを異ならせた地図データを生成する。
要修繕面積判定部12Bからの信号を受けて生成される地図データの一例を図5に示す。図5に見られるとおり、要修繕箇所が存在する評価区間に立てられているフラグの色彩には「赤」(図5では塗潰しで示す)、「黄」(図5ではハッチングで示す)、及び「白」(図5では白抜きで示す)があり、「赤」のフラグは、当該評価区間Wm内に存在する要修繕箇所は面積が大きいことを、「白」のフラグは、当該評価区間Wm内に存在する要修繕箇所は面積が小さいことを、「黄」のフラグは、当該評価区間Wm内に存在する要修繕箇所の面積が「赤」と「白」の中間にあることを、それぞれ示している。これにより、例えば道路管理者などの関係者は、管理対象道路のどの区間に早急に対応が必要な要修繕箇所が存在するのかだけでなく、要修繕箇所の面積が大きいか小さいか、その中間かまでをも視覚を通じて直感的に知ることができる。なお、ランクに応じて、関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmが存在することを示す図形、記号、符号等の色彩を異ならせるのではなく、その大きさや形状を異ならせるようにしても良いし、大きさや形状に加えて色彩を異ならせても良く、さらには、要修繕箇所の面積が大きい評価区間Wmに表示する図形、符号、記号等は、点滅させて、見る者の注意を喚起するようにしても良い。
以上のようにして、地図データ生成部12Aと要修繕面積判定部12Bは、個々の評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm、補修跡Rnの合計面積RTAm、又はKTAmとRTAmの加算値を、その大きさに応じて、1又は2以上のランクに分け、該当するランクに応じて、個々の評価区間Wmについて生成される要修繕箇所存在信号Xmを異ならせる手段(手段(O))として機能する。また、地図データ生成部12Aと要修繕面積判定部12Bによって実行される上記動作が、個々の評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm、補修跡Rnの合計面積RTAm、又はKTAmとRTAmの加算値を、その大きさに応じて、1又は2以上のランクに分け、該当するランクに応じて、個々の評価区間Wmについて生成される要修繕箇所存在信号Xmを異ならせる工程(工程(o))に相当することになる。
なお、評価区間Wmの道路延長方向の長さLは、外部からの入力によって適宜設定、変更が可能である。例えば、管理対象道路に存在する要修繕箇所を俯瞰的に把握したい場合には、長さLを比較的長い長さに設定し、例えば、100m或いは200mのスパンで、要修繕箇所が存在するか否か、存在するとすればその面積は大きいか、小さいかを地図上に表示すれば良く、また、管理対象道路に存在する要修繕箇所を、より細かく把握したい場合には、長さLを比較的短い長さに設定し、例えば、10m或いは20mのスパンで、要修繕箇所が存在するか否か、存在するとすればその面積は大きいか、小さいかを地図上に表示すれば良い。
評価区間Wmの道路延長方向の長さLの設定、変更は、道路管理者又は関係者が、キーボード5、タッチパネル機能付きの表示装置6、或いはインターネットなどの通信ネットワーク3から、所望の長さLの数値を入力するか、地図上での対応する長さを指定して、入出力部2を介して支援装置1に入力することにより行うことができる。このように、支援装置1は、長さLを外部からの入力に基づいて変更する手段(手段(Q))を有しており、これを支援方法に即して言えば、長さLを外部からの入力に基づいて変更する工程(工程(q))を有していることになる。
同様に、評価区間Wmを設定するときの基準となる地点Bの位置も、外部からの入力によって適宜設定、変更が可能である。地点Bの位置を任意に変更可能とすることで、例えば評価区間Wmの開始位置を管理対象道路の起点や、既に維持修繕計画を策定した区間の終了点と正確に一致させることができるので、極めて便利である。地点Bの位置の設定、変更は、道路管理者又は関係者が、キーボード5、タッチパネル機能付きの表示装置6、或いはインターネットなどの通信ネットワーク3から、所望の位置座標を入力するか、地図上での対応する位置を指定して、入出力部2を介して支援装置1に入力することにより行うことができる。
5.詳細データの表示
支援装置1は、例えば、先に示した図4又は図5のような地図データを表示装置6などに出力するだけでなく、選択された評価区間Wmに対応する要修繕箇所についての詳細な情報を表示装置6等に出力する機能を備えている。すなわち、道路管理者又は関係者が、例えば、表示装置6の画面上で、表示された地図データ中の関心のある評価区間の場所をタッチ又はクリックするなどして選択すると、その信号は、選択された場所の表示装置6の画面上での位置情報とともに、評価区間選択情報SWm(但し、mは整数)として、選択信号入力受付部13Aに入力され、一時記憶されるとともに、必要情報読出部13Bに送られる。
