JP2018148145A - 電界効果型トランジスタ、表示素子、表示装置、システム - Google Patents

電界効果型トランジスタ、表示素子、表示装置、システム Download PDF

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有希 中村
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Naoyuki Ueda
尚之 植田
安藤 友一
Yuichi Ando
友一 安藤
由希子 安部
Yukiko Abe
由希子 安部
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真二 松本
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Yuji Sone
雄司 曽根
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遼一 早乙女
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Abstract

【課題】電界効果型トランジスタにおいて、移動度の低下を抑制すること。【解決手段】本電界効果型トランジスタは、半導体膜と、前記半導体膜の所定領域上に順次積層されたゲート絶縁膜及びゲート電極と、前記半導体膜、前記ゲート絶縁膜、及び前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第1接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたソース電極と、前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第2接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたドレイン電極と、を有し、前記層間絶縁膜が、アルカリ土類金属と、希土類元素と、を含有する酸化物によって形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電界効果型トランジスタ、表示素子、表示装置、システムに関する。
電界効果型トランジスタ(Field Effect Transistor;FET)は、ゲート電圧を印加することによりスイッチングが可能であることから、様々なスイッチング素子や増幅素子として利用されている。又、電界効果型トランジスタは、ゲート電流が低いことに加え、構造が平面的であることから、バイポーラトランジスタと比較して容易に作製することができ、更に、高集積化も容易に行うことができる。このため、現在の電子機器内において用いられている集積回路の多くには、電界効果型トランジスタが用いられている。
例えば、電界効果型トランジスタは、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)として、液晶ディスプレイや電子ペーパ等のフラットパネルディスプレイに用いられている。フラットパネルディスプレイは、例えば、非晶質シリコンや多結晶シリコンを半導体膜に用いたTFTを含む駆動回路により駆動される。そして、フラットパネルディスプレイには、更なる大型化、高精細化、高画質化、高速駆動性が求められており、それに伴って、キャリア移動度が高く、オン/オフ比が高く、特性の経時変化が小さく、素子間のばらつきが小さいTFTが求められている。
しかしながら、非晶質シリコンや多結晶シリコンには一長一短があり、上記の全ての要求を満たすことは困難であった。そこで、これらの要求に応えるため、非晶質シリコンを超える移動度が期待できる酸化物半導体を半導体膜に用いた電界効果型トランジスタの開発も活発に行われている。
これらの電界効果型トランジスタでは、例えば、半導体膜を覆う層間絶縁膜がSiO、Al、SiON等により形成されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記の材料で形成した層間絶縁膜では、ソース電極及びドレイン電極と半導体膜とが直接コンタクトする部分を十分に保護できず、電界効果型トランジスタの移動度が低下する場合があった。
本発明は、電界効果型トランジスタにおいて、移動度の低下を抑制することを目的とする。
本電界効果型トランジスタは、半導体膜と、前記半導体膜の所定領域上に順次積層されたゲート絶縁膜及びゲート電極と、前記半導体膜、前記ゲート絶縁膜、及び前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第1接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたソース電極と、前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第2接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたドレイン電極と、を有し、前記層間絶縁膜が、アルカリ土類金属と、希土類元素と、を含有する酸化物によって形成されていることを要件とする。
開示の技術によれば、電界効果型トランジスタにおいて、移動度の低下を抑制することができる。
第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。 第2の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。 第3の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。 第4の実施の形態に係るテレビジョン装置の構成を示すブロック図である。 第4の実施の形態に係るテレビジョン装置の説明図(その1)である。 第4の実施の形態に係るテレビジョン装置の説明図(その2)である。 第4の実施の形態に係るテレビジョン装置の説明図(その3)である。 第4の実施の形態に係る表示素子の説明図である。 第4の実施の形態に係る有機ELの説明図である。 第4の実施の形態に係るテレビジョン装置の説明図(その4) 第4の実施の形態に係る他の表示素子の説明図(その1)である。 第4の実施の形態に係る他の表示素子の説明図(その2)である。 比誘電率評価用キャパシタを例示する断面図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
[電界効果型トランジスタの構造]
図1は、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。図1を参照するに、電界効果型トランジスタ10は、基板11と、半導体膜12と、ゲート絶縁膜13と、ゲート電極14と、層間絶縁膜15と、ソース電極16と、ドレイン電極17とを有するトップゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタである。電界効果型トランジスタ10は、必要に応じて、その他部材を有してもよい。なお、電界効果型トランジスタ10は、本発明に係る半導体装置の代表的な一例である。
なお、本明細書において、層間絶縁膜とは、半導体膜、ソース電極と半導体膜(ソース領域)との接続部(コンタクト)、及びドレイン電極と半導体膜(ドレイン領域)との接続部(コンタクト)と接し、これらを大気中の水分、酸素、水素等から直接保護する膜を指す。
電界効果型トランジスタ10では、絶縁性の基板11上に半導体膜12が形成され、半導体膜12の一部の領域上にゲート絶縁膜13及びゲート電極14が順次積層されている。そして、基板11上に、半導体膜12、ゲート絶縁膜13、及びゲート電極14を被覆する層間絶縁膜15が形成されている。そして、層間絶縁膜15上にソース電極16が形成され、ソース電極16は、層間絶縁膜15を貫通する接続孔16x(スルーホール)内に延伸して半導体膜12のソース領域12aと接続されている。又、層間絶縁膜15上にドレイン電極17が形成され、ドレイン電極17は、層間絶縁膜15を貫通する接続孔17x(スルーホール)内に延伸して半導体膜12のドレイン領域12bと接続されている。以下、電界効果型トランジスタ10の各構成要素について、詳しく説明する。
なお、本実施の形態では、便宜上、ソース電極16及びドレイン電極17側を上側又は一方の側、基板11側を下側又は他方の側とする。又、各部位のソース電極16及びドレイン電極17側の面を上面又は一方の面、基板11側の面を下面又は他方の面とする。但し、電界効果型トランジスタ10は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を基板11の上面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基板11の上面の法線方向から視た形状を指すものとする。
<基板>
基板11の形状、構造、及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。基板11の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ガラス基材、セラミック基材、プラスチック基材、フィルム基材等を用いることができる。
ガラス基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、無アルカリガラス、シリカガラス等が挙げられる。又、プラスチック基材やフィルム基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。
<半導体膜>
半導体膜12は、基板11上の所定領域に形成されている。ゲート電極14と対向する半導体膜12は、チャネル領域12cとなる。半導体膜12の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜1μmが好ましく、10nm〜0.5μmがより好ましい。
半導体膜12の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、多結晶シリコン(p−Si)、アモルファスシリコン(a−Si)、酸化物半導体、ペンタセン等の有機半導体等が挙げられる。これらの中でも、ゲート絶縁膜13及び層間絶縁膜15との界面の安定性の点から、酸化物半導体を用いることが好ましい。
酸化物半導体としては、例えば、n型酸化物半導体を用いることができる。n型酸化物半導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インジウム(In)、Zn、スズ(Sn)、及びTiの少なくとも何れかと、アルカリ土類元素、又は希土類元素とを含有することが好ましく、Inとアルカリ土類元素、又は希土類元素とを含有することがより好ましい。
アルカリ土類元素としては、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)が挙げられる。
希土類元素としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)が挙げられる。
酸化インジウムは、酸素欠損量によって電子キャリア濃度が1018cm−3〜1020cm−3程度に変化する。但し、酸化インジウムは酸素欠損ができやすい性質があり、酸化物半導体膜形成後の後工程で、意図しない酸素欠損ができる場合がある。インジウムと、インジウムよりも酸素と結合しやすいアルカリ土類元素や希土類元素との主に2つの金属から酸化物を形成することは、意図しない酸素欠損を防ぐとともに、組成の制御が容易となり電子キャリア濃度を適切に制御しやすい点で特に好ましい。
又、半導体を構成するn型酸化物半導体は、2価のカチオン、3価のカチオン、4価のカチオン、5価のカチオン、6価のカチオン、7価のカチオン、及び8価のカチオンの少なくとも何れかのドーパントで置換ドーピングされており、ドーパントの価数が、n型酸化物半導体を構成する金属イオン(但し、ドーパントを除く)の価数よりも大きいことが好ましい。なお、置換ドーピングは、n型ドーピングともいう。
半導体膜12の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、化学気相蒸着(CVD)法、原子層蒸着(ALD)法等の真空プロセスや、ディップコーティング、スピンコート、ダイコート等の溶液プロセスによる成膜後、フォトリソグラフィによってパターニングする方法、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷法によって、所望の形状を直接成膜する方法等が挙げられる。
<ゲート絶縁膜>
ゲート絶縁膜13は、半導体膜12上の所定領域に形成されている。ゲート絶縁膜13は、ゲート電極14と半導体膜12との間に設けられ、ゲート電極14と半導体膜12とを絶縁するための膜である。ゲート絶縁膜13の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm〜3μmが好ましく、100nm〜1μmがより好ましい。
ゲート絶縁膜13の材料は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アモルファス又は結晶性の金属酸化物、金属窒化物、及び金属酸窒化物、或いはSiの酸化物、Siの窒化物、及びSiの酸窒化物の少なくとも何れかを含有する膜とすることができる。
ゲート絶縁膜の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ、化学気相蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)等の真空成膜法、スピンコート、ダイコート、インクジェット等の印刷法などが挙げられる。
<ゲート電極>
ゲート電極14は、ゲート絶縁膜13上に形成されている。ゲート電極14は、ゲート電圧を印加するための電極である。ゲート電極14の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)等の金属、これらの合金、これら金属の混合物等を用いることができる。又、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ガリウム、酸化ニオブ等の導電性酸化物、これらの複合化合物、これらの混合物等を用いてもよい。又、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体等を用いてもよい。ゲート電極14の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
ゲート電極の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、ディップコーティング法等による成膜後、フォトリソグラフィによってパターニングする方法、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法等が挙げられる。
<層間絶縁膜>
層間絶縁膜15は、基板11上に、半導体膜12、ゲート絶縁膜13、及びゲート電極14を被覆するように形成されている。
層間絶縁膜15は酸化物を含む。層間絶縁膜15は、酸化物それ自体で形成されることが好ましい。層間絶縁膜15を形成する酸化物は、アルカリ土類金属である第A元素と、希土類である第B元素とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他成分を含有する(以降、この酸化物を第1の酸化物と称する場合がある)。
第1の酸化物はアモルファスであることが好ましい。層間絶縁膜15がアモルファス材料で形成されていることは、トランジスタの信頼性を向上させる点で好ましい形態である。層間絶縁膜15が結晶性の材料で形成されていると、結晶粒界等から大気中の水分、酸素、及び水素が半導体膜に吸着、脱離し、トランジスタの信頼性低下につながるからである。
