JP2018148426A - 通信装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の接続処理を実行させる際の利便性を向上させること。【解決手段】第1の装置と第2の装置とを含む無線通信システムにおいて、第1の装置は、センサによって所定のイベントが検知されたことに応じて、他の装置との無線接続を確立するための所定の接続処理を実行可能な状態へ通信装置が遷移するように制御を行い、第1の装置と第2の装置は、第1の装置が所定の接続処理を実行可能な状態へ遷移している間に、所定の接続処理を実行する。【選択図】 図3
Description
本発明は、無線接続の確立手順に関する。
近年、ネットワークを用いて接続されたカメラを用いたネットワークカメラシステムが広く普及している。ネットワークカメラは、公共機関や店舗等の監視カメラや、例えば定点の観測カメラ等、幅広い分野で利用可能である。ネットワークカメラには、例えばパン/チルト等の撮影方向を自在に変更可能なものや、撮影方向は変更できないが高倍率のズーム撮影が可能なもの等が存在する。
なお、ネットワークカメラは、デジタルカメラのような背面パネルや操作ボタンを有しないことが多い。このため、ネットワークカメラの設置時の設定などを行うためには、通信回線を介してPC等から設定を行う必要がある。また、多数のネットワークカメラを配置する際に、これらのネットワークカメラを接続するためのケーブル等を敷設するのは容易でない場合がありうる。このため、ネットワークカメラに無線LAN等の無線通信機能を持たせることが有益である。
一方、無線LANでは、接続の確立のために、SSID(Service Set Identifier)やセキュリティの種類(WEP、WPA、WPA2−PSKなど)、暗号化キーの入力などの設定が必要である。しかしながら、この設定をユーザ入力によって行うことは煩雑である。このため、接続設定の簡単化のためのWPS(Wi−Fi(登録商標) Protectec Setup)規格が制定され、実用化されている。WPSには、PBC(Push Button Configuration)方式とPIN(Personal Identification Number)方式の2種類の方式が存在する。PBC方式は、アクセスポイントに搭載されたWPSボタンと、ステーション側に搭載されたWPSボタンとの双方が所定の時間内に押下されることにより、認証と登録とが行われる方式である。一方、PIN方式は、機器に個別に割り振られたPINの登録機器への入力により、認証と登録とが行われる方法である。
上述のように、ネットワークカメラは、背面パネルや操作ボタンを有しないことが多い。また、ネットワークカメラは、例えば広い範囲を撮影可能なように高所に設置されることが多い。このため、PIN方式ではPINの入力が容易ではなく、また、PBC方式でもボタンの押下が容易でないという課題があった。これに対して、特許文献1には、管理サーバが、アクセスポイントを介してステーションからWPSの開始要求を受信すると、アクセスポイントにWPSを開始させ、これにより、アクセスポイントのボタンの押下を省略可能とする技術が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、WPSの開始のために、アクセスポイント及びステーションに加えて管理サーバを用意する必要があるという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、通信装置に他の装置との無線接続を確立するための所定の接続処理を実行させる際の利便性を向上させることを目的とする。
本発明の一態様による通信装置は、センサと、前記センサによって所定のイベントが検知されたことに応じて、他の装置との無線接続を確立するための所定の接続処理を実行可能な状態へ前記通信装置が遷移するように制御を行う制御手段と、前記状態において前記所定の接続処理を実行する実行手段と、を有する。
本発明によれば、通信装置に他の装置との無線接続を確立するための所定の接続処理を実行させる際の利便性を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下では、ネットワークカメラをIEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANによって他の装置(例えばアクセスポイント(AP)又はステーション(STA))と接続する場合について説明するが、これに限られない。すなわち、ネットワークカメラは、無線LANによる通信機能を有する任意の通信装置でありうる。例えば、通信機能を有する電子機器であって、ユーザの手の届きにくい位置に配置された電子機器に、以下のような機能が適用されうる。
(無線通信システムの構成)
