JP2018153120A - W/o型乳化液の製造方法 - Google Patents

W/o型乳化液の製造方法 Download PDF

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元太郎 那須
厚憲 内藤
Atsunori Naito
厚憲 内藤
崇幸 青木
Takayuki Aoki
崇幸 青木
達男 赤井
Tatsuo Akai
達男 赤井
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【課題】揮発しやすい水系香料成分に対する安定なW/O型乳化組成物としつつ、かつ、当該乳化液の調製の容易な乳化液の製造方法を開発することを課題とする。【解決手段】揮発性香料成分を水に溶解させてこれに、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含む第一乳化液を調製する工程、と、これとは別に食用油とショ糖脂肪酸エステルを加え撹拌・混合し、第二乳化液を調製する工程を備え、当該第一乳化液中に前記第二乳化液を添加し、撹拌・混合し乳化する工程を含む、揮発性香料成分を含有する乳化液の製造方法【選択図】図1

Description

本発明は、揮発性が高く水系の香気性成分を保持した乳化液の製造方法に関するものである。より具体的には当該香料を包含したW/O型乳化液の製造方法に関するものである。
エステル等の比較的に極性の低く非水系の香料をO/W型乳化組成物として形成し、飲料等の水系食品に添加して利用する場合は多い。すなわち、当該香料に対してO/W型(水中油滴エマルジョン)として、当該香料成分を含有させて、清涼飲料やアイスクリーム等の食品に利用する場合がある。
一方、揮発しやすい水系香料の場合、水等に溶解した状態で当該溶液を食品等に利用することが必要となるが、このような水系香料に乳化状態を形成させ、W/O型乳化組成物(油中水滴エマルジョン)とする例は比較的少ない。
例えば、W/O型乳化組成物の例として以下の先行技術においては、油中水型乳化油脂組成物を含有する風味に優れたレトルト食品に関する先行技術が開示されている。
特許第3951720号当該発明の油中水型乳化油脂組成物の水相にはレトルト食品に風味を付与する風味素材が添加される点が記載されている。また、風味素材としてはしょうが、しそ、わさび、シナモン、マスタード等の香辛料、レモン、ユズ等の柑橘類、メープルシロップ、蜂蜜等の糖液、オイスターソース、魚醤、トマトピューレ等の調味料が開示されている。しかし、当該先行技術は、揮発性の高い香料に対象を絞ったものではなく、前述の揮発しやすく、水系の香料成分に対して、乳化状態の安定な特有のW/O型乳化組成物の製造方法が要求されていた。
本発明者らは、鋭意研究の結果、揮発性香料成分を水に溶解させてこれに、ショ糖脂
肪酸エステル及びリゾレシチンを含む第一乳化液を調製する工程、と、
これとは別途に食用油とレシチンを加え撹拌・混合し、第二乳化液を調製する工程、によって、第一に乳化液と第二乳化液を調製してから、上述の第一乳化液中に前記第二乳化液を添加して混合し、撹拌・混合し乳化することによって、揮発性が高く水系の香料成分を含有する乳化液の製造することが可能であることを見出した。
当該方法は、優れた方法であるが、第一に乳化液の調製において、粉タイプの素材が多く、溶解等の調製に手間が多少必要となる場合がある。
そこで、本発明者らはこの点を種々検討し、揮発しやすい水系香料成分に対する安定なW/O型乳化組成物としつつ、かつ、当該乳化液の調製の容易な乳化液の製造方法を開発することを課題とした。
本発明者らは、鋭意研究の結果、前記の揮発性香料成分を水に溶解させてこれに、ショ糖脂肪酸エステル及びリゾレシチンを含む第一乳化液の調製工程について再度検討を加え、ショ糖脂肪酸エステル及びリゾレシチンの代わりにポリグリセリン酸脂肪酸エステルを第一乳化液に使用するとともに、ショ糖脂肪酸エステルを第二乳化液に用いることで好適な乳化液を製造できることを見出した。
