JP2018145393A - エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物および多層構造体 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、該ケン化物は、エチレンと酢酸ビニルを共重合し、未反応の酢酸ビニルを除去した後、得られたエチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することによって製造される。
すなわち、上記EVOHは、エチレン構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、必要に応じてケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を通常含むものである。
上記NMR測定は、例えば下記のようにして行われる。
<測定条件>
装置名:(AVANCEIII Bruker社製)
観測周波数:400MHz
溶媒:重水/エタノール−D6(重量比=重水 35:エタノール−D6 65)、DMSO(ジメチルスルホキシド)−D6
ポリマー濃度:5重量%
測定温度:重水/エタノール−D6 70℃、DMSO−D6 50℃
積算回数:16回
パルス繰り返し時間:4秒
サンプル回転速度:20Hz
添加剤:トリフルオロ酢酸
(1−1)末端メチル量の測定
末端メチル量は1H−NMR測定(DMSO−D6、50℃で測定)を用いて算出する。すなわち、図1のチャート図に示すように、0.7〜0.95ppmの末端メチルの積分値(IMe-1)、0.95〜1.85ppmの末端基以外のメチレン(エチレンユニット、ビニルアルコールユニット、酢酸ビニルユニットのメチレンの合計)の積分値(ICH2)、1.9〜2ppmの酢酸ビニルユニット中の末端メチルの積分値(IOAc)、3.1〜4.3ppmのビニルアルコールユニット中のメチンの積分値(ICH)を用いて、下記の(式1)により末端メチル量を算出する。
末端メチル量(モル%)
=(IMe-1/3)/[(IMe-1/3)+(IOAc/3)+ICH
+{ICH2−2×ICH−2×(IOAc/3)−2×(IMe-1/3)}/4]
重合体末端のカルボン酸類およびラクトン環の含有量は、(1−1)で得られた末端メチル量(モル%)をもとに、1H−NMR測定(重水/エタノール−D6溶媒、70℃で測定)を用いて算出する。すなわち、図2のチャート図に示すように、0.7〜1ppmの末端メチルの積分値(IMe-2)、2.15〜2.32ppmのピークの積分値(IX)、2.5〜2.7ppmのピークの積分値(IY)を用いて、下記の(式2)、(式3)によりカルボン酸類の含有量(X)(モル%)およびラクトン環の含有量(Y)(モル%)をそれぞれ算出する。
カルボン酸類の含有量(X)(モル%)
=末端メチル量(モル%)×(IX/2)/(IMe-2/3)
ラクトン環の含有量(Y)(モル%)
=末端メチル量(モル%)×(IY/2)/(IMe-2/3)
上記で得られたカルボン酸類の含有量(X)とラクトン環の含有量(Y)から下記(式4)によりラクトン環含有割合(Y/Z)を算出する。
カルボン酸類の含有量(X)とラクトン環の含有量(Y)の合計量(Z)に対するラクトン環含有割合(Y/Z)(モル%)
={Y/(X+Y)}×100
なお、上記ケン化されたエチレン−ビニルエステル系共重合体(EVOH中間体)は、その段階で、ペレットに成形して、以下の化学処理工程[II]および乾燥工程[III]に供することができる。
上記化学処理剤として、具体的には、例えばカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸等があげられ、熱安定性の点から炭素数1〜4の脂肪族カルボン酸が好ましく、さらには炭素数1〜4の脂肪族1価カルボン酸が好ましく、特に好ましくは酢酸である。また、無機酸としては、ホウ酸、リン酸の他、炭酸、硫酸等があげられる。
上記カルボン酸金属塩としては、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸アルカリ金属塩、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム等のプロピオン酸アルカリ金属塩、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のステアリン酸アルカリ金属塩等のカルボン酸アルカリ金属塩、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等の酢酸アルカリ土類金属塩、プロピオン酸マグネシウム、プロピオン酸カルシウム等のプロピオン酸アルカリ土類金属塩、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸アルカリ土類金属塩等のカルボン酸アルカリ土類金属塩があげられる。無機酸等の金属塩として、無機酸アルカリ金属塩としては、例えばホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム等のホウ酸アルカリ金属塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン酸アルカリ金属塩があげられる。また、無機酸アルカリ土類金属塩としては、例えばホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム等のリン酸アルカリ土類金属塩があげられる。なお、リン酸塩においてはリン酸水素塩も含む。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
