JP2018145253A - 固形バイオマス燃料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーム枝葉(OPF)を原料としてバイオマス燃料として利用することが可能な燃料用ペレット、及び、この燃料用ペレットの製造方法を提供する。【解決手段】パーム椰子樹木から果房および該果房の周囲に生えるパーム枝葉をそれぞれ分離、収穫する収穫工程と、前記パーム枝葉を搾汁し、搾汁液および第1固形残渣に分離する搾汁工程と、前記搾汁液を発酵させ、バイオ燃料を製造するバイオ燃料製造工程と、前記バイオ燃料を用いて第1稼働用エネルギーを生成する第1エネルギー生成工程と、前記第1稼働用エネルギーをエネルギー源として用いて、前記第1固形残渣の圧縮成形体からなり半炭化処理が施された燃料用ペレットを製造する燃料用ペレット製造工程と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、パーム椰子農園における木質廃棄物の再利用による固形バイオマス燃料の製造方法に関するものである。
椰子(Arecales Bromhead)は、単子葉植物ヤシ科に属する植物であり、熱帯地方を中心に約3300種以上存在している。こうした椰子のうち、主に椰子油の生産を目的として栽培されている種として、パーム椰子(アブラヤシ:Elaeis)がある。パーム椰子は、ヤシ科アブラヤシ属に分類される植物の総称であり、中米および南米の熱帯域原産のアメリカアブラヤシ(Elaeis oleifera)と、西アフリカ原産のギニアアブラヤシ(Elaeis guineensis)の2種が知られている。また、栽培品種の中にはギニアアブラヤシとアメリカアブラヤシとの交配品種も存在する。
パーム椰子は、生鮮果房(FFB:Fresh Fruit Bunch)の果肉とパーム椰子核とからそれぞれ油脂を採取でき、こうした油脂の生産を目的として栽培が行われている。パーム椰子は、単位面積当たりで得られる油脂の量が植物中でも極めて多く、商業作物として、特にマレーシア、インドネシアを中心に大規模な栽培(プランテーション農業)が行われている。
今日産業的に大規模栽培されたパーム椰子から収穫された果実は、石鹸や食用植物油の生産に使われている。生鮮果房(FFB)の果実うち果肉(中果皮)からはパーム油が、また、中心部のパーム椰子核からはパーム核油がそれぞれ得られる。パーム油とパーム核油の品質は異なっており、パーム油は主に調理用、パーム核油は主に加工食品用としての用途が多いが、近年では、こうしたパーム油やパーム核油をバイオマス燃料としてディーゼル燃料の代替品として用いられつつある。
こうした、バイオマス燃料の原料として、近年では、パーム椰子のパーム油やパーム核油を採取した際に副産物として得られるパーム椰子殻(PKS:Palm Kernel Shell)が用いられている。特に最近では、バイオマス原料となる間伐材の供給が不足する傾向にあり、パーム椰子殻(PKS)の使用量が増加傾向にある。
パーム椰子からパーム油やパーム核油を採取するパーム油産業においては、上述のパーム椰子殻(PKS)以外にも、空果房(EFB:Empty Fruit Bunch)、パーム古木(OPT:Oil Palm Trunk)、パーム枝葉(OPF:Oil Palm Frond)等が副産物として発生する。
ここで、空果房(EFB)においては、パーム椰子の生鮮果房(FFB:Fresh Fruit Bunch)から果実を採取する際に蒸煮することから、このときの蒸気によって空果房(EFB)の水分量は65%以上となるため、燃焼用の燃料としては適していない。このため、空果房(EFB)のほとんどは農園に戻され廃棄されるが、一部はパーム繊維(Fiber)、パーム椰子殻(PKS)と一緒にボイラーで燃焼させ、その燃焼灰を肥料として利用されている。
また、パーム椰子の木は、樹齢が25年程度となると経済性が低くなるため切り倒されて、新しい木に植え替えが行われる。このとき、パーム古木(OPT)が発生することになる。ここで、このパーム古木(OPT)の発生量は、パーム椰子殻(PKS)の約3倍である。上述のパーム古木(OPT)においては、組織が脆弱であるため通常の木材加工には適しておらず、最外層の一部が合板材として利用されるのみであった。また、パーム椰子の樹齢によって発生することから、供給量が年次によってばらつくおそれがあった。
なお、最近では、例えば特許文献1〜3に開示されているように、パーム古木(OPT)に対して搾汁を行い、得られた樹液に含まれる糖分からエタノールや乳酸を製造する技術が提案されている。
特許第4065960号公報 特許第4418871号公報 特許第4665257号公報
ところで、パーム枝葉(OPF)は、パーム椰子の果房を収穫する際に伐採されるものであり、一つの果房を採取する際に2本のパーム枝葉が伐採される。このパーム枝葉(OPF)は、組織が脆弱で、かつ、水分量も約77%と多いことから、使用用途がなく、現状では、農場に放置されている。現地の農場では、パーム椰子の果房を狙う野ネズミ対策として、野ネズミを退治する蛇の棲み処として利用されている。
