JP2018147403A - 販売データ処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】免税制度に対応した商品の販売登録処理を実行することが可能な販売データ処理装置及びプログラムを提供する。【解決手段】客の一取引分の商品の中から、免税対象の商品を判別し、免税対象と判別した商品の金額を加算して第1の合計金額を算出する。前記客のパスポートから当該客を識別可能な旅券情報を取得し、取引が行われた日付と、当該取引で取得された前記旅券情報と、当該取引で登録された免税対象の商品の合計金額とを対応付けた履歴情報を参照し、本日の日付を基点とする所定日数分の履歴情報の中から、前記旅券情報と同一の要素を含む履歴情報を検索し、前記履歴情報の各々に含まれる合計金額を加算し、第2の合計金額を算出する。前記第1の合計金額と前記第2の合計金額とに基づいて、前記第1の合計金額が免税の適用範囲内かを判定し、前記免税の適用範囲内と判定したことを条件に、前記第1の合計金額に対し免税処理を実行する。【選択図】図10

Description

本発明の実施形態は、販売データ処理装置及びプログラムに関する。
従来、輸出物品販売場(免税店)において、外国人旅行者等の非居住者に対して物品を販売する場合に、当該物品にかかる消費税を免税するいわゆる免税制度が存在する。係る免税制度では、免税対象の物品の種類や、免税を受けられる金額範囲等が規定されている。例えば、日本国では、消耗品について免税対象となる購入金額の適用範囲は、同一店舗で1人1日あたり5千円以上、50万円までと規定されている。
また、従来、非居住者が購入する免税対象商品の金額を免税対象金額として加算し、加算された免税対象金額が免税の適用範囲となる基準金額を満たした場合に、免税処理を実行する技術が提案されている。
しかしながら、従来の技術は、一取引分の免税対象金額に基づき免税の適用範囲内か否かを判定するものである。そのため、例えば、同日中に複数の取引が同一の非居住者によって行われたような場合には、上記した同一店舗での1日あたりの上限値を超過したことを判定できない可能性がある。
本発明が解決しようとする課題は、免税制度に対応した商品の販売登録処理を実行することが可能な販売データ処理装置及びプログラムを提供することである。
実施形態の販売データ処理装置は、客が購入する商品を登録する登録手段と、前記登録手段で登録された一取引分の商品の中から、免税対象の商品を判別する判別手段と、前記判別手段が免税対象と判別した商品の金額を加算し、第1の合計金額を算出する第1の算出手段と、前記客のパスポートから当該客を識別可能な旅券情報を取得する取得手段と、取引が行われた日付と、当該取引で取得された前記旅券情報と、当該取引で登録された免税対象の商品の合計金額とを対応付けた履歴情報を記憶する記憶部を参照し、本日の日付を基点とする所定日数分の履歴情報の中から、前記取得手段が取得した前記旅券情報と同一の要素を含む履歴情報を検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記履歴情報の各々に含まれる合計金額を加算し、第2の合計金額を算出する第2の算出手段と、前記第1の合計金額と前記第2の合計金額とに基づいて、前記第1の合計金額が免税の適用範囲内かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記免税の適用範囲内と判定したことを条件に、前記第1の合計金額に対し免税処理を実行する免税手段と、を備える。
図1は、実施形態にかかるPOSシステムの概略構成図である。 図2は、実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図3は、図2に示した商品マスタファイルのデータ構成の一例を示す図である。 図4は、図2に示した免税区分ファイルのデータ構成の一例を示す図である。 図5は、図2に示した免税設定値ファイルのデータ構成の一例を示す図である。 図6は、図2に示した取引履歴のデータ構成の一例を示す図である。 図7は、実施形態に係るPOS端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図8は、実施形態に係るPOS端末の免税処理に係る機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 図9は、実施形態に係るPOS端末の動作の一例を示すフローチャートである。 図10は、実施形態に係る免税用処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図11は、商品登録画面の一例を示す図である。 図12は、消耗品の免税対象金額が基準金額の上限値を超えた場合のエラー画面の一例を示す図である。 図13は、消耗品又は一般物品の免税対象金額が下限値に達しない場合のエラー画面の一例を示す図である。 図14は、再表示後の商品登録画面の一例を示す図である。
