JP7001119B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射装置にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて特定領域への入球が許容され、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特定入球部に入球した場合に、遊技者にとって有利な当たり状態が発生するといったものもある(例えば、特許文献1参照)。加えて、遊技球が特定領域に入球してから特定入球部に至るまでの遊技球の挙動に面白味を付与するべく、特定領域に入球した遊技球を、特定入球部に入球させるものと、入球させないものとに振り分ける振分け手段が設置されているものがある。さらには、該振分け手段のなかには、駆動装置によって変位する可動部材を具備しているものもある。
特開平11-197312号公報
ところで、スムースな遊技の進行を図ることが求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、スムースな遊技の進行を図ることのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する可変入球手段とを備える遊技機において、
前記可変入球手段は、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段と、
前記特定領域に入球した遊技球のうち前記特定入球手段に入球する遊技球以外の遊技球が入球する非特定入球手段と、
前記特定領域において遊技球が前記特定入球手段に入球するために通過しなければならない領域に設けられるとともに、遊技球を前記特定入球手段及び前記非特定入球手段のどちらかに案内する振分け手段とを備え、
前記振分け手段は、
前記特定入球手段に連通する第1連通部と、前記非特定入球手段に連通する第2連通部とを有する本体部と、
前記本体部に対して相対変位可能に設けられ、前記振分け手段に到達した遊技球を前記第1連通部、及び、前記第2連通部のうち一方に案内する可動手段と、
前記可動手段を変位させる駆動手段と、
前記駆動手段の駆動制御を行う駆動制御手段とを備え、
前記駆動制御手段は、
前記可動手段に周期運動を行わせて前記可動手段を第1動作態様とする第1制御と、
前記第1動作態様にある前記可動手段を、前記第1動作態様とは異なる第2動作態様とする第2制御とを実行可能に構成され、
前記第2制御が行われる場合は、前記第1連通部、及び、前記第2連通部への遊技球の入球が規制される状態とされることを特徴とする遊技機。
を特徴とする遊技機。
本発明によれば、スムースな遊技の進行を図ることができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 中央入賞ユニットの斜視図である。 回転体ユニットの平面図である。 回転体ユニットの斜視図である。 回転体ユニットの斜視図である。 回転体ユニットの正面図である。 回転体ユニットの分解斜視図である。 回転体ユニットの分解斜視図である。 回転体の平面図である。 回転体の斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 変動時間判定処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 残存球監視処理を示すフローチャートである。 入球カウント処理を示すフローチャートである。 特定入賞処理を示すフローチャートである。 非特定入賞処理を示すフローチャートである。 役物大当たり設定処理を示すフローチャートである。 第1表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 羽部材開閉処理を示すフローチャートである。 第2表示制御処理を示すフローチャートである。 契機対応ユニット制御処理を示すフローチャートである。 延長変動停止処理を示すフローチャートである。 リバース処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a、下辺枠構成部11b、左辺枠構成部11c、及び右辺枠構成部11dにより構成され、全体として矩形枠状に組み付けられている。左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左方には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入球手段としての第1及び第2始動入賞ユニット33a、33b、スルーゲート34、可変入球手段としての中央入賞ユニット37、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33b等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33a、33bへの入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には5個、可変入賞装置32への入球があった場合には10個の遊技球が払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、中央入賞ユニット37について、図4、図7~図15を参照してより詳しく説明する。図4、図7に示すように、中央入賞ユニット37は、遊技領域(遊技盤30)の中央部に設けられ、遊技領域を移動(流下)する遊技球が入球可能な特定領域401を形成するハウジング402を備えている。ハウジング402の上部には、左右両側方において、遊技領域を移動する遊技球が特定領域401へ入球する入口となる左右一対の入球開口部403が形成されている。また、中央入賞ユニット37は、各入球開口部403をそれぞれ開閉する左右一対の羽部材404と、羽部材404を開閉動作させる羽用ソレノイド405(図16のブロック図参照)とを備えている。羽部材404が閉鎖された場合には、中央入賞ユニット37が閉状態とされ(入球開口部403が閉鎖され)、特定領域401への入球が不可能とされる。一方、羽部材404が開放された場合には、中央入賞ユニット37が開状態とされ(入球開口部403が開放され)、特定領域401への入球が許容される。
尚、詳しくは後述するが、羽部材404は、第1始動入賞ユニット33a又は第2始動入賞ユニット33bへの入球があり、かつ、当該入球に基づく当否抽選にて当選した(小当たりした)場合に、所定時間だけ開状態とされる。また、図4の中央入賞ユニット37は羽部材404が閉じた状態を示し、図7の中央入賞ユニット37は羽部材404が開いた状態を示している。
本実施形態の特定領域401は、入球開口部403から入球した遊技球が先ず案内される上段領域406と、その下方に位置する下段領域407とに分かれている。また、上段領域406には、上段領域406に入球した遊技球を下段領域407、及び、遊技盤30の裏側の遊技領域外のどちらかに無作為に案内する(振り分ける)振分け手段としての回転体ユニット411が設けられている。尚、回転体ユニット411が振分け手段を構成する本実施形態では、下段領域407が特定入球手段に相当し、遊技盤30の裏側の遊技領域外が非特定入球手段に相当する。
図8~図11等に示すように、回転体ユニット411は、略円形状の収容凹部413を有する本体部412と、収容凹部413の内側において回転可能に設けられた略円盤状の可動手段としての回転体414と、回転体414を一定方向に回転させる駆動手段としての回転体モータ415とを備えている。本実施形態では、回転体414は、常時図8の反時計回り方向に一定周期で回転する構成となっている。尚、回転体モータ415はステッピングモータにより構成され、駆動制御手段としての主制御装置261から出力されるパルス信号により駆動制御される。また、図示は省略するが、回転体ユニット411には、回転体414の回転位相を検出可能な位相検出手段が設けられている。
図14、図15等に示すように、回転体414は、その外周縁に沿って3箇所にそれぞれ遊技球を1つずつ受入れ可能なポケット部416を有している。当該3個のポケット部416は、1つの特定ポケット部416aと、その他(2個)の非特定ポケット部416bとに区別される。非特定ポケット部416bは、回転体414の外周側及び上方に開口するとともに底壁部417を有しており、かかる底壁部417の上面は回転体414の外周側に向けて下方傾斜している。一方、特定ポケット部416aは回転体414の外周側、上方、及び下方に開口しており、前記非特定ポケット部416bのような底壁部417は存在しない。加えて、特定ポケット部416aの周辺部は、その他の部位とは異なる着色の施された樹脂材料で構成されており、これによって、特定ポケット部416aと非特定ポケット部416bとの区別がつき易くなっている。
図12、図13等に示すように、本体部412は、遊技盤30に固定されるユニットベース421と、ユニットベース421の上面側を覆うようにしてユニットベース421に取付けられる略円環状のユニットカバー422とを備えている。図13に示すように、ユニットベース421には、上面側において、上記回転体モータ415が設置されるモータ設置部423と、回転体414が設置される回転体設置部424とが形成され、かかる箇所において回転体モータ415及び回転体414が取付けられる。さらに、図12に示すように、ユニットベース421の下面側には、回転体モータ415の駆動力を回転体414に伝達するための3つの歯車を備えるリンク機構425が設けられている。
図9、図12等に示すように、ユニットカバー422は、ユニットベース421のモータ設置部423を囲むようにして設置され、モータ設置部423とともに収容凹部413を構成する円筒状の筒壁部431と、筒壁部431の上縁から外周側に延出する上壁部432とを備え、上壁部432の上面には、遊技球が転動可能な円環状の遊技球転動路433が形成されている。遊技球転動路433は、収容凹部413の前縁部近傍よりも後方に位置する部位に関しては、前方かつ遊技球転動路433の内周側に向けて下方傾斜し、収容凹部413の前縁部近傍よりも前方に位置する部位に関しては、後方かつ遊技球転動路433の内周側(左右方向中央部側)に向けて下方傾斜している。
また、ユニットカバー422には、筒壁部431の上縁部(上壁部432内周の開口部の縁部)から上方に延びる囲い壁434が設けられている。囲い壁434には、収容凹部413の前縁側の90度程度の範囲が開口形成されることで、囲い壁434の内周側と外周側とを連通させる第1ゲート435が設けられている。当該囲い壁434が設けられることで、遊技球転動路433を転動する遊技球は、収容凹部413の左右側方や後方からの収容凹部413(回転体414)への脱落が防止されるとともに、回転体414の前方の第1ゲート435を介して回転体414のポケット部416に進入するように構成されている。
尚、ユニットベース421についてもユニットカバー422の傾きに対応して前方に傾いており、これに伴って、回転体414についても前方に傾いた姿勢、すなわち、回転体414の回転軸が上方に向けて前方に幾分傾斜するような姿勢(前方に居る遊技者から見易くなるような姿勢)で設置されている。
さらに、図7に示すように、上段領域406には、左右一対の各入球開口部403から入球した遊技球をそれぞれ上段領域406の奥側、ひいては、遊技球転動路433の最上流側部位に案内する左右一対の上段案内通路436が設けられている。従って、羽部材404が開放された際に入球開口部403から特定領域401に入球した遊技球は、上段案内通路436を介して遊技球転動路433の上流側部位に案内された後、遊技球転動路433上を手前側に変位し、第1ゲート435の前方で複数回左右に揺動する等してから、第1ゲート435を介して、回転体414の特定ポケット部416a又は非特定ポケット部416bとの相対位置が合致したときに、該ポケット部416a、416bへと進入することとなる。
加えて、各上段案内通路436の途中位置には、遊技球の通過を検知する入球カウントスイッチ437が設けられている。本実施形態では、入球開口部403を介して特定領域401に入球した遊技球が回転体414へと至る経路は一対の上段案内通路436しかなく、特定領域401に入球した遊技球は左右どちらかの入球カウントスイッチ437によって必ず検知されるようになっている。
また、図12、図13に示すように、ユニットベース421には、下段領域407に連通する第1連結部としてのセーフ通路427と、特定領域401の外部(本体では、遊技領域外である遊技盤30の裏側)に連通する第2連結部としてのアウト通路428とが形成されている。セーフ通路427及びアウト通路428の入口は、回転体設置部424を抉って、上方を回転体414が通過し得る位置(筒壁部431の内周側)に形成されている。
そして、第1ゲート435を介して回転体414の特定ポケット部416aに入球した遊技球は、回転体414の回転に伴って、当該特定ポケット部416aとセーフ通路427の入口との位置が合致した際に、特定ポケット部416aから下方に落下してセーフ通路427へと入球することとなる。
また、第1ゲート435を介して遊技球が回転体414の非特定ポケット部416bに入球した場合、回転体414の回転に伴って、当該非特定ポケット部416bとセーフ通路427の入口との位置が合致したとしても、非特定ポケット部416bに設けられた底壁部417によって、非特定ポケット部416bに収容されている遊技球がセーフ通路427に落下(入球)しない(落下できる隙間が形成されない)ようになっている。
その一方で、アウト通路428は、セーフ通路427よりも幅広に(回転体414の外周側にまで)形成されている上、アウト通路428上方においては、筒壁部431が省略されている(図10、図12参照)。このため、回転体414がさらに回転して、遊技球が収容された非特定ポケット部416bとアウト通路428との位置が合致すると、非特定ポケット部416bに収容されていた遊技球が、アウト通路428に入球することとなる。
本実施形態では、遊技球が上段領域406から下段領域407へと至る経路はセーフ通路427しかなく、下段領域407に移行する遊技球は、必ず特定ポケット部416aに入球することとなる。加えて、遊技球が入球すると当該遊技球が遊技領域外に排出されることとなるアウト通路428には、通過する(特定領域401ひいては遊技領域から排出される)遊技球を検知する早期アウト球検知スイッチ439が設けられている。
また、囲い壁434のうち、セーフ通路427及びアウト通路428の入口の上方に対応する部位には、囲い壁434の上縁部から囲い壁434の内周側に延出する規制部としての張り出し部440が設けられている。張り出し部440は、張り出し部440の下方に位置した各ポケット部416(特定ポケット部416a、非特定ポケット部416b)の回転体414外周側の半分程度の領域を上方から覆うように構成されている。このため、上段領域406において遊技球が跳ねる等して、当該遊技球が、囲い壁434を飛び越えて、セーフ通路427及びアウト通路428と合致した位置にあるポケット部416に直接入球するといった事態を回避することができる。従って、遊技球が特定ポケット部416a及び非特定ポケット部416bのどちらに入球したのかの確認等を行い易くなっている。
尚、本実施形態では、セーフ通路427の入口は、回転体設置部424を平面視した場合の右下の位置に設けられ、アウト通路428の入口は、回転体設置部424を平面視した場合の右上の位置に設けられている。但し、セーフ通路427の入口は、ユニットカバー422の第1ゲート435の位置から若干外れており(回転体414の回転方向においてセーフ通路427の入口の形成範囲全体が第1ゲート435の形成範囲内には収まらないようになっており)、第1ゲート435を介して特定ポケット部416aに入球した遊技球が、回転体414が全く回転しなくても、特定ポケット部416aから排出されてセーフ通路427に入球するといったことがないように構成されている。これにより、特定ポケット部416aに複数の遊技球が立て続けに入球することが回避される。
図7に示すように、下段領域407には、セーフ通路427を通過してきた遊技球を下段領域407の下部にまで案内する下段案内通路441と、遊技球を遊技領域の外部に排出する特定入賞口442及び非特定入賞口443と、下段案内通路441を移動する遊技球を特定入賞口442及び非特定入賞口443のどちらかに無作為に振り分ける振分けユニット445とが設けられている。
下段案内通路441は、セーフ通路427を通過してきた遊技球を下段領域407の(正面視)左側方に沿って、下段領域407の下奥部にまで案内するワープ通路446と、ワープ通路446から排出された遊技球を前方かつ下段領域407の左右方向中央部側に案内するステージ通路447とを備えている。図4に示すように、下段領域407の後方には液晶表示装置によって構成される装飾図柄表示装置42が設置されており、下段領域407越しに装飾図柄表示装置42を前方から視認可能に構成されている。つまり、ワープ通路446を設けることで、遊技球が装飾図柄表示装置42の前面側を通過したり、遊技球が装飾図柄表示装置42に衝突したりするといった事態を防止している。
加えて、ステージ通路447は、下段領域407の下部の左奥から左手前を経て中央手前へ至るように延びている。つまり、下段案内通路441は、遊技球をワープ通路446で一度奥側に案内してから、ステージ通路447で前方に案内するようになっているため、遊技球が下段領域407に降りてきたことを遊技者に認知させ易い上、遊技球の挙動をより長く楽しむことができるようになっている。
さらに、ステージ通路447は、ステージ通路447に案内されて下段領域407の中央手前にまで案内された遊技球が、左右方向に複数回スムースに揺動し得るように、ステージ通路447は、右方にまで延設されている上、左右方向中央部が最も低くなるように構成されている。また、ステージ通路447には、遊技球の脱落を防止する脱落防止リブ448が設けられている。加えて、ステージ通路447には、振分けユニット445が配置される下段領域407の左右方向中央部においては、奥側の脱落防止リブ448が開口形成(省略)されることで、ステージ通路447と、振分けユニット445が設置される領域とを連通させる第2ゲート449が設けられている。また、ステージ通路447のうち第2ゲート449が設けられた部位においては、後方の第2ゲート449側に向けて若干下方傾斜している上、特に、左右方向中央部の遊技球の直径程度の幅の範囲には、その周りよりももう若干量大きく後方に向けて下方傾斜している案内溝450が形成されている。
振分けユニット445は、外面形状が略円柱状をなすVエリア構成部451と、Vエリア構成部451の外周面の一部から外方に突出する橋桁部452と、Vエリア構成部451を回動変位させる振分けモータ454(図16ブロック図参照)とを備えている。Vエリア構成部451の上面には、略中央部において上記「特定入賞口442」が形成されている。さらに、Vエリア構成部451の上面は、特定入賞口442に向けて下方傾斜する略テーパ面となっている。
また、振分けユニット445は、Vエリア構成部451が、下段案内通路441のステージ通路447から離間するようにして設置されている。本実施形態では、Vエリア構成部451の前側の180度の範囲に対応して、Vエリア構成部451とステージ通路447との間に隙間が形成されており、当該隙間は、遊技盤30の裏側の遊技領域外に連通している。本実施形態では、当該隙間によって「非特定入賞口443」が構成されている。
さらに、橋桁部452のVエリア構成部451外周面からの突出長は、Vエリア構成部451外周面とステージ通路447との間の距離、すなわち、非特定入賞口443のVエリア構成部451の外周方向(遠心方向)における幅よりも若干短くなっている。また、橋桁部452は、非特定入賞口443の形成領域に配置されており、非特定入賞口443の形成領域を左右に回動変位するとともに、詳しくは後述するが、ステージ通路447からVエリア構成部451へ遊技球の橋渡しをするようになっている。
また、橋桁部452の上面は、遊技球を安定して載置可能な幅(遊技球の直径よりも大きい幅)を有する断面円弧状をなしているとともに、Vエリア構成部451側に向けて下方傾斜している。さらに、橋桁部452の上面のうち奥側の最も低い部位が、Vエリア構成部451の上面と面一或いは若干上方に位置している上、橋桁部452の上面のうち手前側の最も高い部位が、ステージ通路447の第2ゲート449が形成された部位と面一或いは若干下方に位置している。このため、ステージ通路447を転動する(案内溝450を移動する)遊技球が、橋桁部452を渡ってVエリア構成部451に進入可能である上、Vエリア構成部451に進入した遊技球は、Vエリア構成部451の上面に案内されて、中央の特定入賞口442に入球することとなる。
さらに、振分けユニット445を駆動する振分けモータ454はステッピングモータにより構成され、橋桁部452が非特定領域401において左右に往復動作するように、振分けユニット445を回動変位させている。すなわち、振分けユニット445が回動変位することで、ステージ通路447の第2ゲート449(案内溝450)と、橋桁部452との位置が合致する状態と、合致しない状態とが生じることとなる。そして、第2ゲート449と橋桁部452とが合致した状態のときに、遊技球がステージ通路447から第2ゲート449を介して後方の振分けユニット445側に排出されると、当該遊技球が橋桁部452を渡って、Vエリア構成部451にまで到達し、特定入賞口442に入球することとなる。
その一方で、第2ゲート449と橋桁部452とが合致していない状態のときに、遊技球がステージ通路447から第2ゲート449を介して後方の振分けユニット445側に排出された場合、遊技球は橋桁部452を渡ることができず、非特定入賞口443に落下することとなる。
また、図示は省略するが、特定入賞口442に入球した遊技球を検知する特定入球検知スイッチ461と、非特定入賞口443に入球した遊技球を検知する非特定入球検知スイッチ462とが設けられている(図16ブロック図参照)。そして、特定入賞口442に遊技球が入球し、該遊技球が特定入球検知スイッチ461に検知されると、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが所定回数繰り返される大当たり状態(特別遊技状態)が発生するようになっている。
その一方で、遊技球が非特定入賞口443に入球して非特定入球検知スイッチ462に検知されたり、上記のように、遊技球が上段領域406からアウト通路428に入球して早期アウト球検知スイッチ439に検知されたりしても、大当たり状態は発生しない。尚、本実施形態では、遊技球が特定入賞口442、非特定入賞口443、及びアウト通路428に入球しても遊技球の払い出しがないように構成されているが、これに限定されず、例えば、非特定入球検知スイッチ462の検知に基づいて所定数の遊技球が払い出されるように構成してもよい。
