JP2018144127A - 表面加工方法および表面加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い残留圧縮応力を得て、高い疲労強度を達成する表面加工方法および表面加工装置を提供する。【解決手段】環状歯車10(ワーク)の径方向の内側に配置された治具の加圧ローラ23(加圧部)による加圧によって、環状歯車10の周方向Yの一部10Pに引張負荷を付与した状態で、環状歯車10の外周面10aを取り囲む覆い部材3と前記治具とを環状歯車10の周方向Yに同期的に相対移動させる。周方向Yに移行する前記一部10Pにおける環状歯車10の外周面10aに対して、投射装置5が、覆い部材3の開放部33を通して投射材を投射する。【選択図】図3

Description

本発明は、表面加工方法および表面加工装置に関する。
特許文献1の提案する技術では、歯車等の環状部品の表面加工方法において、環状部品の内側に拡開治具を圧入して環状部品を拡開することにより、環状部品に引張応力を付与する。引張応力が付与された状態の環状部品に対してショットピーニング処理を行い、ショットピーニング処理後に、環状部品を拡開治具から取り外すことにより、環状部品に残留圧縮応力を付与して、環状部品の疲労強度を向上する。
特開2000−354965号公報
特許文献1では、外周面に外周テーパ部を有するテーパ部材と、内周面に前記外周テーパ部とは逆向きの傾斜の内周テーパ部を有して前記テーパ部材に外嵌された筒状のテーパマンドレルとが、軸方向に相対移動される。これにより、テーパ部材の外周面によって、テーパマンドレルの内周面が、押圧拡開される。内周面が押圧拡開されたテーパマンドレルの外周面によって、環状部品の内周面が押圧拡開されることで、環状部品に引張応力を発生させる。この状態でショットピーニング処理が行われる。ショットピーニング処理時における引張応力が高いほど、引張応力を除去したときに、高い残留圧縮応力を得ることができる。
しかしながら、特許文献1のように、環状部品の全体に膨張変形および収縮変形をさせる場合、その変形には、材料強度に応じた限界がある。高い残留圧縮応力を得るために高い引張応力を負荷しようとすると、環状部品を多大に変形させることになり、環状部品が破損するおそれがある。このため、ショットピーニング処理時における引張応力をあまり高くできない。可及的に、高い残留圧縮応力を得ることができないため、高い疲労強度を達成できないという問題がある。
本発明の目的は、高い残留圧縮応力を得て、高い疲労強度を達成する表面加工方法および表面加工装置を提供することである。
請求項1の発明は、環状のワーク(10)の径方向(R1)の内側に配置された治具(2;2Q)の少なくとも一つの加圧部(23;80P)によって前記ワークの周方向(Y)の一部(10P)における前記ワークの内周面(10b)を加圧して前記一部に引張負荷を与える状態で、前記加圧部と前記ワークとを前記ワークの周方向に相対移動させつつ前記一部における前記ワークの外周面(10a)にショットピーニング処理またはWPC処理(登録商標)を施す表面処理工程(ステップS2)と、前記ワークおよび前記治具の何れか一方から他方を取り外す取り外し工程(ステップS3)と、を含む、表面加工方法を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2の発明は、少なくとも一つの加圧部(23;80P)が設けられ、環状のワークの径方向(R1)の内側に挿入されて前記加圧部によって前記ワークの内周面(10b)を加圧して前記ワークの周方向(Y)の一部(10P)に引張負荷を付与する治具(2;2Q)と、前記治具が挿入された前記ワークの外周面(10a)を取り囲む覆い部材(3)であって、前記ワークの前記径方向に関して前記加圧部の外側に開放部(33)が形成された覆い部材と、前記覆い部材および前記治具を前記ワークに対し前記ワークの周方向に同期的に相対移動させる駆動機構(4)と、前記開放部を通して前記ワークの前記一部における前記ワークの外周面にショットピーニング処理用またはWPC処理(登録商標)用の投射材を投射する投射装置(5)と、を含む、表面加工装置(1;1Q)を提供する。
請求項3のように、請求項2において、前記治具は、前記ワークの前記内周面に転がり接触する前記加圧部としての加圧ローラ(23)を含んでいてもよい。
