JP2017023342A - 遊技機 - Google Patents

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友貴 升井
Tomoki Masui
友貴 升井
拓典 赤松
Hironori Akamatsu
拓典 赤松
一輝 渡辺
Kazuki Watanabe
一輝 渡辺
恵三 青柳
Keizo Aoyagi
恵三 青柳
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Abstract

【課題】特別入球手段に複数の遊技球が連続で入球することによる興趣の低下を抑制することのできる遊技機を提供する。【解決手段】遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、特定領域は、遊技球が入球可能な第1種別入球手段及び第2種別入球手段と、第1種別入球手段及び第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段735及び第2種別入球検知手段734とが設けられ、第1種別入球検知手段735によって遊技球が検知された場合に第1の付与が行われ、第2種別入球検知手段734によって遊技球が検知された場合に第1の付与よりも遊技者にとって有利な第2の付与が行われる。また、特定領域に入球した遊技球が第1種別入球検知手段735に検知されるまでの第1種別決定時間が、特定領域に入球した遊技球が第2種別入球検知手段734に検知されるまでの第2種別決定時間よりも長くなっている。【選択図】図45

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて、前記特定入球手段が特定領域への遊技球の入球を許容する開状態とされ、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−197312号公報
ところで、特別遊技状態の最中、又は、特別遊技状態の権利が得られている状態において、遊技球が特別入球手段に入球しても、更なる(その分の)特別遊技状態は付与されない。つまり、特別入球手段に遊技球が複数個連続で入球するといった比較的珍しい現象が生じたとしても、特別遊技状態が付与される権利は1回だけであって、遊技者が損をした、もったいない等といった印象を抱いてしまうことが懸念される。結果として、折角、特別遊技状態が付与されるといった遊技者にとって好ましい状況が訪れたにもかかわらず、手放しに喜べないといった事態を招くことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、特別入球手段に複数の遊技球が連続で入球することによる興趣の低下を抑制することができる遊技機を提供することにある。
請求項1に記載の遊技機は、
発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備え、
前記特定入球手段は、
前記特定領域に遊技球が存在している状態において、別の遊技球が前記特定領域に入球可能な構成であって、
前記特定領域には、
遊技球が入球可能な第1種別入球手段、及び、第2種別入球手段と、
前記第1種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段と、
前記第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第2種別入球検知手段とが設けられ、
前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、第1の付与が行われ、
前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1の付与よりも遊技者にとって有利な第2の付与が行われ、
前記特定領域に入球した遊技球が前記第1種別入球検知手段に検知されるまでの第1種別決定時間が、
前記特定領域に入球した遊技球が前記第2種別入球検知手段に検知されるまでの第2種別決定時間よりも長くなるように構成されていることを特徴としている。
請求項1によれば、特別入球手段に複数の遊技球が連続で入球することによる興趣の低下を抑制することができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャートである。 変動時間判定処理を示すフローチャートである。 スルーゲート通過処理を示すフローチャートである。 入球カウント処理を示すフローチャートである。 特別入賞処理を示すフローチャートである。 非特別入賞処理を示すフローチャートである。 早期検知処理を示すフローチャートである。 種別入球処理を示すフローチャートである。 役物大当たり設定処理を示すフローチャートである。 第1表示制御処理を示すフローチャートである。 変動表示設定処理を示すフローチャートである。 判別情報設定処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置制御処理を示すフローチャートである。 終了設定処理を示すフローチャートである。 羽根部材開閉処理を示すフローチャートである。 第2表示制御処理を示すフローチャートである。 契機対応ユニット制御処理を示すフローチャートである。 残存球監視処理を示すフローチャートである。 先行演出処理を示すフローチャートである。 受信割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 コマンド判定処理を示すフローチャートである。 サブ制御装置の通常処理を示すフローチャートである。 保留情報格納処理を示すフローチャートである。 中央入賞ユニットの正面模式図である。 回転体ユニットの分解斜視図である。 ルート振分け装置を示す正面模式図である。 ルート振分け装置の分解斜視図である。 別の実施形態におけるルート振分け装置の断面模式図である。 別の実施形態におけるルート振分け装置の正面模式図である。 別の実施形態におけるルート振分け装置の平面模式図、及び、正面模式図である。 別の実施形態におけるルート振分け装置の正面模式図である。 別の実施形態におけるルート振分け装置の平面模式図、及び、正面模式図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a、下辺枠構成部11b、左辺枠構成部11c、及び右辺枠構成部11dにより構成され、全体として矩形枠状に組み付けられている。左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左方には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入球手段としての第1及び第2始動入賞装置33a、33b、スルーゲート34、特定入球手段としての中央入賞ユニット37、特別表示装置43等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、第1及び第2始動入賞装置33a、33b等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検知スイッチにより検出され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞装置33a、33bへの入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には5個、可変入賞装置32への入球があった場合には10個の遊技球が払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、中央入賞ユニット37について、図4、図39、図40等を参照して説明する。図4、図39に示すように、中央入賞ユニット37は、遊技領域(遊技盤30)の中央部に設けられ、遊技領域を移動(流下)する遊技球が入球可能な特定領域401を形成するハウジング402を備えている。ハウジング402の上部には、左右両側方において、遊技領域を移動する遊技球が特定領域401へ入球する入口となる左右一対の入球開口部403が形成されている。また、中央入賞ユニット37は、各入球開口部403をそれぞれ閉鎖する閉位置と、開放する開位置との間を変位する左右一対の羽根部材404と、羽根部材404を開閉動作させる羽根用ソレノイド405(図7のブロック図参照)とを備えている。羽根部材404が閉位置に変位して、入球開口部403が閉鎖された場合には、中央入賞ユニット37が閉状態とされ、特定領域401への入球が不可能とされる。一方、羽根部材404が開位置へと変位して、入球開口部403が開放された場合には、中央入賞ユニット37が開状態とされ、特定領域401への入球が許容される。
尚、詳しくは後述するが、羽根部材404は、第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bへの入球があり、かつ、当該入球に基づく当否抽選にて当選した(小当たりした)場合に、所定時間だけ開状態とされる。また、本実施形態では、左右一対の羽根部材404は互いに同調して動作するように構成されており、一方が開位置とされる場合には他方も開位置とされ、一方が閉位置とされる場合には他方も閉位置とされる。
本実施形態の特定領域401は、入球開口部403から入球した遊技球が先ず案内されるルート振分け領域406と、その下方に位置する当否抽選領域407と、さらにその下方に位置する種別抽選領域408とに分かれている。
また、当否抽選領域407には、当否抽選領域407に入球した遊技球を種別抽選領域408、及び、遊技盤30の裏側の遊技領域外のどちらかに無作為に案内する(振り分ける)振分け手段としての回転体ユニット410が設けられている。
図40に示すように、回転体ユニット410は、遊技盤30に固定されるユニットベース411と、ユニットベース411の上面側を覆うようにしてユニットベース411に取付けられる略円環状のユニットカバー412とを備えるとともに、ユニットカバー412の略中央部に対応して略円形状の収容凹部413が形成されている。さらに、回転体ユニット410は、収容凹部413の内側において回転可能に設けられた略円盤状の回転体414と、回転体414を一定方向に回転させる回転体モータ415とを備えている。本実施形態では、回転体414は、常時、平面視で反時計回り方向に一定周期で回転する構成となっている。尚、回転体モータ415はステッピングモータにより構成され、主制御装置261から出力されるパルス信号により駆動制御される。また、詳しくは後述するが、回転体414は一定の周期で回転するものの、一定速度では回転しないようになっている。
回転体414は、その外周縁に沿って3箇所にそれぞれ遊技球を1つずつ受入れ可能なポケット部416を有している。当該3個のポケット部416は、2つの特別ポケット部416aと、その他(1個)の非特別ポケット部416bとに区別される。非特別ポケット部416bは、回転体414の外周側及び上方に開口するとともに底壁部417を有しており、かかる底壁部417の上面は回転体414の外周側に向けて下方傾斜している。一方、特別ポケット部416aは回転体414の外周側、上方、及び下方に開口しており、前記非特別ポケット部416bのような底壁部417は存在しない。加えて、特別ポケット部416aの周辺部は、その他の部位とは異なる着色の施された樹脂材料で構成されており、これによって、特別ポケット部416aと非特別ポケット部416bとの区別がつき易くなっている。
ユニットベース411には、上面側において、上記回転体モータ415が設置されるモータ設置部423と、回転体414が設置される回転体設置部424とが形成されている。さらに、ユニットベース411の下面側には、回転体モータ415の駆動力を回転体414に伝達するための3つの歯車を備えるリンク機構(図示略)が設けられている。
ユニットカバー412は、ユニットベース411の回転体設置部424を囲むようにして設置され、回転体設置部424とともに収容凹部413を構成する略円筒状の筒壁部431と、筒壁部431の上縁から外周側に延出する上壁部432と、筒壁部431の上縁部(上壁部432内周の開口部の縁部)から上方に延びる囲い壁434とを備えている。
また、囲い壁434には、収容凹部413の前縁側の90度程度の範囲が開口形成されることで、囲い壁434の内周側と外周側とを連通させるゲート部435が設けられている。さらに、上壁部432の上面においては、遊技球が転動可能な略円環状の遊技球転動路433が形成されている。遊技球転動路433は、収容凹部413の前縁部よりも後方に位置する部位に関しては、前方かつ遊技球転動路433の内周側に向けて下方傾斜し、収容凹部413の前縁部よりも前方に位置する部位に関しては、後方かつ遊技球転動路433の内周側(左右方向中央部側)に向けて下方傾斜している。このため、遊技球は、遊技球転動路433に落下すると、収容凹部413の後方や左右側方からの収容凹部413(回転体414)への脱落が規制されつつ、遊技球転動路433を転動して、回転体414の前方のゲート部435を介して回転体414のポケット部416に進入するように構成されている。
尚、ユニットベース411についてもユニットカバー412の傾きに対応して前方に傾いており、これに伴って、回転体414についても前方に傾いた姿勢、すなわち、回転体414の回転軸が上方に向けて前方に幾分傾斜するような姿勢(前方に居る遊技者から見易くなるような姿勢)で設置されている。
また、ユニットベース411には、種別抽選領域408に連通するセーフ通路427と、特定領域401の外部(本実施形態では、遊技領域外である遊技盤30の裏側)に連通するアウト通路428とが形成されている。セーフ通路427及びアウト通路428の入口は、回転体設置部424を抉って、上方を回転体414が通過し得る位置(筒壁部431の内周側)に形成されている。
そして、ゲート部435を介して回転体414の特別ポケット部416aに入球した遊技球は、回転体414の回転に伴って、当該特別ポケット部416aとセーフ通路427の入口との位置が合致した際に、特別ポケット部416aから下方に落下してセーフ通路427へと入球することとなる。
また、ゲート部435を介して遊技球が回転体414の非特別ポケット部416bに入球した場合、回転体414の回転に伴って、当該非特別ポケット部416bとセーフ通路427の入口との位置が合致したとしても、非特別ポケット部416bに設けられた底壁部417によって、非特別ポケット部416bに収容されている遊技球がセーフ通路427に落下(入球)しない(落下できる隙間が形成されない)ようになっている。
その一方で、アウト通路428は、セーフ通路427よりも幅広に(回転体414の外周側にまで)形成されている上、アウト通路428上方においては、筒壁部431の下部が省略されている。このため、回転体414がさらに回転して、遊技球が収容された非特別ポケット部416bとアウト通路428との位置が合致すると、非特別ポケット部416bに収容されていた遊技球が、アウト通路428に入球することとなる。
また、セーフ通路427には、通過する遊技球を検知する特別入球検知手段としての特別入球検知スイッチ461が設けられている。そして、セーフ通路427に遊技球が入球し、該遊技球が特別入球検知スイッチ461に検知されることによって、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが所定回数繰り返される大当たり状態(特別遊技状態)を発生させる権利が付与されることとなる。尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、特別入球検知スイッチ461による検知が行われた場合に、即座に大当たり状態が開始されるのではなく、種別抽選領域408で大当たり状態の種別が決定された場合に、大当たり状態が開始されるように構成されている。
また、遊技球が入球すると当該遊技球が遊技領域外に排出されることとなるアウト通路428には、通過する遊技球を検知する非特別入球検知手段としての非特別入球検知スイッチ462が設けられている。加えて、本実施形態では、特別入球検知スイッチ461や非特別入球検知スイッチ462の検知が行われた場合には、上皿19(又は下皿15)に対して10個の遊技球が払出される。
尚、特別入球検知スイッチ461及び非特別入球検知スイッチ462の検知が行われた場合に払出される遊技球の数は特に限定されるものではなく、例えば、1個でもよいし、0個でもよい。また、本実施形態では、特別入球検知スイッチ461が配置されたセーフ通路427が特別入球手段(第2入球手段)に相当し、非特別入球検知スイッチ462が配置されたアウト通路428が非特別入球手段(第1入球手段)に相当する。
また、囲い壁434のうち、セーフ通路427及びアウト通路428の入口の上方に対応する部位には、囲い壁434の上縁部から囲い壁434の内周側に延出する張出し部440が設けられている。張出し部440は、張出し部440の下方に位置した各ポケット部416(特別ポケット部416a、非特別ポケット部416b)の回転体414外周側の半分程度の領域を上方から覆うように構成されている。このため、所定のポケット部416に入球した遊技球の上側に、さらに、別の遊技球が載り上げ、そのまま上下に重なった2つの遊技球がセーフ通路427或いはアウト通路428に対して連続で入球する、又は、何かしらの事情で遊技球が囲い壁434を飛び越えて、セーフ通路427及びアウト通路428と合致した位置にあるポケット部416に直接入球するといった事態を回避することができる。
但し、本実施形態では、3つあるポケット部416のうち2つが特別ポケット部416aであることから、回転する回転体414の2つの特別ポケット部416aがゲート部435に対して2回連続で合致するタイミングで、2つの特別ポケット部416aにそれぞれ遊技球が入球した場合、セーフ通路427に対して遊技球が立て続けに(連続して)入球するようになっている。
尚、本実施形態では、セーフ通路427の入口は、回転体設置部424を平面視した場合の右下の位置において、セーフ通路427の入口の形成範囲全体がゲート部435の形成範囲内には収まらないように設けられ、アウト通路428の入口は、回転体設置部424を平面視した場合の右上の位置に設けられている。
さて、図39等に示すように、中央入賞ユニット37は、特定領域401(ルート振分け領域406)に入球した遊技球を遊技球転動路433の最上流部に案内するノーマル通路701と、特定領域401に入球した遊技球を遊技球転動路433の中流部に案内するスペシャル通路702とを備えている。本実施形態のスペシャル通路702は左右一対で設けられている。さらに、ルート振分け領域406には、左右一対の各入球開口部403から入球した遊技球が落下する位置に設けられるルート振分け手段としてのルート振分け装置703と、ルート振分け装置703の下方に形成され、遊技球をノーマル通路701へと案内するノーマル案内部704と、ルート振分け装置703の左右両側方に形成され、遊技球をスペシャル通路702へと案内するスペシャル案内部705とが設けられている。尚、スペシャル通路702に対して遊技球を検知するスイッチを設け、該スイッチの検知が行われた場合に、遊技球がスペシャル通路702を通過していることを報知する演出(効果音、液晶表示等)を行うように構成してもよい。
図41(a)、図42に示すように、ルート振分け装置703は、前後方向に延びる軸ピン711を挿入可能な軸孔712を有し、軸ピン711に対して回動可能に軸支された略筒状の軸部713と、軸部713から左方に向けて突出する第1翼部714と、軸部713から右方に向けて突出する第2翼部715とを備えている。本実施形態のルート振分け装置703は半透明の樹脂によって構成されている。
また、ルート振分け装置703は、軸部713を中心とした左右対称形状であって、第1翼部714及び第2翼部715が軸部713から左右両側方に突出した基準姿勢で安定して静止する(平衡状態とされる)ように構成されている。さらに、基準姿勢におけるルート振分け装置703の第1翼部714及び第2翼部715の上面を構成する案内面714a、715aは、両側方に向けて下方傾斜するとともに、スペシャル案内部705と連通するように構成されている。
尚、図42に示すように、軸ピン711は、ルート振分け領域406の後部を画定するハウジング402の後壁部によって後端部が支持され、ルート振分け手段406の前部を画定する透明な前パネル717(に形成された軸受孔717a)によって前端部が支持されている。また、図示は省略するが、ハウジング402の後壁部には、基準姿勢にあるルート振分け手段406の第1翼部714の後方位置、及び、第2翼部715の後方位置において、それぞれ第1入球ランプ及び第2入球ランプがルート振分け手段406と接触しないように設けられている。本実施形態では、ルート振分け装置703が基準姿勢にある状態が第2案内状態に相当し、ルート振分け装置703が基準姿勢から傾いた変化姿勢(第1翼部714及び第2翼部715が上下に延びる姿勢)にある状態が第1案内状態に相当する。
加えて、図39に示すように、中央入賞ユニット37は、左右一対の各入球開口部403から入球した遊技球をそれぞれルート振分け領域406の奥側に案内する左右一対の導入通路718が設けられている。より具体的に、導入通路718としては、入球開口部403のうち左側の第1入球開口部403aを介して特定領域401に入球した遊技球を第1翼部714の上方位置へと案内する(第1翼部714の案内面714aに落下させる)第1導入通路718aと、入球開口部403のうち右側の第2入球開口部403bを介して特定領域401に入球した遊技球を第2翼部715の上方位置へと案内する(第2翼部715の案内面715aに落下させる)第2導入通路718bとを備えている。尚、第1導入通路718aの距離と、第2導入通路718bの距離とは同じとなっており、第1導入通路718a及び第2導入通路718b(の入口)に対してほぼ同時に入球した遊技球は、第1導入通路718a及び第2導入通路718b(の出口)からほぼ同時に排出されるようになっている。
また、各導入通路718(第1導入通路718a及び第2導入通路718b)の途中位置には、遊技球の通過を検知する進入検知手段としての入球カウントスイッチ437(以下、第1導入通路718aに設置されたものを「第1入球カウントスイッチ437a」とも称し、第2導入通路718bに設置されたものを「第2入球カウントスイッチ437b」とも称する)が設けられている。本実施形態では、第1入球開口部403aに入球した遊技球は必ず第1導入通路718aを通過し、第2入球開口部403bに入球した遊技球は必ず第2導入通路718bを通過する構成であり、特定領域401に入球した遊技球は左右どちらかの入球カウントスイッチ437によって必ず検知されるようになっている。
各第1導入通路718a及び第2導入通路718bの通路幅は、遊技球の直径を超え、かつ、遊技球の直径の2倍未満(例えば、遊技球の直径の1.4倍程度)となっている。また、第1導入通路718a及び第2導入通路718bの出口は、ルート振分け装置703の軸部713を中心とした左右対称位置に形成されている。さらに、本実施形態の第1入球カウントスイッチ437a及び第2入球カウントスイッチ437bは、対応する第1導入通路718a及び第2導入通路718bの各出口付近(本例では、遊技球が出口に向かって前方に移動する部位)において、各出口から同じ距離だけ離れた位置(例えば、各出口から1cm後方)に設けられている。
そして、中央入賞ユニット37が開状態とされた場合に、第1入球開口部403a又は第2入球開口部403bを介して特定領域401に入球した遊技球は、第1導入通路718a又は第2導入通路718bを通過して、第1翼部714又は第2翼部715の案内面714a、715aに落下することとなる。そこで、図41(b)、図41(c)に示すように、遊技球が第1翼部714又は第2翼部715のどちらか一方にのみ落下した場合には、ルート振分け装置703が該遊技球から受ける力によって回動する(傾く)こととなる。さらに、ルート振分け装置703が回動することにより、第1翼部714又は第2翼部715の案内面714a、715aがノーマル案内部704と連通して(第1翼部714及び第2翼部715で塞がれていたノーマル案内部704への連通路が開通して)、遊技球がノーマル案内部704へと案内される(進入する)ようになっている。
その一方で、図41(a)に示すように、第1翼部714と、第2翼部715とに対して遊技球が(同じ数ずつ、例えば、1つずつ)ほぼ同時に落下した場合には、ルート振分け装置703の回動が抑制されることとなる。そして、当該ルート振分け装置703の回動が免れることにより、第1翼部714及び第2翼部715に落下した両方の遊技球がそれぞれスペシャル案内部705へと案内されるようになっている。
尚、ノーマル案内部704、ノーマル通路701、及び、遊技球転動路433が第1案内ルート(ノーマルルート)を構成し、スペシャル案内部705、スペシャル通路702、及び、遊技球転動路433(中流部よりも下流側部位)が第2案内ルート(スペシャルルート)を構成する。そして、ノーマルルート(ノーマル通路701)と、スペシャルルート(スペシャル通路702)との分岐地点にルート振分け装置703が設けられている格好となっている。
また、図39に示すように、回転体ユニット410には、遊技球転動路433の最上流部に対応して設置され、左右方向においてスライド可能に構成されたスライドユニット721が設けられている。スライドユニット721は、左方に向けて下方傾斜する通過側案内板723と、通過側案内板723の右辺部と連結され、右方に向けて下方傾斜するアウト側案内板724とを具備するスライド部材722と、スライド部材722を左右に往復動作させるスライドモータ725とを備えている。尚、スライドモータ725はステッピングモータにより構成され、主制御装置261から出力されるパルス信号により駆動制御される。
さらに、ノーマル通路701の出口は、スライドユニット721(スライド部材722)の上方位置に形成されており、ノーマル通路701を通過した遊技球は、スライド部材722の通過側案内板723、又は、アウト側案内板724に落下することとなる。加えて、左右方向において、アウト側案内板724の幅は、通過側案内板723の幅よりも広く構成されている。さらに、本実施形態では、通過側案内板723と、アウト側案内板724との境界部(スライド部材722の頂部)が、ノーマル通路701の出口の横幅方向中央位置よりも右側に位置しているときのスライド速度が、左側に位置しているときのスライド速度よりも早くなるように設定されている。当該構成により、スライド部材722の往復動作において、スライド部材722の頂部が、ノーマル通路701の出口の横幅方向中央位置よりも左側に位置している時間が、右側に位置している時間よりも長くなるように構成されている。これにより、例えば、ノーマル通路701を通過した遊技球は、スライドユニット721によって、1対5の割合で右側に多く振り分けられるようになっている。
また、図39、図40に示すように、回転体ユニット410のユニットカバー412の上壁部432(遊技球転動路433)には、囲い壁434(回転体414)の右方位置において、アウト通路428と連通する脱落開口部727が形成されている。つまり、スライドユニット721によって、遊技球転道路433の右側に案内された遊技球は、脱落開口部727を介して、アウト通路428に落下して、遊技領域の外部に排出されるようになっている。尚、脱落開口部727は、アウト通路428のうち非特別入球検知スイッチ462の設置位置よりも上流側の部位と連通しており、脱落開口部727を介して、アウト通路428に落下した遊技球についても、非特別入球検知スイッチ462によって検知されることとなる。
その一方で、スライドユニット721によって、遊技球転道路433の左側に案内された遊技球は、遊技球転動路433上を左回りで手前側に変位し、ゲート部435の前方で複数回左右に揺動する等してから、ゲート部435を介して、回転体414の特別ポケット部416a又は非特別ポケット部416bとの相対位置が合致したときに、該ポケット部416a、416bへと進入することとなる。
また、図39に示すように、左右一対のスペシャル通路702の出口は、それぞれ、回転体ユニット410(ユニットカバー412の上壁部432)の左右側方位置に形成されており、スペシャル通路702を通過した遊技球は、遊技球転動路433の中流部に進入することとなる。遊技球が右側のスペシャル通路702を通過した場合でも、かかる遊技球は、遊技球転動路433のうち脱落開口部727よりも下流側の部位に案内されることから、スペシャル通路702を通過した遊技球に関しては、必ず、ゲート部435を介して、回転体414の特別ポケット部416a又は非特別ポケット部416bへと進入することとなる。すなわち、遊技球をスペシャル案内部705に進入させ、スペシャル通路702を通過させることができれば、スライドユニット721による振分けを回避する(スキップする)ことができ、結果として、遊技球が特別ポケット部416aに入球する可能性、ひいては、大当たり状態の発生期待度を高めることができる。
尚、本実施形態では、パチンコ機10の電源がオンされている状態では、回転体414、及び、スライド部材722が、一定周期、又は、一定のリズムで動作し続けるように構成されているが、例えば、遊技球が入球カウントスイッチ437によって検知された場合に動作が開始され、特定領域401から全ての遊技球が排出された場合に(全ての遊技球が排出されてから規定時間経過した場合に)動作が停止するように構成してもよい。
また、本実施形態では、回転体414の特別ポケット部416aに入球し、セーフ通路427を通過することで特別入球検知スイッチ461に検知された遊技球が、種別抽選領域408に案内されるように構成されている。種別抽選領域408には、遊技球が入球した場合に「15ラウンド」の大当たり状態(15ラウンド大当たり)が付与される15R入球口731と、遊技球が入球した場合に「7ラウンド」の大当たり状態(7ラウンド大当たり)が付与される7R入球口732と、遊技球が入球した場合に「3ラウンド」の大当たり状態(3ラウンド大当たり)が付与される3R入球口733とが設けられている。さらに、15R入球口731に入球した遊技球を検知する15R入球検知スイッチ734と、7R入球口732に入球した遊技球を検知する7R入球検知スイッチ735と、3R入球口733に入球した遊技球を検知する3R入球検知スイッチ736とが設けられている。
また、種別抽選領域408には、種別抽選領域408に進入した遊技球を、15R入球口731、7R入球口732、又は、3R入球口733のいずれかに振り分ける種別振分け手段としての種別振分け装置741が設けられている。種別振分け装置741は、種別抽選領域408に進入する遊技球が先ず案内されるスタート台742と、スタート台742を経由した遊技球が案内され、該遊技球を、3R入球口733に通じる3R誘導通路743、又は、「それ以外」のどちらかに振り分ける第1渡し板744と、第1渡し板744によって「それ以外」に振り分けられた遊技球が案内され、該遊技球を、7R入球口732に通じる7R誘導通路745、又は、15R入球口731に通じる15R誘導通路746のどちらかに振り分ける第2渡し板747とを備えている。
より具体的には、上面が右方に向けて下方傾斜するスタート台742が種別抽選領域408の左上部に設置され、該スタート台742の右方かつ若干下方位置に第1渡し板744が設置され、第1渡し板744の右方かつ若干下方位置に第2渡し板747が設置され、第2渡し板747の右方かつ若干下方位置に15R誘導通路746及び15R入球口731が設置されている。第1渡し板744及び第2渡し板747は、中心軸が前後方向に延びるようにして回動可能に軸支された軸部748と、軸部748から右方に突出する略板状の受部749とを備えている。さらに、第1渡し板744及び第2渡し板747の下方には、それぞれ第1渡し板744及び第2渡し板747の下面と接触する(支持する)第1カム750及び第2カム751が設けられており、第1カム750及び第2カム751が図示しないモータによって回転されることにより、第1渡し板744及び第2渡し板747が回動(傾動)変位するように構成されている。
本実施形態の第1渡し板744は、受部749の上面が右方に向けて若干下方傾斜して、第2渡し板747の上面側と連通する先送り位置と、先送り位置にある場合よりも受部749の上面が大きく下方傾斜して、3R誘導通路743と連通する落下位置との間を変位可能に構成されている。さらに、第2渡し板747は、受部749の上面が右方に向けて若干下方傾斜して、15R誘導通路746と連通する先送り位置と、先送り位置にある場合よりも受部749の上面が大きく下方傾斜して、7R誘導通路745と連通する落下位置との間を変位可能に構成されている。
尚、第1カム750及び第2カム751は、同形状で同じ大きさのものであり、例えば、図39の反時計回り方向に回転する。さらに、本実施形態では、第1カム750及び第2カム751の回転周期は同期しておらず、例えば、第1カム750が第2カム751よりも若干早く周回する。また、3R誘導通路743に案内された遊技球は、3R入球口733への入球が確定し、7R誘導通路745に案内された遊技球は、7R入球口732への入球が確定し、15R誘導通路746に案内された遊技球は、15R入球口731への入球が確定する構成となっている。
そして、スタート台742を経由して第1渡し板744に案内された遊技球が第1渡し板744の右辺部にまで移動した際に、当該第1渡し板744が先送り位置(の範囲)であれば、遊技球は第2渡し板747に案内される。さらに、第2渡し板747に案内された遊技球が第2渡し板747の右辺部にまで移動した際に、当該第2渡し板747が先送り位置(の範囲)であれば、遊技球は15R誘導通路746に案内される。
一方、第2渡し板747に案内された遊技球が第2渡し板747の右辺部にまで移動した際に、当該第2渡し板747が落下位置(の範囲)であれば、遊技球は7R誘導通路745に案内される。また、第1渡し板744に案内された遊技球が第1渡し板744の右辺部にまで移動した際に、当該第1渡し板744が落下位置(の範囲)であれば、遊技球は3R誘導通路743に案内される。本実施形態では、特別入球検知スイッチ461の検知が行われた後、15R入球検知スイッチ734、7R入球検知スイッチ735、及び、3R入球検知スイッチ736のいずれかの検知が行われた場合に、対応する種別の大当たり状態が開始されるようになっている。
尚、第1渡し板744、及び、第2渡し板747は、前後の幅が、左右の幅(遠心方向における幅)よりも広く構成されている。さらに、スタート台742、第1渡し板744、及び、第2渡し板747は、上記のように右下方に傾斜しているだけでなく、若干前方にも下方傾斜するように構成されている。つまり、セーフ通路427を通じて種別抽選領域408に進入する遊技球は、スタート台742の奥側からスタート台742に案内され、スタート台742、第1渡し板744、及び、第2渡し板747の上を右手前側に移動するようにして進行するように構成されている。加えて、3R誘導通路743、7R誘導通路745、及び、15R誘導通路746の入口部分は、第1渡し板744、及び、第2渡し板747によって遊技球が案内されてくる範囲をカバーし、かつ、受け止めた遊技球を、遊技球が1球ずつ通過可能な幅の通路に集約する形状(略漏斗状)を成している。また、第1カム750及び第2カム751は、第1渡し板744及び第2渡し板747(受部749)の下面後側の部位に対応して配置され、3R誘導通路743や7R誘導通路745と干渉しないように構成されている。
さて、本実施形態では、3R誘導通路743の距離が7R誘導通路745の距離よりも長く、7R誘導通路745の距離が15R誘導通路746の距離よりも長く構成されている。さらに、各誘導通路743、745、746の距離の差異に伴って、種別抽選領域408に進入した遊技球が3R入球検知スイッチ736に検知されるまでに要する平均的な時間(3R到達時間)よりも、種別抽選領域408に進入した遊技球が7R入球検知スイッチ735に検知されるまでに要する平均的な時間(7R到達時間)の方が短く、さらに、7R到達時間よりも、種別抽選領域408に進入した遊技球が15R入球検知スイッチ734に検知されるまでに要する平均的な時間(15R到達時間)の方が短くなっている。例えば、3R到達時間が「9秒〜10秒」、7R到達時間が「6秒〜7秒」、15R到達時間が「3秒〜4秒」に設定されている。
また、回転体414は、1周するのに「9秒」を要するようになっている。但し、回転体414の速度は一定ではない。すなわち、回転体414の回転方向において2つ並んで設けられる特別ポケット部416aのうち、先にゲート部435に達する上流側の特別ポケット部416aがセーフ通路427の入口と合致してから(正面位置とされてから)、後にゲート部435に達する下流側の特別ポケット部416aがセーフ通路427の入口と合致するまで(正面位置とされるまで)の時間が「1.5秒」となっており、その他の状態よりも早く回動するようになっている。尚、回転体414の回転方向における特別ポケット部416a間の距離を変更することで、回転体414の回転速度を調節すること(例えば、回転体414の回転速度が一定となるようにすること)が可能である。
そして、2つの特別ポケット部416aが(非特別ポケット部416bを挟むことなく)連続で回転体414の前方に設けられたゲート部435と順次合致するタイミングで、複数の遊技球がゲート部435の周辺部で、ポケット部416への入球を待機した(停留された)状態となっている場合には、2つの特別ポケット部416aに連続で遊技球が入球し、ひいては、種別抽選領域408に対して2つの遊技球が連続して進入することとなる。この場合、種別抽選領域408に遊技球が進入した後、次の遊技球が種別抽選領域408に進入するまでのタイムラグが最短となり、その時間は、「1.5秒」である。
当該構成により、例えば、種別抽選領域408に対して遊技球が2個連続で進入した場合であって、先行の遊技球が3R誘導通路743に案内され、後続の遊技球が7R誘導通路745、又は、15R誘導通路746に案内される状況となった場合、先行の遊技球が3R入球口733に入球する(3R入球検知スイッチ736に検知される)よりも先に、後続の遊技球が7R入球口732、又は、15R入球口731に入球する(7R入球検知スイッチ735、又は、15R入球検知スイッチ734に検知される)ようになっている。また、例えば、種別抽選領域408に対して遊技球が2個連続で進入した場合であって、先行の遊技球が7R誘導通路745に案内され、後続の遊技球が15R誘導通路746に案内される状況となった場合、先行の遊技球が7R入球口732に入球する(7R入球検知スイッチ735に検知される)よりも先に、後続の遊技球が15R入球口731に入球する(15R入球検知スイッチ734に検知される)ようになっている。
尚、回転体414の回転方向において2つ並んで設けられる特別ポケット部416aのうち、下流側の特別ポケット部416aがセーフ通路427の入口と合致してから(正面位置とされてから)、上流側の特別ポケット部416aがセーフ通路427の入口と合致するまで(正面位置とされるまで)の時間が「7.5秒」となっている。このため、下流側の特別ポケット部416aに入球した遊技球が種別抽選領域408に進入した後、上流側の特別ポケット部416aに入球した遊技球が種別抽選領域408に進入しても、「7.5秒」のタイムラグがあり、たとえ、種別抽選領域408に対して先に進入した遊技球が3R誘導通路743に案内され、後に進入した遊技球が15R入球口731に案内されたとしても、先の遊技球が3R入球検知スイッチ736に検知されるよりも前に、後の遊技球が15R入球検知スイッチ734に検知されることにはならない(つまり、種別抽選領域408を先行する遊技球と、後続の遊技球との差が7.5秒もあるため、先行の遊技球が3R誘導通路743に案内され、後続の遊技球が15R誘導通路746に案内されたとしても、先行する遊技球が残り1.5秒〜2.5秒で3R入球検知スイッチ736に検知され、後続の遊技球は、15R入球検知スイッチ734に検知されるまでに3秒〜4秒かかるため、後続の遊技球の検知が先行の遊技球の検知を追い越せない)ようになっている。
尚、本実施形態では、「15ラウンド大当たり」は、「7ラウンド大当たり」及び「7ラウンド大当たり」に対する第2特別遊技状態(第2特典、第2有利状態、第2の付与)に相当し、「7ラウンド大当たり」は、「15ラウンド大当たり」に対する第1特別遊技状態(第1特典、第1有利状態、第1の付与)に相当し、かつ、「3ラウンド大当たり」に対する第2特別遊技状態(第2特典、第2有利状態、第2の付与)に相当し、「3ラウンド大当たり」は、「15ラウンド大当たり」及び「7ラウンド大当たり」に対する第1特別遊技状態(第1特典、第1有利状態、第1の付与)に相当する。また、15R入球口731は、7R入球口732及び3R入球口733に対する第2種別入球手段として構成され、7R入球口732は、15R入球口731に対する第1種別入球手段として構成され、かつ、3R入球口733に対する第2種別入球手段として構成され、3R入球口733は、15R入球口731及び7R入球口732に対する第1種別入球手段として構成される。さらに、15R入球検知スイッチ734は、7R入球検知スイッチ735及び3R入球検知スイッチ736に対する第2種別入球検知手段として構成され、7R入球検知スイッチ735は、15R入球検知スイッチ734に対する第1種別入球検知手段として構成され、かつ、3R入球検知スイッチ736に対する第2種別入球検知手段として構成され、3R入球検知スイッチ736は、15R入球検知スイッチ734及び7R入球検知スイッチ735に対する第1種別入球検知手段として構成される。
また、15R到達時間は、7R到達時間及び3R到達時間に対する第2種別決定時間に相当し、7R到達時間は、15R到達時間に対する第1種別決定時間に相当し、かつ、3R到達時間に対する第2種別決定時間に相当し、3R到達時間は、15R到達時間及び7R到達時間に対する第1種別決定時間に相当する。加えて、15R誘導通路746は、7R誘導通路745及び3R誘導通路743に対する第2誘導通路(第2入球ルート)として構成され、7R誘導通路745は、15R誘導通路746に対する第1誘導通路(第1入球ルート)として構成され、かつ、3R誘導通路743に対する第2誘導通路(第2入球ルート)として構成され、3R誘導通路743は、15R誘導通路746及び7R誘導通路745に対する(第1入球ルート)として構成される。
また、種別抽選領域408には、3R誘導通路743の入口付近に設けられ、3R誘導通路743を移動する遊技球を検知する3R早期検知スイッチ753と、7R誘導通路745の入口付近に設けられ、7R誘導通路745を移動する遊技球を検知する7R早期検知スイッチ754とが設けられている。加えて、図4に示すように、中央入賞ユニット37には、3R誘導通路743及び7R誘導通路745の前方を覆う半透明の被覆カバー756(図4の散点模様を付した部位)が設けられており、3R誘導通路743及び7R誘導通路745の視認性が若干低下するようになっている。
さらに、被覆カバー756には、3R誘導通路743の入口を覆う部位において「3R」と記された半透明の3Rシール757aが貼着され、7R誘導通路745の入口を覆う部位において「7R」と記された半透明の7Rシール757bが貼着され、15R入球口731を覆う部位において「15R」と記された半透明の15Rシール757cが貼着されている。詳しくは後述するが、遊技球が、3R早期検知スイッチ753、7R早期検知スイッチ754、及び、15R入球検知スイッチ734に検知された場合に、対応する効果音が導出されるように構成されており、基本的に、入賞口に見立てた3Rシール757a、7Rシール757b、又は、15Rシール757cに遊技球が入球すれば(裏側に遊技球が進入すれば)、該当する種別の大当たり状態が付与されるものとして認識することができる。尚、本実施形態では、3R早期検知スイッチ753及び7R早期検知スイッチ754が早期検知手段を構成する。また、3Rシール757a、7Rシール757b、及び、15Rシール757cが入口表示部を構成する。
図4に示すように、第1始動入賞装置33aは、パチンコ機10を正面に見て、中央入賞ユニット37の左下方及び右下方に設けられている。また、第2始動入賞装置33bは、中央入賞ユニット37の直下方に設けられている。さらに、第2始動入賞装置33bは両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。本実施形態では、第2始動入賞装置33bの直上方に突起が設けられており、開閉部材33cが閉じた状態では、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させることが事実上不可能となっている。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bは、入球した遊技球をそれぞれ検知する始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えている。そして、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、羽根部材404を開放して特定領域401を開状態とする「小当たり」や、可変入賞装置32が開放される大当たり状態を発生させる「大当たり」に当選したか否かの当否抽選が行われる。さらに、第1始動入賞スイッチ224a及び第2始動入賞スイッチ224bによる検知に基づいて当否抽選が行われた場合には、特別表示装置43にて、当該当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる構成となっている。また、当否抽選における「当たり」としては、「小当たり」と「大当たり」とがあり、始動入賞スイッチ224a、224bの検知に基づいて、これらどちらかの「当たり」となるか、それとも羽根部材404及び可変入賞装置32のいずれも開放されない「外れ」となるかの抽選が行われる。