図4に示すように、第1始動入賞ユニット33aは、パチンコ機10を正面に見て、中央入賞ユニット37の左下方及び右下方に設けられている。また、第2始動入賞ユニット33bは、中央入賞ユニット37の直下方に設けられている。さらに、第2始動入賞ユニット33bは両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。本実施形態では、第2始動入賞ユニット33bの直上方に突起が設けられており、開閉部材33cが閉じた状態では、遊技球を第2始動入賞ユニット33bへ入球させることが事実上不可能となっている。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞ユニット33a、第2始動入賞ユニット33bは、入球した遊技球をそれぞれ検知する始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えている。そして、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、羽部材404を開放して特定領域401を開状態とする「小当たり」や、可変入賞装置32が開放される大当たり状態を発生させる「大当たり」に当選したか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43にて、当該当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる構成となっている。すなわち、当該当否抽選における「当たり」としては、「小当たり」と「大当たり」とがあり、始動入賞スイッチ224a、224bの検知に基づいて、これらどちらかの「当たり」となるか、それとも羽部材404及び可変入賞装置32いずれも開放されない「外れ」となるかの抽選が行われる。
スルーゲート34は、中央入賞ユニット37の左右両側方に配置され、遊技領域を移動する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。また、スルーゲート34には、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知するスルーゲートスイッチ225が設けられている。当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合には、第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)を開状態とするか否かの入球アシスト抽選が行われる。そして、入球アシスト抽選にて当選した場合には、第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
遊技盤30の右上部には、特別表示装置43、及び、普通図柄表示装置41が設けられている。特別表示装置43は、7セグメント表示装置と複数のランプとによって構成され、普通図柄表示装置41は7セグメント表示装置によって構成されている。
また、特別表示装置43については、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bに遊技球が入球すると、当否抽選の抽選結果を教示するための切替表示(変動表示)が開始され、所定時間後、当該変動表示を停止する際に、当否抽選の結果に対応した態様が表示されるようになっている。さらに、特別表示装置43は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御され、当否抽選の結果が確定的に表示されるようになっている。
尚、本実施形態では、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく当否抽選にて「大当たり」に当選した場合だけでなく、上記のように、特定領域401の特定入賞口442に遊技球が入球した場合にも大当たり状態が発生する。また、詳しくは後述するが、本実施形態では、当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には、可変入賞装置32が30秒間開放される、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが15回繰り返される「15ラウンド大当たり」が付与され、特定入賞口442に遊技球が入球した場合には、「16ラウンド大当たり」、「8ラウンド大当たり」、及び「特殊8ラウンド大当たり」のいずれかが付与される。
加えて、普通図柄表示装置41については、遊技球がスルーゲート34を通過すると、入球アシスト抽選の抽選結果を表示するための切替表示(変動表示)が開始され、所定時間後、当該変動表示を停止する際に、入球アシスト抽選の結果に対応した態様が表示されるようになっている。また、普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御され、入球アシスト抽選の結果が確定的に表示されるようになっている。
また、装飾図柄表示装置42では、特別表示装置43の変動表示が行われるのに合わせ、演出用として、所定の絵柄に数字柄を付した装飾図柄を付随的に変動表示させるように構成されている。さらに、装飾図柄表示装置42では、表示部の右下の領域において、小さな数字柄により構成される普通図柄を表示可能に構成され、普通図柄表示装置41の変動表示が行われるのに合わせて、変動表示されるようになっている。当該装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が普通図柄表示装置41の左右両側方に設けられた普通変動保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
さらに、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33a、33bに入球した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、特別表示装置43の変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では始動入賞ユニット33a、33bに入球した遊技球に対応して、合計4回までの変動表示が保留される。
また、特別表示装置43の変動表示の保留回数は、装飾図柄表示装置42の表示部の左下の領域で表示される(4つのランプを模して表示)ようになっている。尚、本実施形態では、大当たり状態中や小当たり中(羽部材404の開放中)に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合にも、その分の変動表示についても保留され、当該変動表示は大当たり状態や小当たり状態の終了後に実行される。
可変入賞装置32(大入賞口)は、遊技領域(遊技盤30)の下部中央に配置されている。また、当該可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30の背面には、中央入賞ユニット37等を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33a、33b等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチ(入球検出手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、第1始動入賞ユニット33a、第2始動入賞ユニット33bには、それぞれに対応して始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御手段としての主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、始動入賞ユニット33a、33bへの入球を検出する始動入賞スイッチ224a,224b、中央入賞ユニット37に設けられた入球カウントスイッチ437、早期アウト球検知スイッチ439、特定入球検知スイッチ461、及び非特定入球検知スイッチ462は中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225、早期アウト球検知スイッチ439、特定入球検知スイッチ461、及び非特定入球検知スイッチ462により検出された場合を除く)。
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図16は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。特別遊技状態制御手段、開閉制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、特別表示装置43、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞ユニットスイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、入球カウントスイッチ437、早期アウト球検知スイッチ439、特定入球検知スイッチ461、非特定入球検知スイッチ462、ハンドル18の各種スイッチなどの各種検出スイッチや、各種基板、羽部材404を開閉させる羽用ソレノイド405、回転体を回転させる回転体モータ415、振分けユニット445を往復運動させる振分けモータ454などの各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102~104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する特別表示装置43にて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43の表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図17に示すように、第1及び第2始動入賞スイッチ224a、224bの検知に基づいて、可変入賞装置32を開放させる大当たりや、特定領域401(羽部材404)を開放させる小当たりを発生させるか否かを決める当否抽選に使用する当選乱数カウンタC1と、特別表示装置43にて行われる変動表示の時間(変動時間)の決定に使用する変動時間乱数生成手段としての変動時間選択カウンタC2と、当選乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、スルーゲートスイッチ225の検知に基づいて、始動入賞ユニット33bの開閉部材33cを開状態とするか否かの入球アシスト抽選に使用する普通図柄乱数カウンタC3とを用いることとしている。
カウンタC1,C2,CINI,C3は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値が記憶される保留記憶エリアとしての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC3の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。特別変動保留エリア及び普通変動保留エリアは、ともに1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1~保留第4エリア)とを備えている。
また、特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の値等が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上記のように特別表示装置43における変動表示を合計4回まで保留可能としている。さらに、普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC3の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上記のように普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、当選乱数カウンタC1は、例えば0~399の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり399)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当選乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当選乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当選乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0~399)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当選乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当選乱数カウンタC1の値が当選乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1又は第2始動入賞ユニット33a、33bに入賞した(第1及び第2始動入賞スイッチ224a、224bに検知された)タイミングで、当選乱数カウンタバッファに格納されている当選乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
本実施形態では、特別変動保留エリアに格納された当選乱数カウンタC1の値に基づいて行われる当否抽選では、「小当たり」、「大当たり」、「外れ」のいずれかに当選する。「大当たり」となる乱数の値の数は1つで、その値は「0」である。すなわち、1/400の確率で「大当たり」に当選し、特別表示装置43において「7」が停止表示され、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが所定回数繰り返される大当たり状態が発生することとなる。本実施形態では、当該第1及び第2始動入賞スイッチ224a、224bの検知に基づく当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には前記ラウンドが15回繰り返される「15ラウンド大当たり」が付与される構成となっている。
さらに、「小当たり」となる乱数の値の数は398で、その値は「2~399」である。特に、本実施形態の「小当たり」には、特定領域401(羽部材404)が0.5秒間開放される「ショート小当たり」と、羽部材404が1.5秒間開放される「ロング小当たり」とが存在する。このため、当選乱数カウンタC1の値のうち「2~21」が「ロング小当たり」に対応し、「22~399」が「ショート小当たり」に対応している。また、「ショート小当たり」に当選すると特別表示装置43において「1」が停止表示され、「ロング小当たり」に当選すると「3」が停止表示され、羽部材404が規定時間開放されることとなる。
ちなみに、当選乱数カウンタC1の値のうち「1」は「外れ」に対応する値であり、「外れ」の場合には、特別表示装置43において「-」が停止表示される。尚、本実施形態では、ROM502に対し、当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」や「大当たり」に対応するか否かの判定を行う際に参照される当否判定テーブルが設けられている。
尚、本実施形態では、遊技モード(遊技状態)が、通常モード、及び、時間短縮モードの間で切替設定される。通常モードは、第2始動入賞ユニット33bへ遊技球が入球しやすい高入球状態、及び大当たり状態以外の状態であって、第2始動入賞ユニット33bへの入球がほぼ望めない状態をいう。具体的に、通常モードにおいては、スルーゲート34を遊技球が通過することに基づいて行われる入球アシスト抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置41の変動時間が10秒で、入球アシスト抽選にて当選した場合の開閉部材33cの開放時間が0.4秒である。
時間短縮モードとは、高入球状態であって、大当たり状態以外の状態をいう。すなわち、時間短縮モードにおいては、普通図柄表示装置41の変動時間が0.5秒で、入球アシスト抽選にて当選した場合の開閉部材33cの開放時間が2秒である。つまり、通常モードに比べ、普通図柄表示装置41の変動時間が短く、かつ、開閉部材33cの開放時間が長くなる。これによって、開閉部材33cが開状態となっている時間帯が長くなるため、第2始動入賞ユニット33bに対して遊技球が頻繁に入球するようになり、当否抽選が連続してなされるとともに、玉持ちのよい状態となる。
尚、第1、第2始動入賞ユニット33a、33bの入球に基づく当否抽選にて「小当たり」や「大当たり」する確率は、いずれのモードにおいても同一である。加えて、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球アシスト抽選の当選確率についても、いずれのモードにおいても同一である。
また、各モード間の切替えの条件としては、通常モードにおいて、当否抽選で大当たりした場合や、後述するように、特定入賞口442に遊技球が入球した際に行われる種別抽選で「16ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」に当選した場合に、大当たり状態終了後に時間短縮モードに移行する。以下、時間短縮モードが付与される大当たりを「特殊大当たり」とも称する。
さらに、時間短縮モードにおいて、種別抽選で「8ラウンド大当たり」(以下、「通常大当たり」とも称する)に当選した場合には、大当たり状態終了後に通常モードに移行する。また、時間短縮モードにおいて通常大当たりに当選しなくても、時間短縮モードにおいて特別表示装置43の変動表示が合計100回行われた時点で終了し、その後(101回目から)、通常モードに移行する。加えて、時間短縮モードにおいて、特殊大当たりに当選した場合には、大当たり状態終了後に再度100回の変動表示の間、時間短縮モードとなる。
変動時間選択カウンタC2は、例えば0~9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。変動時間選択カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動時間選択カウンタバッファに変動時間選択カウンタC2の値が格納される。そして、遊技球が第1、第2始動入賞ユニット33a、33bに入賞したタイミングで、変動時間選択カウンタバッファに格納されている変動時間選択カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
本実施形態では、当否抽選にて「小当たり」した場合の特別表示装置43の変動時間が2秒又は3秒となっている。尚、ROM502に対し、変動時間選択カウンタC2の値が「2秒変動」及び「3秒変動」のどちらに対応するかの判定を行う際に参照される第1及び第2変動時間選択テーブルが設けられている。加えて、当否抽選にて「大当たり」又は「外れ」となる場合の特別表示装置43の変動時間は、一定の「7秒」となっている。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当選乱数カウンタC1、変動時間選択カウンタC2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC3は、例えば0~9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC3の値が取得される。通常、当選となる乱数の値の数は8つあり、その範囲は「1~8」である。そして、普通図柄乱数カウンタC3の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、当選又は外れに対応する図柄(本例では「0」又は「-」)が停止表示され、第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)が所定時間の間、開状態となる。
また、特定入賞口442に遊技球が入球する(特定入球検知スイッチ461による検知が行われる)ことでも大当たり状態が発生することは上述したが、本実施形態では、特定入球検知スイッチ461の検知に基づいて行われる大当たり状態の種別を決定する種別抽選に際し、種別選択カウンタNxが使用される。種別選択カウンタNxは、0~4の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり4)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。種別選択カウンタNxは定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、更新された種別選択カウンタNxの値は種別決定カウンタバッファに格納される。そして、中央入賞ユニット37の特定領域401に入球した遊技球が特定入賞口442に入球し、当該遊技球が特定入球検知スイッチ461にて検知されたタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が読み出され、大当たり状態の種別が決定される。本実施形態では、特定入球検知スイッチ461の検知に基づいて付与される大当たり状態の種別として「8ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、及び「16ラウンド大当たり」があり、種別選択カウンタNxによって、これらのいずれを付与するかが決定されるようになっている。
尚、ROM502には、種別選択カウンタNxの値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される種別判定テーブルが設けられている。具体的には、遊技球が特定入球検知スイッチ461に検知されたとき(特定入賞口442へ入球したとき)に種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が「0」であれば「16ラウンド大当たり」の付与が決定され、「1、2」であれば「8ラウンド大当たり」の付与が決定され、「3、4」であれば「特殊8ラウンド大当たり」の付与が決定される。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図20は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図20において、先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。尚、スイッチの検知に応じて遊技球の払出しが行われる場合、対応する賞球カウンタの値を加算して、本処理を終了する。一方、検出信号の入力がなされていないと判定された場合には、そのまま本処理を終了する。なお、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力される。また、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では399)に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当選乱数カウンタC1、変動時間選択カウンタC2、普通図柄乱数カウンタC3、及び種別選択カウンタNxをそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、399,9,9,4)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304では、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行する。ステップS305では、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を行う。ステップS306では、特定領域401内に遊技球が存在するか否かを判定する残存球監視処理を実行する。ステップS307では、中央入賞ユニット37の特定領域401への入球に伴う入球カウント処理を実行する。ステップS308では、特定入賞口442への入球に伴う特定入賞処理を実行する。ステップS309では、アウト通路428及び非特定入賞口443への入球に伴う非特定入賞処理を実行する。ステップS309の後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図22のフローチャートを参照して説明する。尚、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当選乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、変動時間選択カウンタC2の値を記憶する変動時間乱数記憶エリア、保留された変動表示が第1始動入賞ユニット33aへの入球に基づくものであるか否かを判別するための第1始動入賞フラグが設けられている。また、本実施形態では、特別変動保留エリアには(当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値を記憶する領域とは別に)、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく当否抽選において「大当たり」に当選したことを示す大当たり発生フラグ、「外れ」たことを示す外れフラグ、「ロング小当たり」に当選したことを示すロング小当たり発生フラグ、「ショート小当たり」に当選したことを示すショート小当たり発生フラグが設けられている。また、特別表示装置43における変動時間を示す2秒変動フラグ、3秒変動フラグ、7秒変動フラグが設けられている。