より具体的には、揮発性香料成分を水に溶解させてこれに、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含む第一乳化液を調製する工程、と、これとは別に食用油とショ糖脂肪酸エステルを加え撹拌・混合し、第二乳化液を調製する工程を備え、
当該第一乳化液中に前記第二乳化液を添加し、撹拌・混合し乳化する工程を含む、揮発性香料成分を含有する乳化液の製造方法を開発した。
すなわち、本願第一の発明は、
「1)水系香料、水及びポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第一乳化液を調製する工程、
2)食用油及びショ糖脂肪酸エステルを含有する第二乳化液を調製する工程、
3)前記第一乳化液中に前記第二乳化液を添加し、撹拌・混合する工程、
を含む、水系香料を含有するW/O型乳化液の製造方法。」、である。
次に、前記第二乳化液は、レシチンをさらに含有することが好ましい。
すなわち、本願第二の発明は、
「前記第二乳化液がさらに、レシチンを含有する請求項1に記載の乳化液の製造方法。」、である。
次に、前記水系香料成分は、トリメチルアミンに対して好適に適用できる。
すなわち、本願第三の発明は、
「前記水系香料がトリメチルアミンである請求項1又は2のいずれかに記載のW/O乳化香料の製造方法。」
次に、前記食用油はキャノーラ油であることが好ましい。
すなわち、本願第四の発明は、
「前記食用油がキャノーラ油である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。」、である。
さらに、本発明で得られる乳化組成物は、中華麺等の麺類に添加することで特有の風味を付与することができる。
すなわち、本願第五の発明は、
「前記乳化液が麺類への添加用である請求項1〜4のいずれかに記載の乳化液の製造方法。」、である。
評価試験2に関する試験例1(対象例)及び試験例9(本発明)の乳化液の乳化香料の粒度分布測定を示した図である。
以下に、本発明の内容について説明する。但し、本発明はこれらの実施態様に限定されるものではない。本発明は以下の構成を有する。
1)水系香料、水及びポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第一乳化液を調製する工程、
2)食用油及びショ糖脂肪酸エステルを含有する第二乳化液を調製する工程、
3)前記第一乳化液中に前記第二乳化液を添加し、撹拌・混合する工程、
を含む、水系香料成分を含有する乳化液の製造方法。
以下、これらの内容について具体的に説明する。
〇第一乳化液
本発明における第一乳化液は、揮発性を有する水系香料成分を含み、乳化状態を形成させた乳化液である。親水性が高い(HLB値が高い)乳化液に関するものである。
─水系香料─
本発明でいう水系香料とは、揮発性が高く、水に溶解可能な香料をいう。本発明については、当該水系香料について安定した乳化状態を形成させることを目的としている。本発明での揮発性成分としては、トリメチルアミンやピロリジン、トリメチルアミンやピロリジン、ピリジン、モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、アンモニア等の揮発性の高く水に溶解可能な成分が挙げられる。
─水─
本発明においては、水に当該揮発性成分を溶解した状態で用いる。水に前述の水系香料成分を混合して、水に溶解させた状態で乳化状態を形成させ利用する。
水系香料成分に対して、水の配合割合は特に限定されないが、概ね水系香料成分を水に溶解さえた状態で、最終的な水系香料成分の濃度が1〜20重量%程度であればよい。また、好ましくは5〜10重量%程度である。
─ポリグリセリン脂肪酸エステル─
本発明にいうポリグリセリン脂肪酸エステルとは、グリセリンが脱水縮合によりポリグリセリンと、当該ポリグリセリンの一部に脂肪酸がエステル結合したものである。HLBの幅が広いため他の乳化剤より広い範囲での利用が可能である。
本発明に使用するポリグリセリン脂肪酸エステルは、平均重合度が8〜12程度であれば利用可能である。また、好ましくは9〜10程度である。
さらに、親水性(親油性)を示す指標として、HLB値(Hydrophilic Lipophilic Balance)とは界面活性剤の水と油(水に不溶性の有機化合物)への親和性の程度を表す値をいうが、