第1の酸化物は常誘電体であることが好ましい。常誘電体とは、圧電体、焦電体、強誘電体以外の誘電体であり、すなわち圧力によって分極が発生したり、外部電界のない状態で自発分極を有したりすることがない誘電体を指す。また、圧電体、焦電体及び強誘電体は、その特性を発現させるために結晶である必要がある。すなわち、層間絶縁膜15をアモルファス材料で形成すると、必然的にこの層間絶縁膜15は常誘電体となる。
第1の酸化物は、大気中において安定であり、かつ広範な組成範囲で安定的にアモルファス構造を形成することができる。これは、本発明者らが、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素とを含む酸化物系が、大気中において安定であり、かつ広範な組成範囲で安定的にアモルファス構造を形成することができること、を見出したことによる。
一般的に、アルカリ土類金属の単純酸化物は、大気中の水分や二酸化炭素と反応しやすく、容易に水酸化物や炭酸塩を形成してしまい、単独では電子デバイスへの応用は適さない。また、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの単純酸化物は、結晶化しやすく、電子デバイスへの応用を考えたときにリーク電流が問題となる。
しかしながら、本発明者らは、第1の酸化物が、広範な組成範囲で安定的にアモルファス膜を形成することを見出した。第1の酸化物は、広範な組成範囲で安定的に存在するため、その組成比によって、形成される第1の酸化物の比誘電率、及び線膨張係数を広範に制御することができる。
第1の酸化物は、Al、Ti、Zr、Hf、Nb、及びTaの少なくとも何れかである第C元素を含有することが好ましい。第1の酸化物がAl、Ti、Zr、Hf、Nb、及びTaの少なくとも何れかを含有することにより、熱安定性、耐熱性、及び緻密性をより向上させることができる。
第1の酸化物において、アルカリ土類金属である第A元素としては、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
第1の酸化物において、希土類である第B元素としては、Ga(ガリウム)、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユウロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)が挙げられる。
第1の酸化物における第A元素と、第B元素との組成比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
第1の酸化物において、第A元素と、第B元素との組成比(第A元素:第B元素)としては、酸化物(BeO、MgO、CaO、SrO、BaO、Ga、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)換算で、10.0mol%〜67.0mol%:33.0mol%〜90.0mol%が好ましい。
第1の酸化物における第A元素と、第B元素と、第C元素との組成比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
第1の酸化物において、第A元素と、第B元素と、第C元素との組成比(第A元素:第B元素:第C元素)としては、酸化物(BeO、MgO、CaO、SrO、BaO、Ga、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、TiO、ZrO、HfO、Nb、Ta)換算で、5.0mol%〜22.0mol%:33.0mol%〜90.0mol:5.0mol%〜45.0mol%が好ましい。
第1の酸化物における第A元素と第B元素と第C元素の割合は、例えば、蛍光X線分析、電子線マイクロ分析(EPMA)、誘電結合プラズマ発光分光分析(ICP−AES)等により酸化物の陽イオン元素を分析することにより算出できる。
層間絶縁膜15の比誘電率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
比誘電率は、例えば、下部電極、誘電層(層間絶縁膜15)、及び上部電極を積層したキャパシタを作製して、LCRメータ等を用いて測定することができる。
層間絶縁膜15の線膨張係数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
線膨張係数は、例えば、熱機械分析装置を用いて測定することができる。この測定においては、電界効果型トランジスタを作製せずとも、層間絶縁膜15と同じ組成の測定用サンプルを別途作製して測定することで、線膨張係数を測定することができる。
層間絶縁膜15の平均膜厚としては、10〜1,000nmが好ましく、20〜500nmがより好ましい。
層間絶縁膜15の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、化学気相蒸着(CVD)法、原子層蒸着(ALD)法等の真空プロセスによる成膜後、フォトリソグラフィによってパターニングする方法などが挙げられる。
又、層間絶縁膜15は、第1の酸化物の前駆体を含有する塗布液(層間絶縁膜15形成用塗布液)を調合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を被塗物上に塗布又は印刷し、これを適切な条件で焼成することによっても成膜することができる。
−−層間絶縁膜15形成用塗布液−−
層間絶縁膜15形成用塗布液は、アルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)と、第B元素含有化合物と、溶媒とを少なくとも含有し、好ましくは、第C元素含有化合物の少なくとも何れかを含有し、更に必要に応じて、その他成分を含有する。
−−−アルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)−−−
アルカリ土類金属含有化合物としては、例えば、無機アルカリ土類金属化合物、有機アルカリ土類金属化合物等が挙げられる。アルカリ土類金属含有化合物におけるアルカリ土類金属としては、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)が挙げられる。
無機アルカリ土類金属化合物としては、例えば、アルカリ土類金属硝酸塩、アルカリ土類金属硫酸塩、アルカリ土類金属塩化物、アルカリ土類金属フッ化物、アルカリ土類金属臭化物、アルカリ土類金属よう化物等が挙げられる。
アルカリ土類金属硝酸塩としては、例えば、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属硫酸塩としては、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属塩化物としては、例えば、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属フッ化物としては、例えば、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属臭化物としては、例えば、臭化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属よう化物としては、例えば、よう化マグネシウム、よう化カルシウム、よう化ストロンチウム、よう化バリウム等が挙げられる。
有機アルカリ土類金属化合物としては、アルカリ土類金属と、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。アルカリ土類金属と有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアセチルアセトナート基、置換基を有していてもよいスルホン酸基等が挙げられる。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基、安息香酸のように一部がベンゼン環に置換されたアシルオキシ基、乳酸のように一部がヒドロキシ基に置換されたアシルオキシ基、シュウ酸、及びクエン酸のようにカルボニル基を2つ以上有するアシルオキシ基等が挙げられる。
有機アルカリ土類金属化合物としては、例えば、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、ジエチルマグネシウム、酢酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、アセチルアセトンマグネシウム、2−エチルヘキサン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、ナフテン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム、カルシウムメトキシド、カルシウムエトキシド、酢酸カルシウム、ギ酸カルシウム、アセチルアセトンカルシウム、カルシウムジピバロイルメタナート、2−エチルヘキサン酸カルシウム、乳酸カルシウム、ナフテン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、ネオデカン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ストロンチウムイソプロポキシド、酢酸ストロンチウム、ギ酸ストロンチウム、アセチルアセトンストロンチウム、2−エチルヘキサン酸ストロンチウム、乳酸ストロンチウム、ナフテン酸ストロンチウム、サリチル酸ストロンチウム、シュウ酸ストロンチウム、バリウムエトキシド、バリウムイソプロポキシド、酢酸バリウム、ギ酸バリウム、アセチルアセトンバリウム、2−エチルヘキサン酸バリウム、乳酸バリウム、ナフテン酸バリウム、ネオデカン酸バリウム、シュウ酸バリウム、安息香酸バリウム、トリフルオロメタンスルホン酸バリウム、ビス(アセチルアセトナート)ベリリウム等が挙げられる。
層間絶縁膜15形成用塗布液におけるアルカリ土類金属含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−−第B元素含有化合物−−−
第B元素含有化合物における希土類元素としては、Ga(ガリウム)、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユウロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)が挙げられる。
第B元素含有化合物としては、例えば、無機第B元素化合物、有機第B元素化合物等が挙げられる。
無機第B元素化合物としては、例えば、第B元素の硝酸塩、第B元素の硫酸塩、第B元素のフッ化物、第B元素の塩化物、第B元素の臭化物、第B元素のヨウ化物等が挙げられる。
第B元素の硝酸塩としては、例えば、硝酸ガリウム、硝酸スカンジウム、硝酸イットリウム、硝酸ランタン、硝酸セリウム、硝酸プラセオジム、硝酸ネオジム、硝酸サマリウム、硝酸ユウロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸テルビウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸ホルミウム、硝酸エルビウム、硝酸ツリウム、硝酸イッテルビウム、硝酸ルテチウム等が挙げられる。
第B元素の硫酸塩としては、例えば、硫酸ガリウム、硫酸スカンジウム、硫酸イットリウム、硫酸ランタン、硫酸セリウム、硫酸プラセオジム、硫酸ネオジム、硫酸サマリウム、硫酸ユウロピウム、硫酸ガドリニウム、硫酸テルビウム、硫酸ジスプロシウム、硫酸ホルミウム、硫酸エルビウム、硫酸ツリウム、硫酸イッテルビウム、硫酸ルテチウム等が挙げられる。
第B元素のフッ化物としては、例えば、フッ化ガリウム、フッ化スカンジウム、フッ化イットリウム、フッ化ランタン、フッ化セリウム、フッ化プラセオジム、フッ化ネオジム、フッ化サマリウム、フッ化ユウロピウム、フッ化ガドリニウム、フッ化テルビウム、フッ化ジスプロシウム、フッ化ホルミウム、フッ化エルビウム、フッ化ツリウム、フッ化イッテルビウム、フッ化ルテチウム等が挙げられる。
第B元素の塩化物としては、例えば、塩化ガリウム、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタン、塩化セリウム、塩化プラセオジム、塩化ネオジム、塩化サマリウム、塩化ユウロピウム、塩化ガドリニウム、塩化テルビウム、塩化ジスプロシウム、塩化ホルミウム、塩化エルビウム、塩化ツリウム、塩化イッテルビウム、塩化ルテチウム等が挙げられる。
第B元素の臭化物としては、例えば、臭化ガリウム、臭化スカンジウム、臭化イットリウム、臭化ランタン、臭化セリウム、臭化プラセオジム、臭化ネオジム、臭化サマリウム、臭化ユウロピウム、臭化ガドリニウム、臭化テルビウム、臭化ジスプロシウム、臭化ホルミウム、臭化エルビウム、臭化ツリウム、臭化イッテルビウム、臭化ルテチウム等が挙げられる。
第B元素ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化ガリウム、ヨウ化スカンジウム、ヨウ化イットリウム、ヨウ化ランタン、ヨウ化セリウム、ヨウ化プラセオジム、ヨウ化ネオジム、ヨウ化サマリウム、ヨウ化ユウロピウム、ヨウ化ガドリニウム、ヨウ化テルビウム、ヨウ化ジスプロシウム、ヨウ化ホルミウム、ヨウ化エルビウム、ヨウ化ツリウム、ヨウ化イッテルビウム、ヨウ化ルテチウム等が挙げられる。
有機第B元素化合物としては、第B元素と、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。第B元素と有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいアセチルアセトナート基、置換基を有していてもよいシクロペンタジエニル基等が挙げられる。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
有機第B元素化合物としては、例えば、トリス(シクロペンタジエニル)ガリウム、スカンジウムイソプロポキシド、酢酸スカンジウム、トリス(シクロペンタジエニル)スカンジウム、イットリウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸イットリウム、トリス(アセチルアセトナート)イットリウム、トリス(シクロペンタジエニル)イットリウム、ランタンイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸ランタン、トリス(アセチルアセトナート)ランタン、トリス(シクロペンタジエニル)ランタン、2−エチルヘキサン酸セリウム、トリス(アセチルアセトナート)セリウム、トリス(シクロペンタジエニル)セリウム、プラセオジムイソプロポキシド、シュウ酸プラセオジム、トリス(アセチルアセトナート)プラセオジム、トリス(シクロペンタジエニル)プラセオジム、ネオジムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸ネオジム、トリフルオロアセチルアセトナートネオジム、トリス(イソプロピルシクロペンタジエニル)ネオジム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)プロメチウム、サマリウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸サマリウム、トリス(アセチルアセトナート)サマリウム、トリス(シクロペンタジエニル)サマリウム、2−エチルヘキサン酸ユウロピウム、トリス(アセチルアセトナート)ユウロピウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ユウロピウム、ガドリニウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸ガドリニウム、トリス(アセチルアセトナート)ガドリニウム、トリス(シクロペンタジエニル)ガドリニウム、酢酸テルビウム、トリス(アセチルアセトナート)テルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)テルビウム、ジスプロシウムイソプロポキシド、酢酸ジスプロシウム、トリス(アセチルアセトナート)ジスプロシウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ジスプロシウム、ホルミウムイソプロポキシド、酢酸ホルミウム、トリス(シクロペンタジエニル)ホルミウム、エルビウムイソプロポキシド、酢酸エルビウム、トリス(アセチルアセトナート)エルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)エルビウム、酢酸ツリウム、トリス(アセチルアセトナート)ツリウム、トリス(シクロペンタジエニル)ツリウム、イッテルビウムイソプロポキシド、酢酸イッテルビウム、トリス(アセチルアセトナート)イッテルビウム、トリス(シクロペンタジエニル)イッテルビウム、シュウ酸ルテチウム、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ルテチウム等が挙げられる。