先ず、ステップS501では、第1及び第2始動入賞ユニット33a、33bへの遊技球の入球を契機とする変動表示の保留数をカウントする保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS501で肯定判別された場合には、ステップS502において、遊技球が第1始動入賞ユニット33aに入賞したか否かを第1始動入賞スイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS502で否定判別された場合には、後述するステップS509に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合、ステップS503に進み、保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS504では、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値を、特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS505では、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値が記憶された保留エリアの第1始動入賞フラグをオンにする。
続くステップS506では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」や「大当たり」に対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、ステップS506で当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」に対応する値であると判定された場合に、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値に基づいて、特別表示装置43における変動時間を判別する変動時間判定処理を行う。尚、変動時間判定処理の詳細については後述する。
その後、ステップS508では、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、保留記憶された変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される所定情報)が第1始動入賞ユニットaの入球に基づく変動情報(変動表示)であるかを示す情報、「小当たり」や「大当たり」に対応する変動情報であるかを示す情報、変動時間を示す情報、羽部材404の開放に対応して所定の報知を行うか否かを示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
尚、後述するシフト処理においては、当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値だけでなく、大当たり発生フラグ、外れフラグ、ロング小当たり発生フラグ、ショート小当たり発生フラグ、2秒変動フラグ、3秒変動フラグ、7秒変動フラグのオン・オフの設定状態についてもシフトされる。つまり、例えば、大当たり発生フラグがオン設定されている第2保留エリアの変動情報が第1保留エリアにシフトされる場合には、第1保留エリアの大当たり発生フラグがオンされるとともに、第2保留エリアの大当たり発生フラグがオフされる。
ここで、ステップS506の当否判定処理の詳細について、図23を参照して説明する。
先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「大当たり」に対応する値である「0」と一致するか否かを判別する。ステップS5101で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態が発生すると判別された場合には、ステップS5102において大当たり発生フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「外れ」に対応する値である「1」と一致するか否かを判別する。当該ステップS5103で肯定判別された場合、すなわち、「外れ」であると判別された場合には、ステップS5104において外れフラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち「小当たり」であると判別された場合には、ステップS5105において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「ロング小当たり」に対応する値である「2~21」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5105で肯定判別された場合には、ステップS5106においてロング小当たり発生フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5105で否定判別された場合、すなわち、「ショート小当たり」であると判別された場合には、ステップS5107において、ショート小当たり発生フラグをオンにした後、本処理を終了する。
次に、ステップS507の変動時間判定処理について、図24を参照して説明する。
先ず、ステップS5201では、直前に行われた当否判定処理にて、ロング小当たり発生フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5201で肯定判別された場合、すなわち、「ロング小当たり」であると判別された場合には、ステップS5202において、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値が「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。
尚、図24では便宜上、当該ステップS5202の処理を簡略化して記載しているが、実際には、当選乱数カウンタC1の値が「0」であるか否かを判別し、当該判別で否定判別された場合には、当選乱数カウンタC1の値が「1」であるか否かを判別し、これらいずれかの判別で肯定判別された場合に、当該ステップS5202で肯定判別され、どの判別においても否定判別された場合に、当該ステップS5202で否定判別されることとなる。
ステップS5202で否定判別された場合、すなわち、変動時間選択カウンタC2の値が「3~9」のいずれかである場合には、ステップS5203において、特別表示装置43にて行われる変動表示の変動時間が3秒であることを示す3秒変動フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5202で肯定判別された場合には、ステップS5204において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が2秒であることを示す2秒変動フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5201で否定判別された場合には、ステップS5205において、ショート小当たり発生フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS5205で肯定判別された場合、すなわち、「ショート小当たり」が発生する場合には、ステップS5206において、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値が「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。
ステップS5206で肯定判別された場合、上記ステップS5203において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が3秒であることを示す3秒変動フラグをオン設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS5206で否定判別された場合、上記ステップS5204において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が2秒であることを示す2秒変動フラグをオン設定してから、本処理を終了する。すなわち、「ショート小当たり」が発生する場合よりも、「ロング小当たり」が発生する場合の方が、長めの変動時間(3秒)が選択される可能性が高くなっている。
また、ステップS5205で否定判別された場合、すなわち、大当たり又は外れの場合には、ステップS5207において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が7秒であることを示す7秒変動フラグをオンにしてから、本処理を終了する。
図22の説明に戻り、ステップS508の処理の後、又は、ステップS502で否定判別された場合には、ステップS509において、遊技球が第2始動入賞ユニット33bに入賞したか否かを第2始動入賞ユニットスイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS509で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS510において、保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS511では、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値を、特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS512では、当否判定処理を行う。尚、ステップS512の当否判定処理は、上記ステップS506の当否判定処理と同様であり、詳細な説明は省略する。
続くステップS513では、変動時間判定処理を行う。尚、ステップS513の当否判定処理は、上記ステップS507の変動時間判定処理と同様であり、詳細な説明は省略する。ステップS513の後、ステップS514において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図25のフローチャートを参照して説明する。
ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検出情報により判別する。
ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC3の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
次に、ステップS306の残存球監視処理について図26を参照して説明する。先ず、ステップS7101では、特定領域401内に残存する遊技球の数を特定するための入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS7101で肯定判別された場合、すなわち、特定領域401内に遊技球が残存していないと判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7101で否定判別された場合、すなわち、特定領域401に遊技球が残存していると判別された場合には、ステップS7102において、特定領域401に対して遊技球が最後に入球してから所定時間が経過したか否かを判別するための監視タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
当該ステップS7102で否定判別された場合には、ステップS7103において監視タイマの値を1減算してから本処理を終了する。尚、本実施形態では、特定領域401への入球があった際に、監視タイマに「15000」がセットされる。このため、特定領域401に最後の入球があってから30秒後に監視タイマが「0」になる。また、本実施形態では、特定領域401に遊技球が入球してから、当該遊技球が特定入賞口442又は非特定入賞口443に入球するまでの時間は概ね8秒~15秒となっている。
一方、ステップS7102で肯定判別された場合、つまり、遊技球が特定領域401に入球してから排出されるまでの想定時間を大幅に経過しても入球カウンタの値が「0」になっておらず、特定領域401内において球詰まりが発生していることが考えられる場合には、ステップS7104においてエラー報知処理を行う。具体的に、エラーランプを点灯し、エラー報知の音声を出力し、遊技球の発射を禁止する等の制御を行う。その後、本処理を終了する。
次に、ステップS307の入球カウント処理について、図27を参照して説明する。先ず、ステップS7201では、遊技球が特定領域401に入球したか否かを、上段案内通路436に設けられた入球カウントスイッチ437の検知情報により判別する。当該ステップS7201で否定判別された場合にはそのまま本処理を終了する、一方、ステップS7201で肯定判別された場合には、ステップS7202に進み、入球カウンタの値を1加算する。続くステップS7203では、残存球監視処理で参酌される監視タイマの設定処理を行う。本実施形態では、入球カウントスイッチ437の検出がある毎に監視タイマに「15000」がセットされ、既に監視タイマに所定の数値が設定されている場合であっても、「15000」が上書きされる。当該ステップS7203の後、本処理を終了する。
次に、ステップS308の特定入賞処理について、図28を参照して説明する。尚、上記の通り、特定入賞口442に遊技球が入球すると大当たり状態が発生することとなる。また、特定入賞口442への入球による大当たり状態の種別には、「8ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、「16ラウンド大当たり」があり、特定入賞口442に遊技球が入球したタイミング(特定入球検知スイッチ461の検知タイミング)によって異なる種別の大当たり状態が発生することとなる。
先ず、ステップS7301では、遊技球が特定入賞口442に入球したか否かを特定入球検知スイッチ461の検知情報により判別する。ステップS7301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7301で肯定判別された場合には、ステップS7302において、入球カウンタの値を1減算する。
続くステップS7303では、後述する大当たり中フラグを参酌し、大当たり状態中であるか否かを判別する。当該ステップS7303で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、大当たり状態中においては、特定入賞口442に遊技球が入球しても、後述する大当たりフラグをオンにする処理が行われないようになっている。尚、本実施形態では、大当たり状態中においては特別表示装置43における変動表示が行われない構成となっているため、基本的に大当たり状態中に羽部材404が開放されることはない。
一方、ステップS7303で否定判別された場合には、ステップS7304において、特定入賞口442への入球があったことを示す特定入賞フラグがオンされているか否かを判別する。ステップS7304で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、既に大当たり状態を発生させることが決定されている状態においては、特定入賞口442に遊技球が入球してもその分の大当たりは無効とされる。一方、ステップS7304で否定判別された場合には、ステップS7305で特定入賞フラグをオンにする。
続く、ステップS7306では、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が「0」であるか否かを判別する。当該ステップS7306で肯定判別された場合には、ステップS7307において「16ラウンド大当たり」に当選したことを示す16R大当たりフラグをオンにしてから、ステップS7311に移行する。
また、ステップS7306で否定判別された場合には、ステップS7308に進み、種別決定カウンタバッファに格納されている種別選択カウンタNxの値が「1、2」であるか否かを判別する。当該ステップS7308で肯定判別された場合には、ステップS7309において「8ラウンド大当たり」に当選したことを示す8R大当たりフラグをオンにしてから、ステップS7311に移行する。
また、ステップS7308で否定判別された場合には、ステップS7310において「特殊8ラウンド大当たり」に当選したことを示す特殊8R大当たりフラグをオンにしてから、ステップS7311に移行する。尚、上記各種大当たりフラグは、RAM503において、特別変動保留エリアとは別に設定されている。また、詳しくは後述するが、オンされた大当たりフラグは大当たり状態の終了時にオフされる。
また、ステップS7311では、開放中変動フラグをオフにする。つまり、詳しくは後述するが、本実施形態では、小当たりが発生した場合、小当たりに当選したことを教示する特別表示装置43の変動表示に伴って開始された装飾図柄表示装置42の変動表示が、必ずしも特別表示装置43の変動停止と同じタイミングで停止表示されるのではなく、羽部材404が開放された際に特定領域401に遊技球が入球した場合には、当該遊技球の全てが特定領域401から排出されるまで、或いは、遊技球が特定入賞口442に入球するまで、装飾図柄表示装置42の変動表示が延長表示されるようになっている。開放中変動フラグは、かかる装飾図柄表示装置42の変動表示の延長表示が開始される際にオン設定される。
ステップS7311の後、ステップS7312において、装飾図柄表示装置42の変動表示を停止表示させるための開放中変動停止コマンド(当たり演出用)を設定してから、本処理を終了する。
次に、ステップS309の非特定入賞処理について図29を参照して説明する。先ず、ステップS7401では、遊技球が非特定入賞口443に入球したか否かを、非特定入球検知スイッチ462の検知情報により判別する。当該ステップS7401で否定判別された場合には、ステップS7402において、遊技球がアウト通路428に入球したか否かを、早期アウト球検知スイッチ439の検知情報により判別する。
ステップS7402で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7401又はステップS7402のどちらかで肯定判別された場合には、ステップS7402において入球カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
図21は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図21のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図18のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS112へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS112へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS112へ移行する。
ステップS112の処理では、サブ側の制御装置となるサブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS113等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS113等)に移行する。つまり、ステップS113ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS114ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS115で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信し、ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。
さて、本実施形態では、ステップS110の後、ステップS111において、中央入賞ユニット37の回転体ユニット411の回転体414を正規の回転方向(図8等の反時計回り方向)とは反対方向に回転(逆回転)させるリバース制御(特殊制御)を実行するリバース処理が行われるように構成されている。すなわち、図40に示すように、リバース処理では(リバース制御は)、先ず、回転体414を逆方向に5度回転させ(ステップS5301)、その位置で1秒静止させる(ステップS5302)。これにより、回転体414のポケット部416に半分ほど進入した遊技球が、ポケット部416を構成する内周面と、本体部412のユニットカバー422の囲い壁434及び張り出し部440とで挟持されるようにして球詰り(球噛み)していた場合には、かかる球噛みが解消され、球噛みしていた遊技球が対応するポケット部416に進入し、収容されることとなる。
続いて、回転体414を正方向に5度回転させ(ステップS5303)、その位置で静止させる(ステップS5304)。これにより、回転体414は、リバース処理が行われる前の位相、ひいては、電源断時の位相に戻されることとなる。その後、本処理を終了する。尚、当該リバース処理は、ステップS107~ステップS110の処理と順番が前後してもよい。
