JP2018138708A - ポリウレタン弾性繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】脂肪酸金属塩の紡糸原液への混合や繊維処理剤への配合を行うことなく、糸表面の摩擦抵抗を下げることができ、糸の使用時の糸切れを低減することができるポリウレタン弾性繊維の提供。【解決手段】ポリウレタン重合体100重量部に対して、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤を0.5〜1.5重量部、及び下記式(1):{式中、R1とR2は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜9の炭化水素である。}で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.05〜0.5重量部含むポリウレタン弾性繊維であって、該ポリウレタン弾性繊維表面の油剤を石油エーテルで除去し、乾燥した後の、JIS L 1095に記載の測定方法に従い測定した該ポリウレタン弾性繊維の糸同士の静摩擦係数(μs)が0.6〜1.3である前記ポリウレタン弾性繊維。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン弾性繊維に関する。さらに詳しくは、本発明は、特定の酸化防止剤と紫外線吸収剤を含有することで、編みや織り等の繊維の使用時における摩擦抵抗が低減され、安定した製品の製造に貢献できるポリウレタン弾性繊維に関する。
ポリウレタン弾性繊維は、高伸度と優れた弾性特性を有する。しかしながら、ポリウレタン重合体は柔軟かつ粘着性のある素材であるために、紡糸工程や糸を使用した製品の製造工程においてガイドやローラーでの摩擦抵抗による糸切れや生産ばらつき等の問題が発生しやすい。
これらを改善するためにポリウレタン弾性繊維の紡糸原液中に脂肪酸金属塩を添加したり、紡糸時に繊維を巻き取る際に脂肪酸金属塩を配合した繊維処理剤を付着させる方法が知られている。しかしながら、紡糸原液中に脂肪酸金属塩を添加する場合、脂肪酸金属塩を均一に混合する方法が難しく、原液中で脂肪酸金属塩が不均一化したり凝集したりし、紡糸工程におけるフィルターの詰まりや編立等の糸の使用時に糸切れを誘発するという問題がある。また、繊維処理剤中に脂肪酸金属塩を配合する方法も同様に、繊維処理剤中で脂肪酸金属塩が凝集したり、糸の製造時や糸を使用した編立時等の糸切れを誘発してしまうという問題がある。
以下の特許文献1には、リン酸化合物の添加による紡糸原液中の脂肪酸金属塩の凝集抑制の技術が開示されている。かかる技術により、一定の凝集抑制効果が期待できるものの、安定した平滑性や摩擦性を得るためには十分とは言えない。また、以下の特許文献2には、繊維処理剤に、シリコーン、アミノ変性シリコーン、脂肪酸金属塩と有機カルボン酸類を用いることが開示されている。しかしながら、これらの繊維処理剤も、脂肪酸金属塩と同様に分散安定性が低く、特に夏場において繊維処理剤の脂肪酸金属塩の凝集に起因する問題が発生している。また、糸への繊維処理剤を付与する方法は、処理剤の糸への塗工時のムラが発生しやすく安定した平滑性や摩擦性を得るのは難しい。
このようにポリウレタン弾性繊維の安定した平滑性、摩擦性改善を得るために、脂肪酸金属塩の紡糸原液への添加や脂肪酸金属塩の繊維処理剤への添加が検討されてきたが、未だに十分な解決には至っていない。
特開2005−307376号公報 特開平11−012951号公報
前記した従来技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、摩擦性が改善されたポリウレタン弾性繊維を提供すること、すなわち、脂肪酸金属塩の紡糸原液への混合や繊維処理剤への配合を行うことなく、糸表面の摩擦抵抗を下げることができ、糸の使用時の糸切れを低減することができるポリウレタン弾性繊維を提供することである。
前記課題を解決すべく、鋭意検討し実験を重ねた結果、本願発明者は、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤と特定のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を特定量含むことにより、油剤を除去した後の静摩擦係数が0.6〜1.3となることを予想外に発見し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち本発明は以下の通りのものである。
[1]ポリウレタン重合体100重量部に対して、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤を0.5〜1.5重量部、及び下記式(1):
Figure 2018138708
{式中、RとR2は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜9の炭化水素である。}で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.05〜0.5重量部含むポリウレタン弾性繊維であって、該ポリウレタン弾性繊維表面の油剤を石油エーテルで除去し、乾燥した後の、JIS L 1095に記載の測定方法に従い測定した該ポリウレタン弾性繊維の糸同士の静摩擦係数(μs)が0.6〜1.3である前記ポリウレタン弾性繊維。
[2]前記ポリウレタン弾性繊維表面の油剤除去処理前後の重量減少率が0.5%以上であり、かつ、表面油剤除去処理前後の静摩擦係数の差異(Δμs)が0〜0.5である、前記[1]に記載のポリウレタン弾性繊維。
本発明に係るポリウレタン弾性繊維を用いれば、編立等の高速での使用時であっても、繊維処理剤の量やその塗布ムラの影響を受けずに、糸の表面の摩擦抵抗を低減できるため、糸切れ等のトラブルの頻度を低減でき、生産性を高めることができる。
