JP2018152670A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
この地肌除去により、例えば、新聞や再生紙のように用紙自体の濃度(地肌濃度)が濃い原稿を出力する場合に、地肌を除去することによって出力画像の可読性を良くすることができる。また、コピーの場合には色材(トナーやインク)の使用量を減らすことができ、ネットワークを通じて配信する場合には画像の圧縮率を高くすることが可能になる。
特許文献2には、原稿の下地色に応じた適切な色補正処理を行って色再現性を向上させることのできる画像処理装置として、画像データから下地色を除去する下地色除去手段と、原稿の下地色に応じて画像データを複数のグループのいずれかに分類する下地色判別手段と、各グループに対応する下地色にそれぞれ対応して設けられた色補正の前後の画像データを対応付けた複数の色補正テーブルと、下地色判別手段の分類したグループに対応する色補正テーブルを用いて画像データを色補正する色補正処理手段とを備えている装置が開示されている。
特許文献3には、原稿の下地の色情報に応じて最適な下地除去を自動で行う画像処理装置として、カラー画像データから下地色データを検出する下地検出手段と、下地検出手段により検出された下地色データの色情報を検出する色情報検出手段と、下地検出手段により検出された下地色データと色情報検出手段により検出された色情報に基づき、カラー画像データから下地を除去する下地除去手段と、を有する装置が開示されている。
図1において、画像形成装置1は、読取り装置11、第1の画像データ処理装置12、バス制御装置13、第2の画像データ処理装置14、HDD(Hard Disk Drive)15、CPU(Central Processing Unit)16、メモリ17、プロッタI/F装置18、プロッタ装置19、操作表示装置20、回線I/F装置21、外部I/F装置22、S.B.(South Bridge)23、ROM(Read Only Memory)24などにより構成される。
黒文字を含む画像を読取り装置11で読み取った入力画像は、読取り時の色ずれの影響など、読取りの状態によって図7(A)に示すように、必ずしもRGB信号値が等しくならない場合がある。このような状態で彩度補正処理を行わない場合、黒文字が色付いたまま使用され、墨処理を行っても完全に黒文字として出力することが出来ないという課題がある。特に文字のエッジ部分は色ずれし易いため、色が残り易い傾向がある。
これに対し、図7(B)に示すように、黒文字部分のRGB値がそれぞれ等しくなるように彩度を変更する補正を行うことにより、色付きを低減し、文字の判読性を向上させることができる。
前記彩度補正手段による彩度補正は、彩度が所定の値以下となる領域に対して、彩度をより低下させる補正である。
図2に示すように、図1の読取り装置11からR,G,Bの各画像データ(以下、RGB画像データという)はスキャナ補正処理部31に入力される。スキャナ補正部は、地肌色判定手段としての色判定部37、地肌除去手段としての地肌除去部33、彩度算出手段としての彩度補正判定部38、及び彩度補正手段としての彩度変換部34を備え、その他にスキャナγ補正部32、フィルタ処理部35、色補正部36、及び変倍処理部39を備える。
色判定部37は、入力したRGB画像データのスキャナ補正処理部31を通じた結果に基づき、原稿の地肌を判定する。
地肌除去部33は、スキャナγ補正部32と色判定部37の結果に応じて、地肌除去を行う。
彩度補正判定部38は、スキャナγ補正部32と色判定部37の結果に応じて、補正量を調整する。
彩度変換部34は、彩度補正判定部38により調整された補正量を加味した彩度補正を行う。彩度補正の詳細は後述する。
色補正部36は、フィルタ処理部35の処理後のRGBに色分解された画像データを、それとは異なる色空間であるシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の記録色情報を含むカラー画像データに変換する。
変倍処理部39は、色補正部36からのカラー画像データの入力画像における主走査方向の大きさを拡大・縮小して出力する。
図3に示すように、彩度変換部34は、RGB−Yuv変換部41、彩度算出部43、第1の彩度変換テーブル44、第2の彩度変換テーブル45、彩度補正部46、及びYuv−RGB変換部42で構成される。
Y=R1+2×G1+B1(Y:0〜1020)・・・式(1)
U=R1−G1(U:−255〜255)・・・・・・式(2)
V=B1−G1(V:−255〜255)・・・・・・式(3)
すなわち、下記(数2)に示す数式に基づく演算処理によって彩度相当量Cを算出する。
C=(U×U+V×V)^(1/2)・・・・・式(4)
彩度補正部46には、第1の彩度変換テーブル44もしくは第2の彩度変換デーブル45を参照し、下記(数3)に示す数式に基づく演算処理によって彩度の変換を行う。