尚、本実施形態では、第1始動入賞スイッチ224aによる検知が行われた場合と、第2始動入賞スイッチ224bによる検知が行われた場合とで、共通の当否抽選が行われ、ともに、特別表示装置43において変動表示が行われるように構成されているが、第1始動入賞スイッチ224aによる検知に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる第1特別表示装置と、第2始動入賞スイッチ224bによる検知に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる第2特別表示装置とを設けることとしてもよい。さらに、かかる構成を採用する場合、それぞれの変動表示が別々に保留記憶されるとともに、記憶された順番の通りに、或いは、一方が他方に優先されるようにして、対応する変動表示が消化されるように構成してもよい。加えて、かかる構成を採用する場合には、当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり状態の種別の振分け割合を異ならせることとしてもよいし、同じとすることとしてもよい。
スルーゲート34は、中央入賞ユニット37の左右両側方に配置され、遊技領域を移動する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。また、スルーゲート34には、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知するスルーゲートスイッチ225が設けられている。当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合には、第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)を開状態とするか否かの入球アシスト抽選が行われる。そして、入球アシスト抽選にて当選した場合には、第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
遊技盤30の右上部には、特別表示装置43、及び、普通図柄表示装置41が設けられている。本実施形態の特別表示装置43は、8つのランプによって構成され、普通図柄表示装置41は2つのランプによって構成されている。尚、特別表示装置43や普通図柄表示装置41の構成については特に限定されるものではなく、例えば、より多くのランプ群によって構成されてもよいし、7セグメント表示装置、ドット表示装置、液晶表示装置等の表示装置により構成されてもよい。
また、特別表示装置43については、第1及び第2始動入賞装置33a、33bに遊技球が入球すると、当否抽選の抽選結果を教示するための切替表示(変動表示)が開始され、所定時間後、当該変動表示を停止する際に、当否抽選の結果に対応した態様が表示されるようになっている。さらに、特別表示装置43は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御され、当否抽選の結果が確定的に表示されるようになっている。
また、当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には、可変入賞装置32が30秒間開放される、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが15回繰り返される大当たり(以下、「直撃大当たり」と称する)が付与される。尚、本実施形態では、第1及び第2始動入賞装置33a、33bへの入球に基づく当否抽選にて「大当たり」に当選した場合だけでなく、上記のように、特定領域401の特別ポケット部416aに遊技球が入球した(特別入球検知スイッチ461によって遊技球が検知された)場合にも大当たり状態が発生する。
加えて、普通図柄表示装置41については、遊技球がスルーゲート34を通過すると、入球アシスト抽選の抽選結果を表示するための切替表示(変動表示)が開始され、所定時間後、当該変動表示を停止する際に、入球アシスト抽選の結果に対応した態様が表示されるようになっている。また、普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御され、入球アシスト抽選の結果が確定的に表示されるようになっている。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が普通図柄表示装置41の側方に設けられた普通変動保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。本実施形態の普通変動保留ランプ44は、2つのランプによって構成され、各ランプの点灯、消灯、点滅の状態を適宜切替えることで、保留の数を教示するようになっている。
また、中央入賞ユニット37の上部には、液晶表示装置によって構成され、特別表示装置43の変動表示が行われるのに合わせ、演出用として、所定の絵柄に数字柄を付した装飾図柄を付随的に変動表示させる装飾図柄表示装置42が設けられている。当該装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
さらに、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が始動入賞装置33a、33bに入球した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、特別表示装置43の変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では始動入賞装置33a、33bに入球した遊技球に対応して、合計4回までの変動表示が保留される。
また、特別表示装置43の変動表示の保留回数は、特別表示装置43の側方に設けられた特別変動保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。特別変動保留ランプ46は、2つのランプによって構成され、各ランプの点灯、消灯、点滅の状態を適宜切替えることで、保留の数を教示するようになっている。加えて、大当たり状態中や小当たり中(羽根部材404の開放中)に新たに遊技球が始動入賞装置33に入賞した場合にも、その分の変動表示についても保留され、当該変動表示は大当たり状態や小当たり状態の終了後に実行される。尚、装飾図柄表示装置42においても特別表示装置43の変動表示の保留回数を教示するための保留アイコンを表示することとしてもよい。
可変入賞装置32(大入賞口)は、遊技領域(遊技盤30)の下部中央に配置されている。また、当該可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30の背面には、中央入賞ユニット37等を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞装置33a、33b等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検知スイッチ(入球検知手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれに対応して始動入球検知手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御手段としての主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、始動入賞装置33a、33bへの入球を検出する始動入賞スイッチ224a,224b、中央入賞ユニット37に設けられた入球カウントスイッチ437(第1入球カウントスイッチ437a、第2入球カウントスイッチ437b)、特別入球検知スイッチ461、非特別入球検知スイッチ462、ラウンド入球検知スイッチ(15R入球検知スイッチ734、7R入球検知スイッチ735、3R入球検知スイッチ736)、及び、早期検知スイッチ753、754は中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検知スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225、非特別入球検知スイッチ462、ラウンド入球検知スイッチ734、735、736、及び、早期検知スイッチ753、754により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞装置33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する始動口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満杯エラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠610(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠610の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。特別遊技状態制御手段、開閉制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、特別表示装置43、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞スイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、入球カウントスイッチ437、特別入球検知スイッチ461、非特別入球検知スイッチ462、ラウンド入球検知スイッチ734、735、736、早期検知スイッチ753、754などの各種検知スイッチや、各種基板、羽根部材404を開閉させる羽根用ソレノイド405、回転体414を回転させる回転体モータ415、スライド部材722を往復動作させるスライドモータ725、第1渡し板744及び第2渡し板747を傾動動作させる(第1カム750及び第2カム751を回転させる)モータなどの各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102、104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する特別表示装置43にて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43の表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、第1及び第2始動入賞スイッチ224a、224bの検知に基づいて、可変入賞装置32を開放させる大当たりや、特定領域401(羽根部材404)を開放させる小当たりを発生させるか否かを決める当否抽選に使用する当選乱数カウンタC1と、特別表示装置43にて行われる変動表示の時間(変動時間)の決定に使用する変動時間乱数生成手段としての変動時間選択カウンタC2と、当選乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、スルーゲートスイッチ225の検知に基づいて、始動入賞装置33bの開閉部材33cを開状態とするか否かの入球アシスト抽選に使用する普通図柄乱数カウンタC3とを用いることとしている。
カウンタC1,C2,CINI,C3は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
RAM503には、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値が記憶される保留記憶エリアとしての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC3の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられている。特別変動保留エリア及び普通変動保留エリアは、ともに1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)とを備えている。
また、特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1及び第2始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の値等が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上記のように特別表示装置43における変動表示を合計4回まで保留可能としている。さらに、普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC3の値が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、上記のように普通図柄表示装置41における変動表示を4回まで保留可能としている。
各カウンタについて詳しく説明すると、当選乱数カウンタC1は、例えば0〜399の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり399)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当選乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当選乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当選乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜399)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当選乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当選乱数カウンタC1の値が当選乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1又は第2始動入賞装置33a、33bに入賞した(第1及び第2始動入賞スイッチ224a、224bに検知された)タイミングで、当選乱数カウンタバッファに格納されている当選乱数カウンタC1の値が、特別変動保留エリアに格納される。
本実施形態では、特別変動保留エリアに格納された当選乱数カウンタC1の値に基づいて行われる当否抽選では、「小当たり」、「大当たり」、「外れ」のいずれかに当選する。「大当たり」となる乱数の値の数は1つで、その値は「0」である。すなわち、1/400の確率で「大当たり」に当選し、特別表示装置43において「大当たり」に対応する態様(点灯するランプの組合わせ)が停止表示され、15ラウンドの大当たり状態が発生することとなる。
さらに、「小当たり」となる乱数の値の数は398で、その値は「2〜399」である。特に、本実施形態の「小当たり」には、特定領域401(羽根部材404)が0.5秒間開放される「ショート小当たり」と、羽根部材404が1.5秒間開放される「ロング小当たり」とが存在する。このため、当選乱数カウンタC1の値のうち「2〜21」が「ロング小当たり」に対応し、「22〜399」が「ショート小当たり」に対応している。また、「ショート小当たり」に当選すると、特別表示装置43において「ショート小当たり」に対応する態様(点灯するランプの組合わせ)が停止表示され、「ロング小当たり」に当選すると、特別表示装置43において「ロング小当たり」に対応する態様(点灯するランプの組合わせ)が停止表示され、羽根部材404が規定時間開放されることとなる。
ちなみに、当選乱数カウンタC1の値のうち「1」は「外れ」に対応する値であり、「外れ」の場合には、特別表示装置43において、「外れ」に対応する態様(点灯するランプの組合わせ)が停止表示される。尚、本実施形態では、ROM502に対し、当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」や「大当たり」に対応するか否かの判定を行う際に参照される当否判定テーブルが設けられている。
本実施形態では、大当たり状態の終了後、特別表示装置43において変動表示が4回行われる間は、特別表示装置43における変動表示の時間(変動時間)が短縮される遊技状態とされる。以下、特別表示装置43の変動時間が短縮される遊技状態を「時間短縮モード」と称し、通常の長さの変動表示が行われる遊技状態を「通常モード」と称する。尚、時間短縮モードでは、保留されている特別表示装置43の変動表示が連続して小当たりに当選する場合には(羽根部材404を一旦閉じて、変動表示を行ってから、開放するといった流れは同じであるものの、変動時間が短いことから)、羽根部材404がほぼ連続して(立て続けに)開放されることとなる。このため、中央入賞ユニット37の特定領域401に対して複数の遊技球をまとめて入球させ易くなっている。
さらに、時間短縮モードにおいては、第2始動入賞装置33bの開閉部材33cが比較的頻繁に開放される「高入球状態」となり、開閉部材33cがほとんど開放されない「低入球状態」である通常モードに比べ、遊技球を第2始動入賞装置33bへと入球させ易くなっている。具体的に、通常モードにおいては、スルーゲート34を遊技球が通過することに基づいて行われる入球アシスト抽選の結果を表示するための普通図柄表示装置41の変動時間が10秒で、入球アシスト抽選にて当選した場合の開閉部材33cの開放時間が0.4秒である。一方、時間短縮モードにおいては、普通図柄表示装置41の変動時間が0.5秒で、入球アシスト抽選にて当選した場合の開閉部材33cの開放時間が2秒である。
変動時間選択カウンタC2は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。変動時間選択カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動時間選択カウンタバッファに変動時間選択カウンタC2の値が格納される。そして、遊技球が第1、第2始動入賞装置33a、33bに入賞したタイミングで、変動時間選択カウンタバッファに格納されている変動時間選択カウンタC2の値がRAM503の特別変動保留エリアに格納される。
本実施形態では、通常モードにおいて、当否抽選にて「小当たり」した場合の特別表示装置43の変動時間が2秒又は3秒となっている。尚、ROM502に対し、変動時間選択カウンタC2の値が「2秒変動」及び「3秒変動」のどちらに対応するかの判定を行う際に参照される第1及び第2変動時間選択テーブルが設けられている。加えて、通常モードにおいて、当否抽選にて「大当たり」又は「外れ」となる場合の特別表示装置43の変動時間は「7秒」となっている。さらに、時間短縮モードにおいては、特別表示装置43の変動時間は、当否抽選の結果に関係なく、一律「0.1秒」となっている。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、当選乱数カウンタC1、変動時間選択カウンタC2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
また、普通図柄乱数カウンタC3は、例えば0〜9の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり9に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC3の値が取得される。通常、当選となる乱数の値の数は8つあり、その範囲は「1〜8」である。そして、普通図柄乱数カウンタC3の値が取得された場合、普通図柄表示装置41において変動表示が所定時間行われた後、当選又は外れに対応する図柄(本例では「0」又は「−」)が停止表示され、第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)が所定時間の間、開状態となる。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上ここでは、先ずタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後でメイン処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置261のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図11において、先ずステップS301では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置261に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。尚、スイッチの検知に応じて遊技球の払出しが行われる場合、対応する賞球カウンタの値を加算して、本処理を終了する。一方、検出信号の入力がなされていないと判定された場合には、そのまま本処理を終了する。なお、後述する通常処理の外部出力処理において、各賞球カウンタの値に基づく賞球コマンドが払出制御装置311へ出力される。また、この賞球コマンドの出力に際して、各賞球カウンタの値がリセットされる。
ステップS302では乱数初期値更新処理を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では399)に達した際0にクリアする。
また、ステップS303では乱数更新処理を実行する。具体的には、当選乱数カウンタC1、変動時間選択カウンタC2、及び、普通図柄乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、399,9,9)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1,C2,C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS304において、第1及び第2始動入賞装置33a、33bへの入賞に伴う始動入賞処理を実行し、ステップS305において、スルーゲート34への遊技球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する。さらに、ステップS306において、中央入賞ユニット37の特定領域401への入球に伴う入球カウント処理を実行し、ステップS307において、特別入球検知スイッチ461による検知(特別ポケット部416aを介してのセーフ通路427への入球)に伴う特別入賞処理を実行し、ステップS308において、非特別入球検知スイッチ462による検知(非特別ポケット部416bを介してのアウト通路428への入球)に伴う非特別入賞処理を実行する。
続くステップS309では、3R早期検知スイッチ753、及び、7R早期検知スイッチ754による検知に伴う早期検知処理を実行し、ステップS310では、ラウンド入球検知スイッチ734、735、736による検知(15R入球口731、7R入球口732、3R入球口733への入球)に伴う種別入球処理を実行する。ステップS310の後、タイマ割込み処理を一旦終了する。
ここで、ステップS304の始動入賞処理について図13のフローチャートを参照して説明する。尚、特別変動保留エリアの実行エリア及び各保留エリアには、当選乱数カウンタC1の値を記憶する当否乱数記憶エリア、変動時間選択カウンタC2の値を記憶する変動時間乱数記憶エリア、保留された変動表示が第1始動入賞装置33aへの入球に基づくものであるか否かを判別するための第1始動入賞フラグが設けられている。また、本実施形態では、特別変動保留エリアには(当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値を記憶する領域とは別に)、始動入賞装置33a、33bへの入球に基づく当否抽選において「大当たり」に当選したことを示す大当たり発生フラグ、「外れ」たことを示す外れフラグ、「ロング小当たり」に当選したことを示すロング小当たり発生フラグ、「ショート小当たり」に当選したことを示すショート小当たり発生フラグが設けられている。また、特別表示装置43における変動時間を示す2秒変動フラグ、3秒変動フラグ、7秒変動フラグが設けられている。
先ず、ステップS501では、第1及び第2始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球を契機とする変動表示の保留数をカウントする保留カウンタNaの値が上限値(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判別する。当該ステップS501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS501で肯定判別された場合には、ステップS502において、遊技球が第1始動入賞装置33aに入賞したか否かを第1始動入賞スイッチ224aの検知情報により判別する。当該ステップS502で否定判別された場合には、後述するステップS509に移行する。一方、ステップS502で肯定判別された場合、ステップS503に進み、保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS504では、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値を、特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS505では、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値が記憶された保留エリアの第1始動入賞フラグをオンにする。
続くステップS506では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「小当たり」や「大当たり」に対応する値であるか否かを判別する当否判定処理を行う。尚、当否判定処理の詳細については後述する。
続くステップS507では、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値に基づいて、特別表示装置43における変動時間を判別する変動時間判定処理を行う。尚、変動時間判定処理の詳細については後述する。
その後、ステップS508では、先発コマンドの設定処理を行う。尚、先発コマンドには、保留記憶された変動情報(変動表示の内容を決定するために使用される所定情報)が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bのどちらへの入球に基づく変動情報(第1変動表示又は第2変動表示)であるかを示す情報、「小当たり」や「大当たり」を示す情報、変動時間を示す情報が含まれ、次回の外部出力処理(ステップS201参照)にてサブ制御装置262に出力される。
ここで、ステップS506の当否判定処理の詳細について、図14を参照して説明する。尚、本実施形態では、当否判定処理において小当たりの種別(ロング小当たり、ショート小当たり)についても決定する構成となっている。
先ず、ステップS5101では、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「大当たり」に対応する値である「0」と一致するか否かを判別する。ステップS5101で肯定判別された場合、すなわち、大当たり状態が発生すると判別された場合には、ステップS5102において大当たり発生フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5101で否定判別された場合には、ステップS5103において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「外れ」に対応する値である「1」と一致するか否かを判別する。当該ステップS5103で肯定判別された場合、すなわち、「外れ」であると判別された場合には、ステップS5104において外れフラグをオンにした後、本処理を終了する。
一方、ステップS5103で否定判別された場合、すなわち「小当たり」であると判別された場合には、ステップS5105において、新たに特別変動保留エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が「ロング小当たり」に対応する値である「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別する。ステップS5105で肯定判別された場合には、ステップS5106においてロング小当たり発生フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5105で否定判別された場合、すなわち、「ショート小当たり」であると判別された場合には、ステップS5107において、ショート小当たり発生フラグをオンにした後、本処理を終了する。
次に、ステップS507の変動時間判定処理について、図15を参照して説明する。先ず、ステップS5201では、時間短縮モードであるか否かを判別する。ステップS5201で肯定判別された場合には、ステップS5202において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が0.1秒であることを示す0.1秒変動フラグをオンに設定してから、本処理を終了する。つまり、時間短縮モードであれば、当否抽選の結果が大当たり、ロング小当たり、ショート小当たり、外れのいずれであっても、対応する変動表示の変動時間は一律0.1秒とされる。
一方、ステップS5201で否定判別された場合には、ステップS5203において、直前に行われた当否判定処理にて、ロング小当たり発生フラグが設定されたか否かを判別する。ステップS5203で肯定判別された場合、すなわち、「ロング小当たり」であると判別された場合には、ステップS5204において、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値が「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。
ステップS5204で否定判別された場合、すなわち、変動時間選択カウンタC2の値が「3〜9」のいずれかである場合には、ステップS5205において、特別表示装置43にて行われる変動表示の変動時間が3秒であることを示す3秒変動フラグをオンにした後、本処理を終了する。一方、ステップS5204で肯定判別された場合には、ステップS5206において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が2秒であることを示す2秒変動フラグをオンにした後、本処理を終了する。
また、ステップS5203で否定判別された場合には、ステップS5207において、ショート小当たり発生フラグがオンであるか否かを判別する。ステップS5207で肯定判別された場合、すなわち、「ショート小当たり」が発生する場合には、ステップS5208において、新たに特別変動保留エリアに記憶された変動時間選択カウンタC2の値が「0、1」のどちらかと一致するか否かを判別する。
ステップS5208で肯定判別された場合には、上記ステップS5205において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が3秒であることを示す3秒変動フラグをオン設定してから、本処理を終了する。一方、ステップS5208で否定判別された場合、上記ステップS5206において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が2秒であることを示す2秒変動フラグをオン設定してから、本処理を終了する。すなわち、「ショート小当たり」が発生する場合よりも、「ロング小当たり」が発生する場合の方が、長めの変動時間(3秒)が選択される可能性が高くなっている。
また、ステップS5207で否定判別された場合、すなわち、大当たり、又は、外れの場合には、ステップS5209において、特別表示装置43において行われる変動表示の変動時間が7秒であることを示す7秒変動フラグをオンにしてから、本処理を終了する。
図13の説明に戻り、ステップS508の処理の後、又は、ステップS502で否定判別された場合には、ステップS509において、遊技球が第2始動入賞装置33bに入賞したか否かを第2始動入賞スイッチ224bの検知情報により判別する。当該ステップS509で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、肯定判別された場合には、ステップS510において、保留カウンタNaを1インクメントする。
続くステップS511では、当選乱数カウンタC1及び変動時間選択カウンタC2の各値を、特別変動保留エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに格納する。ステップS512では、当否判定処理を行う。尚、ステップS512の当否判定処理は、上記ステップS506の当否判定処理と同様であり、詳細な説明は省略する。
続くステップS513では、変動時間判定処理を行う。尚、ステップS513の当否判定処理は、上記ステップS507の変動時間判定処理と同様であり、詳細な説明は省略する。ステップS513の後、ステップS514において、先発コマンドの設定処理を行い、本処理を終了する。
次に、ステップS305のスルーゲート通過処理について図16のフローチャートを参照して説明する。
ステップS601では、遊技球がスルーゲート34を通過したか否かをスルーゲートスイッチ225の検出情報により判別する。
ステップS601で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS601にて肯定判別された場合、すなわち、遊技球がスルーゲート34を通過したと判別されると、ステップS602において、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の保留数をカウントする普通保留カウンタNcの値が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS602で肯定判別された場合、すなわち、スルーゲート34への遊技球の通過が確認され、且つ、普通保留カウンタNcの値<4であることを条件にステップS603に進み、普通保留カウンタNcを1インクリメントする。
また、続くステップS604では、当否に関わる乱数を取得する。具体的には、上記ステップS303の乱数更新処理で更新した普通図柄乱数カウンタC3の値を、RAM503の普通変動保留エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、スルーゲート通過処理を終了する。
次に、ステップS306の入球カウント処理について、図17を参照して説明する。先ず、ステップS7201では、第1導入通路718aに設けられた第1入球カウントスイッチ437aの検知があるか否かを判別する。ステップS7201で肯定判別された場合、ステップS7202において、第2導入通路718bに設けられた第2入球カウントスイッチ437bの検知があるか否かを判別する。ステップS7202で否定判別された場合、ステップS7203において、サブ制御装置262に対して第1入球開口部403a(第1導入通路718a)側への入球があったことを伝える第1入球コマンドを設定する。
ステップS7203の後、ステップS7204において、特定領域401における遊技球の数を把握するための第1カウント手段としての入球カウンタの値を1加算する。続くステップS7205では、残存球監視処理で参酌される監視タイマの設定処理を行う。本実施形態では、入球カウントスイッチ437の検出がある毎に監視タイマに「10000」がセットされる。また、既に監視タイマに所定の数値が設定されている場合であっても、「10000」が上書きされる。尚、監視タイマは、4mec毎に行われる通常処理(後述する残存球監視処理)で1ずつ減算される。当該ステップS7205の後、本処理を終了する。
また、ステップS7202で肯定判別された場合、すなわち、第1入球カウントスイッチ437a及び第2入球カウントスイッチ437bの両方の検知が行われた場合には、ステップS7206において、サブ制御装置262に対して第1入球開口部403a(第1導入通路718a)側、及び、第2入球開口部403b(第2導入通路718b)側の両側への入球があったことを伝える両方入球コマンドを設定する。
尚、上記のように、第1入球カウントスイッチ437a及び第2入球カウントスイッチ437bは、第1導入通路718a及び第2導入通路718bの出口付近において、各出口から同じ距離だけ離間した位置に設けられており、第1入球カウントスイッチ437a及び第2入球カウントスイッチ437bによって(ほぼ)同時に遊技球の検知が行われた場合には、第1導入通路718a及び第2導入通路718bの各出口から遊技球がほぼ同時に排出され、ひいては、ルート振分け装置703の第1翼部714及び第2翼部715に対して遊技球がほぼ同時に落下するようになっている。
ステップS7206の後、ステップS7207において、特定領域401における遊技球の数を把握するための第1カウント手段としての入球カウンタの値を2加算する。その後、上記したステップS7205で監視タイマの設定を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS7201で否定判別された場合には、ステップS7208において、第2入球カウントスイッチ437bの検知があるか否かを判別する。ステップS7208で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7208で肯定判別された場合には、ステップS7209において、サブ制御装置262に対して第2入球開口部403b(第2導入通路718b)側への入球があったことを伝える第2入球コマンドを設定する。
ステップS7209の後、上記したステップS7204において、入球カウンタの値を1加算し、ステップS7205において、監視タイマの設定を行ってから、本処理を終了する。
尚、サブ制御装置262側において、第1入球コマンドを受信した場合には、通常入球効果音を導出するとともに、ルート振分け装置703の第1翼部714の後方に配置した図示しない第1入球ランプを点灯させ、第2入球コマンドを受信した場合には、通常入球効果音を導出するとともに、ルート振分け装置703の第2翼部715の後方に配置した図示しない第2入球ランプを点灯させ、両方入球コマンドを受信した場合には、スペシャル入球効果音を導出するとともに、第1入球ランプ及び第2入球ランプを素早く点滅させるように構成されている。
次に、ステップS307の特別入賞処理について、図18を参照して説明する。先ず、ステップS7301では、特別入球検知スイッチ461による遊技球の検知情報があるか否かを判別する。ステップS7301で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7301で肯定判別された場合には、ステップS7302において、後述する大当たり中フラグを参酌し、大当たり状態中であるか否かを判別する。当該ステップS7302で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、大当たり状態中においては、回転体414の特別ポケット部416aを介して遊技球がセーフ通路427に入球し、該遊技球が特別入球検知スイッチ461に検知されたとしても、その分の大当たり状態を発生させる権利は付与されないようになっている。
一方、ステップS7302で否定判別された場合には、ステップS7303において、特別入球検知スイッチ461の検知が行われたことを示す特別入賞フラグが既にオンされているか否かを判別する。ステップS7303で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、既に大当たり状態を発生させることが決定されている(大当たり状態を発生させる権利が付与されている)状態においては、重ねて特別入球検知スイッチ461の検知が行われたとしても、その分の大当たりは無効とされる。
一方、ステップS7303で否定判別された場合には、ステップS7304で特別入賞フラグをオンにしてから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、当該特別入球検知スイッチ461の検知が行われた段階では、大当たり状態を発生される権利が付与されるだけで、どの種別の大当たり状態が付与されるかまでは決定されない上、種別が決定されるまでは大当たり状態は開始されないように構成されている。
次に、ステップS308の非特別入賞処理について図19を参照して説明する。先ず、ステップS7401では、非特別入球検知スイッチ462による遊技球の検知情報があるか否かを判別する。ステップS7401で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7401で肯定判別された場合には、ステップS7402において入球カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
次に、ステップS309の早期検知処理について図20を参照して説明する。先ず、ステップS7501では、3R早期検知スイッチ753の検知が行われたか否かを判別する。ステップS7501で肯定判別された場合には、ステップS7502において、15ラウンド大当たりであることを示す15R大当たりフラグ、7ラウンド大当たりであることを示す7R大当たりフラグ、又は、3ラウンド大当たりであることを示す3R大当たりフラグのいずれかがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS7502で否定判別された場合、すなわち、未だ、大当たり状態の種別までは決定されていない状態である場合には、ステップS7503において、3R早期検知スイッチ753の検知が行われたことを示す3R早期検知フラグをオン設定してから、ステップS7504に移行する。一方、ステップS7502で肯定判別された場合、すなわち、既に、大当たり状態の種別まで決定されている状態であった場合には、直接、ステップS7504に移行する。
続くステップS7504では、入球カウンタの値を1減算し、ステップS7505において、特定領域401における遊技球の数を把握するための第2カウント手段としての球詰りカウンタの値を1加算する。その後、本処理を終了する。
また、ステップS7501で否定判別された場合には、ステップS7506において、7R早期検知スイッチ754の検知が行われたか否かを判別する。ステップS7506で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7506で肯定判別された場合には、ステップS7507において、15R大当たりフラグ、7R大当たりフラグ、又は、3R大当たりフラグのいずれかがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS7507で否定判別された場合には、ステップS7508において、7R早期検知スイッチ754の検知が行われたことを示す7R早期検知フラグをオン設定してから、ステップS7504に移行する。一方、ステップS7507で肯定判別された場合には、直接、ステップS7504に移行する。上記のように、ステップS7504では、入球カウンタの値を1減算し、ステップS7505において、球詰りカウンタの値を1加算してから、本処理を終了する。
次に、ステップS310の種別入球処理について図21を参照して説明する。先ず、ステップS7601では、特別入賞フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7601で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7601で肯定判別された場合には、ステップS7602において、15R入球検知スイッチ734の検知が行われたか否かを判別する。ステップS7602で肯定判別された場合には、ステップS7603において、15ラウンド大当たりであることを示す15R大当たりフラグをオン設定する。
その後、ステップS7604において、入球カウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
また、ステップS7602で否定判別された場合には、ステップS7605において、7R入球検知スイッチ735の検知が行われたか否かを判別する。ステップS7605で肯定判別された場合には、ステップS7606において、7R大当たりであることを示す7R大当たりフラグをオン設定する。その後、ステップS7607において、球詰りカウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
また、ステップS7605で否定判別された場合には、ステップS7608において、3R入球検知スイッチ736の検知が行われたか否かを判別する。ステップS7608で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7608で肯定判別された場合には、ステップS7609において、3ラウンド大当たりであることを示す3R大当たりフラグをオン設定する。その後、上記したステップS7607において、球詰りカウンタの値を1減算してから、本処理を終了する。