しかしながら、このパーム枝葉(OPF)は、その発生量がパーム椰子殻(PKS)の約10倍であり、パーム枝葉(OPF)を有効利用することが求められている。また、パーム椰子は、熱帯雨林地方で栽培されていることから、パーム枝葉(OPF)は年間を通して安定して供給可能であるため、バイオマス燃料として利用することで大きな効果を得ることが可能となる。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、パーム枝葉(OPF)をバイオマス燃料として有効利用することを可能にする固形バイオマス燃料の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の固形バイオマス燃料の製造方法は、パーム椰子樹木から果房および該果房の周囲に生えるパーム枝葉をそれぞれ分離、収穫する収穫工程と、前記パーム枝葉を搾汁し、搾汁液および第1固形残渣に分離する搾汁工程と、前記搾汁液を発酵させ、バイオ燃料を製造するバイオ燃料製造工程と、前記バイオ燃料を用いて第1稼働用エネルギーを生成する第1エネルギー生成工程と、前記第1稼働用エネルギーをエネルギー源として用いて、前記第1固形残渣の圧縮成形体からなり半炭化処理が施された燃料用ペレットを製造する燃料用ペレット製造工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の固形バイオマス燃料の製造方法によれば、従来は有効利用されていなかったパーム枝葉(OPF)、あるいはパーム古木(OPT)、パーム椰子殻(PKS)を用いて、固形バイオマス燃料を製造することで、パーム椰子の樹木全体を有効に利用することができる。
特に、パーム枝葉(OPF)は、パーム椰子の果房を収穫する際に多量に伐採されるので、供給量が多く、かつ、年間を通して供給量が安定しており、固形バイオマス燃料の原料として安定供給することが可能となる。また、従来は有効利用されていなかったパーム枝葉(OPF)を固形バイオマス燃料として利用することが可能となる。
そして、固形バイオマス燃料の製造に必要なエネルギー源として、搾汁工程で得られた糖成分を多く含んだ搾汁液を発酵させてバイオ燃料を生成し、これを利用した第1稼働用エネルギーを用いることで、余剰エネルギーの有効利用を図り、低コストで固形バイオマス燃料の製造を可能にする。
また、こうした余剰エネルギーの有効利用に伴って、木質廃棄物や糖成分を多く含んだ廃液の排出量を大きく減少させることが可能なため、環境保全に適合したパーム椰子農園の持続的な運営に寄与する。
また、本発明は、前記果房から果実を脱果させ、該果実および脱果後の空果房に分離する脱果工程と、前記果実を搾油し、粗パーム油および第2固形残渣に分離する第1搾油工程と、前記粗パーム油に加水した後、油水分離してパーム油を得る油水分離工程と、前記第2固形残渣から第2稼働用エネルギーを生成する第2エネルギー生成工程とを更に備え、前記搾汁工程から前記燃料用ペレット製造工程までは、前記第1稼働用エネルギーに加えて前記第2稼働用エネルギーをエネルギー源として用いることを特徴とする。
また、本発明は、前記搾汁工程の前工程として、パーム古木を破砕する第1破砕工程を更に備えたことを特徴とする。
また、本発明は、燃料用ペレット製造工程は、前記第1固形残渣を破砕してパーム枝葉破砕物を得る第2破砕工程と、前記パーム枝葉破砕物の水分調整をする乾燥工程と、半炭化処理する半炭化処理工程と、半炭化処理されたパーム枝葉破砕物をペレット成形機の投入寸法に調整する粉砕工程と、粉砕後の半炭化処理されたパーム枝葉破砕物にリグニンを添加して前記ペレット成形機で投入圧縮成形してペレット化する圧縮成形工程と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、前記パーム枝葉として、パーム葉が生える葉部および該葉部よりも果房側を成す葉柄のうち、葉柄を用いることを特徴とする。
また、本発明は、前記搾汁工程には、前記パーム枝葉に加えて、更に前記パーム椰子樹木の樹幹が更に供給されることを特徴とする。
また、本発明は、前記第2固形残渣は、搾油後の前記果実のパーム椰子殻およびパーム繊維を含み、前記燃料用ペレット製造工程には、前記第1固形残渣に加えて前記パーム椰子殻、前記パーム繊維が更に供給されることを特徴とする。
また、本発明は、前記燃料用ペレット製造工程には、前記第1固形残渣に加えて前記脱果工程からの前記空果房が更に供給されることを特徴とする。
また、本発明は、前記バイオ燃料製造工程は、搾汁液の発酵によってメタンガスを生成する過程を含むことを特徴とする。
また、本発明は、前記バイオ燃料は、メタンガスまたはバイオエタノールであることを特徴とする。
また、本発明は、前記第1稼働用エネルギーは、前記バイオ燃料を駆動源として得られた電力、蒸気及び熱ガスのうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする。
また、本発明は、前記第2エネルギー生成工程は、前記空果房、前記パーム椰子殻、パーム繊維のうち少なくとも1つをボイラーで燃焼させて得られる蒸気を駆動源として得られた電力、蒸気及び熱ガスであることを特徴とする。
本発明によれば、パーム枝葉(OPF)をバイオマス燃料として有効利用することを可能にする固形バイオマス燃料の製造方法を提供することができる。
本発明の固形バイオマス燃料の製造手順を模式的に示した概略説明図である。 本発明の固形バイオマス燃料の製造方法を段階的に示したフローチャートである。 パーム椰子の各構成部位を示す説明図である。 パーム椰子のパーム枝葉を示す模式図である。 パーム椰子の果実の断面を示す模式図である。 固形バイオマス燃料である燃料用ペレットの一例を示す模式図である。
まず始めに、本発明の技術的背景について説明する。
バイオマスは植物に由来する有機物であり、その育成過程において大気のCOを吸収しながら成長するため、これらを燃焼させても追加的なCOを排出しないカーボンニュートラルという特徴がある。一般的に、従来のバイオマス資源である木質ペレット(ホワイトペレット)の欠点は、(1)石炭と比較すると発熱量が低い、(2)粉砕性が悪い為、石炭混焼率が最大で3wt%程度に過ぎない、(3)自然発熱しやすい、(4)親水性で、吸湿により湿潤すると形状劣化し、含水率が不安定、といったことが挙げられる。特に、日本国内での利用を考えると、海外バイオマス資源の安定供給(資源確保、ロジスティック)に不確実性がある。また、バイオマス燃料の持続可能性の不確実性がある。