その後、ステップS115で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図19のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201~S212の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS214の初期値乱数カウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の処理で更新された特別表示装置43や第2始動入賞ユニット33b等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドは、特別表示装置43にて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドであり、本実施形態における指令情報に相当する。これに対し、変動パターンコマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかるコマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示するように表示制御装置45に対し指示を出す。
ステップS202では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS203では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
続くステップS204では、役物大当たり設定処理を実行する。この処理では、特定入賞口442への遊技球の入球に基づく大当たりの設定などが行われる。この役物大当たり設定処理の詳細は後述する。
ステップS205では、第1表示制御処理を実行する。この処理では、特別表示装置43においてどのような制御を行うか当該特別表示装置43の制御内容の設定が行われると共に、大当たり判定や装飾図柄表示装置42における装飾図柄の演出パターンの設定などが行われる。この第1表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32においてどのような制御を行うか当該可変入賞装置32の制御内容の設定が行われる。これにより、大当たり状態(特別遊技状態)となった場合には、可変入賞装置32(大入賞口)の開閉処理が所定ラウンド数繰り返し実行される。可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、羽部材開閉処理を実行する。この処理では、羽部材404(羽用ソレノイド405)の制御内容の設定が行われる。羽部材開閉処理の詳細については後述する。
ステップS208では、第2表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41おいてどのような制御を行うか当該普通図柄表示装置41の制御内容の設定などが行われる。この第2表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS209では、契機対応ユニット制御処理を実行する。この処理では、始動入賞ユニット33においてどのような制御を行うか当該始動入賞ユニット33の制御内容の設定が行われる。契機対応ユニット制御処理の詳細は後述する。
ステップS210では、延長変動停止処理を実行する。この処理では、中央入賞ユニット37の特定領域401に遊技球が入球している場合に、装飾図柄表示装置42において行われる変動表示(延長表示)を停止させるための処理が行われる。延長変動停止処理の詳細は後述する。
ステップS211では役物駆動処理を行う。本実施形態では、中央入賞ユニット37において、回転体ユニット411及び振分けユニット445といった可動役物が設けられており、回転体ユニット411については、回転体414が図8等の反時計回り方向に一定速度で回転し、振分けユニット445については、左側に180度弱回転させたら次は右側に180度弱回転させるといった具合に左右交互に往復変位するように、電源が供給されている間は動かし続ける制御が行われる。
その後は、ステップS212において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS213で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS213で肯定判別されてステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS213で否定判別された場合、ステップS214に進み、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では399)に達した際0にクリアする。そして、当該処理の後、ステップS212に移行する。つまり、ステップS213の判別の時点で、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行されることとなる。
ここで、ステップS201~S210の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当選乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができる。
さて、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS212:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS215以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS215において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS216において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS217において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。その後、ステップS218において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS219でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS220でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS212の処理は、ステップS201~S210で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS214の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS215)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、ステップS205の第1表示制御処理について図31のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS801では、大当たり中フラグを参照し、大当たり中であるか否かを判別する。尚、大当たり中には、大当たり状態(特別遊技状態)の最中と大当たり状態終了後の所定時間(ここで言う大当たり状態終了後の所定時間とは、大当たり状態終了後、通常遊技(特別表示装置43における変動表示)が開始されるまでの時間であり、一般にこの時間帯は、装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の終了や大当たり後に付与されるモードを示す表示が行われる)とが含まれる。また、特別表示装置43にて変動表示が大当たりに対応する態様にて停止表示されてから可変入賞装置32(大入賞口)が開放されるまでの間の期間(一般にこの時間帯は装飾図柄表示装置42にて大当たり状態の開始を示す表示が行われる)についても大当たり中に含まれる。
ステップS801で肯定判別された場合、すなわち大当たり中である場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、大当たり中においては、新たに変動表示を開始させることはない。
ステップS801で否定判別された場合には、ステップS802において、特定入賞口442に遊技球が入球したか否かを示す特定入賞フラグがオンであるか否かを判別する。尚、特定入賞フラグは、特定入球検知スイッチ461の検知があった際にオン設定され(特定入賞処理のステップS7305参照)、大当たり中フラグがオンされる際にオフされる(後述する役物大当たり設定処理のステップS1502参照)。当該ステップS802で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS802で否定判別された場合には、ステップS803において、開放中変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、開放中変動フラグは、小当たりに基づき羽部材404が開放された際に特定領域401に入球した遊技球が未だ特定領域401に存在している状態であって、かつ、特定入賞フラグがオンされた状態や大当たり状態ではない状態にオンの状態となっている。また、上記のように、開放中変動フラグがオンの状態においては、装飾図柄表示装置42にて延長された変動表示が行われるようになっている。
ステップS803で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、開放中変動フラグがオンの状態においては、特別表示装置43の変動表示が行われないようになっている。
一方、ステップS803で否定判別された場合には、ステップS804において、詳しくは後述する第1表示中フラグの設定状況を見て、特別表示装置43にて変動表示中であるか否かを判別する。詳しくは、第1表示中フラグがオン設定されている場合には変動表示中とみなされ、第1表示中フラグがオフされている場合には、変動表示が行われていない状態にあるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、第1表示中フラグは、特別表示装置43の変動表示を開始する際(変動表示設定処理の開始設定処理)にオンにされ、特別表示装置43の変動表示が停止表示される際(ステップS812参照)にオフにされる。
そして、ステップS804で否定判別された場合、すなわち、大当たり中でなくさらに特別表示装置43や装飾図柄表示装置42の変動表示中でもない場合には、ステップS805に進み、始動入賞ユニット33a、33bへの入球を契機とする変動表示の保留数をカウントする保留カウンタNaの値が0よりも大きいか否かを判別する。ステップS805で否定判定された場合、すなわち、変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS805で肯定判別された場合、すなわち、変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS806において、保留カウンタNaから1を減算する。
続くステップS807では、特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、特別変動保留エリアの保留第1~第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS808では変動表示設定処理が行われる。ここで、変動表示設定処理の詳細について、図32を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、当否判定テーブルを参酌し、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値である「0」であるか否かを判別する。尚、変形例として、始動入賞処理で設定される大当たり発生フラグがオンであるかを判別することで「大当たり」か否かを判別することとしてもよい。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には、ステップS902にて大当たりとなる変動パターン(大当たり変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。続くステップS903では、特別表示装置43の変動制御に使用される第1表示タイマに対して、7秒に相当する値「1750」をセットする。尚、第1表示タイマとは、特別表示装置43における変動時間(変動表示の残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
ステップS903の後、ステップS904において、「15ラウンド大当たり」に当選したことを示す15R大当たりフラグをオン設定してから、ステップS924へ移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合には、ステップS905において実行エリアの当選乱数カウンタC1の値が「1」であるか否かを判別することで「外れ」か否かを判別する。尚、変形例として、外れフラグがオンであるか否かを判別することで「外れ」か否かを判別することとしてもよい。
ステップS905で肯定判別された場合、すなわち「外れ」である場合には、ステップS906において外れとなる変動パターン(外れ変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。その後、ステップS907で、第1表示タイマに対して7秒に相当する値「1750」をセットしてから、ステップS924へ移行する。
ステップS905で否定判別された場合、すなわち「小当たり」である場合には、ステップS908において羽開放フラグをオンにする。続くステップS909では、変動時間選択カウンタC2の値が「2~21」のいずれかと一致するか否かを判別することで「ロング小当たり」に当選したか否かを判別する。尚、変形例として、実行エリアのロング小当たり発生フラグがオンであるか否かを判別することとしてもよい。
ステップS909で肯定判別された場合、すなわち、「ロング小当たり」である場合には、ステップS910において、実行エリアの3秒変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS910で肯定判別された場合には、ステップS911において、特別表示装置43にて3秒間の変動表示が行われた後に羽部材404が1.5秒間開放される変動パターン(ロング小当たり3秒変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。
続くステップS912では、第1表示タイマに対して3秒に相当する値「750」をセットする。さらに、ステップS913では、羽部材404の開閉制御に使用される開閉制御タイマに対して3秒に相当する「750」をセットする。これによって、特別表示装置43で3秒間の変動表示が行われた後に羽部材404が開放されることとなる。その後、ステップS924に移行する。
ステップS910で否定判別された場合には、ステップS914において、特別表示装置43にて2秒間の変動表示が行われた後に羽部材404が1.5秒間開放される変動パターン(ロング小当たり2秒変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。
続くステップS915では、第1表示タイマに対して2秒に相当する値「500」をセットする。さらに、ステップS916では、開閉制御タイマに対して2秒に相当する「500」をセットする。これによって、特別表示装置43で2秒間の変動表示が行われた後に羽部材404が開放されることとなる。その後、ステップS924に移行する。
また、ステップS909で否定判別された場合、すなわち、「ショート小当たり」である場合には、ステップS917において、実行エリアの3秒変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS917で肯定判別された場合には、ステップS918において、特別表示装置43にて3秒間の変動表示が行われた後に羽部材404が0.5秒間開放される変動パターン(ショート小当たり3秒変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。
続くステップS919では、第1表示タイマに対して3秒に相当する値「750」をセットする。さらに、ステップS920では、開閉制御タイマに対して3秒に相当する「750」をセットする。これによって、特別表示装置43で3秒間の変動表示が行われた後に羽部材404が開放されることとなる。その後、ステップS924に移行する。
ステップS917で否定判別された場合には、ステップS921において、特別表示装置43にて2秒間の変動表示が行われた後に羽部材404が0.5秒間開放される変動パターン(ショート小当たり2秒変動パターン)を決定し、変動パターンコマンドに設定する。
続くステップS922では、第1表示タイマに対して2秒に相当する値「500」をセットする。さらに、ステップS923では、開閉制御タイマに対して2秒に相当する「500」をセットする。これによって、特別表示装置43で2秒間の変動表示が行われた後に羽部材404が開放されることとなる。その後、ステップS924に移行する。
ステップS924では、特別表示装置43にて変動表示中であるか否かを示す第1表示中フラグをオン設定する。ステップS924の後、本処理を終了する。
図31の説明に戻り、ステップS804で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS809に進み、第1表示タイマ減算処理を行う。つまり、4msec毎に第1表示タイマの値が1ずつ減算されていく。
続いてステップS810に進み、上記減算後の第1表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち第1表示タイマの値が「0」となった時にステップS810が肯定判別されることになる。
ステップS810で否定判別された場合には、ステップS811において、特別表示装置43の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、現在表示されている文字が「7」→「-」→「3」→「1」→「7」・・・といった具合に切替えを行うよう設定する。これによって、第1表示制御処理のタイミング、すなわち4msec毎に特別表示装置43の切替表示(変動表示)が実現される。
一方、ステップS810で肯定判別された場合、すなわち、特別表示装置43における変動表示の停止タイミングに至った場合には、ステップS812において第1表示中フラグをオフする。
続くステップS813では、特別表示装置43にて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、「大当たり」である場合には「7」を停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、「外れ」である場合には「-」を停止表示させ、「ロング小当たり」である場合には「3」を停止表示させ、「ショート小当たり」である場合には「1」を停止表示させる。
続くステップS814では、判別情報設定処理を行う。当該判別情報設定処理の詳細は後述する。
ステップS814の後、ステップS815において、実行エリアのロング小当たり発生フラグ及びショート小当たり発生フラグの設定状況を確認して、「小当たり」であるか(「小当たり」を教示するための変動表示であったか)否かを判別する。
ステップS815で否定判別された場合、すなわち、「大当たり」又は「外れ」の場合には、ステップS816において、装飾図柄表示装置42における変動表示を停止表示させるための変動停止コマンドを設定してから、本処理を終了する。
一方、ステップS815で肯定判別された場合、すなわち、「小当たり」の場合には、ステップS817において、装飾図柄表示装置42において変動表示を引き続き継続して行わせる(変動表示を延長させる)ための開放中変動コマンドを設定する。続くステップS818において、開放中変動フラグをオン設定してから、本処理を終了する。
ここで、判別情報設定処理について、図33を参照して説明する。
先ず、ステップS1001では、15R大当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合、すなわち、当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS1002以降の大当たり設定を行う。
具体的には、ステップS1002において、特別遊技状態としての大当たり状態中か否かを示す大当たり中フラグをオン設定する。
続くステップS1003では、可変入賞装置32(大入賞口)が開状態中であるか否かを示す第1可変フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、第1可変フラグがオンされた場合に、可変入賞装置32が開状態とされる。
続いて、ステップS1004において、可変入賞装置32の開放時間等を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを示す第1可変タイマの設定を行う。本例では、第1可変タイマに対して30秒に相当する「7500」が値として設定される。これにより、1ラウンドあたりの最大開放時間(可変入賞装置32が開状態とされる最長時間)が30秒となる。
次に、ステップS1005において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(特賞状態発生回数、つまり可変入賞装置32の開閉処理の実行回数)を示すラウンド数カウンタの設定を行う。ここでは、「15ラウンド大当たり」に対応して、総ラウンド数を示す「15」が値として設定される。
続くステップS1006で、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントする入賞カウンタの設定処理を行ってから、本処理を終了する。本例では、1ラウンドあたりの最大入球個数を示す「8」が値として設定される。尚、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図20参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検出情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると、入賞カウンタの値が1減算される。
また、ステップS1001において、大当たりに対応しない、すなわち外れであると判別された場合には、ステップS1007へ移行する。
ステップS1007では、変動回数カウンタの設定の有無を判別する。変動回数カウンタとは、時間短縮モード(高入球状態)の継続期間を計測するための手段である。本実施形態では、時間短縮モードは特別表示装置43において変動表示が100回行われるまでとなっており、後述するように大当たり終了後にカウンタ値として「100」が設定される。
ここで、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」の場合には、そのまま本処理を終了する。一方、変動回数カウンタが設定されている場合(カウンタ値が「0」以外の場合)には、時間短縮モード中とみなし、ステップS1008において、変動回数カウンタの値を1減算する処理を行い、ステップS1009へ移行する。
ステップS1009では、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」か否かを判別する。つまり、今回の変動表示が、大当たりの終了後(時間短縮モードの付与後)、100回目の変動表示であったか否かを判別する。ここで、変動回数カウンタの値が「0」であれば、ステップS1010において時間短縮モードフラグをオフする処理を行い、ステップS1011において通常モードフラグをオンする処理を行い、本処理を終了する。一方、ステップS1009で、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」でないと判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
