JP2018148197A - 着磁方法および着磁用部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力されたテクスチャ情報に基づいて対象物に当該テクスチャ情報に対応する切れ目を入れるための装置であるカッティングプロッタのカッター部品の装着位置に、磁極が対象物に対向して配置された磁石を含む部品である着磁用部品が取り付け、当該対象物として磁性シートを配置し、当該カッティングプロッタを動作させることで、当該テクスチャ情報に対応する着磁を磁性シートに行う。
【選択図】図1
Description
[第1実施形態]
本形態では、入力されたテクスチャ情報に基づいて対象物に当該テクスチャ情報に対応する切れ目を入れるための装置であるカッティングプロッタ(「カッティングマシン」ともいう)のカッター部品を着磁用部品に置き換え、このカッティングプロッタを駆動させることで磁性シートに着磁する(磁性シートを磁化する)。
図1から図3に例示するように、本形態の着磁装置1は、着磁用部品11、カッター部品装着部12、描画ヘッド13、入力部14、記憶部15、制御部16、および駆動部17を有し、配置された磁性シート18に着磁する。この着磁装置1は、カッター部品101、カッター部品装着部12、描画ヘッド13、入力部14、記憶部15、制御部16、および駆動部17を有するカッティングプロッタのカッター部品101を着磁用部品11に置き換えたものである。
図3Aおよび図3Bに例示するように、カッター部品101は、対象物に切れ目を入れるためのカッター部101a、カッター部101aが固定される円柱状の固定部101b、およびキャップ部11cを有する。カッター部101aの一端は刃先101aaとなっており、その他端は固定部101bに固定されている。カッター部101aは固定部101bに対して脱着可能であってもよいし、脱着できなくてもよい。キャップ部101cの先端側には貫通孔101caが設けられている。キャップ部101cは固定部101bのカッター部101a側に装着可能である。キャップ部101cを固定部101bのカッター部101a側に装着すると、刃先101aaが貫通孔101caを通じてキャップ部101cの外側に突出する。固定部101bの外壁側面には装着領域101baが設けられており、この装着領域101baが上述のカッティングプロッタの装着位置に固定可能である。
本来、カッター部品101の装着領域101baがカッター部品装着部12に固定されることで、カッター部品101が描画ヘッド13に取り付けられる。本形態ではこのカッター部品101に代え、着磁用部品11の装着領域11baがカッター部品装着部12(カッター部品の装着位置)に固定されることで、着磁用部品11が描画ヘッド13に取り付けられる(図1および図2B)。カッター部品装着部12に取り付けられた着磁用部品11は、その磁石11aの先端部11aa(磁極)が、着磁対象として配置された磁性シート18(対象物)の面18aに対向するように配置される。すなわち、カッター部品装着部12に、磁極(S極またはN極)が磁性シート18の面18aに対向する磁石11aを含む部品である着磁用部品11が取り付けられる。磁性シート18の面18aをS極に着磁するときには磁石11aの先端部11aaをN極とし、磁性シート18の面18aをN極に着磁するときには磁石11aの先端部11aaをS極とする。磁性シート18の面18aにS極の着磁とN極の着磁とを行う必要がある場合、先端部11aaがN極の磁石11aを含む着磁用部品11(S極の着磁用)と、先端部11aaがS極の磁石11aを含む着磁用部品11(N極の着磁用)とが必要となる。磁石11aが固定部11bに対して脱着可能であれば、磁性シート18の面18aにS極の着磁を行うときに、先端部11aaがN極の磁石11aを固定部11bに装着し、磁性シート18の面18aにN極の着磁を行うときに、先端部11aaがS極の磁石11aを固定部11bに装着してもよい。磁石11aの両端が互いに異なる磁極(S極およびN極)であり、その両端のうち選択された一端を先端部11aaとし、他端を固定部11bに固定可能であってもよい。すなわち、磁石11aが固定部11bに対して反転可能であり、磁石11aのいずれの一端(S極またはN極)を先端部11aaとするかが選択可能であってもよい。後述のように、描画ヘッド13および磁性シート18の位置はデジタル的に制御され、磁性シート18の面18aに対する描画ヘッド13の相対位置を変化させることができる。なお、磁性シート18の面18aとは別の面は、面18aとは異なる磁極に着磁される。すなわち、磁性シート18の面18aに着磁することは、磁性シート18自体に着磁することでもある。