請求項4のように、請求項2において、前記治具は、楕円カム(70)と、前記楕円カムの外周面(70a)と前記ワークの前記内周面との間に配置され、前記楕円カムの回転に伴って楕円状に弾性変形される可撓性軸受(80)と、有する波動発生器(WG)を含み、前記可撓性軸受の外周面において当該外周面(80a)が形成する楕円の長軸(LA)と前記楕円との交点に前記加圧部(80P)が配置されてもよい。
請求項1の発明の表面加工方法では、ワーク全体を大きく変形させることなく、ワークの周方向の一部に部分的に高い引張負荷を付与する状態で前記一部をワークの周方向に移行させつつ前記一部における外周面にショットピーニング処理またはWPC処理の表面処理を施す。このため、治具から取り外されたワークにおいて、高い残留圧縮応力を得ることができ、高い疲労強度を達成することができる。
請求項2の発明の表面加工装置では、環状のワークの径方向の内側に挿入された治具の加圧部による加圧によって、ワークの周方向の一部に引張負荷を付与した状態で、ワークの外周面を取り囲む覆い部材と前記治具とを、駆動機構によってワークに対しワークの周方向に同期的に相対移動させ、投射装置によって、覆い部材の開放部を通して、ワークの前記一部におけるワークの外周面に、投射材が投射される。ワーク全体を大きく変形させることなく、ワークの一部に部分的に高い引張負荷を付与する状態で前記一部をワークの周方向に移行させつつ前記一部における外周面にショットピーニング処理またはWPC処理の表面処理を施すことができる。このため、治具から取り外されたワークにおいて、高い残留圧縮応力を得ることができ、高い疲労強度を達成することができる。
請求項3の発明では、加圧部が、ワークの内周面に転がり接触する加圧ローラで構成される。このため、ワークに対して加圧部を円滑に相対移動させることができる。
請求項4の発明では、波動発生器において、楕円状に弾性変形する可撓性軸受の、前記楕円の長軸と前記楕円との交点に加圧部が形成される。このため、ワークに対して加圧部を円滑に相対移動させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る表面加工方法に用いられる表面加工装置の模式的側面図である。 図2(a)は、第1実施形態において、ワークとしての環状歯車の概略正面図であり、図2(b)は、第1実施形態において、表面加工装置に備えられる治具の概略図である。 図3(a),(b)は、第1実施形態において、ショットピーニング工程の過程を示す概略図である。 図4は、第1実施形態において、表面加工方法の工程の流れを示すフローチャートである。 図5は、本発明の第2実施形態に係る表面加工装置の模式的側面図である。 図6は、第2実施形態において、表面加工装置に備えられて環状歯車内に配置される治具の概略正面図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の一実施形態の表面加工方法に用いられる表面加工装置1の模式的側面図である。図2(a)はワークとしての環状歯車10の正面図であり、図2(b)は表面加工装置1に備えられる治具2の概略正面図である。
図2(a)に示すように、環状歯車10は、炭素鋼等の金属製であり、環状支持部11と、環状支持部11の外周面11aに環状に配列された複数の歯部12とを含む。環状歯車10の内周面10b(環状支持部11の内周面11bに相当)は、無負荷状態では中心軸線C1を中心とする円筒面である。
図1に示すように、表面加工装置1は、環状歯車10の径方向R1の内側に挿入配置される治具2と、環状歯車10の外周面10aを取り囲む覆い部材3と、駆動機構4と、投射装置5と、環状歯車10の回転を規制する規制部材6とを備える。
図1および図2(b)に示すように、治具2は、中心軸線C2を有する円板状の治具本体21と、治具本体21の一方の端面21aに固定された一対の支軸22と、各支軸22によって支軸22の外周面の回りに回転可能に支持され、環状歯車10の内周面10bに転がり接触する加圧部としての加圧ローラ23とを含む。
一対の支軸22は、治具本体21の径方向R1の反対側に配置されている。各支軸22は、治具本体21の中心軸線C2と平行に延びる円柱軸である。各加圧ローラ23は、対応する支軸22に外嵌された転がり軸受で構成される。具体的には、各加圧ローラ23は、対応する支軸22に圧入により外嵌固定された内輪24と、外周面25aが環状歯車10の内周面10bに転がり接触する外輪25と、内輪24の外周面24aと外輪25の内周面25bとの間に介在する複数の転動体26とを含む。
