JP2018153346A - 内視鏡位置特定装置、方法およびプログラム - Google Patents

内視鏡位置特定装置、方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】内視鏡位置特定装置、方法およびプログラムにおいて、分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡の位置を、より正確に特定できるようにする。【解決手段】画像取得部21が、複数の分岐構造を有する管状構造物の内視鏡画像を順次取得し、画像生成部22が管状構造物の画像を生成する。第1の確信度算出部23が、管状構造物内における内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度を算出する。第2の確信度算出部24が、管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、管状構造物の画像と内視鏡画像とのマッチングを行い、内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度を算出する。現在位置特定部25が、第1および第2の確信度に基づいて、内視鏡の現在位置を特定する。【選択図】図2

Description

本発明は、気管支等の分岐構造を有する管状構造物へ内視鏡を挿入して管状構造物の観察を行うに際し、管状構造物内における内視鏡の位置を特定する内視鏡位置特定装置、方法およびプログラムに関するものである。
近年、患者の気管支および大腸等の管状構造物を内視鏡を用いて観察または処置を行う技術が注目されている。しかしながら、内視鏡画像は、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により管状構造物内部の色や質感が鮮明に表現された画像が得られる一方で、管状構造物の内部を2次元の画像に表すものである。このため、内視鏡画像が管状構造物内のどの位置を表しているものかを把握することが困難である。とくに、気管支用の内視鏡は、径が細く視野が狭いため、内視鏡の先端を目的とする位置まで到達させることは困難である。
そこで、CT(Computed Tomography)装置あるいはMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等のモダリティによる断層撮影により取得された3次元画像を用いて、内視鏡のナビゲーションを行う手法が提案されている。例えば、特許文献1には、気管支の実内視鏡画像と一致する仮想内視鏡画像を生成し、その仮想内視鏡画像を生成した際のパラメータに基づいて、内視鏡先端の方向および角度等を算出し、さらに気管支のグラフ構造上における内視鏡先端の位置を検出する手法が提案されている。また、特許文献2には、3次元画像から気管支のグラフ構造を抽出し、気管支の分岐位置において実内視鏡画像と気管支における3次元画像とのマッチングを行って、内視鏡の通過位置を検出する手法が提案されている。また、特許文献3には、前後する撮影時間の実内視鏡画像に含まれる、管腔粘膜上の局所的な部位を特徴付ける特徴構造、例えば管腔粘膜のしわおよび表面に透けて見える血管等の位置に基づいて、内視鏡の移動量を算出する手法が提案されている。
再表2012/10188号公報 特開2016−179121号公報 特開2014−000421号公報
気管支に含まれる分岐構造は、その位置に拘わらず形状が類似する。このため、特許文献1,2に記載された手法のように、実内視鏡画像と3次元画像とのマッチングを行うと、実内視鏡画像に含まれる分岐構造と類似する仮想内視鏡画像が複数検出される場合がある。このような場合、いずれの仮想内視鏡画像をナビゲーションに使用するかにより、内視鏡の位置が大きく異なることとなる。また、特許文献3に記載された手法により、内視鏡の現在位置を検出することができるが、時間が経過するにつれて誤差が蓄積され、その結果、検出される内視鏡の位置が実際の位置から徐々にずれていくおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡の位置を、より正確に特定できるようにすることを目的とする。
本発明による内視鏡位置特定装置は、複数の分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡により生成された、管状構造物の内壁を表す内視鏡画像を順次取得する内視鏡画像取得手段と、
管状構造物を含む3次元画像から、管状構造物の画像を生成する画像生成手段と、
順次取得される内視鏡画像に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における内視鏡の移動量を算出し、算出された移動量に基づいて内視鏡の位置を推定し、推定された位置に基づいて管状構造物内における内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度を算出する第1の確信度算出手段と、
管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、管状構造物の画像と内視鏡画像とのマッチングを行って、複数位置のそれぞれにおいて内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度を算出する第2の確信度算出手段と、
第1の確信度および第2の確信度に基づいて、内視鏡の現在位置を特定する現在位置特定手段とを備えたことを特徴とするものである。
なお、本発明による内視鏡位置特定装置においては、第2の確信度算出手段は、第1の確信度算出手段が推定した内視鏡の位置を基準とした予め定められた範囲において、第2の確信度を算出するものであってもよい。
また、本発明による内視鏡位置特定装置においては、順次取得される内視鏡画像において正常内視鏡画像を特定する正常内視鏡画像特定手段をさらに備えるものとし、
第1の確信度算出手段は、正常内視鏡画像から基準となる内視鏡画像および最新の内視鏡画像を選択して第1の確信度を算出するものであってもよい。
通常、内視鏡画像により撮影された内視鏡画像は、管状構造物の内壁の構造を表すものである。しかしながら、内視鏡検査においては内視鏡の先端から薬物または水等の液体を噴出する場合がある。このような場合、内視鏡画像には噴出された液体の飛沫が含まれ、管状構造物の内壁が含まれず、診断する上でに意味が無いものとなる。このような診断上重要な本来含まれるべき管状構造物の内壁が含まれない内視鏡画像を、「異常内視鏡画像」と称する。
「正常内視鏡画像」とは、診断上重要な本来含まれるべき管状構造物の内壁が含まれる内視鏡画像を意味する。
また、本発明による内視鏡位置特定装置においては、第1の確信度算出手段は、基準となる内視鏡画像を複数設定し、複数の基準となる内視鏡画像のそれぞれが取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における、内視鏡の複数の移動量を算出し、複数の移動量から複数の内視鏡の位置を推定し、推定された複数の位置のそれぞれにおいて第1の確信度を算出し、
現在位置特定手段は、複数の第1の確信度および第2の確信度に基づいて、内視鏡の現在位置を特定するものであってもよい。
また、本発明による内視鏡位置特定装置においては、管状構造物の画像を表示し、かつ管状構造物の画像上において内視鏡の現在位置を表示する表示制御手段をさらに備えるものであってもよい。
本発明による内視鏡位置特定方法は、複数の分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡により生成された、管状構造物の内壁を表す内視鏡画像を順次取得し、
