JP2018140950A - Tie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品 - Google Patents
Tie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有する安全性の高いTie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品の提供。【解決手段】レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有するTie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品である。【選択図】なし
Description
本発明は、Tie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品に関する。
血管は、血管内皮細胞と血管壁細胞(血管平滑筋細胞やペリサイト)とが、細胞外マトリックスを介して間接的に、又は直接的に接着する構造を有しており、酸素及び栄養素を生体組織に供給し、生体組織から老廃物を除去する機能を有している。
一般に、血管の形成は、新たに血管が形成される血管発生(vasculogenesis)と、形成された既存の血管が伸長し、分岐することにより、新たな血管のネットワークが形成される血管新生(angiogenesis)との2段階に分けられる。前者は、血管内皮増殖因子(VEGF)が作用し、脈管形成とよばれる血管の初期発生からその後の血管新生に至るまで非常に広い範囲の血管形成に関与するものであり、後者は、アンジオポエチン(Ang)が作用し、血管内皮細胞と血管壁細胞との接着の制御、血管の構造的安定化に関与するものである。
血管は通常の酸素状況においては、血管内皮細胞とその周囲を裏打ちする血管壁細胞とが強固に接着しており、血管構造が安定に保たれているが、組織で低酸素が生じると血管壁細胞が血管内皮細胞から脱離し、無秩序な血管が増生することがある。このような現象(血管新生)は、腫瘍、慢性関節リウマチ、糖尿病網膜症、高脂血症、高血圧などの血管病変を主体とした疾患において、しばしば観察されている。
これらの血管新生は、血管内皮細胞に発現する受容体型チロシンキナーゼTie2(Tyrosine kinase with Ig and EGF homology domain2)を活性化させることにより、抑制されることが知られている(例えば、特許文献1参照)。血管狭小化あるいは血管拡大化の抑制が原因となって生じる虚血性疾患においては、Tie2の活性化により、血管腔が拡大化されることが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。また、Tie2の活性化により、血管内皮細胞の細胞死を抑制することも報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
このように、Tie2の活性化により、血管新生が抑制されることが知られているだけでなく、血管を成熟化、正常化、及び安定化させることも知られている。
例えば、血管再生医療においては、Tie2の活性化により、血管における血管内皮細胞と血管壁細胞との接着を誘導して、血管を成熟化させることが知られている。
例えば、腫瘍や糖尿病性網膜症などで観察される血管壁細胞が血管内皮細胞に接着しないことによる無秩序な血管が増生するような疾患においては、Tie2の活性化により、血管壁細胞を内皮細胞に接着させ、血管を正常化させることが知られている。
例えば、種々の細胞内外の血管構造を破たんさせる環境因子に対しては、Tie2の活性化により、血管の不安定化を抑制し、血管を安定化させることが知られている。
例えば、血管再生医療においては、Tie2の活性化により、血管における血管内皮細胞と血管壁細胞との接着を誘導して、血管を成熟化させることが知られている。
例えば、腫瘍や糖尿病性網膜症などで観察される血管壁細胞が血管内皮細胞に接着しないことによる無秩序な血管が増生するような疾患においては、Tie2の活性化により、血管壁細胞を内皮細胞に接着させ、血管を正常化させることが知られている。
例えば、種々の細胞内外の血管構造を破たんさせる環境因子に対しては、Tie2の活性化により、血管の不安定化を抑制し、血管を安定化させることが知られている。
このようなTie2の活性化により血管新生を抑制する天然由来の物質としては、桂皮の抽出物が知られているが(例えば、特許文献1参照)、活性が不十分であるという問題がある。また、血管新生を抑制する物質としては、スラミンが知られているが(例えば、特許文献2参照)、安全性に優れないという問題がある。
したがって、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有する安全性の高い物質について、速やかな開発が強く求められているのが現状である。
Science.1999 Dec 24;286(5449):2511−4.
P.N.A.S.2004 Apr 13;101(15):5553−8.
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れたTie2活性化作用を有し、安全性の高いTie2活性化剤を提供することを目的とする。また、本発明は、優れた血管新生抑制作用を有し、安全性の高い血管新生抑制剤を提供することを目的とする。また、本発明は、優れた血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤を提供することを目的とする。また、本発明は、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い医薬品組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い飲食品用組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い飲食品を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、下記抽出物が優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有することを知見し、本発明を完成したものである。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とするTie2活性化剤である。
<2> レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする血管新生抑制剤である。
<3> レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤である。
<4> 前記<1>に記載のTie2活性化剤、前記<2>に記載の血管新生抑制剤、及び前記<3>に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする医薬品組成物である。
<5> 前記<1>に記載のTie2活性化剤、前記<2>に記載の血管新生抑制剤、及び前記<3>に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする飲食品用組成物である。
<6> 前記<1>に記載のTie2活性化剤、前記<2>に記載の血管新生抑制剤、前記<3>に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤、及び前記<5>に記載の飲食品用組成物の少なくともいずれかを含有することを特徴とする飲食品である。
<1> レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とするTie2活性化剤である。
<2> レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする血管新生抑制剤である。
<3> レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤である。