図12は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置261のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源断時に実行される。このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。
すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から主制御装置261内のCPU501のNMI端子に出力される。すると、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始し、ステップS401において、電源断の発生情報の設定として電源断の発生情報をRAM503のバックアップエリア503aに記憶してNMI割込み処理を終了する。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、電源断の発生情報がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SK1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図12のNMI割込み処理を開始する。その内容は上記説明の通りである。
次に、主制御装置261内のCPU501により実行されるメイン処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(サブ制御装置262,払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。続くステップS102では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS103では、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押下(ON)されているか否かを判別し、押下されていれば、バックアップデータをクリア(消去)するべく、ステップS111へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323が押下されていなければ、続くステップS104で、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、設定されていなければ、バックアップデータは記憶されていないので、この場合もステップS111へ移行する。バックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS105でRAM判定値を算出し、続くステップS106では、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。ここで算出したRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、この場合もステップS111へ移行する。
ステップS111の処理では、サブ側の制御装置となるサブ制御装置262及び払出制御装置311等を初期化するために、初期化コマンドを送信する。その後、RAMの初期化処理(ステップS112等)に移行する。なお、RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時に初期状態に戻したい場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323がONされていれば、RAMの初期化処理(ステップS112等)に移行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS112等)に移行する。つまり、ステップS112ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS113ではRAM503の初期値を設定する。その後、ステップS114で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合(ステップS103:NO)には、電源断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS107では、電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS108では、電源断の発生情報をクリアする。ステップS109では、サブ側の制御装置を電源断時の遊技状態に復帰させるコマンドを送信し、ステップS110では、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。
その後、ステップS114で割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
次に、通常処理の流れを図10のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S212の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS215の初期値乱数カウンタ更新処理が実行される構成となっている。
先ずステップS201では、前回の処理で更新された特別表示装置43や第2始動入賞装置33b等の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信したり、コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信したりする外部出力処理を実行する。
例えば、装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動表示に際して、変動パターンコマンド等をサブ制御装置262に送信する。つまり、変動パターンコマンドは、特別表示装置43にて行われる表示に合わせた表示演出を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドであり、本実施形態における指令情報に相当する。これに対し、変動パターンコマンド等を入力したサブ制御装置262は、かかるコマンドに基づいて、装飾図柄表示装置42の変動態様を決定し、該変動態様を装飾図柄表示装置42において表示するように表示制御装置45に対し指示を出す。
ステップS202では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号を読み込む。次に、ステップS203では、払出制御装置311より受信した払出異常信号を読み込む。
続くステップS204では、役物大当たり設定処理を実行する。この処理では、中央入賞ユニット37の特定領域401に入球した遊技球が、回転体ユニット410の特別ポケット部416aに入球し、特別入球検知スイッチ461に検知されること等に基づく大当たりの設定などが行われる。この役物大当たり設定処理の詳細は後述する。
ステップS205では、第1表示制御処理を実行する。この処理では、特別表示装置43においてどのような制御を行うか当該特別表示装置43の制御内容の設定が行われると共に、大当たり判定や装飾図柄表示装置42における装飾図柄の演出パターンの設定などが行われる。この第1表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS206では、可変入賞装置制御処理を実行する。この処理では、可変入賞装置32においてどのような制御を行うか当該可変入賞装置32の制御内容の設定が行われる。これにより、大当たり状態(特別遊技状態)となった場合には、可変入賞装置32(大入賞口)の開閉処理が所定ラウンド数繰り返し実行される。可変入賞装置制御処理の詳細は後述する。
ステップS207では、羽根部材開閉処理を実行する。この処理では、羽根部材404(羽根用ソレノイド405)の制御内容の設定が行われる。羽根部材開閉処理の詳細については後述する。
ステップS208では、第2表示制御処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41おいてどのような制御を行うか当該普通図柄表示装置41の制御内容の設定などが行われる。この第2表示制御処理の詳細は後述する。
ステップS209では、契機対応ユニット制御処理を実行する。この処理では、始動入賞装置33においてどのような制御を行うか当該始動入賞装置33の制御内容の設定が行われる。契機対応ユニット制御処理の詳細は後述する。
ステップS210では、残存球監視処理を実行する。この処理では、遊技球が中央入賞ユニット37の特定領域401に存在しているか否かを確認する処理が行われる。残存球監視処理の詳細は後述する。
ステップS211では、先行演出処理を実行する。この処理では、中央入賞ユニット37へ入球した遊技球によって大当たり状態を発生させる権利が付与された後、大当たり種別が決定され、大当たり状態が開始されるまでのタイムラグに起因する遊技テンポの悪化を抑制するための処理が行われる。先行演出処理の詳細は後述する。
ステップS212では役物駆動処理を行う。この処理では、中央入賞ユニット37の回転体ユニット410、スライドユニット721、及び、種別振分け装置741を動作させる処理が行われる。つまり、回転体ユニット410については、回転体414を平面視で反時計回り方向に一定速度で回転させ、スライドユニット721については、スライド部材722を左右に所定のリズムでスライド(往復動作)させ、種別振分け装置741については、第1カム750及び第2カム751を正面視で反時計回りに所定のリズムで回転させる制御が行われる。
その後は、ステップS213において、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここでバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていなければ、ステップS214で、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していれば、ステップS214で肯定判別されてステップS201へ移行し、上記ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS214で否定判別された場合、ステップS215に進み、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本例では399)に達した際0にクリアする。そして、当該処理の後、ステップS213に移行する。つまり、ステップS214の判別の時点で、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行されることとなる。
ここで、ステップS201〜S212の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定ではなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち当選乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができる。
さて、RAM503のバックアップエリア503aに電源断の発生情報が設定されていれば(ステップS213:YES)、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS216以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS216において各割込み処理の発生を禁止し、ステップS217において、CPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS218において、スタックポインタの値をバックアップエリア503aに記憶する。その後、ステップS219において、電源が遮断されたことを示す電源断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置311等)に対して送信する。そして、ステップS220でRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後、ステップS221でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、ステップS213の処理は、ステップS201〜S212で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるステップS215の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置261の通常処理において、各処理の終了時に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM503のバックアップエリア503aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア503aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、主制御装置261の処理の負担を軽減することができる。さらに、データの記憶前に割込み処理の発生を禁止(ステップS216)するので、電源が遮断されたときのデータが変更されることを防止でき、電源遮断前の状態を確実に記憶することができる。
次に、ステップS204の役物大当たり設定処理について、図22を参照して説明する。
先ず、ステップS1501では、特別入球検知スイッチ461によって遊技球が検知されたことを示す特別入賞フラグ(図18の特別入賞処理参照)がオンであるか否かを判別する。当該ステップS1501で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1501で肯定判別された場合には、ステップS1502に進み、特別入賞フラグをオフする。
続くステップ1503では、15R入球検知スイッチ734によって遊技球が検知されたことを示す15R大当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1503で肯定判別された場合には、ステップS1504において、大当たり状態における残りラウンド数を把握するためのラウンド数カウンタに「15」を設定する。さらに、ステップS1505において、大当たり状態中であることを示す大当たり中フラグをオン設定し、ステップS1506において、可変入賞装置32の開閉制御中であることを示す第1可変フラグをオン設定する。加えて、ステップS1507において、可変入賞装置32の開閉制御に使用される第1可変タイマに「7500」を設定し、ステップS1508において、入賞カウンタに「8」を設定してから、本処理を終了する。
また、ステップS1503で否定判別された場合には、ステップS1509において、7R入球検知スイッチ735によって遊技球が検知されたことを示す7R大当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1509で肯定判別された場合には、ステップS1510において、ラウンド数カウンタに「7」を設定する。
ステップS1510の後、ステップS1511において、詳しくは後述する先行オープニング演出が行われているか否かを判別する。尚、オープニング演出とは、大当たり状態の冒頭に行われ、大当たり状態の開始を告げる(かつ、盛り上げる)ための演出である。これに対し、先行オープニング演出とは、3R誘導通路743、又は、7R誘導通路745に進入した遊技球が、未だ、3R入球検知スイッチ736、又は、7R入球検知スイッチ735に検知されていない状態であるにもかかわらず、かかる遊技球が、やがて、3R入球検知スイッチ736、又は、7R入球検知スイッチ735に検知され、対応する大当たり状態が付与されることが確実であることから、3R早期検知スイッチ753、又は、7R早期検知スイッチ754の検知が行われた時点で、対応する大当たり状態が発生することを教示してしまうといった目的で導出されるオープニング演出を模した疑似的な演出である。本実施形態では、先行オープニング演出は、大当たり状態の期間中に行われないものの、オープニング演出とほぼ同じ態様(装飾図柄表示装置42の表示態様、音声態様、各種ランプの点灯態様)が導出されるように構成されている。
ステップS1511で肯定判別された場合、ステップS1512において、3R大当たり(、又は、7R大当たり)の大当たり状態を「短縮パターン」で実行するための設定を行う。詳しくは後述するが、3R大当たり、又は、7R大当たりの大当たり状態には、オープニング演出を行うオープニング期間が設定されている通常パターンと、オープニング期間が省略された短縮パターンとがある。そこで、先行オープニング演出が行われている場合には、その代わりに、大当たり状態のオープニング演出を省略したパターンを選択することで、オープニング演出が長くなり過ぎることを回避することとしている。
ステップS1512の後、又は、ステップS1511で否定判別された場合には、上記したステップS1505に移行する。
また、ステップS1509で否定判別された場合には、ステップS1513において、3R入球検知スイッチ736によって遊技球が検知されたことを示す3R大当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1513で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1513で肯定判別された場合には、ステップS1514において、ラウンド数カウンタに「3」を設定する。その後、上記したステップS1511に移行する。
次に、ステップS205の第1表示制御処理について図23のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS801では、大当たり中フラグを参照し、大当たり状態中であるか否かを判別する。ステップS801で肯定判別された場合、すなわち大当たり状態中である場合には、そのまま本処理を終了する。すなわち、大当たり状態中においては、新たに変動表示を開始させることはない。
ステップS801で否定判別された場合には、ステップS802において、特別入球検知スイッチ461によって遊技球が検知されたことを示す特別入賞フラグがオンであるか否かを判別する。尚、特別入賞フラグは、特別入球検知スイッチ461の検知があった際にオン設定され(特別入賞処理のステップS7304参照)、大当たり中フラグがオンされる際にオフされる(後述する役物大当たり設定処理のステップS1502参照)。当該ステップS802で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS802で否定判別された場合には、ステップS803において、開放中変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、開放中変動フラグは、小当たりに基づき羽根部材404が開位置に変位され、中央入賞ユニット37が開状態とされている(特定領域401が開放されている)際に特定領域401に入球した遊技球が未だ特定領域401に存在している状態であって、かつ、特別入賞フラグがオンされた状態や大当たり状態ではない状態にオンの状態となっている。
ステップS803で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、中央入賞ユニット37が開状態とされている状態においては、特別表示装置43の変動表示が行われないようになっている。
一方、ステップS803で否定判別された場合には、ステップS804において、第1表示中フラグの設定状況を見て、特別表示装置43にて変動表示中であるか否かを判別する。第1表示中フラグがオン設定されている場合には変動表示中とみなされ、第1表示中フラグがオフされている場合には、変動表示が行われていない状態にあるとみなされる。尚、詳しくは後述するが、第1表示中フラグは、特別表示装置43の変動表示を開始する際(ステップS808参照)にオンにされ、特別表示装置43の変動表示が停止表示される際(ステップS812参照)にオフにされる。
そして、ステップS804で否定判別された場合、すなわち、大当たり状態、大当たり状態の権利が付与されているが未だ大当たり状態が開始されていない状態、特別表示装置43の変動表示中、及び、中央入賞ユニット37の開放中のいずれの状態でもない場合には、ステップS805に進み、始動入賞装置33a、33bへの入球を契機とする変動表示の保留数をカウントする保留カウンタNaの値が0よりも大きいか否かを判別する。ステップS805で否定判定された場合、すなわち、変動表示が1つも保留記憶されていない場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS805で肯定判別された場合、すなわち、変動表示が1つでも保留記憶されている場合には、ステップS806において、保留カウンタNaの値から1を減算する。
続くステップS807では、特別変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、特別変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。尚、当該シフト処理においては、当選乱数カウンタC1や変動時間選択カウンタC2の値だけでなく、大当たり発生フラグ、外れフラグ、ロング小当たり発生フラグ、ショート小当たり発生フラグ、2秒変動フラグ、3秒変動フラグ、7秒変動フラグのオン・オフの設定状態についてもシフトされる。
続くステップS808では変動表示設定処理が行われる。ここで、変動表示設定処理の詳細について、図24を参照して説明する。
先ず、ステップS901では、特別変動保留エリアの実行エリアにおける大当たり発生フラグがオン設定されているか否かを判別することで「大当たり」に対応する変動情報であるか否かを判別する。尚、変形例として、始動入賞処理の当否判定処理と同様にして、もう一度、当否判定テーブルを参酌し、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された当選乱数カウンタC1の値が大当たりに対応する値である「0」であるか否かを判別することとしてもよい。
ステップS901で肯定判別された場合、すなわち当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には、ステップS902において、当否抽選にて「大当たり」に当選したこと(「直撃大当たり」したこと)を示す直撃大当たりフラグをオン設定する。ステップS902の後、ステップS903において、特別変動保留エリアの実行エリアにおける7秒変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。
ステップS903で肯定判別された場合、ステップS904において、大当たりとなる変動パターン(大当たり変動パターン)を決定し、さらに、該変動パターン(変動情報)をサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。続くステップS905では、特別表示装置43の変動制御に使用される第1表示タイマに対して、7秒に相当する値「1750」をセットする。尚、第1表示タイマとは、特別表示装置43における変動時間(変動表示の残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。ステップS905の後、ステップS938へ移行する。
また、ステップS903で否定判別された場合には、ステップS906において、変動時間を短縮して大当たりとなる変動パターン(大当たり短縮パターン)を決定し、さらに、該変動パターン(変動情報)をサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。続くステップS907では、特別表示装置43の変動制御に使用される第1表示タイマに対して、0.1秒に相当する値「25」をセットする。ステップS907の後、ステップS938へ移行する。
また、ステップS901で否定判別された場合には、ステップS908において、特別変動保留エリアの実行エリアにおける外れフラグがオン設定されているか否かを判別することで「外れ」か否かを判別する。尚、変形例として、始動入賞処理の当否判定処理と同様にして、もう一度、実行エリアの当選乱数カウンタC1の値が「1」であるか否かを判別することで「外れ」か否かを判別することとしてもよい。
ステップS908で肯定判別された場合、すなわち「外れ」である場合には、ステップS909において、特別変動保留エリアの実行エリアにおける7秒変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS909で肯定判別された場合には、ステップS910において、外れとなる変動パターン(外れ変動パターン)を決定し、さらに、該変動パターンをサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。その後、ステップS911で、第1表示タイマに対して7秒に相当する値「1750」をセットしてから、ステップS938へ移行する。
また、ステップS909で否定判別された場合には、ステップS912において、変動時間を短縮して外れとなる変動パターン(外れ短縮パターン)を決定し、さらに、該変動パターン(変動情報)をサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。続くステップS913では、特別表示装置43の変動制御に使用される第1表示タイマに対して、0.1秒に相当する値「25」をセットする。ステップS913の後、ステップS938へ移行する。
また、ステップS908で否定判別された場合、すなわち「小当たり」である場合には、ステップS914において羽根開放フラグをオンにする。続くステップS915では、特別変動保留エリアの実行エリアにおけるロング小当たり発生フラグがオンであるか否かを判別する。尚、変形例として、始動入賞処理の当否判定処理と同様にして、もう一度、実行エリアにおける変動時間選択カウンタC2の値が「2〜21」のいずれかと一致するか否かを判別することで「ロング小当たり」に当選したか否かを判別することとしてもよい。
ステップS915で肯定判別された場合、すなわち、「ロング小当たり」である場合には、ステップS916において、実行エリアの3秒変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS916で肯定判別された場合には、ステップS917において、特別表示装置43にて3秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が1.5秒間開放される変動パターン(ロング小当たり3秒変動パターン)を決定し、さらに、該変動パターンをサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。
続くステップS918では、第1表示タイマに対して3秒に相当する値「750」をセットする。さらに、ステップS919では、羽根部材404の開閉制御に使用される開閉制御タイマに対して3秒に相当する「750」をセットする。これによって、特別表示装置43で3秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が開放されることとなる。その後、ステップS938に移行する。
また、ステップS916で否定判別された場合には、ステップS920において、実行エリアの2秒変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS920で肯定判別された場合には、ステップS921において、特別表示装置43にて2秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が1.5秒間開放される変動パターン(ロング小当たり2秒変動パターン)を決定し、さらに、該変動パターンをサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。
続くステップS922では、第1表示タイマに対して2秒に相当する値「500」をセットする。さらに、ステップS923では、開閉制御タイマに対して2秒に相当する「500」をセットする。これによって、特別表示装置43で2秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が開放されることとなる。その後、ステップS938に移行する。
また、ステップS920で否定判別された場合には、ステップS924において、変動時間を短縮してロング小当たりとなる変動パターン(ロング小当たり短縮パターン)を決定し、さらに、該変動パターン(変動情報)をサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。
続くステップS925では、第1表示タイマに対して0.1秒に相当する値「25」をセットする。さらに、ステップS926では、開閉制御タイマに対して0.1秒に相当する「25」をセットする。これによって、特別表示装置43で0.1秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が開放されることとなる。その後、ステップS938に移行する。
また、ステップS915で否定判別された場合、すなわち、「ショート小当たり」である場合には、ステップS927において、実行エリアの3秒変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS927で肯定判別された場合には、ステップS928において、特別表示装置43にて3秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が1.5秒間開放される変動パターン(ショート小当たり3秒変動パターン)を決定し、さらに、該変動パターンをサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。
続くステップS929では、第1表示タイマに対して3秒に相当する値「750」をセットする。さらに、ステップS930では、羽根部材404の開閉制御に使用される開閉制御タイマに対して3秒に相当する「750」をセットする。これによって、特別表示装置43で3秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が開放されることとなる。その後、ステップS938に移行する。
また、ステップS927で否定判別された場合には、ステップS931において、実行エリアの2秒変動フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS931で肯定判別された場合には、ステップS932において、特別表示装置43にて2秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が1.5秒間開放される変動パターン(ショート小当たり2秒変動パターン)を決定し、さらに、該変動パターンをサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。
続くステップS933では、第1表示タイマに対して2秒に相当する値「500」をセットする。さらに、ステップS934では、開閉制御タイマに対して2秒に相当する「500」をセットする。これによって、特別表示装置43で2秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が開放されることとなる。その後、ステップS938に移行する。
また、ステップS931で否定判別された場合には、ステップS935において、変動時間を短縮してショート小当たりとなる変動パターン(ショート小当たり短縮パターン)を決定し、さらに、該変動パターン(変動情報)をサブ制御装置262にも送信するべく、変動パターンコマンドの設定を行う。
続くステップS936では、第1表示タイマに対して0.1秒に相当する値「25」をセットする。さらに、ステップS937では、開閉制御タイマに対して0.1秒に相当する「25」をセットする。これによって、特別表示装置43で0.1秒間の変動表示が行われた後に羽根部材404が開放されることとなる。その後、ステップS938に移行する。
ステップS938では、特別表示装置43にて変動表示中であることを示す第1表示中フラグをオン設定する。ステップS938の後、本処理を終了する。
図23の説明に戻り、ステップS804で肯定判別された場合、すなわち変動表示中である場合には、ステップS809に進み、第1表示タイマ減算処理を行う。つまり、4msec毎に第1表示タイマの値が1ずつ減算されていく。
続いてステップS810に進み、上記減算後の第1表示タイマの値を参酌して所定の変動時間が経過したか否かを判別する。このとき、所定の変動時間が経過した時すなわち第1表示タイマの値が「0」となった時にステップS810が肯定判別されることになる。
ステップS810で否定判別された場合には、ステップS811において、特別表示装置43の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。尚、切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、点灯されるランプの組合わせを順次切り替えていくよう設定する。これによって、第1表示制御処理のタイミング、すなわち4msec毎に特別表示装置43の切替表示(変動表示)が実現される。
一方、ステップS810で肯定判別された場合、すなわち、特別表示装置43における変動表示の停止タイミングに至った場合には、ステップS812において第1表示中フラグをオフする。
続くステップS813では、特別表示装置43にて停止表示を行うための停止表示設定を行う。この停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、特別表示装置43に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。すなわち、「大当たり」である場合には、特別表示装置43を構成する複数のランプを「大当たり」に対応する態様(組合わせ)で停止表示(例えば数秒間だけ点灯)させ、「外れ」である場合には「外れ」に対応する態様で停止表示させ、「ロング小当たり」である場合には「ロング小当たり」に対応する態様でを停止表示させ、「ショート小当たり」である場合には「ショート小当たり」に対応する態様で停止表示させる。
続くステップS814では、判別情報設定処理を行う。当該判別情報設定処理の詳細は後述する。ステップS814の後、本処理を終了する。
ここで、判別情報設定処理について、図25を参照して説明する。
先ず、ステップS1001では、直撃大当たりフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1001で肯定判別された場合、すなわち、当否抽選にて大当たりに当選したと判別された場合には、ステップS1002以降の大当たり設定を行う。
具体的には、ステップS1002において、特別遊技状態としての大当たり状態中か否かを示す大当たり中フラグをオン設定する。
続くステップS1003では、可変入賞装置32(大入賞口)が開状態中であるか否かを示す第1可変フラグをオン設定する。尚、本実施形態では、第1可変フラグがオンされた場合に、可変入賞装置32が開状態とされる。
続いて、ステップS1004において、可変入賞装置32の開放時間等を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを示す第1可変タイマの設定を行う。本例では、第1可変タイマに対して30秒に相当する「7500」が値として設定される。これにより、1ラウンドあたりの最大開放時間(可変入賞装置32が開状態とされる最長時間)が30秒となる。
次に、ステップS1005において、大当たり状態中に実行されるラウンドの回数(特賞状態発生回数、つまり可変入賞装置32の開閉処理の実行回数)を示すラウンド数カウンタの設定を行う。ここでは、「直撃大当たり」に対応して、総ラウンド数を示す「15」が値として設定される。
続くステップS1006で、可変入賞装置32に入球した遊技球の数をカウントする入賞カウンタの設定処理を行ってから、本処理を終了する。本例では、1ラウンドあたりの最大入球個数を示す「8」が値として設定される。尚、タイマ割込み処理のスイッチ読み込み処理(図11参照)に際して、可変入賞装置32への入球があったか否かをカウントスイッチ223の検出情報により判別し、可変入賞装置32への入球があったと判別されると、入賞カウンタの値が1減算される。
また、ステップS1001において、大当たりに対応しない、すなわち外れであると判別された場合には、ステップS1007へ移行する。
ステップS1007では、変動回数カウンタの設定の有無を判別する。変動回数カウンタとは、時間短縮モード(高入球状態)の継続期間を計測するための手段である。本実施形態では、時間短縮モードは、大当たり状態終了後、特別表示装置43において変動表示が4回行われるまでとなっており、後述するように大当たり終了後にカウンタ値として「4」が設定される。
ここで、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」の場合には、そのまま本処理を終了する。一方、変動回数カウンタが設定されている場合(カウンタ値が「0」以外の場合)には、時間短縮モード中とみなし、ステップS1008において、変動回数カウンタの値を1減算する処理を行い、ステップS1009へ移行する。
ステップS1009では、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」か否かを判別する。つまり、今回の変動表示が、大当たりの終了後(時間短縮モードの付与後)、4回目の変動表示であったか否かを判別する。ここで、変動回数カウンタの値が「0」であれば、ステップS1010において時間短縮モードフラグをオフする処理を行い、ステップS1011において通常モードフラグをオンする処理を行い、本処理を終了する。一方、ステップS1009で、変動回数カウンタのカウンタ値が「0」ではないと判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
次に、上記ステップS206の可変入賞装置制御処理について図26を参照して説明する。
まず、ステップS1201において大当たり中フラグを参酌し、大当たり中か否かを判別する。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
ステップS1201で肯定判別された場合、ステップS1202において、第1可変タイマのカウント値を1減算する。続くステップS1203では、第1可変フラグがオンであるか否かを判別する。
ステップS1203で肯定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32が開状態である場合には、ステップS1204に進み、第1可変タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、当該ステップS1204では、第1可変フラグがオンされるときに設定される1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間が残されているか否かを判別する。
ステップS1204にて否定判別された場合には、ステップS1205に進み、入賞カウンタの値が「0」であるか否か、すなわち、可変入賞装置32へ入賞した遊技球の球数が1ラウンドあたりの規定個数(本例では8個)に達したか否かを判別する。ステップS1205にて否定判別された場合、すなわち、可変入賞装置32を閉状態とするタイミング(ラウンド終了のタイミング)が未だ到来していない場合には、本処理を終了する。
一方、ステップS1204又はステップS1205にて肯定判別された場合には、ステップS1206に進み、ラウンド数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否か、すなわち、ラウンド数(可変入賞装置32の開放回数)が規定回数に達したか否かを判別する。
ステップS1206で肯定判別された場合には、ステップS1207において終了設定処理を行い、本処理を終了する。当該終了設定処理の詳細は後述する。
ステップS1206で否定判別された場合、すなわちラウンド数が規定回数に達していない場合には、ステップS1208において、ラウンド送り処理を行い、本処理を終了する。ラウンド送り処理では、ラウンド数カウンタの値を1減算する。つまり、実行したラウンド数が、事前に設定された規定回数に達するまで可変入賞装置32の開閉処理が繰り返し行われる。また、ラウンド送り処理では、第1可変フラグをオフにするとともに、第1可変タイマに対して、次のラウンドが開始されるまでのウエイト時間(インターバル時間)をセットする。
また、上記ステップS1203にて否定判別された場合、すなわち、ラウンド間のインターバル期間中である場合には、ステップS1209に進み、第1可変タイマの値が「0」であるか否かを判別する。
ステップS1209にて肯定判別された場合、すなわちインターバル期間が終了し、次のラウンドを開始するタイミングに至った場合には、ステップS1210においてラウンド開始処理を行う。ラウンド開始処理では、第1可変フラグをオンにするとともに、第1可変タイマに対して1ラウンドあたりの可変入賞装置32の開放時間(本例では「7500」)を設定し、入賞カウンタに対して1ラウンドあたりの最大入賞個数(本例では「8」)を設定する。ステップS1209にて否定判別された場合、ステップS1210にてラウンド開始処理が完了した場合には、本処理を終了する。
尚、第1可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、可変入賞装置32に対し各種制御信号が出力される。第1可変フラグがオンの場合には可変入賞装置32(大入賞口)を開放する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が開状態となる。一方、第1可変フラグがオフの場合には可変入賞装置32(大入賞口)を閉鎖する旨の制御信号が出力され、可変入賞装置32が閉状態となる。
ここで、ステップS1207の終了設定処理について、図27を参照して説明する。
先ず、ステップS1301では、第1可変フラグをオフする。続くステップS1302では、大当たり中フラグをオフする。その後、ステップS1303において、時間短縮モードフラグをオン設定する。すなわち、本実施形態では、「直撃大当たり」、「15ラウンド大当たり」、「7ラウンド大当たり」、及び、「3ラウンド大当たり」の全ての大当たり種別の大当たり状態終了後において、時間短縮モードが付与されるように構成されている。
ステップS1303の後、ステップS1304において、通常モードフラグをオフする。その後、ステップS1305において、変動回数カウンタに「4」を設定してからステップS1306に移行する。すなわち、大当たり終了後は、変動表示が4回行われるまでの間時間短縮モードとなる。ステップS1306では、各種大当たりフラグをオフする処理を行う。ステップS1306の後、本処理を終了する。
次に、ステップS207の羽根部材開閉処理について、図28を参照して説明する。
先ず、ステップS1801では、羽根開放フラグ(変動表示設定処理のステップS908参照)がオンされているか否かを判別する。ステップS1801で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS1801で肯定判別された場合には、ステップS1802において、羽根部材404が開放中であることを示す開放中フラグがオンであるか否かを判別する。当該ステップS1802で否定判別された場合、すなわち、「小当たり」の当選によってこれから羽根部材404を開放する場合には、ステップS1803に移行する。
ステップS1803では、開閉制御タイマの値が「0」であるか否かを判別する。尚、上記のように、変動表示設定処理に際して「小当たり」に当選したと判別された場合に、開閉制御タイマに対し、特別表示装置43にて行われる変動表示の変動時間と同じ時間に相当する値が設定される(ステップS913、ステップS916、ステップS920、ステップS923参照)。このため、対応する変動表示の終了と同時に、当該判別においても肯定判別されることとなる。
ステップS1803で否定判別された場合、ステップS1804において、開閉制御タイマの値を1減算し、本処理を終了する。一方、ステップS1803で肯定判別された場合、すなわち、羽根部材404を開放するタイミングが到来した場合には、ステップS1805において、開放中フラグをオンにするとともに、ステップS1806において、羽根部材404を開状態とさせる処理を行う。
その後、ステップS1807において、特別変動保留エリアの実行エリアのロング小当たり発生フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS1807で肯定判別された場合には、ステップS1808において、開閉制御タイマに対して1.5秒に相当する値「375」を設定する。一方、ステップS1807で否定判別された場合には、ステップS1809において、開閉制御タイマに対して0.5秒に相当する値「125」を設定する。ステップS1808、ステップS1809の後、本処理を終了する。
また、ステップS1802で肯定判別された場合、ステップS1810において、開閉制御タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS1810で否定判別された場合には、ステップS1811において、開閉制御タイマの値を1減算し、本処理を終了する。