環状歯車10の内周面10bに転がり接触する一対の加圧ローラ23は、治具本体21の中心軸線C2を中心とする回転に伴って、対応する支軸22の回りに自転しつつ、治具本体21の中心軸線C2を中心として公転される。
図2(b)に示すように、一対の加圧ローラ23に外接する外接円100の直径D2は、無負荷状態の環状歯車10の内径D1[図2(a)も参照。内周面10bを構成する円筒面の直径に相当]よりも、所定量大きくされている(D2>D1)。
このため、環状歯車10の径方向R1の内側に挿入された一対の加圧ローラ23が、環状歯車10の内周面10bを加圧することにより、図3(a)に示すように、環状歯車10が、楕円状に変形される。すなわち、環状歯車10の内周面10bは、長軸LAおよび短軸SAで規定される楕円に変形される。一対の加圧ローラ23は、前記楕円の長軸LAの両端に配置されることになる。これにより、各加圧ローラ23によって加圧される、環状歯車10の周方向Yの一部10Pに、引張負荷が付与される。すなわち、一部10Pに引張応力が負荷される。
図1に示すように、覆い部材3は、治具本体21の他方の端面21bに一体回転可能に固定された環状の支持部31と、支持部31の外径部31aから中心軸線C2と平行な方向に延設された筒状部32とを含む。筒状部32の中心は、治具本体21の中心軸線C2と一致している。筒状部32は、環状歯車10の外周面10aを取り囲む。図1および図3(a)に示すように、筒状部32には、径方向R1に関して各加圧ローラ23の外側において、開放部33が形成されている。
図1に示すように、各投射装置5は、筒状部32の外周面32aにおいて、対応する開放部33の近傍位置に固定された投射装置本体51と、投射装置本体51から延びるノズル52とを含む。図3(a)に示すように、各投射装置5のノズル52から、対応する開放部33を通して、環状歯車10の周方向Yの一部10Pにおける、環状歯車10の外周面10aに対して、破線で示されるように、ショットピーニング用の投射材が投射される。
図1に示すように、駆動機構4は、治具2の治具本体21を中心軸線C2の回りに回転駆動する電動モータにより構成される。駆動機構4は、固定部に固定されるモータハウジング41と、モータハウジング41から突出する回転軸42とを含む。回転軸42の中心軸線は、治具本体21の中心軸線C2と一致している。回転軸42の先端に、治具本体21が一体回転可能に連結されている。
規制部材6は、一端6aと他端6bとを有する弾性ピンからなる。規制部材6の一端6aが固定部90に固定される。規制部材6の他端6bが環状歯車10の一方の端面10cに弾性的に押圧することで、他端6bと端面10cとの摩擦力によって、環状歯車10の回転が規制される。また、弾性ピンからなる規制部材6は、弾性的に曲げ変形することで、環状歯車10の径方向R1の変位を許容する。すなわち、規制部材6は、環状歯車10の楕円変形を許容する。
駆動機構4が、回転規制された環状歯車10に対して、中心軸線C2を中心として、治具2、覆い部材3および一対の投射装置5を一体に回転させる。これにより、各加圧ローラ23と開放部33とが同期して回転され、その回転中に、開放部33を通して、環状歯車10の外周面10aに対して、投射材が投射される。
次いで、図4のフローチャートに基づいて、表面加工方向の工程について説明する。
まず、ステップS1の取付工程では、図1に示すように、表面加工装置1の治具2に対して、ワークとしての環状歯車10を、当該環状歯車10の内周面10bが一対の加圧ローラ23に外接嵌合する状態に取り付ける。
次いで、ステップS2のショットピーニング工程では、駆動機構4により、治具2、覆い部材3および一対の投射装置5を一体に回転させながら、投射装置5のノズル52から開放部33を通して、環状歯車10の外周面10aに投射材が投射される。
駆動機構4の駆動によって、一対の加圧ローラ23は、支軸22の回りに回転(自転)しながら環状歯車10の内周面10bに転がり接触しつつ、中心軸線C2を中心として回転(公転)する。一対の加圧ローラ23の加圧によって、環状歯車10の内周面10bが楕円状に変形される。一対の加圧ローラ23は、楕円の長軸LAの方向に対向することになる。各加圧ローラ23の径方向R1の外側に配置される、環状歯車10の周方向Yの一部10Pに引張応力が負荷される。回転が規制された環状歯車10において、引張応力が負荷される部分(一部10Pに相当)が、開放部33と同期して(すなわち同位相で)中心軸線C2を中心として回転変位される。このようにして環状歯車10の周方向Yに移行する引張応力が負荷される部分(一部10P)に対してのみ、投射材が投射される。
