JP2018149394A - 遊技機 - Google Patents

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祐輝 中山
Yuki Nakayama
祐輝 中山
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Abstract

【課題】斬新な遊技性を備えた遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有し、特定領域への入球が禁止される閉状態と、許容される開状態とに状態変化する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段と、特定入球手段への入球に基づき特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段と、可変入球手段を開状態とするか否かの開放抽選を行う開閉制御手段とを備える。特別遊技状態には複数の種別があり、当該種別は特定入球手段に遊技球が入球したタイミングに応じて決定される。開放抽選にて当選する場合、開放抽選の結果に基づいて可変入球手段が開状態とされたときに特定領域に入球した遊技球が特定入球手段に入球するときのタイミングと、遊技球が特定入球手段に入球することで特定の種別の特別遊技状態が発生するタイミングとが一致するか否かを判別する同期判別手段を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射装置にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
但し、パチンコ機の構成としてさらに細かな点については特に統一されているわけではなく、パチンコ機といった括りの中でも遊技性の異なる機種が存在する(例えば、特許文献1、2参照)等が挙げられる。
特開2004−160025号公報 特開平11−197312号公報
ところが、これまでに数多くの遊技機が提供されているにもかかわらず、遊技性のバリエーションの面では必ずしも十分とはいえないのが現状である。そのため、昨今ではどの遊技機であっても同じような印象を遊技者に与えてしまい、興味の低下を招いてしまうといったおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、斬新な遊技性を備えた遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有し、前記特定領域への入球が許容される開状態と、前記特定領域への入球が禁止される閉状態とに状態変化可能な可変入球手段と、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段と、
前記特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段と、
前記特定入球検知手段の検知に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段と、
前記特定領域の外部に設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段と、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記可変入球手段を開状態とさせるか否かの開放抽選を行うとともに、当該開放抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる開閉制御手段と、
前記開放抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
前記特別遊技状態には複数の種別があり、前記特別遊技状態の種別は、前記始動入球手段に遊技球が入球したタイミングに応じて決定される構成であって、
前記開閉制御手段は、
前記開放抽選に用いられる開放乱数生成手段と、
前記開放抽選にて当選する値として、前記開放乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶している開放値記憶手段と、
特別遊技状態の種別の決定に際して用いられる当選種別判定値生成手段と、
前記当選種別判定値生成手段で生成され得る値を、特別遊技状態の各種別と対応付けて記憶する当選種別判定値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容の決定に使用される所定情報を記憶可能な保留エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記開放乱数生成手段の値及び前記当選種別判定値生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理が行われた場合に当該判定値抽出処理にて抽出された前記開放乱数生成手段の値及び前記当選種別判定値生成手段の値を、前記保留記憶エリアに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理が行われた場合に、当該判定値抽出処理にて抽出された前記開放乱数生成手段の値が、前記開放値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する開放判定処理と、
前記判定値抽出処理が行われた場合に、当該判定値抽出処理にて抽出された前記当選種別判定値生成手段の値と、前記当選種別判定値記憶手段に記憶されている値とを比較し、特別遊技状態の種別を決定する当選種別決定処理と、
前記開放判定処理の結果及び前記当選種別決定処理の結果を記憶する結果記憶処理とを実行可能に構成され、
前記当選種別決定処理の結果を遊技者へ報知可能な報知手段を備え、
前記始動入球検知手段の所定の検知に基づいて行われた前記開放判定処理の結果に基づいて開状態とされた前記可変入球手段の前記特定領域に遊技球が入球し、なおかつ、当該遊技球が前記特定入球手段に入球した場合に、前記始動入球検知手段の前記所定の検知に基づいて行われた前記当選種別決定処理にて決定された種別の特別遊技状態を付与する構成であって、
前記保留エリアに記憶された前記所定情報に対応する前記当選種別決定処理の結果を、当該所定情報に対応する変動表示が終了するよりも前の段階で、前記報知手段によって報知可能に構成されていることを特徴としている。
尚、前記遊技機はパチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、斬新な遊技性を備えた遊技機を提供することができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 中央入賞ユニットの斜視図である。 中央入賞ユニットの分解斜視図である。 振分機構を示す斜視図である。 振分機構を示す分解斜視図である。 振分機構を示す上面図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 変動時間判定処理を示すフローチャートである。 ナビモード処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 残存球監視処理を示すフローチャートである。 入球カウント処理を示すフローチャートである。 特定入賞処理を示すフローチャートである。 非特定入賞処理を示すフローチャートである。 ラウンド表示制御処理を示すフローチャートである。 大当たり設定処理を示すフローチャートである。 第1表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 ナビモード開始設定処理を示すフローチャートである。 羽部材開閉処理を示すフローチャートである。 第2表示制御処理を示すフローチャートである。 契機対応ユニット制御処理を示すフローチャートである。 種別選択カウンタ更新処理を示すフローチャートである。 第1役物駆動処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。 第2役物駆動処理を示すフローチャートである。 ナビモードにおける装飾図柄表示装置の演出表示を示す説明図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は斜視図であり、図3は内枠12及び前面枠セット14を開放した状態を示す斜視図である。図4は内枠12及び遊技盤30等の構成を示す正面図である。図5はパチンコ機10の背面図であり、図6は内枠12及び裏パックユニット203等を開放した状態を示す斜視図である。但し、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入球手段としての第1及び第2始動入賞ユニット33a、33b、スルーゲート34、可変入球手段としての中央入賞ユニット37、可変表示手段としての第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33a、33bへの入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には5個、可変入賞装置32への入球があった場合には10個の遊技球が上皿19(下皿15)に払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで中央入賞ユニット37について図7〜図11を参照してより詳しく説明する。中央入賞ユニット37は、遊技領域(遊技盤30)の中央部に設けられ、遊技領域を移動(流下)する遊技球が入球可能な特定領域401を形成するハウジング402と、ハウジング402の下部に設けられた振分機構403と、ハウジング402の上部側方(本例では遊技盤30の正面視で左側)に形成された入球開口部405を開閉する羽部材406と、羽部材406を開閉動作させる羽用ソレノイド407とを備えている。羽部材406が閉鎖された場合には、中央入賞ユニット37が閉状態とされ(入球開口部405が閉鎖され)、特定領域401への入球が不可能とされる。一方、羽部材406が開放された場合には、中央入賞ユニット37が開状態とされ(入球開口部405が開放され)、特定領域401への入球が許容される。尚、詳しくは後述するが、羽部材406は、第1始動入賞ユニット33a又は第2始動入賞ユニット33bへの入球があり、かつ、当該入球に基づく抽選にて当選した(小当たりした)場合に所定時間だけ開状態とされる。
尚、図7等では、ハウジング402の上部右側にも、羽部材406と同形状の部材が設けられているが、これは意匠性を向上させるための飾りであり、本実施形態では、ハウジング402の上部左側に設けられた羽部材406のみが開閉動作し、当該羽部材406が開放されたときにだけ、特定領域401への遊技球の入球が可能となる。
図9〜図11に示すように、振分機構403は、略円形状の凹部412を有するベース411と、凹部412の内側において回転可能に設けられた略円盤状の回転体413と、回転体413を常時一定方向に一定周期で回転させる回転体モータ414とを備えている。本実施形態では、回転体413は、図9〜図11の反時計回り方向に回転する構成となっている。回転体モータ414はステッピングモータにより構成され、主制御装置261から出力されるパルス信号により駆動制御される。
回転体413は、その外周縁に沿って10箇所にそれぞれ遊技球を1つずつ受入れ可能なポケット部を有している。当該10個のポケット部は、1つの特定受入れ部417と、その他(9個)の非特定受入れ部418とに区別される。非特定受入れ部418は、回転体413の外周側及び上方に開口するとともに底壁部を有しており、かかる底壁部上面は回転体413の外周側に向けて下方傾斜している。一方、特定受入れ部417は回転体413の外周側、上方、及び下方に開口しており、前記非特定受入れ部418のような底壁部は存在しない。
また、図10に示すように、ベース411は、特定領域401に入球した遊技球を遊技領域の外部に排出する特定入賞口421及び非特定入賞口422を備えている。より具体的には、特定入賞口421は、凹部412の底面に形成されており、特定受入れ部417に流入した遊技球が入球可能に構成されている。本実施形態では、特定入賞口421が特定入球手段に相当する。また、非特定入賞口422は、凹部412の側面に形成されており、非特定受入れ部418に流入した遊技球が入球可能に構成されている。
さらに、ベース411は、詳しくは後述する遊技球をパチンコ機10の外部に排出するための排出通路部217と特定入賞口421とを連通させる特定排出通路423と、排出通路部217と非特定入賞口422とを連通させる非特定排出通路424とを備えている。また、特定排出通路423には、特定排出通路423を通過する遊技球、すなわち、特定入賞口421に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段としての特定入球検知スイッチ425が設けられている。さらに、非特定排出通路424には、非特定排出通路424を通過する遊技球、すなわち、非特定入賞口422に入球した遊技球を検知する非特定入球検知スイッチ426が設けられている。本実施形態では、特定入球検知スイッチ425による検知があった場合に、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが所定回数繰り返される大当たり状態(特別遊技状態)が発生する構成となっている。
尚、本実施形態では、大当たり状態の種別として、上記「ラウンド」が3回繰り返される「3ラウンド大当たり」及び「特殊3ラウンド大当たり」と、上記「ラウンド」が8回繰り返される「8ラウンド大当たり」及び「特殊8ラウンド大当たり」と、上記「ラウンド」が16回繰り返される「16ラウンド大当たり」とがある。さらに、「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、及び「16ラウンド大当たり」に関しては、大当たり状態の終了後に、第2始動入賞ユニット33bに遊技球が入球しやすくなる高入球状態に移行する。本実施形態では、特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球すると、特定入球検知スイッチ425の検知に基づいて大当たり状態の種別を決定するための種別抽選が行われ、当該種別抽選に基づいて、いずれかの種別の大当たり状態が付与される。
尚、特定領域401は、羽部材406が開くことで遊技球が入球できる領域であって、該領域に入球した遊技球が特定入賞口421又は非特定入賞口422に入球するまでの領域であると定義することができる。
また、中央入賞ユニット37は、入球開口部405から特定領域401に入球した遊技球を回転体413へと導く案内通路を備えている。案内通路は、入球開口部405から特定領域401に入球した遊技球が振分機構403側(回転体413)に直接落下することを防止しつつ、当該遊技球を特定領域401の奥側に案内する導入部431(図7参照)と、導入部431の奥側から遊技球を回転体413の後部近傍位置まで案内する第1案内通路432(図8参照)と、第1案内通路432を経由してきた遊技球を回転体413の前方位置へと誘導するとともに、回転体413の受入れ部417、418に流入させる第2案内通路433及び第3案内通路434(図11参照)とを備えている。本実施形態では、第1案内通路432に対応して、第1案内通路432を通過する遊技球を検知する入球カウントスイッチ437が設けられている。
図11に示すように、第2案内通路433及び第3案内通路434は、第1案内通路432の終端部から左右に分岐するようにして延設されており、第2案内通路433は凹部412(回転体413)の正面視左側の外周縁に沿って延び、第3案内通路434は凹部412(回転体413)の正面視右側の外周縁に沿って延びている。また、第2案内通路433の底面には上方に突出し、第2案内通路433の下流側に向けて下方傾斜する案内リブ433aが設けられている。当該案内リブ433aの存在により、第3案内通路434を経由した遊技球が回転体413に到達するまでの時間よりも、第2案内通路433を経由した遊技球が回転体413に到達するまでの時間の方が短くなる。
また、第2及び第3案内通路433、434の終端部の底面は、凹部412に設置された回転体413の非特定受入れ部418の底面よりも上方、かつ、受入れ部417、418(回転体413の側壁部)の上端部よりも下方に位置している。このため、第2又は第3案内通路433、434を経由した遊技球は、当該案内通路433、434の終端部位置と受入れ部417、418との相対位置とが合致したときに、回転体413の外周側から各受入れ部417、418に流入するとともに、一旦各受入れ部417、418に流入した遊技球は第2又は第3案内通路433、434側に逆流しない構成となっている。
加えて、図8に示すように、中央入賞ユニット37は、特定領域401において回転体413の上方に設けられ、特定領域401を移動する遊技球の移動経路を変更可能なルート変更手段としての第1可動役物441(図4参照)と、第1可動役物441を上下に動作させる第1役物駆動モータ442とを備えている。第1可動役物441は、特定領域401に入球した遊技球が通過可能な第4案内通路443を備えている。第1可動役物441が上方に位置している場合、第1案内通路432を通過した遊技球は、上記のように第2又は第3案内通路433、434のどちらかを経由して、回転体413の受入れ部417、418に流入する。一方、第1可動役物441が下方に位置している場合、第1案内通路432を通過した遊技球が第4案内通路443に案内される。そして、第4案内通路443を通過した遊技球は、凹部412(回転体413)の前方、かつ、第2案内通路433の終端部と第3案内通路434cの終端部との間に設けられた投下部445に案内され、当該投下部445に案内された遊技球は回転体413の受入れ部417、418へと案内される。
投下部445の終端部底面は、受入れ部417、418(回転体413)の上端部よりも上方に位置しており、第4案内通路443及び投下部445を経由した遊技球は、回転体413の上方から各受入れ部417、418に流入する。このため、第4案内通路443を経由する遊技球は、投下部445の終端部において、当該終端部と受入れ部417、418との相対位置が合致するまで待機するといった事態がなくなることから、第2又は第3案内通路433、434を経由する遊技球に比べ、遊技球が特定領域401に入球してから各受入れ部417、418に収容されるまでの時間のずれ(ばらつき)が小さくなる。本実施形態では、遊技球が特定領域401に入球してから、第4案内通路443を経由し、各受入れ部417、418に収容されるまでの平均の時間(標準時間)が約2秒となっている。
また、本実施形態では、ベース411の凹部412底面に形成される特定入賞口421は、回転体413の回転方向に沿って、第2案内通路433の終端部から第3案内通路434の終端部にかけて(凹部412の前縁部に沿って)形成されている。このため、遊技球は、第2、第3、及び第4案内通路433、434、443のいずれかを経由して特定受入れ部417に流入すると、直ちに特定入賞口421に入球して特定領域401から排出されることとなる。尚、遊技球が非特定受入れ部418に流入した場合、当該遊技球が収容された非特定受入れ部418と非特定入賞口422とが一致するまで回転体413が所定量回動した後に非特定入賞口422に入球して特定領域401から排出されることとなる。
尚、上記のように第4案内通路443及び投下部445を経由した遊技球は、回転体413の前部上方から受入れ部417、418に流入する構成であるため、第4案内通路443及び投下部445を経由した遊技球が流入したときの受入れ部417、418と前記投下部445との相対位置関係は常には一定ではない(完全に合致していなくても流入する)。これに対し、上記のように、投下部445から落下した遊技球が流入する可能性のある特定受入れ部417の位置全てに対応して特定入賞口421を形成しておくことで、投下部445から特定受入れ部417に遊技球が流入した場合には、特定受入れ部417の相対位置によらず特定受入れ部417から直ぐに特定入賞口421に排出される。これにより、遊技球が特定領域401に入球してから、第4案内通路443を経由し、特定入賞口421に入球するまでの時間のばらつきを小さくすることができる。
本実施形態では、第1役物駆動モータ442がオンの状態とされると、第1可動役物441が下方に位置した状態となり、特定領域401に入球した遊技球は第4案内通路443を経由して回転体413に至る構成となっている。尚、第1役物駆動モータ442はステッピングモータにより構成され、主制御装置261から出力されるパルス信号により駆動制御される。
また、図7、図8に示すように、中央入賞ユニット37は、ハウジング402の天辺(特定領域401の上方)に設けられた一般入賞口31と、一般入賞口33に入球した遊技球を検知する一般入賞口スイッチ221と、導入部431の後方に設けられたラウンド表示装置47(図4参照)と、ハウジング402の下部前面に設けられた普通図柄表示装置41、普通変動保留ランプ44、及び、特別変動保留ランプ46とを備えている。
ラウンド表示装置47は、2つの7セグメント表示装置により構成されている。本実施形態では、特定入賞口421に遊技球が入球すると、特定入球検知スイッチ425の検知に基づいて大当たり状態の種別を決定する種別抽選が行われるとともに、当該抽選の結果を教示するための変動表示がラウンド表示装置47にて行われる。そして、当該変動表示が停止された際に、種別抽選の結果に応じた種別の大当たり状態が付与される。
本実施形態では、特定入賞口421に遊技球が入球すると、ラウンド表示装置47にて、「03」→「08」→「P3」→「16」→「P8」→「03」→・・・という具合に高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)がなされ、所定時間が経過すると、いずれかの表示態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、「3ラウンド大当たり」に当選した場合には「03」が変動停止時に表示され、「8ラウンド大当たり」に当選した場合には「08」が変動停止時に表示され、「特殊3ラウンド大当たり」に当選した場合には「P3」が変動停止時に表示され、「特殊8ラウンド大当たり」に当選した場合には「P8」が変動停止時に表示され、「16ラウンド大当たり」に当選した場合には「16」が変動停止時に表示される。尚、大当たり状態中においては、ラウンド表示装置47にて、現在のラウンド数が表示される。また、ラウンド表示装置47は、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、第2始動入賞ユニット33b(後述する開閉部材33c)が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が普通変動保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
尚、特定入賞口421を開閉可能な第1シャッタ及び第1シャッタを開閉動作させる第1ソレノイドを設けるとともに、非特定入賞口422を開閉可能な第2シャッタ及び第2シャッタを開閉動作させる第2ソレノイドを設けることとしてもよい。さらに、電源起動時には第1及び第2ソレノイドが励磁状態とされて特定入賞口421及び非特定入賞口422が開放され、停電時には第1及び第2ソレノイドが非励磁状態とされて特定入賞口421及び非特定入賞口422が閉鎖されることとしてもよい。この場合、停電の前後で入球カウンタの整合が取れなくなってしまうといった事態をより確実に防止することができる。
図4に示すように、第1始動入賞ユニット33aは、パチンコ機10を正面に見て、中央入賞ユニット37の左下方に設けられている。また、第2始動入賞ユニット33bは、中央入賞ユニット37の下方に設けられている。さらに、第2始動入賞ユニット33bは両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。加えて、本実施形態では、第2始動入賞ユニット33bの直上方に遊技釘が配設されており、開閉部材33cが閉じた状態では、遊技球を第2始動入賞ユニット33bへ入球させることができない構成となっている。すなわち、第1始動入賞ユニット33aは、遊技球が常時入球可能となっているのに対し、第2始動入賞ユニット33bは、遊技球がスルーゲート34を通過することに基づく入球アシスト抽選にて当選した場合に、遊技球が開閉部材33cへ入球可能となる。尚、本実施形態では、開閉部材33cが開放されている場合、中央入賞ユニット37の右方を通過した遊技球、及び、中央入賞ユニット37の左方を通過した遊技球のいずれも第2始動入賞ユニット33bに入球可能となっている。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞ユニット33a、第2始動入賞ユニット33bは、入球した遊技球をそれぞれ検知する始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えている。そして、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、羽部材406を開放させる(特定領域401を開状態とする)か否か、及び、大当たり状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43Rにて、当該抽選の結果を教示するための変動表示が行われる構成となっている。すなわち、当該抽選における「当たり」としては、羽部材406が開放される「小当たり」と、可変入賞装置32が開放される「大当たり」とがあり、始動入賞スイッチ224a、224bの検知に基づいて、これらどちらかの「当たり」となるか、それとも羽部材406及び可変入賞装置32いずれも開放されない「外れ」となるかの抽選が行われる。ちなみに、詳しくは後述するが、「小当たり」した場合には、羽部材406が1回(通常モード及び時間短縮モードでは1秒間、ナビモードでは0.8秒間)開放され、「大当たり」した場合には、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが所定回数繰り返される。
尚、本実施形態では、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく抽選にて「大当たり」に当選した場合だけでなく、上記のように特定領域401の特定入賞口421に入球した場合にも「大当たり状態」が発生する構成となっている。また、本実施形態では、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく抽選にて「大当たり」に当選した場合には、必ず「16ラウンド大当たり」が付与される。
第1及び第2特別表示装置43L、43Rは、遊技盤30の右下部に設置され、それぞれ7セグメント表示装置により構成されている。そして、第1始動入賞ユニット33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて切替表示(変動表示)が行われ、第2始動入賞ユニット33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの表示態様(例えば、文字)により、大当たりか否かが確定的に表示される。第1又は第2始動入賞ユニット33a、33bに遊技球が入賞すると、対応する第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて、「7」→「−」→「3」→「7」→・・・という具合に高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)がなされ、所定時間が経過すると、いずれかの表示態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、大当たり抽選にて「大当たり」に当選した場合には、「7」が変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。また、「小当たり」に当選した場合には、「3」が変動停止時に表示され、小当たり状態が発生する(羽部材406が開放される)。さらに、「外れ」となった場合には「−」が変動停止時に表示される。尚、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bに入賞した遊技球に対応して、合計4回までの変動表示が保留される。また、その保留回数が上記保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留され、当該変動表示は大当たり状態の終了後に実行される。また、保留されている変動表示は、変動中の変動表示が停止表示された直後に開始される。すなわち、「小当たり」に対応する変動表示の後に行われる変動表示は、羽部材406が開放されるのと同時に変動が開始される。
スルーゲート34は、第2始動入賞ユニット33bと中央入賞ユニット37との間に配置され、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。本実施形態では、中央入賞ユニット37の左方を通過した遊技球、及び、中央入賞ユニット37の右方を通過した遊技球がいずれもスルーゲート34を通過可能となっている、また、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合には、上記のように第2始動入賞ユニット33bを開状態とするか否かの入球アシスト抽選が行われるとともに、上記普通図柄表示装置41にて当該入球アシスト抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球アシスト抽選にて当選した場合には、変動表示の終了後に第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。尚、詳しくは後述するが、通常モードにおいては、入球アシスト抽選に対応する変動表示が15秒であるとともに、当選した場合の開閉部材33cの開放時間が0.4秒であるのに対し、高入球状態である時短モード及びナビモードにおいては、入球アシスト抽選に対応する変動表示が0.5秒であるとともに、当選した場合の開閉部材33cの開放時間が2秒となっている。
装飾図柄表示装置42は、中央入賞ユニット37の右方に設けられ、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42を備えている。本実施形態では、装飾図柄表示装置42は、液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり状態(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。また、当該可変入賞装置32は、遊技領域(遊技盤30)の下部中央に配置されており、中央入賞ユニット37の左方の遊技領域を通過した遊技球、及び、中央入賞ユニット37の右方を通過した遊技球がいずれも入球可能となっている。
加えて、中央入賞ユニット37の左方には第2可動役物447が設けられている。第2可動役物は、図示しない第2役物駆動モータにより上下に動作可能に構成されている。本実施形態では、第2役物駆動モータがオンの状態とされると、第2可動役物447が上下に振動するように構成されている。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30の背面には、中央入賞ユニット37等を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33a、33b等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチ(入球検出手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、第1始動入賞ユニット33a、第2始動入賞ユニット33bには、それぞれに対応して始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御手段としての主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、始動入賞ユニット33a、33bへの入球を検出する始動入賞スイッチ224a,224b、中央入賞ユニット37に設けられた入球カウントスイッチ437、特定入球検知スイッチ425、及び非特定入球検知スイッチ426は中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225、特定入球検知スイッチ425、及び非特定入球検知スイッチ426により検出された場合を除く)。
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図12は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。特別遊技状態制御手段、開閉制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞ユニットスイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、入球カウントスイッチ437、特定入球検知スイッチ425、非特定入球検知スイッチ426、ハンドル18の各種スイッチなどの各種検出スイッチや、各種基板、羽用ソレノイド407、回転体モータ414、第1役物駆動モータ442、第2役物駆動モータなどの各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104、第2可動役物447(第2役物駆動モータ)が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43L、43Rの表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図13に示すように、第1及び第2始動入賞スイッチ224a、224bの検知に基づいて、特定領域401(羽部材406)を開状態とさせるか否かを決める開放抽選、及び、大当たり状態を発生させるか否かを決める当否抽選に使用する開放乱数生成手段としての当選乱数カウンタC1と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて行われる変動表示の時間(変動時間)の決定に使用する変動時間乱数生成手段としての変動時間選択カウンタC2と、当選乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、普通図柄表示装置41の抽選(第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bの開閉部材33cを開状態とするか否かの入球アシスト抽選)に使用する普通図柄乱数カウンタC3とを用いることとしている。