次に、ステップS210の延長変動停止処理について、図39を参照して説明する。尚、上記のように、本実施形態では、当否抽選にて小当たりに当選した場合、小当たりに当選したことを教示するための特別表示装置43の変動表示に関しては、2秒又は3秒後に小当たりの当選に対応する態様を停止表示して終了するが、装飾図柄表示装置42の変動表示に関しては、特別表示装置43の変動停止タイミングで終わることなく、羽部材404の開放期間中も継続して変動表示が行われるとともに、羽部材404の開放中に特定領域401に遊技球が入球した場合には、さらに変動表示が延長されるようになっている。そして、装飾図柄表示装置42の変動表示(延長表示)は、特定領域401から全ての遊技球が排出されること、又は、特定入賞口442に遊技球が入球することを契機として終了する構成となっている。当該延長変動停止処理は、「特定領域401から全ての遊技球が排出されること」の条件が満たされたか否かを判別して肯定判別された場合に延長表示を終了させるための処理である。
先ず、ステップS1601では、開放中変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1601で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1601で肯定判別された場合には、ステップS1602において、羽開放フラグがオンされているか否かを判別する。ステップS1602で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、羽部材404の開放中は、特定領域401への入球の有無にかかわらず、装飾図柄表示装置42の変動表示は終了しない(変動表示が継続する)ようになっている。
一方、ステップS1602で否定判別された場合には、ステップS1603において、入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1603で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、特定領域401に遊技球が残存している場合には、装飾図柄表示装置42の変動表示が継続することとなる。
ステップS1603で肯定判別された場合、すなわち、特定領域401から全ての遊技球が排出された(或いは羽部材404開放中に遊技球が1球も入らなかった)場合には、ステップS1604で、開放中変動フラグをオフするとともに、ステップS1605で、装飾図柄表示装置42の変動表示を停止表示させるための開放中変動停止コマンド(外れ演出用)を設定してから、本処理を終了する。
尚、上記のように、特定領域401に遊技球が存在している状態でも、特定入賞口442に遊技球が入球した場合には、開放中フラグがオフされるとともに、開放中変動停止コマンド(当たり演出用)が設定されるため、その時点で、装飾図柄表示装置42の変動表示が停止表示されることとなる(図28の特定入賞処理参照)。
次に、ステップS204の役物大当たり設定処理について、図30を参照して説明する。
先ず、ステップS1501では、特定入賞口442への入球があったか否かを示す特定入賞フラグ(図28の特定入賞処理参照)がオンであるか否かを判別する。当該ステップS1501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1501で肯定判別された場合には、ステップS1502に進み、特定入賞フラグをオフする。
続くステップ1503では、16R大当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1503で肯定判別された場合には、ステップS1504において、16R大当たり設定を行い、本処理を終了する。尚、ステップS1504の16R大当たり設定では、大当たり中フラグ、及び、第1可変フラグをオン設定し、第1可変タイマに「7500」を設定し、ラウンド数カウンタに「16」を設定し、入賞カウンタに「8」を設定する。
また、ステップS1503で否定判別された場合には、ステップS1505において、8R大当たり設定を行い、本処理を終了する。尚、ステップS1505の8R大当たり設定では、大当たり中フラグ、及び、第1可変フラグをオン設定し、第1可変タイマに「7500」を設定し、ラウンド数カウンタに「8」を設定し、入賞カウンタに「8」を設定する。
次に、上記ステップS206の可変入賞装置制御処理について図34を参照して説明する。
まず、ステップS1201において大当たり中フラグを参酌し、大当たり中か否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1201で肯定判別された場合、ステップS1202において、第1可変タイマのカウント値を1減算する。続くステップS1203では、第1可変フラグがオンであるか否かを判別する。
ステップS1203で肯定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32が開状態である場合には、ステップS1204に進み、第1可変タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、当該ステップS1204では、第1可変フラグがオンされるときに設定される1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間が残されているか否かを判別する。
ステップS1204にて否定判別された場合には、ステップS1205に進み、入賞カウンタの値が「0」であるか否か、すなわち、可変入賞装置32へ入賞した遊技球の球数が1ラウンドあたりの規定個数(本例では8個)に達したか否かを判別する。ステップS1205にて否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32を閉状態とするタイミング(ラウンド終了のタイミング)が未だ到来していない場合には、本処理を終了する。
一方、ステップS1204又はステップS1205にて肯定判別された場合には、ステップS1206に進み、ラウンド数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否か、すなわち、ラウンド数(可変入賞装置32の開放回数)が規定回数に達したか否かを判別する。
ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において終了設定処理を行い、本処理を終了する。当該終了設定処理の詳細は後述する。
ステップS1206で否定判別された場合、すなわちラウンド数が規定回数に達していない場合には、ステップS1208において、ラウンド送り処理を行い、本処理を終了する。ラウンド送り処理では、ラウンド数カウンタの値を1減算する。つまり、実行したラウンド数が、事前に設定された規定回数に達するまで可変入賞装置32の開閉処理が繰り返し行われる。また、ラウンド送り処理では、第1可変フラグをオフにするとともに、第1可変タイマに対して、次のラウンドが開始されるまでの時間(ウエイト時間)をセットする。
また、上記ステップS1203にて否定判別された場合、すなわち、ラウンド間のウエイト期間中である場合には、ステップS1209に進み、第1可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1209にて肯定判別された場合、すなわちウエイト期間が終了し、次のラウンドを開始するタイミングに至った場合には、ステップS1210においてラウンド開始処理を行う。ラウンド開始処理では、第1可変フラグをオンにするとともに、第1可変タイマに対して1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間(本例では「7500」)を設定し、入賞カウンタに対して1ラウンドあたりの最大入賞個数(本例では「8」)を設定する。ステップS1209にて否定判別された場合、ステップS1210にてラウンド開始処理が完了した場合には、本処理を終了する。
尚、第1可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、可変入賞装置32に対し各種制御信号が出力される。第1可変フラグがオンの場合には可変入賞装置32(大入賞口)を開放する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が開状態となる。一方、第1可変フラグがオフの場合には可変入賞装置32(大入賞口)を閉鎖する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が閉状態となる。
ここで、ステップS1207の終了設定処理について、図35を参照して説明する。
先ず、ステップS1301では、第1可変フラグをオフする。続くステップS1302では、大当たり中フラグをオフする。その後、ステップS1303において、通常モードフラグがオンであるか否かを判別し、大当たり状態前の遊技モードが通常モードであったか否か(通常モードにおいて大当たりとなったか否か)を判別する。当該ステップS1303で肯定判別された場合には、ステップS1304に移行する。
ステップS1304では、いましがた実行された大当たり状態の種別が「8ラウンド大当たり」のいずれかであったか否かを判別する。具体的には、8R大当たりフラグがオンであるか否かを判別する。
当該ステップS1304で否定判別された場合、すなわち、「15ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、及び「16ラウンド大当たり」のいずれかである場合には、ステップS1305において、時間短縮モードフラグをオンし、ステップS1306において、通常モードフラグをオフする。その後、ステップS1307において、変動回数カウンタに「100」を設定してからステップS1312に移行する。すなわち、大当たり終了後は、変動表示が100回行われるまでの間時間短縮モードとなる。一方、ステップS1304で肯定判別された場合には、そのままステップS1312に移行する。すなわち、大当たり終了後は再び通常モードとなる。
ステップS1303で否定判別された場合には、ステップS1308において、いましがた実行された大当たり状態の種別が「8ラウンド大当たり」であったか否かを判別する。ステップS1308で肯定判別された場合には、ステップS1309において、通常モードフラグをオンし、ステップS1310において時間短縮モードフラグをオフしてから、ステップS1312に移行する。すなわち、大当たり終了後は、通常モードとなる。
また、ステップS1308で否定判別された場合、すなわち、「15ラウンド大当たり」、「特殊8ラウンド大当たり」、及び「16ラウンド大当たり」のいずれかである場合には、ステップS1311において、変動回数カウンタに「100」を設定してからステップS1312に移行する。すなわち、大当たり終了後は再び時間短縮モードとなる。
ステップS1312では、各種大当たりフラグをオフする処理を行う。ステップS1312の後、本処理を終了する。
次に、ステップS207の羽部材開閉処理について、図36を参照して説明する。
先ず、ステップS1801では、羽開放フラグ(変動表示設定処理のステップS908参照)がオンされているか否かを判別する。ステップS1801で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1801で肯定判別された場合には、ステップS1802において、羽部材404が開放中であることを示す開放中フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1802で否定判別された場合、すなわち、「小当たり」の当選によってこれから羽部材404を開放する場合には、ステップS1803に移行する。
ステップS1803では、開閉制御タイマの値が「0」であるか否かを判別する。尚、上記のように、変動表示設定処理に際して「小当たり」に当選したと判別された場合に、開閉制御タイマに対し、特別表示装置43にて行われる変動表示の変動時間と同じ時間に相当する値が設定される(ステップS913、ステップS916、ステップS920、ステップS923参照)。このため、対応する変動表示の終了と同時に、当該判別においても肯定判別されることとなる。
ステップS1803で否定判別された場合、ステップS1804において、開閉制御タイマの値を1減算し、本処理を終了する。一方、ステップS1803で肯定判別された場合、すなわち、羽部材404を開放するタイミングが到来した場合には、ステップS1805において、開放中フラグをオンにするとともに、ステップS1806において、羽部材404を開状態とさせる処理を行う。
その後、ステップS1807において、特別変動保留エリアの実行エリアのロング小当たり発生フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1807で肯定判別された場合には、ステップS1808において、開閉制御タイマに対して1.5秒に相当する値「375」を設定する。一方、ステップS1807で否定判別された場合には、ステップS1809において、開閉制御タイマに対して0.5秒に相当する値「125」を設定する。ステップS1808、ステップS1809の後、本処理を終了する。
また、ステップS1802で肯定判別された場合、ステップS1810において、開閉制御タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1810で否定判別された場合には、ステップS1811において、開閉制御タイマの値を1減算し、本処理を終了する。
一方、ステップS1810で肯定判別された場合、すなわち、羽部材404を閉状態とするタイミングが到来した場合には、ステップS1812において、開放中フラグをオフし、ステップS1813において、羽開放フラグをオフし、ステップS1814において、羽部材404を閉状態とさせる処理を行ってから、本処理を終了する。
次に、前記ステップS208の第2表示制御処理について図37のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS2101では、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す第2表示中フラグの設定状況を見て普通図柄表示装置41による切換表示(変動表示)中であるか否かを判別する。詳しくは、第2表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされ、第2表示中フラグがオフである場合には、普通図柄表示装置41において変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。
ステップS2101で否定判別された場合には、ステップS2102に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。このとき、普通保留カウンタNcの値が0である場合には、そのまま本処理を終了する。
また、変動表示中でなく且つ普通保留カウンタNcの値>0であれば、ステップS2103に進む。ステップS2103では、普通保留カウンタNcから1を減算する。ステップS2104では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1~第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2105では、開始設定処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41において切換表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す処理を行う。詳しくは、第2表示中フラグをオンにするとともに、第2表示タイマの設定処理が行われる。第2表示タイマとは、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
本実施形態では、高入球状態である時間短縮モードと、通常モードとでは普通図柄表示装置41における変動表示の変動時間が異なっており、時間短縮モードにおいては、第2表示タイマに対して0.5秒に相当する値「125」が設定され、通常モードにおいては、第2表示タイマに対して15秒に相当する値「2500」が設定される。尚、大当たり状態中においては、通常モードと同様に第2表示タイマに対して「2500」が設定される。
当該開始設定処理における設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切換表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、普通図柄表示装置41において切換表示が開始される。そして、ステップS2105の終了後、第2表示制御処理を終了する。
また、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2106に進み、第2表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2107に進み、第2表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2107で肯定判別された場合には、ステップS2108において第2表示中フラグをオフし、ステップS2109において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普通図柄停止表示設定を行う。そして、この普通図柄停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。
なお、上述したように、普通変動保留エリアの実行エリアに格納されている普通図柄乱数カウンタC3の値に基づいて当選か否かが判別される。具体的には、普通図柄乱数カウンタC3の数値0~9のうち「1~8」が当たり値である。
続いてステップS2110に進み、普通図柄判別情報設定処理を行い、本処理を終了する。この処理において、停止表示が当選に対応する場合には、始動入賞ユニット33の開閉処理を行うための設定処理を行う。具体的には、第2可変フラグをオンにして、第2可変タイマに開放時間を設定する。
第2可変フラグとは、第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)が開状態中であるか否かを判別するための判別情報である。
第2可変タイマとは、第2始動入賞ユニット33bの開放時間(残余時間)を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。本実施形態では、高入球状態である時間短縮モードと、通常モードとでは第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)の開放時間が異なっており、時間短縮モードにおいては、第2可変タイマに対して2秒に相当する値「500」が設定され、通常モードにおいては、第2可変タイマに対して0.4秒に相当する値「100」が設定される。尚、大当たり状態中においては、通常モードと同様に第2可変タイマに対して「100」が設定される。
一方、ステップS2107で否定判別された場合には、ステップS2111において、普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。そして、この切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「-」を点灯表示するように構成されており、現在の点灯が「○」であれば「-」、「-」であれば「○」へ切換え表示する。これによって、第2表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切換表示(変動表示)が実現される。
次に上記ステップS209の契機対応ユニット制御処理について、図38のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS2201において第2始動入賞ユニット33b(開閉部材33c)が開状態であるか否かを示す第2可変フラグがオンであるか否かを判別する。ここで、第2可変フラグがオンではない(第2始動入賞ユニット33bが閉状態である)と判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップS2201において肯定判別された場合、すなわち第2可変フラグがオンである場合は第2始動入賞ユニット33bが開状態であるとみなし、ステップS2202において第2可変タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2可変タイマの値が1ずつ減算されていく。
続いてステップS2203に進み、上記減算後の第2可変タイマの値を参酌して、規定された開放時間が経過したか否かを判別する。ここでは、規定された開放時間を経過した時、すなわち第2可変タイマの値が「0」となった時にステップS2203が肯定判別される。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合にはステップS2204へ移行し、ステップS2204にて終了設定処理を行ってから、本処理を終了する。ステップS2204の終了設定処理では、第2可変フラグをオフする処理が行われる。
尚、第2可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、第2始動入賞ユニット33bに対し各種制御信号が出力される。第2可変フラグがオンの場合には第2始動入賞ユニット33b(を駆動するソレノイド)に対し開閉部材33cを開放する旨の駆動信号が出力され、第2始動入賞ユニット33bが開状態となる。一方、第2可変フラグがオフの場合には第2始動入賞ユニット33bに対し開閉部材33cを閉鎖する旨の駆動信号が出力され、第2始動入賞ユニット33bが閉状態となる。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図41を参照して受信割込み処理を説明し、その後図42を参照してメイン処理を説明する。
図41は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図43に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図42を参照して説明する。図42は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、続くステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図43のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、ステップS3201において、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う。
ここで、ステップS3201のコマンド判定処理について、図44を参照して説明する。