管状構造物を含む3次元画像から、管状構造物の画像を生成し、
順次取得される内視鏡画像に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における内視鏡の移動量を算出し、算出された移動量に基づいて内視鏡の位置を推定し、推定された位置に基づいて管状構造物内における内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度を算出し、
管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、管状構造物の画像と内視鏡画像とのマッチングを行って、複数位置のそれぞれにおいて内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度を算出し、
第1の確信度および第2の確信度に基づいて、内視鏡の現在位置を特定することを特徴とするものである。
なお、本発明による内視鏡位置特定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
本発明による他の内視鏡位置特定装置は、コンピュータに実行させるための命令を記憶するメモリ、および
記憶された命令を実行するよう構成されたプロセッサであって、
複数の分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡により生成された、管状構造物の内壁を表す内視鏡画像を順次取得する内視鏡画像取得処理と、
管状構造物を含む3次元画像から、管状構造物の画像を生成する画像生成処理と、
順次取得される内視鏡画像に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における内視鏡の移動量を算出し、算出された移動量に基づいて内視鏡の位置を推定し、推定された位置に基づいて管状構造物内における内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度を算出する第1の確信度算出処理と、
管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、管状構造物の画像と内視鏡画像とのマッチングを行って、複数位置のそれぞれにおいて内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度を算出する第2の確信度算出処理と、
第1の確信度および第2の確信度に基づいて、内視鏡の現在位置を特定する現在位置特定処理とを実行するプロセッサを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、順次取得される内視鏡画像に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における内視鏡の移動量が算出され、算出された移動量に基づいて内視鏡の位置が推定され、さらに推定された位置に基づいて管状構造物内における内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度が算出される。そして、管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、管状構造物の画像と内視鏡画像とのマッチングが行われ、複数位置のそれぞれにおいて内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度が算出される、ここで、第1の確信度は、基準となる内視鏡画像が取得された位置からの、内視鏡の位置の相対的な変化を正確に算出することができるが、時間が経過するにつれて誤差が蓄積されて、精度が低下する可能性がある。一方、第2の確信度は、内視鏡の絶対的な位置を正確に算出することができるが、管状構造物には形状が類似する分岐が複数含まれるため、管状構造物内の複数の位置において第2の確信度が大きくなることから、内視鏡の現在位置を特定できなくなる可能性がある。
本実施形態においては、第1の確信度および第2の確信度の双方に基づいて内視鏡の現在位置を特定しているため、第1の確信度および第2の確信度の利点を生かして、分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡の位置をより正確に特定できる。
本発明の第1の実施形態による内視鏡位置特定装置を適用した、診断支援システムの概要を示すハードウェア構成図 コンピュータに内視鏡位置特定プログラムをインストールすることにより実現される第1の実施形態による内視鏡位置特定装置の概略構成を示す図 第1の確信度算出部の構成を示す概略ブロック図 内視鏡画像を示す図 内視鏡先端の偏りの算出を説明するための図 内視鏡先端の位置の推定を説明するための図 第1の確信度の分布を示す図 気管支画像における第1の確信度の分布を示す図 仮想分岐画像を生成する範囲を示す図 仮想分岐画像を示す図 第2の確信度の算出を説明するための図 ディスプレイに表示される画像を示す図 第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャート 第2の実施形態において、複数の基準となる内視鏡画像に基づいて推定された内視鏡の位置を示す図 異常内視鏡画像を示す図 第3の実施形態による内視鏡位置特定装置の概略構成を示す図 正常内視鏡画像の特定を説明するための図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による内視鏡位置特定装置を適用した、診断支援システムの概要を示すハードウェア構成図である。図1に示すように、このシステムでは、内視鏡装置3、3次元画像撮影装置4、画像保管サーバ5および内視鏡位置特定装置6が、ネットワーク8を経由して通信可能な状態で接続されている。
内視鏡装置3は、被検体の管状構造物の内部を撮影する内視鏡スコープ1、および撮影により得られた信号に基づいて管状構造物の内部の画像を生成するプロセッサ装置2等を備える。
内視鏡スコープ1は、操作部3Aに被検体の管状構造物内に挿入される挿入部が取り付けられたものであり、プロセッサ装置2に着脱可能に接続されたユニバーサルコードを介してプロセッサ装置2に接続されている。操作部3Aは、挿入部の先端3Bが所定の角度範囲内で上下方向および左右方向に湾曲するように動作を指令したり、内視鏡スコープ1の先端に取り付けられた穿刺針を操作して組織のサンプルの採取を行ったり、薬品を噴霧したりするための各種ボタンを含む。本実施形態では、内視鏡スコープ1は気管支用の軟性鏡であり、被検体の気管支内に挿入される。そして、プロセッサ装置2に設けられた不図示の光源装置から光ファイバーで導かれた光が内視鏡スコープ1の挿入部の先端3Bから照射され、内視鏡スコープ1の撮像光学系により被検体の気管支内の画像が取得される。なお、内視鏡スコープ1の挿入部の先端3Bについて、説明を容易なものとするために、以降の説明においては内視鏡先端3Bと称するものとする。
プロセッサ装置2は、内視鏡スコープ1で撮影された撮影信号をデジタル画像信号に変換し、ホワイトバランス調整およびシェーディング補正等のデジタル信号処理によって画質の補正を行い、内視鏡画像G0を生成する。なお、生成される画像は、例えば30fps等の所定のフレームレートにより表される複数の内視鏡画像G0からなる動画像である。内視鏡画像G0は、画像保管サーバ5あるいは内視鏡位置特定装置6に送信される。