入力部14、記憶部15、制御部16、および駆動部17は、カッティングプロッタにもともと備えられた機能構成である。入力部14は入力インタフェースであり、記憶部15はRAM(random-access memory)やハードディスクなどであり、駆動部17はモータやアクチュエータなどからなる駆動装置である。制御部16は、CPU(central processing unit)等のプロセッサ(ハードウェア・プロセッサ)およびRAM(random-access memory)・ROM(read-only memory)等のメモリ等を備えるコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成されてもよいし、集積回路によって構成されてもよい。
磁性シート18は、強磁性材料を主原料とするシートであり、例えば、磁性ゴムを主原料とする磁性ゴムシート、磁性プラスチックを主原料とする磁性プラスチックシート、金属を主原料とする磁性金属シートなどである。強磁性材料が強い磁界内にさらされると、原子の双極子が磁場と整列し、その並びは磁場が除去された後も残る。一度磁化された強磁性材料は、反対向きの十分に強い磁界が印加されるか、強い衝撃、または十分に加熱されるまではその磁極の向きを保持する。本形態ではこの特徴を利用し、着磁用部品11の磁石11aによって磁性シート18を書き換え可能なように磁化する。
本形態の着磁方法を説明する。着磁装置1(図1)の入力部14に、磁性シート18の面18aに着磁するパタン(着磁パタン)を表すテクスチャ情報が入力される。テクスチャ情報は磁性シート18の面18aのどの座標を磁化するかを表す二次元データである。着磁パタンが何れか一方の磁極(S極またはN極)に磁性シート18の面18aを磁化するためのものである場合(一方の磁極にのみに対応するパタンである場合)、テクスチャ情報はその磁極に磁化するパタンを表すパタン情報を含む。一方、着磁パタンが両方の磁極(S極およびN極)に磁性シート18の面18aを磁化するためのものである場合(両方の磁極に対応するパタンである場合)、テクスチャ情報は一方の磁極(例えばS極)に磁化するパタンを表すパタン情報(一方の磁極に対応するパタンを表す第1パタン情報)、および他方の磁極(例えばN極)に磁化するパタンを表すパタン情報(他方の磁極に対応するパタンを表す第2パタン情報)を含む。図5に、両方の磁極に磁性シート18の面18aを磁化するための着磁パタン110を例示する。図5に例示するように、着磁パタン110はS極に磁化するパタン111およびN極に磁化するパタン112を含む。この場合のテクスチャ情報は、パタン111を表す情報およびパタン112を表す情報を含む。テクスチャ情報は、描画ソフトウェアによって作成されたベクター形式の画像データであってもよいし、そのような画像データか変換されたラスタ形式の画像データ(ビットマップ画像データ)であってもよい。入力されたテクスチャ情報は記憶部15に格納される。また磁性シート18が着磁装置1に装着される。これにより、カッター部品装着部12に取り付けられた着磁用部品11の磁石11aの先端部11aa(磁極)が、磁性シート18の面18aに対向する。
スライド法:磁石11aの先端部11aaの磁極を磁性シート18の面18aに接触または近接させたまま、磁性シート18における描画ヘッド13の(X,Y)座標を変化させる方法。
プロット法:磁石11aの先端部11aaの磁極を磁性シート18の面18aから離したまま、磁性シート18における描画ヘッド13の(X,Y)座標を変化させ、着磁する座標で磁石11aの先端部11aaの磁極を磁性シート18の面18aに接触または近接させる方法。
スライド法は、高速な着磁が可能であるが、着磁部分の原子双極子の向きを面18aに対して垂直に揃えることができず、表面磁束密度が低下する可能性がある。一方、プロット法は、着磁部分の原子双極子の向きを面18aに対して垂直に揃えることができるが、着磁に多くの時間を費やしてしまう。2mm間隔および1mm間隔で着磁するプロット法、ならびにスライド法によって、同じパタンを着磁した場合のステップ数、処理時間、および表面磁束密度の比較結果を例示する。
本形態では、着磁用の特別な装置を用いることなく、任意の磁気パタンを着磁できる。