一方、ステップS1810で肯定判別された場合、すなわち、羽根部材404を閉状態とするタイミングが到来した場合には、ステップS1812において、開放中フラグをオフし、ステップS1813において、羽根開放フラグをオフし、ステップS1814において、羽根部材404を閉状態とさせる処理を行ってから、本処理を終了する。
次に、前記ステップS208の第2表示制御処理について図29のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS2101では、普通図柄表示装置41にて変動表示中であるか否かを示す第2表示中フラグの設定状況を見て普通図柄表示装置41による切換表示(変動表示)中であるか否かを判別する。詳しくは、第2表示中フラグがオンである場合には普通図柄表示装置41において変動表示中であるとみなされ、第2表示中フラグがオフである場合には、普通図柄表示装置41において変動表示が停止した状態にあたる停止表示中であるとみなされる。
ステップS2101で否定判別された場合には、ステップS2102に進み、普通保留カウンタNcの値が0よりも大きいか否かを判別する。このとき、普通保留カウンタNcの値が0である場合には、そのまま本処理を終了する。
また、変動表示中でなく且つ普通保留カウンタNcの値>0であれば、ステップS2103に進む。ステップS2103では、普通保留カウンタNcから1を減算する。ステップS2104では、普通変動保留エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、普通変動保留エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS2105では、開始設定処理を実行する。この処理では、普通図柄表示装置41において切換表示(変動表示)を行う条件が成立したことを示す処理を行う。詳しくは、第2表示中フラグをオンにするとともに、第2表示タイマの設定処理が行われる。第2表示タイマとは、普通図柄表示装置41にて行われる変動表示の変動時間(残余時間)を計測する手段であり、変動表示開始から所定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。
本実施形態では、高入球状態である時間短縮モードと、通常モードとでは普通図柄表示装置41における変動表示の変動時間が異なっており、時間短縮モードにおいては、第2表示タイマに対して0.5秒に相当する値「125」が設定され、通常モードにおいては、第2表示タイマに対して15秒に相当する値「2500」が設定される。尚、大当たり状態中においては、通常モードと同様に第2表示タイマに対して「2500」が設定される。
当該開始設定処理における設定に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切換表示(変動表示)を開始する旨の制御信号が出力された場合には、普通図柄表示装置41において切換表示が開始される。そして、ステップS2105の終了後、第2表示制御処理を終了する。
また、ステップS2101で肯定判別された場合、すなわち普通図柄表示装置41にて変動表示中である場合には、ステップS2106に進み、第2表示タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2表示タイマのカウント値が1減算される。
続いてステップS2107に進み、第2表示タイマのカウント値が「0」であるか否か、すなわち、変動時間が経過したか否かを判別する。ステップS2107で肯定判別された場合には、ステップS2108において第2表示中フラグをオフし、ステップS2109において普通図柄表示装置41にて停止表示を行うための普通図柄停止表示設定を行う。そして、この普通図柄停止表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し停止表示を行う旨の制御信号が出力される。
なお、上述したように、普通変動保留エリアの実行エリアに格納されている普通図柄乱数カウンタC3の値に基づいて当選か否かが判別される。具体的には、普通図柄乱数カウンタC3の数値0〜9のうち「1〜8」が当たり値である。
続いてステップS2110に進み、普通図柄判別情報設定処理を行い、本処理を終了する。この処理において、停止表示が当選に対応する場合には、始動入賞装置33の開閉処理を行うための設定処理を行う。具体的には、第2可変フラグをオンにして、第2可変タイマに開放時間を設定する。
第2可変フラグとは、第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)が開状態中であるか否かを判別するための判別情報である。
第2可変タイマとは、第2始動入賞装置33bの開放時間(残余時間)を計測する手段であり、開放開始から規定時間が経過したか否かを判別する際に参酌される。本実施形態では、高入球状態である時間短縮モードと、通常モードとでは第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)の開放時間が異なっており、時間短縮モードにおいては、第2可変タイマに対して2秒に相当する値「500」が設定され、通常モードにおいては、第2可変タイマに対して0.4秒に相当する値「100」が設定される。尚、大当たり状態中においては、通常モードと同様に第2可変タイマに対して「100」が設定される。
一方、ステップS2107で否定判別された場合には、ステップS2111において、普通図柄表示装置41の切替表示(変動表示)を継続して行うための切替表示設定を行い、本処理を終了する。そして、この切替表示設定の設定内容に基づき、次回の通常処理における外部出力処理において、普通図柄表示装置41に対し切替表示を行う旨の制御信号が出力される。具体的には、普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「−」を点灯表示するように構成されており、現在の点灯が「○」であれば「−」、「−」であれば「○」へ切換え表示する。これによって、第2表示制御処理のタイミング、すなわち4ms毎に普通図柄表示装置41の切換表示(変動表示)が実現される。
次に上記ステップS209の契機対応ユニット制御処理について、図30のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS2201において第2始動入賞装置33b(開閉部材33c)が開状態であるか否かを示す第2可変フラグがオンであるか否かを判別する。ここで、第2可変フラグがオンではない(第2始動入賞装置33bが閉状態である)と判別された場合、そのまま本処理を終了する。
一方、上記ステップS2201において肯定判別された場合、すなわち第2可変フラグがオンである場合は第2始動入賞装置33bが開状態であるとみなし、ステップS2202において第2可変タイマ減算処理を行う。この処理が1回行われる毎に第2可変タイマの値が1ずつ減算されていく。
続いてステップS2203に進み、上記減算後の第2可変タイマの値を参酌して、規定された開放時間が経過したか否かを判別する。ここでは、規定された開放時間を経過した時、すなわち第2可変タイマの値が「0」となった時にステップS2203が肯定判別される。ここで否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS2203で肯定判別された場合にはステップS2204へ移行し、ステップS2204にて終了設定処理を行ってから、本処理を終了する。ステップS2204の終了設定処理では、第2可変フラグをオフする処理が行われる。
尚、第2可変フラグのオンオフ状況に基づき、次回の通常処理の外部出力処理において、第2始動入賞装置33bに対し各種制御信号が出力される。第2可変フラグがオンの場合には第2始動入賞装置33b(を駆動するソレノイド)に対し開閉部材33cを開放する旨の駆動信号が出力され、第2始動入賞装置33bが開状態となる。一方、第2可変フラグがオフの場合には第2始動入賞装置33bに対し開閉部材33cを閉鎖する旨の駆動信号が出力され、第2始動入賞装置33bが閉状態となる。
次に、ステップS210の残存球監視処理について図31を参照して説明する。先ず、ステップS7101では、入球カウンタの値が「0」であるか否かを判別する。
尚、「入球カウンタ」は、上記のように、入球カウントスイッチ437の検知に基づいて1加算され、非特別入球検知スイッチ462、15R入球検知スイッチ734、3R早期検知スイッチ753、及び、7R早期検知スイッチ754の検知に基づいて1減算される。また、「球詰りカウンタ」は、3R早期検知スイッチ753、及び、7R早期検知スイッチ754の検知に基づいて1加算され、3R入球検知スイッチ736、及び、7R入球検知スイッチ735の検知に基づいて1減算される。つまり、本実施形態の入球カウンタは、特定領域401のうち、入球カウントスイッチ437よりも下流側、かつ、3R早期検知スイッチ753、7R早期検知スイッチ754、及び、15R入球検知スイッチ734よりも上流側の範囲に存在する遊技球の数をカウントするように構成されている。
ステップS7101で否定判別された場合には、ステップS7102において、特定領域401に対して遊技球が最後に入球してから規定時間が経過したか否かを判別するための監視タイマの値が「0」であるか否かを判別する。尚、本実施形態では、特定領域401への入球があった際に、監視タイマに「10000」がセットされる。このため、特定領域401に最後の入球があってから40秒後に監視タイマが「0」になる。また、本実施形態では、遊技球が特定領域401に入球してから排出されるまでの時間、より具体的に、遊技球が入球カウントスイッチ437に検知されてから、当該遊技球が非特別入球検知スイッチ462、15R入球検知スイッチ734、7R入球検知スイッチ735、又は、3R入球検知スイッチ736に検知されるまでの時間が、概ね8秒〜30秒となっている。
ステップS7102で否定判別された場合には、ステップS7103において監視タイマの値を1減算してから本処理を終了する。一方、ステップS7102で肯定判別された場合、つまり、遊技球が特定領域401に入球してから排出されるまでの時間として想定された時間を大幅に経過しても入球カウンタ(又は後述する球詰りカウンタ)の値が「0」になっておらず、特定領域401内において球詰まりが発生していることが考えられる場合には、ステップS7104においてエラー報知処理を行う。具体的に、例えば、エラーランプを点灯し、エラー報知の音声を出力し、遊技球の発射を禁止する等の制御を行う。その後、本処理を終了する。
また、ステップS7101で肯定判別された場合には、ステップS7105において、特定領域401(種別抽選領域408)に設けられた3R誘導通路743及び7R誘導通路745に存在する遊技球の数を特定する球詰りカウンタの値が「0」であるか否かを判別する。尚、「球詰りカウンタ」は、上記のように、3R早期検知スイッチ753、及び、7R早期検知スイッチ754の検知に基づいて1加算され、3R入球検知スイッチ736、及び、7R入球検知スイッチ735の検知に基づいて1減算される。つまり、本実施形態の球詰りカウンタは、特定領域401のうち、3R早期検知スイッチ753の下流側、かつ、3R入球検知スイッチ736の上流側の3R誘導通路743と、7R早期検知スイッチ754の下流側、かつ、7R入球検知スイッチ735の上流側の7R誘導通路745とに存在する遊技球の数をカウントするように構成されている。
ステップS7105で肯定判別された場合、すなわち、特定領域401内に遊技球が残存しないと判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7105で否定判別された場合には、上記したステップS7102に移行する。
次に、ステップS211の先行演出処理について、図32を参照して説明する。先ず、ステップS7701では、3R早期検知スイッチ753の検知が行われたことを示す3R早期検知フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7701で肯定判別された場合には、ステップS7702において、入球カウンタの値が0であるか否かを判別する。
ステップS7702で肯定判別された場合、すなわち、特定領域401において、アウト通路428、15R入球口731、3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745に対し、未だ入球していないものの、入球する可能性のあるといった遊技球が存在しない場合には、ステップS7703において、球詰りカウンタの値が1であるか否か、すなわち、特定領域401には、只今、3R早期検知スイッチ753によって検知された遊技球が存在するのみであるか否かを判別する。ステップS7703で否定判別された場合、すなわち、3R早期検知スイッチ753に検知された遊技球以外にも特定領域401に遊技球が存在する場合(特定領域401のうち、3R早期検知スイッチ753よりも下流側、かつ、3R入球検知スイッチ736よりも上流側の領域、及び、7R早期検知スイッチ754よりも下流側、かつ、7R入球検知スイッチ735よりも上流側の領域において遊技球が2つ以上存在する、或いは、3R早期検知スイッチ753に検知された遊技球が特定領域401に存在するにもかかわらず、特定領域401には遊技球が存在しないと判別されるエラー状態が発生している場合)には、そのまま本処理を終了する。尚、特定領域401には遊技球が存在しないと判別される場合にはエラー処理を行うこととしてもよい。
尚、遊技球が3R早期検知スイッチ753に検知されてから、3R入球検知スイッチ736に検知されるまでに要する時間は、概ね8秒であり、遊技球が7R早期検知スイッチ754に検知されてから、7R入球検知スイッチ735に検知されるまでに要する時間は、概ね4秒となっている。
また、遊技球が入球カウントスイッチ437に検知されてから、15R入球検知スイッチ734に検知されるまでに要する時間は、概ね17秒〜22秒であり、遊技球が入球カウントスイッチ437に検知されてから、7R入球検知スイッチ735に検知されるまでに要する時間は、概ね22秒〜26秒であり、遊技球が入球カウントスイッチ437に検知されてから、3R入球検知スイッチ736に検知されるまでに要する時間は、概ね26秒〜30秒である。
つまり、3R早期検知スイッチ753の検知が行われた時点で、特定領域401に遊技球が存在していなければ、3R早期検知スイッチ753によって検知された遊技球が3R入球検知スイッチ736に検知されるよりも前に、別の遊技球が15R入球検知スイッチ734や、7R入球検知スイッチ735に検知される可能性はない。
ステップS7703で肯定判別された場合、すなわち、特定領域401に存在する遊技球が、3R早期検知スイッチ753に検知された1球だけである場合には、ステップS7704において、サブ制御装置262に対し、「3ラウンド大当たり」に対応するオープニング演出を大当たり状態の開始に先行して導出させるための3R先行オープニングコマンドを設定する処理を行う。
つまり、本実施形態では、遊技球が3R誘導通路743に進入した時点で、特定領域401に別の遊技球が存在しなければ、3ラウンド大当たりの発生が確実となるのであるが、遊技球が3R早期検知スイッチ753に検知されてから、3R入球検知スイッチ736に検知されるまでに約8秒を要する(しかも、3R誘導通路743、7R誘導通路745は被覆カバー756によって比較的見え難くなっている)。このため、遊技者としては、3ラウンドの大当たり状態の発生が確実となったのに、かかる大当たり状態がなかなか開始されないことに対する違和感などを抱きかねない。そこで、当該ステップS7704で、3R早期検知スイッチ753の検知が行われた段階で、大当たり状態の開始を告げるオープニング演出を導出させてしまうことで、かかる懸念を払拭することとしている。
尚、大当たり状態は、大当たり状態の開始を教示するオープニング期間と、可変入賞装置32が開状態とされる期間であり、複数回設定されるラウンド期間と、ラウンド期間の間で可変入賞装置32が閉状態とされる期間であるインターバル期間と、大当たり状態の終了を教示するエンディング期間とがあり、オープニング期間では、オープニング演出が行われる。
3R先行オープニングコマンドを受けたサブ制御装置262は、「3ラウンド大当たり」に対応するオープニング演出を導出させるための処理を行うのであるが、3ラウンドの大当たり状態を開始させるわけではなく、あくまでも、大当たり状態の開始を教示するための演出(オープニング期間という意味はなく、その点では、疑似的なオープニング演出)を導出するだけである。3ラウンドの大当たり状態は、3R入球検知スイッチ736によって遊技球が検知された場合に、開始されることとなる。
また、3R先行オープニングコマンドの受信に基づいて導出されるオープニング演出(以下、「先行オープニング演出」と称する)は、3R早期検知スイッチ753に検知されてから、3R入球検知スイッチ736に検知され、大当たり状態が開始されるまでの間を繋ぐものであって、その導出時間は(遊技球の移動速度などによって依存するため)一定ではない。つまり、遊技球が3R早期検知スイッチ753に検知されてから、3R入球検知スイッチ736に検知されるまでの想定時間は約8秒である。これに対し、3R大当たりに対応する先行オープニング演出は、前半部分(例えば、0秒〜7秒)では一連の演出態様(動画;本例では、オープニング演出とほぼ同じもの)が導出され、後半部分(例えば、7秒以降)ではいつ途切れてもその後のラウンド期間の演出と繋げて違和感が生じないように、短い演出態様(動画)が繰り返し導出される演出態様(静止画でも可)が導出される。
でも可)が導出される。
さらに、3ラウンド大当たり、及び、7ラウンド大当たりには、それぞれオープニング期間が設けられる通常パターン(第1オープニングパターン)と、オープニング期間が省略される短縮パターン(第2オープニングパターン)とが設定されている。本実施形態では、先行オープニング演出が導出されている場合に、短縮パターンが選択されるように構成されている。例えば、3ラウンド大当たり、7ラウンド大当たりの第1オープニングパターンは「7秒」に設定され、一連の動画が導出されるようになっている。3ラウンド大当たりの第2オープニングパターンは「0秒」に設定されている。7ラウンド大当たりの第2オープニングパターンは「3秒」に設定され、後述する7R先行オープニングコマンドの受信に基づいて導出されるオープニング演出に続くループ動画が導出されるようになっている。
ステップS7704の後、ステップS7705において、3R早期検知フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS7702で否定判別された場合、すなわち、特定領域401において、アウト通路428、15R入球口731、3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745のいずれにも未だ入球していない遊技球が存在する(間もなく、15R入球口731、3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745のいずれかに入球する可能性のある遊技球が存在する)場合には、ステップS7706において、サブ制御装置262に対し、「3R大当たりが発生する予定ですが、もしかすると、より有利な大当たりに変更されるかもしれません」といったような意味の昇格受付表示を導出させるための昇格受付表示コマンドを設定する。
つまり、例えば、種別抽選領域408に2つの遊技球が進入し、先行する遊技球が3R誘導通路743に進入し、後続の遊技球が15R誘導通路746にまで案内される場合、先行する遊技球が3R入球検知スイッチ736に検知されるよりも先に、後続の遊技球が15R入球検知スイッチ734に検知される可能性があるため、3R早期検知スイッチ753の検知が行われた際に、3R大当たりが発生しますという先行オープニング演出を行うのではなく、もっとよい大当たりが発生する可能性がありますといった昇格を受け付けている状態であること(昇格受付状態であること)を示す昇格受付表示を導出することとしている。
これにより、3R早期検知スイッチ753の検知が行われた段階で装飾図柄表示装置42等における演出を行うことができ、3R早期検知スイッチ753の検知が行われてから、所定のラウンド入球検知スイッチ734、735、736の検知が行われるまでの間に、3R早期検知スイッチ753の検知に対応するリアクションが特にないまま、比較的長いタイムラグができてしまうといった事態を回避することができる。ステップS7706の後、ステップS7705において、3R早期検知フラグをオフしてから、本処理を終了する。尚、本実施形態では、昇格受付表示を装飾図柄表示装置42に導出する機能が昇格受付状態教示手段を構成する。また、昇格受付表示及び先行オープニング演出を導出する機能が早期教示手段を構成する。
また、ステップS7701で否定判別された場合には、ステップS7707において、7R早期検知フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7707において否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7707で肯定判別された場合には、ステップS7708において、入球カウンタの値が0であるか否かを判別する。ステップS7708で肯定判別された場合には、ステップS7709において、球詰りカウンタの値が1であるか否かを判別する。ステップS7709で肯定判別された場合、すなわち、特定領域401に存在する遊技球が、7R早期検知スイッチ754に検知された1球だけである場合には、ステップS7710において、サブ制御装置262に対し、「7ラウンド大当たり」に対応するオープニング演出を大当たり状態の開始に先行して導出させるための7R先行オープニングコマンドを設定する処理を行う。ステップS7710の後、ステップS7711において、7R早期検知フラグをオフしてから、本処理を終了する。
尚、7R先行オープニングコマンドの受信に基づいて導出されるオープニング演出は、7R早期検知スイッチ754に検知されてから、7R入球検知スイッチ735に検知され、大当たり状態が開始されるまでの間を繋ぐものであって、その導出時間は(遊技球の移動速度などによって依存するため)一定ではない。つまり、遊技球が7R早期検知スイッチ754に検知されてから、7R入球検知スイッチ735に検知されるまでの想定時間は約5秒である。これに対し、7R大当たりに対応する先行オープニング演出は、前半部分(例えば、0秒〜4秒)では一連の演出態様(動画;本例では、オープニング演出とほぼ同じもの)が導出され、後半部分(例えば、4秒以降)ではいつ途切れてもその後のラウンド期間の演出と繋げて違和感が生じないように、短い演出態様(動画)が繰り返し導出される演出態様(静止画でも可)が導出される。
また、ステップS7709で否定判別された場合、すなわち、7R早期検知スイッチ754に検知された遊技球以外にも特定領域401に遊技球が存在する場合(特定領域401のうち、3R早期検知スイッチ753よりも下流側、かつ、3R入球検知スイッチ736よりも上流側の領域、及び、7R早期検知スイッチ754よりも下流側、かつ、7R入球検知スイッチ735よりも上流側の領域において遊技球が2つ以上存在する、或いは、7R早期検知スイッチ754に検知された遊技球が特定領域401に存在するにもかかわらず、特定領域401に遊技球が存在しないと判別されるエラー状態が発生している場合)には、ステップS7710をスキップして、ステップS7711に移行し、7R早期検知フラグをオフしてから、本処理を終了する。尚、特定領域401には遊技球が存在しないと判別される場合にはエラー処理を行うこととしてもよい。
また、ステップS7708で否定判別された場合には、ステップS7712において、サブ制御装置262に対し、「7R大当たりが発生する予定ですが、もしかすると、より有利な大当たりに変更されるかもしれません」といったような意味の昇格受付表示を導出させるための昇格受付表示コマンドを設定する。その後、ステップS7711にて7R早期検知フラグをオフしてから、してから、本処理を終了する。
尚、ステップS7702、ステップS7703、ステップS7708、及び、ステップS7709の処理が不確定要素判別処理を構成し、ステップS7704及びステップS7710の先行オープニングコマンドを設定する処理や、先行オープニングコマンドの受信に基づいて先行オープニング演出を導出する処理が先行オープニング処理を構成する。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。説明の便宜上、まず図33を参照して受信割込み処理を説明し、その後図34を参照してメイン処理を説明する。
図33は、払出制御装置311により実行される受信割込み処理を示すフローチャートである。受信割込み処理は、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信した場合に割り込んで実行される処理である。主制御装置261から送信されたコマンドが受信されたことを払出制御装置311が確認すると、払出制御装置311内のCPU511により実行される他の処理を一端待機させ、受信割込み処理が実行される。受信割込み処理が実行されると、まずステップS3001において主制御装置261から送信されたコマンドをRAM513のコマンドバッファに記憶し、ステップS3002において主制御装置261からコマンドが送信されたことを記憶するためにコマンド受信フラグをオンして、本受信割込み処理を終了する。上述したように、コマンドがコマンドバッファに記憶される場合には、記憶ポインタが参照されて所定の記憶領域に記憶されると共に、次に受信したコマンドを次の記憶領域に記憶させるために記憶ポインタが更新される。
なお、本実施形態では、主制御装置261から送信されるコマンドの受信処理は、そのコマンドが受信されたときに実行される割込処理で行われるものとしたが、例えば、図35に示したタイマ割込処理において、コマンド判定処理(ステップS3201)が行われる前に、コマンドが受信されたか否かを確認し、コマンドが受信されている場合にはそのコマンドをRAM513のコマンドバッファへ記憶してコマンド受信フラグをオンするとともに、コマンドが受信されていない場合にはコマンド判定処理へ移行するものとしてもよい。かかる場合には、所定間隔毎に入出力ポートのコマンド入力に対応するポートを確認することで、コマンドが受信されたか否かを確認する。
次に、払出制御装置311のメイン処理について図34を参照して説明する。図34は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
先ず始めに、ステップS3101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、続くステップS3103でRAMアクセスを許可すると共に、ステップS3104で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、ステップS3106では、RAM513のバックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。そして、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されていれば、ステップS3107でRAM判定値を算出し、続くステップS3108で、そのRAM判定値が電源断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていない場合や、ステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合には、ステップS3115以降のRAM513の初期化処理へ移行する。
ステップS3115ではRAM513の全領域を0にクリアし、ステップS3116ではRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3117ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3114へ移行して割込みを許可する。
一方、ステップS3106で電源断の発生情報が設定されていること、及びステップS3108でRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS3109で電源断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS3110で電源断の発生情報をクリアし、ステップS3111で賞球の払出を許可する払出許可フラグをクリアする。また、ステップS3112では、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS3113では、使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS3114では、割込みを許可する。
ステップS3114で割込みが許可された後は、ステップS3122の処理において、バックアップエリア513aに電源断の発生情報が設定されているか否かを判別する。ここで、電源断の発生情報が設定されていれば、電源が遮断されたことになるので、電源断時の停電処理としてステップS3123以降の処理が行われる。停電処理は、まずステップS3123において各割込み処理の発生を禁止し、次のステップS3124において後述するコマンド判定処理を実行する。その後、ステップS3125でCPU511が使用している各レジスタの内容をスタックエリアに退避し、ステップS3126でスタックポインタの値をバックアップエリア513aに記憶し、ステップS3127でRAM判定値を算出してバックアップエリア513aに保存し、ステップS3128でRAMアクセスを禁止して、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM513のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、ステップS3122の処理は、電源投入時に行われる処理の終了後に電源断の発生情報を確認しているので、各処理が途中の場合と比較してRAM513のバックアップエリア513aに記憶するデータ量が少なくなり、容易に記憶することができる。また、電源遮断前の状態に復帰する場合には、バックアップエリア513aに記憶されているデータ量が少ないので、容易に復帰させることができ、払出制御装置311の処理の負担を軽減することができる。
次に、図35のフローチャートを参照して、払出制御装置311のタイマ割込み処理を説明する。このタイマ割込み処理は、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動される。
タイマ割込み処理では、まず、ステップS3201において、主制御装置261からのコマンドを取得し、そのコマンドの判定処理を行う。
ここで、ステップS3201のコマンド判定処理について、図36を参照して説明する。
まず、ステップS3301では、コマンド受信フラグがオンされているか否かを判別する。コマンド受信フラグは、上述した受信割込み処理(図33参照)において主制御装置261から送信されたコマンドを受信したときにオンされる。
ステップS3301においてコマンド受信フラグがオフと判別されれば、新たなコマンドを主制御装置261から受信していないので、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS3301でコマンド受信フラグがオンと判別されれば、ステップS3302において、その受信したコマンドをRAM513から読み出し、ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフする。ステップS3303においてコマンド受信フラグをオフすることにより、新たにコマンドが受信されるまで、ステップS3302〜ステップS3311の処理をスキップできるので、払出制御装置311の制御を軽減することもできる。
ステップS3304〜ステップS3306の処理でRAM513から読み出されたコマンドの種類が判別される。ステップS3304では主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであるか否かが判別され、ステップS3305では払出復帰コマンドであるか否かが判別され、ステップS3306では賞球コマンドであるか否かが判別される。
主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドであれば、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされているか否かが判別され、払出許可フラグがオフされていれば、電源投入時に主制御装置261からRAM513の初期化が指示されていることになるので、ステップS3308でRAM513のスタックエリア以外となる作業領域(エリア)を0にクリアし、ステップS3309でRAM513の初期値を設定する。その後、ステップS3311で払出許可フラグをオンして、賞球の払出許可が設定される。
上述したように、主制御装置261は、払出初期化コマンドを送信した後に、RAM503の初期化処理を行っており、払出制御装置311は、払出初期化コマンドを受信した後に、RAM513の初期化処理を行っているので、RAM503が初期化されるタイミングと、RAM513が初期化されるタイミングとが略同時期となる。よって、初期化のタイミングがずれることにより、主制御装置261から送信されるコマンドを払出制御装置311が受信したとしても、RAM513が初期化されてしまい、受信したコマンドに対応する制御が行えない等の弊害の発生を防止することができる。また、RAM513が初期化された後に、払出許可フラグをオンするので、賞球の払出許可を確実に設定することができる。
一方、ステップS3307で既に払出許可フラグがオンされていれば、RAM513の作業領域のクリアと、RAM513の初期化処理とを行わずに、本コマンド判定処理を終了する。すなわちステップS3307の処理は、払出許可フラグが設定された状態でRAM513が初期化されることを禁止している。なお、払出初期化コマンドは、電源投入時にRAM消去スイッチ323がオンされている場合のみ送信されるコマンドであるので、払出許可フラグがオンされた状態で受信することはなく、かかる場合には、ノイズなどの影響によって払出制御装置311が払出初期化コマンドとして認識してしまったことが考えられる。よって、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513の作業領域のクリア(ステップS3308)と、RAM513の初期値設定(ステップS3309)を実行すると、賞球が残っている場合に払出されないなどの弊害が生じて遊技者に損失を与えてしまうが、払出許可フラグがオンされている状態で、RAM513が初期化されることを防止しているので、遊技者に損失を与えることを防止できる。
また、主制御装置261から送信されたコマンドが払出復帰コマンドであれば(ステップS3304:NO、ステップS3305:YES)、主制御装置261及び払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰するので、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。すなわち、電源断の発生情報があり、主制御装置261と払出制御装置311が電源遮断前の状態に復帰した場合には、賞球の払出が許可される。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
さらに、主制御装置261から送信されたコマンドが賞球コマンドであれば(ステップS3305:NO、ステップS3306:YES)、ステップS3310において、受信した賞球個数を総賞球個数に加算して記憶し、賞球の払出を許可するためにステップS3311で払出許可フラグをオンする。この際、払出制御装置311は、コマンドバッファ(リングバッファ)に記憶された賞球コマンドを順次読み出し、当該コマンドに対応する賞球個数を、所定のバッファ領域に記憶される総賞球個数に加算して記憶する。主制御装置261から送信される賞球コマンドに基づいて賞球個数に対応した賞球の払出しが行われるので、賞球コマンドは、賞球コマンドは賞球の払出しを指示する払出指示コマンドである。また、賞球コマンドが受信された場合には、即座に払出許可が設定されるので、入賞に対して早期に賞球の払出しを行うことができる。ステップS3311の処理において払出許可フラグがオンされると、コマンドバッファの所定の記憶領域に記憶されたコマンドに基づく処理が終わったことになるので、読出ポインタが次の記憶領域に対応した読出ポインタに更新される。
なお、主制御装置261から送信されたコマンドが払出初期化コマンドでもなく(ステップS3304:NO)、払出復帰コマンドでもなく(ステップS3305:NO)、賞球コマンドでもなければ(ステップS3306:NO)、払出許可フラグをオンすることなく、コマンド判定処理を終了する。
ここで、図35のフローチャートに戻って説明する。コマンド判定処理が終わると、ステップS3202において、コマンド判定処理で払出許可フラグがオンされたか否かが判別される。ここで、払出許可フラグがオンされていなければ、そのまま本処理を終了する。つまり、主制御装置261からコマンドが送信される前に賞球の払出しが行われることを防止することができる。
一方、ステップS3202で肯定判別されれば、ステップS3203で発射制御装置312に対して発射許可の設定を行い、ステップS3204で状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。この処理により、例えば払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
その後、ステップS3205では、下皿15の状態の変化に応じて下皿満杯状態又は下皿満杯解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満杯スイッチの検出信号により下皿15の満杯状態を判別し、下皿満杯になった時、下皿満杯状態の設定を実行し、下皿満杯でなくなった時、下皿満杯解除状態の設定を実行する。また、ステップS3206では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態(球切れ状態)又はタンク球無し解除状態(球有り状態)の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった特、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった特、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS3207では、例えばエラー状態のように報知すべき状態の有無を判別し、報知すべき状態が有る場合には報知する。
続いて賞球及び貸球の払出制御処理を実行する。詳しくは、ステップS3208で払出個数設定処理を行い、ステップS3209においてモータ制御状態取得処理を行い、ステップS3210においてモータ駆動処理を行う。
ステップS3211では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS3212では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本タイマ割込み処理の先頭に戻る。
次に、サブ制御装置262の通常処理ついて図37を参照しつつ説明する。
先ずステップS3901では、入出力ポート554のコマンド入力に対応するポートを確認し、主制御装置261から送信されたコマンドが受信されているか否かを判別する。
コマンドが受信されている場合には、ステップS3902においてそのコマンドをRAM553のコマンドバッファへ記憶する。RAM553のコマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
続くステップS3903では、先発コマンドに含まれる変動情報を、RAM553に設けられた保留情報格納エリアに格納する保留情報格納処理を行う。尚、先発コマンドには、上記のように、第1始動入賞装置33aの入球を契機とする変動表示であるか(第1始動入賞フラグの設定)を示す情報、大当たりに対応する変動情報であるか(大当たり発生フラグの設定)を示す情報、ロング小当たりやショート小当たりに対応する変動表示であるか(ロング小当たり発生フラグやショート小当たり発生フラグの設定)を示す情報、外れに対応する変動表示であるか否か(外れフラグの設定)を示す情報、変動表示の変動時間(2秒変動フラグ、3秒変動フラグ、7秒変動フラグ、0.1秒フラグの設定)を示す情報が含まれる。
また、保留情報格納エリアは、主制御装置261の特別変動保留エリアと同様に、4つの保留エリア(保留第1〜保留第4エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。保留情報格納エリアには、変動表示(特別変動保留エリアに記憶された情報)に基づく先発コマンドの受信履歴に合わせて、先発コマンドに含まれる変動情報が時系列的に格納される。当該構成を採用することで、主制御装置261の特別変動保留エリアに記憶された変動情報を、サブ制御装置262においても把握することができる。
ここで、ステップS3903の保留情報格納処理について、図38を参照して説明する。
先ず、ステップS4101では、先発コマンドを受信したか否か(先発コマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。ステップS4101で肯定判別された場合には、ステップS4102において、保留情報格納エリアに保留記憶されている変動情報の保留数をカウントする保留カウンタNpを1インクメントする。
続くステップS4103では、先発コマンドに含まれる大当たりか否かの情報、小当たりか否かの情報、変動時間の情報等を含む変動情報を、保留情報格納エリアの空いている保留エリアのうち最初のエリアに記憶する。その後、ステップS4104において、演出表示内容の決定に際して用いられる各種カウンタの値を取得し、当該値を変動情報が記憶されたのと同じ保留エリアに記憶する。
ステップS4104の処理を行った後、又は、ステップS4101で否定判別された場合には、ステップS4105に移行し、変動パターンコマンドを受信したか否か(変動パターンコマンドがRAM553のコマンドバッファに記憶されたか否か)を判別する。当該ステップS4105で肯定判別された場合には、ステップS4106において、保留カウンタNpの値を1減算する。
ステップS4106の後、ステップS4107において、保留情報格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留情報格納エリアの第1〜第4保留エリアに格納されているデータ(フラグ情報も含む)を実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリア→実行エリア、第2保留エリア→第1保留エリア、第3保留エリア→第2保留エリア、第4保留エリア→第3保留エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
ステップS4107の処理を行った後、又は、ステップS4205で否定判別された場合には、本処理を終了する。
図37の説明に戻り、ステップS3903の後又はステップS3901で否定判別された場合には、ステップS3904へと移行し、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本例では2msec)が経過したか否かを判別する。そして、既に所定時間が経過していればステップS3905へ移行し、一方、前回の通常処理の開始から未だに所定時間が経過していなければ、ステップS3911へと移行する。
ステップS3905では、演出表示内容の決定に際して用いられる各種カウンタの更新処理を実行する。続くステップS3906では表示設定処理を行う。ここでは、基本的に変動パターンコマンドの受信に際してRAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づき、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定を行う。従って、ここで装飾図柄表示装置42において表示する表示態様が決定され、変動パターンコマンドの変動時間に対応する値が変動時間タイマに設定される。この際、サブ制御装置262は、各種演出の種別(変動種別)と変動パターンコマンドとを対応付けるテーブルに基づいて処理を行う。
また、当該ステップS3906では、演出ボタン125の操作の有無についても確認し、演出ボタン125の操作が確認された場合には、これに応じた設定を行う。さらに、本実施形態では、終了設定処理において変動回数カウンタに「100」が設定された場合や、判別情報設定処理において変動回数カウンタの値が1減算された場合に、その旨を含むコマンドが主制御装置261からサブ制御装置262に出力され、サブ制御装置262では、当該コマンド情報に基づいて、装飾図柄表示装置42にて残り回数を表示する構成となっている。