評価区間選択情報SWmの入力を受けた必要情報読出部13Bは、選択された場所の表示装置6の画面上での位置情報を地図データ生成部12Aに送り、その選択された場所がどの評価区間Wmに相当するかを照会する。選択された評価区間Wmが判明すると、必要情報読出部13Bは要修繕箇所情報記憶部14Dから該当する評価区間Wmについての詳細情報を読み出し、地図データ生成部12Aに出力する。地図データ生成部12Aは、必要情報読出部13Bから、特定の評価区間Wmについての詳細情報の入力があると、出力中の地図データに代えて、又は出力中の地図データとともに出力し、表示装置6に表示させる。
上記のようにして、表示装置6に表示される評価区間Wmについての詳細データの一例を図6に示す。図6に示すとおり、評価区間Wmの番号、評価区間の長さL、当該区間内に存在する亀甲状ひび割れKnの数、及び合計面積KTAn、当該区間内に存在する補修跡Rnの数、及び合計面積ATAnが表示されている。この表示は、先に表示されている地図データの一部又は全部を置き換える形で表示しても良いし、表示画面上での地図データの表示範囲を一部縮小して、地図データとともに表示するようにしても良い。また、上記詳細情報に加えて、必要に応じて、個々の亀甲状ひび割れKnの面積KAn及び/又は位置KPn、及び個々の補修跡Rnの面積RAn及び/又は位置RAnを表示しても良い。
一時記憶部10Cに記憶されている道路地図データ等に、当該管理対象道路の路線名、路線番号、上下り線の区別、区間距離などの情報が含まれている場合には、必要情報読出部13Bが適宜読み出して、地図データ生成部12Aに送り、選択された評価区間Wmについての上記詳細情報に付加するようにしても良い。或いは、例えば表示装置6に表示される地図データ上に、「路線詳細」などのボタンを設けておき、当該ボタンをタッチ又はクリックする選択信号の入力があったとき、それを選択信号入力受付部13Aが受け付けて、必要情報読出部13Bが適宜読み出して、地図データ生成部12Aに送り、出力して、表示装置6に表示させる。
また、評価区間Wmに、要修繕箇所の合計面積に応じて「大」「中」「小」などのランク分けがなされている場合には、地図データ生成部12Aが選択された評価区間Wmの上記詳細情報を出力する際に、図6に示すように、当該評価区間Wmがどのランクに属するかの情報も併せて表示装置6に表示させるのが好ましい。さらに、ランク別に推奨される修繕方法を予め記憶装置14に記憶させておき、地図データ生成部12Aが、選択された評価区間Wmの上記詳細情報を出力する際に、選択された評価区間Wmがどのランクに属するかの情報とともに、選択された評価区間Wmに推奨される修繕方法についての情報を併せて出力し、適宜表示装置6に表示させる場合には、維持修繕計画の策定時の参考となるので、極めて好ましい。
なお、地図データ生成部12Aによって生成される地図データ上で、要修繕箇所存在信号Xmに相当するフラグなどの図形等と、それが表示されている評価区間Wmとの対応関係は明らかであるので、必要情報読出部13Bからの照会があったとき、選択された場所の表示装置6の画面上での位置が、直ちに特定の評価区間Wmに該当せず、要修繕箇所存在信号Xmに相当するフラグなどの図形等の表示位置であったとしても、地図データ生成部12Aは、その選択されたフラグなどの図形等の表示位置がどの評価区間Wmに相当するかを判断し、当該評価区間Wmを選択された評価区間Wmとして、必要情報読出部13Bに出力することができることは勿論である。
以上のとおり、選択信号入力受付部13A、必要情報読出部13B、及び地図データ生成部12Aは、評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnについての情報を出力する手段であって、前記情報が当該評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKnの数又は位置KPn、及び/又は、当該評価区間Wmと関連付けられている補修跡Rnの数又は位置RPnを含む手段(手段(K))、又は前記手段であって、出力される亀甲状ひび割れKn又は補修跡Rnについての前記情報が、さらに、当該評価区間Wmと関連付けられている個々の亀甲状ひび割れKnの面積KAn及び/又は合計面積KTAm、又は当該評価区間Wmと関連付けられている個々の補修跡Rnの面積RAn及び/又は合計面積RTAmを含む手段(手段(N))として機能する。