第1実施形態では、磁性シート18の面18aを両方の磁極(S極およびN極)に磁化する場合、手動によって磁石11aの先端部11aaの磁極を切り替えていた。しかしながら、磁石11aの先端部11aaの磁極が自動的に切り替えられてもよい。すなわち、S極のパタンの着磁(第1パタン情報に対応する着磁)を磁性シート18の面18aに行う際に、着磁用部品11に含まれた磁石11aのN極(他方の磁極)を磁性シート18の面18aに自動的に対向させ、N極のパタンの着磁(第2パタン情報に対応する着磁)を磁性シート18の面18aに行う際に、着磁用部品11に含まれた磁石11aのS極(一方の磁極)を磁性シート18の面18aに自動的に対向させてもよい。すなわち、固定部11b(装着機構)がカッター部品装着部12(装着位置)に装着されたときに磁性シート18(対象物)の面18aに対向する磁極の極性が切り替え可能であってもよい。例えば、着磁用部品11の磁石11aが物理的に反転することで、磁石11aの先端部11aaの磁極が自動的に切り替えられてもよい。あるいは、磁石11aとして電磁石を用い、その電磁石に供給する電流の向きを切り替えることで、磁石11aの先端部11aaの磁極を自動的に切り替えてもよい。
第2実施形態では、S極およびN極からなるパタンが着磁された2つのオブジェクトを用いて凹凸(「凸凹」ともいう)を知覚させる。本形態の力覚提示物は、「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」とを有する。「第1オブジェクト」は「第1面」を含み、「第1面」にはS極の領域とN極の領域とを含む「第1テクスチャ」が着磁されている。「第2オブジェクト」は「第2面」を含み、「第2面」にはS極の領域とN極の領域とを含む「第2テクスチャ」が着磁されている。ただし、人間または人間以外の動物である「動作主体」が、「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも何れかに接して、「第1面」と「第2面」とを互いに接触または近接させたまま、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる操作、または/および、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる動作が行われることにより、「動作主体」が凹凸を知覚するようにされている。すなわち、「動作主体」が、「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも何れかに接して、「第1面」と「第2面」とを互いに接触または近接させたまま、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる操作、または/および、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる動作が行われることにより、「動作主体」が「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも一方から受けるせん断応力が周期的に変化する。せん断応力の変化は「第1面」および「第2面」に沿った平面が含む直線方向の変化であるが、「動作主体」はこの変化を「第1面」および「第2面」に対して略垂直な凹凸として知覚(錯覚)する。「第1テクスチャ」および「第2テクスチャ」の例は、S極に着磁された領域とN極に着磁された領域とが交互に周期的に配置されたものである。例えば、「第1テクスチャ」および「第2テクスチャ」は、S極に着磁された帯状の領域とN極に着磁された帯状の領域とが交互に周期的に配置されたものであってもよいし、S極に着磁された周期的な略市松模様の領域とN極に着磁された周期的な略市松模様の領域とを含んでいてもよい。「第1テクスチャ」のパタンと「第2テクスチャ」のパタンとは同一であってもよいし、異なっていてもよい。「第1テクスチャ」のパタンと「第2テクスチャ」のパタンとの組み合わせによって、「動作主体」が「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも一方から受けるせん断応力の変化の仕方が異なり、「動作主体」が知覚する凹凸感も異なる。「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係をいずれの方向に変化させるかに応じ、「動作主体」が「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも一方から受けるせん断応力の変化の仕方が異なってもよい。この場合には「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係をいずれの方向に変化させるかに応じ、「動作主体」が知覚する凹凸感も異なる。