3次元画像撮影装置4は、被検体の検査対象部位を撮影することにより、その部位を表す3次元画像V0を生成する装置であり、具体的には、CT装置、MRI装置、PET(Positron Emission Tomography)、および超音波診断装置等である。この3次元画像撮影装置4により生成された3次元画像V0は画像保管サーバ5に送信され、保存される。本実施形態では、3次元画像撮影装置4は、気管支を含む胸部を撮影した3次元画像V0を生成するCT装置とする。
画像保管サーバ5は、各種データを保存して管理するコンピュータであり、大容量外部記憶装置およびデータベース管理用ソフトウェアを備えている。画像保管サーバ5は、ネットワーク8を介して他の装置と通信を行い、画像データ等を送受信する。具体的には内視鏡装置3で取得された内視鏡画像G0および3次元画像撮影装置4で生成された3次元画像V0等の画像データをネットワーク経由で取得し、大容量外部記憶装置等の記録媒体に保存して管理する。なお、内視鏡画像G0は、内視鏡先端3Bの移動に応じて順次取得される動画像データとなる。このため、内視鏡画像G0は、画像保管サーバ5を経由することなく、内視鏡位置特定装置6に送信されることが好ましい。なお、画像データの格納形式やネットワーク8経由での各装置間の通信は、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)等のプロトコルに基づいている。
内視鏡位置特定装置6は、1台のコンピュータに、第1の実施形態の内視鏡位置特定プログラムをインストールしたものである。コンピュータは、診断を行う医師が直接操作するワークステーションあるいはパソコンでもよいし、もしくは、それらとネットワークを介して接続されたサーバコンピュータでもよい。内視鏡位置特定プログラムは、DVD(Digital Versatile Disc)あるいはCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の記録媒体に記録されて配布され、その記録媒体からコンピュータにインストールされる。もしくは、ネットワークに接続されたサーバコンピュータの記憶装置、あるいはネットワークストレージに、外部からアクセス可能な状態で記憶され、要求に応じて内視鏡位置特定装置6の使用者である医師が使用するコンピュータにダウンロードされ、インストールされる。
図2は、コンピュータに内視鏡位置特定プログラムをインストールすることにより実現される内視鏡位置特定装置の概略構成を示す図である。図2に示すように、内視鏡位置特定装置6は、標準的なワークステーションの構成として、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12およびストレージ13を備えている。また、内視鏡位置特定装置6には、ディスプレイ14と、マウス等の入力部15とが接続されている。
ストレージ13には、ネットワーク8を経由して内視鏡装置3、3次元画像撮影装置4および画像保管サーバ5等から取得した内視鏡画像G0、並びに3次元画像V0および内視鏡位置特定装置6での処理によって生成された画像等が記憶される。
また、メモリ12には、内視鏡位置特定プログラムが記憶されている。内視鏡位置特定プログラムは、CPU11に実行させる処理として、プロセッサ装置2が生成した内視鏡画像G0を順次取得し、かつ3次元画像撮影装置4で生成された3次元画像V0等の画像データを取得する画像取得処理、3次元画像V0から管状構造物の画像である気管支画像を生成する気管支画像生成処理、順次取得される内視鏡画像に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における内視鏡の移動量を算出し、算出された移動量に基づいて内視鏡の位置を推定し、推定された位置に基づいて管状構造物内における内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度を算出する第1の確信度算出処理、管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、管状構造物の画像と内視鏡画像とのマッチングを行って、管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度を算出する第2の確信度算出処理、第1の確信度および第2の確信度に基づいて、内視鏡の現在位置を特定する現在位置特定処理、並びに気管支画像を表示し、気管支画像上において内視鏡の現在位置を表示する表示制御処理を規定する。
そして、CPU11がプログラムに従いこれらの処理を実行することで、コンピュータは、画像取得部21、気管支画像生成部22、第1の確信度算出部23、第2の確信度算出部24、現在位置特定部25および表示制御部26として機能する。なお、画像取得処理、気管支画像生成処理、第1の確信度算出処理、第2の確信度算出処理,現在位置特定処理および表示制御処理をそれぞれ行う複数のプロセッサを備えるものであってもよい。ここで、画像取得部21が内視鏡画像取得手段に、気管支画像生成部22が画像生成部にそれぞれ対応する。
画像取得部21は、内視鏡装置3により気管支内を撮影した内視鏡画像G0を順次取得し、かつ3次元画像V0を取得する。画像取得部21は、3次元画像V0が既にストレージ13に記憶されている場合には、ストレージ13から取得するようにしてもよい。内視鏡画像G0はディスプレイ14に表示される。なお、画像取得部21は、取得した内視鏡画像G0および3次元画像V0をストレージ13に保存する。
気管支画像生成部22は、3次元画像V0から気管支画像を生成する。このために、気管支画像生成部22は、例えば特開2010−220742号公報等に記載された手法を用いて、3次元画像V0に含まれる気管支領域のグラフ構造を抽出して、3次元の気管支画像を生成するする。以下、このグラフ構造の抽出方法の一例を説明する。
3次元画像V0においては、気管支の内部の画素は空気領域に相当するため低い画素値を示す領域として表されるが、気管支壁は比較的高い画素値を示す円柱あるいは線状の構造物として表される。そこで、各画素毎に画素値の分布に基づく形状の構造解析を行って気管支を抽出する。
気管支は多段階に分岐し、末端に近づくほど気管支の径は小さくなっていく。気管支画像生成部22は、異なるサイズの気管支を検出することができるように、3次元画像V0を多重解像度変換して解像度が異なる複数の3次元画像を生成し、各解像度の3次元画像毎に検出アルゴリズムを適用することにより、異なるサイズの管状構造物を検出する。
まず、各解像度において、3次元画像の各画素のヘッセ行列を算出し、ヘッセ行列の固有値の大小関係から管状構造物内の画素であるか否かを判定する。ヘッセ行列は、各軸(3次元画像のx軸、y軸、z軸)方向における濃度値の2階の偏微分係数を要素とする行列であり、下記の式(1)に示すように3×3行列となる。
任意の画素におけるヘッセ行列の固有値をλ1、λ2、λ3としたとき、固有値のうち2つの固有値が大きく、1つの固有値が0に近い場合、例えば、λ3、λ2≫λ1、λ1≒0を満たすとき、その画素は管状構造物であることが知られている。また、ヘッセ行列の最小の固有値(λ1≒0)に対応する固有ベクトルが管状構造物の主軸方向に一致する。
気管支はグラフ構造で表すことができるが、このようにして抽出された管状構造物は、腫瘍等の影響により、全ての管状構造物が繋がった1つのグラフ構造として検出されるとは限らない。そこで、3次元画像V0全体からの管状構造物の検出が終了した後、抽出された各管状構造物が一定の距離内にあり、かつ抽出された2つの管状構造物上の任意の点を結ぶ基本線の向きと各管状構造物の主軸方向とがなす角が一定角度以内であるかについて評価することにより、複数の管状構造物が接続されるものであるか否かを判定して、抽出された管状構造物の接続関係を再構築する。この再構築により、気管支のグラフ構造の抽出が完了する。