層間絶縁膜15形成用塗布液における第B元素含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−−第C元素含有化合物−−−
第C元素としては、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)が挙げられる。
第C元素含有化合物としては、例えば、第C元素の無機化合物、第C元素の有機化合物等が挙げられる。
第C元素の無機化合物としては、例えば、第C元素の硝酸塩、第C元素の硫酸塩、第C元素のフッ化物、第C元素の塩化物、第C元素の臭化物、第C元素のヨウ化物等が挙げられる。
第C元素の無機化合物としては、例えば、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、フッ化アルミニウム、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、よう化アルミニウム、水酸化アルミニウム、りん酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫化チタン、フッ化チタン、塩化チタン、臭化チタン、よう化チタン、硫酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム、よう化ジルコニウム、硫酸ハフニウム、フッ化ハフニウム、塩化ハフニウム、臭化ハフニウム、よう化ハフニウム、フッ化ニオブ、塩化ニオブ、臭化ニオブ、フッ化タンタル、塩化タンタル、臭化タンタル等が挙げられる。
第C元素の有機化合物としては、第C元素と、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。第C元素と有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいアセチルアセトナート基、置換基を有していてもよいシクロペンタジエニル基等が挙げられる。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
第C元素の有機化合物としては、例えば、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−sec−ブトキシド、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシド、酢酸アルミニウム、アセチルアセトンアルミニウム、ヘキサフルオロアセチルアセトン酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、アルミニウムジ(s−ブトキシド)アセト酢酸エステルキレート、トリフルオロメタンスルホン酸アルミニウム、チタンイソプロポキシド、ビス(シクロペンタジエニル)塩化チタン、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ビス(2−エチルヘキサン酸)酸化ジルコニウム、ジルコニウムジ(n−ブトキシド)ビスアセチル汗トナート、テトラキス(アセチルアセトン酸)ジルコニウム、テトラキス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム、ハフニウムブトキシド、ハフニウムイソプロポキシド、テトラキス(2−エチルヘキサン酸)ハフニウム、ハフニウムジ(n―ブトキシド)ビスアセチルアセトナート、テトラキス(アセチルアセトン酸)ハフニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルハフニウム、ニオブエトキシド、2−エチルヘキサン酸ニオブ、ビス(シクロペンタジエニル)塩化ニオブ、タンタルエトキシド、テトラエトシキアセチルアセトナートタンタル等が挙げられる。
層間絶縁膜15形成用塗布液における第C元素含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−−溶媒−−−
溶媒としては、各種化合物を安定に溶解又は分散する溶媒であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、シメン、ペンチルベンゼン、ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、シクロヘキシルベンゼン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、テトラリン、デカリン、イソプロパノール、安息香酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、炭酸プロピレン、2−エチルヘキサン酸、ミネラルスピリッツ、ジメチルプロピレンウレア、4−ブチロラクトン、2−メトキシエタノール、プロピレングリコール、水等が挙げられる。
層間絶縁膜15形成用塗布液における溶媒の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
層間絶縁膜15形成用塗布液におけるアルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)と、第B元素含有化合物との組成比(アルカリ土類金属含有化合物:第B元素含有化合物)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
層間絶縁膜15形成用塗布液において、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素との組成比(第A元素:第B元素)としては、酸化物(BeO、MgO、CaO、SrO、BaO、Ga、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)換算で、10.0mol%〜67.0mol%:33.0mol%〜90.0mol%が好ましい。
層間絶縁膜15形成用塗布液におけるアルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)と、第B元素含有化合物と、第C元素含有化合物の少なくとも何れかとの組成比(アルカリ土類金属含有化合物:第B元素含有化合物:第C元素含有化合物)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
層間絶縁膜15形成用塗布液において、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素と、Al、Ti、Zr、Hf、Nb、及びTaの少なくとも何れかである第C元素との組成比(第A元素:第B元素:第C元素)としては、酸化物(BeO、MgO、CaO、SrO、BaO、Ga、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、TiO、ZrO、HfO、Nb、Ta)換算で、5.0mol%〜22.0mol%:33.0mol%〜90.0mol:5.0mol%〜45.0mol%が好ましい。
−−−層間絶縁膜15の形成方法−−−
層間絶縁膜15形成用塗布液を用いた層間絶縁膜15の形成方法の一例について説明する。層間絶縁膜15の形成方法は、塗布工程と、熱処理工程とを含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
塗布工程としては、被塗物に層間絶縁膜15形成用塗布液を塗布する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶液プロセスによる成膜後、フォトリソグラフィによってパターニングする方法、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷法によって、所望の形状を直接成膜する方法等が挙げられる。溶液プロセスとしては、例えば、ディップコーティング、スピンコート、ダイコート、ノズルプリンティング等が挙げられる。
熱処理工程としては、被塗物に塗布された層間絶縁膜15形成用塗布液を熱処理する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、熱処理する際には、被塗物に塗布された層間絶縁膜15形成用塗布液は、自然乾燥等により乾燥していてもよい。熱処理により、溶媒の乾燥、第1の酸化物の生成等が行われる。
熱処理工程では、溶媒の乾燥(以下、「乾燥処理」と称する。)と、常誘電体アモルファス酸化物の生成(以下、「生成処理」と称する。)とを、異なる温度で行うことが好ましい。即ち、溶媒の乾燥を行った後に、昇温して常誘電体アモルファス酸化物の生成を行うことが好ましい。常誘電体アモルファス酸化物の生成の際には、例えば、アルカリ土類金属含有化合物(第A元素含有化合物)、第B元素含有化合物、第C元素含有化合物の少なくとも何れかの分解が起こる。
乾燥処理の温度としては、特に制限はなく、含有する溶媒に応じて適宜選択することができ、例えば、80℃〜180℃が挙げられる。乾燥においては、低温化のために減圧オーブン等を使用することが有効である。乾燥処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1分間〜1時間が挙げられる。
生成処理の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃以上550℃未満が好ましく、200℃〜500℃がより好ましい。生成処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1時間〜5時間が挙げられる。
なお、熱処理工程では、乾燥処理及び生成処理を連続して実施してもよいし、複数の工程に分割して実施してもよい。
熱処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、被塗物を加熱する方法等が挙げられる。熱処理における雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、酸素雰囲気が好ましい。酸素雰囲気で熱処理を行うことにより、分解生成物を速やかに系外に排出し、第1の酸化物の生成を促進させることができる。
熱処理の際には、波長400nm以下の紫外光を乾燥処理後の物質に照射することが、生成処理の反応を促進する上で有効である。
波長400nm以下の紫外光を照射することにより、乾燥処理後の物質中に含有される有機物等の化学結合を切断し、有機物を分解できるため、効率的に常誘電体アモルファス酸化物を形成することができる。
波長400nm以下の紫外光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エキシマランプを用いた波長222nmの紫外光等が挙げられる。又、紫外光の照射に代えて、又は併用して、オゾンを付与することも好ましい。オゾンを乾燥処理後の物質に付与することにより、酸化物の生成が促進される。
<ソース領域、ドレイン領域>
図1の説明に戻り、半導体膜12のチャネル領域12cを挟んだ両端にはソース電極16及びドレイン電極17と低接触抵抗で接触するためのソース領域12a及びドレイン領域12bを設ける必要がある。ソース領域12a及びドレイン領域12bとソース電極16及びドレイン電極17との接触部分の比抵抗は0.1Ωcm以下であることが好ましく、Si半導体の場合キャリアを1016/cm以上にドープしたSiであることが好ましい。又、酸化物半導体の場合、組成比及び熱処理、アニール条件を調整し、接触部分の比抵抗を0.1mΩcm程度まで制御することが可能である。
ソース領域12a及びドレイン領域12bを低接触抵抗化する方法としては、半導体膜12を形成した後、半導体膜12のチャネル領域12cをマスクし、ソース領域12a及びドレイン領域12bに高エネルギービームを打ち込むイオンインプランテーション、真空中でアルゴンプラズマ、窒素プラズマ、ヘリウムプラズマ等を照射するプラズマ処理、エキシマレーザー等による急激な温度上昇による酸素欠損の生成等が好ましい。
<ソース電極、ドレイン電極>
ソース電極16は、半導体膜12のソース領域12aの一部と重なる接続孔16xを有する層間絶縁膜15上の所定領域に形成されている。ドレイン電極17は、半導体膜12のドレイン領域12bの一部と重なる接続孔17xを有する層間絶縁膜15上の所定領域に形成されている。
ソース電極16及びドレイン電極17の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)等の金属、これらの合金、これら金属の混合物等を用いることができる。
又、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ガリウム、酸化ニオブ等の導電性酸化物、これらの複合化合物、これらの混合物等を用いてもよい。又、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体等を用いてもよい。ソース電極16及びドレイン電極17の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
ソース電極16及びドレイン電極17の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、真空蒸着法、ディップコーティング法、スピンコート法、ダイコート法等による成膜後、フォトリソグラフィによってパターニングする方法が挙げられる。他の例としては、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法が挙げられる。
ソース電極16及びドレイン電極17として、異なる金属からなる膜が順次積層された積層膜を用いてもよい。この場合、最下層の金属膜の材料としては、有機アルカリ溶液のエッチング液でエッチング可能な金属、合金、複数の金属の混合物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルミニウム(Al)、Al合金(Alを主とした合金)等が挙げられる。但し、有機アルカリ溶液のエッチング液でエッチング可能であれば、金属膜に代えて金属膜以外の導電膜(例えば、導電性を有する酸化物膜等)を用いてもよい。
有機アルカリ溶液としては、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH系)、水酸化2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム(CHOLINE系)、モノエタノールアミン等の強アルカリ溶液が挙げられる。
上層金属膜の材料としては、有機アルカリ溶液に対してエッチング耐性を有しており、かつ、所定のエッチング液に対するエッチングレートが最下層の金属膜よりも高い金属、合金、複数の金属の混合物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、金(Au)、銅(Cu)、及びニッケル(Ni)等の金属、これらの合金、これら金属の混合物等が挙げられる。
