JP2018150153A - 無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システム - Google Patents

無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】従来の廃水処理を不要にした洗浄水循環型のコンベアベルトの洗浄処理システムを提供する。
【解決手段】水により落粉が付いたコンベアベルトを洗浄するコンベアベルト洗浄手段と、該コンベアベルト洗浄手段で洗浄に使用され、上記落粉を含んでスラッジ化した洗浄水を導入して脱水し、落粉成分を回収する落粉回収手段と、該落粉回収手段を介して落粉成分が回収された洗浄水を回収して貯留する洗浄水貯留手段と、該洗浄水貯留手段に貯留された洗浄水を濾過手段を介して濾過した後に上記コンベアベルト洗浄手段に清澄化された新たな洗浄水として供給する洗浄水供給手段とからなり、それら各手段を上記洗浄水が順次閉回的に循環するように構成し、外部への廃水を生ぜしめないようにした。
【選択図】図1

Description

本願発明は、水によるコンベアベルトの洗浄処理システムの構成に関し、さらに詳しくは、洗浄後の汚水の濾過循環機能を備え、一旦使用した洗浄水を繰り返し新たな洗浄に利用できるようにすることによって、従来の廃水をなくした無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システムの構成に関するものである。
石炭焚きの火力発電所や製鉄所などでは、石炭や鉄鉱石などを目的の場所に搬送するのに搬送容量の大きなベルトコンベアが多数台用いられている。それらのコンベアベルト部分には当然ながら石炭粉や、鉱石粉などの落粉が溜まる。そして、これらの溜った落粉が、時として火災の発生を招く危険があった。
そこで、従来から人の手によりによりそれら落粉の清掃(一定期間ごとの排出作業)が行なわれているが、多くの人手とコストがかかる。このため、石炭等搬送完了後のベルトコンベアのリターン側ベルト部分に水による洗浄室を設けて自動的に洗浄するようにしたコンベアベルト洗浄装置が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2の構成を参照)。
特開平9−255131号公報 特開平9−328219号公報
ところが、上記特許文献1,2に記載されている洗浄装置の場合、洗浄後の落粉がスラッジ化し、それが洗浄装置(回収用ホッパー部など)の目詰まりを生じさせる。そのため、定期的な洗浄装置の清掃が必要になる。また、それら水を含んでスラッジ化した落粉は、廃水処理施設としての排水ピットで廃水と落粉に分けられるが、これら排水ピットで生じる落粉および廃水をどのように処理するかが新たな問題となる。落粉はバキューム車などで排出し、脱水したうえで埋め立て地などに搬送する必要があり、また廃水の方は当該排水ピットで濾過したうえで下水等に放水しなければならない。
上記洗浄装置の目詰まりを回避するためには上記洗浄時に供給する洗浄水の量を多くすれば良いが、そうすると最終的な廃水の量も多くなり、廃水処理施設としての排水ピットも大型化し、処理コストを上昇させる。このような事情から、上記特許文献1,2に示されるような洗浄装置を備えた洗浄処理システムは、実際には殆ど普及していないのが現状である。
本願発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、洗浄後の汚水の濾過循環機能を備え、一旦使用した洗浄水を繰り返し新たな洗浄に利用できるようにすることによって、従来の廃水をなくした無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システムを提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の課題を解決するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1)請求項1の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、水により落粉が付いたコンベアベルトを洗浄するコンベアベルト洗浄手段と、該コンベアベルト洗浄手段で洗浄に使用され、上記落粉を含んでスラッジ化した洗浄水を導入して脱水し、落粉成分を回収する落粉回収手段と、該落粉回収手段を介して落粉成分が回収された洗浄水を回収して貯留する洗浄水貯留手段と、該洗浄水貯留手段に貯留された洗浄水を濾過手段を介して濾過した後に上記コンベアベルト洗浄手段に清澄化された新たな洗浄水として供給する洗浄水供給手段とからなり、それら各手段を上記洗浄水が順次閉回路的に循環するように構成したことを特徴としている。
このような構成によると、落粉を回収する落粉回收手段を介して閉鎖的な洗浄水の浄化循環回路が形成されることになり、洗浄水貯留手段に貯留された一定量の洗浄水を濾過しながら繰り返し使用することができ、洗浄後の廃水を外部に排出する必要がなくなる。
したがって、従来のような廃水処理の問題が解消され、また一定の期間内は、ほぼ無給水に近い状態でコンベアベルトを洗浄することが可能となる。
さらに、洗浄水貯留手段の貯留容量を大きくし、洗浄水供給手段の供給能力をそれに合わせて大きくして置けば、十分な量の洗浄水を循環させることができ、洗浄手段の洗浄部における洗浄機能、洗浄能力が向上するとともに、洗浄後の洗浄水のスラッジ化の度合が低くなり、その粘度が下がるので、従来のような洗浄手段における目詰まりも生じにくくなる。
(2)請求項2の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、請求項1の発明の課題解決手段において、落粉回収手段が、洗浄によりスラッジ化した洗浄水中の落粉成分の回収機能だけでなく、洗浄水の濾過機能を有して構成されていることを特徴としている。
このような構成によると、該落粉回収手段がスラッジ化した洗浄水の第一次的な濾過手段として作用するようになる一方、洗浄水貯留手段側の濾過手段が第二次的な濾過手段として作用するようになり、2段階の高精度な濾過機能を実現することができるようになる。
この結果、上述した洗浄水の浄化循環回路の濾過性能がより向上し、より清澄度の高い洗浄水を得ることができる。
(3)請求項3の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、請求項1または2の発明の課題解決手段において、落粉回収手段が、通水性のある布製のフレキシブルコンテナバッグよりなっていることを特徴としている。
このように、通水性のある布製のフレキシブルコンテナバッグを落粉回収手段として採用すると、回収した落粉成分の回収量が一定の量になると、当該フレキシブルコンテナバッグを所定の圧縮手段で圧縮するなどして、容易に洗浄水を脱水させることができ、また、そのメッシュ値を適切に選択することにより、有効な1次濾過手段として構成することができる。
そして、そのようにしながら、当該フレキシブルコンテナバッグ内の脱水されたケーキ状の落粉成分が満杯状態になると、その開口部を閉じた上で、たとえばローラコンベアなどを利用して取り出し位置に搬送し、フォークリフトなどで所望に搬出することができる。
したがって、安価であって、回收後の処理も容易である。
(4)請求項4の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、請求項1,2または3の発明の課題解決手段において、洗浄水貯留手段が、沈殿池分離機能を有して構成されており、落粉回収手段を介して供給される洗浄水中の落粉成分を沈殿させることにより分離するようになっていることを特徴としている。
このような構成によると、落粉回収手段によりスラッジ化した落粉成分が回収され、第一次的に濾過された使用済み洗浄水中に残る落粉成分が、さらに洗浄水貯留手段部分で第二次的に沈殿分離されるようになり、上述した洗浄水貯留手段中の濾過手段をさらに第三次的な濾過手段として機能させることが可能となるので、最終的にコンベアベルト洗浄手段に供給される洗浄水の清澄度がより大きく向上する。
(5)請求項5の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、請求項1,2,3又は4の発明の課題解決手段において、洗浄水供給手段は、電動ポンプにより構成され、制御手段により間欠的に駆動されるようになっていることを特徴としている。
このような構成によると、コンベアベルト洗浄手段のスラッジ排出口部分における目詰まりを生じにくくすることができるとともに、洗浄水濾過機能を持った落粉回収手段に流入する使用済み洗浄水の量を軽減することができるので、同部分における濾過負荷を軽減することができる。
これらの結果、洗浄処理システムの運転効率が向上する。
(6)請求項6の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、請求項1,2,3,4または5の発明の課題解決手段において、落粉回収手段が、圧縮手段を備えて構成されていることを特徴としている。
このように、落粉回収手段が、圧縮手段を備えて構成されていると、請求項3の課題解決手段のように、通水性のある布製のフレキシブルコンテナバッグを落粉回収手段として採要した場合に、当該フレキシブルコンテナバッグを圧縮することによって、容易に洗浄水を含んだ落粉の脱水、洗浄水の濾過を図ることが可能になる。
以上のように、本願発明によると、一旦使用した洗浄水を繰り返し新たな洗浄水として利用することができるので、従来のような廃水処理の必要がなくなり、無廃水型の洗浄処理システムを実現することができる。