そして、上記化学処理剤としては、熱安定性の点でカルボン酸およびカルボン酸金属塩を用いることが好ましく、さらにはカルボン酸、カルボン酸金属塩、無機酸、無機酸金属塩を用いることが好ましい。さらに具体的には、酢酸、酢酸金属塩、ホウ酸、リン酸塩を用いることが好ましい。
上記流動乾燥処理時に用いられる加熱ガスとしては、空気または不活性ガス(窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等)が用いられ、該加熱ガスの温度としては、化学処理EVOH中間体の揮発分に応じて40〜150℃の任意の温度を選択できるが、高温で化学処理EVOH中間体が融着することを考慮すれば40〜100℃、さらには40〜90℃が好ましい。そして、乾燥器内の加熱ガスの速度は、0.7〜10m/秒、さらには0.7〜5m/秒、特には1〜3m/秒とすることが好ましく、かかる速度が遅すぎると化学処理EVOH中間体の融着が起こりやすく、逆に速すぎると化学処理EVOH中間体の欠けや微紛の発生が起こりやすくなる傾向がある。また、流動乾燥の時間としては、化学処理EVOH中間体の処理量にもよるが、通常は5分〜36時間、さらには10分〜24時間が好ましい。上記の条件で化学処理EVOH中間体が流動乾燥処理されるのであるが、該乾燥処理後のEVOHの揮発分は5〜60重量%、さらには10〜55重量%とすることが好ましい。かかる揮発分が高すぎると後の静置乾燥処理時に化学処理EVOH中間体の融着が起こりやすくなる傾向があり、低すぎるとエネルギーロスが大きくなり工業的には好ましくない傾向がある。また、かかる流動乾燥処理において、揮発分を該処理前より5重量%以上、さらには10〜45重量%低くすることが好ましく、該揮発分の低下が小さすぎると得られるEVOH中間体を溶融成形した場合に微小フィッシュアイが発生する傾向にある。
かかるMFRの調整にあたっては、EVOH中間体の重合度を調整すればよく、さらには架橋剤や可塑剤を添加して調整することも可能である。
[標準溶液の調製]
桂皮酸(10.89mg)を10mLメスフラスコに秤量し、メタノールに溶解して10mL溶液とする(標準原液;1089μg/mL)。ついで、調製した標準原液をメタノールで希釈して、複数濃度(0.109μg/mL、0.218μg/mL、0.545μg/mL、1.09μg/mL、2.18μg/mL)の各混合標準溶液を調製する。これら混合標準溶液を用いてLC/MS/MS分析を実施し、検量線を作成する。
(1)本発明のEVOH樹脂組成物ペレット(1g)を10mLメスフラスコに秤量後、メタノール9mLを加える。
(2)超音波処理を120分間実施後、室温(25℃)で放冷する。
(3)メタノールを加えて10mLに定容する(試料溶液(I))。
(4)試料溶液(I)1mLを10mLメスフラスコに採取後、メタノールを加えて10mLに定容する(試料溶液(II))。
(5)試料溶液(I)あるいは試料溶液(II)をPTFEフィルタ(0.45μm)で濾過した液体を測定溶液としてLC/MS/MS分析に供する。
LC/MS/MS分析で検出されたピーク面積値と、標準溶液の検量線から桂皮酸の検出濃度を算出する。
LCシステム: LC−20A[島津製作所社製]
質量分析計: API4000[AB/MDS Sciex]
分析カラム: Scherzo SM−C18(3.0×75mm、3μm)
カラム温度: 45℃
移動相: A 10mmol/L 酢酸アンモニウム水溶液
B メタノール
タイムプログラム:
0.0→5.0min B%=30%→95%
5.0→10.0min B%=95%
10.1→15.0min B%=30%
流量: 0.4mL/min
切り替えバルブ:2.0 to 6.0min: to MS
注入量: 5μL
イオン化: ESI法
検出: 負イオン検出(SRM法)
モニターイオン:Q1=147.0→Q3=102.9(CE:−15eV)
なお、本発明のEVOH樹脂組成物には、本発明のEVOH樹脂組成物に用いられるEVOH以外の樹脂を混合して得られる樹脂組成物も含まれる。そして、かかる成形物としては、本発明のEVOH樹脂組成物を用いて成形された単層フィルムをはじめとして、本発明のEVOH樹脂組成物を用いて成形された層を少なくとも1層有する多層構造体として実用に供することができる。