そして、気管支画像生成部22は、抽出したグラフ構造を、開始点、端点、分岐点および辺に分類し、開始点、端点および分岐点を辺で連結することによって、気管支を表す3次元のグラフ構造を気管支画像B0として生成する。なお、気管支画像B0の生成方法としては、上述した方法に限定されるものではなく、他の方法を採用してもよい。
さらに気管支画像生成部22は、気管支のグラフ構造の中心軸を検出する。また、気管支のグラフ構造の中心軸上の各画素位置から、気管支のグラフ構造の内壁までの距離を、その画素位置における気管支の半径として算出する。なお、グラフ構造の中心軸が延在する方向が、気管支が延在する方向となる。
第1の確信度算出部23は、順次取得される内視鏡画像G0に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における内視鏡の移動量を算出し、算出された移動量に基づいて内視鏡の位置を推定し、推定された位置に基づいて気管支内における内視鏡先端3Bが存在する可能性を表す第1の確信度A1を算出する。以下、第1の確信度A1の算出について説明する。
図3は第1の確信度算出部の構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように、第1の確信度算出部23は、穴部検出部31、第1のパラメータ算出部32、第2のパラメータ算出部33、移動量算出部34、偏り算出部35および位置推定部36を備える。
穴部検出部31は、順次取得される内視鏡画像G0のうちの第1の内視鏡画像および第1の内視鏡画像よりも時間的に前に取得された第2の内視鏡画像のそれぞれから、気管支の穴部を検出する。なお、以降の説明においては、第1の内視鏡画像および第2の内視鏡画像の参照符号をそれぞれGt、Gt−1とする。したがって、第2の内視鏡画像Gt−1は、第1の内視鏡画像Gtの1つ前の時間において取得されたものである。なお、第2の内視鏡画像Gt−1が基準となる内視鏡画像となり、第1の内視鏡画像Gtが最新の内視鏡画像となる。
図4は、第1および第2の内視鏡画像を示す図である。第1の内視鏡画像Gtと第2の内視鏡画像Gt−1とを比較すると、第2の内視鏡画像Gt−1の方が第1の内視鏡画像Gtよりも時間的に前に取得されている。このため、第2の内視鏡画像Gt−1に含まれる気管支の分岐における2つの穴部H1t,H2tは、第1の内視鏡画像Gtに含まれる2つの穴部H1t−1,H2t−1よりも小さい。
穴部検出部31は、MSERの手法を用いて第1の内視鏡画像Gtおよび第2の内視鏡画像Gt−1から穴部を検出する。MSERの手法は、内視鏡画像において輝度がしきい値未満となる暗い領域を検出する。そして、しきい値を変更しつつ輝度がしきい値未満となる暗い領域を検出する。そして、しきい値の変化に対して暗い領域の面積が最も大きく変化するしきい値を求め、輝度がそのしきい値未満となる暗い領域を穴部として検出する手法である。
第1のパラメータ算出部32は、第1の内視鏡画像Gtおよび第2の内視鏡画像Gt−1のそれぞれの穴部を一致させるための、第2の内視鏡画像Gt−1に対する第1の内視鏡画像Gtの平行移動量を表す第1のパラメータを算出する。具体的には、第1のパラメータ算出部32は、第1の内視鏡画像Gtの重心と第2の内視鏡画像Gt−1の重心とが一致する状態を初期位置として、第1の内視鏡画像Gtを第2の内視鏡画像Gt−1に対して2次元的に移動させつつ相関を算出する。そして、相関が最大となった第1の内視鏡画像Gtの2次元的な移動量を、第1のパラメータP1として算出する。なお、第1のパラメータP1は、図4に示すように紙面の水平方向にx軸を、垂直方向のy軸を設定した場合におけるx,yの値となる。
なお、第1のパラメータ算出部32は、第1の内視鏡画像Gtおよび第2の内視鏡画像Gt−1のそれぞれから、穴部を含む局所的な領域を抽出し、抽出した領域のみを用いて第1のパラメータP1を算出してもよい。これにより、第1のパラメータP1の算出のための演算量を低減できる。また、第1の内視鏡画像Gtおよび第2の内視鏡画像Gt−1のそれぞれにおいて、穴部を含む局所的な領域の重み付けを大きくして第1のパラメータP1を算出してもよい。
第2のパラメータ算出部33は、第1のパラメータP1に基づいて、第1の内視鏡画像Gtと第2の内視鏡画像Gt−1との位置合わせを行い、位置合わせ後の第1の内視鏡画像Gtおよび第2の内視鏡画像Gt−1のそれぞれの穴部を一致させるための、第2の内視鏡画像Gt−1に対する第1の内視鏡画像Gtの拡大縮小量を含む第2のパラメータP2を算出する。本実施形態においては、拡大縮小量に加えて、第2の内視鏡画像Gt−1に対する第1の内視鏡画像Gtの回転量をさらに含む第2のパラメータP2を算出する。
このために、第2のパラメータ算出部33は、まず、第1のパラメータP1に基づいて、第1の内視鏡画像Gtと第2の内視鏡画像Gt−1との位置合わせを行う。具体的には、第1の内視鏡画像Gtを第1のパラメータP1に基づいて第2の内視鏡画像Gt−1に対して平行移動させることにより、位置合わせを行う。
そして、第2のパラメータ算出部33は、位置合わせ後の第1の内視鏡画像Gtを第2の内視鏡画像Gt−1に対して、段階的に拡大および縮小させつつ相関を算出する。この際、第1の内視鏡画像Gtに含まれる穴部の大きさと、第2の内視鏡画像Gt−1に含まれる穴部の大きさとが一致すると、相関が最大となる。第2のパラメータ算出部33は、相関が最大となった第1の内視鏡画像Gtの拡大率を、第2のパラメータP2に含まれる拡大縮小量として算出する。
また、第2のパラメータ算出部33は、位置合わせ後の第1の内視鏡画像Gtを第2の内視鏡画像Gt−1に対して、検出した穴部の中心を基準として段階的に回転させつつ、相関を算出する。この際、検出した穴が複数ある場合には、検出した穴のそれぞれの中心を基準として段階的に回転させつつ、相関を算出する。なお、検出した1つの穴の中心のみを基準として相関を算出してもよい。そして、相関が最大となったときの第1の内視鏡画像Gtの回転角度を、第2のパラメータP2に含まれる回転量として算出する。なお、第2のパラメータ算出部33は、第2のパラメータP2に含まれる拡大縮小量および回転量のいずれを先に算出してもよい。
移動量算出部34は、第1のパラメータP1および第2のパラメータP2に基づいて、第2の内視鏡画像Gt−1を取得した位置から第1の内視鏡画像Gtを取得した位置までの、内視鏡先端3Bの移動量を算出する。具体的には、内視鏡先端3Bの平行移動量、内視鏡先端3Bの気管支の中心軸が延在する方向への移動量、および内視鏡先端3Bの回転の移動量を算出する。このために、移動量算出部34は、まず、気管支画像生成部22が抽出した気管支画像B0において、内視鏡先端3Bの初期位置を設定する。本実施形態においては、初期位置はディスプレイ14に表示された内視鏡画像G0における最初の分岐の位置とする。初期位置の設定のために、表示制御部26は、気管支画像生成部22が抽出した気管支画像B0をディスプレイ14に表示する。操作者はディスプレイ14に表示された気管支画像B0に対して、入力部15を用いて初期位置を設定する。なお、最初の分岐の位置における内視鏡画像G0と、気管支画像とのマッチングを行って、自動で気管支画像B0に初期位置を設定してもよい。