例えば、「第1テクスチャ」および「第2テクスチャ」が、S極に着磁されたテーブ状の領域とN極に着磁されたテーブ状の領域とが交互に周期的に配置されたものであり、「第1テクスチャ」の当該テーブ状の領域の長手方向が「第2テクスチャ」の当該テーブ状の領域の長手方向に倣うように「第1面」と「第2面」とを互いに接触または近接させたまま、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる操作を行う、または/および、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる動作が行われてもよい。この場合、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を、テーブ状の領域の長手方向に変化させるにか、短手方向に変化させるかによって、「動作主体」が「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも一方から受けるせん断応力の変化の仕方が異なり、知覚する凹凸感も異なる。なお、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる操作、または/および、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる動作の例は、以下(1)から(3)の何れか、またはその一部またはすべての組み合わせである。
(1)「動作主体」が直接「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも一方を動かすことで、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる動作。
(2)「動作主体」が「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも一方と「動作主体」との間に介在するものを動かすことで、間接的に「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも一方を動かし、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる動作。
(3)「動作主体」が「第1オブジェクト」と「第2オブジェクト」との少なくとも一方を自動的に動かす装置を駆動し、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる操作。
また、「第1面と第2面との間の相対位置関係を変化させる」とは、例えば、「第1面」に対して「第2面」をスライドさせること、「第2面」に対して「第1面」をスライドさせることなどである。
図6Aの磁性シート210は「第1オブジェクト」の具体例であり、図6Bの磁性シート220は「第2オブジェクト」の具体例である。磁性シート210の一方の面211(第1面)には、S極の領域211aとN極の領域211bとを含むテクスチャ(第1テクスチャ)が着磁されている。面211にはS極に着磁された帯状(テープ状)の領域211aとN極に着磁された帯状(テープ状)の領域211bとが交互に周期的に配置されている。同様に、磁性シート220の一方の面221(第2面)には、S極の領域221aとN極の領域221bとを含むテクスチャ(第2テクスチャ)が着磁されている。面221にはS極に着磁された帯状(テープ状)の領域221aとN極に着磁された帯状(テープ状)の領域221bとが交互に周期的に配置されている。この例の場合、領域211aの短手方向の幅(ピッチ)、領域211bの短手方向の幅(ピッチ)、領域221aの短手方向の幅(ピッチ)、領域221bの短手方向の幅(ピッチ)はいずれも2mmである。また、図6Aおよび図6Bでは、図形パタンの相違によって領域211a、領域211b、領域221a、および領域221bの磁極の相違を表現している。領域211a、領域211b、領域221a、および領域221bが視覚的に識別可能に塗り分けられているわけではない。すなわち、これらのテクスチャは着磁パタンであり、視覚的に塗り分けられた模様ではない(以下、同様)。磁性シート210および220への着磁は、例えば、第1実施形態で説明した方法によって行われる。しかし、それ以外の方法で磁性シート210および220への着磁が行われてもよい(以下、同様)。
Ar(A,B)=f(pA,pB)[%] (1)
ただし、関数fは磁性シートA,Bに着磁されたパタンに依る。また2つの磁性シートA,B間に発生する保持力(Holding Force:H(A,B)[g/cm2])は、Ar(A,B)および両磁性シートA,Bの表面磁束密度BsA、BsB[mT]に依存し、関数gで表せる。
H(A,B)=g(Ar(A,B),Bs(A),Bs(B))[g/cm2] (2)
この2つの磁性シートA,Bの面を互いに接触または近接させたまま、これらの面の間の相対位置関係を変化させたときに知覚される凹凸感の強さV(A,B)は、H(A,B)の最大値H(A,B)MAXに依存し、関数hで表せる。
