JP2018149617A - 刃先交換式切削工具 - Google Patents

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弘章 林崎
Hiroaki Hayashizaki
弘章 林崎
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Abstract

【課題】先端の幅寸法を小さくするとともに十分な固定力で切削インサートを保持できる刃先交換式切削工具を提供する。【解決手段】台座部を有するホルダと、台座部に取り付けられる切削インサートと、切削インサートを台座部に固定する第1の固定ネジおよび第2の固定ネジと、を備え、台座部に切削インサートの一部を収容する収容凹部が設けられ、収容凹部は、底面と、収容凹部の開口方向を向く側壁面と、を有し、第1の固定ネジは、切削インサートを底面および側壁面に押し付け、第2の固定ネジは、切削インサートを底面に押し付け、第1および第2の固定ネジは、第1の方向に沿って並んで配置される、刃先交換式切削工具。【選択図】図1

Description

本発明は、刃先交換式切削工具に関する。
クランクシャフトは、複数のクランクアームと、クランクアーム同士の間に偏芯して配置されたクランクピンと、を有する。特許文献1には、偏心するクランクピンと同期してクランク回転させた工具によって、クランクシャフトを切削加工する旋盤加工方法が開示されている。
近年、隣接するクランクアーム同士の距離を近づけたクランクシャフトの要望が高まっている。それに伴い先端の幅を狭くした刃先交換式切削工具の開発が期待されている。
特開2003−225803号公報
刃先交換式切削工具は、切刃が設けられた切削インサートと、切削インサートを保持するホルダと、を有する。切削インサートの固定方法としては、様々な方法が知られている。例えば、切削インサートに設けられた貫通孔にネジを挿通させてネジを固定するもの、クランプ駒を用いるものなどがある。しかしながら、従来の固定方法では、工具の先端の幅を狭くした場合に、十分な固定力を奏することができないという問題があった。
本発明は、このような背景の下になされたものであって、先端の幅寸法を小さくするとともに十分な固定力で切削インサートを保持できる刃先交換式切削工具の提供を目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様の刃先交換式切削工具は、第1の方向に沿って延びて先端に台座部を有するホルダと、前記台座部に取り付けられる切削インサートと、前記切削インサートを前記台座部に固定する第1の固定ネジおよび第2の固定ネジと、を備え、前記切削インサートは、前記第1の方向と直交する第2の方向を向くすくい面が設けられているインサート主面を有し、前記台座部は、第1および第2の方向と直交する第3の方向を向く側面部を有し、前記側面部には、第1および第3の方向に開口し前記切削インサートの一部を収容する収容凹部が設けられ、前記収容凹部は、第2の方向を向く底面と、第1および第3の方向のうち少なくとも一方向を向く側壁面と、を有し、前記台座部には、前記収容凹部の内部から第2の方向に沿って貫通する第1のネジ孔および第2のネジ孔が設けられ、前記第1および第2の固定ネジは、それぞれ前記第1および第2のネジ孔に挿入され、先端が前記インサート主面に接触し、前記第1の固定ネジは、前記切削インサートを前記底面および前記側壁面に押し付け、前記第2の固定ネジは、前記切削インサートを前記底面に押し付け、前記第1および第2の固定ネジは、第1の方向に沿って並んで配置される。
上述の構成によれば、切削インサートをホルダの台座部に固定するための2つの固定ネジ(第1および第2の固定ネジ)が設けられている。また、第1および第2の固定ネジは、第1の方向に沿って並んで配置されている。これにより、刃先交換式切削工具の第3の方向の寸法(すなわち幅寸法)を小さくするとともに、2つの固定ネジにより切削インサートを強固に固定できる。一般的に、刃先交換式切削工具の幅寸法を小さくすると、固定ネジと切削インサートとの接触面積を確保し難い。上述の構成によれば、2つの固定ネジを用いて固定することで、固定ネジと切削インサートとが接触する総面積を大きくとることが可能となり、切削インサートの強固な固定が可能となる。
上述の構成によれば、第1および第2の固定ネジを第1の方向に沿って並べて配置するため、一方の固定ネジを切削インサートの第1の方向に沿う先端側に近づけることが可能となり、これにより、切削インサートの収容凹部からの離脱を効果的に抑制できる。