但し、有機アルカリ溶液に対してエッチング耐性を有しており、かつ、所定のエッチング液に対するエッチングレートが最下層の金属膜(或いは、それに代わる導電膜)よりも高ければ、上層の金属膜に代えて金属膜以外の導電膜(例えば、導電性を有する酸化物膜等)を用いてもよい。
最下層の金属膜の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜200nmが好ましく、50nm〜100nmがより好ましい。上層の金属膜の平均膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜200nmが好ましく、50nm〜100nmがより好ましい。
このように、電界効果型トランジスタ10は、アルカリ土類金属と希土類元素とを含む酸化物により形成された層間絶縁膜15を有している。そして、層間絶縁膜15は、半導体膜12のソース領域12aとソース電極16との接続部、及び半導体膜12のドレイン領域12bとドレイン電極17との接続部と接し、これらを大気中の水分、酸素、水素等から直接保護している。
これにより、半導体膜12のソース領域12aとソース電極16との接続部、及び半導体膜12のドレイン領域12bとドレイン電極17との接続部における接触抵抗の増加を防ぎ、電界効果型トランジスタの移動度の低下を抑制することができる。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、層間絶縁膜を異なる材料で形成する例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図2は、第2の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。図2を参照するに、電界効果型トランジスタ20は、層間絶縁膜15が層間絶縁膜25に置換された点が電界効果型トランジスタ10(図1参照)と相違する。なお、電界効果型トランジスタ20は、本発明に係る半導体装置の代表的な一例である。
層間絶縁膜25は、基板11上に、半導体膜12、ゲート絶縁膜13、及びゲート電極14を被覆するように形成されている。
層間絶縁膜25は酸化物を含む。層間絶縁膜25は、酸化物それ自体で形成されることが好ましい。層間絶縁膜25を形成する酸化物は、Si(ケイ素)と、アルカリ土類金属とを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する(以降、この酸化物を第2の酸化物と称する場合がある)。
第2の酸化物において、Siにより形成されるSiOは、アモルファス構造を形成する。又、アルカリ土類金属は、Si−O結合を切断する働きを有する。そのため、Siとアルカリ土類金属との組成比によって、形成される第2の酸化物の比誘電率、及び線膨張係数を制御することが可能である。
第2の酸化物は、Al及びBの少なくとも何れかを含有することが好ましい。Alにより形成されるAl、及びBにより形成されるBは、SiOと同様にアモルファス構造を形成するため、第2の酸化物においては、より安定してアモルファス構造が得られ、より均一な絶縁膜を形成することが可能となる。又、アルカリ土類金属は、その組成比によってAl及びBの配位構造を変化させるため、形成される第2の酸化物の比誘電率、及び線膨張係数を制御することが可能である。
第2の酸化物において、アルカリ土類金属としては、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
第2の酸化物におけるSiと、アルカリ土類金属との組成比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
第2の酸化物において、Siと、アルカリ土類金属との組成比(Si:アルカリ土類金属)としては、酸化物(SiO、BeO、MgO、CaO、SrO、BaO)換算で、50.0mol%〜90.0mol%:10.0mol%〜50.0mol%が好ましい。
第2の酸化物におけるSiと、アルカリ土類金属と、Al及びBの少なくとも何れかとの組成比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
第2の酸化物において、Siと、アルカリ土類金属と、Al及びBの少なくとも何れかとの組成比(Si:アルカリ土類金属:Al及びBの少なくとも何れか)としては、酸化物(SiO、BeO、MgO、CaO、SrO、BaO、Al、B)換算で、50.0mol%〜90.0mol%:5.0mol%〜20.0mol%:5.0mol%〜30.0mol%が好ましい。
第2の酸化物における酸化物(SiO、BeO、MgO、CaO、SrO、BaO、Al、B)の割合は、例えば、蛍光X線分析、電子線マイクロ分析(EPMA)、誘電結合プラズマ発光分光分析(ICP−AES)等により酸化物の陽イオン元素を分析することにより算出できる。
層間絶縁膜25の比誘電率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
比誘電率は、例えば、下部電極、誘電層(層間絶縁膜25)、及び上部電極を積層したキャパシタを作製して、LCRメータ等を用いて測定することができる。
層間絶縁膜25の線膨張係数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
線膨張係数は、例えば、熱機械分析装置を用いて測定することができる。この測定においては、電界効果型トランジスタを作製せずとも、層間絶縁膜25と同じ組成の測定用サンプルを別途作製して測定することで、線膨張係数を測定することができる。
層間絶縁膜25の平均膜厚としては、10〜1,000nmが好ましく、20〜500nmがより好ましい。
層間絶縁膜25の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、化学気相蒸着(CVD)法、原子層蒸着(ALD)法等の真空プロセスによる成膜後、フォトリソグラフィによってパターニングする方法などが挙げられる。
又、層間絶縁膜25は、第2の酸化物の前駆体を含有する塗布液(層間絶縁膜25形成用塗布液)を調合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を被塗物上に塗布又は印刷し、これを適切な条件で焼成することによっても成膜することができる。
−−層間絶縁膜25形成用塗布液−−
層間絶縁膜25形成用塗布液は、ケイ素含有化合物と、アルカリ土類金属化合物と、溶媒とを少なくとも含有し、好ましくは、アルミニウム含有化合物、及びホウ素含有化合物の少なくとも何れかを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
−−−ケイ素含有化合物−−−
ケイ素含有化合物としては、例えば、無機ケイ素化合物、有機ケイ素化合物等が挙げられる。
無機ケイ素化合物としては、例えば、テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、テトラヨードシラン等が挙げられる。
有機ケイ素化合物としては、ケイ素と、有機基とを有する化合物であれば、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ケイ素と有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基等が挙げられる。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
有機ケイ素化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ビス(トリメチルシリル)アセチレン、トリフェニルシラン、2−エチルヘキサン酸ケイ素、テトラアセトキシシラン等が挙げられる。
層間絶縁膜25形成用塗布液におけるケイ素含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−−アルカリ土類金属含有化合物−−−
アルカリ土類金属含有化合物については、第1の実施の形態で説明した通りである。
−−−アルミニウム含有化合物−−−
アルミニウム含有化合物としては、例えば、無機アルミニウム化合物、有機アルミニウム化合物等が挙げられる。
無機アルミニウム化合物としては、例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、臭化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、三フッ化アルミニウム、よう化アルミニウム、硫酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム等が挙げられる。
有機アルミニウム化合物としては、アルミニウムと、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。アルミニウムと有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいアセチルアセトナート基、置換基を有していてもよいスルホン酸基等が挙げられる。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基、安息香酸のように一部がベンゼン環に置換されたアシルオキシ基、乳酸のように一部がヒドロキシ基に置換されたアシルオキシ基、シュウ酸、及びクエン酸のようにカルボニル基を2つ以上有するアシルオキシ基等が挙げられる。
有機アルミニウム化合物としては、例えば、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−sec−ブトキシド、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシド、酢酸アルミニウム、アセチルアセトンアルミニウム、ヘキサフルオロアセチルアセトン酸アルミニウム、2−エチルヘキサン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、アルミニウムジ(s−ブトキシド)アセト酢酸エステルキレート、トリフルオロメタンスルホン酸アルミニウム等が挙げられる。
層間絶縁膜25形成用塗布液におけるアルミニウム含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−−ホウ素含有化合物−−−
ホウ素含有化合物としては、例えば、無機ホウ素化合物、有機ホウ素化合物等が挙げられる。
無機ホウ素化合物としては、例えば、オルトホウ酸、酸化ホウ素、三臭化ホウ素、テトラフルオロホウ酸、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸マグネシウム等が挙げられる。酸化ホウ素としては、例えば、二酸化二ホウ素、三酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
有機ホウ素化合物としては、ホウ素と、有機基とを有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ホウ素と有機基とは、例えば、イオン結合、共有結合、又は配位結合で結合している。
有機基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいスルホン酸基、置換基を有していてもよいチオフェン基等が挙げられる。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基等が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。アルコキシ基には、2つ以上の酸素原子を有し、2つ以上の酸素原子のうちの2つの酸素原子が、ホウ素と結合し、かつホウ素と一緒になって環構造を形成する有機基も含まれる。又、アルコキシ基に含まれるアルキル基が有機シリル基に置換されたアルコキシ基も含む。アシルオキシ基としては、例えば、炭素数1〜10のアシルオキシ基等が挙げられる。
有機ホウ素化合物としては、例えば、(R)−5,5−ジフェニル−2−メチル−3,4−プロパノ−1,3,2−オキサザボロリジン、ホウ酸トリイソプロピル、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン、ビス(ヘキシレングリコラト)ジボロン、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール、(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼン、tert−ブチル−N−〔4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,2,3−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル〕カルバメート、フェニルボロン酸、3−アセチルフェニルボロン酸、三フッ化ホウ素酢酸錯体、三フッ化ホウ素スルホラン錯体、2−チオフェンボロン酸、トリス(トリメチルシリル)ボラート等が挙げられる。
層間絶縁膜25形成用塗布液におけるホウ素含有化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−−溶媒−−−
溶媒としては、各種化合物を安定に溶解又は分散する溶媒であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、シメン、ペンチルベンゼン、ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、シクロヘキシルベンゼン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、テトラリン、デカリン、イソプロパノール、安息香酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、炭酸プロピレン、2−エチルヘキサン酸、ミネラルスピリッツ、ジメチルプロピレンウレア、4−ブチロラクトン、2−メトキシエタノール、プロピレングリコール、水等が挙げられる。
層間絶縁膜25形成用塗布液における溶媒の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
層間絶縁膜25形成用塗布液におけるケイ素含有化合物と、アルカリ土類金属含有化合物との組成比(ケイ素含有化合物:アルカリ土類金属含有化合物)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
層間絶縁膜25形成用塗布液において、Siと、アルカリ土類金属との組成比(Si:アルカリ土類金属)としては、酸化物(SiO、BeO、MgO、CaO、SrO、BaO)換算で、50.0mol%〜90.0mol%:10.0mol%〜50.0mol%が好ましい。
層間絶縁膜25形成用塗布液におけるケイ素含有化合物と、アルカリ土類金属含有化合物と、アルミニウム含有化合物及びホウ素含有化合物の少なくとも何れかとの組成比(ケイ素含有化合物:アルカリ土類金属含有化合物:アルミニウム含有化合物及びホウ素含有化合物の少なくとも何れか)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の範囲であることが好ましい。
層間絶縁膜25形成用塗布液において、Siと、アルカリ土類金属と、Al及びBの少なくとも何れかとの組成比(Si:アルカリ土類金属:Al及びBの少なくとも何れか)としては、酸化物(SiO、BeO、MgO、CaO、SrO、BaO、Al、B)換算で、50.0mol%〜90.0mol%:5.0mol%〜20.0mol%:5.0mol%〜30.0mol%が好ましい。
−−−層間絶縁膜形成用塗布液を用いた層間絶縁膜の形成方法−−−
層間絶縁膜25形成用塗布液を用いた層間絶縁膜25の形成方法の一例について、以下説明する。