本実施形態においては、初期位置を開始位置として、内視鏡画像G0が取得される毎に移動量を算出する。ここでは、ある時点における第1の内視鏡画像Gtおよび第2の内視鏡画像Gt−1を用いた移動量の算出について説明する。移動量算出部34は、第1のパラメータP1および第2のパラメータP2を、内視鏡先端3Bの移動量に変換することにより、移動量を算出する。ここで、第2の内視鏡画像Gt−1を取得した位置は、この第2の内視鏡画像Gt−1を第1の内視鏡画像Gtとした1つ前の処理により特定されている。移動量算出部34は、第2の内視鏡画像Gt−1を取得した位置における気管支の半径を気管支画像B0から取得する。そして、移動量算出部34は、取得した気管支の半径をスケーリング係数として、平行移動量である第1のパラメータP1に乗算して、内視鏡先端3Bの平行移動量を算出する。また、スケーリング係数を第2のパラメータP2に含まれる拡大縮小量に乗算して、内視鏡先端3Bの気管支の中心軸が延在する方向の移動量を算出する。なお、拡大縮小量が拡大の値(すなわち拡大率が1より大きい)であれば、気管支の中心軸に沿った移動方向は内視鏡先端3Bの向く方向であり、拡大縮小量が縮小の値(すなわち拡大率が1より小さい)であれば、気管支の中心軸に沿った移動方向は内視鏡先端3Bの向く方向とは反対の方向である。なお、第2のパラメータP2に含まれる回転量に対しては、スケーリング係数を乗算することなく、回転量をそのまま回転の移動量として算出する。
移動量算出部34は、移動量、すなわち内視鏡先端3Bの平行移動量、内視鏡先端3Bの気管支の中心軸が延在する方向の移動量、および内視鏡先端3Bの回転の移動量をストレージ13に保存する。なお、本実施形態では、移動量は、初期位置から内視鏡画像G0が取得される毎に蓄積されて保存される。
偏り算出部35は、ストレージ13に保存された移動量に基づいて、気管支内における内視鏡先端3Bの偏りを算出する。図5は内視鏡先端3Bの偏りの算出を説明するための図である。なお、図5には、気管支40およびその中心軸C0を示している。内視鏡先端3Bは気管支40の中心軸C0を通って移動することが好ましいが、実際には破線41に示すように、中心軸C0から隔たりを持って移動する。本実施形態においては、ストレージ13に保存された移動量のうちの平行移動量に基づいて、内視鏡先端3Bの中心軸C0からの隔たりを、気管支内における内視鏡先端3Bの偏りとして算出する。図5に示すように、内視鏡先端3Bが位置42にある場合、偏りは43により表される。
位置推定部36は、第2の内視鏡画像Gt−1を取得した位置から第1の内視鏡画像Gtを取得した位置までの内視鏡先端3Bの移動量および偏り算出部35が算出した内視鏡先端3Bの偏りに基づいて、気管支内における内視鏡先端3Bの位置を推定する。図6は内視鏡先端の位置の推定を説明するための図である。なお、図6においては気管支画像B0における内視鏡先端3Bの初期位置を位置51としている。初期位置51から内視鏡先端3Bが気管支の奥に向けて、位置52、位置53および位置54と偏りを持って移動する。第2の内視鏡画像Gt−1が取得された位置が位置53であり、第1の内視鏡画像Gtが取得された位置が位置54である場合、位置推定部36は位置54を内視鏡先端3Bの位置と推定する。
また、位置推定部36は、推定された内視鏡先端3Bの位置を基準とした、内視鏡先端3Bが存在する可能性を表す第1の確信度A1を算出する。第1の確信度A1は推定された内視鏡先端3Bの位置を基準とした3次元の分布を有し、推定された位置に近いほど大きい値を有する。なお、本実施形態においては、第1の確信度A1は0〜1の値を有するものとする。また、第1の確信度A1は、予め実験的に算出されてストレージ13に保存されている。また、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの時間が長いほど、第1の確信度A1は小さくなり、その分布も異なるものとなる。このため、本実施形態においては、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの時間に応じて複数種類の第1の確信度A1がストレージ13に保存されている。位置推定部36は、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの時間(本実施形態においては、第2の内視鏡画像Gt−1が取得されてから第1の内視鏡画像Gtが取得されるまでの時間)に対応する第1の確信度A1をストレージ13から取得する。
図7は第1の確信度A1の分布を示す図である。図7において横軸は位置、縦軸は第1の確信度A1の大きさである。なお、図7は説明のために2次元で示しているが、第1の確信度A1は3次元の分布を有する。図7に示すように、第1の確信度A1は推定された内視鏡先端3Bの位置54において値が最も高く、位置54から離れるほど値が小さくなる。このため、第1の確信度A1は、図8に示す気管支画像B0において、推定された位置55を中心とした球状の分布となる。
第2の確信度算出部24は、気管支内の複数位置のそれぞれにおいて、気管支画像B0と内視鏡画像G0とのマッチングを行い、気管支画像B0内の複数位置のそれぞれにおいて、内視鏡先端3Bが存在する可能性を表す第2の確信度A2を算出する。このために,まず第2の確信度算出部24は、第1の内視鏡画像Gtと気管支画像B0とのマッチングを行う。なお、第1の内視鏡画像Gtを気管支画像B0における気管支内の全画素位置でマッチングを行うことは、演算量および演算時間の観点から困難である。このため、本実施形態においては、気管支画像B0内における離散的な位置においてマッチングを行う。例えば、気管支画像B0における中心軸C0上において予め定められた画素間隔でマッチングを行ってもよく、気管支画像B0における分岐位置を中心とする予め定められた画素範囲内においてのみマッチングを行ってもよい。また、位置推定部36が推定した内視鏡先端3Bの位置または前回の処理において特定された内視鏡先端3Bの位置を含む予め定められた範囲内においてのみマッチングを行ってもよい。また、これらのマッチングの手法を組み合わせてマッチングを行ってもよい。本実施形態においては、位置推定部36が推定した内視鏡先端3Bの位置を含む予め定められた範囲内においてマッチングを行うものとする。
第2の確信度算出部24は、まず第1の確信度算出部23の位置推定部36が推定した内視鏡先端3Bの位置を気管支画像B0に設定し、設定された位置を基準とした予め定められた範囲内において、仮想分岐画像を生成する。図9は仮想分岐画像を生成する範囲を示す図である。図9に示すように、内視鏡先端3Bが位置54にあると推定された場合、第2の確信度算出部24は、位置54を中心とする球状の範囲55内において、仮想分岐画像を生成する。具体的には、範囲55内における気管支画像B0の分岐の位置を特定し、特定した位置から内視鏡先端3Bが向かう方向における分岐の穴部を検出し、穴部の輪郭のみからなる仮想分岐画像を生成する。なお、説明のために図9においては、範囲55内の4つの分岐の位置56〜59において仮想内視鏡画像が生成されるものとする。
図10は仮想分岐画像を示す図である。図10に示すように仮想分岐画像K0には、分岐の穴部の輪郭70〜73が含まれている。なお、範囲55には複数の分岐が含まれるため、複数の仮想分岐画像が生成される。
第2の確信度算出部24は、第1の内視鏡画像Gtとすべての仮想分岐画像K0との相関を算出することにより、第1の内視鏡画像Gtと仮想分岐画像K0とのマッチングを行う。相関は画素値の差分の絶対値の和の逆数、または画素値の差分の二乗の和の逆数等を用いることができる。本実施形態においては、算出した相関が第2の確信度A2となる。また、仮想分岐画像K0を生成した分岐の位置56〜59の周辺位置においても相関を算出する。これにより、第2の確信度A2は、仮想分岐画像K0を生成した分岐の位置56〜59において最も値が大きく、位置56〜59から離れるほど値が小さくなる分布を有するものとなる。