彩度変換テーブルは、例えば、図5に示すF(C)と彩度相当量Cとの関係を示すグラフで表されるような、予め適切な値を設定しておけば良い。その詳細については、後述する。
C′=C×F(C)/64・・・・・式(5)
U′=U×C′/C・・・・・・・・式(6)
V′=V×C′/C・・・・・・・・式(7)
そのため、図5に示した例では、入力画像の彩度相当量CがCl以上である場合は、彩度の変換を行わない。
したがって、入力画像の彩度相当量CがCl以下の場合のみ、出力画像の彩度が下がる(彩度を落とす)ことになる。
G′=Y−((U′+V′)/2)(G′:0〜255)・・・式(8)
R′=U′+G′(R′:0〜255)・・・・・・・・・・式(9)
B′=V′+G′(B′:0〜255)・・・・・・・・・・式(10)
例えば、上記処理ではRGB−Yuv変換を行ったが、RGB−L*a*b*変換を行い、U、V信号の代わりにa*b*信号を使ってもよい。
また、回路規模を減らすために、C=ABS(U)+ABS(V)のような指標を使っても良い(ABS(A)は、Aの絶対値を示す関数である)。
図3の第1の彩度補正テーブル44及び第2の彩度補正テーブル45は、このグラフで表すことができるような適切な値を設定する。
上述のように、入力画像の彩度補正量CがC′/C=1となる場合(図中で示すCl0若しくはCl1)は彩度と入力時の値が同じになるため、彩度の変換は行わない。
入力画像の彩度相当量CがC′/C<1の場合のみ、出力画像の彩度を変換(下げる)こととなる。
色むらが目立ち易い領域というのは、このように低彩度領域であり、実際に無彩部で色付きが目立っている場合でも、彩度を測定すると数値としてはおよそ3〜4程度の値となっている(最も彩度が高い場合は255)。
具体的には、図5に示したグラフに基づく値を備えた彩度変換テーブルを参照して上述の図4に示す処理を行えば良い。
そこで、有彩画像の色再現において本実施形態の彩度調整処理による有利な効果が望めない場合、彩度が所定の値以下となる領域にのみ補正を行う態様とすることができる。なお、本実施形態の彩度補正処理による弊害を回避するために、当該処理を実行しないことを選択可能な切替手段などを別途設けることもできる。
Cl値は、その値が大きくなるほど、彩度変換による影響が大きくなってくる。
色判定結果に応じて、地肌を処理する場合は、図5に示すようにClが大きい設定Cl1を採用し、バラツキが小さい場合には、図5に示すようにCl0を採用すれば良い。
Cl0を採用した場合は、図3の第1の彩度補正テーブル44を使用し、Cl1を採用した場合は、図3の第2の彩度補正テーブル45を使用する。
一方、有彩原稿における色再現が劣化する場合があるため、彩度が所定の値以下となる領域にのみ補正を行う態様とする他、上述のように本実施形態の彩度補正を実行しないことを選択可能な切替手段などを別途設け、自動でまたはユーザ自身の設定によって切替を行うようにしてもよい。
また、前記彩度補正手段が、前記エッジ検出手段により検出されたエッジを含むエッジ領域と、該エッジ領域以外の領域とで、異なる彩度補正を行う態様とすることができる。
図4は、地肌が青色の対象用紙に、黒の細線が印字された原稿をスキャナで読取り、その細線部の画素値を単部から順次計測したRGB計測結果を示したものである。測定位置は、図の左側が細線端部(エッジ部側)で、図の右側が細線内部となる。
ここでは、地肌が青色の用紙に印字された細線の例を示したが、地肌が赤色や緑色等の用紙の場合でも地肌の影響を受ける状況は同様である。
図4で細線のエッジ部に対するRGB特性を示したように、色ずれの影響を受け易いのはエッジ部となる。そこでエッジ部に対する処理を行うために、エッジ部を検出するためのエッジ検出手段を備えることが好ましい。例えば、図2の構成にエッジ検出手段としてのエッジ検出部を含む態様とすることができる。
このエッジ検出の処理について、図6に基づき説明する。
図6(A)の入力画像をエッジ検出部が受け取ると、3値化処理を行う。
図6(B)に示す3値化処理された画像に対して、パターンマッチングを行い、エッジ画素Eを抽出する。
図6(C)に示すエッジ画素Eを抽出した画像に対して、エッジ画素Eの膨張処理を行う。膨張処理を行った図を図6(D)に示す。ここまでの処理で、入力画像のエッジ領域を抽出することが可能となる。
さらに、このエッジ領域についての色情報を色判定結果にフィードバックさせることができる。具体的には、抽出されたエッジ領域については、第2の彩度補正テーブル45を用いて彩度補正を行い、それ以外の領域では第1の彩度補正テーブル44を用いて彩度補正を行うか彩度補正を行わないというような処理を行うことができる。