カウンタC1,C2,CINI,C3は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値が記憶される保留記憶エリアとしての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC3の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。特別変動保留エリア及び普通変動保留エリアは、ともに1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)とを備えている。
また、特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の値等が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上記のように特別表示装置43L、43Rにおける変動表示を合計4回まで保留可能としている。さらに、普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC3の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上記のように普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、当選乱数カウンタC1は、例えば0〜399の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり399)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当選乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当選乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当選乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜399)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当選乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当選乱数カウンタC1の値が当選乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1又は第2始動入賞ユニット33a、33bに入賞した(第1及び第2始動入賞スイッチ224a、224bに検知された)タイミングで、当選乱数カウンタバッファに格納されている当選乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
本実施形態では、特別変動保留エリアに格納された当選乱数カウンタC1の値に基づいて、羽部材406を開放させる「小当たり」となるか否かの開放抽選が行われるだけでなく、可変入賞装置32を開放させる「大当たり」となるか否かの当否抽選が行われる。「小当たり」となる乱数の値の数は398で、その値は「2〜399」である。「大当たり」となる乱数の値の数は1つで、その値は「0」である。すなわち、398/400の確率で「小当たり」に当選し、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「3」が停止表示され、特定領域401(羽部材406)が所定時間開放されることとなる。また、1/400の確率で「大当たり」に当選し、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「7」が停止表示され、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが所定回数繰り返される大当たり状態が発生することとなる。本実施形態では、当該第1及び第2始動入賞スイッチ224a、224bの検知に基づく当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には前記ラウンドが16回繰り返される「16ラウンド大当たり」が付与される構成となっている。ちなみに、当選乱数カウンタC1の値のうち「1」は「外れ」に対応する値であり、「外れ」の場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「−」が停止表示される。尚、本実施形態では、ROM502に対し、当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」や「大当たり」に対応するか否かの判定を行う際に参照される開放値記憶手段としての当否判定テーブルが設けられている。
ここで、各種遊技モードについて説明する。本実施形態では、遊技モード(遊技状態)が、通常モード、時間短縮モード、及びナビモードの間で切替設定される。
本実施形態の通常モードとは、第2始動入賞ユニット33bへ遊技球が入球しやすい高入球状態及び大当たり状態以外の状態であって、第2始動入賞ユニット33bへの入球がほぼ望めない状態をいう。具体的に、通常モードにおいては、スルーゲート34を遊技球が通過することに基づいて行われる入球アシスト抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置41の変動時間が15秒で、入球アシスト抽選にて当選した場合の開閉部材33cの開放時間が0.4秒である。また、当否・開放抽選にて「小当たり」した場合の特別表示装置43L、43Rの変動時間が1秒で、当否・開放抽選にて「小当たり」した場合の羽部材406の開放時間が1秒である。
時間短縮モードとは、高入球状態であって、ナビモード以外の状態をいう。すなわち、時間短縮モードにおいては、普通図柄表示装置41の変動時間が0.5秒で、入球アシスト抽選にて当選した場合の開閉部材の開放時間が2秒である。つまり、通常モードに比べ、普通図柄表示装置41の変動時間が短く、かつ、開閉部材33cの開放時間が長くなる。これによって、開閉部材33cが開状態となっている時間帯が長くなるため、第2始動入賞ユニット33bに対して遊技球が頻繁に入球するようになり、当否抽選が連続してなされるとともに、玉持ちのよい状態となる。また、当否・開放抽選にて「小当たり」した場合の特別表示装置43L、43Rの変動時間が1秒で、当否・開放抽選にて「小当たり」した場合の羽部材406の開放時間が1秒である。加えて、時間短縮モードは、大当たり状態が発生しなくても、特別表示装置43L、43Rにて合計100回の変動表示が行われた時点で終了し、その後、通常モードに移行する。
ナビモードとは、高入球状態であって、時間短縮モード以外の状態をいう。すなわち、ナビモードにおいては、時間短縮モードと同様に、普通図柄表示装置41の変動時間が0.5秒で、入球アシスト抽選にて当選した場合の開閉部材の開放時間が2秒である。また、当否・開放抽選にて「小当たり」した場合の特別表示装置43L、43Rの変動時間が3秒又は5秒で、当否・開放抽選にて「小当たり」した場合の羽部材406の開放時間が0.8秒である。つまり、時間短縮モードと同様に、第2始動入賞ユニット33bに対して遊技球が頻繁に入球するようになり、玉持ちのよい状態となるのではあるが、通常モード及び時間短縮モードに比べ、特別表示装置43L、43Rにおける変動表示の変動時間が長く、かつ、羽部材406の開放時間が短くなっている。従って、時間短縮モードに比べて特別表示装置43L、43Rの変動時間が開始されてから羽部材406の開放までの時間が長くなる上、羽部材406が開状態となったタイミングで特定領域401に遊技球を入球させることがよりシビアになる。
さらに、詳しくは後述するが、ナビモードにおいては、羽部材406が開状態とされるタイミングが報知される場合がある。本実施形態では、特定領域401に遊技球が入球することで(特定入賞口421に当該遊技球が入球した場合に)、複数の種別がある大当たり状態のうち遊技者にとって最も有利な大当たり状態、すなわち、「16ラウンド大当たり」が発生する可能性が高い状態のときに羽部材406が開放されると判断された場合、当該羽部材406の開放に対応して所定の報知が行われる構成となっている。従って、当該報知に対応するタイミングで羽部材406が開放されたときに特定領域401に遊技球を入球させることができた場合、当該遊技球が特定入賞口421に入球すれば、「16ラウンド大当たり」が発生する可能性が高い。加えて、ナビモードは、大当たり状態が発生しなくても、特別表示装置43L、43Rにて合計100回の変動表示が行われた時点で終了し、その後、通常モードに移行する。
尚、第1、第2始動入賞ユニット33a、33bの入球に基づく当否・開放抽選にて「小当たり」や「大当たり」する確率はいずれのモードにおいても同一である。加えて、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球アシスト抽選の当選確率は、いずれのモードにおいても同一である。
また、各モード間の切替えの条件としては、通常モードにおいて、「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、「16ラウンド大当たり」に当選した場合には、大当たり状態終了後に時間短縮モードに移行し、それ以外の大当たりに当選した場合には、大当たり終了後に再度通常モードとなる。時間短縮モードにおいて、「3ラウンド大当たり」、「8ラウンド大当たり」に当選した場合には、大当たり状態終了後に通常モードに移行し、「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」に当選した場合には大当たり状態終了後に再度時間短縮モードとなり、「16ラウンド大当たり」に当選した場合には大当たり状態終了後にナビモードに移行する。ナビモードにおいて、「3ラウンド大当たり」、「8ラウンド大当たり」に当選した場合には、大当たり状態終了後に通常モードに移行し、「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」に当選した場合には大当たり状態終了後に時間短縮モードに移行し、「16ラウンド大当たり」に当選した場合には大当たり状態終了後に再度ナビモードとなる。また、上記の通り、時間短縮モード及びナビモードにおいて、特別表示装置43L、43Rの変動表示が合計100回行われた場合、(101回目の変動表示から)通常モードに移行する。
変動時間選択カウンタC2は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。変動時間選択カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動時間選択カウンタバッファに変動時間選択カウンタC2の値が格納される。そして、遊技球が第1、第2始動入賞ユニット33a、33bに入賞したタイミングで、変動時間選択カウンタバッファに格納されている変動時間選択カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
本実施形態では、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動時間は、通常モード及び時間短縮モードにおいて「小当たり」に当選した場合には「1秒」となり、「大当たり」又は「外れ」となった場合には「7秒」となる。また、ナビモードにおいて「小当たり」に当選した場合には「3秒」又は「5秒」のどちらかとなり、「大当たり」又は「外れ」となった場合には「7秒」となる。つまり、通常モード及び時間短縮モードにおいては、「小当たり」、「大当たり」、「外れ」となる場合のいずれも変動時間が1パターンであるため、「小当たり」となるか否かの抽選の結果により変動表示も決まる。従って、変動時間選択カウンタC2を使用して変動時間を決定することはない。その一方で、ナビモードにおいては、「小当たり」した場合において変動時間選択カウンタC2を使用して変動時間を「3秒」又は「5秒」のどちらかに決定する。尚、本実施形態では、ROM502に対し、変動時間選択カウンタC2の値が「3秒変動」及び「5秒変動」のどちらに対応するかの判定を行う際に参照される変動時間判定値記憶手段としての変動時間選択テーブルが設けられている。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当選乱数カウンタC1、変動時間選択カウンタC2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC3は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC3の値が取得される。通常、当選となる乱数の値の数は8つあり、その範囲は「1〜8」である。そして、当選となる普通図柄乱数カウンタC3の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、当選に対応する図柄(本例では「○」)が停止表示され、第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)が所定時間の間、開状態となる。
さて、特定入賞口421に遊技球が入球する(特定入球検知スイッチ425による検知が行われる)ことでも大当たり状態が発生することは上述したが、本実施形態では、特定入球検知スイッチ425の検知に基づいて行われる大当たり状態の種別を決定する種別抽選に際し、当選種別判定値生成手段としての種別選択カウンタNxが使用される。種別選択カウンタNxは、0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり4)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、種別選択カウンタNxによって、大当たり状態の種別、すなわち、「3ラウンド大当たり」、「特殊3ラウンド大当たり」、「8ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、及び「16ラウンド大当たり」のいずれを付与するかが決定されるようになっている。
また、本実施形態では、種別選択カウンタNxの値毎に更新時期が異なっており、種別選択カウンタNxの更新には種別更新タイマが用いられる。詳しくは後述するが、種別更新タイマは、種別選択カウンタNxの値毎を更新する時間に対応した値が設定される(例えば、4秒後に値を更新する場合は「1000」が設定される)とともに、大当たり状態以外の状態において、4msec毎の通常処理が1回実行される毎に1減算される。そして、種別選択カウンタNxの所定の値の更新時期が到来した(種別更新タイマの値が0となった)際に、種別選択カウンタNxの値が更新される。また、更新された種別選択カウンタNxの値は種別決定カウンタバッファに格納され、中央入賞ユニット37の特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球し、当該遊技球が特定入球検知スイッチ425にて検知されたタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が読み出され、大当たり状態の種別が決定される。
尚、ROM502には、種別選択カウンタNxの値がいずれの大当たりに対応するかの判定を行う際に参照される当選種別判定値記憶手段としての種別判定テーブルが設けられている。具体的には、遊技球が特定入球検知スイッチ425に検知されたとき(特定入賞口421へ入球したとき)の種別選択カウンタNxの値が「0」であれば「3ラウンド大当たり」の付与が決定され、「1」であれば「8ラウンド大当たり」の付与が決定され、「2」であれば「特殊3ラウンド大当たり」の付与が決定され、「3」であれば「16ラウンド大当たり」の付与が決定され、「4」であれば「特殊8ラウンド大当たり」の付与が決定される。また、種別選択カウンタNxの各値の更新は、種別選択カウンタNxの値が「0」又は「1」のときは「4秒」後、「2」又は「4」のときは「0.5秒」後、「3」のときは「3秒」後となっている。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図16は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図16において、先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。尚、スイッチの検知に応じて遊技球の払出しが行われる場合、対応する賞球カウンタの値を加算して、本処理を終了する。一方、検出信号の入力がなされていないと判定された場合には、そのまま本処理を終了する。なお、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力される。また、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では399)に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当選乱数カウンタC1、変動時間選択カウンタC2、及び普通図柄乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、399,9,9)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行する。ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を行う。ステップS306では、特定領域401内に遊技球が存在するか否かを判定する残存球監視処理を実行する。ステップS307では、中央入賞ユニット37の特定領域401への入球に伴う入球カウント処理を実行する。ステップS308では、特定入賞口421への入球に伴う特定入賞処理を実行する。ステップS309では、非特定入賞口422への入球に伴う非特定入賞処理を実行する。ステップS309の後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図18のフローチャートを参照して説明する。尚、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当選乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、変動時間選択カウンタC2の値を記憶する変動時間乱数記憶エリア、保留された変動表示が第1始動入賞ユニット33aへの入球に基づくものであるか否かを判別するための第1始動入賞フラグが設けられている。また、本実施形態では、特別変動保留エリアには(当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値を記憶する領域とは別に)、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく当否・開放抽選において「大当たり」に当選したことを示す大当たり発生フラグ、「外れ」たことを示す外れフラグ、「小当たり」に当選したことを示す小当たり発生フラグが設けられている。また、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間を示す1秒変動フラグ、3秒変動フラグ、5秒変動フラグ、7秒変動フラグが設けられている。さらに、特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」が発生しやすい状態にあるときに羽部材406が開放されることを報知することを示すナビフラグが設けられている。
先ず、ステップS501では、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bへの遊技球の入球を契機とする変動表示の保留数をカウントする保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS501で肯定判別された場合には、ステップS502において、遊技球が第1始動入賞ユニット33aに入賞したか否かを第1始動入賞スイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS502で否定判別された場合には、後述するステップS510に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合、ステップS503に進み、保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS504では、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値を、特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS505では、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値が記憶された保留エリアの第1始動入賞フラグをオンにする。
続くステップS506では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」又は「大当たり」に対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS506で当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」に対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値に基づいて、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間を判別する変動時間判定処理を行う。尚、変動時間判定処理の詳細については後述する。
続くステップS508では、ナビモードにおいて、羽部材406の開放に対応して所定の報知を行うか否かを決定するナビモード処理を行う。尚、ナビモード処理の詳細については後述する。
ステップS508の後、ステップS509において、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、保留記憶された変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される所定情報)が第1始動入賞ユニットaの入球に基づく変動情報(変動表示)であるかを示す情報、「小当たり」や「大当たり」に対応する変動情報であるかを示す情報、変動時間を示す情報、羽部材406の開放に対応して所定の報知を行うか否かを示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ここで、ステップS506の当否判定処理の詳細について、図19を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「大当たり」に対応する値である「0」と一致するか否かを判別する。ステップS5101で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態が発生すると判別された場合には、ステップS5102において大当たり発生フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「外れ」に対応する値である「1」と一致するか否かを判別する。当該ステップS5103で肯定判別された場合、すなわち、「外れ」であると判別された場合には、ステップS5104において外れフラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち「小当たり」であると判別された場合には、ステップS5105において小当たり発生フラグをオンにした後、本処理を終了する。
次に、ステップS507の変動時間判定処理について、図20を参照して説明する。
先ず、ステップS5201では、直前に行われた当否判定処理にて、小当たり発生フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5201で否定判別された場合には、ステップS5202において、特別表示装置43L、43Rにおいて行われる変動表示の変動時間が7秒であることを示す7秒変動フラグをオンにしてから、本処理を終了する。一方、ステップS5201で肯定判別された場合、すなわち、「小当たり」であると判別された場合には、ステップS5203において、詳しくは後述するナビモードフラグがオンであるか否かを判別する。
ステップS5203で否定判別された場合、すなわち、通常モード又は時間短縮モードである場合には、ステップS5204において、特別表示装置43L、43Rにおいて行われる変動表示の変動時間が1秒であることを示す1秒変動フラグをオンにする。すなわち、本実施形態では、通常モード又は時間短縮モードであって、「小当たり」となる場合の特別表示装置43L、43Rの変動時間は1秒となっている。
一方、ステップS5203で肯定判別された場合、すなわち、ナビモードである場合には、ステップS5205において、変動時間選択テーブルを参酌し、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値が「7〜9」のいずれかと一致するか否かを判別する。尚、図20では便宜上、当該ステップS5205の処理を簡略化して記載しているが、実際には、当選乱数カウンタC1の値が「7」であるか否かを判別し、当該判別で否定判別された場合には、当選乱数カウンタC1の値が「8」であるか否かを判別し、当該判別で否定判別された場合には当選乱数カウンタC1の値が「9」であるか否かを判別し、これらいずれかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5205で肯定判別され、どの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5205で否定判別されることとなる。
ステップS5205で肯定判別された場合、ステップS5206において、特別表示装置43L、43Rにおいて行われる変動表示の変動時間が5秒であることを示す5秒変動フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5205で否定判別された場合(特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値が「0〜6」であった場合)、ステップS5207において、特別表示装置43L、43Rにおいて行われる変動表示の変動時間が3秒であることを示す3秒変動フラグをオンにした後、本処理を終了する。すなわち、本実施形態では、ナビモードであって、「小当たり」となる場合の特別表示装置43L、43Rの変動時間は、7割の確率で3秒となり、3割の確率で5秒となる。
次に、ステップS508のナビモード処理について、図21を参照して説明する。
先ず、ステップS5301では、ナビモードであるか否かを示すナビモードフラグがオンされているか否かを判別する。ステップS5301で否定判別された場合、すなわち、ナビモードではない場合、そのまま本処理を終了する、一方、ステップS5301で肯定判別された場合には、ステップS5302において直前に行われた当否判定処理にて、小当たり発生フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5302で否定判別された場合、すなわち、「小当たり」とならない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS5302で肯定判別された場合、すなわち、「小当たり」に当選した場合には、ステップS5303に進み、特別変動保留エリアにおいて、大当たり発生フラグがオンされた保留エリア又は実行エリアが存在するか否かを判別する。当該ステップS5303で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、「大当たり」となる変動表示が既に保留されている場合には、後述するナビフラグをオンする設定(羽部材406の開放に対応して所定の報知を行うための処理)が行われない構成となっている。
一方、ステップS5303で否定判別された場合、ステップS5304〜ステップS5310の処理に移行し、遊技球が特定領域401に入球することで、「16ラウンド大当たり」が発生しやすい状態となっているときに羽部材406が開放されるか否かを判別し、肯定判別された場合に、ステップS5311において当該羽部材406の開放に対応して所定の報知を行うことを示すナビフラグがオンされる。
具体的に、特別保留エリアの保留エリアに新たに記憶された変動情報に基づいて羽部材406が開放されるときに特定領域401に遊技球が入球し、かつ、当該遊技球が特定入賞口421に入球すると仮定して、当該遊技球が特定入賞口421に入球するときのタイミングである見込み入球タイミングと、特定入賞口421に遊技球が入球することで「16ラウンド大当たり」が発生することとなるタイミングである特定種別付与タイミングとが同期(一致)するか否かを判別する。また、ステップS5305、ステップS5307、ステップS5309、ステップS5310は基本的に同じ処理であるが、本実施形態では、新たに変動表示が保留エリア(第1〜第4保留エリア)のいずれに記憶されたかによって、場合分けして処理を行うように構成されている。ちなみに、ステップS5104、ステップS5106、ステップS5108では、保留カウンタNaの値に基づいて、変動情報が新たに記憶された保留エリアがどの保留エリアであるかを判別している。
以下、ステップS5305、ステップS5307、ステップS5309、ステップS5310において行われる処理(演算処理)の詳細について説明する。本実施形態では、ステップS5305、ステップS5307、ステップS5309、ステップS5310の処理が同期判別処理に相当する。
(1:見込み入球タイミングの算定)
見込み入球タイミングは、特別保留エリアに変動表示(変動情報)が記憶された時点から当該新たに記憶された変動表示に対応して羽部材406が開状態とされるまでの時間と、遊技球が特定領域401に入球してから特定入賞口421に入球するまでの時間(以下到達時間と称する)とを足すことで把握することができる。
本実施形態では、「小当たり」した場合、対応する変動表示の終了(停止表示)とともに、羽部材406が開状態とされる。すなわち、羽部材406が開放されるまでの時間は、対応する変動表示が停止表示されるまでの時間を算出することで把握することができる。尚、本実施形態では、変動表示が保留される構成であり、対象の変動表示の前に既に保留記憶されていた変動表示や変動中の変動表示がある場合には、対象の変動表示の変動時間にそれらの時間を加えた時間が、対象の変動表示に対応して羽部材406が開状態とされるまでの時間となる。尚、上記のように、変動表示が保留されている場合、変動中の変動表示が停止された直後に保留されていた変動表示が開始されることとなり、連続して行われる変動表示の間にウェイト時間を挟まない構成となっている。
また、詳しくは後述するが、本実施形態では、ナビモードにおいて特定領域401に入球した遊技球は、必ず導入部431、第1案内通路432、第4案内通路443、及び投下部445を経由して振分機構403に至るように構成されている。上記のように、遊技球が特定領域401に入球してから、第4案内通路443を経由し、特定入賞口421へ入球するまでの時間は概ね2秒となっている。尚、本実施形態では、遊技球が特定領域401に入球してから第4案内通路443を経由して特定入賞口421に入球するまでの時間のデータを取り、当該データに基づいて標準となる到達時間(2秒)を決定し、当該到達時間に相当する値(500)を到達時間記憶手段としての到達時間記憶エリアに予め記憶している。
従って、前記見込み入球タイミングは、特別保留エリアに新たに記憶された変動表示(変動情報)の変動時間と、変動表示の前に既に保留記憶されている変動表示の変動時間と、現在変動表示中である変動表示が終了するまでの時間(変動残余時間)とを足した時間に、2秒を足した時間(以下、入球想定時間と称する)後に訪れることとなる。ちなみに、変動残余時間は、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測するための第1表示タイマを参酌することで把握することができる。保留されている変動表示の変動時間(7秒、3秒、又は5秒)は、変動時間判定処理にて設定された1秒変動フラグ、3秒変動フラグ、5秒変動フラグ、7秒変動フラグを参酌することで把握することができる。
例えば、変動表示(変動情報)が新たに第1保留エリアに記憶された場合(ステップS5104:YES)であって、当該第1保留エリアに記憶された変動表示の変動時間が3秒であり、第1表示タイマの値が1秒に相当する「250」である場合、先ず、3秒に相当する「750」と「250」とを足して、羽部材406開放までの時間に相当する値「1000」を求める。そして、当該値「1000」に対して、遊技球が特定領域401に入球してから特定入賞口421に入球するまでの時間である2秒に相当する「500」を足して、入球想定時間に相当する値「1500」を求める。以上のようにして、見込み入球タイミングを把握することができる。
尚、当該ナビモード処理が行われるタイマ割込み処理は2msec毎に行われるため、タイマ割り込み処理が行われる毎に更新されるカウンタであれば、例えば、3秒に相当する値としては「1500」が設定されることとなるが、当該ステップS5305、ステップS5307、ステップS5309、ステップS5310の演算処理において参酌する種別更新タイマや第1表示タイマは通常処理で4msec毎に減算されるものであるため、当該演算処理においても、4msec周期に対応させた値(例えば、3秒に相当する値としては、「750」)が設定される。
また、新たに第2保留エリアに変動表示が保留された場合(ステップS5106:YES)においては、第2保留エリアに記憶された変動表示、及び、既に第1保留エリアに記憶されている変動表示の変動時間と、変動残余時間とを足した時間に、2秒を足した時間(入球想定時間)を算出することで、見込み入球タイミングを把握することができる。
さらに、新たに第3保留エリアに変動表示が保留された場合(ステップS5108:YES)においては、第3保留エリアに記憶された変動表示、及び、既に第1及び第2保留エリアに記憶されている変動表示の変動時間と、変動残余時間とを足した時間に、2秒を足した時間(入球想定時間)を算出することで、見込み入球タイミングを把握することができる。
加えて、新たに第4保留エリアに変動表示が保留された場合(ステップS5108:NO)においては、第4保留エリアに記憶された変動表示、及び、既に第1、第2、及び第3保留エリアに記憶されている変動表示の変動時間と、変動残余時間とを足した時間に、2秒を足した時間(入球想定時間)を算出することで、見込み入球タイミングを把握することができる。尚、本実施形態では、以上のように入球想定時間を算出する機能が入球タイミング算出手段に相当する。
(2:特定種別付与タイミングの算定)
上記のように、本実施形態では、ナビモードにおいて「16ラウンド大当たり」が発生した場合にのみ、大当たり状態終了後に再びナビモードが付与される構成である。ちなみに、ナビモードにおいて「3ラウンド大当たり」又は「8ラウンド大当たり」が発生した場合には、大当たり状態終了後に通常モードに移行し、ナビモードにおいて「特殊3ラウンド大当たり」又は「特殊8ラウンド大当たり」が発生した場合には、大当たり状態終了後に時間短縮モードに移行する。さらに、本実施形態では、詳しくは後述する種別選択カウンタNxの値が「3」であるときに、遊技球が特定入球検知スイッチ425に検知された場合に、「16ラウンド大当たり」が付与される構成となっている。すなわち、本実施形態のステップS5305、ステップS5307、ステップS5309、ステップS5310では、前記見込み入球タイミングと、種別選択カウンタNxの値が「3」となっている期間である特定種別付与タイミングとが同期するか否かを判別することとなる。
