JP2018141694A - 流量計 - Google Patents
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Abstract
【課題】流量計において空気の逆流及び異物の付着を確実に検知する。【解決手段】流量計10は、吸気通路と連通する流路12を有した管状のボディ14と、該ボディ14の延在方向に沿って互いに所定間隔離間するように配置された複数の第1〜第4検出センサ16、18、20、22とを含む。また、第1〜第4検出センサ16、18、20、22は、ボディ14の周方向に沿って互いに所定間隔離間するように設けられる。そして、ボディ14の一端部14a側から流路12内に流入した空気によって第1〜第4検出センサ16、18、20、22のワイヤ26が順番に押圧されていき、その変形量がセンサによって検出され流量へと変換される。【選択図】図1
Description
本発明は、流路内を流通する空気の流量を測定可能な流量計に関する。
従来から、内燃機関における吸気通路の途中に設けられ、該吸気通路を流れる空気の流量を測定するための空気流量計が知られている。この空気流量計は、例えば、特許文献1に開示されるように、ボデーの内部に空気の流れる主通路と、該主通路から分岐したL字状の副通路とを備え、前記副通路に臨むように熱線素子及び温度抵抗素子が突出して設けられる。
そして、副通路を流れる空気流量によって変化する熱量を熱線素子で検知し、温度抵抗素子との間に生じる電気抵抗差に応じた電気信号を制御装置へと出力することで空気流量を測定している。
しかしながら、上述した特許文献1に係る空気流量計では、熱線素子及び温度抵抗素子が副通路内に所定長さだけ突出して露出しているため、空気中に含まれる異物等が前記熱線素子等に付着してしまうことがあり、該異物等の付着によって正確な流量の測定ができないという問題がある。また、例えば、内燃機関の脈動等に起因して下流側から副通路内を空気が逆流することがあるが、通常通り上流側から流れる順流の空気であるか、逆流の空気であるかを検知することができないため、前記逆流に関しても順流の空気流量として検知してしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、空気の逆流及び異物の付着を確実に検知することが可能な流量計を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、内燃機関の吸気通路に設けられ、吸気通路を流れる空気の流量を測定する流量計であって、
吸気通路に臨むように設けられ、吸気通路の延在方向に沿って互いにオフセットするように設けられた少なくとも2つ以上の検出センサを備え、
検出センサは、吸気通路内に延在した検出部材を有し、空気の流れに伴った検出部材の変形を検出して流量へと変換することを特徴とする。
吸気通路に臨むように設けられ、吸気通路の延在方向に沿って互いにオフセットするように設けられた少なくとも2つ以上の検出センサを備え、
検出センサは、吸気通路内に延在した検出部材を有し、空気の流れに伴った検出部材の変形を検出して流量へと変換することを特徴とする。
本発明によれば、空気の流れる吸気通路に臨むように少なくとも2つ以上の検出センサが設けられ、吸気通路の延在方向に沿って互いにオフセットするように配置されると共に、この検出センサは吸気通路内に延在した検出部材を有し、空気の流れに伴った検出部材の変形を検出して流量へと変換している。
従って、吸気通路の延在方向に沿って互いにオフセットした2つ以上の検出センサにおいて、空気の流量の検出されるタイミングに時間差が生じるため、その検出される順番を確認することで、吸気通路を流れる空気の流れが上流側から流れる順流であるか、下流側から流れる逆流であるかを確実に検知することが可能となる。また、少なくとも2つ以上の検出センサにおいて、一方の検出センサで検出された流量が、他方の検出センサの流量と比較して過大となることで、一方の検出センサの検出部材に異物が付着したことを容易且つ確実に検知することができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、空気の流れる吸気通路に臨むように少なくとも2つ以上の検出センサを設け、吸気通路の延在方向に沿って互いにオフセットするように配置することで、少なくとも2つ以上の検出センサにおいて空気の流量の検出されるタイミングに時間差が生じるため、その検出される順番を確認することで、吸気通路を流れる空気の流れが順流であるか下流側から流れる逆流であるかを確実に検知することが可能となる。また、一方の検出センサで検出された流量と他方の検出センサの流量とを比較して両者の流量が大きく異なる場合、過大となった流量を検出した検出センサの検出部材に異物が付着したことを確実に検知することができる。