層間絶縁膜25でいう「Siと、アルカリ土類金属とを含有する酸化物」とは、Siの酸化物とアルカリ土類金属の酸化物とを単に混合した混合物は含んでおらず、例えば、以下の形成方法で示すように、ケイ素含有化合物と、アルカリ土類金属含有化合物とを混合して得た膜に対し、酸素雰囲気で熱処理を行うことにより形成されてなる、Siとアルカリ土類金属とを含有する固溶体をいう。
層間絶縁膜25の形成方法は、塗布工程と、熱処理工程とを含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
塗布工程としては、被塗物に層間絶縁膜25形成用塗布液を塗布する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶液プロセスによる成膜後、フォトリソグラフィによってパターニングする方法、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷法によって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。溶液プロセスとしては、例えば、ディップコーティング、スピンコート、ダイコート、ノズルプリンティングなどが挙げられる。
熱処理工程としては、被塗物に塗布された層間絶縁膜25形成用塗布液を熱処理する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、熱処理を行う際には、被塗物に塗布された層間絶縁膜25形成用塗布液は、自然乾燥などにより乾燥してもよい。熱処理により、溶媒の乾燥、酸化物の生成などが行われる。
熱処理工程では、溶媒の乾燥(以下、「乾燥処理」と称する。)と、酸化物の精製(以下、「生成処理」と称する)とを、異なる温度で行うことが好ましい。即ち、溶媒の乾燥を行った後に、昇温して、酸化物の生成を行うことが好ましい。酸化物の生成の際には、例えば、ケイ素含有化合物、アルカリ土類金属含有化合物、アルミニウム含有化合物、及びホウ素含有化合物の少なくとも何れかの分解が起こる。
乾燥処理の温度としては、特に制限はなく、含有する溶媒に応じて適宜選択することができ、例えば、80℃〜180℃が挙げられる。乾燥においては、低温化のために減圧オーブンなどを使用することが有効である。乾燥処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10分間〜1時間が挙げられる。
生成処理の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜450℃が好ましく、200℃〜400℃がより好ましい。生成処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1時間〜5時間が挙げられる。
なお、熱処理工程では、乾燥処理及び生成処理を連続して実施してもよいし、複数の工程に分割して実施してもよい。
熱処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、被塗物を加熱する方法などが挙げられる。熱処理における雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、酸素雰囲気が好ましい。酸素雰囲気で熱処理を行うことにより、分解生成物を速やかに系外に排出し、酸化物の生成を促進させることができる。
熱処理の際には、波長400nm以下の紫外光を乾燥処理後の物質に照射することが、生成処理の反応を促進する上で有効である。波長400nm以下の紫外光を照射することにより、乾燥処理後の物質中に含有される有機物などの化学結合を切断し、有機物を分解できるため、効率的に酸化物を形成することができる。波長400nm以下の紫外光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エキシマランプを用いた波長222nmの紫外光などが挙げられる。また、紫外光の照射に代えて、又は併用して、オゾンを付与することも好ましい。オゾンを乾燥処理後の物質に付与することにより、酸化物の生成が促進される。
このように、電界効果型トランジスタ20は、Siとアルカリ土類金属とを含む酸化物により形成された層間絶縁膜25を有している。そして、層間絶縁膜25は、半導体膜12のソース領域12aとソース電極16との接続部、及び半導体膜12のドレイン領域12bとドレイン電極17との接続部と接し、これらを大気中の水分、酸素、水素等から直接保護している。
これにより、半導体膜12のソース領域12aとソース電極16との接続部、及び半導体膜12のドレイン領域12bとドレイン電極17との接続部における接触抵抗の増加を防ぎ、電界効果型トランジスタの移動度の低下を抑制することができる。
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態では、複数の層間絶縁膜を積層する例を示す。なお、第3の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図3は、第3の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。図3を参照するに、電界効果型トランジスタ30は、2層の層間絶縁膜を有している点が電界効果型トランジスタ10(図1参照)と相違する。なお、電界効果型トランジスタ30は、本発明に係る半導体装置の代表的な一例である。
層間絶縁膜25は、基板11上に、半導体膜12、ゲート絶縁膜13、及びゲート電極14を被覆するように形成されている。層間絶縁膜15は、層間絶縁膜25上に積層されている。層間絶縁膜15及び25の材料や厚さ、形成方法等は前述の通りである。
層間絶縁膜15上にソース電極16が形成され、ソース電極16は、層間絶縁膜15及び25を貫通する接続孔16x(スルーホール)内に延伸して半導体膜12のソース領域12aと接続されている。又、層間絶縁膜15上にドレイン電極17が形成され、ドレイン電極17は、層間絶縁膜15及び25を貫通する接続孔17x(スルーホール)内に延伸して半導体膜12のドレイン領域12bと接続されている。
なお、層間絶縁膜15と層間絶縁膜25を同一厚さに形成する必要はない。又、層間絶縁膜15と層間絶縁膜25との上下関係を反対にしてもよい。
このように、電界効果型トランジスタ30は、アルカリ土類金属と希土類元素とを含む酸化物により形成された層間絶縁膜15、及びSiとアルカリ土類金属とを含む酸化物により形成された層間絶縁膜25を有している。そして、層間絶縁膜15と層間絶縁膜25の何れか一方は、半導体膜12のソース領域12aとソース電極16との接続部、及び半導体膜12のドレイン領域12bとドレイン電極17との接続部と接し、これらを大気中の水分、酸素、水素等から直接保護している。
これにより、半導体膜12のソース領域12aとソース電極16との接続部、及び半導体膜12のドレイン領域12bとドレイン電極17との接続部における接触抵抗の増加を防ぎ、電界効果型トランジスタの移動度の低下を抑制することができる。
又、アルカリ土類金属と希土類元素とを含む酸化物により形成された層間絶縁膜15と、Siとアルカリ土類金属とを含む酸化物により形成された層間絶縁膜25とを積層することで、層間絶縁膜全体の静電容量を制御しつつ厚膜化することが可能となる。その結果、ゲート電極、ゲート絶縁膜の厚みに起因した段差が原因で生じるソース電極、及びドレイン電極の断線、短絡を有効に防止できる。
〈第4の実施の形態〉
第4の実施の形態では、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを用いた画像表示装置及びシステムの例を示す。なお、第4の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図4には、第4の実施の形態に係るシステムとしてのテレビジョン装置500の概略構成が示されている。なお、図4における接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
第4の実施の形態に係るテレビジョン装置500は、主制御装置501、チューナ503、ADコンバータ(ADC)504、復調回路505、TS(Transport Stream)デコーダ506、音声デコーダ511、DAコンバータ(DAC)512、音声出力回路513、スピーカ514、映像デコーダ521、映像・OSD合成回路522、映像出力回路523、画像表示装置524、OSD描画回路525、メモリ531、操作装置532、ドライブインターフェース(ドライブIF)541、ハードディスク装置542、光ディスク装置543、IR受光器551、及び通信制御装置552等を備えている。
主制御装置501は、テレビジョン装置500の全体を制御し、CPU、フラッシュROM、及びRAM等から構成されている。フラッシュROMには、CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム、及びCPUでの処理に用いられる各種データ等が格納されている。又、RAMは、作業用のメモリである。
チューナ503は、アンテナ610で受信された放送波の中から、予め設定されているチャンネルの放送を選局する。ADC504は、チューナ503の出力信号(アナログ情報)をデジタル情報に変換する。復調回路505は、ADC504からのデジタル情報を復調する。
TSデコーダ506は、復調回路505の出力信号をTSデコードし、音声情報及び映像情報を分離する。音声デコーダ511は、TSデコーダ506からの音声情報をデコードする。DAコンバータ(DAC)512は、音声デコーダ511の出力信号をアナログ信号に変換する。
音声出力回路513は、DAコンバータ(DAC)512の出力信号をスピーカ514に出力する。映像デコーダ521は、TSデコーダ506からの映像情報をデコードする。映像・OSD合成回路522は、映像デコーダ521の出力信号とOSD描画回路525の出力信号を合成する。
映像出力回路523は、映像・OSD合成回路522の出力信号を画像表示装置524に出力する。OSD描画回路525は、画像表示装置524の画面に文字や図形を表示するためのキャラクタ・ジェネレータを備えており、操作装置532やIR受光器551からの指示に応じて表示情報が含まれる信号を生成する。
メモリ531には、AV(Audio−Visual)データ等が一時的に蓄積される。操作装置532は、例えばコントロールパネル等の入力媒体(図示省略)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置501に通知する。ドライブIF541は、双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)に準拠している。
ハードディスク装置542は、ハードディスクと、このハードディスクを駆動するための駆動装置等から構成されている。駆動装置は、ハードディスクにデータを記録するとともに、ハードディスクに記録されているデータを再生する。光ディスク装置543は、光ディスク(例えば、DVD)にデータを記録するとともに、光ディスクに記録されているデータを再生する。
IR受光器551は、リモコン送信機620からの光信号を受信し、主制御装置501に通知する。通信制御装置552は、インターネットとの通信を制御する。インターネットを介して各種情報を取得することができる。
画像表示装置524は、一例として図5に示されるように、表示器700、及び表示制御装置780を有している。表示器700は、一例として図6に示されるように、複数(ここでは、n×m個)の表示素子702がマトリックス状に配置されたディスプレイ710を有している。
又、ディスプレイ710は、一例として図7に示されるように、X軸方向に沿って等間隔に配置されているn本の走査線(X0、X1、X2、X3、・・・・・、Xn−2、Xn−1)、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本のデータ線(Y0、Y1、Y2、Y3、・・・・・、Ym−1)、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本の電流供給線(Y0i、Y1i、Y2i、Y3i、・・・・・、Ym−1i)を有している。そして、走査線とデータ線とによって、表示素子702を特定することができる。
各表示素子702は、一例として図8に示されるように、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子750と、この有機EL素子750を発光させるためのドライブ回路720とを有している。すなわち、ディスプレイ710は、いわゆるアクティブマトリックス方式の有機ELディスプレイである。又、ディスプレイ710は、カラー対応の32インチ型のディスプレイである。なお、大きさは、これに限定されるものではない。
有機EL素子750は、一例として図9に示されるように、有機EL薄膜層740と、陰極712と、陽極714とを有している。
有機EL素子750は、例えば、電界効果型トランジスタの横に配置することができる。この場合、有機EL素子750と電界効果型トランジスタとは、同一の基板上に形成することができる。但し、これに限定されず、例えば、電界効果型トランジスタの上に有機EL素子750が配置されても良い。この場合には、ゲート電極に透明性が要求されるので、ゲート電極には、ITO(Indium Tin Oxide)、In、SnO、ZnO、Gaが添加されたZnO、Alが添加されたZnO、Sbが添加されたSnO等の導電性を有する透明な酸化物が用いられる。
有機EL素子750において、陰極712には、Alが用いられている。なお、Mg−Ag合金、Al−Li合金、ITO等を用いても良い。陽極714には、ITOが用いられている。なお、In、SnO、ZnO等の導電性を有する酸化物、Ag−Nd合金等を用いても良い。
有機EL薄膜層740は、電子輸送層742と発光層744と正孔輸送層746とを有している。そして、電子輸送層742に陰極712が接続され、正孔輸送層746に陽極714が接続されている。陽極714と陰極712との間に所定の電圧を印加すると発光層744が発光する。
又、図8に示すように、ドライブ回路720は、2つの電界効果型トランジスタ810及び820、コンデンサ830を有している。電界効果型トランジスタ810は、スイッチ素子として動作する。ゲート電極Gは、所定の走査線に接続され、ソース電極Sは、所定のデータ線に接続されている。又、ドレイン電極Dは、コンデンサ830の一方の端子に接続されている。
コンデンサ830は、電界効果型トランジスタ810の状態、すなわちデータを記憶しておくためのものである。コンデンサ830の他方の端子は、所定の電流供給線に接続されている。
電界効果型トランジスタ820は、有機EL素子750に大きな電流を供給するためのものである。ゲート電極Gは、電界効果型トランジスタ810のドレイン電極Dと接続されている。そして、ドレイン電極Dは、有機EL素子750の陽極714に接続され、ソース電極Sは、所定の電流供給線に接続されている。
そこで、電界効果型トランジスタ810が「オン」状態になると、電界効果型トランジスタ820によって、有機EL素子750は駆動される。
表示制御装置780は、一例として図10に示されるように、画像データ処理回路782、走査線駆動回路784、及びデータ線駆動回路786を有している。
画像データ処理回路782は、映像出力回路523の出力信号に基づいて、ディスプレイ710における複数の表示素子702の輝度を判断する。走査線駆動回路784は、画像データ処理回路782の指示に応じてn本の走査線に個別に電圧を印加する。データ線駆動回路786は、画像データ処理回路782の指示に応じてm本のデータ線に個別に電圧を印加する。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係るテレビジョン装置500では、映像デコーダ521と映像・OSD合成回路522と映像出力回路523とOSD描画回路525とによって画像データ作成装置が構成されている。