<4> 前記<1>に記載のTie2活性化剤、前記<2>に記載の血管新生抑制剤、及び前記<3>に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする医薬品組成物である。
<5> 前記<1>に記載のTie2活性化剤、前記<2>に記載の血管新生抑制剤、及び前記<3>に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする飲食品用組成物である。
<6> 前記<1>に記載のTie2活性化剤、前記<2>に記載の血管新生抑制剤、前記<3>に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤、及び前記<5>に記載の飲食品用組成物の少なくともいずれかを含有することを特徴とする飲食品である。
本発明のTie2活性化剤によると、従来における前記諸問題を解決し、優れたTie2活性化作用を有し、安全性の高いTie2活性化剤を提供することができる。
本発明の血管新生抑制剤によると、従来における前記諸問題を解決し、優れた血管新生抑制作用を有し、安全性の高い血管新生抑制剤を提供することができる。
本発明の血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤によると、従来における前記諸問題を解決し、優れた血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤を提供することができる。
本発明の医薬品組成物によると、従来における前記諸問題を解決し、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い医薬品組成物を提供することができる。
本発明の飲食品用組成物によると、従来における前記諸問題を解決し、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い飲食品用組成物を提供することができる。
本発明の飲食品によると、従来における前記諸問題を解決し、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い飲食品を提供することができる。
本発明の血管新生抑制剤によると、従来における前記諸問題を解決し、優れた血管新生抑制作用を有し、安全性の高い血管新生抑制剤を提供することができる。
本発明の血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤によると、従来における前記諸問題を解決し、優れた血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤を提供することができる。
本発明の医薬品組成物によると、従来における前記諸問題を解決し、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い医薬品組成物を提供することができる。
本発明の飲食品用組成物によると、従来における前記諸問題を解決し、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い飲食品用組成物を提供することができる。
本発明の飲食品によると、従来における前記諸問題を解決し、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有し、安全性の高い飲食品を提供することができる。
(Tie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品)
本発明のTie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品は、レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明のTie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品は、レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記Tie2活性化剤は、Tie2をリン酸化することで、その活性体(リン酸化Tie2)に変換するTie2活性化作用を有する。前記Tie2が活性化されると、細胞内チロシンキナーゼドメインの自己リン酸化を惹起し、血管内皮細胞と血管壁細胞との接着が誘導される。血管狭小化あるいは血管拡大化の抑制が原因となって生じる虚血性疾患においては、Tie2の活性化により、血管腔が拡大化される。また、Tie2の活性化により、血管内皮細胞の細胞死が抑制される。
前記血管新生抑制剤は、既存の血管から形成される新たな血管のネットワークを抑制する血管新生抑制作用を有する。低酸素状態では、Tie2の活性化が一時的に抑制され、血管内皮細胞と血管壁細胞との接着が乖離し、接着が乖離された血管内皮細胞から新しい血管のネットワークが形成される。血管新生抑制剤は、このような血管壁細胞が内皮細胞に接着しないことによる無秩序な血管の増生を抑制することができる。
前記血管の成熟化剤は、血管内皮細胞と血管壁細胞との接着を誘導して、血管内環境因子(細胞及び液性因子)が容易には血管外に漏出しないような血管内皮細胞間の接着斑を形成する成熟化作用を有する。また、血管再生医療においては、Tie2の活性化により、血管における血管内皮細胞と血管壁細胞との接着を誘導して、血管を成熟化させることが可能である。
前記血管の正常化剤は、血管内皮細胞同士の接着を高め、血管壁細胞の血管内皮細胞への裏打ちを促進することにより、血管透過性の破綻した血管や血管の無秩序な増生を招くような異常な血管を、正常な状態にする正常化作用を有する。また、腫瘍や糖尿病性網膜症などで観察される血管壁細胞が血管内皮細胞に接着しないことによる無秩序な血管が増生するような疾患においては、Tie2の活性化により、血管壁細胞を内皮細胞に接着させ、血管を正常化させることが可能である。
前記血管の安定化剤は、既存の血管に対する障害、血管内皮細胞同士の解離、及び血管内皮細胞と血管壁細胞の解離を抑制する作用、及び血管内皮細胞の細胞死を抑制する安定化作用を有する。また、種々の細胞内外の血管構造を破たんさせる環境因子に対しては、Tie2の活性化により、血管の不安定化を抑制し、血管を安定化させることが可能である。
前記医薬品組成物、及び飲食品用組成物は、前記Tie2活性化剤、前記血管新生抑制剤、前記血管の成熟化剤、前記血管の正常化剤、及び前記血管の安定化剤のいずれかを含む組成物であり、Tie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有する。
前記飲食品は、前記Tie2活性化剤、前記血管新生抑制剤、前記血管の成熟化剤、前記血管の正常化剤、前記血管の安定化剤、及び前記飲食品用組成物のいずれかを含む組成物であり、Tie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有する。
前記飲食品は、前記Tie2活性化剤、前記血管新生抑制剤、前記血管の成熟化剤、前記血管の正常化剤、前記血管の安定化剤、及び前記飲食品用組成物のいずれかを含む組成物であり、Tie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有する。
<レンコン抽出物>
レンコン(蓮根)は、ハス科多年性水生植物であるハス(蓮、学名:Nelumbo nucifera)の地下茎であり、食用とされる。原産地は、中国又はインドである。日本では茨城県、徳島県で多く栽培されており、中国では湖北省、安徽省、浙江省などが産地として知られている。
前記レンコンの抽出部位は、ハスの地下茎部である。
レンコン(蓮根)は、ハス科多年性水生植物であるハス(蓮、学名:Nelumbo nucifera)の地下茎であり、食用とされる。原産地は、中国又はインドである。日本では茨城県、徳島県で多く栽培されており、中国では湖北省、安徽省、浙江省などが産地として知られている。
前記レンコンの抽出部位は、ハスの地下茎部である。