本発明に係る流量計について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1A及び図1Bにおいて、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る流量計を示す。
この流量計10は、例えば、車両に搭載され、エンジンルーム内で取り込まれ内燃機関へと供給される空気の流れる吸気配管に接続され、図1A及び図1Bに示されるように、内部に流路(吸気通路)12を有したボディ14と、該ボディ14の外周面に装着される複数の第1〜第4検出センサ16、18、20、22とを含む。なお、検出センサの数量は、上述した第1〜第4検出センサ16、18、20、22のように4つに限定されるものではなく、少なくとも2つ以上であれば特に限定されるものではない。
このボディ14は、例えば、樹脂製材料から断面円形状に形成された管体からなり、その上流側(矢印A方向)となる一端部14aが、空気の取り込まれるエアクリーナに接続された吸気配管と接続され、下流側(矢印B方向)となる他端部14bが内燃機関の吸気ポートと連通した吸気配管と接続される。
第1〜第4検出センサ16、18、20、22は、ボディ14の外周面に装着される本体部24と、該本体部24の内部に収納される図示しないセンサ部と、前記本体部24から前記ボディ14の流路12内へと延在するワイヤ(検出部材)26とからなる。なお、第1〜第3検出センサ16、18、20は略同一の構成で形成され、第4検出センサ22にのみ、本体部24、センサ部及びワイヤ26に加え、流路12内の空気温度を検出する温度センサ及び各センサ部で検知された信号を処理するIC(集積回路)とを内部に有している。
そして、第1検出センサ16が、ボディ14に対して最も一端部14a側(図1A中、矢印A方向)に配置され、第2〜第4検出センサ18、20、22が前記ボディ14の他端部14b側に向かってそれぞれ互いに所定間隔離間して配置される。すなわち、第4検出センサ22が最もボディ14の他端部14b側(図1A中、矢印B方向)となるように配置される。
また、図1Bに示されるように、第1〜第4検出センサ16、18、20、22は、ボディ14の周方向に沿ってそれぞれ所定角度毎離間するように配置されている。
この第1〜第4検出センサ16、18、20、22を構成する本体部24は、ボディ14の外周面に対して径方向外側に突出するように設けられ、且つ、前記流路12の中心に向かうように一部が前記ボディ14の壁部を貫通するように設けられる。
センサ部は、ボディ14の内部に固定され中央部が撓曲自在なダイヤフラムを有し、このダイヤフラムの中央近傍にはセンサ(図示せず)が装着されると共に、前記ダイヤフラムの中心にはワイヤ26の一端部が接続されている。センサは、例えば、歪みを電気信号へと変換可能な歪みセンサであり、本体部24の端部に設けられた端子と電気的に接続されている。そして、本体部24の端部には、リード線を有したコネクタ(図示せず)が接続され、前記リード線を介して制御装置へと電気的に接続されている。
ワイヤ26は、例えば、金属製材料から形成され、ボディ14の流路12内に設けられ該流路12の延在方向(図1A中、矢印A、B方向)と直交するように設けられる。このワイヤ26の一端部が、センサ部を構成するダイヤフラムの中央に連結され、他端部は、流路12の中心を挟んで本体部24と対向する該流路12の内周面に固定されている。すなわち、ワイヤ26は、流路12の中心を通るように第1〜第4検出センサ16、18、20、22からボディ14の内周面まで一直線状に配置される。なお、図1Aにおいては、第1検出センサ16のワイヤ26のみを便宜的に図示している。
すなわち、第1〜第4検出センサ16、18、20、22のワイヤ26は、ボディ14の周方向に沿って互いに所定間隔離間してオフセットするように設けられているため、図1Bに示されるボディ14の延在方向から見た際、流路12の中心に対して互いに交差するように配置されることとなる。
本発明の実施の形態に係る流量計10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