さらに、本実施形態では、「0〜4」の範囲内で更新される種別選択カウンタNxの更新時期は、当該種別選択カウンタNxの値によって異なり、「0」の場合は4秒後、「1」の場合は4秒後、「2」の場合は0.5秒後、「3」の場合は3秒後、「4」の場合は0.5秒後となっている。つまり、「0〜4」の範囲内で更新される種別選択カウンタNxの更新サイクルは12秒である。
さて、上記事項に鑑み、本実施形態では、特定種別付与タイミングは、特別保留エリアに変動表示(変動情報)が記憶された時点から種別選択カウンタNxの値が「3」に更新されるまでの時間(以下、待受け時間と称する)と、特別保留エリアに変動表示が記憶された時点から種別選択カウンタNxの値が「4」に更新されるまでの時間(以下、リミット時間と称する)とを算出することで把握することができる。
先ず、待受け時間を算出するにあたり、当該演算処理(ナビモード処理)が行われる時点で、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値を確認するとともに、種別更新タイマの値を確認する。すなわち、種別選択カウンタNxの値を確認することで、種別選択カウンタNxの値が「3」となるまでに種別選択カウンタNxを何回更新する必要があるかを把握し、種別更新タイマの値を確認することで、種別選択カウンタNxの次回の更新までの時間(残余時間)を把握する。
具体的に、例えば、種別選択カウンタNxの値が「0」であった場合、種別選択カウンタNxの値が「3」となるまでに、種別選択カウンタNxを「1」及び「2」に順次更新する必要があり、また、種別選択カウンタNxが「1」となっている期間は4秒であり、「2」となっている期間は0.5秒である。従って、4.5秒に相当する値「1125」と、残余時間(種別更新カウンタNxの値が「1」に更新されるまでの時間)に相当する種別更新タイマの値とを足して、待受け時間に相当する値を算出する。
また、本実施形態では、上記のように変動表示が保留される構成であり、既に複数の変動表示が保留されている場合には、例えば、種別選択カウンタNxの値が最短で「3」となったときではなく、種別選択カウンタNxの更新がもう1サイクルしてから「3」となったときに、見込み入球タイミングと、種別選択カウンタNxの値が「3」となっている期間とが同期することもある。このため、上記算出した値に対して種別選択カウンタNxの更新サイクルである12秒に相当する値を足して、次回の特定種別付与タイミングに対応する待受け時間ついても算定する。
尚、例えば、変動表示が第1保留エリアに保留された場合、変動種別カウンタNxの値が二度目に「3」となったときに、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが同期することは起こりえない。このため、次回の特定種別付与タイミングを算定する処理を省略する等してもよい。このように、次回の特定種別付与タイミングを算出する処理は、変動表示が保留された保留エリアを鑑み必要に応じて行う構成としてもよい。
また、例えば、種別選択カウンタNxの値が「1」であった場合、種別選択カウンタNxの値が「2」から「3」に更新されるまでの時間0.5秒に相当する「125」と、種別更新タイマの値(残余時間)とを足して、待受け時間に相当する値を算出する。また、(必要に応じて)次回の待受け時間として、前記算出された待受け時間に相当する値に対し、12秒に相当する値「3000」を足した値、及び、次々回の待受け時間として、さらに「3000」を足した値についても算出する。
また、例えば、種別選択カウンタNxの値が「2」であった場合、種別更新タイマの値(残余時間)が、待受け時間に相当する値となる。また、(必要に応じて)次回の待受け時間として、前記算出された待受け時間に相当する値に対し、12秒に相当する値「3000」を足した値、及び、次々回の待受け時間として、さらに「3000」を足した値についても算出する。
また、例えば、種別選択カウンタNxの値が「3」であった場合、ナビモードにおける変動時間が3秒又は5秒であることを鑑みると、現在の種別選択カウンタNxの値が「3」である期間内に見込み入球タイミングが訪れることはない。このため、次回の待受け時間として、種別更新タイマの値(残余時間)と、9秒に相当する値(2250)とを足した値を算出する。また、(必要に応じて)次々回の待受け時間として、当該値に「3000」を足した値についても算出する。
また、例えば、種別選択カウンタNxの値が「4」であった場合、種別選択カウンタNxの値が「0」から「3」に更新されるまでの時間8.5秒に相当する「2125」と、種別更新タイマの値(残余時間)とを足して、待受け時間に相当する値を算出する。また、(必要に応じて)次回の待受け時間として、前記算出された待受け時間に相当する値に対して「3000」を足した値、及び、次々回の待受け時間として、さらに「3000」を足した値についても算出しておく。また、各待受け時間に対応したリミット時間も算出する。
次に、リミット時間を算出するが、本実施形態では、種別選択カウンタNxの値が「3」になってから「4」になるまでの期間(制限時間)が3秒となっている。このため、上記算定した待受け時間に対し、3秒に相当する値(750)を足した値が、種別選択カウンタNxの値が「4」に更新されるまでのリミット時間となる。尚、各待受け時間が複数算出されている場合、各待受け時間に対応したリミット時間をそれぞれ算出する。尚、本実施形態では、以上のように待受け時間及びリミット時間を算出する機能が付与タイミング算出手段に相当する。
以上のようにして、入球想定時間、待受け時間、及びリミット時間を算出した上で、入球想定時間が待受け時間よりも長く、かつ、リミット時間よりも短いか否かを判別する。尚、本実施形態では、当該判別を行う機能が同期判別手段に相当する。但し、本実施形態では、ナビモードにおける羽部材406の開放時間(0.8秒)を考慮し、上で述べたリミット時間から0.8秒に相当する値(200)を引いた時間をリミット時間として、ステップS5305、ステップS5307、ステップS5309、ステップS5310の演算処理に際して使用する。
具体例を述べる。第2始動入賞ユニット33bに遊技球が入球したとき、種別選択カウンタNxの値は「0」であり、種別更新タイマの値は1秒に相当する値「250」であった。また、当該入球に基づく変動情報は第1保留エリアに記憶され、当該第1保留エリアの変動情報に基づく変動時間は3秒であった。さらに、第1表示タイマを参酌すると、変動残余時間は1秒に相当する「250」であった。
以上の状況で行われる演算処理においては、第1保留エリアに記憶された変動表示の変動時間3秒に相当する値「750」と、変動残余時間を示す値「250」とを足して羽部材406が開放されるまでの時間に相当する値「1000」を算出した上で、当該値に対し、遊技球が特定領域401に入球してから特定入賞口421に入球するまでの到達時間である2秒に相当する「500」を足して、入球想定時間に相当する値「1500」を算出する。
また、種別選択カウンタNxの値が「1」に更新されるまでの時間に相当する種別更新タイマの値「250」と、種別選択カウンタNxの値が「1」となってから「2」に更新されるまでの時間である4秒に相当する値「1000」と、種別選択カウンタNxの値が「2」となってから「3」に更新されるまでの時間である0.5秒に相当する値「125」とを足すことで、種別選択カウンタNxの値が「3」に更新されるまでの待受け時間に相当する値「1375」を算出する。
さらに、上記待受け時間に対して、種別選択カウンタNxの値が「3」となってから「4」に更新されるまでの時間(制限時間)である3秒に相当する値「750」を足すとともに、羽部材406の開放時間である0.8秒に相当する値「200」を引くことで、リミット時間に相当する値「1925」を算出する。
そして、入球想定時間に相当する値「1500」が、待受け時間に相当する値「1375」よりも大きいか否かを判別するとともに、入球想定時間に相当する値「1500」が、リミット時間に相当する値「1925」よりも小さいか否かを判別する。当例では、両判別で肯定され、結果として、特定種別付与タイミングとなる2.2秒の間に、見込み入球タイミングが到来し、両タイミングが同期(一致)することが分かる。
以上のように、ステップS5305、ステップS5307、ステップS5309、ステップS5310において、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが同期するか否かを判別し、当該判別で否定された場合にはそのまま本処理を終了し、一方、肯定された場合には、ステップS5311において、新たに変動表示が記憶された保留エリアのナビフラグをオンにしてから、本処理を終了する。本実施形態では、ステップS5311のナビフラグをオンする処理が報知設定処理に相当する。
尚、後述するシフト処理においては、当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値だけでなく、ナビフラグ、大当たり発生フラグ、外れフラグ、小当たり発生フラグ、1秒変動フラグ、3秒変動フラグ、5秒変動フラグ、7秒変動フラグのオン・オフの設定状態についてもシフトされる。つまり、例えば、ナビフラグがオン設定されている第2保留エリアの変動情報が第1保留エリアにシフトされる場合には、第1保留エリアのナビフラグがオンされるとともに、第2保留エリアのナビフラグがオフされる。
図18の説明に戻り、ステップS509の処理の後、又は、ステップS502で否定判別された場合には、ステップS510において、遊技球が第2始動入賞ユニット33bに入賞したか否かを第2始動入賞ユニットスイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS510で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS511において、保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS512では、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値を、特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS513では、当否判定処理を行う。尚、ステップS513の当否判定処理は、上記ステップS506の当否判定処理と同様であり、詳細な説明は省略する。
続くステップS514では、変動時間判定処理を行う。尚、ステップS514の当否判定処理は、上記ステップS507の変動時間判定処理と同様であり、詳細な説明は省略する。ステップS515では、ナビモード処理を行う。尚、ステップS515のナビモード処理は、上記ステップS508のナビモード処理と同様であり、詳細な説明は省略する。ステップS515の後、ステップS516において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。本実施形態では、ステップS504及びステップS512の処理が、判定値抽出処理と判定値格納処理とに相当し、ステップS505及びステップS513の処理が第1開放判定処理に相当し、ステップS506及びステップS514の処理が第1変動時間判定処理に相当する。また、小当たり発生フラグ、外れフラグ、1秒変動フラグ、3秒変動フラグ、5秒変動フラグ、7秒変動フラグをオンする処理が結果記憶処理に相当する。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図22のフローチャートを参照して説明する。
ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検出情報により判別する。
ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNbの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNbの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNbを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC3の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
次に、ステップS306の残存球監視処理について図23を参照して説明する。先ず、ステップS7101では、特定領域401内に残存する遊技球の数を特定するための入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。当該ステップS7101で肯定判別された場合、すなわち、特定領域401内に遊技球が残存していない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7101で否定判別された場合には、ステップS7102において、特定領域401に対して遊技球が最後に入球してから所定時間が経過したか否かを判別するための監視タイマの値が「0」であるか否かを判別する。当該ステップS7102で否定判別された場合には、ステップS7103において監視タイマの値を1減算してから本処理を終了する。尚、本実施形態では、特定領域401への入球があった際に、監視タイマに「2500」がセットされる。このため、特定領域401に最後の入球があってから5秒後に監視タイマが「0」になる。また、本実施形態では、特定領域401に遊技球が入球してから、当該遊技球が特定入賞口421又は非特定入賞口422に入球するまでの時間は概ね2〜4秒となっている。
また、ステップS7102で肯定判別された場合、つまり、遊技球が特定領域401に入球してから排出されるまでの想定時間を越える5秒を経過しても入球カウンタの値が「0」になっておらず、特定領域401内において球詰まりが発生していることが考えられる場合には、ステップS7104においてエラー報知処理を行う。具体的に、ステップS7104では、球詰まりの発生を報知するための処理を行う。その後、本処理を終了する。
次に、ステップS307の入球カウント処理について、図24を参照して説明する。先ず、ステップS7201では、遊技球が特定領域401に入球したか否かを、第1案内通路432に設けられた入球カウントスイッチ437の検知情報により判別する。当該ステップS7201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する、一方、ステップS7201で肯定判別された場合には、ステップS7202に進み、入球カウンタの値を1加算する。続くステップS7203では、残存球監視処理で参酌される監視タイマの設定処理を行う。本実施形態では、入球カウントスイッチ437の検出がある毎に監視タイマに「2500」がセットされ、既に監視タイマに所定の数値が設定されている場合であっても、「2500」が上書きされる。当該ステップS7203の後、本処理を終了する。
次に、ステップS308の特定入賞処理について、図25を参照して説明する。尚、本実施形態では、上記の通り、特定入賞口421に遊技球が入球することによって大当たり状態が発生することとなる。また、大当たり状態の種別には、「3ラウンド大当たり」、「特殊3ラウンド大当たり」、「8ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、「16ラウンド大当たり」があり、特定入賞口421に遊技球が入球したタイミング(特定入球検知スイッチ425の検知タイミング)によって異なる種別の大当たり状態が発生することとなる。
先ず、ステップS7301では、遊技球が特定入賞口421に入球したか否かを特定入球検知スイッチ425の検知情報により判別する。ステップS7301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7301で肯定判別された場合には、ステップS7302において、入球カウンタの値を1減算する。
続くステップS7303では、後述する大当たり中フラグを参酌し、大当たり状態中であるか否かを判別する。当該ステップS7303で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、大当たり状態中においては、特定入賞口421に遊技球が入球しても、後述する大当たりフラグをオンにする処理が行われないようになっている。尚、本実施形態では、大当たり状態中においては特別表示装置43L、43Rにおける変動表示が行われない(或いは、特別表示装置43L、43Rにおける変動表示が停止表示されない)構成となっているため、基本的に大当たり状態中に羽部材406が開放されることはない。
一方、ステップS7303で否定判別された場合、ステップS7304において、特定入賞口421への入球があったことを示す特定入賞フラグがオンされているか否かを判別する。ステップS7304で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、既に大当たり状態を発生させることが決定されている状態においては、特定入賞口421に遊技球が入球してもその分の大当たりは無効とされる。一方、ステップS7304で否定判別された場合には、ステップS7305で特定入賞フラグをオンにする。
続く、ステップS7306では、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が「0」であるか否かを判別する。当該ステップS7306で肯定判別された場合には、ステップS7307において「3ラウンド大当たり」に当選したことを示す3R大当たりフラグをオンにしてから、ステップS7315に移行する。
また、ステップS7306で否定判別された場合には、ステップS7308に進み、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が「1」であるか否かを判別する。当該ステップS7308で肯定判別された場合には、ステップS7309において「8ラウンド大当たり」に当選したことを示す8R大当たりフラグをオンにしてから、ステップS7315に移行する。
また、ステップS7308で否定判別された場合には、ステップS7310に進み、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が「2」であるか否かを判別する。当該ステップS7310で肯定判別された場合には、ステップS7311において「特殊3ラウンド大当たり」に当選したことを示す特殊3R大当たりフラグをオンにしてから、ステップS7315に移行する。
また、ステップS7310で否定判別された場合には、ステップS7312に進み、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が「3」であるか否かを判別する。当該ステップS7312で肯定判別された場合には、ステップS7313において「16ラウンド大当たり」に当選したことを示す16R大当たりフラグをオンにしてから、ステップS7315に移行する。
一方、ステップS7312で否定判別された場合には、ステップS7314において「特殊8ラウンド大当たり」に当選したことを示す特殊8R大当たりフラグをオンにしてから、ステップS7315に移行する。
ステップS7315では、ラウンド表示装置47における変動時間(変動表示の残余時間)を計測するためのラウンド抽選タイマに2秒に相当する値「500」をセットする。その後、ステップS7316において、効果音発生コマンドを設定してから、本処理を終了する。尚、上記各種大当たりフラグは、RAM503において、特別変動保留エリアとは別に設定されている。また、詳しくは後述するが、オンされた大当たりフラグは大当たり状態の終了時にオフされる。本実施形態では、ステップS7306〜ステップS7314の処理が当選種別決定処理に相当する。
次に、ステップS309の非特定入賞処理について図26を参照して説明する。先ず、ステップS7401では、遊技球が非特定入賞口422に入球したか否かを、非特定入球検知スイッチ426の検知情報により判別する。当該ステップS7401で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する、一方、ステップS7401で肯定判別された場合には、ステップS7402において入球カウンタの値を1減算し、その後、本処理を終了する。
図17は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図17のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図14のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ側の制御装置となるサブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信し、ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。その後、ステップS111で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図15のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S212の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS214の初期値乱数カウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の処理で更新された特別表示装置43L、43Rや第2始動入賞ユニット33b等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドは、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドであり、本実施形態における指令情報に相当する。これに対し、変動パターンコマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかるコマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示するように表示制御装置45に対し指示を出す。
ステップS202では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS203では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
続くステップS204では、ラウンド表示制御処理を実行する。この処理では、ラウンド表示装置47の制御内容の設定などが行われる。このラウンド表示制御の詳細は後述する。
ステップS205では、第1表示制御処理を実行する。この処理では、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにおいてどのような制御を行うか当該特別表示装置43L、43Rの制御内容の設定が行われると共に、大当たり判定や装飾図柄表示装置42における装飾図柄の演出パターンの設定などが行われる。この第1表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32においてどのような制御を行うか当該可変入賞装置32の制御内容の設定が行われる。これにより、大当たり状態(特別遊技状態)となった場合には、可変入賞装置32の大入賞口の開閉処理が所定ラウンド数繰り返し実行される。可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、羽部材開閉処理を実行する。この処理では、羽部材406(羽用ソレノイド407)の制御内容の設定が行われる。羽部材開閉処理の詳細については後述する。
ステップS208では、第2表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41おいてどのような制御を行うか当該普通図柄表示装置41の制御内容の設定などが行われる。この第2表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS209では、契機対応ユニット制御処理を実行する。この処理では、始動入賞ユニット33においてどのような制御を行うか当該始動入賞ユニット33の制御内容の設定が行われる。契機対応ユニット制御処理の詳細は後述する。
ステップS210では、種別選択カウンタ更新処理を行う。この処理では、値によって更新時期が異なる種別選択カウンタNxを更新するための処理が行われる。種別選択カウンタ更新処理の詳細は後述する。
ステップS211では、第1可動役物441の駆動処理を行う第1役物駆動処理を行う。第1役物駆動処理の詳細は後述する。
その後は、ステップS212において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS213で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS213で肯定判別されてステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS213で否定判別された場合、ステップS214に進み、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では399)に達した際0にクリアする。そして、当該処理の後、ステップS212に移行する。つまり、ステップS213の判別の時点で、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行されることとなる。
ここで、ステップS201〜S211の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当選乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができる。
さて、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS212:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS215以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS215において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS216において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS217において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。その後、ステップS218において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS219でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS220でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS212の処理は、ステップS201〜S211で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS214の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS215)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、前記ステップS205の第1表示制御処理について図29のフローチャートを参照して説明する。尚、第1表示制御処理よりもラウンド表示制御処理の方が先に行われるが、便宜上、第1表示制御処理を先に説明する。
図29において、ステップS801では、大当たり中フラグを参照し、大当たり中であるか否かを判別する。尚、大当たり中には、大当たり状態(特別遊技状態)の最中と大当たり状態終了後の所定時間(ここで言う大当たり状態終了後の所定時間とは、大当たり状態終了後、通常遊技(特別表示装置43L、43Rにおける変動表示)が開始されるまでの時間であり、一般にこの時間帯は、装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の終了や大当たり後に付与されるモードを示す表示が行われる)とが含まれる。また、特別表示装置43L、43Rにて変動表示が大当たりに対応する態様にて停止表示されてから可変入賞装置32(大入賞口)が開放されるまでの間の期間(一般にこの時間帯は装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の開始を示す表示が行われる)についても大当たり中に含まれる。
ステップS801で肯定判別された場合、すなわち大当たり中である場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、大当たり中においては、新たに変動表示を開始させることも、変動表示を終了させることもない。尚、本実施形態では、変動表示中に特定入賞口421に遊技球が入球して大当たり状態が発生した場合、変動表示中であった変動表示は、大当たり状態の終了後に行われる。また、詳しくは後述するが、かかる変動表示は変動の途中から(中断時の状態から)ではなく、最初から行われる。
ステップS801で否定判別された場合には、ステップS802において、特定入賞口421に遊技球が入球したか否かを示す特定入賞フラグがオンであるか否かを判別する。尚、特定入賞フラグは、特定入球検知スイッチ425の検知があった際にオンされ(特定入賞処理のステップS7305参照)、ラウンド表示装置47における変動表示が終了して大当たり中フラグがオンされる際にオフされる(後述するラウンド表示制御処理のステップS1505参照)。すなわち、特定入賞フラグがオンであるか否かを判別することで、ラウンド表示装置47において変動表示中であるか否かを判別することができる。当該ステップS802で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS802で否定判別された場合には、ステップS803において、詳しくは後述する第1表示中フラグの設定状況を見て、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、第1表示中フラグが設定されている場合(オン状態の場合)には変動表示中とみなされ、第1表示中フラグが解除されている場合(オフ状態の場合)には、変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、第1表示中フラグは、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動表示を開始する際(変動表示設定処理の開始設定処理)にオンにされ、第1及び第2特別表示装置43L、43Rの変動表示が停止表示される際(ステップS811参照)にオフにされる。
そして、ステップS803で否定判別された場合、すなわち、大当たり中でなくさらに変動表示中でもない場合には、ステップS804に進み、始動入賞ユニット33への入球を契機とする変動表示(変動表示)の保留数をカウントする保留カウンタNaの値が0よりも大きいか否かを判別する。ステップS804で否定判定された場合、すなわち、変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS804で肯定判別された場合、すなわち、変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS805において、保留カウンタNaから1を減算する。
続くステップS806では、特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS807では変動表示設定処理が行われる。ここで、変動表示設定処理の詳細について、図30を参照して説明する。尚、本実施形態では、変動表示設定処理が、第2開放判定処理(ステップS901、ステップS903)、第2変動時間判定処理(ステップS905、ステップS909)、変動表示設定処理(ステップS916)に相当する。
先ず、ステップS901では、当否判定テーブルを参酌し、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値と一致するか否かを判別する。すなわち、当選乱数カウンタC1の値が「0」であるか否かを判別することで「大当たり」か否かを判別する。尚、変形例として、大当たり発生フラグがオンであるかを判別することで「大当たり」か否かを判別することとしてもよい。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち「大当たり」である場合には、ステップS902にて大当たりとなる変動パターン(大当たり変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS916へ移行する。
ステップS901で否定判別された場合には、ステップS903において実行エリアの当選乱数カウンタC1の値が「0」であるか否かを判別することで「外れ」か否かを判別する。尚、変形例として、外れフラグがオンであるか否かを判別することで「外れ」か否かを判別することとしてもよい。
ステップS903で肯定判別された場合、すなわち「外れ」である場合には、ステップS904において外れとなる変動パターン(外れ変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS916へ移行する。
ステップS903で否定判別された場合、すなわち「小当たり」である場合には、ステップS905においてナビモードフラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS905で否定判別された場合、すなわち、通常モード又は時間短縮モードであった場合には、1秒の変動表示の後に小当たりとなる変動パターン(小当たり1秒変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS907において、羽開放フラグをオンにするとともに、ステップS908において開閉制御タイマに対し、特別表示装置43L、43Rにおいて行われる変動表示の変動時間と同じ時間である1秒に相当する「250」をセットしてから、ステップS916に移行する。
ステップS905で肯定判別された場合、すなわちナビモードである場合には、ステップS909において、変動時間選択カウンタC2の値が「7〜9」のいずれかと一致するか否かを判別することで、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間が5秒であるか否かを判別する。尚、変形例として、実行エリアの5秒変動フラグがオンであるか否かを判別することとしてもよい。