V(A,B)=h(H(A,B)MAX)
=h(g(Ar(A,B),Bs(A),Bs(B))MAX) (∵(2))
=h(g(f(pA,pB),pA,pB)MAX) (∵(1)および同一部材を用いた場合、表面磁束密度BsA、BsBは主にピッチpA,pBにそれぞれ依存)
=F(pA,pB) (3)
本形態では、2つの磁性シートを用いて凹凸感を知覚させることができ、それぞれに着磁されたテクスチャやピッチに応じて多様な凹凸感を表現できる。
「第1オブジェクト」として用いられる磁性シートのピッチと「第2オブジェクト」として用いられる磁性シートとの間で十分な磁力が及ぶのであれば、これらの2つの磁性シートが非接触な状態でそれらの面(第1面と第2面)の間の相対位置関係を変化させてもよい。例えば、これらの2つの磁性シートの間に紙などの非磁性体の薄いシートが介在してもよい。利用者が「第1オブジェクト」として用いられる磁性シートのピッチと「第2オブジェクト」として用いられる磁性シートの両方に接していてもよいし、「第1オブジェクト」として用いられる磁性シートのみに接していてもよい。
第3実施形態は第2実施形態の原理を応用したものである。前述のように、一方の磁性シートに着磁されたテクスチャが同一であったとしても、それに重ねられる他方の磁性シートに着磁されたテクスチャが異なれば、利用者に異なる凹凸感を提示できる。本形態ではこの特徴を利用する。本形態の力覚提示物は、「ベースオブジェクト」「第1シート」「第2シート」「第1接触オブジェクト」および「第2接触オブジェクト」を有する。「ベースオブジェクト」は、「第1面」を含み、「第1面」にはS極の領域とN極の領域とを含む「第1テクスチャ」が予め着磁されている。「第1シート」は、視覚によって認識可能な「第1パタン」が設けられており、「ベースオブジェクト」の「第1面」に重ね合せられる。「第2シート」は、「第1パタン」とは異なる、視覚によって認識可能な「第2パタン」が設けられており、「ベースオブジェクト」の「第1面」に重ね合せられる。「第1接触オブジェクト」は、「第2面」を含み、「第2面」にはS極の領域とN極の領域とを含む「第2テクスチャ」が予め着磁されている。「第2接触オブジェクト」は、「第3面」を含み、「第3面」にはS極の領域とN極の領域とを含み、「第2テクスチャ」とは異なる「第3テクスチャ」が予め着磁されている。ここで、「動作主体」が「第1行動」を行ったときに「第1接触オブジェクト」から感じる凹凸感覚と、「第2行動」を行ったときに「第2接触オブジェクト」から感じる凹凸感覚とは互いに異なる。言い換えると、「動作主体」が「第1行動」を行ったときに「第1接触オブジェクト」から受けるせん断応力の変化の仕方と、「動作主体」が「第2行動」を行ったときに「第2接触オブジェクト」から受けるせん断応力の変化の仕方と、は互いに異なる。ただし、「第1行動」とは、「ベースオブジェクト」の「第1面」に「第1シート」が重ね合せられているときに、「動作主体」が、「第1接触オブジェクト」に接触して、「第1面」と「第2面」とを互いに近接させたまま、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる操作、または/および、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させる動作を行う行動を意味する。「第2行動」とは、「ベースオブジェクト」の「第1面」に「第2シート」が重ね合せられているときに、「動作主体」が、「第2接触オブジェクト」に接触して、「第1面」と「第3面」とを互いに近接させたまま、「第1面」と「第3面」との間の相対位置関係を変化させる操作、または/および、「第1面」と「第3面」との間の相対位置関係を変化させる動作を行う行動を意味する。
図19に本形態の「ベースオブジェクト」であるベースオブジェクト310を例示する。本形態のベースオブジェクト310は磁性シートであり、その一方の面310a(第1面)にはS極の領域311a,312a,313a,314aとN極の領域311b,312b,313b,314bとを含むテクスチャ(第1テクスチャ)が予め着磁されている。ベースオブジェクト310の面310aは、4つの領域311,312,313,および314に区分されている。領域311には、S極の帯状の領域311aとN極の帯状の領域311bとが周期的な交互な繰り返しとなるように着磁されている。領域312には、S極の帯状の領域312aとN極の帯状の領域312bとが周期的な交互な繰り返しとなるように着磁されている。領域313には、S極の帯状の領域313aとN極の帯状の領域313bとが周期的な交互な繰り返しとなるように着磁されている。領域314には、S極の帯状の領域314aとN極の帯状の領域314bとが周期的な交互な繰り返しとなるように着磁されている。