本発明で用いるポリグリセリン脂肪酸エステルは、第一乳化液において、HLB値が15.5〜17程度のタイプを利用することができる。また、さらに好ましくは、16〜17程度が好適である。
ポリグリセリン酸脂肪酸エステルの添加重量については、最終的な水系香料水溶液1重量部に対して0.03〜0.06重量部程度である。特に0.04〜0.05重量部等が好適である。
─グリセリン─
本発明でいうグリセリンとは、アルコールの一種で、甘味料、湿潤剤として使われるほか、当該溶液の比重を上げるために用いられる。食品添加物として、甘味料、保存料、保湿剤、増粘安定剤などの用途がある。本発明においては主として比重を増加させるために用いられる。
上述の対象とする水系香料成分を含有した状態の水系香料水溶液の重量を1重量部に対してグリセリンが0.5〜1.1重量部の配合とすることが可能である。特に0.8〜1.0重量部等が好適である。
─調製の順序─
第一乳化液においては、好ましくは、ポリグリセリン酸脂肪酸エステルとグリセリンを混合、加温した状態で、前記水系香料成分を含む香料水溶液及び、必要に応じて水を加えて撹拌して調製することが好ましい。また、撹拌は800〜1500rpmで、10〜30分程度撹拌を実施すると好ましい。
〇第二調製液(油系)
本発明における第二乳化液は、食用油を含み、前記第一乳化液を含有する親油性の高い(HLB値が低い)乳化液に関するものである。
─食用油─
本発明にいう食用油としては種々のオイルを利用することができるが、すなわち、
植物油脂、動物油脂等の種々の食用油を使用することができる。より、具体的には、
植物油脂としては、キャノーラ油、パーム油、菜種油、米油、コーン油、オリーブ油、白絞油、ひまわり油等の種々の植物油脂が挙げられる。また、動物油脂としては、豚脂、牛脂、鶏油等の種々のオイルを利用することができる。
また、本発明にいう食用油は植物性油脂、動物性油脂のいずれも用いることができるが、常温で液状油脂が好ましい。本発明においては、特にパーム油、キャノーラ油が好ましい。
─ショ糖脂肪酸エステル─
本発明にいうショ糖脂肪酸エステルは、親水基のショ糖と、親油基の食用油脂から得られる脂肪酸で構成された乳化剤である。シュガーエステルとも称する。ショ糖分子中には水酸基に、結合させる脂肪酸の種類と数を変化させることにより、幅広い性質、機能を持たせることができる。
本発明で用いる第二乳化液におけるショ糖脂肪酸エステルのHLB値(Hydrophilic Lipophilic Balance:界面活性剤の水と油(水に不溶性の有機化合物への親和性の程度)は13〜15程度のタイプを利用するのが好適である。
─レシチン─
本発明の第二乳化液においては、レシチンを利用してもよい。第二乳化液におけるレシチンは、酵素分解リゾレシチンや通常のレシチン等の種々のタイプを用いることができる。当該レシチンを含有することでより乳化を促進することができる。
レシチンは、脂肪酸である疎水基と親水基を有し、油と水の乳化作用を有する。種々の生物の膜中に存在している。グリセロリン脂質の一種であり、自然界の動植物においてすべての細胞中に存在しており、生体膜の主要構成成分である。
原料としては、卵黄(卵黄レシチン)や大豆(大豆レシチン)が挙げられる。また、特に本願発明においてはリゾレシチンを用いることが好適である。ここで、リゾレシチンとは、レシチンの2位の脂肪酸がホスホリパーゼにより加水分解してより水溶性を高めたものをいう。
リゾレシチンの性状は、粉末状やペースト状のタイプがあるが、本発明においてはいずれのタイプを用いることができるが、本発明における第二乳化液においては粉末状のタイプを利用することが好ましい。
また、レシチンやリゾレシチンに含まれるリン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン等が挙げられる。
レシチン(リゾレシチンを含む)については、本発明の第二乳化液においては、上述の対象とする揮発性成分を含有した状態の水系香料水溶液1重量部に対して、0.04重量部〜0.08重量部の配合とすることが可能である。特に0.05〜0.06重量部等が好適である。