そこで 木質バイオマス資源に対して、上述した欠点を克服するための技術が、本発明で述べる半炭化技術となる。半炭化ペレット化(ブラックペレット)の特徴として、(1)発熱量が大きい、(2)解砕性、および混焼性に優れる、(3)疎水性により取扱い性が向上する、(4)自然発熱も炭化温度によってほぼ無くすことができる、などの優れた特徴がある。但し、半炭化ペレット(ブラックペレット)の製造には、高い素材コストに加えて、製造コスト(エネルギーコスト、設備コスト、人件費コスト等)と搬送コストが発生し、販売単価(熱量/kg)が上昇する為、従来は経済的に成り立たっておらず、産業レベルでの実例は殆ど見られなかった。
特に日本国内ではバイオマス資源量が少なく、製造コストも高くなるため、従来は半炭化ペレット(ブラックペレット)を製造するメリットを見出すことは難しいのが現状であった。
本発明では、こうした半炭化ペレット(ブラックペレット)に係る経済性、産業化困難性等の諸問題を解決する。
半炭化ペレットの産業化の要件として、(A)バイオマス資源の安定確保(資源確保とロジスティック)、(B)バイオマス資源由来製品の経済的生産の持続性、(C)バイオマス資源由来製品製造に関する技術的課題の解決、(D)パーム油産業立地地域及び相手国とのWin−Winの関係構築、などが挙げられる。
(A)バイオマス資源の安定確保としては、新規の未利用バイオマス資源化工場を、大規模なパーム油産業が存在する代表例であるマレーシア、インドネシアの既存パーム搾油工場に隣接または同一場所に設置する事により、既存パーム油産業と協業することにより、種々のバイオマス資源を安定的に入手可能にすることができる。
一例として、マレーシアにおけるパーム油産業のバイオマス資源量を例示する。
EFB≒7百万トン/年、OPF≒25百万トン/年(Petioleのみ)、OPT≒20百万トン/年、PKS≒5百万トン/年、Fiber≒8百万トン/年、POME≒64百万トン/年。参考までに、インドネシアには、マレーシアの約1.3倍量のバイオマス資源があるとされている。
これらバイオマス資源の内、既存のパーム搾油工場では、PKSとFiberのみが利用されており、それ以外の部位は現状では有効利用されていない。そこで、資源確保の意味で、バイオマス資源であるEFB、OPF(含む搾汁液)、OPT(含む搾汁液)、PKS、Fiber、POMEの利用を行う。特に、PKS、Fiberに関しては、高付加価値化が可能である。また、季節変動によるこれらバイオマス資源の入荷の安定性については、四季の無いマレーシア、インドネシアにおいては、雨期による若干の入荷量変動はあるが、極めて安定的にパーム由来バイオマス資源が発生するため、安定してバイオマス資源を入手することができる。
また、現地のパーム油産業との協業により、既存のFFB入荷及び製品出荷のロジスティックがそのままOPFの入荷、新規の未利用バイオマス資源化工場で生産された製品群の出荷に利用することができ、OPTは現地植替え業者による入荷が可能である。更に、立地上、既存パーム搾油工場から、EFB、PKS、Fiber、POMEの横持ちが極めて容易であり、経済性が高い。
(B)バイオマス資源由来製品の経済的生産の持続性としては、資源価格と、ロジスティック費用、製造費用等は、パーム油産業がある現地の既存パーム搾油工場との協業により達成できる。
素材コストは、例えばマレーシア、インドネシアのパーム油産業において、EFB、OPF、OPT、POMEは、現状では廃棄物、処理困難物、環境汚染対象物であり、素材コストとしてほぼ無価値となっている。
PKS、Fiberは、搾油工場内のボイラー燃料として熱利用されているが、EFB等の未利用バイオマスを代替燃焼利用する事により、それらは外販燃料としての価値が新たに生まれる。
エネルギーコストは、既存のパーム油産業と協業する最も重要なポイントであり、上述した素材コストとしてほぼ無価値なEFB、OPF、OPT、POMEと、余剰が見込まれるPKS、Fiberをエネルギー資源として利用することによって、大きな低減効果が得られる。例えば、(1)EFB(既存パーム搾油工場の廃棄物):脱水技術+低温燃焼技術により熱エネルギーを回収する。(2)OPF、OPTからの搾汁液(新規の未利用バイオマス資源化工場からの産物):発酵によってメタンガス、エタノールに変換し、熱エネルギー、発電用燃料として使用する。(3)POME(既存パーム搾油工場の廃液、環境汚染対象物):バイオマスガス抽出技術によりメタンガス変換し、熱エネルギー、発電用燃料として使用する。
PKS、Fiber(余剰が見込まれる産物):副産物として得られるPKS、Fiberは、既存パーム搾油工場に於いては燃料として使用しきれない場合、余剰物として廃棄物処理する必要が生じる。PKSは近年、外販燃料として定着してきたが、Fiberは使い切りを基本としている。よって、既存パーム搾油工場の燃焼ボイラーは、高燃焼効率ボイラーでは無く、より余剰物を沢山燃焼処理出来る事を基本としたボイラー設備が主流となっている。
現状の燃焼効率ボイラーから高燃焼効率型を導入する事により、PKS、Fiberは余剰分が増加する事となり、有価物として外販可能となる。
用地費用については、既存パーム搾油工場が設置状況は、おおよそ10km四方のパーム農園の中心にあり、工場用地費用としては、例えば、マレーシア、インドネシアでは、例えば日本と比較すると極めて低価格である。
人件費については、現地のパーム油産業との協業によって 従業員、管理人員等の一元管理が可能となり、更に、新規の未利用バイオマス資源化工場は、日本からの技術導入により必要最小限の人数となるので、工場生産コストに占める人件費は少なくなる。
