JP2018139869A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】発射促進報知によって、遊技媒体を発射する対象に対して遊技者の注意を十分に引き付けることができる遊技機を提供すること。【解決手段】遊技媒体が移動する経路として、第1所定領域6Bと第2所定領域7Bとが設けられた所定経路C2と、所定経路C2とは異なる特別経路C1とを含み、遊技媒体を用いた遊技が可能な遊技機1であって、遊技媒体の発射対象が所定経路C1のうち第1所定領域6Bと第2所定領域7Bとのいずれかであるかに応じて異なる態様にて発射促進報知を行う発射促進報知手段を備える。【選択図】図12
Description
本発明は、遊技媒体が移動する経路として、第1所定領域と第2所定領域とが設けられた所定経路と、所定経路とは異なる特別経路とを含み、遊技媒体を用いた遊技が可能な遊技機に関する。
従来の遊技機には、遊技球(遊技媒体)が移動する経路として、普通可変入賞球装置(第1所定領域)と特別可変入賞球装置(第2所定領域)とが設けられた右遊技領域(所定経路)と、右遊技領域とは異なる左遊技領域(特別経路)とを含むものがある。このような遊技機の中には、普通可変入賞球装置に対して遊技球を発射させるためや特別可変入賞球装置に対して遊技球を発射させるために、遊技者に対して右遊技領域に向けて遊技媒体を打ち出す旨の指示を報知する右打ち指示報知(発射促進報知)を実行するものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機にあっては、普通可変入賞球装置(第1所定領域)に対して遊技球(遊技媒体)を発射させるために右打ち指示報知(発射促進報知)を実行する場合と、特別可変入賞球装置(第2所定領域)に対して遊技媒体を発射させるために右打ち指示報知を実行する場合とで同一態様の右打ち指示報知を実行するため、右打ち指示報知によって遊技球を発射する対象に対して遊技者の注意を十分に引き付けることができないという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、発射促進報知によって、遊技媒体を発射する対象に対して遊技者の注意を十分に引き付けることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が移動する経路として、第1所定領域(例えば、普通可変入賞球装置6B)と第2所定領域(例えば、第2特別可変入賞球装置7B)とが設けられた所定経路(例えば、第2経路C2)と、該所定経路とは異なる特別経路(例えば、第1経路C1)とを含み、
遊技媒体を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体の発射対象が前記所定経路のうち前記第1所定領域と前記第2所定領域とのいずれかであるかに応じて異なる態様(例えば、普通可変入賞球装置6Bを対象とする第1発射促進演出の場合は青色ゲージの減少更新を実行し、第2特別可変入賞球装置7Bを対象とする第2発射促進演出の場合は赤色ゲージの減少更新を実行する部分)にて発射促進報知を行う発射促進報知手段(例えば、演出制御用CPU120が発射促進演出実行処理を実行する部分)
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、発射促進報知によって、遊技媒体を発射する対象に対して遊技者の注意を十分に引き付けることができる。
遊技媒体(例えば、遊技球)が移動する経路として、第1所定領域(例えば、普通可変入賞球装置6B)と第2所定領域(例えば、第2特別可変入賞球装置7B)とが設けられた所定経路(例えば、第2経路C2)と、該所定経路とは異なる特別経路(例えば、第1経路C1)とを含み、
遊技媒体を用いた遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体の発射対象が前記所定経路のうち前記第1所定領域と前記第2所定領域とのいずれかであるかに応じて異なる態様(例えば、普通可変入賞球装置6Bを対象とする第1発射促進演出の場合は青色ゲージの減少更新を実行し、第2特別可変入賞球装置7Bを対象とする第2発射促進演出の場合は赤色ゲージの減少更新を実行する部分)にて発射促進報知を行う発射促進報知手段(例えば、演出制御用CPU120が発射促進演出実行処理を実行する部分)
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、発射促進報知によって、遊技媒体を発射する対象に対して遊技者の注意を十分に引き付けることができる。
本発明の手段1に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記発射促進報知手段は、発射対象に対応した有効期間の経過に応じて前記発射促進報知の報知態様を変化させる(例えば、第1発射促進演出において青色ゲージの減少更新を実行する部分や、第2発射促進演出において赤色ゲージの減少更新を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、対象に対応した有効期間を遊技者に認識させることができるので、遊技者に対してより適切に発射促進報知を行うことができる。
前記発射促進報知手段は、発射対象に対応した有効期間の経過に応じて前記発射促進報知の報知態様を変化させる(例えば、第1発射促進演出において青色ゲージの減少更新を実行する部分や、第2発射促進演出において赤色ゲージの減少更新を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、対象に対応した有効期間を遊技者に認識させることができるので、遊技者に対してより適切に発射促進報知を行うことができる。
本発明の手段2に記載の遊技機は、請求項1または手段1に記載の遊技機であって、
前記発射促進報知手段は、
発射対象が前記所定経路である場合に、前記第1所定領域と前記第2所定領域とのそれぞれに対する発射促進報知とは異なる態様(例えば、右打ちを行う旨の指示の表示を実行する部分)にて発射促進報知を行い、
発射対象が前記特別経路である場合に、前記第1所定領域と前記第2所定領域と前記所定経路とのそれぞれに対する発射促進報知とは異なる態様(例えば、左打ちを行う旨の指示の表示を実行する部分)にて発射促進報知を行う
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定経路及び特別経路のそれぞれに対する発射促進報知の態様を、第1所定領域及び第2所定領域とは異なる態様にて行うことができるので、第1所定領域と第2所定領域とのそれぞれに対する発射促進報知に対して遊技者の注意を一層引きつけることができる。
前記発射促進報知手段は、
発射対象が前記所定経路である場合に、前記第1所定領域と前記第2所定領域とのそれぞれに対する発射促進報知とは異なる態様(例えば、右打ちを行う旨の指示の表示を実行する部分)にて発射促進報知を行い、
発射対象が前記特別経路である場合に、前記第1所定領域と前記第2所定領域と前記所定経路とのそれぞれに対する発射促進報知とは異なる態様(例えば、左打ちを行う旨の指示の表示を実行する部分)にて発射促進報知を行う
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定経路及び特別経路のそれぞれに対する発射促進報知の態様を、第1所定領域及び第2所定領域とは異なる態様にて行うことができるので、第1所定領域と第2所定領域とのそれぞれに対する発射促進報知に対して遊技者の注意を一層引きつけることができる。
本発明の手段3に記載の遊技機は、請求項1、手段1、手段2のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1所定領域への遊技媒体の進入を契機に変動表示を開始する変動表示手段(例えば、第2特別図柄表示器4Bや演出表示装置5)と、
前記変動表示手段において所定表示結果(例えば、小当り図柄や小当りを示す組合せの演出図柄)が導出表示されたことに基づいて、前記第2所定領域を遊技媒体が進入可能な状態とすることで該第2所定領域を発射対象とする対象制御手段(例えば、演出制御用CPU120が発射促進演出実行処理のS406において小当りを示す当り開始指定コマンドを受信したと判定した場合にS417〜S421を実行する部分)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、変動表示の実行中に遊技媒体の発射が停止されている場合であっても、発射対象が第1所定領域である場合とは異なる態様で発射対象が第2所定領域である発射促進報知を実行することで、遊技者に対して遊技媒体の発射を適切に促すことができるので、所定表示結果が導出表示されたことに基づいて、遊技媒体が第2所定領域に進入しないことにより生じる遊技者の不利益の発生を抑制することができる。
前記第1所定領域への遊技媒体の進入を契機に変動表示を開始する変動表示手段(例えば、第2特別図柄表示器4Bや演出表示装置5)と、