当該ステップS909で肯定判別された場合、ステップS910において5秒の変動表示の後に小当たりとなる変動パターン(小当たり5秒変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する、その後、ステップS911において、羽開放フラグをオンにするとともに、ステップS912において開閉制御タイマに対し、特別表示装置43L、43Rにおいて行われる変動表示の変動時間と同じ時間である5秒に相当する「1250」をセットしてから、ステップS916に移行する。
ステップS909で否定判別された場合には、ステップS913において、3秒の変動表示の後に小当たりとなる変動パターン(小当たり3秒変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する、その後、ステップS914において羽開放フラグをオンにするとともに、ステップS915において開閉制御タイマに対し、特別表示装置43L、43Rにおいて行われる変動表示の変動時間と同じ時間である3秒に相当する「750」をセットしてから、ステップS916に移行する。本実施形態では、ステップS907、ステップS908、ステップS911、ステップS912、ステップS914、ステップS915の処理が開放処理に相当する。
さて、ステップS916では、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す開始設定処理を行う。この開始設定処理では、特別表示装置43L、43Rにて変動表示中であるか否かを示す第1表示中フラグがオンにされるとともに、第1表示タイマの設定処理が行われる。第1表示タイマとは、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。ちなみに、「大当たり」又は「外れ」の場合には7秒に相当する「1750」がセットされ、「小当たり」の場合には、上記のように決定された小当たり時の変動パターンに応じて、「250」、「1250」、「750」のいずれかがセットされる。このような第1表示タイマの設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、特別表示装置43L、43Rに対し切替表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、特別表示装置43L、43Rにおいて切替表示(変動表示)が開始される。上述したように特別表示装置43L、43Rは7セグメント表示装置であり、表示されている文字が「7」であれば「−」、「−」であれば「3」、「3」であれば「7」へ切替表示を行う。
さらに、本実施形態では、当該開始設定処理において、第1入賞フラグがオンされているか否かを判別し、肯定判別された場合には第1特別表示装置43Lでの変動表示を行い、否定判別された場合には第2特別表示装置43Rでの変動表示を行うことを決定する。そして、ステップS916の終了後、変動表示設定処理を終了する。
図29の説明に戻り、ステップS803で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS808に進み、第1表示タイマ減算処理を行う。つまり、4msec毎に第1表示タイマの値が1ずつ減算されていく。
続いてステップS809に進み、上記減算後の第1表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち第1表示タイマの値が「0」となった時にステップS809が肯定判別される。
ステップS809で否定判別された場合には、ステップS810において、特別表示装置43L、43Rの切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43L、43Rに対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在表示されている文字が「7」であれば「−」、「−」であれば「3」、「3」であれば「7」への切替えを行うよう設定する。これによって、第1表示制御処理のタイミング、すなわち4msec毎に特別表示装置43L、43Rの切替表示(変動表示)が実現される。
一方、ステップS809で肯定判別された場合には、ステップS811において第1表示中フラグを解除(オフ)し、ステップS812において特別表示装置43L、43Rにて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43L、42Rに対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、「大当たり」である場合には「7」を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、「外れ」である場合には「−」を停止表示させ、「小当たり」である場合には「3」を停止表示させる。
続いて、ステップS813において判別情報設定処理を行った後、本処理を終了する。ここで、判別情報設定処理について、図31を参照して説明する。
先ず、ステップS1001では、停止表示が大当たりに対応するか否かを判別する。ここで、大当たりに対応すると判別された場合には、ステップS1002へ移行し、大当たり設定を行う。具体的には、大当たり中フラグ、第1可変フラグ、第1可変タイマ、ラウンド数カウンタ、及び入賞カウンタ等の設定処理を行う。そして、ステップS1002の終了後、判別情報設定処理を終了する。
大当たり中フラグとは、特別遊技状態としての大当たり状態か否かを判別するための状態判別情報であり、ここでは大当たり状態の発生を示す「1」がフラグ値として設定される(オンされる)。
第1可変フラグとは、可変入賞装置32(大入賞口)が開状態中であるか否かを判別するための判別情報であり、ここでは開状態の発生を示す「1」がフラグ値として設定される(オンされる)。本実施形態では、第1可変フラグがオンされた場合に、可変入賞装置32が開状態とされる。
第1可変タイマとは、可変入賞装置32の開放時間等を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際等に参酌される。本例では、第1可変タイマに対して30秒に相当する「7500」が値として設定される。これにより、1ラウンドあたりの最大開放時間(可変入賞装置32が開状態とされる最長時間)が30秒となる。
ラウンド数カウンタとは、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(特賞状態発生回数、つまり可変入賞装置32の開閉処理の実行回数)を判別するための判別情報であり、大当たり種別に応じて総ラウンド数を示す「3」、「8」、「16」のいずれかが値として設定される。但し、本実施形態では、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づいて行われる当否・開放抽選にて「大当たり」に当選した場合には「16ラウンド大当たり」となるため、本処理では16ラウンドを示す「16」が値として設定される。
入賞カウンタとは、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントする手段であり、本処理では、1ラウンドあたりの最大入球個数を示す「8」が値として設定される。尚、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図16参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検出情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると、入賞カウンタの値が1減算される。
また、ステップS1001において、大当たりに対応しない、すなわち外れであると判別された場合には、ステップS1003へ移行する。
ステップS1003では、変動回数カウンタの設定の有無を判別する。変動回数カウンタとは、時間短縮モード及びナビモード(高入球状態)の継続期間(変動表示何回分か)を計測するための手段であり、後述するように大当たり終了後にカウンタ値として「100」が設定される。
ここで、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」の場合には、そのまま本処理を終了する。一方、変動回数カウンタが設定されている場合(カウンタ値が「0」以外の場合)には、時間短縮モード又はナビモードの設定中とみなし、ステップS1004において、変動回数カウンタの値を1減算する処理を行い、ステップS1005へ移行する。
ステップS1005では、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」か否かを判別する。つまり、今回の変動表示が、大当たりの終了後(時間短縮モード、ナビモードの付与後)、100回目の変動表示であったか否かを判別する。ここで、変動回数カウンタの値が「0」であれば、ステップS1006において時間短縮モードフラグ及びナビモードフラグをオフする処理を行い、ステップS1007において通常モードフラグをオンする処理を行い、本処理を終了する。一方、ステップS1005で、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」でないと判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
次に、ステップS204のラウンド表示制御処理について、図27を参照して説明する。
先ず、ステップS1501では、特定入賞口421への入球があったか否かを示す特定入賞フラグ(図25の特定入賞処理参照)がオンであるか否かを判別する。当該ステップS1501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1501で肯定判別された場合には、ステップS1502に進み、ラウンド抽選タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1502で否定判別された場合、ステップS1503に進み、ラウンド抽選タイマの値を1減算する。尚、上記のように、本実施形態では、特定入賞処理において各種大当たりフラグをオンした際にラウンド抽選タイマに対して「500」がセットされ(ステップS7315参照)、当該ステップS1502において4msec毎にその値が1ずつ減算される。すなわち、本実施形態では、ラウンド表示装置47において行われる大当たり状態の種別を教示するための変動表示が2秒行われる構成となっている。
続く、ステップS1504では、ラウンド表示装置47の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、ラウンド表示装置47に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在表示されている文字が「03」であれば「08」、「08」であれば「P3」、「P3」であれば「16」、「16」であれば「P8」、「P8」であれば「03」への切替えを行うよう設定する。これによって、ラウンド表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎にラウンド表示装置47の切替表示(変動表示)が実現される。
また、ステップS1502で肯定判別された場合、すなわち、ラウンド表示装置47の変動時間が経過した場合、ステップS1505において特定入賞フラグをオフし、ステップS1506においてラウンド表示装置47にて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、ラウンド表示装置47に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、「3ラウンド大当たり」に当選した場合には「03」を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、「8ラウンド大当たり」に当選した場合には「08」を停止表示させ、「特殊3ラウンド大当たり」に当選した場合には「P3」を停止表示させ、「16ラウンド大当たり」に当選した場合には「16」を停止表示させ、「特殊8ラウンド大当たり」に当選した場合には「P8」を停止表示させる。
その後、ステップS1507において大当たり設定処理を行い、本処理を終了する。大当たり設定処理では、特定入賞口421へ遊技球が入球したことに基づいて発生する大当たり状態の設定が行われる。尚、ステップS1505の特定入賞フラグをオフする処理を大当たり設定処理の後に行うこととしてもよい。
ここで、ステップS1507の大当たり設定処理について、図28を参照して説明する。
先ず、ステップS1601では、16R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1601で肯定判別された場合、すなわち、種別選択カウンタNxの値が「3」であるときに特定入球検知スイッチ425の検知があった場合には、ステップS1602において16ラウンド大当たり設定を行った後、本処理を終了する。具体的には、16ラウンド大当たり設定では、大当たり中フラグをオンにし、第1可変フラグをオンにし、第1可変タイマに「7500」を設定し、ラウンド数カウンタに「16」を設定し、入賞カウンタに「8」を設定する。
ステップS1601で否定判別された場合には、ステップS1603において特殊8R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1603で肯定判別された場合、すなわち、種別選択カウンタNxの値が「4」であるときに特定入球検知スイッチ425の検知があった場合には、ステップS1604において8ラウンド大当たり設定を行った後、本処理を終了する。具体的には、8ラウンド大当たり設定では、大当たり中フラグをオンにし、第1可変フラグをオンにし、第1可変タイマに「7500」を設定し、ラウンド数カウンタに「8」を設定し、入賞カウンタに「8」を設定する。
ステップS1603で否定判別された場合、ステップS1605において8R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1605で肯定判別された場合、すなわち、種別選択カウンタNxの値が「1」であるときに特定入球検知スイッチ425の検知があった場合には、上記ステップ1604に進み、8ラウンド大当たり設定を行った後、本処理を終了する。
ステップS1605で否定判別された場合、すなわち、種別選択カウンタNxの値が「0」又は「2」であるときに特定入球検知スイッチ425の検知があった場合には、ステップS1606において3ラウンド大当たり設定を行った後、本処理を終了する。具体的には、3ラウンド大当たり設定では、大当たり中フラグをオンにし、第1可変フラグをオンにし、第1可変タイマに「7500」を設定し、ラウンド数カウンタに「3」を設定し、入賞カウンタに「8」を設定する。
尚、詳細な説明は省略するが、上記のように、大当たり状態中においては、ラウンド表示装置47において残りラウンド数が表示される。ちなみに、当該ラウンド表示装置47の表示設定は、大当たり設定処理や判別情報設定処理の各種大当たり設定と、可変入賞装置制御処理のラウンド送り処理及び終了設定処理とに際して、ラウンド数カウンタの値に基づいて行われることとしてもよい。
次に、上記ステップS206の可変入賞装置制御処理について図32を参照して説明する。
まず、ステップS1201において大当たり中フラグを参酌し、大当たり中か否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1201で肯定判別された場合、ステップS1202において、第1可変タイマのカウント値を1減算する。続くステップS1203では、第1可変フラグがオンであるか否かを判別する。
ステップS1203で肯定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32が開状態である場合には、ステップS1204に進み、第1可変タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、当該ステップS1204では、第1可変フラグがオンされるときに設定される1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間が残されているか否かを判別する。
ステップS1204にて否定判別された場合には、ステップS1205に進み、入賞カウンタの値が「0」であるか否か、すなわち、可変入賞装置32へ入賞した遊技球の球数が1ラウンドあたりの規定個数(本例では8個)に達したか否かを判別する。ステップS1205にて否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32を閉状態とするタイミング(ラウンド終了のタイミング)が未だ到来していない場合には、ステップS1211において、種別更新タイマの値を1減算する。これにより、大当たり状態中において、可変入賞装置32が開状態にあるときには、4msec毎に、当該可変入賞装置制御処理と、後述する種別選択カウンタ更新処理とで、種別更新タイマの値がそれぞれ1ずつ減算され(4msec毎に2ずつ減算され)る。その一方で、大当たり状態中において可変入賞装置32が閉状態にあるときには、種別更新タイマは後述する種別選択カウンタ更新処理においてのみ1ずつ減算される(4msec毎に1ずつ減算される)こととなる。ちなみに、大当たり状態の1ラウンドは可変入賞装置32に遊技球が8個入賞した時点で終了するため、1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間は一定ではない。結果として、大当たり状態中においては、種別更新タイマ、ひいては種別選択カウンタNxがランダムに更新されることとなる。当該ステップS1211の後、本処理を終了する。
一方、ステップS1204又はステップS1205にて肯定判別された場合には、ステップS1206に進み、ラウンド数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否か、すなわち、ラウンド数(可変入賞装置32の開放回数)が規定回数に達したか否かを判別する。
ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において終了設定処理を行い、本処理を終了する。当該終了設定処理の詳細は後述する。
ステップS1206で否定判別された場合、すなわちラウンド数が規定回数に達していない場合には、ステップS1208において、ラウンド送り処理を行い、本処理を終了する。ラウンド送り処理では、ラウンド数カウンタの値を1減算する。つまり、実行したラウンド数が、事前に設定された規定回数に達するまで可変入賞装置32の開閉処理が繰り返し行われる。また、ラウンド送り処理では、第1可変フラグをオフにするとともに、第1可変タイマに対して、次のラウンドが開始されるまでの時間(ウエイト時間)をセットする。
また、上記ステップS1203にて否定判別された場合、すなわち、ラウンド間のウエイト期間中である場合には、ステップS1209に進み、第1可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1209にて肯定判別された場合、すなわちウエイト期間が終了し、次のラウンドを開始するタイミングに至った場合には、ステップS1210においてラウンド開始処理を行う。ラウンド開始処理では、第1可変フラグをオンにするとともに、第1可変タイマに対して1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間(本例では「7500」)を設定し、入賞カウンタに対して1ラウンドあたりの最大入賞個数(本例では「8」)を設定する。ステップS1209にて否定判別された場合、ステップS1210にてラウンド開始処理が完了した場合には、本処理を終了する。
尚、第1可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、可変入賞装置32に対し各種制御信号が出力される。第1可変フラグがオンの場合には可変入賞装置32(大入賞口)を開放する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が開状態となる。一方、第1可変フラグがオフの場合には可変入賞装置32(大入賞口)を閉鎖する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が閉状態となる。
ここで、ステップS1207の終了設定処理について、図33を参照して説明する。
先ず、ステップS1301では、第1可変フラグをオフする。続くステップS1302では、大当たり中フラグをオフする。その後、ステップS1303において、通常モードフラグがオンであるか否かを判別し、大当たり状態前の遊技モードが通常モードであったか否か(通常モードにおいて大当たりとなったか否か)を判別する。当該ステップS1303で肯定判別された場合には、ステップS1304に移行する。
ステップS1304では、いましがた実行された大当たり状態の種別が「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、及び「16ラウンド大当たり」のいずれかであったか否かを判別する。具体的には、特殊3R大当たりフラグがオンであるか否か、特殊8R大当たりフラグがオンであるか否か、及び、16R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。また、便宜上、図示を省略するが、ステップS1304では、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている当選乱数カウンタC1の値が「0」であるか否かについての判別も行い、当該判別で肯定判別された場合にも、ステップS1304で肯定判別されることとなる。例えば、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測するための第1表示タイマの値が0であるか否かを判別し、否定判別された場合には、特殊3R大当たりフラグ、特殊8R大当たりフラグ、及び16R大当たりフラグのいずれかがオンである場合にステップS1304で肯定判別され、一方、肯定判別された場合には、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている当選乱数カウンタC1の値が「0」である場合にステップS1304で肯定判別されることとしてもよい。
当該ステップS1304で肯定判別された場合には、ステップS1305において、時間短縮モードフラグをオンし、ステップS1306において、通常モードフラグをオフする。その後、ステップS1307において、変動回数カウンタに「100」を設定してからステップS1325に移行する。すなわち、大当たり終了後は、変動表示が100回行われるまでの間時間短縮モードとなる。一方、ステップS1304で否定判別された場合には、そのままステップS1325に移行する。すなわち、大当たり終了後は再び通常モードとなる。
ステップS1303で否定判別された場合には、ステップS1308において時間短縮モードフラグがオンであるか否かを判別し、大当たり状態前の遊技モードが時間短縮モードであったか否か(時間短縮モードにおいて大当たりとなったか否か)を判別する。当該ステップS1308で肯定判別された場合には、ステップS1309に移行する。
ステップS1309では、いましがた実行された大当たり状態の種別が「16ラウンド大当たり」であったか否かを判別する。具体的には、16R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。また、便宜上、図示を省略するが、ステップS1309では、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている当選乱数カウンタC1の値が「0」であるか否かについての判別も行い、当該判別で肯定判別された場合にも、ステップS1309で肯定判別されることとなる。例えば、第1表示タイマの値が0であるか否かを判別し、否定判別された場合には、16R大当たりフラグがオンである場合にステップS1310に移行し、一方、肯定判別された場合には、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている当選乱数カウンタC1の値が「0」である場合にステップS1310に移行することとしてもよい。
当該ステップS1309で肯定判別された場合には、ステップS1310において、ナビモードフラグをオンし、ステップS1311において、通常モードフラグをオフする。その後、ステップS1312において、変動回数カウンタに「100」を設定してからステップS1325に移行する。すなわち、大当たり終了後は、変動表示が100回行われるまでナビモードとなる。
ステップS1309で否定判別された場合には、ステップS1313において、いましがた実行された大当たり状態の種別が「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」のどちらかであったか否かを判別する。具体的には、特殊3R大当たりフラグがオンであるか否か、特殊8R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1313で肯定判別された場合には、ステップS1314において、変動回数カウンタに「100」を設定してからステップS1325に移行する。すなわち、大当たり終了後は、変動表示が100回行われるまで時間短縮モードとなる。
ステップS1313で否定判別された場合、すなわち、いましがた実行された大当たり状態の種別が「3ラウンド大当たり」、「8ラウンド大当たり」のどちらかであった場合には、ステップS1315において、通常モードフラグをオンし、ステップS1316において時間短縮モードフラグをオフしてから、ステップS1325に移行する。すなわち、大当たり終了後は、通常モードとなる。
また、ステップS1308で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態前の遊技モードがナビモードであった(ナビモードにおいて大当たりとなった)場合には、ステップS1317において、いましがた実行された大当たり状態の種別が「16ラウンド大当たり」であったか否かを判別する。具体的には、16R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。また、便宜上、図示を省略するが、ステップS1317では、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている当選乱数カウンタC1の値が「0」であるか否かについての判別も行い、当該判別で肯定判別された場合にも、ステップS1317で肯定判別されることとなる。例えば、第1表示タイマの値が0であるか否かを判別し、否定判別された場合には、16R大当たりフラグがオンである場合にステップS1318に移行し、一方、肯定判別された場合には、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている当選乱数カウンタC1の値が「0」である場合にステップS1318に移行することとしてもよい。
当該ステップS1317で肯定判別された場合には、ステップS1318において、変動回数カウンタに「100」を設定してからステップS1325に移行する。すなわち、大当たり終了後は、変動表示が100回行われるまでナビモードとなる。
一方、ステップS1317で肯定判別された場合には、ステップS1319において、いましがた実行された大当たり状態の種別が「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」のどちらかであったか否かを判別する。具体的には、特殊3R大当たりフラグがオンであるか否か、特殊8R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1319で肯定判別された場合には、ステップS1320において、時間短縮モードフラグをオンし、ステップS1321において、ナビモードフラグをオフする。その後、ステップS1322において、変動回数カウンタに「100」を設定してからステップS1325に移行する。すなわち、大当たり終了後は、変動表示が100回行われるまで時間短縮モードとなる。
ステップS1319で否定判別された場合、すなわち、いましがた実行された大当たり状態の種別が「3ラウンド大当たり」、「8ラウンド大当たり」のどちらかであった場合には、ステップS1323において、通常モードフラグをオンし、ステップS1324においてナビモードフラグをオフしてから、ステップS1325に移行する。すなわち、大当たり終了後は、通常モードとなる。
さて、ステップS1325では、各種大当たりフラグをオフする処理を行う。尚、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく当否・開放抽選にて当選したことに起因して大当たりした場合にはオンされている大当たりフラグはないが、特定入賞口421への入球に基づいて大当たりした場合には、各種大当たりフラグのうち1つがオンされているため、それをオフする。
続く、ステップS1326では、変動時間リセット処理を実行する。具体的に、当該処理では、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間(変動表示の残余時間)を計測するための第1表示タイマの値が0であるか否かを判別する(当該判別に代えて、第1表示中フラグがオンであるか否かを判別することとしてもよい)。ここで肯定判別された場合、すなわち、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づいて行われる当否・開放抽選によって大当たり状態が発生した場合には、そのままステップS1327に移行する。一方、否定判別された場合には、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶されている当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の値に基づいて、元々の変動時間を第1表示タイマに設定する。すなわち、特別表示装置43L、43Rにおける変動表示中に特定入賞口421に遊技球が入球した場合、当該変動表示は大当たり終了後に行われることとなるが、当該変動表示を最初から行わせるべく、当該処理が行われる。また、サブ制御装置262に対し、特別保留エリアの実行エリアに記憶された変動情報に基づいた変動表示を最初から行わせるための変動リセットコマンドを設定する。
ステップS1327では、ナビモードを開始させるにあたっての処理であるナビモード開始設定処理を行う。ナビモード開始設定処理の詳細は後述する。続くステップS1328では、装飾図柄表示装置42におけるエンディング表示(装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の終了や大当たり後に付与されるモードを示す表示が行われる)を行うための表示制御などを行い、その後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、大当たり状態の終了時、及び、変動回数カウンタの値が0となったときに、サブ制御装置262に対して遊技モード(通常モード、時間短縮モード、ナビモード)の情報が送られ、サブ制御装置262でも現在どの遊技モードにあるかを把握できる構成となっている。
ここでステップS1327のナビモード開始設定処理について、図34を参照して説明する。
先ず、ステップS1401では、特別変動保留エリアの各保留エリア及び実行エリアのナビフラグをオフする。本実施形態では、大当たり状態中は特別表示装置43L,43Rの変動表示が行われない一方で、種別更新タイマの減算処理、すなわち、種別選択カウンタの更新処理は大当たり状態中でも行われる構成となっている。このため、大当たり状態の前の段階では、特別変動保留エリアに記憶された変動表示に基づく見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが同期すると判別されたが、大当たり状態を挟むことで、同期しなくなる場合もある。従って、当該ステップS1401において既にオンにされているナビフラグをオフし、以下の処理で再度見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが同期するか否かの判別を行ってナビフラグを再設定する構成となっている。
ステップS1402では、ナビモードフラグがオンであるか否かを判別する。ステップS1402で否定判別された場合、すなわち大当たり状態後の遊技モードがナビモード以外の遊技モードである場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1402で肯定判別された場合、ステップS1403において、保留カウンタNaの値が「4」であるか否かを判別する。ステップS1403で肯定判別されると、ステップS1404において、第4保留エリアの小当たり発生フラグがオンされているか否かを判別する。当該ステップS1404で肯定判別された場合、ステップS1405に移行する。
ステップS1405では、第4保留エリアに記憶された変動表示に関し、見込み入球タイミングと、特定種別付与タイミングとが同期(一致)するか否かを判別する。具体的には、現時点から、第4保留エリアに記憶された変動表示に基づいて羽部材406が開放され、そのときに特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球するまでの時間である入球想定時間が、現時点から種別選択カウンタNxの値が「3」に更新されるまでの時間である待受け時間よりも長く、かつ、現時点から種別選択カウンタNxの値が「4」に更新されるまでの時間であるリミット時間(尚、本例では、上記のように、当該リミット時間からナビモードにおいての羽部材406の1回あたりの開放期間である0.8秒を引いた時間をリミット時間として設定している)よりも短いか否かを判別する。つまり、上記したナビモード処理のステップS5310と同様の処理を行う。但し、大当たり状態の終了時に行われる当該ナビモード開始設定処理においては、未だ変動表示が開始されていない状態にあるため、入球想定時間の算出に際し、変動表示中の変動表示の変動残余時間を把握するために第1表示タイマを参酌するといった必要はない。
当該ステップS1405で肯定判別された場合には、ステップS1406において、第4保留エリアのナビフラグをオンにする。ステップS1406の処理を行った後、ステップS1404で否定判別された場合、又は、ステップS1405で否定判別された場合、ステップS1408に移行する。
また、ステップS1403で否定判別された場合には、ステップS1407において、保留カウンタNaの値が「3」であるか否かを判別する。当該ステップS1407で肯定判別された場合には、ステップS1408に移行する。尚、上記の通り、ステップS1406の処理後、ステップS1404又はステップS1405で否定判別された場合についても、ステップS1408に移行する。
