JP2018138116A - 患部防水カバー、補強患部防水カバーおよび組合せ患部防水カバー - Google Patents

患部防水カバー、補強患部防水カバーおよび組合せ患部防水カバー Download PDF

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Abstract

【課題】介助者がいなくても自分だけで片手で容易に他方の腕に装着でき、装着する時に力を要せず、突起物との接触を回避でき、調節によって装着部位の太さに適合でき、シールの全体に亘って安定確実なシールができ、肌に皺や体毛等の凹凸があったとしても確実に水密シールができ、装着した点滴針等を外力から防護できる患部防水カバーを提供する。【解決手段】防水カバーが、筒型であって耐水性と可撓性とを有し、両端に腕または脚を通すための開口部を有する。1対の独立発泡スポンジテープが、少なくとも片面がスライス面から成り、各開口部を通る腕または脚にスライス面を水密的に密着可能に各開口部に貼り付けられる。1対の面ファスナーバンドが、各開口部を通る腕または脚に各独立発泡スポンジテープを水密的に密着させて巻き付けた状態で各独立発泡スポンジテープを固定可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、腕や脚に医療用装備品を装着したままの状態で、シャワーや体の洗浄、あるいは湯船へ浸かる等の入浴を行う際に、患部を湯水で濡らすことが無いように患者が装着するための患部防水カバー、補強患部防水カバーおよび組合せ患部防水カバーに関するものである。
治療が長引く場合、患部に医療用装備品または部品、即ち点滴針やその付属部品、あるいは創傷部のガーゼや包帯等の被服カバー、あるいはギブス等を装着したままの状態で、シャワーや体の洗浄、あるいは湯船へ浸かる等の入浴を行う必要が生じてくる。一方、例えば長期にわたる点滴では血管等の損傷を最小限に抑制するため点滴針を留め置きとするのが通常である。この時、点滴針が皮膚を貫通して血管内に挿入されている部位に湯水が浸透して濡らしてしまうと、病源菌によって感染が起こる危険性がある。そこで、例えば特許文献1には、点滴針部分を覆い湯水の浸透を防止するための防水カバーが提案されている。
実用新案登録第3187493号 特開2005-66301号 特許GB2287194号 特開平11-76401号
しかしながら、特許文献1に記載のようなリング状伸縮ゴムを筒状カバーのシールとした場合には、ゴムの反力に抗してリング状伸縮ゴムの内径を当初の内径よりも大きく拡大して体表面の突起物に接触しないように移動させて装着する必要があり、装着操作を誤ると、例えば点滴針に力を加えてしまう等の危険性があった。また、防水カバーを腕に装着して水密シールに必要なシール圧力を得るには、装着後にリング状伸縮ゴム内径の適正な拡大による適正な締付力が必要であるが、リング状伸縮ゴムの内径は製作時に決定されており調節できないため、利用者ごとに腕の太さにあったリング状伸縮ゴム内径の適正サイズを選定しなければならなかった。また、ゴム膜の表面を肌に押し付けても肌の凹凸によって形成される微小な隙間の毛管現象による水の侵入を防ぐことはできないという課題があり、改善の余地があった。
特許文献2に記載のような防水プロテクターは、環状留め具の利用によって、力を要せずにシール部を大きく開口して腕に装着した突起物との干渉を回避することができ、また、シール部の寸法を利用者の腕の太さに合わせて調節することが可能である。しかしながら、環状留め具は細いベルト部と溝部が連続した複雑な加工を必要とし、破損し易く、また、製造コストが高い。また、細いベルトが溝の中で反転する折り返しの先端では、防水カバー本体と肌との間にシールとなるべき環状留め具のスポンジ素材を十分に圧縮し切れない部分が存在し、連続したシール面が形成できないため、完全な水密シールが得られないという課題があり、改善の余地があった。
また、例えば特許文献3においては、シール部にウェットスーツに用いられる薄いスポンジシートをリング状に切り出し、リングの外径側を袋状防水カバーの入り口の全周に接着し、内径側に腕を挿入する方式が提案されている。シール素材がスポンジシートであるためゴムに比べ変形量が大きく腕の太さに対する適合範囲はゴム膜で形成した場合に比べて広いものの、内径寸法が固定であるため、やはり利用者ごとに腕の太さにあったリング内径の適正サイズを選定する必要があった。また、スポンジシート面に開けた穴の縁の角部稜線を主たるシールリップとし、かつ稜線に続くスポンジシート面の肌への押し当ても加担して水密シールする原理であるが、スポンジシートの肌への接触面積が少なく、即ち湯水の流入方向のシール厚みが薄いため、シール厚みを超える大きさの皺や体毛などの凹凸があるとシール効果が減ぜられ、湯水の侵入を防ぎきれないという課題があり、改善の余地があった。
また、特許文献4では、点滴針周辺を囲む可撓性フレームとカバーとを面ファスナーベルトで腕に密着させて水密構造とし、同時に点滴針への機械的接触を防護する方式が提案されている。しかしながら、可撓性フレームの全周が腕に巻き付いて密着する柔軟性を持って変形し、その可撓性フレームの形状変化に追従して柔軟に変形しつつも、外力に抵抗して点滴針を防護できるようなカバーについて具体的な提示はない。また、別の実施例で提案されている方法では筒状体の両端を単にベルトで絞りこむのみで水密シールを構成するシール法が提示されておらず、湯水の侵入を阻止できるものとはなっていないという課題があった。
本発明は、上記の課題を踏まえ、装着する時に力を要せず、突起物との接触を回避でき、調節によって装着部位の太さに適合でき、シールの全体に亘って安定確実なシールができ、肌に皺や体毛等の凹凸があったとしても確実に水密シールすることができ、装着した点滴針等を外力から防護することのできる患部防水カバー、補強患部防水カバーおよび組合せ患部防水カバーを提供することを目的とする。
本発明に係る患部防水カバーは、防水カバーと1対の独立発泡スポンジテープと1対の面ファスナーバンドとを有し、前記防水カバーは、筒型であって耐水性と可撓性とを有し、両端に腕または脚を通すための開口部を有し、各独立発泡スポンジテープは、少なくとも片面がスライス面から成り、各開口部を通る腕または脚および腕または脚に巻き付けられた各開口部の外全周に前記スライス面を水密的に密着可能に各開口部に少なくとも一部が貼り付けられ、各面ファスナーバンドは、各開口部を通る腕または脚および腕または脚に巻き付けられた各開口部の外全周に各独立発泡スポンジテープを水密的に密着させて巻き付けた状態で各独立発泡スポンジテープを固定可能に各独立発泡スポンジテープに取り付けられていることを、特徴とする。
本発明に係る患部防水カバーによれば、各独立発泡スポンジテープの少なくとも肌に触れる側の片面がスライス面から成るので、各開口部を通る腕または脚にスライス面を水密的に密着させやすく、内部への水の浸入を確実に防止することができる。
本明細書において、スライス面とは独立発泡スポンジテープの成型時の表面被膜をカットしたカット面を意味する。スライス面は、カットしない表面に比べて水密的に密着させやすい性質を有する。
本発明に係る患部防水カバーによれば、装着する時に力を要せず、腕または脚を通す際に開口部と突起物との接触を回避でき、調節によって装着部位の太さに適合でき、シールの全体に亘って容易にシール力が確保されて安定確実なシールができ、肌に皺や体毛等の凹凸があったとしても確実に水密シールすることができ、装着した点滴針等を外力から防護することができる。本発明に係る患部防水カバーは、介助者がいなくても自分だけで片手で容易に他方の腕に装着することができる。