前記変動表示手段において所定表示結果(例えば、小当り図柄や小当りを示す組合せの演出図柄)が導出表示されたことに基づいて、前記第2所定領域を遊技媒体が進入可能な状態とすることで該第2所定領域を発射対象とする対象制御手段(例えば、演出制御用CPU120が発射促進演出実行処理のS406において小当りを示す当り開始指定コマンドを受信したと判定した場合にS417〜S421を実行する部分)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、変動表示の実行中に遊技媒体の発射が停止されている場合であっても、発射対象が第1所定領域である場合とは異なる態様で発射対象が第2所定領域である発射促進報知を実行することで、遊技者に対して遊技媒体の発射を適切に促すことができるので、所定表示結果が導出表示されたことに基づいて、遊技媒体が第2所定領域に進入しないことにより生じる遊技者の不利益の発生を抑制することができる。
本発明の手段4記載の遊技機は、手段3に記載の遊技機であって、
所定演出(例えば、V入賞判定演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がV入賞判定演出実行処理を実行する部分)を備え、
前記発射促進報知手段は、前記所定演出の実行中において、前記第1所定領域が発射対象である場合の発射促進報知を行い、その後に前記第2所定領域が発射対象である場合の発射促進報知とを行う(例えば、図12(F)〜図12(H)に示すように、V入賞判定演出の実行中に第1発射促進演出と第2発射促進演出とを連続して実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出に注目している遊技者に対してより適切に遊技媒体の発射を促すことが出来るので、遊技媒体が第2所定領域に進入しないことにより生じる遊技者の不利益の発生をより一層抑制することができる。
所定演出(例えば、V入賞判定演出)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120がV入賞判定演出実行処理を実行する部分)を備え、
前記発射促進報知手段は、前記所定演出の実行中において、前記第1所定領域が発射対象である場合の発射促進報知を行い、その後に前記第2所定領域が発射対象である場合の発射促進報知とを行う(例えば、図12(F)〜図12(H)に示すように、V入賞判定演出の実行中に第1発射促進演出と第2発射促進演出とを連続して実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出に注目している遊技者に対してより適切に遊技媒体の発射を促すことが出来るので、遊技媒体が第2所定領域に進入しないことにより生じる遊技者の不利益の発生をより一層抑制することができる。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。尚、以下の説明にて、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例でパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、フローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。また、本実施例で『実行』と『実施』とは同義である。図1は、本実施例のパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域には、遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2の遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄ともいう)が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bでの第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、演出表示装置5の「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bでの第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、演出図柄の変動表示中に変動表示が仮停止するようにしても良い。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。演出図柄の変動表示が開始された後、確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5R、又は、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)にて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。尚、本実施例における演出表示装置5の右下部には、後述する普通図柄の変動表示に対応して点滅を繰り返す普図対応図柄5Tも表示されている。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の青色表示とする。尚、以下の説明では、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでの表示を保留表示と総称することがある。図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。また、演出表示装置5の右側方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する可動翼片を有する普通電動役物を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態にて、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「1」)未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置6Aの右方位置且つ普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bが一体化された特別可変入賞球ユニット7が設けられている。ここで、特別可変入賞球ユニット7の構成について説明する。尚、以下の説明では、パチンコ遊技機1を正面からみたときの上下左右方向を基準として説明する。図1に示すように、特別可変入賞球ユニット7は、左部側が第1特別可変入賞球装置7Aを構成し、右部側が第2特別可変入賞球装置7Bを構成している。また、特別可変入賞球ユニット7の正面側には透光性を有する合成樹脂材にて構成された図示しないカバー体が取り付けられており、遊技者は該カバー体を介して特別可変入賞球ユニット7内、特に第2特別可変入賞球装置7B内を流下する遊技球を視認できるようになっている。第1特別可変入賞球装置7Aは、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される第1大入賞口扉701を備え、該第1大入賞口扉701によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第1大入賞口を形成する。第1大入賞口は、特別可変入賞球ユニット7の左部において、上向きに開放するように形成されている。尚、第1大入賞口扉701は、ソレノイド82の駆動によって第1大入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、第1大入賞口を開放する開放位置との間で前後方向にスライド移動可能となっている。第1特別可変入賞球装置7Aでは、ソレノイド82がオン状態であるときに第1大入賞口扉701が第1大入賞口を開放状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、ソレノイド82がオフ状態であるときに第1大入賞口扉701が第1大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第1大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易い遊技者とって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
第1大入賞口を通過(進入)した遊技球は、第1大入賞口内に設けられた第1カウントスイッチ23(図2参照)を通過することで、該第1カウントスイッチ23によって検出される。第1カウントスイッチ23を通過した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導される。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて開放状態となった第1大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口が開放状態となれば、その第1大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口が閉鎖状態となれば、第1大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