図11は第2の確信度を説明するための図である。図11に示すように、内視鏡先端3Bが位置54にあると推定された場合、第2の確信度算出部24は、気管支画像B0における位置54を中心とする球状の範囲55内における位置56〜59おいて、第2の確信度A2を算出する。図11において、濃度が高い円の中心ほど第2の確信度A2が大きいことを表している。
現在位置特定部25は、第1の確信度A1および第2の確信度A2に基づいて、内視鏡先端3Bの現在位置を特定する。具体的には、気管支画像B0内において、第1の確信度A1と第2の確信度とを加算し、加算値が最も大きくなる気管支画像B0内における画素位置を内視鏡先端3Bの現在位置に特定する。
ここで、位置56〜59における第2の確信度A2の値がそれぞれ0.7、0.5、0.4、0.2であるものとする。また、第1の確信度A1は位置54を中心に分布を持っており、位置56〜59における第1の確信度A1の値がそれぞれ0.6、0.5、0.8、0.5であるものとする。各位置56〜59における第1の確信度A1と第2の確信度A2との加算値は、それぞれ1.3、1.0、1.2、0.7となる。このため、現在位置特定部25は加算値が最も大きい位置56を、内視鏡先端3Bの現在位置に特定する。
表示制御部26は、各内視鏡画像G0について特定された内視鏡先端3Bの現在位置を繋げて、ディスプレイ14に表示された気管支画像B0上に表示する。
図12はディスプレイに表示された気管支画像を示す図である。図12に示すようにディスプレイ14には、気管支画像B0および現在位置において撮影されている内視鏡画像G0が表示される。なお、内視鏡画像G0は第1の内視鏡画像Gtである。また、気管支画像B0においては、内視鏡先端3Bの初期位置51、現在位置61および初期位置51と現在位置61との間において特定された内視鏡先端3Bの現在位置を繋ぐことにより得られる現在位置61までの軌跡62が表示されている。軌跡62の先端が内視鏡先端3Bの現在位置61となる。なお、内視鏡先端3Bの現在位置61を点滅させるまたはマークを付与する等して、内視鏡先端3Bの位置が気管支画像B0において視認できるようにしてもよい。
次いで、第1の実施形態において行われる処理について説明する。図13は第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。なお、ここでは初期位置から気管支の奥に向けて内視鏡先端3Bが挿入されており、ある時点における内視鏡画像G0を第1の内視鏡画像Gtとする場合の処理について説明する。また、気管支画像生成部22により、3次元画像V0から気管支画像B0が生成されているものとする。画像取得部21がある時点における内視鏡画像G0を第1の内視鏡画像Gtとして取得し(ステップST1)、第1の確信度算出部23が、1つ前の時間に取得された第2の内視鏡画像Gt−1を取得した際に特定された内視鏡先端3Bの位置からの、内視鏡先端3Bの移動量を算出し(ステップST2)、算出された移動量に基づいて内視鏡の位置を推定し(ステップST3)、推定された位置に基づいて気管支内における内視鏡先端3Bが存在する可能性を表す第1の確信度A1を算出する(ステップST4)。
次いで、第2の確信度算出部24が、気管支内の複数位置のそれぞれにおいて、気管支画像B0と第1の内視鏡画像Gtとのマッチングを行って、気管支画像B0内の複数位置のそれぞれにおいて、内視鏡先端3Bが存在する可能性を表す第2の確信度A2を算出する(ステップST5)。そして、現在位置特定部25が、第1の確信度A1および第2の確信度A2に基づいて、内視鏡先端3Bの現在位置を特定する(ステップST6)。さらに表示制御部26が、特定された内視鏡先端3Bの現在位置を、ディスプレイ14に表示された気管支画像B0上に表示し(ステップST7)、ステップST1に戻る。なお、特定された内視鏡先端3Bの現在位置はストレージ13に保存され、次回の処理において基準となる内視鏡画像を取得した位置として使用される。
ここで、第1の確信度A1は、内視鏡先端3Bの位置の前回の位置からの相対的な変化を正確に算出することができるが、時間が経過するにつれて誤差が蓄積されて、精度が低下する可能性がある。一方、第2の確信度A2は、内視鏡先端3Bの絶対的な位置を正確に算出することができるが、気管支には形状が類似する分岐が複数含まれるため、管気管支内の複数の位置において第2の確信度A2が大きくなることから、内視鏡先端3Bの現在位置を特定できなくなる可能性がある。
本実施形態においては、第1の確信度A1および第2の確信度A2の双方に基づいて内視鏡先端3Bの現在位置を特定している。このため、第1の確信度A1および第2の確信度A2の利点を生かして、気管支内における内視鏡先端3Bの位置を、より正確に特定できる。
また、第1の確信度算出部23により推定された内視鏡の位置を基準とした予め定められた範囲において第2の確信度A2を算出することにより、第2の確信度A2を算出する範囲を狭くすることができる。このため、演算量を低減して、第2の確信度A2を迅速に算出することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、基準となる内視鏡画像を最新の内視鏡画像である第1の内視鏡画像Gtが取得される前に取得された第2の内視鏡画像Gt−1としている。しかしながら、基準となる内視鏡画像は第2の内視鏡画像Gt−1に限定されるものではない。例えば、基準となる内視鏡画像を初期位置51において取得された内視鏡画像としてもよい。この場合、初期位置51において取得した内視鏡画像と最新の第1の内視鏡画像Gtとに基づいて第1の確信度A1が算出される。また、基準となる内視鏡画像を、最新の内視鏡画像である第1の内視鏡画像Gtが取得されるnフレーム(nは複数)前の内視鏡画像Gt−nとしてもよい。この場合、第1の内視鏡画像Gtと第1の内視鏡画像Gtのnフレーム前の内視鏡画像Gt−nとに基づいて第1の確信度A1が算出される。
また、上記第1の実施形態においては、第1の内視鏡画像Gtと第2の内視鏡画像Gt−1とに基づいて、第1の確信度A1を算出しているが、基準となる内視鏡画像を複数設定し、複数の基準となる内視鏡画像のそれぞれと、最新の第1の内視鏡画像Gtとに基づいて複数の第1の確信度A1を算出してもよい。以下、これを第2の実施形態として説明する。なお、第2の実施形態における内視鏡位置特定装置の構成は、第1の実施形態における内視鏡位置特定装置の構成と同一であり、行われる処理のみが異なるため、ここでは装置についての詳細な説明は省略する。
図14は第2の実施形態において、複数の基準となる内視鏡画像に基づいて推定された内視鏡の位置を示す図である。なお、ここでは2つの基準となる内視鏡画像に基づいて2つの内視鏡の位置が推定されたものとする。例えば、基準となる内視鏡画像のうちの1つは、上記実施形態と同様の第2の内視鏡画像Gt−1とし、もう1つは第1の内視鏡画像Gtよりも10フレーム前の内視鏡画像Gt−10とする。
第1の確信度算出部23は、第1の内視鏡画像Gtと第2の内視鏡画像Gt−1とに基づいて内視鏡先端3Bの位置を推定する。これを内視鏡先端3Bの第1の位置64とする。また、第1の確信度算出部23は、第1の内視鏡画像Gtと内視鏡画像Gt−10とに基づいて内視鏡先端3Bの位置を推定する。これを内視鏡先端3Bの第2の位置65とする。この場合、第1および第2の位置64,65のそれぞれにおいて、分布を持った第1の確信度A1−1,A1−2が算出される。なお、第1の確信度は内視鏡先端3Bの位置を推定する2つの内視鏡画像間の時間間隔が大きいほど小さくなる。このため、図14に示すように、第1の確信度A1−1の分布範囲66は、第1の確信度A1−2の分布範囲67よりも大きいものとなっている。また、図示はしていないが、第1の確信度A1−1の値は第1の確信度A1−2の値よりも大きいものとなっている。