上述の構成によれば、側壁面は、収容凹部の開口方向(第1および第3の方向)のうち少なくとも一方向を向き、第1の固定ネジは、切削インサートを側壁面に押し付ける。したがって、第1の固定ネジは、収容凹部の開口と反対側に切削インサートを押し付けて、切削インサートが収容凹部の開口から離脱することを抑制できる。
上述の構成によれば、第1の固定ネジが、切削インサートを側壁面に押し付けるため、切削インサートを収容凹部内において容易に位置決めすることができる。なお、このような効果を奏するためには、第1の固定ネジを挿入し切削インサートを収容凹部内に位置決めした後に第2の固定ネジを挿入して切削インサートを強固に固定する手順を経ることが好ましい。
上述の刃先交換式切削工具において、前記側壁面は、第1の方向を向く第1の領域と、第3の方向を向く第2の領域と、を含み、前記第1の固定ネジの中心軸は、底面に向かうに従い前記第1および第2の領域に近づく方向に傾斜する構成としてもよい。
上述の構成によれば、側壁面が、収容凹部の異なる開口方向を向く第1および第2の領域を有する。また、第1の固定ネジの中心軸が、底面に向かうに従い、第1および第2の領域側に向かってそれぞれ傾斜する。これにより、第1の固定ネジは、収容凹部の2つの開口と反対側にそれぞれ切削インサートを押し付けることができ、切削インサートが収容凹部の開口から離脱することをより効果的に抑制できる。
上述の刃先交換式切削工具において、前記第2の固定ネジの中心軸は、前記底面と直交する構成としてもよい。
上述の構成によれば、第2の固定ネジは、中心軸が収容凹部の底面と直交するため、切削インサートを底面にのみ押し付ける。これにより、底面に対する切削インサートの接触圧を大きくすることができ、切削インサートの固定をより強固とすることができる。
上述の刃先交換式切削工具において、前記インサート主面は、前記第1の固定ネジの先端が接触する第1の接触面を有し、前記第1の接触面は、前記第1の固定ネジの中心軸と直交する構成としてもよい。
上述の構成によれば、第1の固定ネジと第1の接触面とが直交した状態で接触するため、第1の固定ネジと切削インサートとの接触状態を安定させることができる。また、第1の固定ネジと切削インサートとの接触部における面圧を高めて、第1の固定ネジによる固定力を高めることができる。
上述の構成によれば、第1の接触面は、開口方向(第1および第3の方向)に向かうに従って第1の固定ネジが延びる方向(第2の方向)と反対側に傾いている。このような第1の接触面に第1の固定ネジが接触することで、第1の固定ネジは、ストッパとして機能する。すなわち、第1の固定ネジは、切削インサートが側壁面から離間する方向に移動することを抑制し切削インサートを安定的に保持できる。
上述の刃先交換式切削工具において、前記インサート主面は、前記第2の固定ネジの先端が接触する第2の接触面を有し、前記第2の接触面は、前記第2の固定ネジの中心軸と直交する構成としてもよい。
上述の構成によれば、第2の固定ネジと第2の接触面とが直交した状態で接触するため、第2の固定ネジと切削インサートとの接触状態を安定させることができる。また、第2の固定ネジと切削インサートとの接触部における面圧を高めて、第2の固定ネジによる固定力を高めることができる。
上述の刃先交換式切削工具において、前記第1の固定ネジは、前記第2の固定ネジに対して前記ホルダの第1の方向に沿う先端側に位置する構成としてもよい。
上述の構成によれば、第1の固定ネジを切削インサートの先端側に位置させることで、切削インサートの刃先に生じる加工力に起因する応力に対し、切削インサートの離脱をより効果的に抑制できる。
本発明の切削工具によれば、先端の幅寸法を小さくするとともに十分な固定力で切削インサートを保持できる刃先交換式切削工具を提供できる。
一実施形態の刃先交換式切削工具の斜視図。 一実施形態の刃先交換式切削工具の正面図。 一実施形態の刃先交換式切削工具の側面図。 一実施形態の台座部の斜視図。 一実施形態の切削インサート並びに第1および第2の固定ネジの位置関係を説明する斜視図。 一実施形態の切削インサートの平面図。 一実施形態の切削インサートの側面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る切削工具について説明する。以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。