以下、実施形態に係る販売データ処理装置及びプログラムについて、図面を参照して説明する。以下の実施形態では、外国人旅行者等の非居住者に対して通常生活の用に供する販売対象を一定の方法で販売する輸出物品販売場(免税店)で用いられるPOS(Point Of Sales)システムについて説明する。
図1は、実施形態にかかるPOSシステム1の概略構成図である。POSシステム1は、図1に示すように、複数台(図では2台)のPOS端末2と、これらのPOS端末2をLAN(Local Area Network)等のネットワーク3で接続して集中管理する情報処理装置であるサーバ4とを備える。
サーバ4は、POSシステム1全体の制御を受け持つものである。図2は、サーバ4のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。サーバ4は、CPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43等で構成されるコンピュータ構成の制御部400を備える。
制御部400は、バス49を介して通信I/F(インタフェース)50に接続されている。サーバ4は、通信I/F50及びネットワーク3(図1参照)を介して複数台のPOS端末2との間で相互にオンライン通信する。また、制御部400にはバス49及び、コントローラ44を介して、キーボード45、表示部46、プリンタ47が接続されている。また制御部400には、バス49を介してHDD(Hard Disk Drive)48が接続されている。HDD48は、制御部400を動作させる各種の制御プログラム481を格納している。また、HDD48は、商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2及び免税設定値ファイルF3を格納している。また、HDD48は、POS端末2で販売登録処理された取引に関する情報を蓄積するためのデータベースとして取引履歴DB1を保持する。
なお、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルであり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。そのような記録媒体は、CD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等である。
さらに、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施形態のサーバ4で実行される制御プログラム481を、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
次に、商品マスタファイルF1と、商品マスタファイルF1に設定される商品分類(分類)について説明する。図3は、商品マスタファイルF1のデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、商品マスタファイルF1には、販売登録対象の各商品の商品コード(商品識別情報)に対応付けて、商品名や商品の価格(単価)、分類コード(分類1コード、分類2コード)、免税区分コード等の商品情報が設定される。
商品は複数の分類コードによって分類分けされており、それら複数の分類は階層的に構築されている。
即ち、図3に示すように、商品は、大まかな分類である分類1(上位の分類)によって複数に分類分けされている。また、各分類1はより細かな分類である分類2(下位の分類)によってさらに詳細に分類されている。即ち、上位の分類1は、分類1より下位の分類2によって複数に分類分けされており、下位の分類2を少なくとも1つ含んでいる。
なお、階層的に構築されているという点では、各商品に付される商品コードを分類2より下位の分類とみなすことができる。商品コードは、最も詳細な分類、即ち、最下位の分類とみなすことができる。
次に、免税区分ファイルF2について説明する。図4は、免税区分ファイルF2のデータ構成の一例を示す図である。図4に示すように、免税区分ファイルF2には、免税区分コードに対応付けて、免税区分名称が設定される。免税区分名称は、「消耗品」、「一般物品」、「免税対象外」である。「消耗品」は、外国人旅行者等の非居住者に対して販売する物品にかかる税金を免除する免税対象商品であって、食料品、飲料類、薬品類、化粧品類等の物品である。「一般物品」も免税対象商品であって、消耗品以外の通常生活の用に供する物品である。「免税対象外」は免税対象とはならない免税非対象商品である。「消耗品」の免税区分コードは“01”である。「一般物品」の免税区分コードは“02”である。「免税対象外」の免税区分コードは“03”である。