ステップS1408では、第3保留エリアの小当たり発生フラグがオンされているか否かを判別する。当該ステップS1408で肯定判別された場合、ステップS1409に移行する。
ステップS1409では、第3保留エリアに記憶された変動表示に関し、見込み入球タイミングと、特定種別付与タイミングとが同期(一致)するか否かを判別する。具体的には、現時点から、第3保留エリアに記憶された変動表示に基づいて羽部材406が開放され、そのときに特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球するまでの時間である入球想定時間が、待受け時間よりも長く、かつ、リミット時間よりも短いか否かを判別する。つまり、上記したナビモード処理のステップS5309と同様の処理を行う。
当該ステップS1409で肯定判別された場合には、ステップS1410において、第3保留エリアのナビフラグをオンにする。ステップS1410の処理を行った後、ステップS1408で否定判別された場合、又は、ステップS1409で否定判別された場合、ステップS1412に移行する。
また、ステップS1407で否定判別された場合には、ステップS1411において、保留カウンタNaの値が「2」であるか否かを判別する。当該ステップS1411で肯定判別された場合には、ステップS1412に移行する。尚、上記の通り、ステップS1410の処理後、ステップS1408又はステップS1409で否定判別された場合についても、ステップS1412に移行する。
ステップS1412では、第2保留エリアの小当たり発生フラグがオンされているか否かを判別する。当該ステップS1412で肯定判別された場合、ステップS1413に移行する。
ステップS1413では、第2保留エリアに記憶された変動表示に関し、見込み入球タイミングと、特定種別付与タイミングとが同期(一致)するか否かを判別する。具体的には、現時点から、第2保留エリアに記憶された変動表示に基づいて羽部材406が開放され、そのときに特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球するまでの時間である入球想定時間が、待受け時間よりも長く、かつ、リミット時間よりも短いか否かを判別する。つまり、上記したナビモード処理のステップS5307と同様の処理を行う。
当該ステップS1413で肯定判別された場合には、ステップS1414において、第2保留エリアのナビフラグをオンにする。ステップS1414の処理を行った後、ステップS1412で否定判別された場合、又は、ステップS1413で否定判別された場合、ステップS1416に移行する。
また、ステップS1411で否定判別された場合には、ステップS1415において、保留カウンタNaの値が「1」であるか否かを判別する。当該ステップS1415で肯定判別された場合には、ステップS1416に移行する。尚、上記の通り、ステップS1414の処理後、ステップS1412又はステップS1413で否定判別された場合についても、ステップS1416に移行する。
ステップS1416では、第1保留エリアの小当たり発生フラグがオンされているか否かを判別する。当該ステップS1416で肯定判別された場合、ステップS1417に移行する。
ステップS1417では、第1保留エリアに記憶された変動表示に関し、見込み入球タイミングと、特定種別付与タイミングとが同期(一致)するか否かを判別する。具体的には、現時点から、第1保留エリアに記憶された変動表示に基づいて羽部材406が開放され、そのときに特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球するまでの時間である入球想定時間が、待受け時間よりも長く、かつ、リミット時間よりも短いか否かを判別する。つまり、上記したナビモード処理のステップS5305と同様の処理を行う。
当該ステップS1417で肯定判別された場合には、ステップS1418において、第1保留エリアのナビフラグをオンにする。ステップS1418の処理を行った後、ステップS1416、又はステップS1417で否定判別された場合、ステップS1419に移行する。また、ステップS1415で否定判別された場合にも、ステップS1419に移行する。
ステップS1419では、特別表示装置43L、43Rにおいて変動表示中であるか否かを示す変動表示中フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1419で肯定判別された場合、すなわち、変動表示中に特定入賞口421に遊技球が入球して大当たり状態が発生することに起因して当該変動表示が中断された場合、ステップS1420に移行する。
ステップS1420では、中断された変動表示が記憶されている実行エリアの小当たり発生フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1420で肯定判別された場合、ステップS1421に移行する。
ステップS1421では、実行エリアに記憶された変動表示に関し、見込み入球タイミングと、特定種別付与タイミングとが同期(一致)するか否かを判別する。具体的には、現時点から、実行エリアに記憶された変動表示に基づいて羽部材406が開放され、そのときに特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球するまでの時間である入球想定時間が、待受け時間よりも長く、かつ、リミット時間よりも短いか否かを判別する。
当該ステップS1421で肯定判別された場合には、ステップS1422において、実行エリアのナビフラグをオンにする。ステップS1422の処理を行った後、ステップS1419、ステップS1420、又はステップS1421で否定判別された場合、ステップS1423に移行する。
ステップS1423では、上記のように特別変動保留エリアのナビフラグを設定(再設定)した情報、すなわち、第1〜第4保留エリア及び実行エリアのナビフラグがオンであるか否かの情報をサブ制御装置262に出力するためのナビフラグ設定コマンドを設定する。当該処理の後、本処理を終了する。
尚、ステップS1402で肯定判別された場合に、特別変動保留エリアにおいて大当たり発生フラグがオンされた保留エリア又は実行エリアがあるか否かを判別し、否定判別された場合には上記ステップS1403に移行し、肯定判別された場合にはそのまま本処理を終了するように構成してもよい。
次に、ステップS207の羽部材開閉処理について、図35を参照して説明する。
先ず、ステップS1801では、羽開放フラグ(変動表示設定処理のステップS907、ステップS911、ステップS914参照)がオンされているか否かを判別する。ステップS1801で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1801で肯定判別された場合には、ステップS1802において、羽部材406が開放中であることを示す開放中フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1802で否定判別された場合、すなわち、「小当たり」の当選によってこれから羽部材406を開放する場合には、ステップS1803に移行する。
ステップS1803では、開閉制御タイマの値が「0」であるか否かを判別する。尚、上記のように、変動表示設定処理に際して「小当たり」に当選したと判別された場合に、開閉制御タイマに対し、特別表示装置43L、43Rにて行われる変動表示の変動時間と同じ時間に相当する値が設定される(ステップS908、ステップS912、ステップS915参照)。このため、対応する変動表示の終了と同時に、当該判別においても肯定判別されることとなる。
ステップS1803で否定判別された場合、ステップS1804において、開閉制御タイマの値を1減算し、本処理を終了する。一方、ステップS1803で肯定判別された場合、すなわち、羽部材406を開放するタイミングが到来した場合には、ステップS1805において、開放中フラグをオンにするとともに、ステップS1806において、羽部材406を開状態とさせる処理を行う。
その後、ステップS1807において、ナビモードフラグがオンであるか否かを判別する。尚、上記のように、ナビモードのときと、それ以外のモード(通常モード、時間短縮モード)のときとで、羽部材406の開放時間が異なっている。ステップS1807で肯定判別された場合、すなわち、ナビモードである場合には、ステップS1808において、開閉制御タイマに対して0.8秒に相当する値「200」を設定する。一方、ステップS1807で否定判別された場合には、ステップS1809において、開閉制御タイマに対して1秒に相当する値「250」を設定する。ステップS1808、ステップS1809の後、本処理を終了する。
また、ステップS1802で肯定判別された場合、ステップS1810において、開閉制御タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1810で否定判別された場合には、ステップS1811において、開閉制御タイマの値を1減算し、本処理を終了する。
一方、ステップS1810で肯定判別された場合、すなわち、羽部材406を閉状態とするタイミングが到来した場合には、ステップS1812において、開放中フラグをオフし、ステップS1813において、羽開放フラグをオフし、ステップS1814において、羽部材406を閉状態とさせる処理を行ってから、本処理を終了する。
尚、第1表示制御処理の停止設定処理に際し、羽開放フラグをオンするとともに、遊技モードに応じて羽部材406の開放時間を設定する処理(ステップS1807〜ステップS1809の処理)を行うこととしてもよい。この場合、ステップS907、ステップS908、ステップS911、ステップS912、ステップS914、ステップS915が省略されるとともに、ステップS1802〜ステップS1809の処理が省略され、ステップS1801で肯定判別された場合に、ステップS1810に移行することとなる。
次に、前記ステップS208の第2表示制御処理について図36のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS2101では、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す第2表示中フラグの設定状況を見て普通図柄表示装置41による切換表示(変動表示)中であるか否かを判別する。詳しくは、第2表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされ、第2表示中フラグがオフである場合には、普通図柄表示装置41において変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。
ステップS2101で否定判別された場合には、ステップS2102に進み、普通保留カウンタNbの値が0よりも大きいか否かを判別する。このとき、普通保留カウンタNbの値が0である場合には、そのまま本処理を終了する。
また、変動表示中でなく且つ普通保留カウンタNbの値>0であれば、ステップS2103に進む。ステップS2103では、普通保留カウンタNbから1を減算する。ステップS2104では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2105では、開始設定処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41において切換表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す処理を行う。詳しくは、第2表示中フラグをオンにするとともに、第2表示タイマの設定処理が行われる。第2表示タイマとは、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
本実施形態では、高入球状態である時間短縮モード及びナビモードと、通常モードとでは普通図柄表示装置41における変動表示の変動時間が異なっており、時間短縮モード及びナビモードにおいては、第2表示タイマに対して0.5秒に相当する値「125」が設定され、通常モードにおいては、第2表示タイマに対して15秒に相当する値「3750」が設定される。尚、詳しい説明は省略するが、大当たり状態中においては、通常モードと同様に第2表示タイマに対して「3750」が設定される。
当該開始設定処理における設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切換表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、普通図柄表示装置41において切換表示が開始される。そして、ステップS2105の終了後、第2表示制御処理を終了する。
また、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2106に進み、第2表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2107に進み、第2表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2107で肯定判別された場合には、ステップS2108において第2表示中フラグをオフし、ステップS2109において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普通図柄停止表示設定を行う。そして、この普通図柄停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、当選である場合には「○」図柄(当選図柄)を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、外れである場合には「×」図柄を停止表示させる。
なお、上述したように、普通変動保留エリアの実行エリアに格納されている普通図柄乱数カウンタC3の値に基づいて当選か否かが判別される。具体的には、普通図柄乱数カウンタC3の数値0〜9のうち「1〜8」が当たり値である。
続いてステップS2110に進み、普通図柄判別情報設定処理を行い、本処理を終了する。この処理において、停止表示が当選に対応する場合には、始動入賞ユニット33の開閉処理を行うための設定処理を行う。具体的には、第2可変フラグをオンにして、第2可変タイマに開放時間を設定する。
第2可変フラグとは、第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)が開状態中であるか否かを判別するための判別情報である。
第2可変タイマとは、第2始動入賞ユニット33bの開放時間(残余時間)を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。本実施形態では、高入球状態である時間短縮モード及びナビモードと、通常モードとでは第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)の開放時間が異なっており、時間短縮モード及びナビモードにおいては、第2可変タイマに対して2秒に相当する値「500」が設定され、通常モードにおいては、第2可変タイマに対して0.4秒に相当する値「100」が設定される。尚、詳しい説明は省略するが、大当たり状態中においては、通常モードと同様に第2可変タイマに対して「100」が設定される。
一方、ステップS2107で否定判別された場合には、ステップS2111において、普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。そして、この切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示するように構成されており、現在の点灯が「○」であれば「×」、「×」であれば「○」へ切換え表示する。これによって、第2表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切換表示(変動表示)が実現される。
次に上記ステップS209の契機対応ユニット制御処理について、図37のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS2201において第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)が開状態であるか否かを示す第2可変フラグがオンであるか否かを判別する。ここで、第2可変フラグがオンではない(第2始動入賞ユニット33bが閉状態である)と判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップS2201において肯定判別された場合、すなわち第2可変フラグがオンである場合は第2始動入賞ユニット33bが開状態であるとみなし、ステップS2202において第2可変タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2可変タイマの値が1ずつ減算されていく。
続いてステップS2203に進み、上記減算後の第2可変タイマの値を参酌して、規定された開放時間が経過したか否かを判別する。ここでは、規定された開放時間を経過した時、すなわち第2可変タイマの値が「0」となった時にステップS2203が肯定判別される。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合にはステップS2204へ移行し、ステップS2204にて終了設定処理を行ってから、本処理を終了する。ステップS2204の終了設定処理では、第2可変フラグをオフする処理が行われる。
尚、第2可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、第2始動入賞ユニット33bに対し各種制御信号が出力される。第2可変フラグがオンの場合には第2始動入賞ユニット33bに対し開閉部材33cを開放する旨の制御信号が出力され、第2始動入賞ユニット33bが開状態となる。一方、第2可変フラグがオフの場合には第2始動入賞ユニット33bに対し開閉部材33cを閉鎖する旨の制御信号が出力され、第2始動入賞ユニット33bが閉状態となる。
次に、ステップS210の種別選択カウンタ更新処理について、図38を参照して説明する。
先ず、ステップS2401では、種別更新タイマの値を1減算する。続くステップS2402では、種別更新タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2402で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2402で肯定判別された場合、ステップS2403に進み、種別選択カウンタNxを更新する。具体的に、当該更新が行われる毎に種別選択カウンタNxを1インクリメントし、終値としての上限値である「4」に達した後、次回の更新で始値としての下限値である「0」にクリアする構成となっている。続くステップS2404では、種別選択カウンタNxの更新値をRAM503の該当するバッファ領域(種別決定カウンタバッファ)に格納する。
ステップS2404の後、ステップS2405において、更新された種別選択カウンタNxの値が「0」又は「1」であるか否かを判別する。尚、上記のように、本実施形態では、遊技球が特定入賞口421に入球し、特定入球検知スイッチ425の検知があったときの(種別決定カウンタバッファに格納されている)種別選択カウンタNxの値が「0」であれば「3ラウンド大当たり」の付与が決定され、「1」であれば「8ラウンド大当たり」の付与が決定され、「2」であれば「特殊3ラウンド大当たり」の付与が決定され、「3」であれば「16ラウンド大当たり」の付与が決定され、「4」であれば「特殊8ラウンド大当たり」の付与が決定される。
ステップS2405で肯定判別された場合、すなわち、「3ラウンド大当たり」又は「8ラウンド大当たり」が付与される場合には、ステップS2406において種別更新タイマに対して4秒に相当する値「1000」をセットした後、本処理を終了する。つまり、種別選択カウンタNxが「0」又は「1」に更新された場合、次回の更新は4秒後となる。換言すれば、種別選択カウンタNxの値が「0」〜「4」の間で更新されるサイクルにおいて、種別選択カウンタNxの値が「0」、「1」である期間はそれぞれ4秒間となっている。
また、ステップS2405で否定判別された場合、ステップS2407において、更新された種別選択カウンタNxの値が「3」であるか否かを判別する。ステップS2407で肯定判別された場合、すなわち、「16ラウンド大当たり」が付与される場合には、ステップS2408において種別更新タイマに対し3秒に相当する値「750」をセットした後、本処理を終了する。つまり、種別選択カウンタNxが「3」に更新された場合、次回の更新は3秒後となる。換言すれば、種別選択カウンタNxの更新サイクルにおいて、種別選択カウンタNxの値が「3」である期間は3秒間となっている。
一方、ステップS2407で否定判別された場合、すなわち、「特殊3ラウンド大当たり」又は「特殊8ラウンド大当たり」が付与される場合には、ステップS2409において種別更新タイマに対して0.5秒に相当する値「125」をセットした後、本処理を終了する。つまり、種別選択カウンタNxが「2」又は「4」に更新された場合、次回の更新は0.5秒後となる。換言すれば、種別選択カウンタNxの更新サイクルにおいて、種別選択カウンタNxの値が「2」、「4」である期間はそれぞれ0.5秒間となっている。
尚、本実施形態では、種別選択カウンタ更新処理が当選種別判定値更新処理を構成する。また、本実施形態では、可変入賞装置制御処理においても種別更新タイマが減算されるため、可変入賞装置制御処理も当選種別判定値更新処理を構成する。
次に、ステップS211の第1役物駆動処理について、図39を参照して説明する。
先ず、ステップS2501では、ナビモードフラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS2501で肯定判別された場合には、ステップS2502において、第1役物駆動フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS2502で否定判別された場合には、ステップS2503において第1役物駆動フラグをオンするとともに、ステップS2504において第1役物駆動モータ442をオンにしてから、本処理を終了する。尚、上記のように、第1役物駆動モータ442がオンされることにより、第1可動役物441が下方に位置して、特定領域401に入球した遊技球が第4案内通路443を経由して回転体413に至る構成となっている。
また、ステップS2502において肯定判別された場合、そのまま本処理を終了する。すなわち、ナビモードにおいては、常に第1役物駆動モータ442がオンの状態とされ、特定領域401に入球した遊技球が必ず第4案内通路443を経由して回転体413に至るようになっている。
また、ステップS2501で否定判別された場合、すなわち、通常モード又は時間短縮モードである場合には、ステップS2505に移行し、第1役物駆動フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS2505で否定判別された場合、ステップS2506において、第1役物駆動タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS2506で否定判別された場合には、ステップS2507で第1役物駆動タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS2506で肯定判別された場合には、ステップS2508に移行し、第1役物駆動フラグをオンにする。続くステップS2509において第1役物駆動モータ442をオンし、ステップS2510において第1役物駆動タイマに対し1秒に相当する値「250」を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS2505で肯定判別された場合、ステップS2511に移行し、第1役物駆動タイマの値が「0」であるか否かを判別する。当該ステップS2511で否定判別された場合には、ステップS2512において第1役物駆動タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS2511で肯定判別された場合には、ステップS2513において、第1役物駆動フラグをオフする。続くステップS2514において、第1役物駆動モータ442をオフし、ステップS2515において、第1役物駆動タイマに対し5秒に相当する値「1250」を設定してから、本処理を終了する。すなわち、本実施形態では、通常モード及び時間短縮モードにおいては、第1可動役物441が周期的に上下動する(5秒間上方に位置し、1秒間下方に位置することを繰り返す)構成となっている。ちなみに、第1可動役物441が上方に位置している場合、特定領域401に入球した遊技球は、第2案内通路433又は第3案内通路434のどちらかを経由して回転体413に至るようになっている。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図40を参照して受信割込み処理を説明し、その後図41を参照してメイン処理を説明する。
図40は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図42に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図41を参照して説明する。図41は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、続くステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図42のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、ステップS3201において、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う。
ここで、ステップS3201のコマンド判定処理について、図43を参照して説明する。
まず、ステップS3301では、コマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図40参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図42のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3202で肯定判別されれば、ステップS3203で発射制御装置312に対して発射許可の設定を行い、ステップS3204で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3205では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3206では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3207では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3208で払出個数設定処理を行い、ステップS3209においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3210においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3211では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3212では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図44を参照しつつ説明する。
先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、先発コマンドに含まれる変動情報を、RAM553に設けられた保留情報格納エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞ユニット33aの入球を契機とする変動表示であるか(第1始動入賞フラグの設定)を示す情報、大当たりに対応する変動情報であるか(大当たり発生フラグの設定)を示す情報、小当たりに対応する変動表示であるか(小当たり発生フラグの設定)を示す情報、外れに対応する変動表示であるか否か(外れフラグの設定)を示す情報、変動表示の変動時間(1秒変動フラグ、3秒変動フラグ、5秒変動フラグ、7秒変動フラグの設定)を示す情報、羽部材406の開放に対応して所定の報知を行うか(ナビフラグの設定)を示す情報が含まれる。
また、保留情報格納エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。保留情報格納エリアには、変動表示(特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、先発コマンドに含まれる変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、主制御装置261の特別変動保留エリアに記憶された変動情報を、サブ制御装置262においても把握することができる。また、本実施形態では、保留情報格納エリアの各保留エリア及び実行エリアにおいて、特別変動保留エリアと同様にナビフラグが設けられている。
ここで、ステップS3903の保留情報格納処理について、図45を参照して説明する。
先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において、保留情報格納エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする保留カウンタNcを1インクメントする。
続くステップS4103では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、小当たりか否かの情報、変動時間の情報、開放報知の情報等を含む変動情報を、保留情報格納エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。本実施形態では、羽部材406の開放に対応して所定の報知を行う旨の情報、すなわち、特別変動保留エリアのナビフラグがオンされた旨の情報は、保留情報格納エリアのナビフラグをオンオフ設定することで格納される。その後、ステップS4104において、演出表示内容の決定に際して用いられる各種カウンタの値を取得し、当該値を変動情報が記憶されたのと同じ保留エリアに記憶する。
ステップS4104の処理を行った後、又は、ステップS4101で否定判別された場合には、ステップS4105に移行し、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4105で肯定判別された場合には、ステップS4106において、保留カウンタNcの値を1減算する。
ステップS4106の後、ステップS4107において、保留情報格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留情報格納エリアの第1〜第4保留エリアに格納されているデータ(フラグ情報も含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS4107の処理を行った後、又は、ステップS4205で否定判別された場合には、ステップS4108において、ナビフラグ設定コマンドを受信したか否かを判別する。尚、ナビフラグ設定コマンドは、ナビモードが開始される際に主制御装置261から出力される特別変動保留エリアのナビフラグの設定状況を含むコマンドである(図34のナビモード開始設定処理参照)。
当該ステップS4108で肯定判別された場合には、ステップS4109に移行し、ナビフラグ設定処理を行う。具体的に、当処理では、ナビフラグ設定コマンドに基づいて、保留情報格納エリアの各保留エリア及び実行エリアのナビフラグを再度設定する処理を行う。当該構成により、大当たり状態後の通常遊技開始時から的確にナビモードに対応した表示処理等を行うことができる。
ステップS4109の後、又はステップS4108で否定判別された場合、ステップS4110において、変動リセットコマンドを受信したか否かを判別する。尚、変動リセットコマンドは、変動表示中に特定入賞口421に遊技球が入球して大当たり状態が発生することで変動表示が中断された場合に主制御装置261から出力される(図33の終了設定処理のステップS1326参照)。
ステップS4110で肯定判別された場合、ステップS4111において、変動パターンコマンドの受信に際してRAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、変動時間タイマに対して元々の変動時間に対応する値を設定する。つまり、変動時間タイマには、特別表示装置43L、43Rの変動表示が中断された時点での残りの変動時間が記憶されているのであるが、当処理において、当該変動表示の元々の変動時間(変動開始時の残りの変動時間)が変動時間タイマに上書きされることとなる。これにより、大当たり状態の終了後、表示設定処理において、特別表示装置43L、43Rの変動表示に対応した表示演出が再度初めから行われるように表示コマンドが生成されることとなる。当該ステップS4111の後、又はステップS4110で否定判別された場合、本処理を終了する。
図44の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では1msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3912へと移行する。
ステップS3905では、演出表示内容の決定に際して用いられる各種カウンタの更新処理を実行する。続くステップS3906では表示設定処理を行う。ここでは、基本的に変動パターンコマンドの受信に際してRAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。従って、ここで装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定され、変動パターンコマンドの変動時間に対応する値が変動時間タイマに設定される。この際、サブ制御装置262は、各種演出の種別(変動種別)と変動パターンコマンドとを対応付けるテーブルに基づいて処理を行う。尚、サブ制御装置262の通常処理は1msec毎に行われるため、例えば、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間が1秒である旨の情報を受信した場合、変動時間タイマには1秒に相当する値「1000」が設定される。
また、当該ステップS3906では、演出ボタン125の操作の有無についても確認し、演出ボタン125の操作が確認された場合には、これに応じた設定を行う。さらに、本実施形態では、終了設定処理において変動回数カウンタに「100」が設定された場合や、判別情報設定処理において変動回数カウンタの値が1減算された場合に、その旨を含むコマンドが主制御装置261からサブ制御装置262に出力され、サブ制御装置262では、当該コマンド情報に基づいて、装飾図柄表示装置42にてナビモードの残り回数を表示する構成となっている。本実施形態では、装飾図柄表示装置42にてナビモードの残り回数を表示する機能が残数教示手段に相当する。