エネルギーは前述のように余剰バイオマス資源により自己生産出来、水資源は多雨地域である為、豊富にある。
ストック費用については、前述したようにバイオマス資源が極めて安定的に入手可能であるため、広大ストックヤードや保管施設を必要とせず、保管設備費は相当に安価となる。ロジスティックに関する費用については、現地のパーム油産業との協業により、既存のFFB入荷及び輸出まで含めた製品出荷のロジスティックが、そのままOPFの入荷、新規の未利用バイオマス資源化工場で生産された製品群の出荷に利用出来るので、相対的に安価となる。また、マレーシアやインドネシアなどの現地のパーム油産業は、地方であっても道路に関するインフラは確立しており、協業によるメリットは大きくなる。バラ物出荷の港湾設備も、両国から出荷しているPKS出荷設備、インドネシアでは 石炭出荷設備の利用が想定できる。
未利用バイオマス原料側の横持ち費用については、既存のパーム搾油工場との間で、EFB、PKS、Fiber、POMEの横持ち自動搬送設備が設置可能であり、設置後は大きな横持ち費用は発生しない。
そして、多様性のあるバイオマス製品及びエネルギーを創出することができる。既存パーム搾油工場とパーム農園から供給されるバイオマス資源で、新たに得られる産物としては、(1)EFB:自家用ボイラー燃料,半炭化燃料,カリウム肥料、(2)OPF:OPF半炭化燃料,OPF炭化燃料・コークス代替ブリケット、(3)OPT:OPT半炭化燃料,OPT炭化燃料・コークス代替ブリケット、(4)PKS:PKS半炭化燃料(単味ペレット、混合ペレット、単純半炭化)、(5)Fiber:Fiber固形燃料、他原料混合燃料利用、(6)POME:メタンガス利用(自家消費電力発電,売電,メタンガス製造)、(7)搾汁液:メタンガス生産利用,エタノール製造,糖分類、などが挙げられる。
また、既存のパーム搾油工場との協業による、ユーティリティのバックアップ化、及び、作業員の管理、防犯の共同化等のメリットがあり、特に 既存のパーム油工場の環境管理は、協業によって飛躍的な向上が見込まれる。
(C)バイオマス資源由来製品製造に関する技術的課題としては、日本の政府機関及び民間、現地国(マレーシア・インドネシア)の大学を含む研究機関でコア技術開発が進んでおり、本発明ではそれら技術を、例えば、マレーシア・インドネシアにおけるパーム油産業のバイオマス資源の有効利用に適用可能な、固形バイオマス燃料の製造方法として提案する。
(D)パーム油産業立地地域及び相手国とのWin−Winの関係構築としては、現地既存パーム搾油工場に隣接または同一場所に設置することで解決することができる。(1)協業体制により、既存のパーム油産業における廃棄物、処理困難物、環境汚染対象物を、新規の未利用バイオマス資源化工場でバイオマス資源として有効利用することが可能である。社会問題化しているPOME浄化による環境保全が、そのまま新規の未利用バイオマス資源化工場で可能となる。よって、既存パーム油産業のコスト削減、回収費用及び売却費用も見込まれ、収入増加に繋がる。(2)パーム椰子農園従事者に対し、電気・熱源供給、及びOPF回収等の作業による新たな収入源を供与することができる。(3)新規の未利用バイオマス資源化工場自体は省人化工場であるが、受入・出荷・操業管理等々の雇用が期待され、現地協業企業及び地域活性化が見込まれる。(4)相手国及び日本でのバイオマス資源活用によって「カーボンニュートラル」な成果物が得られる。
新規の未利用バイオマス資源化工場は、既存パーム搾油工場に隣接または同一場所に設
置する事を想定しているが、産業規模の拡大範囲は、比較的搬送可能なOPF、OPT、EFBに関して、例えば、片道50km程度を輸送範囲とすると、約20箇所の工場の所掌農園面積から回収可能となる。一例としてマレーシアでは、1つの新規の未利用バイオマス資源化工場当たり、OPF:116万トン/年の回収が見込まれる。
以下、図面を参照して、上述した技術的背景や課題を解決するための本発明の一実施形態の固形バイオマス燃料の製造方法について説明する。以下に示す各実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、固形バイオマス燃料の製造手順を模式的に示した概略説明図である。
また、図2は、固形バイオマス燃料の製造方法を段階的に示したフローチャートである。
なお、本実施形態では、固形バイオマス燃料の製造方法の一例として、ペレット状の固形バイオマス燃料である燃料用ペレットの製造方法を例示する。
パーム椰子を原料とする固形バイオマス燃料生産プロセス10は、大別して、収穫、分別プロセス11と、燃料用ペレット生産プロセス12と、パーム油生産プロセス13に分けられる。なお、燃料用ペレット生産プロセス12およびパーム油生産プロセス13を行う施設は、物理的に近接ないし一体の施設とすることが好ましい。
パーム椰子は、赤道を中心に北緯17度〜南緯20度の範囲、年間雨量1500〜2000mm、最低気温22〜24℃、最高気温29〜30℃、日照時間5時間/日以上の高温多湿な気候が栽培に好ましい環境であり、東南アジアやアフリカ、中南米が栽培適地とされている。
プランテーションで栽培されるアブラヤシは、種子から発芽したのち、1年〜1年半程度、鉢で育てられた後、整地された土地に約140〜150本/ha程度の密度で植え付けられる。植え付け後、3年で葉の付け根に最初の花房が現れ、やがて全ての葉の付け根に花房がついていく。花房には、雄花房と雌花房があり、雄花は黄色で小さく、現れてから3〜4日で花粉をつくる。雌花も黄色い花で、10〜12個でひとつの花序をつくり、この花序が集まって花房になっている。花粉の飛ぶ距離はあまり長くないため、虫を媒介とした受粉などが行われる。