前記レンコンの抽出部位の調製方法としては、各部位を乾燥させた後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。前記乾燥は、天日で行ってもよいし、通常使用されている乾燥機を用いて行ってもよい。
前記レンコン抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている方法により容易に得ることができる。前記レンコンの抽出物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出液の希釈液、濃縮液、抽出液の乾燥物などが挙げられる。
前記レンコンの抽出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料である前記レンコンの前記抽出部位を投入し、必要に応じて適宜攪拌しながら可溶性成分を溶出した後、濾過して抽出残渣を除くことにより抽出液を得る方法などが挙げられる。
前記レンコンの抽出条件(抽出時間及び抽出温度)、及び前記レンコンの抽出溶媒の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記レンコンの抽出溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、親水性溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水などが挙げられる。前記親水性溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられる。前記混合溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、低級アルコールを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜90体積部、低級脂肪族ケトンを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜40体積部、多価アルコールを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜90体積部、添加することが好ましい。また、前記レンコンの抽出溶媒は、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。これらの中でも、水(例えば、10℃〜30℃水)や、水とエタノールとの混合溶媒(例えば、60体積%〜80体積%エタノール水溶液)を用いて抽出することが、好ましい。
前記レンコン抽出物の精製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液−液分配抽出、各種クロマトグラフィー、膜分離などの精製方法が挙げられる。
前記レンコン抽出物の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μg/mL〜400μg/mLが好ましい。
<アシタバ抽出物>
アシタバ(明日葉、学名:Angelica keiskei)は、セリ科シシウド属の植物である。日本原産で、房総半島から紀伊半島と伊豆諸島の太平洋岸に自生する。
アシタバ(明日葉、学名:Angelica keiskei)は、セリ科シシウド属の植物である。日本原産で、房総半島から紀伊半島と伊豆諸島の太平洋岸に自生する。
前記アシタバの抽出部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、茎部、花部、果実部、根部などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、葉部、茎部が好ましい。
前記アシタバの抽出部位の調製方法としては、各部位を乾燥させた後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。前記乾燥は、天日で行ってもよいし、通常使用されている乾燥機を用いて行ってもよい。
前記アシタバ抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている方法により容易に得ることができる。前記アシタバ抽出物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出液の希釈液、濃縮液、抽出液の乾燥物などが挙げられる。
前記アシタバの抽出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料である前記アシタバの前記抽出部位を投入し、必要に応じて適宜攪拌しながら可溶性成分を溶出した後、濾過して抽出残渣を除くことにより抽出液を得る方法などが挙げられる。
前記アシタバの抽出条件(抽出時間及び抽出温度)、及び前記アシタバの抽出溶媒の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記アシタバの抽出溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、親水性溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水などが挙げられる。前記親水性溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられる。前記混合溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、低級アルコールを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜90体積部、低級脂肪族ケトンを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜40体積部、多価アルコールを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜90体積部、添加することが好ましい。また、前記アシタバの抽出溶媒は、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。これらの中でも、熱水(例えば、80℃〜95℃熱水)や、水とエタノールとの混合溶媒(例えば、60体積%〜80体積%エタノール水溶液)を用いて抽出することが、好ましい。
前記アシタバ抽出物の精製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液−液分配抽出、各種クロマトグラフィー、膜分離などの精製方法が挙げられる。
前記アシタバ抽出物の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μg/mL〜400μg/mLが好ましい。
<サンショウ抽出物>
サンショウ(山椒、学名:Zanthoxylum piperitum)は、ミカン科サンショウ属の落葉低木であり、別名、ハジカミとも言う。日本の北海道から屋久島までと、朝鮮半島の南部に分布する。若葉は、食材として「木の芽」とも呼ばれる。雄株と雌株があり、サンショウの実が成るのは雌株のみである。
サンショウ(山椒、学名:Zanthoxylum piperitum)は、ミカン科サンショウ属の落葉低木であり、別名、ハジカミとも言う。日本の北海道から屋久島までと、朝鮮半島の南部に分布する。若葉は、食材として「木の芽」とも呼ばれる。雄株と雌株があり、サンショウの実が成るのは雌株のみである。
前記サンショウの抽出部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、茎部、花部、果実部、根部などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、葉部、茎部が好ましい。
前記サンショウの抽出部位の調製方法としては、各部位を乾燥させた後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。前記乾燥は、天日で行ってもよいし、通常使用されている乾燥機を用いて行ってもよい。