図6に示す第2特別可変入賞球装置7Bは、第1特別可変入賞球装置7Aよりも上方に向けて突出して形成されており、ソレノイド83(図2参照)によって開閉駆動される第2大入賞口扉711を備え、該第2大入賞口扉711によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第2大入賞口712を形成する。第2大入賞口712は、第2特別可変入賞球装置7Bの上端部において上向きに開放するように形成されている。第2大入賞口扉711は、ソレノイド83の駆動によって第2大入賞口712を開放する第1状態(開放状態)と、第2大入賞口712を閉鎖する第2状態(閉鎖状態)との間で前後方向にスライド移動可能に設けられている。第2特別可変入賞球装置7Bでは、第2大入賞口扉711用のソレノイド83がオン状態であるときに第2大入賞口扉711が第2大入賞口712を開放状態として、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)し易くする。その一方で、第2大入賞口扉711用のソレノイド83がオフ状態であるときに第2大入賞口扉711が第2大入賞口712を閉鎖状態として、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)できなくする。このように第2大入賞口712は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
第2大入賞口712を通過(進入)する遊技球は、図6に示す第2大入賞口712内に設置された第2カウントスイッチ24Aを通過することで、該第2カウントスイッチ24A内によって検出される。第2カウントスイッチ24Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて開放状態となった第2大入賞口712を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の普通入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口712が開放状態となれば、該第2大入賞口712に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口712が閉鎖状態となれば、第2大入賞口712に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
図6に示すように、第2特別可変入賞球装置7B内には、第2大入賞口712を通過した遊技球が流下可能な遊技球流路750が形成されている。遊技球流路750は、第2大入賞口712を通過した遊技球が通過可能な主経路740(図6中実線に沿う領域)と該主経路740から分岐する分岐路741(図6中点線に沿う領域)とを有する。また、主経路740の上流側には、主経路740から分岐路741が分岐する第1分岐部742が設けられており、主経路740の下流側には、主経路740から分岐路741が分岐する第2分岐部743が設けられている。つまり、主経路740を流下する遊技球は、第1分岐部742または第2分岐部743から分岐路741側に移動可能とされている。主経路740の最下流部には、遊技球が通過可能な第3カウントスイッチ24Bが設置されており、遊技球は、該第3カウントスイッチ24Bを通過することで、該第3カウントスイッチ24Bによって検出される。第3カウントスイッチ24Bを通過した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導される。また、分岐路741の最下流部に到達した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導され、第4カウントスイッチ24Cを通過することで、該第4カウントスイッチ24Cによって検出される。
尚、本実施例では、後述する小当り遊技中に第3カウントスイッチ24Bによって遊技球が検出されたことに基づき、小当り遊技終了後の遊技状態を大当り遊技状態に制御するようになっている。主経路740における第1分岐部742の下流側には、遊技球の第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を規制及び許容する規制部材721が設けられている。規制部材721は、ソレノイド85(図2参照)の駆動によって主経路740内に突出することで、遊技球の主経路740での第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を規制する規制状態と、主経路740内から退避することで遊技球の主経路740での第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を許容する許容状態と、の間で前後方向にスライド可能に設けられている。尚、規制部材721の上部は平坦面に形成されているとともに、該平坦面は、正面視で分岐路741側に向けて下方に所定角度の傾斜を成すように主経路740に設けられている。このため、規制部材721が規制状態であるときに主経路740を遊技球が流下してくると、該遊技球は規制部材721の上部に形成された平坦面に沿って第2分岐部743を経由して分岐路741に向けて流下するように誘導される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。尚、通過ゲート41は、特別可変入賞球ユニット7における第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7B間に設置されている。尚、通過ゲート41内には、後述するゲートスイッチ21が内蔵されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域下方の遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
本実施例の遊技球は、図1に示すように、打球発射装置によって異なる弾発力にて発射されることで、遊技領域における演出表示装置5の左側方を普通入賞球装置6に向けて流下する第1経路C1と、演出表示装置5の上方を通過して遊技領域における演出表示装置5の右側方を普通可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球ユニット7に向けて流下する第2経路C2とのいずれかを通過(流下)可能となっている。尚、第2経路C2は、遊技球が第2始動入賞口や第1大入賞口、第2大入賞口に入賞可能な経路でもある。つまり、本実施例においては、第1経路C1が、所謂「左打ち」の経路であり、第2経路C2が、所謂「右打ち」の経路であり、通常遊技状態中(大当り遊技状態や時短状態ではない遊技状態)においては、遊技者が「左打ち」を行うことにより、第1経路C1を遊技球が通過(流下)して第1始動入賞口に向かう一方、大当り遊技状態や時短状態においては、遊技者が「右打ち」を行うことにより、第2経路C2を遊技球が通過(流下)して第1大入賞口や第2大入賞口、通過ゲート41、第2始動入賞口に向かう。よって、遊技者は、遊技状態に応じて「左打ち」と「右打ち」とを行う。尚、本実施例における普通入賞球装置6Aと特別可変入賞球ユニット7との間には、複数の障害釘Nが配設されている。これら障害釘Nによって、左打ちにより第1始動入賞口に向けて流下する遊技球が第1大入賞口や第2大入賞口、通過ゲート41を通過(進入)することが防止されている。また、これら障害釘Nによって、右打ちにより第1大入賞口や第2大入賞口、通過ゲート41、第2始動入賞口に向けて流下する遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)することが防止されている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1での遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの出力信号を入力可能とする機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、外部に各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5の表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果LED9などの点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ(音番号や音量レベル等)などに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたLED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果LED9などの点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、第4カウントスイッチ24Cからの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、第4カウントスイッチ24Cは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。尚、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じた値であればよい。主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御するための各種処理が実行される。