まず、図1を用いて、本実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す。図1に示すように、本無線通信システムは、例えば、通信装置であるネットワークカメラ101と、無線LANの通信機能を有する通信装置(相手装置102)を含んで構成される。なお、ネットワークカメラ101や相手装置102の台数は説明を簡単にするために各1台としているが、これに限られずこれらのうちの少なくともいずれかは、複数台存在してもよい。なお、ネットワークカメラ101は、Wi−Fi Protected Setup(WPS)のPBC機能とそれに伴うWPSボタンを有するが、例えば天井などの高所に設置されており、ユーザがボタンを押すのが容易でないものとする。また、ネットワークカメラ101がAPである際に、ネットワークカメラ101の本体にSSIDや暗号化キーを示すラベル等が貼ってあるとしても、その確認は容易ではない。一方、相手装置102は、PBC機能とそれに伴うWPSボタンを有し、ユーザはWPSボタンを容易に押下することができる。
まず、図1を用いて、本実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す。図1に示すように、本無線通信システムは、例えば、通信装置であるネットワークカメラ101と、無線LANの通信機能を有する通信装置(相手装置102)を含んで構成される。なお、ネットワークカメラ101や相手装置102の台数は説明を簡単にするために各1台としているが、これに限られずこれらのうちの少なくともいずれかは、複数台存在してもよい。なお、ネットワークカメラ101は、Wi−Fi Protected Setup(WPS)のPBC機能とそれに伴うWPSボタンを有するが、例えば天井などの高所に設置されており、ユーザがボタンを押すのが容易でないものとする。また、ネットワークカメラ101がAPである際に、ネットワークカメラ101の本体にSSIDや暗号化キーを示すラベル等が貼ってあるとしても、その確認は容易ではない。一方、相手装置102は、PBC機能とそれに伴うWPSボタンを有し、ユーザはWPSボタンを容易に押下することができる。
本実施形態では、ネットワークカメラ101におけるボタンの押下が容易でないため、ネットワークカメラ101内のカメラによる撮影の結果等の周囲の環境のセンシング結果を、ボタンの代わりに用いる。例えば、通信装置は、PBC方式では、ボタンの押下の後、所定期間に渡って、WPSによる接続設定を実行可能な状態へと遷移するが、本実施形態では、例えば所定の画像を撮像したことによってその状態へと遷移する。これにより、ネットワークカメラ101は、ボタンの押下がされなくとも、例えば相手装置102からのPBC方式での接続要求信号を受信し又は相手装置102にその接続要求信号を送信することにより、PBC方式での接続処理を実行することができる。
以下では、このようなネットワークカメラ101の構成及び処理の流れについて詳細に説明する。
(ネットワークカメラ101の構成)
図2は、本実施形態に係るネットワークカメラ101の構成例を示すブロック図である。ネットワークカメラ101は、例えば、撮像部201、画像処理部202、制御部203、記憶部204、音声入力部205、外部入力受付部206、イベント検知部207、LED制御部208、無線通信処理部209を有する。なお、これらの機能の少なくとも一部が、CPU(中央処理装置)がメモリに記憶されたプログラムを実行することによって実現されてもよい。なお、CPUは、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)等の、1つ以上のプロセッサによって置き換えられうる。また、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)等でありうるが、例えばハードディスクドライブ等の記憶装置が用いられてもよい。また、ネットワークカメラ101は、不図示の光学系等を含む撮像装置、マイク等の音声入力装置、アンテナ、RF回路、ベースバンド回路等を含んだ通信回路等、様々なハードウェア構成を有しうる。
図2は、本実施形態に係るネットワークカメラ101の構成例を示すブロック図である。ネットワークカメラ101は、例えば、撮像部201、画像処理部202、制御部203、記憶部204、音声入力部205、外部入力受付部206、イベント検知部207、LED制御部208、無線通信処理部209を有する。なお、これらの機能の少なくとも一部が、CPU(中央処理装置)がメモリに記憶されたプログラムを実行することによって実現されてもよい。なお、CPUは、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)等の、1つ以上のプロセッサによって置き換えられうる。また、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)等でありうるが、例えばハードディスクドライブ等の記憶装置が用いられてもよい。また、ネットワークカメラ101は、不図示の光学系等を含む撮像装置、マイク等の音声入力装置、アンテナ、RF回路、ベースバンド回路等を含んだ通信回路等、様々なハードウェア構成を有しうる。