前記サンショウ抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている方法により容易に得ることができる。前記サンショウの抽出物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出液の希釈液、濃縮液、抽出液の乾燥物などが挙げられる。
前記サンショウの抽出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料である前記サンショウの前記抽出部位を投入し、必要に応じて適宜攪拌しながら可溶性成分を溶出した後、濾過して抽出残渣を除くことにより抽出液を得る方法などが挙げられる。
前記サンショウの抽出条件(抽出時間及び抽出温度)、及び前記サンショウの抽出溶媒の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記サンショウの抽出溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、親水性溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水などが挙げられる。前記親水性溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられる。前記混合溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、低級アルコールを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜90体積部、低級脂肪族ケトンを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜40体積部、多価アルコールを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜90体積部、添加することが好ましい。また、前記サンショウの抽出溶媒は、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。これらの中でも、熱水(例えば、80℃〜95℃熱水)や、水とエタノールとの混合溶媒(例えば、60体積%〜80体積%エタノール水溶液)を用いて抽出すること、熱水抽出後の残渣を水とエタノールとの混合溶媒を用いて抽出することが、好ましい。
前記サンショウ抽出物の精製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液−液分配抽出、各種クロマトグラフィー、膜分離などの精製方法が挙げられる。
前記サンショウ抽出物の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μg/mL〜400μg/mLが好ましい。
<ヨモギ抽出物>
ヨモギ(蓬、学名:Artemisia indica var. maximowiczii)は、キク科の多年草である。別名、モチグサ(餅草)、エモギ、サシモグサ、サセモグサ、サセモ、タレハグサ、モグサ、ヤキクサ、ヤイグサなどと呼ばれることがある。
ヨモギ(蓬、学名:Artemisia indica var. maximowiczii)は、キク科の多年草である。別名、モチグサ(餅草)、エモギ、サシモグサ、サセモグサ、サセモ、タレハグサ、モグサ、ヤキクサ、ヤイグサなどと呼ばれることがある。
前記ヨモギの抽出部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、葉部、茎部、花部、果実部、根部などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、葉部、茎部が好ましい。
前記ヨモギの抽出部位の調製方法としては、各部位を乾燥させた後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。前記乾燥は、天日で行ってもよいし、通常使用されている乾燥機を用いて行ってもよい。
前記ヨモギ抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている方法により容易に得ることができる。前記ヨモギの抽出物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出液の希釈液、濃縮液、抽出液の乾燥物などが挙げられる。
前記ヨモギの抽出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料である前記ヨモギの前記抽出部位を投入し、必要に応じて適宜攪拌しながら可溶性成分を溶出した後、濾過して抽出残渣を除くことにより抽出液を得る方法などが挙げられる。
前記ヨモギの抽出条件(抽出時間及び抽出温度)、及び前記ヨモギの抽出溶媒の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ヨモギの抽出溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、親水性溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水などが挙げられる。前記親水性溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられる。前記混合溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、低級アルコールを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜90体積部、低級脂肪族ケトンを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜40体積部、多価アルコールを使用する場合は、水10体積部に対して1体積部〜90体積部、添加することが好ましい。また、前記レンコンの抽出溶媒は、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。また、前記ヨモギの抽出溶媒は、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。これらの中でも、水(例えば、10℃〜30℃水)や、水とエタノールとの混合溶媒(例えば、60体積%〜80体積%エタノール水溶液)を用いて抽出することが、好ましい。
前記ヨモギ抽出物の精製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液−液分配抽出、各種クロマトグラフィー、膜分離などの精製方法が挙げられる。
前記ヨモギ抽出物の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μg/mL〜400μg/mLが好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、賦形剤、防湿剤、防腐剤、強化剤、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、甘味料、酸味料、調味料、着色料、香料等、美白剤、保湿剤、油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉末成分、色剤、水性成分、水、皮膚栄養剤;食肉及びその加工品、野菜及びその加工品、魚介類及びその加工品、調味料等の一般的な飲食品などが挙げられる。