その結果、従来の洗浄処理システムのような大型の廃水処理施設が不要となり、大幅にコストを削減することができる。また、設置場所の制約も無くなる。
その結果、すでに述べた火力発電所や製鉄所などの固定的な場所に限らず、車両等で移動可能なユニット構造に構成することができるので、建設工事現場など、洗浄処理が必要な場所に任意に設置して使用することができる。そのため、装置の普及が促進される。
本願発明の実施の形態に係る無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムの全体的な装置構成を示すシステム図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのコンベアベルト洗浄装置(コンベアベルト洗浄手段)部分の構成を示す拡大断面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)および洗浄水貯留水槽(洗浄水貯留手段)部分の構成を示す正面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)部分の構成を示す平面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)部分の構成を示す左側面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)における脱水・濾過状態(フレキシブルコンテナバッグ圧縮状態)を示す図2と同様の正面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)部分における脱水濾過作業完了後のフレキシブルコンテナバッグ搬出状態を示す説明図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムの制御系統の構成を示す概略図である。
以下、添付の図1〜図8の図面を参照し、本願発明の実施の形態に係る無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムの構成および作用について、詳細に説明する。
<システム全体の構成:図1>
すなわち、まず図1は、同本願発明の実施の形態に係るコンベアベルト洗浄処理システム全体の構成を示しており、符号50は洗浄対象となるベルトコンベアである。このベルトコンベア50は、例えば石炭焚きの火力発電所や製鉄所などで石炭や鉄鉱石などを目的の場所に搬送するのに使用される搬送容量の大きなベルトコンベアであり、この例では第2のベルトコンベア9が組み合わされて目的の場所に搬送されるようになっている。
このベルトコンベア50も、一般のベルトコンベアと同様に搬入側および搬出側両端に一対のベルト車を備え、それらの間にエンドレスベルトを循環させ、上部側のベルトを搬送ベルト51、下部側のベルトをリターンベルト52とし、それらの間に多数のアイドラを設置して搬送ベルト51を支持している(搬入側のベルト車および中間のアイドラは図示を省略)。そして、このコンベアベルト50の搬送ベルト51部分には、すでに述べたように石炭粉や、鉱石粉などの落粉が溜まり、それらがリターンベルト52側に付着したまま搬入側に戻される。そして、これが繰り返されることにより、そのままではリターンベルト52の下方にそれら落粉が次第に蓄積されることになる。
そこで、この実施の形態では、上記ベルトコンベア50のリターンベルト52のリターン側部分に位置してコンベアベルト洗浄装置(コンベアベルト洗浄手段)5を設け、該コンベアベルト洗浄装置5の洗浄室53aを通してリターンベルト52を搬入端側にリターンさせるようにし、上記リターンベルト52に付着している落粉を除去するようにし、下方に落下させないようにしている。
<コンベアベルト洗浄装置部分の構成:図2>
コンベアベルト洗浄装置5は、例えば図2に詳細に示すように、側壁上部に上記リターンベルト52を通過させるためのスリット53c,53cを備えた屋根付きホッパー構造の洗浄チャンバー53内に図示のような洗浄室53aを形成して構成されており、同洗浄室53a内には上記洗浄室53a内を通過するリターンベルト52の下面に向けて洗浄水Wを噴射する洗浄水噴射ノズル54a(ベルト洗浄用)、54b(洗浄チャンバー内洗浄用)が設けられている。そして、上記洗浄室53a内に上記の様にリターンベルト52を通し、コンベアベルト洗浄時は洗浄水噴射ノズル54aからリターンベルト52裏面(搬送時表面)に洗浄水Wを強く吹き付けて、リターンベルト52に付着している落粉を洗い落す。
このようにして、ベルト面から下方に落とされる落粉は洗浄水Wと混合されて所定粘度のスラッジSとなり、洗浄水Wと共に洗浄チャンバー53下部のホッパー部で集合されて、同ホッパー部下端のスラッジ排出口53b部分から排出される。スラッジ排出口53bには、後述するスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)1側に延びるダクトホース55が接続されており、このダクトホース55を介してスラッジ回収装置1側に使用後の汚染洗浄水WおよびスラッジSが供給される。なお、以下の説明では、この使用後の汚染洗浄水Wを含んで(と混合されて)スラッジ化した落粉成分(汚泥状の落粉成分)を、すべて単にスラッジSと略称して説明することにする。
<スラッジ回収装置部分の構成:図3〜図5>
スラッジ回収装置1は、例えば図3〜図5に示されるように、スラッジ回収手段として所定のメッシュ値で通水性のある布製のフレキシブルコンテナバッグ(以下、単にフレコンバッグと略称する)10を備え、該フレコンバッグ10中に上記使用後の洗浄水WおよびスラッジSをそのまま導入し、その後同フレコンバッグ10を所定の圧縮手段(後述)で圧縮することにより、スラッジS中から洗浄水Wを可能な限り排出(脱水)し、スラッジSのみをケーキ状(塊状)にして回収するようになっている。
このスラッジ回収装置1は、内側に洗浄水貯留槽(洗浄水貯留手段)60および各種配管系統65・69・67・71・73・81・82(図1参照)、上面側にフレコンバッグ搬出用の第1,第2の搬送ローラ25,26、側部に昇降シリンダ33を備えたコンベアベルト洗浄装置本体(以下、単に装置本体と言う)21の上部側前部より部分に位置して一体に立設された昇降枠(リフト枠)22を使用して、次のように構成されている。
装置本体21は、図示のように、その全体が鉄骨フレーム枠構造で形成されており、その上面側は、前端部側がフレコンバッグ搬入ステーション20、中央部側がフレコンバッグ脱水濾過ステーション23、後端部側がフレコンバッグ仕上げステーション24にゾーン設定されている。
そして、上記昇降枠22は、上記装置本体枠21の上記フレコンバッグ脱水濾過ステーション23部分の左右上部枠21a、21a上に立設された4本の支柱22a,22a・・と、これら4本の支柱22a,22a・・の上端同士を相互に連結する方形の天井枠(天井枠フレーム)22bとからなり、天井枠22b間の中央部位置には、上記ダクトホース55の下端部が開閉駆動用の電動機M(図1以外では図示を省略)を備えた電動弁57を介して接続されるフレコンバッグ取り付け筒56が設けられている。このフレコンバッグ取り付け筒56の下端側開口部58部分がフレコンバッグ取り付け口部となっており、同開口部58に対して、図示のようにフレコンバッグ10の上端側開口部11が絞り付け状態で緊密に取り付けられる。このフレコンバッグ取り付け筒56は、例えば上記天井枠22bの前後両枠部間に別途架設したブリッジ枠(図示省略)を利用して、上記フレコンバッグ脱水濾過ステーション23のセンター部上方位置に取り付けられている。
符号59は、上記フレコンバッグ10の開口部11を上記フレコンバッグ取り付け筒56の下端側開口部58に対して確実に締め付け固定するための固定用リングであり、例えば一例として嵌合弾性強度の強い2組のCリングが採用されている。
フレコンバッグ10は、この実施の形態のスラッジ回収装置1において、スラッジSを回収するとともに汚染した洗浄水Wの第一次的な濾過を図り、かつ回収したスラッジSの確実な脱水を図る中心的な役割を果たすものであり、スラッジSを形成する落粉成分(例えば粒径が0.1mm程度もの)の通過を阻止しながら、しかも洗浄水を確実に排出する濾過・脱水・回収容器機能をもつものである。しかも、この実施の形態では、そのような洗浄水の濾過および脱水を確実にするために、上記使用後の洗浄水WおよびスラッジSをそのままフレコンバッグ10内に導入し、その後所定の圧縮手段で複数回圧縮するようにしているので、それに耐え得る強靭性のあるものであることが好ましい。また、できれば上部側筒体部の通常の生地部分とは別に網目生地による水切り部を有し、水切り効率が高いものが好ましい。
このように構成されたフレコンバッグ10は、図示のように、搬送用のパレット30を介してフレコンバッグ昇降装置の昇降台41上に載置されている。パレット30は、相互の間に通水用の間隔をあけて設けられた上下各複数枚の板材間に中間財を挟んで上下方向の所定の隙間を形成した偏平箱形ものよりなり、同上下方向の隙間部分にフォークリフトのフォーク部分を差し込んで持ち上げることができる搬送構造のものが採用されている。
<フレコンバッグ昇降装置の構成:図3〜図7>
フレコンバッグ昇降装置は、上述したフレコンバッグ圧縮手段(フレコンバッグ脱水手段)を構成するものであり、駆動源である昇降シリンダ33を備え、その駆動力を上記昇降台41に伝達する動力伝達機構34としての鎖型のチェーン39a〜39d、鎖型のチェーン39a〜39dに対応した係合歯を有するスプロケット(転向手段)37a〜37dを介して昇降台41をリフティングし、該リフティング状態で上下方向に昇降させるようになっている。そして、それにより昇降台41上にパレット30を介して載置されている上記フレコンバッグ10を上方に吊り上げ、上記天井枠22b側に設けられているリング状のフレコンバッグ受け止め部材(これは天板下面でも良い)15との間で上記フレコンバッグ10全体を均等に圧縮し、当該フレコンバッグ10内に収納されているスラッジS中の洗浄水Wを可能な限り外部に排出させて、回収すべきスラッジSの可及的な脱水を図る。