図示しない車両から取り込まれた空気がボディ14の一端部14a側から流路12内へと流れることで、最も上流側となる第1検出センサ16のワイヤ26が下流側(矢印B方向)へと押圧され、その下流側への押圧力によってワイヤ26を介して図示しないダイヤフラムが撓むように変形する。そして、センサがダイヤフラムの変形量を検知して電気信号として第4検出センサ22のIC(図示せず)へと出力することで、該電気信号に基づいて流量が算出される。
この第1検出センサ16の下流側(図1A中、矢印B方向)に配置された第2〜第4検出センサ18、20、22でも同様に、ワイヤ26の変形に伴ったダイヤフラムの変形量をセンサからコネクタ及びリード線を通じてICへと出力することで、流路12を流れる空気の流量がさらに算出される。
また、流路12を流れる空気は、最も上流側に設けられた第1検出センサ16から、下流側に配置された第2検出センサ18、第3検出センサ20、第4検出センサ22の順番で流量が検出されるため、前記第1〜第4検出センサ16、18、20、22の検出された順番から空気が上流から下流側(矢印B方向)へと流れる順流であることが確認される。
そして、流量計10における第1〜第4検出センサ16、18、20、22で検出された空気の流量が、前記第4検出センサ22のICから内燃機関の制御装置へと出力され、例えば、内燃機関の燃焼制御等に利用される。
次に、例えば、内燃機関で生じる脈動によって空気がボディ14の他端部14b側から一端部14a側(図1A中、矢印A方向)へと逆流した場合について説明する。
先ず、図示しない内燃機関からの空気がボディ14の他端部14b側から流路12内へと流れることで、最も下流側(矢印B方向)となる第4検出センサ22のワイヤ26が上流側(矢印A方向)へと押圧され、その押圧力によってワイヤ26を介してダイヤフラムが変形することで、センサによって変形量が検知され電気信号として第4検出センサ22のICへと出力されて空気の流量が算出される。
そして、流路12内を逆流する空気は、第4検出センサ22、第3検出センサ20、第2検出センサ18、第1検出センサ16の順番で流量が検出されていくため、その検出された順番から空気が下流から上流側(矢印A方向)へと流れる逆流であることが確認される。
最後に、ボディ14の流路12内に露出したワイヤ26に異物が接触や付着した場合について説明する。なお、ここでは、空気が上流から下流側へと流れる順流で、最も上流側(矢印A方向)に配置された第1検出センサ16に異物が接触した場合について説明する。
例えば、空気中に含まれた異物が流路12内で第1検出センサ16のワイヤ26へと接触することで、前記ワイヤ26が空気による押圧力に加え、該異物によっても下流側と押圧される。そのため、第1検出センサ16で検出される変形量(流量)が、異物が接触しておらず空気による押圧力のみが付与されている他の第2〜第4検出センサ18、20、22で検出される変形量(流量)に対して大きくなる。すなわち、異物がワイヤ26に接触している検出センサの流量が、他の検出センサの流量に対して過大となる。
その結果、複数の第1〜第4検出センサ16、18、20、22の流量を比較し、第1検出センサ16の流量のみが過大となっていることが確認され、それに基づいて、前記第1検出センサ16のワイヤ26への異物の接触を確認することができる。これにより、異物の接触していない第2〜第4検出センサ18、20、22で検出された変形量に基づいて正確な空気の流量が測定される。
また、図1Bに示されるように、第1〜第4検出センサ16、18、20、22は、ボディ14の周方向に沿って互いに所定間隔離間するように設けられ、それに伴って、各ワイヤ26も周方向に沿って所定角度離間するように配置されている。そのため、例えば、上流側に配置されたワイヤ26に異物が付着した場合でも、他のワイヤ26が空気の流れ方向(矢印B方向)に重なっていないため該異物の影響を受けることなく、空気の流れのみによってワイヤ26を変形させ流量の検出を行うことができる。
以上のように、本実施の形態では、内部に流路12を有したボディ14の外周面に複数の第1〜第4検出センサ16、18、20、22を設け、この第1〜第4検出センサ16、18、20、22を前記ボディ14の軸方向(矢印A、B方向)に沿って互いに所定間隔離間させ、且つ、該軸方向から見て前記ボディ14の周方向に沿って互いに所定間隔離間するように配置している。