受粉後、約150日で果実が成熟する。収穫は、発芽から3年〜4年半から始まり、8〜15年の木がもっともよく収穫できる。1本のパーム椰子からは年間で約11個の生鮮果房(FFB)が収穫可能であり、この収穫の際に2本のパーム枝葉(OPF)が伐採される。そして、約18年を過ぎると収穫量が減りはじめるため、通常は20〜25年ほどで伐採され、植え替えが行われる。
図3は、パーム椰子の各構成部位を示す模式図である。
図3に示すように、パーム椰子1は、地面から立ち上がる樹幹2と、この樹幹2から枝分かれして延びるパーム枝葉(OPF)3と、パーム枝葉(OPF)3の付け根部分に生じる、多数の果実4を実らせた果房(生鮮果房)5とを有している。
図4は、パーム椰子のパーム枝葉(OPF)を示す模式図である。
パーム枝葉(OPF)3は、パーム葉が生える葉部(Rachis)6およびこの葉部6よりも果房5側を成す葉柄(Petiole)7とからなる。
図5はパーム椰子の果実の断面を示す模式図である。
果実4は、外果皮4Aと、パーム油を含む果肉(中果皮)4Bと、内果皮に包まれ、パーム核油を含むパーム椰子核4Cとからなる。
収穫、分別プロセス(収穫工程S1)11では、パーム農園で栽培されたパーム椰子の生鮮果房(FFB)を収穫する。また、パーム椰子の生鮮果房(FFB)を収穫する際には、生鮮果房(FFB)の周囲に生えているパーム枝葉(OPF)を伐採する必要がある。なお、1つの生鮮果房(FFB)を収穫する際には、2本のパーム枝葉(OPF)が伐採されることになる。
収穫、分別プロセス11で得られたパーム枝葉(OPF)は、更に、パーム葉が生える葉部(Rachis)およびこの葉部よりも生鮮果房(FFB)側を成す葉柄(Petiole)に切り分けられる。そして、以下の燃料用ペレット生産プロセス12では、パーム枝葉(OPF)として、葉柄(Petiole)が用いられる。もちろん、葉部12も含めて燃料用ペレット生産プロセス12に用いることも可能である。なお、パーム枝葉(OPF)3において、葉柄7と葉部6との重量比はおよそ50:50である。こうしたパーム枝葉(OPF)3の葉柄7は、樹幹2に繋がる付け根(基部)から中央部分にかけて、澱粉含量がとりわけ高いのが特徴となっている。
一方、切り分けられた葉部(Rachis)は、パーム椰子農園の育成中のパーム椰子の周辺に敷設される。こうした多数の葉が付いた葉部(Rachis)をパーム椰子の周辺に置くことによって、パーム椰子の果房を狙う野ネズミを捕食する蛇類の棲み処を確保し、パーム椰子の鼠害を防止する。
以上の収穫、分別プロセス(収穫工程S1)11によって、生鮮果房(FFB)、およびパーム枝葉(OPF)の葉柄7が得られる。また、例えば、25年以上経過したパーム椰子1も伐採され、パーム古木(OPT)および残ったパーム枝葉(OPF)として回収される。
パーム古木(OPT)の樹幹は、大量の樹液を含んでおり、その樹液の含量は中心部分ほど高い傾向があるが、平均して約65%〜85%程度である。このパーム古木(OPT)は、グルコース、フルクトース、スクロースが非常に多い優良な糖液である。パーム古木(OPT)の樹齢などによって若干の差異はあるが、伐採直後の全糖量はおおよそ7〜10%程度である。同一樹幹でみればその上下における糖含量の分布では、最下部では2割程度低いが、中間部から最上部までほぼ同程度である。
なお、パーム古木(OPT)は、伐採後に一定期間貯蔵することによって、糖含量が大きく増加するという、熟成現象ともいえる変化があることも知られている。例えば、伐採直後の樹液含量は65%〜85%で貯蔵期間中ほとんど変化しないが、一方で糖含量は最大15%近くまで上昇することが知られている。一例としてサトウキビの搾汁液の糖含量が約16%であることを考慮すると、適当な熟成期間を経ることによって、パーム古木(OPT)がサトウキビに相当する糖含量を持つ原料になる可能性がある。このため、伐採後のパーム古木(OPT)を一定期間貯蔵して糖含量を増加させることも好ましい。
分別プロセス(収穫工程S1)11を経た生鮮果房(FFB)はパーム油生産プロセス13に、またパーム枝葉(OPF)は燃料用ペレット生産プロセス12にそれぞれ送られる。
まず、燃料用ペレット生産プロセス12について説明する。燃料用ペレット生産プロセス12では、パーム枝葉(OPF)の葉柄7を洗浄する。洗浄には水を用いる。なお、こうした葉柄7の洗浄に用いた洗浄排水は、沈殿などの工程を行って再生水として循環利用することが好ましい。
次に、洗浄した葉柄7を脱水ないし乾燥させる。葉柄7の乾燥は、例えば、天日干しによって行うことが好ましい。また、温風等による乾燥機を用いて乾燥することもできる。また、脱水機を用いて脱水することもできる。
収穫工程S1でのハンドリング上、1m程度におおまかに切断されたパーム枝葉(OPF)の葉柄7は、そのまま、後述する搾汁工程S3に送られるが、葉柄7とともに、分別プロセス(収穫工程S1)11で回収されたパーム古木(OPT)も破砕する事により(第1破砕工程S2)用いることができる。こうしたパーム古木(OPT)も葉柄7と共に用いることで、樹木としては強度不足で活用することが困難であったパーム古木(OPT)を有効に活用できる。
次に、第1破砕工程S2で破砕されたパーム古木(OPT)および葉柄7から搾汁し、得られた搾汁液と第1固形残渣(葉柄7およびパーム古木(OPT)の破砕物(例えば、50mm程度の塊状物)から樹液を搾り取ったもの)とを分離する(搾汁工程S3)。葉柄7やパーム古木(OPT)の破砕物を搾汁する際には、例えば、サトウキビの搾汁などに用いるローラープレス式の搾汁機を用いることができる。
搾汁液と第1固形残渣との分離は、遠心分離や濾過分離などの分離方法によって行うことができる。分離された搾汁液は、例えば黄濁色の液体を成し、多量の糖成分を含有している。こうした搾汁液を用いて、バイオ燃料を製造する(バイオ燃料製造工程S4)。