この場合、現在位置特定部25は、第1の確信度A1−1および第1の確信度A1−2と第2の確信度A2とに基づいて、内視鏡先端3Bの現在位置を推定する。ここで、図9に示す位置56〜59における第2の確信度A2の値が、第1の実施形態と同様にそれぞれ0.7、0.5、0.4、0.2であるものとする。また、第1の確信度A1−1は位置64を中心に分布を持っており、位置56〜59における第1の確信度A1−1の値がそれぞれ0.6、0.5、0.8、0.5であるものとする。また、位置56〜59における第1の確信度A1−2の値がそれぞれ0.4、0.4、0.3、0.6であるものとする。各位置56〜59における第1の確信度A1−1と第2の確信度A2との加算値は、それぞれ1.3、1.0、1.2、0.7となる。また、各位置56〜59における第1の確信度A1−2と第2の確信度A2との加算値は、それぞれ1.1、0.9、0.7、0.8となる。このため、現在位置特定部25は加算値が最も大きい位置56を、内視鏡先端3Bの現在位置に特定する。
第2の実施形態においても、基準となる内視鏡画像が第1の内視鏡画像Gtと時間的に近い場合、第1の確信度が高くなる。一方、内視鏡検査においては、内視鏡先端3Bを曲げて気管支の内壁を撮影する場合があるが、このような場合、内視鏡画像G0には穴部は含まれない。このため、第1の確信度算出部23において内視鏡画像G0からの穴部の検出ができず、その結果、第1の確信度を算出することができない。また、第1の確信度算出部23において、穴部を検出することなく、第1の内視鏡画像Gtおよび第2の内視鏡画像Gt−1のマッチングをとることにより、内視鏡先端3Bの移動量さらには内視鏡先端3Bの位置を推定して第1の確信度を算出することができるが、穴部を用いる場合よりも精度が低い。
また、内視鏡検査においては、治療等のために薬品を内視鏡先端3Bから噴霧する場合がある。薬品の噴霧中に得られる内視鏡画像は図15に示すように穴部は見えず、医学的には無意味な異常内視鏡画像となる。このような異常内視鏡画像を基準となる内視鏡画像としても、内視鏡先端3Bの位置を精度よく推定することができず、その結果第1の確信度A1の精度も低いものとなる。
第2の実施形態のように、基準となる内視鏡画像を複数設定し、複数の基準となる内視鏡画像のそれぞれと、最新の第1の内視鏡画像Gtとに基づいて複数の第1の確信度A1を算出することにより、いずれかの基準となる内視鏡画像が異常内視鏡画像となったり穴部が含まれない画像となったりする可能性を低減することができる。このため、より精度よく内視鏡の位置を推定して、より精度のよい第1の確信度を算出することができる。したがって、内視鏡先端3Bの現在位置をより精度よく特定することができる。
次いで、本発明の第3の実施形態について説明する。図16は第3の実施形態による内視鏡位置特定装置の概略構成を示す図である。なお、図16において図2と同一の構成については同一の参照番号を付与し、詳細な説明は省略する。第3の実施形態による内視鏡位置特定装置は、順次取得される内視鏡画像において正常内視鏡画像を特定する正常内視鏡画像特定部27をさらに備え、第1の確信度算出部23が、正常内視鏡画像から基準となる内視鏡画像および最新の内視鏡画像を選択して、第1の確信度A1を算出するようにした点が第1の実施形態と異なる。
正常内視鏡画像特定部27は、順次取得される内視鏡画像に穴部が含まれるか否かを判定する。正常内視鏡画像特定部27は、穴部が含まれると判定された内視鏡画像を正常内視鏡画像に特定する。なお、正常内視鏡画像特定部27は、順次取得される内視鏡画像のすべてに対して穴部が含まれるか否かの判定を行ってもよく、内視鏡画像を適宜間引いて穴部が含まれるか否かの判定を行ってもよい。
図17は正常内視鏡画像の特定を説明するための図である。図17に示すように、順次取得される内視鏡画像Gt−4,Gt−3,Gt−2,Gt−1のうち、内視鏡画像Gt−2,Gt−3が異常内視鏡画像であったものとする。正常内視鏡画像特定部27は、内視鏡画像Gt−4,Gt−3,Gt−2,Gt−1のそれぞれに穴部が含まれるか否かを判定する。この場合、内視鏡画像Gt−2,Gt−4には穴部が含まれない異常内視鏡画像である。このため、正常内視鏡画像特定部27は、内視鏡画像Gt−1,Gt−4を正常内視鏡画像に特定する。この場合、第1の確信度算出部23は、内視鏡画像Gt−1を最新の内視鏡画像として選択し、内視鏡画像Gt−4を基準内視鏡画像として選択する。そして、第1の確信度算出部23は、内視鏡画像Gt−1,Gt−4に基づいて第1の確信度A1を算出する。
このように、順次取得される内視鏡画像において正常内視鏡画像を特定し、正常内視鏡画像から基準となる内視鏡画像および最新の内視鏡画像を選択して第1の確信度を算出することにより、異常内視鏡画像に影響されることなく、精度よく内視鏡の位置を推定することができる。
なお、上記第3の実施形態においては、内視鏡画像に穴部が検出されるか否かを判定することにより正常内視鏡画像を特定しているが、正常内視鏡画像か異常内視鏡画像かを判別するように学習がなされた判別器を用いて、順次取得される内視鏡画像において正常内視鏡画像を特定してもよい。
また、上記各実施形態においては、第1の確信度算出部23の穴部検出部31において、第1および第2の内視鏡画像のそれぞれから穴部を検出しているが、第1および第2の内視鏡画像Gt,Gt−1の一方から穴部を検出するものであってもよい。例えば、第1の内視鏡画像Gtのみから穴部を検出した場合、検出した穴部を切り出した画像、あるいは穴部の重みを大きくした画像を生成し、このような画像と第2の内視鏡画像Gt−1とを用いることにより、第1のパラメータP1および第2のパラメータP2を算出することができる。
また、上記各実施形態においては、第1の確信度算出部23において、第1および第2の内視鏡画像Gt,Gt−1から穴部を検出して内視鏡先端3Bの位置を推定しているが、穴部を検出することなく、第1の内視鏡画像Gtと第2の内視鏡画像Gt−1とのマッチングを行うことにより、内視鏡先端3Bの位置を推定してもよい。これにより、内視鏡先端3Bを曲げて気管支の内壁を撮影している場合であっても、精度は低いものの内視鏡先端3Bの位置を推定することができる。ここで、第1の内視鏡画像Gtまたは第2の内視鏡画像Gt−1が異常内視鏡画像である場合、第2の確信度A2を算出することができない。この場合、精度は低いものの、第1の確信度算出部23において穴部を検出することなく推定した内視鏡先端3Bの位置を、内視鏡先端3Bの現在位置とすることができることとなる。
また、上記各実施形態においては、第1の確信度算出部23において、初期位置から内視鏡画像G0が取得される毎に、移動量をストレージ13に蓄積して保存している。ここで、移動量を蓄積して保存しているのは、気管支の分岐において、いずれの方向に内視鏡先端3Bが向かっているかを判断するためである。このため、内視鏡先端3Bが分岐を通過する毎に、蓄積した移動量を0にリセットして、通過した分岐から次の分岐までの間においてのみ、移動量を蓄積して保存して第1の確信度A1を算出するようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、第2のパラメータP2に回転量を含めているが、拡大縮小量のみを含む第2のパラメータP2を算出してもよい。
また、上記各実施形態においては、保存された移動量に基づいて内視鏡の偏りを算出し、移動量および偏りに基づいて内視鏡の位置を表示しているが、内視鏡の偏りを算出することなく、移動量にのみ基づいて内視鏡の位置を表示してもよい。
また、上記各実施形態においては、本発明の内視鏡位置特定装置を気管支の観察に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、血管のような分岐構造を有する管状構造物を内視鏡により観察する場合にも、本発明を適用できる。