本実施形態のプログラムは、画像読取り装置によって取得した画像データの地肌色の色情報を判定する地肌色判定ステップと、前記地肌色判定手段の判定結果に応じて地肌除去を行う地肌除去ステップと、前記画像データの彩度を算出する彩度算出ステップと、前記地肌色判定手段の判定結果及び前記彩度算出手段の算出結果に応じて彩度補正を行う彩度補正ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、地肌処理として、地肌除去及び彩度補正を実行させるプログラムである。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、記憶媒体から読出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、CPUなどが実際の処理の一部または全部を行ってもよい。この場合には、該CPUの処理によって機能が実現される。また、画像処理プログラムは、ネットワークを介した通信によってサーバから提供されるものでもよい。
12 第1の画像データ処理装置
14 第2の画像データ処理装置
31 スキャナ補正処理部
32 スキャナγ補正部
33 地肌除去部
34 彩度変換部
35 フィルタ処理部
36 色補正部
43 彩度算出部
44 第1の彩度変換テーブル
45 第2の彩度変換テーブル
46 彩度補正部
47 色判定結果
E エッジ部
Claims (8)
- 画像読取り装置によって取得した画像データの地肌色の色情報を判定する地肌色判定手段と、
前記地肌色判定手段の判定結果に応じて地肌除去を行う地肌除去手段と、
前記画像データの彩度を算出する彩度算出手段と、
前記地肌色判定手段の判定結果及び前記彩度算出手段の算出結果に応じて彩度の補正を行う彩度補正手段と、を備え、
地肌処理として、地肌除去及び彩度補正を行うことを特徴とする画像処理装置。 - 前記彩度補正手段が、彩度が所定の値以下となる領域にのみ補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記彩度補正手段による彩度補正が、彩度が所定の値以下となる領域に対して、彩度をより低下させる補正であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記画像データからエッジを検出するエッジ検出手段をさらに備え、
前記彩度補正手段が、前記エッジ検出手段により検出されたエッジを含むエッジ領域に対して補正を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。 - 前記画像データからエッジを検出するエッジ検出手段をさらに備え、
前記彩度補正手段が、前記エッジ検出手段により検出されたエッジを含むエッジ領域と、該エッジ領域以外の領域とで、異なる彩度補正を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。 - 画像読取り装置によって取得した画像データの地肌色の色情報を判定する地肌色判定ステップと、
前記地肌色判定手段の判定結果に応じて地肌除去を行う地肌除去ステップと、
前記画像データの彩度を算出する彩度算出ステップと、
前記地肌色判定手段の判定結果及び前記彩度算出手段の算出結果に応じて彩度補正を行う彩度補正ステップと、を有し、
地肌処理として、地肌除去及び彩度補正を行うことを特徴とする画像処理方法。 - 前記地肌処理における前記彩度補正が、彩度が所定の値以下となる領域に対して、彩度をより低下させる補正であることを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。
- 画像読取り装置によって取得した画像データの地肌色の色情報を判定する地肌色判定ステップと、
前記地肌色判定手段の判定結果に応じて地肌除去を行う地肌除去ステップと、
前記画像データの彩度を算出する彩度算出ステップと、
前記地肌色判定手段の判定結果及び前記彩度算出手段の算出結果に応じて彩度補正を行う彩度補正ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
地肌処理として、地肌除去及び彩度補正を実行させるプログラム。
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US11227370B2 (en) | 2019-09-30 | 2022-01-18 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Method for generating image processing filter and image processing method using the image processing filter |
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2017
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