治具2、覆い部材3および一対の投射装置5が、中心軸線C2を中心として180°回転されることにより、環状歯車10の外周面10aの全周に、ショットピーニング処理が施されることになる。なお、治具2は、1回転以上させてもよい。
次いで、ステップS3の取り外し工程では、環状歯車10を治具2から軸方向に取り外す。これにより、環状歯車10に負荷されていた引張応力が解除され、残留圧縮応力が得られる。
本実施形態に係る表面加工方法では、環状歯車10(ワーク)の全体を大きく変形させることなく、環状歯車10の周方向Yの一部10Pに部分的に高い引張負荷を付与する状態で前記一部10Pを環状歯車10の周方向Yに移行させつつ、前記一部10Pにおける環状歯車10の外周面10aにショットピーニングを施す。このため、治具2から取り外された環状歯車10において、高い残留圧縮応力を得ることができ、高い疲労強度を達成することができる。
また、本実施形態に係る表面加工装置1では、環状歯車10(ワーク)の径方向R1の内側に挿入された治具2の加圧ローラ23(加圧部)による加圧によって、環状歯車10の周方向Yの一部10Pに引張負荷を付与した状態で、環状歯車10の外周面10aを取り囲む覆い部材3と治具2とを、駆動機構4によって環状歯車10に対し環状歯車10の周方向Yに同期的に相対移動させ、投射装置5によって、覆い部材3の開放部33を通して、前記一部10Pにおける環状歯車10の外周面10aに、投射材が投射される。
したがって、環状歯車10(ワーク)の全体を大きく変形させることなく、環状歯車10の周方向Yの一部10Pに部分的に高い引張負荷を付与する状態で前記一部10Pを環状歯車10の周方向Yに移行させつつ、前記一部10Pにおける環状歯車10の外周面10aにショットピーニングを施すことができる。このため、治具2から取り外された環状歯車10において、高い残留圧縮応力を得ることができ、高い疲労強度を達成することができる。
また、加圧部が、環状歯車10の内周面10bに転がり接触する加圧ローラ23で構成される。このため、環状歯車10に対して加圧部(加圧ローラ23)を円滑に相対移動させることができる。
なお、本実施形態において、加圧ローラ23は、周方向Yの1箇所に単一で設けられ、中心軸線C2の回りに1回転(公転)以上されてもよい。その場合、より高い引張応力を負荷することができ、より高い残留圧縮応力を達成することができる。また、加圧ローラ23は、円周等配で周方向Yの3箇所以上に設けられてもよい。
また、加圧部として、加圧ローラに代えて、治具本体21の外周面に設けられて環状歯車10の内周面10bに摺動接触する外向凸部を用いてもよい。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る表面加工装置1Qの模式式側面図であり、図6は、表面加工装置1Qに備えられる治具2Qの概略正面図である。図5に示すように、治具2Qは、波動発生器WGを含んで構成される。波動発生器WGは、治具本体21の一方の端面21aから中心軸線C2上に突出形成される軸60に設けられた楕円カム70と、楕円カム70の外周面70aと環状歯車10の内周面10bとの間に配置された可撓性軸受80とを含む。
図6に示すように、可撓性軸受80は、楕円カム70の外周面70aに外嵌された可撓性の内輪81と、環状歯車10の内周面10bに接触する可撓性の外輪82と、内輪81および外輪82の軌道溝間に介在する複数の玉83(転動体)とを含む。
可撓性軸受80は、楕円カム70の回転に伴って楕円状に弾性変形される。すなわち、内輪81および外輪82が、楕円状に弾性変形され、可撓性軸受80の外周面80a(外輪82の外周面82aに相当)において、外周面80aが形成する楕円の長軸LAと前記楕円との交点に、加圧部80Pが形成される。加圧部80Pは、長軸LAの両端の2箇所に形成される。
本実施形態においても、第1実施形態と同じ表面加工方法に用いることで、第1実施形態と同じく、治具2Qから取り外された環状歯車10において、高い残留圧縮応力を得ることができ、高い疲労強度を達成することができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。例えば、各前記実施形態では、環状歯車10(ワーク)の回転が規制され、治具2;2Qが回転駆動されたが、逆に、治具2;2Qの回転が規制され、環状歯車10(ワーク)が回転駆動されてもよい。