昇降シリンダ33は、例えば電動式のパワーシリンダよりなり、図3〜図5から明らかなように、そのシリンダ本体部33aが装置本体21の枠体正面側に一体に設置されており、その作動ロッド33bが上記昇降枠22の天井枠22b部分まで延びて、上記鎖型のチェーン39a,39bの基端側を連結している。
動力伝達機構34は、上記昇降枠22の天井枠22bの上面側左右に位置し、前後に平行な状態で設けた第1の回転支軸35および第2の回転支軸36と、上記第1の回転支軸35の前後両端に回転可能に取付けた上記4組のスプロケット37a,37b、37c,37dと、上記第2の回転支軸36の前後両端に取付けた上記2組のスプロケット38a,38bと、それら各スプロケット37a,37b、37c,37d、38a,38b部分に巻回された上記鎖型のチェーン39a,39b、39c,39dとを連係回転可能に組み合わせて構成されている。
鎖型のチェーン39a,39b、39c,39dの先端側は、上記昇降台41の左右2枚の側板42、42の前後両端部分にそれぞれ連結されている。他方、鎖型のチェーン39a,39bの基端側は共に昇降シリンダ33の作動ロッド33bの先端に連結されている(上述)。また、上記鎖型のチェーン39c,39dの基端側は、共に昇降作動時の重量バランスを取るためのカウンタウエイト40の上端に連結されている(図3および図6の構成を参照)。
そして、昇降シリンダ33の作動ロッド33aが最も伸長した状態(図3および図5の状態を参照)では、上記構成の動力伝達機構34(各チェーン39a,39b、39c,39dおよび各スプロケット37a,37b、37c,37d、38a,38b)を介して、上記昇降台41が最下動状態に維持される一方、昇降シリンダ33の作動ロッド33bが最も縮小した状態になると(図6の状態を参照)、同動力伝達機構34を介して上記昇降台41が最上動状態に維持されるようになっている。
この場合において、上記昇降枠22内の上記脱水濾過ステーション23の上記昇降台41上には、上記フレコンバッグ搬入ステーション20を介してパレット30が搬入され、該パレット30上にはフレコンバッグ10が載置されている。したがって、上記図3および図5の最下降状態において、上記フレコンバッグ取り付け口部58にフレコンバッグ10の開口部11を取り付け、電動弁57を開いて、同フレコンバッグ10中に上記洗浄水WおよびスラッジSを導入し、その導入量が一定の量になった段階で、洗浄水供給ポンプ63を停止するとともに電動弁57を閉じ、上記昇降シリンダ33を駆動すると、当該フレコンバッグ10が上記図3および図5の状態から図6の状態に吊り上げられ、上記天井枠22b側に設けられているフレコンバッグ受け止め部材15とパレット30との間で当該フレコンバッグ10の全体が効果的に圧縮され、当該フレコンバッグ10内に収納されているスラッジS中の洗浄水Wを可能な限り外部に排出させて、回収すべきスラッジSの可及的な脱水を図ることができる(図6の状態を参照)。
また、この時、外部に排出される洗浄水Wは、その時のメッシュ値(例えば水切り部の)で決まる所定粒径以上のスラッジ成分Sがフレコンバッグ10内に回収されて或る程度まで清澄濾過された洗浄水となる。この圧縮状態は、脱水に必要な所定時間維持される。
そして、同所定時間が経過すると、再び上記図3および図5の最下降状態に戻して、電動弁57を開くとともに洗浄水供給ポンプ63を駆動して、改めてフレコンバッグ10中に新たな洗浄水WおよびスラッジSを導入し、その導入量が一定の量になると、再び洗浄水供給ポンプ63を止めるとともに電動弁57を閉じて、上記昇降シリンダ33を駆動して、フレコンバッグ10を上記図6の状態に吊り上げて脱水および洗浄水の濾過を行う。
この作業を所定回数繰り返して、脱水され、ケーキ状になったスラッジSの量が所定の梱包・搬出量(略満杯)に達すると、洗浄水供給ポンプ63の駆動(洗浄水の供給)を止め、かつ電動弁57を閉じた状態を維持した状態で、上記フレコンバッグ10の開口部11をフレコンバッグ取り付け口部58から外して閉じ、パレット30上に載置したまま上記スラッジ回収装置1の上記脱水濾過ステーション23部分から、装置本体21後端側の仕上げ脱水ステーション24部分に移送し、所定時間放置して自然放出による仕上げ脱水を行う(図7の状態を参照)。そして、その間に、上記フレコンバッグ搬入ステーション20側から新たなパレット30およびフレコンバッグ10を搬入し、上記フレコンバッグ取り付け筒58に対して次の新しいフレコンバッグ10を装着する。
上記昇降台41は、上記の様にパレット30の左右方向の間隔よりも少し広い間隔をもつ左右2枚の側板42,43間に複数枚の縦板44,44・・を左右交差方向に並設して構成されている。そして、この昇降台41は、後述するように上昇時(例えば図6の状態)には各縦板44,44・・部分でパレット30を押し上げる一方、最下降位置(図3〜図5の状態)まで下降した状態では、各縦板44,44・・部分が上述した装置本体枠21上部の上記脱水濾過ステーション23下部に対応して設置されている第1の搬送ローラ25の各ローラ間の隙間に入り込むとともに、各縦板44,44・・の上端面が当該各ローラの上端面よりも所定寸法下方位置に沈みこむように設定して構成されている(図3を参照)。
従って、これにより、当該一つのフレコンバッグ10によるスラッジSの回収が終了して上記昇降台41が上記のように最下降位置まで下降したときには、上記フレコンバッグ10を載せたパレット30の下面が各縦板44,44・・の上面部分から第1の搬送ローラ25の各ローラの上面側に乗り替わる。したがって、この状態でフレコンバッグ10を後方側に押すと、当該フレコンバッグ10は、パレット30と共に装置本体21後端側の上記仕上げ脱水ステーション24ゾーンに対応して同様に設けられている第2の搬送ローラ26のローラ上に移送され、上記仕上げ脱水ステーション24部分で所定時間内仕上げ脱水が行われる。これにより所定時間内フレコンバッグ10から滴り落ちる洗浄水のさらなる回収がなされる。そして、所定の時間が経過してフレコンバッグ10からの洗浄水の滴下が無くなると、同仕上げステーション24部分にフォークリフトを対応させ、上記パレット30のフォーク挿入空間にフォークを挿入して降ろし、所定の場所に搬送する。
<洗浄水貯留槽(洗浄水貯留手段)の構成:図1、図3〜図5、図7>
ところで、上述のように、上記装置本体枠21の内側には、上記スラッジ回収装置1側の脱水・濾過ステーション23および仕上げ脱水ステーション24の下面に対応した水受け開口面を有する洗浄水貯留槽(洗浄水貯留手段)60が設けられている。
この洗浄水貯留槽60は、図示のように、上記脱水濾過ステーション23側で深く、仕上げ脱水ステーション24側で浅い、上方側で生じる脱水量に応じた断面形状のものとなっており、脱水・濾過ステーション23側所定深部に洗浄水濾過手段62、仕上げ脱水ステーション24側所定深部に水位検出装置61が設けられている。洗浄水濾過手段62は、例えばウエッジワイヤーを備えたウオーターストレーナにより構成されており、上記所定メッシュ値のフレコンバッグ10を第一次的な濾過手段として濾過され、かつ当該洗浄水貯留槽60内で残余スラッジ成分が沈殿分離されたコンベアベルト洗浄後の洗浄水を、さらに確実かつ高精度に濾過し、より清澄度の高い洗浄水に再生する。水位検出装置61は、例えば検知水位の異なる3本の水位検知電極を有し、貯留された水位レベルが所定の設定レベルより低下したことを検出すると、水補給タンク89に接続された補給水配管69途中の電磁開閉弁70を開き、上記洗浄水濾過手段62を通して必要量の給水を行う。また、この給水制御は、必要に応じて上記洗浄水濾過手段62の目詰まりを解消する逆洗にも利用される。
この洗浄水貯留槽60は、また上記のように沈殿池としての機能も有しており、そのために上記第一次的な濾過手段であるフレコンバッグ10のメッシュ値よりも小さな粒径で、フレコンバッグ10を通過し、かつ上記洗浄水濾過手段62で濾し取られた微細な落粉成分を底部60aの一カ所に集め得る擂り鉢形状になっている。そして、同微細な落粉成分がヘドロ状に沈殿する底部60aの最深部部分に対応して、ヘドロ成分引き抜き用の配管71の一端が挿入されている。このヘドロ引き抜き配管71は、電磁開閉弁72を介して上記洗浄水供給ポンプ63に接続されており、上記洗浄水供給ポンプ63は手動開閉弁86を介してドレン配管85に接続されている。したがって、洗浄水供給配管67の洗浄水供給ポンプ63上流側の電磁開閉弁66を閉じ、上記ドレン配管85の手動開閉弁86を開いて、上記洗浄水供給ポンプ63を駆動すると、上記洗浄水貯留槽60の底部60aの最深部部分に溜ったヘドロ成分を引き抜き、外部に排出することができる。
また、それに合わせて、上記洗浄水貯留槽60の上記ヘドロが溜りにくい仕上げ脱水ステーション24側の底部には、ヘドロ成分引き抜き後の洗浄水の戻り量を調整するための手動開閉弁83、84を介して水噴射ノズル54a、54b側への供給洗浄水の一部を戻す第1、第2の水戻し配管81、82の先端が挿入されている。そして、それによりヘドロ成分引き抜き後の上記洗浄水貯留槽60の底の浅い傾斜面部分に付着したヘドロ成分を洗い落とすことができる。また、それらのうちの第1の水戻し配管81の途中には、戻される洗浄水の清澄度を見るための透明な透視管90が設けられている。