糸揺れ試験の評価方法に使用した装置の概略図である。 ポリウレタン弾性繊維同士の静摩擦係数(μs)の測定装置の概略図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態は、ポリウレタン重合体100重量部に対して、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤を0.5〜1.5重量部、及び下記式(1):
Figure 2018138708
{式中、RとR2は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜9の炭化水素である。}で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.05〜0.5重量部含むポリウレタン弾性繊維であって、該ポリウレタン弾性繊維表面の油剤を石油エーテルで除去し、乾燥した後の、JIS L 1095に記載の測定方法に従い測定した該ポリウレタン弾性繊維の糸同士の静摩擦(μs)が0.6〜1.3である前記ポリウレタン弾性繊維である。好ましくは、前記ポリウレタン弾性繊維表面の油剤除去処理前後の重量減少率が0.5%以上であり、かつ、表面油剤除去処理前後の静摩擦係数の差異(Δμs)が0〜0.5である。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維は、ポリウレタン重合体を紡糸することにより得られる繊維である。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維の原料ポリマーを製造する方法に関しては、公知のポリウレタン化反応の技術を用いることができる。高分子ポリオール、例えば、ポリアルキレンエーテルグリコールと、ジイソシアネートとをジイソシアネート過剰の条件下で反応させ、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを合成し、次いで、このウレタンプレポリマーを2官能性アミン等の活性水素含有化合物で鎖伸張反応を行い、ポリウレタン重合体を得ることができる。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維の好ましいポリマー基質としては、数平均分子量500〜5000のポリアルキレンエーテルグリコールと過剰等量のジイソシアネートとを反応させて、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを合成し、次いで、プレポリマーに2官能性アミンと1官能性アミンとを反応させて得られるポリウレタンウレア重合体である。
高分子ポリオールとしては、実質的に線状のホモ又は共重合体からなる各種ジオール、例えば、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルアミドジオール、ポリアクリルジオール、ポリチオエステルジオール、ポリチオエーテルジオール、ポリカーボネートジオール、又はこれらの混合物、又はこれらの共重合物等が挙げられ、好ましくは、ポリアルキレンエーテルグリコールであり、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシペンタメチレングリコール、テトラメチレン基と2,2−ジメチルプロピレン基から成る共重合ポリエーテルグリコール、テトラメチレン基と3−メチルテトラメチレン基から成る共重合ポリエーテルグリコール、又はこれらの混合物等である。中でも、優れた弾性機能を示すという観点から、高分子ポリオールとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、テトラメチレン基と2,2−ジメチルプロピレン基から成る共重合ポリエーテルグリコールが好適である。
ジイソシアネートとしては、脂肪族、脂環族、芳香族のジイソシアネート等が挙げられる。例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、m−又はp−キシリレンジイシシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチル−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルジイソシアネート、1,3−又は1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、3−(α−イソシアナートエチル)フェニルイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、又はこれらの混合物、又はこれらの共重合物等が挙げられ、好ましくは、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである。
活性水素含有化合物、すなわち、多官能性活性水素原子を有する鎖延長剤としては、例えば、ヒドラジン、ポリヒドラジン、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、フェニルジエタノールアミン等の低分子ジオールや、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、トリエチレンジアミン、m−キシリレンジアミン、ピペラジン、o−、m−又はp−フェニレンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、N,N’−(メチレンジ−4,1−フェニレン)ビス[2−(エチルアミノ)−ウレア]等の2官能性アミンが挙げられる。