本明細書では、Z軸の正の方向(+Z側)を「上側」又は「上方」と呼び、Z軸の負の方向(−Z側)を「下側」又は「下方」と呼ぶ。X軸の正の方向(+X側)を「前方」と呼び、X軸の負の方向(−X側)を「後方」と呼ぶ。さらに、Y軸の正および負の方向(±Y側)を共に「側方」又は「幅方向」と呼ぶ。なお、本明細書における上下方向は、刃先交換式切削工具1の使用時の姿勢の一例であり、刃先交換式切削工具の姿勢を限定するものではない。
本明細書におけるX軸の正の方向(すなわち、前方)は、特許請求の範囲の第1の方向に対応する。Z軸の正の方向(すなわち、上方)は、特許請求の範囲の第2の方向に対応する。Y軸の正の方向(すなわち、側方)は、特許請求の範囲の第3の方向に対応する。したがって、第2の方向は第1の方向に直交し、第3の方向は第1および第2の方向に直交する。
本明細書において、「所定の方向に沿って延びる」とは、所定の方向と厳密に並行に延びる場合に加えて、所定の方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合を含む。
本明細書において、「所定の方向に直交する」とは、所定の方向と厳密に直交する場合に加えて、所定の方向に対して、5°未満の範囲で直交する場合を含む。
加えて、本明細書において、「所定の方向を向く面」とは、面の法線方向が所定の方向に対して厳密に並行である面に加えて、面の法線方向が、所定の方向の成分を有している場合を含む。
(刃先交換式切削工具)
図1は、実施形態の刃先交換式切削工具(以下、単に工具)1の斜視図であり、図2は工具1の正面図であり、図3は工具1の側面図である。
本実施形態の工具1は、例えば旋盤に装着されて、回転する加工対象(ワーク)の外周を切削加工する。工具1は、幅方向の寸法(すなわち、Y軸方向に沿う寸法)を小さくするように構成されている。したがって、クランクシャフトの切削加工において、クランクアームの側面および隣接するクランクアーム同士の間に配置されたクランクピンの外周面の切削加工に適している。
工具1は、前後方向(すなわち第1の方向)に沿って延びるホルダ10と、ホルダ10に固定された切削インサート(以下、単にインサート)50と、第1の固定ネジ20と、第2の固定ネジ30と、を備える。
(ホルダ)
ホルダ10は、前後方向に沿って延びるシャンク部11と、シャンク部11の先端に位置する台座部13と、を有する。
シャンク部11の前後方向と直交する断面(すなわち横断面)の形状は、上下方向に沿う辺を長辺とし、幅方向に沿う辺を短辺とする矩形状である。シャンク部11は、それぞれ幅方向(±Y方向)を向く第1の側部11aおよび第2の側部11bを有する。第1の側部11aは、シャンク部11の外周面のうち、+Y側を向く側面であり、第2の側部11bは、−Y側を向く面である。
第1の側部11aの前方寄りおよび上方寄りの先端には、第1の段差部12Aが設けられている。同様に、第2の側部11bの前方寄りおよび上方寄りの先端には、第2の段差部12Bが設けられている。シャンク部11は、第1のおよび第2の段差部12A、12Bより前方寄りおよび上方寄りの領域において、幅方向の寸法が小さくなっている。
図3に示すように、第1および第2の段差部12A、12Bは、側方から見て一定の曲率で湾曲する。第1および第2の段差部12A、12Bの曲率中心は、略一致している。第1および第2の段差部12A、12Bの湾曲形状は、加工対象であるクランクシャフトのクランクアームの形状に対応する。第1の段差部12Aは、第2の段差部12Bに対して、前方および上方寄りに位置している。第2の段差部12Bは、第1の段差部12Aより幅方向の段差高さが大きくなっている。
図1に示すように、台座部13は、ホルダ10の前方寄りおよび上方寄りの先端部1aに位置する。台座部13には、インサート50が取り付けられる。台座部13は、第1および第2の段差部12A、12Bより前方寄りおよび上方寄りに位置している。したがって、台座部13は、シャンク部11の幅方向の寸法が最も小さくなった部分に位置している。本実施形態によれば、第1および第2の段差部12A、12Bより前方寄りおよび上方寄りに台座部13が設けられていることによって、インサート50を切削対象の幅が狭い部分に挿入して、切削対象を加工しやすい。すなわち、本実施形態によれば、クランクアームの側面および隣接するクランクアーム同士の間に配置されたクランクピンの外周面の切削加工に適した工具を提供できる。