本発明に係る患部防水カバーは、防水カバーと独立発泡スポンジテープと面ファスナーバンドとを有し、前記防水カバーは、筒型であって耐水性と可撓性とを有し、一端が塞がれて袋状に形成され、他端に腕または脚を通すための開口部を有し、前記独立発泡スポンジテープは、少なくとも片面がスライス面から成り、前記開口部を通る腕または脚および腕または脚に巻き付けられた前記開口部の外全周に前記スライス面を水密的に密着可能に前記開口部に少なくとも一部が貼り付けられ、前記面ファスナーバンドは、前記開口部を通る腕または脚および腕または脚に巻き付けられた各開口部の外全周に前記独立発泡スポンジテープを水密的に密着させて巻き付けた状態で前記独立発泡スポンジテープを固定可能に前記独立発泡スポンジテープに取り付けられているものであってもよい。
本発明に係る患部防水カバーで、前記面ファスナーバンドは、面ファスナーを構成する互いに着脱可能なループ面とフック面とを有し、片面に前記ループ面を有し、反対面に前記フック面を有し、一端が前記独立発泡スポンジテープに取り付けられていることが好ましい。ループ面は片面全体に設けられていることが好ましく、フック面は反対面の他端に設けられていることが好ましい。
本発明に係る患部防水カバーで、前記独立発泡スポンジテープは、内側面と外側面とを有し、前記内側面どうしが接着されてリングを形成し、前記内側面は前記スライス面から成って前記開口部の縁から外側に突出するよう前記開口部の外側全周に貼り付けられていることが好ましい。
この場合、腕または脚の太さに応じて開口部をすぼめるとき、内側面どうしが接着された部分を延長して内側面どうしを重ねることにより、開口部の内側にしわや隙間が生じにくく、すぼまる部分が一定するので、片手でも開口部をすぼめやすい。また、開口部のスライス面が腕または脚に密着しやすいため、内部への水の浸入をより効果的に防ぐことができる。
本発明に係る患部防水カバーで、前記独立発泡スポンジテープは、一端と中間部とが接着されて前記リングを形成し、他端に前記面ファスナーバンドの前記一端が取り付けられていることが好ましい。
この場合、独立発泡スポンジテープを内側面どうしを重ねて開口部をすぼめるとともに、独立発泡スポンジテープの他端側を開口部の上から腕または脚に巻き付け、さらにその上から面ファスナーバンドを巻き付けて固定することができるので、片手でも装着が容易である。
前記独立発泡スポンジテープは、一端が端に向かって次第に薄く形成されていることが好ましい。
この場合、一端を開口部の上から腕または脚に巻き付けたとき、段差を生じにくいので、段差に隣接して生じる前記独立発泡スポンジテープの褶曲皺や局部的な押付力不足を回避することができ、内部への水の浸入を防止することができる。
本発明に係る患部防水カバーで、前記独立発泡スポンジテープは、前記中間部と前記他端との間の長さが、装着する腕または脚の部位の周長の1.7〜2.2倍以上であることが好ましい。
この場合、独立発泡スポンジテープの内側面どうしを重ねて開口部をすぼめるとともに、独立発泡スポンジテープの他端側のスライス面を開口部の上から2周以上腕または脚に巻き付けることができるので、内部への水の浸入を効果的に防ぐことができる。
本発明に係る患部防水カバーで、前記独立発泡スポンジテープは、前記開口部の全周に耐水性両面粘着テープで貼り付けられ、前記耐水性両面粘着テープは前記開口部の前記縁と前記独立発泡スポンジテープの両縁との間に間隔をあけて貼り付けられていることが好ましい。すなわち、前記防水カバーの開口部端からはみ出した前記独立発泡スポンジテープの一方の端と防水カバーの前記開口部端との間、および防水カバーの前記開口部端と前記耐水性両面粘着テープの一方の端との間、および前記耐水性両面粘着テープの他方の端と前記独立発泡スポンジテープの他方の端との間は、間隔をとるのが好ましい。
本発明に係る患部防水カバーで、前記防水カバーは、1枚の長方形シートを中央で折り返して畳み、2枚のシートの両縁部を結合して成り、前記独立発泡スポンジテープは前記内側面どうしが前記両縁部を挟み込んで接着されて前記リングを形成していることが好ましい。
この場合、防水カバーの両縁部が独立発泡スポンジテープにより挟み込まれているので、両縁部から内部への水の浸入を確実に防止することができる。
本発明に係る患部防水カバーで、前記独立発泡スポンジテープは、内側面と外側面とを有し、少なくとも前記内側面は前記スライス面から成って前記開口部の縁から外側に突出するよう一端が前記開口部に貼り付けられており、弱粘着性の両面テープを有し、前記弱粘着性の両面テープは前記開口部の外側面の前記独立発泡スポンジテープを巻き付け可能な位置に2つ折りに折り重ね可能に前記開口部に沿って強固に貼り付けられていることが好ましい。
この場合、腕または脚に装着する際に、腕または脚の太さに応じて開口部をすぼめるとき、前記弱粘着性の両面テープを開口部とともに2つ折りにして、弱粘着性の外側面どうしを重ねることにより、開口部を絞ってすぼめた位置が緩まないように仮止めすることができる。すぼめた開口部の上から縁を覆うよう独立発泡スポンジテープを腕または脚に巻き付け、さらにその上から面ファスナーバンドを巻き付けて固定する。仮止めすることで、介助者がいなくても自分だけで片手で他方の腕に装着することがより容易に行うことができるようになる。
本発明に係る補強患部防水カバーは、独立発泡スポンジブロックと補強枠とシールドフィルムと1対の面ファスナーバンドとを有し、前記独立発泡スポンジブロックは、方形の開口を有し、腕または脚に装着した医療用装備品の突起物の周囲を包囲し、突起物の高さ全体が覆われるような厚みを持って概ね四角環状に形成され、少なくとも人体に接触する側がスライス面から成り、前記補強枠は、腕または脚の湾曲に沿った変形が可能であって、前記独立発泡スポンジブロックの、人体に接触する側の反対面の前記開口の周囲に耐水性粘着糊で貼り付けられ、前記シールドフィルムは、耐水性のプラスチックフィルムから成り、前記補強枠の前記開口を塞ぐように前記補強枠に耐水性粘着糊で貼り付けられ、各面ファスナーバンドは、前記開口を挟む位置で前記シールドフィルムの上から一部が固定され、前記スライス面に腕または脚を当てたとき、接触した腕または脚に前記スライス面を水密的に密着させて巻き付けた状態で前記独立発泡スポンジブロックを固定可能とするように取り付けられていることを、特徴とする。
補強患部防水カバーは、独立発泡スポンジブロックとシールドフィルムと補強材と1対の面ファスナーバンドとを有し、前記独立発泡スポンジブロックは、方形の開口を有し、腕または脚に装着した医療用装備品の突起物の周囲を包囲し、突起物の高さ全体が覆われるような厚みを持って概ね四角環状に形成され、少なくとも人体に接触する側がスライス面から成り、前記シールドフィルムは、耐水性のプラスチックフィルムから成り、前記独立発泡スポンジブロックの、人体に接触する側の反対面に前記開口を塞ぐように耐水性粘着糊で貼り付けられ、前記補強材は前記開口の周囲に固定され、各面ファスナーバンドは、前記開口を挟む位置で前記シールドフィルムの上から固定され、前記スライス面に腕または脚を当てたとき、接触した腕または脚に前記スライス面を水密的に密着させて巻き付けた状態で前記独立発泡スポンジブロックを固定可能に取り付けられているものであってもよい。
また、補強患部防水カバーは、患部に装着した点滴針とその付属部品、あるいは創傷部のガーゼのような被服カバー等の突起物の周囲を包囲し、突起物の高さ全体が覆われるような厚みを持って概ね四角環状に形成し、少なくとも人体に接触する側がスライス面である独立発泡スポンジブロックと、人体に接触する側の反対面に方形の開口を塞ぐように耐水性粘着糊で貼り付けられた耐水性のプラスチックフィルムからなるシールドフィルムとで、箱状六面体のうちの一面が開口したキャップ状を形成し、前記シールドフィルムの上に人体の略円筒面の母線に平行な前記四角環の辺に固定された複数の補強梁と、人体の略円筒面の円周方向に平行な前記四角環の辺に固定された複数の面ファスナーバンドとを装備し、前記面ファスナーバンドを絞りこむことで前記独立発泡スポンジブロックを人体の略円筒面に押付け、略円筒面の半径方向に押し潰して水密シールを形成し、かつ、患部を外部からの機械的接触から防護するものであってもよい。