撮像部201は、ネットワークカメラ101の撮像光学系(不図示)によって結像され、撮像によって取得された被写体の像に関するアナログ信号をデジタル信号に変換し、撮像画像として出力する。なお、撮像部201は、例えば、撮像範囲を制御するための、撮像装置のパン方向およびチルト方向の回転制御を行うパン・チルト機構を制御してもよい。画像処理部202は、撮像部201が出力した撮像画像を画像処理設定の内容に基づいて処理する。画像処理部202は、例えば、撮像部201から出力された撮像画像を反転させる、反転処理を行う。制御部203は、1以上のCPUによって構成され、ネットワークカメラの各構成要素を統括的に制御する。記憶部204は、例えば、制御部203が実行するプログラムや、撮像部201で生成される画像データを記憶し、また、プログラム実行中のワーク領域として用いられうる。また、記憶部204は、無線接続が確立した場合に、無線接続のための各種設定値を記憶する。音声入力部205は、マイク等の集音機能によって入力された音声信号に対して、所定の音声処理や圧縮符号化処理を行い、音声データを生成する。外部入力受付部206は、外部デバイスからの入力を受け付ける。外部入力受付部206は、1つのデバイス入力に対して2つの入力端子から構成されており、2つの入力端子の両端子間は電気的に絶縁状態又は導通状態のいずれかの状態を取る。なお、撮像部201、音声入力部205、及び外部入力受付部206は、周囲の環境を検知するためのセンサの一例である。なお、ネットワークカメラ101は、周囲の環境を検知するためのさらに他のセンサを有していてもよい。
イベント検知部207は、撮像部201が出力した撮像画像や、音声入力部205が生成した音声データ、または外部入力受付部206等で得られた外部デバイスからの入力に基づいて、すなわちセンサの検知結果に基づいて、各種解析とイベントの検知を行う。例えば、イベント検知部207は、撮像部201が所定の画像を取得した場合、音声入力部205が所定の音声を取得した場合、又は、外部入力受付部206が外部装置からの所定の入力を受け付けた場合に、所定のイベントが発生したと検知する。イベント検知部207は、ネットワークカメラ101に対して非接触で行われたユーザのイベントを検知する。ネットワークカメラ101には、予め所定のイベントが登録されており記憶部204等に記憶されている。イベント検知部207は、撮像部201、音声入力部205、外部入力受付部206等からの入力と、記憶されているイベントとを比較し、それらが一致した場合に所定のイベントが発生したと検知する。なお、予め登録しておく所定のイベントは、ネットワークカメラ101と有線や無線によって接続されたPC等の外部機器から管理者やユーザによって変更や新規登録ができるようにしてもよい。
LED制御部208は、ユーザに対する情報表示を行うためのLED(不図示)の点灯制御を行う。例えば、LED制御部208は、イベント検知部207が所定のイベントを検知したことに応じて、ネットワークカメラ101がWPSでの接続処理を受け付ける状態へと遷移した場合に、LEDを点滅させる。これにより、ユーザは、例えばLEDが点灯している間に相手装置102のWPSボタンを押下することで、ネットワークカメラ101と相手装置102との間でのWPSによる接続処理を実行可能であることを認識することができる。また、LED制御部208は、例えば、所定のイベントを検知可能な期間をLEDの点灯によってユーザに通知してもよい。
無線通信処理部209は、ネットワークカメラ101と相手装置102との無線LANの通信におけるデータの送受信を制御する。例えば、無線通信処理部209は、無線LANの接続設定を行うための認証情報等の送受信の制御や、WPSで接続するための接続処理を制御する。なお、ネットワークカメラ101は、図2と異なる構成を有していてもよい。例えば、ネットワークカメラ101は、音声出力部や外部デバイスへの情報出力部を有してもよい。また、ネットワークカメラ101は、有線通信を行うための有線通信処理部を有してもよい。
(処理の流れ)
次に、処理の流れについて説明する。なお、以下では、ネットワークカメラ101が端末(無線LANのSTA)である場合に関する処理例1について説明した後に、ネットワークカメラ101が基地局(無線LANのAP)である場合に関する処理例2について説明する。なお、ネットワークカメラ101は、処理例1においてはSTA機能のみを、処理例2においてはAP機能のみを、それぞれ有してもよいが、STA機能とAP機能の両方を有し、以下の処理例のいずれかを状況に応じて実行するようにしてもよい。