<洗浄水噴射ノズルへの濾過洗浄水の循環供給システム:図1および図8>
図1は、上記洗浄水噴射ノズル54a(ベルト洗浄用)、54b(洗浄チャンバー内洗浄用)への濾過洗浄水Wの循環供給システムの基本的な構成を、また図8は、マイコン制御機能を備えた制御盤90を中心とする制御系統の基本的な接続構成を示している。この制御盤90は、上記昇降シリンダ33の昇降駆動制御、上記フレコンバッグ10内へのスラッジ導入状態を制御する電磁開閉弁57の開閉制御、上記洗浄水供給ノズル54a(ベルト洗浄用),54b(洗浄チャンバー内洗浄用)への洗浄水供給状態を制御する電磁開閉弁66、上記洗浄水供給ノズル54a(ベルト洗浄用),54b(洗浄チャンバー内洗浄用)何れか一方側へ切り替えて洗浄水を供給する電動3方ボール弁(3方切換え弁)68a、洗浄水供給ポンプ63(その駆動モータ64)の駆動状態制御、洗浄水貯留槽60内の沈殿スラッジ成分をドレン側に排出する引き抜き時の電磁開閉弁72および洗浄水供給ポンプ63(その駆動モータ64)の駆動制御、水位検出装置61が洗浄水貯留槽60内に貯留された水位レベルが所定の設定レベルより低下したことを検出した時に水補給タンク89に接続された補給水配管69途中の電磁開閉弁70を開いて上記洗浄水濾過手段62を通して必要量の給水を行う給水制御(水補給制御)、上記電動3方ボール弁(3方切換え弁)68aにより上記コンベアベルト洗浄用の水噴射ノズル54aによる水噴射状態から、上記洗浄チャンバー内洗浄用の水噴射ノズル54bによる水噴射状態に切り替えるタイマー制御(例えば1時間に1回程度)等を行うようになっている。
図1における符号67は、上記洗浄水貯留槽60内の洗浄水濾過手段62から電磁開閉弁66、洗浄水供給ポンプ63、電動3方ボール弁68を介して、上述したコンベアベルト洗浄装置5の上記第1、第2の洗浄水噴射ノズル54a(ベルト洗浄用)、54b(洗浄チャンバー内洗浄用)へ濾過洗浄水を供給するメインとなる上記洗浄水供給配管である。この洗浄水供給配管67は、上記電動3方ボール弁68部分で第1、第2の2本のノズル配管67a(ベルト洗浄用),67b(洗浄チャンバー内洗浄用)に分岐されて選択的に供給されるようになっている(常時はノズル配管67a、洗浄チャンバー内洗浄時はノズル配管67b)。上記電動3方ボール弁68には、手動のバイパス開閉弁68aが設けられている。また、符号64は、上記洗浄水供給ポンプ63駆動用のモータ、符号PLは、供給水の水圧を示す水圧指示計である。
<本実施形態の洗浄水噴射ノズルへの濾過洗浄水の循環供給システムによるメリット>
したがって、以上のような構成の場合、上述のように、フレコンバッグ10部分で第一次的に濾過されて、殆どのスラッジ成分Sが除去された使用済みの洗浄水Wが、一旦上記洗浄水貯留槽60内に貯留される。そして、この洗浄水貯留槽60内で所定時間貯留されることにより、沈殿作用が生じて、当該使用済み洗浄水W中のフレコンバッグメッシュ値よりも粒径の小さいび落粉成分が底部60a側に二次的に沈殿分離され、より清澄度の高い洗浄水となる。
次に、このようにして清澄化された洗浄水貯留槽60内中〜上層部の使用済み洗浄水が、さらにウエッジワイヤー方式の高性能の洗浄水濾過手段62を介して三次的に濾過され、さらに清澄度の高い洗浄水となって、上記電磁開閉弁66、洗浄水供給ポンプ63、電磁3方ボール弁68を介して、上述したコンベアベルト洗浄装置5の第1、第2の洗浄水噴射ノズル54a、54bに供給されることになる。そして、以上の作用が繰り返し循環される。
したがって、同構成の場合、コンベアベルト洗浄装置5の第1、第2の洗浄水噴射ノズル54a、54bに供給される洗浄水の清澄度は非常に高いものとなり、新たな洗浄水と言っても良いレベルのものとなる。そのため、上記電磁開閉弁66、洗浄水供給ポンプ63、電動3方ボール弁68部分での目詰まり等のトラブルが生じないだけでなく、それらの耐久性(寿命)も大きく向上する。また、洗浄水の供給作がスムーズで、洗浄部での洗浄効果も高くなる。
そして、以上の作用が閉回路的に連続し、繰り返し循環されるので、上記洗浄水貯留槽60に貯留できる程度の一定量の洗浄水さえあれば、スラッジ側に残る水分量だけの最低限の減少状態に対応した給水さえ行えば足りる。しかも、洗浄後の汚染水を全く外部に排出する必要がないから、従来のような廃水が生じず、無廃水での洗浄が可能となる。したがって、従来のような大型の廃水処理設備も不要となる。
ただ、洗浄水貯留槽60が沈殿池として機能するので、相当の期間を経て同槽底部60aに溜った一次濾過後の微細な落粉成分のヘドロのみを、必要に応じ、上記電磁開閉弁72およびドレン開閉弁86を開き、上記洗浄水供給ポンプ63を駆動して、上記引き抜き配管71〜戻り配管73〜ドレン配管85から排出すればよい。
また、以上の場合において、上記洗浄水供給手段である電動ポンプ64による洗浄水供給制御は、例えば上記制御盤90により、所定の周期で間欠的に供給制御されるようになっている。
このような構成によると、コンベアベルト洗浄装置5のスラッジ排出口53c部分における目詰まりを生じにくくすることができるとともに、洗浄水濾過機能を持ったフレコンバッグ10内に流入する使用済み洗浄水の量を適切に軽減することができるので、同部分における濾過負荷を軽減することができる。その結果、洗浄処理システムの運転効率が向上する。
このように、本実施の形態のコンベアベルト洗浄処理システムによると、一旦使用した洗浄水を繰り返し新たな洗浄水として利用することができるので、従来のような大量の廃水処理の必要がなくなり、無廃水型の洗浄処理システムを実現することができる。
その結果、従来の洗浄処理システムのような大型の廃水処理施設が不要となり、大幅にコストを削減することができる。また、設置場所の制約がなくなる。
また、以上に述べたように、同構成では、装置本体21部分に全ての必用な構成部分を一体化し、車両等で移動可能なユニット構造に形成することができるので、すでに述べた火力発電所や製鉄所などの固定的な場所に限らず、車両等で必要な場所に移動して設置することができ、建設工事現場など、洗浄処理が必要な場所に任意に設置して使用することができる。
そのため、汚泥その他の落粉等、対応できる用途が拡大され、同装置の普及も促進される。
<その他の実施の形態>
以上の実施の形態では、フレコンバッグ10の圧縮手段として、昇降式(リフト型)の構成を採用したが、これは例えば前後又は左右方向の圧縮方式を採用して構成することもでき、又上方側から下方側に圧縮する圧縮手段を設けて構成することも可能である。
また、フレコンバッグ取り付け口部58部分およびパレット載置台部分を軸回り方向に回転可能に構成して、遠心分離する方式の採用も可能である。このような構成の場合、周囲に防水壁を設け、その前後を開閉可能なシャッター扉構造にするなどの構成が必要になるが、フレコンバッグ10中に脱水スラッジSが充満するまで、洗浄を止める必要がない点で、洗浄効率、スラッジ回収効率が大きく向上する。したがって、搬送が継続しているベルトコンベア50のコンベアベルト51,52を継続して洗浄することができる。
また、以上の実施の形態では、フレコンバッグ10をスラッジ回収手段の一例として採用したが、これはフレコンバッグに限らず、各種の同等の機能、構成を有するものの採用が可能である。
1はスラッジ回収装置、5はコンベアベルト洗浄装置、10はフレコンバッグ、11はフレコンバッグ開口部、20はフレコンバッグ搬入ステーション、21は装置本体、22は昇降枠、23は脱水濾過ステーション、24は仕上げ脱水ステーション、25は第1の搬送ローラ、26は第2の搬送ローラ、30はパレット、41は昇降台、50はベルトコンベア、52はリターンベルト、53は洗浄チャンバー、53aは洗浄室、54a,54bは洗浄水噴射ノズル、55はダクトホース、57はスラッジ導入用の電動弁、60は洗浄水貯留槽、62は洗浄水濾過手段、63は洗浄水供給ポンプ、66は電磁開閉弁、67は洗浄水供給配管、68は電動3方ボール弁、70,72は電磁開閉弁、90は制御盤、Sはスラッジ、Wは洗浄水である。
本願発明は、水によるコンベアベルトの洗浄処理システムの構成に関し、さらに詳しくは、洗浄後の汚水の濾過循環機能を備え、一旦使用した洗浄水を繰り返し新たな洗浄に利用できるようにすることによって、従来の廃水をなくした無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システムの構成に関するものである。
石炭焚きの火力発電所や製鉄所などでは、石炭や鉄鉱石などを目的の場所に搬送するのに搬送容量の大きなベルトコンベアが多数台用いられている。それらのコンベアベルト部分には当然ながら石炭粉や、鉱石粉などの落粉が溜まる。そして、これらの溜った落粉が、時として火災の発生を招く危険があった。
そこで、従来から人の手によりによりそれら落粉の清掃(一定期間ごとの排出作業)が行なわれているが、多くの人手とコストがかかる。このため、石炭等搬送完了後のベルトコンベアのリターン側ベルト部分に水による洗浄室を設けて自動的に洗浄するようにしたコンベアベルト洗浄装置が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2の構成を参照)。
特開平9−255131号公報 特開平9−328219号公報
ところが、上記特許文献1,2に記載されている洗浄装置の場合、洗浄後の落粉がスラッジ化し、それが洗浄装置(回収用ホッパー部など)の目詰まりを生じさせる。そのため、定期的な洗浄装置の清掃が必要になる。また、それら水を含んでスラッジ化した落粉は、廃水処理施設としての排水ピットで廃水と落粉に分けられるが、これら排水ピットで生じる落粉および廃水をどのように処理するかが新たな問題となる。落粉はバキューム車などで排出し、脱水したうえで埋め立て地などに搬送する必要があり、また廃水の方は当該排水ピットで濾過したうえで下水等に放水しなければならない。