これらは単独で、又は混合して用いることができる。低分子ジオールより2官能性アミンが好ましく、エチレンジアミン単独、又は、1,2−プロピレンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、2−メチル−1,5−ペンタジアミンの群から選ばれる少なくとも1種が5〜40モル%含まれるエチレンジアミン混合物が好ましいものとして挙げられ、より好ましくは、エチレンジアミン単独である。
単官能性活性水素原子を有する末端停止剤としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3−メチル−1−ブタノール等のモノアルコールや、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、t−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン等のモノアルキルアミンや、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン等のジアルキルアミンが挙げられる。これらは単独で、又は混合して用いることができる。モノアルコールより、1官能性アミンであるモノアルキルアミンまたはジアルキルアミンが好ましい。
ポリウレタン化反応の操作に関しては、ウレタンプレポリマー合成時やウレタンプレポリマーと活性水素含有化合物との反応時に、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド等のアミド系極性溶媒を用いることができ、好ましくはジメチルアセトアミドである。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維は、ポリウレタン重合体100重量部に対して、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤を0.5〜1.5重量部含み、さらに前記式(1)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.1〜0.5重量部含むポリウレタン弾性繊維であり、さらに該ポリウレタン弾性繊維から表面の油剤を除去した糸同士の静摩擦係数(μs)が0.6〜1.3、より好ましくは0.8〜1.2であることを特徴とする。かかる要件を満たすことで、高速での糸の使用時であっても糸表面の油剤の塗布ムラによらず、安定して使用することができ、糸切れに代表されるトラブルを減少させることができる。
前記したヒンダードフェノール系の酸化防止剤とは、分子中にベンゼン環に結合する水酸基のオルト位のうち少なくとも1つ以上がt−ブチル基である構造を有する酸化防止剤のことである。オルト位が両方ともにt−ブチル基であるか、又はオルト位の片方がt−ブチル基であり、他方が水素以外の分子構造を有することが好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、以下、商品名にて記載するCYANOX1790(登録商標、Cytec製)、IRGANOX1076(登録商標、BASF製)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT、登録商標、和光純薬製)、アデカスタブAO−20(登録商標、ADEKA製)、SUMILIZER GA−80(登録商標、住友化学製)、IRGANOX 1010(登録商標、BASF製)、IRGANOX 245(登録商標、BASF製)、IRGANOX 259(登録商標、BASF製)、IRGANOX 1098(登録商標、BASF製)、IRGANOX 1135(登録商標、BASF製)、IRGANOX 1330(登録商標、BASF製)、SUMILIZER GM(登録商標、住友化学製)、SUMILIZER GS(F)(登録商標、住友化学製)、SUMILIZER BBM−S(登録商標、住化ケムテックス製)、SUMILIZER MDP−S(登録商標、住友化学製)、ヨシノックス 425(登録商標、エーピーアイ コーポレーション製)や、特開昭61−47819に記載の高分子量フェノール系酸化防止剤などを用いることができる。尚、上記商品名にて記述したが、同一化学構造であれば、その化合物の製造元により制限されない。複数のヒンダードフェノール系酸化防止剤を組み合わせてもよいし、単独で使用してもよい。糸の摩擦抵抗を低減するという観点から好ましくは分子量が300以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤が効果的であり、より好ましくは分子量500以上のものがさらに効果的である。とりわけ効果的なものの例として、CYANOX1790(登録商標、Cytec製)、IRGANOX 1010(B登録商標、ASF製)、IRGANOX 245(登録商標、BASF製)、特開昭61−47819に記載の高分子量フェノール系酸化防止剤が挙げられる。
前記したベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の構造式を以下に示す:
Figure 2018138708
{式中、RとR2は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜9の炭化水素である。}。代表例として、Tinuvin 234(登録商標、BASF製、R、R=C(CH、分子量448)、Tinuvin P(登録商標、BASF製、R=H,R=CH、分子量225)、LA−29(登録商標、ADEKA製、R=H、R=C(CHCHC(CH、分子量323)等が挙げられる。糸の摩擦抵抗を低減するという観点からは分子量300以上のものが効果的である。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と、ポリウレタン重合体との混合方法としては、両者を直接ポリウレタン重合体に混合する方法でも構わないし、別々に混ぜても構わないが、各々をDMAcに予め溶解しておき、そこに少量のポリウレタン重合体を添加することで得たマスタバーバッチを、それぞれ別々に紡糸原液に添加する方法が好ましい。