次に、免税設定値ファイルF3について説明する。図5は、免税設定値ファイルF3のデータ構成の一例を示す図である。図5に示すように、免税設定値ファイルF3には、免税区分コードに対応付けて、設定値が設定される。設定値には、各区分において免税を適用可能な金額(基準金額)が設定される。以下、基準金額の下限値や上限値によって定まる金額の範囲を免税の適用範囲という。図5に示す例では、免税区分コード“01”の消耗品についての設定値は、同一店舗における1日あたりの販売合計額が5千円〜50万円である。また、免税区分コード“02”の一般物品(消耗品以外の通常生活の用に供する物品)についての設定値は、同一店舗における1日あたりの販売合計額が5千円以上である。
次に、取引履歴DB1について説明する。図6は、取引履歴DB1のデータ構成の一例を示す図である。図6に示すように、取引履歴DB1には、POS端末2の各々で処理された各取引の情報が、履歴情報として格納される。
履歴情報は、各取引を識別するための取引番号、取引が行われた取引日時、取引が行われたPOS端末2を識別するレジ番号を含む(DB11〜DB13参照)。また、履歴情報は、販売登録された各商品の商品コード、単価、点数等を含む(DB14参照)。
さらに、取引の際に、客(非居住者)のパスポートから旅券情報が読み取られた場合には、履歴情報は、その旅券情報(DB15参照)や、免税区分(一般物品、消耗品)毎の免税対象金額(DB16、DB17参照)を含む。なお、取引履歴DB1は、少なくとも1日分以上の履歴情報を格納するものとする。
実施形態にかかるサーバ4の制御部400は制御プログラム481に従うことにより、商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2及び免税設定値ファイルF3を所定のタイミングでPOS端末2に対して配信する。
次に、POS端末2について説明する。POS端末2は、ユニークなレジ番号を割り振られて精算場所に配置されている。POS端末2は、オペレータ(キャッシャ)が入力した商品コードに基づいて、商品の登録及び決済に係る処理を行う販売データ処理装置である。
具体的には、POS端末2は、オペレータの操作に応じて、店内で販売されている商品の登録処理及び決済処理を実行する。登録処理は、販売される商品に付されたバーコード等のコードを光学的に読み取って商品コードを入力し、入力した商品コードに基づいて読み出した、当該商品の商品名や価格(商品情報)を表示するとともに、商品情報をバッファに記憶する処理をいう。決済処理は、登録処理に伴いバッファに記憶された商品情報に基づいて、取引に係る合計金額の表示、客から預かった預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の発行を釣銭機に指示する処理、商品情報や決済情報(合計金額、預り金額、釣銭額等)を印字したレシートを発行する処理等をいう。なお、登録処理と決済処理を合わせた処理を販売登録処理という。
図7は、POS端末2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図7に示すように、POS端末2は、CPU31、ROM32、RAM33等で構成されるコンピュータ構成の制御部300を備える。ROM32は、固定データを固定的に記憶保存する。RAM33は、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用される。CPU31とROM32とRAM33は、バスライン34を介して接続されて構成されている。
またPOS端末2は、コントローラ35を介して、キーボード21、表示面上にタッチパネルが設けられた液晶ディスプレイ装置である表示部22、プリンタ23、カードリーダ/ライタ(R/W)24、商品に付されたバーコードや二次元コード等のコードを光学的に読み取るスキャナ25、パスポートリーダ27等を接続する。
キーボード21は、各種のキーをブロック毎に配列している。各種のキーは、例えば、商品コードや金額等を入力するための置数キー、販売合計金額の算出を宣言するための小計キー、取引の締めを宣言するための現計キー、各種商品を指定するためのPLUキー、置数キーによる置数入力を確定する確定キー、クリアキー等である。また、キーボード21は、免税宣言キーK1を備える。免税宣言キーK1は、当該取引について免税処理を行うために宣言する操作子である。