上記洗浄装置の目詰まりを回避するためには上記洗浄時に供給する洗浄水の量を多くすれば良いが、そうすると最終的な廃水の量も多くなり、廃水処理施設としての排水ピットも大型化し、処理コストを上昇させる。このような事情から、上記特許文献1,2に示されるような洗浄装置を備えた洗浄処理システムは、実際には殆ど普及していないのが現状である。
本願発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、洗浄後の汚水の濾過循環機能を備え、一旦使用した洗浄水を繰り返し新たな洗浄に利用できるようにすることによって、従来の廃水をなくした無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システムを提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の課題を解決するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1)請求項1の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、水により落粉が付いたコンベアベルトを洗浄するコンベアベルト洗浄手段と、該コンベアベルト洗浄手段で洗浄に使用され、上記落粉を含んでスラッジ化した洗浄水を導入して脱水し、落粉成分を回収する落粉回収手段と、該落粉回収手段を介して落粉成分が回収された洗浄水を回収して貯留する洗浄水貯留手段と、該洗浄水貯留手段に貯留された洗浄水を洗浄水濾過手段を介して濾過した後に上記コンベアベルト洗浄手段に洗浄水として供給する洗浄水供給手段とからなり、それら各手段を上記洗浄水が順次閉回路的に循環するように構成すると共に、上記洗浄水貯留手段を沈殿池分離機能を有する洗浄水貯留槽に構成し、上記落粉回収手段を介して供給される洗浄水中の落粉成分を沈殿させることにより分離するようにしてなる無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システムであって、上記落粉回収手段は、通水性、濾過機能のあるフレキシブルコンテナバッグよりなっていて、圧縮手段を備えた脱水濾過ステーションで加圧脱水されると共に該加圧脱水後に仕上げ脱水ステーションで自然脱水されるようになっており、上記洗浄水貯留槽は、上記脱水濾過ステーションおよび上記仕上げ脱水ステーションの下部にあって、上記脱水濾過ステーション側で深く、上記仕上げ脱水ステーション側で浅い、上方側で生じる脱水量に応じた傾斜断面形状に形成され、上記脱水濾過ステーション側所定深部に上記洗浄水濾過手段、上記仕上げ脱水ステーション側所定深部に水位検出装置が設けられていると共に、上記脱水濾過ステーション側最深部にヘドロ成分引き抜き用の配管、また上記仕上げ脱水ステーション側底部傾斜面に洗浄水の一部を戻す水戻し配管が配設されていることを特徴としている。
このような構成によると、落粉を回収する落粉回收手段、洗浄水を貯留する洗浄水貯留手段、洗浄水濾過手段、コンベアベルト洗浄手段を介して閉鎖的な洗浄水の浄化循環回路が形成されることになり、洗浄水貯留手段に貯留された一定量の洗浄水を濾過しながら繰り返し使用することができるようになりコンベアベルト洗浄後の廃水を外部に排出する必要がなくなる。したがって、従来のような廃水処理の問題が解消され、また一定の期間内は、ほぼ無給水に近い状態でコンベアベルトを洗浄することが可能となる。
この場合、洗浄水貯留手段の貯留容量を大きくし、洗浄水供給手段の供給能力をそれに合わせて大きくして置けば、十分な量の洗浄水を循環させることができ、洗浄手段の洗浄部における洗浄機能、洗浄能力が向上するとともに、洗浄後の洗浄水のスラッジ化の度合が低くなり、その粘度が下がるので、従来のような洗浄手段における目詰まりも生じにくくなる。
しかも、この発明の課題解決手段では、上記落粉回収手段が、通水性、濾過機能のあるフレキシブルコンテナバッグよりなっていて、圧縮手段を備えた脱水濾過ステーションで加圧脱水されると共に、さらに該加圧脱水後に仕上げ脱水ステーションで自然脱水されるようになっている。したがって、単に洗浄によりスラッジ化した洗浄水中の落粉成分の回収を図る機能だけでなく、脱水濾過ステーションにおける加圧脱水、仕上げ脱水ステーションにおける自然脱水という2段階の洗浄水濾過機能を有している。
このような構成によると、上記落粉回収手段がスラッジ化した洗浄水の第一次的な濾過手段として、より有効に作用するようになる一方、洗浄水貯留手段側の洗浄水濾過手段が第二次的な濾過手段として作用するようになり、トータルとして、より高精度な濾過機能(および洗浄水の回収機能)を実現することができるようになる。
さらに、この発明の課題解決手段では、上記洗浄水貯留手段が沈殿池分離機能を有する洗浄水貯留槽として構成されており、上記落粉回収手段を介して供給される洗浄水中の落粉成分が沈殿分離されるようになっている。
このような構成によると、上記落粉回収手段による2段階の脱水工程で確実に脱水され、スラッジ成分が有効に回収された使用済み洗浄水中に残る落粉成分が、さらに洗浄水貯留手段部分で確実に沈殿分離されるようになり、洗浄水貯留手段中の洗浄水濾過手段をさらに高精度な濾過手段として機能させることが可能となるので、最終的にコンベアベルト洗浄手段に供給される洗浄水の清澄度がより大きく向上する。
この結果、上述した洗浄水の浄化循環回路の濾過性能がより向上し、より清澄度の高い洗浄水を得ることができる。
この場合、上記洗浄水貯留槽は、上記落粉回収手段の上記脱水濾過ステーションおよび上記仕上げ脱水ステーションの下部にあって、上記脱水濾過ステーション側で深く、上記仕上げ脱水ステーション側で浅い、上方側で生じる脱水量に応じた傾斜断面形状に形成され、上記脱水濾過ステーション側所定深部に上記洗浄水濾過手段、上記仕上げ脱水ステーション側所定深部に水位検出装置が設けられていると共に、上記脱水濾過ステーション側最深部にヘドロ成分引き抜き用の配管、また上記仕上げ脱水ステーション側底部傾斜面に洗浄水の一部を戻す水戻し配管が配設されている。
このような構成によると、脱水量が多く、使用済み洗浄水中に残る落粉成分も多い上記脱水濾過ステーション側では洗浄水貯留槽の深さを深くし、長期に亘って生じるヘドロの集積に対応すると共に、その最深部にヘドロ成分引き抜き用の配管を設けて定期的なヘドロの回収を可能とする。一方、脱水量が少なく、使用済み洗浄水中に残る落粉成分も少ない、上記仕上げ脱水ステーション側の底部は底の浅い傾斜面とし、洗浄水の一部を戻す水戻し配管を設けることによって、ヘドロ引き抜き後の洗浄を可能とする。
また、上記洗浄水濾過手段は、深さが深くて、脱水量が多い、上記脱水濾過ステーション側のヘドロの影響のない所定深部に設けるが、上記水位検出装置は、上方からの脱水量の影響が少なく、水面位が安定している、上記仕上げ脱水ステーション側の所定深部に設ける。
(2)請求項2の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1の発明の課題解決手段において、洗浄水供給手段は、電動ポンプにより構成され、制御手段により間欠的に駆動されるようになっていることを特徴としている。
このような構成によると、コンベアベルト洗浄手段のスラッジ排出口部分における目詰まりを生じにくくすることができるとともに、洗浄水濾過機能を持った落粉回収手段に流入する使用済み洗浄水の量を軽減することができるので、同部分における濾過負荷を軽減することができる。
これらの結果、洗浄処理システムの運転効率が向上する。
(3)請求項3の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、上記請求項1又は2の発明の課題解決手段において、コンベアベルト洗浄手段、落粉回収手段、洗浄水貯留手段、洗浄水濾過手段、洗浄水供給手段、加圧手段、脱水濾過ステーション、仕上げ脱水ステーションが装置本体部分に一体化され、単一の装置として移設可能となっていることを特徴としている。
このように、装置本体部分に、コンベアベルト洗浄手段、落粉回収手段、洗浄水貯留手段、洗浄水濾過手段、洗浄水供給手段、加圧手段、脱水濾過ステーション、仕上げ脱水ステーション等のコンベアベルトの洗浄に必用な装置が一体化され、単一の無廃水型洗浄処理装置として構成されていると、当該装置を車両等で移動させることができ、火力発電所や製鉄所などの固定的な場所に限らず、建設工事現場などの洗浄処理が必要な任意の場所に設置して使用することが可能となる。
以上のように、本願発明によると、一旦使用した洗浄水を繰り返し新たな洗浄水として利用することができるので、従来のような廃水処理の必要がなくなり、無廃水型の洗浄処理システムを実現することができる。
その結果、従来の洗浄処理システムのような大型の廃水処理施設が不要となり、大幅にコストを削減することができる。また、設置場所の制約も無くなる。
その結果、すでに述べた火力発電所や製鉄所などの固定的な場所に限らず、車両等で移動可能なユニット構造に構成することができるので、建設工事現場など、洗浄処理が必要な場所に任意に設置して使用することができる。そのため、装置の普及が促進される。