また、前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、具体的には、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸加水分解物、コラーゲン、コラーゲン加水分解物、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、アスコルビン酸配糖体、コエンザイムQ10、プロポリス、ローヤルゼリー、ローヤルゼリー蛋白分解物、フコイダン、アロエ粉末、アロエ抽出物、ブルーベリー粉末、ブルーベリー抽出物、イソフラボン、ノニ粉末、ノニ抽出物、ニンニク粉末、ニンニク抽出物、ウコン粉末、ウコン抽出物、キトサン、グルコサミン、クロレラ粉末、クロレラ抽出物、カルニチン、マカ粉末、マカ抽出物、カシス粉末、カシス抽出物、ハナビラタケ粉末、ハナビラタケ抽出物、その他美容に有効であるとされる植物の粉末及び/又は抽出物などが挙げられる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、賦形剤、防湿剤、防腐剤、強化剤、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、甘味料、酸味料、調味料、着色料、香料等、美白剤、保湿剤、油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉末成分、色剤、水性成分、水、皮膚栄養剤;食肉及びその加工品、野菜及びその加工品、魚介類及びその加工品、調味料等の一般的な飲食品などが挙げられる。
また、前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、具体的には、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸加水分解物、コラーゲン、コラーゲン加水分解物、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、アスコルビン酸配糖体、コエンザイムQ10、プロポリス、ローヤルゼリー、ローヤルゼリー蛋白分解物、フコイダン、アロエ粉末、アロエ抽出物、ブルーベリー粉末、ブルーベリー抽出物、イソフラボン、ノニ粉末、ノニ抽出物、ニンニク粉末、ニンニク抽出物、ウコン粉末、ウコン抽出物、キトサン、グルコサミン、クロレラ粉末、クロレラ抽出物、カルニチン、マカ粉末、マカ抽出物、カシス粉末、カシス抽出物、ハナビラタケ粉末、ハナビラタケ抽出物、その他美容に有効であるとされる植物の粉末及び/又は抽出物などが挙げられる。
<用途>
本発明のTie2活性化剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、血管の安定化剤、及び血管新生抑制剤は、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有するため、腫瘍、慢性関節リウマチ、糖尿病網膜症、高脂血症、高血圧などの血管病変を主体とした疾患、アトピー性皮膚炎、及び花粉症などのアレルギー性疾患に関する医薬品組成物、並びにこれらの疾患に関する安全な予防薬として好適に用いることができ、その配合量、用法、及び剤型としては、その使用目的に応じて適宜選択することができる。
また、本発明のTie2活性化剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、血管の安定化剤、及び血管新生抑制剤は、消化管で消化されるようなものではないことが確認されているので、飲食品用組成物や、美容用飲食品、健康用飲食品などの飲食品として好適に用いることができ、その配合量、用法、及び剤型としては、その使用目的に応じて適宜選択することができる。
本発明のTie2活性化剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、血管の安定化剤、及び血管新生抑制剤は、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有するため、腫瘍、慢性関節リウマチ、糖尿病網膜症、高脂血症、高血圧などの血管病変を主体とした疾患、アトピー性皮膚炎、及び花粉症などのアレルギー性疾患に関する医薬品組成物、並びにこれらの疾患に関する安全な予防薬として好適に用いることができ、その配合量、用法、及び剤型としては、その使用目的に応じて適宜選択することができる。
また、本発明のTie2活性化剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、血管の安定化剤、及び血管新生抑制剤は、消化管で消化されるようなものではないことが確認されているので、飲食品用組成物や、美容用飲食品、健康用飲食品などの飲食品として好適に用いることができ、その配合量、用法、及び剤型としては、その使用目的に応じて適宜選択することができる。
前記飲食品用組成物は、そのまま、前記飲食品として用いてもよく、目的に応じて適宜公知の方法により、飲食品に含有させて用いてもよい。前記飲食品用組成物としては、例えば、レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物(抽出粉末、抽出液等);前記抽出物と、他の飲食品用組成物や飲食品とを混合させたプレミックスなどが挙げられる。
前記飲食品としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加工食品;サプリメント;外食、中食等で提供される飲食品などが挙げられる。
前記飲食品としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加工食品;サプリメント;外食、中食等で提供される飲食品などが挙げられる。
前記配合量としては、抽出物の生理活性等によって適宜調整することができるが、レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの精製物に換算して、0.0001質量%〜20質量%が好ましく、0.0001質量%〜10質量%がより好ましい。
前記用法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、経口、非経口、外用などの投与形態が挙げられる。
前記剤型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錠剤、粉剤、カプセル剤、顆粒剤、エキス剤、及びシロップ剤等の経口投与剤、注射剤、点滴剤、及び坐剤等の非経口投与剤、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、及び浴用剤、頭髪化粧料等の外用剤などが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
[調製例1:レンコン抽出物]
(調製例1−1:レンコン水抽出物)
レンコン乾燥粉末(商品名:レンコン末−H、日本粉末薬品工業株式会社製)31gを4倍量の常温(20℃)のイオン交換水に混濁し、常温(20℃)にて一晩振盪して抽出した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清を凍結乾燥して調製例1−1のレンコン水抽出物を得た。
(調製例1−1:レンコン水抽出物)
レンコン乾燥粉末(商品名:レンコン末−H、日本粉末薬品工業株式会社製)31gを4倍量の常温(20℃)のイオン交換水に混濁し、常温(20℃)にて一晩振盪して抽出した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清を凍結乾燥して調製例1−1のレンコン水抽出物を得た。
(調製例1−2:レンコン70%エタノール抽出物)
レンコン乾燥粉末(商品名:レンコン末−H、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを5倍量の常温(20℃)の70体積%エタノール水溶液に混濁し、一晩静置した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清をエバポレーターで濃縮乾固した後、凍結乾燥して調製例1−2のレンコン70%エタノール抽出物を得た。
レンコン乾燥粉末(商品名:レンコン末−H、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを5倍量の常温(20℃)の70体積%エタノール水溶液に混濁し、一晩静置した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清をエバポレーターで濃縮乾固した後、凍結乾燥して調製例1−2のレンコン70%エタノール抽出物を得た。
[調製例2:アシタバ抽出物]
(調製例2−1:アシタバ熱水抽出物)