パスポートリーダ27は、パスポート(旅券)が保持する情報を読み取るリーダ装置である。本実施形態では、パスポートリーダ27は、パスポートに記載された文字列を光学的に読み取る光学文字認識(OCR:Optical Character Recognition)機能を有する。パスポートリーダ27は、免税制度にかかる法令により定められた記載すべき事項の一部又は全てに対応する情報をパスポートから読み取る。例えば、パスポートリーダ27は、パスポートの持主(客)を識別可能な旅券番号等の文字列を読み取る。
また、制御部300には、バスライン34及びコントローラ35を介して、前述したキーボード21、表示部22、プリンタ23、カードリーダ/ライタ24、スキャナ25、パスポートリーダ27が接続されている。また、制御部300には、バスライン34を介してストレージデバイスであるメモリ部26が接続されている。メモリ部26は、HDDやフラッシュメモリ等で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。キーボード21、表示部22、プリンタ23、カードリーダ/ライタ24、スキャナ25、メモリ部26、パスポートリーダ27は、制御部300によって制御される。
さらに、POS端末2は、店舗内に設けられたネットワーク3を介して上位装置であるサーバ4とデータ通信をするための通信I/F28を備えている。この通信I/F28もバスライン34に接続されている。
ところで、POS端末2が備えるメモリ部26には、CPU31が実行する各種の制御プログラム261の他、各種のデータファイルが記憶されている。データファイルとしては、サーバ4から配信される商品マスタファイルF1、免税区分ファイルF2及び免税設定値ファイルF3等がある。
制御部300(CPU31)は、ROM32やメモリ部26に記憶された制御プログラム261と協働することで、客が購入する商品を登録する登録処理や、当該商品の決済を行う決済処理等の各種処理を実行する。すなわち、制御部300は、登録手段として機能する。また、CPU31は、ROM32やメモリ部26に記憶された制御プログラム261と協働することで、後述する各種機能部を実現する。
なお、POS端末2で実行される制御プログラム261は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
また、実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261をインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
また、実施形態のPOS端末2で実行される制御プログラム261を、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
次に、POS端末2の機能構成について説明する。図8は、POS端末2の免税処理に係る機能構成の一例を示す機能ブロック図である。制御部300は、制御プログラム261を実行することで、旅券情報取得部301、免税処理部302、印字処理部303を免税処理に係る機能部として実現する。
旅券情報取得部301は、取得手段の一例である。旅券情報取得部301は、パスポートリーダ27と協働することで、パスポートリーダ27によってパスポートから読み取られた旅券情報を取得する。
具体的には、旅券情報取得部301は、免税宣言キーK1の操作により免税処理が宣言されたことを条件に、パスポートリーダ27を動作させる。旅券情報取得部301は、パスポートリーダ27がパスポートから読み取った所定の文字列を、旅券情報として取得する。
免税処理部302は、判別手段、第1の算出手段、検索手段、第2の算出手段、判定手段、免税手段及び報知手段の一例である。免税処理部302は、制御部300の制御の下、商品にかかる消費税を免税する免税処理を実行する。
具体的には、免税処理部302は、商品マスタファイルF1の免税区分コードを参照し、登録処理で登録された一取引分の各商品(登録商品)について、免税対象商品か否かを判別する。具体的には、免税処理部302は、登録商品が免税区分の何れに該当するか判別する。ここで、免税処理部302は、免税区分が一般物品又は消耗品の商品を、免税対象商品として判別する。
また、免税処理部302は、判別した免税対象商品(登録商品)の金額を免税区分毎に加算することで、免税対象金額を免税区分毎に算出する。そして、免税処理部302は、算出した免税区分毎の免税対象金額を、本取引分の免税対象金額(以下、第1の免税対象金額という)としてRAM33等に保持する。