バイオ燃料製造工程S4では、発酵によって搾汁液に含まれる糖成分をメタンガスやバイオエタノールにする。例えば、アルコール発酵 (Ethanol Fermentation)によって、糖成分(グルコース、フルクトース、ショ糖)を分解して、エタノール(バイオエタノール)および二酸化炭素を生成させる。また、この二酸化炭素と水素からメタン発酵(Methanogenesis)によってメタンガス(バイオガス)を生成する。
次に、得られたバイオエタノールやバイオガスを燃料として、電力や蒸気及び熱ガスなどの第1稼働用エネルギーを生成する(第1エネルギー生成工程S5)。ここで得られた電力や蒸気及び熱ガスなどの第1稼働用エネルギーは、後述する燃料用ペレットを生産するプロセスの稼働用エネルギー源として用いられる。
前述した搾汁工程S3で得られた、第1固形残渣である圧搾された圧搾ケーキは、破砕によってパーム枝葉破砕物が形成される(第2破砕工程S6)。第1固形残渣の圧搾ケーキは、例えば、ロータリー刃を備えた破砕機によって破砕されればよい。これによって得られるパーム枝葉破砕物は、例えば本実施形態においては、おおよそ寸法は50mm〜150mm程度である。
なお、第2破砕工程S6において、後述するパーム油生産プロセス13における果実を脱果させた後の空果房(EFB)、および果実を搾油後のパーム椰子殻(PKS)も破砕し、パーム枝葉破砕物に加えることができる。
後述する半炭化工程S7Bによる半炭化の利点の1つとして、破砕動力の低減が挙げられる。パーム枝葉(OPF)、パーム古木(OPT)組織が脆弱な為、半炭化工程S7B前のある程度の破砕は動力負荷が少ないが、空果房(EFB)の破砕動力負荷に関しては 半炭化工程S7B前の破砕動力負荷が大きい。このため、空果房(EFB)に関しては、半炭化工程S7B前の破砕では50mm〜150mm程度にして脱水後、半炭化工程S7Bを行ってから15mm以下に破砕することが経済的には好ましい。
次に、第2破砕工程S6で得られたパーム枝葉破砕物を用いて、固形バイオマス燃料である燃料用ペレットを製造する(燃料用ペレット製造工程S7)。燃料用ペレット製造工程S7は、乾燥工程S7A、半炭化工程S7B、粉砕工程S7C、圧縮成形工程S7Dとを含む。
乾燥工程S7Aでは、乾燥機などを用いてパーム枝葉破砕物の水分調整を行う。半炭化工程S7Bでは、第2破砕工程S6で得られたパーム枝葉破砕物を半炭化炉によって半炭化処理(トレファイド)を施す。パーム枝葉破砕物を例えば300℃以下、酸素10%未満の雰囲気で半炭化処理することで、発熱量を2〜3割向上させるとともに、耐水性を高めることができる。
第2破砕工程S6での産物は、パーム枝葉(OPF)、パーム古木(OPT)の場合は、含水率は40%前後、空果房(EFB)の場合は50%前後と多い。このため、乾燥工程S7Aから半炭化工程S7Bまでを1回で行うか、これらの工程を2段階にするかは、設備によって異なるが、乾燥工程後において通常、含水率は10〜13%程度、その後の半炭化工程S7Bにおいて含水率12%以下、好ましくは5%前後(その後、吸湿によって8〜10%)とする。
こうした半炭化処理を行うための半炭化処理装置は、例えば、回転式の熱処理炉であればよい。こうした回転式の熱処理炉を用いて、パーム枝葉破砕物を例えば200℃〜350℃程度に加熱し、5分〜90分間保持することによって、含水率を0%〜12%程度にする。
燃料用ペレット製造工程S7に用いる必要なエネルギー源として、第1エネルギー生成工程S5で得られた電力や蒸気及び熱ガスなどの第1稼働用エネルギーを用いる。半炭化工程S7Bでは、加熱熱源を半炭化時の間接加熱により発生する揮発分(可燃ガス)を使用する事が望ましく、揮発分(可燃ガス)が冷却されると出来る重質油による閉塞問題等を減ずる効果がある。更に、後述するパーム油生産プロセス13における第2稼働用エネルギーは、パーム油産業全体及び新規固形バイオマス燃料製造等に供給することも好ましい。
前工程である搾汁工程S3で生じる搾汁液は比較的多量であり、そのまま排出すれば水質汚染等の懸念があるが、搾汁液の発酵によって生じたエタノールやメタン等を用いて第1エネルギー生成工程S5で電力などの第1稼働用エネルギーを生成することで、外部から燃料等を導入せずに、低コストで燃料用ペレット生産を行うことができる。
次に、半炭化処理されたパーム枝葉破砕物に対してパーム由来のリグニンを添加した後、圧縮成形してペレット化する(圧縮成形工程S7D)。圧縮成形工程S7Dでは、例えば、ダイス押出式のペレット成形装置を用いることができる。なお、製造するペレット寸法により、ペレット成形装置に投入する原料の寸法を調整する必要が生じる。そのため、圧縮成形工程S7Dの前工程として、原料寸法調整のための粉砕工程S7Cを設置する事が望ましい。こうした、粉砕工程S7C及び、圧縮成形工程S7Dにおいても、例えばペレット成形装置の駆動源として、第1エネルギー生成工程S5で得られた電力や蒸気及び熱ガスなどの第1稼働用エネルギー、および後述するパーム油生産プロセス13における第2稼働用エネルギーを用いることができる。
以上のような工程を経て固形バイオマス燃料である燃料用ペレットが得られる。
本実施形態の固形バイオマス燃料の製造方法によって得られる燃料用ペレットは、半炭化処理を行ったパーム枝葉粉状物をペレット化したものである。図6に示すように、燃料用ペレット20は、例えば概略円柱形状をなしており、直径D:4mm〜20mmと長さL:5mm〜100mmの範囲内とされている。また、その嵩比重が0.65以上0.85以下の範囲内とされている。
そして、本実施形態の固形バイオマス燃料の製造方法によって得られる燃料用ペレット20は、脱水処理や半炭化処理によって水分及び揮発成分が減少されており、燃料用ペレット20における含水率は12%以下の範囲内に調整されている。