主基板11では、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4等の各種乱数値の数値データが、カウント可能に制御される。尚、乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントできるものであればよく、乱数回路104にてカウントしない乱数値については、CPU103が、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することでカウントするようにすればよい。
図4は、本実施例の変動パターンを示している。本実施例では、図4に示すような複数の変動パターンが予め用意されている。具体的に、本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、本実施例では、スーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図4に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図5(A)に示す表示結果判定テーブル、図5(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図5(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)、図5(D)に示す小当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、はずれ変動パターン判定テーブル(図示略)、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
図5(A)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。図5(A)に示すように、変動特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当りのみが当選可能とされ、小当りの当選は発生しない。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率で大当りが発生するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることにより、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、50%(100/200)の確率(割合)で小当りに当選するようになっている。また、MR1が図5(A)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値と一致すると、変動表示結果として小当りとすることを決定する。尚、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りとするか否かを決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否かを決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。また、小当りとするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否かを決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄とするか否か決定するということでもある。尚、本実施例では、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、50%(100/200)の確率(割合)で小当りに当選する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合の小当りの当選確率(割合)は、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合の小当りの当選確率(割合)よりも高ければ任意の確率であっても良い。
図5(B)、(C)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図5(B)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図5(C)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、図5(B)、(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りが設けられているのに対し、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には、大当りCの1種類の大当りのみが設けられている。図5(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、変動表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りDの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図5(E)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行されない大当りA及び大当りDと、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行される大当りB、大当りC及び大当りEが設定されている。これら大当りA〜大当りEのうち、大当りAは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りAの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。大当りBは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りBの大当り遊技状態の終了後は20回の特図ゲームが実行されるまで、または20回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。大当りCは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りCの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。大当りDは、第2大入賞口712を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りDの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。大当りEは、第2大入賞口712を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが14回(いわゆる14ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りEの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
尚、時短状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態よりも小当りが発生しやすくなる。このため、時短状態では、第2特別図柄の変動表示結果として大当りが発生する場合と、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当り(V入賞大当り)が発生する場合があるので、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生し易い所謂連荘状態となる。尚、大当りBの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が20回に設定されているため、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生する割合(20回の特図ゲーム中に特図ゲームの変動表示結果として大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)は約50%に設定されている。一方、大当りC及び大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が100回に設定されているため、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生する割合(100回の特図ゲーム中に特図ゲームの変動表示結果として大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)はほぼ100%に設定されている。尚、本実施例では大当り種別として大当りA〜大当りEの5種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は6種類以上設けられていても良く、また、4種類以下が設けられていても良い。