また、支援方法に即していえば、選択信号入力受付部13A、必要情報読出部13B、及び地図データ生成部12Aによって実行される上記動作が、評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnについての情報を出力する工程であって、前記情報が当該評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKnの数又は位置KPn、及び/又は、当該評価区間Wmと関連付けられている補修跡Rnの数又は位置RPnを含む工程(工程(k))、又は、前記工程であって、出力される亀甲状ひび割れKn又は補修跡Rnについての前記情報が、さらに、当該評価区間Wmと関連付けられている個々の亀甲状ひび割れKnの面積KAn及び/又は合計面積KTAm、又は当該評価区間Wmと関連付けられている個々の補修跡Rnの面積RAn及び/又は合計面積RTAmを含む工程(工程(n))に相当する。
6.舗装路面画像の表示
支援装置1は、さらに、上記のようにして選択された評価区間Wmに対応する対象路面の撮像画像を表示装置6等に出力する機能を備えている。すなわち、道路管理者又は関係者が、例えば、表示装置6の画面上で、表示された地図データ中の関心のある評価区間の場所をタッチ又はクリックするなどして選択するとともに、さらに表示装置6の画面上で「撮像画像表示」のボタンを選択すると、その信号は、選択された場所の表示装置6の画面上での位置情報とともに、撮像画像表示区間選択情報SWZm(但し、mは整数)として、選択信号入力受付部13Aに入力され、一時記憶されるとともに、必要情報読出部13Bに送られる。
撮像画像表示区間選択情報SWZmの入力を受けた必要情報読出部13Bは、選択された場所の表示装置6の画面上での位置情報を地図データ生成部12Aに送り、その選択された場所がどの評価区間Wmに相当するかを照会する。選択された評価区間Wmが判明すると、必要情報読出部13Bは、評価区間情報記憶部14Cに照会して、選択された評価区間Wmがどの撮像画像Z、Zn+1、Zn+2・・・に対応するかについての情報を得、該当する撮像画像Z、Zn+1、Zn+2・・・を撮像画像データ記憶部14Bから読み出して、地図データ生成部12Aに出力する。地図データ生成部12Aは、必要情報読出部13Bから、選択された評価区間Wmに該当する撮像画像Z、Zn+1、Zn+2・・・の入力があると、出力中の地図データ又は評価区間Wmの詳細情報に代えて、又は出力中の地図データ又は評価区間Wmの詳細情報とともに出力し、表示装置6に表示させる。
表示装置6に表示される選択された評価区間Wmの撮像画像の一例を図7に示す。図7に示すとおり、当該評価区間Wmの長さLは10mであるので、撮像画像Znの延長方向長さZLが例えば5mである場合には、評価区間Wmの撮像画像は、2枚の撮像画像Z、Zn+1から構成されることになる。なお、撮像画像Znの延長方向の撮像範囲の区切りと評価区間Wmの延長方向の区切りとが一致しない場合には、地図データ生成部12Aが対応する1又は複数の撮像画像Znの対応する範囲のみのデータを出力すれば良い。なお、地図データ生成部12Aから出力される撮像画像は、撮像されたままの撮像画像Znorに相当するものであっても良いし、これに認識されたパターンのトレース画像Zntrを重ね合わせた撮像画像Znであっても良い。
以上のとおり、選択信号入力受付部13A、必要情報読出部13B、撮像画像データ記憶部14B、評価区間情報記憶部4C、及び地図データ生成部12Aは、評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmに対応する舗装路面の撮像画像、又は認識されたパターンを重ね合わせた前記舗装路面の撮像画像を出力する手段(手段(P)として機能する。また、これを支援方法に即していえば、本発明の支援方法は、評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmに対応する舗装路面の撮像画像、又は認識されたパターンを重ね合わせた前記舗装路面の撮像画像を出力する工程(工程(p))を有しているということになる。
なお、以上説明した支援装置1及びそれによって実行される支援方法は、外部メモリ4、キーボード5、表示装置6などと直接接続されるコンピュータによって実現されているが、他の一態様としては、本発明の支援装置及び支援方法を実現するサーバは、インターネットなどの通信ネットワーク上に存在し、適宜のクライアント端末に、本発明の支援装置及び支援方法をインターネットなどの通信ネットワークを介してクラウドサービスとして提供するものである。