台座部13は、側方(+Y側、第3の方向)を向く側面部13aを有する。側面部13aは、第1の段差部12Aに対して、前方寄りおよび上方寄りに位置している。側面部13aには、収容凹部40が設けられている。収容凹部40には、インサート50の一部を収容する。より具体的には、収容凹部40は、1つの切刃55を側方(+Y側、第3の方向)および前方(+X側、第1の方向)において収容凹部40の外側に突出させた状態で、収容凹部40に収容されている。
図4は、本実施形態の台座部13の斜視図である。
収容凹部40は、側方(+Y側、第3の方向)および前方(+X側、第1の方向)に開口する。収容凹部40は、底面41と、上面42と、側壁面43と、を有する。底面41は、上方(+Z側、第2の方向)を向く。上面42は、底面41と対向して下側(−Z側)を向く。側壁面43は、底面41と上面42の間に位置する。
側壁面43は、第1の領域43Aと第2の領域43Bとを含む。第1の領域43Aは、前方(+X側、第1の方向)を向く。第2の領域43Bは、側方(+Y側、第3の方向)を向く。したがって、第1および第2の領域43A、43Bにおいて、側壁面43は、収容凹部40の開口方向である第1の方向(+X側、前方)および第3の方向(+Y側、側方)を向く。
底面41、上面42並びに側壁面43の第1および第2の領域43A、43Bは、それぞれ平坦な面である。底面41および上面42と、側壁面43の境界部には、第1の凹溝40aがそれぞれ設けられている。同様に、側壁面43において、第1の領域43Aと第2の領域43Bとの境界部には、第2の凹溝40bが設けられている。第1および第2の凹溝40a、40bは、収容凹部40の内壁面とインサート50の角部との干渉を抑制する。
台座部13には、第1のネジ孔48および第2のネジ孔49が設けられている。第1および第2のネジ孔48、49は、前後方向(X軸方向、第1の方向)に沿って並ぶ。第1および第2のネジ孔48、49は、収容凹部40の内部から上下方向(Z軸方向、第2の方向)に沿って延びる。したがって、第1および第2のネジ孔48、49の下端は、収容凹部40の上面42に開口する。
第1のネジ孔48には、第1の固定ネジ20が挿入される。また、第2のネジ孔49には、第2の固定ネジ30が挿入される。したがって、第1のネジ孔48の内周面には、第1の固定ネジ20のオネジに対応するメネジが形成され、第2のネジ孔49の内周面には、第2の固定ネジ30のオネジに対応するメネジが形成されている。また、第1のネジ孔48の中心軸J48は、第1の固定ネジ20の中心軸J20と一致し、第2のネジ孔49の中心軸J49は、第2の固定ネジ30の中心軸J30と一致する。
(固定ネジ)
第1および第2の固定ネジ20、30は、インサート50を台座部13の収容凹部40に固定する。第1および第2の固定ネジ20、30は、六角穴付きの止めネジ(所謂イモネジ)である。したがって、第1および第2の固定ネジ20、30の上端には、六角穴が形成されている。第1および第2の固定ネジ20、30は、それぞれ六角レンチにより第1および第2のネジ孔48、49に挿入される。
図5は、インサート50と第1および第2の固定ネジ20、30の位置関係を説明する斜視図である。図5において、インサート50並びに第1および第2の固定ネジ20、30を保持する台座部13の図示を省略する。
第1および第2の固定ネジ20、30は、それぞれ下側の先端において、インサート50のインサート主面51と接触する。第1および第2の固定ネジ20、30は、インサート50を底面41に押し付ける。
図2に示すように、第1の固定ネジ20の中心軸J20は、底面41に向かうに従い(すなわち、下方に向かうに従い)、側壁面43の第1の領域43Aに近づく方向に傾斜する。したがって、第1の固定ネジ20は、インサート50を、第1の領域43Aに押し付ける。
また、図3に示すように、第1の固定ネジ20の中心軸J20は、底面41に向かうに従い(すなわち、下方に向かうに従い)、側壁面43の第2の領域43Bに近づく方向に傾斜する。したがって、第2の固定ネジ30は、インサート50を、第2の領域43Bに押し付ける。
図2および図3に示すように、第2の固定ネジ30の中心軸J30は、底面41と直交する。したがって、第2の固定ネジ30は、インサート50を底面41のみに押し付ける。第2の固定ネジ30の中心軸J30は、第1の固定ネジ20の中心軸J20と平行ではない。
本実施形態において、第2の固定ネジ30には、第1の固定ネジ20よりも大径のネジが採用されている。これにより、第2の固定ネジ30とインサート50のインサート主面51との接触面積を大きくして、第2の固定ネジ30によって、より安定的にインサート50を底面41に押し付けることができる。
(切削インサート(インサート))