また、ROM101に記憶されている変動パターン判定テーブルとしては、「大当り」とすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、「小当り」とすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5での表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種処理が実行される。例えば、これら演出動作を制御するための処理として、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信処理なども行われる。尚、演出制御基板12の側でも、主基板11と同様に、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための各種の乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータ、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各変動パターンに対応する演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンのうち、特図変動時演出制御パターンは、各変動パターンに対応して、特別図柄の変動が開始されてから確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出等の様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
また、RAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている演出制御フラグ設定部と、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマやカウンタが設けられている演出制御タイマ設定部や演出制御カウンタ設定部と、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている演出制御バッファ設定部とを備えている。尚、本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「1」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」に対応した領域)が設けられ、その時点の保留記憶の状況を特定可能な保留記憶バッファを構成するデータが記憶されており、該保留記憶バッファのデータに基づいて、第1保留記憶表示エリア5Dと第2保留記憶表示エリア5Uの保留表示が表示される。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
図7は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。その後、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S31の処理のいずれかを選択して実行する。S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、乱数値MR1、MR2、MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納する。S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。特別図柄通常処理では、保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、乱数値MR1を示す数値データに基づき、変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、変動表示結果に対応して確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。そして、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。そして、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。尚、特別図柄の変動経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、大当りフラグがセットされているか否か及び小当りフラグがセットされているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがセットされている場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新され、小当りフラグがセットされている場合には特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグのどちらもセットされていない場合は特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグのどちらもセットされていない場合は、遊技状態が時短状態である場合は、後述する時短回数カウンタの値を−1し、該−1した後の時短回数カウンタの値が0となった場合は、時短フラグをクリアするとともに、遊技状態が通常状態に制御されることを示す遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。尚、送信設定が行われた遊技状態指定コマンドは、前述したコマンド制御理において送信(出力)される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態にてラウンドの実行を開始して第1大入賞口や第2大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。具体的には、大当り種別に応じて開放状態とする大入賞口(第1大入賞口または第2大入賞口)を設定するとともに、該設定した大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定し、該設定した大入賞口の開放(ラウンド)を実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を設定する。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23または第2カウントスイッチ24Aによって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82またはソレノイド83に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して時短制御を開始するための各種の設定(時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。具体的には、大当り終了処理においては、実行した大当りの種別を特定する。そして、特定した大当り種別が「大当りA」または「大当りD」である場合は、時短フラグをセットせずに特図プロセスフラグの値を“0”に更新するとともに、遊技状態が通常状態に制御されることを示す遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。特定した大当り種別が「大当りB」である場合は、時短フラグをセットするとともに「大当りB」に対応するカウント初期値(本実施例では「20」)を時短回数カウンタにセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新するとともに、遊技状態が時短状態に制御されることを示す遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。また、特定した大当り種別が「大当りC」または「大当りE」である場合は、時短フラグをセットするとともに「大当りC」及び「大当りE」に対応するカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新するとともに、遊技状態が時短状態に制御されることを示す遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。尚、送信設定が行われた遊技状態指定コマンドは、前述したコマンド制御理において送信(出力)される。