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維には、NOxガス等による黄変を防止するために、任意の黄変防止剤を添加してもよい。黄変防止剤としては、三級アミンを含有する有機物が好ましく、代表的なものとしてHN−150(登録商標)が挙げられる。黄変防止剤の添加量としては1.0〜5.0%の範囲が好ましい。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維には、必要に応じて耐塩素性を持たせるためにハイドロタルサイトやハンタイト、ハイドロマグネサイト等の無機系の耐塩素剤を加えてもよい。好適な無機系の耐塩素剤の粒子径としては5μm以下のもであり、添加量は0.1〜10wt%の範囲内が好ましい。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維には、必要に応じて物性や熱セット性の調整のためにポリマージオールとジイソシアネートからなるポリウレタン化合物を添加してもよい。好ましい添加量としては0.1〜10.0wt%である。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維には任意の滑剤を使用することができる。滑剤としては、例えば、パラフィン、ワックス等の脂肪族炭化水素、炭素数8〜22の高級脂肪族酸、炭素数8〜22の高級脂肪族酸の金属(Al、Ca、Mg、Zn)塩、炭素数8〜22の脂肪族アルコール、ポリグリコール、炭素数4〜22の高級脂肪酸と炭素数4〜18の脂肪族1価アルコールとのエステル、炭素数8〜22の高級脂肪族アマイド、シリコーン油、ロジン誘導体などが挙げられる。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維は、ポリウレタン重合体をアミド系極性溶媒に溶解して得られたポリウレタン紡糸原液を乾式紡糸して製造することが好ましい。乾式紡糸は、溶融紡糸や湿式紡糸に比べて、ハードセグメント間の水素結合による物理架橋を最も強固に形成させることができる。
ポリウレタン紡糸原液は、ポリマー濃度が20〜50wt%で、紡糸原液の粘度が30℃において100〜800Pa・sであることが好ましい。この範囲であると、紡糸原液製造工程や紡糸工程が円滑に行われ、工業生産が容易である。例えば、紡糸原液粘度が高すぎると、紡糸工程までの輸送が難しく、また、紡糸原液が輸送中にゲル化を起こしやすい。紡糸原液粘度が低すぎると、紡糸時に糸切れが多く発生し、収率の低下を招きやすい。紡糸原液濃度が低すぎると、溶媒飛散のエネルギーコストが大きく、また、高すぎると、紡糸原液粘度が高くなりすぎて前述の如く輸送上の問題が生じる。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維は、綿、絹、羊毛等の天然繊維、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、カチオン可染ポリエステル繊維、銅アンモニア再生レーヨン、ビスコースレーヨン、アセテートレーヨン等と交編織したり、又は、これらの繊維を用いて被覆、交絡、合撚等により加工糸とした後、交編織することによって斑のない高品位な布帛を得ることができる。
本実施形態のポリウタレン弾性繊維は、特にポリウレタン弾性繊維を用いた布帛では生産量が多く、ベア糸で供給されるため、原糸の品位の影響が大きい経編物に好適である。経編生地には、パワーネット、サテンネット、ラッセルレース、ツーウェイトリコットなどがあるが、本実施形態のポリウレタン弾性繊維を用いることで、経方向の筋の少ない高品位な布帛を得ることができる。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維は、生理用品や紙おむつ等の衛生材料にも用いることができ、それらの生産ラインにおいて糸揺れの少なさから、高い生産性と製品の安定性を得ることができる。衛生材料用途に使用する場合、パワー感や工程性の観点から、ポリウレタン弾性繊維の繊度は、110dtex以上であることが好ましく、より好ましくは200〜1100dtex、さらに好ましくは300〜960dtexである。
本実施形態のポリウレタン弾性繊維を用いた布帛は、水着、ガードル、ブラジャー、インティメイト商品、肌着等の各種ストレッチファンデーション、タイツ、パンティストッキング、ウェストバンド、ボディースーツ、スパッツ、ストレッチスポーツウェアー、ストレッチアウター、医療用ウェア、ストレッチ裏地等の用途に用いることができる。布帛用途に用いる場合には、製品の設計や風合いの観点から、繊度は、好ましくは110dtex未満、より好ましくは11dtex以上110dtex未満である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例、比較例に使用した測定法、評価法等は下記の通りのものであった。
(1)ポリウレタン弾性繊維同士の静摩擦係数(μs)
JIS L 1095に記載する静摩擦係数の測定方法に従い、図2に示すような装置を組み、以下の手順で測定を行った。測定するポリウレタン弾性繊維の一端を固定し、反対側の端にT2(g)の荷重をつけリールを介してぶら下げ、それを被摩擦体とする。別に用意した測定するポリウレタン弾性繊維の一端にT0(g)の荷重をつけ、被摩擦体と互いに直交するように(90°で交わるように)接触させながら30cm/分で引っ張り、測定するポリウレタン弾性繊維が滑り始める直前の張力T1(g)をロードセルにより測定し、下記式:
Figure 2018138708
により計算する。
使用する荷重は、ポリウレタン弾性繊維の繊度により以下の通り決定する。
ポリウレタン弾性繊維が110dtex未満の場合:T0:1g、T2:10g;