これにより、ボディ14における上流側となる一端部14a側から他端部14b側へと流路12内に沿って空気が流れる場合には、最も上流側に配置された第1検出センサ16から下流側となる第2検出センサ18、第3検出センサ20、第4検出センサ22となる順番に流量が検出されることで、空気が流路12内において上流側から下流側へと流れる順流であり、反対に、下流側の第4検出センサ22から上流側(矢印A方向)に向かって第1検出センサ16まで順番に流量が検出されることで逆流であることを検知することができる。
その結果、流量計10の流路12を流れる空気の流量を第1〜第4検出センサ16、18、20、22で正確に測定しつつ、上流から下流側へと流れる順流と、下流から上流側へと流れる逆流とを確実に確認できるため、例えば、脈動等に起因した内燃機関からの空気の逆流が多い内燃機関近傍へ流量計10を配置した場合でも、順流のみの流量を測定することが可能となり、該流量計10の設置自由度を増加させることができると共に、前記逆流時における空気の流量を検出することも可能となる。
また、複数の第1〜第4検出センサ16、18、20、22のいずれかのワイヤ26に異物が接触や付着した際でも、この異物の接触等によって前記ワイヤ26の変形量が、異物の付着していない他の検出センサのワイヤ26の変形量と比較して大きくなる。そのため、複数の第1〜第4検出センサ16、18、20、22で検出された流量のうち、他と異なった過大な流量の検出された検出センサに異物が接触又は付着したことを容易且つ確実に確認することが可能となる。この異物検知機能は、例えば、流量計10を燃焼生成物の含まれる排気ガスの流量を計測する場合に特に有効である。
さらに、第1〜第4検出センサ16、18、20、22は、ボディ14の流路12に臨むように配置されるのがワイヤ26のみであるため、空気が流通する際の流路抵抗を最小限とすることが可能となり、圧力損失の低減を図ることができる。
さらにまた、複数の第1〜第4検出センサ16、18、20、22を備えているため、例えば、いずれかの検出センサに不具合が生じた場合でも、他の検出センサによって正確な流量を検出することが可能である。
なお、本発明に係る流量計は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…流量計 12…流路
14…ボディ 16…第1検出センサ
18…第2検出センサ 20…第3検出センサ
22…第4検出センサ 24…本体部
26…ワイヤ
14…ボディ 16…第1検出センサ
18…第2検出センサ 20…第3検出センサ
22…第4検出センサ 24…本体部
26…ワイヤ
Claims (1)
- 内燃機関の吸気通路に設けられ、該吸気通路を流れる空気の流量を測定する流量計であって、
前記吸気通路に臨むように設けられ、該吸気通路の延在方向に沿って互いにオフセットするように設けられた少なくとも2つ以上の検出センサを備え、
前記検出センサは、前記吸気通路内に延在した検出部材を有し、前記空気の流れに伴った前記検出部材の変形を検出して前記流量へと変換することを特徴とする流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017035773A JP2018141694A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017035773A JP2018141694A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 流量計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018141694A true JP2018141694A (ja) | 2018-09-13 |
Family
ID=63527847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017035773A Pending JP2018141694A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018141694A (ja) |
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2017
- 2017-02-28 JP JP2017035773A patent/JP2018141694A/ja active Pending
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