本発明の多層構造体を製造するにあたっては、本発明のEVOH樹脂組成物を用いて成形された層の片面または両面に、他の基材(熱可塑性樹脂等)を積層するのであるが、積層方法としては、例えば、本発明のEVOH樹脂組成物等を用いて成形されたフィルム、シート等に他の基材を溶融押出ラミネートする方法、逆に他の基材に本発明のEVOH樹脂組成物等を溶融押出ラミネートする方法、本発明のEVOH樹脂組成物等と他の基材とを共押出する方法、本発明のEVOH樹脂組成物等を用いてなるフィルム、シート等(層)と他の基材(層)とを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法等があげられる。上記の溶融押出時の溶融成形温度は、150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
なお、以下の説明において「部」、「%」、「ppm」とあるのは、いずれも重量基準を意味する。ただし、「モル%」はそのまま「モル%」を示す。
また、各物性については下記の通り測定した。
<測定条件>
装置名:(AVANCEIII Bruker社製)
観測周波数:400MHz
溶媒:重水/エタノール−D6(重量比=重水 35:エタノール−D6 65)、DMSO−D6
ポリマー濃度:5%
測定温度:重水/エタノール−D6 70℃、DMSO−D6 50℃
積算回数:16回
パルス繰り返し時間:4秒
サンプル回転速度:20Hz
添加剤:トリフルオロ酢酸
(1−1)末端メチル量の測定
末端メチル量は1H−NMR測定(DMSO−D6、50℃で測定)を用いて算出した(化学シフト値は、DMSOのピーク:2.50ppmを基準とした)。図1のチャート図に示すように、0.7〜0.95ppmの末端メチルの積分値(IMe-1)、0.95〜1.85ppmの末端基以外のメチレン(エチレンユニット、ビニルアルコールユニット、酢酸ビニルユニットのメチレンの合計)の積分値(ICH2)、1.9〜2ppmの酢酸ビニルユニット中の末端メチルの積分値(IOAc)、3.1〜4.3ppmのビニルアルコールユニット中のメチンの積分値(ICH)を用いて、下記の(式1)により末端メチル量を算出した。ここで積分値(IMe-1)、(ICH2)、(IOAc)、(ICH)はそれぞれ、末端メチル、末端基以外のメチレン、酢酸ビニルユニット中の末端メチル、ビニルアルコールユニット中のメチン由来のピークに関するものである。
末端メチル量(モル%)
=(IMe-1/3)/[(IMe-1/3)+(IOAc/3)+ICH
+{ICH2−2×ICH−2×(IOAc/3)−2×(IMe-1/3)}/4]
重合体末端のカルボン酸類およびラクトン環の含有量は、(1−1)で得られた末端メチル量(モル%)をもとに、1H−NMR測定(重水/エタノール−D6溶媒、70℃で測定)を用いて算出した(化学シフト値は、TMSのピーク:0ppmを基準とした)。
すなわち、図2のチャート図に示すように、0.7〜1ppmの末端メチルの積分値(IMe-2)、2.15〜2.32ppmのピークの積分値(IX)、2.5〜2.7ppmのピークの積分値(IY)を用いて、下記の(式2)、(式3)によりカルボン酸類の含有量(X)(モル%)およびラクトン環の含有量(Y)(モル%)をそれぞれ算出した。ここで、積分値(IMe-2)、(IX)、(IY)はそれぞれ、末端メチル、カルボン酸類および末端ラクトン環由来のピークに関するものである。
カルボン酸類の含有量(X)(モル%)
=末端メチル量(モル%)×(IX/2)/(IMe-2/3)
ラクトン環の含有量(Y)(モル%)
=末端メチル量(モル%)×(IY/2)/(IMe-2/3)
上記で得られたカルボン酸類の含有量(X)とラクトン環の含有量(Y)から下記(式4)によりラクトン環含有割合(Y/Z)を算出した。
なお、EVOHとは異なる添加物、不純物等により、上述の計算が不可能な場合は、サンプルの洗浄等を適宜行ってもよい。サンプルの洗浄としては、例えば、以下のような方法を用いることができる。すなわち、試料を凍結粉砕したのち、水に浸けて超音波洗浄を行い、濾過後、濾残を乾燥することで行うことができ、かかる乾燥ののちにNMR測定を行う。
カルボン酸類の含有量(X)とラクトン環の含有量(Y)の合計量(Z)に対するラクトン環含有割合(Y/Z)(モル%)
={Y/(X+Y)}×100
桂皮酸(10.89mg)を10mLメスフラスコに秤量し、メタノールに溶解して10mL溶液とする(標準原液;1089μg/mL)。ついで、調製した標準原液をメタノールで希釈して、複数濃度(0.109μg/mL、0.218μg/mL、0.545μg/mL、1.09μg/mL、2.18μg/mL)の各混合標準溶液を調製する。これら混合標準溶液を用いてLC/MS/MS分析を実施し、検量線を作成する。
(1)本発明のEVOH樹脂組成物ペレット(1g)を10mLメスフラスコに秤量後、メタノール9mLを加える。
(2)超音波処理を120分間実施後、室温(25℃)で放冷する。
(3)メタノールを加えて10mLに定容する(試料溶液(I))。
(4)試料溶液(I)1mLを10mLメスフラスコに採取後、メタノールを加えて10mLに定容する(試料溶液(II))。
(5)試料溶液(I)あるいは試料溶液(II)をPTFEフィルタ(0.45μm)で濾過した液体を測定溶液としてLC/MS/MS分析に供する。
LC/MS/MS分析で検出されたピーク面積値と、標準溶液の検量線から桂皮酸の検出濃度を算出する。
LCシステム: LC−20A[島津製作所社製]