尚、表示コマンドは、例えば変動表示の開始から終了までの一連の表示演出を指定するためのコマンドや、大当たり中の表示演出を指定するためのコマンドであり、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づいてその都度必要な表示コマンドが生成される。通常、サブ制御装置262にて生成される変動表示に関わる表示コマンドは大別して通常変動データ群やリーチ演出データ群などからなり、基本的にはこれらデータ群を構成する各データが上記変動時間タイマを基に予め決められた時間順序に則して順次出力されることで、各種変動パターンに応じた表示演出が行われる。例えば、通常変動データ群が通常変動データ1,通常変動データ2,・・・,通常変動データmからなり、リーチ演出データ群がリーチ演出データ1,リーチ演出データ2,・・・,リーチ演出データnからなる場合には、通常変動の開始に伴い通常変動データ1→2→・・・→mの順でデータ出力が順次行われ、それに引き続きリーチ演出の開始に伴いリーチ演出データ1→2→・・・→nの順でデータ出力が順次行われる。
さて、上述の通り、ナビモードにおいて、特定領域401に遊技球が入球することで「16ラウンド大当たり」が発生しやすい状態のときに羽部材406が開放される場合、当該羽部材406の開放に対応して所定の報知を行うこととしている。本実施形態では、装飾図柄表示装置42において特定の表示を行うことで、前記所定の報知を行っている。さらに、本実施形態では、前記特定の表示を行う場合、特別表示装置43L、43Rにて変動中の変動表示に対応した表示演出を生成するだけでなく、特別変動保留エリアに格納された変動情報に対応した表示演出を生成する構成となっている。すなわち、通常モード及び時間短縮モードにおいては、変動パターンコマンドの受信に際してRAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づいて表示演出を生成するだけであるが、ナビモードにおいては、変動パターンコマンドの受信に際してRAM553のコマンドバッファに格納された情報、及び、保留情報格納エリアに格納された変動情報に基づいて表示演出を生成することとなる。
以下、ナビモードにおいて装飾図柄表示装置42で行われる表示演出について、図47を参照しつつ説明する。
図47(a)に示すように、本実施形態では、装飾図柄表示装置42におけるナビモード用の演出として、宇宙人が回転寿司屋で寿司を食べる演出表示が行われる。
具体的に、装飾図柄表示装置42には、寿司屋の回転台と、回転台を流れる皿に載せられた寿司と、宇宙人とが表示される。回転台を流れる寿司は、保留情報格納エリアに記憶された変動情報の数によって変化し、例えば、実行エリアと第1保留エリアとに変動情報が記憶されている場合には、装飾図柄表示装置42において、2つの寿司(2皿)が表示されることとなる。
また、実行エリアの変動情報を示す寿司は、宇宙人の前を流れ、それを宇宙人が箸を使って食べることができれば、小当たり又は大当たりが発生する(外れの場合は寿司を落とす)。具体的に、先発コマンドを受信した時点で装飾図柄表示装置42において表示される寿司が1個追加され、変動パターンコマンドを受信した時点で、装飾図柄表示装置42に最も早くに表示された寿司(実行エリアにシフトされた変動情報に対応する寿司)が宇宙人の前まで流れてくる。さらに、特別図柄表示装置43L,43Rの変動表示中においては、図47(b)に示すように、宇宙人が箸で寿司を取ろうとする表示がなされ、特別図柄表示装置43L,43Rの変動表示が停止表示される時点で、宇宙人が寿司を口に入れる又は寿司を落とす表示がなされる。尚、「大当たり」又は「外れ」に対応する変動情報を示す寿司は、「小当たり」に対応する変動情報を示す寿司とは異なると認識できるように(例えば、通常よりも大きく表示される)構成してもよい。
さらに、寿司のネタの種類は複数存在する。当該ネタの種類は、各種カウンタ情報及び各種カウンタに対応するテーブルに基づいて決定される。そして、宇宙人は基本的に宇宙人の前を流れる寿司を全て食べるような表示がなされるが、その中でも特に宇宙人が所望するネタ(例えば海老)が装飾図柄表示装置42にて示される。当該所望するネタの寿司は、保留情報格納エリアのナビフラグがオンされた場合にのみ装飾図柄表示装置42に表示され、実行エリアのナビフラグがオンされた場合に、前記所望とするネタの寿司が宇宙人の前に到達する。
そして、所望とするネタの寿司を宇宙人が食べたときに羽部材406が開状態とされるタイミングで、遊技球を特定領域401に入球させることができれば、「16ラウンド大当たり」が発生する可能性が非常に高くなるので、遊技者はそのタイミング(合致開放タイミング)を狙って、遊技球を発射させることになる。尚、本実施形態では、特別変動保留エリアや保留情報格納エリアのナビフラグを設定するとともに、及びナビフラグの設定に基づいて装飾図柄表示装置42等にて特定の演出(例えば海老の表示)を行う機能が報知手段に相当する。
また、ナビモード中、保留情報格納エリアにおいてナビフラグがオンされていない状態においては、装飾図柄表示装置42において、遊技者に対し、中央入賞ユニット37よりも右側を狙って遊技球を打ち出すことを促す表示がなされる。上記のように、羽部材406は、中央入賞ユニット37の上部左側にのみ設けられており、中央入賞ユニット37よりも右側を狙って遊技球を打ち出すと、遊技球が特定領域401に入球しにくくなる(狙った場所によっては特定領域401に全く入球しなくなる)。このため、中央入賞ユニット37よりも右側に遊技球を打ち出していれば、特定領域401への入球を回避しつつ、遊技を進行させることができる。ちなみに、上記のように、ナビモードにおいては、特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」が発生する可能性が高いタイミングが報知されるので、そのタイミングのときだけ、中央入賞ユニット37よりも左側に遊技球を打ち出して、特定領域401に遊技球を入球させることが得策となる。
尚、本実施形態では、ハンドル18の回動操作量により遊技球の打ち出し位置を特定し、遊技球が中央入賞ユニット37よりも左側に打ち出されていると判断されると、装飾図柄表示装置42において「右打ちして下さい」といった表示がなされ、遊技球が中央入賞ユニット37よりも右側に打ち出されていると判断されると、かかる表示が行われなくなる。また、ナビモードにおいては、開放部材33cが開放されやすく、第2始動入賞ユニット33bに遊技球が入球しやすいので、中央入賞ユニット37よりも右側に遊技球を打ち出していても、特別表示装置43L、43Rの変動表示が順次行われていくとともに、第2始動入賞ユニット33bへの入球に基づく賞球(遊技球の払出し)により、手持ちの遊技球が著しく減少してしまうといった事態を回避することができる。
一方、保留情報格納エリアの実行エリアのナビフラグがオンとなった際には、装飾図柄表示装置42において、宇宙人が海老を掴もうとする上記表示演出に加え、遊技者に対し、中央入賞ユニット37よりも左側を狙って遊技球を打ち出し、特定領域401に遊技球を入球させることを促す表示がなされる。
さらに、保留情報格納エリアの保留エリアのナビフラグがオンされた段階で、装飾図柄表示装置42において、遊技球を特定領域401に入球させるべき羽部材406の開放タイミングが示される(例えば海老の寿司が表示される)ことになる。つまり、特定領域401に入球させるべきタイミングが、ナビフラグがオンされる変動情報が保留された時点で報知されるため、遊技者は、ハンドル操作の十分な心構えをしておくことができ、特定領域401に入球させるべきタイミングの到来に合わせて、余裕を持ってハンドル操作を行うことができる。
尚、装飾図柄表示装置42に海老が表示されても、宇宙人の前に海老が流れ着く前に特定領域401に遊技球を入球させてしまうと、「16ラウンド大当たり」以外の大当たりが発生してしまう可能性が高いので、海老が宇宙人の前に流れ着く前の段階にあっては、遊技者が早まってハンドル操作し、遊技球を中央入賞ユニット37の左側に打ち出してしまう(特定領域に入球させてしまう)といった事態を抑制するべく、未だ右側に遊技球を打ち出していてほしい旨の表示を行うこととしてもよい。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまで(ステップS3907で設定された変動時間タイマが0になるまで)の間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに演出表示が継続される。
次に、ステップS3907の第2役物駆動処理について、図46を参照して説明する。
先ず、ステップS4301では、第2役物駆動フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS4301で否定判別された場合には、ステップS4302に移行し、変動パターンコマンドにナビフラグがオンされた旨の情報が含まれているか否かを判別する。尚、当該判別に代えて、保留情報格納エリアの実行エリアのナビフラグがオンされているか否かを判別してもよい。
当該ステップS4302で肯定判別された場合には、ステップS4303において第2役物駆動フラグをオンする。続くステップS4304において、第2役物駆動タイマに対し変動時間タイマの値と同じ値をセットする。尚、上記のように、変動時間タイマは、特別表示装置43L、43Rにおける変動時間に対応した時間(変動残余時間)を記憶するタイマである。つまり、当処理では、第2役物駆動タイマに対して変動残余時間が設定されることとなり、当該処理が行われる毎に第2役物駆動タイマの値を1減算していくと、特別表示装置43L、43Rの変動表示が停止表示されるのと同時に第2役物駆動タイマの値が「0」になる。
その後、ステップS4305において第2役物駆動モータをオンにしてから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、第2役物駆動モータがオンされることにより、第2可動役物447が上下に振動する構成となっている。すなわち、本実施形態では、特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」が発生する可能性が非常に高いタイミングを装飾図柄表示装置42の表示態様によって報知するだけでなく、第2可動役物447の動作によっても報知する構成となっている。
また、ステップS4302において否定判別された場合には、ステップS4306に移行し、変動パターンコマンドに大当たりの情報が含まれているか否かを判別する。尚、当該判別に代えて、保留情報格納エリアの実行エリアに大当たりの情報が記憶されているか否かを判別してもよい。
ステップS4306で肯定判別された場合には、ステップS4307において演出ボタン125の操作情報があるか否かを判別する。さらに、ステップS4307で肯定判別された場合には、ステップS4308において、特別表示装置43L、43Rの変動表示の開始から1秒が経過しているか否かを判別する。すなわち、「大当たり」が発生する際の変動時間は7秒であり、当該変動表示に対応する表示演出を開始する際に、変動時間タイマには7秒に相当する値「7000」が設定される。このため、本処理では、変動時間タイマの値が「6000」よりも大きいか否かを判別し、「6000」よりも大きい場合に当処理で肯定判別される。当該ステップS4308で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態の発生を教示するための変動表示が行われているときに、変動開始から1秒以内に演出ボタン125が押圧操作された場合には、ステップS4309に移行する。
その一方で、ステップS4306、ステップS4307、又は、ステップS4308で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS4309では、「大当たり」に当選したことを教示するための効果音を発生させるための処理を行い、続くステップS4310では、第2役物駆動フラグをオンにする。その後、ステップS4311において第2役物駆動タイマに変動時間タイマの値と同じ値を設定し、ステップS4312において第2役物駆動モータをオンにしてから、本処理を終了する。
また、ステップS4301で肯定判別された場合には、ステップS4313に移行し、第2役物駆動タイマの値が「0」であるか否かを判別する。当該ステップS4313で否定判別された場合、ステップS4314において第2役物駆動タイマの値を1減算してから、本処理を終了する。
一方、ステップS4313で肯定判別された場合には、ステップS4315において第2役物駆動フラグをオフし、ステップS4316において第2役物駆動モータをオフしてから、本処理を終了する。
図44の説明に戻り、ステップS3908のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。また、当該ランプ設定処理では、先発コマンドを受信した場合に、消灯状態にある特別変動保留ランプ46のうちの1つ(例えば、消えているランプのうち一番左側のもの)を点灯状態とする。さらに、変動パターンコマンドを受信した場合に、点灯状態にある特別変動保留ランプ46のうちの1つ(例えば、点灯しているランプのうち一番右側のもの)を消灯させる。加えて、普通図柄表示装置41の変動表示が保留された旨の情報を受信した場合に、普通変動保留ランプ44のうちの1つを点灯させ、普通図柄表示装置41の変動表示が開始された旨の情報を受信した場合に、普通変動保留ランプ44のうちの1つを消灯させる処理も行う。
ステップS3909の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカ24の出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3909で行われる。
ステップS3910では、客待ち演出(例えば、装飾図柄表示装置42において特別表示装置43L、43Rの変動表示に対応する表示演出が行われていない状態で所定時間が経過すると表示されるように設定されているデモ画面表示)の制御設定等その他の処理を行う。
ステップ3911では、上記ステップS3905〜3910の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、特別表示装置43L、43Rの変動表示に対応する表示演出を装飾図柄表示装置42に行わせる際に、表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
1msec毎に行われるステップS3905〜S3911の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3912に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3913に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3912で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3914において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、本実施形態によれば、ナビモードにおいて、特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」が発生しやすい状態のときに羽部材406が開放される場合、その開放タイミング(合致開放タイミング)が報知されることとなる。具体的に、本実施形態では、「0」〜「4」の範囲で更新される種別選択カウンタNxの値が「3」であるときに特定入賞口421に遊技球が入球する(特定入球検知スイッチ425により遊技球が検知される)ことで、「16ラウンド大当たり」が発生することとなる。このため、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく抽選にて「小当たり」に当選すると判別された場合(当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」に対応すると判別された場合)、当該「小当たり」に当選することに伴って羽部材406が開放されたときに特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球するときのタイミング(見込み入球タイミング)と、種別選択カウンタNxの値が「3」となっている期間(特定種別付与タイミング)とが一致するか否かを判別することで、特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」が発生しやすい状態のときに羽部材406が開放されるか否かを判断している。そして、当該判別で一致すると判別された場合に、当該「小当たり」となる抽選の結果を教示するための変動表示が特別表示装置43L、43Rにて行われている際に、装飾図柄表示装置42及び第2可動役物447において特定の演出(例えば、海老の寿司が宇宙人の前に至り、それを宇宙人が箸でつまみ上げるといった装飾図柄表示装置42における表示演出)が行われる構成となっている。
従って、遊技者は、報知された合致開放タイミングで開放される羽部材406の開放に乗じて特定領域401に遊技球を入球させると「16ラウンド大当たり」が発生しやすいことを察知することができる。このため、遊技者は、自身の操作によって「16ラウンド大当たり」が得られるか否かが左右されることを実感しつつ、羽部材406の合致開放タイミングに狙いを定めて遊技球を発射させるといった積極的な(熱の入った)遊技を行うことができ、興趣の向上が図られる上、遊技の単調感を抑制することができる。さらに、遊技者自身の操作によって「16ラウンド大当たり」が得られた場合には、自身で成し遂げたという達成感や満足感を得ることができる。さらに、報知の有無に応じて遊技球を発射又は停止させたり遊技球の打ち出し位置を変えたりすることで、遊技球を遊技領域の一定箇所に向けて発射し続けるだけといった遊技性を打破することができる。結果として、遊技者の操作により遊技球を発射して大当たり状態の獲得を目指すといったパチンコ機のポテンシャルを十分に引き出すことができ、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
また、ナビモードにて行われる「合致開放タイミング」の報知は、既に決まっている結果を単に示唆するためのものではなく、これから特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」が発生しやすい状態のときに羽部材406が開放されるので、そのときに遊技球を特定領域401に入球させると、「16ラウンド大当たり」が発生しやすいといったことを事前に案内するためのものである。従って、装飾図柄表示装置42等において行われる前記報知を含む演出に重みを持たせることができ、これによっても興趣の向上を図ることができる。
また、「合致開放タイミング」の報知は常に行われるわけではなく、100回の回数制限があるナビモードにおいてのみ行われる可能性がある。このため、遊技に抑揚をつけて単調感を抑制することができるとともに、「合致開放タイミング」の報知が常時行われる可能性があることでそのときの操作に備えなければならないといった遊技者の緊張状態が長時間継続してしまうといった事態を回避することができる。また、「合致開放タイミング」の報知が遊技者の利益に大きく寄与する場合、当該報知が常時行われる構成としてしまうと、遊技者と遊技ホールとの利益の均衡を鑑み、大当たり状態の発生確率を低くしなければいけないことが懸念される。これに対し、通常モード及び時間短縮モードを設定することにより、上記のような事態を低減させることができ、大当たり状態がなかなか発生しない退屈な遊技を強いられるといった事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、通常モード及び時間短縮モードにおいては、特定領域401に入球した遊技球は第2、第3、又は第4案内通路433、434、443のいずれかを経由して回転体413に至るが、ナビモードにおいては、特定領域に入球した遊技球は、第4案内通路443を経由して回転体413に至る構成となっている。すなわち、ナビモードにおいては、特定領域401内における遊技球のルートが規定される(同一のルートが選択される)ため、遊技球が特定領域401に入球してから特定入賞口421に入球するまでの時間のばらつきを抑制する(ほぼ一定にすることができる)ことができる。従って、見込み入球タイミングのばらつきが低減され、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かの判別精度を向上させることができる。
一方、通常モード及び時間短縮モードにおいては、特定領域401内における遊技球のルートが規定されないため、遊技球の挙動を楽しむことができる。また、通常モード及び時間短縮モードにおいては、遊技球が特定領域401に入球してから特定入賞口421に入球するまでの時間に比較的大きなばらつきが生じることとなる。このため、通常モード及び時間短縮モードであるときに、遊技者が、特定入賞口421に遊技球が入球することで「16ラウンド大当たり」が発生することとなるタイミングを自ら計り、それに対応させて遊技球を特定領域401に入球させることで、「16ラウンド大当たり」を発生させることができてしまうといった事態を抑止することができる。
主制御装置261には、4つの保留エリアと1つの実行エリアとを具備する特別変動保留エリアが設けられ、当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値を含む変動表示の設定に関わる変動情報を複数回分記憶可能であるため、結果的に、変動表示が保留されることとなる。また、本実施形態では、変動情報が特別変動保留エリアに記憶された時点で、当該変動表示の内容を把握する構成となっている。このため、変動表示が保留された段階で、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かの同期判別を行い、「合致開放タイミング」の報知を行うか否かを決定することができる。従って、例えば、既に特別変動保留エリアに変動表示が保留されているときに新たに特別変動保留エリアに保留された変動表示に関し、前記同期判別にて同期すると判別された場合、当該変動表示が実行される前段階、すなわち、当該変動表示が保留されるよりも前に保留された変動表示が行われる際に、「合致開放タイミング」の報知を行うことができる。本実施形態では、装飾図柄表示装置42において、保留された各変動表示に対応して保留順に「寿司」を表示し、「寿司のネタの種類」で、「合致開放タイミング」がいつ到来するのかを遊技者に知らせている。従って、遊技者は、「合致開放タイミング」に合わせた操作を、余裕を持って行うことができる。このため、例えば、「合致開放タイミング」の報知がおこなわれてから「合致開放タイミング」までの間隔が短いことに起因して、操作が「合致開放タイミング」に間に合わないといった事態を抑制することができる。また、当該構成により、変動時間(羽部材406が開放されるまでの時間)を支障なく短くすることができるため、変動時間が長くなることで、遊技の進行がもたつき、興趣の低下を招くといった事態を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、特別変動保留エリアに変動情報が記憶された時点で、当選乱数カウンタC1の値が「大当たり」に対応する値であるか否かの判定結果等を含む先発コマンドがサブ制御装置262に出力されるとともに、先発コマンドの変動情報が、サブ制御装置262の保留情報格納エリアの対応する保留エリアに記憶される。そして、サブ制御装置262において、装飾図柄表示装置42の表示制御等を行っている。このため、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された変動情報だけでなく、保留エリアに記憶された変動情報にも基づいて装飾図柄表示装置42における演出表示を生成するといった比較的複雑な制御を主制御装置261で行わなくても済み、主制御装置261の制御の負担を軽減することができる。また、サブ制御装置262に対して、先発コマンドに含まれる変動情報を記憶する保留情報格納エリアが設けられることにより、サブ制御装置262においても保留された変動表示を確実に把握することができる上、保留されている変動表示に対応した表示演出を確実に設定することができる。
加えて、本実施形態では、特別表示装置43にて変動表示が行われている最中に、特定入賞口421に遊技球が入球して大当たり状態が発生した場合、当該変動表示は大当たり状態の後に再度行われる構成となっている。このため、例えば、大当たり状態が発生したからといって、変動中であった変動表示をキャンセルするとともに、当該変動表示に対応する開放抽選や当否抽選の結果を無視する構成とした場合に、遊技者に不利益が生じてしまうといった事態を回避することができる。さらに、本実施形態では、前記中断された変動表示は、大当たり状態の終了後において、中断された時点から行われるのではなく、変動の最初から行われる構成となっている。従って、当該変動表示の変動時間が極端に短くなってしまい、変動表示の内容やこれに合わせて行われる各種演出がちぐはぐになり、遊技者に著しい違和感を与えたり、「合致開放タイミング」の報知を行ったとしても、到底操作が間に合わなかったりするといった事態を防止することができる。
また、例えば、種別選択カウンタNxの値が常に同じリズムかつ同じ周期で更新される場合、特定入賞口421に遊技球が入球することで一度「16ラウンド大当たり」が発生すると、どのタイミングで特定入賞口421に遊技球を入球させれば「16ラウンド大当たり」が発生するかが認知されてしまうおそれがある。つまり、種別選択カウンタNxの更新サイクルが常に12秒である場合、かかる特定入賞口421に遊技球が入球したタイミングから12秒の間隔を計ることで「16ラウンド大当たり」となるタイミングが認知されてしまう。その一方で、大当たり状態以外の通常遊技状態で種別選択カウンタNxの値をランダムに更新する構成であると、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かの判別を行うことが困難となってしまい、制御の複雑化を招いたり、前記判別が不可能となってしまったりすることが懸念される。
これに対し、上記実施形態では、大当たり状態以外の通常遊技状態のときには、種別選択カウンタ更新処理において4msec毎に種別更新タイマの値が1ずつ減算されるが、大当たり状態のラウンド中のとき(可変入賞装置32が開状態のとき)には、可変入賞装置制御処理及び種別選択カウンタ更新処理において4msec毎に種別更新タイマの値が合計で2ずつ減算される構成となっている。つまり、大当たり状態のときと通常遊技状態のときとで種別選択カウンタNxの値を更新する処理の内容を異ならせている。特に、大当たり状態の1ラウンドは可変入賞装置32に遊技球が8個入賞した時点で終了するため、1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間は一定ではなく、結果として、種別更新タイマ、ひいては種別選択カウンタNxがランダムに更新されることとなる。このため、例えば、通常遊技状態において種別選択カウンタNxの値を常に同じリズムかつ同じ周期で更新する構成するとともに、大当たり状態における種別選択カウンタNxの値の更新をランダムに行うことで、前記判別を比較的容易に行うことができる上、「16ラウンド大当たり」が発生した場合に、どのタイミングで特定入賞口421に遊技球を入球させれば「16ラウンド大当たり」が発生するかが認知されてしまうといった事態を防止することができる。
また、本実施形態では、大当たり状態中は特別表示装置43L、43Rにおける変動表示が行われない一方で、種別決定カウンタNx(種別更新タイマ)は大当たり状態中においても更新される構成となっている。特に、本実施形態では、大当たり状態のときと通常遊技状態のときとで、種別選択カウンタNxの更新サイクルが異なる、さらに、ナビモードにおいては、始動入賞処理の時点で、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かを判別し、肯定判別されるとナビフラグをオンする構成となっている。このため、特別変動保留エリアに保留された所定の変動表示に関し、大当たり状態の前に行われた見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かの判別結果が、大当たり状態の後では不適格なものとなってしまうおそれがある。この場合、例えば、特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」以外の大当たりが発生しやすい状態のときに開放される羽部材406の開放タイミングが報知されてしまったり、特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」が発生しやすい状態のときに開放される羽部材406の開放タイミングが報知されなくなってしまったりするおそれがある。
これに対し、本実施形態によれば、大当たり状態の終了後、ナビモードを開始させる際に、保留された変動表示に関し、再度見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かを判別し、当該判別の結果に応じてナビフラグを設定することとしている(ナビモード開始設定処理参照)。従って、上記不具合を回避することができ、的確な報知を行うことができる。
また、ナビモード開始設定処理を行うことにより、ナビモード以外の遊技モード(時間短縮モード)で大当たり状態が発生し、大当たり状態後、ナビモードに移行する場合においても、ナビモード以外の遊技モードで保留された変動表示に関し、ナビフラグの設定を行うことができる。従って、ナビモードの開始時から的確に報知を行うことができる。
また、ナビモードにおいては、報知が行われないときに遊技球が特定領域401に入球することを避けながら、報知が行われたときに遊技球を特定領域401に入球させることが得策となる。しかしながら、報知が行われていないからといって遊技球を発射させないということになると、始動入賞ユニット33a、33bにも遊技球が入球しなくなるため、遊技自体が進行しない。その一方で、始動入賞ユニット33a、33bに遊技球を入球させるべく遊技球を発射させることに伴って、遊技球が特定領域401へ入球してしまう懸念があると、窮屈な思いをしながら遊技を行わなければならない。
これに対し、本実施形態では、中央入賞ユニット37が遊技領域の略中央部に設けられるとともに、羽部材406が中央入賞ユニット37の上部左側にのみ設けられている。このため、遊技球は中央入賞ユニット37の左方を通過する場合にのみ特定領域401へ入球する可能性があり、中央入賞ユニット37の右方を通過する場合には、特定領域401へ入球する可能性がない。さらに、中央入賞ユニット37の左方及び右方のどちらを通過する遊技球についても第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bのどちらかに入球可能になっている。このため、遊技球を中央入賞ユニット37の左右に打ち分けるといった簡単な操作で、意図しないタイミングにおいての特定領域401への入球を回避しつつ、始動入賞ユニット33a、33bに遊技球を入球させて、遊技を滞りなく進行させることができる上、報知が行われたときに遊技球を特定領域401に入球させることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、特別表示装置43L、43Rの変動表示中に大当たり状態が発生した場合、当該変動表示が大当たり状態終了後に行われるとともに、途中からではなく最初から行われるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、大当たり状態が発生することで中断された特別表示装置43L、43Rの変動表示は、大当たり終了後に行われるが、変動時間は大当たり状態前に行われた変動表示の時間を差し引いた時間だけ行われる(例えば中断された時点の状態から再スタートする)構成としてもよい。つまり、第1表示タイマの値(変動残余時間)がそのまま引き継がれるように構成してもよい。さらに、この場合、大当たり状態中(各種大当たりフラグがオンされている状態)においては、種別更新カウンタを更新しない(スキップされる)よう構成してもよい。この場合、始動入賞時に行われた見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かの結果が、大当たり状態を挟んでもそのまま通用するため、大当たり状態終了時に再度同様の処理(ナビモード開始設定処理)を行うといった事態を回避することができる。
また、例えば、特別表示装置43L、43Rの変動表示中に特定入賞口421に遊技球が入球して大当たり状態が発生した場合、当該変動表示を大当たり状態が開始されるまでに強制的に終了させることとしてもよい。さらに、例えば、当該構成において、中断される変動表示が「大当たり」に対応するものであった場合、特定入球検知スイッチ425の検知に基づく種別抽選の結果によらず(又は当該種別抽選を行うことなく)16ラウンド大当たりを発生させることとしてもよい。
(b)上記実施形態では、特定領域401に遊技球を入球させることで「16ラウンド大当たり」が発生しやすい状態のときに羽部材406が開放されることを、装飾図柄表示装置42の表示態様、及び、第2可動役物447の動作によって報知しているが、当該報知の手段・方法は特に限定されるものではない。例えば、羽部材406やハウジング402にLED等の発光手段を設け(内蔵し)、該発光手段によって報知を行ってもよい。また、遊技盤30の前面において、特定領域401への入球経路に沿って(複数の)発光手段を配設し、入球開口部405に向けて複数の発光手段を順次点灯・消灯させることで報知を行ってもよい。加えて、保留ランプ46の発光色を変えることで報知してもよい。
(c)上記実施形態では、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かの判別に際し、羽部材406が開放されるまでの時間と、遊技球が特定領域401に入球してから特定入賞口421に入球するまでの基準時間である到達時間とを足した入球想定時間が、種別選択カウンタNxの値が「3」となるまでの待受け時間よりも長く、かつ、待受け時間に対して種別選択カウンタNxの値が「3」となっている期間の長さである3秒を足し、さらに、そこから羽部材406の開放時間である0.8秒を引いたリミット時間よりも短いか否かを判別しているが、特にこのような構成に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、羽部材406が開放されている期間のうちのどのタイミングで遊技球が特定領域401に入球するかによって生じる見込み入球タイミングのばらつきを考慮して、リミット時間の算出に際して0.8秒を引いているが、引かなくてもよい。また、例えば、遊技球が特定領域401に入球してから特定入賞口421に入球するまでの誤差を考慮して、上述した待受け時間に誤差分の0.5秒を足した時間を待受け時間とし、上述したリミット時間から誤差分の0.5秒を引いた時間をリミット時間としてもよい。さらに、例えば、羽部材406が開放されるまでの時間が、待受け時間から到達時間を引いた時間よりも長く、かつ、羽部材406が閉鎖されるまでの時間が、リミット時間(0.8秒は引かない)から到達時間を引いた時間よりも短いか否かを判別することによっても、同様の作用効果が奏される。