また、上に説明した本発明の支援装置及び支援方法は、1又は2以上のコンピュータを所定のプログラムの下で独立に又は相互に関連させて動作させることによって実現される。1又は2以上のコンピュータを本発明の支援装置として動作させ、上述した支援方法を実行させるコンピュータプログラムは、コンピュータに読み取り可能な形式で、コンピュータを構成する記憶装置又はネットワーク上に存在するサーバ装置に記憶されている。なお、本明細書において、コンピュータとは、携帯端末、タブレット端末、デスクトップ端末、ラップトップ端末、パームトップ端末など、大きさや形態を問わず、全てのコンピュータを包含するものである。
以上説明したとおり、本発明の舗装の維持修繕計画策定支援装置及び支援方法によれば、撮像された舗装路面の画像に基づいて、早急に修繕が必要とされる亀甲状ひび割れ及び/又は補修跡の存在の有無、位置、面積を自動的に把握し、地図上に表示することができるので、道路管理者は、管理対象とする舗装道路の現状を正確かつ視覚的に把握し、舗装の維持修繕計画を策定することが容易になり、本発明の支援方法を実現するコンピュータプログラムとともに、その産業上の利用可能性は多大である。
1 支援装置
2 入出力部
3 通信ネットワーク
4 外部メモリ
5 キーボード
6 表示装置
7 プリンタ
8 道路地図データベース
9A 撮像画像の一時記憶部
9B パターン認識部
9C 辞書パターン記憶部
9D 位置情報抽出部
9E 面積算出部
10A 長さLの一時記憶部
10B 地点Bの位置情報一時記憶部
10C 道路地図データの一時記憶部
10D 評価区間設定部
11 要修繕箇所判定部
12A 地図データ生成部
12B 要修繕面積判定部
13A 評価区間の選択信号入力受付部
13B 必要情報読出部
14 記憶装置
14A 亀甲状ひび割れ情報及び/又は補修跡情報記憶部
14B 撮像画像データ記憶部
14C 評価区間情報記憶部
14D 要修繕箇所情報記憶部

Claims (15)

  1. 下記(A)〜(F)の手段を備えている舗装の維持修繕計画策定支援装置;
    (A)舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別し、亀甲状ひび割れであると識別されたとき、亀甲状ひび割れ識別信号kn(但し、nは整数。以下、同じ。)を出力する手段、
    (B)前記撮像画像の地図上での位置座標に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号knが出力されたパターンの地図上での位置を求め、亀甲状ひび割れKnの位置KPnとして記憶装置に記憶する手段、
    (C)管理対象道路を、選択された任意の地点Bを基準位置として、道路延長方向に沿った長さLの区間に分割し、1又は複数の評価区間Wm(但し、mは整数。以下、同じ。)を設定する手段、
    (D)管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、前記地点Bの位置についての情報、及び前記長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上での位置と、前記記憶装置に記憶されている亀甲状ひび割れKnの位置KPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の亀甲状ひび割れKnとを関連付ける手段、
    (E)関連付けられた亀甲状ひび割れKnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる手段、
    (F)前記記憶装置に記憶されている評価区間Wmとそれと関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmとに基づいて、管理対象道路における対応する評価区間Wmに相当する位置に要修繕箇所存在信号Xmが表示された地図データを生成し、出力する手段。
  2. さらに、下記(G)〜(J)の手段を備えている請求項1記載の舗装の維持修繕計画策定支援装置;
    (G)舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが補修跡であるか否かを識別し、補修跡であると識別されたとき、補修跡識別信号rnを出力する手段、
    (H)前記撮像画像の地図上での位置座標に基づいて、補修跡識別信号rnが出力されたパターンの地図上での位置を求め、補修跡Rnの位置RPnとして記憶装置に記憶する手段、