本発明に係る補強患部防水カバーによれば、独立発泡スポンジブロックの少なくとも人体に接触する側がスライス面から成るので、開口に沿った腕または脚にスライス面を水密的に密着させやすく、内部への水の浸入を確実に防止することができる。
また、本発明に係る補強患部防水カバーによれば、装着する時に力を要せず、突起物との接触を回避でき、各面ファスナーバンドの調節によって装着部位の太さに適合できる。また、シールの全体に亘って容易にシール力が確保されて安定確実なシールができ、肌に皺や体毛等の凹凸があったとしても確実に水密シールすることができる。さらに、独立発泡スポンジブロックを腕または脚の湾曲に沿って変形させて、腕または脚に装着した点滴針等の医療用装備品の突起物の周囲を包囲したとき、補強枠を独立発泡スポンジブロックとともに変形させて、外力から防護することができる。
本発明に係る組合せ患部防水カバーは、前述の患部防水カバーの内側に、前述の補強患部防水カバーを有することを、特徴とする。
本発明に係る組合せ患部防水カバーは、前記筒型患部防水カバー又は前記袋型患部防水カバーの内側、あるいは前記筒型患部防水カバー又は袋型患部防水カバーと独立発泡スポンジリングを併用した患部防水カバーの内側に、前記キャップ型患部防水カバーを組み合わせて装着し、患部に装着した医療用装備品に対する防水及び機械的防護機能を強化したものであってもよい。
本発明に係る患部防水カバーは、筒型患部防水カバーの場合、腕や脚の患部に装着した点滴針とその付属部品、あるいは創傷部被服カバーやギブス等の突起物外形の包絡線長よりも大きな内側周囲長を持つ耐水性のプラスチックフィルムで形成された筒型の防水カバーと、前記防水カバーの両端部の内側の面の全周に耐水性粘着糊を用いて貼り付けた少なくとも人体に接触する側の面がスライス面である独立発泡スポンジテープと、前記独立発泡スポンジテープの位置の前記防水カバーの外側の面に耐水性粘着糊を用いて貼り付けて一部を固定した面ファスナーバンドとを有し、前記防水カバーで患部を覆うように人体に装着後、前記防水カバーの両端部で体の装着部位の周囲長に合うように前記防水カバー端部を折り返して畳んだのち、前記面ファスナーバンドを絞り込んで、前記独立発泡スポンジテープを全周に亘って押し潰し、前記防水カバー外側に水滴が跳ねかかったとしても前記防水カバー内側に水が入り込まないような水密シールを形成するものであってもよい。
また、本発明に係る患部防水カバーは、前記防水カバー端部の内側に貼り付けた独立発泡スポンジテープと同じ位置の外側の面に耐水性粘着糊を用いて、前記防水カバー端部を折り畳む際の折り返し点となる2カ所を覆うように、折り返し点間の距離の少なくとも3倍を超える長さよりも長いスポンジテープを追加し貼り付けて固定したものであってもよい。
また、本発明に係る患部防水カバーは、前記患部防水カバーの装着に先んじて、前記防水カバー端部の内側全周に貼り付けて固定した前記独立発泡スポンジテープの位置に、人体の装着部位の周囲長よりも内径の円周長が短く、少なくとも内径の面がスライス面である独立発泡スポンジリングを装着し、その後に装着した前記患部防水カバーの前記独立発泡スポンジテープが前記独立発泡スポンジリングの外周全周を半径方向に押し潰すようにしたものであってもよい。
本発明によれば、介助者がいなくても自分だけで片手で容易に他方の腕に装着することができ、装着する時に力を要せず、突起物との接触を回避でき、調節によって装着部位の太さに適合でき、シールの全体に亘って安定確実なシールができ、肌に皺や体毛等の凹凸があったとしても確実に水密シールすることができ、装着した点滴針等を外力から防護することのできる患部防水カバー、補強患部防水カバーおよび組合せ患部防水カバーを提供することができる。
本発明の実施の形態の患部防水カバーを腕に装着した時の外観図である。 本発明の実施の形態の袋型患部防水カバーを腕に装着した時の外観図である。 本発明の実施の形態の患部防水カバーまたは袋型患部防水カバーの端部のシールの構成を示す部分詳細図である。 本発明の実施の形態の患部防水カバーまたは袋型患部防水カバーと、独立発泡スポンジリングとを装着した時の部分断面図である。 本発明の実施の形態の機械的接触を防護するキャップ型防水カバーの装着前の外観図である。 本発明の実施の形態の機械的接触を防護するキャップ型防水カバーを腕に装着した時の外観図である。 本発明の他の実施の形態の患部防水カバーの正面図である。 図6に示す患部防水カバーの(A)開口部の内側を見た拡大図、(B)開口部の側面図である。 図6に示す患部防水カバーの内側面どうしの接着箇所の拡大側面図である。 図6に示す患部防水カバーの側面図である。 本発明の他の実施の形態の患部防水カバーの正面図である。 図10に示す患部防水カバーの側面図である。 図10に示す患部防水カバーの(A)独立発泡スポンジテープの取付箇所の正面図、(B)防水カバーの開口部の側面図、(C)独立発泡スポンジテープの取付箇所の背面図である。 本発明の他の実施の形態の患部防水カバーの正面図である。 図13に示す患部防水カバーの開口部の斜視図である。 本発明の他の実施の形態の患部防水カバーの側面図である。 本発明の他の実施の形態の機械的接触を防護するキャップ型防水カバーの(A)装着前の外観図、(B)装着したときの断面図、(C)補強枠の外観図である。
以下に本発明の患部防水カバーの実施形態について、図面を参照しながら詳細を述べる。
図1は、本発明の実施の形態の筒型患部防水カバー10を腕0に装着した時の外観図である。
同図に示す筒型患部防水カバー10は、腕0の患部1に装着した点滴針とその付属部品、あるいはガーゼや包帯などの創傷部被服カバー、あるいはギブス等の突起物外形の包絡線長よりも大きな内側周囲長を持つ耐水性のプラスチックフィルムで形成された筒型の防水カバー31と、前記防水カバー31両端の内側の面の全周に耐水性粘着糊35を用いて貼り付けた少なくとも人体に接触する側の面がスライス面である独立発泡スポンジテープ33と、前記独立発泡スポンジテープ33の位置の前記防水カバー31の外側の面に耐水性粘着糊35を用いて貼り付けて一部を固定した面ファスナーバンド36と、前記面ファスナーバンド36の一端37に取り付けられたバンド折り返し用の四角環39とからなり、前記防水カバー31で患部1を覆うように人体に装着後、前記防水カバー31の両端部を体の装着部位の周囲長に合うように前記防水カバー端部32を折り返して畳んだのち、前記面ファスナーバンド36の他端38を前記面ファスナーバンド36の一端37に取り付けた前記四角環39を通して反転し、前記面ファスナーバンド36を絞り込んで、前記独立発泡スポンジテープ33を全周に亘って押し潰し、装着者がシャワーを浴びたり水浴びをするなどして前記防水カバー31の外側に水滴が跳ねかかったとしても前記防水カバー31の内側に水が入り込まないような水密シールを形成することを特徴とする。
筒型患部防水カバー10においては、手首から先の掌や指全体が防水カバー31に覆われず露出しているので、装着した時に開放感があって快いほか、自在に動かす事が出来るので、装着者自身が体を洗ったり拭いたり、あるいは手摺を握ったり水栓を操作するなど、自律性を確保することが出来る。
図2は、本発明の実施の形態の袋型患部防水カバー20を腕0に装着した時の外観図である。同図に示す袋型患部防水カバー20においては、前記筒型の防水カバー31の一方の端が塞がれ、袋状に形成されていることを特徴とする。袋型の防水カバー31としてシール部が1か所なので安価に製造できるほか、手首から指までの部分が袋に覆われるので自在に動かす事が出来ず、手指を動かすことを禁止・抑制する用途に用いることができる。
図3は、本発明の実施の形態の筒型患部防水カバー10あるいは袋型患部防水カバー20を腕0に装着した時の防水カバー端部32のシールの構成を示す詳細説明図である。
防水カバー31の材質は、長時間入浴する場合に生じる汗をカバー内部に滞留させないために水は通さないが水の蒸気は通す透湿性材料、透明または半透明のEVA樹脂、ポリエチレンや塩化ビニル、その他のプラスチックシートなどが好ましい。