さらに、本実施形態の固形バイオマス燃料の製造方法によって得られる燃料用ペレット20においては、JIS M 8801で規定されているハードグローブ粉砕性指数(HGI)が22以上50以下の範囲内とされている。
また、本実施形態の固形バイオマス燃料の製造方法によって得られる燃料用ペレット20においては、半炭化処理によって燃料用ペレット20の表面は疎水性を有しており、耐水性が向上されている。すなわち、本実施形態の固形バイオマス燃料の製造方法によって得られる燃料用ペレット20を水に浸漬しても、容易に崩壊せずに形状が維持されることになる。
次に、パーム油生産プロセス13について説明する。
パーム油生産プロセス13では、生鮮果房(FFB)を洗浄した後、生鮮果房(FFB)を蒸煮して、果実と空果房(EFB)に分離する(脱果工程S11)。例えば、約3kg/cm程度の飽和蒸気で約1時間ほど生鮮果房(FFB)を蒸す。パーム椰子は、果実の中に油分を分解するリパーゼ酵素を含んでいるため、収穫した瞬間から、このリパーゼ酵素が活性化される。このため、生鮮果房(FFB)の収穫後は24時間以内に熱を加え、リパーゼ酵素を不活性化させる必要がある。
こうした生鮮果房(FFB)を蒸煮の目的は、油を分解する酵素を不活性化(失活)させることである。こうした不活性化のためには55℃以上での処理が必要である。また、蒸煮することで、果房から果実が離脱しやすくなり、また果実を柔軟にして、パーム油生産プロセス13での搾油を容易にする。果房から果実を離脱させるには、例えば、脱果機などを用いて果房を叩き、果房の茎と果実に分離する。
この後、分離した果実から効率よく搾油するため、果実を蒸気で95℃から100℃に加熱しながら約30分程度攪拌し、スラリー状にする(消化)。
こうした脱果工程S11において、前述した燃料用ペレット生産プロセス12において生成した、第2エネルギー生成工程S16で得られた蒸気(第2稼働用エネルギー)を用いて、生鮮果房(FFB)を蒸煮することができる。こうした脱果工程S11は、パーム油生産プロセス13の中でもっとも蒸気使用量が大きい。
また、この脱果工程S11で生じた脱果後の空果房(EFB)は、脱水後、前述した燃料用ペレット生産プロセス12における第2破砕工程S6に導入し、パーム枝葉破砕物の一部として燃料用ペレットの製造原料に用いることで、木質廃棄物の削減、有効利用を図ることができる。これは空果房EFB単味でも良く、パーム枝葉との混合でも良い。
次に、脱果工程S11においてスラリー状にした果実を搾油する(第1搾油工程S12)。例えば、第1搾油工程S12では、スクリュー式の搾油機を用いて、圧力によって粗パーム油およびパーム椰子核を含む繊維質である第2固形残渣に分離する。
次に、第1搾油工程S12で得られた粗パーム油に対して加水し、例えば約85℃程度に加熱して静置した後、比重差による油水分離を行ってパーム油を得る(油水分離工程S13)。なお、加水後に更に遠心分離器によって繊維や水分などを取り除くことで、迅速に油水分離を行うこともできる。
一方、第2固形残渣には、パーム椰子核が含まれており、第2固形残渣を乾燥、粉砕後、パーム椰子核とパーム椰子殻(PKS)とを分離する(椰子核分離工程S14)。こうした分離は、例えば、空気流によって行うことができる。そして、分離されたパーム椰子核を搾油してパーム核油を得る(第2搾油工程S15)。
次に、得られたバイオエタノールやバイオガスを燃料として、発電や水の加熱によって電力や蒸気及び熱ガスなどの第2稼働用エネルギーを生成する(第2エネルギー生成工程S16)。ここで得られた電力や蒸気及び熱ガスなどの第2稼働用エネルギーのうち、例えば、蒸気は、脱果工程S11で生鮮果房(FFB)を蒸すための飽和蒸気として用いることができる。また、第2稼働用エネルギーのうち、例えば、電力は、燃料用ペレット製造工程S7における半炭化工程S7Bでの熱処理炉の駆動力として用いたり、圧縮成形工程S7Dでのペレット成形装置の動力源として用いることができる。また、熱ガスは乾燥工程の熱源として用いることができる。
また、この椰子核分離工程S14で分離されたパーム椰子殻(PKS)の一部は、前述した燃料用ペレット生産プロセス12における第2破砕工程S6に導入し、パーム枝葉破砕物の一部として燃料用ペレットの製造原料に用いることが出来る。従来のPKSでは、ハードグローブ粉砕性指数(HGI)は≒14と木質ペレット同等以下、耐水性はあるものの、含水率が安定せず、石炭の混焼燃料としては使いづらい燃料である為、木質バイオマス発電用の補助燃料として使用される例がほとんどである。そこで燃料用ペレット生産プロセス12に取込むことにより、半炭化燃料となり、より高付加価値燃料としての利用可能、更に木質廃棄物の削減を図ることができる。
以上、説明したように、本発明の固形バイオマス燃料の製造方法によれば、従来は有効利用されていなかったパーム枝葉(OPF)、パーム古木(OPT)、空果房(EFB)、利用用途が少なかったパーム椰子殻(PKS)を用いて、固形バイオマス燃料、例えば燃料用ペレットを製造することで、パーム椰子の樹木全体を有効に利用することができる。特に、パーム枝葉(OPF)は、パーム椰子の果房を収穫する際に多量に伐採されるので、供給量が多く、かつ、年間を通して供給量が安定しており、固形バイオマス燃料の原料として安定供給することが可能となる。また、従来は有効利用されていなかったパーム枝葉(OPF)を固形バイオマス燃料として利用することが可能となる。
なお、空果房(EFB)は、単なるペレット及び半炭化ペレットでは、カリウム成分が多く燃料としての利用範囲は限定的である。ここでは、(1)石炭使用量が多い火力発電燃料の混合燃料として、カリウムが含まれていても問題が無い範囲での用途向けの半炭化燃料とする、(2)生産地で、カリウムの沸点774℃以下での低温燃焼用燃料として使用し、焼却灰を「アッシュカリウム」として商品化する、という利用例を挙げることができる。