図6は、インサート50の平面図であり、図7は、インサート50の側面図である。
図6に示すように、インサート50は、平面視で平行四辺形である。インサート50は、一対のインサート主面(以下、単に主面)51と、一対の主面51同士の間を繋ぐインサート側面(以下、単に側面)54と、を有する。インサート50が台座部13に取り付けられた状態(以下、固定状態という)において、一対の主面51のうち、一方は上方(+Z側、第2の方向)を向き、他方は下方(−Z側)を向く。
図6に示すように、主面51は、平面視において略平行四辺形に形成されている。主面51と側面54との境界には、4つの辺稜部を有する。4つの辺稜部は、一対の第1の辺稜部53aと、一対の第2の辺稜部53bと、に分類される。第1の辺稜部53aは、平行四辺形状の主面51の長辺側に位置する。第2の辺稜部53bは、主面51の短辺側に位置する。
第1の辺稜部53aと第2の辺稜部53bが交差する角部には、円弧形状をなす4つのコーナ部が形成されている。4つのコーナ部のうち、鋭角をなす鋭角コーナ部53cには、コーナ刃57が設けられている。また、鋭角コーナ部53cを挟んで配置された第1の辺稜部53aおよび第2の辺稜部53bのうち、第1の辺稜部53aには主切刃58が設けられ、第2の辺稜部53bには副切刃56が設けられている。主切刃58、副切刃56およびコーナ刃57は、切刃55を構成する。
1つの主面51と側面54との境界部には、それぞれ一対の切刃55が設けられている。したがって、本実施形態のインサート50には、4つの切刃55が設けられている。
図1に示すように、インサート50は、4つの切刃55のうち上下方向に並ぶ一対の切刃55が収容凹部40から突出した状態で台座部13に固定される。インサート50は、収容凹部40から突出する一対の切刃55のうち上方(+Z側、第2の方向)を向く切刃55において、加工対象を切削する。
インサート50に設けられた4つの切刃55のうち、同一の主面51に設けられた一対の切刃55は、台座部13に対するインサート50の向きを変えることで切り替えられる。また、異なる主面51に設けられた切刃55は、勝手違いのホルダに付け替えた場合に使用される。
図6には、加工対象としてのクランクシャフト8の一例を仮想線(二点鎖線)により示す。図6に示すように、副切刃56は、クランクシャフト8の加工において、クランクピン9のアンダーカットR溝9aの形状加工に用いられる。主切刃58は、クランクシャフト8の加工において、クランクアーム7の側面を加工に用いられる。コーナ刃57は、クランクシャフト8の加工において、クランクピン9の外周面の加工に用いられる。
主面51には、一対の第1の接触面51aと、第2の接触面51bと、一対のすくい面51cとが設けられている。
第2の接触面51bは、主面51の大部分を構成する。固定状態で上側および下側を向く一対の主面51の第2の接触面51bは、互いに平行である。固定状態において、下側を向く主面51の第2の接触面51bは、収容凹部40の底面41に接触する。したがって、固定状態で上側を向く主面51の第2の接触面51bも、底面41と平行である。
固定状態で上側を向く主面51の第2の接触面51bは、第2の固定ネジ30の先端と接触する。上述したように、第2の固定ネジ30の中心軸J30は、底面41と直交するため、第2の固定ネジ30と第2の接触面51bは、互いに直交した状態で接触する。
第1の接触面51aは、1つの主面51に一対設けられている。一対の第1の接触面51aは、固定状態で前後方向に並んで配置されている。図6に示すように、第1の接触面51aは、平面視で主面51の第1の辺稜部53aを弦とする円弧に囲まれた領域である。第1の接触面51aは、第2の接触面51bに対して凹んで形成されている。
図5に示すように、主面51に設けられた一対の第1の接触面51aのうち、一方の第1の接触面51aは、第1の固定ネジ20の先端と接触する。第1の接触面51aは、第の1の固定ネジ20の中心軸J20と直交する。上述したように、第1および第2の固定ネジ20、30は、互いに平行ではないため、第1の接触面51aは、第2の接触面51bに対して傾斜している(図7参照)。より具体的には、第1の接触面51aは、開口方向(前方および側方、第1および第3の方向)に向かうに従って第1の固定ネジ20が延びる方向(上方、第2の方向)と反対側に傾いている。
主面51に設けられた一対の第1の接触面51aのうち、固定状態で第1の固定ネジ20と接触する第1の接触面51aは、収容凹部40から突出する切刃55に近い一方である。したがって、第1の固定ネジ20は、第2の固定ネジ30に対してホルダ10の第1の方向に沿う先端側に位置する。