フィルムの厚みは、主にゴワゴワ感のない柔軟性を求める時には25μ程度まで薄くし、袋型患部防水カバー20を着用して歩行する用途などの耐久性を求める時には150μ程度まで厚くするなど、目的に応じて選定することができる。特に強い耐久性を求める場合には、繊維等で補強したフィルムを用いてもよい。
また、プラスチックフィルムを筒状に丸めたり、2枚の整形カットしたフィルムを重ねてから対向する辺を接着したり熱圧着したりして形成してもよいが、継目のないパイプ状のプラスチックチューブから形成してもよい。
また、プラスチックフィルムは材料が不透明であったり着色されたりあるいは表面に模様を配したものであってもよいが、防水カバー31内部の装着物の様子が観察できたり、万一の湯水の漏れをチェックできたりするので、透明または半透明であるのが好ましい。
独立発泡スポンジテープ33の断面寸法は、幅10mmから60mm以内、厚み2mmから5mm以内に製作するのがよく、より好ましくは、幅25mmから50mm、厚み3mm程度とするのがよい。幅が狭すぎる場合には、運動によって局所的に筋肉が収縮した時に必要なシール圧が得られない部分が生じたり、あるいは肌に体毛が多い時に水密シールが不安定となり、必要以上に広すぎる場合にはシール機構として無駄であり、装着した時邪魔になる。厚みが薄すぎる場合には、装着部位に凹凸があった時に必要なシール圧力を確保できない部分が生じたり、厚すぎる場合には、折り返しの重なり部分の先端でシール圧に段差が生じ、必要なシール圧力が得られない部分が生じて漏れが起こる。
独立発泡スポンジテープ33の材質は、ウェットスーツにも用いられているクロロプレンゴムスポンジが好ましく、硬度はアスカーゴム硬度C5未満の柔らかいものが好ましい。
また、独立発泡スポンジテープ33の、少なくとも肌に接触する側の面は、スポンジ成型時に形成される薄い皮膜をスライスカットで除去したスライス面であることが必須である。皮膜を除去しない場合、スポンジを圧縮した時の変形によって皮膜の表面に皺が生じ、表面張力によって皺に湯水が浸透し、防水カバー31内部へ漏れ出てしまうことを防げない。皮膜を除去したスライス面とすることによって、変形による皺の発生を防ぐ事が出来る。また、独立発泡スポンジのスライス面にすることによって、肌に押付けた時に押付けられた面の全域で、独立発泡スポンジを形成する無数の気泡の境界壁がシールリップとなって、湯水の侵入を強固に阻止するものとなる。
また、独立発泡であることによって、スポンジ内部に湯水が浸透することがなく、従ってシール部を通過して防水カバー31の内部へ漏れ出てしまうことが無い。
また、独立発泡スポンジは内部に湯水が浸透しないので、使用後に表面の水を拭き取れば乾燥が速く清潔を保つことができるほか、次回使用時に濡れていないカバーを装着できるので不快感が無い。
スポンジテープ34は、防水カバー端部32の内側に貼り付けた独立発泡スポンジテープ33と同じ位置の外側の面に耐水性粘着糊35を用いて貼り付けるスポンジテープである。
スポンジテープ34は、防水カバー31の内側に貼り付けられた独立発泡スポンジテープ33の折り返し部分の曲率が大きいことに起因して、繰り返しの折り曲げによる無理な力がスポンジ組織を傷めて独立発泡性を破壊したり、粘着糊層を剥離させてしまうリスクを回避し、水侵入経路を遮断する目的で追加されるものである。そのため、防水カバー端部32を折り畳む際に折り返し点となる2カ所を覆うように、折り返し点間の距離の少なくとも3倍を超える長さよりも長く、幅と厚みは防水カバー31の内側に貼り付けられた独立発泡スポンジテープ33と同一としている。
また、スポンジテープ34を更に長くし、防水カバー端部32の全周に設けた場合には、防水カバー31の内側と外側でスポンジテープが二重に重なるため水密シールに必要なスポンジテープの押し潰し量を大きくしなければならないものの、クッション効果によって使用中の巻き付け部位の凹凸の変化に対してシール力の変化を鈍感にすることが出来、安定した水密シールを得ることが出来る。
また、スポンジテープ34として、皮膜付のスポンジテープを使用してもよいが、荷重による変形の特性を同一とするため防水カバー31の内側に貼り付けたスライス面の独立発泡スポンジテープ33と同一のものを使用することでもよい。
また、非吸水性とするのは、スポンジ層を通しての水の浸透を防ぐこと、および使用後の乾燥を速めるためである。
耐水性粘着糊35は、気密・防水用を謳う両面テープであってもよく、貼付後にも粘着剤層が硬化せずに柔軟性を保ち続けるアクリル系粘着剤やゴム系粘着剤が好ましいが、他の素材から成ってもよい。
面ファスナーバンド36は、防水カバー端部32の独立発泡スポンジテープ33の位置に重ねて防水カバー31の外周の1/4周から1/2周の長さに亘って耐水性粘着糊35を用いて貼り付けて固定した面ファスナーバンド36本体と、面ファスナーバンドの一端37に取り付けられたバンド折り返し用の四角環39とからなり、防水カバー31で患部1を覆うように人体に装着後、体の装着部位の周囲長に合うように防水カバー端部32を折り返して畳んだのち、面ファスナーバンドの他端38を面ファスナーバンドの一端37に取り付けられた四角環39を通して反転し、面ファスナーバンド36を絞り込んで、独立発泡スポンジテープ33を全周に亘って押し潰し、装着者がシャワーを浴びたり水浴びをするなどして防水カバー31の外側に水滴が跳ねかかったとしても、防水カバー31の内側に水が入り込まないような水密シールを形成するものである。面ファスナーバンド36を防水カバー31の外周の1/4周以上固定しないと、使用中に面ファスナーバンド36が独立発泡スポンジテープ33の位置からずれてしまい水密シールが不完全になったり、逆に1/2周以上固定すると、装着部位の太さに対する調整代が少なくなって使用勝手が悪くなる。
また、面ファスナーバンド36の幅は、独立発泡スポンジテープ33の中心位置から多少ずれてしまっても滑り落ちてしまうことの無いよう、独立発泡スポンジテープ33の幅と同じか、またはやや狭いのが好ましい。
また、面ファスナーバンド36は、その一部が長手方向に伸び縮みする弾性バンドで構成されていると押し潰し力が安定し、より好ましい。
図4は、筒型患部防水カバー10または袋型患部防水カバー20と、独立発泡スポンジリング40とを装着した時の部分断面図である。
図4は、筒型患部防水カバー10または袋型患部防水カバー20の装着に先んじて、防水カバー端部32の内側の全周に貼り付けて固定した独立発泡スポンジテープ33の位置に、人体の装着部位の周囲長よりも内径の円周長が短く、少なくとも内径の面がスライス面である独立発泡スポンジリング40を装着し、その後に装着した患部防水カバーの端部32の最外周に貼り付けた面ファスナーバンド36が独立発泡スポンジテープ33を介して前記独立発泡スポンジリング40の外周全周を半径方向に押し潰すようにしたものである。
独立発泡スポンジリング40を独立発泡スポンジテープ33で押し潰すことによって、独立発泡スポンジテープ33の折り返し部の重なりの境界に生じる不連続な押し潰し力の変化を吸収したり、薄い独立発泡スポンジテープ33を使用したとしても独立発泡スポンジリング40の厚みを含めたクッション効果で装着部位の凹凸による押し潰し力の変化を吸収したりすることができて有利である。
独立発泡スポンジリング40の断面寸法のうち、幅については、独立発泡スポンジテープ33の幅よりも広いのがよく、幅20mmから50mm以内、より好ましくは、幅25mmから40mmとするのがよい。独立発泡スポンジリング40の幅が独立発泡スポンジテープ33の幅よりも狭い場合には、面ファスナーバンド36を締め付けた時に面ファスナーバンド36が独立発泡スポンジリング40からずれて外れてしまう恐れが高い。リングの厚みは、5mmから10mm以内に製作するのが好ましい。
独立発泡スポンジリング40の材質や硬度は、独立発泡スポンジテープ33と同等でよい。