S30の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、変動表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して第2大入賞口712を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば変動表示結果が「小当り」となったことに基づき、第2大入賞口712を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる第2大入賞口712の開放回数を「1回」に設定することにより、小当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。尚、本実施例では、小当り状態において第2大入賞口712の開放回数を「1回」、第2大入賞口712を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り状態における第2大入賞口712の開放回数は2回以上の複数回であってもよく、また、第2大入賞口712を開放状態とする期間の上限は遊技球が第2大入賞口712に入賞可能な期間であれば「1秒」以外の期間であっても良い。S30の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放中処理には、第2大入賞口712を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第2カウントスイッチ24Aによって検出された遊技球の個数などに基づいて、第2大入賞口712を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、第2大入賞口712を閉鎖状態に戻すときには、第2大入賞口扉711用のソレノイド83に対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
S31の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されたことにもとづいて大当り遊技を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。具体的には、小当り終了処理においては、実行した小当りの種別を特定する。そして、特定した小当り種別が「小当りA」である場合は、更に小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されたか否かを判定する。小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されている場合は、大当り種別を「大当りD」として特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。特定した小当り種別が「小当りB」である場合は、大当り種別を「大当りE」として特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。尚、小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されていなかった場合は、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理、音量調整処理を実行する。図8は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、小当り遊技中において遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出されたか否か(つまり、V入賞が発生したか否か)を報知するV入賞判定演出を実行可能なV入賞判定演出実行処理を実行した後(S71a)、遊技者に対して右打ちまたは左打ちを行うように促したり、普通可変入賞球装置6Bや特別可変入賞球ユニット7に向けて遊技球を打ち出すように促す発射促進演出を実行可能な発射促進演出実行処理を実行する(S71b)。そして、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、保留記憶数に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S82のうちのいずれかの処理を行う。
各処理において、以下のような処理を実行する。変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)、小当り表示処理(S80)、変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)のいずれかに対応した値に更新する。大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、または遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出された後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(S80):変動時間の終了後、演出表示装置5に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(S81)に対応した値に更新する。小当り遊技中処理(S81):小当り遊技中の制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(S82)に対応した値に更新する。小当り終了演出処理(S82):演出表示装置5において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、V入賞通知指定コマンドを受信している場合は演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)に対応した値に更新し、V入賞通知指定コマンドを受信していない場合は演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図9は、演出制御プロセス処理における発射促進演出実行処理を示すフローチャートである。発射促進演出実行処理では、演出制御用CPU120は、先ず、後述する左打ち発射促進演出の実行中であるか否かを判定する(S401)。左打ち発射促進演出の実行中である場合はS410に進み、左打ち発射促進演出の実行中でない場合はS402に進む。S402において演出制御用CPU120は、遊技状態が通常状態であることを示す遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する。遊技状態が通常状態であることを示す遊技状態指定コマンドを受信した場合はS410に進み、遊技状態が通常状態であることを示す遊技状態指定コマンドを受信していない場合はS403に進む。S403において演出制御用CPU120は、大当りAまたは大当りDを示す当り終了指定コマンドを受信したか否かを判定する。大当りAまたは大当りDを示す当り終了指定コマンドを受信した場合はS410に進み、大当りAまたは大当りDを示す当り終了指定コマンドを受信していない場合はS404に進む。S404において演出制御用CPU120は、後述する右打ち発射促進演出(第1右打ち発射促進演出または第2右打ち発射促進演出)の実行中であるか否かを判定する。右打ち発射促進演出の実行中である場合はS409に進み、右打ち発射促進演出の実行中でない場合はS405に進む。S405において演出制御用CPU120は、大当りを示す当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。大当りを示す当り開始指定コマンドを受信した場合はS409に進み、大当りを示す当り開始指定コマンドを受信していない場合はS406に進む。