また、免税処理部302は、サーバ4の取引履歴DB1を参照し、本日の日付を基点とする所定日数分の履歴情報の中から、旅券情報取得部301が取得した旅券情報と同一の要素を含む履歴情報を検索する。なお、実施形態では、免税設定値ファイルF3の設定値に基づき、免税処理部302は、本日の日付を基点とする1日分の履歴情報、つまり取引日時が本日の日付と同一の履歴情報の中から、旅券情報取得部301が取得した旅券情報と同一の要素を含む履歴情報を検索する。
また、免税処理部302は、検索した履歴情報の各々に含まれる免税対象金額を免税区分毎に加算する。そして、免税処理部302は、算出した免税区分毎の免税対象金額を、同日中に行われた他の取引分の免税対象金額(以下、第2の免税対象金額という)としてRAM33等に保持する。
また、免税処理部302は、第1の免税対象金額と第2の免税対象金額とに基づいて、第1の免税対象金額が免税設定値ファイルF3の設定値を満たしているか否かを判定する。
具体的には、免税処理部302は、第1の免税対象金額と第2の免税対象金額とを免税区分毎に加算した免税対象金額(以下、第3の免税対象金額という)が、免税設定値ファイルF3の設定値を満たしているか否かを判定する。
本実施形態の免税設定値ファイルF3においては、食料品、飲料類、薬品類、化粧品類、その他の消耗品についての設定値は、1日あたり5千円〜50万円である。また、一般物品(消耗品以外の通常生活の用に供する物品)についての設定値は、1日あたり5千円以上の金額である。
そのため、免税処理部302は、第3の免税対象金額が上記の設定値を満たすことを条件に、第1の免税対象金額にかかる税金を免除する免税処理を実行する。例えば、免税処理部302は、消耗品についての第3の免税対象金額が5千円〜50万円の範囲内である場合に免税処理を実行する。また、制御部300は、一般物品(消耗品以外の通常生活の用に供する物品)についての第3の免税対象金額が5千円以上である場合に、免税処理を実行する。
また、免税処理部302は、消耗品についての第3の免税対象金額が基準金額の上限値(50万円)を超過した場合や、消耗品又は一般物品についての第3の免税対象金額が基準金額の下限値(5千円)未満である場合には、免税の適用範囲外と判定する。この場合、免税処理部302は、免税処理の実行を抑制し、その旨の報知を行う。具体的には、免税処理部302は、第3の免税対象金額が基準金額を満たしていないと判定した場合、表示部22にエラー表示を行うことで報知を行う。
また、免税処理部302は、第2の免税対象金額が、免税設定値ファイルF3の設定値を満たしているか否かを判定する。免税処理部302は、第2の免税対象金額が基準金額の下限値(5千円)未満と判定し、且つ、第3の免税対象金額が基準金額(消耗品の場合5千円〜50万円、一般物品の場合5千円以上)を満たすと判定した場合、第3の免税対象金額を免税の対象とする。この場合、免税処理部302は、例えば、他の取引で支払われた税金分の金額を返金する処理を行うものとする。
印字処理部303は、プリンタ23と協働することで、一取引(決済処理)の内訳をレシート用紙等に印字して発行させる。具体的には、印字処理部303は、販売登録された商品の商品情報や決済情報の内容をレシート用紙に印字させる。また、印字処理部303は、免税処理が行われた場合には、免税区分毎の免税額等をレシート用紙に印字させる。
以下、図9〜図14を参照して、上述したPOS端末2の動作について説明する。
図9は、POS端末2の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御部300は、スキャナ25を介して商品を特定する商品コードが入力されたか否かを判定する(ステップS11)。商品コードが入力されると(ステップS11;Yes)、制御部300は、その商品コードに対応する商品情報を商品マスタファイルF1から読み取る。そして、制御部300は、読み出した商品情報をRAM33に記憶することで、登録処理を実行する(ステップS12)。なお、登録された商品の商品情報や点数、合計金額等は、後述する商品登録画面に表示される。
また、商品コードが入力されない場合(ステップS11;No)、制御部300は、取引を終了するための宣言をする現計キーが操作されたか否かを判断する(ステップS13)。現計キーが操作された場合(ステップS13;Yes)、制御部300は、当該取引について、商品の登録金額や商品情報に基づいて合計金額を算出する決済処理を実行する(ステップS14)。ステップS14の決済処理では、客が購入した商品に対する消費税等の課税された税額を含む合計金額を算出する。
続いて、印字処理部303は、決済処理した商品の商品情報や決済情報等をレシート用紙に印字することで印字処理を実行することでレシートを発行する(ステップS15)。そして、制御部300は、販売登録処理した商品の商品情報等(取引番号、取引日時、レジ番号、商品コード、単価、点数等)をサーバ4に送信し、当該情報を新たな履歴情報として取引履歴DB1に記憶させる(ステップS16)。