本願発明の実施の形態に係る無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムの全体的な装置構成を示すシステム図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのコンベアベルト洗浄装置(コンベアベルト洗浄手段)部分の構成を示す拡大断面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)および洗浄水貯留水槽(洗浄水貯留手段)部分の構成を示す正面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)部分の構成を示す平面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)部分の構成を示す左側面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)における脱水・濾過状態(フレキシブルコンテナバッグ圧縮状態)を示す図2と同様の正面図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムのスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)部分における脱水濾過作業完了後のフレキシブルコンテナバッグ搬出状態を示す説明図である。 同実施の形態における無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムの制御系統の構成を示す概略図である。
以下、添付の図1〜図8の図面を参照し、本願発明の実施の形態に係る無廃水型コンベアベルト洗浄処理システムの構成および作用について、詳細に説明する。
<システム全体の構成:図1>
すなわち、まず図1は、同本願発明の実施の形態に係るコンベアベルト洗浄処理システム全体の構成を示しており、符号50は洗浄対象となるベルトコンベアである。このベルトコンベア50は、例えば石炭焚きの火力発電所や製鉄所などで石炭や鉄鉱石などを目的の場所に搬送するのに使用される搬送容量の大きなベルトコンベアであり、この例では第2のベルトコンベア9が組み合わされて目的の場所に搬送されるようになっている。
このベルトコンベア50も、一般のベルトコンベアと同様に搬入側および搬出側両端に一対のベルト車を備え、それらの間にエンドレスベルトを循環させ、上部側のベルトを搬送ベルト51、下部側のベルトをリターンベルト52とし、それらの間に多数のアイドラを設置して搬送ベルト51を支持している(搬入側のベルト車および中間のアイドラは図示を省略)。そして、このコンベアベルト50の搬送ベルト51部分には、すでに述べたように石炭粉や、鉱石粉などの落粉が溜まり、それらがリターンベルト52側に付着したまま搬入側に戻される。そして、これが繰り返されることにより、そのままではリターンベルト52の下方にそれら落粉が次第に蓄積されることになる。
そこで、この実施の形態では、上記ベルトコンベア50のリターンベルト52のリターン側部分に位置してコンベアベルト洗浄装置(コンベアベルト洗浄手段)5を設け、該コンベアベルト洗浄装置5の洗浄室53aを通してリターンベルト52を搬入端側にリターンさせるようにし、上記リターンベルト52に付着している落粉を除去するようにし、下方に落下させないようにしている。
<コンベアベルト洗浄装置部分の構成:図2>
コンベアベルト洗浄装置5は、例えば図2に詳細に示すように、側壁上部に上記リターンベルト52を通過させるためのスリット53c,53cを備えた屋根付きホッパー構造の洗浄チャンバー53内に図示のような洗浄室53aを形成して構成されており、同洗浄室53a内には上記洗浄室53a内を通過するリターンベルト52の下面に向けて洗浄水Wを噴射する洗浄水噴射ノズル54a(ベルト洗浄用)、54b(洗浄チャンバー内洗浄用)が設けられている。そして、上記洗浄室53a内に上記の様にリターンベルト52を通し、コンベアベルト洗浄時は洗浄水噴射ノズル54aからリターンベルト52裏面(搬送時表面)に洗浄水Wを強く吹き付けて、リターンベルト52に付着している落粉を洗い落す。
このようにして、ベルト面から下方に落とされる落粉は洗浄水Wと混合されて所定粘度のスラッジSとなり、洗浄水Wと共に洗浄チャンバー53下部のホッパー部で集合されて、同ホッパー部下端のスラッジ排出口53b部分から排出される。スラッジ排出口53bには、後述するスラッジ回収装置(落粉成分回収手段)1側に延びるダクトホース55が接続されており、このダクトホース55を介してスラッジ回収装置1側に使用後の汚染洗浄水WおよびスラッジSが供給される。なお、以下の説明では、この使用後の汚染洗浄水Wを含んで(と混合されて)スラッジ化した落粉成分(汚泥状の落粉成分)を、すべて単にスラッジSと略称して説明することにする。
<スラッジ回収装置部分の構成:図3〜図5>
スラッジ回収装置1は、例えば図3〜図5に示されるように、スラッジ回収手段として所定のメッシュ値で通水性のある布製のフレキシブルコンテナバッグ(以下、単にフレコンバッグと略称する)10を備え、該フレコンバッグ10中に上記使用後の洗浄水WおよびスラッジSをそのまま導入し、その後同フレコンバッグ10を所定の圧縮手段(後述)で圧縮することにより、スラッジS中から洗浄水Wを可能な限り排出(脱水)し、スラッジSのみをケーキ状(塊状)にして回収するようになっている。
このスラッジ回収装置1は、内側に洗浄水貯留槽(洗浄水貯留手段)60および各種配管系統65・69・67・71・73・81・82(図1参照)、上面側にフレコンバッグ搬出用の第1,第2の搬送ローラ25,26、側部に昇降シリンダ33を備えたコンベアベルト洗浄装置本体(以下、単に装置本体と言う)21の上部側前部より部分に位置して一体に立設された昇降枠(リフト枠)22を使用して、次のように構成されている。
装置本体21は、図示のように、その全体が鉄骨フレーム枠構造で形成されており、その上面側は、前端部側がフレコンバッグ搬入ステーション20、中央部側がフレコンバッグ脱水濾過ステーション23、後端部側がフレコンバッグ仕上げステーション24にゾーン設定されている。
そして、上記昇降枠22は、上記装置本体枠21の上記フレコンバッグ脱水濾過ステーション23部分の左右上部枠21a、21a上に立設された4本の支柱22a,22a・・と、これら4本の支柱22a,22a・・の上端同士を相互に連結する方形の天井枠(天井枠フレーム)22bとからなり、天井枠22b間の中央部位置には、上記ダクトホース55の下端部が開閉駆動用の電動機M(図1以外では図示を省略)を備えた電動弁57を介して接続されるフレコンバッグ取り付け筒56が設けられている。このフレコンバッグ取り付け筒56の下端側開口部58部分がフレコンバッグ取り付け口部となっており、同開口部58に対して、図示のようにフレコンバッグ10の上端側開口部11が絞り付け状態で緊密に取り付けられる。このフレコンバッグ取り付け筒56は、例えば上記天井枠22bの前後両枠部間に別途架設したブリッジ枠(図示省略)を利用して、上記フレコンバッグ脱水濾過ステーション23のセンター部上方位置に取り付けられている。
符号59は、上記フレコンバッグ10の開口部11を上記フレコンバッグ取り付け筒56の下端側開口部58に対して確実に締め付け固定するための固定用リングであり、例えば一例として嵌合弾性強度の強い2組のCリングが採用されている。
フレコンバッグ10は、この実施の形態のスラッジ回収装置1において、スラッジSを回収するとともに汚染した洗浄水Wの第一次的な濾過を図り、かつ回収したスラッジSの確実な脱水を図る中心的な役割を果たすものであり、スラッジSを形成する落粉成分(例えば粒径が0.1mm程度もの)の通過を阻止しながら、しかも洗浄水を確実に排出する濾過・脱水・回収容器機能をもつものである。しかも、この実施の形態では、そのような洗浄水の濾過および脱水を確実にするために、上記使用後の洗浄水WおよびスラッジSをそのままフレコンバッグ10内に導入し、その後所定の圧縮手段で複数回圧縮するようにしているので、それに耐え得る強靭性のあるものであることが好ましい。また、できれば上部側筒体部の通常の生地部分とは別に網目生地による水切り部を有し、水切り効率が高いものが好ましい。
このように構成されたフレコンバッグ10は、図示のように、搬送用のパレット30を介してフレコンバッグ昇降装置の昇降台41上に載置されている。パレット30は、相互の間に通水用の間隔をあけて設けられた上下各複数枚の板材間に中間財を挟んで上下方向の所定の隙間を形成した偏平箱形ものよりなり、同上下方向の隙間部分にフォークリフトのフォーク部分を差し込んで持ち上げることができる搬送構造のものが採用されている。
<フレコンバッグ昇降装置の構成:図3〜図7>
フレコンバッグ昇降装置は、上述したフレコンバッグ圧縮手段(フレコンバッグ脱水手段)を構成するものであり、駆動源である昇降シリンダ33を備え、その駆動力を上記昇降台41に伝達する動力伝達機構34としての鎖型のチェーン39a〜39d、鎖型のチェーン39a〜39dに対応した係合歯を有するスプロケット(転向手段)37a〜37dを介して昇降台41をリフティングし、該リフティング状態で上下方向に昇降させるようになっている。そして、それにより昇降台41上にパレット30を介して載置されている上記フレコンバッグ10を上方に吊り上げ、上記天井枠22b側に設けられているリング状のフレコンバッグ受け止め部材(これは天板下面でも良い)15との間で上記フレコンバッグ10全体を均等に圧縮し、当該フレコンバッグ10内に収納されているスラッジS中の洗浄水Wを可能な限り外部に排出させて、回収すべきスラッジSの可及的な脱水を図る。
昇降シリンダ33は、例えば電動式のパワーシリンダよりなり、図3〜図5から明らかなように、そのシリンダ本体部33aが装置本体21の枠体正面側に一体に設置されており、その作動ロッド33bが上記昇降枠22の天井枠22b部分まで延びて、上記鎖型のチェーン39a,39bの基端側を連結している。