次に、処理の流れについて説明する。なお、以下では、ネットワークカメラ101が端末(無線LANのSTA)である場合に関する処理例1について説明した後に、ネットワークカメラ101が基地局(無線LANのAP)である場合に関する処理例2について説明する。なお、ネットワークカメラ101は、処理例1においてはSTA機能のみを、処理例2においてはAP機能のみを、それぞれ有してもよいが、STA機能とAP機能の両方を有し、以下の処理例のいずれかを状況に応じて実行するようにしてもよい。
<処理例1>
図3に、本処理例に関してネットワークカメラ101が実行する処理の流れの例を示す。図3の処理は、ネットワークカメラ101がAP(相手装置102)に接続要求を送信するための処理である。本処理は、ネットワークカメラ101の無線LAN機能が起動されている状態で、相手装置102と無線LANによって接続されていない場合に、実行されうる。なお、本処理は、例えば、制御部203が記憶部204に記憶されたプログラムを実行してネットワークカメラ101の一部または全部を制御することによって実行されうる。
図3に、本処理例に関してネットワークカメラ101が実行する処理の流れの例を示す。図3の処理は、ネットワークカメラ101がAP(相手装置102)に接続要求を送信するための処理である。本処理は、ネットワークカメラ101の無線LAN機能が起動されている状態で、相手装置102と無線LANによって接続されていない場合に、実行されうる。なお、本処理は、例えば、制御部203が記憶部204に記憶されたプログラムを実行してネットワークカメラ101の一部または全部を制御することによって実行されうる。
ネットワークカメラ101は、まず、後述のイベントを検知した場合にセットされるイベント検知フラグをクリアする(S301)。例えば、ネットワークカメラ101は、出荷時に何の値も格納されていないイベント検知フラグを0とする。その後、ネットワークカメラ101は、2.4GHz帯域又は5GHz帯域等の動作周波数帯域における全周波数チャネルをスキャンして、接続先のAPを探索する(S302)。例えば、ネットワークカメラ101は、周囲のAP(例えば相手装置102)が送信しているbeaconの受信や、Probe requestの送信及びProbe responseの受信を行う。そして、ネットワークカメラ101は、周囲のAPを発見したか否かを判定する(S303)。ネットワークカメラ101は、APを発見した場合(S303でYES)は、処理をS304へと進め、APを発見しなかった場合(S303でNO)は、処理をS302へと戻し、再度スキャンを行う。
S304では、ネットワークカメラ101は、発見したAPが自装置においてすでに設定してあるAPであるか否かを判定する。ここで、「すでに設定してある」とは、ネットワークカメラ101が、すでにその発見されたAPと接続したことがあり、そのAPへの接続や認証のための設定情報を記憶済みであることを指す。ネットワークカメラ101は、自装置において設定してあるAPを発見した場合(S304でYES)は、処理をS305へと進め、自装置において設定してあるAPではないAPを発見した場合(S304でNO)は、処理をS306へ進める。例えば、ネットワークカメラ101が、新品の工場出荷設定の状態から初めてAPと接続する場合や、APの交換などで初めてのAPと接続する場合は、ネットワークカメラ101においてAP情報が設定されていないため、処理はS306へと進む事になる。なお、S305では、ネットワークカメラ101は、発見したAPが自装置においてすでに設定されているAPであるため、接続や認証のための設定情報を記憶済みである。このため、ネットワークカメラ101は、通常の接続要求をそのAPに対して送信する。
S306では、ネットワークカメラ101は、イベント検知フラグがセットされており、かつ、現在の時刻がイベント検知されてから所定の時間内であるか否かの判定を行う。なお、現在の時刻がイベント検知されてから所定の時間内であるかの判定は、例えば、後述するイベント検知時に保存したイベント検知時刻と現在の時刻とを比較することによって行われる。なお、イベント検知フラグは、イベントが検知されてから所定の時間後にクリアされてもよく、この場合は、イベント検知フラグがセットされているか否かのみでこの判定が行われうる。所定の時間は、ネットワークカメラ101が、WPSによる接続処理のための通信を受け入れる状態に遷移してから、その状態を維持する期間であり、例えば2分である。ネットワークカメラ101は、イベント検知フラグがセットされており、かつ、現在の時刻がイベント検知後の所定の時間内である場合(S306でYES)には、処理をS309に進める。一方、ネットワークカメラ101は、それ以外の場合(S306でNO)、すなわち、イベント検知フラグがセットされていない場合、又は、現在の時刻がイベント検知後の所定の時間を超えている場合は、処理をS307へ進める。S307では、ネットワークカメラ101は、イベント検知処理を実行する。このイベント検知処理について、図4を用いて説明する。