まず、ステップS3301では、コマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図41参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302~ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304~ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図43のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3202で肯定判別されれば、ステップS3203で発射制御装置312に対して発射許可の設定を行い、ステップS3204で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3205では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿15の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS3206では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3207では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3208で払出個数設定処理を行い、ステップS3209においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3210においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3211では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3212では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図45を参照しつつ説明する。
先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、先発コマンドに含まれる変動情報を、RAM553に設けられた保留情報格納エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞ユニット33aの入球を契機とする変動表示であるか(第1始動入賞フラグの設定)を示す情報、大当たりに対応する変動情報であるか(大当たり発生フラグの設定)を示す情報、ロング小当たりやショート小当たりに対応する変動表示であるか(ロング小当たり発生フラグやショート小当たり発生フラグの設定)を示す情報、外れに対応する変動表示であるか否か(外れフラグの設定)を示す情報、変動表示の変動時間(2秒変動フラグ、3秒変動フラグ、7秒変動フラグの設定)を示す情報が含まれる。
また、保留情報格納エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、4つの保留エリア(保留第1~保留第4エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。保留情報格納エリアには、変動表示(特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、先発コマンドに含まれる変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、主制御装置261の特別変動保留エリアに記憶された変動情報を、サブ制御装置262においても把握することができる。
ここで、ステップS3903の保留情報格納処理について、図46を参照して説明する。
先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において、保留情報格納エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする保留カウンタNpを1インクメントする。
続くステップS4103では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、小当たりか否かの情報、変動時間の情報等を含む変動情報を、保留情報格納エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。その後、ステップS4104において、演出表示内容の決定に際して用いられる各種カウンタの値を取得し、当該値を変動情報が記憶されたのと同じ保留エリアに記憶する。
ステップS4104の処理を行った後、又は、ステップS4101で否定判別された場合には、ステップS4105に移行し、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4105で肯定判別された場合には、ステップS4106において、保留カウンタNpの値を1減算する。
ステップS4106の後、ステップS4107において、保留情報格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留情報格納エリアの第1~第4保留エリアに格納されているデータ(フラグ情報も含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS4107の処理を行った後、又は、ステップS4205で否定判別された場合には、ステップS4108において、変動停止コマンドを受信したか否かを判別し、肯定判別された場合には、ステップS4109において装飾図柄表示装置42の変動表示の停止表示設定を行う。変動停止コマンドは、大当たり又は外れを教示する変動表示の終了のタイミングで主制御装置261から出力されるコマンド(図31の第1表示制御処理のステップS816参照)であり、当該変動停止コマンドを受け、装飾図柄表示装置42の変動表示を停止表示させることとなる。
ステップS4109の処理を行った後、又は、ステップS4108で否定判別された場合には、ステップS4110において、開放中変動コマンドを受信したか否かを判別し、肯定判別された場合には、ステップS4111において、装飾図柄表示装置42の変動表示を延長させる設定を行う。開放中変動コマンドは、小当たりを教示する変動表示の終了のタイミングで主制御装置261から出力されるコマンド(ステップS817参照)であり、当該開放中変動コマンドを受け、装飾図柄表示装置42の変動表示を停止表示させるのではなく、継続表示させることとなる。
ステップS4111の処理を行った後、又は、ステップS4110で否定判別された場合には、ステップS4112において、開放中変動停止コマンドを受信したか否かを判別し、肯定判別された場合には、ステップS4113において装飾図柄表示装置42の変動表示の停止表示設定を行う。開放中変動停止コマンドは、特定領域401から全ての遊技球が排出された場合(或いは、羽部材404の開放中に遊技球が特定領域401に1つも入級しなかった場合;図39の延長変動停止処理のステップS1605参照)、又は、特定入賞口442に遊技球が入球した場合(図28の特定入賞処理のステップS7312参照)に主制御装置261から出力されるコマンドであり、当該開放中変動停止コマンドを受け、装飾図柄表示装置42の変動表示(延長表示)を停止表示させることとなる。ステップS4113の後、本処理を終了する。
尚、小当たりとなる際の装飾図柄表示装置42の変動態様としては、例えば、変動パターンコマンドを受けて装飾図柄表示装置42の変動表示を開始し、その後、特別表示装置43において小当たりとなる際の変動表示の停止タイミングで、開放中変動コマンドを受けて、リーチの態様を発生させ、羽部材404の開放中はそのままリーチ状態で移行し、特定入賞口442への入球に基づく当たり用の開放中変動停止コマンドを受けて、大当たりに対応する態様(例えば、3ケタの図柄をゾロ目で)を停止表示し、外れ用の開放中変動停止コマンドを受けて、外れに対応する態様(例えば、3ケタの図柄をゾロ目以外で)を停止表示する。
図45の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3911へと移行する。
ステップS3905では、演出表示内容の決定に際して用いられる各種カウンタの更新処理を実行する。続くステップS3906では表示設定処理を行う。ここでは、基本的に変動パターンコマンドの受信に際してRAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。従って、ここで装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定され、変動パターンコマンドの変動時間に対応する値が変動時間タイマに設定される。この際、サブ制御装置262は、各種演出の種別(変動種別)と変動パターンコマンドとを対応付けるテーブルに基づいて処理を行う。
また、当該ステップS3906では、演出ボタン125の操作の有無についても確認し、演出ボタン125の操作が確認された場合には、これに応じた設定を行う。さらに、本実施形態では、終了設定処理において変動回数カウンタに「100」が設定された場合や、判別情報設定処理において変動回数カウンタの値が1減算された場合に、その旨を含むコマンドが主制御装置261からサブ制御装置262に出力され、サブ制御装置262では、当該コマンド情報に基づいて、装飾図柄表示装置42にて残り回数を表示する構成となっている。
尚、表示コマンドは、例えば変動表示の開始から終了までの一連の表示演出を指定するためのコマンドや、大当たり中の表示演出を指定するためのコマンドであり、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づいてその都度必要な表示コマンドが生成される。通常、サブ制御装置262にて生成される変動表示に関わる表示コマンドは大別して通常変動データ群やリーチ演出データ群などからなり、基本的にはこれらデータ群を構成する各データが上記変動時間タイマを基に予め決められた時間順序に則して順次出力されることで、各種変動パターンに応じた表示演出が行われる。例えば、通常変動データ群が通常変動データ1,通常変動データ2,・・・,通常変動データmからなり、リーチ演出データ群がリーチ演出データ1,リーチ演出データ2,・・・,リーチ演出データnからなる場合には、通常変動の開始に伴い通常変動データ1→2→・・・→mの順でデータ出力が順次行われ、それに引き続きリーチ演出の開始に伴いリーチ演出データ1→2→・・・→nの順でデータ出力が順次行われる。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまで(ステップS3906で設定された変動時間タイマが0になるまで)の間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに演出表示が継続される。
ステップS3907のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。また、当該ランプ設定処理では、先発コマンドを受信した場合に、本実施形態では装飾図柄表示装置42の左下の領域で表示される特別表示装置43の変動表示の保留数を示す保留ランプ表示のうち、消灯状態にあるものの1つ(例えば、消えているランプのうち一番左側のもの)を点灯状態とする。さらに、変動パターンコマンドを受信した場合に、点灯状態にある保留ランプ表示のうちの1つ(例えば、点灯しているランプのうち一番右側のもの)を消灯させる。加えて、普通図柄表示装置41の変動表示が保留された旨の情報を受信した場合に、普通変動保留ランプ44のうちの1つを点灯させ、普通図柄表示装置41の変動表示が開始された旨の情報を受信した場合に、普通変動保留ランプ44のうちの1つを消灯させる処理も行う。
ステップS3908の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカ24の出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3908で行われる。
ステップS3909では、客待ち演出(例えば、装飾図柄表示装置42において特別表示装置43の変動表示に対応する表示演出が行われていない状態で所定時間が経過すると表示されるように設定されているデモ画面表示)の制御設定等その他の処理を行う。
ステップ3911では、上記ステップS3905~3910の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、特別表示装置43の変動表示に対応する表示演出を装飾図柄表示装置42に行わせる際に、表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
1msec毎に行われるステップS3905~S3910の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3911に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3912に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3911で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3913において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、本実施形態によれば、中央入賞ユニット37の特定領域401に入球し、特定領域401の上段領域406に設置された回転体ユニット411に到達した遊技球は、一定方向(平面視で反時計回り方向)に回転する回転体414の特定ポケット部416a又は非特定ポケット部416bに収容されることよって、セーフ通路427及びアウト通路428のどちらかに案内され、ひいては、特定領域401の下段領域407又は遊技領域外のどちらかに導かれる。このような構成において、主制御装置261は、電源の投入時において、回転体414を正規の方向(反時計回り方向)とは反対方向(時計回り方向)に変位させるリバース制御を実行するリバース処理を行うようになっている(図18のメイン処理のステップS111参照)。
すなわち、回転体ユニット411において、回転体ユニット411の本体部412(囲い壁434のうち第1ゲート435の左側縁部を構成する部位、及び、該囲い壁434の上縁から内側に延出する張り出し部440)と、回転体414のポケット部416(ポケット部416の内周面)とで挟持されるようにして遊技球が詰まっている(球噛みしている)状態では、リバース制御が行われることで当該球噛みを解消することができる。
このため、回転体ユニット411において球噛みが発生した場合には、電源を一端落として再起動し、リバース制御を行わせることで、遊技場関係者等が回転体414や球噛みしている遊技球に触れることなく、球噛みを解消することができる。従って、遊技場関係者等が回転体414や球噛みしている遊技球に触れることで、遊技の公正性等に関する疑義が生じてしまうといった事態を回避することができ、トラブルを起こすことなく、遊技者及び遊技場関係者双方が納得して遊技を再開させることができる。
また、球噛みが発生しても確実に解消できるため、回転体ユニット411をはじめとする中央入賞ユニット37の設計の自由度を向上させることができる。従って、デザイン性の向上を図ったり、その他の機能の充実(より複雑な動きをする可動役物を設ける等)を図ったりすることができる。
さらに、電源の起動時にリバース制御を行うことで、起動時に行われる処理によって各種エラーのチェックを行ったり(球詰り時に対応して別途にエラーチェック用のサブルーチンを組まなくて済む)、球噛み等に起因する誤差(回転体414の位相のずれ等)を補正する処理を行ったりすることもでき、回転体414等を適正に動作させることができる。また、遊技場等において営業を終える際に球噛みした状態で電源を落とされた場合であっても、翌日等に営業を開始する際に電源を立ち上げることで球噛みが解消されるため、営業の始業時及び終業時に、通常に行われる電源のオン・オフ操作以外に、球噛みを解消するための別途の作業を行う必要がなく、作業性の向上等を図ることができる。
加えて、セーフ通路427及びアウト通路428の入口の上方位置に対応して、本体部412の回転体414が収容される収容凹部413の周縁部に沿って上方に突出形成された囲い壁434の上縁部から内周側に延出する張り出し部440が設けられている。このため、セーフ通路427及びアウト通路428の入口と位置が合致した状態にある特定ポケット部416a又は非特定ポケット部416bに遊技球が入球して該遊技球が即座にポケット部416から排出される(セーフ通路427又はアウト通路428に入球する)ことを回避させることができ、ポケット部416に収容された遊技球が運ばれて行く様を見て楽しむことができる。従って、遊技球がセーフ通路427又はアウト通路428のどちらに入球するのかを把握し易くすることができる上、遊技球の挙動を見て楽しむといったパチンコ機本来の楽しみを引き出すことができる。加えて、張り出し部440の存在により、ポケット部416に収容されてセーフ通路427又はアウト通路428にまで運ばれた遊技球がポケット部416から飛び出してしまうといった事態を防止することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33bのどちらに遊技球が入球しても、当否抽選の当選確率や変動表示時間等が同じであったが、第1始動入賞ユニット33aに遊技球が入球した場合と、第2始動入賞ユニット33bに入球した場合とで、当否抽選に際しての大当たりや小当たりの振分けや、各抽選にて当選した場合の特典の内容等が異なるように構成してもよい。例えば、第1始動入賞ユニット33aへの入球に基づく抽選にて小当たりに当選した場合には、第1特別表示装置43Lにて1秒の変動表示が行われた後、羽部材404が1秒開放され、第2始動入賞ユニット33bへの入球に基づく抽選にて小当たりに当選した場合には、第2特別表示装置43Rにて3秒又は5秒の変動表示が行われた後、羽部材404が0.8秒開放されることとしてもよい。また、例えば、第1始動入賞ユニット33aに遊技球が入球した場合に払出される遊技球の数と、第2始動入賞ユニット33bに入球した場合に払出される遊技球の数とが異なることとしてもよい。
(b)また、上記実施形態では、第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33bへの入球に基づく当否抽選の結果を教示する特別表示装置43の変動表示を合計4つまで保留可能に構成されているが、保留数は特に限定されるものではない。例えば、各第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33bへの入球にそれぞれ対応してそれぞれ4つまで(合計8つの)変動表示を保留できる構成としてもよい。当該構成を採用する場合、各始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく変動表示の保留数をそれぞれ分けて把握できるように構成してもよい。また、当該構成を採用する場合、例えば、第1始動入賞ユニットaへの入球に基づく変動表示よりも、第2始動入賞ユニット33bへの入球に基づく変動表示の方が優先して消化されるように構成されてもよいし、第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33bに入球があった順番通りに対応する変動表示が実行される構成としてもよい。尚、保留されない構成としてもよい。また、入球アシスト抽選の結果を教示するための変動表示の保留数についても特に限定されるものではなく、4つ未満や5つ以上の保留ができる構成としてもよいし、保留が全くされない構成としてもよい。
(c)さらに、上記実施形態では、始動入球手段が2つ(第1始動入賞ユニット33a及び第2始動入賞ユニット33b)設けられているが1つでもよいし、3つ以上設けてもよい。また、始動入球手段の配置についても特に限定されるものではない。
尚、上記実施形態では、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づいて行われる抽選にて「大当たり」(15ラウンド大当たり)に当選する場合があるが、始動入賞ユニット33a、33bへの入球に基づく抽選では「大当たり」の付与が決定されることがないように(「小当たり」か「外れ」に振分けられるように)構成してもよい。さらに、始動入賞ユニット33a、33bへ入球があった場合、必ず羽部材404が開放されるように(必ず「小当たり」し、外れがないように)構成してもよい。また、上記実施形態において、「小当たり」1回につき羽部材404が複数回(例えば2回)開放されることもあるように構成してもよい。
(d)上記実施形態では、変動表示の設定(変動パターンコマンドの設定)に際し、当選乱数カウンタC1の値や変動時間選択カウンタC2の値に基づいて変動時間等を決定しているが、例えば、大当たり発生フラグや3秒変動フラグ等のフラグの設定状況に基づいて変動時間等を決定してもよい。
また、上記実施形態では、特別変動保留エリアにおいて、当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値を記憶する領域とは別に、大当たり発生フラグ、3秒変動フラグ等が設けられているが、当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値を記憶する領域に対し、大当たりするか否かや変動時間等の情報を上書きする構成を採用してもよい。この場合、大当たり発生フラグ等のフラグを別途設ける必要がなく、記憶領域の簡素化を図ることができる。但し、上記実施形態によれば、変動表示の設定(変動表示設定処理)に際し、事前に行われた当否判定処理や変動時間判定処理の結果を基に変動表示の設定を行うわけではなく、始動入賞時に(始動入賞処理において)抽出された当選乱数カウンタC1、変動時間選択カウンタC2の値と、当否判定テーブル、変動時間選択テーブルに記憶されている値とを直接対比させて、その結果に応じて、変動表示の設定を行うことができる。
(e)上記実施形態では、特定入賞口442に遊技球が入球する(特定入球検知スイッチ461の検知がある)ことで大当たり状態の発生が約束されるとともに、大当たり状態の種別を決定するための種別抽選が行われ、大当たり状態の種別が決定される構成となっている。すなわち、種別選択カウンタNxを用いて大当たり状態の種別を決定しているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、複数の特定入賞口442があり、どの特定入賞口442に入球するかで種別の異なる大当たりが発生するように構成してもよい。
また、上記実施形態において、大当たりや小当たりの種別の数や内容は特に限定されるものではなく、パチンコ機の機種毎に適宜設定されるものである。また、通常モードや時間短縮モード等の遊技モードの数や内容についても特に限定されるものではなく、例えば、大当たりや小当たりに比較的当選し易いモードがあってもよい。
(f)上記実施形態では、振分け手段として回転体ユニット411に具体化されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、例えば、回転運動ではなく、往復運動する振分けユニット445を振分け手段としてリバース制御の対象としてもよく、特定入賞口442を特定入球手段として構成し、非特定入賞口443を非特定入球手段として構成してもよい。