尚、表示コマンドは、例えば変動表示の開始から終了までの一連の表示演出を指定するためのコマンドや、大当たり中の表示演出を指定するためのコマンドであり、RAM553のコマンドバッファに格納された情報に基づいてその都度必要な表示コマンドが生成される。通常、サブ制御装置262にて生成される変動表示に関わる表示コマンドは大別して通常変動データ群やリーチ演出データ群などからなり、基本的にはこれらデータ群を構成する各データが上記変動時間タイマを基に予め決められた時間順序に則して順次出力されることで、各種変動パターンに応じた表示演出が行われる。例えば、通常変動データ群が通常変動データ1,通常変動データ2,・・・,通常変動データmからなり、リーチ演出データ群がリーチ演出データ1,リーチ演出データ2,・・・,リーチ演出データnからなる場合には、通常変動の開始に伴い通常変動データ1→2→・・・→mの順でデータ出力が順次行われ、それに引き続きリーチ演出の開始に伴いリーチ演出データ1→2→・・・→nの順でデータ出力が順次行われる。
尚、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまで(ステップS3906で設定された変動時間タイマが0になるまで)の間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに演出表示が継続される。
ステップS3907のランプ設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、ランプ・電飾類の点灯パターンを設定する。
ステップS3908の音声設定処理では、装飾図柄表示装置42で行われる表示演出に同期させるべく、スピーカ24の出力パターンを設定する。また、エラー発生の報知等、音声に関するコマンドが主制御装置261から送信されてきた場合には、これらの制御を行うための設定もステップS3908で行われる。
ステップS3909では、客待ち演出(例えば、装飾図柄表示装置42において特別表示装置43の変動表示に対応する表示演出が行われていない状態で所定時間が経過すると表示されるように設定されているデモ画面表示)の制御設定等その他の処理を行う。
ステップ3910では、上記ステップS3905〜3909の設定内容に基づいた制御信号を各装置に送信する外部出力処理を実行する。例えば、特別表示装置43の変動表示に対応する表示演出を装飾図柄表示装置42に行わせる際に、表示コマンドを表示制御装置45に送信する。
1msec毎に行われるステップS3905〜S3910の処理が実行された後、又は、上記ステップS3904で否定判別された場合には、ステップS3911に移行し、RAM553に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する。尚、電源断の発生情報は、主制御装置261から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。
電源断の発生情報が記憶されていない場合には、ステップS3912に進み、RAM553が破壊されているか否かが判別される。ここでRAM553が破壊されていなければ、ステップS3901の処理へ戻り、繰り返し通常処理が実行される。一方、RAM553が破壊されていれば、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。
一方、ステップS3911で電源断の発生情報が記憶されると判別された場合、ステップS3913において電源断処理を実行する。電源断処理では、割り込み処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。電源断処理の実行後は、処理を無限ループする。
以上詳述したように、本実施形態によれば、中央入賞ユニット37には、特定領域401に入球した遊技球を当否抽選領域407の最上流部に案内するノーマル通路701と、特定領域401に入球した遊技球を当否抽選領域407の中流部に案内するスペシャル通路702とがあり、スペシャル通路702を経由した遊技球は、遊技球をアウト通路428に脱落させるか否かのスライドユニット721による振分けを回避することができる。このため、スペシャル通路702は、ノーマル通路701に比べ、特定領域401に入球した遊技球が、回転体414に到達する可能性が高い通路、ひいては、特別ポケット部416aに入球して、特別入球検知スイッチ461が設置されたセーフ通路427に到達する可能性が高い(大当たり期待度が高い)通路となっている。
さらに、特定領域401に入球した遊技球をノーマル通路701へと案内するノーマル案内部704と、特定領域401に入球した遊技球をスペシャル通路702へと案内するスペシャル案内部705との分岐地点において、ルート振分け装置703が設けられている。本実施形態のルート振分け装置703は、前後方向に延びる軸ピン711を中心として、回動可能に軸支された軸部713と、平衡状態とされる基準姿勢において、軸部713から左側方に向けて突出する第1翼部714と、軸部713から右側方に向けて突出する第2翼部715とを備えている。
そして、ルート振分け装置703に対して遊技球が1球ずつ案内されることによって、遊技球が第1翼部714又は第2翼部715に落下した場合、遊技球の重さでルート振分け装置703が左右のどちらかに回動する。このように回動姿勢とされたルート振分け装置703の第1翼部714又は第2翼部715の案内面714a、715a(上面)は、ノーマル案内部704と連通するように構成されており、第1翼部714又は第2翼部715に落下した遊技球は、ノーマル案内部704に案内され、ひいては、ノーマル通路701に案内されるようになっている。
一方、左右一対の入球開口部403(第1入球開口部403a、第2入球開口部403b)に対してそれぞれ遊技球がほぼ同時に入球する等して、左右一対の導入通路718(第1導入通路718a、第2導入通路718b)からルート振分け装置703に対して2つの遊技球が同時に案内され、2つ遊技球が第1翼部714及び第2翼部715に対して同時に落下した場合、第1翼部714側の重さと、第2翼部715側の重さとが釣り合うことから、ルート振分け装置703の基準姿勢が維持されるように構成されている。基準姿勢にあるルート振分け装置703の第1翼部714又は第2翼部715の案内面714a、715a(上面)は、それぞれ左右一対のスペシャル案内部705と連通するように構成されており、第1翼部714及び第2翼部715に落下した遊技球は、両方ともスペシャル案内部705に案内され、ひいては、スペシャル通路702に案内されるようになっている。
これにより、特定領域401に対し複数の遊技球をまとめて入球させることと、特別ポケット部416aへの入球期待度を高めることとを合致させることができる。このため、特定領域401に複数の遊技球をまとめて入球させたのだから、特別ポケット部416aへ遊技球を入球させることに関して有利に働くであろうといった遊技者の期待感と、実際に複数の遊技球がスペシャル通路702に案内されることで特別ポケット部416aへの入球期待度が高められることとを合致させることができる。従って、特定領域401に対し複数の遊技球をまとめて入球させても大当たり期待度に何ら寄与しない、或いは、むしろ低下してしまうといった事態を回避することができ、特定領域401に対し複数の遊技球をまとめて入球させることで大当たり期待度が向上するといった遊技者の期待感に応える遊技球の挙動を導出することができる。
また、例えば、ルート振分け装置703において、ばねやゴムなどの弾性体を使用する場合に比べ、弾性体の劣化に基づいて発生する不具合を防止することができる。さらには、ルート振分け装置703を駆動させる駆動手段を設ける必要もなく、構成や制御の簡素化、コンパクト化等を図ることができる。加えて、遊技球を検知するスイッチ及び駆動手段を使用して、遊技球が複数か否かでルートを切替えるような構成に比べて、遊技者に不信感を抱かせるような疑義が生じることを低減させることができ、公平性をアピールすることができる。
さらに、入球開口部403が一対(第1入球開口部403a、第2入球開口部403b)で設けられるとともに、第1入球開口部403aを介して特定領域に入球した遊技球を第1翼部714へと案内する(第1翼部714の案内面714aに落下させる)第1導入通路718aと、第2入球開口部403bを介して特定領域401に入球した遊技球を第2翼部715へと案内する(第2翼部715の案内面715aに落下させる)第2導入通路718bとが設けられている。これにより、第1翼部714及び第2翼部715に対して遊技球を同時に接触させる機会を増やしたり、遊技球を落下させる位置を好適な位置に定めたりすることができる。従って、特定領域401に入球した複数の遊技球がいずれもスペシャル通路702に案内されるといった機会を増やすことができる。また、左右の入球開口部403a、403bに対してどちらにも遊技球が入球するようにして(狙って、望んで)遊技球を発射させるといった遊技性を付与することもできる。
また、本実施形態によれば、回転体414の特別ポケット部416aに入球した遊技球は、セーフ通路427を通じて特別入球検知スイッチ461に検知された後、遊技領域(特定領域401)の外部に排出されるのではなく、特定領域401の一部である種別抽選領域408に進入するように構成されている。そして、種別抽選領域408に進入した遊技球が、種別抽選領域408に設けられた15R入球口731、7R入球口732、及び、3R入球口733のいずれに入球するかといった大当たり状態の種別を決定するためのアナログ的な抽選(種別抽選)が行われるようになっている。このため、回転体414の2つの特別ポケット部416aに遊技球が連続で入球した場合には、付与される大当たり状態は、連続通過した遊技球のうち最初に特別入球検知スイッチ461によって検知された遊技球に対応する1回分ではあるものの、特別入球検知スイッチ461にほぼ連続して入球した複数の遊技球の全てを、その後の種別抽選に生かすことができる。
さらに、遊技球が種別抽選領域408に進入してから、「3ラウンド大当たり」の発生契機となる3R入球検知スイッチ736に検知されるまでの時間が、遊技球が種別抽選領域408に進入してから、「7ラウンド大当たり」の発生契機となる7R入球検知スイッチ735に検知されるまでの時間よりも長くなるように構成されている。加えて、遊技球が種別抽選領域408に進入してから、「7ラウンド大当たり」の発生契機となる7R入球検知スイッチ735に検知されるまでの時間が、遊技球が種別抽選領域408に進入してから、「15ラウンド大当たり」の発生契機となる15R入球検知スイッチ734に検知されるまでの時間よりも長くなるように構成されている。
このため、例えば、回転体414の特別ポケット部416aに連続で(立て続けに)入球した複数の遊技球のうち、先行する遊技球が3R入球口733(3R入球検知スイッチ736)に向かい、後続の遊技球が15R入球口731(15R入球検知スイッチ734)に向かう場合であっても、後続の遊技球を先に15R入球口731に入球(15R入球検知スイッチ734に検知)させて、遊技者にとってより有利な15ラウンド大当たりの方を発生させることができる。従って、後続の遊技球をより確実に生かすことができる。結果として、回転体414の特別ポケット部416aに連続で遊技球が入球することに対する遊技者の損をした、もったいないといった感情を抑制することができ、それに起因する興趣の低下についても抑制することができる。
また、種別抽選領域408には、遊技球を3R入球口733へと至らせる3R誘導通路743と、遊技球を7R入球口732へと至らせる7R誘導通路745と、遊技球を15R入球口731へと至らせる15R誘導通路746とが設けられている。さらに、種別抽選領域408に進入した遊技球を、3R誘導通路743、又は、それ以外の誘導通路745、746のどちらかに振り分ける第1渡し板744と、第1渡し板744で3R誘導通路743に振り分けられなかった遊技球を、7R誘導通路745、又は、15R誘導通路746のどちらかに振り分ける第2渡し板747とが設けられている。つまり、3R誘導通路743の入口は、7R誘導通路745の入口よりも、種別抽選領域408における遊技球の移動経路の上流側に配置されているのではあるが、3R誘導通路743は、7R誘導通路745よりも遊技球が通過に要する時間が長くなる(上記例では、遊技球の移動距離が長い)ように構成されている。さらに、7R誘導通路745の入口は、15R誘導通路746の入口よりも、種別抽選領域408における遊技球の移動経路の上流側に配置されているのではあるが、7R誘導通路745は、15R誘導通路746よりも遊技球が通過に要する時間が長くなるように構成されている。
このため、種別抽選領域408に進入した遊技球は、第1渡し板744によって3R誘導通路743に案内されなかった(3R誘導通路743に対応する「ふるい」で落とされなかった)場合に、該遊技球が第2渡し板747に案内され、さらに、第2渡し板747によって7R誘導通路745に案内されなかった(7R誘導通路745に対応する「ふるい」で落とされなかった)場合に、該遊技球が15R誘導通路746に案内されるようになっている。つまり、3R誘導通路743、7R入球口732、及び、15R誘導通路746のうち、遊技者にとってより有利な大当たり状態への発生に期待が持てる通路ほど、その入口が、種別抽選領域408における下流側に配置される(最後まで残った方が好結果となるようにする)ことで、遊技における盛り上がりを期待することができる。特に、本実施形態では、種別抽選領域408において、遊技球の振分けが2段階で行われることから、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。
また、そのように、3R誘導通路743、7R誘導通路745、及び、15R誘導通路746のうち、遊技者にとってより有利な大当たり状態への発生に期待が持てる通路ほど、その入口が、種別抽選領域408の下流側に配置されるといった構成を採用する場合、例えば、遊技球が連続して2つ種別抽選領域408に進入した場合に、先行する遊技球が、第1渡し板744及び第2渡し板747によって、15R誘導通路746側に案内されたとしても、後続する遊技球が第1渡し板744によって3R誘導通路743側に案内された場合には、後続の遊技球の方が早く3R誘導通路743に到達してしまう。
この点、本実施形態によれば、3R誘導通路743は、7R誘導通路745よりも、遊技球が通過に要する時間が長くなり、7R誘導通路745は、15R誘導通路746よりも、遊技球が通過に要する時間が長くなるように構成されている。このため、例えば、折角、先行の遊技球が15R誘導通路746(7R誘導通路745)に案内されたのにもかかわらず、後続の遊技球が3R誘導通路743又は7R誘導通路745(3R誘導通路743)に案内され、先行の遊技球が15R誘導通路746(7R誘導通路745)に入球するよりも先に、後続の遊技球が3R誘導通路743又は7R誘導通路745(3R誘導通路743)に入球してしまい、3ラウンド大当たり又は7ラウンド大当たり(3ラウンド大当たり)が発生してしまうといった事態をより確実に回避することができる。
特に、本実施形態では、左右一対の入球開口部403に対して遊技球が同時に進入する等して、特定領域401に対し2つの遊技球がほぼ同時に入球した場合に、これらの遊技球がいずれもスペシャル通路702に案内され易く、ひいては、回転体414の特別ポケット部416aに対して複数の遊技球が連続して入球する可能性が高くなる。このため、かかる構成において、特別ポケット部416aに対して複数の遊技球が連続して入球することが無駄にならない上記構成を採用することで、特別ポケット部416a(ひいては、種別抽選領域408)に複数の遊技球が連続して入球しても無駄になる、或いは、損になることに起因する興趣の低下を抑制するといった作用効果がより効果的に奏されることとなる。
また、3R誘導通路743を移動する遊技球を検知する3R早期検知スイッチ753と、7R誘導通路745を移動する遊技球を検知する7R早期検知スイッチ754とが設けられ、3R早期検知スイッチ753、又は、7R早期検知スイッチ754の検知が行われた場合に、特定領域401のうち、入球カウントスイッチ437よりも下流側、かつ、3R早期検知スイッチ753、7R早期検知スイッチ754、及び、15R入球検知スイッチ734よりも上流側の領域に遊技球が存在するか否かの判別(入球カウンタの値が「0」か否かの判別)が行われる(図32の先行演出処理参照)。ここで、かかる領域に遊技球が存在しないと判別された場合には、さらに、特定領域401のうち、3R早期検知スイッチ753よりも下流側、かつ、3R入球検知スイッチよりも上流側の領域、及び、7R早期検知スイッチ754よりも下流側、かつ、7R入球検知スイッチよりも上流側の領域に存在する遊技球の数が1つであるか否かの判別(球詰りカウンタの値が1であるか否かの判別)が行われる。ここで、1つであると判別された場合、すなわち、特定領域401に存在する遊技球は、3R早期検知スイッチ753、又は、7R早期検知スイッチ754に検知された1つだけであると判別された場合には、大当たり状態の開始を教示するオープニング演出を模した先行オープニング演出を導出するように構成されている。
つまり、3R誘導通路743や7R誘導通路745に進入した遊技球は、3R入球口733又は7R入球口732に入球することが確定しているものの、3R誘導通路743や7R誘導通路745は、15R誘導通路746よりも遊技球の通過時間が長くなるように構成する関係上、遊技球が3R誘導通路743又は7R誘導通路745に進入してから3R入球口733又は7R入球口732に入球するまで(3R入球検知スイッチ736又は7R入球検知スイッチ735に検知されるまで)の間に比較的長いタイムラグが生じることが考えられる。この場合、例えば、遊技球が単発で特別ポケット部416aに入球し、さらに、3R誘導通路743又は7R誘導通路745に進入した場合に、この時点で、対応する3R大当たり又は7R大当たりが発生することが決まっている(遊技者としては15R大当たりではないので多少落胆していることが考えられる)にもかかわらず、遊技球が3R誘導通路743又は7R誘導通路745を通過しきるまでに比較的長い時間を要してしまい、なかなか大当たり状態が開始されないといった事態を招くことが考えられる。
この点、3R誘導通路743や7R誘導通路745に設置された3R早期検知スイッチ753、又は、7R早期検知スイッチ754で遊技球が検知された時点で、かかる遊技球が3R入球検知スイッチ736又は7R入球検知スイッチ735に検知されるよりも先に、別の遊技球が、3R入球検知スイッチ736、7R入球検知スイッチ735、又は、15R入球検知スイッチ734に検知される可能性がない状態であれば、その時点で、3R大当たり又は7R大当たりの発生を示す先行オープニング演出が導出されるため、かかる懸念を払拭することができる。従って、大当たり状態の種別が、事実上、3R大当たり又は7R大当たりに決定してから、大当たり状態が開始されるまでの間に時間がかかり過ぎて(何もリアクションがなく)、遊技のテンポが悪くなり、興趣の低下を招く等といった事態を抑止することができる。
また、上記実施形態では、特定領域401において、3R早期検知スイッチ753、又は、7R早期検知スイッチ754によって検知された遊技球のみが存在すると判別された場合に、3ラウンド大当たり用の先行オープニング演出、又は、7ラウンド大当たり用の先行オープニング演出を導出するように構成されている。このため、先行オープニング演出で大当たり状態の種別を教示可能に構成しつつも、先行オープニング演出の態様と、実際に発生する大当たり状態の種別とに矛盾が生じてしまうといった事態を回避することができる。尚、先行オープニング演出で、大当たり状態の種別を教示可能に構成することによって、演出性を向上させたり、遊技者に安心感を与えたりすることができる。
さらに、大当たり状態には、通常パターンと、オープニング期間が省略される短縮パターンとがあり、大当たり状態の設定に際し、先行オープニング演出が導出されている場合には、短縮パターンが選択されるように構成されている。これにより、先行オープニング演出が行われている場合に、さらに、通常の長さのオープニング演出を行うことで、オープニング演出が長くなり過ぎてしまうことを防止することができる。従って、遊技のテンポが悪化する等の不具合をより確実に回避することができる。
加えて、入球カウントスイッチ437の検知に基づいて値が加算されるとともに、非特別入球検知スイッチ462、3R早期検知スイッチ753、7R早期検知スイッチ754、及び、15R入球検知スイッチ734の検知に基づいて値が減算される入球カウンタと、3R早期検知スイッチ753、及び、7R早期検知スイッチ754の検知に基づいて値が加算されるとともに、3R入球検知スイッチ736、及び、7R入球検知スイッチ735の検知に基づいて値が減算される球詰りカウンタとが設けられている。これによって、特定領域401に存在する遊技球の数を把握することができ、球詰りが発生しているか否かを判別したり、特定領域401において、3R早期検知スイッチ753、又は、7R早期検知スイッチ754によって検知された遊技球の他にも遊技球が存在するか否かを判別したり等することができる。従って、球詰りに起因するエラー処理を行ったり、先行オープニング演出の正確さを向上させたり、先行オープニング演出の情報量を増やしたりすることができ、遊技性や演出性の向上を図ることができる。
さらに、3R早期検知スイッチ753、又は、7R早期検知スイッチ754の検知が行われた場合、入球カウンタの値が0であるか否かを判別し、0ではないと判別された場合に大当たり状態の種別が未だ決定されていない昇格受付状態であることを示す昇格受付表示が、装飾図柄表示装置42にて表示されるようになっている。このため、例えば、種別抽選領域408に2つの遊技球が入球し、先行の遊技球が3R誘導通路743に進入した時点では、未だ、3ラウンド大当たりの大当たり状態が発生することは決定されておらず、後続の遊技球が3R誘導通路743に進入しない限り、7ラウンド大当たりや15ラウンド大当たりの大当たり状態が発生する可能性が残されているといった構成であることを遊技者により確実に認識させることができる。従って、遊技性をより確実に理解してもらうことができ、上記例のような状況になった場合に、後続の遊技球の挙動や、種別抽選領域408に遊技球が連続して進入すること等に対して、より強い興味を持ってもらうことができる。
加えて、本実施形態では、第1導入通路718aに設けられた第1入球カウントスイッチ437aの検知と、第2導入通路718bに設けられた第2入球カウントスイッチ437bの検知とが、同時に行われた場合と、単独で行われた場合とで、異なる演出を導出するように構成されている。このため、2つの遊技球が同時にルート振分け装置703の第1翼部714及び第2翼部715に案内されるといった遊技者にとって喜ばしい瞬間を遊技者に認識して堪能してもらうことができる。
また、本実施形態では、3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745の前方を覆うようにして配置される(、3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745の視認性を低下させる半透明の)被覆手段としての被覆カバー756(図4参照)が設けられている。これにより、遊技球が3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745に進入する前後で、該遊技球の視認性が変化することとなる。このため、3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745の入口を、3R入球口731、及び、7R入球口732の入口に見立てることができる。従って、基本的に、3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745の入口に入球すれば「3R大当たり」又は「7R大当たり」の大当たり状態が発生するといった遊技性の前提のところをより分かり易くすることができる。また、遊技球を遅延させる形状の3R誘導通路743、及び、7R誘導通路745が視認されることで、意匠性の低下を招いたり、種別抽選領域408が煩雑に見えたりすることを抑制することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態において、特定領域401に入球した遊技球をノーマル通路701(ノーマル案内部704)、又は、スペシャル通路702(スペシャル案内部705)に振り分けるルート振分け装置703の構成については特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、ルート振分け装置703の基準姿勢が、遊技球をスペシャル通路702へと案内可能な姿勢であって、遊技球を案内する際に基準姿勢が維持されることによって、遊技球がスペシャル通路702に案内される構成となっているが、ルート振分け装置703の基準姿勢が、遊技球をノーマル通路701へと案内可能な姿勢であって、遊技球を案内する(遊技球と接触した)際に遊技球をスペシャル通路702へと案内可能な姿勢へと変化することによって、遊技球がスペシャル通路702に案内されるように構成してもよい。次に、ルート振分け装置の態様例について、図43、図44を参照して説明する。
(a−1)図43、図44に示すルート振分け装置901は、遊技盤30の前面側に取付けられるベース板902と、ベース板902に対して回動可能に設けられた振分け板903とを備えている。振分け板903は、左右方向に延びる略円筒状の軸受部904と、軸受部904から前方に突出する板状の前片部905と、軸受部904から後方に突出する板状の後片部906とを備えている。軸受部904には円柱状の軸ピン907が挿通され、該軸ピン907の両端部がベース板902に取付けられるように構成されている。これにより、振分け板903が、ベース板902に対して回動可能に取付けられている。
図44に示すように、本態様例では、軸ピン907及び軸受部904は水平方向に延在するのに対し、振分け板903(前片部905)の上面は左方に向けて若干下方傾斜して延びている。また、図43に示すように、振分け板903の後片部906には錘部911が設けられており、振分け板903のうち、軸受部904よりも前方側の部位よりも、軸受部904よりも後方側の部位の方が重くなっている。尚、錘部911は、後片部906と一体形成されてもよいし、別部材の錘部911が後片部906に取付けられてもよい。
さらに、図43に示すように、前後方向における傾きがない姿勢にある振分け板903の下面と当接して支持する下ストッパー912が設けられている。振分け板903に対して遊技球が接触する等の外力が作用していない状態では、振分け板903は、かかる前後方向における傾きがない姿勢(以下、「基準姿勢」と称する)で維持されるようになっている。
また、図44に示すように、振分け板903(前片部905)の右上方には、各入球開口部403から中央入賞ユニット37(特定領域401のルート振分け領域406)に入球した遊技球を誘導する導入通路718の出口921が形成されている。尚、本態様例では、第1導入通路718aと第2導入通路718bとが合流して共通の出口921となっている。
さらに、導入通路718の出口921の直下方位置には、導入通路718から排出された遊技球を受けて、振分け板903(前片部905)の上面右端部(最上流部)へと案内する受板922が設けられている。
また、振分け板903(前片部905)の左方には、遊技球をノーマル通路701へと案内するノーマル案内部704が設けられ、振分け板903(前片部905)の下方には、遊技球をスペシャル通路702へと案内するスペシャル案内部705が設けられている。通常、振分け板903は、基準姿勢にあり、スペシャル案内部705は、該振分け板903によって閉塞された状態となっている。
そして、遊技球が、中央入賞ユニット37(特定領域401のルート振分け領域406)に入球した場合、該遊技球は、導入通路718を経由し、受板922を介して、振分け板903の前片部905の上面右部に案内される。本態様例では、振分け板903の前片部905の重さと、遊技球の1球分の重さとを足した重さが、振分け板903の後片部906の重さと、錘部911の重さとを足した重さよりも軽くなるように構成されている。
このため、 図44(a)に示すように、1つの遊技球が前片部905の上面に載せられたとしても、振分け板903は基準姿勢で維持され、かかる遊技球は、前片部905によって、ノーマル案内部704へと案内されることとなる。
その一方で、図44(b)に示すように、2つ以上の遊技球が前片部905の上面に載せられた場合、振分け板903は基準姿勢から、前片部905が前方に向けて下方傾斜する回動姿勢へと回動変位するように構成されている。つまり、本態様例では、振分け板903の前片部905の重さと、遊技球の2球分の重さとを足した重さが、振分け板903の後片部906の重さと、錘部911の重さとを足した重さよりも重くなるように構成されている。
また、図43の2点鎖線で示すように、振分け板903が回動姿勢へと変位した場合、スペシャル案内部705が開通するようになっている。このため、2つ以上の遊技球が前片部905の上面に載せられた状態とされた場合、前片部905の上面に載せられていた遊技球がスペシャル案内部705に案内されるようになっている。
尚、図43に示すように、ルート振分け装置901は、ベース板902の後面側において、回動姿勢へと変位した振分け板903の後片部906の上面と当接して支持する上ストッパー913を備えている。上ストッパー913に当接した振分け板903は、振分け板903の上面が前方に向けて下方傾斜する姿勢で維持される。これにより、前片部905の上面に載せられていた遊技球がスペシャル案内部705に移動した後、振分け板903は、自重のバランスによって、基準位置へと回動変位するように構成されている。
以上のように、本態様例においても、中央入賞ユニット37(特定領域401のルート振分け領域406)に対してほぼ同時に、或いは、立て続けに遊技球が入球した場合に、これら複数の遊技球をいずれもスペシャル案内部705へと案内するルート振分け装置703が設けられることにより、特定領域401に対し複数の遊技球をまとめて入球させることと、特別ポケット部416aへの入球期待度を高めることとを合致させることができる。従って、特定領域401に対し複数の遊技球をまとめて入球させることで大当たり期待度が向上するといった遊技者の期待感に応える遊技球の挙動を導出することができる。
(a−2)上記した(a−1)の態様例において、振分け板903の前片部905に載っていた遊技球が複数から1球に減った場合、振分け板903が回動姿勢から基準姿勢に戻ろうとして、振分け板903の前片部905と、ガラスユニット137との間に遊技球が挟まってしまうことが懸念されるが、これを防止するための構成を追加してもよい。例えば、基準姿勢にある振分け板903の前片部905の前方において、前片部905よりも下方位置から、前片部905よりも上方位置にかけて延び、前片部905とほぼ同じ横幅を有し、上辺部が回動可能に軸支された比較的軽量で透明な前カバーを設けることとしてもよい。この場合、回動姿勢から基準姿勢へと戻る振分け板903の前片部905と、前カバーとの間に遊技球が挟まれた場合であっても、前カバーが追従的に回動変位して、振分け板903の変位が許容されることとなる。
尚、単に、前片部905の前後の幅を短くしたり、複数の遊技球が前片部905に載置されることで回動姿勢となる振分け板903の角度が、(回動の勢い等で)前片部905に載置された遊技球がスペシャル案内部705に落下する角度よりも大きくなるように構成したりすることで、振分け板903の前片部905と、ガラスユニット137との間に遊技球が挟まることを抑制してもよい。また、上記実施形態等において、羽根部材404が開放された際に特定領域401(入球開口部403)に遊技球が1つだけ入球し、遊技球が1つだけでルート振分け装置703に案内された場合であっても、当該遊技球がスペシャル案内部705に案内される可能性が(非常に低いものの)あるように構成してもよい。
(b)また、遊技球を特別入球検知スイッチ461が設けられたセーフ通路427、又は、非特別入球検知スイッチ462が設けられたアウト通路428のどちらかに振り分ける振分け手段(上記実施形態では、回転体ユニット410)の構成や、特別入球検知スイッチ461に検知された後の遊技球を、15R入球口731、7R入球口732、又は、3R入球口733のいずれかへ案内する種別振分け装置741の構成についても特に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
例えば、上記実施形態の回転体ユニット410は、左側のセーフ通路427を経由して回転体414の前方(ゲート部435)に到達した遊技球と、右側のセーフ通路427を経由して回転体414の前方に到達した遊技球とが衝突するような構造をなしているが、例えば、順番に回転体414へと案内されるような構成を設ける(例えば、左側のルートは直接的に回転体414の前方に案内され、右側のルートは、最終的に、左側のルートを経由してから、回転体414の前方に案内される、右側のルートを経由する遊技球が左側のルートに進入してから該左側のルートを大きく逆流しないように、左側のルートへの入口に勢いを弱める装置を設ける(例えば、自由に開閉する弁を遊技球の重さで開放可能に設ける)等)こととしてもよい。
また、例えば、種別振分け装置741に関し、スタート台742の右方に隣接して、右方に向けて若干下方傾斜して延びる傾斜板(前辺部は右前方に傾斜)と、傾斜板の直上方位置に出没可能な押出シャッタとを備え、傾斜板の上流側前方に3R誘導通路743への入口が配置され、傾斜板の下流側前方に7R誘導通路745への入口が配置され、傾斜板の右方に15R誘導通路746への入口が配置されるように構成してもよい。
尚、当否抽選領域407に進入した遊技球がセーフ通路427に入球する(特別入球検知スイッチ461に検知される)確率や割合については、パチンコ機の機種毎に適宜設定されるものである。例えば、回転体ユニット410の回転体414の特別ポケット部416aや、非特別ポケット部416bの数を合計で8つ等に増やしてもよいし、特別ポケット部416aと非特別ポケット部416bとの数の比率を例えば2対6、3対5等といった具合に変更することで、回転体ユニット410にまで到達した遊技球が特別ポケット部416aに入球する確率を変更してもよい。
また、振分け手段は、回転するものでなくても、往復運動するものでもよく、また、動作の方向やパターンについても特に限定されるものではない。さらには、振分け手段は、動作するものでなくてもよく、例えば、特別ポケット部416aや非特別ポケット部416bが固定して設けられていることとしてもよいし、さらには、その上流側に遊技釘のような遊技球の挙動をランダムにするような構成を設けることとしてもよい。
(c)上記実施形態では、種別抽選領域408の3R誘導通路743、7R誘導通路745、及び、15R誘導通路746のうち、遊技者にとってより有利な大当たり状態への発生に期待が持てる通路の入口ほど、種別抽選領域408における遊技球の移動経路の下流側に配置されるよう構成されているが、種別抽選領域408に進入した遊技球が3R入球検知スイッチ736に検知されるまでの時間よりも、種別抽選領域408に進入した遊技球が7R入球検知スイッチ735に検知されるまでの時間の方が短く、さらに、種別抽選領域408に進入した遊技球が7R入球検知スイッチ735に検知されるまでの時間よりも、種別抽選領域408に進入した遊技球が15R入球検知スイッチ734に検知されるまでの時間の方が短くなるように構成されていればよい。例えば、遊技者にとってより有利な大当たり状態への発生に期待が持てる通路の入口ほど、種別抽選領域408における上流側に配置してもよい。但し、遊技者にとってより有利な大当たり状態が付与されることとなる契機を極力後に持っていくことで、遊技性の向上等を図ることができる。特に、上記実施形態のように、種別抽選領域408における遊技球の移動経路の振分けが複数段階になっている構成を採用する場合には、かかる作用効果がより顕著なものとされる。
(d)また、7R誘導通路745は15R誘導通路746よりも遊技球の移動距離が長くなるように構成され、3R誘導通路743は7R誘導通路745よりも遊技球の移動距離が長くなるように構成されているが、基本的に、7R誘導通路745は15R誘導通路746よりも遊技球が通過に要する時間が長くなるよう構成され、3R誘導通路743は7R誘導通路745よりも遊技球が通過に要する時間が長くなるように構成されていればよい。例えば、3R誘導通路743、7R誘導通路745、15R誘導通路746の傾きを変えたり、遊技球が同じようなところを何回か往復、又は、周回した後に先に進むような遅延手段や、遊技球の勢いを一旦止めて比較的時間をかけて次の場所に案内する遅延手段を3R誘導通路743等に設置したりすることとしてもよい。ちなみに、かかる遅延手段を3R誘導通路743及び7R誘導通路745の両方に設置してもよいが、その場合、遊技球が7R誘導通路745の通過に要する時間が、遊技球が3R誘導通路743の通過に要する時間よりも長くならないようなものを設置する。
尚、回転体414の2つの特別ポケット部416aにそれぞれ入球した遊技球のうち、先行して種別抽選領域408に進入した遊技球が3R入球検知スイッチ736に検知されるよりも早く、後続の遊技球が7R入球検知スイッチ735に検知されるように構成されるとともに、先行の遊技球が7R入球検知スイッチ735に検知されるよりも早く、後続の遊技球が15R入球検知スイッチ734に検知されるように構成する。尚、15R誘導通路746を省略する(遊技球が第2渡し板747から直接15R入球口731に飛び込むように構成する)ことも可能である。
(e)上記実施形態において、大当たりの種別の数や内容は特に限定されるものではなく、パチンコ機の機種毎に適宜設定されるものである。また、通常モードや時間短縮モード等の遊技モードの数や内容についても特に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、時間短縮モードにおいては、特別表示装置43a、43bの変動時間が短縮され、かつ、入球アシスト抽選の結果を教示する普通図柄表示装置41の変動時間が短くされ、かつ、第2可変入賞装置33bの開放時間が長くなるように構成されているが、これに代えて、又は、加えて、当否抽選における小当たりの当選確率が高められたり、入球アシスト抽選の当選確率が高められたりするように構成してもよい。また、例えば、遊技モードとして、第2始動入賞装置33bの開閉部材33cが比較的頻繁に開放される「高入球状態」になるだけではなく、第1始動入賞装置33aや第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて大当たりや小当たりに当選する確率が高められる確変モードを設定してもよいし、高入球状態ではないものの、当否抽選にて大当たりや小当たりに当選する確率が高められる潜確モードを設定してもよい。尚、当否抽選では、大当たりに当選しないように構成してもよい。
(f)上記実施形態では、特定領域401において、ルート振分け装置703及び種別振分け装置741の両方が設けられているが、どちらか一方を省略することも可能である。また、上記実施形態では、中央入賞ユニット37は、入球した遊技球の挙動(入球先)によって、大当たり状態を付与するか否かを決定し、かつ、大当たり状態の種別を決定するものであったが、特にかかる構成に限定されるものではない。
(f−1)例えば、上記実施形態では、特別入球検知スイッチ461によって検知された遊技球が、15R入球口731、7R入球口732、及び、3R入球口733のいずれに入球するのかによって大当たり種別がアナログ的に決定されているが、種別振分け装置741を省略して、特別入球検知スイッチ461の検知が行われた場合に、対応する乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数カウンタの値がどの大当たり種別に対応しているかといった抽選によって大当たり種別を決定するように構成してもよい。さらに、例えば、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づいて行われる当否抽選において小当たりに当選した場合に、該小当たりに対応して中央入賞ユニット37が開状態とされた際に遊技球が入球し、かつ、該遊技球が特別ポケット部416a、セーフ通路427に入球した(特別入球検知スイッチ461に検知された)場合に付与される大当たり種別をも決定するように構成してもよい。これらの構成を採用する場合においても、特定領域401に入球した複数の遊技球を同時に振り分ける場合に、かかる複数の遊技球をいずれもスペシャル通路702へと案内可能とするルート振分け装置703を設けることで、特定領域401に遊技球がほぼ同時に入球するといった比較的珍しく、また、感覚的に、大当たり状態が発生し易くなるのではないかという現象が生じた場合に、実質的にも、大当たり期待度を高めることができる。
また、上記実施形態では、ルート振分け装置703が、遊技球が入球することで、大当たり状態が付与されるとともに、規定数の賞球が付与されるセーフ通路427と、遊技球が入球することで、規定数の賞球が付与されるものの、大当たり状態は付与されない(外れとなる)アウト通路428とのどちらかに遊技球を案内するように構成されているが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、種別振分け装置741を省略した構成において、遊技球が入球する(遊技球の検知が行われる)ことで大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選及び大当たり状態の種別を決定する種別抽選が行われる第1入球手段としての第1始動入球手段(第1始動入球検知手段)と、遊技球が入球する(遊技球の検知が行われる)ことで大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選及び大当たり状態の種別を決定する種別抽選が行われる第2入球手段としての第2始動入球手段(第2始動入球検知手段)とを備え、第1始動入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たり状態に当選した場合に付与され得る大当たり状態の種別の振分けよりも、第2始動入球手段への遊技球の入球に基づいて行われた当否抽選にて大当たり状態に当選した場合に付与され得る大当たり状態の種別の振分けの方が有利者にとって有利であるといった構成において、ルート振分け装置703が、第1始動入球手段又は第2始動入球手段のどちらかに遊技球を案内する(1球の場合は第1始動入球手段へ案内し、2球(上記態様例(a−1)では複数球)の場合には第2始動入球手段へ案内する)ように構成してもよい。
さらに、例えば、遊技球が入球する(遊技球の検知が行われる)ことでm個の遊技球が付与される第1入球手段(第1入球検知手段)と、遊技球が入球する(遊技球の検知が行われる)ことでm個よりも多いn個の遊技球が付与される第2入球手段(第2入球検知手段)とを備え、ルート振分け装置703が、第1入球手段又は第2入球手段のどちらかに遊技球を案内する(1球の場合は第1入球手段へ案内し、2球(上記態様例(a−1)では複数球)の場合には第2入球手段へ案内する)ように構成してもよい。
(f−2)また、例えば、上記実施形態のような特定領域401に対してほぼ同時に複数の遊技球が入球しなければスペシャル通路702に案内される可能性が(かなり)低いようなルート振分け装置703を省略し、その代わりに、特定領域401に対して遊技球が1球ずつ入球した場合にも、かかる遊技球がスペシャル通路702に案内される可能性のあるようなルート振分け装置(可動しても、しなくてもよい)を設けることとしてもよい。加えて、例えば、スペシャル通路702を省略したり(遊技球の移動経路によってセーフ通路427への入球に関して有利・不利のないように構成したり)、特定領域401に入球した遊技球が回転体414に至るまでの移動経路が1本道であるように構成したりするとともに、ルート振分け装置703を省略してもよい。
(f−3)また、例えば、中央入賞ユニット37を第2の可変入賞装置として構成し、始動入賞装置33a、33bへの入球に基づく当否抽選にて大当たりに当選した場合に、大当たり状態の所定のラウンド数において、羽根部材404が開放されるように構成してもよい。この場合、中央入賞ユニット37においては、大当たり状態の終了後に付与される遊技モードを決定する役割、具体的に、例えば、大当たり状態終了後に、時間短縮モード又は確変モードのどちらかを付与する役割を与え、(1:上記実施形態における種別抽選領域408を省略し、回転体ユニット410で確変モードを付与するか否かを決定する(特定ポケット部416に入球して特別入球検知スイッチ461の検知で確変モード付与、その前に、非特別入球検知スイッチ462の検知が行われていても可)ように構成してもよいし、(2:上記実施形態における当否抽選領域407、及び、ルート振分け領域406を省略し、種別振分け装置741で確変モードを付与するか否かを決定する(上記実施形態では、15R入球検知スイッチ734として構成されていたスイッチに検知されることで確変モード付与、その前に、検知が行われることで時間短縮モードが付与されるように設定されるその他のスイッチ745、746の検知が行われていた場合には無効)ように構成してもよい。