又、上記においては、光制御素子が有機EL素子の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、液晶素子、エレクトロクロミック素子、電気泳動素子、エレクトロウェッティング素子であってもよい。
例えば、光制御素子が液晶素子の場合は、上記ディスプレイ710として、液晶ディスプレイ用いる。この場合においては、図11に示されるように、表示素子703における電流供給線は不要となる。
又、この場合では、一例として図12に示されるように、ドライブ回路730は、図8に示される電界効果型トランジスタ(810、820)と同様な1つの電界効果型トランジスタ840のみで構成することができる。電界効果型トランジスタ840では、ゲート電極Gが所定の走査線に接続され、ソース電極Sが所定のデータ線に接続されている。又、ドレイン電極Dが液晶素子770の画素電極、及びコンデンサ760に接続されている。なお、図12における符号762、772は、夫々コンデンサ760、液晶素子770の対向電極(コモン電極)である。
又、上記実施の形態では、システムがテレビジョン装置の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに画像や情報を表示する装置として上記画像表示装置524を備えていれば良い。例えば、コンピュータ(パソコンを含む)と画像表示装置524とが接続されたコンピュータシステムであっても良い。
又、携帯電話、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置、電子BOOK、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報機器、スチルカメラやビデオカメラ等の撮像機器における表示手段に画像表示装置524を用いることができる。又、車、航空機、電車、船舶等の移動体システムにおける各種情報の表示手段に画像表示装置524を用いることができる。更に、計測装置、分析装置、医療機器、広告媒体における各種情報の表示手段に画像表示装置524を用いることができる。
[実施例1]
実施例1では、図1に示すトップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタを作製した。
−半導体膜の形成−
ガラス基材(40mm角、厚さ0.7mm)からなる基板11上に酸化物半導体からなる半導体膜12を形成した。具体的には、DCスパッタリングにより、Mg−In系酸化物(InMgO)膜を平均膜厚が約50nmとなるように成膜した。この後、Mg−In系酸化物膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成される半導体膜12のパターンと同様のレジストパターンを形成した。更に、シュウ酸系のエッチング液(関東化学製、ITO−07N)に浸漬することにより、レジストパターンの形成されていない領域のMg−In系酸化物膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、半導体膜12を形成した。最後に、加熱処理として、大気中で300℃1時間の熱処理をして、半導体膜12を完成させた。
−ゲート絶縁膜及びゲート電極の形成−
形成した半導体膜12及び基板11上に、RFスパッタリングによりSiO膜を平均厚みが約200nmとなるよう成膜した。続いて同じスパッタ装置内でチャンバーを移動し、DCスパッタリングによりAl−2原子%Nd合金膜を100nmとなるように成膜した。
この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成されるゲート電極14のパターンと同様のレジストパターンを形成した。関東化学株式会社製混酸Alエッチング液でレジストパターンの形成されていない領域のAlNd合金膜を除去し、更にレジストパターンも除去することにより、AlNd合金膜からなるゲート電極14を形成した。
続いて、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成されるゲート絶縁膜13のパターンと同様のレジストパターンを形成した。更に、バッファードフッ酸(ダイキン工業社BHF−63U)を用いたエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のSiO膜を除去し、この後、レジストパターンも除去することによりゲート絶縁膜13を形成した。
同時に、半導体膜12の中で、ゲート絶縁膜13及びゲート電極14に被覆されたチャネル領域12cと、ゲート絶縁膜13及びゲート電極14に被覆されていないソース領域12a及びドレイン領域12bが形成された。
−半導体膜12のソース電極及びドレイン電極との接触領域(ソース領域及びドレイン領域)の低抵抗化処理―
半導体膜12のチャネル領域12cはゲート絶縁膜13及びゲート電極14で被覆されており、全面に2分間Heプラズマ処理を行うことで露出しているソース領域12a及びドレイン領域12bを低抵抗化することができた。
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7%、Wako 122−033371、株式会社ワコーケミカル製)0.99mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.27mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表1に示す組成となる。
Figure 2018148145
−層間絶縁膜15の形成―
次に、層間絶縁膜15形成用塗布液0.4mLを基板11上へ滴下し、所定の条件でスピンコートした(3,000rpmで20秒間回転させ、5秒間で0rpmとなるように回転を止めた)。続いて、大気中で120℃1時間の乾燥処理後、O雰囲気下で400℃3時間の焼成を行い、層間絶縁膜15として、膜厚150nmのアルカリ土類金属と、希土類元素とを含有する常誘電性アモルファス金属酸化物膜を形成した。
続いて、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成される層間絶縁膜15のパターンと同様のレジストパターンを形成した。更に、0.1規定の塩酸を用いたエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域の層間絶縁膜を除去し、この後、レジストパターンも除去することにより、接続孔16x及び17xを有する層間絶縁膜15を形成した。
−ソース電極及びドレイン電極の形成−
次に、層間絶縁膜15上にソース電極16及びドレイン電極17を形成した。具体的には、層間絶縁膜15上にDCスパッタリングによりAl−2原子%Nd膜を平均膜厚が約200nmとなるように成膜し、連続してMo膜を平均膜厚が約30nmとなるように成膜した。この後、AlNd/Mo積層膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成されるソース電極16及びドレイン電極17のパターンと同様のレジストパターンを形成した。
更に、PAN系のエッチング液(林純薬製、AS101)に浸漬することにより、レジストパターンの形成されていない領域のMo膜を除去した。引き続きTMAH6%水溶液に浸漬することにより、露出したAlNd膜がエッチングされ、AlNd/Mo積層パターンが形成された。この時TMAH6%水溶液によりレジストパターンも除去され、AlNd/Mo積層膜からなるソース電極16及びドレイン電極17を形成した。
実施例1で作製された電界効果型トランジスタは、作製プロセスにおける層間絶縁膜15の溶解、剥離といった不具合は見られず、良好なトランジスタ特性を示した。
[実施例2〜6]
実施例1から、層間絶縁膜15の組成を表1に示す組成に変更し、実施例1と全く同じプロセスで電界効果型トランジスタを作製した。
実施例2〜6で作製した電界効果型トランジスタは実施例1で作製した電界効果型トランジスタと同様に、作製プロセスにおける層間絶縁膜15の溶解、剥離といった不具合は見られず、良好なトランジスタ特性を示した。
<電界効果型トランジスタのトランジスタ特性評価>
実施例1〜6で作製した電界効果型トランジスタに対して、電界効果型トランジスタ完成後のトランジスタ特性を評価した。
トランジスタ特性は、ドレイン電極−ソース電極間電圧(Vds)=+10Vとした場合の、ゲート電極−ソース電極間電圧(Vgs)とドレイン電極−ソース電極間電流(Ids)との関係(Vgs−Ids)を測定した。
又、トランジスタ特性(Vgs−Ids)の評価結果より、飽和領域における電界効果移動度を算出した。また、トランジスタのオン状態(例えばVgs=+10V)とオフ状態(例えばVgs=−10V)のIdsの比(on/off比、オン/オフ比)を算出した。又、Vgs印加に対するIdsの立ち上がりの鋭さの指標として、S値(サブスレッショルドスイング値)を算出した。また、Vgs印加に対するIdsの立ち上がりの電圧値として、閾値電圧(Vth)を算出した。
実施例1〜6で作製した電界効果型トランジスタのトランジスタ特性から算出した、移動度、on/off比、S値、及びVthを表2に示す。以下では、トランジスタ特性の結果において、移動度が高く、on/off比が高く、S値が低く、Vthが0V付近であることを優れたトランジスタ特性と表現する。具体的には、移動度が3cm/Vs以上、on/off比が1.0×10以上、S値が0.7以下、Vthが±5Vの範囲内であることを優れたトランジスタ特性と表現する。
表2より、実施例1〜6で作製した電界効果型トランジスタは、移動度が高く、on/off比が高く、S値が低く、Vthが±5Vの範囲内にあり、優れたトランジスタ特性を示すことがわかる。
Figure 2018148145
<電界効果型トランジスタのトランジスタ信頼性評価>
実施例1〜6で作製した電界効果型トランジスタに対し、大気中(温度50℃、相対湿度50%)でBTS(Bias Temperature Stress)試験を100時間実施した。
ストレス条件はVgs=+10V、及びVds=+10Vの条件とした。又、BTS試験が一定時間経過するごとに、Vds=+10Vとした場合の、VgsとIdsとの関係(Vgs−Ids)を測定した。表2より、実施例1から6で作製した電界効果型トランジスタは、ΔVthシフトが小さく、BTS試験に対する優れた信頼性を示すことがわかった。
[実施例7]
<電界効果型トランジスタの作製>
実施例7では、図2に示すトップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタを作製した。
実施例1と同様にして、ガラス基材(40mm角、厚さ0.7mm)からなる基板11上に酸化物半導体からなる半導体膜12を形成した。
−ゲート絶縁膜及びゲート電極の形成−
形成した半導体膜12及び基板11上に、RFスパッタリングによりAl膜を平均厚みが約200nmとなるよう成膜した。続いて、同じスパッタ装置内でチャンバーを移動し、DCスパッタリングによりAl−2原子%Nd合金膜を100nmとなるように成膜した。
この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成されるゲート電極14のパターンと同様のレジストパターンを形成した。関東化学株式会社製混酸Alエッチング液でレジストパターンの形成されていない領域のAlNd合金膜を除去した。続いて、ドライエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のAl膜を除去し、この後、レジストパターンも除去することにより、ゲート絶縁膜13及びゲート電極14を形成した。同時に、半導体膜12の中で、ゲート絶縁膜13及びゲート電極14に被覆されたチャネル領域12cと、ゲート絶縁膜13及びゲート電極14に被覆されていないソース領域12a及びドレイン領域12bが形成された。
−ソース領域、ドレイン領域の低抵抗化―
全面に2分間Ar/Nプラズマ処理を行うことで露出しているソース領域12a及びドレイン領域12bを低抵抗化した。
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製―
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.16mLと、2−エチルヘキサン酸マグネシウムトルエン溶液(Mg含量3%、Strem 12−1260、Strem Chemicals製)0.28mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表3に示す組成となる。
Figure 2018148145
−層間絶縁膜25の形成−
次に、層間絶縁膜25形成用塗布液0.4mLを基板11上へ滴下し、所定の条件でスピンコートした(3,000rpmで20秒間回転させ、5秒間で0rpmとなるように回転を止めた)。続いて、大気中で120℃1時間の乾燥処理後、O雰囲気下で400℃3時間の焼成を行い、層間絶縁膜25として、第2の酸化物の膜を形成した。層間絶縁膜25の平均膜厚は、約400nmであった。
続いて、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成される層間絶縁膜25のパターンと同様のレジストパターンを形成した。更に、エッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域の層間絶縁膜を除去し、この後、レジストパターンも除去することにより、接続孔16x及び17xを有する層間絶縁膜25を形成した。
−ソース電極及びドレイン電極の形成−
次に、層間絶縁膜25上にソース電極16及びドレイン電極17を形成した。具体的には、DCスパッタリングによりMo/Al/Mo積層膜を平均膜厚が約50nm/200nm/50nmとなるように成膜した後、Mo/Al/Mo積層膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成されるソース電極16及びドレイン電極17のパターンと同様のレジストパターンを形成した。
更に、PAN系のエッチング液(林純薬製、AS101)に浸漬することにより、レジストパターンの形成されていない領域のMo/Al/Mo積層膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、Mo/Al/Mo積層膜からなるソース電極16及びドレイン電極17を形成した。
最後に、後工程の加熱処理として、大気中で300℃1時間の熱処理をして、電界効果型トランジスタを完成させた。
<線膨張係数測定用円柱状物の作製>
実施例7の層間絶縁膜形成用塗布液を1L作製し、溶媒除去した後、白金坩堝に入れ、1,600℃に加熱及び溶融後、フロート法により直径5mm、高さ10mmの円柱状物を作製した。
<比誘電率評価用キャパシタの作製>
次に、図13に示す構造のキャパシタを作製した。具体的には、ガラス基材41(40mm角、厚さ0.7mm)上に、下部電極42の形成される領域に開口部を有したメタルマスクを用いて、真空蒸着法によりAl(アルミニウム)膜を平均膜厚が約100nmとなるように成膜した。続いて、実施例7における電界効果型トランジスタの層間絶縁膜の形成に記載された方法により、平均膜厚が約400nmの絶縁体薄膜43を形成した。最後に、上部電極44の形成される領域に開口部を有したメタルマスクを用いて、真空蒸着法によりAl膜を平均膜厚が約100nmとなるように成膜し、キャパシタを完成させた。
[実施例8]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.13mLと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.47mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表3に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜形成用塗布液を用い、その他は実施例7と同様の方法で、電界効果型トランジスタ、線膨張係数測定用円柱状物、及び比誘電率評価用キャパシタを作製した。