以上より、同じベースオブジェクト310を用いた場合でも、接触オブジェクト320を用いるか接触オブジェクト330を用いるかによって、利用者に異なる凹凸感覚を提示できる。例えば、接触オブジェクト320を用いるか接触オブジェクト330を用いるかによって、凹凸感覚の強さやピッチ(知覚される凹凸の間隔)を相違させることもできるし、凹凸感覚を知覚しない領域を相違させることもできる。このように互いに異なる凹凸感覚に対応する互いに異なる画像をシート341およびシート342に描いておけば、シート341およびシート342に表された互いに異なる画像に応じ、互いに異なる凹凸感覚を知覚させることができる。このように、本形態では永久磁石のみを用いているにもかかわらず、シートに表された画像に応じて凹凸感覚を変化させることができる。このような技術は、例えば、シートに応じて異なる凹凸感覚を提示する絵本などに応用することができる。
「ベースオブジェクト」の「第1面」に着磁される「第1テクスチャ」が、S極に着磁された周期的な略市松模様の領域とN極に着磁された周期的な略市松模様の領域とを含む「チェッカーテクスチャ」であってもよい。同様に、「第1接触オブジェクト」の「第2面」に着磁される「第2テクスチャ」が「チェッカーテクスチャ」であってもよいし、「第2接触オブジェクト」の「第3面」に着磁される「第3テクスチャ」が「チェッカーテクスチャ」であってもよい。
第4実施形態も第2実施形態の原理を応用したものである。本形態では、第2実施形態の原理を入力装置に組み合わせ、電磁石を用いることなく、情報入力の際に利用者に凹凸感を提示する「力覚提示物」の説明を行う。
<入力装置がタッチパネルの場合>
図23および図24に、第2実施形態の原理をタッチパネルに組み合わせた例を示す。
図23に例示するように、スマートフォン端末装置やタブレット端末装置などの電子機器400のタッチパネル401の入力面(表面)に、「第1オブジェクト」である磁性シート410が装着される。磁性シート410の一方の板面412がタッチパネル401の入力面側に向けて配置され、磁性シート410の他方の板面411(第1面)にはS極の領域411aとN極の領域411bとを含むテクスチャ(第1テクスチャ)が予め着磁されている。なお、「第1テクスチャ」はピッチやパタン(ストライプテクスチャやチェッカーテクスチャなど)が異なる複数の領域を有していてもよい。
図26Aから図26Cに、第2実施形態の原理をマウス500に組み合わせた例を示す。マウス500の底面500aには、「第2オブジェクト」である磁性シート510が固定されている。磁性シート510の一方の面511(第2面)にはS極の領域511aとN極の領域511bとを含む「第2テクスチャ」が予め着磁されている。「第2テクスチャ」の例はストライプテクスチャとチェッカーテクスチャなどである。磁性シート510の他方の面512はマウス500の底面500aに固定されている。
本形態では、入力装置への情報入力を行う際に、情報入力を行う利用者に凹凸感覚を知覚させることができる。
第5実施形態も第2実施形態の原理を応用したものであり、歩行面に第1オブジェクトを固定し、第2オブジェクトを装着または把持した動作主体が移動する際に凹凸感が提示され、歩行者に点字ブロックと同様な触覚情報を与えるものである。本形態の「第1オブジェクト」は「第1面」を表側に向けた状態で歩行面に固定可能であり、「第2オブジェクト」は「第2面」を外部に向けた状態で「動作主体」が装着可能または把持可能な部材である。なお、前述のように「第1オブジェクト」は「第1面」を含み、「第1面」にはS極の領域とN極の領域とを含む「第1テクスチャ」が着磁されており、「第2オブジェクト」は「第2面」を含み、「第2面」にはS極の領域とN極の領域とを含む「第2テクスチャ」が着磁されている。「第2オブジェクト」を装着または把持した「動作主体」は、「第1面」と「第2面」とを互いに接触または近接させたまま、歩行面に固定された「第1オブジェクト」の「第1面」の上を歩行し、「第1面」と「第2面」との間の相対位置関係を変化させることによって凹凸を知覚する。