S406において演出制御用CPU120は、小当りを示す当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。小当りを示す当り開始指定コマンドを受信した場合はS417に進み、小当りを示す当り開始指定コマンドを受信していない場合はS407に進む。S407において演出制御用CPU120は、後述する第1発射促進演出実行タイマの動作中であるか否か、つまり、第1発射促進演出の実行中であるか否かを判定する(S407)。第1発射促進演出実行タイマの動作中である場合はS413に進み、第1発射促進演出実行タイマの動作中でない場合はS408に進む。S408において演出制御用CPU120は、当りを示す普図変動表示結果通知コマンドを受信したか否かを判定する。当りを示す普図変動表示結果通知コマンドを受信した場合はS411に進み、当りを示す普図変動表示結果通知コマンドを受信しなかった場合は発射促進演出実行処理を終了する。S409において演出制御用CPU120は、右打ち発射促進演出実行処理として、遊技状態が大当り遊技状態であることにもとづいて遊技者に対して右打ちを促す右打ち発射促進演出(第1右打ち発射促進演出と第2右打ち発射促進演出との少なくともいずれか一方)を実行し、発射促進演出実行処理を終了する。尚、図10に示すように、第1右打ち発射促進演出は、遊技者に対して右打ちを行う旨の指示の表示を、大当り遊技開始時から5秒間に亘って演出表示装置5の中央部にて大矢印の表示にて実行する演出であり、第2右打ち発射促進演出は、遊技者に対して右打ちを行う旨の指示の表示を、大当り遊技開始時から遊技状態が通常状態に制御されるまでの期間に亘って演出表示装置5の右上部にて小矢印の表示にて実行する演出である。また、S410において演出制御用CPU120は、左打ち発射促進演出実行処理として、遊技状態が通常状態となったことにもとづいて遊技者に対して右打ちから左打ちに戻すよう促す左打ち発射促進演出を実行し、発射促進演出実行処理を終了する。尚、図10に示すように、左打ち発射促進演出は、遊技者に対して右打ちから左打ちに戻す旨の指示の表示を、大当りAまたは大当りDの大当り遊技の終了後から5秒間、または、遊技状態が時短状態から通常状態に制御されてから5秒間に亘って演出表示装置5にて表示する演出である。
S411において演出制御用CPU120は、第1発射促進演出を実行するために、第1発射促進演出実行タイマに普通可変入賞球装置6Bの開放期間に応じた値をセットしてS412に進む。尚、図10に示すように、第1発射促進演出とは、遊技者に対して普通可変入賞球装置6Bを狙う旨の指示の表示を、普通可変入賞球装置6Bの開放開始タイミングから、該普通可変入賞球装置6Bの開放期間、または、該普通可変入賞球装置6Bの開放期間中に小当りとなる変動表示が開始される場合は該小当りとなる変動表示が開始されるまでの期間に亘って演出表示装置5にて表示する演出である。尚、第1発射促進演出は、演出表示装置5において青色ゲージを表示するとともに、普通可変入賞球装置6Bの開放期間中において該青色ゲージの長さを減少更新する演出でもある。S412において演出制御用CPU120は、普通可変入賞球装置6Bを演出対象とした第1発射促進演出を実行して発射促進演出実行処理を終了する。また、S413において演出制御用CPU120は、第1発射促進演出実行タイマの値を−1し、該値を−1した後の第1発射促進演出実行タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S414)。第1発射促進演出実行タイマがタイマアウトしていない場合は、S412に進むことで第1発射促進演出の実行を継続し、第1発射促進演出実行タイマがタイマアウトしている場合は、第1発射促進演出を終了して発射促進演出実行処理を終了する(S415)。
また、S417において演出制御用CPU120は、第1発射促進演出の実行中であるか否か、つまり、第1発射促進演出実行タイマの動作中であるか否かを判定する。第1発射促進演出の実行中である場合はS418に進み、第1発射促進演出の実行中でない場合はS419に進む。S418において演出制御用CPU120は、S406において小当り遊技が開始されることにもとづいて第1発射促進演出を終了するとともに、第1発射促進演出実行タイマをクリアしてS419に進む。S419において演出制御用CPU120は、第2発射促進演出実行タイマが動作中であるか否か、つまり、第2発射促進演出が実行中であるか否かを判定する。第2発射促進演出実行タイマが動作中である場合はS420に進み、第2発射促進演出実行タイマが動作中でない場合はS422に進む。S420において演出制御用CPU120は、第2発射促進演出を実行するために、第2発射促進演出実行タイマに第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間に応じた値をセットしてS421に進む。尚、図10に示すように、第2発射促進演出とは、遊技者に対して第2特別可変入賞球装置7Bを狙う旨の指示の表示を、第2特別可変入賞球装置7Bの開放開始タイミングから、該第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間に亘って演出表示装置5にて表示する演出である。尚、第2発射促進演出は、演出表示装置5において赤色ゲージを表示するとともに、第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間中において該赤色ゲージの長さを減少更新する演出でもある。S421において演出制御用CPU120は、第2特別可変入賞球装置7Bを演出対象とした第2発射促進演出を実行して発射促進演出実行処理を終了する。また、S422において演出制御用CPU120は、第2発射促進演出実行タイマの値を−1し、該値を−1した後の第2発射促進演出実行タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S423)。第2発射促進演出実行タイマがタイマアウトしていない場合は、S421に進むことで第2発射促進演出の実行を継続し、第2発射促進演出実行タイマがタイマアウトしている場合は、第2発射促進演出を終了して発射促進演出実行処理を終了する(S424)。
次に、演出表示装置5における発射促進演出の演出態様について図11〜図13にもとづいて説明する。先ず、図11(A)〜図11(C)に示すように、遊技状態が通常状態である場合、つまり、第1特別図柄の変動表示結果として大当りとなり、且つ大当り種別が大当りAとなった場合は、第1右打ち発射促進演出として、演出表示装置5に右打ちを行う旨の指示を大当り遊技開始時から5秒間に亘って表示するとともに(図11(B)に示す大矢印)、第2右打ち発射促進演出として、演出表示装置5に右打ちを行う旨の指示を大当り遊技開始時から該大当り遊技の終了までの期間に亘って表示する(図11(B)に示す小矢印)。そして、当該大当り遊技が終了した後は、遊技状態が時短状態に制御されないことにより、左打ち発射促進演出として、演出表示装置5に右打ちから左打ちに戻す旨の指示を当該大当り遊技の終了した時点から5秒間に亘って表示する(図11(C))。
また、図12(A)〜図12(H)及び図13(I)〜図13(J)に示すように、遊技状態が通常状態である場合、つまり、第1特別図柄の変動表示結果として大当りとなり、且つ大当り種別が大当りBまたは大当りCとなった場合は、第1右打ち発射促進演出として、演出表示装置5に右打ちを行う旨の指示を大当り遊技開始時から5秒間に亘って表示するとともに(図12(B)に示す大矢印)、第2右打ち発射促進演出として、演出表示装置5に右打ちを行う旨の指示を大当り遊技開始時から遊技状態が通常状態に制御されるまでの期間に亘って表示する(図12(B)に示す小矢印)。そして、当該大当り遊技が終了した後は、遊技状態が時短状態に制御されたことに応じて、V入賞判定演出として演出表示装置5において敵キャラクタと味方キャラクタとの表示が開始される(図12(C))。そして、図12(D)に示すように、当該時短状態において遊技球が通過ゲート41を通過したことにより普通図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置5の右下部に表示されている普図対応図柄5Tの点滅が開始される。また、V入賞判定演出の一部として、演出表示装置5に表示されている味方キャラクタと敵キャラクタとが戦闘を行うバトル演出が開始される。普通図柄変動表示が普図当りとなって終了すると、図12(E)に示すように、第1発射促進演出として、遊技者に対して普通可変入賞球装置6Bを狙う旨の指示の表示を行うとともに、普通可変入賞球装置6Bの開放期間に応じて青色ゲージの減少更新が実行される。
次いで、普通可変入賞球装置6Bの開放期間中に遊技者が普通可変入賞球装置6Bに向けて遊技球を打ち出すことで遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞(始動入賞)すると、図12(F)に示すように、第2特別図柄の変動表示が開始されるとともに、該第2特別図柄の変動表示に応じて演出図柄の変動表示が開始される。そして、図12(G)及び図12(H)に示すように、変動表示結果が小当りとなった(演出図柄が小当りを示す組合せで停止した)場合、第1発射促進演出の実行中であれば該第1発射促進演出が終了され、第2発射促進演出として、遊技者に対して第2特別可変入賞球装置7Bを狙う旨の指示の表示を行うとともに、第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間に応じて赤色ゲージの減少更新が実行される。