また、見込み入球タイミングのばらつきを考慮した第1判別と、第1の判別よりもばらつきが小さいものとして判別を行う第2の判別とを行うこととしてもよい。この場合、第1の判別に基づく報知の方が、第2の判別に基づく報知よりも信憑性が高く、第1の判別に基づく報知に対応させて遊技球を発射することで、「16ラウンド大当たり」を得られる可能性が高くなる。
さらに、本実施形態では、ナビモードにおいて特別表示装置43L、43Rの変動表示が合計100回行われると通常モードに移行する構成となっている。このため、ナビモードの開始当初においては、残り回数に余裕があるため、第1の判定に基づく報知が行われたときだけ遊技球を発射することが得策となる。その一方で、ナビモードが終了してしまっては特定の種別の特別遊技状態を発生させるタイミングが全く分からない状況で遊技球を発射させることになってしまうため、ナビモードの半分を過ぎた頃からは、第2の判定に基づく報知が行われたときにも遊技球を発射させることが得策となる。さらに、ナビモードが終了すると、遊技球を始動入賞ユニット33a、33bに入球しにくくなり、大当たり状態自体を得ることが難しくなるため、ナビモードの終了間際では、報知が行われなくても、特定領域401に遊技球を入球させて種別を問わず特別遊技状態を得ることが得策となる。すなわち、上記のようにナビモードに回数制限が設けられる場合には、第1の判別だけでなく第2の判別を行うとともに、どちらの判別に基づく報知なのかを教示するといった構成を採用することで、ナビモードにおける遊技性を向上させることができる上、遊技者は、報知の信憑性及びナビモードの残り回数といった情報に基づき、ナビモードにおいて好適に遊技することができる。
尚、ナビモードの前半においては、第1の判別に基づく報知のみを行い、ナビモードの後半においては、第1及び第2の判別に基づく報知を行うこととしてもよい。この場合、遊技者が報知の信憑性及びナビモードの残り回数といった情報に基づいてナビモードにおける操作方法を自ら判断しなくても、報知があったら遊技球を特定領域401に入球させるだけで、ナビモードを比較的好適に消化することができる。
(d)上記実施形態では、第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33bのどちらに遊技球が入球しても、開放抽選及び当否抽選の当選確率や変動表示時間等が同じであったが、第1始動入賞ユニット33aに遊技球が入球した場合と、第2始動入賞ユニット33bに入球した場合とで、開放抽選及び当否抽選に際しての大当たりや小当たりの振分けや、各抽選にて当選した場合の特典の内容等が異なるように構成してもよい。例えば、第1始動入賞ユニット33aへの入球に基づく抽選にて小当たりに当選した場合には、第1特別表示装置43Lにて1秒の変動表示が行われた後、羽部材406が1秒開放され、第2始動入賞ユニット33bへの入球に基づく抽選にて小当たりに当選した場合には、第2特別表示装置43Rにて3秒又は5秒の変動表示が行われた後、羽部材406が0.8秒開放されることとしてもよい。また、例えば、第1始動入賞ユニット33aに遊技球が入球した場合に払出される遊技球の数と、第2始動入賞ユニット33bに入球した場合に払出される遊技球の数とが異なることとしてもよい。さらに、第1始動入賞ユニット33aに遊技球が入球した場合、8ラウンド大当たりとなるか否かの抽選や特殊3ラウンド大当たりとなるか否かの抽選などが行われるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33bへの入球に基づく変動表示が合計4つまで保留される構成となっているが、例えば、各第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33bへの入球にそれぞれ対応してそれぞれ4つまで(合計8つの)変動表示を保留できる構成としてもよい。当該構成を採用する場合、各始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく変動表示の保留数を点灯態様によって示す保留ランプ46がそれぞれ設けられる。また、当該構成を採用する場合、例えば、第1始動入賞ユニットaへの入球に基づく変動表示よりも、第2始動入賞ユニット33bへの入球に基づく変動表示の方が優先して消化されるように構成されてもよいし、第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33bに入球があった順番通りに対応する変動表示が実行される構成としてもよい。加えて、第2始動入賞ユニット33bへの入賞に基づく変動表示に関してのみ、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かを判別し、肯定判別された場合に「合致開放タイミング」を報知することとしてもよい。
さらに、上記実施形態では、始動入球手段が2つ(第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33b)設けられているが1つでもよいし、3つ以上設けてもよい。また、始動入球手段の配置についても特に限定されるものではない。但し、中央入賞ユニット37の左方及び右方を通過する遊技球のいずれも始動入球手段に入球する可能性があるように始動入球手段を配置することが望ましい。
尚、上記実施形態では、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づいて行われる抽選にて「大当たり」(16ラウンド大当たり)に当選する場合があるが、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく抽選では「大当たり」の付与が決定されることがないように(「小当たり」か「外れ」に振分けられるように)構成してもよい。さらに、始動入賞ユニット33a、33bへ入球があった場合、必ず羽部材406が開放されるように(必ず「小当たり」し、外れがないように)構成してもよい。また、上記実施形態において、「小当たり」1回につき羽部材406が複数回(例えば2回)開放されることもあるように(動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく抽選にて、例えば、羽部材406が1回開放される「第1の小当たり」、羽部材406が2回開放される「第2の小当たり」、「大当たり」、「外れ」のいずれかに振分けられるように)構成してもよい。
(e)上記実施形態では、変動表示の設定(変動パターンコマンドの設定)に際し、当選乱数カウンタC1の値や変動時間選択カウンタC2の値に基づいて変動時間等を決定しているが、例えば、大当たり発生フラグや3秒変動フラグ等のフラグの設定状況に基づいて変動時間等を決定してもよい。この場合、変動表示の内容を決定する変動表示設定処理に際し、始動入賞処理において既に行われている判定や変動時間の判定の結果を参酌するだけでよく、再度当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」や「大当たり」に対応する値であるか否かの判別や、変動時間選択カウンタC2の値が何秒の変動時間に対応する値であるか否かの判別を行わなくて済む。
また、上記実施形態では、特別変動保留エリアにおいて、当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値を記憶する領域とは別に、小当たり発生フラグ、大当たり発生フラグ、3秒変動フラグ等が設けられているが、当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値を記憶する領域に対し、大当たりするか否かや変動時間等の情報を上書きする構成を採用してもよい。この場合、大当たり発生フラグや5秒変動フラグ等のフラグを別途設ける必要がなく、記憶領域の簡素化を図ることができる。但し、上記実施形態によれば、変動表示の設定(変動表示設定処理)に際し、事前に行われた当否判定処理や変動時間判定処理の結果を基に変動表示の設定を行うわけではなく、始動入賞時に(始動入賞処理において)抽出された当選乱数カウンタC1、変動時間選択カウンタC2の値と、当否判定テーブル、変動時間選択テーブルに記憶されている値とを直接対比させて、その結果に応じて、変動表示の設定を行うことができる。
(f)上記実施形態ではサブ制御装置262が設けられ、サブ制御装置262により装飾図柄表示装置42の表示制御が行われているが、主制御装置261において装飾図柄表示装置42の表示制御を行うこととしてもよい。また、この場合、サブ制御装置262を省略してもよい。尚、保留されている変動表示の内容や保留エリアのナビフラグの設定状況を示唆する表示演出等を省略してもよい。この場合、始動入賞処理にて変動表示の内容を把握する必要がなくなるなどするため、制御負担を軽減することができる。
また、ナビフラグがオンされる変動表示が特別変動保留エリアに保留された際に、既に変動表示が保留されている保留エリア(実行エリア)に対して、ナビフラグがオンされたことを示す情報を記憶する構成としてもよい。例えば、第3保留エリアに対し、ナビフラグの他に第1準備フラグを設ける。第2保留エリアに対し、第1及び第2準備フラグを設ける。第1保留エリアに対し、第1、第2、及び第3準備フラグを設ける。実行エリアに対し、第1、第2、第3及び第4準備フラグを設ける。また、第4保留エリアのナビフラグがオンされた場合、第3保留エリアの第1準備フラグをオンし、第2保留エリアの第2準備フラグをオンし、第1保留エリアの第3準備フラグをオンし、実行エリアの第4準備フラグをオンする。第3保留エリアのナビフラグがオンされた場合、第2保留エリアの第1準備フラグをオンし、第1保留エリアの第2準備フラグをオンし、実行エリアの第3準備フラグをオンする。第2保留エリアのナビフラグがオンされた場合、第1保留エリアの第1準備フラグをオンし、実行エリアの第2準備フラグをオンする。第1保留エリアのナビフラグがオンされた場合、実行エリアの第1準備フラグをオンする。尚、シフト処理に際し各準備フラグの設定もシフトされる。そして、表示設定に際し、準備フラグについても参照し、対応する報知表示を実行する。
(g)上記実施形態では、特別表示装置43L、43Rにおいて変動表示中の変動表示が停止表示された直後に、特別変動保留エリアに記憶されている次の変動表示が開始される構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、羽部材406が開放されているときは特別表示装置43L、43Rにおいて変動表示が行われない構成とし、特別表示装置43L、43Rにおいて変動表示中の変動表示が停止表示され、かつ、当該変動表示で教示された結果に対応して羽部材406が開放されてから羽部材406が閉鎖された直後に、特別変動保留エリアに記憶されている次の変動表示が開始される構成としてもよい。この場合、羽部材406の開放時間を考慮して見込み入球タイミング(入球想定時間)を算出することとなる。
(h)上記実施形態では、特定入賞口421に遊技球が入球する(特定入球検知スイッチ425の検知がある)ことで大当たり状態の発生が約束されるとともに、大当たり状態の種別を決定するための種別抽選が行われ、大当たり状態の種別が決定される構成となっている。すなわち、種別選択カウンタNxを用いて大当たり状態の種別を決定しているが、特にこのような構成に限定されるものではない。
例えば、特定入賞口421に入球した遊技球が案内される領域を設けるとともに、当該領域に対して遊技球が入球可能な5つの入球部を備えた可動振分手段としての回転体を設ける。また、各入球部に個別に対応して、各入球部に入球した遊技球をそれぞれ検知する特定入球検知スイッチ425を設ける。さらに、各特定入球検知スイッチと、大当たり状態の各種別とが対応付けられており、特定入賞口421に入球した遊技球がいずれの入球部に入球するかによって(どの特定入球検知スイッチの検知があったかによって)、異なる種別の大当たり状態が発生する構成となっている。
回転体は、各入球部が特定入賞口421の直下方を順番で通過するようにして、一定速度で回転する。このため、特定入賞口421に遊技球が入球したときに、特定入賞口421の下方に位置していた入球部に遊技球が入球する。
上記構成を採用する場合、遊技球が入球することで「16ラウンド大当たり」が発生することとなる入球部が特定入賞口421の直下方に位置するまでの時間を算出することで「待受け時間」を算出する。さらに、特定入賞口421の直下方に位置する入球部が「16ラウンド大当たり」に対応するものから「16ラウンド大当たり」以外の大当たりに対応するものになるまでの時間を前記「待受け時間」に足すことで「リミット時間」を算出する。以上のようにして、特定種別付与タイミングを把握し、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かを判別し、当該判別結果に基づいてナビフラグの設定を行うこととなる。
また、例えば、複数の入球部のうち最も遊技球が入球しやすくなる入球部を切替えていく可動振分手段を回転体によって構成するのではなく、例えば、特定入賞口421に入球した遊技球が案内される領域に対し複数の入球部を固定的に設け、各入球部に個別に通じる通路を順次開閉するシャッタ装置を設けることで可動振分手段を構成してもよい。この場合、特定入賞口421に入球した遊技球は、シャッタ装置によって各入球部に個別に通じる通路のうち開通している通路を通り、いずれかの入球部へと入球する。
さらに、例えば、上記実施形態の回転体413の10個のポケットのうち特定受入れ部417を5つにするとともに、特定受入れ部417に個別に対応して特定入球検知スイッチ425を設け、どの特定入球検知スイッチの検知があったかによって、異なる種別の大当たり状態が発生する構成としてもよい。
(i)上記実施形態では、大当たり状態として、「3ラウンド大当たり」、「8ラウンド大当たり」、「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、「16ラウンド大当たり」が設定されているが、大当たり状態の種別は特に限定されるものではなく、遊技機の機種毎に適宜設定することができる。
また、上記実施形態では、「通常モード」、「時間短縮モード」、「ナビモード」があったが、当該遊技モードの設定についても特に限定されるものではなく、遊技機の機種毎に適宜設定することができる。例えば、通常モードにおいて所定条件が成立した場合にもナビモードが付与されるように構成してもよいし、時間短縮モードを省略してもよい。
さらに、上記実施形態では、大当たり状態の種別が決定されることで、大当たり終了後に付与される遊技モードの種別についても決定される構成となっているが、大当たりの種別(15ラウンド大当たり、2ラウンド大当たり)の決定と、遊技モードの種別(高確率状態、低確率状態)の決定とが別々に行われる構成としてもよい。例えば、遊技モードの種別を決定する種別選択カウンタNxの他に、大当たり状態の種別を決定する当選種別判定値生成手段としての当選種別乱数カウンタを設けることとしてもよい。
(j)上記実施形態では、ハンドル18に対して発射禁止ボタン18aが設けられている。このため、例えば、合致開放タイミングにおいて遊技球を中央入賞ユニット37の左方に向けて発射させたが特定領域401に入球させることができず、再度中央入賞ユニット37の右方に向けて遊技球を発射させるときなどに、発射禁止ボタン18aを押しながらハンドル18を右側に回動させることで、中央入賞ユニット37の左方に遊技球を打出すことなく、中央入賞ユニット37の右方に遊技球が打出される状態とすることができる。
しかしながら、一般に、発射禁止ボタン18aは目立たないように設けられているため、使用に慣れていない遊技者は、活用することはおろか発射禁止ボタン18aに気付かないことが懸念される。このため、例えば、発射禁止ボタン18aに発光手段を内蔵するとともに、所定のタイミングでかかる発光手段を発光させることとしてもよい。また、ハンドル18よりも左側(例えば上皿19)に発射禁止ボタンを設け、遊技者が左手で発射禁止ボタンを操作できるように構成してもよい。この場合、操作性の向上が図られる。
さらに、遊技球の打出し位置を中央入賞ユニット37の右方に変更する際に、ハンドル18に手が触れることで、未だ遊技球が中央入賞ユニット37の左方に打出される段階で遊技球が発射されてしまうといった事態を防止するべく、例えば、ハンドル18に手が触れてから所定時間経過し、かつ、ハンドル18が動いていないときにのみ遊技球が発射されるように構成してもよい。また、ハンドル18が動いていても、ハンドル18が左側に動いているときは遊技球の発射が許容され、ハンドル18が右側に動いているときだけ遊技球の発射が禁止される構成としてもよい。この場合、遊技球を右打ちしておいて、報知のタイミングで左打ちに変える際に、ハンドル操作が遅れて特定領域401に遊技球を入球させることができなくなってしまうといった事態を抑制しつつ、遊技球を左打ちしている状態から右打ちに変える際に、報知のタイミング以外のときに遊技球が特定領域401に入球してしまうといった事態をより確実に防止することができる。
(k)また、報知のタイミングに合わせてハンドル18を左側に回動する際に、慌ててハンドル18を大きく回動させすぎてしまったり、慎重になってハンドル操作が遅くなり、報知のタイミングに間に合わなかったりするおそれがある。これに対し、例えば、打ち出される遊技球が特定領域401に入球できるような位相までハンドル18が回動されたときに、ハンドル18を操作しているときの感触が異なるように構成することで、ハンドル18を迅速に的確な位置まで回動操作することができ、上記事態を抑制することができる。
(l)上記実施形態では、ナビモードに際して羽部材406の開放タイミング(合致開放タイミング)を装飾図柄表示装置42等において報知するか否かの決定(ナビモード処理:図21参照)を主制御装置261にて行っているが、サブ制御装置262にて行うこととしてもよい。この場合、主制御装置261の制御の簡素化等を図ることができる。尚、当該構成を採用する場合、サブ制御装置262にて、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが同期(一致)するか否かを判別することとなるので、サブ制御装置262に対し、遊技球が特定領域401に入球してから第4案内通路443を経由して特定入賞口421に入球するまでの到達時間(2秒)に相当する値を予め記憶する到達時間記憶手段としての到達時間記憶エリアを設けるとともに、種別選択カウンタNxと同期して更新されるカウンタを設ける、又は、種別選択カウンタNxの更新情報を、更新の都度、主制御装置261からサブ制御装置262に出力することとしてもよい。
(m)上記実施形態では特に言及していないが、「ラウンド」が3回繰り返される大当たりに当選した場合、大当たり状態が開始される段階又は大当たり中においては、「3ラウンド大当たり」及び「特殊3ラウンド大当たり」のどちらであるかが把握しにくいように構成してもよい。つまり、特別表示装置43L、43Rの変動停止時に特別表示装置43L、43Rを視認すれば大当たり状態の種別を特定することは可能であるが、遊技者が装飾図柄表示装置42を視認している限り、どちらの大当たりであるかが判らないように構成してもよい。また、「ラウンド」が8回繰り返される大当たりに当選した場合、大当たり状態が開始される段階又は大当たり中においては、「8ラウンド大当たり」及び「特殊8ラウンド大当たり」のどちらであるかが把握しにくい構成としてもよい。
さらに、上記実施形態では、大当たり状態の終了時(終了設定処理)において、大当たり状態終了後に付与されるモードを判別する構成となっているが、大当たり状態の開始時や大当たりラウンドの最中に大当たり状態終了後のモード判別を行うこととしてもよい。当該構成を採用する場合、大当たり状態中において、大当たり状態終了後に付与されるモード(ナビモードが付与されるか否か)を示唆したり、告知したりする等の演出を行うことができ、興趣の向上を図ることができる。
尚、ナビモード開始設定処理に関しては、全ての大当たりラウンドが終了していない状態のときに行っても、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが同期するか否かを的確に判別することができないため、大当たり状態の終了時(全ての大当たりラウンド終了時)に行われることとする。
また、ナビモード開始設定処理が行われた後、大当たり状態が完全に終了するまで(装飾図柄表示装置42にて行われる大当たり状態のエンディング表示が終了するまで)の間に、例えば、開放報知が行われることとなる変動表示に対応する特別変動保留ランプ46の発光色を変化させることとしてもよい。この場合、当該特別変動保留ランプ46の発光色の変化自体が「16ラウンド大当たり」しやすいタイミングでの開放を示す開放報知となり、大当たり状態中に保留されている変動表示に対応して「16ラウンド大当たり」しやすい開放タイミングが訪れることをいち早く把握することができ、例えば、大当たり状態終了直後(1回目の変動表示)において「16ラウンド大当たり」しやすい開放タイミングが訪れる場合であっても、遊技者は、それに応じた操作を比較的スムースに行うことができる。
(n)上記実施形態では、特定入賞口421に遊技球が入球したタイミングに応じて、大当たり状態の種別が決定されるように構成されているが、例えば、始動入賞ユニット33a、33bに遊技球が入球したタイミングに応じて大当たり状態の種別が決定されるように構成してもよい。具体的に、始動入賞ユニット33a、33bに入球があった場合、上記のように変動表示(変動情報)が特別変動保留エリアの保留エリアに記憶されるとともに、少なくとも当該変動情報が「小当たり」であると判別された場合に、種別選択カウンタNxの値が抽出され、当該変動情報に対応付けて記憶される(当該変動情報と同じ特別変動保留エリアの保留エリアに記憶される)。そして、所定の変動表示に対応して羽部材406が開放されたときに特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口421に入球すれば、当該所定の変動表示に対応して記憶された種別選択カウンタNxの値に対応する種別の大当たり状態が付与されることとなる。また、ナビモードにおいて、変動表示の実行際し、対応して記憶された種別選択カウンタNxの値が「16ラウンド大当たり」に対応すれば、その旨を報知する。
(o)上記実施形態では、ナビモードにおいて「16ラウンド大当たり」が付与されやすいタイミングのみを報知しているが、例えば、ナビモードにおいて「3ラウンド大当たり」又は「8ラウンド大当たり」が付与されやすいタイミングを、「3ラウンド大当たり」及び「8ラウンド大当たり」が付与されやすい旨が分かる情報を添えて報知することとしてもよい。この場合、特定領域401に遊技球を入球させることで通常モードに移行してしまいやすいタイミングを把握することができる。また、「時間短縮モード」において「16ラウンド大当たり」が付与されやすいタイミングを報知したり、「通常モード」において「特殊3ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、及び「16ラウンド大当たり」が付与されやすいタイミングを報知したりすることもあるように(或いは、大当たり状態を挟むことなく、例えば、「通常モード」→「ナビモード」→「通常モード」といった具合にモード間が移行するように)構成してもよい。
(p)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、可変入賞装置32を省略するとともに、特定入賞口421及び非特定入賞口422への入球(特定入球検知スイッチ425及び非特定入球検知スイッチ426の検知)に基づき所定数の遊技球が払出されるものとして、中央入賞ユニット37の羽部材406が開放されてから所定時間(例えば30秒)経過するまで、或いは、特定領域401に所定数(例えば8個)の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、それが所定ラウンド(例えば、3、8、又は16ラウンド)繰り返される間の遊技状態を大当たり状態とした遊技機に適用してもよい。この場合、中央入賞ユニット37が可変入賞装置32の機能を兼ねることとなる。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射装置にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
但し、パチンコ機の構成としてさらに細かな点については特に統一されているわけではなく、パチンコ機といった括りの中でも遊技性の異なる機種が存在する。例えば、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて抽選が行われ、当該抽選の結果によっては遊技者にとって有利な大当たり状態が発生するといったものや(例えば、特開2004−160025号公報参照。)、始動入球手段への入球に基づいて特定領域への入球が許容され、かかる特定領域内に入球した遊技球が同領域内の特定入球部に入賞した場合に大当たり状態が発生するといったもの(例えば、特開平11−197312号公報参照)等が挙げられる。
ところが、これまでに数多くの遊技機が提供されているにもかかわらず、遊技性のバリエーションの面では必ずしも十分とはいえないのが現状である。そのため、昨今ではどの遊技機であっても同じような印象を遊技者に与えてしまい、興味の低下を招いてしまうといったおそれがある。
また、近年、液晶教示装置等において様々な演出が行われる。しかしながら、当該演出は、遊技球が始動入球手段や特定入球部に入球した時点で定められる大当たり状態の発生の成否や、大当たり状態の種別等に基づいて生成される。すなわち、いくら派手な演出が行われたとしても、遊技者はかかる演出をただ見守るしかなく、時として、かかる演出を強制的に見せられているといった感情を呼び起こしてしまうことも懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、斬新な遊技性を備えた遊技機を提供することにある。
手段1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有し、前記特定領域への入球が許容される開状態と、前記特定領域への入球が禁止される閉状態とに状態変化可能な可変入球手段と、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段と、
前記特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段と、
前記特定入球検知手段の検知に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段と、
前記特定領域の外部に設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段と、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記可変入球手段を開状態とさせる開閉制御手段とを備え、
前記特別遊技状態には複数の種別があり、前記特別遊技状態の種別は、前記特定入球手段に遊技球が入球したタイミングに応じて決定される構成であって、
遊技球が前記特定領域に入球してから前記特定入球手段に入球するまでの標準時間である到達時間を予め記憶している到達時間記憶手段と、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて前記可変入球手段が開状態とされる前の段階で、当該始動入球検知手段の検知に基づいて開状態とされる前記可変入球手段の前記特定領域に遊技球が入球し、なおかつ、当該遊技球が前記特定入球手段に入球するときのタイミングである見込み入球タイミングを算出可能な入球タイミング算出手段と、
遊技球が前記特定入球手段に入球することで複数の種別がある前記特別遊技状態のうち特定の種別の特別遊技状態が発生することとなるタイミングである特定種別付与タイミングを算出可能な付与タイミング算出手段と、
前記見込み入球タイミングと前記特定種別付与タイミングとが一致するか否かを判別可能な同期判別手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
手段1に記載のように、特定入球手段に遊技球が入球するタイミングによって発生する特別遊技状態の種別が異なってくる当該遊技機に関しては、遊技者は、どのタイミングで遊技球を特定領域に入球させると、どの種別の特別遊技状態が発生しやすいのかを事前に認知することができれば、自身にとって有利に遊技を進行しやすくなる。
これに対し、本手段1の遊技機は、始動入球検知手段の検知に基づいて可変入球手段が開状態とされたときに特定領域に遊技球が入球し、なおかつ、当該遊技球が特定入球手段に入球すると仮定して、当該遊技球が特定入球手段に入球するときのタイミング(見込み入球タイミング)を算出可能に構成されている。また、特定入球手段に遊技球が入球することで、複数の種別が存在する特別遊技状態のうち特定の種別の特別遊技状態が発生することとなるタイミング(特定種別付与タイミング)を算出可能に構成されている。従って、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングとが一致するか否かを判別することによって、可変入球手段が開状態とされたときに特定領域に入球した遊技球が特定入球手段に入球した場合に、前記特定の種別の特別遊技状態が発生する(可能性が高い)か否かを事前に把握することができる。換言すれば、特定領域に遊技球を入球させることで所望とする種別の特別遊技状態が発生しやすい状態のときに可変入球手段が開状態とされるか否かを事前に把握することができる。このため、当該判別の結果に基づいて、遊技者の興趣を向上させる演出を行ったり、遊技に際して遊技者のアシストを行ったりすることができる。
さらに、例えば、前記判別で両タイミングが同期すると判別された場合に所定の報知を行う場合には、遊技者は、「報知に対応して可変入球手段が開いたときに特定領域に遊技球を入球させることができれば、特定の種別の特別遊技状態が発生する可能性が高い」といったことを察知することができる。このため、遊技者は、自身の操作によって所望とする種別の特別遊技状態が得られるか否かが左右されることを実感しつつ、前記報知に基づいて遊技球を発射させるといった積極的な(熱の入った)遊技を行うことができ、興趣の向上が図られる上、遊技の単調感を抑制することができる。さらに、遊技者自身の操作によって所望の種別の特別遊技状態が得られた場合には、自身で成し遂げたという達成感や満足感を得ることができる。結果として、遊技者の操作により遊技球を発射して特別遊技状態の獲得を目指すといった遊技機のポテンシャルを十分に引き出すことができ、飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
尚、特定の種別の特別遊技状態としては、その他の種別の特別遊技状態に比べて、遊技者にとってより有利な特別遊技状態であることとしてもよい。例えば、「前記遊技領域を移動する遊技球の入球が許容される開状態と、入球が禁止される閉状態とに状態変化可能に構成され、遊技球が入球した場合に遊技価値が払い出される可変入賞装置を備え、前記可変入賞装置は、特別遊技状態においてのみ開状態とされ得る構成であり、特別遊技状態には、特別遊技状態中において所定数の遊技価値の払い出し(獲得)が望める第1特別遊技状態と、特別遊技状態中において前記所定数よりも多くの遊技価値の払出し(獲得)が望める第2特別遊技状態とがある構成」であることとしてもよい。この場合、第2特別遊技状態が特定の種別の特別遊技状態に相当することとしてもよい。尚、到達時間は、遊技球が特定領域に入球してから特定入球手段に入球するまでの時間の平均値であることとしてもよい。
尚、開閉制御手段は、「前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記可変入球手段を開状態とするか否かの開放抽選を行うとともに、当該開放抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる」こととしてもよい。また、入球タイミング算出手段は、「前記開放抽選にて当選すると判別された場合に、当該開放抽選の結果に基づいて開状態とされる前記可変入球手段の前記特定領域に遊技球が入球し、なおかつ、当該遊技球が前記特定入球手段に入球するときのタイミングである見込み入球タイミングを算出可能」であることとしてもよい。
手段2.前記同期判別手段の判別結果を遊技者へ報知可能な報知手段を備えていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、報知手段によって、例えば、特定領域に遊技球を入球させることで特定の種別の特別遊技状態が発生しやすい状態のときに可変入球手段が開状態とされることを報知することもできる。この場合、例えば、特定の種別の特別遊技状態がその他の種別の特別遊技状態よりも有利な特別遊技状態である場合には、報知に対応した可変入球手段が開状態とされるタイミング(合致開放タイミング)を狙って遊技球を発射させるといった遊技を行うことができる。さらに、報知の有無に応じて遊技球を発射又は停止させたり遊技球の打ち出し位置を変えたりすることで、遊技球を遊技領域の一定箇所に向けて発射し続けるだけといった遊技性を打破することができる。従って、遊技者の操作により遊技球を発射して特別遊技状態の獲得を目指すといった遊技機のポテンシャルを十分に引き出すことができ、飛躍的な興趣の向上を図ることができるといった上記手段1の作用効果がより確実に奏される。
また、報知手段による報知は、既に決まっている結果を単に示唆する(既に発生することが決まった特別遊技状態の種別を知らせる)ためのものではなく、例えば、(未だ発生することは決まっていないが)可変入球手段が開状態とされたときに特定領域に遊技球を入球させると、特定の種別の特別遊技状態が発生しやすいといったことを事前に案内するためのものである。従って、前記報知を含む演出に重みを持たせることができ、これによっても興趣の向上を図ることができる。尚、「少なくとも前記同期判別手段によって、前記見込み入球タイミングと前記特定種別付与タイミングとが一致すると判別された場合に、前記報知手段による報知が行われる」こととしてもよい。
手段3.前記報知手段による報知が行われるナビモードと、前記報知手段による報知が行われない非ナビモードとがあることを特徴とする手段2に記載の遊技機。