図5aは、機械的接触を防護する機能を併せ持つ補強患部防水カバー(キャップ型患部防水カバー)50の装着前の外観図であり、図5bは、装着後の外観図である。
キャップ型患部防水カバー50は、腕0の患部1に装着した点滴針とその付属部品、あるいは創傷部のガーゼのような被服カバー等の突起物の周囲を包囲し、突起物の高さ全体が覆われるような厚みを持って概ね四角環状に形成し、少なくとも人体に接触する側がスライス面である独立発泡スポンジブロック51と、人体に接触する側の反対面に方形の開口を塞ぐように耐水性粘着糊35で貼り付けられた耐水性のプラスチックフィルムからなるシールドフィルム52とで、一面が開放した箱状体を形成している。
1対の補強梁53が、開口を挟む位置でシールドフィルム52の上から固定されている。1対の補強梁53は、腕または脚を開口に沿って当てたとき腕または脚を両側から挟むように配置される。1対の面ファスナーバンド36が、各補強梁53に対し垂直をなして開口を挟む位置で、シールドフィルム52の上から中間部が固定されている。各面ファスナーバンド36は、スライス面に腕または脚を当てたとき、接触した腕または脚にスライス面を水密的に密着させて巻き付けた状態で独立発泡スポンジブロック51を固定可能に取り付けられている。これにより、面ファスナーバンド36を絞りこむことで独立発泡スポンジブロック51を腕または脚に押し付け押し潰して水密シールを形成し、かつ、患部1を外部からの機械的接触から防護するようになっている。
独立発泡スポンジブロック51の寸法は、点滴針とその付属部品であるコックやその間の連結チューブを防護するものと想定すると、四角環の厚みは20mm、方形の開口寸法は120mm×70mm、方形の外側寸法は170mm×120mm以上であることが好ましい。独立発泡スポンジブロック51の装着後の座りの安定性を確保するためには、辺の幅は四角環の厚みよりも広くすることが好ましい。
独立発泡スポンジブロック51の材質や硬度は、独立発泡スポンジテープ33と同等でよい。
シールドフィルム52は、厚み25μから50μの透明なポリエチレンフィルムであることが好ましい。
補強梁53は、四角環状のブロックの辺を広い面で均等に押し付け、やや膨らみを持った略円錐台状の人体に沿って均等な押し付け力を発揮する柔軟性を得るため、直径8mmから10mmの半円形の断面をした木材あるいはプラスチックの棒であることが好ましい。
機械的接触を防護する機能を併せ持つキャップ型患部防水カバー50は、シャワーを浴びる程度の時は単独で使用することも可能であるが、湯船に浸かるなど水圧が加わる時には筒型患部防水カバー10などと組み合わせた二重防護の患部防水カバーとして使用するのがより好ましい。
キャップ型患部防水カバー50によれば、独立発泡スポンジブロック51の人体に接触する側がスライス面から成るので、開口に沿った腕または脚にスライス面を水密的に密着させやすく、内部への水の浸入を確実に防止することができる。
また、キャップ型患部防水カバー50によれば、介助者がいなくても自分だけで片手で容易に他方の腕に装着することができ、装着する時に力を要せず、突起物との接触を回避でき、調節によって装着部位の太さに適合できる。また、シールの全体に亘って容易にシール力が確保されて安定確実なシールができ、肌に皺や体毛等の凹凸があったとしても確実に水密シールすることができる。さらに、独立発泡スポンジブロック51により、腕または脚に装着した点滴針等の医療用装備品の突起物の周囲を包囲し、外力から防護することができる。
以下に本発明の患部防水カバーの他の実施形態について説明する。
図6〜図9は、本発明の実施の形態の患部防水カバーを示している。
図6に示すように、本発明に係る患部防水カバー60は、防水カバー61と1対の独立発泡スポンジテープ62と1対の面ファスナーバンド63とを有している。
防水カバー61は、筒型であって耐水性と可撓性とを有している。このような防水カバー61の材質としては、例えば透明または半透明のEVA樹脂が好ましいが、ポリエチレンや塩化ビニル、その他の樹脂フィルムであってもよい。防水カバー61は、両端に腕または脚を通すための開口部61aを有している。開口部61aは、腕または脚を十分に通しやすい大径を有している。防水カバー61は、1枚の長方形シートの両縁部を融着させることにより結合して成っている。開口部61aは、腕または脚の入口に対し、出口側にギャザーや溶着での絞込み61bを設けて出口側が狭くなっている。
各独立発泡スポンジテープ62は、例えばクロロプレンスポンジから成り、両面がスライス面から成っている。スライス面は、独立発泡スポンジテープ62の成型時に生じる表面被膜をカットしたカット面であり、カットしない表面に比べて水密的に密着させやすい性質を有する。各独立発泡スポンジテープ62は、各開口部61aを通る腕または脚にスライス面を水密的に密着可能に各開口部61aの全周に貼り付けられている。各独立発泡スポンジテープ62は、広幅、例えば50mm幅のものが好ましい。各独立発泡スポンジテープ62は、伸縮性を有している。
独立発泡スポンジテープ62は、内側面62aと外側面62bとを有し、内側面62aどうしが一端62cと中間部62dとで接着剤や両面テープにより接着されてリングを形成している。図7に示すように、内側面62aは、開口部61aの縁61cから外側に突出するよう開口部61aの外側全周に貼り付けられている。独立発泡スポンジテープ62は、開口部61aの一部を折り重ねてすぼめた部分も含めた外側全周に耐水性両面粘着テープ64で貼り付けられている。耐水性両面粘着テープ64の幅は、例えば約15mmである。耐水性両面粘着テープ64は、開口部61aの縁61cと独立発泡スポンジテープ62の両縁62e,62fとの間に間隔をあけて貼り付けられている。独立発泡スポンジテープ62の突出した側の縁62eと防水カバー61の開口部61aの縁61cとの距離は約20mm、防水カバー61の縁61cと両面粘着テープ64のより近い側の縁64aとの距離は約10mm、両面粘着テープ64の反対側の縁64bと独立発泡スポンジテープ62の防水カバー61と重なった側の縁62fとの距離は約5mmに設定されている。これらにより、両面粘着テープ64と防水カバー61との貼り合せ部分に生じがちな皺から浸入しようとする水を、例えば、防水カバー61の縁61cと両面粘着テープ64の縁64aとの間の約10mmの距離の独立発泡スポンジテープ62を厚み方向に押し潰すことによって、水の浸入を防止するガードバンドとし、水密シールの安定性を向上させることができる。
図8に示すように、独立発泡スポンジテープ62は、内側面62aどうしが防水カバー61の融着された両縁部61dを挟み込んで接着されている。
図9に示すように、独立発泡スポンジテープ62は、他端62gに面ファスナーバンド63の一端63aが取り付けられている。独立発泡スポンジテープ62は、一端62cが端部に向かって傾斜して次第に薄く形成されている。独立発泡スポンジテープ62は、前記中間部62dと前記他端62gとの間の長さが、装着する腕または脚の部位の周長のおよそ1.5倍以上であることが好ましい。この場合、装着する際のスポンジの適正な伸びが初期長さの1.2〜1.4倍であることを考慮すると、独立発泡スポンジテープ62の前記中間部62dから他端62gまでのスライス面を、開口部の上に2周以上巻き付けることができるので、内部への水の浸入を効果的に防ぐことができる。
ここで、独立発泡スポンジテープ62は、一端62cから前記中間部62dまでを柔らかく伸縮性が高い両面スライス面のスポンジテープとし、前記中間部62dから前記他端62gまでを機械強度の高い片面スライス面のスポンジテープとしてもよい。この場合、患部防水カバーのシール性と、引張変形に対する耐久性を高めることができる。
また、前記中間部62dから前記他端62gまでのスポンジテープは、前記中間部62dの部分で弱粘着両面テープによって貼り合せした着脱式としてもよい。この場合、防水カバー61や両側の開口部61aに貼り合せたスポンジテープのいずれかが傷んだ時に、傷んだ部品のみを交換して使用を継続することができる。