上記実施形態では、パチンコ機10の電源投入時にリバース制御が行われるように構成されているが、リバース制御が行われるタイミング(リバース制御を行う契機)は特に限定されるものではなく、電源投入時に加えて又は代えて、他のタイミング、他の契機でリバース制御を実行するように構成してもよい。例えば、内枠12の背面側にリバース制御スイッチを設け、リバース制御スイッチが操作されることで、リバース制御が行われるように構成してもよい。
また、リバース制御による回転体414の動作を演出としても利用可能である。さらに、リバース動作(逆方向への変位)を通常に行われる一連の動作の中に組み込んで、所定時間毎に行われるように構成してもよい。この場合、回転体ユニット411で球噛みが発生したとしても、一定時間毎に行われる回転体414の逆方向への変位に際して、球噛みした状態から復帰することができる。
尚、電源立ち上げ時とは別のタイミングでリバース制御が行われるようになっても、リバース制御中は、ハンドル18の操作を行っても遊技球が発射されないように構成してもよい。また、上記実施形態では、特殊制御として回転体414を逆回転させるリバース制御が行われるように構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、例えば、特殊制御として回転体414を回転方向における前後に小刻みに往復(振動)させたり、回転体モータ415とは別の駆動手段を設けることで回転体414を上下又は左右に振動させたりすることとしてもよい。
(g)上記実施形態において、回転体ユニット411で球噛みが発生し(本体部412と回転体414との間に遊技球が挟まり)、回転体414の動作が停止された状態とされたことを検出可能な球噛み検出手段を備えていることとしてもよい。この場合、球噛み検出手段の検出に基づいて、リバース制御を行ったり、エラー報知を行ったり、遊技を一時中断させたりすることが可能となる。すなわち、球噛みが発生した場合に、リバース制御が行われる構成であれば、球噛みを自動的に解消することができ、報知が行われる構成であれば、遊技者自身が遊技場関係者を呼ばなくても遊技場関係者に報知することができ、遊技を一時中断させる構成であれば、球噛みした状態で遊技が行われることを防止することができる。
従って、比較的迅速に球噛みを解消したり、球噛みされた状態が比較的長時間解消されない(遊技場関係者がスムースに対処してくれない等)等による遊技者のストレスを抑制したり、不当な遊技が行われ、遊技者側又は遊技場側に著しい不利益が生じてしまうといった事態を回避することができる。特に、少なくとも球噛み検出手段の検出に基づいてリバース制御が行われる構成であれば、即座に球噛みを解消できる上、遊技場関係者の手を煩わすことなく、球噛みを解消可能であるため、遊技場関係者の手間の軽減を図ることができる。尚、球噛み検出手段としては、遊技球の接触又は近接を検出可能なセンサや、回転体414の位相を検出可能なセンサ(位相検出手段)等が挙げられる。
特に、位相検出手段が設けられる場合、その時点での各ポケット部416(416a、416b)と、アウト通路428の入口及びセーフ通路427の入口との相対位相を把握することができる。このため、例えば、リバース制御を開始する際に、位相検出手段を確認して、ポケット部416のうち第1ゲート435~セーフ通路427の入口までの間に位置するポケット部416、すなわち、遊技球が収容されている可能性のあるポケット部416の位置を把握する。さらに、回転体414を逆回転させた場合の当該ポケット部416がアウト通路428の入口に到達するまでの距離(位相)を演算し、リバース処理では、前記遊技球が収容されている可能性のあるポケット部416がアウト通路428の入口に達する前に回転体414の逆回転を停止させる。以上のように構成することで、リバース制御に際して、ポケット部416に収容されていた遊技球がアウト通路428に入球してしまうといった事態を防止することができる。換言すれば、回転体414がこれ以上逆回転してしまうと、ポケット部416に収容された遊技球がアウト通路428の入口に入球してしまうといったぎりぎりの位相まで逆回転させる(より大きくダイナミックに動かす)ことも可能となり、例えば、演出(遊技球がアウト通路428に入球してしまいそうでしないといったようなドキドキ感を付与)等にも応用することができる。
尚、上記実施形態では、張出し部440が基本的にアウト通路428の入口及びセーフ通路427の入口の上方に設けられているのみであり、僅かではあるが、第1ゲート435以外の場所からもポケット部416に遊技球が入球する可能性があるため、万全を期す場合には、ポケット部416のうち張出し部440にかかっていないポケット部416の位置を確認して、該ポケット部416がアウト通路428の入口に達する前に回転体414の逆回転を停止させることとしてもよい。
(h)上記実施形態では、解除スイッチとしてのRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入された場合に、リバース処理が行われない構成となっているが、行われるように構成してもよい。また、RAM判定値が正常ではない場合にもリバース処理が行われない構成となっているが、行われるように構成してもよい。また、RAM消去スイッチ323とは別に、遊技者が操作不可能な位置(パチンコ機10の内側又は背面側)に解除スイッチを設け、解除スイッチの操作状況に応じて、リバース制御を実行の可否を決定すること」、例えば、「解除スイッチがオンの状態で電源が落とされた場合にリバース制御を行い、解除スイッチがオフの状態で電源が落とされた場合にリバース制御を行わないこと」としてもよい。この場合、操作してもバックアップの内容を消すことなく、状況に応じて、リバース制御を行ったり、行わなかったりすることができる。このため、球噛みが発生したために遊技場関係者が意図的に電源を落とした場合と、停電等によって電源が落ちた場合とを区別することもできる。これによって、遊技球が回転体ユニット411の回転体414に到達して球噛みすることなく一時的に停留している状態で停電が起き、その後、リバース制御が行われることに起因して、ポケット部416のうち、リバース制御が行われなければ入球していたはずのポケット部416と、リバース制御が行われることによって入球することとなったポケット部416とが異なってしまうといった事態を回避することができる。
尚、解除スイッチとしては、プッシュスイッチ等の操作を行い続けないとオフ状態に自動復帰するスイッチや、ロッカースイッチやトグルスイッチ等の操作を行い続けなくてもオン・オフのどちらの状態を維持しておくこともできるスイッチ等が挙げられる。
(i)さらに、例えば、「パチンコ機10に設けられた電源スイッチがオフ操作された場合にリバース制御が行われ、パチンコ機10の電源スイッチがオフ操作されることなくパチンコ機10の電源が落ちた場合にリバース制御を行わないこと」としてもよい。この場合、通常のパチンコ機10の電源オフと、停電との区別を付け、意図的に電源オフした場合、すなわち、球噛みを解消するために電源をオフする場合や、遊技を終える際に電源をオフする場合には起動時にリバース制御を行い、停電の場合には起動時にリバース制御を行わないようにすることができる。また、上記(h)のような解除スイッチも不要となる。
(j)上記実施形態では、特定入賞口442が設置される特定領域401が羽部材404によって、特定領域401に入球可能な状態と不可能な状態とに状態変化させているが、例えば、羽部材404を省略したり、或いは、羽部材404で開閉される入球開口部403とは別に、特定領域401への入球を許容する開口部を設けたりする等して、常に特定領域401への入球の可能性があるように構成してもよい。また、上記実施形態では、特定領域401は、上段領域406と下段領域407とに区分されているが、分けられることなく1つの部屋しかないように構成してもよいし、特定領域401において、遊技球が通過し得る3つ以上の領域(部屋)を設けるとともに、遊技球が通過する部屋を振り分ける適宜振分け装置を適宜設けることとしてもよい。さらに、該振分け装置が可動する部材を備える場合、パチンコ機10の電源起動時等において可動部材が逆方向に所定距離変位するようにリバース制御の対象とされることが望ましい。
加えて、上記実施形態では、特定領域401に入球した遊技球が振分け手段としての回転体ユニット411を通過しなければ下段領域407に到達不可能な構成であったが、回転体ユニット411を通過しなくても下段領域407に到達することのできる別の通路を設ける(上段領域406と下段領域407とを連通させるバイパス通路や特定領域401外から直接下段領域407に入球可能な開口部を設けたりする)こととしてもよい。
(k)上記実施形態において、第1ゲート435を開閉可能とする進入防止手段としてのシャッタを設けることとしてもよい。例えば、当該シャッタは、囲い壁434に沿ってスライド変位可能とし、電源断の場合、或いは、リバース制御が行われる場合に、第1ゲート435を閉鎖する位置に変位するように構成してもよい。すなわち、例えば、遊技球が、未だポケット部416に入球していないものの、第1ゲート435の近傍に位置していて、回転体414が回転して第1ゲート435といずれかのポケット部416との位置が合致すればかかるポケット部416に入球するような状態のときに停電が発生した場合、回転体414が正規の動作を行っていれば、特定ポケット部416aに入球するはずの遊技球が、リバース制御が行われて回転体414が逆回転すると、非特定ポケット部416bに入球してしまうケースも発生する。この場合、遊技の公平性に欠き、遊技者及び遊技場側のどちらにも瑕疵はないのに、トラブルを招くおそれがある。
この点、上記のようにシャッタを設け、リバース処理が行われる際に、遊技球のポケット部416への進入が規制されることによって、リバース制御が行われることによって、本来入球するべきポケット部416とは異なるポケット部416に入球してしまうといった事態を防止することができる。但し、電源断時に球噛みしている遊技球については、かかる遊技球を挟み込んでいるポケット部416に該遊技球を入球させることが望ましい。つまり、リバース制御に際し、球噛みしているか否かを判別し、肯定判別された場合にはシャッタを動かすのをやめ、否定判別された場合にはシャッタを動かして第1ゲート435を封鎖するように構成してもよい。
尚、上記実施形態では、特定領域401に入球した遊技球を回転体414の前方位置(準備位置)まで案内する上段案内通路436及び遊技球転動路433(案内手段)を備え、遊技球は決まった位置(第1ゲート435)から回転体414のポケット部416に進入するように構成されている。このように、遊技球が回転体414のポケット部416に進入する位置が定められていると、上記のようなシャッタを設け易い上、シャッタがより確実に機能することとなる。
(l)さらに、中央入賞ユニット37は、上段案内通路436及び遊技球転動路433のいずれかの箇所に出没可能に設けられ、パチンコ機10の電源が落とされた場合に遊技球の通過を規制するストッパ(一時停止手段)を備えていることとしてもよい。すなわち、電源断時(停電時)に特定領域401内に存在していた遊技球は、電源が起動するまでの間も下流側に移動し続けるため、電源がオフの状態の間に、かかる遊技球が所定のポケット部416に進入したり、或いは、ポケット部416に進入しないながらも、回転体414(第1ゲート435)にまで到達して、どのポケット部416に進入するかが事実上決まってしまったりするといった事態を防止することができる。尚、下段案内通路441にも一時停止手段を設けることとしてもよい。
加えて、ポケット部416は1つでもよいし、複数でもよい。また、上記実施形態では、特定ポケット部416aは、回転体414が逆方向に回転してアウト通路428の入口と位置が合致すると、当該特定ポケット部416aに収容されていた遊技球がアウト通路428に入球し得る構成となっている(リバース処理では回転体414が逆方向に5度程度しか回転しないため、(たとえ第1ゲート435以外の場所で遊技球が特定ポケット部416aに入球していたとしても)特定ポケット部416aに収容されていた遊技球がアウト通路428に入球することはない)が、入球できない構造にしてもよい。また、セーフ通路427とアウト通路428との位置を変えるか、回転体414の正規の回転方向を逆方向にするかして、特定ポケット部416aの形状と非特定ポケット部416bの形状とを入れ替えてもよい。
(m)上記実施形態において、セーフ通路427の入口を開閉可能な第1シャッタ(シャッタ手段)、及び、当該第1シャッタを開閉動作させる第1ソレノイドを設けるとともに、アウト通路428の入口を開閉可能な第2シャッタ(シャッタ手段)、及び、第2シャッタを開閉動作させる第2ソレノイドを設け、少なくともリバース処理に際して、第1及び第2シャッタがそれぞれ閉状態とされることとしてもよい。この場合、リバース制御に際して、既にポケット部416に収容されている遊技球が、セーフ通路427及びアウト通路428のどちらか、特に、特定ポケット部416aに収容されていた遊技球がアウト通路428に入球してしまうことをより確実に防止することができる。
尚、セーフ通路427やアウト通路428の入口の周縁部と、閉状態にある第1及び第2シャッタとの間に極力大きな段差が形成されないように構成することが望ましい。すなわち、例えば、シャッタ手段が閉状態にあるときでも、遊技球が収容されたポケット部416とセーフ通路427及びアウト通路428との位置が合致すると、遊技球がセーフ通路427及びアウト通路428の比較的深い位置まで潜ってしまう場合には、回転体414を変位させた際に、セーフ通路427及びアウト通路428の内周面と回転体414とで遊技球が挟まれるような格好となり、遊技球がポケット部416から弾き出される、球噛みする等といった不具合を招くおそれがあるが、上記のように段差をなくすことでかかる不具合を回避することができる。
(n)また、リバース制御が行われた後、回転体414がリバース制御が行われる前の位置に復帰するまでは、進入防止手段としての上記(k)のシャッタや、シャッタ手段としての上記(m)の第1及び第2シャッタが遊技球の移動を規制する状態にあり、復帰後は、遊技球の移動を許容する状態となることとしてもよい。
この場合、リバース制御の後、通常の処理を開始する際に、リバース処理前(電源断時)の状況に極力戻すことができ、通常の処理を開始するにもかかわらず、進入防止手段やシャッタ手段が遊技球の移動を規制する状態にあることで、通常の遊技を妨げるといった事態を回避することができる。尚、上記実施形態では、リバース処理に際して、5度逆回転させた後、5度正回転させてから通常処理を開始する構成となっているため、回転体414の位相が本来の位相と外れたまま通常の遊技がスタートしてしまうといった事態を防止することができる。
(o)中央入賞ユニット37(ハウジング402)に対して、回転体414が設置されている上段領域406の前方を閉塞する透明又は半透明なカバーを設けることとしてもよい。この場合、上段領域406に針金等を侵入させて回転体414や遊技球の動作に不正介入する、又は、回転体ユニット411を不正改造する(遊技球転動路433にグリース等を塗る又は盛る、回転体414や遊技球転動路433の一部を削る又は変形させる等)といった行為を一層確実に抑止することができる。
また、当該カバーが中央入賞ユニット37に対して着脱困難又は不可能に設けられる構成では、回転体ユニット411において球噛みが発生しても、回転体414や遊技球に直接触れて球噛みを解消することが困難又は不可能とされるが、上記実施形態のように、リバース制御を行うことで球噛みを解消することができる。従って、カバーを設けて防犯性を高めつつ、回転体ユニット411における球噛みにも確実に対処することができる。
尚、カバーは、ねじや係止手段等で取付けられて着脱可能に構成されていてもよいし、破断ネジや溶接等で固定されて着脱不可能、又は、所定の痕跡が必ず残るように設けられていてもよい。前者の場合は、メンテナンスを比較的容易に行うことができる。後者の場合は、不正行為をより確実に防止することができ、遊技を行う側だけでなく、遊技を提供する側(遊技ホール等)の不正行為についても防止することができる。また、振分けユニット445が設置されている下段領域407の前方を覆う透明または半透明なカバーを設けることとしてもよい。この場合、振分けユニット445についてもリバース処理の対象として、球噛みの解消が図れるように構成することが望ましい。
(p)上記実施形態において、回転体ユニット411を含む範囲を撮影可能な撮影手段(例えば、上段領域406の天井面にビデオカメラを設置)と、撮影手段によって撮影された画像を表示可能な表示手段(例えば、装飾図柄表示装置42で代用してもよいし、別に設けてもよい)とを設け、リバース制御が行われる場合には、撮影手段による撮影が行われることとしてもよい。この場合、リバース制御に関連する一連の回転体414や遊技球の挙動について、遊技者と遊技場関係者との間で水掛け論になることをより確実に防止することができる。
尚、表示手段には、撮影手段で撮影された画像とともに、解説の表示、すなわち、リバース制御の目的の説明や、リバース制御が行われた結果のパターン(遊技球が回転体414から弾き出された等のトラブルが生じそうな特異なパターン)と、その対処方法(ルール)とを表示可能としてもよい。また、遊技者が操作可能な位置に表示操作手段(例えば、上皿19や下皿15の横にボタン)を設け、当該表示操作手段の操作に基づいて、リバース制御が行われている状態以外の状態でも、表示手段において、サンプルの画像とともに、リバース制御についての説明や、ルール等を表示可能としてもよい。これらの構成を採用する場合、上記作用効果がより確実に奏される。
また、特定領域401において遊技球が存在すると判別される状態において、撮影手段の撮影が行われることとしてもよい。さらに、下段案内通路441を通過する遊技球を検知可能な下段通過検知スイッチを設け、該スイッチに検知があった場合に、表示手段において撮影手段で撮影された画像が表示されることとしてもよい。この場合、表示手段及び撮影手段を有効活用して、特定ポケット部416aからセーフ通路427に入球することとなった遊技球の挙動を表示手段で再生して見ることができる。加えて、振分けユニット445を振分け手段として構成するとともに、該振分けユニット445を含む範囲を撮影手段で撮影可能に構成してもよい。この場合、特定入球検知スイッチ461の検知に基づいて、撮影手段の撮影画像が表示手段で再生されることによって、遊技者は、入球することで大当たり状態が発生する特定入賞口442に遊技球が入球する歓喜の瞬間を再度堪能することができる。また、見逃していた遊技者についても事の成り行きを確認できる上、喜ばしい遊技球の挙動を見て堪能することができる。
(q)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、可変入賞装置32(大入賞口)を省略するとともに、特定入賞口442及び非特定入賞口443への入球(特定入球検知スイッチ461及び非特定入球検知スイッチ462の検知)に基づき所定数の遊技球が払出されるものとして、中央入賞ユニット37の羽部材404が開放されてから所定時間(例えば30秒)経過するまで、或いは、特定領域401に所定数(例えば8個)の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、それが所定ラウンド(例えば、3、8、又は16ラウンド)繰り返される間の遊技状態を大当たり状態とした遊技機に適用してもよい。この場合、中央入賞ユニット37が可変入賞装置32の機能を兼ねることとなる。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射装置にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて特定領域への入球が許容され、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特定入球部に入球した場合に、遊技者にとって有利な大当たり状態が発生するといったものもある(例えば、特開平11-197312号公報参照)。加えて、遊技球が特定領域に入球してから特定入球部に至るまでの遊技球の挙動に面白味を付与するべく、特定領域に入球した遊技球を、特定入球部に入球させるものと、入球させないものとに無作為に振り分ける振分け手段が設置されているものがある。さらには、該振分け手段のなかには、駆動装置によって変位する可動部材を具備しているものもある。
ところで、振分け手段が可動部材を備えることで、遊技球の挙動により一層の変化をつけることはできるのではあるが、遊技球が振分け手段の本体部と可動部材との間に挟まれるようにして球詰り(球噛み)してしまうおそれがある。この場合、可動部材の動作が滞るため、遊技を適正に進行することができなくなってしまう。また、球噛みを解消するべく、遊技場関係者等が可動部材や球噛みした遊技球に触れて動かした場合には、球噛みが公正に解消されたのかの疑義が生じてしまうおそれがあり、トラブルの要因になってしまうことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、公正に球噛みの解消を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する可変入球手段とを備え、
前記可変入球手段は、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段と、
前記特定領域に入球した遊技球のうち前記特定入球手段に入球する遊技球以外の遊技球が入球する非特定入球手段と、
前記特定領域において遊技球が前記特定入球手段に入球するために通過しなければならない領域に設けられるとともに、遊技球を前記特定入球手段及び前記非特定入球手段のどちらかに案内する振分け手段とを備え、
前記振分け手段は、
前記特定入球手段に連通する第1連通部と、前記非特定入球手段に連通する第2連通部とを有する本体部と、
前記本体部に対して相対変位可能に設けられる可動手段と、
前記可動手段に周期運動を行わせる駆動手段と、
前記駆動手段の駆動制御を行う駆動制御手段とを備え、
前記駆動制御手段は、所定条件の成立に基づいて、前記可動手段を正規の動作とは異なる動作を行わせる特殊制御を行うことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、特定領域に入球し、振分け手段に到達した遊技球は、周期運動を行う可動手段によって、第1連通部及び第2連通部のいずれかに案内され、ひいては、特定入球手段及び非特定入球手段のいずれかに導かれる。このような構成において、駆動制御手段は、所定条件の成立に基づいて、可動手段を正規の動作とは異なる動作を行わせる特殊制御を行うようになっている。すなわち、振分け手段において可動手段と本体部とで挟持されるようにして遊技球が詰まっている(球噛みしている)状態では、特殊制御が行われることで当該球噛みを解消することができる。
このため、振分け手段において球噛みが発生した場合には、特殊制御を行わせることで、遊技場関係者等が振分け手段や球噛みしている遊技球に触れることなく、球噛みを解消することができる。従って、遊技場関係者等が振分け手段や球噛みしている遊技球に触れることで、遊技の公正性等に関する疑義が生じてしまうといった事態を回避することができ、トラブルを起こすことなく、遊技者及び遊技場関係者双方が納得して遊技を再開させることができる。
また、球噛みが発生しても確実に解消できるため、振分け手段をはじめとする可変入球手段の設計の自由度を向上させることができる。従って、デザイン性の向上を図ったり、その他の機能の充実(より複雑な動きをする可動役物を設ける等)を図ったりすることができる。