アシタバの葉部、及び茎部の混合物の乾燥粉末(商品名:アシタバ末、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを10倍量の常温(20℃)のイオン交換水に混濁し、90℃浴中で1時間、熱水抽出した。次いで、得られた中間抽出物を珪藻土濾過し、得られたろ液を濃縮、乾燥して調製例2−1のアシタバ熱水抽出物を得た。
(調製例2−1:アシタバ熱水抽出物)
アシタバの葉部、及び茎部の混合物の乾燥粉末(商品名:アシタバ末、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを10倍量の常温(20℃)のイオン交換水に混濁し、90℃浴中で1時間、熱水抽出した。次いで、得られた中間抽出物を珪藻土濾過し、得られたろ液を濃縮、乾燥して調製例2−1のアシタバ熱水抽出物を得た。
(調製例2−2:アシタバ70%エタノール抽出物)
アシタバの葉部、及び茎部の混合物の乾燥粉末(商品名:アシタバ末、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを5倍量の常温(20℃)の70体積%エタノール水溶液に混濁し、一晩静置した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清をエバポレーターで濃縮乾固した後、凍結乾燥して調製例2−2のアシタバ70%エタノール抽出物を得た。
アシタバの葉部、及び茎部の混合物の乾燥粉末(商品名:アシタバ末、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを5倍量の常温(20℃)の70体積%エタノール水溶液に混濁し、一晩静置した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清をエバポレーターで濃縮乾固した後、凍結乾燥して調製例2−2のアシタバ70%エタノール抽出物を得た。
[調製例3:サンショウ抽出物]
(調製例3−1:サンショウ熱水抽出物)
生のサンショウの葉部、及び茎部の混合物84gを凍結乾燥させ粉砕し、約27gの乾燥粉末を得た。次いで、得られた粉末の全量を10倍量の常温(20℃)のイオン交換水に混濁し、80℃のウォーターバスで1時間振盪して熱水抽出した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清を凍結乾燥して調製例3−1のサンショウ熱水抽出物を得た。
(調製例3−1:サンショウ熱水抽出物)
生のサンショウの葉部、及び茎部の混合物84gを凍結乾燥させ粉砕し、約27gの乾燥粉末を得た。次いで、得られた粉末の全量を10倍量の常温(20℃)のイオン交換水に混濁し、80℃のウォーターバスで1時間振盪して熱水抽出した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清を凍結乾燥して調製例3−1のサンショウ熱水抽出物を得た。
(調製例3−2:サンショウ熱水抽出後の残渣の70%エタノール抽出物)
調製例3−1において熱水抽出後の遠心分離で分画された沈殿残渣を凍結乾燥して凍結乾燥物を得た。得られた凍結乾燥物を常温(20℃)の70体積%エタノール水溶液に混濁し、常温(20℃)にて一晩振盪して抽出した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清をエバポレーターで濃縮乾固し、凍結乾燥して調製例3−2のサンショウ熱水抽出後の残渣の70%エタノール抽出物を得た。
調製例3−1において熱水抽出後の遠心分離で分画された沈殿残渣を凍結乾燥して凍結乾燥物を得た。得られた凍結乾燥物を常温(20℃)の70体積%エタノール水溶液に混濁し、常温(20℃)にて一晩振盪して抽出した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清をエバポレーターで濃縮乾固し、凍結乾燥して調製例3−2のサンショウ熱水抽出後の残渣の70%エタノール抽出物を得た。
[調製例4:ヨモギ抽出物]
(調製例4−1:ヨモギ熱水抽出物)
ヨモギの葉部、及び茎部の混合物の乾燥粉末(商品名:ヨモギ末−H、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを10倍量の常温(20℃)のイオン交換水に混濁し、90℃浴中で1時間、熱水抽出した。次いで、得られた中間抽出物を珪藻土濾過し、得られたろ液を濃縮、乾燥して調製例4−1のヨモギ熱水抽出物を得た。
(調製例4−1:ヨモギ熱水抽出物)
ヨモギの葉部、及び茎部の混合物の乾燥粉末(商品名:ヨモギ末−H、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを10倍量の常温(20℃)のイオン交換水に混濁し、90℃浴中で1時間、熱水抽出した。次いで、得られた中間抽出物を珪藻土濾過し、得られたろ液を濃縮、乾燥して調製例4−1のヨモギ熱水抽出物を得た。
(調製例4−2:ヨモギ70%エタノール抽出物)
ヨモギの葉部、及び茎部の混合物の乾燥粉末(商品名:ヨモギ末−H、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを5倍量の常温(20℃)の70体積%エタノール水溶液に混濁し、一晩静置した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清をエバポレーターで濃縮乾固した後、凍結乾燥して調製例4−2のヨモギ70%エタノール抽出物を得た。
ヨモギの葉部、及び茎部の混合物の乾燥粉末(商品名:ヨモギ末−H、日本粉末薬品工業株式会社製)10gを5倍量の常温(20℃)の70体積%エタノール水溶液に混濁し、一晩静置した後、4,000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清をエバポレーターで濃縮乾固した後、凍結乾燥して調製例4−2のヨモギ70%エタノール抽出物を得た。
[試験例1:Tie2活性化作用(イムノアッセイ)試験]
(実施例1−1及び1−2:レンコン抽出物)
コンフルエントまで培養した正常ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を、96ウェルプレートへ2.0×104細胞/0.1mL/ウェルとなるように播種し、低血清血管内皮細胞増殖用培地(倉敷紡績株式会社製、Humedia−EG2)を用いて一晩培養した。次に、一晩培養後の前記HUVECを、細胞刺激(被験試料添加)の3時間前に0.1mLの血管内皮細胞基礎培地(倉敷紡績株式会社製、Humedia−EB2)に置換し、再度培養を行った。その後、前記ウェル内に、被験試料として前記Humedia−EB2で表1に記載の濃度に調製したレンコン抽出物として、調製例1−1のレンコン水抽出物、及び調製例1−2のレンコン70%エタノール抽出物をそれぞれ0.1mL添加し、15分間のインキュベーションを行った。インキュベーション後、イムノアッセイキット(R&D Systems社製、Human Phospho−Tie2(Y992)Immunoassay)を用いてプロトコールに従い、細胞内のリン酸化型Tie2量及び総Tie2量を測定し、総Tie2に対するリン酸化型Tie2の比率を計算した。
また、陰性コントロールとして用いたジメチルスルホキシド(DMSO)についても、同様に総Tie2に対するリン酸化型Tie2の比率を計算した。
そして、下記式(1)に従いTie2活性化率を計算し、リン酸化作用を評価した。結果を表1に示す。
Tie2活性化率(%)=
[{(被験試料添加時のリン酸化型Tie2の測定値)/(被験試料添加時の総Tie2の測定値)}/{(陰性コントロールでのリン酸化型Tie2の測定値)/(陰性コントロールでの総Tie2の測定値)}]×100 ・・・式(1)
(実施例1−1及び1−2:レンコン抽出物)