ネットワークカメラ101は、イベント検知処理を開始すると、まず、イベント検知処理の前準備としてイベント検知フラグをクリアし(S401)、環境検知処理を開始する(S402)。環境検知処理では、例えば、イベント検知部207が、撮像部201が取得した画像データ、音声入力部205が取得した音声データ、外部入力受付部206が取得した外部装置からの入力を解析して、周辺環境が所定の状態となっているかを判定する。イベント検知部207は、周辺環境が所定の状態となっている場合に、所定のイベントが発生したと判定する。なお、この場合、制御部203は、広範囲の映像の解析を実行可能とするために、不図示のレンズをワイド側に移動するように制御機構に対して指示を送出してもよい。そして、ネットワークカメラ101は、この時点の時刻を環境検知処理の開始時刻として記憶する(S403)。なお、S403の処理は、図4の処理の開始時刻を記憶する等、図4の処理をタイムアウトさせるための時間の計測の基準時刻となる任意の時刻を記憶する処理と置き換えられてもよい。その後、ネットワークカメラ101は、イベント検知処理を実行中であることを示すため、LEDを点灯させる(S404)。ユーザは、LEDが点灯中であることにより、ネットワークカメラ101においてイベント検知処理が実行されていることを確認することができる。
ネットワークカメラ101は、本処理の実行中、S403で記憶した開始時刻と現在時刻とを比較して、処理の開始から所定時間が経過したか、すなわちタイムアウトしていないかを継続的に監視する(S405)。ここでの所定時間は、例えば2分でありうる。そして、ネットワークカメラ101は、タイムアウトした場合(S405でYES)は、LEDを消灯し(S410)、環境検知処理を終了して(S411)、処理を終了する。なお、このようなタイムアウトが発生した場合には、イベント検知フラグはS401でクリアされたままとなる。
一方、ネットワークカメラ101は、タイムアウトが発生していない間(S405でNO)は、イベント検知部207によってイベントが検知されたか否かを監視する(S406)。イベントが検知されていない間(S406でNO)は、タイムアウト判定(S405)を行いながら、タイムアウトする前にイベントが検知されるか否かが監視される。
なお、ここでのイベントは、例えば、撮像部201が取得した画像が所定の画像であることでありうる。所定の画像は、例えば、所定のQRコード(登録商標)を含んだ画像であり、ユーザがネットワークカメラ101によってそのQRコードが撮像されるようにかざすことによって、ネットワークカメラ101においてイベントが検知されうる。なお、QRコード以外の所定のパターンが用いられてもよい。また、例えば、所定の画像は、ユーザが所定のポーズをとった1枚以上の画像や、ユーザによる所定のジェスチャが判別可能な複数枚の画像でありうる。例えば、ユーザがネットワークカメラ101に向かってボタンを押すジェスチャを取った場合に、ネットワークカメラ101はイベントが発生したと判定しうる。また、所定の画像は、ユーザによって生じさせられた特定の映像の変化を特定可能な映像でありうる。例えば、ユーザが、カメラに向かって、所定の輝度以上の光を特定のパターンで照射し、ネットワークカメラ101は、この特定のパターンでの光の照射を検出することによって、イベントが発生したと判定してもよい。なお、光の検出において、光は可視光でなくてもよく、ネットワークカメラ101が認識可能な波長の光が用いられうる。また、イベントは、音声入力部205が取得した音声データが所定の音声を含んでいることでありうる。例えば、ユーザが所定のパターンで手を叩くなどを行うことによって、ネットワークカメラ101がイベントを検知しうる。また、所定の音声は、ある特定の周波数の音や特定の音階パターン等であってもよい。なお、この音声は可聴音でなくてもよく、ネットワークカメラ101が認識可能な周波数の範囲内の任意の音が用いられうる。また、イベントは、外部入力受付部206が、外部装置による入力を受け付けたことでありうる。外部入力受付部206は、外部デバイスからの入力として、絶縁状態と導通状態の2値を検知する事ができるため、イベント検知部207は、この2値の値が特定のパターンで入力された事に応じてイベントが発生したことを検知してもよい。なお、イベント検知部207は、上述の各センサ出力の組み合わせを所定のイベントとしてもよいし、複数の所定のイベントの候補を用意しておき、そのいずれかが発生したことにより、所定のイベントが発生したと判定してもよい。
タイムアウトの発生前にイベントが検知された場合(S406でYES)、ネットワークカメラ101は、イベント検知フラグを、イベントが発生したことを示す値にセットし(S407)、そのイベントが検知された時刻の情報を記憶する(S408)。なお、ネットワークカメラ101は、イベント検知フラグをセット後、所定時間が経過後にクリアしてもよく、その場合は、イベント検知フラグをセットした時刻を記憶せず、そのセットしたタイミングからの経過時間を測定するようにしてもよい。そして、ネットワークカメラ101は、イベントが検知され、WPSによる接続処理を受け付ける状態に遷移したことをユーザに通知するために、LEDを点滅させて(S409)、処理を終了する。