各面ファスナーバンド63は、各開口部61aを通る腕または脚に各独立発泡スポンジテープ62を水密的に密着させて巻き付けた状態で各独立発泡スポンジテープ62を固定可能に各独立発泡スポンジテープ62に取り付けられている。面ファスナーバンド63は、独立発泡スポンジテープ62と同じ幅から成り、広幅、例えば50mm幅である。面ファスナーバンド63は、面ファスナーを構成する互いに着脱可能なループ面63bとフック面63cとを有している。面ファスナーバンド63は、一端が独立発泡スポンジテープ62に取り付けられ、片面全体にループ面63bを有し、反対面にフック面63cを有している。ループ面63bは、面ファスナーバンド63の片面全体に設けられ、フック面63cは反対面の他端に設けられている。各面ファスナーバンド63の長さは、装着する腕または脚の部位の周長の1.2〜1.5倍程度が好ましい。
本発明の実施の形態の患部防水カバー60は、以下のように使用される。
防水カバー61の開口部61aに患部の腕または脚を通す。防水カバー61は、開口部61aが大径のため、装着する際、開口部61aを拡げて保持する介助者がいなくても、自分自身で装着することが可能である。患部防水カバー60は、フリーサイズである。独立発泡スポンジテープ62の内側面62aどうしが接着された部分を延長するように内側面62aどうしを重ね、腕または脚の太さに応じて開口部61aをすぼめることができる。このとき、内側面62aどうしが接着された部分を延長して内側面62aどうしを重ねることにより、開口部61aの内側にしわや隙間が生じにくく、すぼまる部分が一定するので、片手でも開口部61aをすぼめやすい。また、開口部61aのスライス面の全面が腕または脚に密着しやすい。
独立発泡スポンジテープ62のスライス面を患部の腕または脚に密着させたならば、独立発泡スポンジテープ62の内側面62aどうしを重ねた部分から他端62gの側まで張力をかけて伸ばしながら、独立発泡スポンジテープ62を半周ほど巻付けながら独立発泡スポンジテープ62の幅方向の半分ほど(例えば20mm程度)をずらし、その位置で1周以上を巻き付けたのち、次の半周で最初あった位置まで戻すのがよい。合計で2周以上を巻き付けることにより、最初の1周分に不完全なシール部があったとしても、それを補って完全な水密とすることができる。
独立発泡スポンジテープ62に柔らかい素材を使用することで、押し付けた面に密着させて高いシール効果を得ることができる。このため、必要以上に強く巻き締める必要がなく、巻き締めで血流が阻害されるのを緩和することができる。なお、独立発泡スポンジテープ62は、初期の長さの1.2〜1.4倍程度に伸ばして使用するのが好ましい。
次に、面ファスナーバンド63を独立発泡スポンジテープ62の上から巻き付ける。面ファスナーバンド63は、広幅のため、細幅のものに比べて、巻き締めで血流が阻害されるのを緩和することができる。面ファスナーバンド63のループ面63bにフック面63cを貼り付け、固定する。こうして、患部防水カバー60を患部の腕または脚に装着することができる。
本発明の実施の形態の患部防水カバー60は各独立発泡スポンジテープ62の少なくとも肌に接する側の片面がスライス面から成るので、各開口部61aを通る腕または脚および防水カバー61にスライス面を水密的に密着させやすく、内部への水の浸入を確実に防止することができる。成形したときの表面被膜が付いたままのスキン面は変形によって表面に微細な皺が入り、毛管現象によって水が浸入し、シールできない。これに対し、スライス面では、無数のマイクロシールリップが形成されているので、確実にシールし、水の浸入を防止することができる。
また、患部防水カバー60は、介助者がいなくても自分だけで片手で容易に他方の腕に装着することができ、装着する時に力を要せず、腕または脚を通す際に開口部61aと突起物との接触を回避でき、調節によって装着部位の太さに適合でき、シールの全体に亘って容易にシール力が確保されて安定確実なシールができ、肌に皺や体毛等の凹凸があったとしても確実に水密シールすることができ、装着した点滴針等を外力から防護することができる。
患部防水カバー60は、一端の開口部61aが塞がれて袋状に形成されていてもよい。
独立発泡スポンジテープ62は、内側面62aどうしが接着されてリングを形成しているので、腕または脚の太さに応じて開口部61aをすぼめるとき、内側面62aどうしが接着された部分を延長して内側面62aどうしを重ねることにより、開口部61aの内側にしわや隙間が生じにくく、すぼまる部分が一定するので、片手でも開口部61aをすぼめやすい。また、開口部61aのスライス面の全周が腕または脚に密着しやすいため、内部への水の浸入をより効果的に防ぐことができる。
また、防水カバー61の両縁部61dが独立発泡スポンジテープ62により挟み込まれているので、両縁部61dから内部への水の浸入を確実に防止することができる。
また、独立発泡スポンジテープ62は中間部62dと他端62gとの間の長さが、装着する腕または脚の部位の周長のおよそ1.5倍以上であるので、独立発泡スポンジテープ62を内側面62aどうしを重ねて開口部61aをすぼめるとともに、独立発泡スポンジテープ62の他端62gの側のスライス面を開口部61aの上から2周以上、患部の腕または脚に巻き付けることができる。これにより、内部への水の浸入を効果的に防ぐことができる。
また、独立発泡スポンジテープ62は一端62cが、傾斜して次第に薄く形成されているので、一端62cを開口部61aの上から腕または脚に巻き付けたとき、段差を生じにくい。これにより、段差から内部への水の浸入を防止することができる。
以上の構造により、患部防水カバー60は、シール効果が安定し、洗い作業で腕または脚をよじったとしても、水が内部に浸入することがなく、安全に使用することができる。
患部防水カバー60の内側に、前述の補強患部防水カバー50を設けて、組合せ患部防水カバーとしてもよい。これにより、患部に装着した医療用装着品に対する防水及び機械的防護機能を強化することができる。
本実施の形態の患部防水カバー60、補強患部防水カバー50および組合せ患部防水カバーによれば、下記の効果を享受できる。
防水カバー内側の周囲長が、突起物外形の包絡線長よりも大きいので、人体に装着した突起物に触れることなく、患部防水カバーを装着できる。
利用者が、点滴針を装着したり、創傷部治療のために包帯を装着したり、ギブスを装着したような状態であっても、患部を湯水で濡れないように防護し、シャワーや湯船への浸漬などの入浴・体の洗浄を行いうるようにする防水カバーを提供する。
また、体格の異なる不特定多数の患者に対しても、独立発泡スポンジテープを貼り合せた防水カバー端部のプラスチックフィルムを折り返してギャザーを形成したり溶着したりして絞り込めば、簡単に個々人の装着部位の太さに合わせ込むことができる。
また、内径の小さなリング状の伸縮ゴムに指を掛けて広げる必要が無く、装着するのに力が不要である。そのため、ハンドリングミスで突起物に力を加えてしまう危険性が少ない。
また、防水カバー端部シールに用いるスポンジが、一定幅のテープ状なので、複雑な形状に加工する必要が無く、安価に製作できる。
また、防水カバー端部シールに用いるスポンジが、柔らかく一定幅のテープ状なので肌との間で安定した連続シール面を形成でき、確実に湯水の浸入を阻止できる。
また、防水カバー端部のシールに用いるスポンジが、一定幅のテープ状であり、そのテープの肌への接触面全面が水密シールとして働くので、洗浄動作などの利用者の運動や水圧変化のような水密シールを破綻させる要因に対して、ゆとりを持って湯水の浸入を阻止できる。
また、防水カバー端部のシールに用いるスポンジが、独立発泡スポンジなので、スポンジ内を浸透して湯水が浸入することが無い。