動力伝達機構34は、上記昇降枠22の天井枠22bの上面側左右に位置し、前後に平行な状態で設けた第1の回転支軸35および第2の回転支軸36と、上記第1の回転支軸35の前後両端に回転可能に取付けた上記4組のスプロケット37a,37b、37c,37dと、上記第2の回転支軸36の前後両端に取付けた上記2組のスプロケット38a,38bと、それら各スプロケット37a,37b、37c,37d、38a,38b部分に巻回された上記鎖型のチェーン39a,39b、39c,39dとを連係回転可能に組み合わせて構成されている。
鎖型のチェーン39a,39b、39c,39dの先端側は、上記昇降台41の左右2枚の側板42、42の前後両端部分にそれぞれ連結されている。他方、鎖型のチェーン39a,39bの基端側は共に昇降シリンダ33の作動ロッド33bの先端に連結されている(上述)。また、上記鎖型のチェーン39c,39dの基端側は、共に昇降作動時の重量バランスを取るためのカウンタウエイト40の上端に連結されている(図3および図6の構成を参照)。
そして、昇降シリンダ33の作動ロッド33aが最も伸長した状態(図3および図5の状態を参照)では、上記構成の動力伝達機構34(各チェーン39a,39b、39c,39dおよび各スプロケット37a,37b、37c,37d、38a,38b)を介して、上記昇降台41が最下動状態に維持される一方、昇降シリンダ33の作動ロッド33bが最も縮小した状態になると(図6の状態を参照)、同動力伝達機構34を介して上記昇降台41が最上動状態に維持されるようになっている。
この場合において、上記昇降枠22内の上記脱水濾過ステーション23の上記昇降台41上には、上記フレコンバッグ搬入ステーション20を介してパレット30が搬入され、該パレット30上にはフレコンバッグ10が載置されている。したがって、上記図3および図5の最下降状態において、上記フレコンバッグ取り付け口部58にフレコンバッグ10の開口部11を取り付け、電動弁57を開いて、同フレコンバッグ10中に上記洗浄水WおよびスラッジSを導入し、その導入量が一定の量になった段階で、洗浄水供給ポンプ63を停止するとともに電動弁57を閉じ、上記昇降シリンダ33を駆動すると、当該フレコンバッグ10が上記図3および図5の状態から図6の状態に吊り上げられ、上記天井枠22b側に設けられているフレコンバッグ受け止め部材15とパレット30との間で当該フレコンバッグ10の全体が効果的に圧縮され、当該フレコンバッグ10内に収納されているスラッジS中の洗浄水Wを可能な限り外部に排出させて、回収すべきスラッジSの可及的な脱水を図ることができる(図6の状態を参照)。
また、この時、外部に排出される洗浄水Wは、その時のメッシュ値(例えば水切り部の)で決まる所定粒径以上のスラッジ成分Sがフレコンバッグ10内に回収されて或る程度まで清澄濾過された洗浄水となる。この圧縮状態は、脱水に必要な所定時間維持される。
そして、同所定時間が経過すると、再び上記図3および図5の最下降状態に戻して、電動弁57を開くとともに洗浄水供給ポンプ63を駆動して、改めてフレコンバッグ10中に新たな洗浄水WおよびスラッジSを導入し、その導入量が一定の量になると、再び洗浄水供給ポンプ63を止めるとともに電動弁57を閉じて、上記昇降シリンダ33を駆動して、フレコンバッグ10を上記図6の状態に吊り上げて脱水および洗浄水の濾過を行う。
この作業を所定回数繰り返して、脱水され、ケーキ状になったスラッジSの量が所定の梱包・搬出量(略満杯)に達すると、洗浄水供給ポンプ63の駆動(洗浄水の供給)を止め、かつ電動弁57を閉じた状態を維持した状態で、上記フレコンバッグ10の開口部11をフレコンバッグ取り付け口部58から外して閉じ、パレット30上に載置したまま上記スラッジ回収装置1の上記脱水濾過ステーション23部分から、装置本体21後端側の仕上げ脱水ステーション24部分に移送し、所定時間放置して自然放出による仕上げ脱水を行う(図7の状態を参照)。そして、その間に、上記フレコンバッグ搬入ステーション20側から新たなパレット30およびフレコンバッグ10を搬入し、上記フレコンバッグ取り付け筒58に対して次の新しいフレコンバッグ10を装着する。
上記昇降台41は、上記の様にパレット30の左右方向の間隔よりも少し広い間隔をもつ左右2枚の側板42,43間に複数枚の縦板44,44・・を左右交差方向に並設して構成されている。そして、この昇降台41は、後述するように上昇時(例えば図6の状態)には各縦板44,44・・部分でパレット30を押し上げる一方、最下降位置(図3〜図5の状態)まで下降した状態では、各縦板44,44・・部分が上述した装置本体枠21上部の上記脱水濾過ステーション23下部に対応して設置されている第1の搬送ローラ25の各ローラ間の隙間に入り込むとともに、各縦板44,44・・の上端面が当該各ローラの上端面よりも所定寸法下方位置に沈みこむように設定して構成されている(図3を参照)。
従って、これにより、当該一つのフレコンバッグ10によるスラッジSの回収が終了して上記昇降台41が上記のように最下降位置まで下降したときには、上記フレコンバッグ10を載せたパレット30の下面が各縦板44,44・・の上面部分から第1の搬送ローラ25の各ローラの上面側に乗り替わる。したがって、この状態でフレコンバッグ10を後方側に押すと、当該フレコンバッグ10は、パレット30と共に装置本体21後端側の上記仕上げ脱水ステーション24ゾーンに対応して同様に設けられている第2の搬送ローラ26のローラ上に移送され、上記仕上げ脱水ステーション24部分で所定時間内仕上げ脱水が行われる。これにより所定時間内フレコンバッグ10から滴り落ちる洗浄水のさらなる回収がなされる。そして、所定の時間が経過してフレコンバッグ10からの洗浄水の滴下が無くなると、同仕上げステーション24部分にフォークリフトを対応させ、上記パレット30のフォーク挿入空間にフォークを挿入して降ろし、所定の場所に搬送する。
<洗浄水貯留槽(洗浄水貯留手段)の構成:図1、図3〜図5、図7>
ところで、上述のように、上記装置本体枠21の内側には、上記スラッジ回収装置1側の脱水・濾過ステーション23および仕上げ脱水ステーション24の下面に対応した水受け開口面を有する洗浄水貯留槽(洗浄水貯留手段)60が設けられている。
この洗浄水貯留槽60は、図示のように、上記脱水濾過ステーション23側で深く、仕上げ脱水ステーション24側で浅い、上方側で生じる脱水量に応じた断面形状のものとなっており、脱水・濾過ステーション23側所定深部に洗浄水濾過手段62、仕上げ脱水ステーション24側所定深部に水位検出装置61が設けられている。洗浄水濾過手段62は、例えばウエッジワイヤーを備えたウオーターストレーナにより構成されており、上記所定メッシュ値のフレコンバッグ10を第一次的な濾過手段として濾過され、かつ当該洗浄水貯留槽60内で残余スラッジ成分が沈殿分離されたコンベアベルト洗浄後の洗浄水を、さらに確実かつ高精度に濾過し、より清澄度の高い洗浄水に再生する。水位検出装置61は、例えば検知水位の異なる3本の水位検知電極を有し、貯留された水位レベルが所定の設定レベルより低下したことを検出すると、水補給タンク89に接続された補給水配管69途中の電磁開閉弁70を開き、上記洗浄水濾過手段62を通して必要量の給水を行う。また、この給水制御は、必要に応じて上記洗浄水濾過手段62の目詰まりを解消する逆洗にも利用される。
この洗浄水貯留槽60は、また上記のように沈殿池としての機能も有しており、そのために上記第一次的な濾過手段であるフレコンバッグ10のメッシュ値よりも小さな粒径で、フレコンバッグ10を通過し、かつ上記洗浄水濾過手段62で濾し取られた微細な落粉成分を底部60aの一カ所に集め得る擂り鉢形状になっている。そして、同微細な落粉成分がヘドロ状に沈殿する底部60aの最深部部分に対応して、ヘドロ成分引き抜き用の配管71の一端が挿入されている。このヘドロ引き抜き配管71は、電磁開閉弁72を介して上記洗浄水供給ポンプ63に接続されており、上記洗浄水供給ポンプ63は手動開閉弁86を介してドレン配管85に接続されている。したがって、洗浄水供給配管67の洗浄水供給ポンプ63上流側の電磁開閉弁66を閉じ、上記ドレン配管85の手動開閉弁86を開いて、上記洗浄水供給ポンプ63を駆動すると、上記洗浄水貯留槽60の底部60aの最深部部分に溜ったヘドロ成分を引き抜き、外部に排出することができる。
また、それに合わせて、上記洗浄水貯留槽60の上記ヘドロが溜りにくい仕上げ脱水ステーション24側の底部には、ヘドロ成分引き抜き後の洗浄水の戻り量を調整するための手動開閉弁83、84を介して水噴射ノズル54a、54b側への供給洗浄水の一部を戻す第1、第2の水戻し配管81、82の先端が挿入されている。そして、それによりヘドロ成分引き抜き後の上記洗浄水貯留槽60の底の浅い傾斜面部分に付着したヘドロ成分を洗い落とすことができる。また、それらのうちの第1の水戻し配管81の途中には、戻される洗浄水の清澄度を見るための透明な透視管90が設けられている。
<洗浄水噴射ノズルへの濾過洗浄水の循環供給システム:図1および図8>