─第二乳化液の調製の順序─
食用油を加温する(50〜60℃)。次に、リゾレシチン又はレシチンを加え、加温撹拌・混合を行う。当該状態で500〜1500rpmで10〜30分程度撹拌を実施すると好ましい。
〇第一乳化液と第二乳化液の混合
(1)混合割合
前記第一乳化液に、前記第二乳化液を、添加して、均一になるまで撹拌・混合し最終的なW/O型乳化液を得る。
最終的な第一乳化液(水系)と第二乳化液(油系)の混合割合は、1:9〜5:5程度である。好ましくは、2:8〜4:6程度である。
(2)混合方法
種々の混合の方法が可能であるが、乳化状態を維持しつつ混合を完成させるために、
前記第一の乳化液を準備しておき、当該第一乳化液に対して上部より記第二乳化液を混合しつつ徐々に滴下して調製することが好ましい。
具体的には、第一乳化液(水系)を撹拌しながら、上部より、第二乳化液を滴下して、添加する。滴下の速度は概ね20ml〜70ml/分(1kg作成時)程度が好適である。さらに、好ましくは、30ml〜50ml/分(1kg作成時)程度である。
〇本発明の乳化液の利用方法
本発明によって得られるW/O型乳化液は種々の用途が可能である。すなわち、油脂中に香料成分を含んでいるために、様々な油脂含有食品に利用することができる。例えば、シチューやスープ等食品や、その他として、麺やその他冷蔵や冷凍食品等に利用することが可能である。
例えば、中華麺等の麺類の原料として添加することが可能である。また、当該麺を乾燥する即席麺においても効果的に利用することができる。
麺類の製造においては、小麦粉等の粉体の麺原料において、当該麺原料に、本発明のW/O型乳化液を混合することも可能であるし、他には、麺類の製造における練水に添加することも可能である。
また、即席麺におけるフライ麺塊に使用するのであれば、例えば、フライで処理していないノンフライ麺の麺原料として使用することで、当該水系香料の特有の風味を付与することができる
以下に本願発明の実施例を記載する。但し、本願発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)評価試験1(各種配合条件の検討)
第一乳化液及び第二乳化液の配合及び混合態様を種々試験した。各試験例の配合及び混合形態を以下に示す。
[試験例1]
30%トリメチルアミン水溶液100重量部に精製水50重量部を添加して、これにショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルS1670 HLB15 粉体状)5重量部及びリゾレシチン(辻製油株式会社製 HLB11〜13 粉体状)2重量部及びグリセリン70重量部を混合して、20分撹拌を十分に行い、第一乳化液を調製した。
また、これとは別にリゾレシチン(辻製油株式会社製 HLB11〜13 粉体状)5重量部及び食用油脂(キャノーラ油)340重量部及びビタミンE 0.3重量部を混合して、20分撹拌を十分に行い、第二乳化液を調製した。
次に、上述の第一乳化液に対して、第二乳化液を滴下して混合した、滴下する速度は、第一乳化液を10〜20量部/分となるように滴下しつつ混合した。
当該得られた乳化液の乳化状態について評価した。評価は、以下の10段階で行い、以下の評価基準とした。
1(乳化状態 悪:乳化物の分離が多い(72時間静置後)、常温)⇔10(乳化状態 良:乳化の分離少ない(72時間静置後)、常温)尚、評価は、熟練の技術者3名で行い、客観的な分離を目視で実施した。
その他の評価項目として、乳化液の混合の際の操作性についても評価の対象とした。評価は乳化液の調製時間、各成分の溶解性等によって判断した。評価は以下の5段階で行った。
1(乳化液の調製が容易ではない 悪)⇔5(乳化液の調製が容易である 良)
[試験例2](ポリグリセリン酸脂肪酸エステルへの変更)
試験例1において、第一乳化液におけるショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルS1670 HLB15)及びリゾレシチンの代わりに、ポリグリセリン酸脂肪酸エステル(三菱化学フーズ社製 リョートーポリグリエステルL−7D 液状)5重量部を添加した点以外は、試験例1と同様にした。