また、ワークとして、環状歯車に限らず一般の環状部品を用いることができる。
また、表面処理として、ショットピーニング処理に代えて、WPC処理(登録商標)を施すようにしてもよい。WPCとは、Wide Peaning Cleaning (学会名:Fine Particle Bombarding Process)の略である。このWPC処理とは、非常に細かな金属等の玉を金属の表面に高速で噴射することによって、金属表面を塑性変形させるだけでなく、金属の表面付近の温度をA3変態点以上に上昇させる表面処理である。このため、WPC処理された金属表面は、その表面粗さが改善されるとともに、その表面に微細な凹凸が形成される。しかも、玉の衝突により発生する熱による昇温と、急冷が繰り返されるので、金属表面の組織が微細化され、かつ表面にあったクラックも修復される。
(実施例1および比較例1)
第1実施形態の表面加工装置1を用い、環状歯車10に対して、環状歯車10の内周面10bのなす楕円の長径と短径との差が0.716mmとなる条件に楕円変形させて引張負荷を付与した状態で、WPC処理を行った後、治具2から取り外された実施例1の環状歯車10の残留圧縮応力を測定したところ、−1198MPaであった。
これに対して、変形されることなくWPC処理が行われた比較例1の環状歯車10の残留圧縮応力を測定したところ、−877MPaであった。
これにより、実施例1は、比較例1に対して、残留圧縮応力が36%増大することが実証された。
1…表面加工装置、2;2Q…治具、3…覆い部材、4…駆動機構、5…投射部材、10…環状歯車(ワーク)、10a…外周面、10b…内周面、10P…一部、21…治具本体、22…支軸、23…加圧ローラ(加圧部)、31…支持部、32…筒状部、33…開放部、41…モータハウジング、42…回転軸、51…投射装置本体、52…ノズル、70…楕円カム、80…可撓性軸受、80a…外周面、80P…加圧部、81…内輪、82…外輪、83…玉(転動体)、100…外接円、C1…(環状歯車の)中心軸線、C2…(治具本体の)中心軸線、LA…長軸、R1…径方向、Y…周方向

Claims (4)

  1. 環状のワークの径方向の内側に配置された治具の少なくとも一つの加圧部によって前記ワークの周方向の一部における前記ワークの内周面を加圧して前記一部に引張負荷を与える状態で、前記加圧部と前記ワークとを前記ワークの周方向に相対移動させつつ前記一部における前記ワークの外周面にショットピーニング処理またはWPC処理(登録商標)を施す表面処理工程と、
    前記ワークおよび前記治具の何れか一方から他方を取り外す取り外し工程と、を含む、表面加工方法。
  2. 少なくとも一つの加圧部が設けられ、環状のワークの径方向の内側に挿入されて前記加圧部によって前記ワークの内周面を加圧して前記ワークの周方向の一部に引張負荷を付与する治具と、
    前記治具が挿入された前記ワークの外周面を取り囲む覆い部材であって、前記ワークの前記径方向に関して前記加圧部の外側に開放部が形成された覆い部材と、
    前記覆い部材および前記治具を前記ワークに対し前記ワークの周方向に同期的に相対移動させる駆動機構と、
    前記開放部を通して前記ワークの前記一部における前記ワークの外周面にショットピーニング処理用またはWPC処理(登録商標)用の投射材を投射する投射装置と、を含む、表面加工装置。
  3. 前記治具は、前記ワークの前記内周面に転がり接触する前記加圧部としての加圧ローラを含む、請求項2に記載の表面加工装置。
  4. 前記治具は、楕円カムと、前記楕円カムの外周面と前記ワークの前記内周面との間に配置され、前記楕円カムの回転に伴って楕円状に弾性変形される可撓性軸受と、有する波動発生器を含み、
    前記可撓性軸受の外周面において当該外周面が形成する楕円の長軸と前記楕円との交点に前記加圧部が配置される、請求項2に記載の表面加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116214573A (zh) * 2023-05-08 2023-06-06 广东美的制冷设备有限公司 机器人机械手臂结构和机器人、及挠性外齿轮的制造方法

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