すくい面51cは、一対の切刃55の内側に設けられている。また、平面視においてすくい面51cの内側には、ブレーカ溝が設けられている。
(作用効果)
図5に示すように、本実施形態の工具1によれば、インサート50をホルダ10の台座部13に固定するための2つの固定ネジ(第1および第2の固定ネジ20、30)が設けられている。これにより、インサート50を強固に固定できる。また、第1および第2の固定ネジ20、30は、前後方向(第1の方向)に沿って並んで配置されているため、2つの固定ネジ20、30を用いたとしても工具1の幅方向の寸法を肥大化させることがない。一般的に、工具の幅方向の寸法を小さくすると、固定ネジとインサートとの接触面積を確保し難い。上述の構成によれば、2つの固定ネジ20、30を用いて固定することで、固定ネジ20、30とインサート50とが接触する総面積を大きくとることが可能となり、インサート50の強固な固定が可能となる。
本実施形態によれば、第1および第2の固定ネジ20、30を前後方向に沿って並べて配置することで、一方の固定ネジ(本実施形態では、第1の固定ネジ20)をインサート50の先端側に近づけることが可能となる。インサート50の先端側には、加工対象から切削力が付与される切刃55が設けられている。一方の固定ネジを切刃55に近づけることで、切削力に対してインサート50を強固に保持することが可能となり、インサート50の収容凹部40からの離脱を効果的に抑制できる。
本実施形態によれば、第1の固定ネジ20がインサート50を収容凹部40の開口方向を向く側壁面43に押し付ける。これにより、インサート50が収容凹部40の開口から離脱することを抑制できる。加えて、本実施形態では、側壁面43が、収容凹部40の異なる開口方向を向く第1および第2の領域43A、43Bを有する。また、第1の固定ネジ20の中心軸J20が、底面41に向かうに従い、第1および第2の領域43A、43B側に向かって傾斜する。これにより、第1の固定ネジ20は、収容凹部40の2つの開口と反対側にそれぞれインサート50を押し付けることができ、インサート50が収容凹部40の開口から離脱することをより効果的に抑制できる。
本実施形態によれば、第1の固定ネジ20が、インサート50を側壁面43に押し付けるため、インサート50を収容凹部40内において容易に位置決めすることができる。なお、このような効果を奏するためには、第1の固定ネジ20を挿入しインサート50を収容凹部40内に位置決めした後に第2の固定ネジ30を挿入してインサート50を強固に固定する固定手順を経ることが好ましい。
本実施形態によれば、第1の固定ネジ20の先端は、中心軸J20と直交する第1の接触面51aにおいて、インサート50の主面51と接触する。すなわち、第1の固定ネジ20は、主面51と直交した状態で主面51に接触する。これにより、第1の固定ネジ20とインサート50との接触状態を安定させることができる。加えて、第1の固定ネジ20とインサート50との接触部における面圧を高めて、第1の固定ネジ20による固定力を高めることができる。
本実施形態によれば、第1の接触面51aは、開口方向に向かうに従って下方に傾いている。このような第1の接触面51aに第1の固定ネジ20が上方から接触することで、第1の固定ネジ20は、ストッパとして機能する。すなわち、第1の固定ネジ20は、インサート50が側壁面43から離間する方向に移動することを抑制しインサート50を安定的に保持できる。
本実施形態によれば、第2の固定ネジ30は、中心軸J30が収容凹部40の底面41と直交するため、第2の固定ネジ30が、インサート50を底面41にのみ押し付ける。これにより、底面41に対するインサート50の接触圧を大きくすることができ、インサート50の固定をより強固とすることができる。
なお、本実施形態では、第2の固定ネジ30が、インサート50を底面41にのみ押し付ける場合を例示した。しかしながら、第1および第2の固定ネジ20、30において、ともに、インサート50を側壁面43に押し付ける構成を採用してもよい。
本実施形態によれば、第2の固定ネジ30の先端は、中心軸J30と直交する第2の接触面51bにおいて、インサート50の主面51と接触する。このため、第2の固定ネジ30とインサート50との接触状態を安定させることができる。また、第2の固定ネジ30とインサート50との接触部における面圧を高めて、第2の固定ネジ30による固定力を高めることができる。