サーバ4は、受信した情報を取引履歴DB1に記憶する。具体的には、サーバ4の制御部400は、取引番号を取引番号部DB11に記憶する。制御部400は、取引日時を取引日時部DB12に記憶する。制御部400は、販売登録処理をしたPOS端末2のレジ番号をレジ番号部DB13に記憶する。取引した商品の商品コードと単価と点数を商品情報部DB14に記憶する。
また、現計キーが操作されない場合(ステップS13;No)、制御部300は、免税宣言キーK1が操作されたか否かを判断する(ステップS21)。免税宣言キーK1が操作された場合(ステップS21;Yes)、制御部300は、免税処理の宣言があったとして、図10に示す免税用処理を実行する(ステップS22)。
ここで、図10は、免税用処理の手順の一例を示すフローチャートである。まず、旅券情報取得部301は、パスポートリーダ27を動作させる。次いで、旅券情報取得部301は、パスポートリーダ27がパスポートから所定の文字列(旅券番号等)を読み取るまで待機する(ステップS31;No)。ここで、旅券情報取得部301は、パスポートリーダ27がパスポートから所定の文字列を読み取るまでの間、パスポートの読み取りを促すガイド画面(図示せず)を表示部22に表示させることが好ましい。
POS端末2のオペレータは、客(非居住者)から提示されたパスポートにおいて、免税制度にかかる事項が記載されたページを開き、当該ページをパスポートリーダ27に翳す。この動作に応じ、パスポートリーダ27は、パスポートから所定の文字列を読み取る。
パスポートから所定の文字列が読み取られると(ステップS31;Yes)、旅券情報取得部301は、その文字列を旅券情報として取得する(ステップS32)。次いで、制御部300は、免税用の商品登録画面を表示部22に表示する(ステップS33)。
図11は、商品登録画面の一例を示す図である。図11において、商品登録画面G1には、「免税」と表示された免税インジケータIが表示されている。制御部300は、このように商品登録画面G1に免税インジケータIを表示することにより、免税宣言取引であることをオペレータに報知する。なお、免税宣言キーK1が操作されるまで又は旅券情報が取得されるまでは、免税インジケータIが表示されていない商品登録画面が表示部22に表示されるものとする。
図10に戻り、免税処理部302は、商品マスタファイルF1の免税区分コードを参照し、登録済みの登録商品の各々が、何れの免税区分に属するか判別する(ステップS34)。
続いて、免税処理部302は、免税区分が一般物品及び消耗品の免税対象商品(登録商品)について、その免税対象商品の金額を免税区分毎に加算することで、第1の免税対象金額を算出する(ステップS35)。
続いて、免税処理部302は、サーバ4の取引履歴DB1から、取引日時が本日の日付で、且つステップS32で取得された旅券情報を含む履歴情報を検索する。免税処理部302は、検索した履歴情報に含まれる免税区分毎の免税対象金額を読み出す(ステップS36)。次いで、免税処理部302は、読み出した免税対象金額を免税区分毎に加算することで、同日中に行われた他の取引についての第2の免税対象金額を算出する(ステップS37)。
続いて、免税処理部302は、第1の免税対象金額及び第2の免税対象金額に基づいて、第1の免税対象金額が、免税設定値ファイルF3の設定値を満たしているか否か、つまり免税の適用範囲内か否かを判定する(ステップS38)。
ステップS38において、免税対象金額が免税設定値ファイルF3の設定値を満たしていると判定した場合(ステップS38;Yes)、免税処理部302は、税金を免除する免税処理を実行し(ステップS39)、図9のステップS23に移行する。
一方、ステップS38で免税設定値ファイルF3の設定値を満たしていないと判定した場合(ステップS38;No)、免税処理部302は、免税処理を実行せず、表示部22にエラー表示を行う(ステップS40)。
例えば、消耗品についての第3の免税対象金額(第1の免税対象金額+第2の免税対象金額)が基準金額の上限値を超えている場合、免税処理部302は、図12に示すようなエラー表示を行う。ここで、図12は、消耗品の免税対象金額が基準金額の上限値を超えた場合のエラー画面の一例を示す図である。図12に示すように、免税処理部302は、消耗品の免税対象金額が上限値を超えた場合に、エラー画面G2として、「1日分の免税上限値を超過しています。超過金額 80,000円」等と表示する。