図3に戻り、ネットワークカメラ101は、イベント検知処理(S307)においてイベント検知フラグがセットされたかを判定する(S308)。そして、イベント検知フラグがセットされていた場合(S308でYES)、ネットワークカメラ101は、WPSのPBC方式での接続処理を開始するための要求信号をS303で発見したAP(相手装置102)へと送信する(S309)。なお、ユーザは、例えば、ネットワークカメラ101のLEDが点滅している間に、相手装置102のプッシュボタンを押下する操作を行って、相手装置102がPBC方式での接続処理を開始できる状態にしておく。これにより、ネットワークカメラ101と相手装置102との間で、PBC方式による接続処理を実行させることができる。一方、ネットワークカメラ101は、イベント検知フラグがセットされていない場合(S308でNO)は、処理をS302へと戻し、全チャネルのスキャンからの処理を再度実行する。
なお、本処理例のように、ネットワークカメラ101は、APと接続しておらず、かつ、接続要求先のAPがネットワークカメラ101自身において設定済みのAPでない場合にのみ、イベント検知を行うようにすることができる。これにより、ネットワークカメラ101は、既に相手装置102との無線LANの接続が確立されている場合等の接続処理を行う必要がない場合に、イベントが検知されたとしても、WPSでの接続処理を受け付ける状態に遷移してしまうことを防ぐ事ができる。
<処理例2>
図5に、本処理例に関してネットワークカメラ101が実行する処理の流れの例を示す。上述のように、本処理例では、ネットワークカメラ101はAPとして機能し、STAとして動作する相手装置102との間での接続処理を実行するものとする。
図5に、本処理例に関してネットワークカメラ101が実行する処理の流れの例を示す。上述のように、本処理例では、ネットワークカメラ101はAPとして機能し、STAとして動作する相手装置102との間での接続処理を実行するものとする。
本処理例において、ネットワークカメラ101は、周囲のSTAがAPを発見するために送信する探索信号を受信したかを判定する(S501)。探索信号は、一例において、Probe Requestである。ネットワークカメラ101は、探索信号を受信した場合(S501でYES)、続いて、自装置においてイベント検知フラグがセットされているか否かを判定する(S502)。イベント検知フラグのセット及びクリアに関するイベント検知処理については後述する。ネットワークカメラ101は、イベント検知フラグがセットされていない場合(S502でYES)は、WPSによる接続設定を行うのではなく、通常の接続を行うために、通常の探索応答を送信する(S503)。一方、ネットワークカメラ101は、イベント検知フラグがセットされている場合(S502でNO)は、WPSによる接続設定を行うために、PBCの探索応答を送信する(S504)。PBCの探索応答では、例えば、WSC IE(Wi−Fi Simple Configuration IE)が含められたProbe Response信号が送信される。WSC IEには、WPSの実行状態を示す情報であるWi−Fi Simple Configuration Stateが含まれる。また、WSC IEの中のSelected Registrar AttributeがTrueに設定されたProbe Response信号が送信されてもよい。一方、上述の通常の探索応答では、WSC IEを含まないProbe Response信号が送信される。S504又はS503の処理の後、ネットワークカメラ101は相手装置から接続要求信号を受信し、それに応じてWPSを用いて又はWPSを用いずに相手装置と無線LANによって接続される。
続いて、図6を用いて、ネットワークカメラ101が実行するイベント検知処理について説明する。ネットワークカメラ101は、APとして機能する場合、複数台のSTAとの接続を受け付けるために、STAからの探索信号を受信したか等によらずに、図6のイベント検知処理を実行する。例えば、ネットワークカメラ101は、APとして動作を開始したことに応じて、図6の処理を開始する。ネットワークカメラ101は、常に本処理を実行してもよいし、所定の時間間隔で本処理を繰り返すようにしてもよい。なお、ネットワークカメラ101は、所定のイベントを起こすべきタイミングをユーザに通知するために、本処理を実行中にはLEDを点灯し、本処理を実行していない間にはLEDを消灯するようにしてもよい。