質量分析計: API4000[AB/MDS Sciex]
分析カラム: Scherzo SM−C18(3.0×75mm、3μm)
カラム温度: 45℃
移動相: A 10mmol/L 酢酸アンモニウム水溶液
B メタノール
タイムプログラム:
0.0→5.0min B%=30%→95%
5.0→10.0min B%=95%
10.1→15.0min B%=30%
流量: 0.4mL/min
切り替えバルブ:2.0 to 6.0min: to MS
注入量: 5μL
イオン化: ESI法
検出: 負イオン検出(SRM法)
モニターイオン:Q1=147.0→Q3=102.9(CE:−15eV)
熱安定性は、EVOH樹脂組成物を5mg用い、熱重量測定装置(Pyris 1 TGA、Perkin Elmer社製)により測定される、重量がもとの重量の95%まで減少したときの温度に基づき評価した。ここで、TGAによる測定は、窒素雰囲気下、気流速度:20mL/分、昇温速度:10℃/分、温度範囲:30〜550℃の条件下で行った。
エチレン含有量32モル%、ケン化度99.5モル%、MFR12g/10分(210℃、荷重2160g)のエチレン−ビニルアルコール共重合体中間体の水/メタノール混合溶液(水35/メタノール65、重量比、EVOH樹脂濃度40%)を準備した。そして、このEVOH中間体の溶液を、冷水を収容した水槽内にストランド状に押し出して凝固させた後、カッターで切断して、円柱状のEVOH中間体ペレットを得た(EVOH中間体100部に対して水100部含有)。
実施例1のEVOH中間体ペレットの乾燥工程において、乾燥温度を121℃から150℃に変えた以外は、実施例1と同様に行って、EVOH樹脂組成物を得た。得られたEVOH樹脂組成物の各種測定結果を、後記の表1に示す。
実施例1の二段階目の化学処理工程において、水溶液中の酢酸量を3500ppmに変え、二段階目の化学処理工程にて使用した水溶液中のカルボン酸金属塩の金属イオン濃度に対するカルボン酸濃度の重量比率(カルボン酸濃度/金属イオン濃度)を33.7とした以外は、実施例1と同様に行って、EVOH樹脂組成物を得た。得られたEVOH樹脂組成物の各種測定結果を、後記の表1に示す。
実施例1の二段階目の化学処理工程において、水溶液中の酢酸量を3500ppmに変え、二段階目の化学処理工程にて使用した水溶液中のカルボン酸金属塩の金属イオン濃度に対するカルボン酸濃度の重量比率(カルボン酸濃度/金属イオン濃度)を33.7にするとともに、乾燥工程において、乾燥温度を121℃から150℃に変えた。それ以外は実施例1と同様に行って、EVOH樹脂組成物を得た。得られたEVOH樹脂組成物の各種測定結果を、後記の表1に示す。
実施例1の二段階目の化学処理工程において、水溶液中の酢酸量を350ppmに変え、二段階目の化学処理工程にて使用した水溶液中のカルボン酸金属塩の金属イオン濃度に対するカルボン酸濃度の重量比率(カルボン酸濃度/金属イオン濃度)を3.4にするとともに、乾燥工程において、乾燥温度を121℃から118℃に変えた。それ以外は実施例1と同様に行って、EVOH樹脂組成物を得た。得られたEVOH樹脂組成物の各種測定結果を、後記の表1に示す。
実施例1において、桂皮酸の含有量を重量比で200ppmから600ppmに変えた以外は実施例1と同様に行って、EVOH樹脂組成物を得た。得られたEVOH樹脂組成物の各種測定結果を、下記の表1に示す。
Claims (5)
- エチレン−ビニルアルコール系共重合体の末端構造における、カルボン酸類の含有量(X)とラクトン環の含有量(Y)の合計量(Z)に対するラクトン環含有割合(Y/Z)が55モル%以上であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体と、桂皮酸類とを含む樹脂組成物であり、上記樹脂組成物に対する桂皮酸類の含有割合が重量基準で500ppm以下であることを特徴とするエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物。
- カルボン酸類の含有量(X)とラクトン環の含有量(Y)の合計量(Z)が、エチレン−ビニルアルコール系共重合体のモノマーユニットの合計量に対して0.01〜0.3モル%であることを特徴とする請求項1記載のエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物。
- ラクトン環の含有量(Y)が、エチレン−ビニルアルコール系共重合体のモノマーユニットの合計量に対して0.01〜0.3モル%であることを特徴とする請求項1または2記載のエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物。
- カルボン酸類の含有量(X)が、エチレン−ビニルアルコール系共重合体のモノマーユニットの合計量に対して0.01〜0.3モル%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂組成物を含有する層を少なくとも1層有することを特徴とする多層構造体。
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