このように、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞することによって第2特別図柄の変動表示が実行されると、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞してから第2特別可変入賞球装置7Bが開放されるまでに第2特別可変入賞球装置7Bの開放待ち期間が生じてしまうため、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞すると遊技者が遊技球の打ち出しを止めてしまい、該遊技球の普通可変入賞球装置6Bへの入賞にもとづく変動表示において小当りとなった場合に、第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間中に遊技球が第2特別可変入賞球装置7Bに入賞できないという不利益が生じる可能性がある。しかしながら、本実施例では、第1発射促進演出と第2発射促進演出を連続して実行することによって遊技者に対して第2特別可変入賞球装置7Bに向けての遊技球の発射を促すことで、第2特別可変入賞球装置7Bの開放期間中に遊技球が第2特別可変入賞球装置7Bに入賞できないという不利益の発生を抑制できるようになっている。
そして、図13(I)に示すように、第2特別可変入賞球装置7Bに遊技球が入賞することで該遊技球が第3カウントスイッチ24Bにて検出された場合、つまり、V入賞が発生した場合は、V入賞判定演出の一部として、バトル演出の結果として味方キャラクタが勝利する演出が実行され、大当り遊技状態に移行する。尚、このようにV入賞が発生したことにより大当りDの大当り遊技が実行され、該大当り遊技終了後に遊技状態が通常状態に制御される場合は、図11(C)に示すように、左打ち発射促進演出が実行される。一方、図13(J)に示すように、第2特別可変入賞球装置7Bに遊技球が入賞することで該遊技球が第4カウントスイッチ24Cにて検出された場合、つまり、V入賞が発生しなかった場合は、V入賞判定演出の一部として、バトル演出の結果として味方キャラクタが敗北する演出が実行される。尚、このようにV入賞が発生しなかったことにより、残り時短回数カウンタの値が0となったことにより遊技状態が通常状態に制御される場合は、図11(C)に示すように、左打ち発射促進演出が実行される。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、普通可変入賞球装置6Bを対象として第1発射促進演出を実行し、第2特別可変入賞球装置7Bを対象として第2発射促進演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別可変入賞球装置7Aを対象として第2発射促進演出を実行しても良い。尚、このように第1特別可変入賞球装置7Aを対象として第2発射促進演出を実行する場合は、第2特別可変入賞球装置7Bを設けないようにしても良い。更に、このように第1特別可変入賞球装置7Aを第2発射促進演出の対象とすることで第2特別可変入賞球装置7Bを設けない場合は、第2特別図柄の変動表示結果として小当りが発生しないようにしても良い。
また、前記実施例では、変動表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技が開始される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が大当りとなった後、更に遊技球が特定領域(役物連続装置作動領域)を通過することにもとづいて大当り遊技が開始されても良い。このように、変動表示結果が大当りとなった後に遊技球が特定領域を通過することにもとづいて大当り遊技が開始されるパチンコ遊技機1においては、該特定領域を前記実施例のように第2経路C2上に設けることで、該特定領域を第1発射促進演出や第2発射促進演出の対象としても良い。
また、前記実施例では、普通可変入賞球装置6Bと第2特別可変入賞球装置7Bとを第2経路C2上に設けることで、これら普通可変入賞球装置6Bと第2特別可変入賞球装置7Bとを第1発射促進演出と第2発射促進演出の対象とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、第1特別可変入賞球装置7A、第2特別可変入賞球装置7B、通過ゲート41等の中から2つの装置を、第2経路C2上に組合せて設けることで、これら第2経路C2上に設けられた2の装置を第1発射促進演出と第2発射促進演出の対象としても良い。つまり、第1発射促進演出や第2発射促進演出としては、通過ゲート41に向けて遊技球の発射促進を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、第1発射促進演出と第2発射促進演出とで表示するゲージの態様(ゲージの色)を一部異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1発射促進演出と第2発射促進演出とで表示するゲージの態様は同一であっても良い。
また、前記実施例では第1発射促進演出と第2発射促進演出とを演出表示装置5における画像の表示として実行したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記実施例では第1発射促進演出と第2発射促進演出とは、演出表示装置5における画像の表示に替えて、或いは加えて、スピーカ8L,8Rによる音声出力や遊技効果LED9の発光にて実行しても良い。
また、前記実施例では、普通可変入賞球装置6Bと第2特別可変入賞球装置7Bとを第2経路C2上に設けることで、普通可変入賞球装置6Bを第1発射促進演出の対象とするとともに第2特別可変入賞球装置7Bを第2発射促進演出の対象とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、普通可変入賞球装置6Bと第2特別可変入賞球装置7Bとを第1経路C1上に設けることで、普通可変入賞球装置6Bを第1発射促進演出の対象とするとともに第2特別可変入賞球装置7Bを第2発射促進演出の対象としても良い。
1 パチンコ遊技機
5 演出表示装置
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
120 演出制御用CPU
5 演出表示装置
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
120 演出制御用CPU
Claims (1)
- 遊技媒体が移動する経路として、第1所定領域と第2所定領域とが設けられた所定経路と、該所定経路とは異なる特別経路とを含み、
遊技媒体を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体の発射対象が前記所定経路のうち前記第1所定領域と前記第2所定領域とのいずれかであるかに応じて異なる態様にて発射促進報知を行う発射促進報知手段
を備える
ことを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017035950A JP2018139869A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017035950A JP2018139869A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018139869A true JP2018139869A (ja) | 2018-09-13 |
Family
ID=63526189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017035950A Pending JP2018139869A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018139869A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019030959A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-28 | フォーガル ナノテックFogale Nanotech | 容量性検出手段および保護電位を基準とする壁を備えたロボット |
JP2021118831A (ja) * | 2020-01-30 | 2021-08-12 | 株式会社サンセイアールアンドディ | 遊技機 |
-
2017
- 2017-02-28 JP JP2017035950A patent/JP2018139869A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019030959A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-28 | フォーガル ナノテックFogale Nanotech | 容量性検出手段および保護電位を基準とする壁を備えたロボット |
JP2021118831A (ja) * | 2020-01-30 | 2021-08-12 | 株式会社サンセイアールアンドディ | 遊技機 |
JP7217534B2 (ja) | 2020-01-30 | 2023-02-03 | 株式会社サンセイアールアンドディ | 遊技機 |
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