    (I)管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、前記地点Bの位置についての情報、及び前記長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上での位置と、前記記憶装置に記憶されている補修跡Rnの位置RPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の補修跡Rnとを関連付ける手段、
    (J)関連付けられた補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmが未だ生成されていないときには、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる手段。
  3. さらに、下記(K)の手段を備えている請求項1又は2記載の舗装の維持修繕計画策定支援装置;
    (K)評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnについての情報を出力する手段であって、前記情報が当該評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKnの数又は位置KPn、及び/又は、当該評価区間Wmと関連付けられている補修跡Rnの数又は位置RPnを含む手段。
  4. さらに、下記(L)〜(N)の手段を備えている請求項3記載の舗装の維持修繕計画策定支援装置;
    (L)前記撮像画像上での長さと舗装路面上での長さとの対応関係についての情報に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号kn又は補修跡識別信号rnが出力されたパターンの舗装路面上での面積を求め、亀甲状ひび割れKnの面積KAn又は補修跡Rnの面積RAnとして記憶装置に記憶する手段、
    (M)それぞれの評価区間Wmについて、関連付けられている全亀甲状ひび割れKn又は全補修跡Rnの面積を、それぞれ、評価区間ごとに積算し、それぞれの評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm又は補修跡Rnの合計面積RTAmとして記憶装置に記憶する手段、
    (N)前記(K)の手段であって、出力される亀甲状ひび割れKn又は補修跡Rnについての前記情報が、さらに、当該評価区間Wmと関連付けられている個々の亀甲状ひび割れKnの面積KAn及び/又は合計面積KTAm、又は当該評価区間Wmと関連付けられている個々の補修跡Rnの面積RAn及び/又は合計面積RTAmを含む手段。
  5. さらに、下記(O)の手段を備えている請求項4記載の舗装の維持修繕計画策定支援装置;
    (O)個々の評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm、補修跡Rnの合計面積RTAm、又はKTAmとRTAmの加算値を、その大きさに応じて、2つ以上のランクに分け、該当するランクに応じて、個々の評価区間Wmについて生成される要修繕箇所存在信号Xmを異ならせる手段。
  6. さらに、下記(P)の手段を備えている請求項1〜5のいずれかに記載の舗装の維持修繕計画策定支援装置;
    (P)評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmに対応する舗装路面の撮像画像、又は認識されたパターンを重ね合わせた前記舗装路面の撮像画像を出力する手段。
  7. さらに、下記(Q)の手段を備えている請求項1〜6のいずれかに記載の舗装の維持修繕計画策定支援装置;
    (Q)前記長さLを外部からの入力に基づいて変更する手段。
  8. 下記(a)〜(f)の工程を含む舗装の維持修繕計画策定支援方法;
    (a)舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが亀甲状ひび割れであるか否かを識別し、亀甲状ひび割れであると識別されたとき、亀甲状ひび割れ識別信号knを出力する工程、
    (b)前記撮像画像の地図上での位置座標に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号knが出力されたパターンの地図上での位置を求め、亀甲状ひび割れKnの位置KPnとして記憶装置に記憶する工程、
    (c)管理対象道路を、選択された任意の地点Bを基準位置として、道路延長方向に沿った長さLの区間に分割し、1又は複数の評価区間Wmを設定する工程、
    (d)管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、前記地点Bの位置についての情報、及び前記長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上での位置と、前記記憶装置に記憶されている亀甲状ひび割れKnの位置KPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の亀甲状ひび割れKnとを関連付ける工程、