手段3によれば、報知手段による報知は常に行われるわけではない。このため、遊技に抑揚をつけて単調感を抑制することができるとともに、報知手段による報知が常時行われる可能性があることでそのときの操作に備えなければならないといった遊技者の緊張状態が長時間継続してしまうといった事態を回避することができる。また、報知手段による報知が遊技者の利益に大きく寄与する場合、当該報知が常時行われる構成としてしまうと、遊技者と遊技ホールとの利益の均衡を鑑み、特別遊技状態の発生確率を低くしなければいけないことが懸念される。これに対し、非ナビモードの存在により、上記のような事態を低減させることができ、特別遊技状態がなかなか発生しない退屈な遊技を強いられるといった事態を抑制することができる。
尚、「前記報知手段による報知が行われるナビモードと、前記報知手段による報知が行われない非ナビモードとがあり、前記特定の種別の特別遊技状態の終了後には、前記ナビモードが付与される構成であって、少なくとも前記同期判別手段によって、前記見込み入球タイミングと前記特定種別付与タイミングとが一致すると判別された場合に、前記報知手段による報知が行われる」こととしてもよい。
手段4.前記特定領域に入球した遊技球が前記特定入球手段に至るまでのルートを(1つに)規定する規定状態と、規定しない非規定状態とに切替わるルート変更手段を備え、
前記ルート変更手段は、前記ナビモードにおいて前記規定状態となり、前記非ナビモードにおいて前記非規定状態となることを特徴とする手段3に記載の遊技機。
手段4によれば、ナビモードにおいては、特定領域内における遊技球のルートが規定される(基本的に同一のルートが選択される)。このため、遊技球が特定領域に入球してから特定入球手段に入球するまでの時間のばらつきを抑制する(ほぼ一定にすることができる)ことができる。従って、見込み入球タイミングのばらつきが低減され、同期判別手段の判別精度を向上させることができる。
一方、非ナビモードにおいては、特定領域内における遊技球のルートが規定されないため、遊技球の挙動を楽しむことができる。また、非ナビモードにおいては、遊技球が特定領域に入球してから特定入球手段に入球するまでの時間に比較的大きなばらつきが生じることとなる。このため、非ナビモードであるときに、遊技者が、特定入球手段に遊技球が入球することで所望とする種別の特別遊技状態を発生することとなるタイミングを自ら計り、それに応じて遊技球を特定領域に入球させることで、所望とする種別の特別遊技状態を発生させることができてしまうといった事態を抑止することができる。
手段5.前記ナビモードには回数制限があり、前記ナビモードにおいて前記始動入球手段に遊技球が所定回数入球し(、当該所定回数の入球のうち最後の入球に基づく前記開放抽選の結果が示され)た時点で前記ナビモードが終了して前記非ナビモードに移行する構成であって、
前記ナビモードの残り回数を教示する残数教示手段を備え、
前記同期判別手段は、
前記可変入球手段が開状態とされている期間のうちのどのタイミングで遊技球が前記特定領域に入球するかによって生じる前記見込み入球タイミングのばらつき、又は/及び、遊技球が前記特定領域に入球してから前記特定入球手段に至るまでの時間のばらつきに起因する前記見込み入球タイミングのばらつきを踏まえて、前記見込み入球タイミングと前記特定種別付与タイミングとが一致するか否かの判別を行う第1の判別と、
前記第1の判別を行うときよりも前記ばらつきが小さいものとして前記見込み入球タイミングと前記特定種別付与タイミングとが一致するか否かの判別を行う第2の判別とを行い、
前記報知手段は、報知に際して、当該報知が前記第1の判別及び前記第2の判別のうちいずれを根拠としたものかについても教示することを特徴とする手段3又は4に記載の遊技機。
手段5によれば、同期判別手段は、見込み入球タイミングのばらつきを考慮した第1の判別と、第1の判別よりもばらつきが小さいものとして判別を行う第2の判別とを行う構成となっている。すなわち、第1の判別に基づく報知の方が、第2の判別に基づく報知よりも信憑性が高く、第1の判別に基づく報知に対応させて遊技球を発射することで、特定の種別の特別遊技状態を得られる可能性が高くなる。
さらに、本手段5によれば、ナビモードには、当該ナビモードにおいて始動入球手段に遊技球が所定回数入球し(、当該所定回数の入球のうち最後の入球に基づく開放抽選の結果が示され)た時点で、当該ナビモードが終了するといった回数制限がある。つまり、ナビモードの開始当初においては、残り回数に余裕があるため、第1の判定に基づく報知が行われたときだけ遊技球を発射することが得策となる。その一方で、ナビモードが終了してしまっては特定の種別の特別遊技状態を発生させるタイミングが全く分からない状況で遊技球を発射させることになってしまうため、ナビモードの終了間近においては、第2の判定に基づく報知が行われたときにも遊技球を発射させることが得策となる。すなわち、上記のようにナビモードに回数制限が設けられる場合には、第1の判別だけでなく第2の判別を行うとともに、どちらの判別に基づく報知なのかを教示するといった構成を採用することで、ナビモードにおける遊技性を向上させることができる上、遊技者は、報知の信憑性及びナビモードの残り回数といった情報に基づき、ナビモードにおいて好適に遊技することができる。
尚、前記報知手段は、前記ナビモードの前半においては、前記第1の判別に基づく報知のみを行い、前記ナビモードの後半においては、前記第1及び第2の判別に基づく報知を行うこととしてもよい。この場合、遊技者が報知の信憑性及びナビモードの残り回数といった情報に基づいてナビモードにおける操作方法を自ら判断しなくても、報知に従って操作を行うだけで、ナビモードを比較的好適に消化することができる。
尚、ナビモードに回数制限が設けられることにより、遊技に抑揚をつけて単調感を抑制することができるとともに、常時報知手段による報知が行われる可能性があることでそのときの操作に備えなければならないといった遊技者の緊張状態が長時間継続してしまうといった事態を回避することができる。また、報知手段による報知が遊技者の利益に大きく寄与する場合、特別遊技状態の発生確率を低くしなければいけないことが懸念されるが、前記回数制限により、かかる事態を抑制することができ、特別遊技状態がなかなか発生しない退屈な遊技を強いられるといった事態を抑制することができる。
尚、同期判別手段は、第1の判別及び第2の判別の2種類の判別だけでなく、判別に際して考慮する前記ばらつきを変えてもっと多くの判別を行うこととしてもよい。また、同期判別手段が、前記ばらつきをほとんど考慮しない判別についても行う場合、前記ナビモードにおいて前記報知手段による報知が所定回数行われた時点で、前記ナビモードが終了して前記非ナビモードに移行するといった構成を採用してもよい。
尚、「前記始動入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難とする閉状態と、前記始動入球手段への遊技球の入球を可能又は容易とする開状態とに状態変化する入球調節手段と、前記特定領域の外部に設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球が通過可能なスルーゲートと、前記スルーゲートを通過した遊技球を検知する通過検知手段と、前記通過検知手段の検知に基づいて、前記入球調節手段を開状態とするか否かの入球アシスト抽選を行うとともに、当該入球アシスト抽選にて当選した場合に前記入球調節手段を開状態とする入球制御手段とを備え、前記入球アシスト抽選にて当選した場合に、当該入球アシスト抽選が行われてから所定時間後に、所定時間だけ前記入球調節手段が開状態とされる通常入球状態と、前記通常入球状態に比べ、前記入球アシスト抽選が行われてから前記入球調節手段が開状態とされるまでの時間が短い、又は/及び、前記入球調節手段が開状態とされる時間が長い高入球状態とがあり、前記ナビモードは前記高入球状態でもあること」としてもよい。さらに、例えば、前記ナビモードにおいて前記始動入球手段に遊技球が所定回数入球し(、当該所定回数の入球のうち最後の入球に基づく前記開放抽選の結果が示され)た時点で前記ナビモードが終了して前記非ナビモードかつ前記通常入球状態に移行する構成としてもよい。この場合、ナビモードが終了すると、遊技球を始動入球手段に入球しにくくなり、特別遊技状態自体を得ることが難しくなるため、ナビモードの終了間際では、報知が行われなくても、特定領域に遊技球を入球させて種別を問わず特別遊技状態を得ることが得策となる。尚、高入球状態においては、通常入球状態に比べ、入球アシスト抽選に当選し易くなることとしたり、当選一回あたりの開放回数が増えることしたりしてもよい。
手段6.前記開閉制御手段は、前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記可変入球手段を開状態とするか否かの開放抽選を行うとともに、当該開放抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる構成であり、
前記入球タイミング算出手段は、前記開放抽選にて当選すると判別された場合に、当該開放抽選の結果に基づいて開状態とされる前記可変入球手段の前記特定領域に遊技球が入球し、なおかつ、当該遊技球が前記特定入球手段に入球するときのタイミングである見込み入球タイミングを算出可能な構成であって、
前記開放抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段を備え、
前記開閉制御手段は、
前記開放抽選に用いられる開放乱数生成手段と、
前記開放抽選にて当選する値として、前記開放乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶している開放値記憶手段と、
前記可変表示手段にて行われる変動表示の変動時間の決定に際して用いられる変動時間乱数生成手段と、
前記変動時間乱数生成手段で生成され得る値を、予め長さが定められている複数パターンの変動時間と対応付けて記憶する変動時間判定値記憶手段と、
前記可変表示手段における変動表示の内容を決定するために使用される所定情報を記憶可能な複数の保留エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記開放乱数生成手段の値及び前記変動時間乱数生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記開放乱数生成手段の値及び前記変動時間乱数生成手段の値を、前記保留記憶エリアのいずれかに記憶する判定値格納処理と、
前記判定値抽出処理にて抽出された前記開放乱数生成手段の値が、前記開放値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する第1開放判定処理と、
少なくとも前記第1開放判定処理の結果が前記開放乱数生成手段の値と前記開放値記憶手段の値との一致を示す場合において、前記変動時間判定値記憶手段を参酌し、前記判定値抽出処理において抽出された前記変動時間乱数生成手段の値に基づいて、前記可変表示手段にて行われる変動表示の変動時間を判定する第1変動時間判定処理と、
前記第1開放判定処理の結果及び前記第1変動時間判定処理の結果を記憶する結果記憶処理と、
前記第1開放判定処理及び前記第1変動時間判定処理の結果(及び滞在モード)に基づいて、前記見込み入球タイミング及び前記特定種別付与タイミングを算出するとともに、前記見込み入球タイミングと前記特定種別付与タイミングとが一致するか否かを判別する同期判別処理と、
前記同期判別処理にて前記見込み入球タイミングと前記特定種別付与タイミングとが一致すると判別された場合に、少なくとも対応する変動表示に際して前記報知手段による報知を行うことを決定する報知設定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1開放判定処理の結果に基づいて、又は、前記第1開放判定処理と同様の処理を行うことによって、前記可変入球手段を開状態とさせるか否かを決定する第2開放判定処理と、
前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記第1変動時間判定処理の結果に基づいて、又は、前記第1変動時間判定処理と同様の処理を行うことによって、変動時間を決定する第2開放時間判定処理と、
前記第2開放判定処理及び前記第2変動時間判定処理の結果と、前記報知設定処理においてなされる設定とに基づいて、前記可変表示手段にて行われる変動表示の設定を行う変動表示設定処理と、
前記第2開放判定処理において前記可変入球手段を開状態とさせることが決定された場合に、前記変動表示の終了後に前記可変入球手段を開状態とする開放処理とを行うことを特徴とする手段2乃至4のいずれかに記載の遊技機。
手段6によれば、保留記憶エリアが複数の保留エリアを有し、開放乱数生成手段の値を含む変動表示の設定に関わる前記所定情報を複数回分記憶可能であるため、結果的に、開放抽選の結果を教示する変動表示が保留されることとなる。また、本手段では、前記所定情報が保留記憶エリアに記憶された時点で、当該変動表示の内容を把握する構成となっている。このため、変動表示が保留された段階で、同期判別手段による同期判別を行い、報知手段による報知を行うか否かを決定することができる。従って、例えば、既に保留記憶エリアに変動表示が保留されているときに新たに保留記憶エリアに保留された変動表示に関し、同期判別手段による同期判別にて同期すると判別された場合、当該変動表示が実行される前段階、すなわち、当該変動表示が保留されるよりも前に保留された変動表示が行われる際に、報知手段による報知を行うことができる。この場合、遊技者は、特定領域に遊技球を入球させることで所望とする種別の特別遊技状態が発生しやすい状態のときに開状態とされる可変入球手段の開放タイミング(合致開放タイミング)に合わせた操作を、余裕を持って行うことができる。このため、例えば、報知から合致開放タイミングまでの間隔が短いことに起因して、操作が合致開放タイミングに間に合わないといった事態を抑制することができる。また、当該構成により、変動時間(可変入球手段が開状態とされるまでの時間)を支障なく短くすることができるため、変動時間が長くなることで、遊技の進行がもたつき、興趣の低下を招くといった事態を抑制することができる。
尚、第1開放判定処理の結果に基づいて第2開放判定処理を行ったり、第1変動時間判定処理の結果に基づいて第2変動時間判定処理を行ったりする場合、変動表示の設定に際しての処理の簡素化(効率化)を図ることができる。結果として、第1開放判定処理のタイミングと第2開放判定処理のタイミングとが重複した場合であっても、遊技制御を的確に(処理落ちを発生させることなく、各種乱数カウンタの更新処理を実行する余裕を持って)行うことができる。その一方で、第1開放判定処理と同様の処理を行うことによって第2開放判定処理を行ったり、第1変動時間判定処理と同様の処理を行うことによって第2変動時間判定処理を行ったりする場合、事前に行われた第1開放判定処理や第1変動時間判定処理の結果を基に判定を行うわけではなく、判定値抽出処理にて抽出された開放乱数生成手段及び変動時間乱数生成手段の値と、開放値記憶手段及び変動時間判定値記憶手段に記憶されている値とを直接対比させて開放判定や変動時間の判定を行うことができる。
尚、例えば、始動入球検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を開状態とするか否かの開放抽選が行われるとともに、特別遊技状態を発生させるか否かの開放抽選が行われる構成において、可変表示装置において変動表示が変動している最中に、特定入球手段に遊技球が入球して特別遊技状態が発生した場合、特別遊技状態が発生したからといって、変動中であった変動表示をキャンセルするとともに、当該変動表示に対応する開放抽選や当否抽選の結果を無視する構成としてしまうと、遊技者に不利益が生じることが懸念される。このため、可変表示装置において変動表示が変動している最中に、特定入球手段に遊技球が入球して特別遊技状態が発生した場合、変動中であった変動表示を特別遊技状態の後に行うことが考えられる。しかしながら、特別遊技状態により中断された変動表示は、特別遊技状態の前に既に所定時間実行されているため、特別遊技状態終了後に当該変動表示を中断された時点からスタートさせる場合、当該変動表示の変動時間が極端に短くなってしまうおそれがある。この場合、変動表示の内容やこれに合わせて行われる各種演出がちぐはぐになり、遊技者に著しい違和感を与えたり、報知が行われたとしても、到底操作が間に合わなかったりするおそれがある。
これに対し、例えば、「前記可変表示装置における変動表示の変動時間を記憶する変動計測タイマを備え、当該変動計測タイマの値に基づいて変動表示を生成するとともに、前記可変表示装置における変動表示の最中に前記特定入球手段に遊技球が入球して特別遊技状態が発生した場合、当該変動表示は、特別遊技状態の終了後において再度行われる構成であって、特別遊技状態の発生によって前記可変表示装置における変動表示が中断された場合には、特別遊技状態の終了時に、既に前記判定値抽出処理において抽出されている前記変動時間乱数生成手段の値に基づいて、前記変動計測タイマに対し、元々の変動時間を再設定し、前記中断された変動表示を最初からスタートさせること」としてもよい。当該構成を採用することで、上記不具合を回避することができる。
手段7.特別遊技状態の終了後、前記可変表示手段における変動表示の実行に先立って、前記保留記憶エリアの各保留エリアに記憶された情報に関し、再度前記同期判別処理を行い、当該同期判別処理の結果に基づいて、再度前記報知設定処理を行うことを特徴とする手段6に記載の遊技機。
例えば、変動表示が保留記憶エリアに記憶された時点で同期判別手段による同期判別が行われる場合であって、変動表示が特別遊技状態を挟んで実行される場合、特別遊技状態の前に行われた同期判別の結果が、特別遊技状態の後では適合しないものになってしまうことが懸念される。この場合、報知を行うべきではないときに報知を行ってしまったり、報知を行うべきときに報知が行われなかったりするおそれがある。これに対し、本手段7によれば、特別遊技状態の終了後、ナビモードを開始させる際に、保留された変動表示に関し、再度同期判別手段による判別を行うこととしている。従って、上記不具合を回避することができ、的確な報知を行うことができる。
また、上記手段3のように、ナビモードと非ナビモードとがある場合、制御の簡素化を図るべく、非ナビモードにおいては、同期判別処理を行わないように構成したとしても、当該手段7のように、ナビモードの開始時に、保留記憶エリアに記憶されている変動表示に関して同期判別処理を行うことにより、ナビモードを的確に開始させることができる。すなわち、前記特定の種別の特別遊技状態が発生する前の遊技モードが非ナビモードであっても、ナビモードの開始時から報知手段による報知を行うことができる。
手段8.前記特別遊技状態制御手段は、
特別遊技状態の種別の決定に際して用いられる当選種別判定値生成手段と、
前記当選種別判定値生成手段で生成され得る値を、特別遊技状態の各種別と対応付けて記憶する当選種別判定値記憶手段とを備え、
前記特定入球検知手段の検知に基づいて、前記当選種別判定値生成手段にて生成された値と前記当選種別判定値記憶手段に記憶されている値とを比較し、特別遊技状態の種別を決定する当選種別決定処理を行う構成であって、
前記入球タイミング算出手段は、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて前記可変入球手段が開状態とされるまでの時間と、前記到達時間記憶手段に記憶されている前記到達時間とを足すことで、前記見込み入球タイミングが到来するまでの時間である入球想定時間を算出し、
前記付与タイミング算出手段は、
前記当選種別判定値生成手段において前記特定の種別の特別遊技状態に対応する特定種別対応値が生成されるまでの時間である待受け時間、及び、前記当選種別判定値生成手段において前記特定種別対応値が生成された後に前記特定種別対応値以外の値が生成されるまでの時間であるリミット時間を算出し、
前記同期判別手段は、
前記入球想定時間が、前記待受け時間以上、かつ、前記リミット時間以下となるか否かを判別することを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段8によれば、可変入球手段が開状態とされたときに特定領域に入球した遊技球が、特定入球手段に遊技球が入球することで前記特定の種別の特別遊技状態が発生することとなる期間内に、特定入球手段に入球し得るか否かが判別される。これにより、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングと同期するか否かの判別が確実に行われ、上記手段1の作用効果が一層確実に奏される。
尚、「前記同期判別手段は、前記可変入球手段が開状態とされるまでの時間が、前記待ち受け時間から前記到達時間を引いた時間以上、かつ、前記リミット時間から前記制前記到達時間を引いた時間以下であるか否かを判別すること」としてもよい。この場合、本手段と同様の作用効果が奏される。
手段9.前記当選種別判定値生成手段の値を更新する当選種別判定値更新処理の内容が、前記特別遊技状態のときと、前記特別遊技状態以外の通常遊技状態のときとで異なることを特徴とする手段8に記載の遊技機。
例えば、当選種別判定値生成手段の値が常に同じリズムかつ同じ周期で更新される場合、特定入球手段に遊技球が入球することで一度特定の種別の特別遊技状態が発生すると、どのタイミングで特定入球手段に遊技球を入球させれば特定の種別の特別遊技状態が発生するかが認知されてしまうおそれがある。このため、例えば、上記手段2に記載したような報知を行わなくても、特定の種別の特別遊技状態をピンポイントで狙うといった遊技が可能になってしまうおそれがある。その一方で、通常遊技状態で当選種別判定値生成手段の値をランダムに更新する構成であると、同期判別手段による同期判別が困難となってしまい、制御の複雑化を招いたり、同期判別が不可能となってしまったりすることが懸念される。
これに対し、本手段9によれば、特別遊技状態のときと通常遊技状態のときとで当選種別判定値生成手段の値を更新する処理の内容を異ならせている。このため、例えば、通常遊技状態において当選種別判定値生成手段の値を常に同じリズムかつ同じ周期で更新する構成するとともに、特別遊技状態における当選種別判定値生成手段の値の更新をランダムに行うことで、同期判別手段による判別を比較的容易に行うことができる上、特定の種別の特別遊技状態が発生した場合に、どのタイミングで特定入球手段に遊技球を入球させれば特定の種別の特別遊技状態が発生するかが認知されてしまうといった事態を防止することができる。
特に、変動表示を保留可能であり、さらに、始動入球手段に遊技球が入球した時点で同期判別手段の判別が行われる構成である場合には、上記手段7のように、特別遊技状態終了時に保留された変動表示に関して再度同期判別手段の判別を行うことにより、間違った報知がなされてしまう等の不具合を回避することができる。
手段10.前記特定入球手段は、
遊技球が入球可能な複数の入球部と、
前記複数の入球部のうち最も遊技球が入球しやすくなる入球部を切替えていく可動振分手段とを備えるとともに、
前記各入球部に個別に対応して前記特定入球検知手段が設けられ、
前記特別遊技状態制御手段は、前記特定入球手段に入球した遊技球がいずれの前記特定入球手段に検知されるかによって異なる種別の特別遊技状態を発生させる構成であって、
前記入球タイミング算出手段は、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて前記可変入球手段が開状態とされるまでの時間と、前記到達時間記憶手段に記憶されている前記到達時間とを足すことで、前記見込み入球タイミングが到来するまでの時間である入球想定時間を算出し、
前記付与タイミング算出手段は、
前記複数の入球部のうち、遊技球が入球することで前記特定の種別の特別遊技状態が発生することとなる特定対応入球部に対して、前記特定入球手段に入球した遊技球が最も入球しやすい状態となるまでの時間である待受け時間、及び、前記特定対応入球部に対して遊技球が最も入球しやすい状態となった後に前記特定対応入球部以外の入球部に最も入球しやすい状態となるまでの時間であるリミット時間を算出し、
前記同期判別手段は、
前記入球想定時間が、前記待受け時間以上、かつ、前記リミット時間以下となるか否かを判別することを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、遊技球が入球することで前記特定の種別の特別遊技状態が発生することとなる特定対応入球部に対して特定入球手段に入球した遊技球が最も入球しやすい状態となっている期間内に、可変入球手段が開状態とされたときに特定領域に入球した遊技球が、特定入球手段に入球し得るか否かが判別される。これにより、見込み入球タイミングと特定種別付与タイミングと同期するか否かの判別が確実に行われ、上記手段1の作用効果が一層確実に奏される。
尚、特定入球手段の入球部と可動振分手段とが一体的に構成されていてもよいし、別体として構成されていてもよい。一体的に構成される場合の態様例としては、各入球部が形成された特定入球手段自体が回動するといった構成が挙げられる。別体として構成される場合の態様例としては、入球部は動かず、可動振分手段によって各入球部に通じる通路を開放及び閉塞するといった構成が挙げられる。この場合の可動振分け手段は、「特定入球手段に入球した遊技球を前記複数の入球部のうちのいずれかに案内するとともに、周期的に動作して案内先の前記入球部を変更する」ものであることとしてもよい。
手段11.前記可変入球手段は、前記遊技領域の略中央部に配置され、
前記可変入球手段の左方を通過する遊技球及び前記可変入球手段の右方を通過する遊技球がいずれも前記始動入球手段に入球可能に構成され、
前記可変入球手段は、当該可変入球手段が開状態にあっても、当該可変入球手段の左方又は右方のどちらか一方を通過する遊技球が、前記特定領域に入球できない又は入球困難に構成されていることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機。
上記のように、例えば、同期判別手段の判別結果に基づいて、特定領域に遊技球を入球させることで所望とする種別の特別遊技状態が発生しやすい状態のときに開状態とされる可変入球手段の開放タイミング(合致開放タイミング)が報知されるような場合、極力合致開放タイミングではないときに遊技球が特定領域に入球することを避けながら、合致開放タイミングに合わせて遊技球を特定領域に入球させることが得策となる。しかしながら、合致開放タイミングではないときの特定領域への入球を避けるべく、報知が行われないタイミングでは遊技球を発射させないということになると、始動入球手段にも遊技球が入球しなくなるため、遊技自体が進行しない。その一方で、始動入球手段に遊技球を入球させるべく遊技球を発射させることに伴って、遊技球が特定領域へ入球してしまう懸念があると、窮屈な思いをしながら遊技を行わなければならない。
これに対し、本手段11の構成によれば、可変入球手段の左方又は右方のどちらか一方を遊技球が通過するように遊技球を発射させることで、当該遊技球が特定領域に入球しない又は入球困難な構成となっている。さらに、可変入球手段の左方及び右方のどちらを通過する遊技球についても始動入球手段に入球可能となっている。このため、遊技球を可変入球手段の左右に打ち分けるといった簡単な操作で、意図しないタイミングにおいての特定領域への入球を回避しつつ、始動入球手段に遊技球を入球させて、遊技を滞りなく進行させることができる上、前記報知のタイミングに合わせて遊技球を特定領域に入球させることができる。
尚、始動入球手段は1つでなくてもよく複数でもよい。また、可変入球手段の左方を通過した遊技球及び特定領域の右方を通過した遊技球がいずれも同一の始動入球手段に入球できるように構成されていなくてもよい。例えば、特定領域の左方を通過した遊技球は基本的に第1の始動入球手段にのみ入球可能に構成され、特定領域の右方を通過した遊技球は基本的に第2の始動入球手段にのみ入球可能に構成されていることとしてもよい。
尚、「前記可変入球手段及び前記始動入球手段は、前記遊技領域において、前記始動入球手段への入球及び前記可変入球手段の前記特定領域への入球がともに望める第1の遊技球通過ルートと、前記始動入球手段への入球は望めるが、前記特定領域への入球は望めない第2の遊技球通過ルートとが形成されるように配置構成されていること」としてもよい。この場合、上記手段11と同様の作用効果が奏される。
手段12.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有し、前記特定領域への入球が許容される開状態と、前記特定領域への入球が禁止される閉状態とに状態変化可能な可変入球手段と、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段と、
前記特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段と、
前記特定入球検知手段の検知に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段と、
前記特定領域の外部に設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段と、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記可変入球手段を開状態とさせる開閉制御手段とを備え、
前記特別遊技状態には複数の種別があり、前記特別遊技状態の種別は、前記特定入球手段又は前記始動入球手段に遊技球が入球したタイミングに応じて決定される構成であって、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて前記可変入球手段が開状態とされる前の段階で、当該始動入球検知手段の検知に基づいて開状態とされる前記可変入球手段の前記特定領域に遊技球が入球し、なおかつ、当該遊技球が前記特定入球手段に入球した場合に付与されることとなる前記特別遊技状態の種別を判別可能な事前種別把握手段と、
前記事前種別把握手段の判定結果を遊技者へ報知可能な報知手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
手段12によれば、基本的に上記手段1及び手段2と同様の作用効果が奏される。尚、手段1に対応しては、入球タイミング算出手段、付与タイミング算出手段、及び、同期判別手段が事前種別把握手段に相当する。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、33a,33b…始動入賞ユニット、33c…開閉部材、37…中央入賞ユニット、42…装飾図柄表示装置、43L,43R…特別表示装置、46…特別変動保留ランプ、47…ラウンド表示装置、224a,224b…始動入賞スイッチ、261…主制御装置、262…サブ制御装置、401…特定領域、403…振分機構、406…羽部材、421…特定入賞口、425…特定入球検知スイッチ、441…第1可動役物。

Claims (1)

  1. 発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
    前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有し、前記特定領域への入球が許容される開状態と、前記特定領域への入球が禁止される閉状態とに状態変化可能な可変入球手段と、
    前記特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段と、
    前記特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段と、
    前記特定入球検知手段の検知に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段と、
    前記特定領域の外部に設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
    前記始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段と、
    前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記可変入球手段を開状態とさせるか否かの開放抽選を行うとともに、当該開放抽選にて当選した場合に、前記可変入球手段を開状態とさせる開閉制御手段と、
    前記開放抽選の結果を教示するための変動表示が行われる可変表示手段とを備え、
    前記特別遊技状態には複数の種別があり、前記特別遊技状態の種別は、前記始動入球手段に遊技球が入球したタイミングに応じて決定される構成であって、
    前記開閉制御手段は、
    前記開放抽選に用いられる開放乱数生成手段と、
    前記開放抽選にて当選する値として、前記開放乱数生成手段で生成され得る値のうち予め定められた値を記憶している開放値記憶手段と、
    特別遊技状態の種別の決定に際して用いられる当選種別判定値生成手段と、
    前記当選種別判定値生成手段で生成され得る値を、特別遊技状態の各種別と対応付けて記憶する当選種別判定値記憶手段と、
    前記可変表示手段における変動表示の内容の決定に使用される所定情報を記憶可能な保留エリアを有する保留記憶エリアとを備え、
    前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記開放乱数生成手段の値及び前記当選種別判定値生成手段の値を抽出する判定値抽出処理と、
    前記判定値抽出処理が行われた場合に当該判定値抽出処理にて抽出された前記開放乱数生成手段の値及び前記当選種別判定値生成手段の値を、前記保留記憶エリアに記憶する判定値格納処理と、
    前記判定値抽出処理が行われた場合に、当該判定値抽出処理にて抽出された前記開放乱数生成手段の値が、前記開放値記憶手段に記憶されている値と一致するか否かを判別する開放判定処理と、
    前記判定値抽出処理が行われた場合に、当該判定値抽出処理にて抽出された前記当選種別判定値生成手段の値と、前記当選種別判定値記憶手段に記憶されている値とを比較し、特別遊技状態の種別を決定する当選種別決定処理と、
    前記開放判定処理の結果及び前記当選種別決定処理の結果を記憶する結果記憶処理とを実行可能に構成され、
    前記当選種別決定処理の結果を遊技者へ報知可能な報知手段を備え、
    前記始動入球検知手段の所定の検知に基づいて行われた前記開放判定処理の結果に基づいて開状態とされた前記可変入球手段の前記特定領域に遊技球が入球し、なおかつ、当該遊技球が前記特定入球手段に入球した場合に、前記始動入球検知手段の前記所定の検知に基づいて行われた前記当選種別決定処理にて決定された種別の特別遊技状態を付与する構成であって、
    前記保留エリアに記憶された前記所定情報に対応する前記当選種別決定処理の結果を、当該所定情報に対応する変動表示が終了するよりも前の段階で、前記報知手段によって報知可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
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