[実施例9]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.14mLと、2−エチルヘキサン酸マグネシウムトルエン溶液(Mg含量3%、Strem 12−1260、Strem Chemicals製)0.24mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.95mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表3に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液を用い、その他は実施例7と同様の方法で、電界効果型トランジスタ、線膨張係数測定用円柱状物、及び比誘電率評価用キャパシタを作製した。
[実施例10]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLと、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.17mLと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.08mLと、2−エチルヘキサン酸バリウムトルエン溶液(Ba含量8%、Wako 021−09471、株式会社ワコーケミカル製)0.19mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表3に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液を用い、その他は実施例7と同様の方法で、電界効果型トランジスタ、線膨張係数測定用円柱状物、及び比誘電率評価用キャパシタを作製した。
[実施例11]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLと、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.13mLと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.16mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.83mLと、2−エチルヘキサン酸バリウムトルエン溶液(Ba含量8%、Wako 021−09471、株式会社ワコーケミカル製)0.38mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表3に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液を用い、その他は実施例7と同様の方法で、電界効果型トランジスタ、線膨張係数測定用円柱状物、及び比誘電率評価用キャパシタを作製した。
[比較例1]
−層間絶縁膜形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.19mLとを混合し、層間絶縁膜形成用塗布液を得た。層間絶縁膜形成用塗布液によって形成される酸化物は、表3に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜形成用塗布液を用い、その他は実施例7と同様の方法で、電界効果型トランジスタ、線膨張係数測定用円柱状物、及び比誘電率評価用キャパシタを作製した。
[比較例2]
<電界効果型トランジスタの作製>
まず、実施例7と同様の方法で、ガラス基材上に、半導体膜12、ゲート絶縁膜13、及びゲート電極14を形成した。
−層間絶縁膜の形成−
次に、SiClを原料として、PECVD(Plasma enhanced chemical vapor deposition)法により、層間絶縁膜としてSiO層を形成した。このように形成された層間絶縁膜の平均膜厚は、約300nmであった。
次に、実施例7と同様の方法で、ソース電極16及びドレイン電極17を形成し、電界効果型トランジスタを完成させた。
<線膨張係数測定用円柱状物の作製>
SiClを原料として、酸水素炎中で加水分解を行い、得られたシリカ粉末を成長させてSiO多孔質体を得た。その後、SiO多孔質体を白金坩堝に入れ、1,600℃で加熱及び融解後、フロート法により直径5mm、高さ10mmの円柱状物を作製した。
<比誘電率評価用キャパシタの作製>
まず、実施例7と同様に、ガラス基材上に、下部電極42の形成される領域に開口部を有したメタルマスクを用いて、真空蒸着法によりAl(アルミニウム)膜を平均膜厚が約100nmとなるように成膜した。続いて、SiClを原料として、PECVD(Plasma enhanced chemical vapor deposition)法により、平均膜厚が約300nmの絶縁体薄膜43を形成した。最後に、上部電極44の形成される領域に開口部を有したメタルマスクを用いて、真空蒸着法によりAl膜を平均膜厚が約100nmとなるように成膜し、キャパシタを完成させた。
<電界効果型トランジスタの剥離評価>
実施例7〜11、比較例1及び2で作製した電界効果型トランジスタに関して、外観評価を行った結果を表4に示す。表4より、実施例7〜11で作製した電界効果型トランジスタは、層間絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、の剥離が見られなかった。一方、比較例1及び2で作製した電界効果型トランジスタは、層間絶縁膜と、ソース電極、ドレイン電極との間で剥離が見られた。
Figure 2018148145
<線膨張係数の評価>
実施例7〜11、比較例1及び2で円柱状物について、20〜300℃の温度範囲における平均線膨張係数を、熱機械分析装置(8310シリーズ、株式会社リガク製)を用いて測定した。実施例7〜11で作製した円柱状物の線膨張係数は、29.1×10−7/K〜77.9×10−7/Kを示すのに対して、比較例1及び2で作製した円柱状物の線膨張係数は、5.2×10−7/K〜5.4×10−7/Kと小さい値を示した。
電界効果型トランジスタの剥離評価において、比較例1及び2で作製した電界効果型トランジスタで剥離が発生した原因として、層間絶縁膜の線膨張係数が5.2×10−7/K〜5.4×10−7/Kであり、ソース電極、及びドレイン電極の線膨張係数と比較して小さく、熱プロセス時に熱応力が発生したことが挙げられる。一方で、実施例7〜11で作製した電界効果型トランジスタでは、層間絶縁膜の線膨張係数とソース電極、及びドレイン電極の線膨張係数の差が小さいために剥離が発生しなかったと考えられる。
<比誘電率の評価>
実施例7〜11、比較例1及び2で作製したキャパシタの容量計測を、LCRメータ(4284A、Agilent社製)により行った。表4に、計測した容量の値より算出した比誘電率εと、周波数1kHzにおける誘電損失tanδを示す。
実施例7〜11で作製したキャパシタは、比誘電率4.8〜7.1、tanδ<1×10−2であり、比較例1及び2のキャパシタと同様の特性を示した。
以上の結果より、実施例7〜11で作製した電界効果型トランジスタは比較例1及び2で作製した電界効果型トランジスタよりもプロセス安定性が高く、層間絶縁膜の比誘電率(寄生容量)、tanδは同等であることがわかった。
又、実施例7〜11で作製した電界効果型トランジスタは、実施例1〜6で作製した電界効果型トランジスタと同様に、移動度が高いことが確認された。
[実施例12]
<電界効果型トランジスタの作製>
実施例12では、図3に示すトップコンタクト・トップゲート型の電界効果型トランジスタを作製した。
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.28mLと、2−エチルヘキサン酸マグネシウムトルエン溶液(Mg含量3%、Strem 12−1260、Strem Chemicals製)0.29mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表5に示す組成となる。
Figure 2018148145
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7%、Wako 122−033371、株式会社ワコーケミカル製)2.09mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.81mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表5に示す組成となる。
実施例1と同様にして、ガラス基材(40mm角、厚さ0.7mm)からなる基板11上に酸化物半導体からなる半導体膜12を形成した。
−ゲート絶縁膜及びゲート電極の形成−
次に、半導体膜12上にゲート絶縁膜13を形成した。具体的には、RFスパッタリングにより、Al膜を平均膜厚が約300nmとなるように成膜した。この後、Al膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成されるゲート絶縁膜13のパターンと同様のレジストパターンを形成した。更に、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のAl膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、ゲート絶縁膜13を形成した。
次に、ゲート絶縁膜13上にゲート電極14を形成した。具体的には、DCスパッタリングによりAl(アルミニウム)合金膜を平均膜厚が約100nmとなるように成膜した。この後、Al合金膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成されるゲート電極14のパターンと同様のレジストパターンを形成した。更に、エッチングにより、レジストパターンが形成されていない領域のAl合金膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、Al合金膜からなるゲート電極14を形成した。
−層間絶縁膜25及び層間絶縁膜15の形成−
次に、層間絶縁膜25形成用塗布液0.4mLを基板11上へ滴下し、所定の条件でスピンコートした(1,000rpmで5秒間回転させた後、3,000rpmで20秒間回転させ、5秒間で0rpmとなるように回転を止めた)。続いて、大気中で120℃1時間の乾燥処理後、O雰囲気下で400℃3時間の焼成を行い、層間絶縁膜25として、第2の酸化物の膜を形成した。層間絶縁膜25の平均膜厚は、250nmであった。
次に、層間絶縁膜15形成用塗布液0.6mLを層間絶縁膜25上へ滴下し、所定の条件でスピンコートした(1,000rpmで5秒間回転させた後、3,000rpmで20秒間回転させ、5秒間で0rpmとなるように回転を止めた)。続いて、大気中で120℃1時間の乾燥処理後、O雰囲気下で400℃3時間の焼成を行い、層間絶縁膜15として、第1の酸化物の膜を形成した。層間絶縁膜15の平均膜厚は、150nmであった。
この後、層間絶縁膜15上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成される層間絶縁膜15と同様のレジストパターンを形成した。更に、エッチングにより、レジストパターンが形成されていない領域の層間絶縁膜15及び層間絶縁膜25を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、接続孔16x及び17xを有する層間絶縁膜25及び層間絶縁膜15を形成した。
−ソース電極及びドレイン電極の形成−
次に、半導体膜12、ゲート電極14、層間絶縁膜15上に、ソース電極16及びドレイン電極17を形成した。具体的には、DCスパッタリングによりAl(アルミニウム)合金膜を平均膜厚が約100nmとなるように成膜した。この後、Al合金膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成されるソース電極16及びドレイン電極17のパターンと同様のレジストパターンを形成した。更に、RIEにより、レジストパターンの形成されていない領域のAl合金膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、Al合金膜からなるソース電極16及びドレイン電極17を形成した。作製したソース電極16は、層間絶縁膜25及び層間絶縁膜15の接続孔16xを介して半導体膜12のソース領域12aと接している。同様に、ドレイン電極17は、層間絶縁膜25及び層間絶縁膜15の接続孔17xを介して半導体膜12のドレイン領域12bと接している。
[実施例13]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.24mLと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.25mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)2.17mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表5に示す組成となる。
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、2−エチルヘキサン酸イットリウム(Strem 39−2400、Strem Chemicals製)0.47gと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.11mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.18mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表5に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液、及び層間絶縁膜15形成用塗布液を用い、その他は実施例12と同様の方法で、電界効果型トランジスタを作製した。
[実施例14]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.19mLと、アルミニウムジ(s−ブトキシド)アセト酢酸エステルキレート(Al含量8.4%、Alfa89349、Alfa Aesar製)0.24mLと、2−エチルヘキサン酸バリウムトルエン溶液(Ba含量8%、Wako 021−09471、株式会社ワコーケミカル製)0.72mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表5に示す組成となる。
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、サマリウムアセチルアセトナート三水和物(Strem 93−6226、Strem Chemicals製)0.26gと、2−エチルヘキサン酸ガドリニウムトルエン溶液(Gd含量25%、Strem 64−3500、Strem Chemicals製)0.18mLと、2−エチルヘキサン酸バリウムトルエン溶液(Ba含量8%、Wako 021−09471、株式会社ワコーケミカル製)0.49mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表5に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液、及び層間絶縁膜15形成用塗布液を用い、その他は実施例12と同様の方法で、電界効果型トランジスタを作製した。