ポリウレタン弾性繊維が110dtex以上300dtex未満の場合:T0:3g、T2:30g;
ポリウレタン弾性繊維が300dtex以上の場合:T0:5g、T2:50g。
(2)表面油剤除去処理後の重量減少率
表面油剤除去処理後の重量減少率は、ポリウレタン弾性繊維から石油エーテルにより表面の油剤を除去し、乾燥した後の重量の減少率のことをいう。
すなわち、ポリウレタン弾性繊維を巻糸体から5g程度剥ぎ取り、剥ぎ取った糸の油剤除去前の重量(Wa)を精秤する。精秤した糸を全量石油エーテルが50cc入った容器に入れ、5分間超音波をかけた後、容器内の石油エーテルを廃棄し、再度新品の石油エーテルを50cc加え、5分間超音波をかける。終了後、容器内の石油エーテルを除去し、50℃のオーブンで3時間乾燥し、乾燥後の重量(Wb)を精秤する。それぞれ求めた重量から下式に基づき、表面油剤除去処理後の重量減少率を算出する。
Figure 2018138708
(3)糸表面の油剤除去後の静摩擦係数(μs)
前記(2)の方法で表面油剤を除去した糸を使用する他は、前記(1)で示した静摩擦測定法と同じ方法で測定した。
(4)糸揺れ試験
紡糸によって得られた弾性繊維の巻糸体1を、図1の装置にかけ、弾性繊維送り出しロール2を、速度50m/分、弾性繊維を3回巻きつけたプレドラフトロール3を、速度80m/分、巻き取りロール4を、速度85m/分の条件で走行させた。観察部位5での、弾性繊維の挙動を3分間目視観察し、以下の評価基準で、糸揺れを評価した:
◎:糸揺れ幅が0mm以上2mm未満
○:糸揺れ幅が2mm以上4mm未満
△:糸揺れ幅が4mm以上6mm未満
×:糸切れ幅が6mm以上又は糸切れ
[実施例1]
数平均分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリコール400重量部と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート80.1重量部とを、乾燥窒素雰囲気下、80℃において3時間、攪拌下で反応させて、末端がイソシアネートでキャップされたポリウレタンプレポリマーを得た。これを室温まで冷却した後、ジメチルアセトアミドを加え、溶解してポリウレタンプレポリマー溶液とした。
他方、エチレンジアミン6.55重量部及びジエチルアミン1.02重量部を、乾燥ジメチルアセトアミドに溶解した溶液を用意し、これを前記プレポリマー溶液に室温下で添加して、ポリウレタン固形分濃度30重量部、粘度450Pa・s(30℃)のポリウレタン溶液を得た。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてCyanox1790(登録商標、サイテック・インダストリーズ社製)と紫外線吸収剤としてTinuvin234(登録商標、BASF社製)を、それぞれ、DMAc 10重量部溶液に調整し、フェノール系酸化防止剤の固形分がポリウレタン重合体に対し1.00重量部になるように、また、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤がポリウレタン重合体に対し0.25重量部になるようにポリウレタン重合体添加・混合し、均一な溶液とした後、室温、減圧下で脱泡し、これを紡糸原液とした。
この紡糸原液を、紡糸速度400m/分、熱風温度310℃で乾式紡糸し、得られたポリウレタン弾性繊維がパッケージに巻き取られる前に、仕上げ剤をポリウレタン弾性繊維に対して2.5重量部付与し、紙製の紙管に巻き取って、620デシテックス/72フィラメントのポリウレタン弾性繊維の巻き取りパッケージを得た。尚、仕上げ剤としては、ポリジメチルシロキサン67重量部、鉱物油30重量部、アミノ変性シリコーン3.0重量部からなる油剤を用いた。
[実施例2]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の添加量を0.55重量部にした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例3]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の添加量を1.45重量部にした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例4]
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の添加量を0.07重量部にした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例5]
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の添加量を0.45重量部にした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例6]
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤をTinuvin P(登録商標)に代えた以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例7]