また、例えば、消耗品又は一般物品についての第3の免税対象金額が基準金額の下限値未満の場合、免税処理部302は、図13に示すようなエラー表示を行う。ここで、図13は、消耗品又は一般物品の免税対象金額が下限値に達しない場合のエラー画面の一例を示す図である。図13に示すように、免税処理部302は、消耗品又は一般物品の免税対象金額が下限値に達しない場合、エラー画面G3として、「1日分の免税下限値に達していません。不足金額 1,500円」等と表示する。
なお、免税処理部302は、キーボード21のクリアキーの操作があった場合には、エラー画面を消去し、図9のステップS23に移行する。
図9に戻り、制御部300は、商品登録画面の再表示を行う(ステップS23)。ここで、図14は、再表示後の商品登録画面G4の一例を示す図である。免税処理が実行された場合、図14に示すように、再表示後の商品登録画面G4は、税額を免税処理による税金の免除により「0円」とされる。また、再表示後の商品登録画面G4は、合計表示金額を免税処理後の金額(免除された税金分を減額した額)とされる。さらに、再表示後の商品登録画面G4には、免税対象済商品、つまり免税処理を施した商品に「免」という文字が対応付けて表示される。なお、免税処理が実行されなかった場合には、制御部300は、上述した商品登録画面G1と同様、税金分が含まれた金額を表示する。
次に、制御部300は、現計キーが操作されるまで待機する(ステップS24;No)。現計キーが操作されると(ステップS24;Yes)、制御部300は、当該取引について、商品の登録金額や商品情報に基づき合計金額を算出する決済処理を実行する(ステップS25)。なお、免税処理が実行された場合、ステップS25の決済処理は、販売された商品に対して消費税等の税金を加算せず、税額を含まない合計金額を算出する決済処理となる。
続いて、印字処理部303は、決済処理した商品の商品情報や決済情報等をレシート用紙に印字する印字処理を実行することでレシートを発行する(ステップS26)。例えば、印字処理部303は、免税処理を行った取引の場合、購入誓約書を1枚、購入記録票を2枚、レシートを1枚印字する。なお、免税処理が実行された場合、印字処理部303は、例えば、免税処理を実行したことを示す情報や、免税した税金分の金額等の他、本日中に適用可能な残りの免税対象金額(基準金額の上限値−第3の免税対象金額)等を印字したレシートを発行してもよい。
そして、制御部300は、決済処理した商品の商品情報等(取引番号、取引日時、レジ番号、商品コード、単価、点数等)と、免税処理に係る情報(旅券情報、第1の免税金額情報)とをサーバ4に送信し(ステップS27)、ステップS11に戻る。このステップS27を実行することにより、制御部300は、サーバ4に送信した情報を、新たな履歴情報として取引履歴DB1に記憶させる。つまり、制御部300は、記憶手段として機能する。なお、免税処理が実行されなかった場合であっても、免税処理に係る情報を含めて送信することが好ましい。
商品情報等を受信したサーバ4は、受信した情報を取引履歴DB1に記憶する。具体的には、サーバ4の制御部400は、取引番号を取引番号部DB11に記憶する。また、制御部400は、取引日時を取引日時部DB12に記憶する。また、制御部400は、販売登録処理をしたPOS端末2のレジ番号をレジ番号部DB13に記憶する。また、制御部400は、取引した商品の商品コードと単価と点数を商品情報部DB14に記憶する。また、制御部400は、旅券情報を旅券情報部DB15に記憶する。また、制御部400は、免税区分毎の第1の免税金額情報を免税金額情報として、一般物品部DB16、消耗品部DB17に記憶する。
このように、制御部300は、一取引で購入される免税対象商品の免税区分毎(消耗品、一般物品)に第1の免税対象金額を算出する。また、制御部300は、第1の免税対象金額と、同日中に同一の客が行った他の取引での免税基準金額の合算値(第2の免税対象金額)とに基づいて、免税の適用範囲内か否かを判定する。そして、制御部300は、免税の適用範囲内と判定した場合に、免税処理を自動的に行う。
これにより、POS端末2では、オペレータ判断での免税登録操作が不要となるとともに、免税制度に対応した商品の販売登録処理を実行することができる。具体的には、制御部300は、同日中に行われた他の取引の免税対象金額に基づいて、今回の取引の免税対象金額が免税の適用範囲内か否かを判定できるため、1日あたりの上限値を超過したか否かをより確実に判定することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、客(非居住者)の取引が行われる日付と同一の日付を有する履歴情報を参照したが、参照する日付の単位はこれに限らないものとする。例えば、免税制度において複数日に亘る基準金額(適用範囲)が定められているような場合(3日間で5千円以上、50万円以下等)、この免税制度に応じて参照する日数を変更してもよい。なお、この場合、客の取引が行われる日付を基点とする所定日数分(例えば3日分)の履歴情報を参照すればよい。