図27に、本形態の「第1オブジェクト」である磁性シート610および620を例示する。磁性シート610の一方の面611(第1面)には、S極の領域611aとN極の領域611bとを含むテクスチャ(第1テクスチャ)が着磁されている。磁性シート610の面611(第1面)は表側に向けられ、磁性シート610の他方の面612は床600(歩行面)に固定されている。同様に、磁性シート620の一方の面621(第1面)には、S極の領域621aとN極の領域621bとを含むテクスチャ(第1テクスチャ)が着磁されている。磁性シート620の面621(第1面)は表側に向けられ、磁性シート620の他方の面622は床600(歩行面)に固定されている。図27では面611,621にストライプテクスチャが着磁されているが、チェッカーテクスチャが着磁されていてもよい。
本形態では、床600に物理的な凹凸を設けることなく、歩行者に凹凸感を知覚させることができる。床600に物理的な凹凸を設ける必要がないため、床600にゴミは埃がたまりにくいといった利点がある。さらに、ストライプテクスチャなどを用い、面611または621(第1面)と靴底641または面651(第2面)との間の相対位置関係をいずれの方向に変化させるかに応じ、歩行者(動作主体)が靴底641または面651から受けるせん断応力の変化の仕方が異なり、異なる凹凸感を知覚できるようにしてもよい。これにより、歩行者の進行方向によって異なる凹凸感を提示することもできる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、「第1オブジェクト」「第2オブジェクト」「ベースオブジェクト」「第1接触オブジェクト」「第2接触オブジェクト」などが磁性シート以外の磁性体から構成されてもよい。「第1オブジェクト」「第2オブジェクト」「ベースオブジェクト」「第1接触オブジェクト」「第2接触オブジェクト」などが電磁石であってもよい。また、上記の実施形態では、ストライプテクスチャまたは/およびチェッカーテクスチャが磁性体に着磁される例を示したが、上述した原理によって凹凸感を提示できるのであれば、その他のパタンのテクスチャが磁性体に着磁されてもよい。また、第1実施形態では、カッティングプロッタのカッター部品を着磁用部品に置き換え、このカッティングプロッタを駆動させることで磁性シートに着磁した。しかし、カッティングプロッタに代え、ペンプリンタ等のように平面方向にヘッドを移動させることが可能な他の装置を用いてもよい。すなわち、このような装置のヘッドに装着されるペン等の部品を着磁用部品に置き換え、この装置を駆動させることで磁性シートに着磁してもよい。
11 着磁用部品
210,220,230,240,250,260,410,510,610 磁性シート
310,310’ ベースオブジェクト
341,342 シート
401 タッチパネル
420 手袋
430 タッチペン
500 マウス
600 床
640 靴
650 白杖
Claims (5)
- 入力されたテクスチャ情報に基づいて対象物に前記テクスチャ情報に対応する切れ目を入れるための装置であるカッティングプロッタのカッター部品の装着位置に、磁極が前記対象物に対向する磁石を含む部品である着磁用部品が取り付けられており、
前記対象物として磁性シートを配置し、前記カッティングプロッタを動作させることで、前記テクスチャ情報に対応する着磁を前記磁性シートに行う、着磁方法。 - 請求項1の着磁方法であって、
前記テクスチャ情報は、一方の磁極に対応するパタンを表す第1パタン情報、および他方の磁極に対応するパタンを表す第2パタン情報を含み、
前記着磁用部品に含まれた磁石の前記他方の磁極が前記磁性シートの面に対向しているときに、前記第1パタン情報に対応する着磁を前記磁性シートの面に行い、
前記着磁用部品に含まれた磁石の前記一方の磁極が前記磁性シートの面に対向しているときに、前記第2パタン情報に対応する着磁を前記磁性シートの面に行う、着磁方法。 - 請求項2の着磁方法であって、
前記第1パタン情報に対応する着磁を前記磁性シートの面に行う際に、前記着磁用部品に含まれた磁石の前記他方の磁極を前記磁性シートの面に自動的に対向させ、
前記第2パタン情報に対応する着磁を前記磁性シートの面に行う際に、前記着磁用部品に含まれた磁石の前記一方の磁極を前記磁性シートの面に自動的に対向させる、着磁方法。 - 入力されたテクスチャ情報に基づいて対象物に前記テクスチャ情報に対応する切れ目を入れるための装置であるカッティングプロッタのカッター部品の装着位置に装着される着磁用部品であり、
前記カッター部品の前記装着位置への装着部分と略同一の構造を持つ装着機構と、
前記装着機構に支持されており、前記装着機構が前記装着位置に装着されたときに磁極が前記対象物に対向する構造を持つ磁石と、
を有する着磁用部品。 - 請求項4の着磁用部品であって、
前記装着機構が前記装着位置に装着されたときに前記対象物に対向する前記磁極の極性を切り替え可能である、着磁用部品。
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