尚、特殊制御による可動手段の動作を演出としても利用可能である。また、球噛みが発生し得る位置では、本体部と可動手段との間に遊技球が挟持されるようにして保持されていなければ、停滞することがないようになっている(傾斜している、縦穴になっている)こととしてもよい。すなわち、特定領域では遊技球が特定入球手段や非特定入球手段に入球するように、特定入球手段や非特定入球手段側に向けて傾斜したり、所定の装置で遊技球を運んだりしており、球噛みが発生し得る位置でも、当然、特定入球手段や非特定入球手段側に向けて傾斜していたりするため、球噛みしていた遊技球は、可動手段が特殊制御で通常とは異なる動きをした隙に、球噛みが発生し得る位置から抜け出すことができる。
加えて、「可動手段の周期運動」とは、回転(円)運動や、一定の振幅で往復する往復運動等が挙げられる。また、「前記特定領域において遊技球が前記特定入球手段に入球するために通過しなければならない領域」とは、特定領域を移動する遊技球が必ず通過する領域でなくてもよく、特定領域に進入してから振分け手段を通過せずに特定領域から排出される遊技球が存在し得るように構成してもよい。さらに、特定領域において遊技球が特定入球手段に入球するための経路が複数あってもよく、そのうち少なくても1つの経路に対応して振分け手段が設けられていればよい。また、「正規の動作とは異なる動作」とあるのは、例えば、可動手段が一定方向にスライド(回動)することが正規の動作である場合には、可動手段が反対方向にスライド(回動)したり、振動したりすること等が挙げられる。
手段2.前記駆動制御手段は、前記特殊制御として、前記所定条件の成立に基づいて、前記可動手段を正規の方向(正規の順序)とは反対の方向に(反対の順序で)変位させるリバース制御を行うことを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、特定領域に入球し、振分け手段に到達した遊技球は、周期運動を行う可動手段によって、第1連通部及び第2連通部のいずれかに案内され、ひいては、特定入球手段及び非特定入球手段のいずれかに導かれる。このような構成において、駆動制御手段は、所定条件の成立に基づいて、可動手段を正規の方向とは反対方向に変位させるリバース制御を行うようになっている。すなわち、振分け手段において可動手段と本体部とで挟持されるようにして遊技球が詰まっている(球噛みしている)状態では、リバース制御が行われることで当該球噛みを解消することができる。
このため、振分け手段において球噛みが発生した場合には、リバース制御を行わせることで、遊技場関係者等が振分け手段や球噛みしている遊技球に触れることなく、球噛みを解消することができる。従って、遊技場関係者等が振分け手段や球噛みしている遊技球に触れることで、遊技の公正性等に関する疑義が生じてしまうといった事態を回避することができ、トラブルを起こすことなく、遊技者及び遊技場関係者双方が納得して遊技を再開させることができる。
また、球噛みが発生しても確実に解消できるため、振分け手段をはじめとする可変入球手段の設計の自由度を向上させることができる。従って、デザイン性の向上を図ったり、その他の機能の充実(より複雑な動きをする可動役物を設ける等)を図ったりすることができる。
尚、リバース制御による可動手段の動作を演出としても利用可能である。また、球噛みが発生し得る位置では、本体部と可動手段との間に遊技球が挟持されるようにして保持されていなければ、停滞することがないようになっている(傾斜している、縦穴になっている)こととしてもよい。すなわち、特定領域では遊技球が特定入球手段や非特定入球手段に入球するように、特定入球手段や非特定入球手段側に向けて傾斜したり、所定の装置で遊技球を運んだりしており、球噛みが発生し得る位置でも、当然、特定入球手段や非特定入球手段側に向けて傾斜していたりするため、球噛みしていた遊技球は、可動手段がリバース制御で反対方向に変位した隙に、球噛みが発生し得る位置から抜け出すことができる。
手段3.前記駆動制御手段は、遊技機が起動した際に、前記特殊制御(リバース制御)を行うことを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
手段3によれば、振分け手段において球噛みが発生した場合には、遊技機の電源をオフ・オンすることで、遊技場関係者等が振分け手段や球噛みしている遊技球に触れることなく、球噛みを解消することができる。さらに、電源の起動時に特殊制御(リバース制御)を行うことで、起動時に行われる処理によって各種エラーのチェックを行ったり(球詰り時に対応して別途にエラーチェック用のサブルーチンを組まなくて済む)、球噛み等に起因する誤差(可動手段の位相のずれ等)を補正する処理を行ったりすることもでき、可動手段等を適正に動作させることができる。また、遊技場等において営業を終える際に球噛みした状態で電源を落とされた場合であっても、翌日等に営業を開始する際に電源を立ち上げることで球噛みが解消されるため、営業の始業時及び終業時に、通常に行われる電源のオン・オフ操作以外に、球噛みを解消するための別途の作業を行う必要がなく、作業性の向上等を図ることができる。
尚、「遊技者が操作不可能な位置(遊技機の内側又は背面側)に設けられた解除スイッチを備え、前記駆動制御手段は、前記解除スイッチの操作状況に応じて、前記特殊制御(リバース制御)を実行の可否を決定すること」、例えば、「前記駆動制御手段は、前記解除スイッチがオンの状態で遊技機の電源が落とされた場合に前記特殊制御(リバース制御)を行い、前記解除スイッチがオフの状態で遊技機の電源が落とされた場合に前記特殊制御(リバース制御)を行わないこと」としてもよい。この場合、解除スイッチを設けることによって、状況に応じて、特殊制御(リバース制御)を行ったり、行わなかったりすることができる。このため、球噛みが発生したために遊技場関係者が意図的に電源を落とした場合と、停電等によって電源が落ちた場合とを区別することもできる。これによって、遊技球が振分け手段に到達して球噛みすることなく一時的に停留している状態で停電が起き、その後、特殊制御(リバース制御)が行われることに起因して、第1連通路及び第2連通路のうち、特殊制御(リバース制御)が行われなければ入球していたはずの連通路と、特殊制御(リバース制御)が行われることによって入球することとなった連通路とが異なってしまうといった事態を回避することができる。
尚、解除スイッチとしては、プッシュスイッチ等の操作を行い続けないとオフ状態に自動復帰するスイッチや、ロッカースイッチやトグルスイッチ等の操作を行い続けなくてもオン・オフのどちらの状態を維持しておくこともできるスイッチ等が挙げられる。
さらに、例えば、「前記駆動制御手段は、遊技機に設けられた電源スイッチがオフ操作された場合に前記特殊制御(リバース制御)を行い、遊技機の電源スイッチがオフ操作されることなく遊技機の電源が落ちた場合に前記特殊制御(リバース制御)を行わないこと」としてもよい。この場合、通常の遊技機の電源オフと、停電との区別を付け、意図的に電源オフした場合、すなわち、球噛みを解消するために電源をオフする場合や、遊技を終える際に電源をオフする場合には起動時に特殊制御(リバース制御)を行い、停電の場合には起動時に特殊制御(リバース制御)を行わないようにすることができる。また、上記のような解除スイッチも不要となる。
手段4.前記本体部と、前記可動手段との間に遊技球が挟まって、前記可動手段の動作が停止された状態とされたことを検出可能な球噛み検出手段を備えていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
手段4によれば、球噛み検出手段の検出に基づいて、特殊制御(リバース制御)を行ったり、エラー報知を行ったり、遊技を一時中断させたりすることが可能となる。すなわち、球噛みが発生した場合に、リバース制御が行われる構成であれば、球噛みを自動的に解消することができ、報知が行われる構成であれば、遊技者自身が遊技場関係者を呼ばなくても遊技場関係者に報知することができ、遊技を一時中断させる構成であれば、球噛みした状態で遊技が行われることを防止することができる。従って、比較的迅速に球噛みを解消したり、球噛みされた状態が比較的長時間解消されない(遊技場関係者がスムースに対処してくれない等)等による遊技者のストレスを抑制したり、不当な遊技が行われ、遊技者側又は遊技場側に著しい不利益が生じてしまうといった事態を回避することができる。
尚、「前記駆動制御手段は、少なくとも前記球噛み検出手段の検出に基づいて、前記特殊制御(リバース制御)を行うこと」としてもよい。この場合、即座に球噛みを解消できる上、遊技場関係者の手を煩わすことなく、球噛みを解消可能であるため、遊技場関係者の手間の軽減を図ることができる。また、球噛み検出手段としては、遊技球の接触又は近接を検出可能なセンサや、可動手段の位相を検出可能なセンサ等が挙げられる。
手段5.前記可動手段は、前記振分け手段にまで到達した遊技球を1球ずつ収容可能なポケット部を備え、前記振分け手段にまで到達した遊技球は、(いずれかの)前記ポケット部を経由して、前記第1連通部又は前記第2連通部に入球する構成であって、
前記本体部は、
遊技球の前記ポケット部への進入を規制する状態と、遊技球の前記ポケット部への進入を許容する状態とに状態変化可能な進入防止手段を備えていることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
例えば、遊技球が、未だポケット部に入球していないものの、可動手段に隣接していて、可動手段が動けばポケット部に入球するような状態のときに停電が発生した場合、可動手段が正規の動作を行っていれば、第1連通部及び第2連通部のうちの一方(複数のポケット部の位置の所定のポケット部)に入球するはずの遊技球が、リバース制御が行われて可動手段が正規とは反対側に動作すると、第1連通部及び第2連通部のうちの他方(前記所定のポケット部とは異なるポケット部)に入球してしまうケースも発生する。この場合、利益に差が生じるのであれば、遊技の公平性に欠き、遊技者及び遊技場側のどちらにも瑕疵はないのに、トラブルを招くおそれがある。
この点、手段5のように進入防止手段を設け、特殊制御(リバース制御)を行う際には、遊技球のポケット部への進入を規制することで、リバース制御が行われることによって、本来入球するべき連通部(ポケット部)とは異なる連通部(ポケット部)に入球してしまうといった事態を防止することができる。尚、球噛みしている状態の遊技球については、かかる遊技球を挟み込んでいるポケット部に該遊技球を入球させることが望ましく、このため、例えば、リバース制御を行う際に球噛みしているか否かを判別し、球噛みしていれば進入防止手段を許容状態とし、球噛みしていなければ進入防止手段を規制状態とするように構成してもよい。
尚、「可変入球手段は、特定領域に入球した遊技球を振分け手段に隣接する準備位置まで案内する案内手段を備え、遊技球は前記準備位置から可動手段のポケット部に進入可能に構成されていること」としてもよい。このように、遊技球が可動手段のポケット部に進入する位置が定められていると、進入防止手段を設け易い上、進入防止手段がより確実に機能することとなる。また、可動手段の変位方向において、準備位置と第1及び第2連通部の位置とがずれていることとしてもよい。この場合、準備位置にほぼ同時に達した遊技球が同一のポケット部を介して同一の連通部に立て続けに入球してしまうといった事態を回避することができる。
さらに、「前記案内手段には、遊技機の電源が落とされた場合に遊技球の通過を規制する一時停止手段が設けられていること」としてもよい。すなわち、電源断時(停電時)に特定領域内に存在していた遊技球は、電源が起動するまでの間も下流側に移動し続けるため、電源がオフの状態の間に、かかる遊技球が所定のポケット部に進入したり、或いは、ポケット部に進入しないが、振分け手段にまで到達して、どのポケット部に進入するかが事実上決まってしまったりするといった事態を防止することができる。
手段6.前記可動手段は、前記振分け手段にまで到達した遊技球を1球ずつ収容可能なポケット部を少なくとも1つ備え、前記振分け手段にまで到達した遊技球は、(いずれかの)前記ポケット部を経由して、前記第1連通部又は前記第2連通部に入球する構成であって、
前記ポケット部のうち少なくとも1つは、前記可動手段の動作に伴い、前記第1連通部と位置が合致した場合に、当該ポケット部に収容されている遊技球が前記第1連通部に入球可能に構成されるとともに、前記第2連通部と位置が合致した場合にも、当該ポケット部に収容されている遊技球が前記第2連通部に入球可能に構成された共通ポケット部として構成され、
前記本体部は、少なくとも前記特殊制御(リバース制御)が行われる場合に、前記第1連通部及び前記第2連通部を閉塞するシャッタ手段を備えていることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
手段6によれば、特殊制御(リバース制御)に際して、既に共通ポケット部に収容されている遊技球が、第1及び第2連通部のうち、本来入球すべき方とは異なる方に入球してしまうといった事態を防止することができる。尚、第1及び第2連通部の周縁部と、連通部を閉塞した状態にあるシャッタ手段との間に極力大きな段差が形成されないように構成することが望ましい。すなわち、例えば、シャッタ手段が閉塞状態にあるときでも、遊技球が収容されたポケット部と第1及び第2連通部との位置が合致すると、遊技球が第1及び第2連通部の比較的深い位置まで潜ってしまう場合には、可動手段を変位させた際に、第1及び第2連通部の内周面と可動部材とで遊技球が挟まれるような格好となり、遊技球がポケット部から弾き出される、球噛みする等といった不具合を招くおそれがあるが、上記のように段差をなくすことでかかる不具合を回避することができる。
手段7.前記特殊制御(リバース制御)が行われた後、前記可動手段が前記特殊制御(リバース制御)が行われる前の位置に復帰するまでは、前記進入防止手段、又は/及び、前記シャッタ手段が遊技球の移動を規制する状態にあり、復帰後は、遊技球の移動を許容する状態となることを特徴とする手段5又は6に記載の遊技機。
手段7によれば、特殊制御(リバース制御)の後、通常の処理を開始する際に、特殊制御(リバース制御)の前(電源断時)の状況に極力戻すことができ、通常の処理を開始するにもかかわらず、進入防止手段やシャッタ手段が遊技球の移動を規制する状態にあることで、通常の遊技を妨げるといった事態を回避することができる。
手段8.前記可動手段は、前記振分け手段にまで到達した遊技球を1球ずつ収容可能なポケット部を備え、前記振分け手段にまで到達した遊技球は、(いずれかの)前記ポケット部を経由して、前記第1連通部又は前記第2連通部に入球する構成であって、
前記本体部は、前記第1連結部及び前記第2連結部の上方に対応して、前記ポケット部への遊技球の進入を規制する規制部が設けられていることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段8によれば、第1又は第2連通部と位置が合致した状態にあるポケット部に遊技球が入球して、該遊技球が即座にポケット部から排出される(第1連通部又は第2連通部に入球する)ことを回避させることができ、ポケット部に収容された遊技球が運ばれて行く様を見て楽しむことができる。従って、遊技球が第1及び第2連通部のどちらに入球するのかを把握し易くすることができる上、遊技球の挙動を見て楽しむといった遊技機本来の楽しみを引き出すことができる。加えて、規制部の存在により、ポケット部に収容されて第1又は第2連通部にまで運ばれた遊技球がポケット部から飛び出してしまうといった事態を防止することができる。
手段9.前記可変入球手段は、前記特定領域のうち少なくとも前記振分け手段が設置されている領域が前方から視認可能に構成されるとともに、少なくとも前記振分け手段が設置されている領域の前方を閉塞する透明又は半透明なカバーを備えていることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
手段9によれば、可変入球手段において振分け手段の前方を覆うカバーが設けられるため、振分け手段が設置された領域に針金等を侵入させて振分け手段や遊技球の動作に不正介入する、又は、振分け手段を不正改造する(グリース等を塗る又は盛る、役物の一部を削る又は変形させる等)といった行為を一層確実に抑止することができる。また、当該カバーが可変入球手段に対して着脱困難又は不可能に設けられる構成では、振分け手段において球噛みしても、可動手段や遊技球に直接触れて球噛みを解消することが困難又は不可能とされるが、上記手段1等に記載のように、特殊制御(リバース制御)を行うことで球噛みを解消することができる。従って、カバーを設けて防犯性を高めつつ、振分け手段における球噛みにも確実に対処することができる。
尚、カバーは、ねじや係止手段等で取付けられて着脱可能に構成されていてもよいし、破断ネジや溶接等で固定されて着脱不可能或いは必ず所定の痕跡が残るように設けられていてもよい。前者の場合は、メンテナンスを比較的容易に行うことができる。後者の場合は、不正行為をより確実に防止することができ、遊技を行う側だけでなく、遊技を提供する側(遊技ホール等)の不正行為についても防止することができる。
手段10.前記振分け手段を含む範囲を撮影可能な撮影手段と、
前記撮影手段によって撮影された画像を表示可能な表示手段とを備え、
前記特殊制御(リバース制御)が行われる場合には、前記撮影手段による撮影が行われることを特徴とする手段1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、特殊制御(リバース制御)に関連する一連の可動手段や遊技球の挙動について、遊技者と遊技場関係者との間で水掛け論になることをより確実に防止することができる。尚、表示手段には、撮影手段で撮影された画像とともに、解説の表示、すなわち、特殊制御(リバース制御)の目的の説明や、特殊制御(リバース制御)が行われた結果のパターン(遊技球が可動手段から弾き出された等のトラブルが生じそうな特異なパターン)と、その対処方法(ルール)とを表示可能としてもよい。また、遊技者が操作可能な位置に表示操作手段を設け、当該表示操作手段の操作に基づいて、特殊制御(リバース制御)が行われている状態以外の状態でも、表示手段において、サンプルの画像とともに、前記リバース制御についての説明や、ルール等を表示可能としてもよい。これらの構成を採用する場合、本手段の作用効果がより確実に奏される。
尚、特定領域において遊技球が存在すると判別される状態において、撮影手段の撮影が行われることとしてもよい。さらに、特定入球検知手段による検知があった場合に、表示手段において撮影手段で撮影された画像が表示されることとしてもよい。この場合、表示手段及び撮影手段を有効活用して、特定入球手段に入球することとなった遊技球の挙動を表示手段で再生して見ることができ、特定入球手段への入球が遊技者にとって有利な状態を生じさせるのであれば、遊技者は歓喜の瞬間を再度堪能することができ、見逃していた遊技者についても事の成り行きを確認できる上、喜ばしい遊技球の挙動を見て堪能することができる。
手段11.前記可変入球手段は、遊技球の前記特定領域への入口である入球開口部を開閉する開閉手段を備えるとともに、前記特定領域への遊技球の入球を許容する開状態と、前記特定領域への遊技球の入球を禁止する閉状態とに状態変化可能に構成され、
前記特定領域の外部に設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、
前記始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段と、
前記始動入球検知手段の検知に基づいて、前記可変入球手段を開状態とさせる開閉制御手段とを備えるとともに、
前記特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段と、
前記特定入球検知手段の検知に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段とを備えていることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機。
手段11によれば、特定入球手段に遊技球が入球すると遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生するため、上記手段1等に記載のように、公正に振分け手段における球噛みを解消できることによって、トラブルの発生を抑制することができるといった作用効果がより一層顕著なものとなる。
尚、「前記非特定入球手段に入球した遊技球を検知する非特定入球検知手段と、前記特定領域に入球した遊技球を全て検知する進入検知手段とを備えること」としてもよいし、「特定入球検知手段、非特定入球検知手段、及び、進入検知手段の検知情報に基づいて、特定領域に存在する遊技球の有無(数)を把握する残存球監視処理を行うこと」としてもよい。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、33a,33b…始動入賞ユニット、33c…開閉部材、37…中央入賞ユニット、42…装飾図柄表示装置、43…特別表示装置、224a,224b…始動入賞スイッチ、261…主制御装置、262…サブ制御装置、401…特定領域、404…羽部材、406…上段領域、407…下段領域、411…回転体ユニット、412…本体部、414…回転体、415…回転体モータ、416…ポケット部、427…セーフ通路、428…アウト通路、442…特定入賞口、445…振分けユニット、461…特定入球検知スイッチ。

Claims (1)

  1. 発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
    前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する可変入球手段とを備える遊技機において、
    前記可変入球手段は、
    前記特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段と、
    前記特定領域に入球した遊技球のうち前記特定入球手段に入球する遊技球以外の遊技球が入球する非特定入球手段と、
    前記特定領域において遊技球が前記特定入球手段に入球するために通過しなければならない領域に設けられるとともに、遊技球を前記特定入球手段及び前記非特定入球手段のどちらかに案内する振分け手段とを備え、
    前記振分け手段は、
    前記特定入球手段に連通する第1連通部と、前記非特定入球手段に連通する第2連通部とを有する本体部と、
    前記本体部に対して相対変位可能に設けられ、前記振分け手段に到達した遊技球を前記第1連通部、及び、前記第2連通部のうち一方に案内する可動手段と、
    前記可動手段を変位させる駆動手段と、
    前記駆動手段の駆動制御を行う駆動制御手段とを備え、
    前記駆動制御手段は、
    前記可動手段に周期運動を行わせて前記可動手段を第1動作態様とする第1制御と、
    前記第1動作態様にある前記可動手段を、前記第1動作態様とは異なる第2動作態様とする第2制御とを実行可能に構成され、
    前記第2制御が行われる場合は、前記第1連通部、及び、前記第2連通部への遊技球の入球が規制される状態とされることを特徴とする遊技機。
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