そして、こうした燃料用ペレットの製造に必要なエネルギー源として、搾汁工程S3で得られた糖成分を多く含んだ搾汁液を発酵させてメタンガスやバイオエタノールを生成し、これを利用した電力や高圧蒸気などの第1稼働用エネルギー、未利用バイオマス利用の第2稼働用エネルギーを用いることで、余剰エネルギーの有効利用を図り、低コストで燃料用ペレットなどの固形バイオマス燃料の製造を可能にする。
また、こうした余剰エネルギーの有効利用に伴って、木質廃棄物や糖成分を多く含んだ廃液の排出量を大きく減少させることが可能なため、環境保全に適合したパーム椰子農園の持続的な運営に寄与する。
1 パーム椰子
2 樹幹
3 パーム枝葉(OPF)
4 果実
4A 外果皮
4B 果肉(中果皮)
4C パーム椰子核
6 葉部(Rachis)
7 葉柄(Petiole)
10 固形バイオマス燃料生産プロセス
11 収穫、分別プロセス
12 燃料用ペレット生産プロセス
13 パーム油生産プロセス

Claims (12)

  1. パーム椰子樹木から果房および該果房の周囲に生えるパーム枝葉をそれぞれ分離、収穫する収穫工程と、
    前記パーム枝葉を搾汁し、搾汁液および第1固形残渣に分離する搾汁工程と、
    前記搾汁液を発酵させ、バイオ燃料を製造するバイオ燃料製造工程と、
    前記バイオ燃料を用いて第1稼働用エネルギーを生成する第1エネルギー生成工程と、
    前記第1稼働用エネルギーをエネルギー源として用いて、前記第1固形残渣の圧縮成形体からなり半炭化処理が施された燃料用ペレットを製造する燃料用ペレット製造工程と、を備えたことを特徴とする固形バイオマス燃料の製造方法。
  2. 前記果房から果実を脱果させ、該果実および脱果後の空果房に分離する脱果工程と、
    前記果実を搾油し、粗パーム油および第2固形残渣に分離する第1搾油工程と、
    前記粗パーム油に加水した後、油水分離してパーム油を得る油水分離工程と、
    前記第2固形残渣から第2稼働用エネルギーを生成する第2エネルギー生成工程と、を更に備え、
    前記搾汁工程から前記燃料用ペレット製造工程までは、前記第1稼働用エネルギーに加えて前記第2稼働用エネルギーをエネルギー源として用いることを特徴とする請求項1記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  3. 前記搾汁工程の前工程として、パーム古木を破砕する第1破砕工程を更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  4. 燃料用ペレット製造工程は、前記第1固形残渣を破砕してパーム枝葉破砕物を得る第2破砕工程と、前記パーム枝葉破砕物の水分調整をする乾燥工程と、半炭化処理する半炭化処理工程と、半炭化処理されたパーム枝葉破砕物をペレット成形機の投入寸法に調整する粉砕工程と、粉砕後の半炭化処理されたパーム枝葉破砕物にリグニンを添加して前記ペレット成形機で投入圧縮成形してペレット化する圧縮成形工程と、を備えていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  5. 前記パーム枝葉として、パーム葉が生える葉部および該葉部よりも果房側を成す葉柄のうち、葉柄を用いることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  6. 前記搾汁工程には、前記パーム枝葉に加えて、更に前記パーム椰子樹木の樹幹が更に供給されることを特徴とする請求項1ないし5いずれか一項記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  7. 前記第2固形残渣は、搾油後の前記果実のパーム椰子殻およびパーム繊維を含み、
    前記燃料用ペレット製造工程には、前記第1固形残渣に加えて前記パーム椰子殻、前記パーム繊維が更に供給されることを特徴とする請求項2記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  8. 前記燃料用ペレット製造工程には、前記第1固形残渣に加えて前記脱果工程からの空果房が更に供給されることを特徴とする請求項2記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  9. 前記バイオ燃料製造工程は、搾汁液の発酵によってメタンガスを生成する過程を含むことを特徴とする請求項1ないし8いずれか一項記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  10. 前記バイオ燃料は、メタンガスまたはバイオエタノールであることを特徴とする請求項1ないし9いずれか一項記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  11. 前記第1稼働用エネルギーは、前記バイオ燃料を駆動源として得られた電力、蒸気及び熱ガスのうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項1ないし10いずれか一項記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
  12. 前記第2エネルギー生成工程は、前記空果房、前記パーム椰子殻、前記パーム繊維のうち少なくとも1つをボイラーで燃焼させて得られる蒸気を駆動源として得られた電力、蒸気及び熱ガスであることを特徴とする請求項7記載の固形バイオマス燃料の製造方法。
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