また、上記実施形態では、サーバ4が取引履歴DB1を保持する構成としたが、これに限らず、他の装置が保持する構成としてもよい。例えば、POS端末2自体が取引履歴DB1を保持する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、取引履歴DB1は、同一の店舗内で行われた取引の履歴情報を記憶・管理する構成としたが、これに限らないものとする。例えば、取引履歴DB1は、運営会社が同一の各店舗(例えばチェーン店)で行われた取引の履歴情報を記憶・管理してもよい。また、取引履歴DB1は、運営会社が異なる各店舗で行われた取引の履歴情報を記憶・管理してもよい。なお、この場合、取引履歴DB1(サーバ4)は、各店舗と通信可能なネットワークに接続されるものとする。
1 POSシステム
2 POS端末
3 ネットワーク
4 サーバ
300 制御部
301 旅券情報取得部
302 免税処理部
303 印字処理部
特開2016−91214号公報

Claims (6)

  1. 客が購入する商品を登録する登録手段と、
    前記登録手段で登録された一取引分の商品の中から、免税対象の商品を判別する判別手段と、
    前記判別手段が免税対象と判別した商品の金額を加算し、第1の合計金額を算出する第1の算出手段と、
    前記客のパスポートから当該客を識別可能な旅券情報を取得する取得手段と、
    取引が行われた日付と、当該取引で取得された前記旅券情報と、当該取引で登録された免税対象の商品の合計金額とを対応付けた履歴情報を記憶する記憶部を参照し、本日の日付を基点とする所定日数分の履歴情報の中から、前記取得手段が取得した前記旅券情報と同一の要素を含む履歴情報を検索する検索手段と、
    前記検索手段が検索した前記履歴情報の各々に含まれる合計金額を加算し、第2の合計金額を算出する第2の算出手段と、
    前記第1の合計金額と前記第2の合計金額とに基づいて、前記第1の合計金額が免税の適用範囲内かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記免税の適用範囲内と判定したことを条件に、前記第1の合計金額に対し免税処理を実行する免税手段と、
    を備える販売データ処理装置。
  2. 前記判定手段は、前記第1の合計金額に前記第2の合計金額を加算した第3の合計金額が前記免税の適用範囲内にある場合に、前記第1の合計金額を免税の適用範囲内と判定する請求項1に記載の販売データ処理装置。
  3. 前記免税手段は、前記第2の合計金額が前記免税の適用範囲外と判定され、前記第3の合計金額が前記免税の適用範囲内と判定された場合に、前記第3の合計金額に対し免税処理を実行する請求項2に記載の販売データ処理装置。
  4. 前記判定手段が前記免税の適用範囲外と判定した場合に、報知を行う報知手段を更に備える請求項1〜3の何れか一項に記載の販売データ処理装置。
  5. 前記第1の算出手段が算出した免税対象の商品の合計金額と、前記取得手段が取得した前記旅券情報と、本日の日付とを対応付けた履歴情報を取引毎に生成し、前記記憶部に記憶させる記憶手段を更に備える請求項1〜4の何れか一項に記載の販売データ処理装置。
  6. 販売データ処理装置のコンピュータを、
    客が購入する商品を登録する登録手段と、
    前記登録手段で登録された一取引分の商品の中から、免税対象の商品を判別する判別手段と、
    前記判別手段が免税対象と判別した商品の金額を加算し、第1の合計金額を算出する第1の算出手段と、
    前記客のパスポートから当該客を識別可能な旅券情報を取得する取得手段と、
    取引が行われた日付と、当該取引で取得された前記旅券情報と、当該取引で登録された免税対象の商品の合計金額とを対応付けた履歴情報を記憶する記憶部を参照し、本日の日付を基点とする所定日数分の履歴情報の中から、前記取得手段が取得した前記旅券情報と同一の要素を含む履歴情報を検索する検索手段と、
    前記検索手段が検索した前記履歴情報の各々に含まれる合計金額を加算し、第2の合計金額を算出する第2の算出手段と、
    前記第1の合計金額と前記第2の合計金額とに基づいて、前記第1の合計金額が免税の適用範囲内かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記免税の適用範囲内と判定したことを条件に、前記第1の合計金額に対し免税処理を実行する免税手段と、
    して機能させるためのプログラム。
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