[試験例3](第二乳化液についてショ糖脂肪酸エステルへの変更)
試験例2において、第二乳化液におけるリゾレシチンの代わりに、ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルO170 HLB1)5重量部を添加した点以外は、試験例2と同様にした。
[試験例4](第二乳化液についてショ糖脂肪酸エステルへの変更)
試験例2において、第二乳化液におけるリゾレシチンの代わりに、ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルER290 HLB2)5重量部を添加した点以外は、試験例2と同様にした。
[試験例5](第二乳化液についてショ糖脂肪酸エステルへの変更)
試験例2において、第二乳化液におけるリゾレシチンの代わりに、ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルS170 HLB1)5重量部を添加した点以外は、試験例2と同様にした。
[試験例6](第二乳化液についてショ糖脂肪酸エステルへの変更)
試験例2において、第二乳化液におけるリゾレシチンの代わりに、ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルS270 HLB2)5重量部を添加した点以外は、試験例2と同様にした。
[試験例7](第二乳化液についてショ糖脂肪酸エステルへの変更)
試験例2において、第二乳化液におけるリゾレシチンの代わりに、ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルS370 HLB3)5重量部を添加した点以外は、試験例2と同様にした。
[試験例8](第二乳化液についてショ糖脂肪酸エステルの量を増加した場合)
試験例4において、ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルO170 HLB1)を10重量部添加した点以外は、試験例4と同様にした。
[試験例9](第二乳化液についてリゾレシチンの追加)
試験例3において、第一乳化液についてリゾレシチン5重量部を追加した点を除いては、試験例3と同様にした。
[試験例10](第二乳化液についてリゾレシチンの代わりにレシチン)
試験例9において、第一乳化液についてリゾレシチン(辻製油株式会社、SLP−ペーストリゾ)の代わりに、レシチン(辻製油株式会社、SLPペースト)5重量部とした点を除いては、試験例8と同様にした。
[試験例11](ビタミンEなし)
試験例8において、第二乳化液にビタミンEを追加した点を除いては、試験例8と同様に処理した。
[試験例12](グリセリンなし)
試験例10において、第一乳化液において、グリセリンを除いた点を除いては、試験例9と同様にした。
[試験例13](ポリグリセリン酸脂肪酸エステルの種類)
試験例10において、第一乳化液において、ポリグリセリン酸脂肪酸エステルについて、NIKKOL DECAGLYN 1-LVEX(日光ケミカルズ株式会社 HLB15.5)を使用した点を除いては、試験例3と同様にした。































Figure 2018153120
Figure 2018153120
表1及び表2の結果に示すように以下の事項が判明した。
・第一乳化液のショ糖脂肪酸エステル(粉状)及びリゾレシチン(粉状)の両方の代わりに、ポリグリセリン脂肪酸エステル(液状)を使用することで、乳化液の調製の際の操作性を改善することができた。
・第一乳化液にポリグリセリン脂肪酸エステルを使用する場合、第二乳化液にショ糖脂肪酸エステルを利用することが好適であることが判明した。さらに、リゾレシチンも併用することでより良好な乳化状態を実現できることが判明した。
(2)評価試験2(乳化香料の粒度分布)
試験例1(対象例)及び試験例9(本発明)の乳化液の乳化香料の粒度分布測定
本発明の製造方法による前記試験例9と対象例である試験例1のそれぞれの乳化香料の粒度分布を比較した。
─実験方法─