コンフルエントまで培養した正常ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を、96ウェルプレートへ2.0×104細胞/0.1mL/ウェルとなるように播種し、低血清血管内皮細胞増殖用培地(倉敷紡績株式会社製、Humedia−EG2)を用いて一晩培養した。次に、一晩培養後の前記HUVECを、細胞刺激(被験試料添加)の3時間前に0.1mLの血管内皮細胞基礎培地(倉敷紡績株式会社製、Humedia−EB2)に置換し、再度培養を行った。その後、前記ウェル内に、被験試料として前記Humedia−EB2で表1に記載の濃度に調製したレンコン抽出物として、調製例1−1のレンコン水抽出物、及び調製例1−2のレンコン70%エタノール抽出物をそれぞれ0.1mL添加し、15分間のインキュベーションを行った。インキュベーション後、イムノアッセイキット(R&D Systems社製、Human Phospho−Tie2(Y992)Immunoassay)を用いてプロトコールに従い、細胞内のリン酸化型Tie2量及び総Tie2量を測定し、総Tie2に対するリン酸化型Tie2の比率を計算した。
また、陰性コントロールとして用いたジメチルスルホキシド(DMSO)についても、同様に総Tie2に対するリン酸化型Tie2の比率を計算した。
そして、下記式(1)に従いTie2活性化率を計算し、リン酸化作用を評価した。結果を表1に示す。
Tie2活性化率(%)=
[{(被験試料添加時のリン酸化型Tie2の測定値)/(被験試料添加時の総Tie2の測定値)}/{(陰性コントロールでのリン酸化型Tie2の測定値)/(陰性コントロールでの総Tie2の測定値)}]×100 ・・・式(1)
(実施例2−1及び2−2:レンコン抽出物)
実施例1−1において、前記レンコン抽出物を、レンコン抽出物として、調製例2−1のアシタバ熱水抽出物、及び調製例2−2のアシタバ70%エタノール抽出物にそれぞれ変更し、表1に記載の濃度を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、試験した。結果を表1に示す。
実施例1−1において、前記レンコン抽出物を、レンコン抽出物として、調製例2−1のアシタバ熱水抽出物、及び調製例2−2のアシタバ70%エタノール抽出物にそれぞれ変更し、表1に記載の濃度を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、試験した。結果を表1に示す。
(実施例3−1及び3−2:サンショウ抽出物)
実施例1−1において、前記レンコン抽出物を、サンショウ抽出物として、調製例3−1のサンショウ熱水抽出物、及び調製例3−2のサンショウ熱水抽出後の残渣70%エタノール抽出物にそれぞれ変更し、表1に記載の濃度を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、試験した。結果を表1に示す。
実施例1−1において、前記レンコン抽出物を、サンショウ抽出物として、調製例3−1のサンショウ熱水抽出物、及び調製例3−2のサンショウ熱水抽出後の残渣70%エタノール抽出物にそれぞれ変更し、表1に記載の濃度を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、試験した。結果を表1に示す。
(実施例4−1及び4−2:ヨモギ抽出物)
実施例1−1において、前記レンコン抽出物を、ヨモギ抽出物として、調製例4−1のヨモギ熱水抽出物、及び調製例4−2のヨモギ70%エタノール抽出物にそれぞれ変更し、表1に記載の濃度を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、試験した。結果を表1に示す。
実施例1−1において、前記レンコン抽出物を、ヨモギ抽出物として、調製例4−1のヨモギ熱水抽出物、及び調製例4−2のヨモギ70%エタノール抽出物にそれぞれ変更し、表1に記載の濃度を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、試験した。結果を表1に示す。
(参考例1:陽性コントロール)
実施例1−1において、前記レンコン抽出物を、陽性コントロールとしてAngiopoietin−1(R&D system社製)に変更し、表1に記載の濃度を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、試験した。結果を表1に示す。
実施例1−1において、前記レンコン抽出物を、陽性コントロールとしてAngiopoietin−1(R&D system社製)に変更し、表1に記載の濃度を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、試験した。結果を表1に示す。
[試験例1:試験結果]
Tie2活性化作用(イムノアッセイ)の試験結果について説明する。
前記イムノアッセイキットによりTie2活性化作用の評価を実施したところ、実施例で用いた抽出物により、Tie2がリン酸化して活性化されることが認められた。なお、陰性コントロールであるDMSOを添加した系では、Tie2の顕著なリン酸化は認められなかった。また、参考例1の陽性コントロールであるAngiopoietin−1を添加した系では、Tie2がリン酸化して活性化されることが認められた。ここで、Tie2のリン酸化により、血管成熟化、血管正常化、及び血管安定化がもたらされ、血管新生が抑制されることが知られている。
以上より、実施例で用いた抽出物が、Tie2リン酸化効果を有することにより、血管新生の抑制が起こり、血管の成熟化、血管の正常化、及び血管の安定化を誘導できることが示唆された。
Tie2活性化作用(イムノアッセイ)の試験結果について説明する。
前記イムノアッセイキットによりTie2活性化作用の評価を実施したところ、実施例で用いた抽出物により、Tie2がリン酸化して活性化されることが認められた。なお、陰性コントロールであるDMSOを添加した系では、Tie2の顕著なリン酸化は認められなかった。また、参考例1の陽性コントロールであるAngiopoietin−1を添加した系では、Tie2がリン酸化して活性化されることが認められた。ここで、Tie2のリン酸化により、血管成熟化、血管正常化、及び血管安定化がもたらされ、血管新生が抑制されることが知られている。
以上より、実施例で用いた抽出物が、Tie2リン酸化効果を有することにより、血管新生の抑制が起こり、血管の成熟化、血管の正常化、及び血管の安定化を誘導できることが示唆された。
[試験例2:Tie2活性化作用(ウエスタンブロット)試験]
(実施例5:レンコン抽出物)
前記レンコン抽出物の薬理効果について、リン酸化されたTie2のタンパク質量を検出することにより、評価を行った。前記リン酸化されたTie2のタンパク質量については、SDS−PAGE及びウエスタンブロットを用いた免疫化学的手法により検出した。以下に手順を示す。
マウスpro−B細胞(Ba/F3)にhuman Tie2を過剰発現させた細胞(Ba/F3−human Tie2)をTie2リン酸化解析に用いた。ポジティブコントロールとしてのTie2の生理的リガンドAngiopoietin−1(Ang1)、ネガティブコントロール(PBS)、又は被検体(レンコン抽出物として、調製例1−1のレンコン水抽出物、100μg/mL)により、Ba/F3−human Tie2を刺激した。通常培養用培地(10体積%FBS RPMI1640(SIGMA社製、R−8755)+ 1pg/mL mouse IL−3)に直接被検体を添加して15分間経過後、細胞をice−cold phosphate−buffered saline(PBS)で洗浄し、RIPA lysis buffer(50mM Tris−HCl、pH7.5、150mM NaCl、1体積%NP−40、0.5質量%デオキシコール酸ナトリウム、0.1体積%SDS)により細胞抽出液を回収した。細胞抽出液を7.5体積%SDSゲルに電気泳動し、nylon membranesに転写した。転写されたnylon membranesを5質量%スキムミルク/TBSTで60分間非特異的蛋白をブロックし、抗−Tie2抗体(Ab33:Upstate社製)、抗リン酸化−Tie2抗体(Tyr992:Cell Signaling Technology社製)でブロットした。引き続きHRP標識した2次抗体でブロットし、得られた反応物はECL溶液で可視化して撮影した。バンドの濃度は、Las3000−miniのMalti Guage−Imageソフトを用いて計測し、p−Tie2(各被検体)/Tie2(ネガティブコントロール)の相対値として計算した。結果を表2に示す。