図1は、上記洗浄水噴射ノズル54a(ベルト洗浄用)、54b(洗浄チャンバー内洗浄用)への濾過洗浄水Wの循環供給システムの基本的な構成を、また図8は、マイコン制御機能を備えた制御盤90を中心とする制御系統の基本的な接続構成を示している。この制御盤90は、上記昇降シリンダ33の昇降駆動制御、上記フレコンバッグ10内へのスラッジ導入状態を制御する電磁開閉弁57の開閉制御、上記洗浄水供給ノズル54a(ベルト洗浄用),54b(洗浄チャンバー内洗浄用)への洗浄水供給状態を制御する電磁開閉弁66、上記洗浄水供給ノズル54a(ベルト洗浄用),54b(洗浄チャンバー内洗浄用)何れか一方側へ切り替えて洗浄水を供給する電動3方ボール弁(3方切換え弁)68a、洗浄水供給ポンプ63(その駆動モータ64)の駆動状態制御、洗浄水貯留槽60内の沈殿スラッジ成分をドレン側に排出する引き抜き時の電磁開閉弁72および洗浄水供給ポンプ63(その駆動モータ64)の駆動制御、水位検出装置61が洗浄水貯留槽60内に貯留された水位レベルが所定の設定レベルより低下したことを検出した時に水補給タンク89に接続された補給水配管69途中の電磁開閉弁70を開いて上記洗浄水濾過手段62を通して必要量の給水を行う給水制御(水補給制御)、上記電動3方ボール弁(3方切換え弁)68aにより上記コンベアベルト洗浄用の水噴射ノズル54aによる水噴射状態から、上記洗浄チャンバー内洗浄用の水噴射ノズル54bによる水噴射状態に切り替えるタイマー制御(例えば1時間に1回程度)等を行うようになっている。
図1における符号67は、上記洗浄水貯留槽60内の洗浄水濾過手段62から電磁開閉弁66、洗浄水供給ポンプ63、電動3方ボール弁68を介して、上述したコンベアベルト洗浄装置5の上記第1、第2の洗浄水噴射ノズル54a(ベルト洗浄用)、54b(洗浄チャンバー内洗浄用)へ濾過洗浄水を供給するメインとなる上記洗浄水供給配管である。この洗浄水供給配管67は、上記電動3方ボール弁68部分で第1、第2の2本のノズル配管67a(ベルト洗浄用),67b(洗浄チャンバー内洗浄用)に分岐されて選択的に供給されるようになっている(常時はノズル配管67a、洗浄チャンバー内洗浄時はノズル配管67b)。上記電動3方ボール弁68には、手動のバイパス開閉弁68aが設けられている。また、符号64は、上記洗浄水供給ポンプ63駆動用のモータ、符号PLは、供給水の水圧を示す水圧指示計である。
<本実施形態の洗浄水噴射ノズルへの濾過洗浄水の循環供給システムによるメリット>
したがって、以上のような構成の場合、上述のように、フレコンバッグ10部分で第一次的に濾過されて、殆どのスラッジ成分Sが除去された使用済みの洗浄水Wが、一旦上記洗浄水貯留槽60内に貯留される。そして、この洗浄水貯留槽60内で所定時間貯留されることにより、沈殿作用が生じて、当該使用済み洗浄水W中のフレコンバッグメッシュ値よりも粒径の小さいび落粉成分が底部60a側に二次的に沈殿分離され、より清澄度の高い洗浄水となる。
次に、このようにして清澄化された洗浄水貯留槽60内中〜上層部の使用済み洗浄水が、さらにウエッジワイヤー方式の高性能の洗浄水濾過手段62を介して三次的に濾過され、さらに清澄度の高い洗浄水となって、上記電磁開閉弁66、洗浄水供給ポンプ63、電磁3方ボール弁68を介して、上述したコンベアベルト洗浄装置5の第1、第2の洗浄水噴射ノズル54a、54bに供給されることになる。そして、以上の作用が繰り返し循環される。
したがって、同構成の場合、コンベアベルト洗浄装置5の第1、第2の洗浄水噴射ノズル54a、54bに供給される洗浄水の清澄度は非常に高いものとなり、新たな洗浄水と言っても良いレベルのものとなる。そのため、上記電磁開閉弁66、洗浄水供給ポンプ63、電動3方ボール弁68部分での目詰まり等のトラブルが生じないだけでなく、それらの耐久性(寿命)も大きく向上する。また、洗浄水の供給作がスムーズで、洗浄部での洗浄効果も高くなる。
そして、以上の作用が閉回路的に連続し、繰り返し循環されるので、上記洗浄水貯留槽60に貯留できる程度の一定量の洗浄水さえあれば、スラッジ側に残る水分量だけの最低限の減少状態に対応した給水さえ行えば足りる。しかも、洗浄後の汚染水を全く外部に排出する必要がないから、従来のような廃水が生じず、無廃水での洗浄が可能となる。したがって、従来のような大型の廃水処理設備も不要となる。
ただ、洗浄水貯留槽60が沈殿池として機能するので、相当の期間を経て同槽底部60aに溜った一次濾過後の微細な落粉成分のヘドロのみを、必要に応じ、上記電磁開閉弁72およびドレン開閉弁86を開き、上記洗浄水供給ポンプ63を駆動して、上記引き抜き配管71〜戻り配管73〜ドレン配管85から排出すればよい。
また、以上の場合において、上記洗浄水供給手段である電動ポンプ64による洗浄水供給制御は、例えば上記制御盤90により、所定の周期で間欠的に供給制御されるようになっている。
このような構成によると、コンベアベルト洗浄装置5のスラッジ排出口53c部分における目詰まりを生じにくくすることができるとともに、洗浄水濾過機能を持ったフレコンバッグ10内に流入する使用済み洗浄水の量を適切に軽減することができるので、同部分における濾過負荷を軽減することができる。その結果、洗浄処理システムの運転効率が向上する。
このように、本実施の形態のコンベアベルト洗浄処理システムによると、一旦使用した洗浄水を繰り返し新たな洗浄水として利用することができるので、従来のような大量の廃水処理の必要がなくなり、無廃水型の洗浄処理システムを実現することができる。
その結果、従来の洗浄処理システムのような大型の廃水処理施設が不要となり、大幅にコストを削減することができる。また、設置場所の制約がなくなる。
また、以上に述べたように、同構成では、装置本体21部分に全ての必用な構成部分を一体化し、車両等で移動可能なユニット構造に形成することができるので、すでに述べた火力発電所や製鉄所などの固定的な場所に限らず、車両等で必要な場所に移動して設置することができ、建設工事現場など、洗浄処理が必要な場所に任意に設置して使用することができる。
そのため、汚泥その他の落粉等、対応できる用途が拡大され、同装置の普及も促進される。
<その他の実施の形態>
以上の実施の形態では、フレコンバッグ10の圧縮手段として、昇降式(リフト型)の構成を採用したが、これは例えば前後又は左右方向の圧縮方式を採用して構成することもでき、又上方側から下方側に圧縮する圧縮手段を設けて構成することも可能である。
また、フレコンバッグ取り付け口部58部分およびパレット載置台部分を軸回り方向に回転可能に構成して、遠心分離する方式の採用も可能である。このような構成の場合、周囲に防水壁を設け、その前後を開閉可能なシャッター扉構造にするなどの構成が必要になるが、フレコンバッグ10中に脱水スラッジSが充満するまで、洗浄を止める必要がない点で、洗浄効率、スラッジ回収効率が大きく向上する。したがって、搬送が継続しているベルトコンベア50のコンベアベルト51,52を継続して洗浄することができる。
また、以上の実施の形態では、フレコンバッグ10をスラッジ回収手段の一例として採用したが、これはフレコンバッグに限らず、各種の同等の機能、構成を有するものの採用が可能である。
1はスラッジ回収装置、5はコンベアベルト洗浄装置、10はフレコンバッグ、11はフレコンバッグ開口部、20はフレコンバッグ搬入ステーション、21は装置本体、22は昇降枠、23は脱水濾過ステーション、24は仕上げ脱水ステーション、25は第1の搬送ローラ、26は第2の搬送ローラ、30はパレット、41は昇降台、50はベルトコンベア、52はリターンベルト、53は洗浄チャンバー、53aは洗浄室、54a,54bは洗浄水噴射ノズル、55はダクトホース、57はスラッジ導入用の電動弁、60は洗浄水貯留槽、62は洗浄水濾過手段、63は洗浄水供給ポンプ、66は電磁開閉弁、67は洗浄水供給配管、68は電動3方ボール弁、70,72は電磁開閉弁、90は制御盤、Sはスラッジ、Wは洗浄水である。

Claims (6)

  1. 水により落粉が付いたコンベアベルトを洗浄するコンベアベルト洗浄手段と、該コンベアベルト洗浄手段で洗浄に使用され、上記落粉を含んでスラッジ化した洗浄水を導入して脱水し、落粉成分を回収する落粉回収手段と、該落粉回収手段を介して落粉成分が回収された洗浄水を回収して貯留する洗浄水貯留手段と、該洗浄水貯留手段に貯留された洗浄水を濾過手段を介して濾過した後に上記コンベアベルト洗浄手段に清澄化された新たな洗浄水として供給する洗浄水供給手段とからなり、それら各手段を上記洗浄水が順次閉回路的に循環するように構成したことを特徴とする無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システム。
  2. 落粉回収手段が、洗浄によりスラッジ化した洗浄水中の落粉成分の回収機能だけでなく、洗浄水の濾過機能を有して構成されていることを特徴とする請求項1記載の無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システム。
  3. 落粉回収手段が、通水性のある布製のフレキシブルコンテナバッグよりなっていることを特徴とする請求項1又は2記載の無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システム。
  4. 洗浄水貯留手段が、沈殿池分離機能を有して構成されており、落粉回収手段を介して供給される洗浄水中の落粉成分を沈殿させることにより分離するようになっていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システム。
  5. 洗浄水供給手段は、電動ポンプにより構成され、制御手段により間欠的に駆動されるようになっていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システム。
  6. 落粉回収手段が、圧縮手段を備えて構成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の無廃水型コンベアベルトの洗浄処理システム。
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