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤をLA−29に代えた以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例8]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤をIrganox 245(登録商標)に代えた以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例9]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤をIrganox 1010(登録商標)に代えた以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例10]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤を特開昭61−47819号公報記載の方法で製造した同文献の表1中No.2の化合物(分子量2500)に代えた以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例11]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤をSumilizer GM(F)(登録商標)に代えた以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[実施例12]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤をBHTに代えた以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例1]
酸化防止剤を添加しなかった点を除き、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例2]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(紫外線吸収剤)を使用しなかった点を除き、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例3]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の添加量を1.70重量部にした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例4]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の添加量を0.40重量部にした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例5]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤に代えて、りん系酸化防止剤JPH−2000PTを使用した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例6]
ヒンダードフェノール系酸化防止剤に代えて硫黄系酸化防止剤Sumilizer MB(登録商標)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例7]
紫外線吸収剤の添加量を0.65重量部にした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例8]
紫外線吸収剤としてベンゾエート系のTinuvin 120(登録商標)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例9]
紫外線吸収剤としてヒンダードアミン系Tinuvin 622 SF(登録商標)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例10]
紫外線吸収剤として規定構造外ベンゾロリアゾールLA−36を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例11]
紫外線吸収剤としてベンゾフェノン系CHIMASSORB81(登録商標)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
[比較例12]
紫外線吸収剤としてトリアジン系Tinuvin 1577 ED(登録商標)を使用した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性繊維を得た。
以上の各実施例及び比較例における組成と、得られたポリウレタン弾性繊維の性能測定結果を、以下の表1に示す。
Figure 2018138708
本発明に係るポリウレタン弾性繊維を用いれば、編立等の高速での使用時であっても、繊維処理剤の量やその塗布ムラの影響を受けずに、糸表面の摩擦抵抗を低減できるため、糸切れ等のトラブルの頻度を低減でき、生産性を高めることができる。
1 弾性繊維の巻糸体
2 送り出しロール
3 プレドラフトロール
4 巻き取りロール
5 観察部位
6 セラミックフックガイド
7 ベアリングフリーローラー

Claims (2)

  1. ポリウレタン重合体100重量部に対して、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤を0.5〜1.5重量部、及び下記式(1):
    Figure 2018138708
    {式中、RとR2は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜9の炭化水素である。}で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.05〜0.5重量部含むポリウレタン弾性繊維であって、該ポリウレタン弾性繊維表面の油剤を石油エーテルで除去し、乾燥した後の、JIS L 1095に記載の測定方法に従い測定した該ポリウレタン弾性繊維の糸同士の静摩擦係数(μs)が0.6〜1.3である前記ポリウレタン弾性繊維。
  2. 前記ポリウレタン弾性繊維表面の油剤除去処理前後の重量減少率が0.5%以上であり、かつ、表面油剤除去処理前後の静摩擦係数の差異(Δμs)が0〜0.5である、請求項1に記載のポリウレタン弾性繊維。
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