本処理において、ネットワークカメラ101は、イベントを検知したか否かを判定する(S601)。ここでのイベントの検知は、処理例1において説明したのと同様にして行われうる。ネットワークカメラ101は、イベントを検知すると(S601でYES)、イベント検知フラグをセットし(S602)、イベントを検知した時刻を記憶する(S603)。なお、ネットワークカメラ101は、イベント検知フラグの有効期間を特定することができる限りにおいて、時刻を記憶する必要はなく、例えばタイマによって、イベント検知後の時間を計測するようにしてもよい。その後、ネットワークカメラ101は、LEDを点滅させて、イベントが検知された事をユーザに通知する(S604)。その後、ネットワークカメラ101は、S603で記憶されたイベント検知時刻と現在時刻とを比較して、所定時間が経過したか否かを判定する(S605)。所定時間は、例えば2分である。ネットワークカメラ101は、所定時間が経過すると(S605でYES)、イベント検知フラグをクリアして(S606)、LEDを消灯させて(S607)、処理をS601に戻す。以下、同様の処理が繰り返される。なお、本処理が間欠的に実行される場合、S607の後に、処理を終了してもよい。この場合、ネットワークカメラ101は、本処理を実行するタイミングとなったことに応じて、図6の処理を再度実行しうる。
このように、本処理例では、ネットワークカメラ101は、定常的に又は一定周期で間欠的に、イベント検知処理を実行する。ユーザは、例えばネットワークカメラ101に所定の画像を撮像させることによって、イベントを検知させることができる。そして、ネットワークカメラ101は、イベントを検知したことに応じて、イベント通知フラグをセットし、LEDを点滅させることによって、PBC方式によるWPSの接続処理を受け付ける状態に遷移したことをユーザに通知する。ユーザは、ネットワークカメラ101のLEDが点滅している間に、例えば相手装置102のWPSボタンを押下する操作によって、相手装置102に、PBC方式の接続要求信号を送信させる。ネットワークカメラ101は、この場合にはイベント検知フラグがセットされた状態であるため、相手装置102に対してPBC方式の探索応答信号を送信する。これにより、ネットワークカメラ101と相手装置102との間で、WPSによる接続設定を行わせることができる。なお、本処理例では、ネットワークカメラ101は、APとして機能しており、1つ以上のSTAと接続することができる。ここで、ネットワークカメラ101は定常的に図6のようにしてイベント検知を行っている。このため、ユーザは、STAごとに、所定のイベントを発生させ、ネットワークカメラ101のLEDが点滅したことに応じて、STAに接続要求信号を送信させるための操作を行うことで、複数のSTAをネットワークカメラ101に接続させることができる。
このように、ネットワークカメラ101は、撮像部201が取得した画像データ、音声入力部205が取得した音声データ、外部入力受付部206が受け付けた入力データ等の外部環境の観測データによって、イベントを検知する。そして、ネットワークカメラ101は、イベントを検知したことに応じて、PBC方式での接続処理が実行可能な状態に遷移する。このようにして、ネットワークカメラ101が天井などの高所に設置され、WPSボタンを押すことができない場合等において、ネットワークカメラ101と相手装置102との間のWPSによる接続処理を簡単に行う事ができる。
なお、上述の説明は、WPSによる接続処理を行う場合について説明したがこれに限られない。すなわち、ネットワークカメラ101は、センサによって所定のイベントが検知されたことによって、WPS以外の所定の接続処理を実行可能な状態に遷移し、その状態においてその所定の接続処理を実行するようにしてもよい。また、ネットワークカメラ101は、このときの接続処理を、上述のように相手装置からの接続要求信号を受信したことに応じて開始してもよいし、自身から接続要求信号を送信することによって開始してもよい。なお、上述の説明では、STAが接続要求信号を送信する側であるものとして説明したが、APが接続要求信号を送信してもよい。また、上述の説明では、無線LANによる無線通信システムを例として説明したが、他の大規模又は小規模無線通信システムにおいても、上述の手法を適用することができる。また、上述の説明では、ユーザへの情報提示は、LEDによって行われていたが、例えば音声ガイダンス機能や、相手装置102の表示画面等へ情報を提示させる機能等、他の情報提示機能が用いられてもよい。このように、上述の実施形態は一例に過ぎず、様々な変形がなされうる。
<<その他の実施形態>>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101:ネットワークカメラ、102:相手装置、201:撮像部、203:制御部、205:音声入力部、206:外部入力受付部、207:イベント検知部、208:LED制御部、209:無線通信処理部
Claims (16)
- 通信装置であって、
センサと、
前記センサによって所定のイベントが検知されたことに応じて、他の装置との無線接続を確立するための所定の接続処理を実行可能な状態へ前記通信装置が遷移するように制御を行う制御手段と、