    (e)関連付けられた亀甲状ひび割れKnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる工程、
    (f)前記記憶装置に記憶されている評価区間Wmとそれと関連付けられた要修繕箇所存在信号Xmとに基づいて、管理対象道路における対応する評価区間Wmに相当する位置に要修繕箇所存在信号Xmが表示された地図データを生成し、出力する工程。
  9. さらに下記(g)〜(j)の工程を含む請求項8記載の舗装の維持修繕計画策定支援方法;
    (g)舗装路面の撮像画像中に認識されたパターンが補修跡であるか否かを識別し、補修跡であると識別されたとき、補修跡識別信号rnを出力する工程、
    (h)前記撮像画像の地図上での位置座標に基づいて、補修跡識別信号rnが出力されたパターンの地図上での位置を求め、補修跡Rnの位置RPnとして記憶装置に記憶する工程、
    (i)管理対象道路の地図上での存在位置についての情報、前記地点Bの位置についての情報、及び前記長さLに基づいて求められる評価区間Wmの地図上での位置と、前記記憶装置に記憶されている補修跡Rnの位置RPnに基づいて、それぞれの評価区間Wmと、それぞれの評価区間Wm内に存在すると判断される1又は複数の補修跡Rnとを関連付ける工程、
    (j)関連付けられた補修跡Rnが存在する評価区間Wmについて、要修繕箇所存在信号Xmが未だ生成されていないときには、要修繕箇所存在信号Xmを生成し、対応する評価区間Wmと関連付けて記憶装置に記憶させる工程。
  10. さらに、下記(k)の工程を含む請求項8又は9記載の舗装の維持修繕計画策定支援方法;
    (k)評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKn及び/又は補修跡Rnについての情報を出力する工程であって、前記情報が当該評価区間Wmと関連付けられている亀甲状ひび割れKnの数又は位置KPn、及び/又は、当該評価区間Wmと関連付けられている補修跡Rnの数又は位置RPnを含む工程。
  11. さらに、下記(l)〜(n)の工程を含む請求項10記載の舗装の維持修繕計画策定支援方法;
    (l)前記撮像画像上での長さと舗装路面上での長さとの対応関係についての情報に基づいて、亀甲状ひび割れ識別信号kn又は補修跡識別信号rnが出力されたパターンの舗装路面上での面積を求め、亀甲状ひび割れKnの面積KAn又は補修跡Rnの面積RAnとして記憶装置に記憶する工程、
    (m)それぞれの評価区間Wmについて、関連付けられている全亀甲状ひび割れKn又は全補修跡Rnの面積を、それぞれ、評価区間ごとに積算し、それぞれの評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm又は補修跡Rnの合計面積RTAmとして記憶装置に記憶する工程、
    (n)前記(k)の工程であって、出力される亀甲状ひび割れKn又は補修跡Rnについての前記情報が、さらに、当該評価区間Wmと関連付けられている個々の亀甲状ひび割れKnの面積KAn及び/又は合計面積KTAm、又は当該評価区間Wmと関連付けられている個々の補修跡Rnの面積RAn及び/又は合計面積RTAmを含む工程。
  12. さらに、下記(o)の工程を含む請求項11記載の舗装の維持修繕計画策定支援方法;
    (o)個々の評価区間Wmにおける亀甲状ひび割れKnの合計面積KTAm、補修跡Rnの合計面積RTAm、又はKTAmとRTAmの加算値を、その大きさに応じて、2つ以上のランクに分け、該当するランクに応じて、個々の評価区間Wmについて生成される要修繕箇所存在信号Xmを異ならせる工程。
  13. さらに、下記(p)の工程を含む請求項8〜12のいずれかに記載の舗装の維持修繕計画策定支援方法;
    (p)評価区間Wmを選択する選択入力があったとき、選択された評価区間Wmに対応する舗装路面の撮像画像、又は認識されたパターンを重ね合わせた前記舗装路面の撮像画像を出力する工程。
  14. さらに、下記(q)の工程を備えている請求項8〜13のいずれかに記載の舗装の維持修繕計画策定支援方法;
    (q)前記長さLを外部からの入力に基づいて変更する工程。
  15. 1又は複数のコンピュータに請求項8〜14のいずれかに記載の舗装の維持修繕計画策定支援方法を実行させるコンピュータプログラム。
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