また、シールに用いる独立発泡スポンジの肌に接する面が、ゴム皮膜をスライスカットで除去したスライス面なので、スポンジを変形させても表面に皺が形成されることが無く、湯水が浸入することが無い。
また、シールに用いる独立発泡スポンジの肌に接する面が、ゴム皮膜をカットして除去したスライス面なので、肌に押付けられた時に無数の柔軟なシールリップが肌に密着する効果が得られ、肌面に皺や体毛等の凹凸があったとしても湯水の浸入を阻止できる。
また、防水カバー端部の内側に貼り付けた独立発泡スポンジテープと同じ位置の外側の面に所定の長さ以上のスポンジテープを追加して貼り付けているので、折り返しの部分での耐水性粘着糊層の曲率を緩和でき、シール部が傷みにくく効果を長く持続できる。
また、スポンジテープを防水カバー端部の内側に貼り付けた独立発泡スポンジテープと対向して同じ長さで貼り付けた場合には、スポンジ層の重なりによって厚みが増える分だけ押し潰し量が大きく取れ、クッション効果によって押し潰し力の変化を吸収し易くなり、シール効果が安定する。
また、先に独立発泡スポンジリングを装着し、そのスポンジリングを面ファスナーバンドがスポンジテープを介して押し潰す方式を取ることによって、防水カバーの折り返しによる重なりから生じるスポンジテープの局所的な押し潰し率の差を緩和し、シールの全周に亘ってほぼ均一なシール力が得られ、湯水がより浸入し難くなる。
また、独立発泡スポンジテープと独立発泡スポンジリングを重ねることで押し潰し量が大きく取れ、より大きなクッション効果によって押し潰し力の変化を吸収することができ、激しい運動においてもシール効果がより破綻し難くなる。
また、独立発泡スポンジ製の四角環状の壁と耐水性プラスチックフィルム製のシールドフィルムの天井で形成した箱状のキャップ型患部防水カバーによれば、点滴針のような外力を加えてはならない装着物を機械的接触から防護することができる。
また、いくつかの防水カバーのオプション部品を取り揃えることで、シャワーでの利用に限られるが簡素で手軽な防水、あるいは、水圧の加わる湯船への浸漬にも耐える強固な防水、あるいは、意図しない患部への接触によるトラブルを回避する機械的防護も兼ねた防水等、目的と費用に応じた選択肢を提供することができる。
なお、図10〜図12に示すように、本実施の形態の患部防水カバー70は、必ずしも独立発泡スポンジテープ72が、防水カバー73の開口部の全周に亘って設けられていなくともよい。この場合、独立発泡スポンジテープ72は、内側面と外側面とを有し、内側面はスライス面から成って防水カバー73の開口部73aの縁から外側に突出するよう一端72aが開口部73aに貼り付けられている。
また、独立発泡スポンジテープ72は、防水カバー73や面ファスナーバンド74と貼り合わされて寸法が固定された部分を除いた全長が、装着する部位の腕または脚の周長とほぼ同じ長さとすることができる。患部防水カバー70は、フリーサイズにするために折り返す部材は薄い防水カバー73のみであり、厚みのある独立発泡スポンジテープ72を折り返す構造ではないので、シール部内周に段差が生じない。そのため、段差近傍内周の隙間を塞ぐ必要がないので、患部防水カバー60のように独立発泡スポンジテープ62を幅方向にずらせて巻く必要がなく、単に装着部位に1周以上を巻き重ねるだけで水密シールを構成できるからである。装着時に充分なシール力を発揮し、かつ締付過ぎによる鬱血や痛みが起こらない独立発泡スポンジテープ72の適正な伸ばし量は、初期長さの1.2〜1.4倍程度と想定され、その長さであれば装着部の全周を確実に覆うことができるからである。
患部防水カバー70は、独立発泡スポンジテープ72の全長を短く、全体をコンパクトに構成でき、製作コストも安い利点がある。
なお、独立発泡スポンジテープ72は、柔らかく許容伸び率が400%以上の伸縮性の高いものが好ましい。
また、本実施の形態の患部防水カバー70は、弱粘着性の接着テープ71を有していてもよい。弱粘着性の接着テープ71は、開口部73aの外側面の独立発泡スポンジテープ72を巻き付け可能な位置に開口部73aの縁に沿って防水カバー73に対して強力に貼り付けられている。弱粘着性の接着テープ71は、2つ折りに折り重ね可能であり、外側面が弱粘着面から成っている。防水カバー73は、先端側の開口部73aが入口側の開口部73aより狭められている。
この患部防水カバー70は、図11に示すようにして、腕または脚に装着する。腕または脚の太さに応じて開口部73aをすぼめるとき、弱粘着性の接着テープ71を開口部73aとともに2つ折りにして、弱粘着面の外側面どうしを重ね合わせることができる。このような患部防水カバー70によれば、防水カバー73の開口部73aはすぼめた位置が仮固定され、開口部73aをすぼめて合わせこんだ位置がずれるのを防ぐことができる。すぼめた開口部73aの上から縁を覆うよう独立発泡スポンジテープ72を腕または脚に巻き付け、さらにその上から面ファスナーバンド74を巻き付けて固定する。仮固定することで、介助者がいなくても自分だけで片手で他方の腕により容易に装着することができる。仮固定は、弱粘着性の接着テープに換えて薄手の面ファスナーバンドを用いることでもよい。
また、独立発泡スポンジテープ72を防水カバー73の開口部73aに貼り付ける際、弱粘着性の接着テープによって貼り合せした着脱式としてもよい。この場合、防水カバー73、あるいは、両側の開口部73aに貼り合せた独立発泡スポンジテープ72、あるいは、面ファスナーバンド74のいずれかが傷んだ時に、傷んだ部品のみを交換して使用を継続することができ、経済的である。また、患部防水カバー70を共用使用する場合には、使用のたびごとに使用済の防水カバー73を捨て、新規のものへ交換して感染リスクを回避することができる。
図13、図14に示すように、本実施の形態の患部防水カバー80は、図10〜図12に示すものから弱粘着性の接着テープを取り除いた構造から成っていてもよい。装着を手助けする介助者がいるときには、仮止めは省略できる場合があり、弱粘着性の接着テープを取り除いても支障がない。この場合、さらに低コストで製造可能である。なお、図13、図14において、図10〜図12と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
また、図15に示すように、本実施の形態の患部防水カバー90は、防水カバー91の開口部の内側全周に独立発泡スポンジテープ92が取り付けられ、防水カバー91の外側面どうしを重ねてリング状に形成されていてもよい。防水カバー91の外側面には他の独立発泡スポンジテープ93の一端が取り付けられ、その他端には面ファスナーバンド94の一端が取り付けられている。この場合、独立発泡スポンジテープ92は、内側面にスライス面を有している。独立発泡スポンジテープ93は、内側面にスライス面を有している。この構成でも、開口部をすぼめたとき、開口部の外側面どうしを重ねた箇所を内側に巻き込むようにしてすぼめることができるので、フリーサイズ性が確保され、かつ、独立発泡スポンジテープ92の接肌面に段差ができにくいので、内部に水が侵入するのをより確実に防ぐことができる。
また、図16に示すように、補強患部防水カバー(キャップ型患部防水カバー)100は、独立発泡スポンジブロック101と補強枠102とシールドフィルム103と1対の面ファスナーバンド104とを有していてもよい。独立発泡スポンジブロック101は、方形の開口101aを有し、腕または脚に装着した医療用装備品の突起物の周囲を包囲するようになっている。独立発泡スポンジブロック101は、突起物の高さ全体が覆われるような厚みを持って概ね四角環状に形成されている。独立発泡スポンジブロック101は、人体に接触する側がスライス面から成っている。