前記状態において前記所定の接続処理を実行する実行手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 他の装置を検出する検出手段をさらに有し、
前記実行手段は、前記通信装置が前記状態に遷移していると共に前記他の装置が検出されている場合に、当該他の装置に対して前記所定の接続処理に係る要求信号を送信して、前記所定の接続処理を開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記実行手段は、前記通信装置が前記状態に遷移している間に、他の装置から前記所定の接続処理に係る要求信号を受信した場合に、前記所定の接続処理を開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。 - 前記センサは撮像装置であり、
所定の画像が前記センサによって取得されたことにより、前記所定のイベントが検知される、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記センサは音声入力装置であり、
所定の音声が前記センサによって取得されたことにより、前記所定のイベントが検知される、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記センサは外部装置からの入力を受け付ける装置であり、
前記外部装置から所定の入力が受け付けられたことにより、前記所定のイベントが検知される、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記通信装置は、基地局と接続する端末として動作する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記制御手段は、前記基地局を探索によって発見した場合であって、当該基地局との間で前記接続処理が実行されていない場合に、前記センサによって前記所定のイベントが検知されたか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。 - 前記制御手段は、所定時間にわたって前記センサによって前記所定のイベントが検知されなかったと判定した場合、前記判定を終了する、
ことを特徴とする請求項8に記載の通信装置。 - 前記通信装置は、1つ以上の端末と接続する基地局して動作する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記通信装置が前記状態に遷移していることをユーザに提示する提示手段をさらに有する、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記制御手段は、前記通信装置が前記状態に遷移した後に、所定時間の間、前記所定の接続処理が実行されなかった場合、前記所定の接続処理を実行可能でない状態へと前記通信装置が遷移するように制御を行う、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記接続処理は、Wi−Fi Protected Setup(WPS)のPush Button Configuration(PBC)方式での接続処理である、
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の通信装置。 - 前記通信装置は、ネットワークカメラである、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の通信装置。 - センサを有する通信装置の制御方法であって、
制御手段が、前記センサによって所定のイベントが検知されたことに応じて、他の装置との無線接続を確立するための所定の接続処理を実行可能な状態へ前記通信装置が遷移するように制御を行う制御工程と、
実行手段が、前記状態において前記所定の接続処理を実行する実行工程と、
を有することを特徴とする制御方法。 - コンピュータを、請求項1から14のいずれか1項に記載の通信装置の各手段として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017042085A JP2018148426A (ja) | 2017-03-06 | 2017-03-06 | 通信装置、制御方法、及びプログラム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020156054A (ja) * | 2019-03-22 | 2020-09-24 | サイレックス・テクノロジー株式会社 | 無線中継装置、及び、制御方法 |
-
2017
- 2017-03-06 JP JP2017042085A patent/JP2018148426A/ja not_active Withdrawn
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