本実施形態によれば、第1の固定ネジ20は、第2の固定ネジ30に対してホルダ10の前方の先端側に位置する。第1の固定ネジ20をインサート50の先端側に位置させることで、インサート50の刃先に生じる加工力に起因する応力に対し、インサート50の離脱をより効果的に抑制できる。
以上に、本発明の実施形態を説明したが、実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
一例として、本実施形態においては、第1および第2の固定ネジ20、30により、インサート50を台座部13に固定する場合を例示した。しかしながら、第1および第2の固定ネジに加えて、第3の固定ネジを用いて、より強固にインサート50を固定してもよい。
また、本実施形態では、側壁面43が、収容凹部40の2つの開口方向である前方(+X側、第1の方向)を向く第2の領域43Bと、側方(+Y側、第3の方向)とを向く第2の領域43Bと、を有する場合を例示した。しかしながら、側壁面43は、収容凹部40の2つの開口方向のうち、何れか一方を向く面のみを有していてもよい。また、側壁面43は、前方および側方に対して傾斜し、前方および側方を同時に向く面のみを有していてもよい。
1…刃先交換式切削工具(工具)
10…ホルダ
13…台座部
13a…側面部
20…第1の固定ネジ
30…第2の固定ネジ
40…収容凹部
41…底面
42…上面
43…側壁面
43A…第1の領域
43B…第2の領域
48…第1のネジ孔
49…第2のネジ孔
50…切削インサート(インサート)
51…インサート主面(主面)
51a…第1の接触面
51b…第2の接触面
51c…すくい面
54…側面
J20,J30,J48,J49…中心軸
+X側…第1の方向
+Z側…第2の方向
+Y側…第3の方向

Claims (6)

  1. 第1の方向に沿って延びて先端に台座部を有するホルダと、
    前記台座部に取り付けられる切削インサートと、
    前記切削インサートを前記台座部に固定する第1の固定ネジおよび第2の固定ネジと、を備え、
    前記切削インサートは、前記第1の方向と直交する第2の方向を向くすくい面が設けられているインサート主面を有し、
    前記台座部は、第1および第2の方向と直交する第3の方向を向く側面部を有し、
    前記側面部には、第1および第3の方向に開口し前記切削インサートの一部を収容する収容凹部が設けられ、
    前記収容凹部は、第2の方向を向く底面と、第1および第3の方向のうち少なくとも一方向を向く側壁面と、を有し、
    前記台座部には、前記収容凹部の内部から第2の方向に沿って貫通する第1のネジ孔および第2のネジ孔が設けられ、
    前記第1および第2の固定ネジは、それぞれ前記第1および第2のネジ孔に挿入され、先端が前記インサート主面に接触し、
    前記第1の固定ネジは、前記切削インサートを前記底面および前記側壁面に押し付け、
    前記第2の固定ネジは、前記切削インサートを前記底面に押し付け、
    前記第1および第2の固定ネジは、第1の方向に沿って並んで配置される、
    刃先交換式切削工具。
  2. 前記側壁面は、第1の方向を向く第1の領域と、第3の方向を向く第2の領域と、を含み、
    前記第1の固定ネジの中心軸は、底面に向かうに従い前記第1および第2の領域に近づく方向に傾斜する、
    請求項1に記載の刃先交換式切削工具。
  3. 前記第2の固定ネジの中心軸は、前記底面と直交する、
    請求項1又は2に記載の刃先交換式切削工具。
  4. 前記インサート主面は、前記第1の固定ネジの先端が接触する第1の接触面を有し、
    前記第1の接触面は、前記第1の固定ネジの中心軸と直交する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の刃先交換式切削工具。
  5. 前記インサート主面は、前記第2の固定ネジの先端が接触する第2の接触面を有し、
    前記第2の接触面は、前記第2の固定ネジの中心軸と直交する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の刃先交換式切削工具。
  6. 前記第1の固定ネジは、前記第2の固定ネジに対して前記ホルダの第1の方向に沿う先端側に位置する、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の刃先交換式切削工具。
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