補強枠102は、独立発泡スポンジブロック101の、人体に接触する側の反対面の開口101aの周囲に耐水性粘着糊で貼り付けられている。シールドフィルム103は、耐水性のプラスチックフィルムから成り、補強枠102の開口102aを塞ぐように補強枠102に耐水性粘着糊で貼り付けられている。各面ファスナーバンド104は、開口101a,102aを挟む位置でシールドフィルム103の上からそれぞれ一端が固定されている。各面ファスナーバンド104は、スライス面に腕または脚を当てたとき、接触した腕または脚にスライス面を水密的に密着させて巻き付けた状態で独立発泡スポンジブロック101を固定可能となっている。
図16に示す補強患部防水カバー100によれば、腕や脚の曲面に沿って補強枠102を湾曲させることができるので、独立発泡スポンジブロック101のスライス面を腕または脚に密着させやすく、水の侵入を効果的に防ぐことができる。
また、図10〜図12に示す患部防水カバーにおいて、弱粘着性の接着テープを防水カバーに強力に貼り付ける代わりに、特殊な両面テープを用いてもよい。その特殊な両面テープは、片面が強固に接着し、反対面は接着力がやや弱く、接着後に剥がしても繰返し何度も貼り直せるタイプのものである。その両面テープの強固に接着する面を防水カバーの面に貼り付けておく。接着力がやや弱い面には、剥離紙を貼り付けた状態にする。使用の際、剥離紙を剥がして隙間や皺が無いようにして開口をすぼめ、その上から独立発泡スポンジテープを巻き付ける。この特殊な両面テープは繰り返し使うことができる。
また、図13、図14に示す患部防水カバーにおいて、独立発泡スポンジテープの一端が防水カバーの開口部に面ファスナーにより着脱可能に取り付けられていてもよい。この場合、面ファスナーを取り外して、防水カバーのみを捨てることができる。
ここまで、好ましい実施の形態を提示してきたが、細部の詳細については、本来の趣旨・目的を逸脱しない範囲で異なった形態としてもよい。
0 腕
1 患部
10 筒型患部防水カバー
20 袋型患部防水カバー
31 防水カバー
32 防水カバー端部
33 独立発泡スポンジテープ
34 スポンジテープ
35 耐水性粘着糊
36 面ファスナーバンド
37 面ファスナーバンドの一端
38 面ファスナーバンドの他端
39 (面ファスナーバンドの)四角環
40 独立発泡スポンジリング
50 キャップ型患部防水カバー
51 独立発泡スポンジブロック
52 シールドフィルム
53 補強梁
60 患部防水カバー
61 防水カバー
62 独立発泡スポンジテープ
63 面ファスナーバンド
64 耐水性両面粘着テープ
70 患部防水カバー
71 弱粘着性の接着テープ
80 患部防水カバー
90 患部防水カバー
100 補強患部防水カバー


Claims (12)

  1. 防水カバーと1対の独立発泡スポンジテープと1対の面ファスナーバンドとを有し、
    前記防水カバーは、筒型であって耐水性と可撓性とを有し、両端に腕または脚を通すための開口部を有し、
    各独立発泡スポンジテープは、少なくとも片面がスライス面から成り、各開口部を通る腕または脚および腕または脚に巻き付けられた各開口部の外全周に前記スライス面を水密的に密着可能に各開口部に少なくとも一部が貼り付けられ、
    各面ファスナーバンドは、各開口部を通る腕または脚および腕または脚に巻き付けられた各開口部の外全周に各独立発泡スポンジテープを水密的に密着させて巻き付けた状態で各独立発泡スポンジテープを固定可能に各独立発泡スポンジテープに取り付けられていることを、
    特徴とする患部防水カバー。
  2. 防水カバーと独立発泡スポンジテープと面ファスナーバンドとを有し、
    前記防水カバーは、筒型であって耐水性と可撓性とを有し、一端が塞がれて袋状に形成され、他端に腕または脚を通すための開口部を有し、
    前記独立発泡スポンジテープは、少なくとも片面がスライス面から成り、前記開口部を通る腕または脚および腕または脚に巻き付けられた前記開口部の外全周に前記スライス面を水密的に密着可能に前記開口部に少なくとも一部が貼り付けられ、
    前記面ファスナーバンドは、前記開口部を通る腕または脚および腕または脚に巻き付けられた各開口部の外全周に前記独立発泡スポンジテープを水密的に密着させて巻き付けた状態で前記独立発泡スポンジテープを固定可能に前記独立発泡スポンジテープに取り付けられていることを、
    特徴とする患部防水カバー。
  3. 前記面ファスナーバンドは、面ファスナーを構成する互いに着脱可能なループ面とフック面とを有し、片面に前記ループ面を有し、反対面に前記フック面を有し、一端が前記独立発泡スポンジテープに取り付けられていることを、特徴とする請求項1または2記載の患部防水カバー。
  4. 前記独立発泡スポンジテープは、内側面と外側面とを有し、前記内側面どうしが接着されてリングを形成し、前記内側面は前記スライス面から成って前記開口部の縁から外側に突出するよう前記開口部の外側全周に貼り付けられていることを、特徴とする請求項1、2または3記載の患部防水カバー。
  5. 前記独立発泡スポンジテープは、一端と中間部とが接着されて前記リングを形成し、他端に前記面ファスナーバンドの前記一端が取り付けられていることを、特徴とする請求項4記載の患部防水カバー。
  6. 前記独立発泡スポンジテープは前記一端が端に向かって次第に薄く形成されていることを、特徴とする請求項5記載の患部防水カバー。
  7. 前記独立発泡スポンジテープは前記中間部と前記他端との間の長さが装着部位の周長の1.5倍以上であることを、特徴とする請求項5または6記載の患部防水カバー。
  8. 前記独立発泡スポンジテープは、前記開口部の全周に耐水性両面粘着テープで貼り付けられ、前記耐水性両面粘着テープは前記開口部の前記縁と前記独立発泡スポンジテープの両縁との間に間隔をあけて貼り付けられていることを、特徴とする請求項4、5、6または7記載の患部防水カバー。
  9. 前記防水カバーは、1枚の長方形シートの両縁部を結合して成り、前記独立発泡スポンジテープは前記内側面どうしが前記両縁部を挟み込んで接着されて前記リングを形成していることを、特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の患部防水カバー。
  10. 前記独立発泡スポンジテープは、内側面と外側面とを有し、少なくとも前記内側面は前記スライス面から成って前記開口部の縁から外側に突出するよう一端が前記開口部に貼り付けられており、
    弱粘着の接着テープを有し、前記弱粘着の接着テープは前記開口部の外側面の前記独立発泡スポンジテープを巻き付け可能な位置に2つ折りに折り重ね可能に前記開口部に沿って貼り付けられ、外側面が弱粘着面から成ることを、特徴とする請求項1、2または3記載の患部防水カバー。
  11. 独立発泡スポンジブロックと補強枠とシールドフィルムと1対の面ファスナーバンドとを有し、
    前記独立発泡スポンジブロックは、方形の開口を有し、腕または脚に装着した医療用装備品の突起物の周囲を包囲し、突起物の高さ全体が覆われるような厚みを持って概ね四角環状に形成され、少なくとも人体に接触する側がスライス面から成り、
    前記補強枠は、腕または脚の湾曲に沿った変形が可能であって、前記独立発泡スポンジブロックの、人体に接触する側の反対面の前記開口の周囲に耐水性粘着糊で貼り付けられ、
    前記シールドフィルムは、耐水性のプラスチックフィルムから成り、前記補強枠の内側を塞ぐように前記補強枠に耐水性粘着糊で貼り付けられ、
    各面ファスナーバンドは、前記開口を挟む位置で前記シールドフィルムの上から一部が固定され、前記スライス面に腕または脚を当てたとき、接触した腕または脚に前記スライス面を水密的に密着させて巻き付けた状態で前記独立発泡スポンジブロックを固定可能に取り付けられていることを、
    特徴とする補強患部防水カバー。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の患部防水カバーの内側に、請求項11記載の補強患部防水カバーを有することを、特徴とする組合せ患部防水カバー。


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