さらに、開閉部材33cのない第1始動入賞装置33aを中央入賞ユニット37の下方、又は、左方の遊技領域に配置し、開閉部材33cを有する第2始動入賞装置33bを、中央入賞ユニット37の右方の遊技領域(右遊技領域)に配置し、スルーゲート34を右遊技領域にのみ配置し、通常モードでは、入球アシスト抽選の当選確率が低く、また、開閉部材33cが開状態とされなければ、第2始動入賞装置33bへの入球が不可能となるように構成してもよい。
尚、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づいて行われた当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり状態が、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づいて行われた当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり状態よりも、遊技者にとって有利な大当たり状態となる、又は、有利な大当たり状態が選択される可能性が高くなるように構成してもよい。例えば、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選にて大当たりに当選した場合には、大当たり状態の所定の大当たりラウンドの終了条件が、中央入賞ユニット37が1秒間×2回の開放、又は、8個の入球を上限として設定され、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて大当たりに当選した場合には、大当たり状態の所定の大当たりラウンドの終了条件が、中央入賞ユニット37が30秒間×1回の開放、又は、8個の入球を上限として設定されるように構成してもよい。この場合、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく大当たり状態における所定の大当たりラウンドにおいて、中央入賞ユニット37に入球する遊技球の数が多くなるため、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく大当たり状態の方が有利になる。
(g)上記実施形態では、左右一対の羽根部材404が同調して動作する、すなわち、一方が開位置とされる場合には他方も開位置とされ、一方が閉位置とされる場合には他方も閉位置とされるように構成されているが、どちらか一方のみが単独で動作する場合もあるように構成してもよい。つまり、当否抽選で小当たりに当選した場合に、左右一対の羽根部材404のうち、左側だけが開位置とされるパターンと、右側だけが開位置とされるパターンと、両方が開位置とされるパターンとが存在するように構成してもよい。さらには、両方が開位置とされるパターンとして、両方が同じタイミングで開閉されるパターンと、左側が早いパターンと、右側が早いパターンとが設定されていてもよい。加えて、羽根部材404のどちらが開放されるのかを液晶表示や音声、或いは、発光手段の点灯等で教示可能に構成してもよい(教示する状態と、教示しない状態とがあってもよい)。
また、上記実施形態では、特定領域401が羽根部材404によって、特定領域401に入球可能な状態と不可能な状態とに状態変化させているが、例えば、羽根部材404を省略したり、或いは、羽根部材404で開閉される入球開口部403とは別に、特定領域401への入球を許容する開口部を設けたりする等して、常に特定領域401への入球の可能性があるように構成してもよい。
(h)さらに、上記実施形態では、中央入賞ユニット37における左右一対の入球開口部403のうち左側の第1入球開口部403aに入球した遊技球をルート振分け装置703に案内する第1導入通路718aと、右側の第2入球開口部403bに入球した遊技球をルート振分け装置703に案内する第2導入通路718bとの長さが同じとなるように構成されているが、異なるように構成してもよい。加えて、第1導入通路718a及び第2導入通路718bのうち一方又は両方において当該導入通路718a、718bを長短させる(又は、遊技球の移動速度を可変させる)可動式通路を設けることとしてもよい。これらの構成を採用する場合、第1入球開口部403a及び第2入球開口部403bに対して遊技球が同時に入球しなくても、ルート振分け装置703の第1翼部714及び第2翼部715に対して2つの遊技球が同時に落下する可能性がある。
尚、上記実施形態では、第1導入通路718a及び第2導入通路718bが前後に折返されて、第1導入通路718a及び第2導入通路718bを移動する遊技球が視認し難くなっているが、少なくとも出口付近の部位に関しては左右方向に延在し、かつ、前方から視認可能なように(透明な前パネルで区画されている、又は、前方に開口している)構成してもよい。
また、上記実施形態のルート振分け装置703を採用するとともに、上記態様例(a−1)のように、第1導入通路718aと第2導入通路718bとが合流するように構成してもよい。さらに、かかる構成を採用する場合には、ルート振分け装置703の第1翼部714と第2翼部715とに遊技球が同時に落下可能に構成される(合流後の導入通路の出口の横幅が広い等)こととする。加えて、合流後の導入通路の出口付近において、遊技球の動きがゆっくりとなる、左右に転動してから落下する等の遊技者が遊技球を認識し易くするように構成してもよい。かかる構成を採用する場合、第1入球開口部403a又は第2入球開口部403bのうち一方の入球開口部403に対して複数の遊技球が立て続けに入球した場合に、かかる複数の遊技球がルート振分け装置703の第1翼部714及び第2翼部715に対して同時に落下する可能性がある。このため、第1入球開口部403a及び第2入球開口部403bの両方から遊技球が特定領域401に入球するようにして遊技球の発射位置を狙わなくても、どちらか一方に入球し易いように遊技球の発射位置を狙って打ち出していればよくなるため、操作性や遊技性を簡単なものとする(例えば、両方に同時に入球させなければならないといった遊技性を知らない遊技者でも損をしない)ことができる。尚、入球開口部403を1箇所にしてもよい。
さらに、導入通路718に停留手段を設け、例えば、左右の羽根部材404が1回開放される間に特定領域404(入球開口部403)に入球した遊技球が停留手段において一時的に停留させられた後、一挙にルート振分け装置703に案内されるように構成してもよい。この場合、特定領域404(入球開口部403)に入球するタイミングが多少ずれていても、羽根部材404が開いてから閉まるまでの間に遊技球を特定領域404に入球させることができれば、ルート振分け装置703へ落下させるタイミングを合わせることができるようになる。
尚、停留手段としては、一定の期間で、ルート振分け装置703への移動が許容される開状態と、規制される閉状態とに切替わる構成でもよいし、常時動作しているものの、ルート振分け装置703への移動が許容される開位置と、規制される閉位置との間を変位するとともに、停留手段の動作が比較的遅く、停留手段が閉位置から開位置に切替わるまでの間に、羽根部材404が開放されている間に特定領域404(入球開口部403)に入球した遊技球が停留手段において停留され得るように構成してもよい。
(i)上記実施形態では、先行演出処理において、入球カウンタの値が0であり、かつ、球詰りカウンタの値が1である場合にのみ、3R先行オープニングコマンドの設定処理、又は、7R先行オープニングコマンドの設定処理を行うように構成されているが、入球カウンタの値が0であれば、球詰りカウンタの値に関わらず、オープニングコマンドの設定処理が行われるように構成してもよいし、球詰りカウンタの値が0以外であれば、オープニングコマンドの設定処理が行われる(0の場合は、例えば、エラー処理を行う)ように構成してもよい。
つまり、球詰りカウンタの値が2以上の場合には、3R早期検知スイッチ753又は7R早期検知スイッチ754で検知された遊技球に先行して、別の遊技球が3R誘導通路743又は7R誘導通路745に既に存在しているといった状況にある。上記実施形態では、この先行している遊技球が存在するのであるなら、それ程待たずに大当たり状態が開始されるであろうから、先行オープニング演出の導出を控えるといった構成を採用している。また、かかる構成を採用することにより、例えば、7R早期検知スイッチ754の検知が確認されたが、その時点で既に3R誘導通路743(の出口の近く)を移動している遊技球が存在しており、7R早期検知スイッチ754の検知に基づいて、7ラウンド大当たり用の先行オープニング演出を行ったとしても、実際には、7ラウンド大当たりではなく、3ラウンド大当たりが付与されてしまう等といった事態を回避することができる。
但し、3R誘導通路743又は7R誘導通路745の遊技球の通過時間がより長くなるような構成であると、やはり、入球カウンタの値が0になってから、大当たりの発生に関するリアクションが導出されるまでのタイムラグが長くなり過ぎる可能性がある。このような場合には、上記のように、球詰りカウンタの値が1でなくても先行オープニング演出を導出させることによって、かかる懸念を抑止することができる。
さらに、かかる構成を採用する場合においても、入球カウンタの値が0であることから、後続の遊技球がより有利な大当たり状態を発生させる可能性がなく、例えば、3ラウンド大当たり用の先行オープニング演出を導出したものの、3R早期検知スイッチ753で検知された遊技球が3R入球検知スイッチ736に検知されるよりも前に、別の遊技球が15R入球検知スイッチ734に検知されて、15ラウンド大当たりの大当たり状態が発生する等といった事態を回避することができる。
尚、図32のステップS7705の後に、遊技球が3R誘導通路743を通過中であることを示す3R通過中フラグをオン設定する処理を加え、ステップS7711の後に、遊技球が7R誘導通路745を通過中であることを示す7R通過中フラグをオン設定する処理を加える。さらに、ステップS7703において、球詰りカウンタの値を判別する処理に代えて、7R通過中フラグがオンされているか否かを判別し、肯定判別された場合に、7R誘導通路745を通過中の遊技球の方が先に7R入球検知スイッチ735に検知されるであろうから、7ラウンド大当たり用の先行オープニングコマンドを設定する(否定判別された場合には、3ラウンド大当たり用の先行オープニングコマンドを設定する)。また、ステップS7709において、球詰りカウンタの値を判別する処理に代えて、3R通過中フラグがオンされているか否かを判別し、肯定判別された場合に、7ラウンド大当たり、及び、3ラウンド大当たり共用の先行オープニングコマンドを設定する、或いは、先行オープニングコマンドの設定をしない(否定判別された場合には、7ラウンド大当たり用の先行オープニングコマンドを設定する)ように構成することとしてもよい。また、例えば、先行オープニング演出は、7ラウンド大当たり、及び、3ラウンド大当たりの共用(同じ態様)であることとしてもよい。これらの構成を採用する場合、先行オープニング演出の態様と、実際の大当たり種別との矛盾が発生することを回避することができる。尚、3R通過中フラグ及び7R通過中フラグは、大当たり状態の開始時又は終了時にオフされることとする。
(j)上記実施形態の残存球監視処理において、入球カウンタの値が0以外であると判別される状態で監視タイマの値が0になった場合に行われるエラー報知処理と、球詰りカウンタの値が0以外であると判別される状態で監視タイマの値が0になった場合に行われるエラー報知処理とでは、エラーの報知の態様(内容)が異なるように構成してもよい。つまり、入球カウンタによって、ルート振分け領域406、当否抽選領域407、及び、種別抽選領域408のうち3R早期検知スイッチ753、7R早期検知スイッチ754、及び、15R入球検知スイッチ734よりも上流側の領域に遊技球が球詰りしていることを把握することができる。さらに、球詰りカウンタによって、種別抽選領域408のうち3R早期検知スイッチ753よりも下流側、かつ、3R入球検知スイッチ736よりも上流側の領域、又は、7R早期検知スイッチ754よりも下流側、かつ、7R入球検知スイッチ735よりも上流側の領域、すなわち、3R誘導通路743又は7R誘導通路745において遊技球が球詰りしていることを把握することができる。そのため、エラー報知を異ならせることで、特定領域401のどこに球詰りが発生しているのかをより具体的に示すことができる。
(k)上記実施形態では、先行オープニング演出が行われた場合、オープニング演出が短縮された大当たり状態が行われるように構成されているが、オープニング演出が省略された大当たり状態が行われるように構成してもよい。
(l)上記実施形態において、スペシャル案内部705又はスペシャル通路702に検知スイッチを設置し、遊技球を検知した場合に、遊技球がスペシャルルートを通過していることを教示するための効果音やランプの点灯演出等を発生させるように構成してもよい。
(m)上記実施形態では、3R誘導通路743及び7R誘導通路745の前方を覆う半透明の被覆カバー756が設けられているが、被覆カバー756のデザインを適宜変更することが可能であるし、被覆カバー756を省略することも可能である。また、例えば、3Rシール757a、7Rシール757b、又は、15Rシール757cの裏面に向けてそれぞれ光を照射するLEDを設け、3R早期検知スイッチ753、7R早期検知スイッチ754、又は、15R入球検知スイッチ734による検知が行われた場合に、該当するLEDを点灯させるように構成してもよい。さらに、昇格受付中である場合には点滅させるように構成してもよい。
(n)上記実施形態では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bのどちらに遊技球が入球しても、当否抽選の当選確率や変動表示時間等が同じであったが、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球した場合と、第2始動入賞装置33bに入球した場合とで、当否抽選に際しての大当たりや小当たりの振分けや、各抽選にて当選した場合の特典の内容等が異なるように構成してもよい。例えば、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる第1特別表示装置と、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる第2特別表示装置とを設け、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選にて小当たりに当選した場合には、9/10の割合で羽根部材404が1秒間、1回だけ開放されるとともに、1/10の割合で羽根部材404が1秒間、2回開放され、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて小当たりに当選した場合には、1/10の割合で羽根部材404が1秒間、1回だけ開放されるとともに、9/10の割合で羽根部材404が1秒間、2回開放されるように構成してもよい。
(o)また、上記実施形態では、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選の結果を教示する特別表示装置43の変動表示を合計4つまで保留可能に構成されているが、保留数は特に限定されるものではない。例えば、各第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bへの入球にそれぞれ対応してそれぞれ4つまで(合計8つの)変動表示を保留できる構成としてもよい。当該構成を採用する場合、各始動入賞装置33a、33bへの入球に基づく変動表示の保留数をそれぞれ分けて把握できるように構成してもよい。また、当該構成を採用する場合、例えば、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく変動表示よりも、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく変動表示の方が優先して消化されるように構成されてもよいし、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bに入球があった順番通りに対応する変動表示が実行される構成としてもよい。
尚、当否抽選の変動表示が保留されない構成としてもよい。また、入球アシスト抽選の結果を教示するための変動表示の保留数についても特に限定されるものではなく、4つ未満や5つ以上の保留ができる構成としてもよいし、入球アシスト抽選の変動表示が保留されない構成としてもよい。
(p)さらに、上記実施形態では、始動入球手段が2つ(第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33b)設けられているが1つでもよいし、3つ以上設けてもよい。また、始動入球手段の配置についても特に限定されるものではない。尚、上記実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの入球に基づいて行われる抽選にて「大当たり」(直撃大当たり)に当選する場合があるが、始動入賞装置33a、33bへの入球に基づく抽選では「大当たり」の付与が決定されることがないように(「小当たり」か「外れ」に振分けられるように)構成してもよい。さらに、始動入賞装置33a、33bへ入球があった場合、必ず羽根部材404が開放されるように(必ず「小当たり」し、外れがないように)構成してもよい。また、上記実施形態において、「小当たり」1回につき羽根部材404が複数回(例えば2回)開放されることもあるように構成してもよい。
(q)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、可変入賞装置32(大入賞口)を省略するとともに、特別入賞口442及び非特別入賞口443への入球(特別入球検知スイッチ461及び非特別入球検知スイッチ462の検知)に基づき所定数の遊技球が払出されるものとして、中央入賞ユニット37の羽根部材404が開放されてから所定時間(例えば30秒)経過するまで、或いは、特定領域401に所定数(例えば8個)の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、それが所定ラウンド(例えば、3、8、又は16ラウンド)繰り返される間の遊技状態を大当たり状態とした遊技機に適用してもよい。この場合、中央入賞ユニット37が可変入賞装置32の機能を兼ねることとなる。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。
(r)上記実施形態では特に言及していないが、パチンコ機10には、パチンコ機10の振動を検知する振動検知手段が設けられ、電源がオンされた状態においてパチンコ機10が揺らされる(叩かれる)等した場合に振動検知手段によって振動が検知され、該検知が行われた場合には、エラー処理(パチンコ機10におけるエラー報知、遊技(通常処理等)の一時中止、ホールコンピュータ等の外部へのエラー情報出力)が行われるように構成されている。
また、特別入球検知スイッチ461(種別進入検知手段)の検知が行われた場合等の種別抽選領域408に遊技球が進入する状況となった場合に、装飾図柄表示装置42(表示手段)において、「台を揺らさないでください。振動が検知されると、大当たりが無効になる可能性があります」等のパチンコ機10を振動させないことへの注意を促す注意事項表示(音声アナウンス等の基本的な案内は、遊技球が特別入球検知スイッチ461に検知されてから種別抽選領域408に進入するまでの間に完了していることが望ましい)を導出するように構成してもよい。この場合、遊技者が遊技に熱中し過ぎて(思わず、又は、意図的に)パチンコ機10を揺らしてしまうことを抑制することができ、また、パチンコ機10が揺れることによって、遊技球の挙動に変化が生じてしまうといった事態を抑止することができる。従って、パチンコ機10が振動するといった遊技者にとっても、パチンコ機10を設置する遊技ホール等にとっても好ましくない状況の発生を抑制することができる。
さらに、振動検知手段による振動検知レベルが複数段階で設定され、特別入球検知スイッチ461の検知が行われた場合等の種別抽選領域408に遊技球が進入する状況となった場合には、振動検知レベルが引き上げられる(より小さな振動でも検知が可能)ように構成してもよい。加えて、一度の振動検知でエラー処理が行われるのではなく、一度警告表示を行ってから、次に(例えば、警告表示が行われている状態で)振動検知が行われた場合に、エラー処理が行われるように構成してもよい。
(s)上記実施形態において、特別入球検知スイッチ461の検知に基づいて大当たり状態の発生を決定するのではなく(例えば、特別入球検知スイッチ46を省略したり、特別入球検知スイッチ46を演出用にのみ使用したりする)、15R入球検知スイッチ734、7R入球検知スイッチ735、3R入球検知スイッチ736の検知に基づいて、各種別の大当たり状態の発生を決定するように構成してもよい。
また、中央入賞ユニット37は、特別入球検知スイッチ461とは別に設けられ、種別抽選領域408へと導出される(直前の)遊技球を検知する種別進入検知スイッチ(種別進入検知手段)と、特別入球検知スイッチ461の検知に基づいてカウントアップされ、種別進入検知スイッチの検知に基づいてカウントダウンされる裏通路カウンタと、種別抽選領域408への入口付近に設けられ、裏通路カウンタの値に対応して点灯制御される(本例では2個の)種別進入待機ランプとを備えることとしてもよい。この場合、種別抽選領域408に進入する遊技球の数等を把握し易くすることができる。
尚、上記実施形態では特に言及していないが、回転体414(セーフ通路427)から種別抽選領域408(スタート台742)に至るまでの通路(裏通路)に関して、前方の遊技者から視認可能に構成されていることとしてもよい。また、該裏通路においては、遊技球の順番が入れ替わらないように1球ずつ流下していくように構成されていることとしてもよい。加えて、裏通路等において、種別抽選領域408に連続して進入する遊技球の間隔を整える間隔調整手段(所定間隔で開閉するシャッタ、一定間隔で回転し、遊技球を1球ずつ下流側に案内可能な風車体等)を設けることとしてもよい。この場合、種別抽選領域408に連続して進入する遊技球の挙動のばらつきを抑制することができる。
(t)上記実施形態において、特別入球検知スイッチ461、非特別入球検知スイッチ462、入球カウントスイッチ437、15R入球検知スイッチ734、7R入球検知スイッチ7345、3R入球検知スイッチ736、3R早期検知スイッチ753、及び、7R早期検知スイッチ754の検知情報(検知履歴)を蓄積記憶可能な検知履歴記憶手段を備え、検知履歴記憶手段の記憶内容を装飾図柄表示装置42等に導出可能に構成することとしてもよい。さらに、前記検知情報を検知の都度、或いは、所定間隔毎に、パチンコ機10の外部(ホールコンピュータ等)に出力可能に構成することとしてもよい。この場合、特定領域401における遊技球の挙動履歴が明確に残されるため、遊技者と遊技ホールとの間で遊技球がどこに入球したかのトラブルが発生し、複雑化することを回避することができる。
特に、パチンコ機10に設けられた現在の時刻を把握するリアルタイムクロックの時間と、前記検知履歴とを対応付けて記憶させる場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。尚、検知履歴記憶手段の前記検知履歴については、所定期間(1日、1週間等)で消去されるように構成してもよいし、RAMクリアの操作で消去されるように構成してもよい(電源のオン、又は、オフは望ましくない)。また、入球カウンタや球詰りカウンタの値を装飾図柄表示装置42やパチンコ機10外部に導出可能に構成されていることとしてもよい。
(u)中央入賞ユニット37において、特定領域401を移動する遊技球を停留させることのできる停留手段を設けることとしてもよい。ここで、種別振分け装置741において停留手段を具体化する態様例について、図45を参照して説明する。尚、上記実施形態では、種別抽選領域408に対して連続入球する遊技球の上限が実質2球とされているが、本態様例については、3球以上の遊技球が連続して種別抽選領域408に入球可能な構成(例えば、回転体414のポケット部416が4つ以上あり、特別ポケット部416aが3地以上ある)であることとする。
図45(a)、(b)に示すように、種別振分け装置741は、スタート台742の下流側(右側)端縁に隣接して設けられ、スタート台742と同じく右側に向けて若干下方傾斜して延びる振分け板931を備えている。振分け板931には、遊技球が入球可能な平面視円形状の孔部を振分け板931の長手方向において3つ並ぶようにして形成することにより、遊技球をそれぞれ1球ずつ入球可能とする3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935が設けられている。
振分け板931の下方には、3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935に入球した遊技球を支持して、当該遊技球を3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935にて停留させておくことのできる停留手段としての停留回転体937が設けられている。停留回転体937は、略円柱状をなし、該円柱体の中心線を回転中心軸線として、該回転中心軸線が、振分け板931の長手方向に沿った左右方向に延びるように設けられている。
さらに、停留回転体937の外周面には、3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935にそれぞれ対応する位置に形成され、遊技球を収容可能な排出用凹部938が設けられている。また、停留回転体937の下方には、3R誘導通路743、7R誘導通路745、15R誘導通路746の各入口が設けられている。
そして、停留回転体937の回転に伴い、各排出用凹部938が、各3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935と合致する期間と、合致しない期間とが繰り返されるようになっている。つまり、排出用凹部938が各3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935と合致していない(排出用凹部938が下側を向いている)場合、3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935に入球した遊技球は、3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935にて停留されることとなる。その後、排出用凹部938が各3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935と合致するまで停留回転体937が回転した場合、3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935に停留されていた遊技球が、対応する排出用凹部938に収容されることとなる。さらに、停留回転体937が回転することで、各排出用凹部938に収容されていた遊技球が、対応する3R誘導通路743、7R誘導通路745、15R誘導通路746に進入することとなる。つまり、3R停留部933に停留されていた遊技球は3R誘導通路743に進入し、7R停留部934に停留されていた遊技球は7R誘導通路745に進入し、15R停留部935に停留されていた遊技球は15R誘導通路746に進入する。
また、停留回転体937は、図示しないステッピングモータによって駆動され、上方を向いていた面が前方に推移するように回転する。また、本実施形態では、種別抽選領域408への遊技球の入球がない場合には、停留回転体937は排出用凹部938が下方を向く基準姿勢(基準の位置)にて停止されているように構成されている。その一方で、到達検知手段としての特別入球検知スイッチ461によって遊技球の検知が行われた場合に、ステッピングモータが駆動して、停留回転体937が回動を始めるように構成されている。本態様例では、停留回転体937は、基準姿勢から6.5秒をかけて、排出用凹部938が上方を向く受入れ姿勢へと変位し、受入れ姿勢から3秒を掛けて基準姿勢へと変位するように構成されている。また、3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935に停留されていた遊技球は、同時に停留回転体937の各排出用凹部938に収容され、各排出用凹部938から同時に3R誘導通路743、7R誘導通路745、15R誘導通路746に進入するようになっている。
尚、1回転して基準姿勢に戻った停留回転体937は、該姿勢で停止されるようになっている。さらに、大当たり状態中は停留回転体937が常時(エンディング終了時まで)回転するように構成されている。また、大当たり状態終了時には、特定領域401の残存球の確認が行われ、残存球が無い場合には、大当たり状態が終了し、残存球がある場合には、所定時間はエンディングの延長、所定時間以上になるとエラー表示が行われる。加えて、3R入球検知スイッチ736、7R入球検知スイッチ735、15R入球検知スイッチ734の検知が有効な有効状態と、無効な無効状態とがあり、3R入球検知スイッチ736、7R入球検知スイッチ735、15R入球検知スイッチ734の検知が行われた場合に前記無効状態に切替えられ、大当たり状態の終了時に特定領域401における残存球が無くなった場合に有効状態に切替えられる。
ちなみに、回転体414の特別ポケット部416aに収容されていた遊技球がセーフ通路427に進入してから種別抽選領域408に到達するまでの時間は約2秒となっている。本態様例では、停留回転体937の排出用凹部938に遊技球を収容して当該停留回転体937が動いている状態が案内状態に相当し、それ以外の状態が停留状態に相当する。
また、遊技球が15R誘導通路746に入球してから15R入球検知スイッチ734に検知されるまでの15R到達時間よりも、遊技球が7R誘導通路745に入球してから7R入球検知スイッチ735に検知されるまでの7R到達時間の方が長くなるように(移動距離が長くなるように)構成され、7R到達時間よりも、遊技球が3R誘導通路743に入球してから3R入球検知スイッチ736に検知されるまでの3R到達時間の方が長くなるように(移動距離が長くなるように)構成されている。このため、15R停留部935に遊技球が停留されている場合には、3R停留部933や7R停留部934に遊技球が停留されているか否かに関わらず、「15R大当たり」の大当たり状態が発生することとなる。また、7R停留部934に遊技球が停留され、15R停留部935に遊技球が停留されていない場合には、3R停留部933に遊技球が停留されているか否かに関わらず、「7R大当たり」の大当たり状態が発生するようになっている。さらに、3R停留部933に遊技球が停留され、7R停留部934、及び、15R停留部935に遊技球が停留されていない場合に、「3R大当たり」の大当たり状態が発生するようになっている。尚、上記実施形態と同様に、大当たり状態や、大当たり状態の発生が決定されている状態では、遊技球が3R入球検知スイッチ736、7R入球検知スイッチ735、15R入球検知スイッチ734に検知されたとしても、当該検知に対応する大当たり状態の検知は付与されないように構成されている。
また、本態様例では、振分け板931と停留回転体937との間の位置において、3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935に入球して停留されている遊技球を検知する3Rスタンバイ検知スイッチ941、7Rスタンバイ検知スイッチ942、15Rスタンバイ検知スイッチ943が設けられている。さらに、振分け板931の後方の縦壁面には、各3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935の後方位置に対応して、入口表示部としての3Rスタンバイランプ944、7Rスタンバイランプ945、15Rスタンバイランプ946が設けられている。
本態様例では、3Rスタンバイ検知スイッチ941、の検知が行われた場合に、3Rスタンバイランプ944が点灯し、7Rスタンバイ検知スイッチ942の検知が行われた場合に、7Rスタンバイランプ945が点灯し、15Rスタンバイ検知スイッチ943の検知が行われた場合に、15Rスタンバイランプ946が点灯し、所定の大当たり状態が発生した場合に、各種スタンバイランプ944,945,946が消灯されるようになっている。さらに、装飾図柄表示装置42では、特別入球検知スイッチ461の検知情報に基づいて、「大当たり種別抽選中」の表示が導出され、15Rスタンバイ検知スイッチ943の検知が行われた場合に「15ラウンド大当たりおめでとう」の表示が導出され、7Rスタンバイ検知スイッチ942の検知が行われ、かつ、15Rスタンバイ検知スイッチ943の検知が行われていない場合に「7ラウンド大当たり以上確定」の表示が導出される加えて、3Rスタンバイ検知スイッチ941の検知が行われ、かつ、7Rスタンバイ検知スイッチ942、及び、15Rスタンバイ検知スイッチ943の検知が行われていない場合には、3Rスタンバイ検知スイッチ941の検知が行われたとしても「大当たり種別抽選中」の表示がそのまま導出され続けるだけとなっている。尚、スタンバイ検知スイッチ941,942、943の検知情報に基づいて、スタンバイランプ944、945、946を点灯させたり、装飾図柄表示装置42の表示を導出させたりする機能がスタンバイ教示手段(早期教示手段)に相当する。
また、本態様例では、振分け板931において、上流側から3R停留部933、7R停留部934、15R停留部935の並びで配置されており、基本的に、3R停留部933に遊技球が停留されていない状態で種別抽選領域408(スタート台742)に遊技球が進入した場合には、該遊技球が3R停留部933に入球して、3R停留部933において停留されるようになっている。
さらに、遊技球が3R停留部933に停留されている状態において種別抽選領域408に遊技球が進入した場合には、該遊技球が、3R停留部933に停留されている遊技球を乗り越えて(踏み台にして)7R停留部934へと到達し、7R停留部934に入球して停留されるようになっている。
加えて、遊技球が3R停留部933及び7R停留部934に停留されている状態において種別抽選領域408に遊技球が進入した場合には、該遊技球が、3R停留部933及び7R停留部934に停留されている遊技球を乗り越えて(踏み台にして)15R停留部935へと到達し、15R停留部935に入球して停留されるようになっている。
また、振分け板931の下流側端縁に隣接して、3R停留部933、7R停留部934、及び、15R停留部935のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れて、パチンコ機10の外部へ排出する排出口948が設けられている。加えて、特定領域401における遊技球の有無(残存球)を把握するべく、排出口948から排出された遊技球を検知する排出検知スイッチ949が設けられ、検知が行われた場合に入球カウンタの値の減算が行われる。
尚、本態様例では、3R停留部933は、7R停留部934及び15R停留部935に対する第1停留部であり、7R停留部934は、3R停留部933に対する第2停留部であって、15R停留部935に対する第1停留部であり、15R停留部935は、3R停留部933及び7R停留部934に対する第2停留部である。さらに、3Rスタンバイ検知スイッチ941は、7Rスタンバイ検知スイッチ942及び15Rスタンバイ検知スイッチ943に対する第1スタンバイ検知手段であり、7Rスタンバイ検知スイッチ942は、3Rスタンバイ検知スイッチ941に対する第2スタンバイ検知手段であって、15Rスタンバイ検知スイッチ943に対する第1スタンバイ検知手段であり、15Rスタンバイ検知スイッチ943は、3Rスタンバイ検知スイッチ941及び7Rスタンバイ検知スイッチ942に対する第2スタンバイ検知手段である。加えて、本態様例では、スタンバイ検知スイッチ941,942、943が早期検知手段を構成し、3R停留部933、7R停留部934、及び、15R停留部935と、3R誘導通路743、7R誘導通路745、15R誘導通路746とによって、入球ルート(第1入球ルート及び第2入球ルート)が構成されている。
以上のように、本態様例では、種別抽選領域408の種別振分け装置741において遊技球を停留させる3R停留部933、7R停留部934、及び、15R停留部935が設けられており、遊技球がどこに停留されるかによって、どの大当たり種別が付与されるかを把握することができるようになっている。つまり、3R停留部933に停留された遊技球は、いずれ3R入球検知スイッチ736に検知されることが確定し、7R停留部934に停留された遊技球は、いずれ7R入球検知スイッチ735に検知されることが確定し、15R停留部935に停留された遊技球は、いずれ15R入球検知スイッチ734に検知されることが確定している。その上、例えば、3R停留部933、7R停留部934、及び、15R停留部935に停留されている遊技球が一斉に3R誘導通路743、7R誘導通路745、及び、15R誘導通路746に進入した場合、15R入球検知スイッチ734、7R入球検知スイッチ735、3R入球検知スイッチ736のうち、遊技者にとって有利な検知が行われるものほど、先に遊技球が検知されるように構成されている。これにより、例えば、3R停留部933、7R停留部934、及び、15R停留部935の全てに遊技球が停留されている場合、15R停留部935に停留されていた遊技球が15R入球検知スイッチ734に検知されることに基づく「15R大当たり」が発生するように構成されている。
このため、例えば、15R停留部935に停留されていた遊技球が15R誘導通路746に案内されたものの、3R停留部933や7R停留部934に停留されていた遊技球が3R誘導通路743や7R誘導通路745にも案内されたので、「15R大当たり」が発生しない可能性がでてしまう(「3R大当たり」や「7R大当たり」になってしまう)といった心象の良くない現象の発生を回避することができる。従って、3R停留部933よりも7R停留部934に停留させ、さらに、7R停留部934よりも15R停留部935に停留させるといった具合に遊技球を停留させればよいといった分かり易い遊技性を確保することができ、盛り上がりのポイント(見どころ、力の入れどころ)をはっきりとさせることができる。
さらに、種別抽選領域408に遊技球をたくさん入球させた方が、遊技者にとってより有利な停留部934、935に遊技球を停留させ易くなるとともに、3R停留部933に遊技球が停留されることを恐れる必要がないことから、種別抽選領域408、より根本的には、特定領域401に遊技球をたくさん入球させることと、遊技者にとって有利になることとを対応付けることができる。従って、特定領域401に遊技球を入球させることに対してマイナスのイメージを抱くといった事態を皆無にすることができ、特定領域401へ遊技球をできる限り入球させるといった遊技性をより確実なものとすることができる。
加えて、各停留部933、934、935は、遊技球を1つずつ収容可能な凹状に形成されている。このため、停留部933、934、935に停留された遊技球を、当該停留部933、934、935においてより確実に留めておく(位置決めする)ことができる。このため、遊技球が種別振分け装置741に停留された状態で、停留されている遊技球がどこの誘導通路743、745、746に遊技球が案内されるか否かの判断をより正確に行うことが可能となる。また、遊技球が留まることなく、流れで誘導通路743、745、746に進入していくような構成に比べ、遊技球が誘導通路743、745、746に案内されることを認識し易くすることができる。さらに、遊技球が15R誘導通路746に案内され、「15R大当たり」の発生が確定した状態を堪能し、遊技球が15R誘導通路746に案内される様子をよりじっくりと視認することができる。従って、遊技球が種別振分け装置741(の各停留部933、934、935)に停留される様子に一喜一憂するといった遊技性を確保することができる。
また、本態様例では、各停留部933、934、935に停留されている遊技球を検知可能なスタンバイ検知スイッチ941,942、943が設けられている。このため、停留部933、934、935に遊技球が停留されている状態において、当該停留状態が解除されたならば、例えば、15R誘導通路746に遊技球が案内される(「15R大当たり」が発生する)ことを教示したり、現状では、遊技球が3R誘導通路743に案内されるだけである(「3R大当たり」が発生する)ことを教示したりすることが可能となる。従って、種別振分け装置741において遊技球が停留されている停留状態における演出性を高め、興趣の向上を図ることができる。
加えて、本実施形態では、種別抽選領域408における上流側から3R停留部933、7R停留部934、及び、15R停留部935の順に配置され、基本的に、3R停留部933に遊技球を停留させた状態とすることで、遊技球を7R停留部934へと到達させて停留させることができ、3R停留部933及び7R停留部934に遊技球を停留させた状態とすることで、遊技球を15R停留部935へと到達させて停留させることができるように構成されている。このため、複数の遊技球を種別抽選領域408に到達させることで、遊技者にとって有利となるようにステップしていく様子を堪能することができる。また、3R停留部933や7R停留部934に遊技球が停留されることを好印象として捉えることが可能となる。
また、本態様例の停留回転体937は、常時動き続けているわけではなく、基本的に、排出用凹部938が下向きとなる基準姿勢で停止しており、特別入球検知スイッチ461の検知が行われた場合に動作を開始する。そして、1回転して基準姿勢に戻ると、停止するようになっている。このため、停留回転体937が動作し続ける場合のように、種別振分け装置741に達した遊技球がほぼ停留されることなく種別振分け装置741を通過する場合が発生するといった事態を回避することができる。従って、種別振分け装置741への遊技球の停留具合を楽しむといった醍醐味をより確実に堪能させることができる。
尚、本態様例では、3R停留部933に遊技球が停留されていない状態で種別抽選領域408に遊技球が進入した場合には、該遊技球が3R停留部933に入球して、3R停留部933において停留され、遊技球が3R停留部933に停留されている状態において種別抽選領域408に遊技球が進入した場合には、該遊技球が、3R停留部933に停留されている遊技球を乗り越えて(踏み台にして)7R停留部934へと到達し、7R停留部934に入球して停留され、遊技球が3R停留部933及び7R停留部934に停留されている状態において種別抽選領域408に遊技球が進入した場合には、該遊技球が、3R停留部933及び7R停留部934に停留されている遊技球を乗り越えて(踏み台にして)15R停留部935へと到達し、15R停留部935に入球して停留されるようになっているが、3R停留部933に遊技球が停留されていない状態でも、遊技球が7R停留部934や15R停留部935へと到達して入球し、停留される場合もあるように構成してもよい。かかる構成を採用する場合であっても、3R停留部933に遊技球が停留されていない状態よりも、停留されている状態の方が遊技球が7R停留部934や15R停留部935へと到達し易いため、遊技球を特定領域401にたくさん入球させることを目指すといった遊技性を確保することができる。
(v)次に、図46に示す種別振分け装置741の変形例について説明する。本態様例の種別振分け装置741は、図45の種別振分け装置741と同様に、スタート台742に隣接して振分け板951が設けられている。但し、本態様例の特別入球検知スイッチ461の検知に基づいて付与される大当たり種別は、「15ラウンド大当たり」及び「8ラウンド大当たり」のみであり、これに対応して、振分け板951には、上停留部952及び下停留部953が設けられている。尚、本態様例でも、上停留部952が上流側であり、基本的に上停留部952に遊技球が停留されることで、下停留部953へ遊技球が到達可能とされる構成であるが、上停留部952に遊技球が停留されていなくても下停留部953へ遊技球が到達可能に構成されていてもよい。但し、種別抽選領域408に遊技球が1球だけ入球した場合でも、何らかの大当たり種別が必ず決定されるように構成することとする。
振分け板951の下方には、上停留部952及び下停留部953に入球した遊技球を上停留部952及び下停留部953にて停留させるための停留手段としての停留シャッタ954が設けられている。停留シャッタ954は、水平方向に延在するとともに、振分け板951の下方位置に突出する突出位置と、遊技盤30の前面に没入する開放位置との間を前後かつ水平に変位可能に構成されている。停留シャッタ954が突出位置とされた場合に、遊技球を上停留部952及び下停留部953にて停留させることが可能な種別振分け装置741の停留状態とされ、停留シャッタ954が開放位置とされた場合に、上停留部952及び下停留部953に停留されていた遊技球が下流側(後述の振分け器954)に案内される種別振分け装置741の案内状態とされる。尚、停留シャッタ954は、特別入球検知スイッチ461の検知が行われてから例えば5.5秒後に開放位置とされ、開放位置とされてから例えば0.4秒後に突出位置とされる(大当たり状態中は常時開放位置)。
停留シャッタ954の下方には、振分け器954(振分け部)が設けられている。振分け器954は、上記実施形態のルート振分け装置703と同様の構成を具備しており、軸ピン956に軸支される軸部957と、軸部957から左方に突出する第1翼部958と、軸部957から右方に突出する第2翼部959とを備え、左右対称形状をなしている。第1翼部958の上面である第1案内面958aは、左側に向けて下方傾斜し、第2翼部959の上面である第2案内面959aは、右側に向けて下方傾斜している。振分け器954は、回転自在に支持されているものの、外力が作用していない場合には、第1翼部958及び第2翼部959が軸部957から左右に延びる基準姿勢とされる。