Laser Scattering Particle Size Distribution Analyzer(株式会社堀場製作所製、型式LA-950)を利用して試験例1(対象例)及び試験例9(本発明)における乳化液の乳化香料の粒度分布を測定した。
尚、測定条件は循環速度5、攪拌速度1で実施した。
測定モード:湿式、分散媒:蒸留水で実施した。
結果を表3及び図1に示す。
Figure 2018153120

試験例9(本願発明)により得られる乳化液の乳化香料の粒度分布は、試験例1(対象例)と比べて、50%累積径、最頻径とも粒子径が小さく、乳化状態として安定であることが判明した。
(2)評価試験3
─本発明W/O型乳化液を麺に添加した麺塊の作成─
三層麺に対して、本願の水系香料成分を含有するW/O型乳化液を添加して、当該香料風味を得ることができるかを試験した。
(実施例1)
小麦粉800g、澱粉200gからなる主原料1kgを準備し、別途、食塩20g・かん水等12gとこれに試験例9で調製したW/O型乳化液を1.0g添加して、乳化香料入りの練り水440mlを調製した。当該練り水を前記の主原料に添加してこれをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形して厚み12mmの麺帯形状とし、これを内層麺帯とした。
次に、小麦粉800g、澱粉200gからなる主原料粉1kgに、食塩20g・かん水等12gを溶解した練り水390mlを加えて、これをミキサーで良く混練して麺生地を得た。この麺生地を成形し圧延して2枚の厚み4mmの外層麺帯を得た。前者の厚み12mmの内層麺帯と、後者の厚み4mmの外層麺帯を、外層/内層/外層に合わせ、複合し、三層麺帯とした。この三層麺帯を、ロール圧延機で強く圧延し、圧延後の最終麺帯厚を2.0mmとした。この各麺帯を角刃9番の切刃ロールで切り出して、生麺線を得た。この生麺線を、1分30秒間蒸し、蒸し麺線を得た。この蒸し麺線を95℃の茹で槽に30秒間浸漬し、続けてほぐし液に浸漬した後、麺線をカットして、1食分180gを容量380mlのリテーナーに充填した。その後、60分間、80〜140℃の熱風で乾燥した。得られた即席ノンフライ麺を実施例1とした。
(比較例1)
実施例1において、内層麺帯の調製のための練り水へ試験例9で調製したW/O型乳化液の添加を行わなかった点を除いては実施例1と同様に行った。
(比較例2)
実施例1において、内層麺帯の調製のための練り水へ試験例9で調製したW/O型乳化液に含有される、30%トリメチルアミン水溶液0.1gを直接に練水に添加した点を除いて、実施例1と同様に行った。
(官能評価及び結果)
この実施例1及び比較例1の各即席フライ麺をスチロール性のカップ容器に投入し、その上に粉末スープ5.0gを加えて熱湯400mlを注加し、蓋をして5分間静置した。5分間静置して復元させた麺を良く掻き混ぜて5人のパネラーで喫食し食感評価を行なった。結果として、比較例1にくらべて比較例2ではほとんど中華麺風味が増強していなかった。一方、比較例1にくらべて実施例1では比べて中華麺の風味をより強く感じた。比較例2は練り水に含有されたトリメチルアミンが、麺塊の製造の過程で揮発等して消失したものと想定される。

Claims (5)

  1. 1)水系香料、水及びポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する第一乳化液を調製する工程、
    2)食用油及びショ糖脂肪酸エステルを含有する第二乳化液を調製する工程、
    3)前記第一乳化液中に前記第二乳化液を添加し、撹拌・混合する工程、
    を含む、水系香料を含有するW/O型乳化液の製造方法。
  2. 前記第二乳化液がさらに、レシチンを含有する請求項1に記載の乳化液の製造方法。
  3. 前記水系香料がトリメチルアミンである請求項1又は2のいずれかに記載のW/O乳化香料の製造方法。
  4. 前記食用油がキャノーラ油である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記乳化液が麺類への添加用である請求項1〜4のいずれかに記載の乳化液の製造方法。
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