(実施例5:レンコン抽出物)
前記レンコン抽出物の薬理効果について、リン酸化されたTie2のタンパク質量を検出することにより、評価を行った。前記リン酸化されたTie2のタンパク質量については、SDS−PAGE及びウエスタンブロットを用いた免疫化学的手法により検出した。以下に手順を示す。
マウスpro−B細胞(Ba/F3)にhuman Tie2を過剰発現させた細胞(Ba/F3−human Tie2)をTie2リン酸化解析に用いた。ポジティブコントロールとしてのTie2の生理的リガンドAngiopoietin−1(Ang1)、ネガティブコントロール(PBS)、又は被検体(レンコン抽出物として、調製例1−1のレンコン水抽出物、100μg/mL)により、Ba/F3−human Tie2を刺激した。通常培養用培地(10体積%FBS RPMI1640(SIGMA社製、R−8755)+ 1pg/mL mouse IL−3)に直接被検体を添加して15分間経過後、細胞をice−cold phosphate−buffered saline(PBS)で洗浄し、RIPA lysis buffer(50mM Tris−HCl、pH7.5、150mM NaCl、1体積%NP−40、0.5質量%デオキシコール酸ナトリウム、0.1体積%SDS)により細胞抽出液を回収した。細胞抽出液を7.5体積%SDSゲルに電気泳動し、nylon membranesに転写した。転写されたnylon membranesを5質量%スキムミルク/TBSTで60分間非特異的蛋白をブロックし、抗−Tie2抗体(Ab33:Upstate社製)、抗リン酸化−Tie2抗体(Tyr992:Cell Signaling Technology社製)でブロットした。引き続きHRP標識した2次抗体でブロットし、得られた反応物はECL溶液で可視化して撮影した。バンドの濃度は、Las3000−miniのMalti Guage−Imageソフトを用いて計測し、p−Tie2(各被検体)/Tie2(ネガティブコントロール)の相対値として計算した。結果を表2に示す。
(実施例6:アシタバ抽出物)
実施例5において、前記レンコン抽出物を、調製例2−1のアシタバ熱水抽出物に変更した以外は、実施例5と同様にして、試験した。結果を表2に示す。
実施例5において、前記レンコン抽出物を、調製例2−1のアシタバ熱水抽出物に変更した以外は、実施例5と同様にして、試験した。結果を表2に示す。
(実施例7:サンショウ抽出物)
実施例5において、前記レンコン抽出物を、調製例3−1のサンショウ熱水抽出物に変更した以外は、実施例5と同様にして、試験した。結果を表2に示す。
実施例5において、前記レンコン抽出物を、調製例3−1のサンショウ熱水抽出物に変更した以外は、実施例5と同様にして、試験した。結果を表2に示す。
(実施例8:ヨモギ抽出物)
実施例5において、前記アシタバ抽出物を、調製例4−1のヨモギ熱水抽出物に変更した以外は、実施例5と同様にして、試験した。結果を表2に示す。
実施例5において、前記アシタバ抽出物を、調製例4−1のヨモギ熱水抽出物に変更した以外は、実施例5と同様にして、試験した。結果を表2に示す。
本発明のTie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物は、優れたTie2活性化作用、血管新生抑制作用、血管の成熟化作用、血管の正常化作用、及び血管の安定化作用を有するため、腫瘍、慢性関節リウマチ、糖尿病網膜症、高脂血症、高血圧などの血管病変を主体とした疾患に関する医薬品組成物、及びこれらの疾患に関する安全な予防薬として、幅広く用いることができる。
また、本発明のTie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤は、消化管で消化されるようなものではないことが確認されているので、飲食品用組成物や、美容用飲食品、健康用飲食品などの飲食品として、幅広く用いることができる。
また、本発明のTie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤は、消化管で消化されるようなものではないことが確認されているので、飲食品用組成物や、美容用飲食品、健康用飲食品などの飲食品として、幅広く用いることができる。
Claims (6)
- レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とするTie2活性化剤。
- レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする血管新生抑制剤。
- レンコン抽出物、アシタバ抽出物、サンショウ抽出物、及びヨモギ抽出物の少なくともいずれかの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤。
- 請求項1に記載のTie2活性化剤、請求項2に記載の血管新生抑制剤、及び請求項3に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする医薬品組成物。
- 請求項1に記載のTie2活性化剤、請求項2に記載の血管新生抑制剤、及び請求項3に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤の少なくともいずれかを含有することを特徴とする飲食品用組成物。
- 請求項1に記載のTie2活性化剤、請求項2に記載の血管新生抑制剤、請求項3に記載の血管の成熟化剤、血管の正常化剤又は血管の安定化剤、及び請求項5に記載の飲食品用組成物の少なくともいずれかを含有することを特徴とする飲食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017035405A JP2018140950A (ja) | 2017-02-27 | 2017-02-27 | Tie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品 |
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JP2017035405A Pending JP2018140950A (ja) | 2017-02-27 | 2017-02-27 | Tie2活性化剤、血管新生抑制剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物、飲食品用組成物、及び飲食品 |
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JP2020080821A (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | 日本メナード化粧品株式会社 | 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤 |
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2017
- 2017-02-27 JP JP2017035405A patent/JP2018140950A/ja active Pending
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JP2020080821A (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | 日本メナード化粧品株式会社 | 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤 |
JP7214191B2 (ja) | 2018-11-30 | 2023-01-30 | 日本メナード化粧品株式会社 | 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤 |
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