さらに、上停留部952の直下方位置に第1翼部958(第1案内面958a)が配置され、下停留部953の直下方位置に第2翼部959(第2案内面959a)が配置されている。本態様例では、上停留部952及び下停留部953の両方に遊技球が停留されていた場合、これらの遊技球が第1翼部958(第1案内面958a)及び第2翼部959(第2案内面959a)の軸部957を中心とした(ほぼ)左右均等位置に同時に落下することとなる。このように、第1翼部958、及び、第2翼部959に遊技球が同時に落下する場合には、振分け器954はほぼ回動しないようになっている。
また、第1翼部958(第1案内面958a)の左方、及び、第2翼部959(第2案内面959a)の右方には、15R誘導通路960が設けられている。さらに、振分け器954の下方には、8R誘導通路961が設けられている。加えて、各15R誘導通路960には、15R誘導通路960に案内された遊技球を検知する15R入球検知スイッチ962が設けられている。さらに、8R誘導通路961に案内された遊技球を検知する8R入球検知スイッチ963が設けられている。
そして、上停留部952及び下停留部953のうち一方に遊技球が停留されていた状態から停留シャッタ954が開放位置とされた場合、遊技球の重さによって振分け器954が回動し、かかる遊技球は8R誘導通路961へと案内されるようになっている。その一方で、上停留部952及び下停留部953の両方に遊技球が停留されていた状態から停留シャッタ954が開放位置とされた場合、これらの遊技球は、第1翼部958(第1案内面958a)、及び、第2翼部959(第2案内面959a)によって15R誘導通路960へと案内されるようになっている。
また、上停留部952に停留されている遊技球を検知する上早期検知スイッチ964と、下停留部953に停留されている遊技球を検知する下早期検知スイッチ965とが設けられている。本態様例では、上早期検知スイッチ964及び下早期検知スイッチ965の両方の検知が行われた状態では、装飾図柄表示装置42において「15R大当たり」の当選が濃厚である表示を行い、上早期検知スイッチ964及び下早期検知スイッチ965のうち一方の検知が行われ、かつ、他方の検知が行われる可能性がない状態では、装飾図柄表示装置42において「8R大当たり」の当選が濃厚である表示を行い、上早期検知スイッチ964及び下早期検知スイッチ965のうち一方の検知が行われ、かつ、他方の検知が行われる可能性がある状態では、装飾図柄表示装置42において「15R大当たり」に当選する可能性があることを示す表示(昇格受付表示)を行うようになっている。
尚、本実施形態では、遊技球を15R誘導通路960に案内する場合の第1翼部958(第1案内面958a)、及び、第2翼部959(第2案内面959a)と、15R誘導通路960とによって第2入球ルート(場合によって第2誘導通路)が構成され、遊技球を8R誘導通路961に案内する場合の第1翼部958(第1案内面958a)、又は、第2翼部959(第2案内面959a)と、8R誘導通路961とによって第1入球ルート(場合によって第1誘導通路)が構成される。また、上停留部952及び下停留部953のうち一方にのみ遊技球が停留されている状態では、該上停留部952又は下停留部953が第1停留部に相当し、上停留部952及び下停留部953のうち両方に遊技球が停留されている状態では、上停留部952及び下停留部953が第2停留部に相当する。ちなみに、本実施形態では、上停留部952に遊技球が停留されていなければ下停留部953にも遊技球が停留されない構成のため、実質的に、上停留部952が第1停留部であり、下停留部953が第2停留部である。
以上のように、本態様例では、上停留部952及び下停留部953のうち両方に遊技球が停留されるのか、或いは、一方にしか停留されないのかによって、大当たり種別が異なるように構成されている。当該構成においても、種別振分け装置741における遊技球の停留具合を堪能させるといった作用効果が奏されることとなる。また、本態様例では、上停留部952及び下停留部953のうち両方に遊技球が停留された場合には、両遊技球が15R誘導通路960に案内される一方で、8R誘導通路961に案内されないように構成されているため、上停留部952及び下停留部953のうち両方に遊技球が停留されることと、遊技者にとってより有利な「15R大当たり」の大当たり状態が付与されることとをより確実に対応付けすることができる。
(w)次に、図47(a)、(b)に示す種別振分け装置741の変形例について説明する。本態様例の種別振分け装置741は、種別抽選領域408に進入し、スタート台742を通過する遊技球が案内される略円盤状のクルーン971が設けられている。クルーン971は、スタート台742を通過してきた遊技球が先ず案内されるとともに、かかる遊技球がその勢いに応じて周回可能な外周部972と、外周部972よりも内周側に位置し、8個の停留部974が環状に配置形成された内周部973とを備えている。
尚、本態様例では、当否抽選領域407が省略され、特定領域401に入球した遊技球が必ず種別抽選領域408に進入し、種別抽選領域408における遊技球の挙動(入賞先)によって、大当たり状態の付与、及び、付与される大当たり種別が決定されるように構成されている。つまり、種別抽選領域408に対して3つ以上の遊技球が立て続けに入球する可能性があるようになっている。また、ルート振分け装置703によって遊技球がノーマル通路701に案内された場合よりも、遊技球がスペシャル通路702に案内された場合の方が、種別抽選領域408により早く遊技球が到達するように構成されていることとしてもよい。
クルーン971の下方には、停留部974に入球した遊技球を停留部974にて停留させるための停留手段としての停留シャッタ954が設けられている。停留シャッタ975は、水平方向に延在するとともに、クルーン971の下方位置に突出する突出位置と、遊技盤30の前面に没入する開放位置との間を前後かつ水平に変位可能に構成されている。停留シャッタ975が突出位置とされた場合に、遊技球を停留部974にて停留させることが可能な種別振分け装置741の停留状態とされ、停留シャッタ975が開放位置とされた場合に、停留部974に停留されていた遊技球が下流側(後述の振分け器976)に案内される種別振分け装置741の案内状態とされる。尚、停留シャッタ975は、特別入球検知スイッチ461の検知が行われてから例えば5.5秒後に開放位置とされ、開放位置とされてから例えば0.4秒後に突出位置とされる(大当たり状態中は常時開放位置)。
停留シャッタ975の下方には、振分け器976(振分け部)が設けられている。振分け器976は、回動軸線が前後方向となるように回動可能に構成され、クルーン971の右部の下方に配置される軸部977と、軸部977から左方に延びる受板部978とを備え、受板部978が略水平方向(若干左側に向けて下方傾斜している)に延びる基準位置と、基準位置から下方に向けて60度〜80度程度傾斜した最大傾斜位置との間を変位可能に構成されている。また、振分け器976は、図示しないコイルばねによって、基準位置側に付勢されている。
振分け器976の左方位置には、基準位置又はその付近の位置にある振分け器976によって遊技球が案内される外れ通路979と、最大傾斜位置又はその付近の位置にある振分け器976によって遊技球が案内される15R誘導通路980と、基準位置と最大傾斜位置との間の中間位置にある振分け器976によって遊技球が案内される8R誘導通路981とが設けられている。外れ通路979に設けられた外れ検知スイッチ982によって遊技球が検知された場合には、15個の遊技球が上皿19に払い出される。15R誘導通路980に設けられた15R入球検知スイッチ983によって遊技球が検知された場合には、15個の遊技球が上皿19に払い出されるとともに、「15R大当たり」の大当たり状態が開始される。8R誘導通路981に設けられた8R入球検知スイッチ984によって遊技球が検知された場合には、15個の遊技球が上皿19に払い出されるとともに、「8R大当たり」の大当たり状態が開始される。
尚、外れ通路979よりも8R誘導通路981の方が長く、8R誘導通路981よりも15R誘導通路980の方が長く構成されている。これにより、外れ通路979に案内された遊技球が外れ検知スイッチ982に検知されるよりも先に、8R誘導通路981や15R誘導通路980に案内された遊技球が8R入球検知スイッチ984や15R入球検知スイッチ983に検知され、8R誘導通路981に案内された遊技球が8R入球検知スイッチ984に検知されるよりも先に、15R誘導通路980に案内された遊技球が15R入球検知スイッチ983に検知されるように構成されている。
そして、8つ存在する停留部974に遊技球が停留された状態から、停留シャッタ975が開放位置とされた場合、各停留部974に停留されていた遊技球の全てが、基準位置にある振分け器976に落下することとなる。本実施形態では、8つの停留部974に停留される遊技球の数及び配置によって、遊技球が外れ通路979、15R誘導通路980、及び、8R誘導通路981のいずれに案内されるかが振り分けられるようになっている。すなわち、停留部974に遊技球が1球しか停留されていない状態で停留シャッタ975が開放位置とされた場合には、遊技球が振分け器976に落下しても振分け器976はほぼ回動変位せず、該遊技球は外れ通路979に案内される。8つの停留部974の全てに遊技球が停留されている状態で停留シャッタ975が開放位置とされた場合には、遊技球が振分け器976に落下すると振分け器976は最大開放位置にまで回動変位し、該遊技球のうち少なくとも1つは15R誘導通路980に案内される。その他の場合は、停留シャッタ975に載置される遊技球の数が多いほど、或いは、同じ球数でも局所的(受板部978の先端部側)に遊技球が落下するほど、振分け器976が最大開放位置側に大きく傾き易くなる。
また、各停留部974に停留されている遊技球をそれぞれ検知する早期検知スイッチ985が設けられている。本態様例では、装飾図柄表示装置42において、早期検知スイッチ985の検知情報に基づいて、大当たり状態が付与される可能性や、どの種別の大当たり状態が付与されるのか等の示唆表示が行われるようになっている。つまり、クルーン971において8個の遊技球が停留されている場合には、装飾図柄表示装置42において「15R大当たり期待度マックス」と表示され、1個,2個の遊技球が停留されている場合には、「まだ頑張って」と表示され、3個、4個の遊技球が停留されている場合には、「その調子」と表示され、5個〜7個の遊技球が停留されている場合には、「まだいける」と表示される。尚、停留された遊技球の個数情報だけではなく、配置情報についても加味して、示唆表示を行うように構成してもよい。
尚、本実施形態では、外れ通路979、15R誘導通路980、及び、8R誘導通路981とともに振分け器976によって入球ルートが構成される。また、停留部974に停留されていた遊技球が、遊技者にとって有利な15R誘導通路980や8R誘導通路981に案内された場合に、該遊技球が停留されていた停留部974が結果的に第2停留部に相当する。
以上のように、停留状態にある種別振分け装置741(クルーン971)により停留されている遊技球の数や配置によって、停留されていた遊技球が外れ通路979、15R誘導通路980、及び、8R誘導通路981のいずれに案内されるのかが決定される。つまり、遊技者は、より多くの遊技球を停留させることを目標に遊技を行うこととなる。従って、特定領域401に対してできるだけ多くの遊技球を入球させるといった遊技性を堪能させるといった上記作用効果がより確実に奏される。
また、8つある停留部974に個別に対応して早期検知スイッチ985が設けられていることから、停留されている遊技球の数等を確実に把握することが可能となる。そして、遊技球が15R誘導通路980に案内される状態になった、或いは、大当たり状態を発生させるには停留される遊技球がまだ(幾つ)足りない等の演出を行うことができ、演出性の向上等を図ることができる。
尚、上記(u)、(v)、(w)では、停留部の底が抜ける格好で、停留部に停留されていた遊技球が下流側(誘導通路)に案内されるように構成されているが、例えば、振分け板の停留部を有底状の凹部として構成するとともに、振分け板を駆動手段によって回動可能に構成し、停留部に遊技球が停留された状態で振分け板が、停留部が下向きとなる側に回動することで、停留部に停留されていた遊技球が下流側に案内されるように構成してもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて、前記特定入球手段が特定領域への遊技球の入球を許容する開状態とされ、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特開平11−197312号公報参照)。
加えて、遊技球が特定領域に入球してから特別入球手段に至るまでの遊技球の挙動に面白味を付与するべく、特定領域に入球した遊技球を、特別入球手段に入球させるものと、入球させないものとに無作為に振り分ける振分け手段が設置されているものがある。さらには、前記振分け手段等を介在させつつ、特定領域に入球した遊技球を特別入球手段へと案内可能な第1案内ルート(ノーマルルート)と、特定領域に入球した遊技球を前記第1案内ルートよりも高確率で特別入球手段へと案内可能な第2案内ルート(スペシャルルート)とを備えるものもある。
ところで、特定領域に対して複数の遊技球がほぼ同時に入球した場合、遊技者としては、特別入球手段に対して遊技球を入球させることに関して有利になるのではないかと考えられる状況ではあるが、遊技球同士が(第2案内ルートへの入口でかち合う等して)互いに阻害し合う関係となってしまい、第2案内ルートへの進入が望めなくなってしまうといった事態が発生するおそれがある。これにより、特定領域に対して複数の遊技球がほぼ同時に入球した場合、遊技者の期待感とは裏腹に、特定領域に対して遊技球を1個ずつ入球させる場合に比べて、実質的な特別入球手段への入球期待度が低下してしまうことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させることでより確実に遊技を有利に進行させることのできる遊技機を提供することにある。
手段A−0−a.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備える遊技機において、
前記特定入球手段は、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能に構成され、遊技球が入球した場合に第1の付与が行われる第1入球手段(非特別入球手段)と、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能に構成され、遊技球が入球した場合に前記第1の付与よりも遊技者にとって有利な第2の付与が行われる第2入球手段(特別入球手段)と、
前記特定領域に入球した遊技球を前記第1入球手段又は前記第2入球手段に案内する案内通路とを備え、
前記案内通路は、
前記特定領域に入球した遊技球を前記第2入球手段へと案内可能な第1案内ルートと、
前記特定領域に入球した遊技球を前記第1案内ルートよりも高確率で前記第2入球手段へと案内可能な第2案内ルートとを備え、
前記第1案内ルートと、前記第2案内ルートとの分岐地点には、前記特定領域に入球した遊技球を前記第1案内ルート又は前記第2案内ルートに案内するルート振分け手段が設けられ、
前記ルート振分け手段は、
遊技球を前記第1案内ルートへと案内する第1案内状態と、遊技球を前記第2案内ルートへと案内する第2案内状態とに状態変化可能に構成され、
当該ルート振分け手段に対して1つの遊技球が案内されることによって、前記第1案内状態において遊技球を案内可能に構成され、
当該ルート振分け手段に対して複数の遊技球が案内されることによって、前記第2案内状態において遊技球を案内可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段A−0−aによれば、特定領域に対して複数の遊技球を入球させることで、これら複数の遊技球をいずれも第2案内ルートへと案内可能とするルート振分け手段が設けられている。このため、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させることと、特別入球手段への入球期待度を高めることとを合致させることができ、ひいては、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させたのだから特別入球手段へ遊技球を入球させることに関して有利に働くであろうといった遊技者の期待感と、実際に複数の遊技球が第2案内ルートに案内されることで特別入球手段への入球期待度が高められることとを合致させることができる。従って、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させても特別入球手段の発生期待度に何ら寄与しない、或いは、むしろ低下してしまうといった事態を回避することができ、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させることで特別入球手段の発生期待度が向上するといった遊技者の期待感に応える遊技球の挙動を導出することができる。
尚、「前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に第1特典が付与され、前記第2入球手段に遊技球が入球した場合に、前記第1特典よりも遊技者にとって有利(有益)な第2特典が付与されること」としてもよい。ここで言う「第1特典」としては、第1規定数の遊技価値が付与されることや、特定入球手段に入球し易くなる等の状態が付与されること等が挙げられる。また、「前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に第1有利状態が付与され、前記第2入球手段に遊技球が入球した場合に、前記第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態が付与されること」としてもよい。ここで言う「第1有利状態」とは、必ずしも遊技者にとって有利な状態が付与される場合に限定されず、第1有利状態が付与されることで、現状維持、或いは、現状よりも不利な状態に移行する場合も含まれる趣旨である。
手段A−0−b−1.前記ルート振分け手段は、遊技球を前記第2案内ルートへと案内する基準姿勢と、遊技球を前記第1案内ルートへと案内する変化姿勢との間で姿勢変化可能に構成され、
前記ルート振分け手段の複数箇所に存在する特定箇所に対して遊技球がそれぞれ当接することで前記基準姿勢が維持されることを特徴とする手段A−0−aに記載の遊技機。
手段A−0−bによれば、ルート振分け手段の基準位置を維持するためには、複数の遊技球を特定領域に入球させてルート振分け手段に到達させる必要がある。従って、特定領域に対して遊技球を1つ入球させるよりも複数入球させる方が遊技者にとって有利になるといった遊技性をより確実なものとすることができる。さらに、遊技球を案内するときのルート振分け手段のバランスによって、遊技球の案内先が変化するといった面白味を付加することができる。
手段A−0−b−2.前記特定箇所は、第1特定箇所と、第2特定箇所とを備え、
前記特定領域に入球した遊技球を前記第1特定箇所へと案内する第1導入通路と、
前記特定領域に入球した遊技球を前記第2特定箇所へと案内する第2導入通路とを備えていることを特徴とする手段A−0−b−1に記載の遊技機。
手段A−0−b−2によれば、第1特定箇所及び第2特定箇所に対して遊技球を同時に接触させる機会を増やしたり、第1特定箇所及び第2特定箇所に対して遊技球を案内する(載せる)位置を好適な位置に定めたりすることができる。従って、特定領域に入球した複数の遊技球がいずれも第2案内ルートに案内されるといった機会を増やすことができる。
手段A−0−b−3.前記第1導入通路を移動する遊技球を検知する第1進入検知手段と、
前記第2導入通路を移動する遊技球を検知する第2進入検知手段とを備えていることを特徴とする手段A−0−b−2に記載の遊技機。
手段A−0−b−3によれば、2つの遊技球が同時に第1特定箇所及び第2特定箇所に案内されるといった遊技者にとって喜ばしい瞬間を遊技者に教示する等の演出を行うことができる。
手段A−0−c.前記ルート振分け手段は、遊技球を前記第1案内ルートへと案内する基準姿勢と、遊技球を前記第2案内ルートへと案内する変化姿勢との間で変化可能に構成され、
前記ルート振分け手段は、遊技球から特定量以上の荷重を受けた場合に、前記基準姿勢から前記変化姿勢へと姿勢変化可能に構成されていることを特徴とする手段A−0−aに記載の遊技機。
手段A−0−cによれば、ルート振分け手段を変化姿勢へと姿勢変化させるためには、複数の遊技球を特定領域に入球させてルート振分け手段に到達させる必要がある。従って、特定領域に対して遊技球を1つ入球させるよりも複数入球させる方が遊技者にとって有利になるといった遊技性をより確実なものとすることができる。さらに、ルート振分け手段により多くの遊技球を支持させることによって、遊技球の案内先がいい方に変化するといった面白味を付加することができる。
手段A−1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備える遊技機において、
前記特定入球手段は、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能に構成され、遊技球が入球した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態が付与される特別入球手段と、
前記特定領域に入球した遊技球のうち前記特別入球手段に入球する遊技球以外の遊技球が入球する非特別入球手段と、
前記特定領域に入球した遊技球を前記特別入球手段又は前記非特別入球手段に案内する案内通路とを備え、
前記案内通路は、
前記特定領域に入球した遊技球を前記特別入球手段へと案内可能な第1案内ルートと、
前記特定領域に入球した遊技球を前記第1案内ルートよりも高確率で前記特別入球手段へと案内可能な第2案内ルートとを備え、
前記第1案内ルートと、前記第2案内ルートとの分岐地点には、前記特定領域に入球した遊技球を前記第1案内ルート又は前記第2案内ルートに案内するルート振分け手段が設けられ、
前記ルート振分け手段は、
当該ルート振分け手段に対して1つの遊技球が案内されることによって、1つの遊技球の振分けを行う場合に、当該1つの遊技球を前記第1案内ルートへと案内し、
当該ルート振分け手段に対して同時に複数の遊技球が案内されることによって、同時に複数の遊技球の振分けを行う場合に、当該複数の遊技球をいずれも前記第2案内ルートへと案内可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段A−1によれば、特定領域に対して複数の遊技球がほぼ同時に入球した場合、これら複数の遊技球をいずれも第2案内ルートへと案内可能とするルート振分け手段が設けられている。このため、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させることと、特別入球手段への入球期待度を高めることとを合致させることができ、ひいては、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させたのだから特別入球手段へ遊技球を入球させることに関して有利に働くであろうといった遊技者の期待感と、実際に複数の遊技球が第2案内ルートに案内されることで特別入球手段への入球期待度が高められることとを合致させることができる。従って、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させても特別入球手段の発生期待度に何ら寄与しない、或いは、むしろ低下してしまうといった事態を回避することができ、特定領域に対し複数の遊技球をまとめて入球させることで特別入球手段の発生期待度が向上するといった遊技者の期待感に応える遊技球の挙動を導出することができる。
尚、「前記ルート振分け手段は、1個の遊技球の振分けを行う場合に、当該遊技球を前記第1案内ルートへと案内すること」としてもよい。
手段A−2.前記ルート振分け手段は、
回動可能に軸支された軸部と、
前記軸部から当該軸部の一側方に向けて突出する第1翼部と、
前記軸部から当該軸部の他側方に向けて突出する第2翼部とを備え、
前記第1翼部及び前記第2翼部が前記軸部から両側方に突出した基準姿勢で平衡状態とされるとともに、当該基準姿勢における前記第1翼部及び前記第2翼部の上面を構成(し、両側方に向けて下方傾斜)する案内面が前記第2案内ルートと連通し、
前記特定領域に入球した遊技球は、前記第1翼部又は前記第2翼部の前記案内面に案内される構成であって、
遊技球が前記第1翼部又は前記第2翼部に案内された場合に、前記ルート振分け手段が該遊技球から受ける力によって回動するとともに、前記ルート振分け手段が回動することにより前記案内面が前記第1案内ルートと連通して、遊技球が前記第1案内ルートへと案内され、
前記第1翼部と前記第2翼部とに対して遊技球がほぼ同時に案内された場合に、(前記第1翼部側の重さと、前記第2翼部側の重さとの均衡がとれ、)前記基準姿勢が維持される(前記ルート振分け手段の回動が抑制される)とともに、前記基準姿勢が維持される(当該ルート振分け手段の回動が免れる)ことにより、前記第1翼部及び前記第2翼部に案内された遊技球がそれぞれ前記第2案内ルートへと案内されることを特徴とする手段A−1に記載の遊技機。
手段A−2によれば、比較的簡単な構成を採用しつつ、複数(2つ)の遊技球を同時に第2案内ルートに案内する構成を実現することができる。また、例えば、ルート振分け手段において、ばねやゴムなどの弾性体を使用する場合に比べ、弾性体の劣化に基づいて発生する不具合を防止することができる。さらには、ルート振分け手段を駆動させる駆動手段を設ける必要もなく、構成や制御の簡素化、コンパクト化等を図ることができる。加えて、遊技球を検知する検知手段及び駆動手段を使用して、遊技球が複数か否かでルートを切替えるような構成に比べて、遊技者に不信感を抱かせるような疑義が生じることを低減させることができ、公平性をアピールすることができる。
手段A−3.前記特定入球手段の前記特定領域への入口である入球開口部、及び、前記入球開口部を開閉する羽根部材はそれぞれ一対で設けられ、
前記入球開口部のうち第1入球開口部を介して前記特定領域に入球した遊技球を前記第1翼部へと案内する(前記第1翼部の前記案内面に落下させる)第1導入通路と、
前記入球開口部のうち第2入球開口部を介して前記特定領域に入球した遊技球を前記第2翼部へと案内する(前記第2翼部の前記案内面に落下させる)第2導入通路とを備えていることを特徴とする手段A−2に記載の遊技機。
手段A−3によれば、第1翼部及び第2翼部に対して遊技球を同時に接触させる機会を増やしたり、第1翼部及び第2翼部に対して遊技球を案内する(載せる)位置を好適な位置に定めたりすることができる。従って、特定領域に入球した複数の遊技球がいずれも第2案内ルートに案内されるといった機会を増やすことができる。また、左右の入球開口部に対してどちらにも遊技球が入球するようにして(狙って、望んで)遊技球を発射させるといった遊技性を付与することもできる。
手段A−4.前記第1導入通路を移動する遊技球を検知する第1進入検知手段と、
前記第2導入通路を移動する遊技球を検知する第2進入検知手段とを備え、
前記第1進入検知手段及び前記第2進入検知手段の検知の有無を判別する処理において、前記第1進入検知手段及び前記第2進入検知手段のうち両方の検知が確認された場合と、どちらか一方のみの検知が確認された場合とでは、異なる演出が導出されるように構成されていることを特徴とする手段A−3に記載の遊技機。
手段A−4によれば、2つの遊技球が同時にルート振分け手段の第1翼部及び第2翼部に案内されるといった遊技者にとって喜ばしい瞬間を遊技者に認識して堪能してもらうことができる。
手段A−5.前記ルート振分け手段は、
中心軸が左右方向に延びるようにして回動可能に軸支された軸部と、
前記軸部から前方に突出し、前記特定領域に配置される前片部と、
前記軸部から後方に突出する後片部とを備え、
前記ルート振分け手段のうち、前記軸部よりも前記前片部側の重さが、前記軸部よりも前記後片部側の重さよりも軽く構成され、
前記前片部が、前記第2案内ルートを閉鎖し、かつ、前記前片部の上面を構成する案内面が前記第1案内ルートと連通(し、前記第1案内ルート側に向けて下方傾斜)する基準姿勢で平衡状態とされ、
前記特定入球手段に入球した遊技球は、前記前片部の前記案内面に案内される構成であって、
前記基準姿勢にある前記ルート振分け手段の前記前片部に対して規定個数以上の遊技球が載せられた状態とされた場合には、前記ルート振分け手段のうち、前記軸部よりも前記前片部側の重さが、前記軸部よりも前記後片部側の重さよりも重くなり、前記前片部が下方に傾倒するようにして前記ルート振分け手段が回動するとともに、前記ルート振分け手段が回動することによって、前記案内面が前記第2案内ルートと連通して、遊技球が前記第2案内ルートへと案内され、
前記基準姿勢にある前記ルート振分け手段の前記前片部に載った遊技球の数が前記規定個数未満の場合には、前記ルート振分け手段のうち、前記軸部よりも前記前片部側の重さが、前記軸部よりも前記後片部側の重さよりも軽く、前記ルート振分け手段の前記基準姿勢が維持される(回動が免れる)とともに、遊技球が前記第1案内ルートへと案内されることを特徴とする手段A−1に記載の遊技機。
手段A−5によれば、比較的簡単な構成を採用しつつ、複数の遊技球を同時に第2案内ルートに案内する構成を実現することができる。また、例えば、ルート振分け手段において、ばねやゴムなどの弾性体を使用する場合に比べ、弾性体の劣化に基づいて発生する不具合を防止することができる。さらには、ルート振分け手段を駆動させる駆動手段を設ける必要もなく、構成や制御の簡素化、コンパクト化等を図ることができる。
手段A−6.前記特定入球手段は、
前記特別入球手段に入球した遊技球を検知する特別入球検知手段(と、
前記非特別入球手段に入球した遊技球を検知する非特別入球検知手段と)を備え、
前記特別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に(前記特別遊技状態中、又は、前記特別遊技状態を発生させる権利が既に得られている状態以外の状態においては、)前記特別遊技状態を発生させる権利が付与される遊技機において、
前記特別入球手段に入球し、前記特別入球検知手段に検知された遊技球が案内される種別抽選領域を備え、
前記種別抽選領域に遊技球が存在している状態において、別の遊技球が前記特別入球手段に入球して当該種別抽選領域に進入可能な構成であって、
前記種別抽選領域には、
遊技球が入球可能な第1種別入球手段、及び、第2種別入球手段と、
前記第1種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段と、
前記第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第2種別入球検知手段とが設けられ、
前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、(前記特別遊技状態中、又は、前記発生させる権利が付与された前記特別遊技状態の種別が既に決定されている状態以外の状態においては、)前記発生させる権利が付与された前記特別遊技状態の種別を第1特別遊技状態とし、
前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、(前記特別遊技状態中、又は、前記発生させる権利が付与された前記特別遊技状態の種別が既に決定されている状態以外の状態においては、)前記発生させる権利が付与された前記特別遊技状態の種別を、前記第1特別遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技状態とし、
前記種別抽選領域に進入した遊技球が前記第1種別入球検知手段に検知されるまでの第1種別決定時間が、
前記種別抽選領域に進入した遊技球が前記第2種別入球検知手段に検知されるまでの第2種別決定時間よりも長くなるように構成されていることを特徴とする手段A−1乃至A−5のいずれかに記載の遊技機。
手段A−6によれば、基本的に、後述する手段B−1と同様の作用効果が奏される。また、手段A−1の構成を採用する場合には、特定領域に対して複数の遊技球がほぼ同時に入球した場合に、これらの遊技球がいずれも第2案内ルートに案内され易く、ひいては、特別入球手段に対して複数の遊技球が連続して入球する可能性が高くなる。このため、かかる構成において、特別入球手段に対して複数の遊技球が連続して入球することが無駄にならない本手段A−6の構成を採用することで、特別入球手段に複数の遊技球が連続して入球しても無駄になる、或いは、損になることに起因する興趣の低下を抑制するといった作用効果がより効果的に奏されることとなる。
B.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて、前記特定入球手段が特定領域への遊技球の入球を許容する開状態とされ、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特開平11−197312号公報参照)。
ところで、特別遊技状態の最中、又は、特別遊技状態の権利が得られている状態において、遊技球が特別入球手段に入球しても、更なる(その分の)特別遊技状態は付与されない。つまり、特別入球手段に遊技球が複数個連続で入球するといった比較的珍しい現象が生じたとしても、特別遊技状態が付与される権利は1回だけであって、遊技者が損をした、もったいない等といった印象を抱いてしまうことが懸念される。結果として、折角、特別遊技状態が付与されるといった遊技者にとって好ましい状況が訪れたにもかかわらず、手放しに喜べないといった事態を招くことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、特別入球手段に複数の遊技球が連続で入球することによる興趣の低下を抑制することができる遊技機を提供することにある。
手段B−0−a.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備え、
前記特定入球手段は、
前記特定領域に遊技球が存在している状態において、別の遊技球が前記特定領域に入球可能な構成であって、
前記特定領域には、
遊技球が入球可能な第1種別入球手段、及び、第2種別入球手段と、
前記第1種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段と、
前記第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第2種別入球検知手段とが設けられ、
前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、第1の付与が行われ、
前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1の付与よりも遊技者にとって有利な第2の付与が行われ、
前記特定領域に入球した遊技球が前記第1種別入球検知手段に検知されるまでの第1種別決定時間が、
前記特定領域に入球した遊技球が前記第2種別入球検知手段に検知されるまでの第2種別決定時間よりも長くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
尚、「前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、第1特典が付与され、前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1特典よりも遊技者にとって有利(有益)な第2特典が付与されること」としてもよい。ここで言う「第1特典」としては、第1規定数の遊技価値が付与されることや、特定入球手段に入球し易くなる等の状態が付与されること等が挙げられる。また、「前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、第1有利状態が付与され、前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態が付与されること」としてもよい。ここで言う「第1有利状態」とは、必ずしも遊技者にとって有利な状態が付与される場合に限定されず、第1有利状態が付与されることで、現状維持、或いは、現状よりも不利な状態に移行する場合も含まれる趣旨である。
手段B−0−b.前記特定領域には、
遊技球を前記第1種別入球手段へと至らせる第1誘導通路と、
遊技球を前記第2種別入球手段へと至らせる第2誘導通路と、
前記特定領域の所定位置に到達した遊技球を前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する種別振分け手段とが設けられ、
前記第1誘導通路の入口は、前記第2誘導通路の入口よりも、前記特定領域における遊技球の移動経路の上流側に配置され、
前記第1誘導通路は、前記第2誘導通路よりも、遊技球が通過に要する時間が長くなるように構成されていることを特徴とする手段B−0−aに記載の遊技機。
手段B−0−c.前記第1誘導通路の前方を覆うようにして配置される被覆手段が設けられ、
遊技球が前記第1誘導通路に進入する前後で、該遊技球の視認性が変化することを特徴とする手段B−0−bに記載の遊技機。
手段B−0−d.前記第1誘導通路及び前記第2誘導通路の各入口を示す入口表示部が前方から視認可能に設けられていることを特徴とする手段B−0−b又は手段B−0−cに記載の遊技機。
手段B−1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備え、
前記特定入球手段は、
前記特定領域に入球した遊技球が入球可能な特別入球手段と、
(前記特定領域に入球した遊技球のうち前記特別入球手段に入球する遊技球以外の遊技球が入球する非特別入球手段と、)
前記特別入球手段に入球した遊技球を検知する特別入球検知手段(と、
前記非特別入球手段に入球した遊技球を検知する非特別入球検知手段)とを備え、
前記特別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、遊技者にとって有利な(特別遊技状態中、又は、前記特別遊技状態を発生させる権利が既に得られている状態以外の状態においては、)特別遊技状態を発生させる権利が付与される遊技機において、
前記特別入球検知手段に入球し、前記特別入球検知手段に検知された遊技球が案内される種別抽選領域を備え、
前記種別抽選領域に遊技球が存在している状態において、別の遊技球が前記特別入球手段に入球して当該種別抽選領域に進入可能な構成であって、
前記種別抽選領域には、
遊技球が入球可能な第1種別入球手段、及び、第2種別入球手段と、
前記第1種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段と、
前記第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第2種別入球検知手段とが設けられ、
前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、(前記特別遊技状態中、又は、前記発生させる権利が付与された前記特別遊技状態の種別が既に決定されている状態以外の状態においては、)前記発生させる権利が付与された前記特別遊技状態の種別を第1特別遊技状態とし、
前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、(前記特別遊技状態中、又は、前記発生させる権利が付与された前記特別遊技状態の種別が既に決定されている状態以外の状態においては、)前記発生させる権利が付与された前記特別遊技状態の種別を、前記第1特別遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技状態とし、
前記種別抽選領域に進入した遊技球が前記第1種別入球検知手段に検知されるまでの第1種別決定時間が、
前記種別抽選領域に進入した遊技球が前記第2種別入球検知手段に検知されるまでの第2種別決定時間よりも長くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
手段B−1によれば、特別入球手段に入球した遊技球は、特別入球検知手段に検知された後、遊技領域(特定領域)の外部に排出されるのではなく、特定領域の一部である種別抽選領域に進入するように構成されている。そして、該遊技球が第1種別入球手段及び第2種別入球手段のいずれに入球するかといった特別遊技状態の種別を決定するためのアナログ的な抽選(種別抽選)が行われるようになっている。このため、特別入球手段に遊技球が連続で入球した場合には、付与される特別遊技状態は、連続通過した遊技球のうち最初に特別入球検知手段によって検知された遊技球に対応する1回分ではあるものの、特別入球手段にほぼ連続して入球した複数の遊技球の全てを、その後の種別抽選に生かすことができる。
さらに、種別抽選領域に進入した遊技球が、第1特別遊技状態の発生契機となる第1種別入球検知手段に検知されるまでの第1種別決定時間が、第1特別遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2特別遊技状態の発生契機となる第2種別入球検知手段に検知されるまでの第2種別決定時間よりも長くなるように構成されている。このため、例えば、特別入球手段に連続して入球した複数の遊技球のうち、先行する遊技球が第1種別入球手段に向かい、後続の遊技球が第2種別入球手段に向かう場合であっても、後続の遊技球を先に第2種別入球手段に入球させて、遊技者にとってより有利な第2特別遊技状態の方を発生させることができる。従って、後続の遊技球をより確実に生かすことができる。結果として、特別入球手段に複数の遊技球が連続して入球することに対する遊技者の損をした、もったいないといった感情を抑制することができ、それに起因する興趣の低下についても抑制することができる。
手段B−2.前記種別抽選領域には、
遊技球を前記第1種別入球手段へと至らせる第1誘導通路と、
遊技球を前記第2種別入球手段へと至らせる第2誘導通路と、
前記種別抽選領域に進入した遊技球を前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する種別振分け手段とが設けられ、
前記第1誘導通路の入口は、前記第2誘導通路の入口よりも、前記種別抽選領域における遊技球の移動経路の上流側に配置され、
前記第1誘導通路は、前記第2誘導通路よりも、遊技球が通過に要する時間が長くなるように構成されていることを特徴とする手段B−1に記載の遊技機。
手段B−2によれば、種別抽選領域に進入した遊技球は、種別振分け手段において第1種別入球手段に案内されなかった(第1種別入球手段に対応する「ふるい」で落とされなかった)場合に、該遊技球が第2種別入球手段に案内されるようになっている。つまり、遊技者にとって有利な第2種別入球手段への入球の方を後に持ってくる(最後まで残った方が好結果となるようにする)ことで、遊技における盛り上がりを期待することができる。
また、そのように、第1誘導通路、及び、第2誘導通路のうち、遊技者にとってより有利な特別遊技状態への発生に期待が持てる通路の入口が下流側に配置されるといった構成を採用する場合、例えば、遊技球が連続して2つ種別抽選領域に進入した場合に、先行する遊技球が種別振分け手段によって第2誘導通路側に案内されたとしても、後続する遊技球が種別振分け手段によって第1誘導通路側に案内された場合には、後続の遊技球の方が早く第1誘導通路に到達してしまう。
この点、本手段によれば、第1誘導通路は、第2誘導通路よりも、遊技球が通過に要する時間が長くなる(距離が長い、角度が緩い等)ように構成されている。このため、例えば、折角、先行の遊技球が第2誘導通路に案内されたのにもかかわらず、後続の遊技球が第1誘導通路に案内され、先行の遊技球が第2種別入球手段に入球するよりも先に、後続の遊技球が第1種別入球手段に入球してしまい、第1特別遊技状態が発生してしまうといった事態をより確実に回避することができる。
尚、第2誘導通路は、第1誘導通路よりも遊技球が通過に要する時間が短くなっていればよく、例えば、種別振分け手段から直接第2種別入球手段に入球する構成(第2誘導通路の距離がゼロであるような第2誘導通路を概念的なものとする)をも含む趣旨である。また、遊技球が第1誘導通路の通過に要する時間を長くするべく、第1誘導通路の通過に要する遊技球の移動距離を長くすることが考えられるが、この場合、第1誘導通路の距離を長くする構成だけでなく、例えば、遊技球が同じようなところを何回か往復、又は、周回した後に先に進むような遅延手段や、遊技球の勢いを一旦止めて比較的時間をかけて次の場所に案内する遅延手段を第1誘導通路に設置する構成を採用してもよい。ちなみに、かかる遅延手段を第2誘導通路にも設置してもよいが、その場合、遊技球が第2誘導通路の通過に要する時間が、遊技球が第1誘導通路の通過に要する時間よりも長くならないようなものを設置する。
手段B−3.前記第1誘導通路を移動する遊技球を検知する早期検知手段を備え、
前記早期検知手段による検知が行われた場合に、前記第1特別遊技状態が開始されることを示唆する先行オープニング演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段B−2に記載の遊技機。