以下、本発明の実施態様の作用効果について説明する。
推定した内視鏡の位置を基準とした予め定められた範囲において第2の確信度を算出することにより、第2の確信度を算出する範囲を狭くすることができる。このため、第2の確信度の算出のための演算量を低減して、迅速に第2の確信度を算出することができる。
順次取得される内視鏡画像において正常内視鏡画像を特定し、正常内視鏡画像から基準となる内視鏡画像および最新の内視鏡画像を選択して第1の確信度を算出することにより、異常内視鏡画像に影響されることなく、精度よく内視鏡の位置を推定することができる。
基準となる内視鏡画像を複数設定し、複数の基準となる内視鏡画像のそれぞれが取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における、内視鏡の複数の移動量を推定し、複数の移動量から複数の内視鏡の位置を推定し、推定された複数の位置のそれぞれにおいて第1の確信度を算出することにより、より精度よく内視鏡の位置を推定することができる。
1 内視鏡スコープ
2 プロセッサ装置
3 内視鏡装置
3A 操作部
3B 内視鏡先端
4 3次元画像撮影装置
5 画像保管サーバ
6 内視鏡位置特定装置
8 ネットワーク
11 CPU
12 メモリ
13 ストレージ
14 ディスプレイ
15 入力部
21 画像取得部
22 気管支画像生成部
23 第1の確信度算出部
24 第2の確信度算出部
25 現在位置特定部
26 表示制御部
27 正常内視鏡画像特定部
31 穴部検出部
32 第1のパラメータ算出部
33 第2のパラメータ算出部
34 移動量算出
35 偏り算出部
36 表示制御部
40 気管支
42 位置
43 偏り
51 初期位置
52〜54,56〜59,64,65 位置
55 範囲
62 軌跡
66,67 分布範囲
70〜73 輪郭
B0 気管支画像
C0,C1,C2 中心軸
G0 内視鏡画像
Gt 第1の内視鏡画像
Gt−1 第2の内視鏡画像
H1t,H2t,H1t−1,H2t−1 穴部
K0 仮想分岐画像
P1 第1のパラメータ
P2 第2のパラメータ

Claims (7)

  1. 複数の分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡により生成された、前記管状構造物の内壁を表す内視鏡画像を順次取得する内視鏡画像取得手段と、
    前記管状構造物を含む3次元画像から、前記管状構造物の画像を生成する画像生成手段と、
    前記順次取得される内視鏡画像に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における前記内視鏡の移動量を算出し、該算出された移動量に基づいて前記内視鏡の位置を推定し、該推定された位置に基づいて前記管状構造物内における前記内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度を算出する第1の確信度算出手段と、
    前記管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、前記管状構造物の画像と前記内視鏡画像とのマッチングを行って、前記複数位置のそれぞれにおいて前記内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度を算出する第2の確信度算出手段と、
    前記第1の確信度および前記第2の確信度に基づいて、前記内視鏡の現在位置を特定する現在位置特定手段とを備えたことを特徴とする内視鏡位置特定装置。
  2. 前記第2の確信度算出手段は、前記第1の確信度算出手段が推定した前記内視鏡の位置を基準とした予め定められた範囲において、前記第2の確信度を算出する請求項1記載の内視鏡位置特定装置。
  3. 前記順次取得される内視鏡画像において正常内視鏡画像を特定する正常内視鏡画像特定手段をさらに備え、
    前記第1の確信度算出手段は、前記正常内視鏡画像から前記基準となる内視鏡画像および前記最新の内視鏡画像を選択して前記第1の確信度を算出する請求項1または2記載の内視鏡位置特定装置。
  4. 前記第1の確信度算出手段は、前記基準となる内視鏡画像を複数設定し、該複数の基準となる内視鏡画像のそれぞれが取得されてから前記最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における、前記内視鏡の複数の移動量を算出し、該複数の移動量から複数の前記内視鏡の位置を推定し、該推定された複数の位置のそれぞれにおいて前記第1の確信度を算出し、
    前記現在位置特定手段は、複数の前記第1の確信度および前記第2の確信度に基づいて、前記内視鏡の現在位置を特定する請求項1から3のいずれか1項記載の内視鏡位置特定装置。
  5. 前記管状構造物の画像を表示し、かつ該管状構造物の画像上において前記内視鏡の現在位置を表示する表示制御手段をさらに備えた請求項1から4のいずれか1項記載の内視鏡位置特定装置。
  6. 複数の分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡により生成された、前記管状構造物の内壁を表す内視鏡画像を順次取得し、
    前記管状構造物を含む3次元画像から、前記管状構造物の画像を生成し、
    前記順次取得される内視鏡画像に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における前記内視鏡の移動量を算出し、該算出された移動量に基づいて前記内視鏡の位置を推定し、該推定された位置に基づいて前記管状構造物内における前記内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度を算出し、
    前記管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、前記管状構造物の画像と前記内視鏡画像とのマッチングを行って、前記複数位置のそれぞれにおいて前記内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度を算出し、
    前記第1の確信度および前記第2の確信度に基づいて、前記内視鏡の現在位置を特定することを特徴とする内視鏡位置特定方法。
  7. 複数の分岐構造を有する管状構造物内に挿入された内視鏡により生成された、前記管状構造物の内壁を表す内視鏡画像を順次取得する手順と、
    前記管状構造物を含む3次元画像から、前記管状構造物の画像を生成する手順と、
    前記順次取得される内視鏡画像に基づいて、基準となる内視鏡画像が取得されてから最新の内視鏡画像が取得されるまでの間における前記内視鏡の移動量を算出し、該算出された移動量に基づいて前記内視鏡の位置を推定し、該推定された位置に基づいて前記管状構造物内における前記内視鏡が存在する可能性を表す第1の確信度を算出する手順と、
    前記管状構造物内の複数位置のそれぞれにおいて、前記管状構造物の画像と前記内視鏡画像とのマッチングを行って、前記複数位置のそれぞれにおいて前記内視鏡が存在する可能性を表す第2の確信度を算出する手順と、
    前記第1の確信度および前記第2の確信度に基づいて、前記内視鏡の現在位置を特定する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする内視鏡位置特定プログラム。
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