[実施例15]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.18mLと、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼン(Wako 325−59912、株式会社ワコーケミカル製)0.13gと、2−エチルヘキサン酸マグネシウムトルエン溶液(Mg含量3%、Strem 12−1260、Strem Chemicals製)0.60mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表5に示す組成となる。
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、2−エチルヘキサン酸ネオジム2−エチルヘキサン酸溶液(Nd含量12%、Strem 60−2400、Strem Chemicals製)0.64mLと、2−エチルヘキサン酸ユウロピウム(Strem 93−6311、Strem Chemicals製)0.28gと、2−エチルヘキサン酸マグネシウムトルエン溶液(Mg含量3%、Strem 12−1260、Strem Chemicals製)0.12mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表5に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液、及び層間絶縁膜15形成用塗布液を用い、その他は実施例12と同様の方法で、電界効果型トランジスタを作製した。
[実施例16]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.27mLと、2−エチルヘキサン酸マグネシウムトルエン溶液(Mg含量3%、Strem 12−1260、Strem Chemicals製)0.14mLと、2−エチルヘキサン酸バリウムトルエン溶液(Ba含量8%、Wako 021−09471、株式会社ワコーケミカル製)0.43mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表6に示す組成となる。
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、スカンジウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘブタンジオナート)水和物(SIGMA−ALDRICH 517607、SIGMA−ALDRICH製)0.07gと、2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7%、Wako 122−033371、株式会社ワコーケミカル製)1.78mLと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.03mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.16mLと、アルミニウムジ(s−ブトキシド)アセト酢酸エステルキレート(Al含量8.4%、Alfa89349、Alfa Aesar製)0.04mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表6に示す組成となる。
Figure 2018148145
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液、及び層間絶縁膜15形成用塗布液を用い、その他は実施例12と同様の方法で、電界効果型トランジスタを作製した。
[実施例17]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.25mLと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.51mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表6に示す組成となる。
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、ジスプロシウムアセチルアセトナート三水和物(Strem 66−2002、Strem Chemicals製)0.20gと、イッテルビウムアセチルアセトナート三水和物(Strem 70−2202、Strem Chemicals製)0.21gと、2−エチルヘキサン酸マグネシウムトルエン溶液(Mg含量3%、Strem 12−1260、Strem Chemicals製)0.10mLと、ニオブエトキシド(142−06592、株式会社ワコーケミカル製)0.03mLと、タンタルエトキシド(93−7303、Strem Chemical製)0.01mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表6に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液、及び層間絶縁膜15形成用塗布液を用い、その他は実施例12と同様の方法で、電界効果型トランジスタを作製した。
[実施例18]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.15mLと、アルミニウムジ(s−ブトキシド)アセト酢酸エステルキレート(Al含量8.4%、Alfa89349、Alfa Aesar製)0.29mLと、2−エチルヘキサン酸バリウムトルエン溶液(Ba含量8%、Wako 021−09471、株式会社ワコーケミカル製)1.13mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表6に示す組成となる。
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、2−エチルヘキサン酸イットリウム(Strem 39−2400、Strem Chemicals製)0.53gと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.03mLと、2−エチルヘキサン酸ハフニウム2−エチルヘキサン酸溶液(Gelest AKH332、Gelest製)0.07mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表6に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液、及び層間絶縁膜15形成用塗布液を用い、その他は実施例12と同様の方法で、電界効果型トランジスタを作製した。
[実施例19]
−層間絶縁膜25形成用塗布液の作製−
トルエン1mLに、HMDS(1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、東京応化工業株式会社製)0.17mLと、アルミニウムジ(s−ブトキシド)アセト酢酸エステルキレート(Al含量8.4%、Alfa89349、Alfa Aesar製)0.16mLと、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼン(Wako 325−59912、株式会社ワコーケミカル製)0.12gと、2−エチルヘキサン酸カルシウム2−エチルヘキサン酸溶液(Ca含量3%−8%、Alfa36657、Alfa Aesar製)0.15mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.31mLとを混合し、層間絶縁膜25形成用塗布液を得た。層間絶縁膜25形成用塗布液によって形成される第2の酸化物は、表6に示す組成となる。
−層間絶縁膜15形成用塗布液の作製−
シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7%、Wako 122−033371、株式会社ワコーケミカル製)1.95mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.57mLと、2−エチルヘキサン酸酸化ジルコニウムミネラルスピリット溶液(Zr含量12%、Wako 269−01116、株式会社ワコーケミカル製)0.09mLとを混合し、層間絶縁膜15形成用塗布液を得た。層間絶縁膜15形成用塗布液によって形成される第1の酸化物は、表6に示す組成となる。
作製した層間絶縁膜25形成用塗布液、及び層間絶縁膜15形成用塗布液を用い、その他は実施例12と同様の方法で、電界効果型トランジスタを作製した。
<電界効果型トランジスタのトランジスタ特性評価>
実施例12〜19、及び前述の比較例2で作製した電界効果型トランジスタのトランジスタ特性を評価した。実施例12〜19、及び比較例2のトランジスタ特性は、ドレイン電極−ソース電極間電圧(Vds)=+10Vとした場合の、ゲート電極−ソース電極間電圧(Vgs)とドレイン電極−ソース電極間電流(Ids)との関係(Vgs−Ids)を測定した。
又、トランジスタ特性(Vgs−Ids)の評価結果より、飽和領域における電界効果移動度を算出した。また、トランジスタのオン状態(例えばVgs=+10V)とオフ状態(例えばVgs=−10V)のIdsの比(on/off比、オン/オフ比)を算出した。また、Vgs印加に対するIdsの立ち上がりの鋭さの指標として、S値(サブスレッショルドスイング値)を算出した。また、Vgs印加に対するIdsの立ち上がりの電圧値として、閾値電圧(Vth)を算出した。
実施例12〜19で作製した電界効果型トランジスタのトランジスタ特性から算出した、移動度、on/off比、S値、及びVthを表7に示す。以下では、トランジスタ特性の結果において、移動度が高く、on/off比が高く、S値が低く、Vthが0V付近であることを優れたトランジスタ特性を表現する。具体的には、移動度が3cm/Vs以上、on/off比が1.0×10以上、S値が0.7以下、Vthが±5Vの範囲内であることを優れたトランジスタ特性と表現する。
表7より、実施例12〜19で作製した電界効果型トランジスタは、移動度が高く、on/off比が高く、S値が低く、Vthが0V付近であり、優れたトランジスタ特性を示すことがわかる。一方、比較例2で作製したトランジスタは、ソース電極、ドレイン電極が断線し、トランジスタ特性を計測することができなかった。
Figure 2018148145
<電界効果型トランジスタのトランジスタ信頼性評価>
実施例12〜19で作製した電界効果型トランジスタに対し、大気中(温度50℃、相対湿度50%)でBTS(Bias Temperature Stress)試験を100時間実施した。
ストレス条件は以下の4条件とした。
(1)Vgs=+10V、及びVds=0V
(2)Vgs=+10V、及びVds=+10V
(3)Vgs=−10V、及びVds=0V
(4)Vgs=−10V、及びVds=+10V
又、BTS試験が一定時間経過するごとに、Vds=+10Vとした場合の、VgsとIdsとの関係(Vgs−Ids)を測定した。
実施例12〜19で作製した電界効果型トランジスタのBTS試験における、ストレス時間100時間でのΔVthの値を表8に示した。ここで、ΔVthとは、ストレス時間0時間から、あるストレス時間までのVthの変化量を示す。
表8より、実施例12〜19で作製した電界効果型トランジスタは、ΔVthシフトが小さく、BTS試験に対して優れた信頼性を示すことがわかる。
Figure 2018148145
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
10、20、30 電界効果型トランジスタ
11 基板
12 半導体膜
13 ゲート絶縁膜
14 ゲート電極
15、25 層間絶縁膜
16 ソース電極
17 ドレイン電極
特開2012−182165号公報

Claims (10)

  1. 半導体膜と、
    前記半導体膜の所定領域上に順次積層されたゲート絶縁膜及びゲート電極と、
    前記半導体膜、前記ゲート絶縁膜、及び前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第1接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたソース電極と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第2接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたドレイン電極と、を有し、
    前記層間絶縁膜が、アルカリ土類金属と、希土類元素と、を含有する酸化物によって形成された電界効果型トランジスタ。
  2. 半導体膜と、
    前記半導体膜の所定領域上に順次積層されたゲート絶縁膜及びゲート電極と、
    前記半導体膜、前記ゲート絶縁膜、及び前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第1接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたソース電極と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第2接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたドレイン電極と、を有し、
    前記層間絶縁膜が、シリコンと、アルカリ土類金属と、を含有する酸化物によって形成された電界効果型トランジスタ。
  3. 半導体膜と、
    前記半導体膜の所定領域上に順次積層されたゲート絶縁膜及びゲート電極と、
    前記半導体膜、前記ゲート絶縁膜、及び前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第1接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたソース電極と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、前記層間絶縁膜を貫通する第2接続孔内に延伸して前記半導体膜と接続されたドレイン電極と、を有し、
    前記層間絶縁膜は、第1層間絶縁膜上に第2層間絶縁膜が積層された積層構造であり、
    前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜の一方が、アルカリ土類金属と、希土類元素と、を含有する酸化物によって形成され、
    前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜の他方が、シリコンと、アルカリ土類金属と、を含有する酸化物によって形成された電界効果型トランジスタ。
  4. アルカリ土類金属と、希土類元素と、を含有する前記酸化物は、Zr及びHfの少なくとも何れかを更に含有する請求項1又は3に記載の電界効果型トランジスタ。
  5. シリコンと、アルカリ土類金属と、を含有する前記酸化物は、Al及びBの少なくとも何れかを更に含有する請求項2又は3に記載の電界効果型トランジスタ。
  6. 前記半導体膜が、酸化物半導体である請求項1乃至5の何れか一項に記載の電界効果型トランジスタ。
  7. 駆動回路と、
    前記駆動回路からの駆動信号に応じて光出力が制御される光制御素子と、
    を有し、
    前記駆動回路は、請求項1乃至6の何れか一項に記載の電界効果型トランジスタにより前記光制御素子を駆動する表示素子。
  8. 前記光制御素子は、エレクトロルミネッセンス素子、エレクトロクロミック素子、液晶素子、電気泳動素子、又はエレクトロウェッティング素子である請求項7に記載の表示素子。
  9. 請求項7又は8に記載の表示素子を複数個配置した表示器と、
    夫々の前記表示素子を個別に制御する表示制御装置と、を有する表示装置。
  10. 請求項9に記載の表示装置と、
    前記表示装置に画像データを供給する画像データ作成装置と、を有するシステム。
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