第1誘導通路に進入した遊技球は、第1種別入球手段に入球することが確定しているものの、第1誘導通路を第2誘導通路よりも遊技球の通過時間が長くなるように構成する関係上、遊技球が第1誘導通路に進入してから第1種別入球手段に入球するまで(第1種別入球検知手段に検知されるまで)の間に比較的長いタイムラグが生じることが考えられる。この場合、例えば、遊技球が単発で特別入球手段に入球し、さらに、第1誘導通路に進入した場合に、この時点で第1特別遊技状態が発生することが決まっている(遊技者としては第2特別遊技状態ではないので多少落胆していることが考えられる)にもかかわらず、遊技球が第1誘導通路を通過しきるまでに比較的長い時間を要してしまい、なかなか第1特別遊技状態が開始されないといった事態を招くことが考えられる。
この点、手段B−3によれば、第1誘導通路に設置された早期検知手段で遊技球が検知された時点で、第1特別遊技状態が開始されることを示唆する先行オープニング演出を導出可能に構成されているため、かかる懸念を払拭することができる。従って、第1特別遊技状態の発生が事実上決定してから、第1特別遊技状態が開始されるまでの間に時間がかかり過ぎて(何もリアクションがなく)、遊技のテンポが悪くなり、興趣の低下を招く等といった事態を抑止することができる。
尚、先行オープニング演出は、特別遊技状態の一部として行われるオープニング演出とは異なり、第1特別遊技状態には含まれないもの(見た目は同じとしても、疑似的なオープニング演出)であって、早期検知手段による検知が行われた時点で第1特別遊技状態が開始されるわけではなく、第1入球検知手段による検知が行われた時点で第1特別遊技状態が開始される。
また、「前記早期検知手段による検知が行われた場合に、当該検知が行われた遊技球以外の遊技球が前記特定領域に存在するか否かを判別する不確定要素判別処理と、前記不確定要素判別処理で否定判別された場合に、遊技球の検知が行われた前記早期検知手段が設けられた前記第1誘導通路によって案内される前記第1種別入球手段への入球に対応する前記第1特別遊技状態が開始されることを教示する先行オープニング演出を導出させる先行オープニング処理とを実行可能に構成されていること」としてもよい。この場合、早期検知手段に検知された遊技球が第1種別入球検知手段に検知されるよりも先に、別の遊技球が第1種別入球検知手段又は第2種別入球検知手段に検知されることで、先行オープニング演出の態様と、実際に発生する特別遊技状態の種別とに矛盾が生じてしまうといった事態を回避することができ、先行オープニング演出で第1特別遊技状態が発生することを教示することができる。尚、先行オープニング演出で、特別遊技状態の種別を教示しない場合(第1特別遊技状態及び第2特別遊技状態のうちのいずれかが発生することを教示する程度の場合)には、かかる不具合は生じないのであるが、特別遊技状態の種別を教示可能に構成した方が、演出性を向上させたり、遊技者に安心感を与えたりすることができる。
手段B−4.前記第1特別遊技状態には、当該第1特別遊技状態が開始されることを教示するオープニング演出が第1時間行われる第1オープニングパターンと、前記オープニング演出が前記第1時間よりも短い第2時間行われる、又は、前記オープニング演出が省略された第2オープニングパターンとがあり、
前記第1種別入球検知手段の検知が行われ、前記第1特別遊技状態を発生させる場合に、前記先行オープニング演出が導出されている場合には、前記第2オープニングパターンが選択されることを特徴とする手段B−3に記載の遊技機。
手段B−4によれば、先行オープニング演出が行われている場合に、さらに、第1時間のオープニング演出を行うことで、オープニング演出が長くなり過ぎてしまうことを防止することができる。従って、遊技のテンポが悪化する等の不具合をより確実に回避することができる。
手段B−5.前記特定領域に入球した(直後の)全ての遊技球を前記特別入球手段及び前記非特別入球手段よりも上流側で検知する進入検知手段と、
前記特定領域における遊技球の数をカウント可能に構成され、前記進入検知手段の検知に基づいて値が加算されるとともに、前記非特別入球検知手段、前記早期検知手段、及び、前記第2種別入球検知手段の検知に基づいて値が減算される第1カウント手段を備えていることを特徴とする手段B−3又はB−4に記載の遊技機。
手段B−5によれば、例えば、球詰りが発生しているか否かを判別したり、特定領域において、早期検知手段によって検知された遊技球の他にも遊技球が存在するか否かを判別したり等することができる。従って、球詰りに起因するエラー処理を行ったり、先行オープニング演出の正確さを向上させたり、先行オープニング演出の情報量を増やしたりすることができ、遊技性や演出性の向上を図ることができる。
手段B−6.前記早期検知手段の検知が行われた場合、前記第1カウント手段の値に基づいて、前記進入検知手段の下流側、かつ、前記非特別入球検知手段、前記早期検知手段、及び、前記第2種別入球検知手段の上流側である領域に遊技球が存在するか否かを判別し、存在しないと判別された場合に前記先行オープニング演出を導出し、存在すると判別された場合に、前記特別遊技状態の種別が未だ決定されていない(前記第2誘導通路へ遊技球を進入させる可能性が残されている)昇格受付状態であることを教示する昇格受付状態教示手段が設けられていることを特徴とする手段B−5に記載の遊技機。
手段B−6によれば、例えば、種別抽選領域に2つの遊技球が入球し、先行の遊技球が第1誘導通路に進入した時点では、未だ、第1特別遊技状態が発生することは決定されておらず、後続の遊技球が第1誘導通路に進入しない限り、第2特別遊技状態が発生する可能性が残されているといった構成であることを遊技者により確実に認識させることができる。従って、遊技性をより確実に理解してもらうことができ、上記例のような状況になった場合に、後続の遊技球の挙動や、種別抽選領域に遊技球が連続して進入すること等に対して、より強い興味を持ってもらうことができる。
手段B−7.前記特定領域における遊技球の数をカウント可能に構成され、前記早期検知手段の検知に基づいて値が加算されるとともに、前記第1種別入球検知手段の検知に基づいて値が減算される第2カウント手段とを備えていることを特徴とする手段B−3乃至B−6のいずれかに記載の遊技機。
手段B−7によれば、例えば、球詰りが発生しているか否かを判別したりすることができる。従って、球詰りに起因するエラー処理を行ったり、先行オープニング演出の正確さを向上させたり、先行オープニング演出の情報量を増やしたりすることができ、遊技性や演出性の向上を図ることができる。
手段B−8.前記特定入球手段は、前記特定領域に入球した遊技球を前記特別入球手段又は前記非特別入球手段に案内する案内通路を備え、
前記案内通路は、
前記特定領域に入球した遊技球を前記特別入球手段へと案内可能な第1案内ルートと、
前記特定領域に入球した遊技球を前記第1案内ルートよりも高確率で前記特別入球手段へと案内可能な第2案内ルートとを備え、
前記第1案内ルートと、前記第2案内ルートとの分岐地点には、前記特定領域に入球した遊技球を前記第1案内ルート又は前記第2案内ルートに案内するルート振分け手段が設けられ、
前記ルート振分け手段は、
当該ルート振分け手段に対して1つの遊技球が案内されることによって、1つの遊技球の振分けを行う場合に、当該1つの遊技球を前記第1案内ルートへと案内し、
当該ルート振分け手段に対して同時に複数の遊技球が案内されることによって、同時に複数の遊技球の振分けを行う場合に、当該複数の遊技球をいずれも前記第2案内ルートへと案内可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−7のいずれかに記載の遊技機。
手段B−8によれば、基本的に上記手段A−1と同様の作用効果が奏される。また、当該手段B−8の構成を採用する場合には、特定領域に対して複数の遊技球がほぼ同時に入球した場合に、これらの遊技球がいずれも第2案内ルートに案内され易く、ひいては、特別入球手段に対して複数の遊技球が連続して入球する可能性が高くなる。このため、かかる構成において、特別入球手段に対して複数の遊技球が連続して入球することが無駄にならない手段B−1の構成を採用することで、特別入球手段に複数の遊技球が連続して入球しても無駄になる、或いは、損になることに起因する興趣の低下を抑制するといった作用効果がより効果的に奏されることとなる。
手段B−9.前記第1誘導通路の前方を覆うようにして配置され(、前記第1誘導通路の視認性を低下させ)る被覆手段が設けられ、
遊技球が前記第1誘導通路に進入する前後で、該遊技球の視認性が変化することを特徴とする手段B−1乃至B−8のいずれかに記載の遊技機。
手段B−9によれば、第1誘導通路の入口を、第1種別入球手段の入口に見立てることができる。従って、基本的に、第1誘導通路の入口に入球すれば第1特別遊技状態が発生するといった遊技性の前提のところをより分かり易くすることができる。また、遊技球を遅延させる形状の第1誘導通路が視認されることで、意匠性の低下を招いたり、種別抽選領域が煩雑に見えたりすることを抑制することができる。
手段B−10.前記特定領域を移動する遊技球を前記第1種別入球手段へと至らせる第1誘導通路と、
前記特定領域を移動する遊技球を前記第2種別入球手段へと至らせる第2誘導通路とを備える構成において、
前記第1誘導通路及び前記第2誘導通路の各入口を示す入口表示部が前方から視認可能に設けられていることを特徴とする手段B−1乃至B−9のいずれかに記載の遊技機。
手段B−10によれば、第1誘導通路及び第2誘導通路の入口の所在を明らかとし、第1誘導通路及び第2誘導通路のどちらに遊技球が進入するのかといった遊技性をより分かり易くすることができる。尚、入口表示部は、早期検知手段の検知情報に基づいて、態様変化可能に構成されていることとしてもよい。この場合、遊技球が該当する入球ルートに入球したか否かの判別をより分かり易くすることができる。
手段B−11.前記特定領域に入球した(直後の)全ての遊技球を前記特別入球手段及び前記非特別入球手段よりも上流側で検知する進入検知手段を備え、
前記進入検知手段、前記第1種別入球検知手段、及び、前記第2種別入球検知手段の検知情報を蓄積記憶する検知履歴記憶手段を備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−10のいずれかに記載の遊技機。
手段B−11によれば、特定領域における遊技球の挙動履歴がより明確に残されるため、遊技者と遊技ホールとの間で遊技球がどこに入球したかのトラブルが発生し、複雑化することを回避することができる。尚、検知履歴記憶手段には、早期検知手段の検知情報についても蓄積記憶されるように構成してもよい。この場合、先行オープニング演出等を含めた勘違いなどの究明をより確実に行うことができる。また、検知履歴記憶手段の記憶内容を遊技機の表示手段に導出可能に構成することとしてもよい。さらに、検知履歴記憶手段と同じ検知情報をホールコンピュータでも把握できるように前記検知情報の外部出力が行われるように構成してもよい。加えて、遊技機に設けられた現在の時刻を把握する時刻把握手段の時間と、前記検知履歴とを対応付けて記憶させる場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。
手段B−12.前記種別抽選領域に進入する遊技球を検知する種別進入検知手段と、
遊技機の振動を検知する振動検知手段と、
表示手段とを備え、
前記種別進入検知手段の検知が行われた場合に、前記表示手段において、遊技機を振動させないことへの注意を促す表示が導出されることを特徴とする手段B−1乃至B−11のいずれかに記載の遊技機。
手段B−12によれば、遊技者が遊技に熱中し過ぎて遊技機を揺らしてしまうことを抑制することができ、また、遊技機が揺れることによって、遊技球の挙動に変化が生じてしまうといった事態を抑止することができる。従って、遊技機が振動するといった遊技者にとっても、遊技機を設置する遊技ホール等にとっても好ましくない状況の発生を抑制することができる。
C.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて、前記特定入球手段が特定領域への遊技球の入球を許容する開状態とされ、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特開平11−197312号公報参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、新たな興趣を付加することができる遊技機を提供することにある。
手段C−1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備え、
前記特定入球手段は、
前記特定領域に遊技球が存在している状態において、別の遊技球が前記特定領域に入球可能な構成であって、
前記特定領域には、
遊技球が入球可能な第1種別入球手段、及び、第2種別入球手段と、
前記第1種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段と、
前記第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第2種別入球検知手段とが設けられ、
前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、第1の付与が行われ、
前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1の付与よりも遊技者にとって有利な第2の付与が行われる遊技機において、
前記特定領域を移動する遊技球が進入可能に構成されるとともに、進入した遊技球が必ず前記第1種別入球手段に入球する(前記第1種別入球検知手段に検知される)第1入球ルートと、
前記特定領域を移動する遊技球が進入可能に構成されるとともに、進入した遊技球が必ず前記第2種別入球手段に入球する(前記第2種別入球検知手段に検知される)第2入球ルートと、
前記第1入球ルート、及び、前記第2入球ルートのうち、少なくとも一方のルート上に設けられ、遊技球を検知する早期検知手段と、
前記早期検知手段による検知に関する情報を教示可能な早期教示手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
手段C−1によれば、遊技球が第1種別入球手段や第2種別入球手段に入球すること等を、遊技球が第1種別入球手段や第2種別入球手段に入球するよりも前の段階で把握し、対応する教示を行うことができる。従って、第1種別入球手段や第2種別入球手段への遊技球の入球に関する演出を、入球する前の段階から行うことができる。また、第1種別入球手段や第2種別入球手段に入球することは決まったはずなのに、何ら対応するリアクション(効果音や表示等)がないといった違和感の発生を回避することができる。
手段C−2.前記第1入球ルートの入口は、前記第2入球ルートの入口よりも、前記特定領域における遊技球の移動経路の上流側に配置され、
前記第1入球ルートは、前記第2入球ルートよりも、遊技球が通過に要する時間が長くなるように構成され、
前記早期検知手段は、少なくとも前記第1入球ルート上に設けられる第1早期検知手段を備えていることを特徴とする手段C−1に記載の遊技機。
手段C−2によれば、特定領域に進入した遊技球は、第1入球ルートに進入しなかった場合に、第2入球ルートに進入可能になっている。つまり、遊技者にとって有利な第2種別入球手段への入球の方を後に持ってくる(最後まで残った方が好結果となるようにする)ことで、遊技における盛り上がりを期待することができる。
また、そのように、第1入球ルート、及び、第2入球ルートのうち、遊技者にとってより有利な第2の付与に期待が持てる第2入球ルートの入口が下流側に配置されるといった構成を採用する場合、例えば、遊技球が連続して2つ特定領域に進入した場合に、先行する遊技球が第2入球ルート側に案内されたとしても、後続する遊技球が第1入球ルート側に案内された場合には、後続の遊技球の方が早く第1入球ルートに到達してしまうことが懸念される。
この点、本手段によれば、第1入球ルートは、第2入球ルートよりも、遊技球が通過に要する時間が長くなる(距離が長い、角度が緩い等)ように構成されている。このため、例えば、折角、先行の遊技球が第2入球ルートに案内されたのにもかかわらず、後続の遊技球が第1入球ルートに案内され、先行の遊技球が第2種別入球手段に入球するよりも先に、後続の遊技球が第1種別入球手段に入球してしまい、第1の付与が発生してしまうといった事態をより確実に回避することができる。
さらに、遊技球が第1入球ルートの通過に要する時間を長くする場合、遊技球が第1入球ルートに進入してから、第1種別入球手段に入球して、第1種別入球検知手段に検知されるまでの間に比較的大きなタイムラグが発生することが懸念される。この本手段では、第1入球ルートに早期検知スイッチが設けられており、第1入球ルートに遊技球が進入したことに対応するリアクション(効果音や表示等)を導出させることが可能となる。従って、遊技球の挙動と、遊技機の反応とがずれることへの違和感の発生を回避することができる。
手段C−3.前記第1早期検知手段による検知が行われた場合に、前記第1の付与が行われることを示唆する先行オープニング演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段C−2に記載の遊技機。
手段C−3によれば、第1入球ルートに設置された第1早期検知手段で遊技球が検知された時点で、第1の付与が行われることを示唆する先行オープニング演出を導出可能に構成されているため、例えば、遊技球が単発で特定領域に入球し、さらに、第1入球ルートに進入した場合に、この時点で第1の付与が決まっている(遊技者としては第2特別遊技状態ではないので多少落胆していることが考えられる)にもかかわらず、遊技球が第1入球ルートを通過しきるまでに比較的長い時間を要してしまい、なかなか第1の付与が行われないといった事態を回避することができる。従って、第1の付与が事実上決定してから、第1の付与が行われるまでの間に時間がかかり過ぎて(何もリアクションがなく)、遊技のテンポが悪くなり、興趣の低下を招く等といった事態を抑止することができる。
手段C−4.前記第1の付与、及び、前記第2の付与が行われる場合には、当該第1の付与、及び、第2の付与の冒頭において、当該第1の付与、及び、第2の付与が行われることを教示するオープニング演出が行われ、
前記第1種別入球検知手段、及び、前記第2種別入球検知手段の検知が行われた場合、
前記先行オープニング演出が行われていない状態では、前記オープニング演出が第1時間行われる第1オープニングパターンの前記第1の付与、又は、前記第2の付与が開始され、
前記先行オープニング演出が行われている状態では、前記オープニング演出が前記第1時間よりも短い第2時間行われる、又は、前記オープニング演出が省略された第2オープニングパターンの前記第1の付与、又は、前記第2の付与が開始されることを特徴とする手段C−3に記載の遊技機。
手段C−4によれば、先行オープニング演出が行われている場合に、さらに、第1時間のオープニング演出を行うことで、オープニング演出が長くなり過ぎてしまうことを防止することができる。従って、遊技のテンポが悪化する等の不具合をより確実に回避することができる。
手段C−5.前記特定領域に入球した(直後の)全ての遊技球を前記第1入球ルート及び前記第2入球ルートよりも上流側で検知する進入検知手段と、
前記特定領域における遊技球の数をカウント可能に構成され、前記進入検知手段の検知に基づいて値が加算されるとともに、前記第1早期検知手段、及び、前記第2種別入球検知手段の検知に基づいて値が減算される第1カウント手段を備えていることを特徴とする手段C−3又はC−4に記載の遊技機。
手段C−5によれば、例えば、特定領域において、球詰りが発生しているか否かを判別したり、特定領域において、早期検知手段によって検知された遊技球の他にも遊技球が存在するか否かを判別したり等することができる。従って、球詰りに起因するエラー処理を行ったり、先行オープニング演出の正確さを向上させたり、先行オープニング演出の情報量を増やしたりすることができ、遊技性や演出性の向上を図ることができる。
手段C−6.前記早期検知手段の検知が行われた場合、前記第1カウント手段の値に基づいて、前記進入検知手段の下流側、かつ、前記早期検知手段、及び、前記第2種別入球検知手段の上流側である領域に遊技球が存在するか否かを判別し、存在しないと判別された場合に前記先行オープニング演出を導出し、存在すると判別された場合に、(前記先行オープニング演出ではなく、)前記第2入球ルートに遊技球が進入する可能性が残された昇格受付状態であることを教示する昇格受付状態教示手段が設けられていることを特徴とする手段C−5に記載の遊技機。
手段C−6によれば、例えば、特定領域に2つの遊技球が入球し、先行の遊技球が第1入球ルートに進入した時点では、未だ、第1の付与は決定されておらず、後続の遊技球が第1入球ルートに進入しない限り、第2の付与が行われる可能性が残されているといった構成であることを遊技者により確実に認識させることができる。従って、遊技性をより確実に理解してもらうことができ、上記例のような状況になった場合に、後続の遊技球の挙動や、特定領域に遊技球が連続して進入すること等に対して、より強い興味を持ってもらうことができる。
手段C−7.前記早期検知手段の検知に基づいて値が加算されるとともに、前記第1種別入球検知手段の検知に基づいて値が減算される第2カウント手段とを備えていることを特徴とする手段C−3乃至C−6のいずれかに記載の遊技機。
手段C−7によれば、例えば、第1入球ルートにおける球詰りが発生しているか否かを判別したりすることができる。従って、球詰りに起因するエラー処理を行ったり、先行オープニング演出の正確さを向上させたり、先行オープニング演出の情報量を増やしたりすることができ、遊技性や演出性の向上を図ることができる。
手段C−8.前記特定領域には、
遊技球を前記第1種別入球手段へと至らせる前記第1入球ルートを構成する第1誘導通路と、
遊技球を前記第2種別入球手段へと至らせる前記第2入球ルートを構成する第2誘導通路と、
前記特定領域に進入した遊技球を前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する種別振分け手段とが設けられ、
前記第1誘導通路の前方を覆うようにして配置され(、前記第1誘導通路の視認性を低下させ)る被覆手段が設けられ、
遊技球が前記第1誘導通路に進入する前後で、該遊技球の視認性が変化することを特徴とする手段C−1乃至C−7のいずれかに記載の遊技機。
手段C−8によれば、第1誘導通路の入口を、第1種別入球手段の入口に見立てることができる。従って、基本的に、第1誘導通路の入口に入球すれば第1の付与が行われるといった遊技性の前提のところをより分かり易くすることができる。また、遊技球を遅延させる形状の第1誘導通路が視認されることで、意匠性の低下を招いたり、特定領域が煩雑に見えたりすることを抑制することができる。
手段C−9.前記第1入球ルート及び前記第2入球ルートの各入口を示す入口表示部が前方から視認可能に設けられていることを特徴とする手段C−1乃至C−8のいずれかに記載の遊技機。
手段C−9によれば、第1入球ルート及び第2入球ルートの入口の所在を明らかとし、第1入球ルート及び第2入球ルートのどちらに遊技球が進入するのかといった遊技性をより分かり易くすることができる。尚、入口表示部は、早期検知手段の検知情報に基づいて、態様変化可能に構成されていることとしてもよい。この場合、遊技球が該当する入球ルートに入球したか否かの判別をより分かり易くすることができる。
手段C−10.前記特定領域には、
遊技球を前記第1種別入球手段へと至らせる前記第1入球ルートを構成する第1誘導通路と、
遊技球を前記第2種別入球手段へと至らせる前記第2入球ルートを構成する第2誘導通路と、
前記特定領域に進入した遊技球を前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する種別振分け手段とが設けられ、
前記種別振分け手段は、当該種別振分け手段にまで到達した遊技球を、当該種別振分け手段において留める停留状態と、前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する案内状態とに状態変化可能とする停留手段を備え、所定時間毎に、或いは、所定の契機に基づいて、前記停留状態と、前記案内状態との間を状態変化する構成であって、
前記種別振分け手段は、前記停留状態において遊技球が停留される停留部を備え、
前記停留部は、前記種別振分け手段が前記案内状態とされた場合に、停留されていた遊技球が前記第1誘導通路に案内される第1停留部と、停留されていた遊技球が前記第2誘導通路に案内される第2停留部とを備え、
前記第1誘導通路及び前記第1停留部により前記第1入球ルートが構成され、前記第2誘導通路及び前記第2停留部により前記第2入球ルートが構成され、
前記早期検知手段は、
前記第1停留部に停留されている遊技球を検知する第1スタンバイ検知手段(第1早期検知手段)と、
前記第2停留部に停留されている遊技球を検知する第2スタンバイ検知手段とを備え、
前記早期教示手段は、前記第1スタンバイ検知手段、及び、前記第2スタンバイ検知手段による検知情報に関する情報を教示可能に構成されていることを特徴とする手段C−1乃至C−9のいずれかに記載の遊技機。
手段C−10によれば、種別振分け手段の停留状態において、スタンバイ検知手段の検知情報に基づき、例えば、現在、種別振分け手段が案内状態となれば、第2誘導通路に遊技球が案内される(第2の付与が行われる)ことを教示したり、現状では、遊技球が第1誘導通路に案内されるだけである(第1の付与が行われる)ことを教示したりすることが可能となる。従って、種別振分け手段の停留状態における演出性を高め、興趣の向上を図ることができる。
尚、「前記第2停留部に遊技球が停留されている場合には、前記第1停留部に遊技球が停留されているか否かに関わらず、前記種別振分け手段が前記案内状態とされることで、前記第2停留部に停留されていた遊技球が前記第2誘導通路に案内されて、前記第2種別入球検知手段の検知に基づく前記第2の付与が行われること」としてもよい。
D.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球することに基づいて、前記特定入球手段が特定領域への遊技球の入球を許容する開状態とされ、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特開平11−197312号公報参照)。
ところで、特別遊技状態の最中、又は、特別遊技状態の権利が得られている状態において、遊技球が特別入球手段に入球しても、更なる(その分の)特別遊技状態は付与されない。つまり、特別入球手段に遊技球が複数個連続で入球するといった比較的珍しい現象が生じたとしても、特別遊技状態が付与される権利は1回だけであって、遊技者が損をした、もったいない等といった印象を抱いてしまうことが懸念される。結果として、折角、特別遊技状態が付与されるといった遊技者にとって好ましい状況が訪れたにもかかわらず、手放しに喜べないといった事態を招くことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、特別入球手段に複数の遊技球が入球することによる興趣の低下を抑制することができる遊技機を提供することにある。
手段D−0.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備え、
前記特定入球手段は、
前記特定領域に遊技球が存在している状態において、別の遊技球が前記特定領域に入球可能な構成であって、
前記特定領域には、
遊技球が入球可能な第1種別入球手段、及び、第2種別入球手段と、
前記第1種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段と、
前記第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第2種別入球検知手段とが設けられ、
前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、第1の付与が行われ、
前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1の付与よりも遊技者にとって有利な第2の付与が行われる遊技機において、
前記特定領域には、
遊技球を前記第1種別入球手段へと至らせる第1誘導通路と、
遊技球を前記第2種別入球手段へと至らせる第2誘導通路と、
遊技球を前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する種別振分け手段とが設けられ、
前記種別振分け手段は、当該種別振分け手段にまで到達したm個の遊技球を同時に振り分ける場合よりも、前記m個よりも多いn個の遊技球を同時に振り分ける場合の方が、遊技球を前記第2誘導通路へと案内する割合が高められるように構成されていることを特徴とする遊技機。
手段D−1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備え、
前記特定入球手段は、
前記特定領域に遊技球が存在している状態において、別の遊技球が前記特定領域に入球可能な構成であって、
前記特定領域には、
遊技球が入球可能な第1種別入球手段、及び、第2種別入球手段と、
前記第1種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段と、
前記第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第2種別入球検知手段とが設けられ、
前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、第1の付与が行われ、
前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1の付与よりも遊技者にとって有利な第2の付与が行われる遊技機において、
前記特定領域には、
遊技球を前記第1種別入球手段へと至らせる第1誘導通路と、
遊技球を前記第2種別入球手段へと至らせる第2誘導通路と、
遊技球を前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する種別振分け手段とが設けられ、
前記種別振分け手段は、当該種別振分け手段にまで到達した遊技球を、当該種別振分け手段において留める停留状態と、前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する案内状態とに状態変化可能とする停留手段を備え、所定時間毎に、或いは、所定の契機に基づいて、前記停留状態と、前記案内状態との間を状態変化する構成であって、
前記種別振分け手段は、前記停留状態において遊技球が停留される停留部を備え、
前記停留部は、前記種別振分け手段が前記案内状態とされた場合に、停留されていた遊技球が前記第1誘導通路に案内される第1停留部と、停留されていた遊技球が前記第2誘導通路に案内される第2停留部とを備え、
前記第2停留部に遊技球が停留されている場合には、前記第1停留部に遊技球が停留されているか否かに関わらず、前記種別振分け手段が前記案内状態とされることで、前記第2停留部に停留されていた遊技球が前記第2誘導通路に案内されて、前記第2種別入球検知手段の検知に基づく前記第2の付与が行われることを特徴とする遊技機。
手段D−1によれば、例えば、第1停留部及び第2停留部の両方に遊技球が停留されている場合、種別振分け手段が案内状態とされることで、第2誘導通路に案内された遊技球が第2種別入球検知手段に検知されることに基づく第2の付与が行われるようになっている。このため、例えば、第2停留部に停留されていた遊技球が第2誘導通路に案内されたものの、第1停留部に停留されていた遊技球が第1誘導通路にも案内されたので、第2の付与が行われない(第1の付与になってしまう)といった心象の良くない現象の発生を回避することができる。従って、とにかく第2停留部に遊技球を停留させて、遊技球が第2誘導通路に案内されればよいといった分かり易い遊技性を確保することができ、盛り上がりのポイント(見どころ、力の入れどころ)をはっきりとさせることができる。
さらに、特定入球手段の特定領域に遊技球をたくさん入球させた方が第2停留部に遊技球を停留させ易くなるとともに、第1停留部に遊技球が停留されることを恐れる必要がないことから、特定領域に遊技球をたくさん入球させることと、遊技者にとって有利になることとを対応付けることができる。従って、特定入球手段の特定領域に遊技球を入球させることに対してマイナスのイメージを抱くといった事態を皆無にすることができ、特定領域へ遊技球をできる限り入球させるといった遊技性を堪能することができる。
尚、「前記第1の付与が決定されている状態、及び、前記第2の付与が決定されている状態においては、前記第1種別入球検知手段、及び、前記第2種別入球検知手段の検知が行われた場合でも、対応する前記第1の付与、及び、前記第2の付与は行われない構成であること」としてもよい。
また、第1停留部及び第2停留部と、第1誘導通路及び第2誘導通路とが1対1で対応する構成に限定されるものではなく、停留状態にある種別振分け手段に停留されている遊技球の配置、又は、数により、第2誘導通路に遊技球が案内されるか否かが決まる構成となっていればよい。例えば、停留部A、B、Cが存在し、停留部A、Bが第1停留部に相当し、停留部Cが第2停留部に相当する構成としてもよいし、例えば、停留部A、Bが存在し、停留部A、Bのどちらか一方にしか遊技球が停留されなかった場合には、該遊技球が第1誘導通路に案内され、その場合は、該遊技球が停留されていた停留部A、Bが第1停留部に相当し、停留部A、Bの両方に遊技球が停留されていた場合には、該遊技球が第2誘導通路に案内され、その場合は、停留部A、Bが第2停留部に相当する構成としてもよい。
手段D−2.前記第1停留部及び前記第2停留部は、前記種別振分け手段の前記停留状態において遊技球を収容可能な凹状に形成されていることを特徴とする手段D−1に記載の遊技機。
手段D−2によれば、第1停留部及び第2停留部に停留された遊技球を、当該第1停留部及び第2停留部においてより確実に留めておく(位置決めする)ことができる。このため、遊技球が種別振分け手段に停留された状態で、停留されている遊技球が第2誘導通路に遊技球が案内されるか否かの判断をより正確に行うことが可能となる。また、遊技球が留まることなく、流れで第2誘導通路に進入していくような構成に比べ、遊技球が第2誘導通路に案内されることを認識し易くすることができる。さらに、遊技球が第2誘導通路に案内されることが確定した状態を堪能し、遊技球が第2誘導通路に案内される様子をよりじっくりと視認することができる。従って、遊技球が種別振分け手段に停留される様子に一喜一憂するといった遊技性を確保することができる。
手段D−3.前記第1停留部に停留されている遊技球を検知する第1スタンバイ検知手段と、
前記第2停留部に停留されている遊技球を検知する第2スタンバイ検知手段と、
前記第1スタンバイ検知手段、及び、前記第2スタンバイ検知手段による検知情報に関する情報を教示可能なスタンバイ教示手段とを備えていることを特徴とする手段D−1又はD−2に記載の遊技機。
手段D−3によれば、種別振分け手段の停留状態において、スタンバイ検知手段の検知情報に基づき、例えば、現在、種別振分け手段が案内状態となれば、第2誘導通路に遊技球が案内される(第2の付与が行われる)ことを教示したり、現状では、遊技球が第1誘導通路に案内されるだけである(第1の付与が行われる)ことを教示したりすることが可能となる。従って、種別振分け手段の停留状態における演出性を高め、興趣の向上を図ることができる。
特に、上記手段D−2のように、停留された遊技球の位置決めが行われる場合には、遊技球が第1停留部又は第2停留部に停留された時点で、該遊技球が第1誘導通路又は第2誘導通路のどちらに案内されるのかが決定され、スタンバイ検知手段に検知情報に基づく教示の正確性等が向上する。従って、上記作用効果がより確実に奏される。
手段D−4.前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1の付与として第1遊技状態が付与され、
前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第2の付与として前記第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態が付与され、
前記第1遊技状態の付与が決定されている状態、前記第2遊技状態の付与が決定されている状態、前記第1遊技状態、及び、前記第2遊技状態においては、前記第1種別入球検知手段、及び、前記第2種別入球検知手段の検知が行われた場合でも、対応する前記第1の付与、及び、前記第2の付与は行われない構成であって、
前記第1誘導通路は、前記第2誘導通路よりも、遊技球が通過に要する時間が長くなるように構成されていることを特徴とする手段D−1乃至D−3のいずれかに記載の遊技機。
手段D−4によれば、第1停留部及び第2停留部に遊技球が停留されている状態において種別振分け手段が案内状態とされた場合に、第1停留部に停留されていた遊技球が第1種別入球検知手段に検知されるよりも先に、第2停留部に停留されていた遊技球が第2種別入球検知手段に検知されることとなる。このため、特定領域に対してできるだけ多くの遊技球を入球させるといった遊技性を堪能させるといった上記手段D−1の作用効果がより確実に奏される。
尚、当該構成を採用することにより、第1停留部及び第2停留部の両方に遊技球が停留されている場合に、第1停留部に停留されていた遊技球を第1誘導通路に進入させたとしても、第2の付与を行うことができることから、例えば、第1停留部及び第2停留部の両方に遊技球が停留されている場合には、第1停留部に停留されていた遊技球を第1誘導通路に進入させないようにする構成を別途設けたりしなくても済む。
手段D−5.前記第2停留部は前記第1停留部よりも下流側に配置され、前記第1停留部に遊技球を停留させた状態とすることで、遊技球を前記第2停留部へと到達させて停留させることが可能に構成されていることを特徴とする手段D−1乃至D−4のいずれかに記載の遊技機。
手段D−5によれば、複数の遊技球を種別振分け手段に到達させることで、遊技者にとって有利となるようにステップアップしていく様子を堪能することができる。また、第1停留部に遊技球が停留されることを好印象として捉えることが可能となる。
手段D−6.前記種別振分け手段は、前記種別振分け手段が前記案内状態とされた場合に、前記停留手段によって停留されていた遊技球を前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する振分け部を備え、
前記停留手段によって停留されていた遊技球がm個の場合には、当該停留されていた全ての遊技球が前記振分け部により前記第1誘導通路に案内され、
前記停留手段によって停留されていた遊技球が前記m個よりも多いn個の場合には、当該停留されていた遊技球のうち少なくとも1つが前記振分け部により前記第2誘導通路に案内されることを特徴とする手段D−1又はD−2に記載の遊技機。
手段D−6によれば、停留状態にある種別振分け手段により停留されている遊技球の数によって、第2誘導通路に案内される遊技球が出現するのかが決定される。つまり、遊技者は、種別振分け手段にn個の遊技球を停留させることを目標に遊技を行うこととなる。従って、特定領域に対してできるだけ多くの遊技球を入球させるといった遊技性を堪能させるといった上記手段D−1の作用効果がより確実に奏される。さらに、複数の遊技球を種別振分け手段に到達させることで、遊技者にとって有利となるようにステップアップしていく様子を堪能することができる。
尚、本手段では、種別振分け手段が案内状態とされて、停留されていた遊技球のうち少なくとも1つが第2誘導通路に案内されることとなった場合に、それらの遊技球が停留されていた停留部が(結果的に)第2停留部に相当し、種別振分け手段が案内状態とされて、停留されていた遊技球の全てが第1誘導通路に案内されることとなった場合に、それらの遊技球が停留されていた停留部が(結果的に)第1停留部に相当する。
手段D−7.前記停留部は、前記種別振分け手段の前記停留状態において遊技球を1つずつ収容可能な凹状に形成され、
前記各停留部に対応して、前記停留部に停留されている遊技球を検知するスタンバイ検知手段が設けられるとともに、
前記スタンバイ検知手段の検知情報に基づいて、前記種別振分け手段に停留されている遊技球の数に関する情報を教示可能な教示手段が設けられていることを特徴とする手段D−6に記載の遊技機。
手段D−7によれば、スタンバイ検知手段によって停留されている遊技球の数等を確実に把握することが可能となる。そして、停留されている遊技球がn個になった、或いは、停留されている遊技球がn個になるまでにはまだ(幾つ)足りない等の演出を行うことができ、演出性の向上等を図ることができる。
手段D−8.前記特定領域に入球し、必ず前記種別振分け手段に到達する遊技球を検知する到達検知手段を備え、
前記停留手段は、前記到達検知手段の検知が行われた場合に駆動状態とされ、
所定条件の成立に基づいて、前記種別振分け手段が前記停留状態とされることとなる基準の位置にて駆動停止状態とされることを特徴とする手段D−1乃至D−7のいずれかに記載の遊技機。
手段D−8によれば、停留手段が動作し続けて、種別振分け手段が停留状態と案内状態に変化する場合のように、種別振分け手段に達した遊技球が停留されることなく種別振分け手段を通過する場合が発生するといった事態を回避することができる。従って、種別振分け手段への遊技球の停留具合を楽しむといった醍醐味をより確実に堪能させることができる。また、省エネルギー化を図りつつ、停留手段が駆動された場合の特別感を付与することができる。
尚、前記第1種別入球検知手段及び前記第2種別入球検知手段の検知が有効な有効状態と、無効な無効状態とがあり、前記第1種別入球検知手段及び前記第2種別入球検知手段の検知が行われた場合に前記無効状態に切替えられ、前記第1の付与又は前記第2の付与が行われ、かつ、前記特定領域において遊技球が無くなった場合に前記有効状態に切替えられることとしてもよい。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、33a,33b…始動入賞装置、33c…開閉部材、37…中央入賞ユニット、42…装飾図柄表示装置、43…特別表示装置、224a,224b…始動入賞スイッチ、261…主制御装置、262…サブ制御装置、401…特定領域、403…入球開口部、404…羽根部材、410…回転体ユニット、414…回転体、416…ポケット部、416a…特別ポケット部、427…セーフ通路、428…アウト通路、437…入球カウントスイッチ、461…特別入球検知スイッチ、462…非特別入球検知スイッチ。

Claims (4)

  1. 発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
    前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段とを備え、
    前記特定入球手段は、
    前記特定領域に遊技球が存在している状態において、別の遊技球が前記特定領域に入球可能な構成であって、
    前記特定領域には、
    遊技球が入球可能な第1種別入球手段、及び、第2種別入球手段と、
    前記第1種別入球手段に入球した遊技球を検知する第1種別入球検知手段と、
    前記第2種別入球手段に入球した遊技球を検知する第2種別入球検知手段とが設けられ、
    前記第1種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、第1の付与が行われ、
    前記第2種別入球検知手段によって遊技球が検知された場合に、前記第1の付与よりも遊技者にとって有利な第2の付与が行われ、
    前記特定領域に入球した遊技球が前記第1種別入球検知手段に検知されるまでの第1種別決定時間が、
    前記特定領域に入球した遊技球が前記第2種別入球検知手段に検知されるまでの第2種別決定時間よりも長くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定領域には、
    遊技球を前記第1種別入球手段へと至らせる第1誘導通路と、
    遊技球を前記第2種別入球手段へと至らせる第2誘導通路と、
    前記特定領域の所定位置に到達した遊技球を前記第1誘導通路又は前記第2誘導通路に案内する種別振分け手段とが設けられ、
    前記第1誘導通路の入口は、前記第2誘導通路の入口よりも、前記特定領域における遊技球の移動経路の上流側に配置され、
    前記第1誘導通路は、前記第2誘導通路よりも、遊技球が通過に要する時間が長くなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第1誘導通路の前方を覆うようにして配置される被覆手段が設けられ、
    遊技球が前記第1誘導通路に進入する前後で、該遊技球の視認性が変化することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記第1誘導通路及び前記第2誘導通路の各入口を示す入口表示部が前方から視認可能に設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
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